B型肝炎は世界的な医学的難題である。現在、全世界にはB型肝炎の特効薬はない。ヌクレオシド系及びインターフェロン系は全世界のB型肝炎治療薬市場で主要な位置を占めている。B型肝炎治療の第一選択薬は主にヌクレオシド系及びインターフェロン系である。しかし、コストが高く、再発しやすいなどの問題があるため、新規抗B型肝炎治療薬の開発が切望されている。
本発明は、式(II)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩を提供する。
(式中、mは1又は2であり、
Lは
から選択され、
T1はN及びC(R43)から選択され、
R2はH及びC1-6アルキル基から選択され、ただし、前記C1-6アルキル基は1、2又は3個のRbで置換されていてもよく、
R3はH、Cl、F、Br、I、OH、NH2、C1-6アルキル基及びC1-3アルコキシ基から選択され、前記C1-6アルキル基及びC1-3アルコキシ基は1、2又は3個のRcで置換されていてもよく、
R41、R42、R43、R44及びR45はそれぞれ独立して、H、Cl、F、Br、I、OH、NH2、CN、COOH及びC1-3アルキル基から選択され、前記C1-3アルキル基は1、2又は3個のRdで置換されていてもよく、
R5はR51、C3-10シクロアルキル基及び3~6員ヘテロシクロアルキル基から選択され、ただし、前記C3-10シクロアルキル基及び3~6員ヘテロシクロアルキル基は1、2又は3個のR1で置換されていてもよく、
R51はC1-10アルキル基及びC1-6ヘテロアルキル基から選択され、前記C1-10アルキル基及びC1-6ヘテロアルキル基は1、2又は3個のReで置換されていてもよく、
R1はそれぞれ独立して、H、Cl、F、Br、I、OH、NH2、CN、COOH、C1-6アルキル基、-COO-C1-6アルキル基及び-C1-3アルキル基-COO-C1-6アルキル基から選択され、ただし、前記C1-6アルキル基、-COO-C1-6アルキル基及び-C1-3アルキル基-COO-C1-6アルキル基は1、2又は3個のRaで置換されていてもよく、
Raはそれぞれ独立して、Cl、F、Br、I、OH、NH2、CN、COOH、C1-3アルキル基及びC1-3アルコキシ基から選択され、ただし、前記C1-3は1、2又は3個のRで置換されていてもよく、
Rbはそれぞれ独立して、Cl、F、Br、I、OH、NH2、CN及びCOOHから選択され、
Rcはそれぞれ独立して、Cl、F、Br、I、OH、NH2、CN、COOH及びC1-3アルキル基から選択され、ただし、前記C1-3は1、2又は3個のRで置換されていてもよく、
Rdはそれぞれ独立して、Cl、F、Br、I、OH、NH2、CN及びCOOHから選択され、
Reはそれぞれ独立して、Cl、F、Br、I、OH、NH2、CN及びCOOHから選択され、
Rはそれぞれ独立して、Cl、F、Br、I、OH、NH2、CN及びCOOHから選択され、
前記C1-6ヘテロアルキル基及び3~6員ヘテロシクロアルキル基はそれぞれ、-NH-、-O-、-S-及びNから独立して選択されたヘテロ原子又はヘテロ原子団を1、2、3又は4個含む。)。
本発明の式(II)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩に係る一部の実施の形態において、上記RaはCl、F、Br、I、OH、NH2、CN、COOH及び-OCH3から選択され、ほかの変量は本発明に定義されているとおりである。
本発明の式(II)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩に係る一部の実施の形態において、上記RcはCl、F、Br、I、OH、NH2、CN及びCOOHから選択され、ほかの変量は本発明に定義されているとおりである。
本発明の式(II)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩に係る一部の実施の形態において、上記R1はそれぞれ独立して、H、Cl、F、Br、I、OH、NH2、CN、COOH、C1-3アルキル基、-COO-C1-3アルキル基及び-C1-3アルキル基-COO-C1-3アルキル基から選択され、ただし、前記C1-3アルキル基、-COO-C1-3アルキル基及び-C1-3アルキル基-COO-C1-3アルキル基は1、2又は3個のRaで置換されていてもよく、ほかの変量は本発明に定義されているとおりである。
本発明の式(II)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩に係る一部の実施の形態において、上記R1はそれぞれ独立して、H、Cl、F、Br、I、OH、NH2、CN、COOH、CH3、Et、
及び
から選択され、ただし、前記CH3、Et、
及び
は1、2又は3個のRaで置換されていてもよく、ほかの変量は本発明に定義されているとおりである。
本発明の式(II)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩に係る一部の実施の形態において、上記R1はそれぞれ独立して、H、Cl、F、Br、I、OH、NH2、CN、COOH、CH3、CF3、Et、-CH2-COOH、-CH2-OCH3、-(CH2)2-COOH、
及び
から選択され、ほかの変量は本発明に定義されているとおりである。
本発明の式(II)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩に係る一部の実施の形態において、上記R2はH及びC1-3アルキル基から選択され、ただし、前記C1-3アルキル基は1、2又は3個のRbで置換されていてもよく、ほかの変量は本発明に定義されているとおりである。
本発明の式(II)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩に係る一部の実施の形態において、上記R2はH、CH3及びEtから選択され、ほかの変量は本発明に定義されているとおりである。
本発明の式(II)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩に係る一部の実施の形態において、上記R3はH、Cl、F、Br、I、OH、NH2及びC1-3アルキル基から選択され、ただし、前記C1-3アルキル基は1、2又は3個のRcで置換されていてもよく、ほかの変量は本発明に定義されているとおりである。
本発明の式(II)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩に係る一部の実施の形態において、上記R3はH、Cl、F、Br、I、OH、NH2、CH3、CF3及びEtから選択され、ほかの変量は本発明に定義されているとおりである。
本発明の式(II)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩に係る一部の実施の形態において、上記R41、R42、R43、R44及びR45はそれぞれ独立して、H、Cl、F、Br、I、OH、NH2、CN及び-COOHから選択され、ほかの変量は本発明に定義されているとおりである。
本発明の式(II)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩に係る一部の実施の形態において、上記R51はC1-7アルキル基及びC1-6ヘテロアルキル基から選択され、前記C1-7アルキル基及びC1-6ヘテロアルキル基は1、2又は3個のReで置換されていてもよく、ほかの変量は本発明に定義されているとおりである。
本発明の式(II)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩に係る一部の実施の形態において、上記R51はC1-7アルキル基及びC1-3ヘテロアルキル基から選択され、前記C1-7アルキル基及びC1-3ヘテロアルキル基は1、2又は3個のReで置換されていてもよく、ほかの変量は本発明に定義されているとおりである。
本発明の式(II)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩に係る一部の実施の形態において、上記R51はメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、
及び
から選択され、前記メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、
及び
は1、2又は3個のReで置換されていてもよく、ほかの変量は本発明に定義されているとおりである。
本発明の式(II)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩に係る一部の実施の形態において、上記R51は
及び
から選択され、ほかの変量は本発明に定義されているとおりである。
本発明の式(II)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩に係る一部の実施の形態において、上記R5はR51、C3-8シクロアルキル基及び5~6員ヘテロシクロアルキル基から選択され、ただし、前記C3-8シクロアルキル基及び5~6員ヘテロシクロアルキル基は1、2又は3個のR1で置換されていてもよく、ほかの変量は本発明に定義されているとおりである。
本発明の式(II)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩に係る一部の実施の形態において、上記R5はR51、シクロヘキシル基、テトラヒドロピラニル基、ピペリジル基及びビシクロ[2.2.2]オクチル基から選択され、ただし、前記シクロヘキシル基、テトラヒドロピラニル基、ピペリジル基及びビシクロ[2.2.2]オクチル基は1、2又は3個のR1で置換されていてもよく、ほかの変量は本発明に定義されているとおりである。
本発明の式(II)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩に係る一部の実施の形態において、上記R5はR51、
及び
から選択され、ほかの変量は本発明に定義されているとおりである。
本発明の式(II)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩に係る一部の実施の形態において、上記R5は
及び
から選択され、ほかの変量は本発明に定義されているとおりである。
本発明の式(II)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩に係る一部の実施の形態において、上記構造単位
は
及び
から選択され、ほかの変量は本発明に定義されているとおりである。
上記式(II)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩は式(II-A)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩から選択される。
(式中、mは1又は2であり、
Lは
から選択され、
T1はN及びC(R43)から選択され、
R2はH及びC1-6アルキル基から選択され、ただし、前記C1-6アルキル基は1、2又は3個のRbで置換されていてもよく、
R3はH、Cl、F、Br、I、OH、NH2、C1-6アルキル基及びC1-3アルコキシ基から選択され、前記C1-6アルキル基及びC1-3アルコキシ基は1、2又は3個のRcで置換されていてもよく、
R41、R42、R43、R44及びR45はそれぞれ独立して、H、Cl、F、Br、I、OH、NH2、CN、COOH及びC1-3アルキル基から選択され、前記C1-3アルキル基は1、2又は3個のRdで置換されていてもよく、
R5はR51、C3-10シクロアルキル基及び3~6員ヘテロシクロアルキル基から選択され、ただし、前記C3-10シクロアルキル基及び3~6員ヘテロシクロアルキル基は1、2又は3個のR1で置換されていてもよく、
R51はC1-7アルキル基及びC1-6ヘテロアルキル基から選択され、前記C1-7アルキル基及びC1-6ヘテロアルキル基は1、2又は3個のReで置換されていてもよく、
R1はH、Cl、F、Br、I、OH、NH2、CN、COOH、C1-6アルキル基、-COO-C1-6アルキル基及び-C1-3アルキル基-COO-C1-6アルキル基から選択され、ただし、前記C1-6アルキル基、-COO-C1-6アルキル基及び-C1-3アルキル基-COO-C1-6アルキル基は1、2又は3個のRaで置換されていてもよく、
Raはそれぞれ独立して、Cl、F、Br、I、OH、NH2、CN、COOH、C1-3アルキル基及びC1-3アルコキシ基から選択され、ただし、前記C1-3は1、2又は3個のRで置換されていてもよく、
Rbはそれぞれ独立して、Cl、F、Br、I、OH、NH2、CN及びCOOHから選択され、
Rcはそれぞれ独立して、Cl、F、Br、I、OH、NH2、CN、COOH及びC1-3アルキル基から選択され、ただし、前記C1-3は1、2又は3個のRで置換されていてもよく、
Rdはそれぞれ独立して、Cl、F、Br、I、OH、NH2、CN及びCOOHから選択され、
Reはそれぞれ独立して、Cl、F、Br、I、OH、NH2、CN及びCOOHから選択され、
Rはそれぞれ独立して、Cl、F、Br、I、OH、NH2、CN及びCOOHから選択され、
前記C1-6ヘテロアルキル基及び3~6員ヘテロシクロアルキル基はそれぞれ、-NH-、-O-、-S-及びNから独立して選択されたヘテロ原子又はヘテロ原子団を1、2、3又は4個含む。)。
本発明の式(II-A)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩に係る一部の実施の形態において、上記RaはCl、F、Br、I、OH、NH2、CN、COOH及び-OCH3から選択され、ほかの変量は本発明に定義されているとおりである。
本発明の式(II-A)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩に係る一部の実施の形態において、上記RcはCl、F、Br、I、OH、NH2、CN及びCOOHから選択され、ほかの変量は本発明に定義されているとおりである。
本発明の式(II-A)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩に係る一部の実施の形態において、上記R1はH、Cl、F、Br、I、OH、NH2、CN、COOH、C1-3アルキル基、-COO-C1-3アルキル基及び-C1-3アルキル基-COO-C1-3アルキル基から選択され、ただし、前記C1-3アルキル基、-COO-C1-3アルキル基及び-C1-3アルキル基-COO-C1-3アルキル基は1、2又は3個のRaで置換されていてもよく、ほかの変量は本発明に定義されているとおりである。
本発明の式(II-A)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩に係る一部の実施の形態において、上記R1はH、Cl、F、Br、I、OH、NH2、CN、COOH、CH3及びEtから選択され、ただし、前記CH3及びEtは1、2又は3個のRaで置換されていてもよく、ほかの変量は本発明に定義されているとおりである。
本発明の式(II-A)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩に係る一部の実施の形態において、上記R1はH、Cl、F、Br、I、OH、NH2、CN、COOH、CH3、Et、-CH2-COOH、-CH2-OCH3及び-(CH2)2-COOHから選択され、ほかの変量は本発明に定義されているとおりである。
本発明の式(II-A)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩に係る一部の実施の形態において、上記R2はH及びC1-3アルキル基から選択され、ただし、前記C1-3アルキル基は1、2又は3個のRbで置換されていてもよく、ほかの変量は本発明に定義されているとおりである。
本発明の式(II-A)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩に係る一部の実施の形態において、上記R2はH、CH3及びEtから選択され、ほかの変量は本発明に定義されているとおりである。
本発明の式(II-A)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩に係る一部の実施の形態において、上記R3はH、Cl、F、Br、I、OH、NH2及びC1-3アルキル基から選択され、ただし、前記C1-3アルキル基は1、2又は3個のRcで置換されていてもよく、ほかの変量は本発明に定義されているとおりである。
本発明の式(II-A)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩に係る一部の実施の形態において、上記R3はH、Cl、F、Br、I、OH、NH2、CH3、CF3及びEtから選択され、ほかの変量は本発明に定義されているとおりである。
本発明の式(II-A)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩に係る一部の実施の形態において、上記R41、R42、R43、R44及びR45はそれぞれ独立して、H、Cl、F、Br、I、OH、NH2、CN及び-COOHから選択され、ほかの変量は本発明に定義されているとおりである。
本発明の式(II-A)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩に係る一部の実施の形態において、上記R51はC1-6アルキル基及びC1-3ヘテロアルキル基から選択され、前記C1-6アルキル基及びC1-3ヘテロアルキル基は1、2又は3個のReで置換されていてもよく、ほかの変量は本発明に定義されているとおりである。
本発明の式(II-A)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩に係る一部の実施の形態において、上記R51はメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、
及び
から選択され、前記メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、
及び
は1、2又は3個のReで置換されていてもよく、ほかの変量は本発明に定義されているとおりである。
本発明の式(II-A)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩に係る一部の実施の形態において、上記R51は
及び
から選択され、ほかの変量は本発明に定義されているとおりである。
本発明の式(II-A)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩に係る一部の実施の形態において、上記R5はR51、C3-8シクロアルキル基及び5~6員ヘテロシクロアルキル基から選択され、ただし、前記C3-8シクロアルキル基及び5~6員ヘテロシクロアルキル基は1、2又は3個のR1で置換されていてもよく、ほかの変量は本発明に定義されているとおりである。
本発明の式(II-A)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩に係る一部の実施の形態において、上記R5はR51、シクロヘキシル基、テトラヒドロピラニル基、ピペリジル基及びビシクロ[2.2.2]オクチル基から選択され、ただし、前記シクロヘキシル基、テトラヒドロピラニル基、ピペリジル基及びビシクロ[2.2.2]オクチル基は1、2又は3個のR1で置換されていてもよく、ほかの変量は本発明に定義されているとおりである。
本発明の式(II-A)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩に係る一部の実施の形態において、上記R5はR51、
及び
から選択され、ほかの変量は本発明に定義されているとおりである。
本発明の式(II-A)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩に係る一部の実施の形態において、上記R5は
及び
から選択され、ほかの変量は本発明に定義されているとおりである。
本発明の式(II-A)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩に係る一部の実施の形態において、上記構造単位
は
及び
から選択され、ほかの変量は本発明に定義されているとおりである。
上記式(II)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩は式(II-B)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩から選択される。
(式中、mは1又は2であり、
Lは
から選択され、
T1はN及びC(R43)から選択され、
R2はH及びC1-6アルキル基から選択され、ただし、前記C1-6アルキル基は1、2又は3個のRbで置換されていてもよく、
R3はH、Cl、F、Br、I、OH、NH2、C1-6アルキル基及びC1-3アルコキシ基から選択され、前記C1-6アルキル基及びC1-3アルコキシ基は1、2又は3個のRcで置換されていてもよく、
R41、R42、R43、R44及びR45はそれぞれ独立して、H、Cl、F、Br、I、OH、NH2、CN、COOH及びC1-3アルキル基から選択され、前記C1-3アルキル基は1、2又は3個のRdで置換されていてもよく、
R5はR51、C3-6シクロアルキル基及び3~6員ヘテロシクロアルキル基から選択され、ただし、前記5~6員シクロアルキル基及び3~6員ヘテロシクロアルキル基は1、2又は3個のR1で置換されていてもよく、
R51はC1-6アルキル基及びC1-6ヘテロアルキル基から選択され、前記C1-6アルキル基及びC1-6ヘテロアルキル基は1、2又は3個のReで置換されていてもよく、
R1はH、Cl、F、Br、I、OH、NH2、CN、COOH、C1-6アルキル基、-COO-C1-6アルキル基及び-C1-3アルキル基-COO-C1-6アルキル基から選択され、ただし、前記C1-6アルキル基、-COO-C1-6アルキル基及び-C1-3アルキル基-COO-C1-6アルキル基は1、2又は3個のRaで置換されていてもよく、
Raはそれぞれ独立して、Cl、F、Br、I、OH、NH2、CN、COOH、C1-3アルキル基及びC1-3アルコキシ基から選択され、ただし、前記C1-3は1、2又は3個のRで置換されていてもよく、
Rbはそれぞれ独立して、Cl、F、Br、I、OH、NH2、CN及びCOOHから選択され、
Rcはそれぞれ独立して、Cl、F、Br、I、OH、NH2、CN、COOH及びC1-3アルキル基から選択され、ただし、前記C1-3は1、2又は3個のRで置換されていてもよく、
Rdはそれぞれ独立して、Cl、F、Br、I、OH、NH2、CN及びCOOHから選択され、
Reはそれぞれ独立して、Cl、F、Br、I、OH、NH2、CN及びCOOHから選択され、
Rはそれぞれ独立して、Cl、F、Br、I、OH、NH2、CN及びCOOHから選択され、
前記C1-6ヘテロアルキル基及び3~6員ヘテロシクロアルキル基はそれぞれ、-NH-、-O-、-S-及びNから独立して選択されたヘテロ原子又はヘテロ原子団を1、2、3又は4個含む。)。
本発明の式(II-B)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩に係る一部の実施の形態において、上記RaはCl、F、Br、I、OH、NH2、CN、COOH及び-OCH3から選択され、ほかの変量は本発明に定義されているとおりである。
本発明の式(II-B)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩に係る一部の実施の形態において、上記RcはCl、F、Br、I、OH、NH2、CN及びCOOHから選択され、ほかの変量は本発明に定義されているとおりである。
本発明の式(II-B)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩に係る一部の実施の形態において、上記R1はH、Cl、F、Br、I、OH、NH2、CN、COOH、C1-3アルキル基、-COO-C1-3アルキル基及び-C1-3アルキル基-COO-C1-3アルキル基から選択され、ただし、前記C1-3アルキル基、-COO-C1-3アルキル基及び-C1-3アルキル基-COO-C1-3アルキル基は1、2又は3個のRaで置換されていてもよく、ほかの変量は本発明に定義されているとおりである。
本発明の式(II-B)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩に係る一部の実施の形態において、上記R1はH、Cl、F、Br、I、OH、NH2、CN、COOH、CH3及びEtから選択され、ただし、前記CH3及びEtは1、2又は3個のRaで置換されていてもよく、ほかの変量は本発明に定義されているとおりである。
本発明の式(II-B)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩に係る一部の実施の形態において、上記R1はH、Cl、F、Br、I、OH、NH2、CN、COOH、CH3、Et、-CH2-COOH及び-CH2-OCH3から選択され、ほかの変量は本発明に定義されているとおりである。
本発明の式(II-B)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩に係る一部の実施の形態において、上記R2はH及びC1-3アルキル基から選択され、ただし、前記C1-3アルキル基は1、2又は3個のRbで置換されていてもよく、ほかの変量は本発明に定義されているとおりである。
本発明の式(II-B)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩に係る一部の実施の形態において、上記R2はH、CH3及びEtから選択され、ほかの変量は本発明に定義されているとおりである。
本発明の式(II-B)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩に係る一部の実施の形態において、上記R3はH、Cl、F、Br、I、OH、NH2及びC1-3アルキル基から選択され、ただし、前記C1-3アルキル基は1、2又は3個のRcで置換されていてもよく、ほかの変量は本発明に定義されているとおりである。
本発明の式(II-B)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩に係る一部の実施の形態において、上記R3はH、Cl、F、Br、I、OH、NH2、CH3、CF3及びEtから選択され、ほかの変量は本発明に定義されているとおりである。
本発明の式(II-B)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩に係る一部の実施の形態において、上記R41、R42、R43、R44及びR45はそれぞれ独立して、H、Cl、F、Br、I、OH、NH2、CN及び-COOHから選択され、ほかの変量は本発明に定義されているとおりである。
本発明の式(II-B)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩に係る一部の実施の形態において、上記R51はC1-3アルキル基及びC1-3ヘテロアルキル基から選択され、前記C1-3アルキル基及びC1-3ヘテロアルキル基は1、2又は3個のReで置換されていてもよく、ほかの変量は本発明に定義されているとおりである。
本発明の式(II-B)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩に係る一部の実施の形態において、上記R51はメチル基、エチル基、プロピル基及びイソプロピル基から選択され、前記メチル基、エチル基、プロピル基及びイソプロピル基は1、2又は3個のReで置換されていてもよく、ほかの変量は本発明に定義されているとおりである。
本発明の式(II-B)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩に係る一部の実施の形態において、上記R51は
から選択され、ほかの変量は本発明に定義されているとおりである。
本発明の式(II-B)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩に係る一部の実施の形態において、上記R5はR51、C5-6シクロアルキル基及び5~6員ヘテロシクロアルキル基から選択され、ただし、前記5~6員シクロアルキル基及び5~6員ヘテロシクロアルキル基は1、2又は3個のR1で置換されていてもよく、ほかの変量は本発明に定義されているとおりである。
本発明の式(II-B)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩に係る一部の実施の形態において、上記R5はR51、シクロヘキシル基、テトラヒドロピラニル基及びピペリジル基から選択され、ただし、前記シクロヘキシル基、テトラヒドロピラニル基及びピペリジル基は1、2又は3個のR1で置換されていてもよく、ほかの変量は本発明に定義されているとおりである。
本発明の式(II-B)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩に係る一部の実施の形態において、上記R5はR51、
及び
から選択され、ほかの変量は本発明に定義されているとおりである。
本発明の式(II-B)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩に係る一部の実施の形態において、上記R5は
及び
から選択され、ほかの変量は本発明に定義されているとおりである。
本発明の式(II-B)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩に係る一部の実施の形態において、上記構造単位
は
及び
から選択され、ほかの変量は本発明に定義されているとおりである。
上記式(II)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩は式(I)で示される化合物又はその薬学的に許容される塩から選択される。
(式中、Lは
から選択され、
E1は-O-、-S-及び-NH-から選択され、
R1はH、Cl、F、Br、I、OH、NH2、CN、COOH、C1-6アルキル基、-COO-C1-6アルキル基及び-C1-3アルキル基-COO-C1-6アルキル基から選択され、ただし、前記C1-6アルキル基、-COO-C1-6アルキル基及び-C1-3アルキル基-COO-C1-6アルキル基は1、2又は3個のRaで置換されていてもよく、
R2はH及びC1-6アルキル基から選択され、ただし、前記C1-6アルキル基は1、2又は3個のRbで置換されていてもよく、
R3はH、Cl、F、Br、I、OH、NH2、C1-6アルキル基及びC1-3アルコキシ基から選択され、前記C1-6アルキル基及びC1-3アルコキシ基は1、2又は3個のRcで置換されていてもよく、
R41、R42、R43、R44及びR45はそれぞれ独立して、H、Cl、F、Br、I、OH、NH2、CN、COOH及びC1-3アルキル基から選択され、前記C1-3アルキル基は1、2又は3個のRdで置換されていてもよく、
RaはCl、F、Br、I、OH、NH2、CN、COOH及びC1-3アルキル基から選択され、ただし、前記C1-3は1、2又は3個のRで置換されていてもよく、
RbはCl、F、Br、I、OH、NH2、CN及びCOOHから選択され、
RcはCl、F、Br、I、OH、NH2、CN、COOH及びC1-3アルキル基から選択され、ただし、前記C1-3は1、2又は3個のRで置換されていてもよく、
Rdはそれぞれ独立して、Cl、F、Br、I、OH、NH2、CN及びCOOHから選択され、
Rはそれぞれ独立して、Cl、F、Br、I、OH、NH2、CN及びCOOHから選択される。)。
本発明の式(I)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩に係る一部の実施の形態において、上記RaはCl、F、Br、I、OH、NH2、CN及びCOOHから選択され、ほかの変量は本発明に定義されているとおりである。
本発明の式(I)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩に係る一部の実施の形態において、上記RcはCl、F、Br、I、OH、NH2、CN及びCOOHから選択され、ほかの変量は本発明に定義されているとおりである。
本発明の式(I)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩に係る一部の実施の形態において、上記R1はH、Cl、F、Br、I、OH、NH2、CN、COOH、C1-3アルキル基、-COO-C1-3アルキル基及び-C1-3アルキル基-COO-C1-3アルキル基から選択され、ただし、前記C1-3アルキル基、-COO-C1-3アルキル基及び-C1-3アルキル基-COO-C1-3アルキル基は1、2又は3個のRaで置換されていてもよく、ほかの変量は本発明に定義されているとおりである。
本発明の式(I)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩に係る一部の実施の形態において、上記R1はH、Cl、F、Br、I、OH、NH2、CN、COOH、CH3及びEtから選択され、ただし、前記CH3及びEtは1、2又は3個のRaで置換されていてもよく、ほかの変量は本発明に定義されているとおりである。
本発明の式(I)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩に係る一部の実施の形態において、上記R1はH、Cl、F、Br、I、OH、NH2、CN、COOH、CH3及びEtから選択され、ほかの変量は本発明に定義されているとおりである。
本発明の式(I)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩に係る一部の実施の形態において、上記R2はH及びC1-3アルキル基から選択され、ただし、前記C1-3アルキル基は1、2又は3個のRbで置換されていてもよく、ほかの変量は本発明に定義されているとおりである。
本発明の式(I)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩に係る一部の実施の形態において、上記R2はH、CH3及びEtから選択され、ほかの変量は本発明に定義されているとおりである。
本発明の式(I)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩に係る一部の実施の形態において、上記R3はH、Cl、F、Br、I、OH、NH2及びC1-3アルキル基から選択され、ただし、前記C1-3アルキル基は1、2又は3個のRcで置換されていてもよく、ほかの変量は本発明に定義されているとおりである。
本発明の式(I)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩に係る一部の実施の形態において、上記R3はH、Cl、F、Br、I、OH、NH2、CH3及びEtから選択され、ほかの変量は本発明に定義されているとおりである。
本発明の式(I)で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩に係る一部の実施の形態において、上記R41、R42、R43、R44及びR45はそれぞれ独立して、H、Cl、F、Br、I、OH、NH2、CN及び-COOHから選択され、ほかの変量は本発明に定義されているとおりである。
本発明にはまた、上記各変量を任意に組み合わせてなる実施の形態が含まれている。
本発明の一部の実施の形態において、上記化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩は、
から選択される。
(式中、R1、R2、R3、R41、R42、R43、R44、R45及びR51は本発明に定義されているとおりである。)
本発明はまた、下記の式で示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩を提供する。
本発明の一部の実施の形態において、上記化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩は、
から選択される。
本発明はまた、有効成分として、治療有効量の上記化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩と、薬学的に許容される担体とを含む、医薬組成物を提供する。
本発明はまた、上記化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩の、核タンパク質阻害剤の薬物を製造するための使用を提供する。
本発明はまた、上記化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩の、核タンパク質阻害剤としての使用を提供する。
本発明はまた、核タンパク質を抑制する方法であって、当該治療又は予防を必要とする哺乳動物、好ましくはヒトに治療有効量の上記化合物、又はその立体異性体、その薬学的に許容される塩およびその上記医薬組成物を投与することを含む方法を提供する。
本発明はまた、核タンパク質阻害剤として使用される上記化合物、又はその立体異性体、その薬学的に許容される塩およびその上記医薬組成物を提供する。
