JP7326183B2 - 窒化ランタン - Google Patents

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本発明は、窒化ランタンに関する。
窒化ランタンは、例えば、白色LED用蛍光体(LaSi35)の原料として使用されている。窒化ランタンの製造方法として、例えば、金属ランタンを窒素ガス下又はアンモニア中で加熱する方法、又は炭化ランタンをアンモニア中で加熱する方法が知られている(非特許文献1)。また、水素化ランタンを窒素ガス又はアンモニアガス下で加熱する方法(特許文献1)、金属ランタンに運動を与えながら水素ガス及び窒素ガスの混合ガス中で加熱する方法(特許文献2)も提案されている。
特開2012-56834号公報 特開2013-121887号公報
化学大辞典5、初版第1刷、共立出版株式会社、第888頁、1961年4月15日
白色LED用蛍光体は、例えば、窒化ランタン及び窒化ケイ素からなる混合原料を窒化ホウ素製坩堝に入れ、真空加圧焼結炉にて加圧焼成することで製造される。そして、窒化ランタンは、大気中のわずかな水分と反応して水酸化ランタンに変質しやすいため、原料の準備や混合は、不活性ガス雰囲気で行われ、その雰囲気に調整容易なバッチ式が通常採用される。このようなバッチ式製造における混合原料の割合は、窒化ケイ素43.8cm3に対して窒化ランタンが106.9cm3であり、窒化ランタンが支配的条件になるため、かさ密度のより高い窒化ランタンが求められている。
また、前記従来法に記載されるように、アンモニア雰囲気にて焼成すると、焼成時にアンモニアが窒素ガスと水素ガスに分解するため、窒化ランタン中に高濃度の水素ガスが混入し、水素濃度の高い製品が製造される(比較例1参照)。加えて、水素化ランタンを原料に使用すると、製品中に原料である水素化ランタンの極僅かな残存が懸念される。このように不純物が僅かでも窒化ランタンに混入していると、蛍光体の品質低下に繋がるため、より純度の高いものが求められている。
しかしながら、前記従来法においては、窒化ランタンのかさ密度や水素濃度について一切検討されておらず、これまで窒化ランタンのかさ密度や水素濃度に着目した報告もない。
本発明の課題は、かさ密度が高く、かつ水素濃度の低い窒化ランタン及びその製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく検討した結果、金属ランタンを焼成する窒化ランタンの製造方法において、窒化反応と脱水素反応とを組み合わせた焼成工程を行うことで、かさ密度が高く、水素濃度の低い窒化ランタンが得られることを見出した。
すなわち、本発明は、次の〔1〕~〔3〕を提供するものである。
〔1〕初期かさ密度が1.6g/cm3以上であり、かつタップかさ密度が2.4g/cm3以上であり、水素濃度が1000ppm以下である、窒化ランタン。
〔2〕金属ランタンを400~1100℃の温度で加熱する焼成工程を含む窒化ランタンの製造方法であって、
焼成工程は、第1の焼成工程と、第2の焼成工程を含み
第1の焼成工程は、窒素ガスとアンモニアガスとの体積比(窒素/アンモニア)が6.5以下である混合ガスの雰囲気にて行い、
第2の焼成工程は、窒素ガスの雰囲気にて行う、
窒化ランタンの製造方法。
〔3〕焼成工程後、焼成物を粉砕する工程を含む、〔2〕記載の窒化タンタンの製造方法。
本発明によれば、かさ密度が高く、かつ水素濃度の低い窒化ランタンを提供することができる。また、本発明によれば、そのような窒化ランタンを簡便な操作で工業的に有利に製造することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
〔窒化ランタン〕
本発明の窒化ランタンは、かさ密度が高いことを特徴とする。
