JP7327708B1 - 脳波測定装置および脳波測定方法 - Google Patents

脳波測定装置および脳波測定方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7327708B1
JP7327708B1 JP2023515768A JP2023515768A JP7327708B1 JP 7327708 B1 JP7327708 B1 JP 7327708B1 JP 2023515768 A JP2023515768 A JP 2023515768A JP 2023515768 A JP2023515768 A JP 2023515768A JP 7327708 B1 JP7327708 B1 JP 7327708B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
frame
electrode
head
fixing member
group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2023515768A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2023112613A1 (ja
JPWO2023112613A5 (ja
Inventor
雄眞 北添
英治 石川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Bakelite Co Ltd filed Critical Sumitomo Bakelite Co Ltd
Publication of JPWO2023112613A1 publication Critical patent/JPWO2023112613A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7327708B1 publication Critical patent/JP7327708B1/ja
Publication of JPWO2023112613A5 publication Critical patent/JPWO2023112613A5/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/24Detecting, measuring or recording bioelectric or biomagnetic signals of the body or parts thereof
    • A61B5/25Bioelectric electrodes therefor
    • A61B5/251Means for maintaining electrode contact with the body
    • A61B5/256Wearable electrodes, e.g. having straps or bands
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/24Detecting, measuring or recording bioelectric or biomagnetic signals of the body or parts thereof
    • A61B5/25Bioelectric electrodes therefor
    • A61B5/279Bioelectric electrodes therefor specially adapted for particular uses
    • A61B5/291Bioelectric electrodes therefor specially adapted for particular uses for electroencephalography [EEG]

Landscapes

  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Surgery (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

脳波測定装置(1)は、被験者の頭部(99)に装着されるフレーム(20)と、頭部(99)に接触する電極部(10)と、フレーム(20)に取り付けられた、電極部(10)が取り付けられる伸縮性の電極固定部材(70)と、を有し、フレーム(20)が頭部(99)に装着されて電極部(10)が頭部(99)に押し当てられたときに、電極固定部材(70)は頭部(99)の形状に沿って伸長する。