本発明の一部の実施の形態において、上記の使用は、核タンパク質阻害剤の薬物がHBV感染関連疾患を治療又は予防するための薬物であることを特徴とする。
本発明はまた、上記化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩の、HBV感染関連疾患を治療又は予防するための薬物の製造における使用を提供する。
本発明はまた、上記化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩の、HBV感染関連疾患の治療又は予防における使用を提供する。
本発明はまた、HBV感染関連疾患を治療する方法であって、当該治療又は予防を必要とする哺乳動物、好ましくはヒトに治療有効量の上記化合物、又はその立体異性体、その薬学的に許容される塩およびその上記医薬組成物を投与することを含む方法を提供する。
本発明はまた、HBV感染関連疾患を治療又は予防するための上記化合物、又はその立体異性体、その薬学的に許容される塩およびその上記医薬組成物を提供する。
(定義及び説明)
本明細書では、特に断りのない限り、後述の用語及び表現はすべて下記の意味で使用される。ある特定の用語又は表現は、特別に定義されていない場合、不確実または不明確と判断されるべきではなく、通常の意味に従って理解すべきである。本明細書で記載されている商品名は、かかる商品またはその有効成分を指す。
ここで用いる用語「薬学的に許容される」とは、化合物、材料、組成物及び/又は剤形は、信頼できる医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激性、アレルギー性反応又はほかの問題や合併症がなく、ヒトや動物の組織と接触して使用することに適し、合理的な利益/リスク比に見合ったことを意味する。
用語「薬学的に許容される塩」とは、本発明で見出された特定の置換基を有する化合物と、比較的無毒性の酸または塩基とを用いて調製される本発明の化合物の塩を意味する。本発明の化合物が、相対的に酸性の官能基を含むとき、純粋溶液または好適な不活性溶媒中で、十分量の塩基を係る化合物の中性の形態と接触させることによって、塩基付加塩を得ることができる。薬学的に許容される塩基付加塩は、ナトリウム、カリウム、カルシウム、アンモニウム、有機アミン、もしくはマグネシウムの塩、または類似の塩が包含される。本発明の化合物が、相対的に塩基性の官能基を含むとき、純粋溶液または好適な不活性溶媒中で、十分量の酸を係る化合物の中性の形態と接触させることによって、酸付加塩を得ることができる。薬学的に許容される酸付加塩は、塩酸、臭化水素酸、硝酸、炭酸、炭酸水素イオン、リン酸、リン酸一水素イオン、リン酸二水素イオン、硫酸、硫酸水素イオン、ヨウ化水素酸または亜リン酸などの無機酸の塩、ならびに酢酸、プロピオン酸、イソ酪酸、マレイン酸、マロン酸、安息香酸、コハク酸、スベリン酸、フマル酸、乳酸、マンデル酸、フタル酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、クエン酸、酒石酸、メタンスルホン酸などの有機酸の塩が挙げられ、さらに、アミノ酸(例えばアルギニンなど)の塩、およびグルクロン酸などの有機酸の塩も含まれる。本発明のある特定の化合物は、塩基性の官能基及び酸性の官能基を含むため、任意の塩基付加塩または酸付加塩に変換されることが可能である。
本発明の化合物は特定の幾何又は立体異性体形態で存在し得る。本発明では、このような化合物のすべて、例えば、シスおよびトランス異性体、(-)-及び(+)-エナンチオマー、(R)-及び(S)-エナンチオマー、ジアステレオマー、(D)-異性体、(L)-異性体、及びそのラセミ混合物並びに他の混合物、例えば、エナンチオマー又はジアステレオマーリッチな混合物のような混合物はすべて本発明に含まれるものとする。アルキル基などの置換基では、他の不斉炭素原子が存在してもよい。このような異性体およびこれらの混合物はすべて、本発明に含まれるものとする。
特に断りのない限り、用語「エナンチオマー」又は「光学異性体」とは、互いに鏡像関係にある立体異性体を指す。
特に断りのない限り、用語「シスおよびトランス異性体」又は「幾何異性体」は、二重結合又は環を形成する炭素原子の単結合が自由に回転できないことによって引き起こされたものである。
特に断りのない限り、用語「ジアステレオマー」とは、分子が2つ以上のキラル中心を有し、且つ分子間が鏡像関係にない立体異性体を指す。
特に断りのない限り、「(D)」又は「(+)」は右旋性を示し、「(L)」又は「(-)」は左旋性を示し、「(DL)」又は「(±)」はラセミを示す。
特に断りのない限り、くさび形実線結合
及びくさび形破線結合
で1つの立体中心の絶対配置を示し、直線実線結合
及び直線破線結合
で立体中心の相対配置を示し、波線
でくさび形実線結合
又はくさび形破線結合
を示し、又は波線
で直線実線結合
及び直線破線結合
を示す。
特に断りのない限り、化合物に例えば炭素-炭素二重結合、炭素-窒素二重結合及び窒素-窒素二重結合等の二重結合構造が含まれ、且つ二重結合上の各原子に2個の異なる置換基が結合している場合(窒素原子を含む二重結合では、窒素原子上の1対の孤立電子対が結合している1個の置換基と見なされる。)、当該化合物における二重結合上の原子とその置換基を波線
で結合すると、当該化合物の(Z)異性体、(E)異性体又は2種の異性体の混合物を表す。例えば、下式(A)は、当該化合物が式(A-1)又は式(A-2)の単一の異性体の形態で存在し、又は式(A-1)及び式(A-2)という2種の異性体の混合物の形態で存在することを表す。下式(B)は、当該化合物が式(B-1)又は式(B-2)の単一の異性体の形態で存在し、又は式(B-1)及び式(B-2)という2種の異性体の混合物の形態で存在することを表す。下式(C)は、当該化合物が式(C-1)又は式(C-2)の単一の異性体の形態で存在し、又は式(C-1)及び式(C-2)という2種の異性体の混合物の形態で存在することを表す。
本発明の化合物は特異的であり得る。特に断りのない限り、用語「互変異性体」又は「互変異性体形態」とは、室温下で、異なる官能基の異性体が動的平衡状態にあり、迅速に互いに変換できるものを指す。(例えば、溶液中で)互変異性体が可能であれば、互変異性体の化学的平衡に達し得る。例えば、プロトン互変異性体(proton tautomer)(プロトトロピック互変異性体(prototropic tautomer)とも呼ばれる。)は、例えばケトエノール異性化及びイミンエナミン異性化等プロトンの移動による相互変換体を含む。原子価異性体(valence tautomer)は、結合電子の再結合による相互変換体を含む。また、ケトエノール異性化の具体例として、ペンタン-2,4-ジオンと4-ヒドロキシペント-3-エン-2-オンの2つの互変異性体間の互変異性化が挙げられる。
特に断りのない限り、用語「1つの異性体リッチ」、「異性体リッチ」、「1つのエナンチオマーリッチ」又は「エナンチオマーリッチ」とは、そのうちの1つの異性体又はエナンチオマーの含有量が100%未満であり、且つ当該異性体又はエナンチオマーの含有量が60%以上、又は70%以上、又は80%以上、又は90%以上、又は95%以上、又は96%以上、又は97%以上、又は98%以上、又は99%以上、又は99.5%以上、又は99.6%以上、又は99.7%以上、又は99.8%以上、又は99.9%以上であることをいう。
特に断りのない限り、用語「異性体過剰」又は「エナンチオマー過剰」とは、2つの異性体又は2つのエナンチオマーの相対パーセンテージの差を指す。例えば、1つの異性体又はエナンチオマーの含有量が90%であり、残りの1つの異性体又はエナンチオマーの含有量が10%である場合、異性体又はエナンチオマー過剰(ee値)が80%である。
キラル合成又はキラル剤あるいは他の従来技術によって光学活性な(R)-と(S)-異性体及びDとL異性体を調製することができる。本発明の化合物の1つのエナンチオマーを得たい場合、不斉合成あるいはキラル補助剤の誘導体化によって調製することができる。ここで、得られたジアステレオマー混合物を分離し、且つ補助基が切断されることによって、純粋なエナンチオマーを提供することができる。あるいは、分子に塩基性官能基(例えばアミノ基)又は酸性官能基(例えばカルボキシル基)が含まれる場合、適当な光学活性な酸又は塩基とジアステレオマーの塩を形成した後、当業界公知の方法によって、ジアステレオマーを分離し、純粋なエナンチオマーを回収する。なお、エナンチオマー及びジアステレオマーの分離は、通常、クロマトグラフィーによって行い、上記クロマトグラフィーは、キラル固定相を用い、且つ化学誘導法と併用してもよい(例えば、アミンからアミノギ酸塩を生成する)。
本発明の化合物は、前記化合物を構成する1つの又は多数の原子に非天然存在割合の同位元素原子を含んでもよい。例えば、放射性同位元素、例えばトリチウム(3H)、ヨウ素-125(125I)又はC-14(14C)で化合物を標識することができる。さらに、例えば、重水素で水素を置換して重水素化医薬品を形成することができる。重水素と炭素から構成される結合は、通常の水素と炭素から構成される結合よりも強力であり、非重水素化医薬品に比べ、重水素化医薬品は毒性や副作用を低減し、薬物安定性を向上させ、治療効果を高め、薬物の生物学的半減期を延長するなどのメリットを有する。本発明の化合物のすべての同位元素組成の変化は、放射性であるか否かにかかわらず、すべて本発明の範囲内に含まれる。
「ていてもよい」又は「任意に」とは、述べる事象又は状態が発生する可能性はあるが、必ずしも発生しないことを意味する。しかも、当該表現には、前記事象又は状態が発生した場合及び前記事象又は状態が発生しない場合が含まれる。
用語「置換される」とは、特定の原子上の任意の1つ又は多数の水素原子が置換基に置換されたことを指す。重水素及び水素の変異体を含み、特定の原子の原子価状態が正常であり、置換された後の化合物が安定であればよい。置換基がケトン基(即ち、=O)である時、2つの水素原子が置換されたことを意味する。ケトンの置換は、アリール基で発生しない。用語「置換されていてもよい」とは、置換されていてもよく、置換されていなくてもよいことを意味する。特に断りのない限り、置換基の種類及び数は、化学的に実現可能であれば任意であってもよい。
化合物の組成又は構造で何らの変量(例えばR)が1個以上含まれる場合、それぞれ独立して定義される。したがって、例えば、1つの基が0~2個のRで置換される場合、前記基は最大で2個のRで置換されていてもよく、且つすべてのRが各々独立している定義を有する。また、置換基及び/又はその変異体の組み合わせが、このような組み合わせにより安定した化合物が生成される場合に限って許される。
1個の置換基が欠如している場合、当該置換基が存在せず、例えばA-Xでは、Xが欠如している場合、当該構造が実質上Aであることを意味する。例示されている置換基は、どの原子により置換される基に結合されるか明記されていない場合、このような置換基は任意の原子により結合されることができ、例えばピリジル基は置換基として、ピリジン環上の任意の炭素原子により置換される基に結合されることができる。
例示されている結合基は結合方向が示されていない場合、その結合方向が任意であることを意味する。例えば、
における結合基Lが-M-W-であり、この場合、-M-W-は左から右への読取り順番と同じ方向に沿って環Aと環Bを結合して
を構成してもよく、左から右への読取り順番とは逆な方向に沿って環Aと環Bを結合して
を構成してもよい。前記結合基、置換基及び/又はその変異体の組み合わせが、このような組み合わせにより安定した化合物が生成される場合に限って許される。
特に断りのない限り、環上の原子の数は通常、環員数として定義される。例えば、「5~7員環」とは5~7個の原子が環状に配置されていることを意味する。
特に断りのない限り、「3~10員環」とは、3~10個の環原子から構成されるシクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基、シクロアルケニル基又はヘテロシクロアルケニル基。前記環は単環式を含み、また、スピロ環、融合環及び架橋環などの二環式又は多環式も含む。特に断りのない限り、前記環は独立してO、S及びNから選択された1、2又は3個のヘテロ原子を含んでいてもよい。前記3~10員環は、3~10員、3~9員、3~8員、3~7員、3~6員、3~5員、4~10員、4~9員、4~8員、4~7員、4~6員、4~5員、5~10員、5~9員、5~8員、5~7員、5~6員、6~10員、6~9員、6~8員及び6~7員環等を含む。用語「5~7員ヘテロシクロアルキル基」はピペリジル基等を含むが、フェニル基を含まない。用語「環」はさらに、少なくとも1個の環を含む環系を含み、環系における「環」は全て独立して上記の定義を有する。
特に断りのない限り、「5~6員環」は5~6個の環原子から構成されるシクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基、シクロアルケニル基、ヘテロシクロアルケニル基、シクロアルキニル基、ヘテロシクロアルキニル基、アリール基又はヘテロアリール基を含む。前記環は単環式を含み、また、スピロ環、融合環及び架橋環などの二環式又は多環式も含む。特に断りのない限り、前記環は独立してO、S及びNから選択された1、2又は3個のヘテロ原子を含んでいてもよい。前記5~6員環は5員、6員環等を含む。「5~6員環」は、例えばフェニル基、ピリジル基及びピペリジル基等を含む。また、用語「5~6員ヘテロシクロアルキル基」はピペリジル基等を含むが、フェニル基を含まない。用語「環」はさらに、少なくとも1個の環を含む環系を含み、環系における「環」は全て独立して上記の定義を有する。
特に断りのない限り、本発明では、用語「5~6員ヘテロアリール環」と「5~6員ヘテロアリール基」は置き換えて使用されることができる。用語「5~6員ヘテロアリール基」は5~6個の環原子から構成される共役π電子系を持つ単環式基を指し、そのうち、1、2、3又は4個の環原子が独立してO、S及びNから選択されたヘテロ原子であり、残りが炭素原子である。また、窒素原子は第四級アンモニウム化されていてもよく、窒素及び硫黄ヘテロ原子は酸化されていてもよい(つまり、NO及びS(O)pでもよい。ただし、pは1又は2である。)。5~6員ヘテロアリール基は、ヘテロ原子又は炭素原子により分子の他の部分に結合されることができる。前記5~6員ヘテロアリール基は5員及び6員ヘテロアリール基を含む。前記5~6員ヘテロアリール基の実例として、ピロリル基(N-ピロリル基、2-ピロリル基及び3-ピロリル基等を含む。)、ピラゾリル基(2-ピラゾリル基及び3-ピラゾリル基等を含む。)、イミダゾリル基(N-イミダゾリル基、2-イミダゾリル基、4-イミダゾリル基及び5-イミダゾリル基等を含む。)、オキサゾリル基(2-オキサゾリル基、4-オキサゾリル基及び5-オキサゾリル基等を含む。)、トリアゾリル基(1H-1,2,3-トリアゾリル基、2H-1,2,3-トリアゾリル基、1H-1,2,4-トリアゾリル基及び4H-1,2,4-トリアゾリル基等)、テトラゾリル基、イソキサゾリル基(3-イソキサゾリル基、4-イソキサゾリル基及び5-イソキサゾリル基等)、チアゾリル基(2-チアゾリル基、4-チアゾリル基及び5-チアゾリル基等を含む。)、フリル基(2-フリル基及び3-フリル基等を含む。)、チエニル基(2-チエニル基及び3-チエニル基等を含む。)、ピリジル基(2-ピリジル基、3-ピリジル基及び4-ピリジル基等を含む。)、ピラジニル基又はピリミジニル基(2-ピリミジニル基及び4-ピリミジニル基等を含む。)を含むが、これらに限定されるものではない。
特に断りのない限り、用語「アルキル基」は直鎖状又は分岐鎖状の飽和炭化水素基を表す。一部の実施の形態において、前記アルキル基はC1-12アルキル基であり、ほかの実施の形態においては、前記アルキル基はC1-6アルキル基であり、ほかの実施の形態においては、前記アルキル基はC1-3アルキル基である。一価(例えば、メチル基)、二価(例えば、メチレン基)又は多価(例えば、メチン基)であってもよい。アルキル基の実例として、メチル基(Me)、エチル基(Et)、プロピル基(n-プロピル基及びイソプロピル基を含む。)、ブチル基(n-ブチル基、イソブチル基、s-ブチル基及びt-ブチル基を含む。)、ペンチル基(n-ペンチル基、イソペンチル基及びネオペンチル基を含む。)、ヘキシル基等を含むが、これらに限定されるものではない。例えば、用語「C1-10アルキル基」は1~10個の炭素原子から構成される直鎖状又は分岐鎖状の飽和炭化水素基を表すものである。前記C1-10アルキル基は、C1-10、C1-9、C1-8、C1-6、C1-5、C1-4、C1-3、C1-2、C2-6、C2-4、C10、C8、C7、C6及びC5アルキル基等を含むが、これらに限定されるものではない。一価(例えば、メチル基)、二価(例えば、メチレン基)又は多価(例えば、メチン基)であってもよい。C1-12アルキル基の実例として、メチル基(Me)、エチル基(Et)、プロピル基(n-プロピル基及びイソプロピル基を含む。)、ブチル基(n-ブチル基、イソブチル基、s-ブチル基及びt-ブチル基を含む。)、ペンチル基(n-ペンチル基、イソペンチル基及びネオペンチル基を含む。)、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等を含むが、これらに限定されるものではない。例えば、用語「C1-6アルキル基」は1~6個の炭素原子から構成される直鎖状又は分岐鎖状の飽和炭化水素基を表すものである。前記C1-6アルキル基は、C1-5、C1-4、C1-3、C1-2、C2-6、C2-4、C6及びC5アルキル基等を含むが、これらに限定されるものではない。一価(例えば、メチル基)、二価(例えば、メチレン基)又は多価(例えば、メチン基)であってもよい。C1-6アルキル基の実例として、メチル基(Me)、エチル基(Et)、プロピル基(n-プロピル基及びイソプロピル基を含む。)、ブチル基(n-ブチル基、イソブチル基、s-ブチル基及びt-ブチル基を含む。)、ペンチル基(n-ペンチル基、イソペンチル基及びネオペンチル基を含む。)、ヘキシル基等を含むが、これらに限定されるものではない。例えば、用語「C1-3アルキル基」は1~3個の炭素原子から構成される直鎖状又は分岐鎖状の飽和炭化水素基を表すものである。前記C1-3アルキル基は、C1-2及びC2-3アルキル基等を含むが、これらに限定されるものではない。一価(例えば、メチル基)、二価(例えば、メチレン基)又は多価(例えば、メチン基)であってもよい。C1-3アルキル基の実例として、メチル基(Me)、エチル基(Et)、プロピル基(n-プロピル基及びイソプロピル基を含む。)等を含むが、これらに限定されるものではない。
用語「ヘテロアルキル基」自体あるいは他の用語と併用される場合は、一定の数の炭素原子と少なくとも1個のヘテロ原子又はヘテロ原子団から構成され、安定した直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基原子団又はその組成物を示す。一部の実施の形態において、ヘテロ原子はB、O、N及びSから選択され、そのうち、窒素及び硫黄原子は酸化されていてもよく、窒素ヘテロ原子は第四級アンモニウム化されていてもよい。ほかの実施の形態においては、ヘテロ原子団は-C(=O)O-、-C(=O)-、-C(=S)-、-S(=O)、-S(=O)2-、-C(=O)N(H)-、-N(H)-、-C(=NH)-、-S(=O)2N(H)-及び-S(=O)N(H)-から選択される。一部の実施の形態において、前記ヘテロアルキル基はC1-6ヘテロアルキル基であり、ほかの実施の形態においては、前記ヘテロアルキル基はC1-3ヘテロアルキル基である。ヘテロ原子又はヘテロ原子団は、当該アルキル基と分子の他の部分との結合位置を含むヘテロアルキル基の任意の内部位置に配置されてもよいが、用語「アルコキシ基」、「アルキルアミノ基」及び「アルキルチオ基」(又はチオアルコキシ基)は、慣用表現であり、それぞれ、1個の酸素原子、アミノ基又は硫黄原子を通して分子の他の部分に結合するアルキル基を示す。ヘテロアルキル基の実例として、-OCH3、-OCH2CH3、-OCH2CH2CH3、-OCH2(CH3)2、-CH2-CH2-O-CH3、-NHCH3、-N(CH3)2、-NHCH2CH3、-N(CH3)(CH2CH3)、-CH2-CH2-NH-CH3、-CH2-CH2-N(CH3)-CH3、-SCH3、-SCH2CH3、-SCH2CH2CH3、-SCH2(CH3)2、-CH2-S-CH2-CH3、-CH2-CH2、-S(=O)-CH3、-CH2-CH2-S(=O)2-CH3を含むが、これらに限定されるものではない。最大で2個のヘテロ原子が連続であってもよく、例えば-CH2-NH-OCH3が挙げられる。
特に断りのない限り、用語「アルコキシ基」はそれぞれ1個の酸素原子を通して分子の他の部分に結合するアルキル基を示す。特に断りのない限り、C1-6アルコキシ基は、C1、C2、C3、C4、C5及びC6のアルコキシ基を含む。一部の実施の形態において、前記アルコキシ基はC1-3アルコキシ基である。アルコキシ基の実例として、メトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、イソプロポキシ基、n-ブトキシ基、sec-ブトキシ基、tert-ブトキシ基、n-ペンチルオキシ基及びS-ペントキシ基を含むが、これらに限定されるものではない。例えば、用語「C1-3アルコキシ基」は1個の酸素原子を通して分子の他の部分に結合し、1~3個の炭素原子を有するアルキル基を示す。前記C1-3アルコキシ基は、C1-2、C2-3、C3及びC2アルコキシ基等を含むが、これらに限定されるものではない。C1-3アルコキシ基の実例として、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基(n-プロポキシ基及びイソプロポキシ基を含む。)等を含むが、これらに限定されるものではない。
特に断りのない限り、Cn-n+m又はCn-Cn+mはn~n+m個の炭素を有するいずれか1つの具体的な場合を含み、例えば、C1-12はC1、C2、C3、C4、C5、C6、C7、C8、C9、C10、C11、及びC12を含み、n~n+mのうちのいずれか1つの範囲も含み、例えば、C1-12はC1-3、C1-6、C1-9、C3-6、C3-9、C3-12、C6-9、C6-12、及びC9-12等を含む。同様の理由により、n員~n+m員は環上の原子の数がn~n+m個であることを意味し、例えば、3~12員環は、3員環、4員環、5員環、6員環、7員環、8員環、9員環、10員環、11員環、及び12員環を含み、n~n+mのうちのいずれか1つの範囲も含み、例えば、3~12員環は3~6員環、3~9員環、5~6員環、5~7員環、6~7員環、6~8員環、及び6~10員環等も含む。
特に断りのない限り、「シクロアルキル基」はいかなる安定した環状アルキル基を含み、単環式、二環式又は三環式系を含み、そのうち、二環式及び三環式系は、スピロ環、融合環及び架橋環を含む。一部の実施の形態において、前記シクロアルキル基はC3-8シクロアルキル基であり、ほかの実施の形態においては、前記シクロアルキル基はC3-6シクロアルキル基であり、ほかの実施の形態においては、前記シクロアルキル基はC5-6シクロアルキル基である。一価、二価又は多価であってもよい。これらシクロアルキル基の実例として、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、ノルボルニル基、[2.2.2]ジシクロオクタン、[4.4.0]ジシクロデカン等を含むが、これらに限定されるものではない。例えば、「C3-10シクロアルキル基」は、3~10個の炭素原子から構成される飽和環状炭化水素基を示し、単環式、二環式又は三環式系を含み、そのうち、二環式及び三環式系は、スピロ環、融合環及び架橋環を含む。前記C3-10シクロアルキル基は、C3-8、C3-6、C3-5、C4-10、C4-8、C4-6、C4-5、C5-8又はC5-6等を含むが、これらに限定されるものではない。一価、二価又は多価であってもよい。C3-10シクロアルキル基の実例として、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、ノルボルニル基、[2.2.2]ジシクロオクタン、[4.4.0]ジシクロデカン等を含むが、これらに限定されるものではない。例えば、「C3-8シクロアルキル基」は、3~8個の炭素原子から構成される飽和環状炭化水素基を示し、単環式及び二環式系を含み、そのうち、二環式系は、スピロ環、融合環及び架橋環を含む。前記C3-8シクロアルキル基は、C3-6、C3-5、C4-8、C4-6、C4-5、C5-8又はC5-6シクロアルキル基等を含むが、これらに限定されるものではない。一価、二価又は多価であってもよい。C3-8シクロアルキル基の実例として、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、ノルボルニル基、[2.2.2]ジシクロオクタン等を含むが、これらに限定されるものではない。
特に断りのない限り、用語「ヘテロシクロアルキル基」自体又は他の用語と一緒に使用される場合は、それぞれ環状の「ヘテロアルキル基」を示し、単環式、二環式又は三環式系を含み、そのうち、二環式及び三環式系は、スピロ環、融合環及び架橋環を含む。また、当該「ヘテロシクロアルキル基」について、ヘテロ原子はヘテロシクロアルキル基と分子の他の部分との結合位置を占めることができる。一部の実施の形態において、前記ヘテロシクロアルキル基は4~6員ヘテロシクロアルキル基であり、ほかの実施の形態においては、前記ヘテロシクロアルキル基は5~6員ヘテロシクロアルキル基である。ヘテロシクロアルキル基の実例として、アゼチジニル基、オキセタニル基、チエタニル基、ピロリジニル基、ピラゾリジニル基、イミダゾリジニル基、テトラヒドロチエニル基(テトラヒドロチオフェン-2-イル及びテトラヒドロチオフェン-3-イル等を含む。)、テトラヒドロフラニル基(テトラヒドロフラン-2-イル等を含む。)、テトラヒドロピラニル基、ピペリジル基(1-ピペリジル基、2-ピペリジル基及び3-ピペリジル基等を含む。)、ピペラジニル基(1-ピペラジニル基及び2-ピペラジニル基等を含む。)、モルホリニル基(3-モルホリニル基及び4-モルホリニル基等を含む。)、ジオキサニル基、ジチアジニル基、イソキサゾリジニル基、イソチアゾリジニル基、1,2-オキサジニル基、1,2-チアジニル、ヘキサヒドロピリダジニル基、ホモピペラジニル基、ホモピペリジル基又はオキサシクロヘプタン基を含むが、これらに限定されるものではない。例えば、用語「3~6員ヘテロシクロアルキル基」自体又は他の用語と一緒に使用される場合は、それぞれ3~6個の環原子から構成される飽和環状基を示し、その1、2、3又は4個の環原子が独立してO、S及びNから選択されたヘテロ原子であり、残りが炭素原子である。また、窒素原子は第四級アンモニウム化されていてもよく、窒素及び硫黄ヘテロ原子は酸化されていてもよい(つまり、NO及びS(O)pでもよい。ただし、pは1又は2である。)。単環式及び二環式系を含み、そのうち、二環式系は、スピロ環、融合環及び架橋環を含む。また、当該「3~6員ヘテロシクロアルキル基」について、ヘテロ原子はヘテロシクロアルキル基と分子の他の部分との結合位置を占めることができる。前記3~6員ヘテロシクロアルキル基は、4~6員、5~6員、4員、5員及び6員ヘテロシクロアルキル基等を含むが、これらに限定されるものではない。3~6員ヘテロシクロアルキル基の実例として、アゼチジニル基、オキセタニル基、チエタニル基、ピロリジニル基、ピラゾリジニル基、イミダゾリジニル基、テトラヒドロチエニル基(テトラヒドロチオフェン-2-イル及びテトラヒドロチオフェン-3-イル等を含む。)、テトラヒドロフラニル基(テトラヒドロフラン-2-イル等を含む。)、テトラヒドロピラニル基、ピペリジル基(1-ピペリジル基、2-ピペリジル基及び3-ピペリジル基等を含む。)、ピペラジニル基(1-ピペラジニル基及び2-ピペラジニル基等を含む。)、モルホリニル基(3-モルホリニル基及び4-モルホリニル基等を含む。)、ジオキサニル基、ジチアジニル基、イソキサゾリジニル基、イソチアゾリジニル基、1,2-オキサジニル基、1,2-チアジニル、ヘキサヒドロピリダジニル基、ホモピペラジニル基又はホモピペリジル基等を含むが、これらに限定されるものではない。例えば、用語「4~6員ヘテロシクロアルキル基」自体又は他の用語と一緒に使用される場合は、それぞれ4~6個の環原子から構成される飽和環状基を示し、その1、2、3又は4個の環原子が独立してO、S及びNから選択されたヘテロ原子であり、残りが炭素原子である。また、窒素原子は第四級アンモニウム化されていてもよく、窒素及び硫黄ヘテロ原子は酸化されていてもよい(つまり、NO及びS(O)pでもよい。ただし、pは1又は2である。)。単環式及び二環式系を含み、そのうち、二環式系は、スピロ環、融合環及び架橋環を含む。また、当該「4~6員ヘテロシクロアルキル基」について、ヘテロ原子はヘテロシクロアルキル基と分子の他の部分との結合位置を占めることができる。前記4~6員ヘテロシクロアルキル基は、5~6員、4員、5員及び6員ヘテロシクロアルキル基等を含むが、これらに限定されるものではない。4~6員ヘテロシクロアルキル基の実例として、アゼチジニル基、オキセタニル基、チエタニル基、ピロリジニル基、ピラゾリジニル基、イミダゾリジニル基、テトラヒドロチエニル基(テトラヒドロチオフェン-2-イル及びテトラヒドロチオフェン-3-イル等を含む。)、テトラヒドロフラニル基(テトラヒドロフラン-2-イル等を含む。)、テトラヒドロピラニル基、ピペリジル基(1-ピペリジル基、2-ピペリジル基及び3-ピペリジル基等を含む。)、ピペラジニル基(1-ピペラジニル基及び2-ピペラジニル基等を含む。)、モルホリニル基(3-モルホリニル基及び4-モルホリニル基等を含む。)、ジオキサニル基、ジチアジニル基、イソキサゾリジニル基、イソチアゾリジニル基、1,2-オキサジニル基、1,2-チアジニル、ヘキサヒドロピリダジニル基、ホモピペラジニル基又はホモピペリジル基等を含むが、これらに限定されるものではない。例えば、用語「5~6員ヘテロシクロアルキル基」自体又は他の用語と一緒に使用される場合は、それぞれ5~6個の環原子から構成される飽和環状基を示し、その1、2、3又は4個の環原子が独立してO、S及びNから選択されたヘテロ原子であり、残りが炭素原子である。また、窒素原子は第四級アンモニウム化されていてもよく、窒素及び硫黄ヘテロ原子は酸化されていてもよい(つまり、NO及びS(O)pでもよい。ただし、pは1又は2である。)。単環式及び二環式系を含み、そのうち、二環式系は、スピロ環、融合環及び架橋環を含む。また、当該「5~6員ヘテロシクロアルキル基」について、ヘテロ原子はヘテロシクロアルキル基と分子の他の部分との結合位置を占めることができる。前記5~6員ヘテロシクロアルキル基は、5員及び6員ヘテロシクロアルキル基を含む。5~6員ヘテロシクロアルキル基の実例として、ピロリジニル基、ピラゾリジニル基、イミダゾリジニル基、テトラヒドロチエニル基(テトラヒドロチオフェン-2-イル及びテトラヒドロチオフェン-3-イル等を含む。)、テトラヒドロフラニル基(テトラヒドロフラン-2-イル等を含む。)、テトラヒドロピラニル基、ピペリジル基(1-ピペリジル基、2-ピペリジル基及び3-ピペリジル基等を含む。)、ピペラジニル基(1-ピペラジニル基及び2-ピペラジニル基等を含む。)、モルホリニル基(3-モルホリニル基及び4-モルホリニル基等を含む。)、ジオキサニル基、ジチアジニル基、イソキサゾリジニル基、イソチアゾリジニル基、1,2-オキサジニル基、1,2-チアジニル、ヘキサヒドロピリダジニル基、ホモピペラジニル基又はホモピペリジル基等を含むが、これらに限定されるものではない。
用語「薬学的に許容される担体」とは、本発明の有効量の活性物質を送達することができ、活性物質の生理活性を妨害せず、且つホストや患者への毒性副作用がないいかなる製剤又は担体媒質を意味する。代表的な担体は、水、油、野菜とミネラル、クリームベース、ローションベース、軟膏ベース等を含む。これらのベースは、懸濁化剤、増粘剤、浸透促進剤などを含む。これらの製剤は化粧品又は局所適用医薬品分野において周知されているものである。
用語「賦形剤」とは、通常、有効な医薬組成物を配合するのに必要な担体、希釈剤及び/又は媒質を意味する。
用語「含む(comprise)」又は「含有(comprise)」及び例えばcomprises又はcomprising等の変形はオープン且つ非排他的な意味を有し、つまり、「を含むが、これらに限定されるものではない」と理解されるべきである。
用語「治療」とは、疾患又はこの疾患に関連する1つ又は複数の症状を改善又は根絶するために、本発明に記載の化合物又は製剤を投与することを指し、且つ、
(i)疾患又は疾患の状態への抑制、即ちその進行への抑制、
(ii)疾患又は疾患の状態の緩和、即ち該疾患又は疾患の状態の軽減、
を含む。
用語「予防」とは、疾患又はこの疾患に関連する1つ又は複数の症状を予防するために、本発明に記載の化合物又は製剤を投与することを指し、且つ、疾患又は疾患の状態、特に哺乳動物が罹っていることが診断されていないが、罹りやすいものである疾患の状態の、哺乳動物における発生の予防を含む。
薬物又は薬理学的に活性な薬剤について、「有効量」もしくは「治療有効量」とは、無毒性で、所望の効果をもたらすに足る薬物または薬剤の使用量を意味する。本発明における経口剤型に関して、組成物における1種の活性物質の「有効量」とは、該組成物における別の活性物質と併用するときに所望の効果を達成するのに必要な使用量を意味する。有効量は人によって異なり、受容者の年齢及び一般状況に依存し、活性物質の種類にも依存する。個々のケースにおける適切な有効量は、当業者が通常の実験によって決めることができる。
用語「有効成分」、「治療剤」、「活性物質」又は「活性剤」とは、標的障害、疾患又は病症を有効に治療できる化学物質を意味する。
本発明の化合物は、当業者に熟知されている多くの合成方法により調製されることができ、以下に例示されている発明を実施するための形態、それと他の化学合成方法とを組み合わせてなる実施の形態、及び当業者に熟知されている同等の方法が含まれる。好ましい実施の形態は、本発明の実施例を含むが、これらに限定されるものではない。
本発明で使用される溶媒は市販品である。本発明では、以下の略語を使用する。すなわち、aqは水を示し、HATUはO-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファートを示し、EDCは1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩を示し、m-CPBAは3-クロロペルオキシ安息香酸を示し、eqは当量、等量を示し、CDIはカルボニルジイミダゾールを示し、DCMはジクロロメタンを示し、PEは石油エーテルを示し、DIADはアゾジカルボン酸ジイソプロピルを示し、DMFはN,N-ジメチルホルムアミドを示し、DMSOはジメチルスルホキシドを示し、EtOAcは酢酸エチルを示し、EtOHはエタノールを示し、MeOHはメタノールを示し、CBzはベンジルオキシカルボニルを示し、アミンの保護基の一種であり、BOCはtert-ブチルカルボニルを示し、アミンの保護基の一種であり、HOAcは酢酸を示し、NaCNBH3はシアノ水素化ホウ素ナトリウムを示し、r.t.は室温を示し、O/Nは一晩中を示し、THFはテトラヒドロフランを示し、Boc2Oはジ-tert-ブチルジカーボネートを示し、TFAはトリフルオロ酢酸を示し、DIPEAはジイソプロピルエチルアミンを示し、SOCl2は塩化チオニルを示し、CS2は二硫化炭素を示し、TsOHはp-トルエンスルホン酸を示し、NFSIはN-フルオロ-N-(フェニルスルホニル)ベンゼンスルホンイミドを示し、NCSはN-クロロスクシンイミドを示し、n-Bu4NFはフッ化テトラ-n-ブチルアンモニウムを示し、iPrOHは2-プロパノールを示し、mpは融点を示し、LDAはリチウムジイソプロピルアミドを示し、POCl3はオキシ塩化リンを示し、LiHMDSはリチウムヘキサメチルジシラジドを示し、DCEはジクロロエタンを示し、DIEAはN,N-ジイソプロピルエチルアミンを示し、MTBEはメチルtert-ブチルエーテルを示し、TEAはトリエチルアミンを示し、DIPEAはN,N-ジイソプロピルエチルアミンを示し、LLOQは定量下限を示す。
新規抗B型肝炎薬物として、本発明の化合物はHBVへの阻害作用が顕著である。本発明の化合物は吸収、体内分布、代謝等において良好な薬物動態特性を示し、例えばインビボで肝臓に対する良好な標的効果を有する。本発明の化合物は毒性及び副作用が小さい。
以下、実施例を参照しながら、本発明について詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。本明細書において本発明を詳細に説明しており、その具体的な実施の形態も公開している。当業者からして、本発明の要旨及び範囲を逸脱しない限り、本発明の具体的な実施の形態に対して変更及び改良を行うことは自明である。
<実施例1>
合成スキーム
第1のステップ
0℃で、化合物1-1(15g、130.29mmol、1eq)のギ酸(150mL)溶液に無水酢酸(150mL)のギ酸(100mL)溶液を加えた。混合物を25℃で16時間撹拌した。反応液を減圧濃縮して化合物1-2を得、直接次のステップに使用された。
1HNMR(400MHz,MeOH-d4)δ=11.51(brs,1H)、8.40-7.97(m,1H)、4.64-4.36(m,1H)、3.78-3.46(m,2H)、2.38-2.13(m,2H)、2.10-1.89(m,2H).