具体的には、初期かさ密度は1.6g/cm3以上であるが、1.63g/cm3以上が好ましく、1.75g/cm3以上がより好ましく、1.8g/cm3以上が更に好ましい。
タップかさ密度は2.4g/cm3以上であるが、2.53g/cm3以上が好ましく、2.6g/cm3以上がより好ましく、2.8g/cm3以上が更に好ましい。
ここで、本明細書において「初期かさ密度」とは、試料を分散させて容器に入れたときのかさ密度をいい、また「タップかさ密度」とは、試料を分散させて容器に入れた後、容器にタップによる衝撃を与え、試料の体積変化がなくなったときのかさ密度をいう。なお、初期かさ密度及びタップかさ密度は、いずれもJIS R 1628「ファインセラミックス粉末のかさ密度測定方法」に準拠して測定するものとする。
本発明の窒化ランタンは、更に水素濃度が低いことも特徴とする。
具体的には、水素濃度は1000ppm以下であるが、750ppm以下が好ましく、500ppm以下がより好ましく、250ppm以下が更に好ましく、100ppm以下がより更に好ましい。なお、水素濃度の下限値は特に限定されず、0ppmであっても構わない。
ここで、本明細書において「水素濃度」とは、窒化ランタン中に含まれる水素含有量をいう。かかる水素濃度は、例えば、酸素窒素水素分析装置により測定することが可能であり、酸素窒素水素分析装置として、例えば、TCH-600(LECO合同会社)を使用することができる。
また、本発明の窒化ランタンは、粒子状であることが好ましく、平均粒子径は50μm以下が好ましく、40μm以下がより好ましく、30μm以下が更に好ましく、20μm以下がより更に好ましい。なお、かかる平均粒子径の下限値は特に限定されないが、平均粒子径が小さいと変質しやすいため、1μm以上が好ましく、3μm以上がより好ましく、5μm以上が更に好ましい。ここで、本明細書において「平均粒子径」とは、JIS R 1629「ファインセラミックス原料のレーザ回折・散乱法による粒子径分布測定方法」に準拠して試料の粒度分布を体積基準で作成したときに積算分布曲線の50%に相当する粒子径(D50)を意味する。なお、レーザ回折・散乱法による粒子径分布測定装置として、例えば、マイクロトラックMT3300EX II(マイクロトラック・ベル社製)を使用することができる。
本発明の窒化ランタンは、通常LaN単相である。なお、鉱物相は、粉末X線回折装置を用いて測定し、得られたX線回折パターンから同定することができる。例えば、粉末X線回折装置として、Bruker D8 advance(ブルカー・エイエックスエス株式会社)を使用することができる。
本発明の窒化ランタンは、かさ密度及び水素濃度が上記範囲内となれば適宜の方法により製造することが可能であるが、かかる特性を有する窒化ランタンを簡便に製造できる点で、後述する本発明の製造方法が有用である。
〔窒化ランタンの製造方法〕
本発明の窒化ランタン製造方法は、金属ランタンを加熱する焼成工程を含み、焼成工程が第1の焼成工程と、第2の焼成工程を有することを特徴とするものである。
(金属ランタン)
金属ランタンは、市販品を使用することができるが、高純度であるものが好ましい。例えば、金属ランタンとして、純度99.99質量%以上のものを使用することができる。
金属ランタンの形態は、バルクでも、粉末でも構わないが、かさ密度向上、変質防止の観点から、バルクが好ましい。バルクの大きさは、通常0.1~50mmであり、好ましくは1~30mmであり、更に好ましくは3~20mmである。なお、バルクは、1辺の長さがいずれも上記範囲内にあればよい。このような大きさとするには、例えば、金属ランタンの板状物やインゴットを切断又は切削すればよい。
(第1の焼成工程)
