JP7328696B2 - 角膜上皮細胞走化促進剤 - Google Patents

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Description

本発明は、PACAP若しくはPACAP誘導体又はそれらの薬学的に許容し得る塩を有効成分として含有する角膜上皮細胞走化促進剤に関する。
PACAP(Pituitary Adenylate Cyclase-Activating Polypeptide:下垂体アデニル酸シクラーゼ活性化ポリペプチド)は、神経ペプチドの1種であり、27又は38アミノ酸残基からなるペプチドである。PACAPはこれまでに、神経突起誘発剤、抗炎症剤、慢性肺疾患治療剤、眼疾患治療剤、涙液分泌促進剤としての用途が報告されている(特許文献1~5、非特許文献1~2)。
また、特許文献6には、PACAP投与による角膜上皮細胞の増殖促進効果や、角膜剥離されたウサギの眼にPACAPを投与することにより角膜上皮の修復が対照に比べて早かったことが記載されている。
しかしながら、PACAP投与による角膜上皮細胞の増殖促進効果に対する詳細なメカニズムや、角膜内皮細胞へのPACAPの効果等については解明されておらず、角膜に対するPACAPの作用効果等の更なる研究開発が求められている。
特開2001-226284号公報 特開2004-224775号公報 特開2004-315436号公報 特開2006-306770号公報 特開2009-269818号公報 国際公開第2005/102375号
Vaudry D,et al.,Pituitary Adenylate Cyclase-Activating Polypeptide and Its Receptors:20 years after the Discovery.Pharmacol Rev 2009;61(3);283-357. Nakamachi T, et al., PACAP suppresses dry eye signs by stimulating tear secretion. Nat Commun. 2016;7:12034
本発明は、上記背景技術に鑑みてなされたものであり、その課題は、PACAPの新たな用途を提供することにある。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、PACAPが角膜上皮細胞増殖促進効果に関与していることに加え、角膜上皮細胞の走化性促進効果にも関与していることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、PACAP若しくはPACAP誘導体又はそれらの薬学的に許容し得る塩を有効成分として含有することを特徴とする角膜上皮細胞走化促進剤を提供するものである。
本発明によれば、上記問題点や上記課題を解決し、角膜障害等の眼疾患を予防又は治療のために用いることができる角膜上皮細胞走化促進剤を提供することができる。
細胞スクラッチアッセイの結果を示す写真である。 PACAP添加してから18時間後の損傷部位の面積比を示すグラフである。 MTTアッセイによるPACAP添加後1日目(左)及び4日目の細胞数測定結果を示すグラフである。 BraU標識による分裂細胞を示す写真である。 BraU標識による分裂細胞数の定量結果を示すグラフである。 PACAP単独またはPACAPとAraCを添加してから18時間後の損傷部位の面積比を示すグラフである。 脳、角膜及び角膜上皮におけるRT-PCR反応の結果を示す写真である。 角膜におけるPAC1R免疫陽性反応を示す写真である。 (A)角膜障害部位の蛍光像を示す写真である。(B)角膜障害0時間後と12時間後のHE染色像を示す写真である。(C)PACAP投与後の角膜障害部位(蛍光面積)の変化を示すグラフである。 (A)PACAP6-38投与後の角膜障害部位(蛍光面積)の変化を示すグラフである。(B)VIP6-28投与後の角膜障害部位(蛍光面積)の変化を示すグラフである。 PACAP投与後の涙液除去マウスの角膜障害部位(蛍光面積)の変化を示すグラフである。 (A)ヒト角膜培養細胞単層シートでのインビトロスクラッチアッセイの結果を示す写真である。(B)細胞をスクラッチしてから6時間後のスクラッチ部位の変化を示すグラフである。