第2のステップ
250mLのフラスコで、化合物1-2(10g、69.86mmol、1eq)の無水酢酸(100mL)溶液にプロピオール酸メチル(35.24g、419.17mmol、34.89mL、6eq)を加えた。混合物を130℃で6時間撹拌した。反応液を減圧濃縮して化合物1-3を得た。MS(ESI)m/z:165.8[M+H]+。
1HNMR(400MHz,MeOH-d4)δ=6.61(d,J=2.8Hz,1H)、6.55(d,J=2.8Hz,1H)、3.97(t,J=7.2Hz,2H)、3.79(s,3H)、3.06(t,J=7.4Hz,2H)、2.54(quin,J=7.3Hz,2H).
第3のステップ
窒素雰囲気下で、0℃で化合物1-3(500mg、2.11mmol、1eq)のジクロロメタン(5mL)溶液にオキサリルクロリド(535.10mg、4.22mmol、369.03μL、2eq)を加え、次に、N,N-ジメチルホルムアミド(0.05mL)を加えた。混合物を25℃で1時間撹拌した。反応液を減圧下で濃縮して化合物1-4を得、直接次のステップに使用された。
第4のステップ
化合物1-4(550mg、2.15mmol、1eq)のジクロロメタン(10mL)溶液にトリエチルアミン(870.23mg、8.60mmol、1.20mL、4eq)を加え、次に、化合物1-5(247.62mg、2.15mmol、1eq)を加えた。混合物を20℃で1時間撹拌した。反応液を減圧下で濃縮した。残留物を自動フラッシュクロマトシステムCOMBI-FLASHによって分離し(石油エーテル:酢酸エチル=100:0~80:20、V/V)、化合物1-6を得た。MS(ESI)m/z:357.2[M+Na]+。
1HNMR(400MHz,CDCl3)δ=8.23(s,1H)、7.10(brs,1H)、4.28(t,J=7.3Hz,2H)、3.73(s,3H)、3.69-3.66(m,2H)、3.60-3.52(m,2H)、3.05(t,J=7.7Hz,2H)、2.52(q,J=7.5Hz,2H)、2.06(brd,J=13.8Hz,2H)、1.68(m,2H)、1.42(s,3H).
第5のステップ
化合物1-6(350mg、1.05mmol、1eq)のテトラヒドロフラン(5mL)溶液に水酸化リチウム一水和物(131.78mg、3.14mmol、3eq)のH2O(1mL)溶液を加えた。混合物を30℃で12時間撹拌した。反応液を2mol/Lの希塩酸でpHが1~2となるように調整し、酢酸エチル(10mL*2)で抽出した。合併した有機相を飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して化合物1-7を得た。MS(ESI)m/z:343.2[M+Na]+。
1HNMR(400MHz,MeOH-d4)δ=7.89(s,1H)、4.37(brd,J=7.0Hz,2H)、3.70-3.63(m,2H)、3.14-3.10(m,2H)、2.66-2.52(m,4H)、2.25-2.19(m,2H)、1.73-1.67(m,2H)、1.49(s,3H).
第6のステップ
窒素雰囲気下で、0℃で化合物1-7(300mg、936.51μmol、1eq)のジクロロメタン(3mL)溶液にオキサリルクロリド(237.74mg、1.87mmol、163.96μL、2eq)を加え、次に、N,N-ジメチルホルムアミド(0.01mL)を加えた。混合物を20℃で1時間撹拌して化合物1-8を得た。
第7のステップ
窒素雰囲気下で、化合物1-8(300mg、885.52μmol、1eq)のジクロロメタン(5mL)溶液にトリエチルアミン(358.42mg、3.54mmol、493.01μL、4eq)を加え、次に、化合物1-9(114.33mg、885.52μmol、1eq)を加えた。混合物を20℃で12時間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、残留物を自動フラッシュクロマトシステムCOMBI-FLASHによって分離し(石油エーテル:酢酸エチル=100:0~50:50、V/V)、化合物1を得た。MS(ESI)m/z:432.2[M+H]+。
1HNMR(400MHz,CDCl3)δ=8.18(s,1H)、7.73-7.64(m,1H)、7.59(s,1H)、7.23(s,1H)、7.09-7.02(m,2H)、4.31(t,J=7.3Hz,2H)、3.71(td、J=4.3,12.0Hz,2H)、3.62-3.52(m,2H)、3.21-3.12(m,2H)、2.63-2.50(m,2H)、2.07(brd,J=14.1Hz,2H)、1.70(ddd,J=4.3、9.9,14.0Hz,2H)、1.43(s,3H).
<実施例2>
合成スキーム
第1のステップ
化合物1-6(150mg、448.61μmol、1eq)のアセトニトリル(10mL)溶液にN-クロロスクシンイミド(77.87mg、583.19μmol、1.3eq)を加えた。混合物40℃で6時間撹拌した。反応液を減圧濃縮した。残留物を自動フラッシュクロマトシステムCOMBI-FLASHによって分離し(石油エーテル:酢酸エチル=100:0~80:20、V/V)、化合物2-1を得た。MS(ESI)m/z:369.1[M+H]+。
第2のステップ
化合物2-1(60mg、162.68μmol、1eq)のエタノール(2mL)溶液に水酸化リチウム一水和物(34.13mg、813.42μmol、5eq)のH2O(0.5mL)溶液を加えた。混合物を40℃で3時間撹拌した。反応液を2mol/Lの希塩酸でpHが1~2となるように調整し、酢酸エチル(10mL*2)で抽出した。合併した有機相を飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して粗化合物2-2を得た。MS(ESI)m/z:377.1[M+Na]+。
第3のステップ
窒素雰囲気下で、化合物2-2(40mg、112.74μmol、1eq)のジクロロメタン(2mL)溶液に、0℃でオキサリルクロリド(28.62mg、225.49μmol、19.74μL、2eq)を加え、次に、N,N-ジメチルホルムアミド(0.01mL)を加えた。混合物を25℃で45分間撹拌した。反応液を減圧濃縮して化合物2-3を得た。
第4のステップ
窒素雰囲気下で、化合物2-3(40mg、107.17μmol、1eq)のジクロロメタン(3mL)にトリエチルアミン(43.38mg、428.69μmol、59.67μL、4eq)を加えた。次に、化合物1-9(13.84mg、107.17μmol、1eq)を加えた。混合物を25℃で12時間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、残留物を分取HPLCによって分離し(カラム:Waters Xbridge 150mm*25mm 5μm 移動相:[水(0.225%ギ酸)-アセトニトリル]、アセトニトリル%:73%-83%、7min)、化合物2を得た。MS(ESI)m/z:466.0[M+H]+。
1HNMR(400MHz,CDCl3)δ=8.40(s,1H)、7.72-7.61(m,1H)、7.11-6.99(m,2H)、6.23(s,1H)、4.25(t,J=7.4Hz,2H)、3.80-3.57(m,4H)、3.19(t,J=7.7Hz,2H)、2.46(quin,J=7.5Hz,2H)、2.08(brd,J=14.1Hz,2H)、1.73(ddd,J=4.4、9.6,13.9Hz,2H)、1.48(s,3H).
<実施例3>
合成スキーム
第1のステップ
サムボトルに化合物1-6(300mg、897.22μmol、1eq)及びアセトニトリル(3mL)を加え、次に、N-ブロモスクシンイミド(191.62mg、1.08mmol、1.2eq)を加えた。混合物を25℃で12時間撹拌した。反応液を減圧下で濃縮した。残留物を自動フラッシュクロマトシステムCOMBI-FLASHによって分離し(石油エーテル:酢酸エチル=100:0~80:20、V/V)、化合物3-1を得た。MS(ESI)m/z:435.0[M+Na]+。
1HNMR(400MHz,CDCl3)δ=4.30(t,J=7.4Hz,2H)、3.83(s,3H)、3.80-3.67(m,4H)、3.13(t,J=7.7Hz,2H)、2.50(q,J=7.5Hz,2H)、2.15(d,J=14.1Hz、2H)、1.78(m,2H)、1.55(s,3H).
第2のステップ
窒素雰囲気下で、サムボトルに化合物3-1(100mg、241.98μmol、1eq)、メチルボロン酸(28.97mg、483.95μmol、2eq)、炭酸カリウム(100.33mg、725.93μmol、3eq)、1,4-ジオキサン(2.5mL)及び水(0.5mL)を加え、次に、Pd(dppf)Cl2(17.71mg、24.20μmol、0.1eq)を加えた。混合物を80℃で2時間撹拌した。反応液に水(5mL)を加え、酢酸エチル(10mL*3)で抽出した。合併した有機相を希塩酸(10mL)及び飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮し、化合物3-2を得た。MS(ESI)m/z:348.9[M+H]+。
第3のステップ
サムボトルに化合物3-2(80mg、229.63μmol、1eq)及びエタノール(2mL)を加え、次に、水酸化ナトリウム(27.56mg、688.88μmol、3eq)の水(0.5mL)溶液を加えた。混合物を25℃で12時間撹拌した。反応液に水(5mL)を加え、酢酸エチル(5mL)で洗浄した。水相を2mol/Lの希塩酸でpHが1~2となるように調整し、酢酸エチル(10mL*2)で抽出した。合併した有機相を飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮し、化合物3-3を得た。
第4のステップ
0℃で、化合物3-3(70mg、209.35μmol、1eq)のジクロロメタン(3mL)溶液にオキサリルクロリド(26.57mg、209.35μmol、18.33μL、1eq)を加え、次に、N,N-ジメチルホルムアミド(15.30mg、209.35μmol、16.11μL、1eq)を加えた。混合物を25℃で1時間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、化合物3-4を得た。
第5のステップ
化合物3-4(75mg、212.58μmol、1eq)のジクロロメタン(3mL)溶液にトリエチルアミン(86.04mg、850.31μmol、118.35μL、4eq)を加え、次に、化合物1-9(27.45mg、212.58μmol、1eq)を加えた。混合物を25℃で1時間撹拌した。反応液を減圧下で濃縮した。残留物を分取HPLCによってクロマトグラフィーによって分離し(カラム:BostonGreenODS150mm*30mm*5μm、移動相:[水(0.075%トリフルオロ酢酸)-アセトニトリル]、アセトニトリル%:47%-67%、7min)、化合物3を得た。MS(ESI)m/z:446.1[M+H]+。
1HNMR(400MHz,CDCl3)δ=7.76-7.66(m,1H)、7.37(s,1H)、7.19-7.05(m,1H)、6.64-6.46(m,1H)、6.56(s,1H)、4.30(t,J=7.3Hz,2H)、3.87-3.76(m,2H)、3.75-3.66(m,2H)、3.15(t,J=7.5Hz,2H)、2.62-2.52(m,5H)、2.15(d,J=13.8Hz,2H)、1.81(m,2H)、1.56(s,3H).
<実施例4>
合成スキーム
第1のステップ
ジイソプロピルアミン(49.91g、493.22mmol、69.71mL、1.2eq)をテトラヒドロフラン(1000mL)中に溶解させ、次に、-78℃でn-ブチルリチウム(2.5M、197.29mL、1.2eq)を加え、0.5時間撹拌した後に-78℃で化合物4-1(100g、411.02mmol、1eq)を加え、さらに0.5時間撹拌した後に、-78℃でヨウ化メチル(58.34g、411.02mmol、25.59mL、1eq)を加えた。反応液を25℃で16時間撹拌した。反応液を1Lの飽和塩化アンモニウム溶液中に投入してクエンチし、酢酸エチル(500mL*4)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮して化合物4-2を得た。
1HNMR(400MHz,CDCl3)δ=3.79-3.73(m,2H)、3.70(s,3H)、2.99(t,J=11.2Hz,2H)、2.07-2.04(m,2H)、1.45(s,9H)、1.40-1.33(m,2H)、1.20(s,3H).
第2のステップ
化合物4-2(107g、415.81mmol、1eq)を水(500mL)及びエタノール(1000mL)中に溶解させ、次に、水酸化カリウム(116.65g、2.08mol、5eq)を加え、反応液を25℃で16時間撹拌した。TLC(ジクロロメタン:メタノール=20:1)にて化合物4-2が完全に消費され、新しいスポットが形成されたと示された。反応液を40℃で減圧濃縮して溶媒を除去し、残留物を500mLの酢酸エチルで抽出し、水相を1Mの塩酸でpHが3~5となるように調整し、酢酸エチル(1L*3)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮して化合物4-3を得た。
1HNMR(400MHz,MeOH-d4)δ=3.77(td,J=4.0,13.8Hz、2H)、3.02(s,2H)、2.05-2.00(m,2H)、1.45(s,9H)、1.38-1.31(m,2H)、1.22(s,3H).
第3のステップ
化合物4-3(10g、41.10mmol、1eq)をトルエン(100mL)中に溶解させ、次に、トリエチルアミン(4.99g、49.32mmol、6.87mL、1.2eq)及びベンジルアルコール(6.67g、61.65mmol、6.41mL、1.5eq)を加えた。次に、窒素雰囲気下で、25℃でジフェニルホスホリルアジド(16.97g、61.65mmol、13.36mL、1.5eq)を加えた。反応液を110℃で3時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)にて化合物4-3が完全に消費され、新しいスポットが形成されたと示された。反応液を100mLの飽和塩化アンモニウム溶液中に投入してクエンチし、次いで酢酸エチル(50mL*3)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮して残留物を得た。残留物をカラムクロマトグラフィーによって精製処理した(100-200メッシュのシリカゲル、石油エーテル:酢酸エチル=20:1~5:1、V/V)。減圧濃縮して化合物4-4を得た。
1HNMR(400MHz,CDCl3)δ=7.34-7.30(m,3H)、7.20-7.17(m,2H)、4.70-4.64(m,2H)、3.64(s,2H)、3.37-3.21(m,2H)、1.95(s,2H)、1.62-1.51(m,2H)、1.46(s,9H)、1.38(s,3H).
第4のステップ
化合物4-4(14g、40.18mmol、1eq)をメタノール(150mL)中に溶解させ、次に、湿らせたパラジウム/炭素(5g、10%含有量)を加えた。反応液をH2(50Psi)、25℃で6時間撹拌した。TLC(ジクロロメタン:メタノール=10:1)にて化合物4-4が完全に消費され、新しいスポットが形成されたと示された。反応液を減圧濃縮して残留物を得た。残留物をカラムクロマトグラフィーによって精製処理し(100-200メッシュのシリカゲル、ジクロロメタン:メタノール=10:1~5:1、V/V)、減圧濃縮して化合物4-5を得た。
1HNMR(400MHz,CDCl3)δ=7.02(brs,2H)、3.59-3.49(m,4H)、1.98-1.51(m,4H)、1.46-1.44(m,12H).
第5のステップ
乾燥済みの一口フラスコで化合物1-3(20g、121.07mmol、1eq)をDCM(400mL)中に溶解させ、窒素雰囲気下で、0℃で化合物4-6(29.66g、242.15mmol、22.30mL、2eq)を滴下し、反応液を20℃で16時間撹拌した。LCMSにて反応が完全に進行したことが示された。反応液を100mLの水中に投入して、次いで水相をDCM(20mL*3)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィーによって分離して精製し(100-200メッシュのシリカゲル、石油エーテル:酢酸エチル=20:1~1:1、V/V)、化合物4-7を得た。MS(ESI)m/s:252.2[M+H]+。
1HNMR(400MHz,CDCl3)δ=7.76(s,1H)、4.38(t,J=7.6Hz,2H)、3.93(s,3H)、3.82(s,3H)、3.14-3.10(m,2H)、2.62-2.55(m,2H).
第6のステップ
乾燥済みの50mL一口フラスコで化合物4-7(5g、19.90mmol、1eq)をアセトニトリル(100mL)中に溶解させ、また、N-クロロスクシンイミド(3.59g、26.87mmol、1.35eq)を加え、反応液を40℃で16時間撹拌した。LCMS及びTLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1)にて反応が完全に進行したことが示された。反応液を飽和重炭酸ナトリウム溶液(200mL)中に投入して、減圧濃縮してアセトニトリルを除去し、水相をジクロロメタン(50mL*3)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィーによって精製し(100-200メッシュのシリカゲル、石油エーテル:酢酸エチル=20:1~3:1、V/V)、化合物4-8を得た。MS(ESI)m/s:286.0[M+H]+。
1HNMR(400MHz,CDCl3)δ=4.40(t,J=7.6Hz,2H)、3.95(s,3H)、3.85(s,3H)、3.15(t,J=7.6Hz,2H)、2.59-2.49(m,2H).
第7のステップ
20℃で、化合物4-8(2.5g、8.75mmol、1eq)をテトラヒドロフラン(40mL)、エタノール(10mL)及び水(10mL)に加え、次に、炭酸カリウム(3.63g、26.25mmol、3eq)を反応系に加えた。当該反応を45℃で12時間実施した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=2:1)にて反応が完全に進行したことが示された。反応液に100mLの水を加え、1mol/Lの塩酸でpHが3となるように調整し、酢酸エチル(50mL*2)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮して化合物4-9を得た。
1HNMR(400MHz,DMSO-d6)δ=4.29(t,J=7.2Hz,2H)、3.75(s,3H)、3.05(t,J=7.6Hz,2H)、2.48-2.40(m,2H).
第8のステップ
化合物4-9(0.4g、1.47mmol、1eq)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(380.61mg、2.94mmol、512.95μL、2eq)、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(1.68g、4.42mmol、3eq)をテトラヒドロフラン(10mL)中に溶解させ、0.5時間撹拌した後に化合物4-5(473.34mg、2.21mmol、1.5eq)を加えた。反応液を25℃で1時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)にて化合物4-9が完全に消費され、新しいスポットが形成されたと示された。LCMSにて化合物4-10の生成が確認された。反応液を飽和塩化アンモニウム溶液(20mL)でクエンチした後、酢酸エチル(20mL*3)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して減圧濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィーによって精製処理し(100-200メッシュのシリカゲル、石油エーテル:酢酸エチル=20:1~1:1、V/V)、減圧濃縮して化合物4-10を得た。MS(ESI)m/s:412.1[M+H-(t-Bu)]+。
1HNMR(400MHz,CDCl3)δ=6.03(s,1H)、4.32(t,J=7.2Hz,2H)、3.85(s,3H)、3.70(s,2H)、3.25-3.12(m,4H)、2.54-2.47(m,2H)、1.69-1.62(m,4H)、1.52(s,3H)、1.47(s,9H).
第9のステップ
化合物4-10(0.5g、1.07mmol、1eq)をメタノール(5mL)、テトラヒドロフラン(5mL)、水(5mL)中に溶解させ、次に、水酸化リチウム一水和物(134.52mg、3.21mmol、3eq)を加えた。反応液を25℃で3時間撹拌した。TLC(ジクロロメタン:メタノール=10:1)にて化合物4-10が完全に消費され、新しいスポットが形成されたと示された。反応液を1mol/Lの塩酸でpHが1~3となるように調整し、酢酸エチル(15mL*3)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮して化合物4-11を得た。
1HNMR(400MHz,MeOH-d4)δ=4.36(t,J=7.2Hz,2H)、3.72-3.67(m,2H)、3.24(s,2H)、3.13(t,J=4.4Hz,2H)、2.56-2.48(m,2H)、2.20(d,J=13.6Hz,2H)、1.60-1.53(m,2H)、1.49(s,3H)、1.46(s,9H).
第10のステップ
化合物4-11(0.38g、837.16μmol、1eq)、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(954.94mg、2.51mmol、3eq)、トリエチルアミン(254.14mg、2.51mmol、349.57μL、3eq)をN,N-ジメチルホルムアミド(10mL)中に溶解させ、25℃で0.5時間撹拌した後に化合物1-9(216.17mg、1.67mmol、2eq)を加えた。反応液を55℃で5時間撹拌した後、70℃に昇温して1時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)にて化合物4-11が完全に消費され、新しいスポットが形成されたと示された。LCMSにて化合物4-11が完全に消費され、化合物4-12が生成したことが示された。反応液を水20mLでクエンチした後、酢酸エチル(20mL*3)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して減圧濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィーによって精製し(100-200メッシュのシリカゲル、石油エーテル:酢酸エチル=20:1~1:1、V/V)、減圧濃縮して化合物4-12を得た。MS(ESI)m/s:465.1[M-Boc+H]+。
第11のステップ
化合物4-12(0.3g、530.97μmol、1eq)を酢酸エチル(15mL)中に溶解させ、次に、塩酸/酢酸エチル(4mol/L、5mL、37.67eq)を加えた。反応液を25℃で0.5時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)にて化合物4-12が完全に消費され、新しいスポットが形成されたと示された。反応液を減圧濃縮して化合物4-13を得た。
第12のステップ
化合物4-13(0.2g、430.21μmol、1eq)をテトラヒドロフラン(10mL)中に溶解させ、次に、トリエチルアミン(174.13mg、1.72mmol、239.52μL、4eq)及び化合物4-14(83.91mg、430.21μmol、63.57μL、1eq)を加えた。反応液を25℃で1時間撹拌した。LCMSにて化合物4-13が完全に消費され、化合物4-15が生成したことが示された。反応液に水20mLを加えてクエンチし、酢酸エチル(20mL*3)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮して化合物4-15を得た。MS(ESI)m/s:579.2[M+H]+。
1HNMR(400MHz,CDCl3)δ=8.49(s,1H)、7.77-7.72(m,1H)、7.15-7.09(m,2H)、6.20(s,1H)、4.33(t,J=7.6Hz,2H)、3.27(t,J=7.2Hz,2H)、3.14(s,2H)、2.78-2.75(m,2H)、2.57-2.44(m,4H)、2.20-2.16(m,2H)、1.89-1.84(m,2H)、1.52(s,3H)、1.47(s,9H).
第13のステップ
化合物4-15(0.2g、345.40μmol、1eq)をジクロロメタン(10mL)中に溶解させ、次に、トリフルオロ酢酸(7.70g、67.53mmol、5mL、195.51eq)を加えた。反応液を25℃で0.5時間撹拌した。LCMS及びHPLCにて反応が完全に進行したことが示された。反応液を減圧濃縮して残留物を得た。残留物を分取HPLCによって精製処理し(カラム:Xtimate C18 150mm*25mm*5μm、移動相:[水(0.04%アンモニア水+10mM重炭酸アンモニウム)-アセトニトリル]、アセトニトリル%:22%-42%、10.5min)、化合物4を得た。MS(ESI)m/s:523.1[M+H]+。
1HNMR(400MHz,DMSO-d6)δ=9.95(s,1H)、8.40(s,1H)、7.87-7.82(m,1H)、7.43-7.39(m,2H)、4.29(t,J=7.2Hz,2H)、3.18(s,2H)、3.09(t,J=7.6Hz,2H)、2.88-2.71(m,4H)、2.46-2.43(m,2H)、2.18(d,J=14.0Hz,2H)、1.73(t,J=10.0Hz,2H)、1.39(s,3H).