Description

本発明は、脳波測定装置および脳波測定方法に関する。
これまで脳波測定装置に関して様々な開発がなされてきた。この種の技術として、例えば、特許文献1に記載の技術が知られている。特許文献1に開示の脳波測定用電極(脳波電極保持具)は、頭部の周囲に配置する本体部と、前記本体部に取り付けられた複数の支持部と、少なくとも一部の前記支持部の先端側に設けられ、前記本体部の内側に支持された脳波電極と、を備える脳波電極保持具であって、前記本体部は、手指を挿通させて前記脳波電極に触れることができる大きさの開口部を有し、前記脳波電極は、基端側を前記支持部によって支持され、可撓性を有し弾性変形する可撓部と、前記可撓部の先端側に設けられ、頭表に接触させる電極部と、を有し、前記可撓部は、前記電極部を前記支持部の軸線から離間させる方向に移動させるまで変形でき、前記可撓部は、前記電極部に前記頭表との接触圧を加え、前記可撓部は、前記頭表に沿って略平行方向に移動させた前記電極部にも前記頭表との接触圧を加える。
特開2018-94054号公報
特許文献1に開示の技術では、複数の電極部のそれぞれについて頭皮への接触状態を調整する必要があり、調整に時間がかかることあって、調整時間を短縮させる別の技術が求められていた。
本発明はこのような状況に鑑みなされたものであって、脳波定装置において、装着状態を調整する作業を容易にする技術を提供することを目的とする。
本発明によれば、次の技術が提供される。
[1]
被験者の頭部に装着されるフレームと、
前記頭部に接触する電極部と、
前記フレームに取り付けられた、前記電極部が取り付けられる伸縮性の電極固定部材と、
を有し、
前記フレームが前記頭部に装着されて前記電極部が前記頭部に押し当てられたときに、前記電極固定部材は前記頭部の形状に沿って伸長する、脳波測定装置。
[2]
前記電極固定部材は伸縮性のシート材を有する、[1]に記載の脳波測定装置。
[3]
前記電極固定部材は伸縮性のバンド部材を有する、[1]または[2]に記載の脳波測定装置。
[4]
前記電極固定部材の伸縮状態を調整して前記電極固定部材を前記フレームに取り付ける固定調整部を有する、[2]または[3]に記載の脳波測定装置。
[5]
前記固定調整部は、
前記フレームに設けられ、前記電極固定部材の一部を挿通する挿通部と、
前記挿通部に挿通された前記電極固定部材を前記フレームに固定する固定部と、を有する、[4]に記載の脳波測定装置。
[6]
前記電極固定部材は、前記フレームに対して脱着可能であって、取り付け位置が調整可能である、[1]から[5]までのいずれか1に記載の脳波測定装置。
[7]
前記電極固定部材と前記フレームとは一体に設けられている、[1]から[6]までのいずれか1に記載の脳波測定装置。
[8]
前記電極固定部材において伸縮する部分はシリコーンゴムを有して設けられている、[1]から[7]までのいずれか1に記載の脳波測定装置。
[9]
前記フレームの頭囲方向の装着状態を調整する装着調整部を備える、[1]から[8]までのいずれか1に記載の脳波測定装置。
[10]
[1]から[9]までのいずれか1に記載の脳波測定装置を被験者の頭部に装着して脳波測定を行う脳波測定方法。
本発明によれば、脳波測定装置において、装着状態を調整する作業を容易にする技術を提供することができる。
第1の実施形態に係る、被験者の頭部に装着した状態の脳波測定装置を模式的に示す図である。 第1の実施形態に係る、脳波測定装置を模式的に示す図である。 第1の実施形態に係る、フレームを模式的に示す図である。 第1の実施形態に係る、電極部の斜視図である。 第1の実施形態に係る、脳波測定装置において電極固定部材に電極部が取り付けられている状態を模式的に示す断面図である。 第1の実施形態の変形例に係る、電極固定部材を有する脳波測定装置を模式的に示す図である。 第1の実施形態に変形例に係る、前周囲バンド部材を模式的に示す図である。 第2の実施形態に係る、被験者の頭部に装着した状態の脳波測定装置を模式的に示す図である。 第2の実施形態に係る、電極固定部材を模式的に示す平面図である。 第2の実施形態に係る、固定部を模式的に示す図である。 第2の実施形態に係る、固定調整部の固定状態を模式的に示す図である。
≪第1の実施形態≫
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
図1は被験者の頭部99に装着した状態の脳波測定装置1を模式的に示す図であって、図1(a)は前側から見た斜視図、図1(b)は後側から見た斜視図である。なお、電極部10を取り外して示している。図2は脳波測定装置1を模式的に示す図であって、図2(a)は前側から見た斜視図、図2(b)は後側から見た斜視図である。図3はフレーム20を模式的に示す図であって、図3(a)は後側から見た斜視図、図3(b)は後側から見た斜視図である。図4は電極部10の斜視図である。図5は、脳波測定装置1において電極固定部材70に電極部10が取り付けられている状態を模式的に示す断面図である。なお、本実施形態では内側とはフレーム20において頭部99に面する側(接する側)として、また外側とはその反対側(頭部99とは面しない側)として説明する。
脳波測定装置1は、人の頭部99に装着され、脳波を生体からの電位変動として検出し、検出した脳波を脳波表示装置(図示せず)に出力する。脳波表示装置は、脳波測定装置1が検出した脳波を取得して、モニタ表示したり、データ保存したり、周知の脳波解析処理を行う。
<脳波測定装置1の構造>
図1に示すように、脳波測定装置1は、フレーム20と、フレーム20の後頭部側の開口25に取り付けられたシート状の電極固定部材70と、電極固定部材70に取り付けられた電極部10とを有する。フレーム20が頭部99に装着されて電極部10が頭部99に押し当てられたときに、伸縮性の電極固定部材70は、頭部99(後頭部)の形状に沿って伸長する。これによって、電極固定部材70に取り付けられている電極部10が頭部99に電極固定部材70の弾性力によって頭部99に適度の力で押し当てられる。また、フレーム20は、伸縮部材を有してフレーム20に設けられ、電極部10の頭部99への接触状態を調整可能とする装着調整部90を有する。本実施形態では、装着調整部90として、主に頭囲方向の装着状態を調整する頭頂装着調整部92を有する構成について説明する。
以下具体的に説明する。
<フレーム20の構造>
フレーム20は、フレーム状(帯状)の硬質部材、柔軟部材、伸縮部材またはそれらを組み合わせて、頭部99の額、側頭部、後頭部に沿うように設けられている。
硬質部材として、例えば、熱可塑性樹脂(ABS、PE、PA、PBT、PC、PEEK、PEI、PET、PMMA、POM、PP、PPS、PS)熱硬化性樹脂(フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂)、金属(アルミ、銅、ステンレス)等を用いることができる。柔軟部材として、PETフィルム、PEフィルム、PPフィルム、PVCフィルム、PENフィルム、PIフィルム、植物繊維布(綿・朝)、動物繊維布(絹・羊毛・アルパカ・アンゴラ・カシミヤ・モヘア)、合成繊維布(PE、PA、PC、PES)、炭素繊維布、アラミド繊維布、アルミ板、SUS板、銅板等を用いることができる。伸縮部材としてシリコーンゴム、TPS、TPO、TPVC、TPU、TPEE、TPAE、天然ゴム、合成ゴム、クロロプレンゴム、ウレタンゴム、フッ素ゴムを用いることができる。
具体的には、フレーム20は、前周囲バンド部材21と、後周囲フレーム22と、頂部フレーム23とを有する。
前周囲バンド部材21と後周囲フレーム22とは、装着時に頭部99の側頭部に位置する二つの連結部29で接続されており、連結した状態で頭部99の周囲(額、側頭部、後頭部)を囲む環状に構成されている。頂部フレーム23は、上述の二つの連結部29から延出して頭部99の頂頭部を沿うように湾曲して設けられている。
前周囲バンド部材21は、伸縮性を有する帯状の部材によって、前頭部の額を沿うように、換言すると頭囲方向(額側)に延在するように設けられている。
前周囲バンド部材21は、脳波測定装置1が頭部99に装着されたときに、前周囲バンド部材21が頭囲に応じて伸長することで、頭囲方向の装着状態を適切な締まり具合に調整する頭囲装着調整部91として機能する。
前周囲バンド部材21の材料は、頭囲の形状に追従可能であって伸縮性を有すれば特に限定しないが、例えば、シリコーンシート等のゴムシートやゴム紐(織ゴム、編ゴム、コールゴム等の平ゴム)とすることができる。また、前周囲バンド部材21において、頭囲装着調整部91として機能する限り、伸縮する部分は一部であってもよい。
後周囲フレーム22は、例えばポリアミド樹脂のような硬質部材で後頭部の形状に沿うように湾曲して所定幅のフレーム状(帯状)に設けられている。
頂部フレーム23は、後周囲フレーム22と同様に、例えばポリアミド樹脂のような硬質部材で側頭部から頭頂部の形状に沿うように湾曲して所定幅のフレーム状(帯状)に設けられている。
<電極固定部材70>
上述した後周囲フレーム22と頂部フレーム23によって、それらが囲むように後頭部側の開口25を形成している。電極固定部材70は、頂部フレーム23と後周囲フレーム22に取り付けられて、開口25を塞いでいる。
電極固定部材70は、伸縮性のシート材を有して構成される。例えば、シート材の厚みは特に制限は無いが、頭部99への装着時に十分に伸長するとともに継続使用においても破損しない強度が得られる厚みとすることが好ましく、例えば、0.1~2mmとすることができる。
シート材の材料として、例えば、ゴム状の弾性部材を用いることができる。具体的には、後述する電極部10の材料と同様とすることができる。
電極固定部材70は、フレーム20(より具体的には、後周囲フレーム22や頂部フレーム23)に対して脱着可能であって、取り付け位置が調整可能としてもよい。脱着機構は、面ファスナ機構やボタン嵌合機構、ネジ嵌合機構など各種の機構を採用することができる。
電極固定部材70とフレーム20(後周囲フレーム22、頂部フレーム23)とは、同一材料(例えばシリコーンゴム)で一体に設けられてもよい。このとき、例えばフレーム20(後周囲フレーム22、頂部フレーム23)となる部分を肉厚形状で実質的に伸縮しない構造として、電極固定部材70となる部分を肉薄として伸縮する構造とする。
<電極取付部材75>
電極固定部材70は、所定の位置(10-20配置法にもとづいた電極位置)に電極部10を取り付ける為の電極取付部材75を複数有している。ここでは、一例として、10-20配置法における電極位置P3、P4、O1、O2の4箇所に電極取付部材75が設けられている。電極取付部材75は、上面視で中央に貫通孔76を有する略ドーナツ形状を呈している。貫通孔76に、後述する電極部10のオス型スナップボタン53が内側から外側に向けて挿通される。
<電極部10の構造>
図4に電極部10の斜視図を示す。図5に電極部10を電極固定部材70の電極取付部材75に装着した状態の断面図を示す。
電極部10は、電極部本体30と、キャップ一体型スナップボタン50とを有する。キャップ一体型スナップボタン50は、導電性を有するとともに、有底円筒形状を呈してその内部に電極部本体30を収容するホルダとして機能し、かつ、外部の計測部に接続する接続部として機能する。電極部本体30は、キャップ一体型スナップボタン50の筒形状内部にシリコーン接着剤等により固定される。
<電極部本体30>
電極部本体30は、基部31と、突起部32と、導電性接触部33と、信号線部34とを有する。
基部31と突起部32は、ゴム状の弾性部材によって一体に設けられている。弾性部材の具体的な材料については後述する。なお、基部31と突起部32とは一体に設けられる構成に限らず、別体に設けたものを接着剤や嵌合構造により組み付けた構成でもよい。
基部31は略円柱形状である。基部31の一端側(図示では下側)の円形の基部下面36に、図示下側方向に突出する略円錐状の複数の突起部32が円形状の周方向に所定間隔で設けられている。なお、突起部32の形状は円錐形状に限らず、三角錐等の角錐や円柱形状など様々な形状を採用することができる。
突起部32の少なくとも先端側表面には導電性接触部33が設けられている。突起部32の表面全体に導電性接触部33が設けられてもよい。
基部31の外径は、例えば10mm~50mmである。基部31の高さ(厚さ)は、例えば2mm~30mmである。突起部32の高さは、例えば3mm~15mmである。突起部32の幅(根元部分の外径)は例えば1mm~10mmである。
<信号線部34の構造>
図5に示すように、電極部本体30には、導電性接触部33に接続する信号経路として信号線部34が設けられている。信号線部34は、基部31及び突起部32を介して導通する態様であれば各種の配線構造を採用し得る。ここでは、信号線部34は、突起部32の先端の導電性接触部33から、突起部32及び基部31の内部を通り、基部31の基部上面35に露出するように設けられている。
例えば、信号線部34の先端は、突起部32の先端部分またはその近傍、すなわち導電性接触部33が形成される領域に対して、突出した構造、略同一面上となる構造、埋没した構造のいずれでもよい。導電性接触部33との接続安定性の観点から、突出した構造を用いてもよい。信号線部34の先端の突出部分は、一部または全体が導電性接触部33で覆われている。信号線部34の先端の突出構造は、折り返し無し、折り返し有り、突起部32の先端部の表面に巻き付ける構造が採用し得る。信号線部34の他の配線構造として、突起部32及び基部31の表面に設けられる構造であってもよいし、一部が内部に一部が表面に設けられる配線構造であってもよい。
<電極部本体30、電極固定部材70の材料>
電極部本体30(基部31と突起部32)と電極固定部材70の材料について説明する。電極部本体30(基部31と突起部32)や電極固定部材70は、上述のようにゴム状の弾性体とすることができる。ゴム状の弾性体として、具体的にはゴムや熱可塑性エラストマー(単に「エラストマー(TPE)」ともいう)である。ゴムとしては、例えばシリコーンゴムがある。熱可塑性エラストマーとして、例えば、スチレン系TPE(TPS)、オレフィン系TPE(TPO)、塩化ビニル系TPE(TPVC)、ウレタン系TPE(TPU)、エステル系TPE(TPEE)、アミド系TPE(TPAE)などがある。
電極部本体30がシリコーンゴムである場合、37℃、JIS K 6253(1997)に準拠して測定される、電極部本体30(基部31や突起部32)の表面におけるタイプAデュロメータ硬さをゴム硬度Aとしたとき、ゴム硬度Aが、例えば、15以上55以下である。
