(本開示の基礎となった知見)
まず、発明者らの着眼点が、下記に説明される。
従来、無線通信により互いに通信するテレビと操作装置とがある。無線通信可能なテレビ及び操作装置には、Bluetooth(登録商標)等の規格化された無線通信方式が採用されている。また、従来、操作装置(リモートコントローラともいう)等の1つの装置とではなく、無線通信可能なヘッドホン等の装置とも同時に複数の装置と無線通信可能なテレビがある。ユーザは、例えば、操作装置を操作することで、テレビのオンオフ、テレビに表示する番組を変更する等、テレビの動作を操作する。或いは、ユーザは、例えば、ヘッドホンでテレビから出力される音声を聞きながら、操作装置を操作することでテレビから出力される、つまり、ヘッドホンから出力される音量を調整できる。
ここで、Bluetooth(登録商標)の規格では、複数の装置間での無線通信を可能とするために、当該複数の装置間で主従関係の役割が定義される。具体的には、通信する装置間で主となる装置(マスタともいう)及び従属する装置(スレーブともいう)が決定される。
これにより、複数の装置間で無線通信が行われた場合であっても、通信データの衝突(データ衝突)は、回避される。
なお、ここでいうマスタとは、無線通信する装置間で互いがデータを送信するタイミングを決定する装置をいう。また、ここでいうスレーブとは、無線通信する装置間で互いがデータを送信するタイミングをマスタにより決定される装置をいう。
テレビが複数の装置と同時に無線通信する場合には、例えば、テレビと複数の装置とが通信することで、テレビがマスタとなり、複数の装置がスレーブとなるように、テレビ及び複数の装置それぞれに主又は従が設定される。
これによれば、マスタとして設定されたテレビが、スレーブとして設定された複数の装置とのデータの送受信のタイミングを制御するため、テレビでは、複数の装置と無線通信しても、データ衝突が発生しない。
ここで、一部の装置の中には、上記した主従関係の設定が予め定められている場合がある。例えば、無線通信する際には必ずマスタとなるように予め設定されている装置がある。このような装置とテレビとが無線通信しても、テレビでは、マスタとなるように設定されず、スレーブとなるように設定される。
このような場合、例えば、第1装置とテレビとの間で、第1装置がスレーブとなり、テレビがマスタとなるように設定され、且つ、第1装置とは異なる第2装置とテレビとの間で、第2装置がマスタとなり、テレビがスレーブとなるように設定されることがある。この場合、第2装置は、テレビと第1装置とが無線通信しているタイミングを確認すること無く、第2装置が指定するタイミングで無線通信を行う。このように、例えば、テレビでは、複数の装置から同時に信号が送信された場合、当該複数の装置からの、一部又は全部の信号を受信できない。これをデータ衝突と呼ぶ。例えば、第2装置が、テレビと第1装置とが無線通信しているタイミングを確認すること無く、第2装置が指定するタイミングで無線通信を行うことで、テレビでは、データ衝突が発生する場合がある。
以上を鑑み、発明者らは本開示を創作するに至った。
以下、適宜図面を参照しながら、各実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
なお、発明者らは、当業者が本開示を十分に理解するために添付図面及び以下の説明を提供するのであって、これらによって請求の範囲に記載の主題を限定することを意図するものではない。
(実施の形態1)
以下、図1~図10を用いて、実施の形態1を説明する。実施の形態1では、操作装置は、本体装置と無線通信を確立した後で、本体装置から切り替え信号(第1コマンド)を含むRF信号を受信した場合に、本体装置との通信方式を切り替える。この場合、本体装置と操作装置とは、通信状態を維持する。なお、本体装置と操作装置とは、操作装置がスリープモードになると切断状態になる。また、本体装置と操作装置とは、通信状態から切断状態になった後に、本体装置が接続要求(接続コマンド)を含むRF信号を操作装置から受信した場合、通信状態に復帰する。
[1-1.構成]
<通信システム>
図1は、実施の形態1における本体装置100及び操作装置200を含む通信システム400の構成を示す概略図である。
図1に示すように、通信システム400は、本体装置100と、本体装置100に信号を送信することで、本体装置100をユーザが操作するための操作装置200と、本体装置100と無線通信可能な通信装置300と、を備える。
本体装置100は、第1通信方式に基づく信号を送受信可能であり、且つ、当該第1通信方式とは異なる第2通信方式に基づく信号を送信可能な操作装置200、及び、第1通信方式に基づく信号を送受信可能な通信装置300と無線通信する装置である。本体装置100としては、BD(Blu-ray(登録商標) Disc)プレーヤ、レコーダ、ゲーム装置、パーソナルコンピュータ等が例示される。本実施の形態では、本体装置100は、テレビであり、図示しない基地局等から放送された番組等の映像ストリーム(放送電波ともいう)を受信して映像及び音声を出力する。
本体装置100は、操作装置200及び通信装置300と無線通信可能に接続される。
なお、本体装置100と無線通信可能に接続される通信装置300の台数は、1台でもよいし、複数台でもよく、特に限定されない。以下では、通信システム400が1台の通信装置300を備える場合を例示して説明する。
操作装置200は、本体装置100をユーザが操作するためのリモートコントローラである。具体的には、操作装置200は、第1通信方式、又は、第2通信方式に基づく操作信号(以下、キーともいう)を本体装置100に送信することで、本体装置100を操作するための装置である。ユーザは、操作装置200を操作して所望のコマンド(信号)を操作装置200に送信させることで、本体装置100から出力されている映像(番組)を本体装置100に変更させたり、本体装置100から出力されている音声の音量を本体装置100に調整させたりする。つまり、ユーザは、操作装置200を操作することで、本体装置100を操作する。
操作装置200は、2つの通信方式で、本体装置100と無線通信する。具体的には、操作装置200は、第1通信方式、及び、当該第1通信方式とは異なる第2通信方式で本体装置100に信号を送信可能となっている。
第1通信方式と第2通信方式とは、例えば、規格、利用される周波数等が異なる。例えば、第1通信方式と第2通信方式とは、通信速度が異なる。本実施の形態では、第1通信方式は、Bluetooth(登録商標)に基づく通信方式であり、第2通信方式は、IR(Infrared/赤外)光を用いた通信方式である。つまり、本実施の形態では、操作装置200は、IR光を用いて本体装置100に信号(IR信号)を送信可能であり、且つ、Bluetooth(登録商標)規格に基づく電波(RF(Radio Frequency)信号)による無線通信により本体装置100との信号(RF信号)の送受信が可能となっている。また、本体装置100は、IR信号を受信可能であり、且つ、RF信号を送受信可能である。
なお、本体装置100と操作装置200との無線通信方式は、第1無線通信方式と第2無線通信方式とが異なる無線通信方式であればよく、第1無線通信方式及び第2無線通信方式のいずれも特に限定されない。本体装置100と操作装置200との無線通信に用いられる通信方式としては、IR光(周波数:33kHz~40kHz)、Bluetooth(登録商標)(周波数:2402MHz~2480MHz)、無線LAN(Local Area Network)(周波数:2412MHz~2484MHz、5180MHz~5700MHz)、Wi-Fi(登録商標)、ZigBee(登録商標)(周波数:2.4GHz帯、868MHz帯、915MHz帯)、DECT(Digital Enhanced Cordless Telecommunications)(周波数:1880MHz~1900MHz、1920MHz~1930MHz)等の所定の無線通信規格が例示される。
通信装置300は、本体装置100と無線通信する装置である。通信装置300としては、パーソナルコンピュータ、モニタ、スマートホン、ヘッドホン等が例示される。本実施の形態では、通信装置300は、ヘッドホンである。通信装置300は、本体装置100と無線通信することで、本体装置100が出力する音声情報(音声パケット)を取得し、取得した音声情報に基づいて音声を出力する。具体的には、通信装置300は、操作装置200と同じ通信方式に基づき、本体装置100とRF信号により無線通信する。例えば、操作装置200が本体装置100とBluetooth(登録商標)の規格に基づき無線通信する場合、通信装置300は、Bluetooth(登録商標)の規格に基づき本体装置100と無線通信する。或いは、例えば、操作装置200が本体装置100とWi-Fi(登録商標)の規格に基づき無線通信する場合、通信装置300は、本体装置100とWi-Fi(登録商標)の規格に基づき無線通信する。本実施の形態では、通信装置300は、Bluetooth(登録商標)の規格に基づき本体装置100と無線通信する。
<本体装置>
図2は、実施の形態1における本体装置100の構成を示すブロック図である。
本体装置100は、IR通信部110と、RF通信部120と、放送波受信部130と、制御部140と、音声出力部170と、表示部180と、を備える。
RF通信部120は、本体装置100が備える第1通信部の一例である。
IR通信部110は、本体装置100が備える第2通信部の一例である。
IR通信部110は、第2通信方式に基づく信号を受信するための通信インターフェースである。具体的には、IR通信部110は、操作装置200から送信されたIR光を受け付ける(受光する)ためのフォトセンサである。言い換えると、IR通信部110は、操作装置200から送信されたIR光によって示されるIR信号を受け付ける。
RF通信部120は、第1通信方式に基づく信号を送受信するための通信インターフェースである。具体的には、RF通信部120は、RF信号を送受信するための通信インターフェースである。RF通信部120は、RF受信部121と、RF送信部122と、を備える。
RF受信部121は、操作装置200及び通信装置300から送信されたRF信号を受け付けるためのアンテナ等の通信インターフェースである。言い換えると、RF受信部121は、操作装置200及び通信装置300から送信されたRF信号を受け付ける。
RF送信部122は、後述するRF変調部124で変調されたRF信号を操作装置200及び通信装置300に送信するためのアンテナ等の通信インターフェースである。
放送波受信部130は、図示しない基地局等から放送された番組等の映像ストリームを含む信号(放送信号)を受け付けるためのアンテナ等の通信インターフェースである。
制御部140は、各種処理を実行する処理部である。例えば、制御部140は、IR通信部110又はRF通信部120を介して受信した、操作装置200により送信された操作信号に基づいて処理を実行する。
制御部140は、例えば、CPU(Central Processing Unit)と、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等の本体装置100が備える図示しないメモリに記憶された制御プログラムとによって実現される。当該メモリには、例えば、本体装置100のMAC(Media Access Control)アドレス等の本体装置100の各種情報が記憶されている。また、例えば、当該メモリには、本体装置100が後述するペアリングを実行した装置のMACアドレス等のRF信号による無線通信をするための各種情報が記憶される。
また、制御部140は、通信装置300と第1通信部を介して通信することで、通信装置300との第1通信部を介した信号の送受信のタイミングを制御部140が決定できるか否かを判定し、当該タイミングを制御部140が決定できないと判定した場合、操作装置200に第1通信方式に基づく無線通信から第2通信方式に基づく無線通信を行うように、通信方式を変更させるための処理である切り替え処理を実行する。本実施の形態では、制御部140は、通信装置300とRF通信部120を介して通信することで、通信装置300とのRF通信部120を介した信号の送受信のタイミングを制御部140が決定できるか否かを判定し、タイミングを制御部140が決定できないと判定した場合、操作装置200に操作信号をIR光を用いた通信方式に基づいて送信させるための切り替え処理を実行する。つまり、制御部140は、通信装置300に対してマスタではなくスレーブとなる場合、操作装置200にIR光を用いた通信方式に基づく操作信号を送信させるための処理(切り替え処理)を実行する。
一方、例えば、制御部140は、上記タイミングを制御部140が決定できると判定した場合、操作装置200に操作信号をBluetooth(登録商標)に基づいて送信させるための切り替え処理を実行する。つまり、制御部140は、通信装置300に対してスレーブではなくマスタとなる場合、操作装置200にBluetooth(登録商標)に基づく操作信号を送信させるための処理(切り替え処理)を実行する。
本実施の形態では、制御部140は、上記切り替え処理では、IR光を用いた通信方式で操作信号を送信させるための切り替え信号(本実施の形態では、後述する第1コマンド)を、RF通信部120を介して操作装置200に送信することで、操作装置200に操作信号を、IR光を用いた通信方式に基づいて送信させる。
また、制御部140は、操作装置200とペアリングを実行した後、操作装置200と同期するためのPOLL信号(ポーリング信号)を操作装置200に繰り返し送信することで、操作装置200との通信状態を維持する。ここで、制御部140は、本実施の形態では、上記した切り替え処理では、切り替え信号を送信した後もPOLL信号を操作装置200に繰り返し送信する。
なお、ペアリングの詳細については、後述する。
制御部140は、機能的には、IR復調部111と、コード生成部112と、RF復調部123と、RF変調部124と、放送波復調部131と、信号処理部150と、接続制御部160と、主従判定部161と、を備える。IR復調部111と、コード生成部112と、RF復調部123と、RF変調部124と、放送波復調部131と、信号処理部150と、接続制御部160と、主従判定部161とのそれぞれが実行する処理は、例えば、CPUがメモリ等に記憶された制御プログラムを実行することにより実現される。
IR復調部111は、IR通信部110で受け付けたIR信号を復調する。
コード生成部112は、IR復調部111が復調したIR信号に含まれる情報を取得する。具体的には、コード生成部112は、IR復調部111が復調したIR信号に基づいて、当該IR信号に含まれる情報を示すコード(シリアルコード)を生成する。後述するキー処理部152は、例えば、コード生成部112から受け付けたコードに基づいて各種処理を実行する。
RF復調部123は、RF受信部121で受け付けたRF信号を復調する。