<実施例5>
合成スキーム
第1のステップ
化合物2-2(0.13g、366.42μmol、1eq)、トリエチルアミン(55.62mg、549.63μmol、76.50μL、1.5eq)、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(167.19mg、439.70μmol、1.2eq)をN,N-ジメチルホルムアミド(3mL)中に溶解させ、25℃で0.5時間撹拌した後に化合物5-1(99.76mg、732.84μmol、2eq)を加えた。反応液を70℃に昇温して3時間撹拌した。LCMS及びHPLCにて化合物2-2が完全に消費され、化合物5が生成したことが示された。反応液に2滴の水を加えてクエンチした後、ろ過した。ろ液を分取HPLCによって精製処理し(中性系)(カラム:Waters Xbridge150mm*25mm*5μm、移動相:[水(10mM重炭酸アンモニウム)-アセトニトリル]、アセトニトリル%:30%-50%、12min)、化合物5を得た。MS(ESI)m/s:473.1[M+H]+。
1HNMR(400MHz,DMSO-d6)δ=10.05(s,1H)、8.42(s,1H)、8.18(dd,J=2.8,5.8Hz,1H)、7.97(ddd,J=2.8,5.0,9.2Hz,1H)、7.52(t,J=9.2Hz,1H)、4.30(t,J=7.2Hz,2H)、3.65-3.53(m,4H)、3.10(t,J=7.6Hz,2H)、2.48-2.41(m,2H)、2.07(d,J=13.6Hz,2H)、1.56(ddd,J=4.8,8.8,13.6Hz,2H)、1.40(s,3H).
<実施例6>
合成スキーム
第1のステップ
化合物6-1(10g、77.43mmol、1eq)を無水酢酸(40mL)及びギ酸(60mL)中に溶解させ、反応混合物を窒素雰囲気下で、100℃で16時間反応させた。LCMSにて化合物6-2の生成が検出された。反応液を直接的に減圧濃縮し、化合物6-2を得た。
第2のステップ
化合物6-2(12.10g、77mmol、1eq)を無水酢酸(120mL)中に溶解させ、反応混合物にプロピオール酸メチル(32.37g、385.00mmol、32.05mL、5eq)を加え、反応系全体を窒素雰囲気下で、120℃で16時間反応させた。LCMSにて化合物6-3の生成が検出された。反応液を直接的に減圧濃縮し、粗生成物をカラムクロマトグラフィーによって精製し(100-200メッシュのシリカゲル、石油エーテル:酢酸エチル=50:1~5:1、V/V)、化合物6-3を得た。
1HNMR(400MHz,CDCl3)δ=6.36(d,J=3.2Hz,1H)、6.30(d,J=3.2Hz,1H)、3.95-3.90(m,2H)、3.78(s,3H)、3.10-3.05(m,2H)、1.96-1.93(m,2H)、1.85-1.83(m,2H).
第3のステップ
化合物6-3(0.5g、2.79mmol、1eq)をジクロロエタン(5mL)が入ったサムボトルに加え、反応液を0℃までに下げ、メチル塩化オキサリル(512.69mg、4.18mmol、385.48μL、1.5eq)を反応系に滴下した。当該反応液を0℃で1時間反応させた。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1)にて化合物6-3がほとんど反応したことが示された。反応液を氷冷した飽和重炭酸ナトリウム溶液中(20mL)に投入して、酢酸エチル(20mL*2)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して減圧濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィーによって精製し(100-200メッシュのシリカゲル、石油エーテル:酢酸エチル=100:0~10:1、V/V)、化合物6-4を得た。MS(ESI)m/s:266.1[M+H]+。
1HNMR(400MHz,CDCl3)δ=7.68(s,1H)、4.40(t,J=6.0Hz,2H)、3.96(s,3H)、3.84(s,3H)、3.17(t,J=6.0Hz,2H)、2.05-1.94(m,2H)、1.91-1.81(m,2H).
第4のステップ
25℃で、化合物6-4(0.3g、1.13mmol、1eq)をエタノール(5mL)及び水(2mL)が入ったサムボトルに加え、次に、炭酸カリウム(468.93mg、3.39mmol、3eq)を反応系に加えた。当該反応液を25℃で1時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=2:1)にて化合物6-4が完全に反応したことが示され、反応液をメチルtert-ブチルエーテル(20mL*2)で抽出し、1Mの塩酸でpHが3となるように調整し、酢酸エチル(10mL*3)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮して化合物6-5を得た。
第5のステップ
20℃で、化合物1-5(55.01mg、477.64μmol、1.2eq)をジクロロエタン(3mL)が入ったボトルに加え、次に、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(227.02mg、597.05μmol、1.5eq)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(154.33mg、1.19mmol、207.99μL、3eq)を反応系に加え、当該反応を0℃で10分間実施した後、化合物6-5(0.1g、398.03μmol、1eq)をジクロロエタン(3mL)中に溶解させ、反応系に滴下し、当該反応を20℃で20分間実施し、LCMSにて化合物6-6の生成が示された。反応液を飽和塩化アンモニウム溶液(10mL*2)で洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して減圧濃縮した。粗生成物を分取TLCによって精製し(石油エーテル:酢酸エチル=2:1、V/V)、化合物6-6を得た。
MS(ESI)m/s:349.1[M+H]+
第6のステップ
化合物6-6(0.1g、287.03μmol、1eq)をテトラヒドロフラン(2mL)、エタノール(2mL)、水(2mL)が入ったサムボトルに加え、次に、水酸化リチウム一水和物(48.18mg、1.15mmol、4eq)を反応系に加え、当該反応液を20℃で1時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=2:1)にて化合物6-6が完全に反応したことが示された。反応液を10mLの水で希釈し、1Mの塩酸でpHが3となるように調整し、酢酸エチル(10mL*3)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮して化合物6-7を得た。
第7のステップ
20℃で、化合物1-9(42.28mg、327.49μmol、1.5eq)をジクロロメタン(2mL)が入ったサムボトルに加え、次に、反応液を0℃までに下げ、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(107.92mg、283.82μmol、1.3eq)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(84.65mg、654.97μmol、114.08μL、3eq)を反応系に加え、当該反応液を0℃で10分間撹拌した後、化合物6-7(73mg、218.32μmol、1eq)をジクロロメタン(2mL)中に溶解させ、反応系に滴下し、当該反応液を0℃で20分間反応させ、70℃に昇温して12時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)にてメインスポットの生成が示され、LCMSにて化合物6の生成が検出された。反応液を飽和塩化アンモニウム(10mL)で洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して減圧濃縮した。粗生成物を分取HPLCによって精製し(カラム:Xtimate C18 150mm*25mm*5μm、移動相:[水(0.04%アンモニア水+10mM重炭酸アンモニウム)-アセトニトリル]、アセトニトリル%:45%-65%、10.5min)、化合物6を得た。MS(ESI)m/s:446.2[M+H]+
1HNMR(400MHz,MeOH-d4)δ=8.04(s,1H)、7.79-7.69(m,1H)、7.38-7.30(m,1H)、7.26-7.16(m,1H)、4.42(t,J=6.8Hz,2H)、3.79-3.62(m,4H)、3.20(t,J=6.8Hz,2H)、2.23(m,2H)、2.00(m,2H)、1.88(m,2H)、1.71(m,2H)、1.50(s,3H).
<実施例7>
合成スキーム
第1のステップ
化合物7-1(36.17mg、281.33μmol、1.5eq)、トリエチルアミン(56.94mg、562.65μmol、78.32μL、3eq)をジクロロメタン(5mL)中に溶解させ、次に、0℃でジクロロメタン(5mL)の化合物2-3(70mg、187.55μmol、1eq)溶液を加えてに溶解した。反応液を25℃で2時間撹拌した。LCMS及びHPLCにて反応が完全に進行したことが示された。反応液を水15mLでクエンチした後、ジクロロメタン(15mL*3)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮して残留物を得た。残留物を分取HPLCによって精製処理し(カラム:Xtimate C18 150mm*25mm*5μm、移動相:[水(0.04%アンモニア水+10mM重炭酸アンモニウム)-アセトニトリル]、アセトニトリル%:28%-58%、10.5min)、化合物7を得た。MS(ESI)m/s:465.1[M+H]+。
1HNMR(400MHz,DMSO-d6)δ=10.28(s,1H)、8.42(s,1H)、8.29(d,J=5.6Hz,1H)、7.81(d,J=1.6Hz,1H)、7.62-7.60(m,1H)、4.30(t,J=7.2Hz,2H)、3.63-3.57(m,4H)、3.10(t,J=7.2Hz,2H)、2.47-2.45(m,2H)、2.07(d,J=13.2Hz,2H)、1.59-1.53(m,2H)、1.41(s,3H).
<実施例8>
合成スキーム
第1のステップ
化合物3-1(300mg、725.93μmol、1eq)のテトラヒドロフラン(5mL)溶液に水酸化ナトリウム(87.11mg、2.18mmol、3eq)の水(2mL)溶液を加え、混合物を40℃で12時間撹拌した。反応液を2mol/Lの希塩酸でpHが1~2となるように調整し、酢酸エチル(10mL*3)で抽出した。合併した有機相を飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して化合物8-1を得た。MSm/s(ESI):398.9[M+H]+。
1HNMR(400MHz,MeOH-d4)δ=4.34(t,J=7.2Hz,2H)、3.82-3.70(m,4H)、3.15(t,J=7.8Hz,2H)、2.50-2.48(m,2H)、2.22(d,J=13.8Hz,2H)、1.77-1.65(m,2H)、1.55(s,3H).
第2のステップ
窒素雰囲気下で、0℃で化合物8-1(280mg、701.34μmol、1eq)のジクロロメタン(5mL)溶液に塩化チオニル(166.88mg、1.40mmol、101.75μL、2eq)を滴下し、次に、N,N-ジメチルホルムアミド(25.63mg、350.67μmol、26.98μL、0.5eq)を加えた。混合物を25℃で1時間撹拌した。反応液を減圧濃縮して化合物8-2を得、直接次のステップに使用された。
第3のステップ
化合物8-2(300mg、718.25μmol、1eq)のジクロロメタン(5mL)溶液にトリエチルアミン(290.72mg、2.87mmol、399.89μL、4eq)を加え、次に、化合物1-9(92.73mg、718.25μmol、1eq)を加えた。混合物を25℃で1時間撹拌した。反応液を減圧下で濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィーによって分離し(100-200メッシュのシリカゲル、石油エーテル:酢酸エチル=100:0~40:60、V/V)、次に、分取HPLCクロマトグラフィーによって分離し(カラム:Xtimate C18 150mm*25mm*5μm、移動相:[水(0.225%ギ酸)-アセトニトリル]、アセトニトリル%:48%-68%、7min)、化合物8を得た。MSm/s(ESI):510.0[M+H]+。
1HNMR(400MHz,CDCl3)δ=8.54(s,1H)、7.73-7.62(m,1H)、7.11-7.01(m,2H)、6.30(s,1H)、4.25(t,J=7.4Hz,2H)、3.76-3.57(m,4H)、3.21(t,J=7.8Hz,2H)、2.46-2.43(m,2H)、2.08(d,J=13.8Hz,2H)、1.74(m,2H)、1.49(s,3H).
<実施例9>
合成スキーム
第1のステップ
化合物8(80mg、156.76μmol、1eq)のDMF(3mL)にフルオロスルホニルジフルオロ酢酸メチル(180.70mg、940.57μmol、119.67μL、6eq)及びヘキサメチルりん酸トリアミド(28.09mg、156.76μmol、27.54μL、1eq)を加え、窒素ガスで3回置換した後、ヨウ化銅(29.86mg、156.76μmol、1eq)を加えた。混合物を80℃で12時間撹拌した。反応液を水(10mL)で希釈し、酢酸エチル(10mL*3)で抽出した。合併した有機相を飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮した。残留物を分取HPLCによって分離し(カラム:Xtimate C18 150mm*25mm*5μm、移動相:[水(0.225%ギ酸)-アセトニトリル]、アセトニトリル%:50%-70%、7min)、化合物9を得た。MSm/s(ESI):500.2[M+H1]+。
1HNMR(400MHz,CDCl3)δ=7.68-7.59(m,1H)、7.55(s,1H)、7.12-6.95(m,2H)、6.51(s,1H)、4.16(t,J=7.2Hz,2H)、3.77-3.66(m,2H)、3.64-3.51(m,2H)、3.09(t,J=7.4Hz,2H)、2.50-2.48(m,2H)、2.06(d,J=13.6Hz,2H)、1.71(t,J=9.6Hz,2H)、1.44(s,3H).
<実施例10>
合成スキーム
第1のステップ
化合物10-1(59.12mg、401.90μmol、1.5eq)、トリエチルアミン(81.34mg、803.79μmol、111.88μL、3eq)をジクロロメタン(5mL)中に溶解させ、次に、0℃でジクロロメタン(5mL)に溶解した化合物2-3(0.1g、267.93μmol、1eq)を加えた。反応液を25℃で1時間撹拌した。LCMS及びHPLCにて化合物2-3が完全に消費され、化合物10が生成したことが示された。反応液を水(10mL)でクエンチした後、ジクロロメタン(10mL*3)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮して残留物を得た。残留物を分取HPLCによって精製処理し(カラム:Xtimate C18 150mm*25mm*5μm、移動相:[水(0.04%アンモニア水+10mM重炭酸アンモニウム)-アセトニトリル]、アセトニトリル%:42%-62%、10.5min)、化合物10を得た。MS(ESI)m/s:484.1[M+H]+。
1HNMR(400MHz,DMSO-d6)δ=10.03(s,1H)、8.42(s,1H)、7.64-7.60(m,2H)、4.30(t,J=7.2Hz,2H)、3.63-3.55(m,4H)、3.08(t,J=7.6Hz,2H)、2.47-2.43(m,2H)、2.07(d,J=13.2Hz,2H)、1.59-1.52(m,2H)、1.40(s,3H).
<実施例11>
合成スキーム
第1のステップ
化合物11-1(10g、69.36mmol、9.26mL、1eq)をテトラヒドロフラン中に溶解させ(100mL)、次に、-78℃でリチウムジイソプロピルアミド(2M、52.02mL、1.5eq)を加えた。0.5時間撹拌した後に-78℃でクロロメチルメチルエーテル(8.38g、104.05mmol、7.90mL、1.5eq)を加えた。反応液を25℃で2時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)にて化合物11-1が完全に消費され、新しいスポットが形成されたと示された。反応液を50mLの飽和塩化アンモニウム溶液中に投入して、酢酸エチル(50mL*3)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮して化合物11-2を得た。
1HNMR(400MHz,CDCl3)δ=3.82(td,J=4.0,11.8Hz,2H)、3.76(s,3H)、3.52-3.46(m,2H)、3.40(s,2H)、3.30(s,3H)、2.09-2.05(m,2H)、1.62-1.54(m,2H).
第2のステップ
化合物11-2(12g、63.76mmol、1eq)をメタノール(100mL)、水中(50mL)に溶解させ、次に、水酸化ナトリウム(5.10g、127.51mmol、2eq)を加えた。反応液を40℃で16時間撹拌した。反応液を酢酸エチル(50mL*2)で抽出し、水相を1mol/Lの塩酸でpHが1~3となるように調整し、酢酸エチル(50mL*3)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮して化合物11-3を得た。
1HNMR(400MHz,MeOH-d4)δ=3.80(td,J=4.0,11.6Hz,2H)、3.58-3.51(m,2H)、3.43(s,2H)、3.31(s,3H)、2.04-1.99(m,2H)、1.62-1.54(m,2H).
第3のステップ
化合物11-3(8.5g、48.80mmol、1eq)、トリエチルアミン(7.41g、73.19mmol、10.19mL、1.5eq)、ベンジルアルコール(10.55g、97.59mmol、10.15mL、2eq)をトルエン(100mL)中に溶解させ、次に、25℃、窒素雰囲気下でジフェニルホスホリルアジド(16.11g、58.56mmol、12.69mL、1.2eq)を加えた。反応液を110℃で5時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)にて新しいスポットが形成されたと示された。反応液を100mLの飽和塩化アンモニウム溶液中に投入して、次いで酢酸エチル(80mL*3)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して減圧濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィーによって精製処理した(100-200メッシュのシリカゲル、石油エーテル:酢酸エチル=100:0~10:1、V/V)。減圧濃縮して化合物11-4を得た。
1HNMR(400MHz,CDCl3)δ=7.34-7.29(m,5H)、3.74-3.49(m,4H)、3.36(s,2H)、3.33(s,3H)、2.18(s,2H)、2.04-1.96(m,2H)、1.74-1.66(m,2H).
第4のステップ
乾燥済みの250mL水素化ボトルで、化合物11-4(14g、50.12mmol、1eq)をメタノール(200mL)中に溶解させ、また、湿らせたパラジウム/炭素(3g、10%純度)を加え、反応液をH2(50Psi)雰囲気下、25℃で16時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)にて反応が完全に進行したことが示された。反応液をろ過して濃縮した。粗生成物をメチルtert-ブチルエーテル(30mL)で均一にスラリー化した後ろ過し、ろ過ケーキを減圧濃縮して化合物11-5を得た。
1HNMR(400MHz,MeOH-d4)δ=3.84-3.81(m,2H)、3.68-3.62(m,4H)、3.45(s,3H)、1.93-1.88(m,2H)、1.84-1.80(m,2H).
第5のステップ
化合物4-9(0.2g、736.23μmol、1eq)をジクロロメタン(10mL)中に溶解させ、次に、0℃でオキサリルクロリド(186.89mg、1.47mmol、128.89μL、2eq)及びN,N-ジメチルホルムアミド(5.38mg、73.62μmol、5.66μL、0.1eq)を加えた。反応液を窒素雰囲気下で、25℃で0.5時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)にて化合物4-9が完全に消費され、新しいスポットが形成されたと示された。反応液を減圧濃縮して化合物11-7を得た。
第6のステップ
化合物11-5(150.16mg、826.58μmol、1.20eq、HCl)、トリエチルアミン(209.29mg、2.07mmol、287.88μL、3eq)をジクロロメタン(5mL)中に溶解させ、次に、窒素雰囲気下で、0℃で化合物11-7(0.2g、689.42μmol、1eq)のジクロロメタン(5mL)溶液を加え、反応液を25℃で1時間撹拌した。LCMSにて化合物11-7が完全に消費され、化合物11-8が生成したことが確認された。反応液を15mLの水でクエンチした後、ジクロロメタン(15mL*3)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮して化合物11-8を得た。MS(ESI)m/s:399.1[M+H]+
第7のステップ
化合物11-8(0.4g、1.00mmol、1eq)をテトラヒドロフラン(8mL)及び水(4mL)中に溶解させ、次に、水酸化リチウム一水和物(126.26mg、3.01mmol、3eq)を加えた。反応液を25℃で12時間撹拌した。LCMSにて化合物11-8が完全に消費され、化合物11-9が生成したことが確認された。反応液を1Mの希塩酸でpHが1~3となるように調整し、酢酸エチル(20mL*3)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮して化合物11-9を得た。MS(ESI)m/s:385.0[M+H]+。
1HNMR(400MHz,MeOH-d4)δ=4.36(t,J=7.2Hz,2H)、3.77-3.72(m,4H)、3.64(s,2H)、3.37(s,3H)、3.15(t,J=7.6Hz,2H)、2.54-2.50(m,2H)、2.19(d,J=12.8Hz,2H)、1.84-1.77(m,2H).
第8のステップ
化合物11-9(0.2g、519.74μmol、1eq)、トリエチルアミン(210.37mg、2.08mmol、289.37μL、4eq)、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(592.86mg、1.56mmol、3eq)をN,N-ジメチルホルムアミド(3mL)中に溶解させ、25℃で0.5時間撹拌した後に化合物1-9(134.20mg、1.04mmol、2eq)を加えた。反応液を55℃で3時間撹拌した。LCMS及びHPLCにて反応が完全に進行したことが確認された。反応液に2滴の水を加えてクエンチした後、ろ過してろ液を得た。ろ液を分取HPLCによって精製処理し(中性系、カラム:Xtimate C18 150mm*25mm*5μm、移動相:[水(10mM重炭酸アンモニウム)-アセトニトリル]、アセトニトリル%:30%-60%、12min)、化合物11を得た。MS(ESI)m/s:496.1[M+H]+。
1HNMR(400MHz,DMSO-d6)δ=9.95(s,1H)、8.42(s,1H)、7.87-7.81(m,1H)、7.43-7.39(m,2H)、4.29(t,J=7.2Hz,2H)、3.67-3.55(m,6H)、3.28(s,3H)、3.08(t,J=7.6Hz,2H)、2.43(s,2H)、2.07(d,J=13.4Hz,2H)、1.68-1.60(m,2H).
<実施例12>
合成スキーム
第1のステップ
乾燥済みの40mLフラスコで、チタンテトライソプロポキシド(3.41g、11.99mmol、3.54mL、1.2eq)をアンモニア/メタノール(7M、5.71mL、4eq)中に溶解させ、窒素雰囲気下で、30℃で化合物12-1(1g、9.99mmol、917.43μL、1eq)を滴下し、2時間撹拌した後に-5℃までに冷却し、この温度で化合物12-2(1.04g、10.49mmol、1.31mL、1.05eq)を滴下して2時間撹拌し、その後、30℃までに昇温して12時間撹拌し続けた。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)にて反応が完全に進行したことが示された。反応液に水(1mL)を加えてクエンチし、次に、エタノール(20mL)を加えて30分間撹拌した後にろ過し、母液を減圧濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィーによって分離して精製し(100-200メッシュのシリカゲル、石油エーテル:酢酸エチル=10:1~1:1、V/V)、化合物12-3を得た。
1HNMR(400MHz,CDCl3)δ=4.02-3.95(m,2H)、3.68-3.62(m,2H)、2.01-1.96(m,2H)、1.87(s,2H)、1.78-1.74(m,2H).
第2のステップ
乾燥済みの40mLフラスコで化合物12-3(97.85mg、775.60μmol、1.5eq)をジクロロメタン(10mL)中に溶解させ、窒素雰囲気下で、0℃でトリエチルアミン(156.97mg、1.55mmol、215.91μL、3eq)及び化合物11-7(150mg、517.06μmol、1eq)のジクロロメタン(5mL)溶液を滴下し、反応液を30℃で1時間撹拌した。LCMSにて反応が完全に進行したことが示された。反応液にジクロロメタン(50mL)を加えて希釈し、次に、希塩酸(0.5mol/L)で洗浄し(10mL*3)、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して減圧濃縮し、化合物12-4を得た。MS(ESI)m/s:380.1[M+H]+
第3のステップ
乾燥済みの50mL一口フラスコで化合物12-4(200mg、526.60μmol、1eq)をテトラヒドロフラン(3mL)、メタノール(3mL)及び水(3mL)中に溶解させ、また、水酸化リチウム一水和物(44.19mg、1.05mmol、2eq)を加え、反応液を30℃で16時間撹拌した。LCMSにて反応が完全に進行したことが示された。テトラヒドロフラン及びメタノールを減圧濃縮して20mLの水を加えて希釈し、水相を酢酸エチルで洗浄し(5mL*2)、水相を0.5Mの希塩酸でpHが1となるように調整し、次いで水相を酢酸エチル(10mL*3)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して減圧濃縮し、化合物12-5を得た。MS(ESI)m/s:366.1[M+H]+。
第4のステップ
乾燥済みの50mL一口フラスコで化合物12-5(130mg、355.42μmol、1eq)をN,N-ジメチルホルムアミド(5mL)中に溶解させた。窒素雰囲気下で、30℃でO-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(270.28mg、710.83μmol、2eq)及びトリエチルアミン(107.89mg、1.07mmol、148.41μL、3eq)を加え、0.5時間撹拌した後に化合物1-9(68.83mg、533.13μmol、1.5eq)を加え、反応後に60℃までに昇温して15.5時間撹拌した。LCMS及びHPLCにて反応が完全に進行したことが示された。反応液に1mLの水を加えた後に濃縮した。粗生成物を分取HPLCによって分離して精製し(中性系、カラム:column:Waters Xbridge150*25mm*5μm、移動相:[水(10mM重炭酸アンモニウム)-アセトニトリル]、アセトニトリル%:30%-50%、12min)、化合物12を得た。MS(ESI)m/s:477.1[M+H]+。
1HNMR(400MHz,DMSO-d6)δ=9.96(s,1H)、9.58(s,1H)、7.85-7.80(m,1H)、7.42-7.38(m,2H)、4.29(t,J=7.2Hz,2H)、3.86-3.82(m,2H)、3.57(t,J=10.0Hz,2H)、3.09(t,J=7.6Hz,2H)、2.46-2.44(m,2H)、2.30-2.27(m,2H)、1.95-1.90(m,2H).
<実施例13>
合成スキーム
第1のステップ
一口フラスコで化合物13-1(1g、4.40mmol、1eq)をテトラヒドロフラン(20mL)中に溶解させ、窒素雰囲気下で、0℃で水素化ナトリウム(615.93mg、60%純度、3.5eq)を加え、0.5時間撹拌した後に、化合物13-2(2.33g、9.24mmol、2.1eq)を加え、反応液を30℃で30分間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=10:1)にて反応が完全に進行したことが示された。反応液を0.5mol/Lの希塩酸(100mL)中に投入し、粗生成物をカラムクロマトグラフィーによって分離して精製し(100-200メッシュのシリカゲル、石油エーテル:酢酸エチル=50:1~20:1)、化合物13-3を得た。
1HNMR(400MHz,CDCl3)δ=5.55(s,1H)、4.43(s,1H)、3.32-3.26(m,1H)、2.41-2.38(m,1H)、2.30-2.28(m,1H)、2.15-2.14(m,1H)、2.13-2.04(m,1H)、2.03-2.01(m,1H)、1.54-1.49(m,2H)、1.46(s,9H)、1.43(s,9H)、1.33(s,3H).
第2のステップ
水素化ボトルで、湿らせたパラジウム/炭素(200mg、10%含有量)をテトラヒドロフラン(40mL)中に溶解させ、また、化合物13-3(1.35g、4.15mmol、1eq)を加え、反応液をH2(15Psi)雰囲気下、25℃で2時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=10:1)にて反応が完全に進行したことが示された。反応液をろ過して濃縮し、化合物13-4を得た。
第3のステップ
乾燥済みの一口フラスコで化合物13-4(1.3g、3.97mmol、1eq)を酢酸エチル(30mL)中に溶解させ、また、塩酸/酢酸エチル(4mol/L、10mL、10.08eq)を加え、反応液を30℃で16時間撹拌した。反応液を直接的に濃縮して化合物13-5を得た。
1HNMR(400MHz,MeOH-d4)δ=1.85-1.83(m,4H)、1.77-1.76(m,2H)、1.63-1.60(m,3H)、1.45(s,9H)、1.35-1.31(m,5H).
第4のステップ
乾燥済みの一口フラスコで化合物13-5(250mg、861.77μmol、1eq)をジクロロメタン(10mL)中に溶解させ、また、トリエチルアミン(261.61mg、2.59mmol、359.85μL、3eq)を加え、窒素雰囲気下で、0℃で化合物11-7(293.88mg、1.29mmol、1.5eq)のジクロロメタン(10mL)溶液を滴下し、反応液を30℃で1時間撹拌した。LCMSにて反応が完全に進行したことが示された。反応液を水中(50mL)に投入して、次いで水相をジクロロメタン(20mL*3)で抽出し、有機相を0.5mol/Lの希塩酸で洗浄し(20mL*3)、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させてろ過し、減圧濃縮して化合物13-6を得た。MS(ESI)m/s:425.2[M+H-(t-Bu)]+。
1HNMR(400MHz,CDCl3)δ=5.99(s,1H)、4.32(t,J=7.6Hz,2H)、3.84(s,3H)、3.14(t,J=7.6Hz,2H)、2.52-2.48(m,2H)、2.31-2.28(m,2H)、2.14-2.12(m,2H)、1.68-1.65(m,2H)、1.45-1.42(m,2H)、1.39-1.36(m,12H)、1.24-1.22(m,2H)、1.18-1.14(m,2H).
第5のステップ
フラスコで化合物13-6(90mg、187.12μmol、1eq)をテトラヒドロフラン(3mL)、メタノール(3mL)及び水(3mL)中に溶解させ、また、水酸化リチウム一水和物(23.55mg、561.35μmol、3eq)を加え、反応液を30℃で16時間撹拌した。LCMSにて反応が完全に進行したことが示された。反応液を減圧濃縮してテトラヒドロフラン及びメタノールを除去し、且つ20mLの水を加えて希釈し、次いで水相を酢酸エチルで洗浄し(5mL*2)、水相を0.5mol/Lの希塩酸でpHが1となるように調整し、次いで水相を酢酸エチル(5mL*3)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して減圧濃縮した。粗生成物をprep-TLCによって分離して精製し(ジクロロメタン:メタノール=10:1、V/V)、化合物13-7を得た。MS(ESI)m/s:411.1[M+H-(t-Bu)]+。
1HNMR(400MHz,MeOH-d4)δ=4.38-4.31(m,2H)、3.16-3.12(m,2H)、2.55-2.48(m,2H)、2.32-2.30(m,2H)、2.14-2.11(m,2H)、1.75-1.70(m,1H)、1.65-1.55(m,2H)、1.44(s,9H)、1.35-1.31(m,4H)、1.22(s,3H).
