JP7333429B2 - ラック摩耗検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ラック歯の摩耗を検出するラック摩耗検出装置に関する。
ラックアンドピニオンについて、従来からラックの摩耗を抑制するために様々な技術が提案されている。ラックアンドピニオンと同様に、歯と歯を噛合させて力を伝達する機械要素として歯車機構がある。
歯車機構では、歯車の摩耗を計測するための計測手段として、特許文献1,2に示すように、様々な形態のものが提案されている。
これに対して、ラックの摩耗状態を簡便に計測するための技術は、提案されておらず、ラック歯の摩耗状態を点検する方法として、オーバーピンを用いて摩耗量を計測する方法(オーバーピン測定)が広く用いられている。
特開2002-168618号公報 特開2017-194311号公報
ところで、オーバーピン測定は、ラック歯の1つ1つを目視で計測しなければならないため、全てのラック歯を点検するには、多大な工数を必要とする。
また、ラックが設置される場所によっては、点検作業を安全に行うことが困難な場合があったり、点検作業中は、該当するラックの運用を止めなければならなかったりする等の問題をオーバーピン測定は、抱えている。
本発明は、前述の点に鑑みてなされたものであり、点検作業に多大な工数を要することなく、安全に、且つラックの運用を止めることなく、ラック歯の摩耗状態を点検することができるラック摩耗検出装置を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明に係るラック摩耗検出装置は、駆動ピニオンによりラック歯を有するラックを往復移動するシャトルを構成する筐体に取付けられる前記ラックの摩耗を検出するラック摩耗検出装置であって、前記ラック摩耗検出装置は、前記筐体に取付けられ、前記ラック歯の歯たけ方向に沿って変位可能に、且つ前記ラック歯と噛合可能に配置された従動ピニオンと、前記従動ピニオンを歯たけ方向に沿いつつ、前記ラック歯の歯底に向けて付勢する付勢手段と、前記ラック歯の歯たけ方向に沿った前記従動ピニオンの変位量を検出する変位検出手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、ラックの運用を止めることなく、ラック歯の摩耗状態を検出することができるラック摩耗検出装置を提供することができる。
第1実施形態のラック摩耗検出装置を示す概要図である。 図1のII-II線に沿った断面図である。 図1のIII-III線に沿った断面図である。 第2実施形態のラック摩耗検出装置を示す概要図である。 第3実施形態のラック摩耗検出装置を示す概要図である。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態のラック摩耗検出装置1について、図1~図3を参照して詳細に説明する。
なお、説明において、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
本実施形態のラック摩耗検出装置1は、床面に沿って延在する搬送ラインTL上を往復移動するシャトルSTに設置される。
そこで、搬送ラインTL、およびシャトルSTの構成について説明してからラック摩耗検出装置1について説明する。
<搬送ラインの構成>
搬送ラインTLは、軌道本体T1、レールT2、ラックT3を備えている(図1~図3参照)。
軌道本体T1は、断面矩形筒形状を備え、床面上の所定の方向(図1における左右方向)に沿って延在している。
なお、以下の説明では、図1における軌道本体T1の上面を軌道上面T1a、軌道本体T1の正面を軌道側面T1b、軌道本体T1の下面を軌道下面T1cと称する。
レールT2は、アッパーレールT2aとロアレールT2cとで構成されている。
アッパーレールT2aは、軌道上面T1aに、軌道本体T1の長手方向(図1における左右方向)に沿って配置されている。また、アッパーレールT2aは、断面矩形形状を有する長尺の角材で形成されている。
ロアレールT2cは、アッパーレールT2aと同様の角材で構成されている。また、ロアレールT2cは、軌道下面T1cに、軌道本体T1の長手方向に沿って配置されている。
つまり、ロアレールT2cは、軌道本体T1を挟んで、アッパーレールT2aの反対側に、アッパーレールT2aと平行に配置されている。
ラックT3は、ラック本体T31、ラック歯T32を備えている。