以下、本発明について説明するが、本発明は、以下の具体的態様に限定されるものではなく、技術的思想の範囲内で任意に変形することができる。
本発明の角膜上皮細胞走化促進剤は、PACAP若しくはPACAP誘導体又はそれらの薬学的に許容し得る塩を有効成分として含有することを特徴とする。
PACAP(Pituitary Adenylate Cyclase-Activating Polypeptide:下垂体アデニル酸シクラーゼ活性化ポリペプチド)は、27又は38アミノ酸残基からなる神経ペプチドで、中枢・末梢神経系に強く発現し、精巣、副腎、腸管等の末梢組織にも広く分布する。
本発明の効果を十分に発揮できる点等で、PACAP38(38アミノ酸残基から構成されるPACAP)を用いることが好ましい。PACAP38のアミノ酸配列は例えば、特許文献6に記載されている。
PACAPの受容体には、VIP(Vasoactive intestinal polypeptide:血管作動性腸管ポリペプチド)に対しても同等の親和性で結合し、cAMPの産生を促進させるVPAC受容体(VPAC1受容体、VPAC2受容体)と、PACAPに選択的に結合し、cAMP産生の他にもホスファチジルイノシトール代謝回転やMAPキナーゼを活性化させるPAC1受容体が存在する。
本発明は、実施例等に示した通り、PACAP投与により角膜上皮細胞の走化性が促進されることを初めて見出してなされたものである。
また、実施例に示したように、本発明は、PACAP若しくはPACAP誘導体又はそれらの薬学的に許容し得る塩を有効成分として含有する角膜内PAC1受容体(PAC1R)作用剤でもある。
また、本発明の角膜上皮細胞走化促進剤は、「PACAP及びその薬学的に許容し得る塩よりなる群」に属する1種以上のペプチドを含有することが好ましい。
本発明に用いるPACAPの合成法は、特に限定されないが、公知のペプチド合成法に従って合成することができる。例えば、アジド法、酸クロライド法、酸無水物法、混合酸無水物法、DCC法、活性エステル法、カルボイミダゾール法、酸化還元法、DCC-additive法等が挙げられる。これらの合成方法は、固相合成及び液相合成の何れにも適用することができる。
PACAPの薬学的に許容し得る塩としては、例えば、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属との塩;カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属との塩;アルミニウム塩;アンモニウム塩等の無機塩基との塩;トリメチルアミン、ピリジン、ピコリン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N-ジベンジルエチレンジアミン等の有機塩基との塩;塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸等の無機酸との塩;ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フマール酸、シュウ酸、酒石酸、乳酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸等の有機酸との塩;タンニン酸、カルボキシメチルセルロース、ポリ乳酸、ポリグリコール酸等の重合酸との塩;等を挙げることができる。
本発明の角膜上皮細胞走化促進剤は、PACAP若しくはPACAP誘導体又はそれらの薬学的に許容し得る塩を有効成分として含有する。
「PACAP誘導体」とは、例えば、PACAPのポリペプチド構造中における一部のアミノ酸が削除若しくは置換されたもの、又は、PACAPのポリペプチド構造中に他のアミノ酸が挿入されたものであって、角膜上皮細胞走化促進作用を有するものを言う。
また、PACAPのポリペプチド構造に糖鎖等の修飾基が付加されたものであって、角膜上皮細胞走化促進作用を有するものも「PACAP誘導体」の例として挙げられる。
PACAP誘導体の薬学的に許容し得る塩、合成法等は、上記したPACAPのものと同様のものが使用又は適用できる。
PACAP若しくはPACAP誘導体又はそれらの塩は、抽出したものや合成したものが好ましく、単離されたものや精製されたものが好ましい。
角膜上皮細胞走化促進剤中のPACAP若しくはPACAP誘導体又はそれらの薬学的に許容し得る塩の含有量は、角膜上皮細胞走化性を促進することができれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