第6のステップ
乾燥済みフラスコで化合物13-7(70mg、149.91μmol、1eq)をN,N-ジメチルホルムアミド(4mL)中に溶解させ、窒素雰囲気下で、30℃でO-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(114.00mg、299.82μmol、2eq)及びトリエチルアミン(45.51mg、449.72μmol、62.60μL、3eq)を加え、30分間撹拌した後に化合物1-9(29.03mg、224.86μmol、1.5eq)を加え、反応液を60℃までに昇温して15.5時間撹拌し続けた。LCMSにて反応が完全に進行したことが示された。反応液を0.2mol/Lの希塩酸(50mL)中に投入し、次に、酢酸エチル(10mL*3)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して減圧濃縮し、化合物13-8を得た。MS(ESI)m/s:522.1[M+H-(t-Bu)]+。
第7のステップ
乾燥済みの一口フラスコで化合物13-8(50mg、86.50μmol、1eq)をトリフルオロ酢酸(1mL)及びジクロロメタン(2mL)中に溶解させ、反応液を25℃で1時間撹拌した。LCMS及びHPLCにて反応が完全に進行したことが示された。反応液を直接的に濃縮した。粗生成物を分取HPLCによって分離して精製し(中性系、カラム:Waters Xbridge150*25mm*5μm、移動相:[水(10mM重炭酸アンモニウム)-アセトニトリル]、アセトニトリル%:20%-40%、12min)、化合物13を得た。MS(ESI)m/s:522.1[M+H]+。
1HNMR(400MHz,DMSO-d6)δ=9.93(s,1H)、8.10(s,1H)、7.88-7.83(m,1H)、7.44-7.42(m,2H)、4.29(t,J=6.8Hz,2H)、3.09(t,J=8.0Hz,2H)、2.47-2.45(m,2H)、2.24-2.22(m,2H)、2.09-2.07(m,2H)、1.65-1.60(m,1H)、1.54-1.51(m,2H)、1.35(s,3H)、1.24-1.23(m,4H).
<実施例14>
合成スキーム
第1のステップ
化合物14-1(124.74mg、1.10mmol、2eq)、トリエチルアミン(167.43mg、1.65mmol、230.30μL、3eq)をジクロロメタン(5mL)中に溶解させ、次に、窒素雰囲気下で、0℃でジクロロメタン(5mL)に溶解した化合物11-7(0.16g、551.54μmol、1eq)を加えた。反応液を25℃で16時間撹拌した。LCMSにて化合物11-7が完全に消費され、化合物14-2が生成したことが示された。反応液をで水20mLクエンチした後、ジクロロメタン(15mL*3)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮して化合物14-2を得た。MS(ESI)m/s:367.0[M+H]+。
1HNMR(400MHz,CDCl3)δ=6.53(d,J=9.6Hz,1H)、4.38-4.25(m,2H)、3.85(s,3H)、3.15-3.10(m,2H)、2.55-2.48(m,2H)、1.45-1.42(m,4H).
第2のステップ
化合物14-2(0.19g、518.11μmol、1eq)をメタノール(5mL)、テトラヒドロフラン(5mL)、水(5mL)中に溶解させ、次に、水酸化リチウム一水和物(65.22mg、1.55mmol、3eq)を加えた。反応液を25℃で2時間撹拌した。TLC(ジクロロメタン:メタノール=20:1)にて化合物14-2が完全に消費され、新しいスポットが形成されたと示された。反応液を1Mの塩酸でpHが1~3となるように調整し、酢酸エチル(20mL*3)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮して化合物14-3を得た。
1HNMR(400MHz,MeOH-d4)δ=4.76-4.69(m,1H)、4.36(t,J=7.2Hz,2H)、3.15(t,J=7.6Hz,2H)、2.56-2.49(m,2H)、1.40(d,J=7.0Hz,3H).
第3のステップ
化合物14-3(0.1g、283.53μmol、1eq)をジクロロメタン(5mL)中に溶解させ、次に、窒素雰囲気下で、0℃でオキサリルクロリド(71.98mg、567.07μmol、49.64μL、2eq)及びN,N-ジメチルホルムアミド(2.07mg、28.35μmol、2.18μL、0.1eq)を加えた。反応液を25℃で0.5時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1)にて化合物14-3が完全に消費され、新しいスポットが形成されたと示された。反応液を直接的に減圧濃縮して化合物14-4を得た。
第4のステップ
化合物14-5(69.28mg、538.88μmol、2eq)、トリエチルアミン(81.79mg、808.32μmol、112.51μL、3eq)をジクロロメタン(5mL)中に溶解させ、次に、窒素雰囲気下で、0℃で化合物14-4(0.1g、269.44μmol、1eq)のジクロロメタン(5mL)溶液を加えた。反応液を25℃に昇温して1時間撹拌した。LCMS及びHPLCにて化合物14-4が完全に消費され、化合物14が生成したことが確認された。反応液を20mLの水中に投入してクエンチし、ジクロロメタン(15mL*3)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して減圧濃縮した。残留物を分取HPLCによって精製処理し(中性系、カラム:WatersXtimate C18 150mm*25mm*5μm、移動相:[水(0.04%アンモニア水+10mM重炭酸アンモニウム)-アセトニトリル]、アセトニトリル%:37%-57%、10.5min)、化合物14を得た。MS(ESI)m/s:463.0[M+H]+。
1HNMR(400MHz,DMSO-d6)δ=10.37(s,1H)、9.45(s,1H)、8.25(d,J=6.0Hz,1H)、7.79(d,J=1.6Hz,1H)、7.57(dd,J=2.0,6.0Hz,1H)、4.72-4.67(m,1H)、4.30(t,J=7.2Hz,2H)、3.13-3.10(m,2H)、2.47-2.43(m,2H)、1.31(d,J=6.8Hz,3H).
<実施例15>
合成スキーム
第1のステップ
化合物15-1(1.5g、7.07mmol、1eq)、トリエチルアミン(1.07g、10.60mmol、1.48mL、1.5eq)、ベンジルアルコール(1.53g、14.13mmol、1.47mL、2eq)をトルエン(15mL)に加え、次に、ジフェニルホスホリルアジド(2.33g、8.48mmol、1.84mL、1.2eq)を加えた。反応液を110℃で16時間撹拌した。LCMSにて化合物15-1が完全に消費され、化合物15-2が生成したことが確認された。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)にて新しいスポットが形成されたと示された。反応液を飽和塩化アンモニウム溶液(30mL)中に投入してクエンチし、酢酸エチル(20mL*3)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して減圧濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィーによって分離して精製し(100-200メッシュのシリカゲル、石油エーテル:酢酸エチル=100:1~10:1、V/V)、化合物15-2を得た。MS(ESI)m/s:318.1[M+H]+。
第2のステップ
湿らせたパラジウム/炭素(1g、10%純度)をメタノール(20mL)中に溶解させ、次に、化合物15-2(2g、6.30mmol、1eq)を加えた。反応液をH2(50Psi)雰囲気下、25℃で16時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)にて化合物15-2が完全に消費され、新しいスポットが形成されたと示された。反応液をろ過した後に塩酸メタノール(4mol/L、50mL)を加えて0.5時間撹拌し、減圧濃縮して化合物15-3を得た。
1HNMR(400MHz,MeOH-d4)δ=3.65(s,3H)、1.99-1.81(m,12H).
第3のステップ
乾燥済みフラスコで化合物1-3(15g、90.81mmol、1eq)及び化合物1-9(17.59g、136.21mmol、1.5eq)をルエン(450mL)中に溶解させ、0℃でリチウムヘキサメチルジシラジド(1mol/L、181.61mL、2eq)を徐々に加え、反応液を25℃で16時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1)にて化合物1-3が完全に反応したことが示された。反応液を飽和塩化アンモニウム(200mL)中に投入して、酢酸エチル(200mL*3)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して減圧濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィーによって分離して精製し(100-200メッシュのシリカゲル、石油エーテル:酢酸エチル=5:1~1:1、V/V)、化合物15-4を得た。
1HNMR(400MHz,CDCl3)δ=7.70-7.66(m,2H)、7.13-7.11(m,1H)、7.02-7.00(m,1H)、6.54(d,J=2.8Hz,1H)、6.48(d,J=2.8Hz,1H)、3.93(t,J=7.6Hz,2H)、3.09(t,J=7.2Hz,2H)、2.56-2.48(m,2H).
第4のステップ
化合物15-4(12g、45.76mmol、1eq)をジクロロメタン(20mL)中に溶解させ、次に、メチル塩化オキサリル(11.21g、91.51mmol、8.43mL、2eq)を加え、反応液を25℃で16時間反応させた。LCMSにて化合物15-4が完全に反応し、化合物15-5が生成したことが示され。反応液を飽和重炭酸ナトリウム溶液(200mL)中に投入して、酢酸エチル(200mL*3)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して減圧濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィーによって分離して精製した(100-200メッシュのシリカゲル、石油エーテル:酢酸エチル=5:1~1:1、V/V)。化合物15-5を得た。MS(ESI)m/s:349.0[M+H]+。
1HNMR(400MHz,CDCl3)δ=7.74-7.69(m,3H)、7.16-7.09(m,2H)、4.39(t,J=7.6Hz,2H)、3.93(s,3H)、3.21(t,J=7.6Hz,2H)、2.65-2.55(m,2H).
第5のステップ
化合物15-5(5.37g、15.42mmol、1eq)を酢酸(110mL)中に溶解させ、次に、N-クロロスクシンイミド(3.29g、24.67mmol、1.6eq)を加え、反応液を40℃で16時間反応させた。LCMSにて化合物15-6の生成が示された。反応液を水(200mL)中に投入して、酢酸エチル(200mL*3)で抽出し、有機相を順に飽和重炭酸ナトリウム(1000mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して減圧濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィーによって分離して精製し(100-200メッシュのシリカゲル、石油エーテル:酢酸エチル=3:1~1:5、V/V)、化合物15-6を得た。MS(ESI)m/s:383.0[M+H]+。
第6のステップ
化合物15-6(6.6g、17.24mmol、1eq)をテトラヒドロフラン(40mL)、エタノール(40mL)及び水(40mL)中に溶解させ、また、水酸化リチウム一水和物(2.17g、51.73mmol、3eq)を加え、反応液を40℃で1時間撹拌した。LCMSにて反応が完全に進行したことが示された。減圧濃縮して溶媒を除去した後に水(100mL)を加えて希釈し、且つ酢酸エチルで洗浄し(30mL*2)、水相を0.5Mの希塩酸でpHが1となるように調整した後に直接ろ過し、ろ過ケーキをジクロロメタン(50mL)でスラリー化して洗浄し、ろ過し、ろ過ケーキを減圧濃縮した。化合物15-7を得た。MS(ESI)m/s:369.1[M+H]+。
1HNMR(400MHz,MeOH-d4)δ=7.78-7.73(m,1H)、7.31-7.25(m,1H)、7.24-7.19(m,1H)、4.40-4.39(m,2H)、3.19-3.13(m,2H)、2.63-2.54(m,2H).
第7のステップ
化合物15-7(1.1g、2.98mmol、1eq)をジクロロメタン(20mL)中に溶解させ、窒素雰囲気下で、0℃でオキサリルクロリド(757.34mg、5.97mmol、522.30μL、2eq)及びN,N-ジメチルホルムアミド(21.80mg、298.33μmol、22.95μL、0.1eq)を滴下し、反応液を25℃で0.5時間撹拌した。LCMSにて反応が完全に進行したことが示され、反応液を直接的に減圧濃縮して化合物15-8を得た。
第8のステップ
化合物15-3(170.24mg、774.86μmol、1.5eq、HCl)、トリエチルアミン(156.82mg、1.55mmol、215.70μL、3eq)をジクロロメタン(10mL)中に溶解させ、次に、窒素雰囲気下で、0℃で化合物15-8(0.2g、516.58μmol、1eq)のジクロロメタン(10mL)溶液を加えた。反応液を30℃で16時間撹拌した。LCMSにて化合物15-8が完全に消費され、化合物15-9が生成したことが確認された。反応液を1Mの希塩酸(20mL)中に投入して希釈し、ジクロロメタン(20mL*2)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮して化合物15-9を得た。MS(ESI)m/s:534.2[M+H]+。
1HNMR(400MHz,CDCl3)δ=8.48(s,1H)、7.76-7.71(m,1H)、7.47-7.40(m,1H)、7.15-7.11(m,2H)、4.32(t,J=7.6Hz,2H)、3.67(s,3H)、3.26(t,J=8.0Hz,2H)、2.56-2.48(m,2H)、2.07-1.97(m,12H).
第9のステップ
化合物15-9(0.3g、561.85μmol、1eq)を水(3mL)、ジメチルスルホキシド(6mL)中に溶解させ、次に、水酸化リチウム一水和物(70.73mg、1.69mmol、3eq)を加えた。反応液を30℃で2時間撹拌した。LCMS及びHPLCにて反応が完全に進行したことが確認された。反応液をろ過した後にろ液を収集した。ろ液を分取HPLCによって精製処理し(中性系)(カラム:Xtimate C18 150mm*25mm*5μm、移動相:[水(10mM重炭酸アンモニウム)-アセトニトリル]、アセトニトリル%:5%-50%、20min)、化合物15を得た。MS(ESI)m/s:518.2[M-H]+。
1HNMR(400MHz,DMSO-d6)δ=9.92(s,1H)、8.35(s,1H)、7.87-7.82(m,1H)、7.43-7.39(m,2H)、4.26(t,J=7.0Hz,2H)、3.07(t,J=7.4Hz,2H)、2.45-2.42(m,2H)、1.92-1.75(m,12H).
<実施例16>
合成スキーム
第1のステップ
化合物16-1(1g、11.22mmol、1.01mL、1eq)、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(3.42g、22.45mmol、3.38mL、2eq)をジクロロメタン(無水)(10mL)中に加え、次に、化合物16-2(1.73g、13.47mmol、1.2eq)を反応系に加え、当該反応液を45℃で12時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)にて化合物16-1が完全に反応したことが示され、反応液を飽和塩化アンモニウム溶液(20mL)中に投入して、ジクロロメタン(10mL*3)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して減圧濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィーによって分離して精製し(100-200メッシュのシリカゲル、石油エーテル:酢酸エチル=100:1~5:1、V/V)、化合物16-3を得た。
第2のステップ
ラネーニッケル(266.67mg、3.11mmol、1.69eq)を水素化ボトルに加え、エタノール(10mL*2)でリンスし、エタノール(5mL)及び化合物16-3(0.4g、1.84mmol、1eq)を加え、25℃、水素ガス(50Psi)下で4時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)にて化合物16-3が完全に反応し、新しいスポットが形成されたと示された。反応液を直接的にろ過し、ろ液を減圧濃縮した。化合物16-4を得た。
1HNMR(400MHz,DMSO-d6)δ=2.21(t,J=8.0Hz,2H)、1.49(t,J=8.0Hz,2H)、1.39(s,9H)、0.96(s,6H).
第3のステップ
化合物16-4(0.32g、1.71mmol、1.24eq)をジクロロメタン(10mL)に加え、次に、トリエチルアミン(697.62mg、6.89mmol、959.59μL、5eq)を反応系に加え、次に、反応液を0℃までに下げ、化合物11-7(0.4g、1.38mmol、1eq)をジクロロメタン(無水)(10mL)中に溶解させ、反応系に滴下した。当該反応液を20℃で1時間反応させた。LCMSにて反応が完全に進行したことが示された。反応液を飽和塩化アンモニウムで洗浄した(10mL*3)。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して減圧濃縮した。化合物16-5を得た。MS(ESI)m/s:385.1[M+H-(t-Bu)]+。
1HNMR(400MHz,DMSO-d6)δ=8.29(s,1H)、4.26(t,J=7.6Hz,2H)、3.74(s,3H)、3.05(t,J=7.6Hz,2H)、2.46-2.40(m,2H)、2.25-2.21(m,2H)、1.93-1.88(m,2H)、1.39(s,9H)、1.28(s,6H).
第4のステップ
化合物16-5(0.1g、226.80μmol、1eq)をテトラヒドロフラン(3mL)、メタノール(3mL)及び水(3mL)が入ったボトルに加え、次に、水酸化リチウム一水和物(47.58mg、1.13mmol、5eq)を反応系に加え、当該反応液を25℃で12時間撹拌した。LCMSにて16-5化合物が完全に消費されたと示された。反応液に水を加え(20mL)、1Mの塩酸でpHが3となるように調整し、酢酸エチル(10mL*2)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して減圧濃縮した。粗生成物を分取HPLCによって分離して精製し(中性系)(カラム:Xtimate C18 150mm*25mm*5μm、移動相:[水(0.04%アンモニア水+10mM重炭酸アンモニウム)-アセトニトリル]、アセトニトリル%:15%-45%、10.5min)、化合物16-6を得た。MS(ESI)m/s:371.1[M+H-(t-Bu)]+。
1HNMR(400MHz,DMSO-d6)δ=12.50(s,1H)、8.26(s,1H)、4.25(t,J=6.8Hz,2H)、3.09(t,J=6.8Hz,2H)、2.43-2.41(m,2H)、2.26-2.22(m,2H)、1.93-1.89(m,2H)、1.40(s,9H)、1.29(s,6H).
第5のステップ
化合物16-6(20mg、46.85μmol、1eq)をジクロロメタン(無水)(2mL)に加え、反応液を0℃までに下げ、オキサリルクロリド(11.89mg、93.70μmol、8.20μL、2eq)、N,N-ジメチルホルムアミド(3.42mg、46.85μmol、3.60μL、1eq)を順に反応系に加え、当該反応液を0℃で10分間撹拌した。1滴の反応液を1mLのメタノールでクエンチし、LCMSにて化合物16-6が完全に反応し、新しいスポットが形成されたと示された。反応液を直接的に減圧濃縮して化合物16-7を得た。
第6のステップ
化合物1-9(18.14mg、140.52μmol、3eq)及びトリエチルアミン(23.70mg、234.21μmol、32.60μL、5eq)をジクロロメタン(無水)(5mL)に加え、反応液を0℃までに下げ、化合物16-7(20.86mg、46.84μmol、1eq)をジクロロメタン(無水)(5mL)中に溶解させ、且つ当該反応液に滴下し、当該反応液を0℃で1時間反応させた。LCMSにて化合物16-7が完全に反応したことが示された。反応液を飽和塩化アンモニウム(10mL)中に投入して、ジクロロメタン(10mL*3)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮して化合物16-8を得、直接次のステップに使用された。MS(ESI)m/s:482.1[M+H-(t-Bu)]+
第7のステップ
化合物16-8(25.2mg、46.84μmol、1eq)をジクロロメタン(無水)(2mL)に加え、次に、トリエチルアミン(267.04mg、2.34mmol、173.41μL、50eq)を反応系に加え、当該反応液を25℃で0.5時間撹拌した。LCMSにて化合物が16-8完全に反応し、化合物16が生成したことが示された。反応液を水で洗浄し(20mL*2)、得られた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して減圧濃縮した。粗生成物を分取HPLCによって精製処理し(中性系)(カラム:Xtimate C18 150mm*25mm*5μm、移動相:[水(0.04%アンモニア水+10mM重炭酸アンモニウム)-アセトニトリル]、アセトニトリル%:15%-35%、20min)、化合物16を得た。MS(ESI)[0580]
1HNMR(400MHz,DMSO-d6)δ=9.97(s,1H)、8.49(s,1H)、7.57(d,J=11.6Hz,1H)、7.43(s,2H)、4.28-4.26(m,2H)、3.07(m,2H)、2.25(m,4H)、1.94-1.92(m,2H)、1.38(s,6H).
<実施例17>
合成スキーム
第1のステップ
化合物13-6をSFCによって分離した(カラム:DAICELCHIRALCELOJ(250mm*30mm、10μm)、移動相[Neu-ETOH]、B%:30%-30%、9min)。化合物17-1(SFC保持時間1.16min)及び化合物18-1(SFC保持時間1.7min)を得、SFC分析条件(カラム:ダイセルOJ-3キラルカラム、仕様0.46cmid*5cm、移動相:[A:二酸化炭素、B:クロマトグラフィーエタノール(0.05%イソプロピルアミン)]、B%:5%-40%、流速:4mL/分間、4分間、システム背圧:100bar)。
化合物17-1:1HNMR(400MHz,CDCl3)δ=6.00(s,1H)、4.32(t,J=7.2Hz,2H)、3.84(s,3H)、3.14(t,J=7.8Hz,2H)、2.52-2.48(m,2H)、2.31-2.28(d,J=12.8Hz,2H)、2.14-2.12(d,J=7.2Hz,2H)、1.76-1.74(m,1H)、1.74-1.67(m,2H)、1.48(s,3H)、1.44(s,9H)、1.42-1.38(m,2H)、1.35-1.18(m,2H).
化合物18-1:1HNMR(400MHz,CDCl3)δ=6.08(s,1H)、4.31(t,J=7.4Hz,2H)、3.83(s,3H)、3.12(t,J=7.6Hz,2H)、2.51-2.47(m,2H)、2.17-2.15(m,2H)、2.14-2.00(m,2H)、1.83-1.70(m,3H)、1.48(s,3H)、1.47-1.45(m,10H)、1.45-1.26(m,3H).
第2のステップ
一口フラスコで化合物17-1(360.00mg、748.47μmol、1eq)をテトラヒドロフラン(10mL)、メタノール(10mL)及び水(10mL)中に溶解させ、また、水酸化リチウム一水和物(157.03mg、3.74mmol、5eq)を加え、反応液を30℃で16時間撹拌した。LCMSにて反応が完全に進行したことが示された。反応液をで0.5Mの希塩酸でpHが1となるように調整し、水相を酢酸エチル(20mL*3)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して減圧濃縮し、化合物17-2を得た。MS(ESI)m/s:411.1[M+H-(t-Bu)]+
第3のステップ
乾燥済みフラスコで17-2(330.00mg、706.71μmol、1eq)をN,N-ジメチルホルムアミド(15mL)中に溶解させ、また、トリエチルアミン(214.54mg、2.12mmol、295.10μL、3eq)、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(537.42mg、1.41mmol、2eq)及び化合物1-9(182.48mg、1.41mmol、2eq)を加え、窒素雰囲気下で、60℃で反応液を16時間撹拌した。LCMSにて反応が完全に進行したことが示された。反応液に酢酸エチル(50mL)を加えて希釈し、次に、0.5Mの希塩酸で洗浄し(10mL*2)、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して減圧濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィーによって分離して精製し(100-200メッシュのシリカゲル、石油エーテル:酢酸エチル=10:1~1:1、V/V)、化合物17-3を得た。MS(ESI)m/s:578.2[M+H]+。
1HNMR(400MHz,CDCl3)δ=8.48(d,7.6Hz,1H)、7.77-7.72(m,1H)、7.16-7.09(m,2H)、6.20(s,1H)、4.33(t,J=7.6Hz,2H)、3.26(t,J=7.6Hz,2H)、2.56-2.49(m,2H)、2.32-2.30(m,2H)、1.78-1.67(m,5H)、1.48(s,3H)、1.45(s,9H)、1.41-1.38(m,2H)、1.37-1.17(m,2H).
第4のステップ
乾燥済みの一口フラスコで化合物17-3(280mg、484.39μmol、1eq)をジクロロメタン(6mL)中に溶解させ、また、トリフルオロ酢酸(4.62g、40.52mmol、3mL、83.65eq)を加え、反応液を25℃で1時間撹拌した。LCMS及びHPLCにて反応が完全に進行したことが示された。反応液を減圧濃縮した。粗生成物を分取HPLCによって分離して精製し(中性系、カラム:Waters Xbridge150mm*25mm*5μm、移動相:[水(0.04%アンモニア水+10mM重炭酸アンモニウム)-アセトニトリル]、アセトニトリル%:16%-46%、10.5min)、化合物17を得(カラム:ダイセルAS-3キラルカラム、仕様0.46cmidx10cm、移動相:[A:二酸化炭素、B:クロマトグラフィーエタノール(0.05%イソプロピルアミン)]、B%:5%-40%、流速:4mL/分間、5分間、システム背圧:100bar)、SFC保持時間2.18min。MS(ESI)m/s:522.1[M+H]+。
1HNMR(400MHz,DMSO-d6)δ=9.91(s,1H)、8.08(s,1H)、7.87-7.82(m,1H)、7.43-7.39(m,2H)、4.29(t,J=7.2Hz,2H)、3.08(t,J=7.4Hz,2H)、2.46-2.45(m,2H)、2.23(d,J=10.4Hz,2H)、2.07(d,J=6.8Hz,2H)、1.63(s,1H)、1.50(d,J=7.6Hz,2H)、1.34(s,3H)、1.29-1.20(m,4H).
<実施例18>
合成スキーム
第1のステップ
一口フラスコで化合物18-1(550.00mg、1.14mmol、1eq)をテトラヒドロフラン(10mL)、水(10mL)及びメタノール(10mL)中に溶解させ、また、水酸化リチウム一水和物(239.91mg、5.72mmol、5eq)を加え、反応液を30℃で16時間撹拌し続けた。LCMSにて反応が完全に進行したことが示された。反応液を0.5mol/Lの希塩酸でpHが1となるように調整し、水相を酢酸エチル(20mL*3)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して減圧濃縮し、化合物18-2を得た。MS(ESI)m/s:467.1[M+H]+
第2のステップ
化合物18-2をN,N-ジメチルホルムアミド(15mL)中に溶解させ、窒素雰囲気下で、30℃でO-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(879.42mg、2.31mmol、2eq)及びトリエチルアミン(351.06mg、3.47mmol、482.89μL、3eq)を加え、30分間撹拌した後に化合物1-9(298.61mg、2.31mmol、2eq)を加え、反応液を60℃までに昇温して15.5時間撹拌し続けた。LCMSにて反応が完全に進行したことが示された。反応液を0.2mol/Lの希塩酸(50mL)中に投入し、次に、酢酸エチル(10mL*3)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して減圧濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィーによって分離して精製し(100-200メッシュのシリカゲル、石油エーテル:酢酸エチル=10:1~1:1、V/V)、化合物18-3を得た。MS(ESI)m/s:578.2[M+H]+。
1HNMR(400MHz,CDCl3)δ=8.48(s,1H)、7.76-7.71(m,1H)、7.27-7.11(m,2H)、6.25(s,1H)、4.32-4.30(m,2H)、3.25(t,J=7.6Hz,2H)、2.55-2.50(m,2H)、2.18-2.15(m,3H)、2.01-1.92(m,2H)、1.84-1.81(m,2H)、1.72-1.71(m,2H)、1.50(s,3H)、1.46(s,9H)、1.28-1.25(m,2H).
第3のステップ
化合物18-3をジクロロメタン(6mL)中に溶解させ、また、トリフルオロ酢酸(4.62g、40.52mmol、3.00mL、78.07eq)を加え、反応液を25℃で1時間撹拌した。LCMS及びHPLCにて反応が完全に進行したことが示された。反応液を減圧濃縮した。粗生成物を分取HPLCによって分離して精製し(中性系)(カラム:Waters Xbridge150mm*25mm*5μm、移動相:[水(0.04%アンモニア水+10mM重炭酸アンモニウム)-アセトニトリル]、アセトニトリル%:16%-46%、10.5min)、化合物18を得た(カラム:ダイセルAS-3キラルカラム、仕様0.46cmidx10cm、移動相:[A:二酸化炭素、B:クロマトグラフィーエタノール(0.05%イソプロピルアミン)]、B%:5%-40%、流速:4mL/分間、5分間、システム背圧:100bar)、SFC保持時間2.40min。MS(ESI)m/s:522.1[M+H]+。
1HNMR(400MHz,DMSO-d6)δ=9.90(s,1H)、8.29(s,1H)、7.87-7.81(m,1H)、7.45-7.38(m,2H)、4.28(t,J=7.2Hz,2H)、3.08(t,J=7.6Hz,2H)、2.48-2.44(m,2H)、2.15(d,J=6.8Hz,2H)、1.85(d,J=12.8Hz,2H)、1.76-1.61(m,5H)、1.37(s,3H)、1.18-1.15(m,2H).
<実施例19>
合成スキーム
第1のステップ
化合物19-1(65g、416.19mmol、1eq)及び化合物19-2(32.29g、520.24mmol、29.09mL、1.25eq)をトルエン(1L)中に溶解させ、また、化合物(7.17g、41.62mmol、0.1eq)を加え、反応液を130℃までに昇温して48時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)にて反応が完全に進行したことが示された。反応液を直接的に濃縮し、粗生成物をカラムクロマトグラフィーによって分離して精製し(100-200メッシュのシリカゲル、石油エーテル:酢酸エチル=20:1~5:1、V/V)、化合物19-3を得た。
1HNMR(400MHz,CDCl3)δ=3.95(s,4H)、3.68(s,3H)、2.37-2.35(m,1H)、1.93-1.91(m,2H)、1.82-1.76(m,4H)、1.58-1.54(m,2H).