ここで、上記シリコーンゴム系硬化性組成物について説明する。
上記シリコーンゴムは、シリコーンゴム系硬化性組成物の硬化物で構成することができる。シリコーンゴム系硬化性樹脂組成物の硬化工程は、例えば、100~250℃で1~30分間加熱(1次硬化)した後、100~200℃で1~4時間ポストベーク(2次硬化)することによって行われる。
絶縁性シリコーンゴムは、導電性フィラーを含まないシリコーンゴムであり、導電性シリコーンゴムは導電性フィラーを含むシリコーンゴムである。
本実施形態に係るシリコーンゴム系硬化性組成物は、ビニル基含有オルガノポリシロキサン(A)を含むことができる。ビニル基含有オルガノポリシロキサン(A)は、本実施形態のシリコーンゴム系硬化性組成物の主成分となる重合物である。
絶縁性シリコーンゴム系硬化性組成物および導電性シリコーンゴム系硬化性組成物は、同種のビニル基含有直鎖状オルガノポリシロキサンを含んでもよい。同種のビニル基含有直鎖状オルガノポリシロキサンとは、少なくとも官能基が同じビニル基を含み、直鎖状を有していればよく、分子中のビニル基量や分子量分布、あるいはその添加量が異なっていてもよい。
なお、絶縁性シリコーンゴム系硬化性組成物および導電性シリコーンゴム系硬化性組成物は、互いに異なるビニル基含有オルガノポリシロキサンをさらに含んでもよい。
上記ビニル基含有オルガノポリシロキサン(A)は、直鎖構造を有するビニル基含有直鎖状オルガノポリシロキサン(A1)を含むことができる。
上記ビニル基含有直鎖状オルガノポリシロキサン(A1)は、直鎖構造を有し、かつ、ビニル基を含有しており、かかるビニル基が硬化時の架橋点となる。
ビニル基含有直鎖状オルガノポリシロキサン(A1)のビニル基の含有量は、特に限定されないが、例えば、分子内に2個以上のビニル基を有し、かつ15モル%以下であるのが好ましく、0.01~12モル%であるのがより好ましい。これにより、ビニル基含有直鎖状オルガノポリシロキサン(A1)中におけるビニル基の量が最適化され、後述する各成分とのネットワークの形成を確実に行うことができる。なお、本実施形態において、「~」は、その両端の数値を含むことを意味する。
なお、本明細書中において、ビニル基含有量とは、ビニル基含有直鎖状オルガノポリシロキサン(A1)を構成する全ユニットを100モル%としたときのビニル基含有シロキサンユニットのモル%である。ただし、ビニル基含有シロキサンユニット1つに対して、ビニル基1つであると考える。
また、ビニル基含有直鎖状オルガノポリシロキサン(A1)の重合度は、特に限定されないが、例えば、好ましくは1000~10000程度、より好ましくは2000~5000程度の範囲内である。なお、重合度は、例えばクロロホルムを展開溶媒としたGPC(ゲル透過クロマトグラフィー)におけるポリスチレン換算の数平均重合度(又は数平均分子量)等として求めることができる。
さらに、ビニル基含有直鎖状オルガノポリシロキサン(A1)の比重は、特に限定されないが、0.9~1.1程度の範囲であるのが好ましい。
ビニル基含有直鎖状オルガノポリシロキサン(A1)として、上記のような範囲内の重合度および比重を有するものを用いることにより、得られるシリコーンゴムの耐熱性、難燃性、化学的安定性等の向上を図ることができる。
ビニル基含有直鎖状オルガノポリシロキサン(A1)としては、特に、下記式(1)で表される構造を有するものであるが好ましい。
Figure 0007327708000001
式(1)中、Rは炭素数1~10の置換または非置換のアルキル基、アルケニル基、アリール基、またはこれらを組み合わせた炭化水素基である。炭素数1~10のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等が挙げられ、中でも、メチル基が好ましい。炭素数1~10のアルケニル基としては、例えば、ビニル基、アリル基、ブテニル基等が挙げられ、中でも、ビニル基が好ましい。炭素数1~10のアリール基としては、例えば、フェニル基等が挙げられる。
また、Rは炭素数1~10の置換または非置換のアルキル基、アルケニル基、アリール基、またはこれらを組み合わせた炭化水素基である。炭素数1~10のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等が挙げられ、中でも、メチル基が好ましい。炭素数1~10のアルケニル基としては、例えば、ビニル基、アリル基、ブテニル基が挙げられる。炭素数1~10のアリール基としては、例えば、フェニル基が挙げられる。
また、Rは炭素数1~8の置換または非置換のアルキル基、アリール基、またはこれらを組み合わせた炭化水素基である。炭素数1~8のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等が挙げられ、中でも、メチル基が好ましい。炭素数1~8のアリール基としては、例えば、フェニル基が挙げられる。
さらに、式(1)中のRおよびRの置換基としては、例えば、メチル基、ビニル基等が挙げられ、Rの置換基としては、例えば、メチル基等が挙げられる。
なお、式(1)中、複数のRは互いに独立したものであり、互いに異なっていてもよいし、同じであってもよい。さらに、R、およびRについても同様である。
さらに、m、nは、式(1)で表されるビニル基含有直鎖状オルガノポリシロキサン(A1)を構成する繰り返し単位の数であり、mは0~2000の整数、nは1000~10000の整数である。mは、好ましくは0~1000であり、nは、好ましくは2000~5000である。
また、式(1)で表されるビニル基含有直鎖状オルガノポリシロキサン(A1)の具体的構造としては、例えば下記式(1-1)で表されるものが挙げられる。
Figure 0007327708000002
式(1-1)中、RおよびRは、それぞれ独立して、メチル基またはビニル基であり、少なくとも一方がビニル基である。
さらに、ビニル基含有直鎖状オルガノポリシロキサン(A1)としては、ビニル基含有量が分子内に2個以上のビニル基を有し、かつ0.4モル%以下である第1のビニル基含有直鎖状オルガノポリシロキサン(A1-1)と、ビニル基含有量が0.5~15モル%である第2のビニル基含有直鎖状オルガノポリシロキサン(A1-2)とを含有するものであるのが好ましい。シリコーンゴムの原料である生ゴムとして、一般的なビニル基含有量を有する第1のビニル基含有直鎖状オルガノポリシロキサン(A1-1)と、ビニル基含有量が高い第2のビニル基含有直鎖状オルガノポリシロキサン(A1-2)とを組み合わせることで、ビニル基を偏在化させることができ、シリコーンゴムの架橋ネットワーク中に、より効果的に架橋密度の疎密を形成することができる。その結果、より効果的にシリコーンゴムの引裂強度を高めることができる。
具体的には、ビニル基含有直鎖状オルガノポリシロキサン(A1)として、例えば、上記式(1-1)において、Rがビニル基である単位および/またはRがビニル基である単位を、分子内に2個以上有し、かつ0.4モル%以下を含む第1のビニル基含有直鎖状オルガノポリシロキサン(A1-1)と、Rがビニル基である単位および/またはRがビニル基である単位を、0.5~15モル%含む第2のビニル基含有直鎖状オルガノポリシロキサン(A1-2)とを用いるのが好ましい。
また、第1のビニル基含有直鎖状オルガノポリシロキサン(A1-1)は、ビニル基含有量が0.01~0.2モル%であるのが好ましい。また、第2のビニル基含有直鎖状オルガノポリシロキサン(A1-2)は、ビニル基含有量が、0.8~12モル%であるのが好ましい。
さらに、第1のビニル基含有直鎖状オルガノポリシロキサン(A1-1)と第2のビニル基含有直鎖状オルガノポリシロキサン(A1-2)とを組み合わせて配合する場合、(A1-1)と(A1-2)の比率は特に限定されないが、例えば、重量比で(A1-1):(A1-2)が50:50~95:5であるのが好ましく、80:20~90:10であるのがより好ましい。
なお、第1および第2のビニル基含有直鎖状オルガノポリシロキサン(A1-1)および(A1-2)は、それぞれ1種のみを用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、ビニル基含有オルガノポリシロキサン(A)は、分岐構造を有するビニル基含有分岐状オルガノポリシロキサン(A2)を含んでもよい。
<<オルガノハイドロジェンポリシロキサン(B)>>
本実施形態のシリコーンゴム系硬化性組成物は、架橋剤を含んでもよい。架橋剤は、オルガノハイドロジェンポリシロキサン(B)を含むことができる。
オルガノハイドロジェンポリシロキサン(B)は、直鎖構造を有する直鎖状オルガノハイドロジェンポリシロキサン(B1)と分岐構造を有する分岐状オルガノハイドロジェンポリシロキサン(B2)とに分類され、これらのうちのいずれか一方または双方を含むことができる。
絶縁性シリコーンゴム系硬化性組成物および導電性シリコーンゴム系硬化性組成物は、同種の架橋剤を含んでもよい。同種の架橋剤とは、少なくとも直鎖構造や分岐構造などの共通の構造を有していればよく、分子中の分子量分布や異なる官能基が含まれていてもよく、その添加量が異なっていてもよい。
なお、絶縁性シリコーンゴム系硬化性組成物および導電性シリコーンゴム系硬化性組成物は、互いに異なる架橋剤をさらに含んでもよい。
直鎖状オルガノハイドロジェンポリシロキサン(B1)は、直鎖構造を有し、かつ、Siに水素が直接結合した構造(≡Si-H)を有し、ビニル基含有オルガノポリシロキサン(A)のビニル基の他、シリコーンゴム系硬化性組成物に配合される成分が有するビニル基とヒドロシリル化反応し、これらの成分を架橋する重合体である。
直鎖状オルガノハイドロジェンポリシロキサン(B1)の分子量は特に限定されないが、例えば、重量平均分子量が20000以下であるのが好ましく、1000以上、10000以下であることがより好ましい。
なお、直鎖状オルガノハイドロジェンポリシロキサン(B1)の重量平均分子量は、例えばクロロホルムを展開溶媒としたGPC(ゲル透過クロマトグラフィー)におけるポリスチレン換算により測定することができる。
また、直鎖状オルガノハイドロジェンポリシロキサン(B1)は、通常、ビニル基を有しないものであるのが好ましい。これにより、直鎖状オルガノハイドロジェンポリシロキサン(B1)の分子内において架橋反応が進行するのを的確に防止することができる。
以上のような直鎖状オルガノハイドロジェンポリシロキサン(B1)としては、例えば、下記式(2)で表される構造を有するものが好ましく用いられる。
Figure 0007327708000003
式(2)中、Rは炭素数1~10の置換または非置換のアルキル基、アルケニル基、アリール基、これらを組み合わせた炭化水素基、またはヒドリド基である。炭素数1~10のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等が挙げられ、中でも、メチル基が好ましい。炭素数1~10のアルケニル基としては、例えば、ビニル基、アリル基、ブテニル基等が挙げられる。炭素数1~10のアリール基としては、例えば、フェニル基が挙げられる。
また、Rは炭素数1~10の置換または非置換のアルキル基、アルケニル基、アリール基、これらを組み合わせた炭化水素基、またはヒドリド基である。炭素数1~10のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基が挙げられ、中でも、メチル基が好ましい。炭素数1~10のアルケニル基としては、例えば、ビニル基、アリル基、ブテニル基等が挙げられる。炭素数1~10のアリール基としては、例えば、フェニル基が挙げられる。
なお、式(2)中、複数のRは互いに独立したものであり、互いに異なっていてもよいし、同じであってもよい。Rについても同様である。ただし、複数のRおよびRのうち、少なくとも2つ以上がヒドリド基である。
また、Rは炭素数1~8の置換または非置換のアルキル基、アリール基、またはこれらを組み合わせた炭化水素基である。炭素数1~8のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等が挙げられ、中でも、メチル基が好ましい。炭素数1~8のアリール基としては、例えば、フェニル基が挙げられる。複数のRは互いに独立したものであり、互いに異なっていてもよいし、同じであってもよい。
なお、式(2)中のR,R,Rの置換基としては、例えば、メチル基、ビニル基等が挙げられ、分子内の架橋反応を防止する観点から、メチル基が好ましい。
さらに、m、nは、式(2)で表される直鎖状オルガノハイドロジェンポリシロキサン(B1)を構成する繰り返し単位の数であり、mは2~150整数、nは2~150の整数である。好ましくは、mは2~100の整数、nは2~100の整数である。
なお、直鎖状オルガノハイドロジェンポリシロキサン(B1)は、1種のみを単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
分岐状オルガノハイドロジェンポリシロキサン(B2)は、分岐構造を有するため、架橋密度が高い領域を形成し、シリコーンゴムの系中の架橋密度の疎密構造形成に大きく寄与する成分である。また、上記直鎖状オルガノハイドロジェンポリシロキサン(B1)同様、Siに水素が直接結合した構造(≡Si-H)を有し、ビニル基含有オルガノポリシロキサン(A)のビニル基の他、シリコーンゴム系硬化性組成物に配合される成分のビニル基とヒドロシリル化反応し、これら成分を架橋する重合体である。
また、分岐状オルガノハイドロジェンポリシロキサン(B2)の比重は、0.9~0.95の範囲である。
さらに、分岐状オルガノハイドロジェンポリシロキサン(B2)は、通常、ビニル基を有しないものであるのが好ましい。これにより、分岐状オルガノハイドロジェンポリシロキサン(B2)の分子内において架橋反応が進行するのを的確に防止することができる。
また、分岐状オルガノハイドロジェンポリシロキサン(B2)としては、下記平均組成式(c)で示されるものが好ましい。
平均組成式(c)
(H(R3-aSiO1/2(SiO4/2
(式(c)において、Rは一価の有機基、aは1~3の範囲の整数、mはH(R3-aSiO1/2単位の数、nはSiO4/2単位の数である)