RF変調部124は、信号処理部150(より具体的には、無線信号処理部151)で生成されたRF信号を変調する。
放送波復調部131は、放送波受信部130で受け付けた放送信号を復調する。
信号処理部150は、IR通信部110で受け付けたIR信号、RF受信部121で受け付けたRF信号、及び、放送波受信部130で受け付けた放送信号のそれぞれに含まれる情報を取得し、取得した情報に基づいて各種処理を実行する。信号処理部150は、無線信号処理部151と、キー処理部152と、音声再生部153と、映像再生部154と、を備える。
無線信号処理部151は、RF復調部123で復調されたRF信号に含まれる情報を取得し、取得した情報に基づいてキー処理部152及び接続制御部160に各種処理を実行させる。
キー処理部152は、操作装置200から受け付けたIR信号及びRF信号のそれぞれに含まれる情報に基づく各種処理を実行する。ユーザは、例えば、操作装置200を操作することで、本体装置100における各種設定を行う。操作装置200は、例えば、複数のボタンを備え、ユーザに押下されたボタンに対応する情報(キー)を含む信号を本体装置100に送信する。キー処理部152は、当該情報に基づいて、本体装置100の各種処理を実行する。当該各種処理には、例えば、チャンネル操作、音量操作、カーソル移動及び決定等の処理が含まれる。
音声再生部153は、放送波受信部130で受け付けた放送信号に含まれる情報(音声情報)を取得して再生し、音声情報を再生したデータである再生データを音声出力部170又は無線信号処理部151に出力する。
映像再生部154は、放送波受信部130で受け付けた放送信号に含まれる情報(映像情報)を取得し、取得した映像情報に基づいて、表示部180に映像を出力させる。
接続制御部160は、操作装置200及び通信装置300との無線通信の接続状態を変更する。具体的には、接続制御部160は、操作装置200との無線通信の接続状態を、接続している情報(通信状態)と接続していない状態(切断状態)とで切り替える処理をする。同様に、接続制御部160は、通信装置300との無線通信の接続状態を、通信状態と切断状態とで切り替える。
ここで、通信状態とは、例えば、操作装置200と無線通信する状態を示し、制御部140が、操作装置200から受け付けたRF信号を復調して当該RF信号に含まれる情報を取得し、取得した情報に基づく処理を実行する状態である。つまり、通信状態では、本体装置100は、操作装置200からのRF信号を受信する。
一方、切断状態とは、例えば、操作装置200と無線通信しない状態を示し、制御部140が、操作装置200から受け付けた後述する接続コマンドを含むRF信号以外のRF信号を処理しない状態である。つまり、本明細書において、切断状態とは、無線通信を全く行わない状態ではなく、接続コマンドを含むRF信号は受信可能な状態であることを示す。
例えば、切断状態では、本実施の形態では、本体装置100は、RF信号を送信しない。また、例えば、切断状態では、本体装置100は、操作装置200からRF信号を受信可能な状態ではあるが、接続コマンドを含むRF信号以外のRF信号を受信しても、受信したRF信号に基づく処理をしない。
また、例えば、操作装置200は、接続コマンドを含むRF信号以外のRF信号を送信しない。また、例えば、切断状態では、操作装置200は、本体装置100からRF信号を受信可能な状態ではあるが、接続コマンドを含むRF信号以外のRF信号を受信しても、受信したRF信号に基づく処理をしない。
なお、本明細書では、通信状態及び切断状態は、本体装置100と操作装置200との両方の状態として説明する。
また、操作装置200は、通信状態にあるときに、後述するスリープモード(省電力モード)に移行すると、無線通信を行わなくなる。そのため、操作装置200は、スリープモードにおいては、POLL信号の受信もせず、ACKの送信もしない。これにより、操作装置200がスリープモードである場合、本体装置100も操作装置200も結果として切断状態となる。
また、接続制御部160は、通信装置300とRF通信部120を介して通信することで、通信装置300とのRF通信部120を介した信号の送受信のタイミングを接続制御部160が決定できるか否かを判定し、タイミングを接続制御部160が決定できないと判定した場合、操作装置200に操作信号をIR光を用いた通信方式に基づいて送信させるための切り替え処理を実行する。本実施の形態では、接続制御部160は、上記切り替え処理では、IR光を用いた通信方式で操作信号を送信させるための切り替え信号(後述する第1コマンド)を、RF通信部120を介して操作装置200に送信することで、操作装置200に操作信号を、IR光を用いた通信方式に基づいて送信させる。
また、例えば、接続制御部160は、操作装置200とペアリングを実行した後、操作装置200と同期するためのPOLL信号を操作装置200に繰り返し送信し、上記した切り替え処理では、切り替え信号を送信した後もPOLL信号を操作装置200に繰り返し送信する。
主従判定部161は、本体装置100と、本体装置100が無線通信する他の装置(本実施の形態では、操作装置200及び通信装置300)との主従関係を判定する。例えば、無線信号処理部151は、操作装置200及び通信装置300とRF信号を用いた無線通信を実行する場合、操作装置200及び通信装置300とペアリングをまず実行する。
ここで、ペアリングとは、無線通信する装置間でMACアドレス等のRF信号を用いた無線通信に必要な情報を交換する処理である。具体的には、ペアリングでは、セキュアな、つまり、第3者に信号が傍受されても解読されない無線通信を行うための暗号キーを交換する。本体装置100は、操作装置200及び通信装置300とペアリングを実行することで、RF信号による各種情報のセキュアな無線通信が可能な状態となる。
主従判定部161は、本体装置100と操作装置200及び通信装置300のそれぞれとの主従関係を判定する。本体装置100と操作装置200及び通信装置300とは、ペアリングを実行する際、規格等により予め定められた条件に基づいて、主従関係が決定される。主従判定部161は、操作装置200及び通信装置300のそれぞれに対して本体装置100が主となったか従となったかを判定する。
音声出力部170は、音声再生部153に制御されることで上記した音声情報に基づく音声を出力する装置である。音声出力部170は、例えば、アンプ及びスピーカ等により実現される。
表示部180は、映像再生部154に制御されることで上記した映像情報に基づく映像を出力する装置である。表示部180は、例えば、ディスプレイである。
<操作装置>
図3は、実施の形態1における操作装置200の構成を示すブロック図である。
操作装置200は、操作部210と、IR通信部220と、RF通信部230と、制御部240と、を備える。
RF通信部230は、操作装置200が備える第1通信部の一例である。
IR通信部220は、操作装置200が備える第2通信部の一例である。
操作部210は、ユーザの操作を受け付ける受付部である。操作部210は、例えば、押しボタンである。操作部210は、ユーザの操作を受け付けることができればよく、タッチパネル等でもよいし、ユーザからの音声入力を受け付けるマイク等でもよい。
IR通信部220は、第2通信方式に基づく信号を受信するための通信インターフェースである。本実施の形態では、IR通信部220は、本体装置100とIR信号で通信するための通信インターフェースである。具体的には、IR通信部220は、後述するIR変調部221で変調されたIR信号を送信するための、IR光を発する光源等の通信インターフェースである。
RF通信部230は、第1通信方式に基づく信号を送受信するための通信インターフェースである。本実施の形態では、RF通信部230は、本体装置100とRF信号で通信するための通信インターフェースである。RF通信部230は、RF受信部231と、RF送信部232と、を備える。
RF送信部232は、後述するRF変調部234で変調されたRF信号を送信するためのアンテナ等の通信インターフェースである。
RF受信部231は、本体装置100からのRF信号を受け付けるためのアンテナ等の通信インターフェースである。
制御部240は、各種処理を実行する処理部である。例えば、制御部240は、IR通信部220又はRF通信部230を介して本体装置100に信号(操作信号)を送信する。
制御部240は、例えば、CPUと、ROM、RAM、HDD、SSD等の操作装置200が備える図示しないメモリに記憶された制御プログラムとによって実現される。当該メモリには、例えば、操作装置200のMACアドレス等の操作装置200の各種情報が記憶されている。また、例えば、当該メモリには、操作装置200が本体装置100とペアリングを実行した場合に、本体装置100のMACアドレス等の本体装置100とRF信号による無線通信をするための各種情報が記憶される。
また、制御部240は、操作信号をIR光を用いた通信方式に基づいて送信させるための切り替え処理を本体装置100が実行したと判定した場合(本実施の形態では、第1コマンドを受信した場合)、IR光を用いた通信方式に基づいて操作信号を送信し、切り替え処理を本体装置100が実行していないと判定した場合(本実施の形態では、第2コマンドを受信した場合)、Bluetooth(登録商標)に基づいて操作信号を送信する。つまり、制御部240は、本体装置100が上記した切り替え処理を実行した場合、操作信号をIR信号で送信し、本体装置100が上記した切り替え処理を実行しない場合、操作信号をRF信号で送信する。
本実施の形態では、制御部240は、IR光を用いた通信方式で操作信号を送信させるための切り替え信号を、RF通信部230を介して本体装置100から受信した場合、切り替え処理を本体装置100が実行したと判定して、IR光を用いた通信方式に基づいて操作信号を送信する。
また、例えば、制御部240は、本体装置100と同期するためのPOLL信号を本体装置100から繰り返し受信し、受信したPOLL信号に対する応答信号(後述するACK)を繰り返し本体装置100に送信することで、本体装置100との通信状態を維持する。ここで、制御部240は、本実施の形態では、切り替え信号を受信した後もACKを本体装置100に繰り返し送信する。
制御部240は、機能的には、キー検出部211と、シリアル変換部212と、送信切替部250と、信号処理部260と、IR変調部221と、RF変調部234と、RF復調部233と、を備える。キー検出部211と、シリアル変換部212と、送信切替部250と、信号処理部260と、IR変調部221と、RF変調部234と、RF復調部233とのそれぞれが実行する処理は、例えば、CPUがメモリ等に記憶された制御プログラムを実行することにより実現される。
キー検出部211は、操作部210でユーザに入力された、言い換えると、操作部210が受け付けたユーザの指示を検出する。具体的には、キー検出部211は、操作部210で押下されたボタンに対応する指示を示す情報(キー)を検出(取得)する。或いは、操作部210がマイクである場合、キー検出部211は、操作部210から音声情報を取得し、取得した音声情報に基づく指示を示すキーを検出してもよい。
シリアル変換部212は、キー検出部211が検出した情報(キー)をシリアルコードに変換する。つまり、キー検出部211が検出した情報は、シリアルコードで表現される。
送信切替部250は、シリアル変換部212で生成されたシリアルコードで表現された情報を、IR通信部220で送信するかRF通信部230で送信するかを切り替える。
具体的には、送信切替部250は、操作信号をIR光を用いた通信方式に基づいて送信させるための切り替え処理を本体装置100が実行したと判定した場合(本実施の形態では、第1コマンドを受信した場合)、IR光を用いた通信方式に基づいて操作信号を送信し、切り替え処理を本体装置100が実行していないと判定した場合(本実施の形態では、第2コマンドを受信した場合)、Bluetooth(登録商標)に基づいて操作信号を送信する。本実施の形態では、送信切替部250は、IR光を用いた通信方式で操作信号を送信させるための切り替え信号(本実施の形態では、第1コマンド)を、RF通信部230を介して本体装置100から受信した場合、切り替え処理を本体装置100が実行したと判定して、IR光を用いた通信方式に基づいて操作信号を送信する。
また、例えば、送信切替部250は、本体装置100と同期するためのPOLL信号を本体装置100から繰り返し受信し、受信したPOLL信号に対するACKを繰り返し本体装置100に送信し、切り替え信号を受信した後もACKを本体装置100に繰り返し送信する。
信号処理部260は、操作装置200が送信するIR信号、RF信号、及び、本体装置100から受け付けたRF信号を処理する。例えば、信号処理部260は、IR通信部220を介してIR信号を送信する場合、シリアル変換部212で生成されたシリアルコードで表現された情報を含むIR信号を生成する。或いは、例えば、信号処理部260は、RF送信部232を介してRF信号を送信する場合、シリアル変換部212で生成されたシリアルコードで表現された情報を含むRF信号を生成する。或いは、例えば、信号処理部260は、RF復調部233で復調されたRF信号に含まれる情報を取得し、取得した情報に基づいて各種処理を実行する。
IR変調部221は、信号処理部260によって生成されたIR信号を変調する。
RF復調部233は、RF受信部231が受け付けたRF信号を復調する。
RF変調部234は、信号処理部260によって生成されたRF信号を変調する。
[1-2.動作]
以上のように構成された本体装置100及び操作装置200について、これらの動作を以下説明する。
<通信システムの処理の概要>
図4は、実施の形態1における通信システム400の処理手順の概要を示すシーケンス図ある。
まず、操作部210が、操作装置200と本体装置100とにペアリングを実行させるための入力(キー入力)をユーザから受け付けたとする(ステップS10)。
次に、制御部240は、操作部210が受け付けたキーに基づいて、IR通信部220を介して本体装置100と操作装置200とでペアリングを実行するためのキー(ペアリングキー)を含むIR信号を本体装置100に送信する(ステップS11)。
なお、本体装置100と操作装置200とは、IR光を用いた無線通信は常時可能な状態となっている。
次に、本体装置100は、ペアリングキーを含むIR信号を受け付けた場合、操作装置200とのペアリングを実行する(ステップS12)。具体的には、本体装置100は、操作装置200とRF信号を用いた無線通信のためのペアリングを実行する。これにより、本体装置100と操作装置200とは、ペアリングされる。
次に、本体装置100と操作装置200とは、互いにRF信号を用いて無線通信可能な状態である通信状態となるように、無線通信の接続を確立する(ステップS13)。