ラック本体T31は、断面矩形形状を有する長尺の角材で構成されている。
ラック歯T32は、ラック本体T31の下面の一部に、ラック本体T31の長手方向に連続して複数形成されている。
このようなラックT3は、軌道上面T1aに、軌道本体T1の長手方向に沿ってレールT2と平行に配置されている。
そして、ラックT3は、ラック歯T32がラック本体T31から下方に向かって突出するとともに、軌道正面上に延在するように、軌道側面T1bから張り出して、軌道上面T1aに設置されている。
<シャトルの構成>
次に、シャトルSTの構成について説明する(図1~図3参照)。
シャトルSTは、筐体S1、駆動手段S11を備えている。
筐体S1は、上部筐体S2、側部筐体S3、および下部筐体S4を備えており、これら上部筐体S2、側部筐体S3、下部筐体S4が一体に形成されている。
そして、上部筐体S2は、軌道上面T1aに、側部筐体S3は、軌道側面T1b(図1における軌道本体T1の正面)に、下部筐体S4は、軌道下面T1cにそれぞれ対向配置される。
つまり、筐体S1は、側面視にて略コ字形状を備え、コ字形状内部に軌道本体T1が位置するように配置されている。
上部筐体S2は、荷重受プーリーS5、上側方向プーリーS6を備え、別々に回動自在に軸支している。
また、上部筐体S2には、荷台S7が設けられている。
荷重受プーリーS5は、アッパーレールT2aの上面上を滑らかに転動可能な状態で、上部筐体S2に軸支されている(図2参照)。
そして、荷重受プーリーS5は、アッパーレールT2a上を転動しつつ、シャトルSTを支持している。
なお、荷重受プーリーS5には、シャトルSTを移動させるための動力が設けられていない。
上側方向プーリーS6は、一対のプーリーで構成されている(図3参照)。
上側方向プーリーS6の一方は、図1におけるアッパーレールT2aの正面に当接、転動し、上側方向プーリーS6の他方は、アッパーレールT2aの背面に当接、転動するように配置されている。
つまり、上側方向プーリーS6は、アッパーレールT2aを間に挟んで、対向しつつ、軸支されている。
荷台S7は、シャトルSTが搬送する物品が一時的に載置される(図1参照)。
側部筐体S3は、駆動手段S11、ラック摩耗検出装置1が配置されている(図1参照)。
駆動手段S11は、シャトルSTが搬送ラインTL上を往復動する際の駆動源となる構成である。
駆動手段S11は、駆動ピニオンS12、駆動モーター(図示せず)を備えている。
駆動ピニオンS12は、ラックT3のラック歯T32と噛合可能な歯車で構成されている。また、駆動ピニオンS12は、歯車の歯が、いわゆる並歯で構成されている。
なお、並歯とは、歯たけが、以下の数式で算出された寸法に設定された歯を示している。
(歯たけ)=2.25×(モジュール)
駆動ピニオンS12は、ラックT3上を転動可能に、且つ往復移動可能に、側部筐体S3に軸支されている。また、駆動ピニオンS12は、駆動モーターの回転軸(図示せず)に連係しており、駆動モーターに連動して回転する。
駆動モーター(図示せず)は、電動モーターで構成され、駆動ピニオンS12に回転力を付与する。
駆動モーターが動作することで、駆動ピニオンS12を回動して、ラックT3上を転動し、シャトルSTが移動する。
下部筐体S4は、下側方向プーリーS8を回動自在に軸支している。
下側方向プーリーS8は、一対のプーリーで構成されている(図3参照)。
下側方向プーリーS8の一方は、図1におけるアッパーレールT2aの正面に当接、転動し、下側方向プーリーS8の他方は、アッパーレールT2aの背面に当接、転動するように配置されている。
つまり、下側方向プーリーS8は、アッパーレールT2aを間に挟んで、対向しつつ、軸支されている。
そして、下側方向プーリーS8は、シャトルSTが搬送ラインTL上を往復移動する際に、上側方向プーリーS6とともに、シャトルSTが軌道本体T1から脱落することを防止している。
このように、筐体S1が、荷重受プーリーS5、上側方向プーリーS6、および下側方向プーリーS8を介して軌道本体T1に配置されることで、搬送ラインTL上におけるシャトルSTの往復移動を可能にしている。
<ラック摩耗検出装置>
次に、ラック摩耗検出装置1の構成について説明する(図1参照)。
ラック摩耗検出装置1は、シャトルSTを構成する筐体S1(側部筐体S3)に配置されている。
ラック摩耗検出装置1は、シャトルSTが搬送ラインTL上を往復移動する中で、ラックT3の摩耗を計測する。
