JP7326506B2 - 監視装置およびその制御方法 - Google Patents

監視装置およびその制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7326506B2
JP7326506B2 JP2022001806A JP2022001806A JP7326506B2 JP 7326506 B2 JP7326506 B2 JP 7326506B2 JP 2022001806 A JP2022001806 A JP 2022001806A JP 2022001806 A JP2022001806 A JP 2022001806A JP 7326506 B2 JP7326506 B2 JP 7326506B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
collision
area
determination
unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2022001806A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2023101272A (ja
Inventor
瞬 山科
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Monet Technologies Inc
Original Assignee
Monet Technologies Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Monet Technologies Inc filed Critical Monet Technologies Inc
Priority to JP2022001806A priority Critical patent/JP7326506B2/ja
Publication of JP2023101272A publication Critical patent/JP2023101272A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7326506B2 publication Critical patent/JP7326506B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Traffic Control Systems (AREA)

Description

本発明は、自動運転システムに利用される車両の監視装置およびその制御方法に関する。
現在、コンピュータ制御による自動車の自動運転の技術開発が世界的に進められている。自動運転のレベル4以上では、システムが複数の車両を監視して、上記複数の車両の運転を制御する。これにより、車両の運転手は不要となる。上記システムの例として、特許文献1が挙げられる。
特許文献1に記載の道路交通制御システムは、各交差点の通行方向別の通行権の付与タイミングに基づき、自動車が差し掛かる交差点について通行を許可するか否かを判断し、可と判断した場合に、通行許可通知を上記自動車の車載装置に送信する。上記自動車は、走行予定経路の自動走行制御設定として、上記走行予定経路上の交差点のそれぞれについて停止設定とした初期設定を行い、上記道路交通制御システムから通行許可通知を受信した場合に、対象の交差点の停止設定を通行可能設定に更新する。これにより、上記自動車の自動運転を実現できる。
特開2020-067743号公報
しかしながら、特許文献1に記載の道路交通制御システムは、上記自動車が交差点に差し掛かる時刻を交差点ごとに予測する必要があるため、処理の負荷が増大する。
本発明の一態様は、処理の負荷が軽減された監視装置等を実現することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る監視装置は、複数の車両の位置情報を取得する取得部と、前記位置情報を用いて、対象地点へ向かう第1走行路および前記対象地点の少なくとも一方に設定された第1エリアに第1車両が存在し、かつ、前記対象地点へ向かう第2走行路および前記対象地点の少なくとも一方に設定された第2エリアに第2車両が存在するかを判定する車両判定部と、前記第1エリアに前記第1車両が存在し、かつ、前記第2エリアに前記第2車両が存在する場合、前記第1車両と前記第2車両とが衝突する可能性を判定する衝突判定部と、を備える。
対象地点において第1車両と第2車両とが衝突する可能性を判定するにあたり、特許文献1に記載された技術では、前記第1車両が前記対象地点に到達する第1予測時刻と、前記第2車両が前記対象地点に到達する第2予測時刻とを算出する必要がある。
これに対し、上記の構成によると、前記第1エリアに前記第1車両が存在し、かつ、前記第2エリアに前記第2車両が存在するかを判定するという簡便な処理だけで、前記第1車両と前記第2車両とが衝突する可能性を判定する。つまり、特許文献1に記載された技術のように、前記第1予測時刻および前記第2予測時刻を算出するという煩雑な処理を必要としない。その結果、監視装置における処理の負荷を軽減することができる。
本態様に係る監視装置では、前記第1エリアは、前記第1走行路における、前記対象地点に隣接する部分を含み、前記第2エリアは、前記第2走行路における、前記対象地点に隣接する部分を含んでもよい。この場合、前記対象地点に進入しようとしている車両を判定対象とすることができる。
本態様に係る監視装置では、前記衝突判定部の判定結果を外部装置に送信する送信部をさらに備えてもよい。前記外部装置は、例えば、第1車両および/または第2車両であってもよい。この場合、第1車両および/または第2車両は、例えば、前記判定結果に基づいて自車両の走行を制御し、前記衝突を回避してもよい。走行の制御とは、減速、徐行、停止などである。
ところで、ドイツでは、自動運転のレベル4を可能とする道路交通法の改正が進められている。同法では、技術監督の設置が規定されており、前記技術監督は、自動運転システムが提供するデータや状況などを把握し、代替運行操作、自動運転機能の停止などを速やかに行うことが求められている。これは、車両の外界認識(画像解析、LiDAR(Light Detection and Ranging、Laser Imaging Detection and Ranging)等)と、監視員(または管制システム)とによる二重の安全性を確保するためである。本願では、前記技術監督のような、自動運転を行う複数の車両を遠隔監視する人を「監視員」と称する。
前記外部装置は、例えば、前記監視員の端末装置であってもよい。この場合、監視員は、対象地点における車両の衝突可能性を、監視装置から入手して参照することができ、監視員自らが判断する必要がないため、監視員の負担が軽減される。
本態様に係る監視装置では、前記衝突判定部の判定結果に基づき、前記第1車両および前記第2車両の少なくとも一方の走行を制御する車両制御部をさらに備えてもよい。この場合、監視装置は、前記判定結果に基づいて、例えば、第1車両および第2車両の少なくとも一方の走行を制御してもよく、交通管制システムとして機能することができる。前記走行の制御とは、減速、徐行、停止などである。
本態様に係る監視装置では、前記衝突判定部は、前記可能性をレベル値で示してもよい。この場合、レベル値に応じた衝突回避策をとることができる。レベル値が高い場合は、例えば、監視員に緊急通知するとともに車両を徐行させるように制御する一方、レベル値が低い場合は、例えば、監視員に通知することなく単に車両を減速させるように制御してもよい。