無線通信が確立された状態(通信状態)では、後述するように本体装置100と操作装置200との間で送受信されるRF信号に含まれる情報に従って互いに動作し、POLL信号と、POLL信号に対する応答信号であるACK(acknowledgement)とを送信しあうことで、RF信号での通信が可能な状態(つまり、通信状態)が維持されているか否かを確認しあう。具体的には、本体装置100は、POLL信号を操作装置200に送信し(ステップS14)、操作装置200は、受信したPOLL信号に対する応答としてACKを本体装置100に送信する(ステップS15)。
このように、本体装置100と操作装置200とは、操作装置200がユーザからの操作を示す情報を長い時間送信していない場合においても、POLL信号とACKとを送信しあうことで、RF信号を用いて無線通信し続ける。つまり、本体装置100と操作装置200とは、通信状態を維持する。
また、本体装置100と操作装置200との間では、無線通信の接続を確立したとき(ステップS13)に、主従関係が決定される。本体装置100と操作装置200との主従関係が決定される手順は、規格等により予め任意に定められている。本明細書では、本体装置100がマスタとなり、操作装置200がスレーブとなるように予め定められているとする。
次に、制御部240は、本体装置100とのRF信号を用いた無線通信が確立された通信状態では、本体装置100に送信する信号をRF信号とするようにモード(通信方式)を変更する(ステップS16)。
次に、例えば、制御部240は、操作部210がユーザからの操作を受け付けた場合(ステップS17)、受け付けた操作に基づくキーを含む信号(キーパケット)を、RF通信部230を介して本体装置100に送信する(ステップS18)。
ここで、本体装置100が通信装置300を検出したとする(ステップS19)。例えば、本体装置100は、RF通信部120を介して無線通信可能な装置が本体装置100の周囲に存在するか否かを確認するための確認信号を送信する。例えば、通信装置300は、確認信号を受信した場合、確認信号に対する応答信号を本体装置100に送信する。本体装置100は、RF通信部120を介して応答信号を受信した場合、装置を検出したと判定する。
なお、本体装置100は、装置を検出するために、RF通信部120を介して確認信号を送信しなくてもよい。この場合、例えば、通信装置300は、本体装置100とのペアリングを実行するためのペアリング信号を送信する。本体装置100は、RF通信部120を介してペアリング信号を受信した場合、装置を検出したと判定してもよい。
本体装置100は、例えば、ステップS18の後に、通信装置300を検出した場合、通信装置300とのペアリングを実行する(ステップS20)。
次に、本体装置100と通信装置300とは、互いにRF信号を用いて無線通信可能な状態である通信状態となるように、通信の接続を確立する(ステップS21)。
ここで、通信装置300は、自装置がマスタとなるように予め定められているとする。この場合、本体装置100は、通信装置300の設定に応じてスレーブとなって通信装置300との通信を確立する。
また、この場合、本体装置100は、操作装置200との主従関係において自装置がマスタとなっているため、通信装置300との主従関係においても自装置がマスタとなるように、通信装置300に主従関係の変更を要求する要求信号(変更コマンド)を送信する(ステップS22)。
ここでは、通信装置300は、自装置がマスタとなり、且つ、スレーブとならないように予め設定されているとする。この場合、例えば、通信装置300は、ステップS22の次に、自装置がスレーブとなる処理はせず、本体装置100から要求を拒否したことを示す拒否信号を本体装置100に送信する(ステップS23)。
上記したように、本体装置100がこのままRF信号を用いて操作装置200及び通信装置300と無線通信を続けると、操作装置200から受け付けたRF信号と、通信装置300から受け付けたRF信号とでデータ衝突が発生してしまう可能性が生じる。データ衝突が発生した場合、例えば、本体装置100では、本来受信するはずの複数のデータのうちの一部又は全部が受信できなくなることがある。
そこで、本体装置100は、ステップS23で通信装置300から送信された拒否信号を受信した場合、RF信号ではなくIR信号を用いて操作装置200に信号を送信させるための処理である切り替え処理を実行する(ステップS24)。本実施の形態では、本体装置100は、切り替え処理として、IR信号で操作装置200に信号を送信させるためのコマンド(第1コマンド)を含むRF信号を操作装置200に送信する処理を実行する。
制御部240は、ステップS24で本体装置100が切り替え処理を実行した場合、例えば、キーを含む信号を送信する際には、RF信号ではなくIR信号を送信するようにモード(通信方式)を変更する(ステップS25)。本実施の形態では、制御部240は、RF通信部230を介して本体装置100から第1コマンドを含むRF信号を受信した場合、例えば、キーを含む信号を本体装置100に送信する際には、IR信号を用いて送信するようにモードを変更する。
これにより、例えば、制御部240は、ステップS25の後で操作部210がユーザからの操作を受け付けた場合(ステップS26)、受け付けた操作に基づくキーを含むRF信号(キーパケット)を、IR通信部220を介して本体装置100に送信する(ステップS27)。
また、本体装置100は、ステップS24の後で、通信装置300に、例えば、音声情報(具体的には、再生データ、より具体的には、再生データを含む音声パケット)を送信する(ステップS28)。これにより、ユーザは、通信装置300を用いて音声パケットに基づく音声を聞くことができる。また、本体装置100は、操作装置200及び通信装置300と通信してもデータ衝突が発生することを抑制できる。
なお、図示していないが、本体装置100と通信装置300とは、ステップS21で通信が確立された場合、本体装置100及び操作装置200と同様に、POLL信号とACKとを送信しあうことで、通信状態を維持する。
<本体装置>
図5は、実施の形態1における本体装置100の処理手順を示すフローチャートである。
まず、制御部140は、操作装置200とのペアリング処理を開始する(ステップS101)。図4のステップS10~ステップS12で説明したように、例えば、ユーザは、操作部210を操作することで、本体装置100と操作装置200とでペアリング処理を実行するためのキー(ペアリングキー)を示すIR信号を操作装置200に本体装置100へ送信させる。制御部140は、ペアリングキーを示すIR信号を受信した場合、操作装置200とRF信号により無線通信することで、操作装置200とのペアリング処理を実行する。
次に、制御部140は、RF通信部120を介して操作装置200と無線通信可能な接続を確立した状態である通信状態となる(ステップS102)。制御部140は、切断状態から通信状態に切り替わった場合、一定時間毎にPOLL信号を送信することを開始する。
次に、制御部140は、無線通信可能な装置を検出したか否かを判定する(ステップS103)。図4のステップS19で説明したように、例えば、制御部140は、RF通信部120を介して確認信号に対する応答である応答信号を受信したか否かを判定する。
制御部140は、無線通信可能な装置を検出した場合(ステップS103でYes)、当該装置とのペアリング処理を実行する(ステップS121)。ステップS121以降の処理については、後述する。
一方、制御部140は、無線通信可能な装置を検出しない場合(ステップS103でNo)、既にペアリング処理を実行済みの装置であって通信状態ではなかった装置から再接続された、つまり、再度通信状態となるように変更を要求されたか否かを判定する(ステップS104)。例えば、制御部140は、IR通信部110又はRF通信部120を介して、既にペアリング処理を実行済みの装置であって通信状態ではなかった(つまり、切断状態であった)装置から再度通信状態を確立する要求を示す接続コマンドを含むRF信号を受け付けたか否かを判定する。
制御部140は、既にペアリング処理を実行済みの装置であって通信状態ではなかった装置から再接続された場合(ステップS104でYes)、再接続処理を実行する(ステップS140)。
なお、再接続処理(ステップS140)の詳細については、後述する。
一方、制御部140は、既にペアリング処理を実行済みの装置であって通信状態ではなかった装置から再接続されない場合(ステップS104でNo)、既にペアリング処理を実行済みの装置であって通信状態である装置から無線通信が切断されたか否かを判定する(ステップS105)。例えば、制御部140は、RF通信部120を介してPOLL信号を操作装置200に送信してから所定時間までに、操作装置200から送信された、RF通信部120を介して当該POLL信号に対する応答であるACKを受信したか否かを判定する。例えば、制御部140は、RF通信部120を介してPOLL信号を操作装置200に送信してから所定時間までに当該POLL信号に対する応答であるACKを受信しなかった場合、操作装置200との無線通信が切断されたと判定する。
なお、所定時間は、予め任意に定められてよい。また、本体装置100は、時間を測定するためにRTC(Real Time Clock)等の計時部を備えてもよい。
制御部140は、通信状態である装置から無線通信が切断されたと判定した場合(ステップS105でYes)、切断処理を実行する(ステップS160)。例えば、制御部140は、RF通信部120を介してPOLL信号を送信してから所定時間までにRF通信部120を介してACKを受信しなかった場合、切断処理を実行する。
なお、切断処理(ステップS160)の詳細については、後述する。
一方、制御部140は、通信状態である装置から無線通信が切断されていないと判定した場合(ステップS105でNo)、当該装置から信号(パケット)を受け付けるまで、又は、所定時間が経過するまで、待機(Connection Interval)する(ステップS106)。
ここで、制御部140は、通信状態にある装置(例えば、操作装置200)から信号(パケット)を受け付けた場合(ステップS107でYes)、パケットを復号(例えば、信号を復調することで信号が含む情報(キー)を取得)し(ステップS108)、当該キーが示す指示に従って処理を実行し(ステップS109)、処理をステップS103に戻す。
一方、制御部140は、通信状態にある装置(例えば、操作装置200)から信号(パケット)を所定時間内に受け付けていない場合(ステップS107でNo)、処理をステップS103に戻す。
なお、ステップS103~ステップS109のループでは、本体装置100は、操作装置200及び通信装置300との無線通信の接続又は切断の検出及び当該検出に対応する処理と、キー処理とを一定時間毎に実行する。
また、本体装置100と操作装置200及び通信装置300とは、初めて無線通信の接続を確立する場合、及び、無線通信の接続を再度確立する場合のいずれにおいても、主従関係の決定(又は、再決定)が行われる。
また、上記した通り、ステップS121では、制御部140は、例えば、通信装置300を検出した場合、通信装置300とのペアリング処理を実行する。
次に、本体装置100と通信装置300とは、互いにRF信号で無線通信可能な状態である通信状態となるように、通信の接続を確立する(ステップS122)。切断状態から通信状態に切り替わった場合、通信装置300は、一定時間毎にPOLL信号を本体装置100に送信し、本体装置100は、当該POLL信号に対してACKを通信装置300に送信する。
次に、主従判定部161は、本体装置100が主となり、通信装置300が従となったか否かを判定する(ステップS123)。
制御部140は、主従判定部161が、本体装置100が主となったと判定した場合(ステップS123でYes)、操作装置200にRF信号を送信させるための指示を示す情報である第2コマンドを含む信号を、RF通信部120を介して操作装置200に送信する(ステップS124)。つまり、操作装置200は、通信装置300に対して本体装置100がマスタの場合、操作部210で受け付けた情報(キー)を含むRF信号を本体装置100に送信する。
一方、制御部140は、主従判定部161が、本体装置100が従となったと判定した場合(ステップS123でNo)、操作装置200にIR信号を送信させるための指示を示す情報である第1コマンドを含む信号を、RF通信部120を介して操作装置200に送信する(ステップS125)。つまり、操作装置200は、通信装置300に対して本体装置100がスレーブの場合、操作部210で受け付けた情報(キー)をIR信号で本体装置100に送信する。
なお、制御部140は、主従判定部161が、本体装置100がスレーブとなり、通信装置300がマスタとなったと判定した場合、すぐにステップS125を実行せずに、図4のステップS22で説明したように、自装置がマスタとなるように、通信装置300に主従関係の変更を要求する要求信号を送信してもよい。その後で、制御部140は、通信装置300から当該要求を拒否したことを示す拒否信号を、RF通信部120を介して受信した場合、ステップS123でNoと判定してもよい。
このように、制御部140は、ステップS124又はステップS125を実行することで、図4のステップS24で説明した切り替え処理を実行する。
次に、制御部140は、ステップS124又はステップS125を実行した後で、通信装置300に、例えば、音声再生部153が処理して音声出力部170に出力させている音声の音声パケットの、RF通信部120を介した送信を開始し(ステップS126)、処理をステップS105に進める。
なお、制御部140は、ステップS126を実行した後、後述するステップS163で音声パケットの送信を停止するまで、音声パケットの送信を継続する。
図6は、実施の形態1における本体装置100が実行する再接続処理を示すフローチャートである。具体的には、図6は、図5に示すステップS140の詳細を説明するフローチャートである。
制御部140は、再接続された装置が操作装置200であるか通信装置300であるかを判定する(ステップS141)。例えば、制御部140は、操作装置200から再接続を要求する信号(接続コマンドを含むRF信号)を受信したか、通信装置300から再接続を要求する信号を受信したかを判定する。
制御部140は、通信装置300から再接続を要求する信号を受信した場合(ステップS141で「通信装置」)、図5に示すステップS122~ステップS126と同様の処理を実行する。
一方、制御部140は、操作装置200から再接続を要求する信号を受信した場合(ステップS141で「操作装置」)、操作装置200との通信接続を確立して切断状態から通信状態となり(ステップS142)、図5に示すステップS123~ステップS125と同様の処理を実行する。
つまり、本体装置100は、操作装置200及び通信装置300との再接続処理では、それぞれとペアリング処理を既に実行しているため、ペアリング処理を再度することなく通信状態となることができる。