式(c)において、Rは一価の有機基であり、好ましくは、炭素数1~10の置換または非置換のアルキル基、アリール基、またはこれらを組み合わせた炭化水素基である。炭素数1~10のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等が挙げられ、中でも、メチル基が好ましい。炭素数1~10のアリール基としては、例えば、フェニル基が挙げられる。
式(c)において、aは、ヒドリド基(Siに直接結合する水素原子)の数であり、1~3の範囲の整数、好ましくは1である。
また、式(c)において、mはH(R3-aSiO1/2単位の数、nはSiO4/2単位の数である。
分岐状オルガノハイドロジェンポリシロキサン(B2)は分岐状構造を有する。直鎖状オルガノハイドロジェンポリシロキサン(B1)と分岐状オルガノハイドロジェンポリシロキサン(B2)は、その構造が直鎖状か分岐状かという点で異なり、Siの数を1とした時のSiに結合するアルキル基Rの数(R/Si)が、直鎖状オルガノハイドロジェンポリシロキサン(B1)では1.8~2.1、分岐状オルガノハイドロジェンポリシロキサン(B2)では0.8~1.7の範囲となる。
なお、分岐状オルガノハイドロジェンポリシロキサン(B2)は、分岐構造を有しているため、例えば、窒素雰囲気下、1000℃まで昇温速度10℃/分で加熱した際の残渣量が5%以上となる。これに対して、直鎖状オルガノハイドロジェンポリシロキサン(B1)は、直鎖状であるため、上記条件で加熱した後の残渣量はほぼゼロとなる。
また、分岐状オルガノハイドロジェンポリシロキサン(B2)の具体例としては、下記式(3)で表される構造を有するものが挙げられる。
Figure 0007327708000004
式(3)中、Rは炭素数1~8の置換または非置換のアルキル基、アリール基、またはこれらを組み合わせた炭化水素基、もしくは水素原子である。炭素数1~8のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等が挙げられ、中でも、メチル基が好ましい。炭素数1~8のアリール基としては、例えば、フェニル基が挙げられる。Rの置換基としては、例えば、メチル基等が挙げられる。
なお、式(3)中、複数のRは互いに独立したものであり、互いに異なっていてもよいし、同じであってもよい。
また、式(3)中、「-O-Si≡」は、Siが三次元に広がる分岐構造を有することを表している。
なお、分岐状オルガノハイドロジェンポリシロキサン(B2)は、1種のみを単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、直鎖状オルガノハイドロジェンポリシロキサン(B1)と分岐状オルガノハイドロジェンポリシロキサン(B2)において、Siに直接結合する水素原子(ヒドリド基)の量は、それぞれ、特に限定されない。ただし、シリコーンゴム系硬化性組成物において、ビニル基含有直鎖状オルガノポリシロキサン(A1)中のビニル基1モルに対し、直鎖状オルガノハイドロジェンポリシロキサン(B1)と分岐状オルガノハイドロジェンポリシロキサン(B2)の合計のヒドリド基量が、0.5~5モルとなる量が好ましく、1~3.5モルとなる量がより好ましい。これにより、直鎖状オルガノハイドロジェンポリシロキサン(B1)および分岐状オルガノハイドロジェンポリシロキサン(B2)と、ビニル基含有直鎖状オルガノポリシロキサン(A1)との間で、架橋ネットワークを確実に形成させることができる。
<<シリカ粒子(C)>>
本実施形態に係るシリコーンゴム系硬化性組成物は、非導電性フィラーを含む。非導電性フィラーは、必要に応じ、シリカ粒子(C)を含んでもよい。これにより、エラストマーの硬さや機械的強度の向上を図ることができる。
絶縁性シリコーンゴム系硬化性組成物および導電性シリコーンゴム系硬化性組成物は、同種の非導電性フィラーを含んでもよい。同種の非導電性フィラーとは、少なくとも共通の構成材料を有していればよく、粒子径、比表面積、表面処理剤、又はその添加量が異なっていてもよい。
なお、絶縁性シリコーンゴム系硬化性組成物および導電性シリコーンゴム系硬化性組成物は、互いに異なるシランカップリング剤をさらに含んでもよい。
シリカ粒子(C)としては、特に限定されないが、例えば、ヒュームドシリカ、焼成シリカ、沈降シリカ等が用いられる。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
シリカ粒子(C)は、例えば、BET法による比表面積が例えば50~400m/gであるのが好ましく、100~400m/gであるのがより好ましい。また、シリカ粒子(C)の平均一次粒径は、例えば1~100nmであるのが好ましく、5~20nm程度であるのがより好ましい。
シリカ粒子(C)として、かかる比表面積および平均粒径の範囲内であるものを用いることにより、形成されるシリコーンゴムの硬さや機械的強度の向上、特に引張強度の向上をさせることができる。
<<シランカップリング剤(D)>>
本実施形態のシリコーンゴム系硬化性組成物は、シランカップリング剤(D)を含むことができる。
シランカップリング剤(D)は、加水分解性基を有することができる。加水分解基が水により加水分解されて水酸基になり、この水酸基がシリカ粒子(C)表面の水酸基と脱水縮合反応することで、シリカ粒子(C)の表面改質を行うことができる。
絶縁性シリコーンゴム系硬化性組成物および導電性シリコーンゴム系硬化性組成物は、同種のシランカップリング剤を含んでもよい。同種のシランカップリング剤とは、少なくとも共通の官能基を有していればよく、分子中の他の官能基や添加量が異なっていてもよい。
なお、絶縁性シリコーンゴム系硬化性組成物および導電性シリコーンゴム系硬化性組成物は、互いに異なるシランカップリング剤をさらに含んでもよい。
また、このシランカップリング剤(D)は、疎水性基を有するシランカップリング剤を含むことができる。これにより、シリカ粒子(C)の表面にこの疎水性基が付与されるため、シリコーンゴム系硬化性組成物中ひいてはシリコーンゴム中において、シリカ粒子(C)の凝集力が低下(シラノール基による水素結合による凝集が少なくなる)し、その結果、シリコーンゴム系硬化性組成物中のシリカ粒子(C)の分散性が向上すると推測される。これにより、シリカ粒子(C)とゴムマトリックスとの界面が増加し、シリカ粒子(C)の補強効果が増大する。さらに、ゴムのマトリックス変形の際、マトリックス内でのシリカ粒子(C)の滑り性が向上すると推測される。そして、シリカ粒子(C)の分散性の向上及び滑り性の向上によって、シリカ粒子(C)によるシリコーンゴムの機械的強度(例えば、引張強度や引裂強度など)が向上する。
さらに、シランカップリング剤(D)は、ビニル基を有するシランカップリング剤を含むことができる。これにより、シリカ粒子(C)の表面にビニル基が導入される。そのため、シリコーンゴム系硬化性組成物の硬化の際、すなわち、ビニル基含有オルガノポリシロキサン(A)が有するビニル基と、オルガノハイドロジェンポリシロキサン(B)が有するヒドリド基とがヒドロシリル化反応して、これらによるネットワーク(架橋構造)が形成される際に、シリカ粒子(C)が有するビニル基も、オルガノハイドロジェンポリシロキサン(B)が有するヒドリド基とのヒドロシリル化反応に関与するため、ネットワーク中にシリカ粒子(C)も取り込まれるようになる。これにより、形成されるシリコーンゴムの低硬度化および高モジュラス化を図ることができる。
シランカップリング剤(D)としては、疎水性基を有するシランカップリング剤およびビニル基を有するシランカップリング剤を併用することができる。
シランカップリング剤(D)としては、例えば、下記式(4)で表わされるものが挙げられる。
-Si-(X)4-n・・・(4)
上記式(4)中、nは1~3の整数を表わす。Yは、疎水性基、親水性基またはビニル基を有するもののうちのいずれかの官能基を表わし、nが1の時は疎水性基であり、nが2または3の時はその少なくとも1つが疎水性基である。Xは、加水分解性基を表わす。
疎水性基は、炭素数1~6のアルキル基、アリール基、またはこれらを組み合わせた炭化水素基であり、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、フェニル基等が挙げられ、中でも、特に、メチル基が好ましい。
また、親水性基は、例えば、水酸基、スルホン酸基、カルボキシル基またはカルボニル基等が挙げられ、中でも、特に、水酸基が好ましい。なお、親水性基は、官能基として含まれていてもよいが、シランカップリング剤(D)に疎水性を付与するという観点からは含まれていないのが好ましい。
さらに、加水分解性基は、メトキシ基、エトキシ基のようなアルコキシ基、クロロ基またはシラザン基等が挙げられ、中でも、シリカ粒子(C)との反応性が高いことから、シラザン基が好ましい。なお、加水分解性基としてシラザン基を有するものは、その構造上の特性から、上記式(4)中の(Y-Si-)の構造を2つ有するものとなる。
上記式(4)で表されるシランカップリング剤(D)の具体例は、次の通りである。
上記官能基として疎水性基を有するものとして、例えば、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、n-プロピルトリメトキシシラン、n-プロピルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシランのようなアルコキシシラン;メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、フェニルトリクロロシランのようなクロロシラン;ヘキサメチルジシラザンが挙げられる。この中でも、ヘキサメチルジシラザン、トリメチルクロロシラン、トリメチルメトキシシラン、及びトリメチルエトキシシランからなる群から選択される一種以上を含むトリメチルシリル基を有するシランカップリング剤が好ましい。
上記官能基としてビニル基を有するものとして、例えば、メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシランのようなアルコキシシラン;ビニルトリクロロシラン、ビニルメチルジクロロシランのようなクロロシラン;ジビニルテトラメチルジシラザンが挙げられる。この中でも、メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、ジビニルテトラメチルジシラザン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、及びビニルメチルジメトキシシランからなる群から選択される一種以上を含むビニル基含有オルガノシリル基を有するシランカップリング剤が好ましい。
またシランカップリング剤(D)がトリメチルシリル基を有するシランカップリング剤およびビニル基含有オルガノシリル基を有するシランカップリング剤の2種を含む場合、疎水性基を有するものとしてはヘキサメチルジシラザン、ビニル基を有するものとしてはジビニルテトラメチルジシラザンを含むことが好ましい。
トリメチルシリル基を有するシランカップリング剤(D1)およびビニル基含有オルガノシリル基を有するシランカップリング剤(D2)を併用する場合、(D1)と(D2)の比率は、特に限定されないが、例えば、重量比で(D1):(D2)が、1:0.001~1:0.35、好ましくは1:0.01~1:0.20、より好ましくは1:0.03~1:0.15である。このような数値範囲とすることにより、所望のシリコーンゴムの物性を得ることができる。具体的には、ゴム中におけるシリカの分散性およびゴムの架橋性のバランスを図ることができる。
本実施形態において、シランカップリング剤(D)の含有量の下限値は、ビニル基含有オルガノポリシロキサン(A)の合計量100重量部に対して、1質量%以上であることが好ましく、3質量%以上であることがより好ましく、5質量%以上であることがさらに好ましい。また、シランカップリング剤(D)の含有量上限値は、ビニル基含有オルガノポリシロキサン(A)の合計量100重量部に対して、100質量%以下であることが好ましく、80質量%以下であることがより好ましく、40質量%以下であることがさらに好ましい。
シランカップリング剤(D)の含有量を上記下限値以上とすることにより、エラストマーを含む柱状部と導電性樹脂層との密着性を高めることができる。また、シリコーンゴムの機械的強度の向上に資することができる。また、シランカップリング剤(D)の含有量を上記上限値以下とすることにより、シリコーンゴムが適度な機械特性を持つことができる。
<<白金または白金化合物(E)>>
本実施形態に係るシリコーンゴム系硬化性組成物は、触媒を含んでもよい。触媒は、白金または白金化合物(E)を含むことができる。白金または白金化合物(E)は、硬化の際の触媒として作用する触媒成分である。白金または白金化合物(E)の添加量は触媒量である。
絶縁性シリコーンゴム系硬化性組成物および導電性シリコーンゴム系硬化性組成物は、同種の触媒を含んでもよい。同種の触媒とは、少なくとも共通の構成材料を有していればよく、触媒中に異なる組成が含まれていてもよく、その添加量が異なっていてもよい。
なお、絶縁性シリコーンゴム系硬化性組成物および導電性シリコーンゴム系硬化性組成物は、互いに異なる触媒をさらに含んでもよい。
白金または白金化合物(E)としては、公知のものを使用することができ、例えば、白金黒、白金をシリカやカーボンブラック等に担持させたもの、塩化白金酸または塩化白金酸のアルコール溶液、塩化白金酸とオレフィンの錯塩、塩化白金酸とビニルシロキサンとの錯塩等が挙げられる。
なお、白金または白金化合物(E)は、1種のみを単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本実施形態において、シリコーンゴム系硬化性組成物中における白金または白金化合物(E)の含有量は、触媒量を意味し、適宜設定することができるが、具体的にはビニル基含有オルガノポリシロキサン(A)、シリカ粒子(C)、シランカップリング剤(D)の合計量100重量部に対して、白金族金属が重量単位で0.01~1000ppmとなる量であり、好ましくは、0.1~500ppmとなる量である。
白金または白金化合物(E)の含有量を上記下限値以上とすることにより、シリコーンゴム系硬化性組成物が適切な速度で硬化することが可能となる。また、白金または白金化合物(E)の含有量を上記上限値以下とすることにより、製造コストの削減に資することができる。
<<水(F)>>
また、本実施形態に係るシリコーンゴム系硬化性組成物には、上記成分(A)~(E)以外に、水(F)が含まれていてもよい。