第1の焼成工程は、金属ランタンを、窒素ガスとアンモニアガスとの体積比(窒素/アンモニア)が6.5以下である混合ガスの雰囲気にて焼成する工程である。これにより、金属ランタンを窒化反応に供して窒化ランタンを生成させることができる。
窒素ガスとして、例えば、純度99.9容積%以上の窒素ボンベガス、液化窒素を使用することができる。また、アンモニアガスとして、例えば、純度99.8質量%以上の液化アンモニアを使用することができる。
混合ガス中の窒素ガスとアンモニアガスとの体積比(窒素/アンモニア)は6.5以下であるが、かさ密度向上の観点から、0.1~6が好ましく、0.2~5.7がより好ましく、0.3~5.5が更に好ましく、0.4~5.3がより更に好ましい。
混合ガスの供給方法としては、所定量の窒素ガスと所定量のアンモニアガスを混合して反応装置に供給しても、両者を別個の配管から反応装置に供給してもよい。
また、窒素ガス及びアンモニアガスは、両者の体積比が上記範囲内となるように、各ガスの供給速度を、通常0.01~100L/min、好ましくは0.1~10L/minの範囲内で制御される。
焼成に使用する装置は、装置内に混合ガスを流通でき、かつ焼成温度に耐えられる装置であれば特に限定されないが、例えば、管状炉、電気炉、バッチ式キルン、ロータリーキルンを挙げることができる。
焼成は、混合ガスの雰囲気であれば、混合ガスの流通下で行っても、混合ガスに置換した密閉空間で行っても構わない。中でも、窒化反応促進の観点から、混合ガスの流通下で行うことが好ましい。なお、焼成は、常圧で行えばよく、加圧又は真空とすることを要しない。
焼成温度は400~1100℃であるが、450~1050℃が好ましく、500~1000℃が更に好ましい。焼成温度が400℃未満では窒化反応が進行し難く、また1100℃を超えると、LaN単相を得難くなる。
焼成時間は、反応スケールにより一様ではないが、例えば、通常0.5~60時間、好ましくは1~45時間、更に好ましくは3~30時間である。
(第2の焼成工程)
第2の焼成工程は、第1の焼成工程後の焼成物を、窒素ガスの雰囲気にて焼成する工程である。これにより、第1の焼成工程後の焼成物を脱水素反応に供して焼成物中の水素濃度を低減することができる。
窒素ガスとしては、第1の焼成工程と同様のものを用いることができる。
窒素ガスの供給方法としては、第1の焼成工程を流通下で行った場合、例えば、反応装置への混合ガスの供給を停止し、それとは別個の配管から窒素ガスを反応装置に供給すればよい。なお、窒素ガスの供給速度は、通常0.01~100L/min、好ましくは0.1~10L/minの範囲内で制御される。
第1の焼成工程を密閉空間で行った場合には、密閉容器内の雰囲気を窒素ガスに置換すればよく、置換方法は公知の方法を採用することができる。
また、
焼成温度は400~1100℃の範囲内であれば、第1の焼成工程と同一でも、異なっていてもよく、適宜選択することができる。
焼成時間は、水素濃度低減の観点から、通常1分~60時間であり、好ましくは5分~30時間であり、更に好ましくは10分~10時間である。
なお、焼成は、第1の焼成工程と同様に常圧で行えばよく、加圧又は真空とすることを要しない。
第2の焼成工程後、焼成物を冷却してもよく、例えば、常温(20±15℃)まで冷却することができる。また、冷却後の焼成物を、必要により粉砕工程に供して粒子状としてもよい。
(粉砕)
粉砕は、粉砕装置を使用することができる。粉砕装置としては、窒化ランタンを粉砕可能であり、且つ密閉状態とすることができれば特に限定されないが、例えば、媒体粉砕機を挙げることができる。媒体粉砕機としては、例えば、ミルが挙げられ、具体的には、遊星ボールミル、ボールミル、ディスクミル等の容器駆動媒体ミルを挙げることができる。なお、粉砕媒体及び粉砕容器の材質としては、窒化ランタンを粉砕可能であり、かつ不純物の混入を防止できれば特に限定されない。