PACAP若しくはPACAP誘導体又はそれらの薬学的に許容し得る塩の合計量が、角膜上皮細胞走化促進剤全体に対して、10-13mol/L~10-7mol/L含有されていることが好ましく、10-12mol/L~10-8mol/L含有されていることがより好ましく、10-11mol/L~10-9mol/L含有されていることが更に好ましく、10-11mol/L~10-10mol/L含有されていることが特に好ましい。
後述するように、特に、点眼剤、洗眼剤、眼軟膏剤等の眼科用剤として使用する場合には、該眼科用剤には、「PACAP若しくはPACAP誘導体又はそれらの薬学的に許容し得る塩の合計量」が上記範囲内で含有されていることが望ましい。
本発明の角膜上皮細胞走化促進剤中に含有される有効成分である「PACAP若しくはPACAP誘導体又はそれらの薬学的に許容し得る塩」の含有濃度は、上記のように極めて低くても前記した本発明の効果を発揮する。
上記したPACAP若しくはPACAP誘導体又はそれらの薬学的に許容し得る塩は、何れか1つを角膜上皮細胞走化促進剤に含有させてもよいし、2種以上を併用してもよい。2種以上併用されている場合、上記含有量(範囲)はそれらの合計量の含有量である。
2種以上併用する場合の、上記角膜上皮細胞走化促進剤中の各々の化合物の含有比については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
また、本発明の角膜上皮細胞走化促進剤は、PACAP若しくはPACAP誘導体又はそれらの薬学的に許容し得る塩に加えて、「その他の成分」を含有することができる。
上記角膜上皮細胞走化促進剤における、上記「その他の成分」としては、特に制限はなく、本発明の効果を損なわない範囲内で、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、薬学的に許容し得る担体や他の薬学的有効成分等が挙げられる。
かかる担体としては、特に制限はなく、例えば、後述する剤形等に応じて適宜選択することができる。また、該角膜上皮細胞走化促進剤中の上記「その他の成分」の含有量としても、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
本発明の角膜上皮細胞走化促進剤の剤形としては、特に制限はなく、例えば、後述するような所望の投与方法に応じて適宜選択することができる。
具体的には、例えば、錠剤、被覆錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤、注射剤(溶剤、懸濁剤等)、点眼剤、洗眼剤、軟膏剤、眼軟膏剤、貼付剤、ゲル剤、クリーム剤、外用散剤、スプレー剤、吸入散布剤等が挙げられる。
本発明の効果を損なわない範囲内で、本発明の角膜上皮細胞走化促進剤を上記剤形とする際に通常使用される他の添加剤を含んでいてもよい。添加剤の例として、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、着色剤、矯味・矯臭剤、緩衝剤、安定化剤、pH調節剤、等張化剤、保存剤、等が挙げられる。
本発明の効果を十分に発揮できる点等で、本発明の角膜上皮細胞走化促進剤の剤形は、点眼剤、洗眼剤、眼軟膏剤等の眼科用剤が好ましく、点眼剤がより好ましい。
眼科用剤は、公知の方法に従って所望の剤形に製剤化することができる。
本発明の角膜上皮細胞走化促進剤は、例えば、角膜障害の予防や治療を必要とする個体に投与することにより使用することができる。
本発明の角膜上皮細胞走化促進剤の投与対象動物としては、特に制限はないが、例えば、ヒト;マウス;ラット;サル;ウマ、ウシ、ブタ、ヤギ、ニワトリ等の家畜;ネコ、イヌ、ウサギ等のペット;等が挙げられる。
また、上記角膜上皮細胞走化促進剤の投与方法としては、特に制限はなく、例えば、上記角膜上皮細胞走化促進剤の剤形等に応じ、適宜選択することができ、経口投与、血液中への注射、眼への投与等が挙げられる。
また、該角膜上皮細胞走化促進剤の投与量としては、特に制限はなく、投与対象である個体の年齢、体重、所望の効果の程度等に応じて適宜選択することができるが、例えば成人への1日の投与量は、1mg~30gが好ましく、10mg~10gがより好ましく、100mg~3gが特に好ましい。
