JP7331671B2 - ハブユニット軸受の製造方法 - Google Patents
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Description
なお、ハブユニット軸受1に関して、軸方向外側は、車両に組み付けた状態で車両の幅方向外側となる図7の左側であり、軸方向内側は、車両に組み付けた状態で車両の幅方向中央側となる図7の右側である。
前記外輪は、内周面に外輪軌道を有する。
前記ハブは、外周面に内輪軌道を有する。
前記転動体は、前記外輪軌道と前記内輪軌道との間に配置される。
前記外側密封部材は、前記外輪の軸方向外側部に取り付けられ、前記外輪の内周面と前記ハブの外周面との間に存在する内部空間の軸方向外側の開口部を塞ぐ。
前記ハブは、径方向内側が凸になるように湾曲した円弧状の第1研磨痕が形成された、軸方向内側を向いた円輪状の第1摺接面と、軸方向外側が凸になるように湾曲した円弧状の第2研磨痕が形成された、円筒面状の第2摺接面とを少なくとも有する、回転ブラシによる研磨面であるリップ摺接面をさらに有する。
前記外側密封部材は、前記第1摺接面に先端部を摺接させる外側リップと、前記第2摺接面に先端部を摺接させる内側リップとを有する。
前記第1摺接面に形成されたすべての前記第1研磨痕の径方向幅は、前記第1摺接面に対する前記外側リップの摺接範囲である第1摺接部の径方向幅よりも小さい。
前記第2摺接面に形成されたすべての前記第2研磨痕の軸方向幅は、前記第2摺接面に対する前記内側リップの摺接範囲である第2摺接部の軸方向幅よりも小さい。
また、前記外側密封部材を、前記第3摺接面に先端部を摺接させる中間リップをさらに有するものとすることができる。
あるいは、本発明の一態様では、前記第2研磨痕の軸方向幅を、前記第1研磨痕の径方向幅と同じとすることもできるし、前記第2研磨痕の軸方向幅を、前記第1研磨痕の径方向幅よりも大きくすることもできる。
前記研削工程は、前記ハブの表面のうち少なくとも前記リップ摺接面を含む範囲に、総形砥石を用いて研削加工を施す工程である。
前記ブラシ研磨工程は、前記リップ摺接面に、回転ブラシを用いて研磨加工を施す工程である。
本発明の一態様にかかるハブユニット軸受の製造方法では、前記回転ブラシとして、前記ハブの中心軸に対し傾斜して配置された回転中心軸と、前記回転中心軸から放射方向に伸長した複数本の毛を有する円環状のブラシ部とを備えたものを使用する。
そして、前記ブラシ研磨工程を、前記回転ブラシを、前記回転中心軸を中心として回転させながら、前記ブラシ部の外周部の円周方向1箇所を前記リップ摺接面の円周方向1箇所に押し当てるとともに、前記リップ摺接面に対する前記ブラシ部の押し当て位置を円周方向に変化させることにより行う。このようなブラシ研磨工程を行う際に、前記リップ摺接面に対する前記ブラシ部の押し当て量を調整することで、前記第1研磨痕の径方向幅及び前記第2研磨痕の軸方向幅のそれぞれを調整する。
具体的には、前記第1摺接面に形成されたすべての前記第1研磨痕の径方向幅を、前記第1摺接部の径方向幅よりも小さくし、前記第2摺接面に形成されたすべての前記第2研磨痕の軸方向幅を、前記第2摺接部の軸方向幅よりも小さくする。
本発明の技術的範囲からは外れるが、前記第1研磨痕の径方向幅を、前記第1摺接部の径方向幅と同じとし、前記第2研磨痕の軸方向幅を、前記第2摺接部の軸方向幅と同じとすることもできる。
実施の形態の第1例について、図1~図6を用いて説明する。
本例のハブユニット軸受1aは、内輪回転型で、かつ、従動輪用のいわゆる第3世代のハブユニット軸受であり、外輪2aと、ハブ3aと、複数個の転動体4aと、内側密封部材5aと、外側密封部材6aとを備えている。