第2のステップ
N-エチルジイソプロピルアミン(47.00g、464.46mmol、65.64mL、1.5eq)をテトラヒドロフラン(800mL)中に溶解させ、窒素雰囲気下で、-78℃下でn-ブチルリチウム(2.5M、185.79mL、1.5eq)を滴下し、30分間撹拌した後に、化合物19-3(62g、309.64mmol、1eq)をテトラヒドロフラン(200mL)の溶液中に溶解させたものを滴下して、さらに30分間撹拌した後にヨウ化メチル(65.93g、464.46mmol、28.91mL、1.5eq)を滴下し、最後に、反応温度を25℃までに昇温して16時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1)にて反応が完全に進行したことが示された。反応液を0.5Mの希塩酸(500mL)中に投入して、水相を酢酸エチル(100mL*3)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して減圧濃縮し、粗生成物をカラムクロマトグラフィーによって分離して精製し(100-200メッシュのシリカゲル、石油エーテル:酢酸エチル=20:1~10:1、V/V)、化合物19-4を得た。
1HNMR(400MHz,CDCl3)δ=3.93(s,4H)、3.66(s,3H)、2.14-2.10(m,2H)、1.64-1.60(m,4H)、1.59-1.50(m,2H)、1.18(s,3H).
第3のステップ
化合物19-4(70g、326.71mmol、1eq)をテトラヒドロフラン(150mL)、メタノール(150mL)、水(150mL)中に溶解させ、また、水酸化カリウム(91.66g、1.63mol、5eq)を加え、反応液を25℃で16時間撹拌し続けた。LCMSにて反応が完全に進行したことが示された。反応液を減圧濃縮して溶媒を除去した後に水(100mL)を加えて希釈し、水相を酢酸エチルで洗浄し(20mL*2)、水相を0.5Mの希塩酸でpHが4となるように調整し、次いで水相を酢酸エチル(50mL*3)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して減圧濃縮し、化合物19-5を得た。
1HNMR(400MHz,CDCl3)δ=3.92(s,4H)、2.13-2.08(m,2H)、1.67-1.64(m,4H)、1.55-1.50(m,2H)、1.23(s,3H).
第4のステップ
化合物19-5(54g、269.69mmol、1eq)をトルエン(500mL)中に溶解させ、また、トリエチルアミン(81.87g、809.07mmol、112.61mL、3eq)、ジフェニルホスホリルアジド(89.06g、323.63mmol、70.13mL、1.2eq)、ベンジルアルコール(35.00g、323.63mmol、33.65mL、1.2eq)を加え、窒素雰囲気下で、100℃で16時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)にて反応が完全に進行したことが示された。反応液を水中(500mL)に投入して、水相を酢酸エチル(100mL*2)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して減圧濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィーによって分離して精製し(100-200メッシュのシリカゲル、石油エーテル:酢酸エチル=20:1~5:1、V/V)、化合物19-6を得た。
1HNMR(400MHz,CDCl3)δ=7.37-7.27(m,5H)、5.05(s,1H)、4.69(s,2H)、3.95(s,4H)、2.04(s,2H)、1.68-1.59(m,6H)、1.40-1.37(m,3H).
第5のステップ
化合物19-6(80g、261.98mmol、1eq)をテトラヒドロフラン(1L)中に溶解させ、また、塩酸(2M、1L、7.63eq)を加え、反応液を50℃で16時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1)にて反応が完全に進行したことが示された。反応液を減圧濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィーによって分離して精製し(100-200メッシュのシリカゲル、石油エーテル:酢酸エチル=25:1~5:1、V/V)、化合物19-7を得た。
1HNMR(400MHz,CDCl3)δ=7.40-7.29(m,5H)、5.09(s,2H)、4.87(s,1H)、2.45-2.38(m,4H)、2.31-2.27(m,2H)、1.85-1.82(m,2H)、146(s,3H).
第6のステップ
化合物19-8(13.16g、38.27mmol、2eq、HCl)をテトラヒドロフラン中に溶解させ(100mL)、窒素雰囲気下で、-10℃でカリウムt-ブトキシド(4.29g、38.27mmol、2eq)を加え、反応液を-10℃で1時間撹拌した後に、化合物19-7(5g、19.13mmol、1eq)をテトラヒドロフラン(100mL)の溶液中に溶解させたものを上記反応液に滴下し、25℃で2時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1)にて反応が完全に進行したことが示された。反応液に酢酸エチル(500mL)を加えて希釈した後にろ過し、母液を減圧濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィーによって分離して精製し(100-200メッシュのシリカゲル、石油エーテル:酢酸エチル=30:1~10:1、V/V)、化合物19-9を得た。
1HNMR(400MHz,CDCl3)δ=7.37-7.27(m,5H)、5.78(s,1H)、5.07(s,2H)、4.67(s,1H)、4.55(s,3H)、2.45-2.40(m,1H)、2.04-1.93(m,5H)、1.47-1.44(m,2H)、1.36(s,3H).
第7のステップ
化合物19-9(4g、13.82mmol、1eq)をテトラヒドロフラン(6.5mL)中に溶解させ、0℃で塩酸(6M、3.23mL、1.4eq)を滴下し、反応液を0℃で1時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1)にて反応が完全に進行したことが示された。反応液に水(10mL)を加えて希釈し、水相を酢酸エチル(5mL*3)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して減圧濃縮し、化合物19-10を得た。
1HNMR(400MHz,CDCl3)δ=9.65(d,J=17.2Hz,2H)、7.37-7.27(m,5H)、5.06(s,2H)、4.61(d,J=56.4Hz,1H)、2.33-2.21(m,2H)、1.87-1.81(m,3H)、1.80-1.68(m,2H)、1.37(s,3H).
第8のステップ
化合物19-10(1.8g、6.54mmol、1eq)をtert-ブタノール(27mL)及びイソアミレン(2.58g、36.74mmol、3.89mL、5.62eq)中に溶解させ、0℃でリン酸二水素ナトリウム(831.41mg、6.93mmol、1.06eq)及び亜塩素酸ナトリウム(709.48mg、7.84mmol、1.2eq)の水(36mL)溶液を徐々に加え、反応液を0℃で10分間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1)にて反応が完全に進行したことが示された。反応液に水を加え(20mL)希釈し、水相を酢酸エチル(5mL*3)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して減圧濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィーによって分離して精製し(100-200メッシュのシリカゲル、石油エーテル:酢酸エチル=10:1~3:1、V/V)、化合物19-11を得た。
1HNMR(400MHz,CDCl3)δ=7.37-7.27(m,5H)、5.06(s,2H)、4.65(d,J=4.0Hz,1H)、2.44-2.30(m,1H)、2.20-2.17(m,1H)、1.88-1.66(m,6H)、1.36-1.31(m,3H).
第9のステップ
化合物19-11(1.7g、5.84mmol、1eq)をジクロロメタン(15mL)中に溶解させ、窒素雰囲気下で、0℃でオキサリルクロリド(1.48g、11.67mmol、1.02mL、2eq)及びN,N-ジメチルホルムアミド(42.65mg、583.51μmol、44.89μL、0.1eq)を滴下し、反応液を25℃で1時間撹拌した後に減圧濃縮し、粗生成物をジクロロメタン(5mL)で溶解させた後、徐々にtert-ブタノール(4.32g、58.35mmol、5.58mL、10eq)がジクロロメタン(10mL)に溶解した溶液に滴下した。反応液を50℃で16時間撹拌し続けた。LCMSにて反応が完全に進行したことが示された。反応液を直接的に減圧濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィーによって分離して精製し(100-200メッシュのシリカゲル、石油エーテル:酢酸エチル=30:1~10:1、V/V)、化合物19-12を得た。
1HNMR(400MHz,CDCl3)δ=7.37-7.27(m,5H)、5.05(s,2H)、4.64(d,J=14.8Hz,1H)、2.27-2.14(m,2H)、1.82-1.64(m,6H)、1.44(d,J=3.2Hz,9H)、1.36-1.31(m,3H).
第10のステップ
水素化ボトルに湿らせたパラジウム/炭素(200mg、10%含有量)、メタノール(20mL)及び化合物19-12(1g、2.88mmol、1eq)を加え、水素ガスで3回置換し、25℃で水素ガス(50Psi)反応系を16時間撹拌した。反応液をろ過した後に減圧濃縮し、化合物19-13を得た。
1HNMR(400MHz,MeOH-d4)δ=2.18-2.15(m,2H)、1.79-1.55(m,4H)、1.45(d,J=2.4,Hz,9H)、1.43-1.37(m,2H)、1.12(s,3H).
第11のステップ
化合物19-13(294.13mg、1.38mmol、1eq)をジクロロメタン(20mL)中に溶解させ、また、トリエチルアミン(418.57mg、4.14mmol、575.76μL、3eq)を加え、窒素雰囲気下で、0℃で化合物11-7(400mg、1.38mmol、1eq)がジクロロメタン(10mL)に溶解した溶液を滴下し、反応液を25℃で1時間撹拌した。LCMSにて反応が完全に進行したことが示された。反応液を希塩酸(0.5mol/L、50mL)に投入して、ジクロロメタン(20mL*2)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して減圧濃縮し、化合物19-14を得た。MS(ESI)m/z:467.2[M+H]+
第12のステップ
化合物19-14(700mg、1.50mmol、1eq)をテトラヒドロフラン(10mL)、メタノール(10mL)及び水(10mL)中に溶解させ、また、水酸化リチウム一水和物(188.70mg、4.50mmol、3eq)を加え、反応液を25℃で16時間撹拌した。LCMSにて反応が完全に進行したことが検出された。反応液を減圧濃縮して溶媒を除去し、水相を0.5mol/Lの希塩酸でpHが1となるように調整し、水相を酢酸エチル(20mL*3)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して減圧濃縮し、化合物19-15を得た。MS(ESI)m/z:453.1[M+H]+。
1HNMR(400MHz,MeOH-d4)δ=4.39-4.33(m,2H)、3.31-3.11(m,2H)、2.53-2.49(m,2H)、2.38-2.35(m,2H)、1.88-1.70(m,6H)、1.46-1.29(m,13H).
第13のステップ
化合物19-15(470mg、1.04mmol、1eq)をジクロロメタン(20mL)中に溶解させ、窒素雰囲気下で、0℃でオキサリルクロリド(263.43mg、2.08mmol、181.68μL、2eq)及びN,N-ジメチルホルムアミド(7.58mg、103.77μmol、7.98μL、0.1eq)を滴下し、反応液を25℃で30分間撹拌した。1mLの反応液を取り、メタノールを加えてクエンチした後、LCMSにて反応が完全に進行したことが検出された。反応液を直接的に減圧濃縮し、化合物19-16を得た。
第14のステップ
化合物1-9(273.90mg、2.12mmol、2eq)をジクロロメタン(20mL)中に溶解させ、また、トリエチルアミン(322.01mg、3.18mmol、442.92μL、3eq)を加え、窒素雰囲気下で、0℃で化合物19-16(500mg、1.06mmol、1eq)がジクロロメタン(10mL)に溶解した溶液を滴下し、反応液を25℃で1時間撹拌した。LCMSにて反応が完全に進行したことが検出された。反応液を希塩酸(0.5mol/L、50mL)に投入して、水相を酢酸エチル(20mL*2)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して減圧濃縮し、粗生成物をprep-TLCによって分離して精製し(石油エーテル:酢酸エチル=1:1、V/V)、化合物19-17(Rf=0.35)及び化合物20-1(Rf=0.32)を得た。
化合物19-17:MS(ESI)m/z:508.1[M+H-(t-Bu)]+。
化合物20-1:MS(ESI)m/z:508.1[M+H-(t-Bu)]+。
第15のステップ
化合物19-17(90mg、159.57μmol、1eq)をジクロロメタン(1mL)中に溶解させ、また、トリフルオロ酢酸(363.88mg、3.19mmol、236.29μL、20eq)を加え、反応液を25℃で1時間撹拌した。LCMS及びHPLCにて反応が完全に進行したことが示された。反応液を減圧濃縮し、粗生成物を分取HPLCによって分離して精製した(中性系)(カラム:Waters Xbridge 150mm*25mm 5μm 移動相:[水(0.04%アンモニア水+10mM重炭酸アンモニウム)-アセトニトリル]、B(アセトニトリル)%:23%-43%、10.5min)。化合物19を得(カラム:ダイセルAS-3キラルカラム、仕様0.46cmidx10cm、移動相:[A:二酸化炭素、B:クロマトグラフィーエタノール(0.05%イソプロピルアミン)]、B%:5%-40%、流速:4mL/分間、5分間、システム背圧:100bar)、SFC保持時間2.44min。MS(ESI)m/z:508.1[M+H]+。
1HNMR(400MHz,DMSO-d6)δ=9.96(s,1H)、8.15(s,1H)、7.87-7.82(m,1H)、7.43-7.36(m,2H)、4.29(t,J=7.0Hz,2H)、3.08(t,J=7.6Hz,2H)、2.50-2.46(m,2H)、2.22(d,J=12.8Hz,2H)、2.11(s,1H)、1.63-1.58(m,4H)、1.34(s,3H)、1.29-1.23(m,2H).
<実施例20>
合成スキーム
化合物20-1(140mg、248.22μmol、1eq)をジクロロメタン(1mL)中に溶解させ、また、トリフルオロ酢酸(566.04mg、4.96mmol、367.56μL、20eq)を加え、反応液を25℃で1時間撹拌した。LCMS及びHPLCにて反応が完全に進行したことが示された。反応液を減圧濃縮し、粗生成物を分取HPLCによって分離して精製した(中性系)(カラム:Waters Xbridge 150mm*25mm 5μm 移動相:[水(0.04%アンモニア水+10mM重炭酸アンモニウム)-アセトニトリル]、B(アセトニトリル)%:18%-38%、10.5min)。化合物20を得(カラム:ダイセルAS-3キラルカラム、仕様0.46cmidx10cm、移動相:[A:二酸化炭素、B:クロマトグラフィーエタノール(0.05%イソプロピルアミン)]、B%:5%-40%、流速:4mL/分間、5分間、システム背圧:100bar)、SFC保持時間2.20min。MS(ESI)m/z:508.2[M+H]+。
1HNMR(400MHz,DMSO-d6)δ=9.95(s,1H)、8.30(s,1H)、7.87-7.82(m,1H)、7.45-7.39(m,2H)、4.28(t,J=7.2Hz,2H)、3.08(t,J=7.6Hz,2H)、2.50-2.46(m,2H)、2.24(s,1H)、1.83-1.74(m,6H)、1.59-1.55(m,2H)、1.36(s,3H).
<実施例21>
合成スキーム
第1のステップ
化合物13-2(3.63g、14.38mmol、2.2eq)をテトラヒドロフラン(20mL)中に溶解させ、窒素雰囲気下で、0℃で水素化ナトリウム(784.48mg、19.61mmol、60%純度、3eq)を徐々に加え、30分間撹拌した後に化合物19-10(1.8g、6.54mmol、1eq)をTHF(20mL)の溶液中に溶解させ、徐々に上記反応液に滴下し、反応液を25℃までに昇温して1時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1)にて反応が完全に進行したことが示された。反応液を0.5mol/Lの希塩酸(10mL)中に投入して、水相を酢酸エチル(20mL*3)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して減圧濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィーによって分離して精製し(100-200メッシュのシリカゲル、石油エーテル:酢酸エチル=20:1~10:1、V/V)、化合物21-1を得た。
1HNMR(400MHz,CDCl3)δ=7.37-7.33(m,5H)、6.83-6.77(m,1H)、5.75-5.69(m,1H)、5.06(s,2H)、4.71-4.53(m,2H)、2.21-2.16(m,2H)、1.87-1.82(m,1H)、1.76-1.71(m,2H)、1.63(s,2H)、1.49(s,9H)、1.38-1.32(m,4H).
第2のステップ
水素化ボトルでパラジウム炭素(200mg、10%含有量)をメタノール(30mL)中に溶解させ、また、化合物21-1(2g、5.35mmol、1eq)を加え、水素ガスで3回置換し、25℃、水素ガス(50Psi)の圧力下で16時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1)にて反応が完全に進行したことが示された。反応液をろ過し、減圧濃縮して化合物21-2を得た。
1HNMR(400MHz,MeOH-d4)δ=2.27-2.22(m,2H)、1.70-1.50(m,6H)、1.44(s,9H)、1.39-1.36(m,2H)、1.24-1.18(m,2H)、1.13-1.11(m,4H).
第3のステップ
化合物21-2(332.81mg、1.38mmol、1eq)をジクロロメタン(20mL)中に溶解させ、また、トリエチルアミン(418.57mg、4.14mmol、575.76μL、3eq)を加え、窒素雰囲気下で、0℃で化合物11-7(400mg、1.38mmol、1eq)がジクロロメタン(10mL)に溶解した溶液を滴下し、反応液を25℃で1時間撹拌した。LCMSにて反応が完全に進行したことが示された。反応液を0.5mol/Lの希塩酸(50mL)中に投入して、水相をジクロロメタン(20mL*2)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させてろ過し、減圧濃縮して化合物21-3を得た。MS(ESI)m/s:439.2[M+H-(t-Bu)]+。
第4のステップ
化合物21-3(700mg、1.41mmol、1eq)をテトラヒドロフラン(10mL)、メタノール(10mL)及び水(10mL)中に溶解させ、また、水酸化リチウム一水和物(178.01mg、4.24mmol、3eq)を加え、反応液を25℃で16時間撹拌した。LCMSにて反応が完全に進行したことが示された。反応液を減圧濃縮して溶媒を除去し、水相を0.5mol/Lの希塩酸でpHが1となるように調整し、水相を酢酸エチル(20mL*3)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して減圧濃縮した。化合物21-4を得た。MS(ESI)m/s:425.1[M+H-(t-Bu)]+
1HNMR(400MHz,MeOH-d4)δ4.39-4.33(m,2H)、3.17-3.11(m,2H)、2.53-2.51(m,2H)、2.32-2.23(m,3H)、2.03-2.00(m,1H)、1.81-1.55(m,2H)、1.58-1.52(m,6H)、1.44(s,9H)、1.30-1.27(m,4H).
第5のステップ
化合物21-4(570mg、1.19mmol、1eq)をジクロロメタン(30mL)中に溶解させ、窒素雰囲気下で、0℃でオキサリルクロリド(300.84mg、2.37mmol、207.48μL、2eq)及びN,N-ジメチルホルムアミド(8.66mg、118.51μmol、9.12μL、0.1eq)を滴下し、反応液を25℃で30分間撹拌した。2滴の反応液を取ってメタノールでクエンチし、LCMSにて反応が完全に進行したことが示された。反応液を直接的に減圧濃縮して化合物21-5を得た。
第6のステップ
化合物1-9(310.21mg、2.40mmol、2eq)をジクロロメタン(20mL)中に溶解させ、また、トリエチルアミン(364.70mg、3.60mmol、501.65μL、3eq)を加え、窒素雰囲気下で、0℃で化合物21-5(600mg、1.20mmol、1eq)がジクロロメタン(10mL)に溶解した溶液を滴下し、反応液を25℃で1時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)及びLCMSにて反応が完全に進行したことが示された。反応液を希塩酸(0.5mol/L、50mL)中に投入して、水相を酢酸エチル(20mL*2)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して減圧濃縮した。粗生成物をprep-TLCによって分離して精製し(石油エーテル:酢酸エチル=1:1、V/V)、化合物21-6(Rf=0.35)及び化合物22-1(Rf=0.32)を得た。
化合物21-6:MS(ESI)m/s:536.2[M+H-(t-Bu)]+。
化合物21-6:MS(ESI)m/s:536.2[M+H-(t-Bu)]+。
第7のステップ
化合物21-6(70mg、118.23μmol、1eq)をジクロロメタン(1mL)中に溶解させ、また、トリフルオロ酢酸(269.61mg、2.36mmol、175.07μL、20eq)を加え、反応液を25℃で1時間撹拌した。LCMS及びHPLCにて反応が完全に進行したことが示された。反応液を減圧濃縮した。粗生成物を分取HPLCによって分離して精製した(中性系、カラム:Xtimate C18 150mm*25mm*5μm、移動相:[水(10mM重炭酸アンモニウム)-アセトニトリル]、アセトニトリル%:10%-50%、20min)。化合物21を得(カラム:ダイセルOJ-3キラルカラム、仕様0.46cmidx5cm、移動相:[A:二酸化炭素、B:クロマトグラフィーエタノール(0.05%イソプロピルアミン)]、B%:5%-40%、流速:4mL/分間、3分間、システム背圧:100bar)、SFC保持時間1.27min。MS(ESI)m/s:536.2[M+H]+。
1HNMR(400MHz,DMSO-d6)δ=9.93(s,1H)、8.09(s,1H)、7.88-7.83(m,1H)、7.46-7.40(m,2H)、4.31-4.28(m,2H)、3.11-3.07(m,2H)、2.47-2.43(m,2H)、2.23-2.20(m,4H)、1.50-1.41(m,4H)、1.34(s,3H)、1.24-1.19(m,5H).
<実施例22>
合成スキーム
化合物22-1(80mg、135.12μmol、1eq)をジクロロメタン(1mL)中に溶解させ、また、トリフルオロ酢酸(308.12mg、2.70mmol、200.08μL、20eq)を加え、反応液を25℃で1時間撹拌した。LCMS及びHPLCにて反応が完全に進行したことが示された。反応液を減圧濃縮した。粗生成物を分取HPLCによって分離して精製した(中性系、カラム:Xtimate C18 150mm*25mm*5μm、移動相:[水(10mM重炭酸アンモニウム)-アセトニトリル]、アセトニトリル%:10%-50%、20min)。化合物22を得(カラム:ダイセルOJ-3キラルカラム、仕様0.46cmidx5cm、移動相:[A:二酸化炭素、B:クロマトグラフィーエタノール(0.05%イソプロピルアミン)]、B%:5%-40%、流速:4mL/分間、3分間、システム背圧:100bar)、SFC保持時間1.39min。MS(ESI)m/s:536.2[M+H]+。
1HNMR(400MHz,DMSO-d6)δ=9.92(s,1H)、8.29(s,1H)、7.87-7.82(m,1H)、7.43-7.39(m,2H)、4.29-4.25(m,2H)、3.09-3.04(m,2H)、2.47-2.44(m,2H)、2.19-2.15(m,2H)、1.86-1.83(m,2H)、1.69-1.59(m,4H)、1.45-1.43(m,2H)、1.36(s,3H)、1.17(s,1H)、1.09-1.06(m,2H).
<実施例23>
合成スキーム
第1のステップ
化合物23-1(5g、35.16mmol、1eq)を四塩化炭素(50mL)中に溶解させ、次に、N-ブロモスクシンイミド(7.51g、42.20mmol、1.2eq)及びアゾビスイソブチロニトリル(1.73g、10.55mmol、0.3eq)を加えた。当該反応液を90℃に昇温して12時間撹拌した、TLC(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)にて化合物23-1が少し残り、且つ新しいスポットが形成されたと示された。反応液を室温までに冷却した後に水(50mL)を加えて撹拌し、静置しして有機相を取り出し、飽和塩化ナトリウム水溶液(50mL*1)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して減圧濃縮し、残留物を自動フラッシュクロマトシステムCOMBI-FLASHによって分離して精製し(石油エーテル:酢酸エチル=100:1~15:1、V/V)、化合物23-2を得た。
1HNMR(400MHz,CDCl3)δ=6.95-6.88(m,1H)、5.99(dd,J=1.2,1.2Hz,1H)、4.02(t,J=3.8Hz,2H)、1.52(s,9H).
第2のステップ
化合物23-2(1.60g、17.91mmol、1.61mL、1.1eq)をメタノール(50mL)中に溶解させ、窒素雰囲気下で、26℃でテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(940.79mg、814.14μmol、0.05eq)、ナトリウムメトキシド(967.63mg、17.91mmol、1.1eq)及び化合物16-1(3.6g、16.28mmol、1eq)を加えた。当該反応混合液を60℃に昇温して12時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)にて化合物23-2反応が完全に進行し、且つ新しいスポットが形成されたと示された。反応液を水(100mL)中に投入し、次に、酢酸エチル(50mL*2)で抽出し、有機相を順に飽和塩化ナトリウム水溶液(100mL*1)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して減圧濃縮し、残留物を自動フラッシュクロマトシステムCOMBI-FLASHによって分離して精製し(石油エーテル:酢酸エチル=100:1~10:1、V/V)、化合物23-3を得た。
1HNMR(400MHz,CDCl3)δ=6.71-6.63(m,1H)、5.86-5.82(m,1H)、2.78(dd,J=1.2,1.2Hz,2H)、1.61(s,6H)、1.48(s,9H).
第3のステップ
乾燥済み水素化ボトルに化合物23-3(200mg、872.33μmol、1eq)及びエタノール(10mL)を加え、窒素雰囲気下でラネーニッケル(200mg、2.33mmol、2.68eq)を加え、水素ガスで置換した。当該反応液を50℃、水素ガス(50psi)の圧力下で12時間撹拌して反応させた。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)にて原料が完全に転換し、且つ新しいスポットが形成されたと示された。反応液を珪藻土でろ過し、次いでエタノール(20mL)で洗浄し、ろ液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して減圧濃縮し、化合物23-4を得た。
1HNMR(400MHz,CDCl3)δ=2.22(t,J=7.4Hz,2H)、1.55-1.52(m,2H))、1.31(s,9H)、1.30-1.28(m,2H)、1.03(s,6H).
第4のステップ
26℃で化合物23-4(150mg、745.61μmol、7.21e-1eq)をジクロロメタン(5mL)中に溶解させ、重炭酸ナトリウム(434.37mg、5.17mmol、201.10μL、5eq)に加え、撹拌しながら化合物11-7(300mg、1.03mmol、1eq)とジクロロメタン(5mL)の混合液を徐々に滴下した。滴下終了後に、当該反応液を26℃で0.5時間撹拌した。LCMSにて化合物23-5の生成が示された。撹拌しながら反応液に水(10mL)を加え、静置して液体を分離し、有機相を得た。分離された水相をジクロロメタン(10mL*1)で抽出し、有機相を合併して飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して減圧濃縮した。粗生成物を自動フラッシュクロマトシステムCOMBI-FLASHによって分離して精製し(石油エーテル:酢酸エチル=50:1~2:1、V/V)、化合物23-5を得た。MS(ESI)m/z:477.1[M+Na]+。
1HNMR(400MHz,CDCl3)δ=6.11(s,1H)、4.24(t,J=7.4Hz,2H)、3.76(s,3H)、3.05(t,J=7.6Hz,2H)、2.43-2.40(m,2H)、2.17(t,J=7.0Hz,2H)、1.70-1.69(m,2H)、1.57-1.55(m,2H)、1.37(s,9H)、1.36(s,6H).
第5のステップ
化合物23-5(480mg、1.06mmol、1eq)をテトラヒドロフラン(5mL)、メタノール(5mL)及び水(5mL)中に溶解させ、水酸化リチウム一水和物(221.37mg、5.28mmol、5eq)を加えた。当該反応混合液を50℃で1時間撹拌した。LCMSにて反応が完全に進行したことが検出された。反応液に2.0mol/Lの硫酸水素カリウム水溶液をpHが5となるまで加え、混合液を酢酸エチル(10mL*2)で抽出し、有機相を合併して飽和塩化ナトリウム(10mL*1)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して減圧濃縮し、化合物23-6を得た。MS(ESI)m/z:463.3[M+Na]+。
1HNMR(400MHz,CDCl3)δ=4.19(t,J=7.0Hz,2H)、3.22(s,1H)、3.01(t,J=7.6Hz,2H)、2.38-2.36(m,2H)、2.18-2.09(m,2H)、1.63-1.60(m,2H)、1.51-1.49(m,2H)、1.30(d,J=6.4Hz,15H).
第6のステップ
化合物23-6(100mg、226.80μmol、1eq)をジクロロメタン(5mL)中に溶解させ、0℃でオキサリルクロリド(57.57mg、453.60μmol、39.71μL、2eq)及びN,N-ジメチルホルムアミド(1.66mg、22.68μmol、1.75μL、0.1eq)を加え、仕込み終了後に、当該反応液を26℃に昇温して0.5時間撹拌した。反応液を少し取って1mLのメタノールに加えてクエンチし、TLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1)にて原料が完全に消費され、新しいスポットが形成されたと示された。当該反応液を直接減圧濃縮し、化合物23-7を得た。
第7のステップ
化合物1-9(56.21mg、435.39μmol、2eq)をジクロロメタン(5mL)中に溶解させ、重炭酸ナトリウム(91.44mg、1.09mmol、42.33μL、5eq)に加え、26℃で化合物23-7(100mg、217.69μmol、1eq)とジクロロメタン(5mL)の混合液を滴下した。滴下終了後に、当該反応液を26℃に維持して0.5時間撹拌した。LCMSにて反応が完全に進行したことが検出された。撹拌しながら反応液に水(10mL)を加え、静置して液体を分離し、ジクロロメタン相を得、水相をジクロロメタン(10mL*1)で抽出し、有機相を合併して飽和塩化ナトリウム水溶液(10mL*1)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して減圧濃縮し、化合物23-8を得た。MS(ESI)m/z:574.4[M+Na]+。
第8のステップ
化合物23-8(150mg、271.73μmol、1eq)をジクロロメタン(5mL)中に溶解させ、26℃でトリフルオロ酢酸(309.84mg、2.72mmol、201.19μL、10eq)を加え、仕込み終了後に、当該反応液を26℃で0.5時間撹拌した。LCMSにて反応が完全に進行したことが示されたことが検出された。当該反応液を直接減圧濃縮し、粗生成物を分取HPLCによって分離して精製し(カラム:Xtimate C18 150mm*25mm*5μm、移動相:[水(0.225%ギ酸)-アセトニトリル]、アセトニトリル%:47%-77%、7min)、化合物23を得た。MS(ESI)m/z:518.3[M+Na]+。
1HNMR(DMSO-d6)δ=12.04(brs,1H)、9.93(s,1H)、8.30(s,1H)、7.87-7.82(m,1H)、7.43-7.40(m,2H)、4.28(t,J=7.2Hz,2H)、3.08(t,J=7.6Hz,2H)、2.47-2.45(m,2H)、2.19(t,J=7.2Hz,2H)、1.68(t,J=8.2Hz,2H)、1.56-1.52(m,2H)、1.32(s,6H).