また、該角膜上皮細胞走化促進剤の投与時期としても、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、予防的に投与されてもよいし、治療的に投与されてもよい。
本発明の角膜上皮細胞走化促進剤の剤形が点眼剤であるとき、該点眼剤を、1回当たり10~50μLで、1日1回~10回(特に好ましくは2回~5回)点眼することが好ましい。
本発明の角膜上皮細胞走化促進剤は、角膜上皮細胞の走化性を促進することにより、角膜細胞の損傷治癒促進効果を発揮する。したがって、角膜細胞損傷治療薬として有用であり、例えば、角膜障害や角膜潰瘍の予防及び/又は治療に有用である。
角膜障害の原因として、例えば、角膜損傷、ドライアイ等による涙液減少、異物、コンタクトレンズ装用、感染、角膜屈折矯正手術、白内障手術、シェーグレン症候群や結膜炎等の罹患、等が挙げられる。
また、本発明の角膜上皮細胞走化促進剤は、角膜内皮細胞にPACAPの受容体が発現しているため、角膜内皮細胞の増殖効果及び/又は走化性の促進効果にも関与している可能性が考えられる。
以下、実施例及び試験例に基づき本発明を更に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例等の具体的範囲に限定されるものではない。「%」は、特に断りのない限り「質量%」を示し、「M」は「mol/L」を示す。
<材料と方法>
[PACAP]
PACAPはPACAP38(ペプチド研究所、大阪)を用いた。
[培養細胞]
正常ヒト角膜上皮細胞HCEC-II(倉敷紡績株式会社製)をOcuLifeLifeFactor含有OcuLifeBM培地(何れも倉敷紡績株式会社製)にて37℃、5%CO存在下で培養した。
[細胞増殖能の解析]
HCEC-II細胞を96ウェルプレートに播種し、24時間培養した後、PACAP単独又はPACAPと細胞増殖阻害剤であるAraC(シタラビン)を添加した。添加後、MTT細胞増殖キットI(ロシュライフサイエンス社製)を用い、リファレンス波長650nmとし、570nmの吸光度の値から生細胞数を測定することで細胞増殖能の解析を行った。
[スクラッチアッセイ]
PACAPによる創傷治癒促進効果はスクラッチアッセイにて評価した。HCEC-II細胞を24ウェルプレートに播種し、培養後、CELL Scratcherスクラッチスティック(旭硝子株式会社製)にて創傷した(図1中の点線間)。
創傷後直ちにPACAP38のみ又はPACAP38とAraCを添加し、創傷部に浸潤する細胞を観察した。
[BrdU標識]
創傷後の分裂細胞はBrdUラベリング&ディテクションキットI(ロシュ社)を用い標識して観察した。
[画像解析]
スクラッチアッセイ及びBrdU標識の結果は、BZ-X700(キーエンス社)にて画像を取得した後、同社の解析アプリケーション(ハイブリッドセルカウント、マクロセルカウント)にて定量解析した。
試験例1
<角膜細胞に対するPACAPの創傷治癒促進効果>
PACAPに角膜細胞創傷治癒効果があるかを調べるため、HCEC-II細胞を用いてスクラッチアッセイを行った。その結果、創傷後4日目において10-9MのPACAP存在下では、コントロールに比べて創傷部位(図1中の点線間)への細胞浸潤が多く認められた(図1A、B)。
また、同様の実験を行い、各時間における創傷部位の面積を定量したところ、10-9MのPACAP存在下ではコントロールに比して創傷部位の面積が減少した(図2)。このことから、PACAPには角膜細胞に対し創傷治癒促進効果があることが示唆された。
試験例2
<PACAPによる細胞増殖促進活性>
スクラッチアッセイの結果、PACAPは角膜細胞に対し創傷治癒促進効果を有することが示唆された。このPACAPの効果は、1)細胞増殖を促進、2)細胞の走化性促進、又は3)細胞増殖促進及び走化性促進の双方を促進、の何れかによるかを明らかにするため、種々の濃度(10-9M~10-13M)のPACAP添加後1日目、4日目の細胞増殖をMTTアッセイにて解析した。
図3に示すように、何れの濃度においてもPACAP添加後1日目の細胞は、未添加の細胞に比べて増殖しており、4日後ではその効果は顕著であった。
また、図4は損傷及びPACAP添加してから18時間後のBrdU標識による分裂細胞を示す。分裂細胞数測定においても、PACAP添加によりBrdU陽性細胞数の増加が認められた(図4A~B、図5)。