水(F)は、シリコーンゴム系硬化性組成物に含まれる各成分を分散させる分散媒として機能するとともに、シリカ粒子(C)とシランカップリング剤(D)との反応に寄与する成分である。そのため、シリコーンゴム中において、シリカ粒子(C)とシランカップリング剤(D)とを、より確実に互いに連結したものとすることができ、全体として均一な特性を発揮することができる。
(その他の成分)
さらに、本実施形態のシリコーンゴム系硬化性組成物は、上記(A)~(F)成分以外に、他の成分をさらに含むことができる。この他の成分としては、例えば、珪藻土、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化バリウム、酸化マグネシウム、酸化セリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、ガラスウール、マイカ等のシリカ粒子(C)以外の無機充填材、反応阻害剤、分散剤、顔料、染料、帯電防止剤、酸化防止剤、難燃剤、熱伝導性向上剤等の添加剤が挙げられる。
本実施形態に係る導電性溶液(導電性シリコーンゴム組成物)は、導電性フィラーを含まない上記シリコーンゴム系硬化性組成物に加えて、上記導電性フィラーおよび溶剤を含むものである。
上記溶剤としては、公知の各種溶剤を用いることができるが、例えば、高沸点溶剤を含むことができる。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記溶剤の一例としては、例えば、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、オクタン、デカン、ドデカン、テトラデカンなどの脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレン、トリフルオロメチルベンゼン、ベンゾトリフルオリドなどの芳香族炭化水素類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、シクロペンチルエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、1,4-ジオキサン、1,3-ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル類;ジクロロメタン、クロロホルム、1,1-ジクロロエタン、1,2-ジクロロエタン、1,1,1-トリクロロエタン、1,1,2-トリクロロエタンなどのハロアルカン類;N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミドなどのカルボン酸アミド類;ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシドなどのスルホキシド類などを例示することができる。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記導電性溶液は、溶液中の固形分量などを調整することで、スプレー塗布やディップ塗布等の各種の塗布方法に適切な粘度を備えることができる。
また、上記導電性溶液が上記導電性フィラーおよび上記シリカ粒子(C)を含む場合、電極部本体30が含むシリカ粒子(C)の含有量の下限値は、シリカ粒子(C)および導電性フィラーの合計量100質量%に対して、例えば、1質量%以上であり、好ましくは3質量%以上であり、より好ましくは5質量%以上とすることができる。これにより、電極部本体30の機械的強度を向上させることができる。一方で、上記電極部本体30が含むシリカ粒子(C)の含有量の上限値は、シリカ粒子(C)および導電性フィラーの合計量100質量%に対して、例えば、20質量%以下であり、好ましくは15質量%以下であり、より好ましくは10質量%以下である。これにより、電極部本体30における導電性と機械的強度や柔軟性とのバランスを図ることができる。
導電性溶液を必要に応じて加熱乾燥することで、導電性シリコーンゴムが得られる。
導電性シリコーンゴムは、シリコーンオイルを含まない構成であってもよい。これにより、電極部本体30の表面にシリコーンオイルがブリードアウトすることで導通性が低下することを抑制できる。
<信号線部34の材料>
信号線部34は、公知のものを使用することができるが、例えば、導電繊維で構成され得る。導電繊維としては、金属繊維、金属被覆繊維、炭素繊維、導電性ポリマー繊維、導電性ポリマー被覆繊維、および導電ペースト被覆繊維からなる群から選択される一種以上を用いることができる。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記金属繊維、金属被覆繊維、の金属材料は、導電性を有するものであれば限定されないが、銅、銀、金、ニッケル、錫、鉛、亜鉛、ビスマス、アンチモン、ステンレス、アルミニウム、銀/塩化銀およびこれらの合金等が挙げられる。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中でも、導通性の観点から、銀を用いることができる。また、金属材料は、クロム等の環境に負荷を与える金属を含まないことが好ましい。
上記金属被覆繊維、導電性ポリマー被覆繊維、導電ペースト被覆繊維の繊維材料は、特に限定されないが、合成繊維、半合成繊維、天然繊維のいずれでもよい。これらの中でも、ポリエステル、ナイロン、ポリウレタン、絹および綿等を用いることが好ましい。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記炭素繊維は、例えば、PAN系炭素繊維、ピッチ系炭素繊維等が挙げられる。
上記導電性ポリマー繊維および導電性ポリマー被覆繊維の導電性ポリマー材料は、例えば、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアニリン、ポリアセチレン、ポリフェニレンビニレン、ポリナフタレン、及びこれらの誘導体等の導電性高分子およびバインダ樹脂の混合物、あるいは、PEDOT-PSS((3,4-エチレンジオキシチオフェン)-ポリ(スチレンスルホン酸))等の導電性高分子の水溶液が用いられる。
上記導電ペースト被覆繊維の導電ペーストに含まれる樹脂材料は特に限定されないが伸縮性を有することが好ましく、例えばシリコーンゴム、ウレタンゴム、フッ素ゴム、ニトリルゴム、アクリルゴム、スチレンゴム、クロロプレンゴム、およびエチレンプロピレンゴムからなる群から選択される一種以上を含むことができる。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記導電ペースト被覆繊維の導電ペーストに含まれる導電性フィラーは特に限定されないが、公知の導電材料を用いてもよいが、金属粒子、金属繊維、金属被覆繊維、カーボンブラック、アセチレンブラック、グラファイト、炭素繊維、カーボンナノチューブ、導電性ポリマー、導電性ポリマー被覆繊維および金属ナノワイヤーからなる群から選択される一種以上を含むことができる。
上記導電性フィラーを構成する金属は、特に限定はされないが、例えば、銅、銀、金、ニッケル、錫、鉛、亜鉛、ビスマス、アンチモン、銀/塩化銀、或いはこれらの合金のうち少なくとも一種類、あるいは、これらのうちの二種以上を含むことができる。この中でも、導電性の高さや入手容易性の高さから、銀または銅が好ましい。
上記信号線部34が、線状の導電繊維を複数本撚り合わせた撚糸で構成されてもよい。これにより、変形時における信号線部34の断線を抑制できる。
本実施形態において、導電繊維における被覆とは、単に繊維材料の外表面を覆うことのみならず、単繊維を撚り合わせた撚糸などの場合は、その撚糸の中の繊維間隙に金属、導電性ポリマー、または導電ペーストが含浸し、撚糸を構成する単繊維を1本毎に被覆するものを含む。
信号線部34の引張破断伸度は、例えば、1%以上~50%以下、好ましくは1.5%以上~45%である。このような数値範囲内とすることで、変形時の破断を抑制しつつも、突起部32の過度な変形を抑制できる。
<導電性接触部33の材料>
導電性接触部33の導電部材は、例えば、良導性金属を含むペースト(いわゆる導電性ペースト)である。良導性金属は、銅、銀、金、ニッケル、錫、鉛、亜鉛、ビスマス、アンチモン、或いはこれらの合金からなる群から選択される一種以上を含む。特に、入手性や導電性の観点から、銀や塩化銀、銅が好適である。
良導性金属を含むペーストで導電性接触部33を形成する場合は、ゴム状の弾性体でできた突起部32の頂部を、良導性金属を含むペースト状の導電性溶液にディップ(浸漬塗布)する。これにより、突起部32の表面に導電性接触部33が形成される。
なお、導電性フィラーおよび溶剤を含む導電性溶液を、突起部32に塗布することにより、導電性樹脂層としての導電性接触部33を形成してもよい。このとき、溶剤を突起部32と同じ系統の材質(シリコーンゴム)とすることで、導電性接触部33(導電性樹脂層)の密着性を高められる。
導電性溶液を必要に応じて加熱乾燥することで、導電性シリコーンゴムが得られる。
導電性シリコーンゴムは、シリコーンオイルを含まない構成であってもよい。これにより、導電性接触部33の表面にシリコーンオイルがブリードアウトすることで導通性が低下することを抑制できる。
これにより、脳波測定装置1を頭部99へ装着する際の毛髪の掻き分け性能を向上させることができる。また、脳波測定装置1を装着した際の導電性接触部33の接触面積の十分な確保が可能となる。
<キャップ一体型スナップボタン50>
キャップ一体型スナップボタン50は、例えば、良導体の金属からなり、有底筒状形状を呈し、有底部分の外面に外部の計測部に接続するための接続手段(オス型スナップボタン53)を有する。良導体の金属として、例えばステンレス、銅合金、アルミニウム合金、真鍮などを用いることができる。
キャップ一体型スナップボタン50は、有底筒状形状の底面であるキャップ天板51と、キャップ天板51の周縁からに図示下方向に延出する筒形状のキャップ胴部52とを一体に備える。
円形のキャップ天板51の外面56中心(すなわち上面視で円形状の中心)には図示上方に延出する円柱状のオス型スナップボタン53が設けられている。キャップ天板51の内面54には、導電ペースト層を介して、電極部本体30の基部上面35が当接するように取り付けられる。このとき、キャップ天板51の内面54と基部上面35には、上述したように、信号線部34の上側端部が挟まるように配置される。
オス型スナップボタン53は、外部の計測部と接続するための信号線が取り付けられるインタフェイスである。ここでは、オス型スナップボタン53は、例えば、円柱形状の先端側が根元側より拡径した接続端子の形状となっている。オス型スナップボタン53は、電極固定部材70(電極取付部材75)の内側から貫通孔76に挿通され、貫通孔76から外側に出ている拡径した部分で、信号線に設けられたメス型スナップボタン49と嵌合する。このとき、電極取付部材75はメス型スナップボタン49とキャップ天板51とに挟まり、電極部10は突起部32を内側(頭部99側)に向けて電極固定部材70に固定される。
以上、本実施形態の脳波測定装置1によると、フレーム20の前周囲バンド部材21が伸縮することから、フレーム20を頭囲に装着することが容易である。また、電極部10が取り付けられた電極固定部材70が後頭部を覆うように設けられているので、脳波測定装置1を装着したときに、全ての電極部10を適度な力で頭部99に接触させることができる。すなわち、電極部10を適切に頭部99に当接させるため時間を短縮することができる。
以上、本発明の実施形態を図面を参照して説明したが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な実施形態(変形例)を採用することもできる。そのような変形例を以下に説明する。
<電極固定部材70の変形例>
図6に変形例の電極固定部材70A、70Bを有する脳波測定装置1A、1Bを示す。
図6(a)の脳波測定装置1Aでは、電極固定部材70Aは伸縮性のバンド部材を有して構成されている。具体的には、後周囲フレーム22と頂部フレーム23により形成されている後頭部側の開口25に、水平方向(すなわち一方の側頭部側から他方の側頭部側)に延在するように設けられた複数のバンド部材(水平バンド部材78)と、上下方向(後頭部から頭頂部へ向かう方向)に延在するように設けられた複数のバンド部材(上下バンド部材79)とを有し、それらは格子状に交差されている。これによって、通気性を向上させることができる。
水平バンド部材78と上下バンド部材79は、全て又は一部が後周囲フレーム22や頂部フレーム23に対して脱着・交換可能であってもよい。また、水平バンド部材78や上下バンド部材79の一部が取り外された状態で、脳波測定装置1が使用されてもよい。
図6(b)の脳波測定装置1Bでは、電極固定部材70Bは伸縮性シート部材に複数の貫通孔71が設けられている。これによって、装着時の通気性を向上させることができる。貫通孔71の大きさは特に制限は無く、全てが同じ大きさでもよいし、異なる大きさとされてもよい。
<前周囲バンド部材21Aの変形例>
図7に変形例の前周囲バンド部材21Aを示す。前周囲バンド部材21Aは、頭囲方向の装着状態を調整する頭囲装着調整部91として機能する構成として、伸縮部材と面ファスナとによる固定機構を2段階で設けている。
1段階目の固定機構は次の通りである。すなわち、図7(a)に示すように、前周囲バンド部材21A(頭囲装着調整部91)は、頭囲方向の延在する伸縮性の帯状部材が左右に分離可能に設けられている。具体的には、前周囲バンド部材21Aは、頭囲方向に分割された第1帯状部材211(図視で右側)および第2帯状部材212(図視で左側)を有する。第1帯状部材211と第2帯状部材212とは延在方向の長さを調整可能に接合自在に設けられている。より具体的には、第1帯状部材211の先端部分(図視左側の端部)に、面ファスナ(フック面)213が外側に向けて設けられている。第2帯状部材212の先端部分(図視右側の端部)に、面ファスナ(ループ面)214が内側を向けて設けられている。図7(b)に示すように、面ファスナ(フック面)213と面ファスナ(ループ面)214とが接着される。
第2段階目の固定機構として、頭囲装着調整部91の伸縮部材を収縮させるように作用する補助調整部230を有する。