なお、ハブユニット軸受1aに関して、軸方向外側は、車両に組み付けた状態で車両の幅方向外側となる図1、図2、図4、図5及び図6の左側であり、軸方向内側は、車両に組み付けた状態で車両の幅方向中央側となる図1、図2、図4、図5及び図6の右側である。
次に、ハブユニット軸受1aを構成するハブ輪9aの製造方法について説明する。本例では、ハブ輪9aを造るために、中炭素鋼などの鉄系合金製の素材に、据え込み加工や成形加工などの熱間鍛造加工(塑性加工)を多段階で施した後、外周面の形状を整えるとともに、酸化スラッジ/スケールや表面脱炭層の除去、表面粗さを小さくするなどの目的で、切削加工(旋削加工)及び研削加工を施し、その後、研削筋目を除去する目的で、研磨加工を施す。
本例では、図4に示すように、ハブ輪9aの外周面に、総形砥石30aを使用した研削加工(仕上加工)を施す。具体的には、回転フランジ12aの軸方向外側面に、マグネットチャック28aを磁気吸着力により結合させた状態で、マグネットチャック28aを回転させることにより、ハブ輪9aを回転させる。また、ハブ輪9aの外周面の軸方向中間部を、2つのシュー29aの先端部により回転自在に支持し、ハブ輪9aのラジアル方向の位置決めを図る。この状態で、総形砥石30aの外周面をハブ輪9aの外周面に押し付け、ハブ輪9aの外周面うち、リップ摺接面24a(第1摺接面25a、第2摺接面26a、第3摺接面27a)、及び、内輪軌道15cから小径部14aにわたる範囲に、同時に研削加工を施す。
本例では、第1摺接面25aに形成された研削筋目33を除去するために、上述の研削工程の後に、図5に示すように、第1摺接面25aを含むリップ摺接面24aを対象として、グリッドサンダーと呼ばれる回転ブラシ55を用いて研磨加工(仕上加工)を施す。
すなわち、本例では、すべての第1研磨痕40に関して、それぞれの径方向幅h40を、第1摺接面25aに対する外側リップ21aの摺接範囲である第1摺接部52の径方向幅H52 よりも小さくし、かつ、すべての第2研磨痕41に関して、それぞれの軸方向幅h41を、第2摺接面26aに対する内側リップ22aの摺接範囲である第2摺接部53の軸方向幅H53 よりも小さくしている。このため、第1研磨痕40が第1摺接部52を径方向に横切ることを防止できるとともに、第2研磨痕41が第2摺接部53を軸方向に横切ることを防止できる。したがって、第1研磨痕40を通じて、外部空間44に存在する泥水などの異物が外側リップ21aの内側に侵入することを防止できる。また、第2研磨痕41を通じて、内部空間16aに封入したグリースが、内側リップ22aの外側に移動することを防止できる。このため、外側密封部材6aにより、泥水などの異物が外部空間44から内部空間16aに侵入することを有効に防止できるとともに、内部空間16aに封入したグリースが、外部空間44に漏洩することを防止できる。この結果、外側密封部材6aによる密封性を十分に確保することができる。
2、2a 外輪
3、3a ハブ
4、4a 転動体
5、5a 内側密封部材
6、6a 外側密封部材
7a~7d 外輪軌道
8、8a 静止フランジ
9、9a ハブ輪
10、10a 内輪
11、11a 軸部
12、12a 回転フランジ
13 スプライン孔
14、14a 小径部
15a~15d 内輪軌道
16、16a 内部空間
17、17a シールリング
18、18a スリンガ
19、19a 外側芯金
20、20a 外側シール部材
21、21a 外側リップ
22、22a 内側リップ
23、23a 中間リップ
24、24a リップ摺接面
25、25a 第1摺接面
26、26a 第2摺接面
27、27a 第3摺接面
28、28a マグネットチャック
29、29a シュー
30、30a 総形砥石
31 凹部
32 凸部
33 研削筋目
34 支持孔