本態様に係る監視装置では、異なるエリア同士の組合せと、前記衝突する可能性を示す衝突可能性情報とが対応付けられた判定情報を記憶する記憶部をさらに備え、前記衝突判定部は、前記第1エリアに前記第1車両が存在し、かつ、前記第2エリアに前記第2車両が存在する場合、前記記憶部に記憶された前記判定情報を参照し、前記第1エリアおよび前記第2エリアの組合せに対応付けられた前記衝突可能性情報を読み出してもよい。
この場合、前記衝突判定部は、記憶部を参照して衝突可能性情報を読み出すという簡便な処理により、前記衝突の可能性を判定できる。
本態様に係る監視装置では、前記対象地点は複数存在し、前記記憶部は、前記対象地点毎の前記判定情報を記憶してもよい。この場合、前記監視装置は、対象地点毎に、前記衝突の可能性を判定できる。
本態様に係る監視装置では、前記取得部は、前記複数の車両の各々の走行速度をさらに取得し、前記第1車両の走行速度に応じて前記第1エリアの範囲を設定し、前記第2車両の走行速度に応じて前記第2エリアの範囲を設定する設定部をさらに備えてもよい。
エリアの範囲が一定である場合、前記車両の走行速度が速いほど当該車両がエリア内に位置する時間が短くなり、前記車両の走行速度が遅いほど当該車両がエリア内に位置する時間が長くなる。よって、前記衝突の可能性を適切に判定するためにはエリアの範囲を調整できることが望ましい。
上記の構成によると、車両の走行速度に応じてエリアの範囲を設定することができる。例えば、車両の走行速度が速いほどエリアの範囲が広くなるように設定し、車両の走行速度が短いほどエリアの範囲が狭くなるように設定すればよい。これにより、前記衝突判定部が判定する対象の車両を精度よく選択することができる。
本態様に係る監視装置では、前記対象地点は、3本以上の走行路が接続された交差点であり、前記第1走行路および前記第2走行路は、前記3本以上の走行路のうちの2つであってもよい。この場合、3本以上の走行路が接続された交差点において、前記衝突の可能性を判定することができる。
本発明の別の態様に係る監視装置の制御方法は、複数の車両の位置情報を取得する取得ステップと、前記位置情報を用いて、対象地点へ向かう第1走行路および前記対象地点の少なくとも一方に設定された第1エリアに第1車両が存在し、かつ、前記対象地点へ向かう第2走行路および前記対象地点の少なくとも一方に設定された第2エリアに第2車両が存在するかを判定する車両判定ステップと、前記第1エリアに前記第1車両が存在し、かつ、前記第2エリアに前記第2車両が存在する場合、前記第1車両と前記第2車両とが衝突する可能性を判定する衝突判定ステップと、を含む。
上記の制御方法によれば、上述の監視装置と同様の効果を奏することができる。
本発明の各態様に係る監視装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを前記監視装置が備える各部(ソフトウェア要素)として動作させることにより前記監視装置をコンピュータにて実現させる監視装置の制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
本発明の一態様によれば、処理の負荷が軽減された監視装置等を実現できる。
本発明の一実施形態に係る車両監視システムの概要を示す図である。 上記車両監視システムにおける自動運転車、手動運転車、監視サーバ、および監視員端末の動作の流れを示すシーケンス図である。 上記監視サーバの概略構成を示すブロック図である。 上記監視サーバの車両状況記憶部に記憶される情報の一例を表形式で示す図である。 上記監視サーバの交差点設定記憶部に記憶される情報の一例を表形式で示す図である。 上記監視サーバの交差点状況記憶部に記憶される情報の一例を表形式で示す図である。 上記監視員端末の概略構成を示すブロック図である。 上記手動運転車の概略構成を示すブロック図である。 上記自動運転車の概略構成を示すブロック図である。 上記監視サーバの車両判定処理の流れを示すフローチャートである。 上記監視サーバの衝突判定処理の流れを示すフローチャートである。 上記交差点設定記憶部に記憶される衝突判定行列の一変形例を表形式で示す図である。 図1に示す交差点とは別の交差点を示す平面図である。 上記衝突判定行列の別の変形例を表形式で示す図である。 本発明の別の実施形態に係る車両監視システムにおける監視サーバの交差点設定記憶部に記憶された衝突判定行列の一例を表形式で示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。なお、説明の便宜上、各実施形態に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付記し、適宜その説明を省略する。
〔実施形態1〕
本発明の一実施形態について、図1~図11を参照して説明する。
(車両監視システム)
図1は、本実施形態に係る車両監視システム1の概要を示す図である。図1に示すように、車両監視システム1は、複数の車両2と、監視サーバ3(監視装置)と、監視員端末4と、を備える構成である。なお、本実施形態では、複数の車両2は、日本国等の交通の法規を遵守するものとし、図1に示すように、左側通行するものとする。
車両2としては、当該車両2の位置を検出可能であり、かつ、インターネット等の通信ネットワーク5を介して監視サーバ3と通信可能であれば、自動車、バス、電車、オートバイ等、任意の車両2を利用することができる。車両2は、自動運転車2Aと、自動運転車2A以外の手動運転車2Bとに分類される。
自動運転車2Aは、レベル4以上の自動運転を行う車両であり、すなわち、運転手が不要である車両である。一方、手動運転車2Bは、手動運転を行う車両、または、レベル4未満の自動運転を行う車両であり、すなわち、運転手が必要である車両である。さらに、自動運転車2Aは、通信ネットワーク5を介して監視員端末4と通信可能に接続されている。なお、手動運転車2Bも、通信ネットワーク5を介して監視員端末4と通信可能に接続されてもよい。
監視サーバ3は、複数の車両2の動きを監視するものである。監視サーバ3は、いわゆるクラウドサーバであってもよい。監視サーバ3は、複数の車両2および監視員端末4と、通信ネットワーク5を介して通信可能に接続されている。
監視員端末4は、監視員が、自動運転車2Aの動きを監視し、時には自動運転車2Aの運転操作を行うための端末装置である。監視員端末4は、自動運転車2Aおよび監視サーバ3と、通信ネットワーク5を介して通信可能に接続されている。
本実施形態では、監視サーバ3は、対象となる複数の交差点CR(対象地点)のそれぞれにおいて、複数の車両2どうしが衝突する可能性(以下、「衝突可能性」と称することがある。)を判定するものである。
図1の例では、交差点CRは、交差点CRに進入する進入路R1・R3・R5・R7と、交差点CRから退出する退出路R2・R4・R6・R8と、を有する四叉路である。進入路R1・R3・R5・R7には、衝突可能性を判定するための判定エリアA1・A3・A5・A7が設定されている。
判定エリアA1・A3・A5・A7は、交差点CRに隣接する部分を含むことが望ましいが、これに限定されるものではない。判定エリアA1・A3・A5・A7は、交差点CRから離間していてもよいし、交差点CRの一部領域を含んでいてもよいし、進入路R1・R3・R5・R7に隣接する交差点CRの内部であってもよい。判定エリアA1・A3・A5・A7が交差点CRに隣接する部分を含むことにより、交差点CRに進入しようとしている車両2を判定対象とすることができる。