以上の結果からPACAPによる創傷治癒促進効果の一端は細胞増殖促進効果によるものであることが示された。
試験例3
<PACAPによる細胞走化性促進活性>
次にPACAPが角膜細胞に対し細胞走化性促進活性を有するかを細胞増殖阻害剤AraC(シタラビン)共存下で解析を行った。
まず、HCEC-II細胞の増殖を阻害するAraC濃度を検討したところ、15μMではPACAPによる細胞増殖促進効果をほぼ完全に抑制させたため、以降の実験ではAraC濃度は15μMで行った(図1、図4C)。
HCEC-II細胞を用いてスクラッチアッセイを行ったところ、10-9MのPACAPと15μMのAraC存在下では細胞浸潤が10-9MのPACAP単独時より少なかったが、コントロールよりは増加していた(図1A~C)。
また、同様の実験を行い、18時間後における創傷部位の面積を定量したところ、10-9MのPACAP添加時で15μMのAraC共存下では創傷部位の面積はコントロールに比べて増加したが、10-11MのPACAP添加時では、15μMのAraC共存下でも創傷部位の面積が減少した(図6)。
以上の結果から、PACAPには、細胞増殖促進効果だけでは無く、細胞走化性に対しても促進することが明らかになった。
<試験例1~3のまとめ>
PACAPには角膜細胞に対し創傷治癒促進効果があることが示唆された。この効果は、PACAPが有する細胞増殖促進効果及び細胞走化性促進効果の双方が関与していることが明らかになった。
試験例4
<マウス角膜におけるPACAP及びPACAP受容体の発現の検討>
角膜におけるPACAP及びPACAP受容体の発現をRT-PCR法と蛍光免疫染色法により評価した。
まずマウスの角膜(Cornea)、角膜上皮(Corneal epithelium)、脳(Brain)からTrisol(登録商標)(Invitrogen)を用いて全RNAを抽出し、逆転写反応によりcDNAを作成した。その後、PACAP、PAC1受容体(PAC1R)、VPAC1受容体(VPAC1R)、VPAC2受容体(VPAC2R)遺伝子に対する特異的プライマーを用いてPCRを行い、アガロースゲル電気泳動によりバンドを確認した。
RT-PCR法の結果より、角膜と角膜上皮では、PAC1RとVPAC1R mRNAの発現が確認されたが、PACAP及びVPAC2R mRNAの発現は認められなかった(図7)。図7中の「Brain(脳)」は、PACAP及びその受容体全てが発現するポジティブコントロールであり、「β-actin(β-アクチン)」は、内部標準として用いている。
次に、マウスの角膜を摘出後にホルマリン溶液にて固定し、常法に従いパラフィン包埋を行った。厚さ4μmのパラフィン切片を作製し、脱パラフィン及び5%ウマ正常血清によるブロッキングを行った。一次抗体としてウサギ抗PAC1R抗体、二次抗体としてAlexa546標識抗ウサギIgGを用いて免疫染色を行い、DAPIにより核を追染色した。一次抗体を反応させない切片をネガティブコントロールとして用いた。スライドを封入後、蛍光顕微鏡にてPAC1R免疫陽性反応を観察した。
蛍光免疫染色の結果を図8に示す。図8の上部の層は角膜内皮層、下部の層は角膜上皮層を示す。角膜上皮基底部や角膜内皮でPAC1R免疫陽性反応が観察された(例えば、図8矢印)。一次抗体を反応させなかったネガティブコントロールでは陽性反応は認められなかった。
以上の結果から、PACAPは角膜上皮や角膜内皮に存在するPAC1Rに作用する可能性が示唆された。
試験例5
<マウス角膜障害モデルに対するPACAP点眼による治癒促進効果の検討>
PACAP点眼による角膜障害部位への治癒効果について検討するため、マウス角膜障害モデルを作成した。マウス(C57BL/6J、オス、8~12週齢)の角膜に直径1mmのバイオプシーパンチで傷跡をつけ、ピンセットで傷跡内の角膜上皮を剥離することにより傷害を作成した。その傷害部位に、PACAP 10-9、10-11、10-13M又は生理食塩水(saline)、それぞれ2μLを、2時間ごとに12時間後まで計7回点眼した。また、0、12、24時間後の計3回、蛍光着色剤の0.1%フルオレセイン2μLを点眼することにより傷害部位を可視化し、写真撮影を行った。
更に、0、12時間後の眼球を取り出し、パラフィン包埋後に組織切片を作成し、ヘマトキシリン・エオシン染色(HE染色)を行った。また、撮影した蛍光像から、画像解析ソフトウェア(ImageJ)を用いて生理食塩水とPACAP各濃度の角膜障害部位の面積と外周を測定した。