具体的には、第1帯状部材211の伸長状態を調整する機構として、一端が取付部221に固定された伸縮性の帯状の第1補助帯状部材217を有する。第1補助帯状部材217は、他端側が第1帯状部材211の先端側(図視で左側)に延在している。第1帯状部材211の面ファスナ(フック面)213より右側の領域には、第1の補助面ファスナ(フック面)215が外側を向いて設けられている。第1補助帯状部材217の他端側には、第1の補助面ファスナ(フック面)215に接着する部材として、第1の補助面ファスナ(ループ面)219が内側を向いて設けられている。図7(c)に示すように、第1の補助面ファスナ(フック面)215に対する第1の補助面ファスナ(ループ面)219の接着位置を調整することで、第1補助帯状部材217の伸長状態を調整できる。
第2帯状部材212の伸長状態を調整する機構として、一端が取付部222に固定された伸縮性の帯状の第2補助帯状部材218を有する。第2補助帯状部材218は、他端側が第2帯状部材212の先端側(図視で右側)に延在している。第2帯状部材212の面ファスナ(ループ面)214より左側の領域には、第2の補助面ファスナ(フック面)216が外側を向いて設けられている。第2補助帯状部材218の他端側には、第2の補助面ファスナ(フック面)216に接着する部材として、第2の補助面ファスナ(ループ面)220が内側を向いて設けられている。図7(c)に示すように、第2の補助面ファスナ(フック面)216に対する第2の補助面ファスナ(ループ面)220の接着位置を調整することで、第2補助帯状部材218の伸長状態を調整できる。
<装着調整部の他の形態>
脳波測定装置1の頭部99への装着状態を調整する機構として、頭頂方向の装着状態を調整する頭頂装着調整部を有してもよい。頭頂装着調整部として、被験者の顎部を締め付ける帯状部材又は紐状部材がある。具体的には、頭頂装着調整部は、伸縮可能なゴム状の帯状部材又は紐状部材を、フレーム20の二つの連結部29に両端を取り付けた構成として、脳波測定装置1の装着時に頭頂装着調整部を顎に引っ掛けるようにする。また、頭頂装着調整部は、図7で示したような前周囲バンド部材21Aと同様に、面ファスナ機構による調整機能を有してよい。
このような構成により、脳波測定装置1を頭部99に対して下方向に押しつけるように作用させ、電極固定部材70に取り付けられた電極部10を頭部99に適度に押しつけることができる。
≪第2の実施形態≫
図8~11を参照して第2の実施形態の脳波測定装置1Cを説明する。図8は被験者の頭部99に装着した状態の脳波測定装置1Cを模式的に示す図である。図9は電極固定部材70Cを模式的に示す平面図である。図10は固定部80を模式的に示す図であって、図10(a)が平面図、図10(b)が側面図である。図11は固定調整部60の固定状態を模式的に示す図であり、特に、電極固定部材70Cの第1バンド部71が後周囲フレーム22Cに取り付けられている状態を示している。
<脳波測定装置1C概要>
脳波測定装置1Cは、第1の実施形態と同様に、フレーム20Cと、フレーム20Cの後頭部側の開口25に取り付けられたバンド状(又はシート状)の電極固定部材70Cと、電極固定部材70Cのフレーム20への固定状態を調整可能とする固定調整部60と、電極固定部材70Cに取り付けられた電極部(図視せず)とを有する。本実施形態と第1の実施形態の異なる点は、電極固定部材70Cと、電極固定部材70Cのフレーム20Cへの取り付け態様(すなわち固定調整部60)にあり、以下では主に異なる点を説明し、同様の構成・機能については適宜説明を省略する。
<フレーム20C>
フレーム20Cは、フレーム状(帯状)の硬質部材及び伸縮部材を組み合わせて、頭部99の額、側頭部、後頭部に沿うように設けられており、前周囲バンド部材21Cと、後周囲フレーム22Cと、頂部フレーム23Cとを有する。ここでは前周囲バンド部材21Cは、面ファスナ機構を有する帯状のバンド部材であって、額側の固定状態を調整可能に設けられている。頂部フレーム23Cは、第1の実施形態より、頭頂部分が額側に位置するように設けられている。また、詳細は後述するが、後周囲フレーム22Cには、固定調整部60の構成の一部として、挿通部(第1バンド挿通部27、第2バンド挿通部28)と嵌合開口26とを有する(図11参照)。
<電極固定部材70C>
電極固定部材70Cは、図9に示すように、フレーム20Cから取り外された状態における平面視でY字状のバンド部材であって、図視で縦に延びる長尺バンド状の第1バンド部71Cと、第1バンド部71Cの図視上側の一端で斜め上方の二方向に延出するそれぞれ長尺バンド状の第2バンド部72Cと第3バンド部73Cとを有する。電極固定部材70Cの材料は、第1の実施形態の電極固定部材70と同様の材料を用いることができる。
第1バンド部71Cは、例えば、幅20mm長さ150mmとすることができる。
第1バンド部71Cの下側の端部は、フレーム20(後周囲フレーム22C)の第1バンド挿通部27と第2バンド挿通部28に挿通され固定されるバンド調整部74Cとして機能する。
第2バンド部72Cは、図視で斜め左上に延出しており、延出した端部は頂部フレーム23Cに取り付けられるバンド取付部77Cとして機能する。バンド取付部77Cは、ネジや紐などによって頂部フレーム23に固定されてもよい。また、バンド取付部77Cと頂部フレーム23Cのそれぞれに係止部を設けて相互に係止することで固定されてもよい。
第2バンド部72Cは、例えば、幅30mm長さ100mmとすることができる。第2バンド部72Cの略中央には、電極取付部材75が設けられる。この電極取付部材75の位置は、例えば10-20配置法における電極位置C3である。
第3バンド部73Cは、図視で斜め右上に延出しており、延出した端部は頂部フレーム23Cに取り付けられるバンド取付部77Cとして機能する。また、バンド取付部77Cと頂部フレーム23Cのそれぞれに係止部を設けて相互に係止することで固定されてもよい。
第3バンド部73Cは、例えば、幅30mm長さ100mmとすることができる。第3バンド部73の略中央には、電極取付部材75が設けられる。この電極取付部材75の位置は、10-20配置法における電極位置C4である。
<固定調整部60>
固定調整部60は、電極固定部材70Cの伸縮状態を調整して電極固定部材70Cをフレーム20C(後周囲フレーム22C)に取り付ける。具体的には、固定調整部60は、上述のフレーム20C(後周囲フレーム22C)に設けられた挿通部(第1バンド挿通部27、第2バンド挿通部28)と、嵌合開口26と、固定部80とを有する。
例えば図11に示すように、後周囲フレーム22Cは、後頭部の位置にそれぞれ横長の開口となった第1バンド挿通部27と第2バンド挿通部28を有する。上側に第1バンド挿通部27が下側に第2バンド挿通部28が、上下に並んで配置されている。第1バンド挿通部27と第2バンド挿通部28の開口の大きさは、バンド調整部74が挿通可能な大きさに設定される。第1バンド挿通部27と第2バンド挿通部28には、電極固定部材70のバンド調整部74Cが挿通され、固定部80によりバンド調整部74が後周囲フレーム22Cに固定される。
嵌合開口26は、後周囲フレーム22Cにおい上下2列に水平方向にジグザグ状に整列配置された貫通孔である。嵌合開口26は、次に説明する固定部80の嵌合凸部83がちょうど嵌合する形状となっている。
<固定部80>
固定部80は、例えば硬質プラスチックからなり、挿通部(第1バンド挿通部27、第2バンド挿通部28)に挿通された電極固定部材70C(第1バンド部71C)をフレーム20C(後周囲フレーム22C)に固定する。具体的には、固定部80は、ベース部81と、支持部82と、嵌合凸部83と、バンド挟持凸部84とを一体に有する。
ベース部81は、板状のプレート材であって、一方の面の両端部近傍に支持部82を有する。支持部82は、例えば図10(b)に示すように、左右方向で外側が高く中央側が低くなった傾斜面となっている。固定部80で電極固定部材70を固定する際に、この傾斜面がバンド調整部74を後周囲フレーム22Cに押さえつける。支持部82の傾斜面の2箇所に円柱状の嵌合凸部83が延出して設けられている。嵌合凸部83は、固定部80でバンド調整部74を固定するときに、上述した後周囲フレーム22Cの嵌合開口26に嵌め込まれる。
バンド挟持凸部84は、図10(a)において、ベース部81の上下外縁近傍の2箇所にリブ状に対向して設けられている。二つのバンド挟持凸部84の間隔は、後周囲フレーム22Cの幅と略同一に(又は若干広く)設定されている。固定部80で電極固定部材70を固定する際に、バンド挟持凸部84がバンド調整部74を後周囲フレーム22Cの外縁と挟み込み、確実に固定する。
<固定調整部60による電極固定部材70の固定>
電極固定部材70Cを後周囲フレーム22Cに取り付ける場合、図10(b)に示すように、第1バンド挿通部27に外側から内側に通し、さらに第2バンド挿通部28に内側から外側に通す。つづいて、第2バンド挿通部28から外側に出ているバンド調整部74を下方向に引っ張って電極固定部材70の伸縮状態を調整する。電極固定部材70の伸縮状態の調整が終了したら、固定部80を後周囲フレーム22Cに取り付けてバンド調整部74を固定する。これによって、固定部80の支持部82の傾斜面がバンド調整部74を後周囲フレーム22Cに押さえつけるとともに、バンド挟持凸部84と後周囲フレーム22Cの外縁でバンド調整部74を挟み込む。その結果、バンド調整部74が後周囲フレーム22Cに対して確実に固定される。バンド調整部74の伸縮状態を再度調整する場合は、固定部80を取り外してバンド調整部74を外側又は内側に引っ張る。
なお、電極固定部材70Cは、Y字状であるが、別形状であってもよい。電極取付部材75(すなわち電極部10)を取り付ける位置に応じて適切な形状が選択されうる。例えば、電極固定部材70CをX字状とし、10-20配置法における電極位置P3、P4、O1、O2の4箇所とすることができる。このとき、X字状の上側の2本の腕が頂部フレーム23に固定され、下側の2本の脚が後周囲フレーム22Cの2箇所で伸縮状態を調整可能に取り付けられる。すわち、固定調整部60は2箇所に設けられる。
また、電極固定部材70Cはフレーム20Cと一体に構成されてもよい。すなわち、電極固定部材70Cの第2バンド部72と第3バンド部73とが頂部フレーム23Cとが一体に設けられる構成として、第1バンド部71のバンド調整部74が上述のように分離しており固定調整部60により固定される構成としてもよい。
以上、本実施形態の特徴を纏めると次の通りである。
(1)本実施形態の脳波測定装置1は、
被験者の頭部99に装着されるフレーム20と、
頭部99に接触する電極部10と、
フレーム20に取り付けられた、電極部10が取り付けられる伸縮性の電極固定部材70と、
を有し、
フレーム20が頭部99に装着されて電極部10が頭部99に押し当てられたときに、電極固定部材70は頭部99の形状に沿って伸長する。
フレーム20の前周囲バンド部材21が伸縮することから、フレーム20を頭囲に装着することが容易である。また、電極部10が取り付けられた電極固定部材70が後頭部を覆うように設けられているので、脳波測定装置1を装着したときに、全ての電極部10を適度な力で頭部99に接触させることができる。すなわち、電極部10を適切に頭部99に当接させるため時間を短縮することができる。
(2)電極固定部材70は伸縮性のシート材を有する。これによって、頭部99の所定の領域を一体として覆って、全体で電極部10を頭部99に押しつけることができる。
(3)電極固定部材70は伸縮性のバンド部材(水平バンド部材78、上下バンド部材79)を有する。これによって、バンド部材単位で脱着が可能となる。また、隙間を形成できるため通気性が向上する。
(4)電極固定部材70Cの伸縮状態を調整して電極固定部材70Cをフレーム20C(後周囲フレーム22C)に取り付ける固定調整部60を有する。
これによって、電極固定部材70Cの伸縮状態、すなわち電極部10が頭部99を押しつける状態を調整することができる。
(5)固定調整部60は、
フレーム20C(22C)に設けられ、電極固定部材70Cの一部(第1バンド部71C)を挿通する挿通部(第1バンド挿通部27、第2バンド挿通部28)と、
挿通部(第1バンド挿通部27、第2バンド挿通部28)に挿通された電極固定部材70C(第1バンド部71C)をフレーム20C(後周囲フレーム22C)に固定する固定部80と、を有する。
これによって、簡易的な構成で、電極固定部材70Cの伸縮状態、すなわち電極部10が頭部99を押しつける状態を調整することができる。特に、固定部80をフレーム20(フレーム20c)から脱着容易とすることで、調整作業を簡素化できる。
(6)電極固定部材70は、フレーム20に対して脱着可能であって、取り付け位置が調整可能である。これによって、頭部99の大きさや形状に応じて電極部10の位置を調整することができる。
(7)電極固定部材70とフレーム20とは一体に設けられている。これによって、部品点数を削減できる。
(8)電極固定部材70において伸縮する部分はシリコーンゴムを有して設けられている。
これによって、使用に対する劣化に強くすることができるとともに、柔軟性を確保することができる。
(9)フレーム20の頭囲方向の装着状態を調整する装着調整部90を備える。
これによって、頭部99に対する脳波測定装置1の装着状態を、被験者に不快を感じさせず、安定させることができる。
(10)本実施形態の脳波測定方法は、上述の脳波測定装置1を被験者の頭部99に装着して脳波測定を行う。
この出願は、2021年12月15日に出願された日本出願特願2021-203139号を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
1、1A、1B、1C 脳波測定装置
10 電極部
20、20C フレーム
21、21C 前周囲バンド部材
22、22C 後周囲フレーム
23、23C 頂部フレーム
25 開口
26 嵌合開口
27 第1バンド挿通部
28 第2バンド挿通部
29 連結部
30 電極部本体
31 基部
32 突起部
33 導電性接触部
34 信号線部
49 メス型スナップボタン
50 キャップ一体型スナップボタン
51 キャップ天板
52 キャップ胴部
53 オス型スナップボタン
60 固定調整部
70、70A、70B、70C 電極固定部材
71C 第1バンド部
72C 第2バンド部
73C 第3バンド部
74C バンド調整部
75 電極取付部材
77C バンド取付部
80 固定部
81 ベース部
82 支持部
83 嵌合凸部
84 バンド挟持凸部