また、判定エリアA1・A3・A5・A7の長さは、例えば30mであるが、これに限定されるものではない。また、判定エリアA1・A3・A5・A7の長さは、同一であってもよいし、進入路R1・R3・R5・R7ごとに設定されてもよい。
(車両監視システム1の動作)
図2は、上記構成の車両監視システム1における自動運転車2A、手動運転車2B(外部装置)、監視サーバ3、および監視員端末4(外部装置)の動作の流れを示すシーケンス図である。図2に示す動作は、周期的または適宜行われる。
図2に示すように、まず、自動運転車2Aおよび手動運転車2Bは、自車の位置情報を取得して監視サーバ3に送信する(T10・T20)。このとき、監視サーバ3は、各車両2から位置情報を収集する(T30、取得ステップ)。
次に、監視サーバ3は、上記位置情報を用いて、各交差点CRに設定された判定エリアに車両2が存在するかを判定する(T31、車両判定ステップ)。次に、監視サーバ3は、上記判定の結果を用いて、各交差点CRの判定エリアに存在する車両2どうしが交差点CRにて衝突する可能性があるかを判定する(T32、衝突判定ステップ)。
次に、監視サーバ3は、上記判定の結果を用いて、衝突可能性があると判定された車両2のうちの手動運転車2Bに関しては、上記手動運転車2Bに警報情報を送信する(T33)。このとき、手動運転車2Bは、受信した警報情報を車内に出力する(T21)。この出力は、表示出力であってもよいし、音声出力であってもよい。これにより、手動運転車2Bの運転者は、上記警報情報に基づき、手動運転車2Bを徐行させたり停止させたりすることができ、交差点CRでの衝突を回避することができる。
また、監視サーバ3は、上記判定の結果を用いて、衝突可能性があると判定された車両2のうちの自動運転車2Aに関しては、監視員端末4に警報情報を送信する(T34)。このとき、監視員端末4は、ステップT21と同様に、受信した警報情報を外部に出力する(T40)。
次に、監視員端末4の監視員は、上記警報情報に基づき、監視員端末4を介して、対象の自動運転車2Aの運転操作を行う。具体的には、監視員端末4は、上記監視員からの指示に基づき、運転操作情報を作成して、対象の自動運転車2Aに送信する(T41)。このとき、自動運転車2Aは、自動運転を停止して、受信した運転操作情報に従って走行を制御する(T11)。これにより、上記監視員は、自動運転車2Aを徐行させたり停止させたりすることができ、交差点CRでの衝突を回避することができる。
従って、本実施形態では、判定エリアA1・A3・A5・A7の少なくとも2つに車両2が存在するかを判定するという簡便な処理だけで、車両2どうしが衝突する可能性を判定するので、車両2が交差点CRに到達する時刻を予測するという煩雑な処理を必要としない。その結果、監視サーバ3における処理の負荷を軽減することができる。
また、監視員は、交差点CRにおける車両2の衝突可能性を、監視サーバ3から警報情報として、監視員端末4にて入手して参照することができ、監視員自らが判断する必要がないため、監視員の負担が軽減される。
(監視サーバ)
図3は、監視サーバ3の概略構成を示すブロック図である。図3に示すように、監視サーバ3は、制御部10、通信部11、および記憶部12を備える構成である。
制御部10は、監視サーバ3の各種構成の動作を統括的に制御するものであり、例えばCPU(Central Processing Unit)及びメモリを含むコンピュータによって構成される。そして、各種構成の動作制御は、制御プログラムをコンピュータに実行させることによって行われる。通信部11は、通信ネットワーク5を介して情報の送受信を行うものである。通信部11は、送受信回路等の通信デバイスを備えている。記憶部12は、情報を記録するものであり、ハードディスク、フラッシュメモリ等の記憶デバイスによって構成される。
図3に示すように、制御部10は、位置収集部20(取得部)、車両判定部21、および衝突判定部22(送信部)を備える構成である。また、記憶部12は、車両位置記憶部30、交差点設定記憶部31、および交差点状況記憶部32を備える構成である。
図4は、車両位置記憶部30に記憶される情報の一例を表形式で示す図である。図4に示すように、車両位置記憶部30は、車両2の位置情報を車両2ごとに記憶しており、上記車両2の位置情報は、車両2を識別するための車両ID(識別情報)と、車両2が位置する緯度および経度とを含んでいる。
図5は、交差点設定記憶部31に記憶される情報の一例を表形式で示す図である。図5に示すように、交差点設定記憶部31は、交差点CRに関する設定情報を交差点CRごとに記憶している。上記設定情報は、交差点CRを識別するための交差点IDと、交差点CRの位置情報(図示せず)と、交差点CRに設定された判定エリアの場所を特定するための場所情報と、交差点CRにて車両2どうしが衝突する可能性を判定するための情報である判定情報とを含んでいる。
図5の例では、上記場所情報は、判定エリアを識別するためのエリアIDと、交差点CRから上記判定エリアの始端SE(図1を参照)までの長さと、交差点CRから上記判定エリアの終端TE(図1を参照)までの長さとを、判定エリアごとに含んでいる。これらの長さと、別のサーバに記憶された地図データとを利用することにより、上記判定エリアの場所を特定することができる。
図5の例では、交差点CRから判定エリアA1の始端SEまでの長さが0mである。このように、判定エリアは、交差点CRと隣接していてもよい。また、交差点CRから判定エリアA3の始端SEまでの長さが-5mである。このように、判定エリアは、交差点CR内を含んでもよい。また、交差点CRから判定エリアA5の始端SEまでの長さが1mである。このように、判定エリアは、交差点CRから離間していてもよい。
また、図5の例では、上記判定情報は、エリアIDの組合せと、車両2が衝突する可能性の有無(衝突可能性情報)とが、行列形式で対応付けられた衝突判定行列である。例えば、図1に示す交差点CRにおいて、同じ判定エリアA1に存在する車両2どうしは、互いに認識できるので、衝突可能性が極めて低い。従って、上記衝突判定行列では、判定エリアA1どうしの組合せには「無」が対応付けられている。
一方、判定エリアA1から交差点CRに進入する車両2は、判定エリアA3から交差点CRに進入する車両2と衝突する可能性があり、判定エリアA5から交差点CRに進入して右折する車両2と衝突する可能性があり、判定エリアA7から交差点CRに進入して直進または右折する車両2と衝突する可能性がある。従って、上記衝突判定行列では、判定エリアA1と、他の判定エリアA3・A5・A7との組合せには「有」が対応付けられている。
また、図5に示す衝突判定行列は、同じ判定エリアに位置する(存在する)車両2どうしは衝突する可能性が無いが、異なる判定エリアに位置する車両2どうしは衝突する可能性が有ることを意味している。この場合、同じ判定エリアの組合せは省略してもよい。
図6は、交差点状況記憶部32に記憶される情報の一例を表形式で示す図である。図6に示すように、交差点状況記憶部32は、交差点CRの交差点IDと、交差点CRにて車両2が存在する判定エリアのエリアIDと、車両2の車両IDとを対応付けた交差点CRの状況情報を記憶している。なお、監視サーバ3の動作開始時には、各交差点CRの状況が不明であるため、交差点状況記憶部32の状況情報はクリアされる。
なお、車両位置記憶部30および交差点設定記憶部31は、監視サーバ3とは別のサーバに記憶されていてもよい。この場合、制御部10は、所望の情報を、通信部11を介して、上記別のサーバに要求して取得すればよい。