再び図5を参照し、切断処理(ステップS160)では、制御部140は、RF信号による通信を切断された装置が操作装置200であるか通信装置300であるかを判定する(ステップS161)。例えば、制御部140は、RF通信部120を介して送信したPOLL信号に対するACKを受信しなかったときの、当該ACKの送信元の装置が操作装置200であるか通信装置300であるかを判定する。
制御部140は、RF信号による通信を切断された装置が操作装置200であると判定した場合(ステップS161で「操作装置」)、操作装置200とのRF信号による通信の切断処理を実行する(ステップS162)。例えば、制御部140は、RF通信部120を介してPOLL信号を操作装置200に送信することを停止する。
一方、制御部140は、RF信号による通信を切断された装置が通信装置300であると判定した場合(ステップS161で「通信装置」)、RF通信部120を介して通信装置300に音声パケットを示すRF信号を送信することを停止する(ステップS163)。
次に、制御部140は、通信装置300との通信の切断処理を実行する(ステップS164)。例えば、制御部140は、RF通信部120を介してPOLL信号を通信装置300に送信することを停止する。これにより、本体装置100は、通信装置300と切断状態となる。
次に、制御部140は、RF通信部120を介して操作装置200に第2コマンドを示すRF信号を送信する(ステップS165)。つまり、本体装置100は、通信装置300と無線通信しない場合、操作装置200がキーパケットを送信する際には、操作装置200にRF信号で送信させる。
<操作装置>
図7は、実施の形態1における操作装置200の処理手順を示すフローチャートである。
なお、図7に示すフローチャートでは、初めは、本体装置100と操作装置200とは、RF信号を用いた無線通信の接続がされていない状態であるとする。
まず、制御部240は、操作部210がユーザからの指示を受け付けたか否か、つまり、操作部210がキーの入力を受け付けたか否かを判定する(ステップS201)。
制御部240は、操作部210がキーの入力を受け付けていない場合(ステップS201でNo)、ステップS201の処理を繰り返す。
一方、制御部240は、操作部210がキーの入力を受け付けた場合(ステップS201でYes)、受け付けたキーが本体装置100とペアリング処理を実行する指示であるペアリングキーであるか否かを判定する(ステップS202)。
制御部240は、ペアリングキーではないと判定した場合(ステップS202でNo)、IR通信部220を介して当該キーを示すIR信号を送信し(ステップS203)、処理をステップS201に戻す。
一方、制御部240は、ペアリングキーであると判定した場合(ステップS202でYes)、IR通信部220を介してペアリングキーを示すIR信号を送信する(ステップS204)。
次に、制御部240は、本体装置100とペアリングを実行する(ステップS205)。
次に、制御部240は、本体装置100との通信の接続を確立することで、本体装置100と通信状態となる(ステップS206)。切断状態から通信状態に切り替わった場合、制御部240は、一定時間毎にPOLL信号を本体装置100に送信する。
次に、制御部240は、操作部210がキーの入力を受け付けた場合に当該キーを含む信号を本体装置100に送信する際の信号をIR信号からRF信号に切り替える(ステップS207)。
次に、制御部240は、RF通信部230を介して、RF信号(RFパケット)を受信したか否かを判定する(ステップS208)。
制御部240は、RF信号を受信した場合(ステップS208でYes)、受信したRF信号が第1コマンドを示すRF信号であるか否かを判定する(ステップS215)。
制御部240は、第1コマンドを含む信号であると判定した場合(ステップS215でYes)、IR信号による無線通信の処理(以下、単にIR処理ともいう)を実行する(ステップS220)。IR処理については、後述する。
制御部240は、RF信号を受信していない場合(ステップS208でNo)、又は、受信したRF信号が第1コマンドを示すRF信号でない場合(ステップS215でNo)、現在スリープモードである、及び、これからスリープモードに移行する、のいずれかであるか否かを判定する(ステップS209)。スリープモードとは、所定時間操作部210がキーの入力を受け付けなかった際に制御部240が移行する省電力状態である。例えば、制御部240は、10秒間操作部210でユーザからの操作を受け付けなかった場合、スリープモードに移行する。また、スリープモードでは、本体装置100との通信状態が切断された状態(例えば、ACKを送信しない状態)、つまり、切断状態となる。
制御部240は、現在スリープモードではなく、且つ、これからスリープモードに移行しない場合に(ステップS209でNo)、キーの入力を受け付けたとき(ステップS210でYes)、受け付けたキーを示すRF信号を、RF通信部230を介して本体装置100に送信する(ステップS211)。
また、制御部240は、現在スリープモードではなく、且つ、これからスリープモードに移行しない場合に(ステップS209でNo)、キーの入力を受け付けていないとき(ステップS210でNo)、処理をステップS208に戻す。
また、制御部240は、現在スリープモードである、及び、これからスリープモードに移行する、のいずれかである場合(ステップS209でYes)、操作部210がキーの入力を受け付けたか否かを判定する(ステップS212)。
制御部240は、操作部210がキーの入力を受け付けなければ(ステップS212でNo)、スリープモードを維持し(又はスリープモードに移行し)、ステップS212の判定を続ける。
一方、制御部240は、操作部210がキーの入力を受け付けた場合(ステップS212でYes)、スリープモードを止めた通常モードに戻り、当該キーを示すIR信号を送信する(ステップS213)。
次に、制御部240は、RF通信部230を介して接続コマンドを含むRF信号を送信することで、本体装置100と再度通信の接続を確立し、本体装置100と切断状態から通信状態となる(ステップS214)。制御部240は、切断状態から通信状態に切り替わった場合、本体装置100から一定時間毎に送信されるPOLL信号に対してACKを本体装置100に送信する。
図8は、実施の形態1における操作装置200が実行するIR処理を示すフローチャートである。具体的には、図8は、図7に示すステップS220の詳細を示すフローチャートである。
制御部240は、RF通信部230を介して第1コマンドを示すRF信号を受信した場合(図7に示すステップS215でYes)、送信する信号をRF信号からIR信号に切り替える(ステップS221)。なお、ステップS221では、本体装置100と操作装置200とは、通信状態を維持する。
次に、制御部240は、RF通信部230を介してRF信号(RFパケット)を受信したか否かを判定する(ステップS222)。
制御部240は、RF信号を受信した場合(ステップS222でYes)、受信したRF信号が含む情報が第2コマンドであるか否かを判定する(ステップS229)。
制御部240は、第2コマンドであると判定した場合(ステップS229でYes)、送信する信号をIR信号からRF信号に切り替える(ステップS230)。
一方、制御部240は、所定時間内にRF信号を受信しない場合(ステップS222でNo)及び第2コマンドでない場合(ステップS229でNo)、現在スリープモードである、及び、これからスリープモードに移行する、のいずれかであるか否かを判定する(ステップS223)。
制御部240は、スリープモードである、及び、スリープモードに移行する、のいずれかである場合(ステップS223でYes)、図7に示すステップS212~ステップS214を実行し、処理をステップS222に戻す。
一方、制御部240は、現在スリープモードでない、且つ、これからスリープモードに移行しない場合(ステップS223でNo)、操作部210がキーの入力を受け付けたか否かを判定する(ステップS224)。
制御部240は、操作部210がキーの入力を受け付けた場合(ステップS224でYes)、当該キーを示すIR信号を送信する(ステップS225)。
一方、制御部240は、操作部210がキーの入力を受け付けていない場合(ステップS224でNo)、処理をステップS222に戻す。
<切り替え処理>
図9は、実施の形態1における通信システム400の切り替え処理の処理手順を示すシーケンス図である。
なお、図9に示すシーケンス図では、初めは、本体装置100と操作装置200との通信が確立されており、本体装置100と通信装置300との通信が確立されていないとする。
例えば、操作部210が入力(キー入力)をユーザから受け付けたとする(ステップS300)。
次に、制御部240は、操作部210が受け付けたキーを含むRF信号をRF通信部230を介して本体装置100に送信する(ステップS301)。本体装置100は、受け付けたRF信号に含まれるキーに基づいて処理を実行する。
ここで、本体装置100は、例えば、本体装置100がスレーブとなり、通信装置300がマスタとなるように、通信の接続を確立したとする(ステップS302)。
この場合、本体装置100は、上記した切り替え処理として、ステップS302の次に、IR信号で操作装置200に信号を送信させるための第1コマンドを含むRF信号を操作装置200に送信する(ステップS303)。
制御部240は、RF通信部230を介して本体装置100から第1コマンドを含むRF信号を受信した場合、キーを含む信号を本体装置100に送信する際には、IR信号を用いて送信するように通信方式を変更する。
これにより、操作部210が入力(キー入力)をユーザから受け付けた場合(ステップS305)、制御部240は、操作部210が受け付けたキーを含むIR信号をIR通信部220を介して本体装置100に送信する(ステップS306)。
また、本実施の形態では、本体装置100と操作装置200とは、ステップS304で操作装置200が通信方式を変更した場合においても、POLL信号とACKとを送信しあうことで、通信状態を維持し続ける(ステップS307及びステップS308)。
ここで、ステップS302の後で、本体装置100と通信装置300との通信が切断されたとする(ステップS309)。例えば、本体装置100は、所定時間通信装置300からPOLL信号を受信しなかったとする。
この場合、本体装置100は、上記した切り替え処理として、RF信号で操作装置200に信号を送信させるための第2コマンドを含むRF信号を操作装置200に送信する(ステップS310)。
制御部240は、RF通信部230を介して本体装置100から第2コマンドを含むRF信号を受信した場合、キーを含む信号を本体装置100に送信する際には、RF信号を用いて送信するように通信方式を変更する(ステップS311)。
これにより、ステップS309の後で、操作部210が入力(キー入力)をユーザから受け付けた場合(ステップS312)、制御部240は、操作部210が受け付けたキーを含むRF信号をRF通信部230を介して本体装置100に送信する(ステップS313)。
<再接続処理>
図10は、実施の形態1における通信システム400の再接続処理を説明するためのシーケンス図である。
なお、図10に示すシーケンス図では、初めは、本体装置100と操作装置200との通信が確立されており、本体装置100と通信装置300との通信が確立されていないとする。
本体装置100と操作装置200とは、POLL信号とACKとを送信しあうことで、通信状態を維持し続ける(ステップS400及びステップS401)。
ここで、操作装置200は、所定時間ユーザからキーの入力を受け付けていないと判定した場合(ステップS402)、ACKの送信を停止するスリープモードに移行する(ステップS403)。
この場合、操作装置200は、本体装置100からPOLL信号を受け付けたとしても(ステップS404)、ACKを送信しない。
本体装置100は、POLL信号を送信してから、所定時間ACKを操作装置200から受け付けていないと判定した場合(ステップS405)、POLL信号の送信を停止する(ステップS406)。つまり、本体装置100と操作装置200とは、通信が切断された切断状態となる。
次に、操作装置200は、ユーザからキーの入力を受け付けた場合(ステップS407)、スリープモードを解除し、つまり、通信が確立された装置からPOLL信号を受け付けた場合にはACKを送信する通常モードに移行し、当該キーを含むIR信号をIR通信部220を介して本体装置100に送信する(ステップS408)。
また、操作装置200は、ステップS407の後で、通信状態を再度確立することを要求する接続コマンドを含むRF信号を、RF通信部230を介して操作装置200に送信する(ステップS409)。
本体装置100は、受け付けたIR信号に含まれるキーに基づいて処理を実行する。
また、本体装置100は、接続コマンドを含むRF信号を受け付けた場合、操作装置200と再度接続を確立して通信状態となり、POLL信号の送信を再開する。
次に、本体装置100は、通信装置300との通信状態が確立されているか否かを判定する(ステップS410)。
次に、本体装置100は、通信装置300との通信状態が確立されていると判定した場合、第1コマンドを送信し、通信装置300との通信状態が確立されていないと判定した場合、第2コマンドを送信する(ステップS411)。
次に、操作装置200は、本体装置100から受信したコマンドに基づいて通信方式を選択し(ステップS412)、ユーザからキーの入力を受け付けた場合、決定した通信方式で本体装置100に受け付けたキーを含む信号を送信する。
[1-3.効果等]
以上のように、実施の形態1において、本体装置100は、第1通信方式(本実施の形態では、Bluetooth(登録商標))に基づく信号(本実施の形態では、RF信号)を送受信可能であり、且つ、第1通信方式とは異なる第2通信方式(本実施の形態では、IR光を用いた通信方式)に基づく信号(本実施の形態では、IR信号)を送信可能な操作装置200、及び、第1通信方式に基づく信号を送受信可能な通信装置300と無線通信する本体装置である。本体装置100は、第1通信方式に基づく信号を送受信するための第1通信部(RF通信部120)と、第2通信方式に基づく信号を受信するための第2通信部(IR通信部110)と、第1通信部又は第2通信部を介して受信した、操作装置200により送信された操作信号に基づいて処理を実行する制御部140と、を備える。制御部140は、通信装置300と第1通信部を介して通信することで、通信装置300との第1通信部を介した信号の送受信のタイミングを制御部140が決定できるか否かを判定し、当該タイミングを制御部140が決定できないと判定した場合、操作装置200に操作信号を第2通信方式に基づいて送信させるための切り替え処理を実行する。