Claims (10)

  1. 被験者の頭部に装着されるフレームと、
    前記頭部に接触する電極部と、
    前記フレームに取り付けられた、前記電極部が取り付けられる伸縮性の電極固定部材と、
    を有し、
    前記フレームが前記頭部に装着されて前記電極部が前記頭部に押し当てられたときに、前記電極固定部材は前記頭部の形状に沿って伸長し、
    前記電極固定部材は伸縮性のシート材を有し、
    前記フレームは頭部形状に沿うように設けられた帯状部材であり、
    前記電極固定部材は、前記フレーム間の開口を塞ぐように設けられている、脳波測定装置。
  2. 前記フレームは、前周囲バンド部材と、後周囲フレームと、頂部フレームとを有し、
    前記前周囲バンド部材と前記後周囲フレームは、両側頭部の位置の連結部で連結し、連結した状態で頭部を囲むように環状に形成されており、
    前記前周囲バンド部材は、伸縮性を有する帯状の部材によって、前頭部の額を沿うように設けられており、
    前記後周囲フレームは、硬質部材で後頭部の形状に沿うように設けられており、
    前記頂部フレームは、硬質部材で、二つの前記連結部の間にわたされて頂頭部を沿うように湾曲して設けられている、請求項1に記載の脳波測定装置。
  3. 前記電極固定部材は伸縮性のバンド部材を有する、請求項1または2に記載の脳波測定装置。
  4. 前記電極固定部材の伸縮状態を調整して前記電極固定部材を前記フレームに取り付ける固定調整部を有する、請求項2に記載の脳波測定装置。
  5. 前記固定調整部は、
    前記フレームに設けられ、前記電極固定部材の一部を挿通する挿通部と、
    前記挿通部に挿通された前記電極固定部材を前記フレームに固定する固定部と、
    を有する、請求項4に記載の脳波測定装置。
  6. 前記電極固定部材は、前記フレームに対して脱着可能であって、取り付け位置が調整可能である、請求項1または2に記載の脳波測定装置。
  7. 前記電極固定部材と前記フレームとは一体に設けられている、請求項1または2に記載の脳波測定装置。
  8. 前記電極固定部材において伸縮する部分はシリコーンゴムを有して設けられている、請求項1または2に記載の脳波測定装置。
  9. 前記フレームの頭囲方向の装着状態を調整する装着調整部を備える、請求項1または2に記載の脳波測定装置。
  10. 請求項1または2に記載の脳波測定装置を被験者の頭部に装着して脳波測定を行う脳波測定方法。
JP2023515768A 2021-12-15 2022-11-21 脳波測定装置および脳波測定方法 Active JP7327708B1 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021203139 2021-12-15
JP2021203139 2021-12-15
PCT/JP2022/043055 WO2023112613A1 (ja) 2021-12-15 2022-11-21 脳波測定装置および脳波測定方法