位置収集部20は、車両2の位置情報を、車両2から通信部11を介して収集するものである。上記位置情報には、車両2の車両IDと、車両2が位置する緯度および経度とが含まれている。位置収集部20は、収集した位置情報を用いて、車両位置記憶部30における車両2の位置情報を更新する。なお、位置収集部20は、周期的(例えば5秒ごと)に動作することが望ましい。
車両判定部21は、車両位置記憶部30の位置情報と、交差点設定記憶部31の設定情報と、交差点状況記憶部32の状況情報とに基づいて、各交差点CRに設定された判定エリアに車両2が存在するかを判定するものである。判定結果に基づき、車両判定部21は、交差点状況記憶部32の状況情報を更新する。
衝突判定部22は、交差点設定記憶部31の衝突判定行列と、交差点状況記憶部32の状況情報とに基づいて、各交差点CRの判定エリアに存在する車両2どうしが交差点CRにて衝突する可能性があるかを判定するものである。図5に示す衝突判定行列の例では、或る交差点CRにおける異なる判定エリアにそれぞれ存在する車両2どうしは、交差点CRにて衝突する可能性があると判定する。
衝突判定部22は、衝突可能性があると判定した車両2が手動運転車2Bである場合、手動運転車2Bに警報情報を、通信部11を介して送出する。一方、衝突判定部22は、衝突可能性があると判定した車両2が自動運転車2Aである場合、監視員端末4に警報情報を、通信部11を介して送出する。このため、車両IDは、自動運転車2Aと手動運転車2Bとが区別できる情報であることが望ましい。
なお、上記警報情報は、衝突可能性があると判定した車両2の車両IDの全てを含んでもよい。この場合、衝突判定部22は、上記警報情報を、通信部11を介して同報送信すればよく、手動運転車2Bおよび監視員端末4に個別に送信する必要は無い。
(監視員端末)
図7は、監視員端末4の概略構成を示すブロック図である。図7に示すように、監視員端末4は、制御部40、通信部41、記憶部42、出力部43、および操作部44を備える構成である。なお、図7に示す制御部40、通信部41、および記憶部42は、それぞれ、図3に示す制御部10、通信部11、および記憶部12と同様のハードウェア構成であるので、その説明を省略する。
出力部43は、制御部40からの出力情報を画像、音波等に変換して外部に出力するものであり、ディスプレイ、スピーカ、その他の出力デバイスによって構成される。
操作部44は、監視員の操作により監視員から各種の入力を受け付けるものであり、入力用ボタン、タッチパネル、その他の入力デバイスによって構成されている。本実施形態では、操作部44は、自動運転車2Aの走行を制御するために、ハンドル、アクセルペダル、ブレーキペダル等の走行制御用デバイスを含んでいる。操作部44は、監視員の操作に基づく操作情報を制御部40に送出する。
制御部40は、車両情報収集部50、警報取得部51、および運転指示部52を備える構成である。
車両情報収集部50は、自動運転車2Aを監視員が運転するのに必要な車両情報を、複数の自動運転車2Aから通信部41を介して収集するものである。上記車両情報の例としては、自動運転車2Aの位置情報、速度情報、周囲の画像等が挙げられる。車両情報収集部50は、収集した車両情報を車両IDに対応付けて記憶部42に記憶する。また、車両情報収集部50は、運転指示部52からの指示に基づき、上記車両情報の一部を、出力部43を介して表示出力する。
警報取得部51は、監視サーバ3から通信部41を介して警報情報を取得するものである。警報取得部51は、取得した警報情報を上記出力情報として出力部43に出力させる。これにより、監視員は、上記警報情報に含まれる車両IDを有する自動運転車2Aが、他の車両2と衝突する可能性があることを把握できる。
運転指示部52は、自動運転車2Aの運転を指示するものである。具体的には、運転指示部52は、まず、監視員から操作部44を介しての指示により、監視対象の自動運転車2Aの1つを選択し、選択した自動運転車2Aに関する車両情報を記憶部42から取得する。また、運転指示部52は、上記選択した自動運転車2Aに関する車両情報をリアルタイムに表示するように、車両情報収集部50に指示する。
そして、運転指示部52は、監視員から操作部44を介しての指示により、上記選択した自動運転車2Aの運転を操作するための運転操作情報を作成し、通信部41を介して上記選択した自動運転車2Aに送出する。これにより、監視員は、衝突可能性がある自動運転車2Aを選択し、選択した自動運転車2Aからの車両情報を参照しながら、上記選択した自動運転車2Aの運転を操作することができる。
(手動運転車)
図8は、手動運転車2Bの概略構成を示すブロック図である。図8に示すように、手動運転車2Bは、制御部60、通信部61、出力部62、操作部63、測位部64、および駆動部65を備える構成である。なお、図8に示す制御部60、通信部61、出力部62、および操作部63は、それぞれ、図7に示す制御部40、通信部41、出力部43、および操作部44と同様のハードウェア構成であるので、その説明を省略する。
測位部64は、GPS(Global Positioning System)等の衛星測位システムを利用して測位衛星からの電波を、測位用アンテナ(図示せず)を介して受信し、受信した電波から自車の現在地の情報(経度および緯度)を算出するものである。測位部64は、算出した現在地の情報を制御部60に送出する。
駆動部65は、制御部60からの指示に基づき、自車を駆動するものである。駆動部65は、エンジン、モータ等の駆動装置、車輪、上記駆動装置からの駆動力を上記車輪に伝達するための伝達機構、等によって構成される。
制御部60は、位置情報作成部70、警報取得部71、および運転制御部72を備える構成である。なお、警報取得部71の動作は、図7に示す警報取得部51と同様であるので、その説明を省略する。
位置情報作成部70は、測位部64からの現在地の情報と自車の車両IDとを含む位置情報を作成するものである。位置情報作成部70は、作成した位置情報を、通信部61を介して監視サーバ3に送出する。
運転制御部72は、運転手から操作部63を介しての指示に基づき駆動部65を制御するものである。これにより、運転手は、自車を手動で運転することができる。
(自動運転車)
図9は、自動運転車2Aの概略構成を示すブロック図である。図9に示すように、自動運転車2Aは、制御部80、通信部81、測位部82、駆動部83、およびセンサ部84を備える構成である。なお、図9に示す制御部80、通信部81、測位部82、および駆動部83は、それぞれ、図8に示す制御部60、通信部61、測位部64、および駆動部65と同様のハードウェア構成であるので、その説明を省略する。
センサ部84は、周囲の画像、障害物など、自動運転に必要な各種情報を検出するものである。センサ部84は、カメラ、LiDAR等のレーダ、等の検出デバイスによって構成される。センサ部84は、検出したセンサ情報を制御部80に送出する。
制御部80は、位置情報作成部90、車両情報作成部91、指示取得部92、および運転制御部93を備える構成である。なお、位置情報作成部90の動作は、図8に示す位置情報作成部70と同様であるので、その説明を省略する。
車両情報作成部91は、測位部82からの現在地の情報と、センサ部84からのセンサ情報とを用いて、上述の車両情報を作成するものである。車両情報作成部91は、作成した車両情報を、通信部81を介して監視員端末4に送出すると共に、運転制御部93に送出する。