ラック摩耗検出装置1は、可動台座11、従動ピニオン12、固定台座21、付勢ばね31(付勢手段)、変位センサー41(変位検出手段)を備えている。
可動台座11は、板状部材で構成されている。
可動台座11は、その板面がラック歯T32の歯先T34に面した状態で、側部筐体S3に対して、ラックT3の歯たけ方向(図1における上下方向)に沿って往復移動可能に配置されている。
従動ピニオン12は、駆動ピニオンS12と同じモジュールに設定された歯車で構成されている。
つまり、従動ピニオン12は、ラック歯T32と噛合可能、且つラックT3上を転動可能に構成されている。
また、従動ピニオン12は、その歯形が駆動ピニオンS12よりも歯たけが低く設定された低歯で構成されている。
つまり、従動ピニオン12の歯たけは、ラックT3の歯底T33に向かってに押し付けられた状態で、従動ピニオン12の歯先12aがラックT3の歯底T33に当接しない寸法に設定されている。
また、従動ピニオン12は、可動台座11を介して、側部筐体S3に配置されている。
つまり、従動ピニオン12は、ラック歯T32に対して、噛合可能、且つ離間可能に配置されている。
固定台座21は、可動台座11の板面と平行な平坦面を備えるとともに、側部筐体S3に固定されている。
付勢ばね31(付勢手段)は、巻きばねで構成されており、圧縮された状態で、可動台座11と固定台座21との間に挟持されている。
そして、付勢ばね31は、圧縮反力によって、ラックT3の歯先T34側から歯底側(図1における下方から上方)に向かって可動台座11を付勢している。
なお、本実施形態のラック摩耗検出装置1は、従動ピニオン12がラックT3に対して常時押し付けられるとともに、ラックT3上を常時転動する形態となっている。
そこで、付勢ばね31の圧縮反力は、従動ピニオン12をラックT3に押し付けつつ、シャトルSTがラックT3上を移動する際に、ラック歯T32の摩耗を促進させない程度の強さに設定されている。
変位センサー41(変位検出手段)は、ラックT3の歯たけ方向における従動ピニオン12の変位量を計測する手段として設置されており、従動ピニオン12の変位量をラック歯T32の摩耗量として検出している。
このような変位センサー41は、可動台座11と固定台座21との間に設置され、可動台座11と固定台座21との間の間隔を計測している。
変位センサー41は、モニター画面(図示せず)、および記録装置(図示せず)に接続され、計測結果がモニター画面に表示されるとともに、記録装置に記録される。
なお、本実施形態では、変位センサー41は、ポテンショメーターを用いた接触式のセンサーで構成されている。
そして、変位センサー41には、ポテンショメーター、レーザー光、および超音波を用いる等の接触式、非接触式の形式を問わず、歯の摩耗を計測可能な検出精度を有するセンサーであれば、適宜採用することができる。
次に、計測の手順について説明する。
まず、従動ピニオン12が、ラックT3に押し付けられた状態であること、および変位センサー41が作動していることを確認して、駆動モーターを稼働する。
駆動ピニオンS12が、転動(正転、逆転)することによって、シャトルSTが搬送ラインTL上を移動する。
シャトルSTの移動に伴い、従動ピニオン12は、ラックT3に押し付けられたままの状態で、ラックT3上を転動しつつ、移動する。
変位センサー41は、従動ピニオン12がラックT3上を移動する中で、可動台座11と固定台座21との間隔を計測する。
これによって、変位センサー41は、各ラック歯T32について、可動台座11と固定台座21との間隔を計測していることになる。
つまり、変位センサー41が、各ラック歯T32について、摩耗状態を計測する。
なお、本実施形態では、付勢ばね31の圧縮反力は、従動ピニオン12がラック歯T32と噛合することで、ラック歯T32の摩耗を促進させない程度の強さに設定されている。
このため、シャトルSTが通常の搬送速度で移動した場合、シャトルSTが加減速する際に、従動ピニオン12が跳ねて、ラック歯T32から離れる現象が発生する。
そこで、本実施形態のラック摩耗検出装置1では、シャトルSTを移動させる際に、ラックT3の端から端までを一定速度で走行させる手法が好適である。
また、このような走行形態による計測手法は、短時間で行えるため、操業開始時、操業終了時、および休憩時間等の隙間時間を利用して行うことが可能である。