また、実施の形態1において、操作装置200は、第1通信方式、又は、第2通信方式に基づく操作信号を本体装置100に送信することで、本体装置100を操作するための操作装置である。操作装置200は、第1通信方式に基づく信号を送受信するための第1通信部(RF通信部230)と、第2通信方式に基づく信号を受信するための第2通信部(IR通信部220)と、第1通信部又は第2通信部を介して本体装置100に操作信号を送信する制御部240と、を備える。制御部240は、操作信号を第2通信方式に基づいて送信させるための切り替え処理を本体装置100が実行したと判定した場合、第2通信方式に基づいて操作信号を送信し、切り替え処理を本体装置100が実行していないと判定した場合、第1通信方式に基づいて操作信号を送信する。
つまり、通信システム400では、本体装置100は、互いに異なる2種類以上の通信方式(本実施の形態では、IR信号を用いた通信方式及びRF信号を用いた通信方式)で無線通信が可能な第1装置であって、本体装置100に対してスレーブとなる第1装置(本実施の形態では、操作装置200)と、当該2種類以上の通信方式のうちの1つの通信方式(本実施の形態では、RF信号を用いた通信方式)で無線通信が可能な第2装置であって、本体装置100に対してマスタとなる第2装置(本実施の形態では、通信装置300)との2つの装置と無線通信する場合、第1装置とは第2装置と異なる通信方式で無線通信するように処理を変更する。
これによれば、本体装置100では、異なる通信方式で第1装置及び第2装置と無線通信するため、データ衝突が発生しない。つまり、本体装置100及び操作装置200によれば、本体装置100が操作装置200以外の他の装置(例えば、通信装置300)と無線通信しても、データ衝突の発生が抑制される。
また、例えば、制御部140は、上記した切り替え処理では、第2通信方式で操作信号を送信させるための切り替え信号(本実施の形態では、第1コマンド)を、第1通信部を介して操作装置200に送信することで、操作装置200に操作信号を第2通信方式に基づいて送信させる。
また、例えば、制御部240は、第2通信方式で操作信号を送信させるための切り替え信号を、第1通信部を介して本体装置100から受信した場合、切り替え処理を本体装置100が実行したと判定して、第2通信方式に基づいて操作信号を送信する。
これによれば、操作装置200は、本体装置100と通信装置300との通信状態に応じて適切に通信方式を選択できるため、本体装置100におけるデータ衝突を抑制できる。
また、例えば、制御部140は、操作装置200と同期するためのPOLL信号を操作装置200に繰り返し送信する。また、例えば、制御部140は、上記した切り替え処理では、切り替え信号を送信した後もPOLL信号を操作装置200に繰り返し送信する。
また、例えば、制御部240は、本体装置100と同期するためのPOLL信号を本体装置100から繰り返し受信し、受信したPOLL信号に対するACKを繰り返し本体装置100に送信する。また、例えば、制御部240は、切り替え信号を受信した後もACKを本体装置100に繰り返し送信する。
これによれば、本体装置100と操作装置200とで通信再度確立する処理を行うことなく、操作装置200は、第1通信方式で本体装置100に信号を送信し、本体装置100は、受信した信号に基づいて処理を実行できる。
(実施の形態2)
以下、図11~図16を用いて、実施の形態2を説明する。実施の形態2では、操作装置は、本体装置と無線通信を確立した後で、本体装置からPOLL信号を所定時間受信しない場合に、本体装置との通信方式を切り替えてACKを送信しなくなる。この場合、本体装置と操作装置とは、通信状態から切断状態となる。また、実施の形態2では、本体装置と操作装置とは、通信状態から切断状態になった後に、操作装置が接続コマンドを含むRF信号とPOLL信号とを本体装置から受信した場合、通信状態に復帰する。また、実施の形態2では、本体装置は、操作装置のとの通信が切断状態においては、接続コマンドを含むRF信号以外のRF信号を送信しない。
なお、実施の形態1と実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化する場合がある。
また、実施の形態2における通信システムは、通信システム400と同様に、1つの本体装置100a(図11参照)と、1つの操作装置200a(図12参照)と、1つの通信装置300と、を備えるシステムである。
[2-1.構成]
<本体装置>
図11は、実施の形態2における本体装置100aの構成を示すブロック図である。
本体装置100aは、IR通信部110と、RF通信部120と、放送波受信部130と、制御部140aと、音声出力部170と、表示部180と、を備える。
制御部140aは、各種処理を実行する処理部である。制御部140aは、通信装置300とRF通信部120を介して通信することで、通信装置300とのRF通信部120を介した信号の送受信のタイミングを制御部140aが決定できるか否かを判定し、タイミングを制御部140aが決定できないと判定した場合、操作装置200aに操作信号をIR光を用いた通信方式に基づいて送信させるための切り替え処理を実行する。本実施の形態では、制御部140aは、操作装置200aとペアリングを実行した後、操作装置200aと同期するためのPOLL信号を操作装置200aに繰り返し送信することで、操作装置200aとの通信状態を維持する。ここで、制御部140aは、上記した切り替え処理では、POLL信号の送信を停止することで、操作装置200aに操作信号を、IR光を用いた通信方式に基づいて送信させる。また、本実施の形態では、本体装置100aが切り替え処理としてPOLL信号の送信を停止しているため、本体装置100aと操作装置200aとは、切断状態となる。
制御部140aは、機能的には、IR復調部111と、コード生成部112と、RF復調部123と、RF変調部124と、放送波復調部131と、信号処理部150と、接続制御部160aと、主従判定部161と、を備える。IR復調部111と、コード生成部112と、RF復調部123と、RF変調部124と、放送波復調部131と、信号処理部150と、接続制御部160aと、主従判定部161とのそれぞれが実行する処理は、例えば、CPUがメモリ等に記憶された制御プログラムを実行することにより実現される。
接続制御部160aは、操作装置200a及び通信装置300との無線通信の接続状態を変更する。
また、接続制御部160aは、通信装置300とRF通信部120を介して通信することで、通信装置300とのRF通信部120を介した信号の送受信のタイミングを接続制御部160aが決定できるか否かを判定し、タイミングを接続制御部160aが決定できないと判定した場合、操作装置200aに操作信号をIR光を用いた通信方式に基づいて送信させるための切り替え処理を実行する。本実施の形態では、操作装置200aとペアリングを実行した後、操作装置200aと同期するためのPOLL信号を操作装置200aに繰り返し送信し、上記した切り替え処理では、POLL信号の送信を停止することで、操作装置200aに操作信号を、IR光を用いた通信方式に基づいて送信させる。
<操作装置>
図12は、実施の形態2における操作装置200aの構成を示すブロック図である。
操作装置200aは、操作部210と、IR通信部220と、RF通信部230と、制御部240aと、を備える。
制御部240aは、各種処理を実行する処理部である。例えば、制御部240aは、IR通信部220又はRF通信部230を介して本体装置100aに信号(操作信号)を送信する。
また、制御部240aは、操作信号をIR光を用いた通信方式に基づいて送信させるための切り替え処理を本体装置100aが実行したと判定した場合(本実施の形態では、所定時間内にPOLL信号を受信していない場合)、IR光を用いた通信方式に基づいて操作信号を送信し、切り替え処理を本体装置100aが実行していないと判定した場合(本実施の形態では、所定時間毎にPOLL信号を繰り返し受信している場合)、IR光を用いた通信方式に基づいて操作信号を送信する。つまり、制御部240aは、本体装置100aが上記した切り替え処理を実行した場合、操作信号をIR信号で送信し、本体装置100aが上記した切り替え処理を実行しない場合、操作信号をRF信号で送信する。
本実施の形態では、制御部240aは、本体装置100aと同期するためのPOLL信号を本体装置100aから繰り返し受信し、受信したPOLL信号に対する応答信号であるACKを繰り返し本体装置100aに送信することで、本体装置100aとの通信状態を維持する。ここで、制御部240aは、POLL信号を所定時間受信しなかった場合に、切り替え処理を本体装置100aが実行したと判定して、IR光を用いた通信方式に基づいて操作信号を送信する。また、操作装置200aがPOLL信号を所定時間受信しなかった場合に、本体装置100aと操作装置200aとは、切断状態となる。
なお、所定時間は、任意に定められてよく、特に限定されない。また、操作装置200aは、時間を計測するためのRTC等の計時部を備えてもよい。
制御部240aは、機能的には、キー検出部211と、シリアル変換部212と、送信切替部250aと、信号処理部260と、IR変調部221と、RF変調部234と、RF復調部233と、を備える。キー検出部211と、シリアル変換部212と、送信切替部250aと、信号処理部260と、IR変調部221と、RF変調部234と、RF復調部233とのそれぞれが実行する処理は、例えば、CPUがメモリ等に記憶された制御プログラムを実行することにより実現される。
送信切替部250aは、シリアル変換部212で生成されたシリアルコードで表現された情報を、IR通信部220で送信するかRF通信部230で送信するかを切り替える。
具体的には、送信切替部250aは、操作信号をIR光を用いた通信方式に基づいて送信させるための切り替え処理を本体装置100aが実行したと判定した場合、IR光を用いた通信方式に基づいて操作信号を送信し、切り替え処理を本体装置100aが実行していないと判定した場合、Bluetooth(登録商標)に基づいて操作信号を送信する。本実施の形態では、送信切替部250aは、本体装置100aと同期するためのPOLL信号を本体装置100aから繰り返し受信し、受信したPOLL信号に対する応答信号であるACKを繰り返し本体装置100aに送信し、POLL信号を所定時間受信しなかった場合に、切り替え処理を本体装置100aが実行したと判定して、IR光を用いた通信方式に基づいて操作信号を送信する。
[2-2.動作]
以上のように構成された本体装置100a及び操作装置200aについて、その動作を以下説明する。なお、実施の形態1と同様のステップについては、同様の符号を付し、説明を省略又は簡略化する場合がある。
<本体装置>
図13は、実施の形態2における本体装置100aの処理手順を示すフローチャートである。
まず、制御部140aは、操作装置200aとのペアリング処理を開始する(ステップS101)。
次に、制御部140aは、RF通信部120を介して操作装置200aと無線通信可能な接続を確立した状態である通信状態となる(ステップS102)。切断状態から通信状態に切り替わった場合、制御部240aは、一定時間毎にPOLL信号を操作装置200aに送信する。
次に、制御部140aは、無線通信可能な装置を検出したか否かを判定する(ステップS103)。
制御部140aは、無線通信可能な装置を検出した場合(ステップS103でYes)、当該装置とのペアリングを実行する(ステップS121)。ステップS121以降の処理については、後述する。
一方、制御部140aは、無線通信可能な装置を検出しない場合(ステップS103でNo)、既にペアリング処理を実行済みの装置であって通信状態ではなかった装置から再接続された、つまり、再度通信状態となるように変更を要求されたか否かを判定する(ステップS104)。
制御部140aは、既にペアリング処理を実行済みの装置であって通信状態ではなかった装置から再接続された場合(ステップS104でYes)、再接続処理を実行する(ステップS140a)。
再接続処理(ステップS140a)では、図6に示す再接続処理(ステップS140)と同様に、制御部140aは、再接続された装置が操作装置200aであるか通信装置300であるかを判定する(ステップS141)。
制御部140aは、通信装置300から再接続を要求する信号を受信した場合(ステップS141で「通信装置」)、図13に示すステップS122~ステップS126と同様の処理を実行する。
一方、制御部140aは、操作装置200aから再接続を要求する信号を受信した場合(ステップS141で「操作装置」)、操作装置200aとの通信接続を確立して切断状態から通信状態となり(ステップS142)、図13に示すステップS123~ステップS125aと同様の処理を実行する。
また、制御部140aは、既にペアリング処理を実行済みの装置であって通信状態ではなかった装置から再接続されない場合(ステップS104でNo)、既にペアリング処理を実行済みの装置であって通信状態である装置から無線通信が切断されたか否かを判定する(ステップS105)。
制御部140aは、通信状態である装置から無線通信が切断されたと判定した場合(ステップS105でYes)、切断処理を実行する(ステップS160a)。
なお、切断処理(ステップS160a)の詳細については、後述する。
一方、制御部140aは、通信状態である装置から無線通信が切断されていないと判定した場合(ステップS105でNo)、当該装置から信号(パケット)を受け付けるまで、又は、所定時間が経過するまで、待機する(ステップS106)。
ここで、制御部140aは、通信状態にある装置(例えば、操作装置200a)から信号(パケット)を受け付けた場合(ステップS107でYes)、パケットを復号(例えば、信号を復調することで信号が含む情報(キー)を取得)し、当該キーが示す指示に従って処理を実行し(ステップS109)、処理をステップS103に戻す。
一方、制御部140aは、通信状態にある装置(例えば、操作装置200a)から信号(パケット)を所定時間内に受け付けていない場合(ステップS107でNo)、処理をステップS103に戻す。
また、上記した通り、ステップS121では、制御部140aは、例えば、通信装置300を検出した場合、通信装置300とのペアリング処理を実行する。
次に、本体装置100aと通信装置300とは、互いにRF信号で無線通信可能な状態である通信状態となるように、通信の接続を確立する(ステップS122)。切断状態から通信状態に切り替わった場合、通信装置300は、一定時間毎にPOLL信号を本体装置100aに送信し、本体装置100aは、当該POLL信号に対してACKを通信装置300に送信する。
次に、主従判定部161は、本体装置100aが主となり、通信装置300が従となったか否かを判定する(ステップS123)。
制御部140aは、主従判定部161が、本体装置100aが主となったと判定した場合(ステップS123でYes)、POLL信号を、RF通信部120を介して操作装置200aに繰り返し送信し続ける(ステップS124a)。