<実施例24>
合成スキーム
第1のステップ
化合物13-2(25g、99.11mmol、1eq)をテトラヒドロフラン(100mL)中に溶解させ、次に、水素化ナトリウム(5.95g、148.67mmol、60%純度、1.5eq)を加え、反応液を0℃で1時間反応させた。次に、化合物24-1(22.23g、198.22mmol、2eq)を加え、反応液を25℃で1時間反応させた。LCMSにて化合物24-1が完全に反応し、化合物24-2が生成したことが示された。反応液を500mLの飽和塩化アンモニウムに投入して、酢酸エチル(500mL*3)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して減圧濃縮してを得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィーによって分離して精製し(100-200メッシュのシリカゲル、石油エーテル:酢酸エチル=20:1~5:1、V/V)、化合物24-2を得た。
1HNMR(400MHz,CDCl3)δ=5.77(s,1H)、3.17(t,J=7.2Hz,2H)、2.63(t,J=6.4Hz,2H)、2.52-2.47(m,4H)、1.49(s,9H).
第2のステップ
化合物24-2(6g、28.53mmol、1eq)をエタノール(20mL)中に溶解させ、次に、湿らせたパラジウム/炭素(0.2g、28.53mmol、10%含有量、1eq)を加え、反応液を25℃、H2(15psi)の圧力条件下で1時間反応させた。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1)にて化合物24-2が完全に反応したことが示された。反応液を直接的にろ過して粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィーによって分離して精製した(100-200メッシュのシリカゲル、石油エーテル:酢酸エチル=10:1~3:1、V/V)。化合物24-3を得。
1HNMR(400MHz,CDCl3)δ=3.45(s,1H)、2.40-2.37(m,4H)、2.23(s,3H)、2.07-2.06(m,3H)、1.47(s,9H).
第3のステップ
チタンテトライソプロポキシド(4.50g、15.83mmol、4.67mL、1.2eq)をアンモニア/メタノール(7M、7.54mL、4eq)中に溶解させ、次に、化合物24-3(2.8g、13.19mmol、1eq)を加え、反応液を25℃で2時間反応させた。次に、温度を-5℃までに下げ、化合物24-4(1.37g、13.85mmol、1.73mL、1.05eq)を加え、反応液を25℃で14時間反応させた。HPLCにて化合物24-3が完全に反応したことが示された。反応液を水(5mL)に加え、0.5時間撹拌した後にろ過し、ろ液を減圧濃縮して粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィーによって分離して精製した(100-200メッシュのシリカゲル、石油エーテル:酢酸エチル=3:1~1:1、V/V)。化合物24-5を得た。
1HNMR(400MHz,CDCl3)δ=2.19-2.06(m,2H)、2.06-2.03(m,2H)、1.86-1.82(m,5H)、1.60-1.53(m,2H)、1.52(s,9H)、1.45-1.38(m,2H).
第4のステップ
化合物24-5(1.23g、5.17mmol、1.5eq)、トリエチルアミン(1.05g、10.34mmol、1.44mL、3eq)をジクロロメタン(5mL)中に溶解させ、次に、窒素雰囲気下で、0℃で化合物11-7(1g、3.45mmol、1eq)のジクロロメタン(5mL)溶液を加えた。反応液を30℃に昇温して1時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1)にて化合物11-7が完全に消費され、新しいスポットが形成されたと示された。LCMSにて化合物24-6が生成したことが確認された。反応液を水(30mL)でクエンチした後、ジクロロメタン(30mL*3)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して減圧濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィーによって分離して精製処理し(100-200メッシュのシリカゲル、石油エーテル:酢酸エチル=100:1~2:1、V/V)、化合物24-6を得た。MS(ESI)m/s:436.0[M+H-(t-Bu)]+。
第5のステップ
化合物24-6(1g、2.03mmol、1eq)をテトラヒドロフラン(10mL)、水(5mL)中に溶解させ、次に、水酸化リチウム一水和物(255.87mg、6.10mmol、3eq)を加えた。反応液を30℃で16時間撹拌した。LCMSにて化合物24-6が完全に消費され、化合物24-7が生成したことが示された。反応液を1.0mol/Lの希塩酸でpHが3-5となるように調整し、酢酸エチル(30mL*3)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮して化合物24-7を得た。MS(ESI)m/s:476.1[M-H]-。
1HNMR(400MHz,DMSO-d6)δ=12.43(brs,1H)、9.40(s,1H)、4.27(t,J=7.2Hz,2H)、3.06(t,J=7.5Hz,2H)、2.45-2.40(m,4H)、2.15(d,J=6.4Hz,2H)、1.91(s,1H)、1.79(d,J=12.8Hz,2H)、1.64-1.58(m,2H)、1.41(s,9H)、1.31-1.23(m,2H).
第6のステップ
化合物24-7(0.4g、836.93μmol、1eq)、トリエチルアミン(127.03mg、1.26mmol、174.74μL、1.5eq)、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(381.87mg、1.00mmol、1.2eq)をN,N-ジメチルホルムアミド(5mL)中に溶解させ、25℃で0.5時間撹拌した後に化合物1-9(324.16mg、2.51mmol、3eq)を加えた。反応液を60℃に昇温して5時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1)にて化合物24-7が完全に消費され、新しいスポットが形成されたと示され、LCMSにて化合物24-8の生成が示された。反応液を水(30mL)でクエンチした後、酢酸エチル(20mL*3)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して減圧濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィーによって分離して精製し(100-200メッシュのシリカゲル、石油エーテル:酢酸エチル=100:1~2:1、V/V)、化合物24-8を得た。MS(ESI)m/s:587.1[M-H]-。
第7のステップ
化合物24-8(0.3g、509.31μmol、1eq)をジクロロメタン(5mL)中に溶解させ、次に、トリフルオロ酢酸(5mL)を加えた。反応液を30℃で1時間撹拌した。LCMS及びHPLCにて反応が完全に進行したことが示された。反応液を水(0.1mL)でクエンチした後、ろ過した。ろ液を分取HPLCによって精製処理し(中性系)(カラム:Xtimate C18 150mm*25mm*5μm、移動相:[水(10mM重炭酸アンモニウム)-アセトニトリル]、アセトニトリル%:10%-50%、20min)、化合物24を得た。MS(ESI)m/s:531.1[M-H]-。
1HNMR(400MHz,DMSO-d6)δ=9.96(s,1H)、9.45(brs,1H)、7.86-7.81(m,1H)、7.45-7.39(m,2H)、4.30(t,J=7.2Hz,2H)、3.09(t,J=7.6Hz,2H)、2.53-2.52(m,2H)、2.46-2.41(m,2H)、2.15(d,J=6.8Hz,2H)、1.83(d,J=12.8Hz,2H)、1.75(brs,1H)、1.65-1.59(m,2H)、1.29-1.20(m,2H).
<実施例25>
合成スキーム
第1のステップ
化合物18-2(500mg、1.07mmol、1eq)をジクロロメタン(20mL)中に溶解させ、窒素雰囲気下で、0℃でオキサリルクロリド(271.83mg、2.14mmol、187.47μL、2eq)及びN,N-ジメチルホルムアミド(7.83mg、107.08μmol、8.24μL、0.1eq)を滴下し、反応液を25℃で1時間撹拌した。2滴の反応液を取ってメタノールでクエンチし、LCMSにて反応が完全に進行したことが示された。反応液を減圧濃縮して化合物25-1を得た。
第2のステップ
化合物25-1をジクロロメタン(15mL)中に溶解させ、また、TEA(312.70mg、3.09mmol、430.12μL、3eq)を加え、窒素雰囲気下で、0℃で化合物25-2(500.00mg、1.03mmol、1eq)がジクロロメタン(5mL)に溶解した溶液を滴下し、反応液を25℃で1時間撹拌した。LCMSにて反応が完全に進行したことが示された。反応液を0.5mol/Lの希塩酸(50mL)中に投入して、水相をジクロロメタン(20mL*3)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して減圧濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィーによって分離して精製し(100-200メッシュのシリカゲル、石油エーテル:酢酸エチル=10:1~4:1、V/V)、化合物25-3を得た。MS(ESI)m/s:540.1[M+H-(t-Bu)]+。
1HNMR(400MHz,CDCl3)δ=8.47(s,1H)、7.38-7.34(m,2H)、6.23(s,1H)、4.35-4.31(m,2H)、3.28-3.23(m,2H)、2.52-2.49(m,2H)、2.18-2.14(m,2H)、2.05-2.00(m,2H)、1.93-1.81(m,3H)、1.80-1.71(m,2H)、1.55(s,3H)、1.50-1.45(m、9H)、1.32-1.26(m,2H).
第3のステップ
化合物25-3(100.00mg、167.78μmol、1eq)をジクロロメタン(1mL)中に溶解させ、また、トリフルオロ酢酸(382.59mg、3.36mmol、248.44μL、20eq)を加え、反応液を25℃で1時間撹拌した。LCMS及びHPLCにて反応が完全に進行したことが示された。反応液を減圧濃縮した。粗生成物を分取HPLCによって分離して精製し(中性系、カラム:Xtimate C18 150mm*25mm*5μm、移動相:[水(10mM重炭酸アンモニウム)-アセトニトリル]、アセトニトリル%:10%-50%、20min)、化合物25を得た。MS(ESI)m/s:540.2[M+H]+。
1HNMR(400MHz,DMSO-d6)δ=9.99(s,1H)、8.29(s,1H)、7.65-7.57(m,2H)、4.30-4.26(m,2H)、3.09-3.05(m,2H)、2.47-2.43(m,2H)、2.16-2.12(m,2H)、1.85-1.80(m,2H)、1.75-1.61(m,5H)、1.35(s,3H)、1.21-1.16(m,2H).
<実施例26>
合成スキーム
第1のステップ
化合物24-7(0.3g、627.70μmol、1eq)をジクロロメタン(5mL)中に溶解させ、次に、窒素雰囲気下で、0℃でオキサリルクロリド(159.34mg、1.26mmol、109.89μL、2eq)及びN,N-ジメチルホルムアミド(4.59mg、62.77μmol、4.83μL、0.1eq)を加えた。反応液を30℃に昇温して0.5時間撹拌した。LCMSにて反応が完全に進行したことが確認された。反応液を減圧濃縮して化合物26-1を得、直接次のステップに使用された。
第2のステップ
化合物25-2(133.35mg、906.56μmol、1.5eq)トリエチルアミン(183.47mg、1.81mmol、252.36μL、3eq)をジクロロメタン(5mL)中に溶解させ、次に、窒素雰囲気下で、0℃で化合物26-1(0.3g、604.37μmol、1eq)のジクロロメタン(5mL)溶液を加え、反応液を30℃に昇温して1時間撹拌した。LCMS及びHPLCにて反応が完全に進行したことが確認された。反応液を水(20mL)中に投入して、ジクロロメタン(15mL*3)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して減圧濃縮した。粗生成物を分取HPLCによって分離して精製し(HCl系、カラム:XtimateC18100mm*30mm*5μm、移動相:[水(0.05%塩酸)-アセトニトリル]、アセトニトリル%:50%-75%、10min)、化合物26-2を得た。MS(ESI)m/s:605.1[M-H]-。
1HNMR(400MHz,DMSO-d6)δ=10.07(s,1H)、9.46(s,1H)、7.64-7.59(m,2H)、4.30(t,J=7.2Hz,2H)、3.09(t,J=7.4Hz,2H)、2.53-2.51(m,2H)、2.47-2.44(m,1H)、2.42-2.41(m,2H)、2.15(d,J=6.8Hz,2H)、1.80(d,J=12.8Hz,2H)、1.65-1.56(m,2H)、1.41(s,9H)、1.32-1.23(m,2H).
第3のステップ
化合物26-2(15mg、24.71μmol、1eq)をジクロロメタン(2mL)中に溶解させ、次に、トリフルオロ酢酸(2mL)を加えた。反応液を30℃で0.5時間撹拌した。LCMS及びHPLCにて反応が完全に進行したことが確認された。反応液を減圧濃縮して残留物を得た。残留物を分取HPLCによって分離して精製し(中性系、カラム:Xtimate C18 150mm*25mm*5μm、移動相:[水(10mM重炭酸アンモニウム)-アセトニトリル]、アセトニトリル%:5%-50%、20min)、化合物26を得た。MS(ESI)m/s:549.1[M-H]-。
1HNMR(400MHz,DMSO-d6)δ=10.06(s,1H)、9.46(s,1H)、7.64-7.60(m,2H)、4.30(t,J=7.2Hz,2H)、3.09(t,J=7.8Hz,2H)、2.52-2.51(m,2H)、2.45-2.41(m,2H)、2.17(d,J=6.8Hz,2H)、1.83(d,J=13.6Hz,2H)、1.75(brs,1H)、1.65-1.59(m,2H)、1.30-1.24(m,2H).
<実施例27>
合成スキーム
第1のステップ
化合物13-1(20g、224.48mmol、20.16mL、1eq)をジクロロメタン(100mL)中に溶解させ、次に、化合物27-1(23.19g、269.38mmol、24.26mL、1.2eq)及び1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(68.35g、448.97mmol、67.67mL、2eq)を加え、反応液を45℃で12時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)にて化合物27-2の生成が示された。反応液を飽和塩化アンモニウム溶液(100mL)中に投入して、次に、ジクロロメタン(100mL*3)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して減圧濃縮して粗化合物を得た。粗化合物をカラムクロマトグラフィーによって分離して精製した(100-200メッシュのシリカゲル、勾配溶出:石油エーテル:酢酸エチル=20:1~5:1、V/V)。化合物27-2を得た。
1HNMR(400MHz,CDCl3)δ=3.69(s,3H)、2.35-2.32(m,2H)、2.29-2.26(m,2H)、1.60(s,6H).
第2のステップ
窒素雰囲気下で、乾燥済みボトルで化合物27-2(18g、102.75mmol、1eq)をテトラヒドロフラン(1L)中に溶解させ、0℃で水素化リチウムアルミニウム(2.14g、56.51mmol、0.55eq)を徐々に加え、反応液を徐々に25℃に昇温して1時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1)にて反応が完全に進行したことが示された。撹拌しながら反応液に酒石酸カリウムナトリウム飽和溶液(9mL)を徐々に滴下した後にろ過し、ろ液を直接減圧濃縮して粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィーによって分離して精製した(100-200メッシュのシリカゲル、勾配溶出:石油エーテル:酢酸エチル=4:1、V/V)。化合物27-3を得た。
1HNMR(400MHz,CDCl3)δ=3.68-3.63(m,2H)、2.04-1.97(m,2H)、1.59(s,6H)、1.55-1.51(m,2H).
第3のステップ
乾燥済みフラスコで化合物27-3(2g、13.59mmol、1eq)をジクロロメタン(50mL)中に溶解させ、窒素雰囲気下で、0℃でクロロクロム酸ピリジニウム(4.39g、20.38mmol、1.5eq)を加え、反応液を25℃で1時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1)にて反応が完全に進行したことが示された。反応液に水(20mL)を加えてクエンチした後、ジクロロメタン(10mL*2)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して減圧濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィーによって分離して精製し(100-200メッシュのシリカゲル、勾配溶出:石油エーテル:酢酸エチル=30:1~10:1)、化合物27-4を得た。
1HNMR(400MHz,CDCl3)δ=9.78(s,1H)、2.52-2.49(m,2H)、2.25-2.23(m,2H)、1.60(s,6H).
第4のステップ
乾燥済みボトルで化合物13-2(2.68g、10.61mmol、2.2eq)をテトラヒドロフラン(15mL)中に溶解させ、窒素雰囲気下で、0℃で水素化ナトリウム(578.69mg、14.47mmol、60%純度、3eq)を加え、30分間撹拌した後に化合物27-4(700mg、4.82mmol、1eq)がテトラヒドロフラン(5mL)に溶解した溶液を加え、反応液を25℃で16時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)にて反応が完全に進行したことが示された。反応液を希塩酸(0.5mol/L、20mL)中に投入して、水相を酢酸エチル(20mL*3)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して減圧濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィーによって分離して精製した(100-200メッシュのシリカゲル、勾配溶出:石油エーテル:酢酸エチル=30:1~10:1、V/V)。化合物27-5を得た。
1HNMR(400MHz,CDCl3)δ=6.83-6.76(m,1H)、5.77(d,J=15.6Hz,1H)、2.16-2.06(m,2H)、2.05-2.04(m,2H)、1.60(s,6H)、1.48(s,9H).
第5のステップ
アルゴンガスを少し吹きながら、水素化ボトルでパラジウム炭素(150mg、10%純度)を加え、次に、ボトルの壁に沿ってメタノール(20mL)を徐々に加え、次に、化合物27-5(800mg、3.29mmol、1eq)を加え、水素ガスで3回置換した後、水素雰囲気下(50Psi)、20℃で2時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)にて反応が完全に進行したことが示された。反応液を直接的にろ過して減圧濃縮した。化合物27-6を得た。
1HNMR(400MHz,CDCl3)δ=2.22(t,J=7.6Hz,2H)、1.60-1.57(m,2H)、1.44(s,9H)、1.37-1.28(m,4H)、1.10(s,6H).
第6のステップ
化合物1-3(20g、121.07mmol、1eq)、化合物25-2(26.71g、181.61mmol、1.5eq)をトルエン(300mL)中に溶解させ、次に、窒素雰囲気下で、0℃でリチウムヘキサメチルジシラジド(1mol/L、242.15mL、2eq)を加えた。反応液を25℃に昇温して16時間撹拌した。TLCにて化合物1-3が完全に消費され、新しいスポットが形成されたことが確認された。LCMSにて化合物1-3が完全に消費され、化合物27-7が生成したことが確認された。反応液を飽和塩化アンモニウム溶液(500mL)中に投入してクエンチし、酢酸エチル(200mL*3)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して減圧濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィーによって分離して精製した(100-200メッシュのシリカゲル、勾配溶出、石油エーテル:酢酸エチル=100:1~1:1.5、V/V)。化合物27-7を得た。MS(ESI)m/s:281.0[M+H]+.
1HNMR(400MHz,CDCl3)δ=7.44(s,1H)、7.37-7.28(m,2H)、6.61(d,J=2.8Hz,1H)、6.45(d,J=3.2Hz,1H)、3.99(t,J=2.8Hz,2H)、3.13(t,J=3.2Hz,2H)、2.62-2.55(m,2H).
第7のステップ
化合物27-7(31g、110.62mmol、1eq)をジクロロメタン(300mL)中に溶解させ、次に、窒素雰囲気下で、0℃でメチル塩化オキサリル(27.10g、221.23mmol、20.38mL、2eq)を加えた。反応液を25℃で1.5時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1)にて反応が完全に進行したことが確認された。反応液を氷水(300mL)中に投入してクエンチし、酢酸エチル(100mL*3)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して減圧濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィーによって分離して精製した(100-200メッシュのシリカゲル、勾配溶出、石油エーテル:酢酸エチル=100:1~2.5:1、V/V)。化合物27-8を得た。MS(ESI)m/s:367.1[M+H]+。
1HNMR(400MHz,CDCl3)δ=9.92(s,1H)、7.80(s,1H)、7.43-7.32(m,2H)、4.37(t,J=7.4Hz,2H)、3.91(s,3H)、3.19(t,J=7.6Hz,2H)、2.65-2.57(m,2H).
第8のステップ
化合物27-8(11g、21.02mmol、1eq)を酢酸(110mL)中に溶解させ、次に、N-クロロスクシンイミド(4.21g、31.53mmol、1.5eq)を加えた。反応液を40℃で16時間撹拌した。TLCにて化合物が完全に反応したことが示された。反応液を水(100mL)中に投入してクエンチし、酢酸エチル(50mL*3)で抽出し、有機相を順に飽和重炭酸ナトリウム溶液(50mL*3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して減圧濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィーによって分離して精製した(100-200メッシュのシリカゲル、勾配溶出:石油エーテル:酢酸エチル=100:1~4:1、V/V)。化合物27-9を得た。MS(ESI)m/s:401.0[M+H]+。
1HNMR(400MHz,CDCl3)δ=8.29(s,1H)、7.36-7.30(m,2H)、4.40(t,J=7.4Hz,2H)、3.98(s,3H)、3.26(t,J=7.6Hz,2H)、2.61-2.51(m,2H)。
第9のステップ
化合物27-9(8g、19.96mmol、1eq)をテトラヒドロフラン(100mL)、水(100mL)中に溶解させ、次に、水酸化リチウム一水和物(2.51g、59.89mmol、3eq)を加えた。反応液を25℃で16時間撹拌した。LCMSにて化合物が完全に反応したことが確認された。反応液を水中(50mL)に投入して、酢酸エチル(50mL*2)で抽出し、反応液を1.0mol/Lの塩酸でpHが2となるように調整し、酢酸エチル(50mL*3)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して減圧濃縮した。化合物27-10を得た。MS(ESI)m/s:387.1[M+H]+。
1HNMR(400MHz,MeOH-d4)δ=7.63-7.41(m,2H)、4.38(t,J=7.6Hz,2H)、3.15(t,J=7.6Hz,2H)、2.62-2.50(m,2H).
第10のステップ
乾燥済みフラスコで化合物27-10(150mg、387.89μmol、1eq)をジクロロメタン(10mL)中に溶解させ、窒素雰囲気下で、0℃でオキサリルクロリド(98.47mg、775.78μmol、67.91μL、2eq)及びN,N-ジメチルホルムアミド(2.84mg、38.79μmol、2.98μL、0.1eq)を滴下し、反応液を20℃で1時間撹拌した。2滴の反応液を取ってメタノールでクエンチした後、検出し、TLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1)にて原料が完全に転換したことが示された。反応液を直接的に減圧濃縮して化合物27-11を得た。
第11のステップ
乾燥済みフラスコで化合物27-6(87.69mg、407.25μmol、1.1eq)をジクロロメタン(5mL)中に溶解させ、また、トリエチルアミン(112.39mg、1.11mmol、154.59μL、3eq)を加え、窒素雰囲気下で、0℃で化合物27-11(150mg、370.23μmol、1eq)がジクロロメタン(5mL)に溶解した溶液を加え、反応液を20℃で2時間撹拌した。LCMSにて反応が完全に進行したことが示された。反応液を希塩酸(0.5mol/L、20mL)中に投入して、水相をジクロロメタン(10mL*2)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して減圧濃縮した。化合物27-12を得た。MS(ESI)m/s:528.2[M+H-(t-Bu)]+。
第12のステップ
乾燥済みフラスコで化合物27-12(150mg、256.84μmol、1eq)をジクロロメタン(1mL)中に溶解させ、また、トリフルオロ酢酸(585.69mg、5.14mmol、380.32μL、20eq)を加え、反応液を20℃で1時間撹拌した。LCMS及びHPLCにて反応が完全に進行したことが示された。反応液を直接的に濃縮した。粗生成物を分取HPLCによって分離して精製した(中性系、カラム:Xtimate C18 150mm*25mm*5μm、移動相:[水(0.04%アンモニア水+10mM重炭酸アンモニウム)-アセトニトリル]、アセトニトリル%:28%-58%、10.5min)。化合物27を得た。MS(ESI)m/s:528.1[M+H]+。
1HNMR(400MHz,DMSO-d6)δ=10.02(s,1H)、8.25(s,1H)、7.64-7.60(m,2H)、4.28(t,J=6.8Hz,2H)、3.08(t,J=7.2Hz,2H)、2.50-2.46(m,2H)、2.20(t,J=7.2Hz,2H)、1.68-1.64(m,2H)、1.50-1.46(m,2H)、1.35-1.28(m,8H).
<実施例28>
合成スキーム
第1のステップ
化合物28-1(500mg、2.67mmol、1eq)及びS-(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート(1.40g、3.47mmol、1.3eq)をジクロロメタン(10mL)に加え、温度を-25℃に下げて1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(813.28mg、5.34mmol、805.23μL、2.0eq)を加え、当該反応液を-25℃に維持して1.5時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1)にて化合物28-1が完全に反応し、且つ新しいスポットが形成されたと示された。撹拌しながら反応液に水(10mL)を加え、静置して液体を分離した後にジクロロメタン相を取り、且つ飽和塩化ナトリウム水溶液(10mL*1)で洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して減圧濃縮した。粗生成物を自動フラッシュクロマトシステムCOMBI-FLASHによって分離して精製し(勾配溶出:石油エーテル:酢酸エチル=50:1~5:1、V/V)、化合物28-2を得た。
1HNMR(400MHz,CHCl3)δ=3.99-3.92(m,4H)、2.82-2.77(m,2H))、2.22-2.17(m,2H)、1.83-1.79(m,2H)、1.61-1.55(m,2H).
第2のステップ
化合物28-2(500mg、1.96mmol、1eq)をジクロロメタン(30mL)中に溶解させ、0℃で硫酸(3mL)を加え、当該反応液を26℃に昇温して5時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1)にて化合物28-2が完全に反応し、且つ新しいスポットが形成されたと示された。反応液を氷水(30mL)中に投入して、pHが7となるまで飽和炭酸ナトリウム水溶液を徐々に加えた。次に、ジクロロメタン(20mL*3)で抽出し、有機相を合併して飽和塩化ナトリウム水溶液(50mL*1)で洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して減圧濃縮した。粗生成物を自動フラッシュクロマトシステムCOMBI-FLASHによって精製し分離し(石油エーテル:酢酸エチル=50:1~3:1、V/V)、化合物28-3を得た。
1HNMR(400MHz,CHCl3)δ=3.12-3.09(m,2H)、2.56-2.48(m,2H)、2.45-2.39(m,4H).
第3のステップ
化合物28-3(270mg、1.28mmol、1eq)をジクロロメタン(5mL)中に溶解させ、窒素雰囲気下で、26℃でトリフェニルホスホラニリデン酢酸メチル(427.56mg、1.28mmol、1eq)を加え、当該反応液を50℃に昇温して6時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1)にて化合物28-3が完全に反応し、且つ新しいスポットが形成されたと示された。反応液を室温までに冷却して水(10mL)を加えた。次に、ジクロロメタン(10mL*2)で抽出し、有機相を合併して飽和塩化ナトリウム水溶液(10mL*1)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して減圧濃縮した。粗生成物生成物を自動フラッシュクロマトシステムCOMBI-FLASHによって分離して精製し(石油エーテル:酢酸エチル=50:1~5:1)、化合物28-4を得た。
1HNMR(400MHz,CHCl3)δ=5.76(s,1H)、4.01-3.98(m,1H))、3.71(s,3H)、2.97-2.92(m,2H)、2.43-2.37(m,1H)、2.32-2.31(m,1H)、2.02-1.96(m,3H).
第4のステップ
乾燥済み水素化ボトルに化合物28-4(250mg、935.63μmol、1eq)及びメタノール(10mL)を加え、水素ガス環境下でパラジウム炭素(20mg、935.63μmol、5%純度、1eq)を加えた。水素ガス(50Psi)雰囲気下、60℃で16時間撹拌した。LCMSにて化合物28-4が完全に反応したことが示された。反応液を珪藻土によってろ過してパラジウム炭素を除去し、ろ液減圧濃縮して化合物28-5を得た。MS(ESI)m/z:239.7[M+H]+。
第5のステップ
化合物28-5(67.90mg、283.84μmol、1eq)及び重炭酸ナトリウム(143.07mg、1.70mmol、66.24μL、6eq)をジクロロメタン(2mL)に加え、0℃で化合物27-11(115mg、283.84μmol、1eq)とジクロロメタン(2mL)の混合液を徐々に加えた。反応液を26℃に昇温して0.5時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=2:1)にて化合物27-11が完全に反応したことが示された。反応液に水(10mL)を加え、次に、ジクロロメタン(5mL*2)で抽出し、有機相を合併して飽和塩化ナトリウム水溶液(10mL*1)で洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して減圧濃縮した。粗生成物を自動フラッシュクロマトシステムCOMBI-FLASHによって分離し(勾配溶出:石油エーテル:酢酸エチル=50:1~3:1、V/V)、化合物28-6を得た。MS(ESI)m/z:608.3[M+H]+。
1HNMR(400MHz,CHCl3)δ=8.47(s,1H)、7.34(dd,J=9.0,6.4Hz,2H)、6.22-6.16(m,1H)、4.33(t,J=7.2Hz,2H)、3.70-3.69(m,3H)、3.27(t,J=7.6Hz,2H)、2.62-2.52(m,3H)、2.41(d,J=7.2Hz,1H)、2.40-2.26(m,2H)、2.04-1.96(m,1H)、1.86-1.75(m,3H)、1.28-1.24(m,3H).