粉砕条件は、粉砕装置の種類、製造スケールにより適宜設定可能であるが、例えば、通常回転数50~400rpmで、1~1440分である。また、粉砕する際の温度は、例えば、常温(20℃±15℃)である。
粉砕時の雰囲気は、変質防止の観点から、酸素非含有雰囲気が好ましい。酸素非含有雰囲気としては、例えば、不活性ガス雰囲気が挙げられ、具体的には、窒素ガス雰囲気、アルゴンガス雰囲気、窒素水素混合ガス雰囲気、アルゴン水素混合ガス雰囲気等を挙げることができる。なお、窒素水素混合ガス又はアルゴン水素混合ガスを用いる場合は、水素を3~5体積%とすることが好ましい。
粉砕時の雰囲気を酸素非含有雰囲気とするには、例えば、ミルを使用する場合、酸素非含有雰囲気のグローブボックス内で、粉砕容器内の気相を置換した後、該粉砕容器に粉砕媒体、窒化物及び酸素吸収剤を収容し、粉砕媒体の開口部を密閉すればよい。
このようにして得られた窒化ランタンは、従来に比して、かさ密度が高く、かつ水素濃度が低減されている。具体的には、かさ密度及び水素濃度が上記した範囲内にあり、また上記した平均粒子径を具備することができる。
以下、実施例を挙げて、本発明の実施の形態を更に具体的に説明する。但し、本発明は、下記の実施例に限定されるものではない。
1.窒化ランタンの鉱物相の同定
窒化ランタンの鉱物相は、粉末X線回折装置(ブルカー・エイエックスエス株式会社製、Bruker D8 advance)を用いて測定し、得られたX線回折パターンから同定を行った。
2.かさ密度(初期かさ密度及びタップかさ密度)の測定
窒化ランタン粉末の初期かさ密度及びタップかさ密度を、JIS R 1628「ファインセラミックス粉末のかさ密度測定方法」に準拠して測定した。
3.水素濃度の測定
窒化ランタン粉末の水素濃度は、酸素窒素水素分析装置(LECO合同会社製、TCH-600)で測定した。
4.平均粒子径(D50)の測定
窒化ランタン粉末の粒度分布を、JIS R 1629「ファインセラミックス原料のレーザ回折・散乱法による粒子径分布測定方法」に準拠して体積基準で作成した。そして、積算分布曲線の50%に相当する粒子径(D50)を求めた。なお、レーザ回折・散乱法による粒子径分布測定装置として、マイクロトラックMT3300EX II(マイクロトラック・ベル社製)を使用した。
5.評価
下記の要件(1)~(4)のすべてを満たすものを「〇」とし、いずれか1以上を満たさないものを「×」と評価した。
(1)鉱物相がLaN単相であること
(2)初期かさ密度が1.6g/cm3以上であること
(3)タップかさ密度が2.4g/cm3以上であること
(4)水素濃度が1000ppm以下であること
実施例1
アルミナ製ボートに金属ランタン(三津和化学社製、10mm角)を42g量り取り、炉心管の中央部に仕込み、管状炉に設置した。次いで、窒素ガス1L/minとアンモニアガス1L/minをそれぞれ炉心管内に流通させ、500℃の温度まで5℃/minで昇温し、10時間保持後、流通ガスを窒素ガス1L/minに切り替え、1時間焼成した。焼成後、室温まで徐冷し、焼成物をボールミルにて350rpm、3分間の条件で粉砕して粉末を得た。得られた粉末についてX線回折装置を用いて測定し、X線回折パターンから鉱物相の同定を行い、LaN単相であることを確認した。そして、窒化ランタン粉末の初期かさ密度及びタップかさ密度、水素濃度並びに平均粒子径を測定した。その結果を表1に示す。
実施例2~5
混合ガス中の窒素ガスとアンモニアガスとの体積比(窒素/アンモニア)を表1に示す割合に変更したこと以外は、実施例1と同様の操作により粉末を得た。得られた粉末について、実施例1と同様に鉱物相の同定を行い、LaN単相であることを確認した。そして、窒化ランタン粉末の初期かさ密度及びタップかさ密度、水素濃度並びに平均粒子径を測定した。その結果を表1に示す。