一方、制御部140aは、主従判定部161が、本体装置100aが従となったと判定した場合(ステップS123でNo)、POLL信号を、RF通信部120を介して操作装置200aに送信することを停止する(ステップS125a)。これにより、本体装置100aと操作装置200aとは、切断状態となる。
このように、制御部140aは、ステップS124a又はステップS125aを実行することで、切り替え処理を実行する。
次に、制御部140aは、ステップS124a又はステップS125aを実行した後で、通信装置300に、例えば、音声再生部153が処理して音声出力部170に出力させている音声の音声パケットの、RF通信部120を介した送信を開始し(ステップS126)、処理をステップS105に進める。
切断処理(ステップS160a)では、制御部140aは、通信を切断された装置が操作装置200aであるか通信装置300であるかを判定する(ステップS161)。
制御部140aは、通信を切断された装置が操作装置200aであると判定した場合(ステップS161で「操作装置」)、操作装置200aとの通信の切断処理を実行する(ステップS162)。例えば、制御部140aは、RF通信部120を介してPOLL信号を操作装置200aに送信することを停止する。これにより、本体装置100aと操作装置200aとは、切断状態となる。
一方、制御部140aは、通信を切断された装置が通信装置300であると判定した場合(ステップS161で「通信装置」)、RF通信部120を介して通信装置300に音声パケットを示すRF信号を送信することを停止する(ステップS163)。
次に、制御部140aは、通信装置300との通信の切断処理を実行する(ステップS164)。これにより、本体装置100aと通信装置300とは、切断状態となる。
次に、制御部140aは、操作装置200aと切断状態である場合、RF通信部120を介して操作装置200aに接続コマンドを送信し、且つ、POLL信号の送信を開始する(ステップS165a)。つまり、本体装置100aは、通信装置300と無線通信しない場合、操作装置200aに接続コマンドを送信し、且つ、POLL信号の送信を開始することで、操作装置200aと通信状態となり、且つ、操作装置200aがキーパケットを送信する際には、操作装置200aにRF信号で送信させる。
<操作装置>
図14は、実施の形態2における操作装置200aの処理手順を示すフローチャートである。
なお、図14に示すフローチャートでは、初めは、本体装置100aと操作装置200aとは、RF信号を用いた無線通信の接続がされていない状態であるとする。
まず、制御部240aは、操作部210がユーザからの指示を受け付けたか否か、つまり、操作部210がキーの入力を受け付けたか否かを判定する(ステップS201)。
制御部240aは、操作部210がキーの入力を受け付けていない場合(ステップS201でNo)、ステップS201の処理を繰り返す。
一方、制御部240aは、操作部210がキーの入力を受け付けた場合(ステップS201でYes)、受け付けたキーが本体装置100aとペアリング処理を実行する指示であるペアリングキーであるか否かを判定する(ステップS202)。
制御部240aは、ペアリングキーではないと判定した場合(ステップS202でNo)、IR通信部220を介して当該キーを示すIR信号を送信し(ステップS203)、処理をステップS201に戻す。
一方、制御部240aは、ペアリングキーであると判定した場合(ステップS202でYes)、IR通信部220を介してペアリングキーを示すIR信号を送信する(ステップS204)。
次に、制御部240aは、本体装置100aとペアリングを実行する(ステップS205)。
次に、制御部240aは、本体装置100aとの通信の接続を確立することで、本体装置100aと通信状態となる(ステップS206)。切断状態から通信状態に切り替わった場合、制御部240aは、切断状態から通信状態に切り替わった場合、本体装置100aから一定時間毎に送信されるPOLL信号に対してACKを本体装置100aに送信する。
また、制御部240aは、操作部210がキーの入力を受け付けた場合に当該キーを含む信号を本体装置100aに送信する際の信号をIR信号からRF信号に切り替える(ステップS207)。
次に、制御部240aは、RF通信部230を介して、POLL信号を受信したか否かを判定する(ステップS208a)。つまり、制御部240aは、本体装置100aからPOLL信号を繰り返し受信し続けているか否かを判定する。
制御部240aは、例えば、最後にPOLL信号を受信してから所定時間POLL信号を受信しない場合(ステップS208aでNo)、IR処理を実行し(ステップS220a)、処理をステップS208aに戻す。ステップS220aについては、後述する。
一方、制御部240aは、例えば、最後にPOLL信号を受信してから所定時間が経過するまでにPOLL信号を受信した場合(ステップS208aでYes)、現在スリープモードである、及び、これからスリープモードに移行する、のいずれかであるか否かを判定する(ステップS209)。
制御部240aは、現在スリープモードではなく、且つ、これからスリープモードに移行しない場合に(ステップS209でNo)、キーの入力を受け付けたとき(ステップS210でYes)、受け付けたキーを示すRF信号を、RF通信部230を介して本体装置100aに送信する(ステップS211)。
また、制御部240aは、現在スリープモードではなく、且つ、これからスリープモードに移行しない場合に(ステップS209でNo)、キーの入力を受け付けていないとき(ステップS210でNo)、処理をステップS209に戻す。
また、制御部240aは、現在スリープモードである、及び、これからスリープモードに移行する、のいずれかである場合(ステップS209でYes)、操作部210がキーの入力を受け付けたか否かを判定する(ステップS212)。
制御部240aは、操作部210がキーの入力を受け付けなければ(ステップS212でNo)、スリープモードを維持し(又はスリープモードに移行し)、ステップS212の判定を続ける。
一方、制御部240aは、操作部210がキーの入力を受け付けた場合(ステップS212でYes)、スリープモードを止めた通常モードに戻り、当該キーを示すIR信号を送信する(ステップS213)。
次に、制御部240aは、RF通信部230を介して接続コマンドを含むRF信号を送信することで、本体装置100aと再度通信の接続を確立し、本体装置100aと切断状態から通信状態となる(ステップS214)。切断状態から通信状態に切り替わった場合、制御部240aは、一定時間毎に本体装置100aから送信されるPOLL信号に対してACKを本体装置100aに送信する。
図15は、実施の形態2における操作装置200aが実行するIR処理を示すフローチャートである。具体的には、図15は、図14に示すステップS220aの詳細を示すフローチャートである。
制御部240aは、最後にPOLL信号を受信してから所定時間が経過するまでにRF通信部230を介してPOLL信号を受信しなかった場合(図14に示すステップS208aでNo)、送信する信号をRF信号からIR信号に切り替え、通信状態から切断状態となる(ステップS221)。
次に、制御部240aは、RF通信部230を介してPOLL信号及び接続コマンドを含むRF信号を受信したか否かを判定する(ステップS222a)。
制御部240aは、POLL信号及び接続コマンドを含むRF信号を受信した場合(ステップS222aでYes)、送信する信号をIR信号からRF信号に切り替え、本体装置100aと通信状態となる(ステップS230)。
一方、制御部240aは、POLL信号及び接続コマンドを含むRF信号を受信しない場合(ステップS222aでNo)、現在スリープモードである、及び、これからスリープモードに移行する、のいずれかであるか否かを判定する(ステップS223)。
制御部240aは、現在スリープモードである、及び、これからスリープモードに移行する、のいずれかである場合(ステップS223でYes)、図14に示すステップS212~ステップS214を実行し、処理をステップS222aに戻す。
一方、制御部240aは、現在スリープモードではなく、且つ、これからスリープモードに移行しない場合(ステップS223でNo)、操作部210がキーの入力を受け付けたか否かを判定する(ステップS224)。
制御部240aは、操作部210がキーの入力を受け付けた場合(ステップS224でYes)、当該キーを示すIR信号を送信する(ステップS225)。
一方、制御部240aは、操作部210がキーの入力を受け付けていない場合(ステップS224でNo)、処理をステップS222aに戻す。
<切り替え処理>
図16は、実施の形態2における通信システムの切り替え処理の処理手順を示すシーケンス図である。
なお、図16に示すシーケンス図では、初めは、本体装置100aと操作装置200aとの通信が確立されており、本体装置100aと通信装置300との通信が確立されていないとする。
例えば、操作部210が入力(キー入力)をユーザから受け付けたとする(ステップS300)。
次に、制御部240aは、操作部210が受け付けたキーを含むRF信号をRF通信部230を介して本体装置100aに送信する(ステップS301)。本体装置100aは、受け付けたRF信号に含まれるキーに基づいて処理を実行する。
ここで、本体装置100aは、例えば、本体装置100aがスレーブとなり、通信装置300がマスタとなるように、通信の接続を確立したとする(ステップS302)。
この場合、本体装置100aは、上記した切り替え処理として、ステップS302の次に、IR信号で操作装置200aに信号を送信させるために、POLL信号を操作装置200aに送信することを停止する(ステップS303a)。
制御部240aは、RF通信部230を介して本体装置100aから所定時間POLL信号を受信しないと判定した場合(ステップS303b)、切断状態となり、キーを含む信号を本体装置100aに送信する際には、IR信号を用いて送信するように通信方式を変更する(ステップS304)。
これにより、ステップS304の後で、操作部210が入力(キー入力)をユーザから受け付けた場合(ステップS305)、制御部240aは、操作部210が受け付けたキーを含むIR信号をIR通信部220を介して本体装置100aに送信する(ステップS306)。
ここで、ステップS303aの後で、本体装置100aと通信装置300との通信が切断されたとする(ステップS309)。
この場合、本体装置100aは、上記した切り替え処理として、RF信号で操作装置200aに信号を送信させるために、接続コマンドを含むRF信号を操作装置200aに送信することで操作装置200aと再度通状態となるための再接続処理をし、且つ、POLL信号を操作装置200aに送信することを再開する(ステップS307)。
制御部240aは、ステップS304の後で、RF通信部230を介して本体装置100aから接続コマンドを含むRF信号、及び、POLL信号を受信した場合、ACKを本体装置100aに送信する(ステップS308)。このように、本体装置100aがステップS307を実行することで、本体装置100aと操作装置200aとは、切断状態から通信状態に遷移する。キーを含む信号を本体装置100aに送信する際には、RF信号を用いて送信するように通信方式を変更する(ステップS311)。
これにより、ステップS311の後で、操作部210が入力(キー入力)をユーザから受け付けた場合(ステップS312)、制御部240aは、操作部210が受け付けたキーを含むRF信号をRF通信部230を介して本体装置100aに送信する(ステップS313)。
[2-3.効果等]
以上のように、実施の形態2において、本体装置100aが備える制御部140aは、操作装置200aと同期するためのPOLL信号を、第1通信部を介して操作装置に繰り返し送信する。また、制御部140aは、切り替え処理では、POLL信号の送信を停止することで、操作装置200aに操作信号を第2通信方式に基づいて送信させる。
また、実施の形態2において、操作装置200aが備える制御部240aは、本体装置100aと同期するためのPOLL信号を、第1通信部を介して本体装置100aから繰り返し受信し、POLL信号を所定時間受信しなかった場合に、切り替え処理を本体装置100aが実行したと判定して、第2通信方式に基づいて操作信号を送信する。
これによれば、本体装置100aでは、操作装置200aに通信方式を切り替えさせる信号を送信することなく、操作装置200aに通信方式を切り替えさせることができる。そのため、本体装置100a及び操作装置200aによれば、簡便な処理手順によって、本体装置100aが操作装置200a以外の他の装置(例えば、通信装置300)と無線通信しても、データ衝突の発生が抑制される。
(実施の形態3)
以下、図17~図22を用いて、実施の形態3を説明する。実施の形態3では、操作装置は、本体装置と無線通信を確立した後で、本体装置から切り替え信号(切断コマンド)を含むRF信号を受信した場合に、本体装置との通信方式を切り替える。この場合、本体装置と操作装置とは、実施の形態1とは異なり、切断状態となる。また、実施の形態3では、本体装置と操作装置とは、通信状態から切断状態になった後に、操作装置が接続コマンドを含むRF信号とPOLL信号とを本体装置から受信した場合、通信状態に復帰する。また、実施の形態3では、本体装置は、操作装置のとの通信が切断状態においては、接続コマンドを含むRF信号以外のRF信号を送信しない。
なお、実施の形態1又は実施の形態2と実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化する場合がある。
また、実施の形態3における通信システムは、通信システム400と同様に、1つの本体装置100b(図17参照)と、1つの操作装置200b(図18参照)と、1つの通信装置300と、を備えるシステムである。
[3-1.構成]
<本体装置>
図17は、実施の形態3における本体装置100bの構成を示すブロック図である。
本体装置100bは、IR通信部110と、RF通信部120と、放送波受信部130と、制御部140bと、音声出力部170と、表示部180と、を備える。
制御部140bは、各種処理を実行する処理部である。制御部140bは、通信装置300とRF通信部120を介して通信することで、通信装置300とのRF通信部120を介した信号の送受信のタイミングを制御部140bが決定できるか否かを判定し、タイミングを制御部140bが決定できないと判定した場合、操作装置200bに操作信号をIR光を用いた通信方式に基づいて送信させるための切り替え処理を実行する。本実施の形態では、制御部140bは、上記切り替え処理では、IR光を用いた通信方式で操作信号を送信させるための切り替え信号(本実施の形態では、後述する切断コマンド)を、RF通信部120を介して操作装置200bに送信することで、操作装置200bに操作信号を、IR光を用いた通信方式に基づいて送信させる。