図9Aは、傷をつけてから0、12、24時間後の角膜障害部位の大きさの変化を示す。傷害部位は角膜中央部の円形の蛍光で示されている。生理食塩水群では時間経過とともに傷害部位が小さくなった。また、生理食塩水点眼群よりPACAP点眼群の方が12、24時間後の傷害部位がより小さくなり治癒が促進した。
図9Bは、傷をつけてから0、12時間後のHE染色の結果を示す。傷害直後(immediately after injury)のHE染色像より、傷害部位では角膜上皮(図9B上図中、上層の濃いグレー層)のみが除去され、角膜固有質(図9B上図中、角膜上皮層直下の層)には傷害が認められなかった。また生理食塩水点眼12時間後(saline 12h)では角膜上皮が少し修復し(図9B、中央の図)、PACAP点眼12時間(PACAP 12h)では角膜上皮の修復が促進した(図9B、下図)。
図9Cは角膜障害部位の蛍光像から蛍光面積を測定した結果を示している。角膜を傷付けた直後(0時間)の角膜障害面積を100%とし、縦軸の数字が小さくなる程、角膜障害部位が治癒されたことを示す。
角膜傷害12時間後では生理食塩水群(saline)と比較してPACAP10-11と10-9M点眼群で有意に角膜傷害面積が低値を示し、24時間後ではPACAP全濃度群で有意に低値を示した(**:p<0.01(生理食塩水群に対して))。PACAP10-11Mが最も有効な濃度であった。
また、角膜障害部位の外周も面積と同様に、傷害12時間後では生理食塩水群と比較してPACAP10-11と10-9M点眼群で有意に傷害面積が低値を示し、24時間後ではPACAP全濃度群で有意に低値を示した(図示せず)。
試験例6
<マウス角膜障害モデルに対するPACAP受容体アンタゴニスト点眼による治癒促進効果>
次に、PACAPの角膜障害治癒促進効果にどのタイプの受容体が関与しているのか検討するため、PACAP受容体アンタゴニスト(PACAP6-38、VIP6-28)の点眼実験を行った。PACAP6-38は、PAC1R、VPAC2Rアンタゴニスト、VIP6-28は、VPAC1R、VPAC2Rアンタゴニストである。
試験例5の点眼実験と同様の操作に加え、2時間ごとのPACAPと生理食塩水点眼の直前にアンタゴニストのPACAP6-38(10-9M)又はVIP6-28(10-9M)を点眼した。生理食塩水単独点眼群、PACAP単独点眼群、生理食塩水とアンタゴニスト同時点眼群、PACAPとアンタゴニスト同時点眼群の4群を作成した。
PACAP受容体アンタゴニスト(PACAP6-38、VIP6-28)の同時点眼実験の結果を図10に示す。図10AがPACAP6-38、図10BがVIP6-28の結果である。図10中、「saline」は「生理食塩水単独点眼群」、「PACAP」は「PACAP単独点眼群」、「PACAP6-38」又は「VIP6-28」は「生理食塩水とアンタゴニスト同時点眼群」、「PACAP6-38+PACAP」又は「VIP6-28+PACAP」は「PACAPとアンタゴニスト同時点眼群」を示す。
図9Cと同様に、角膜を傷付けた直後(0時間)の角膜障害面積を100%とし、縦軸の数字が小さくなる程、角膜障害部位が治癒されたことを示す。
PACAP単独点眼群と比較して、PACAPとPACAP6-38同時点眼群では、角膜障害12時間後におけるPACAP誘導性の角膜障害治癒が有意に抑制された(*:p<0.05)。しかし、PACAPとVIP6-28同時点眼群では角膜障害治癒は抑制されなかった。また、PACAP6-38と生理食塩水同時投与、又はVIP6-28と生理食塩水同時投与は、生理食塩水単独投与の結果とほぼ同じになった。
試験例7
<涙腺除去マウスに対するPACAPの角膜治癒効果>
これまでにPACAPを点眼することにより、涙腺を介した涙液促進剤として機能することが報告されている。よって、PACAPの角膜治癒効果は、PACAPによる涙液量の上昇によってもたらされる可能性がある。PACAPの角膜治癒経路を確認するために、涙腺除去マウスの角膜に傷を付け、PACAPの効果を検証することにした。
まずは、涙腺除去マウスを作製した。セボフルランによる吸入麻酔下で、マウスの眼窩外涙腺及び涙管をまず除去した。涙管を除去して眼窩内涙腺を露出させてから、両方の涙腺を除去した。次に皮膚を縫合し、マウスを麻酔から覚めるまで保温した。涙腺除去前後のマウスの涙液分泌量は綿糸法によって確認した。