比較例1
第2の焼成工程を行わなかったこと以外は、実施例1と同様の操作により粉末を得た。得られた粉末について、実施例1と同様に鉱物相の同定を行い、LaN単相であることを確認した。そして、窒化ランタン粉末の初期かさ密度及びタップかさ密度、水素濃度並びに平均粒子径を測定した。その結果を表1に示す。
比較例2
第1の焼成工程において窒素ガスを流通しなかったこと以外は、実施例1と同様の操作により粉末を得た。得られた粉末について、実施例1と同様に鉱物相の同定を行い、LaN単相であることを確認した。そして、窒化ランタン粉末の初期かさ密度及びタップかさ密度、水素濃度並びに平均粒子径を測定した。その結果を表1に示す。
比較例3
混合ガス中の窒素ガスとアンモニアガスとの体積比(窒素/アンモニア)を表1に示す割合に変更したこと以外は、実施例1と同様の操作により粉末を得た。得られた粉末について、実施例1と同様に鉱物相の同定を行い、LaN単相であることを確認した。そして、窒化ランタン粉末の初期かさ密度及びタップかさ密度、水素濃度並びに平均粒子径を測定した。その結果を表1に示す。
比較例4
焼成温度を300℃に変更したこと以外は、実施例1と同様の操作により粉末を得た。得られた粉末について、実施例1と同様に鉱物相の同定を行ったところ、LaN、LaH2及びLaの複相であることが判明した。そのため、その後の分析を断念した。
比較例5
焼成温度を1200℃に変更したこと以外は、実施例1と同様の操作により粉末を得た。得られた粉末について、実施例1と同様に鉱物相の同定を行ったところ、LaN及びLaの複相であることが判明した。そのため、その後の分析を断念した。
比較例1は、特許文献1に記載された方法であるが、第2の焼成工程を行わないため、窒化ランタンの水素濃度が高くなることがわかる。
比較例2は、第1の焼成工程に係る混合ガスに窒素ガスが含まれていないため、窒化ランタンのかさ密度が低くなることがわかる。
比較例3は、第1の焼成工程に係る混合ガス中の窒素ガスとアンモニアガスとの体積比(窒素/アンモニア)が6.5を超えるため、混合ガスの雰囲気で焼成したとしても、窒化ランタンのかさ密度が低くなることがわかる。
比較例4は、焼成温度が400℃に満たないため、第1の焼成工程及び第2の焼成工程を行ったとしても、窒化ランタン、水素化ランタン及びランタンの複相になり、窒化ランタン単相が得られないことがわかる。
比較例5は、焼成温度が1100℃を超えるため、第1の焼成工程及び第2の焼成工程を行ったとしても、窒化ランタン及びランタンの複相になり、窒化ランタン単相が得られないことがわかる。
以上から、金属ランタンを400~1100℃の温度にて、窒素ガスとアンモニアガスとの体積比(窒素/アンモニア)が6.5以下である混合ガスの雰囲気にて加熱する第1の焼成工程と、窒素ガスの雰囲気にて加熱する第2の焼成工程を行うことで、かさ密度の高く、かつ水素濃度の低い窒化ランタンが得られることがわかる。

Claims (3)

  1. 初期かさ密度が1.6g/cm3以上であり、かつタップかさ密度が2.4g/cm3以上であり、水素濃度が1000ppm以下である、窒化ランタン。
  2. 金属ランタンを400~1100℃の温度で加熱する焼成工程を含む窒化ランタンの製造方法であって、
    焼成工程は、第1の焼成工程と、第2の焼成工程を含み
    第1の焼成工程は、窒素ガスとアンモニアガスとの体積比(窒素/アンモニア)が6.5以下である混合ガスの雰囲気にて行い、
    第2の焼成工程は、窒素ガスの雰囲気にて行う、
    窒化ランタンの製造方法。
  3. 焼成工程後、焼成物を粉砕する工程を含む、請求項2記載の窒化タンタンの製造方法。
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