また、制御部140bは、操作装置200bとペアリングを実行した後、操作装置200bと同期するためのPOLL信号を操作装置200bに繰り返し送信することで、操作装置200bとの通信状態を維持する。ここで、制御部140bは、本実施の形態では、上記した切り替え処理では、切り替え信号を送信し、且つ、POLL信号の送信を停止する。つまり、制御部140bは、RF通信部120を介した操作装置200bとの通信を切断する。言い換えると、本体装置100bが切り替え処理を実行することで、本体装置100bと操作装置200bとは、切断状態となる。
制御部140bは、機能的には、IR復調部111と、コード生成部112と、RF復調部123と、RF変調部124と、放送波復調部131と、信号処理部150と、接続制御部160bと、主従判定部161と、を備える。IR復調部111と、コード生成部112と、RF復調部123と、RF変調部124と、放送波復調部131と、信号処理部150と、接続制御部160bと、主従判定部161とのそれぞれが実行する処理は、例えば、CPUがメモリ等に記憶された制御プログラムを実行することにより実現される。
接続制御部160bは、操作装置200b及び通信装置300との無線通信の接続状態を変更する。
また、接続制御部160bは、通信装置300とRF通信部120を介して通信することで、通信装置300とのRF通信部120を介した信号の送受信のタイミングを接続制御部160bが決定できるか否かを判定し、タイミングを接続制御部160bが決定できないと判定した場合、操作装置200bに操作信号をIR光を用いた通信方式に基づいて送信させるための切り替え処理を実行する。本実施の形態では、接続制御部160bは、操作装置200bとペアリングを実行した後、操作装置200bと同期するためのPOLL信号を操作装置200bに繰り返し送信し、上記した切り替え処理では、切り替え信号を送信し、且つ、POLL信号の送信を停止することで、操作装置200bに操作信号を、IR光を用いた通信方式に基づいて送信させる。
<操作装置>
図18は、実施の形態3における操作装置200bの構成を示すブロック図である。
操作装置200bは、操作部210と、IR通信部220と、RF通信部230と、制御部240bと、を備える。
制御部240bは、各種処理を実行する処理部である。例えば、制御部240bは、IR通信部220又はRF通信部230を介して本体装置100bに信号(操作信号)を送信する。
また、制御部240bは、操作信号をIR光を用いた通信方式に基づいて送信させるための切り替え処理を本体装置100bが実行したと判定した場合(本実施の形態では、切断コマンドを受信した場合)、IR光を用いた通信方式に基づいて操作信号を送信し、切り替え処理を本体装置100bが実行していないと判定した場合(本実施の形態では、接続コマンドを受信した場合)、Bluetooth(登録商標)に基づいて操作信号を送信する。つまり、制御部240bは、本体装置100bが上記した切り替え処理を実行した場合、操作信号をIR信号で送信し、本体装置100bが上記した切り替え処理を実行しない場合、操作信号をRF信号で送信する。本実施の形態では、制御部240bは、IR光を用いた通信方式で操作信号を送信させるための切り替え信号を、RF通信部230を介して本体装置100bから受信した場合、切り替え処理を本体装置100bが実行したと判定して、IR光を用いた通信方式に基づいて操作信号を送信する。
また、例えば、制御部240bは、本体装置100bと同期するためのPOLL信号を本体装置100bから繰り返し受信し、受信したPOLL信号に対する応答信号であるACKを繰り返し本体装置100bに送信することで、本体装置100bとの通信状態を維持する。ここで、制御部240bは、本実施の形態では、切り替え信号(本実施の形態では、切断コマンドを含むRF信号)を受信した場合、本体装置100bへのACKの送信を停止する。つまり、制御部240bは、切り替え信号を受信した場合、RF通信部230を介した本体装置100bとの通信を切断する。
制御部240bは、機能的には、キー検出部211と、シリアル変換部212と、送信切替部250bと、信号処理部260と、IR変調部221と、RF変調部234と、RF復調部233と、を備える。キー検出部211と、シリアル変換部212と、送信切替部250bと、信号処理部260と、IR変調部221と、RF変調部234と、RF復調部233とのそれぞれが実行する処理は、例えば、CPUがメモリ等に記憶された制御プログラムを実行することにより実現される。
送信切替部250bは、シリアル変換部212で生成されたシリアルコードで表現された情報を、IR通信部220で送信するかRF通信部230で送信するかを切り替える。
具体的には、送信切替部250bは、操作信号をIR光を用いた通信方式に基づいて送信させるための切り替え処理を本体装置100bが実行したと判定した場合、IR光を用いた通信方式に基づいて操作信号を送信し、切り替え処理を本体装置100bが実行していないと判定した場合、Bluetooth(登録商標)に基づいて操作信号を送信する。本実施の形態では、送信切替部250bは、IR光を用いた通信方式で操作信号を送信させるための切り替え信号を、RF通信部230を介して本体装置100bから受信した場合、切り替え処理を本体装置100bが実行したと判定して、IR光を用いた通信方式に基づいて操作信号を送信する。
また、例えば、送信切替部250bは、本体装置100bと同期するためのPOLL信号を本体装置100bから繰り返し受信し、受信したPOLL信号に対するACKを繰り返し本体装置100bに送信し、切り替え信号を受信した後には、ACKを本体装置100bに送信しない。
[3-2.動作]
以上のように構成された本体装置100b及び操作装置200bについて、その動作を以下説明する。なお、実施の形態1又は実施の形態2と同様のステップについては、同様の符号を付し、説明を省略又は簡略化する場合がある。
<本体装置>
図19は、実施の形態3における本体装置100bの処理手順を示すフローチャートである。
まず、制御部140bは、操作装置200bとのペアリング処理を開始する(ステップS101)。
次に、制御部140bは、RF通信部120を介して操作装置200bと無線通信可能な接続を確立した状態である通信状態となる(ステップS102)。切断状態から通信状態に切り替わった場合、制御部140bは、一定時間毎にPOLL信号を操作装置200bに送信する。
次に、制御部140bは、無線通信可能な装置を検出したか否かを判定する(ステップS103)。
制御部140bは、無線通信可能な装置を検出した場合(ステップS103でYes)、当該装置とのペアリング処理を実行する(ステップS121)。ステップS121以降の処理については、後述する。
一方、制御部140bは、無線通信可能な装置を検出しない場合(ステップS103でNo)、既にペアリング処理を実行済みの装置であって通信状態ではなかった装置から再接続された、つまり、再度通信状態となるように変更を要求されたか否かを判定する(ステップS104)。
制御部140bは、既にペアリング処理を実行済みの装置であって通信状態ではなかった装置から再接続された場合(ステップS104でYes)、再接続処理を実行する(ステップS140b)。
再接続処理(ステップS140b)では、図6に示す再接続処理(ステップS140)と同様に、制御部140bは、再接続された装置が操作装置200bであるか通信装置300であるかを判定する(ステップS141)。
制御部140bは、通信装置300から再接続を要求する信号を受信した場合(ステップS141で「通信装置」)、図19に示すステップS122~ステップS126と同様の処理を実行する。
一方、制御部140bは、操作装置200bから再接続を要求する信号を受信した場合(ステップS141で「操作装置」)、操作装置200bとの通信接続を確立して切断状態から通信状態となり(ステップS142)、図19に示すステップS123~ステップS125cと同様の処理を実行する。
また、制御部140bは、既にペアリング処理を実行済みの装置であって通信状態ではなかった装置から再接続されない場合(ステップS104でNo)、既にペアリング処理を実行済みの装置であって通信状態である装置から無線通信が切断されたか否かを判定する(ステップS105)。
制御部140bは、通信状態である装置から無線通信が切断されたと判定した場合(ステップS105でYes)、切断処理を実行する(ステップS160b)。
なお、切断処理(ステップS160b)の詳細については、後述する。
一方、制御部140bは、通信状態である装置から無線通信が切断されていないと判定した場合(ステップS105でNo)、当該装置から信号(パケット)を受け付けるまで、又は、所定時間が経過するまで、待機する(ステップS106)。
ここで、制御部140bは、通信状態にある装置(例えば、操作装置200b)から信号(パケット)を受け付けた場合(ステップS107でYes)、パケットを復号(例えば、信号を復調することで信号が含む情報(キー)を取得)し、当該キーが示す指示に従って処理を実行し(ステップS109)、処理をステップS103に戻す。
一方、制御部140bは、通信状態にある装置(例えば、操作装置200b)から信号(パケット)を所定時間内に受け付けていない場合(ステップS107でNo)、処理をステップS103に戻す。
また、上記した通り、ステップS121では、制御部140bは、例えば、通信装置300を検出した場合、通信装置300とのペアリング処理を実行する。
次に、本体装置100bと通信装置300とは、互いにRF信号で無線通信可能な状態である通信状態となるように、通信の接続を確立する(ステップS122)。切断状態から通信状態に切り替わった場合、通信装置300は、切断状態から通信状態に切り替わった場合、一定時間毎にPOLL信号を本体装置100bに送信し、本体装置100bは、当該POLL信号に対してACKを通信装置300に送信する。
次に、主従判定部161は、本体装置100bが主となり、通信装置300が従となったか否かを判定する(ステップS123)。
制御部140bは、主従判定部161が、本体装置100bが従となったと判定した場合(ステップS123でNo)、操作装置200bにIR信号を送信させるための指示を含む情報である切断コマンドを含む信号を、RF通信部120を介して操作装置200bに送信する(ステップS125b)。つまり、操作装置200bは、通信装置300に対して本体装置100bがスレーブの場合、操作部210で受け付けた情報(キー)をIR信号で本体装置100bに送信する。
また、制御部140bは、操作装置200bへのPOLL信号の送信を停止する(ステップS125c)。これにより、本体装置100bと操作装置200bとは、通信状態から切断状態となる。
一方、制御部140bは、本体装置100bが主となったと判定した場合(ステップS123でYes)、処理をステップS126に進める。この場合、操作装置200bは、本体装置100bと通信状態を維持し、且つ、RF信号でキー等の情報を本体装置100bに送信する。
このように、制御部140bは、ステップS123でNoの場合、ステップS125b及びステップS125cを実行することで、図4のステップS24で説明した切り替え処理を実行する。
次に、制御部140bは、ステップS123でYesの場合、又は、ステップS125cを実行した後で、通信装置300に、例えば、音声再生部153が処理して音声出力部170に出力させている音声の音声パケットの、RF通信部120を介した送信を開始し(ステップS126)、処理をステップS105に進める。
切断処理(ステップS160b)では、制御部140bは、通信を切断された装置が操作装置200bであるか通信装置300であるかを判定する(ステップS161)。
制御部140bは、通信を切断された装置が操作装置200bであると判定した場合(ステップS161で「操作装置」)、操作装置200bとの通信の切断処理を実行する(ステップS162)。例えば、制御部140bは、RF通信部120を介してPOLL信号を操作装置200bに送信することを停止する。これにより、本体装置100bと操作装置200bとは、通信状態から切断状態となる。
一方、制御部140bは、通信を切断された装置が通信装置300であると判定した場合(ステップS161で「通信装置」)、RF通信部120を介して通信装置300に音声パケットを示すRF信号を送信することを停止する(ステップS163)。
次に、制御部140bは、通信装置300との通信の切断処理を実行する(ステップS164)。例えば、制御部140bは、RF通信部120を介してPOLL信号を通信装置300に送信することを停止する。
次に、制御部140bは、操作装置200bと切断状態である場合、RF通信部120を介して操作装置200bに接続コマンドを示すRF信号及びPOLL信号を送信する(ステップS165b)。つまり、本体装置100bは、通信装置300と無線通信しない場合、操作装置200bがキーパケットを送信する際には、操作装置200bと通信状態となり、且つ、操作装置200bにRF信号で送信させる。
<操作装置>
図20は、実施の形態3における操作装置200bの処理手順を示すフローチャートである。
なお、図20に示すフローチャートでは、初めは、本体装置100bと操作装置200bとは、RF信号を用いた無線通信の接続がされていない状態であるとする。
まず、制御部240bは、操作部210がユーザからの指示を受け付けたか否か、つまり、操作部210がキーの入力を受け付けたか否かを判定する(ステップS201)。
制御部240bは、操作部210がキーの入力を受け付けていない場合(ステップS201でNo)、ステップS201の処理を繰り返す。
一方、制御部240bは、操作部210がキーの入力を受け付けた場合(ステップS201でYes)、受け付けたキーが本体装置100bとペアリング処理を実行する指示であるペアリングキーであるか否かを判定する(ステップS202)。
制御部240bは、ペアリングキーではないと判定した場合(ステップS202でNo)、IR通信部220を介して当該キーを示すIR信号を送信し(ステップS203)、処理をステップS201に戻す。
一方、制御部240bは、ペアリングキーであると判定した場合(ステップS202でYes)、IR通信部220を介してペアリングキーを示すIR信号を送信する(ステップS204)。
次に、制御部240bは、本体装置100bとペアリングを実行する(ステップS205)。
次に、制御部240bは、本体装置100bとの通信の接続を確立することで、本体装置100bと通信状態となる(ステップS206)。切断状態から通信状態に切り替わった場合、制御部240bは、一定時間毎に本体装置100bから送信されるPOLL信号に対してACKを本体装置100bに送信する。