第6のステップ
化合物28-6(60.00mg、98.70μmol、1eq)をテトラヒドロフラン(1mL)、メタノール(1mL)及び水(1mL)中に溶解させ、40℃で水酸化リチウム一水和物(24.85mg、592.18μmol、6eq)を加えた。当該反応液を40℃で0.5時間撹拌した。LCMSにて化合物28-6が完全に反応したことが示された。反応液に2mol/Lの硫酸水素カリウム水溶液をpHが4となるまで加えた。次に、ジクロロメタン(10mL*2)で抽出し、有機相を合併して飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して減圧濃縮した。当該残留物を分取HPLCによって分離して精製し(ギ酸系)(カラム:Waters Xbridge150mm*18mm*5μm、移動相:[水(0.225%ギ酸)-アセトニトリル]、アセトニトリル%:55%-85%、7min)、化合物28を得。MS(ESI)m/z:594.3[M+H]+。
1HNMR(400MHz,DMSO-d6)δ=12.12(s,1H)、10.07(d,J=8.2Hz,1H)、8.70(d,J=16.2Hz,1H)、7.63(dd,J=10.2,6.2Hz,2H)、4.31(t,J=7.2Hz,2H)、3.10(t,J=7.6Hz,2H)、2.49-2.43(m,3H)、2.35-2.25(m,2H)、2.16-2.07(m,2H)、1.78-1.65(m,3H)、1.59-1.42(m,2H)、1.28-1.17(m,1H).
<実施例29、30>
合成スキーム
化合物28(15mg、25.26μmol、1eq)をSFCによって分離した(カラム:Phenomenex-Amylose-1(250mm*30mm、5μm)、移動相:[0.1%NH3H2OEtOH]、B%:35%-35%、min)。化合物29(SFC保持時間1.763min)及び化合物30(SFC保持時間2.086min)を得、SFC分析条件(カラム:Agilent 1260ダイオードアレイ検出器付きキラルカラム、仕様AD-350×3mmI.D.、3μm、移動相:[A:二酸化炭素、B:エタノール(0.05%ジエタノールアミン)勾配:Bが2.5分間以内で5%から40%になり、40%を0.35分間保持し、次に、そのまま1.65分間内で流動する。流速:2.5mL/分間、カラム温度:40℃。
化合物29 1HNMR(DMSO-d6)δ=10.14(br,s,1H)、8.65(brs,1H)、7.68-7.62(m,2H)、4.35-4.33(m,2H)、3.13-3.09(m,2H)、2.37-2.31(m,2H)、2.09-2.03(m,2H)、1.70-1.62(m,3H)、1.59-1.48(m,2H)、1.27-1.21(m,4H).
化合物30 1HNMR(DMSO-d6)δ=10.09(s,1H)、8.70(s,1H)、7.64(dd,J=10.2,6.27Hz,2H)、4.31(t,J=7.2Hz,2H)、3.10(t,J=7.2Hz,2H)、2.34-2.25(m,4H)、2.14-2.09(m,1H)、1.75-1.32(m,4H)、1.46(brs,2H)、1.24(s,2H).
<実施例31>
第1のステップ
乾燥済みボトルで化合物31-1(22.94g、266.43mmol、23.99mL、2eq)、化合物31-2(10g、133.22mmol、9.52mL、1eq)及び1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(42.59g、279.75mmol、42.17mL、2.1eq)をジクロロメタン(200mL)中に溶解させ、反応液を40℃で3時間撹拌した。LCMSにて反応が完全に進行したことが示された。反応液を水中(500mL)に投入して液体を分離し、水相をジクロロメタン(100mL*2)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィーによって分離して精製した(100-200メッシュのシリカゲル、石油エーテル:酢酸エチル=3:1、V/V)。化合物31-3を得た。
1HNMR(400MHz,CDCl3)δ=3.62(s,6H)、2.32-2.27(m,6H))、2.22-2.20(m,2H)、1.51(s,3H).
第2のステップ
乾燥済みフラスコで化合物31-3(10g、40.45mmol、1eq)を加えてテトラヒドロフラン(100mL)中に溶解させ、また、ナトリウムメトキシド(5M、9.71mL、1.2eq)を加え、且つ15℃で16時間撹拌した。LCMSにて化合物31-4の生成が示された。反応液を1mol/Lの希塩酸(100mL)に徐々に投入した後に液体を分離し、水相を半飽和食塩水で洗浄し(50mL*3)、有機相を収集し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させてろ過した後に減圧濃縮した。化合物31-4を得た。MS(ESI)m/z:216.1[M+H]+。
1HNMR(400MHz,CDCl3)δ=12.12(s,1H)、4.11(s,3H)、3.36-3.24(m,1H)、2.54-2.45(m,2H)、2.40-2.35(m,2H)、2.19-1.54(m,1H)、1.26(s,3H).
第3のステップ
フラスコで化合物31-4(4g、18.59mmol、1eq)を2-メチルテトラヒドロフラン(20mL)及び水(20mL)中に溶解させ、また、水酸化カリウム(3.13g、55.76mmol、3eq)を加え、反応液を85℃で16時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1)にて反応が完全に進行したことが示された。反応液を層状に分離し、水相を酢酸エチル(10mL*6)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィーによって分離して精製した(100-200メッシュのシリカゲル、勾配溶出:石油エーテル:酢酸エチル=20:1~3:1、V/V)。化合物31-5を得た。
1HNMR(400MHz,CDCl3)δ=2.89-2.78(m,2H)、2.50-2.41(m,2H)、2.39-2.27(m,2H)、2.06-1.82(m,2H)、1.56(s,3H).
第4のステップ
乾燥済みボトルで化合物31-5(11.4g、72.53mmol、1eq)をトルエン(100mL)中に溶解させ、また、化合物31-6(26.68g、79.79mmol、1.1eq)を加え、窒素雰囲気下で反応液を110℃で16時間撹拌した。LCMSにて反応が完全に進行したことが示された。反応液を0.5mol/Lの希塩酸(50mL)中に投入して、水相を酢酸エチル(10mL*3)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィーによって分離して精製し(100-200メッシュのシリカゲル、勾配溶出:石油エーテル:酢酸エチル=100:0~10:1、V/V)、化合物31-7を得た。
1HNMR(400MHz,CDCl3)δ=5.70(s,1H)、3.68(s,3H)、3.51-3.48(s,1H)、2.68-2.63(m,2H)、2.35-2.04(m,3H)、1.77-1.60(m,2H)、1.59(s,3H).
第5のステップ
ラネーニッケル(7.00g、119.26mmol、3.63eq)をメタノール(60mL)中に溶解させ、次に、化合物31-7(7g、32.83mmol、1eq)を加えた。反応液を水素雰囲気下(30Psi)、30℃で16時間撹拌した。TLC(ジクロロメタン:メタノール=10:1)にて化合物31-7が完全に反応したことが示された。反応液をろ過した後に減圧濃縮した。化合物31-8を得た。
1HNMR(400MHz,MeOD-d4)δ=3.65(s,3H)、2.29-2.22(m,2H)、1.73-1.67(m,2H)、1.56-1.51(m,4H)、1.39-1.38(m,1H)、1.35(s,3H)、1.19-1.14(m,2H)
第6のステップ
化合物27-10(0.5g、1.29mmol、1eq)をN,N-ジメチルホルムアミド(10mL)中に溶解させ、次に、1H-ベンゾトリアゾール-1-イルオキシトリピロリジノホスホ二ウムヘキサフルオロホスフェート(1.08g、2.07mmol、1.6eq)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(297.00mg、2.20mmol、1.7eq)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(668.41mg、5.17mmol、900.82μL、4eq)を加え、20℃で0.5時間撹拌した後に化合物31-8(287.44mg、1.55mmol、1.2eq)を加えた。反応液を40℃で15.5時間撹拌した。LCMS及びHPLCにて反応が完全に進行したことが確認された。反応液を水中(50mL)に投入してクエンチした後、ろ過し、ろ液を酢酸エチルで(20mL*2)抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して減圧濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィーによって分離して精製した(勾配溶出:石油エーテル:酢酸エチル=100:1~3:1、V/V)。次に、SFCによって分離し(保持時間t=2.35min)(カラム:DAICELCHIRALPAKIC(250mm*30mm、5μm)、移動相:[Neu-MeOH]、B%:40%-40%、10min)、化合物31-9を得た。MS(ESI)m/z:554.2[M+H]+。
第7のステップ
化合物31-9(0.1g、180.52μmol、1eq)を分取HPLCによって分離して精製した(中性系、カラム:Xtimate C18 150mm*25mm*5μm、移動相:[水(10mM重炭酸アンモニウム)-アセトニトリル]、アセトニトリル%:50%-80%、10.5min)。化合物31を得た。MS(ESI)m/z:554.2[M+H]+。
1HNMR(400MHz,DMSO-d6)δ=10.01(s,1H)、8.30(s,1H)、7.66-7.58(m,2H)、4.28(t,J=7.6Hz,2H)、3.58(s,3H)、3.08(t,J=7.6Hz,2H)、2.49-2.43(m,2H)、2.26(d,J=7.0Hz,2H)、1.88-1.56(m、7H)、1.36(s,3H)、1.24-1.11(m,2H).
<実験例1:HBVインビトロ測定定量的qPCR試験>
1 実験の目的:
リアルタイム定量的qPCR試験(real time-qPCR)によりHepG2.2.15細胞内のHBV DNA含有量を検出し、化合物のEC50値を指標として、化合物のHBVに対する阻害作用を評価した。
2 実験の材料:
2.1 細胞株:HepG2.2.15細胞
HepG2.2.15細胞培地(DMEM/F12、Invitrogen-11330057、10%血清、Invitrogen-10099141、100units/mlペニシリン及び10μg/mlストレプトマイシン、Invitrogen-15140122、1%非必須アミノ酸、Invitrogen-11140076、2mM L-グルタミン、Invitrogen-25030081、300μg/mlジェネティシン、Invitrogen-10131027)。
2.2 試薬:
パンクレアチン(Invitrogen-25300062)
DPBS(Hyclone-SH30028.01B)
DMSO(Sigma-D2650-100ML)
ハイスループットDNA精製キット(QIAamp 96 DNA Blood Kit、Qiagen-51162)
定量的ファストタートユニバーサルプローブ試薬(FastStart Universal Probe Master、Roche-04914058001)。
2.3 消耗品と装置:
96ウェル細胞培養プレート(Corning-3599)
CO2インキュベーター(HERA-CELL-240)
光学シールフィルム(ABI-4311971)
定量的PCR96ウェルプレート(Applied Biosystems-4306737)
蛍光定量PCR装置(Applied Biosystems-7500 realtime PCR system)。
3.実験のステップ及び方法:
3.1 HepG2.2.15細胞(4×104細胞/ウェル)を96ウェルプレートに播種し、37℃、5%CO2で一晩中培養した。
3.2 二日目に、化合物を3倍勾配希釈で合計8つの濃度に希釈した。異なる濃度を有する化合物を培養ウェルに加え、ダブルホールとした。培養液中のDMSOの最終濃度が1%であった。1μM GLS4を100%阻害コントロールとし(WO2008/154817A1に開示されているGLS4の構造は、
である。)、1%のDMSOを0%阻害コントロールとした。
3.3 五日目に、化合物を含む新鮮な培養液に変更した。
3.4 八日目に、培養ウェル中の培養液を収集し、ハイスループットDNA精製キット(Qiagen-51162)でDNAを抽出した。具体的なステップは当該製品の取扱説明書を参照されたい。
3.5 PCR反応液の配合は表1に示す通りである。
上流のプライマー配列:GTGTCTGCGGCGTTTTATCA
下流のプライマー配列:GACAAACGGGCAACATACCTT
プローブ配列:5’+FAM+CCTCTKCATCCTGCTGCTATGCCTCATC+TAMRA-3’
3.6 96ウェルPCRプレートの各ウェルに15μLの反応混合液を加え、次に、各ウェルに10μLのサンプルDNA又はHBV DNAの標準品を加えた。
3.7 PCRの反応条件として、95℃で10分間加熱し、次に、95℃で15秒間変性し、60℃で1分間拡張し、計40のサイクルとした。
3.8 データ分析
3.8.1 阻害率の計算:%Inh.=[1-(サンプル内のDNAコピー数-1μM GLS4内のDNAコピー数)/(DMSOコントロール内のDNAコピー数-1μM GLS4内のDNAコピー数)]×100。
3.8.2 EC50の計算:GraphPadPrismソフトウェアで化合物のHBVに対する50%阻害濃度(EC50)値を計算した。
3.8.3 実験結果を表2に示す。
<実験例2:hERGカリウムチャネルの阻害試験>
1.実験の目的:
オートパッチクランプ法により本発明の被験化合物のhERGカリウムチャネルに対する影響を検出する。
2.実験の方法
2.1.細胞培養
実験で使用される、hERGカリウムチャネルを安定して発現している細胞はAviva BiosciencesのCHO-hEREに由来するものである。CHO-hERGは5%CO2、37℃の環境下で培養された。CHOhERG培養液を表3に示す。
2.2.細胞の事前準備
実験用CHO-hERG細胞を少なくとも二日以上培養し、且つ細胞密度が75%以上になるよう用意した。実験の開始に先立ち、TrypLEで細胞を消化し、次に、細胞外液で再懸濁して細胞を収集した。
2.3.細胞内液及び細胞外液の配合
細胞外液を月に1回配合する必要がある。細胞内液を分割して-20℃で冷凍保管する必要がある。細胞内液及び細胞外液の成分を表4に示す。
2.4.化合物の配合
被験化合物及び陽性コントロールアミトリプチリンをDMSOで一定濃度のストック液に溶解し、次に、異なる勾配で希釈し、最後に一定の割合で細胞外液に加え、被験化合物の濃度に希釈した。実験を開始するまでに、目視で沈殿物の有無をチェックした。最後に、被験化合物溶液及び陽性コントロールアミトリプチリンでは、DMSOの濃度が0.3%以下となるように制御した。
2.5.電圧刺激プロトコル
クランプ電位を-80mvに維持し、最初に-50mvの電圧刺激を与え、細胞リーク電流値を記録するために80ms継続させた。次に、+20mvまでに脱分極し、4800msを維持し、hERGチャネルを開き、次に、-50mvまでに再分極して5000ms維持し、hERGテール電流を引き出して記録した。最後に、電圧をクランプ電位-80mvに戻し、3100ms維持した。上記の電圧刺激を15000ms毎に1回繰り返した。
2.6.QPatchHTX全細胞パッチクランプ記録
hERGQPatchHTX実験は室温下で実施された。QPatch Assay Software5.2(Sophion Bioscience)のソフトウェアで全細胞プロトコル、電圧刺激プロトコルおよび化合物検出プロトコルを確立した。
最初に、設定した電圧刺激を30回の繰返し実行し、このゾーンを後の分析のベースラインエリアとする。次に、5μl細胞外液を加え、3回繰り返した。各化合物の作用濃度を順次加え、依然として5μlの添加体積で3回繰り返した。各測定濃度で細胞を少なくとも5min以上インキュベートした。記録の全過程では、各指標はデータ分析の受け入れ基準を満たす必要がある。この基準を満たしていなければ、当該細胞は分析の対象外となり、化合物を改めて測定することとなる。上記の記録はすべてQpatch分析ソフトウェアにより自動的に行われる。各化合物の測定濃度は順に0.24μM、1.20μM、6.00μM、30.00μMであり、各濃度を少なくとも2つの細胞で繰り返した。
2.7.データ分析
各完全なる電流記録において、ピーク電流の陰性コントロールにおける百分率に基づき、各化合物の作用濃度の阻害率を算出できる。標準のヒルの式に当てはめることにより用量効果関係曲線を得た。具体的な式は以下の通りである。
I(C)=Ib+(Ifr-Ib)*cn/(IC50
n+cn)
Cは化合物の測定濃度を表し、nは勾配を表し、Iは電流を表す。
カーブフィッティング及び阻害率の計算はいずれもQpatch分析ソフトウェアにより行われた。最低濃度での阻害率が半分の阻害を超え、又は最高濃度での阻害率が半分の阻害に達していない場合、当該化合物の対応するIC50が最低濃度より低く、又はIC50値が最高濃度より大きいと判断される。
2.8.測定結果
実施例の化合物hERG IC50値を表5に示す。
<実験例3:シトクロムP450イソザイムの阻害性研究>
実験の目的:
被験化合物のヒト肝ミクロソームシトクロムP450イソザイム(CYP1A2、CYP2C9、CYP2C19、CYP2D6及びCYP3A4)活性に対する阻害作用を測定する。
実験の手順:
最初に、被験化合物(10mM)に勾配を付けて、作業溶液(100×最終濃度)を調製し、作業溶液をそれぞれ5、1.5、0.5、0.15、0.05、0.015、0.005mMとした。また、P450イソザイム(CYP1A2、CYP2C9、CYP2C19、CYP2D6及びCYP3A4)各陽性阻害剤及びその特異的基質混合物の作業溶液を用意した。-80℃の冷蔵庫で冷凍したヒト肝ミクロソームを氷上に置いて解凍し、ヒト肝ミクロソームが全部溶解した後に、PB(リン酸緩衝液)で希釈し、一定の濃度を有する作業溶液(0.253mg/ml)を調製した。さらに、20μlの基質混合物を反応プレート(Blankウェルに20μlPBを加えた)に加え、且つ158μlのヒト肝ミクロソーム作業溶液を反応プレートに加え、反応プレートを氷上に置いた。次に、2μlの各濃度の被験化合物(N=1)及び特異的阻害剤(N=2)を対応するウェルに加え、阻害剤なし(被験化合物又は陽性阻害剤)群に対応する有機溶媒を加え、コントロールサンプル(被験化合物コントロールサンプルが1:1のDMSO:MeOHであり、陽性コントロールサンプルが1:9のDMSO:MeOHである)とした。37℃の水浴で10minインキュベートした後に、20μlの補酵素因子(NADPH)溶液を反応プレートに加え、37℃の水浴で10minインキュベートした。400μLの冷アセトニトリル溶液(内部標準200ng/mL Tolbutamide及びLabetalol)を加えて反応を停止させた。反応プレートをシェーカーに置き、10min振とうした。4,000rpmで20min遠心分離した。200μLの上澄み液を100μLの水に加え、サンプルを希釈した。最後に、プレートを封止し、振とうし、均一にさせ、LC/MS/MS検出を実施した。実験結果を表6に示す。
<実験例4:細胞毒性測定実験のステップ>
1.化合物をDMSO(ジメチルスルホキシド)で3倍の勾配で9濃度に希釈し、ダブルホールで、96ウェルプレートに加えた。化合物濃度は最終的に測定された濃度の200倍であった。
2.細胞をPBS(リン酸塩緩衝液)で1回リンスし、0.25%のパンクレアチンを加え、37℃、5%CO2インキュベーターで約2-5分間消化した後に、細胞培地で消化を停止させ、且つピペッターで吸引・吐出することにより細胞を単一細胞に分散させた。
3.細胞密度をセルカウンターでカウンタし、培地で細胞密度を所望の密度に調整した。
4.細胞を、化合物が添加された96ウェルプレートに加え、各ウェル中のDMSOの最終濃度が0.5%であった。0.5%DMSOを含む細胞ウェルを非毒性陰性コントロールとし、細胞培養液ウェルを100%細胞毒性コントロールとした。次に、細胞プレートを37℃、5%CO2細胞インキュベーターで3日間培養した。
5.細胞生存率検出キットCellTiter-Gloを用い、キットの取扱説明書に従い、多機能マクロプレートリーダーEnvisionで細胞プレート中の各ウェルの化学発光シグナル(RLU、相対化学発光ユニット)を検出した。
6.生データ(RLU)を次の式に代入し、各ウェルの細胞生存率(細胞生存率%)を計算した。
細胞生存率%=(RLUSample-AverageRLUMediumcontrol)/(AverageRLUCellcontrol-AverageRLUMediumcontrol)×100%
RLUSampleはサンプルウェルのシグナル値であり、AverageRLUCellcontrolは細胞コントロールウェルシグナル平均値であり、AverageRLUMediumcontrolは培地コントロールウェルシグナル平均値である。
7.GraphPad Prismソフトウェアを用い、細胞生存率データを非線形にフィッティングして用量効果曲線を描き、化合物の50%細胞毒性濃度(CC50)値を得た。結果を表7に示す。
<実験例5:インビトロミクロソーム安定性研究>
化合物のCD-1マウス及びヒト肝ミクロソームにおける代謝安定性
実験の目的:被験化合物のCD-1マウス及びヒト肝ミクロソームのそれぞれにおける代謝安定性の評価。
実験の手順:
最初に、被験化合物(10mM)を2段階で希釈し、つまり、100%メタノールで100μMの中間濃度に希釈し、リン酸カリウム緩衝液で10μMの作業溶液濃度に希釈した。8枚の96ウェルインキュベーションプレートを用意し、それぞれT0、T5、T10、T20、T30、T60、Blank及びNCF60と名付けた。前の6枚のインキュベーションプレートに対応する反応時点はそれぞれ0、5、10、20、30及び60分間である。Blankプレートに被験化合物又はコントロール化合物を加えず、NCF60プレートでは、NADPH再生系溶液の代わりにリン酸カリウム緩衝液で60分間インキュベートした。T0、T5、T10、T20、T30、T60及びNCF60プレート上にそれぞれ10μLの被験化合物作業溶液及び80μLのミクロソーム作業溶液(肝ミクロソームタンパク質濃度:0.625mg/mL)を加え、Blankプレートにミクロソーム作業溶液のみを加えた。次に、上記インキュベーションプレートを37℃の水浴で約10分間プレインキュベートした。プレインキュベート終了後に、NCF60プレート及びT0プレート以外の各サンプルウェルに10μLのNADPH再生系作業溶液を添加して反応を開始し、NCF60プレートの各ウェルに10μLのリン酸カリウム緩衝液を加えた。したがって、被験化合物又はコントロール化合物のサンプルでは、化合物、テストステロン、ジクロフェナク及びプロパフェノンの最終反応濃度が1μMであり、肝ミクロソームの濃度が0.5mg/mLであり、DMSO及びアセトニトリルの反応系における最終濃度がそれぞれ0.01%(v/v)及び0.99%(v/v)であった。適切な時間(例えば5、10、20、30及び60分間)インキュベートした後、それぞれ各サンプルウェルに300μLの停止溶液(100ng/mL tolbutamide及び100ng/mL labetalolを含むアセトニトリル溶液)を加えて反応を停止させた。T0プレートに300μLの停止溶液を加えた後、さらに、10μLのNADPH作業溶液を加えた。すべてのサンプルプレートを均一に振とうし、遠心分離機(3220×g)で20分間遠心分離し、次に、各ウェルから100μLの上澄み液を取り出し、液体クロマトグラフィータンデム質量分析のために300μLの純水中で希釈した。
実験結果を表8に示す。
化合物のSDラット、ビーグル犬及びカニクイザルの肝ミクロソームにおける代謝安定性
実験の目的:
被験化合物18及び25それぞれのラット、ビーグル犬及びカニクイザルの肝ミクロソームにおける代謝安定性
実験の手順:
最初に、被験化合物(10mM)を2段階で希釈し、つまり、100%メタノールで100μMの中間濃度に希釈し、リン酸カリウム緩衝液で10μMの作業溶液濃度に希釈した。8枚の96ウェルインキュベーションプレートを用意し、それぞれT0、T5、T10、T20、T30、T60、Blank及びNCF60と名付けた。前の6枚のインキュベーションプレートに対応する反応時点はそれぞれ0、5、10、20、30及び60分間である。Blankプレートに被験化合物又はコントロール化合物を加えず、NCF60プレートでは、NADPH再生系溶液の代わりにリン酸カリウム緩衝液で60分間インキュベートした。T0、T5、T10、T20、T30、T60及びNCF60プレート上にそれぞれ10μLの被験化合物作業溶液及び80μLのミクロソーム作業溶液(肝ミクロソームタンパク質濃度:0.625mg/mL)を加え、Blankプレートにミクロソーム作業溶液のみを加えた。次に、上記インキュベーションプレートを37℃の水浴で約10分間プレインキュベートした。プレインキュベート終了後に、NCF60プレート及びT0プレート以外の各サンプルウェルに10μLのNADPH再生系作業溶液を添加して反応を開始し、NCF60プレートの各ウェルに10μLのリン酸カリウム緩衝液を加えた。したがって、被験化合物又はコントロール化合物のサンプルでは、化合物、テストステロン、ジクロフェナク及びプロパフェノンの最終反応濃度が1μMであり、肝ミクロソームの濃度が0.5mg/mLであり、DMSO及びアセトニトリルの反応系における最終濃度がそれぞれ0.01%(v/v)及び0.99%(v/v)であった。適切な時間(例えば5、10、20、30及び60分間)インキュベートした後、それぞれ各サンプルウェルに300μLの停止溶液(100ng/mLトルブタミド及び100ng/mLラベタロールを含むアセトニトリル溶液)を加えて反応を停止させた。T0プレートに300μLの停止溶液を加えた後、さらに、10μLのNADPH作業溶液を加えた。すべてのサンプルプレートを均一に振とうし、遠心分離機(3220×g)で20分間遠心分離し、次に、各ウェルから100μLの上澄み液を取り出し、300μLの純水中で希釈し、液体クロマトグラフィータンデム質量分析に供した。
実験結果を表9に示す。
<実験例6:薬物動態研究>
Balb/cマウスに経口投与及び静脈内注射された被験化合物の薬物動態研究
被験化合物を10%ジメチルスルホキシド/60%ポリエチレングリコール400/30%水溶液と混合し、ボルテックスし、超音波処理し、0.2mg/mLの透明な溶液を調製し、ミリポアフィルターを通しておいた。7~10週齢のBalb/c雌マウスに候補化合物溶液を静脈内注射し、投与量を1mg/kgとした。
被験化合物を10%ステアリン酸ポリエチレングリコール水溶液と混合し、ボルテックスし、超音波処理し、0.3mg/mLの透明な溶液を調製しておいた。7~10週齢のBalb/c雌マウスに候補化合物溶液を経口投与し、投与量を3mg/kgとした。
全血を収集し、血漿を調製した。LC-MS/MS方法により薬物濃度を分析し、且つPhoenix WinNonlinソフトウェアで薬物動態パラメータを計算し、結果を表10に示す。
<実験例7:マウス体内の肝臓と血液の比率に関する研究>
被験化合物を経口投与したBalb/cマウスの肝臓と血液の比率に関する研究
化合物18を10%ポリエチレングリコール-15ヒドロキシステアリン酸水溶液と混合し、ボルテックスし、超音波処理し、0.3mg/mLの均一な懸濁液を調製しておいた。7~10週齢のBalb/c雌マウスに候補化合物溶液を経口投与し、投与量を3mg/kgとした。
ある時点での全血を収集し、血漿を調製した。対応する時点での肝臓組織を収集し、組織ホモジネートを調製した。LC-MS/MS方法により薬物濃度を分析し、且つPhoenix WinNonlinソフトウェアで薬物動態パラメータを計算した。
化合物25を10%ポリエチレングリコール-15ヒドロキシステアリン酸水溶液と混合し、ボルテックスし、超音波処理し、0.3mg/mLの透明な溶液を調製しておいた。7~10週齢のBalb/c雌マウスに候補化合物溶液を経口投与し、投与量を3mg/kgとした。
ある時点での全血を収集し、血漿を調製した。対応する時点での肝臓組織を収集し、組織ホモジネートを調製した。LC-MS/MS方法により薬物濃度を分析し、且つPhoenix WinNonlinソフトウェアで薬物動態パラメータを計算した。結果を表11に示す。
<実験例8:インビボでの薬効研究>
HDI/HBVモデル
実験の目的:
HDI/HBVマウスモデルにて化合物のマウス体内の抗B型肝炎ウイルス効果を検出する。
化合物の配合:
溶媒として、10%ポリエチレングリコール-15ヒドロキシステアリン酸を用いた。一定量の被験化合物18及び25をそれぞれ10%ポリエチレングリコール-15ヒドロキシステアリン酸水溶液に溶解し、ボルテックスし、超音波処理し、均一な懸濁液を調製し、4℃で保管しておいた。
マウスの尾静脈を介したHBVプラスミドDNA溶液の高圧注射:プラスミドを注射した当日を0日目、注射後の翌日を1日目とするなどした。0日目にすべての動物に体重の8%の体積で尾静脈より10μgのプラスミドDNAを含む生理食塩水溶液を注射し、5秒内で注射を完了させた。
投与:
すべての動物に、1~6日目に一日2回(投与間隔:8/16時間)で胃内投与し、7日目に1回投与した。すべての動物を7日目の午後に安楽死させた。実験中にマウスの体重が安定するように、毎日マウスの体重をモニタニングした。
サンプル収集:
1、3及び5日目に、すべての動物に対して、それぞれ当日の朝の1回目の投与から4時間後に顎下静脈より採血し、血漿を収集し、すべての血液サンプルをK2-EDTA抗凝固チューブに収集し、4℃、7000gで10分間遠心分離し、約40μLの血漿を調製した。7日目に、すべての動物を朝の投与から4時間後にCO2で安楽死させ、心臓から採血し、上記と同じ方法により血漿を調製した。2つの肝臓組織を収集し、それぞれ70~100mgとし、液体窒素で急速冷凍した。サンプルを全部収集した後に-80℃の冷蔵庫に保管し、HBV DNA含有量を検出した。
サンプル分析:
全ての血漿サンプル及び肝臓サンプルをqPCR法によりHBV DNAを検出した。
実験:実験結果を表12、図1及び図2に示す。