このため、計測作業のための時間を改めて捻出する必要はない。
これに対して、オーバーピンを用いたオーバーピン測定では、ラック歯の1つ1つを目視で計測しなければならないため、全てのラック歯を点検するには、多大な作業工数を必要とする。
また、搬送ラインTL、およびラックT3が設置される場所によっては、作業者が点検作業を安全に行うために足場を組まなければならない場合が出てくる。
このため、安全を確保するための準備作業が必要になるとともに、作業コストが増大することになる。
次に、本実施形態の作用効果について説明する。
本実施形態のラック摩耗検出装置1は、シャトルSTの移動に伴い、従動ピニオン12が、ラックT3に押し付けられたままの状態で、ラックT3上を転動しつつ、移動する。
ラック歯T32が駆動ピニオンS12との噛合によって摩耗すると、従動ピニオン12は、ラックT3の歯底T33に向かって変位する(押し込まれる)。
つまり、ラック歯T32の歯たけ方向の変位量から、ラック歯T32の摩耗状態を判断することができる。
そして、従動ピニオン12がラックT3上を移動する中で、変位センサー41が、可動台座11と固定台座21との間隔を連続して計測する。
このような構成とすることで、シャトルSTが搬送ラインTL上を移動するだけで、移動した範囲の各ラック歯T32の摩耗状態を計測することができる。
これによって、オーバーピン測定のようなラック歯T32の状態を1つ1つ計測する点検方法と比較して、ラック歯T32の点検に要する工数を削減することができる。
また、搬送ラインTLが設置されている場所を問わず、安全にラック歯T32の点検作業を行うことができる。
また、本実施形態のラック摩耗検出装置1は、従動ピニオン12に並歯よりも歯たけの低い低歯を用いている。
つまり、従動ピニオン12がラックT3に押し付けられた状態で、従動ピニオン12の歯先12aがラックT3の歯底T33に当たらないように構成されている。
これによって、従動ピニオン12がラックT3上を転動する際に、振動が抑制されるため、ラック歯T32の摩耗状態をより正確に計測することができる。
また、本実施形態のラック摩耗検出装置1は、変位センサー41が、モニター画面に接続され、計測結果がモニター画面に表示されるようになっている。
これによって、作業者が安全な場所で摩耗状態を確認することができる。
また、シャトルSTを走行させながらラックT3の摩耗状態をモニターできるので、局所的に偏摩耗している個所の特定を容易に行うことができる。
さらに、摩耗の進み具合が、一目で確認できるため、メンテナンスの計画を立てやすくなる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態のラック摩耗検出装置2について、図4を参照して詳細に説明する。
なお、説明において、前述の第1実施形態と同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
本実施形態のラック摩耗検出装置2では、付勢手段の構成が、前述の第1実施形態のラック摩耗検出装置1と異なる。
本実施形態の付勢手段は、付勢ばね31の代わりにエアシリンダー33を備えている。
エアシリンダー33は、シリンダー本体33a、押圧子33bを備えている。
シリンダー本体33aは、中空の耐圧容器で構成されており、固定台座21に設置されている。
シリンダー本体33aの容器内部には、所定の圧力に調整された空気が外部から供給される。
また、シリンダー本体33aの容器内部は、ピストン33cを挟んで2つの圧力室33d,33eに仕切られている。
圧力室33d,33eは、切り替えバルブ34を切り換えることで、外部からの空気が選択的に供給される。
押圧子33bは、シリンダー本体33aに突没自在に配置されている。
押圧子33bは、その先端が可動台座11に当接した状態で保持されている。
押圧子33bは、その基端側にピストン33cが配置されている。
押圧子33bは、圧力室33dの内部圧力が圧力室33eの内部圧力よりも高まると、シリンダー本体33aから突出して、可動台座11を歯たけ方向に沿って、図4の上方へ押し上げる。
そして、可動台座11が押し上げられることで、従動ピニオン12がラックT3に噛合する。
なお、従動ピニオン12がラックT3に押し付けられ、ラックT3の摩耗状態を計測可能な形態を計測形態と称する。
また、圧力室33dの内部圧力は、シャトルSTが加減速した際に、従動ピニオン12がラックT3上を跳ねない程度の圧力に設定されている。