次に、制御部240bは、操作部210がキーの入力を受け付けた場合に当該キーを含む信号を本体装置100bに送信する際の信号をIR信号からRF信号に切り替える(ステップS207)。
次に、制御部240bは、RF通信部230を介して、RF信号(RFパケット)を受信したか否かを判定する(ステップS208)。
制御部240bは、RF信号を受信した場合(ステップS208でYes)、受信したRF信号が切断コマンドを示すRF信号であるか否かを判定する(ステップS215b)。
制御部240bは、切断コマンドを含むRF信号であると判定した場合(ステップS215bでYes)、IR処理を実行する(ステップS220b)。IR処理については、後述する。
制御部240bは、RF信号を受信していない場合(ステップS208でNo)、又は、受信したRF信号が切断コマンドを含むRF信号でない場合(ステップS215bでNo)、現在スリープモードである、及び、これからスリープモードに移行する、のいずれかであるか否かを判定する(ステップS209)。
制御部240bは、現在スリープモードではなく、且つ、これからスリープモードに移行しない場合に(ステップS209でNo)、キーの入力を受け付けたとき(ステップS210でYes)、受け付けたキーを示すRF信号を、RF通信部230を介して本体装置100bに送信する(ステップS211)。
また、制御部240bは、現在スリープモードではなく、且つ、これからスリープモードに移行しない場合に(ステップS209でNo)、キーの入力を受け付けていないとき(ステップS210でNo)、処理をステップS209に戻す。
また、制御部240bは、現在スリープモードである、及び、これからスリープモードに移行する、のいずれかである場合(ステップS209でYes)、操作部210がキーの入力を受け付けたか否かを判定する(ステップS212)。
制御部240bは、操作部210がキーの入力を受け付けなければ(ステップS212でNo)、スリープモードを維持し(又はスリープモードに移行し)、ステップS212の判定を続ける。
一方、制御部240bは、操作部210がキーの入力を受け付けた場合(ステップS212でYes)、スリープモードを止めた通常モードに戻り、当該キーを示すIR信号を送信する(ステップS213)。
次に、制御部240bは、RF通信部230を介して接続コマンドを含むRF信号を送信することで、本体装置100bと再度通信の接続を確立し、本体装置100bと切断状態から通信状態となる(ステップS214)。切断状態から通信状態に切り替わった場合、制御部240bは、一定時間毎に本体装置100bから送信されるPOLL信号に対してACKを本体装置100bに送信する。
図21は、実施の形態3における操作装置200bが実行するIR処理を示すフローチャートである。具体的には、図21は、図20に示すステップS220bの詳細を示すフローチャートである。
制御部240bは、RF通信部230を介して切断コマンドを示すRF信号を受信した場合(図20に示すステップS215bでYes)、送信する信号をRF信号からIR信号に切り替え、通信状態から切断状態となる(ステップS221)。
次に、制御部240bは、本体装置100bとの通信を切断する切断処理を実行する(ステップS221b)具体的には、制御部240bは、本体装置100bへのACKの送信を停止する。
次に、制御部240bは、RF通信部230を介してRF信号(RFパケット)を受信したか否かを判定する(ステップS222)。
制御部240bは、RF信号を受信した場合(ステップS222でYes)、受信したRF信号が含む情報が接続コマンドであるか否かを判定する(ステップS229b)。
制御部240bは、接続コマンドであると判定した場合(ステップS229bでYes)、本体装置100bとの通信を確立する(ステップS230b)。具体的には、制御部240bは、本体装置100bから繰り返し送信されるPOLL信号に対して、ACKを本体装置100bに送信する。これにより、本体装置100bと操作装置200bとは、通信状態となる。
次に、制御部240bは、送信する信号をIR信号からRF信号に切り替える(ステップS230)。
一方、制御部240bは、所定時間内にRF信号を受信しない場合(ステップS222でNo)、又は、受信したRF信号に接続コマンドが含まれない場合(ステップS229bでNo)、現在スリープモードである、及び、これからスリープモードに移行する、のいずれかであるか否かを判定する(ステップS223)。
制御部240bは、現在スリープモードである、及び、これからスリープモードに移行する、のいずれかである場合(ステップS223でYes)、図20に示すステップS212~ステップS214を実行し、処理をステップS222に戻す。
一方、制御部240bは、現在スリープモードではなく、且つ、これからスリープモードに移行しない場合(ステップS223でNo)、操作部210がキーの入力を受け付けたか否かを判定する(ステップS224)。
制御部240bは、操作部210がキーの入力を受け付けた場合(ステップS224でYes)、当該キーを示すIR信号を送信する(ステップS225)。
一方、制御部240bは、操作部210がキーの入力を受け付けていない場合(ステップS224でNo)、処理をステップS222に戻す。
<切り替え処理>
図22は、実施の形態3における通信システムの切り替え処理の処理手順を示すシーケンス図である。
なお、図22に示すシーケンス図では、初めは、本体装置100bと操作装置200bとの通信が確立されており、本体装置100bと通信装置300との通信が確立されていないとする。
例えば、操作部210が入力(キー入力)をユーザから受け付けたとする(ステップS300)。
次に、制御部240bは、操作部210が受け付けたキーを含むRF信号をRF通信部230を介して本体装置100bに送信する(ステップS301)。本体装置100bは、受け付けたRF信号に含まれるキーに基づいて処理を実行する。
ここで、本体装置100bは、例えば、本体装置100bがスレーブとなり、通信装置300がマスタとなるように、通信の接続を確立したとする(ステップS302)。
この場合、本体装置100bは、上記した切り替え処理として、ステップS302の次に、IR信号で操作装置200bに信号を送信させるための切断コマンドを含むRF信号を操作装置200bに送信する(ステップS303c)。
また、本体装置100bは、POLL信号の操作装置200bへの送信を停止する(S303d)。
制御部240bは、RF通信部230を介して本体装置100bから切断コマンドを受信した場合(ステップS303e)、本体装置100bへのACKの送信を停止する。これにより、本体装置100bと操作装置200bとは、通信状態から切断状態となる。
また、制御部240bは、キーを含む信号を本体装置100bに送信する際には、IR信号を用いて送信するように通信方式を変更する(ステップS304)。
これにより、操作部210が入力(キー入力)をユーザから受け付けた場合(ステップS305)、制御部240bは、操作部210が受け付けたキーを含むIR信号を、IR通信部220を介して本体装置100bに送信する(ステップS306)。
ここで、ステップS303cの後で、本体装置100bと通信装置300との通信が切断されたとする(ステップS309)。
この場合、本体装置100bは、上記した切り替え処理として、RF信号で操作装置200bに信号を送信させるための接続コマンドを含むRF信号を操作装置200bに送信する(ステップS310a)。
また、本体装置100bは、上記した切り替え処理として、さらに、POLL信号の操作装置200bへの送信を再開する(ステップS310b)。
制御部240bは、RF通信部230を介して本体装置100bから接続コマンド及びPOLL信号を受信した場合、ACKを本体装置100bに送信する(ステップS310c)。これにより、本体装置100bと操作装置200bとは、切断状態から通信状態となる。
また、制御部240bは、キーを含む信号を本体装置100bに送信する際には、RF信号を用いて送信するように通信方式を変更する(ステップS311)。
これにより、ステップS311の後で、操作部210が入力(キー入力)をユーザから受け付けた場合(ステップS312)、制御部240bは、操作部210が受け付けたキーを含むRF信号をRF通信部230を介して本体装置100bに送信する(ステップS313)。
[3-3.効果等]
以上のように、実施の形態3において、本体装置100bが備える制御部140bは、操作装置200bと同期するためのPOLL信号を操作装置200bに繰り返し送信する。また、例えば、制御部140bは、上記した切り替え処理では、切り替え信号(本実施の形態では、切断コマンド)を送信し、且つ、POLL信号の送信を停止する。
また、実施の形態3において、操作装置200bが備える制御部240bは、本体装置100bと同期するためのPOLL信号を本体装置100bから繰り返し受信し、受信したPOLL信号に対するACKを繰り返し本体装置100bに送信する。また、例えば、制御部240bは、切り替え信号を受信した場合、ACKの送信を停止する。
これによれば、本体装置100bと操作装置200bとは、POLL信号とACKとの信号の送受信も実行しないため、本体装置100bにおけるデータ衝突の発生がさらに抑制される。
(他の実施の形態)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、実施の形態1、実施の形態2、及び、実施の形態3を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、適宜、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用可能である。また、上記実施の形態で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。
そこで、以下、他の実施の形態を例示する。
例えば、上記実施の形態において、本開示における本体装置及び操作装置のそれぞれが備える制御部等の処理部の構成要素の全部又は一部は、専用のハードウェアで構成されてもよく、或いは、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPU(Central Processing Unit)又はプロセッサ等のプログラム実行部が、HDD(Hard Disk Drive)又は半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
また、本開示における本体装置及び操作装置のそれぞれが備える制御部等の処理部の構成要素は、1つ又は複数の電子回路で構成されてもよい。1つ又は複数の電子回路は、それぞれ、汎用的な回路でもよいし、専用の回路でもよい。
1つ又は複数の電子回路には、例えば、半導体装置、IC(Integrated Circuit)又はLSI(Large Scale Integration)等が含まれてもよい。IC又はLSIは、1つのチップに集積されてもよく、複数のチップに集積されてもよい。ここでは、IC又はLSIと呼んでいるが、集積の度合いによって呼び方が変わり、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、又は、ULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれるかもしれない。また、LSIの製造後にプログラムされるFPGA(Field Programmable Gate Array)も同じ目的で使うことができる。
また、本開示の全般的又は具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路又はコンピュータプログラムで実現されてもよい。或いは、当該コンピュータプログラムが記憶された光学ディスク、HDD若しくは半導体メモリ等のコンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体で実現されてもよい。
例えば、本開示は、第1通信方式に基づく信号を送受信可能であり、且つ、第1通信方式とは異なる第2通信方式に基づく信号を送信可能な操作装置、及び、第1通信方式に基づく信号を送受信可能な通信装置と無線通信する本体装置の制御方法であって、本体装置は、第1通信方式に基づく信号を送受信するための第1通信部と、第2通信方式に基づく信号を受信するための第2通信部と、を備え、本体装置の制御方法は、通信装置と第1通信部を介して通信することで、通信装置との第1通信部を介した信号の送受信のタイミングを決定できるか否かを判定し、タイミングを決定できないと判定した場合、操作装置に操作信号を第2通信方式に基づいて送信させるための切り替え処理を実行し、第2通信部を介して受信した操作信号に基づいて処理を実行する本体装置の制御方法として実現されてもよい。
また、本開示は、上記実施の形態1、上記実施の形態2、及び、上記実施の形態3における本体装置の制御方法をコンピュータによって実行させるためのプログラムとして実現されてもよい。また、このプログラムは、コンピュータ読み取り可能なCD-ROM等の非一時的な記録媒体に記録されてもよいし、インターネット等の通信路で配信されてもよい。
また、本開示は、第1通信方式、又は、第2通信方式に基づく操作信号を本体装置に送信することで、本体装置を操作するための操作装置の制御方法であって、操作装置は、第1通信方式に基づく信号を送受信するための第1通信部と、第2通信方式に基づく信号を受信するための第2通信部と、を備え、操作装置の制御方法は、操作信号を第2通信方式に基づいて送信させるための切り替え処理を本体装置が実行したと判定した場合、第2通信方式に基づいて操作信号を送信し、切り替え処理を本体装置が実行していないと判定した場合、第1通信方式に基づいて操作信号を送信する操作装置の制御方法として実現されてもよい。
また、本開示は、上記実施の形態1、上記実施の形態2、及び、上記実施の形態3における操作装置の制御方法をコンピュータによって実行させるためのプログラムとして実現されてもよい。また、このプログラムは、コンピュータ読み取り可能なCD-ROM等の非一時的な記録媒体に記録されてもよいし、インターネット等の通信路で配信されてもよい。
以上のように、本開示における技術の例示として、実施の形態を説明した。そのために、添付図面及び詳細な説明を提供した。
したがって、添付図面及び詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、上記技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
また、上述の実施の形態は、本開示における技術を例示するためのものであるから、請求の範囲又はその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略などを行うことができる。