35 パイロット部
36 段差面
37 かしめ部
38 取付孔
39 スタッド
40 第1研磨痕
41 第2研磨痕
42 第3研磨痕
43a、43b 保持器
44 外部空間
45 内側芯金
46 内側シール部材
47 シールリップ
48 固定筒部
49 折れ曲がり部
50 円筒部
51 円すい筒部
52 第1摺接部
53 第2摺接部
54 第3摺接部
55 回転ブラシ
56 回転軸
57 ブラシ部
58 基部
59 ブラシ本体
60a~60c 毛
Claims (3)
- 内周面に外輪軌道を有する外輪と、
外周面に内輪軌道を有するハブと、
前記外輪軌道と前記内輪軌道との間に配置された複数の転動体と、
前記外輪の軸方向外側部に取り付けられ、前記外輪の内周面と前記ハブの外周面との間に存在する内部空間の軸方向外側の開口部を塞ぐ外側密封部材と、を備え、
前記ハブは、径方向内側が凸になるように湾曲した円弧状の第1研磨痕が形成された、軸方向内側を向いた円輪状の第1摺接面と、軸方向外側が凸になるように湾曲した円弧状の第2研磨痕が形成された、円筒面状の第2摺接面とを少なくとも有する、回転ブラシによる研磨面であるリップ摺接面をさらに有し、
前記外側密封部材は、前記第1摺接面に先端部を摺接させる外側リップと、前記第2摺接面に先端部を摺接させる内側リップとを有し、
前記第1摺接面に形成されたすべての前記第1研磨痕の径方向幅は、前記第1摺接面に対する前記外側リップの摺接範囲である第1摺接部の径方向幅よりも小さく、
前記第2摺接面に形成されたすべての前記第2研磨痕の軸方向幅は、前記第2摺接面に対する前記内側リップの摺接範囲である第2摺接部の軸方向幅よりも小さい、
ハブユニット軸受の製造方法であって、
前記ハブの外周面のうち少なくとも前記リップ摺接面を含む範囲に、総形砥石を用いて研削加工を施す、研削工程と、
前記リップ摺接面に前記回転ブラシを用いて研磨加工を施す、ブラシ研磨工程と、を備え、
前記ブラシ研磨工程は、前記回転ブラシとして、前記ハブの中心軸に対し傾斜して配置された回転中心軸と、前記回転中心軸から放射方向に伸長した複数本の毛を有する円環状のブラシ部とを備えたものを使用し、前記回転ブラシを、前記回転中心軸を中心として回転させながら、前記ブラシ部の外周部の円周方向1箇所を前記リップ摺接面の円周方向1箇所に押し当てるとともに、前記リップ摺接面に対する前記ブラシ部の押し当て位置を円周方向に変化させることにより行い、前記リップ摺接面に対する前記ブラシ部の押し当て量を調整することで、前記第1研磨痕の径方向幅及び前記第2研磨痕の軸方向幅のそれぞれを調整する、
ハブユニット軸受の製造方法。 - 前記リップ摺接面は、前記第1摺接面と前記第2摺接面との間に、前記ハブの中心軸を含む仮想平面に関して円弧状の断面形状を有し、かつ、円周方向にわたり径方向位置及び軸方向位置がそれぞれ変化しない直線状の第3研磨痕が形成された、凹曲面状の第3摺接面をさらに有し、
前記外側密封部材は、前記第3摺接面に先端部を摺接させる中間リップをさらに有する、
請求項1に記載したハブユニット軸受の製造方法。 - 前記第2研磨痕の軸方向幅は、前記第1研磨痕の径方向幅よりも小さい、請求項1~2のうちのいずれか1項に記載したハブユニット軸受の製造方法。
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JP2019221927A JP7331671B2 (ja) | 2019-12-09 | 2019-12-09 | ハブユニット軸受の製造方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2019
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