指示取得部92は、監視員端末4からの運転操作情報を、通信部81を介して取得するものである。指示取得部92は、取得した運転操作情報を運転制御部93に送出する。
運転制御部93は、車両情報作成部91からの車両情報に基づき自動運転を行うように、駆動部83を制御するものである。本実施形態では、運転制御部93は、指示取得部92から運転操作情報を取得した場合、該運転操作情報に基づき、駆動部83を制御する。これにより、自車の運転を監視員が行うことができる。
(車両判定処理)
次に、図2に示す監視サーバ3のステップT31~ステップT34の詳細について説明する。
図10は、監視サーバ3の車両判定部21における車両判定処理(図2のステップT31)の流れを示すフローチャートである。図10に示すように、まず、車両判定部21は、対象となる交差点CRの1つを選択し(S10)、選択した交差点CRから所定範囲内に存在する車両2を、車両位置記憶部30の位置情報を用いて抽出する(S11)。上記所定範囲の例としては、上記交差点CRを中心とする半径1kmの円、上記交差点CRを中心とし、一辺が1kmである正方形、などが挙げられる。
次に、車両判定部21は、交差点設定記憶部31の設定情報を用いて、上記交差点CRに設定された判定エリアの1つを選択し(S12)、選択した判定エリアに存在する車両2をさらに抽出する(S13)。また、車両判定部21は、交差点状況記憶部32の状況情報を用いて、上記判定エリアに対応付けられた車両2が上記判定エリアに未だ存在するかを判定し(S14)、存在しない場合、該当する状況情報を交差点状況記憶部32から削除する(S15)。次に、抽出した車両2に関する状況情報を交差点状況記憶部32に記憶する(S16)。
次に、上記交差点CRに設定された全ての判定エリアについて、上記のステップS12~ステップS16を繰り返す(S17)。そして、対象となる全ての交差点CRについて、上記ステップS10~ステップS17を繰り返す(S18)。その後、上記処理を終了する。
(衝突判定処理)
図11は、上記構成の衝突判定部22における衝突判定処理(図2のステップT32~ステップT34)の流れを示すフローチャートである。図11に示すように、まず、衝突判定部22は、対象となる交差点CRの1つを選択し(S20)、選択した交差点CRに対応付けられた判定エリアおよび車両2のセットを、交差点状況記憶部32の状況情報を用いて抽出する(S21)。
次に、衝突判定部22は、交差点設定記憶部31の衝突判定行列を用いて、上記セットに含まれる車両2が衝突する可能性の有無を判定する(S22)。図6の例では、交差点CR1に対応付けられた2つのセットにそれぞれ含まれる判定エリアA1・A3は互いに異なるので、判定エリアA1・A3にそれぞれ対応付けられた車両V1・V3は、衝突する可能性が有ると判定される。
次に、対象となる全ての交差点CRについて、上記ステップS20~ステップS22を繰り返す(S23)。上記ステップS20~ステップS23が図2のステップT32に対応する。
次に、衝突判定部22は、上述のステップS20~S23により衝突する可能性が有ると判定された車両2の1つを選択し(S24)、選択した車両2が自動運転車2Aであるか否かを判断する(S25)。自動運転車2Aでは無い場合、すなわち、手動運転車2Bである場合、衝突判定部22は、上記手動運転車2Bに警報情報を送信する(S26)。一方、自動運転車2Aの場合、衝突判定部22は、監視員端末4に警報情報を送信する(S27)。
次に、衝突可能性が有ると判定された車両2の全てについて、ステップS24~ステップS27を繰り返す(S28)。上記ステップS24~ステップS28が図2のステップT33・T34に対応する。その後、上記処理を終了する。
従って、衝突判定部22は、交差点設定記憶部31を参照して衝突判定行列を読み出すという簡便な処理により、衝突可能性を判定することができる。また、衝突判定部22は、交差点CRごとに衝突可能性を判定することができる。
(変形例1)
図12は、図5に示す衝突判定行列の一変形例を表形式で示す図である。図12に示す衝突判定行列は、図1に示す進入路R7に進入した車両2が左折のみ可能である場合を示している。この場合、判定エリアA1から交差点CRに進入する車両2は、判定エリアA7から交差点CRに進入する車両2と衝突する可能性が無い。従って、判定エリアA1と判定エリアA7との組合せには「無」が対応付けられている。このように、交差点CRにおける実際の状況に従って衝突判定行列を変更することにより、上記衝突可能性を判定する精度を向上させることができる。
(変形例2)
図13は、図1に示す交差点CRとは別の交差点CR2を示す平面図である。図13に示す交差点CR2では、進入路R1が交差点CR2付近で左折レーン、直進レーン、および右折レーンに分かれており、上記左折レーン、上記直進レーン、および上記右折レーンにそれぞれ判定エリアA1l・A1s・A1rが設定されている。また、他の進入路R3・R5・R7も同様である。
図14は、図5に示す衝突判定行列の別の変形例を表形式で示す図である。図14に示す衝突判定行列は、図13に示す交差点CR2に適合させたものである。例えば、判定エリアA1lに位置する車両2は、交差点CR2を左折して退出路R2を走行することになる。従って、上記車両2と衝突する可能性がある車両2は、判定エリアA5rから交差点CR2を右折して退出路R2を走行する車両2と、判定エリアA7sから交差点CR2を直進して退出路R2を走行する車両2と、のみである。
そこで、本変形例の衝突判定行列では、判定エリアA1lの行において、判定エリアA5rとの組合せと、判定エリアA7sとの組合せと、には、「有」が対応付けられており、その他の判定エリアとの組合せには「無」が対応付けられている。このように、交差点CR2における実際の状況に従って衝突判定行列を変更することにより、上記衝突可能性を判定する精度を向上させることができる。
(付記事項)
なお、上記警報情報は、衝突可能性がある相手の車両2が位置する進入路を含んでもよい。この場合、注意すべき進入路を、手動運転車2Bの運転者、または、監視員端末4の監視員が把握することができる。
また、本実施形態の車両監視システム1は、信号機の無い交差点CRを対象とすることが好適である。なぜなら、信号機の有る交差点CRでは、車両2が信号機に従って走行すれば、車両2どうしの衝突の大部分を回避できるからである。しかしながら、本実施形態の車両監視システム1は、信号機の有る交差点CRを対象としてもよい。この場合、青信号である2つの進入路(第1走行路および第2走行路)に設定された判定エリアのみを用いて、衝突可能性を判定すればよい。
また、本実施形態の交差点CRは、4本の進入路が設けられた四叉路であるが、3本の進入路が設けられた三叉路であってもよいし、5本以上の進入路が設けられた多叉路であってもよい。
〔実施形態2〕
本発明の別の実施形態について、図15を参照して説明する。本実施形態の車両監視システム1は、図1~図11に示す車両監視システム1に比べて、監視サーバ3の交差点設定記憶部31に記憶された衝突判定行列が異なるのみであり、その他の構成は同様である。
図15は、本実施形態における衝突判定行列の一例を表形式で示す図である。図15に示す衝突判定行列は、図5に示す衝突判定行列に比べて、衝突判定行列の各要素が「無」・「有」の2段階から、2以上の複数段階を示すレベル値に変更されている。図15に示す衝突判定行列では、「無」がレベル値0に対応し、「有」がレベル値1~7に対応する。衝突可能性が高くなるにつれて、レベル値の数値が増加するように設定される。なお、レベル値の上限値は「7」に限るものではなく、任意の値に設定可能である。また、レベル値は、交差点CRにおける各進入路の交通量、過去の衝突事故の件数および内容、等に基づいて統計的に算出されてもよい。また、手動運転車2Bを対象とする場合は、危険度が増す可能性を鑑み、レベル値を加算してもよい。