また、押圧子33bは、圧力室33eの内部圧力が圧力室33dの内部圧力よりも高まると、可動台座11とともに図4の下方に下がり、シリンダー本体33a内に没する。
なお、従動ピニオン12がラックT3から離間し、摩耗状態を計測せずに待機する形態を待機形態と称する。
このように、エアシリンダー33は、従動ピニオン12がラックT3に押し付けられた計測形態と、従動ピニオン12がラックT3から離間した待機形態と、に切り替える切替構造として機能している。
なお、エアシリンダー33によって、従動ピニオン12がラックT3に対して噛合、離間が自在になったことに伴い、本実施形態では、LMガイド13(Linear Motion Guide:リニア・モーション・ガイド)が、追加されている。
LMガイド13は、ラックT3の延在する方向に沿って、従動ピニオン12の位置を微調整するための構成である。
LMガイド13が機能する例として、待機形態から計測形態に移行する際に、従動ピニオン12の歯先12aがラック歯T32の歯先T34に押し付けられてしまう場合がある。
たとえば、待機形態のままでシャトルSTが搬送ラインTL上を移動した後、計測形態に移行する場合等に、この現象が発生する。
このような場合に、LMガイド13によって、従動ピニオン12の位置が微調整され、従動ピニオン12とラックT3とが正しく噛合する。
このため、本実施形態では、従動ピニオン12は、LMガイド13を介して可動台座11上に設置されている。
次に、本実施形態の作用効果について説明する。
本実施形態では、前述の第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
また、本実施形態のラック摩耗検出装置2は、計測形態と待機形態とに形態を変える切替構造としても機能するエアシリンダー33を付勢手段として備えている。
計測形態では、エアシリンダー33の圧力室33dの内部圧力を、ラック摩耗の計測に適した付勢力に設定することができる。
これによって、計測手法に応じて、付勢力を設定することができる。
たとえば、搬送作業中のシャトルSTが搬送ラインTL上を往復する中でラックの摩耗状態を計測する手法では、シャトルSTが加減速を行う際に従動ピニオン12が跳ねない付勢力に調整することができる。
また、第1実施形態のように、ラックT3の端から端まで一定速度でシャトルSTを移動させる手法では、ラックT3の摩耗を促進させない程度の付勢力に調整することができる。
さらに、待機形態では、シャトルSTが搬送作業を行う中で、ラック摩耗検出装置2をシャトルSTに設置したことによるラックT3の摩耗を抑制することができる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態のラック摩耗検出装置3について、図5を参照して詳細に説明する。
なお、説明において、前述の第1実施形態と同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
本実施形態のラック摩耗検出装置3では、付勢手段の構成が、前述の第1実施形態のラック摩耗検出装置1と異なる。
本実施形態の付勢手段は、付勢ばね31と係脱リンク51(切替構造)とを備えている。
付勢ばね31は、第1実施形態の付勢手段と同様の巻きばねで構成されているが、ばね定数が第1実施形態と異なる。
係脱リンク51(切替構造)は、可動台座11と固定台座21とを連係するように配置されている。
係脱リンク51は、リンクモーター(図示せず)、回動アーム52、第1アーム53、第2アーム54を備えている。
リンクモーター(図示せず)は、固定台座21に設置されている。
回動アーム52は、その一端がリンクモーターの回転軸に固定され、回転軸とともに回転する。
第1アーム53は、その一端が回動アーム52の他端に回転可能に連結されている。
第2アーム54は、その一端が第1アーム53の他端に回転可能に連結されている。また、第2アーム54は、その他端が可動台座11に回転可能に連結されている。
そして、リンクモーターが回転し、回動アーム52の他端が可動台座11に近接すると、付勢ばね31の付勢力によって、可動台座11がラックT3側に移動する。
可動台座11がラックT3側へさらに移動すると、従動ピニオン12がラックT3に噛合する(計測形態)。
従動ピニオン12がラックT3に噛合してから、リンクモーターがさらに回転し、回動アーム52の他端が可動台座11へさらに近接すると、第1アーム53と第2アーム54がたるむ。