涙腺除去前に比べて、涙腺除去マウスの涙液分泌量は約90%減少し、PACAPを点眼しても涙液分泌は促進されなかった(図示せず)。
図11は、マウスの角膜を傷付けてから0、12、24時間後の生理食塩水又はPACAPを投与した時の角膜障害部位の面積(蛍光面積)の測定結果を示すグラフである。生理食塩水又はPACAPの投与方法及び回数は試験例5と同様に行った。
角膜を傷付けた直後(0時間)の角膜障害部位の面積(蛍光面積)を100%とし、縦軸の数字が小さくなる程、角膜障害部位が治癒されたことを示す。
図11中、「LG+saline」は「涙腺除去されていないマウスに生理食塩水を投与した結果」、「LG+PACAP」は「涙腺除去されていないマウスにPACAPを投与した結果」、「LG-saline」は「涙腺除去したマウスに生理食塩水を投与した結果」、「LG-PACAP」は「涙腺除去したマウスにPACAPを投与した結果」を示す。PACAPの濃度は10-11Mである。
「LG-saline」は、「LG+saline」の結果と比較して、角膜障害部位の面積(蛍光面積)が小さくならず、涙腺除去により角膜治癒効果が抑制されたことが分かった(**:p<0.01)。
一方、「LG-PACAP」では、角膜を傷付けてから12時間後に、「LG-saline」の結果と比較して、角膜障害部位の面積(蛍光面積)は有意に小さくなり(*:p<0.05)、PACAPは涙液分泌を介さず角膜治癒効果に直接関与していることが示唆された。
試験例8
<ヒト角膜培養細胞単層シートでのインビトロスクラッチアッセイ>
インビトロでのPACAPの角膜治癒効果を評価するために、ヒト角膜上皮細胞株を用いてスクラッチアッセイを行った。
SV40-ヒト角膜上皮細胞株(human corneal epithelium cell line;HCEC)をヒューマンサイエンス研究資源バンク(Health Science Research Resources Bank)から購入した。細胞をDMEM、1×抗生物質-抗真菌剤(サーモフィッシャーサイエンティフィック株式会社製)、及び、10%ウシ胎児血清(FBS)を含む培地で培養した。培養は5%CO下で37℃にて行った。
浸潤アッセイにおいて、10細胞数の浮遊HCECを12ウェルプレートに播種した。2日間のインキュベーション後、コンフルエント細胞層をプラスチックのスティックで十字に傷を付けた。PBS又は様々な種類のPACAP(最終濃度:10-15、10-13、10-11、10-9、10-7M)を10μLウェルに添加し、一定時間ごとにNicon Biostation CT(株式会社ニコン製)でスクラッチ部位(傷を付けた部位)を撮影した。スクラッチ部位は、CL-Quantソフトウェア(株式会社ニコン製)を用いて面積を測定した。
結果を図12A及びBに示す。図12Aは、細胞をスクラッチしてから(傷を付けてから)0時間後及び6時間後のスクラッチ部位を示す。各写真の中央部の細胞が密集していない箇所がスクラッチ部位である。
図12Bは、細胞をスクラッチしてから6時間後のスクラッチ部位の面積を示す。スクラッチ直後(0時間)のスクラッチ部位の面積を100%とし、縦軸の数字が小さくなる程、スクラッチ部位が治癒されたことを示す。
図12中、「control」は、「PBS投与群(対照群)」の結果を示す。
細胞をスクラッチしてから6時間後、濃度が10-11MのPACAPが対照群(PBS投与群)と比較して有意にスクラッチ部位が減少した。
よって、PACAPはインビトロにおいてヒト角膜上皮細胞の治癒効果を発揮することが示唆された。
本発明の角膜上皮細胞走化促進剤は、角膜障害等の眼疾患の症状改善のための医薬等として広く利用可能である。

Claims (2)

  1. PACAP38又その薬学的に許容し得る塩を有効成分として含有する角膜上皮細胞走化促進剤であって、PACAP38又その薬学的に許容し得る塩の合計量が、角膜上皮細胞走化促進剤全体に対して、10 -11 mol/Lであることを特徴とする角膜上皮細胞走化促進剤。
  2. 有効成分がPACAP38である請求項1に記載の角膜上皮細胞走化促進剤。
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