本実施形態では、監視サーバ3が手動運転車2Bまたは監視員端末4に警報情報を送信する場合(図2のステップT33・T34)、上記警報情報にレベル値を含めている。これにより、レベル値に基づいて、手動運転車2Bの運転手は、手動運転車2Bを徐行させたり、停止させたりすることができ、また、監視員端末4の監視員は、該当する自動運転車2Aを徐行させたり、停止させたりすることができる。すなわち、レベル値に応じた衝突回避策をとることができる。
例えば、レベル値が1~3の何れかである場合、監視員端末4が自動運転車2Aに減速するように指示してもよい。また、レベル値が5または6である場合、監視員端末4が自動運転車2Aに減速するように指示すると共に、監視員が監視員端末4を介して自動運転車2Aを監視し、必要に応じて運転操作を行ってもよい。また、レベル値が7である場合、監視員端末4が自動運転車2Aに徐行するように指示すると共に、監視員が監視員端末4を介して自動運転車2Aを監視し、必要に応じて運転操作を行ってもよい。
(付記事項)
レベル値は、車両2が自動運転車2Aおよび手動運転車2Bの何れであるかによって異なっていてもよい。そこで、図5に示す衝突判定行列は、自動運転車2Aどうしの場合、手動運転車2Bどうしの場合、および、自動運転車2Aおよび手動運転車2Bの場合ごとに設定されて、交差点設定記憶部31に記憶されてもよい。
〔実施形態3〕
本発明のさらに別の実施形態について説明する。本実施形態の車両監視システム1は、実施形態2の車両監視システム1に比べて、監視サーバ3の衝突判定部22(車両制御部)が、衝突可能性がある自動運転車2A(外部装置)に対し運転を指示する(走行を制御する)点が追加される点が異なる。この場合、監視員端末4を省略することができる。また、監視サーバ3が、交通管制システム(コントロールセンター)として機能することができる。
本実施形態の衝突判定部22は、図15に示すレベル値に基づいて自動運転車2Aに運転を指示することが望ましい。例えば、レベル値が1~3の何れかである場合、衝突判定部22は自動運転車2Aに減速するように指示してもよい。また、レベル値が5または6である場合、衝突判定部22は自動運転車2Aに徐行するように指示してもよい。また、レベル値が7である場合、衝突判定部22は自動運転車2Aに停止するように指示してもよい。そして、レベル値が0になった場合、或いは、衝突可能性のある他の判定エリアに車両2が存在しなくなった場合、衝突判定部22は自動運転車2Aに自動運転を再開するように指示してもよい。
(付記事項)
なお、衝突可能性がある2つの車両2の両方が自動運転車2Aである場合、衝突判定部22は、2つの自動運転車2Aの何れか一方に運転を指示してもよい。また、衝突可能性がある2つの車両2が自動運転車2Aおよび手動運転車2Bである場合、衝突判定部22は、上記自動運転車2Aに運転を指示する一方、上記手動運転車2Bに警報情報を送信しなくてもよい。上記自動運転車2Aの走行を制御するのみで衝突可能性を低減できるからである。
〔実施形態4〕
本発明のさらに別の実施形態について説明する。本実施形態の車両監視システム1は、図1~図11に示す車両監視システム1に比べて、車両2の走行速度に応じて判定エリアの長さ(範囲)が変更される点が異なる。
本実施形態では、図2に示すステップT10・T20において、自動運転車2Aおよび手動運転車2Bは、自車の位置情報と、自車の走行速度を示す速度情報と、を取得して監視サーバ3に送信する。また、図2に示すステップT30において、監視サーバ3の位置収集部20は、各車両2から位置情報および速度情報を収集する。
また、図2に示すステップT31において、監視サーバ3の車両判定部21(設定部)は、上記位置情報に基づいて、交差点CRへの車両2の進入路を特定し、上記進入路に設定された判定エリアの長さを、上記速度情報に基づいて変更(設定)する。このとき、車両2の走行速度に比例して上記判定エリアの長さを長くすることが望ましい。一例として、車両2が時速20kmの場合は上記判定エリアの長さ30mに設定し、車両2が時速40kmの場合は上記判定エリアの長さ60mに設定する。そして、監視サーバ3は、上記位置情報を用いて、上記判定エリアに車両2が存在するかを判定する。従って、衝突判定部22が判定する対象の車両2を精度よく選択することができる。
〔付記事項〕
なお、上記の実施形態では、交差点CRを、衝突可能性を判定する対象地点としているが、例えばトンネル、急なカーブのような見通しの悪い場所、交通事故が頻発している場所を対象地点としてもよい。この場合、対象地点への進入路は2つとなり、2つの上記進入路(第1走行路および第2走行路)に設定された2つの判定エリア(第1エリアおよび第2エリア)を用いて、2つの判定エリアにそれぞれ存在する2つの車両2(第1車両および第2車両)が衝突する可能性を判定すればよい。
ところで、交差点CRにおける衝突可能性は、日中、深夜、ラッシュアワー等の時間帯によっても変化し得る。そこで、各実施形態にて用いられる衝突判定行列は、時間帯ごとに設定されて、交差点設定記憶部31に記憶されてもよい。
〔ソフトウェアによる実現例〕
車両2、監視サーバ3、および監視員端末4(以下、「装置」と呼ぶ)の機能は、当該装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、当該装置の各制御ブロック(特に制御部10、40、60、および80に含まれる各部)としてコンピュータを機能させるためのプログラムにより実現することができる。
この場合、上記装置は、上記プログラムを実行するためのハードウェアとして、少なくとも1つの制御装置(例えばプロセッサ)と少なくとも1つの記憶装置(例えばメモリ)を有するコンピュータを備えている。この制御装置と記憶装置により上記プログラムを実行することにより、上記各実施形態で説明した各機能が実現される。
上記プログラムは、一時的ではなく、コンピュータ読み取り可能な、1または複数の記録媒体に記録されていてもよい。この記録媒体は、上記装置が備えていてもよいし、備えていなくてもよい。後者の場合、上記プログラムは、有線または無線の任意の伝送媒体を介して上記装置に供給されてもよい。
また、上記各制御ブロックの機能の一部または全部は、論理回路により実現することも可能である。例えば、上記各制御ブロックとして機能する論理回路が形成された集積回路も本発明の範疇に含まれる。この他にも、例えば量子コンピュータにより上記各制御ブロックの機能を実現することも可能である。
また、上記各実施形態で説明した各処理は、AI(Artificial Intelligence:人工知能)に実行させてもよい。この場合、AIは上記制御装置で動作するものであってもよいし、他の装置(例えばエッジコンピュータまたはクラウドサーバ等)で動作するものであってもよい。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
1 車両監視システム
2 車両(外部装置)
2A 自動運転車
2B 手動運転車
3 監視サーバ(監視装置)
4 監視員端末(外部装置)
5 通信ネットワーク
10 制御部
11 通信部
12 記憶部
20 位置収集部(取得部)
21 車両判定部(設定部)
22 衝突判定部(送信部、車両制御部)
30 車両位置記憶部
31 交差点設定記憶部
32 交差点状況記憶部