その後、リンクモーターがさらに回転し、回動アーム52の他端が可動台座11から離間すると、第1アーム53と第2アーム54のたるみが解消される。
リンクモーターがさらに回転すると、回動アーム52が、第1アーム53と第2アーム54とを介して、可動台座11を固定台座21側に引っ張り、従動ピニオン12がラックT3から離間する(待機形態)。
次に、本実施形態の作用効果について説明する。
本実施形態では、前述の第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
また、本実施形態のラック摩耗検出装置3は、計測形態と待機形態とに形態を変えることができる切替構造として係脱リンク51を備えている。
このような構成とすることによって、計測形態と待機形態とを所望するタイミングで適宜切り換えることができる。
つまり、摩耗状態を計測したいときにのみ、従動ピニオン12をラックT3に押し付けることができる。
これによって、第1実施形態のような従動ピニオン12をラックT3に常時当接させる形態では、摩耗を促進させないために、付勢ばね31の圧縮反力を弱く設定していたところを、所望する強さに設定することができる。
たとえば、搬送ラインTLを運用中に、従動ピニオン12をラックT3に押し付けた状況でも、シャトルSTの加減速時に、従動ピニオン12が跳ねない付勢力に圧縮反力を設定することができる。
これによって、搬送ラインTLが操業中であってもラックT3の摩耗状態を計測することができる。
つまり、第1実施形態のように、隙間時間を使ってラックT3の摩耗状態を計測する手法と、操業時間中にラックT3の摩耗状態を計測する手法と、2つの手法から適宜選んで摩耗状態を計測することができる。
また、本実施形態の構成であれば、重力が働く向きとは無関係に、ラック歯T32に対して従動ピニオン12を係脱させることができる。
これによって、たとえば、ラック歯T32が水平方向に面するようにラックT3が配置された搬送ラインTLであっても、係脱させることができる。
つまり、第1実施形態と同様の作用効果を奏することができるとともに、前述の2つの手法から適宜選択して、ラックT3の摩耗状態を計測することができる。
なお、計測形態と待機形態とを適宜切り替えられることから、第2実施形態と同様に、LMガイド13が可動台座11と従動ピニオン12との間に配置されている。
1,2,3 ラック摩耗検出装置
12 従動ピニオン
31 付勢ばね(付勢手段)
33 エアシリンダー(付勢手段、切替構造)
41 変位センサー(変位検出手段)
51 係脱リンク(切替構造)
ST シャトル
S1 筐体
T3 ラック
T32 ラック歯
T33 歯底

Claims (4)

  1. 駆動ピニオンによりラック歯を有するラックを往復移動するシャトルを構成する筐体に取付けられる前記ラックの摩耗を検出するラック摩耗検出装置であって、
    前記ラック摩耗検出装置は、
    前記筐体に取付けられ、前記ラック歯の歯たけ方向に沿って変位可能に、且つ前記ラック歯と噛合可能に配置された従動ピニオンと、
    前記従動ピニオンを歯たけ方向に沿いつつ、前記ラック歯の歯底に向けて付勢する付勢手段と、
    前記ラック歯の歯たけ方向に沿った前記従動ピニオンの変位量を検出する変位検出手段と、
    を備えたことを特徴とするラック摩耗検出装置。
  2. 請求項1に記載のラック摩耗検出装置において、
    前記従動ピニオンが前記ラックに押し付けられた状態で、前記従動ピニオンの歯先が、該ラックの歯底に当たらないように、該従動ピニオンの歯たけの寸法が設定された
    ことを特徴とするラック摩耗検出装置。
  3. 請求項1、または請求項2に記載のラック摩耗検出装置において、
    前記変位検出手段は、
    モニター画面に接続され、計測結果を該モニター画面に表示する
    ことを特徴とするラック摩耗検出装置。
  4. 請求項1~請求項3のいずれか1項に記載のラック摩耗検出装置において、
    前記従動ピニオンが前記ラックに押し付けられた計測形態と、
    前記従動ピニオンが該ラックから離間した待機形態と、
    に切り替える切替構造を備えた
    ことを特徴とするラック摩耗検出装置。
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