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JPWO2023112613A1 JPWO2023112613A1 (ja) 2023-06-22
JP7327708B1 true JP7327708B1 (ja) 2023-08-16
JPWO2023112613A5 JPWO2023112613A5 (ja) 2023-11-15

Family

ID=86774134

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2023515768A Active JP7327708B1 (ja) 2021-12-15 2022-11-21 脳波測定装置および脳波測定方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP7327708B1 (ja)
WO (1) WO2023112613A1 (ja)

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0728503U (ja) * 1993-05-07 1995-05-30 武盛 豊永 脳波計用電極接触装置
US5800351A (en) * 1996-10-04 1998-09-01 Rest Technologies, Inc. Electrode supporting head set
US6161030A (en) * 1999-02-05 2000-12-12 Advanced Brain Monitoring, Inc. Portable EEG electrode locator headgear
JP2011182973A (ja) * 2010-03-09 2011-09-22 Proassist:Kk 脳波収集制御装置
US20180239430A1 (en) * 2015-03-02 2018-08-23 Mindmaze Holding Sa Brain activity measurement and feedback system
JP2019076712A (ja) * 2017-10-20 2019-05-23 パナソニック株式会社 脳波計及び脳波測定システム

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0728503U (ja) * 1993-05-07 1995-05-30 武盛 豊永 脳波計用電極接触装置
US5800351A (en) * 1996-10-04 1998-09-01 Rest Technologies, Inc. Electrode supporting head set
US6161030A (en) * 1999-02-05 2000-12-12 Advanced Brain Monitoring, Inc. Portable EEG electrode locator headgear
JP2011182973A (ja) * 2010-03-09 2011-09-22 Proassist:Kk 脳波収集制御装置
US20180239430A1 (en) * 2015-03-02 2018-08-23 Mindmaze Holding Sa Brain activity measurement and feedback system
JP2019076712A (ja) * 2017-10-20 2019-05-23 パナソニック株式会社 脳波計及び脳波測定システム

Also Published As

Publication number Publication date
WO2023112613A1 (ja) 2023-06-22
JPWO2023112613A1 (ja) 2023-06-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6931738B2 (ja) 生体用電極、生体センサーおよび生体信号測定システム
JP2022018252A (ja) 脳波測定用電極および脳波測定装置
JP7197060B1 (ja) 脳波検出用電極及び脳波測定装置
JP2022033419A (ja) 脳波検出用電極及び脳波測定装置
JP7327708B1 (ja) 脳波測定装置および脳波測定方法
JP2023088433A (ja) 脳波測定装置および脳波測定方法
JP6923107B1 (ja) 脳波検出用電極及び脳波検出システム
JP7404998B2 (ja) 脳波検出用電極及び脳波測定装置
JP7468695B2 (ja) 脳波測定装置および脳波測定方法
WO2022064907A1 (ja) 脳波検出用電極
WO2023157908A1 (ja) 生体信号測定用電極、生体信号測定装置及び生体信号測定方法
JP7004127B1 (ja) 脳波検出用電極
JP7294537B2 (ja) 脳波測定用電極、脳波測定装置および脳波測定方法
WO2023048065A1 (ja) 脳波検出用電極、脳波測定装置及び脳波測定方法
JP7487597B2 (ja) 脳波測定用電極および脳波測定装置
JP7211573B1 (ja) 電極装置及び脳波測定装置
WO2023048077A1 (ja) 脳波検出用電極、脳波測定装置及び脳波測定方法
JP7480926B1 (ja) 脳波測定用電極、脳波測定装置、脳波測定方法及び脳波測定用電極の製造方法
JP2021142186A (ja) 脳波測定用電極及び脳波測定装置
JP2023083705A (ja) 脳波測定用電極、脳波測定装置および脳波測定方法
JP2023072841A (ja) 脳波検出用電極
JP2022106356A (ja) 脳波測定用電極および脳波測定装置
JP2024072960A (ja) 生体信号測定装置および生体信号測定方法
US20220369984A1 (en) Biomedical electrode, biomedical sensor, and biomedical signal measurement system
JP2022100588A (ja) 脳波検出用電極

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230309

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230309

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20230309

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230418

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20230615

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230620

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230704

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230717

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7327708

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151