Claims (9)

  1. 複数の車両の位置情報を取得する取得部と、
    前記位置情報を用いて、対象地点へ向かう第1走行路および前記対象地点の少なくとも一方に設定された第1エリアに第1車両が存在し、かつ、前記対象地点へ向かう第2走行路および前記対象地点の少なくとも一方に設定された第2エリアに第2車両が存在するかを判定する車両判定部と、
    前記第1エリアに前記第1車両が存在し、かつ、前記第2エリアに前記第2車両が存在する場合、前記第1車両と前記第2車両とが衝突する可能性を判定する衝突判定部と
    異なるエリア同士の組合せと、前記衝突する可能性を示す衝突可能性情報とが対応付けられた判定情報を記憶する記憶部とを備え
    前記衝突判定部は、前記第1エリアに前記第1車両が存在し、かつ、前記第2エリアに前記第2車両が存在する場合、前記記憶部に記憶された前記判定情報を参照し、前記第1エリアおよび前記第2エリアの組合せに対応付けられた前記衝突可能性情報を読み出す、監視装置。
  2. 前記第1エリアは、前記第1走行路における、前記対象地点に隣接する部分を含み、
    前記第2エリアは、前記第2走行路における、前記対象地点に隣接する部分を含む、請求項1に記載の監視装置。
  3. 前記衝突判定部の判定結果を外部装置に送信する送信部をさらに備える、請求項1または2に記載の監視装置。
  4. 前記衝突判定部の判定結果に基づき、前記第1車両および前記第2車両の少なくとも一方の走行を制御する車両制御部をさらに備える、請求項1から3の何れか1項に記載の監視装置。
  5. 前記衝突判定部は、前記可能性をレベル値で示す、請求項1から4の何れか1項に記載の監視装置。
  6. 前記対象地点は複数存在し、
    前記記憶部は、前記対象地点毎の前記判定情報を記憶する、請求項1から5の何れか1項に記載の監視装置。
  7. 前記取得部は、前記複数の車両の各々の走行速度をさらに取得し、
    前記第1車両の走行速度に応じて前記第1エリアの範囲を設定し、前記第2車両の走行速度に応じて前記第2エリアの範囲を設定する設定部をさらに備える、請求項1からの何れか1項に記載の監視装置。
  8. 前記対象地点は、3本以上の走行路が接続された交差点であり、
    前記第1走行路および前記第2走行路は、前記3本以上の走行路のうちの2つである、請求項1からの何れか1項に記載の監視装置。
  9. 監視装置の制御方法であって、
    複数の車両の位置情報を取得する取得ステップと、
    前記位置情報を用いて、対象地点へ向かう第1走行路および前記対象地点の少なくとも一方に設定された第1エリアに第1車両が存在し、かつ、前記対象地点へ向かう第2走行路および前記対象地点の少なくとも一方に設定された第2エリアに第2車両が存在するかを判定する車両判定ステップと、
    前記第1エリアに前記第1車両が存在し、かつ、前記第2エリアに前記第2車両が存在する場合、前記第1車両と前記第2車両とが衝突する可能性を判定する衝突判定ステップと、を含み、
    前記監視装置は、異なるエリア同士の組合せと、前記衝突する可能性を示す衝突可能性情報とが対応付けられた判定情報を記憶する記憶部を備え、
    前記衝突判定ステップにて、前記第1エリアに前記第1車両が存在し、かつ、前記第2エリアに前記第2車両が存在する場合、前記記憶部に記憶された前記判定情報を参照し、前記第1エリアおよび前記第2エリアの組合せに対応付けられた前記衝突可能性情報を読み出す、制御方法。
JP2022001806A 2022-01-07 2022-01-07 監視装置およびその制御方法 Active JP7326506B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022001806A JP7326506B2 (ja) 2022-01-07 2022-01-07 監視装置およびその制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022001806A JP7326506B2 (ja) 2022-01-07 2022-01-07 監視装置およびその制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2023101272A JP2023101272A (ja) 2023-07-20
JP7326506B2 true JP7326506B2 (ja) 2023-08-15

Family

ID=87201703

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022001806A Active JP7326506B2 (ja) 2022-01-07 2022-01-07 監視装置およびその制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7326506B2 (ja)

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014225114A (ja) 2013-05-16 2014-12-04 インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーションInternational Business Machines Corporation 車両衝突防止処理方法、プログラム及びシステム

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7054667B2 (ja) * 2018-10-23 2022-04-14 株式会社京三製作所 道路交通制御システム

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014225114A (ja) 2013-05-16 2014-12-04 インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーションInternational Business Machines Corporation 車両衝突防止処理方法、プログラム及びシステム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2023101272A (ja) 2023-07-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6904224B2 (ja) 運転支援装置
JP6222137B2 (ja) 車両制御装置
JP6422812B2 (ja) 運転支援装置および運転支援方法
US9594373B2 (en) Apparatus and method for continuously establishing a boundary for autonomous driving availability and an automotive vehicle comprising such an apparatus
US11468774B2 (en) Systems and methods for cooperative ramp merge
JP6624158B2 (ja) 電子制御装置
JP4066993B2 (ja) 安全速度提供方法及び速度制御方法並びに車載装置
JP4230341B2 (ja) 運転支援装置
JP5003465B2 (ja) 運転支援システム、路上通信装置、および、情報提供装置
US20150253778A1 (en) Apparatus and method for prediction of time available for autonomous driving, in a vehicle having autonomous driving capabilities
JP2018077652A (ja) 車両運転支援システムおよび集合住宅
US11400934B2 (en) Systems and methods for cooperative ramp merge
JP7039940B2 (ja) 車両制御装置
JP2017019397A (ja) 走行制御装置
JP2014041556A (ja) 運転支援装置
CN111565992A (zh) 车辆控制装置
JP2019036339A (ja) 運転支援装置
CN111731295B (zh) 行驶控制装置、行驶控制方法以及存储程序的存储介质
JP7140067B2 (ja) 車両制御装置、車両制御方法、及びプログラム
JP5025623B2 (ja) 情報提供装置および情報提供方法
JP2009146288A (ja) 車両用走行支援装置
JP2003099896A (ja) 交差点走行支援装置
JP2022108049A (ja) 車両制御システム
WO2018225365A1 (ja) 車両制御装置
JP5401971B2 (ja) 運転支援装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220121

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221122

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230123

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230418

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230602

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230718

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230802

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7326506

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150