JP2004320396A - ワイヤレス画像送受信システム - Google Patents
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Abstract
【課題】各AV機器を接続し、ワイヤレスネットワークを構成している場合、現在の通信状況、各機器の接続状況、使用状況等をユーザが瞬時に判断することが不可能であった。
また、ユーザは現在の通信状態で、どんなアプリケーションが快適に実行できるのかが分からず、混乱する可能性が高いという問題があった。
【解決手段】ワイヤレスネットワークを構成している各AV機器間の現在の各通信状況に合わせた通信形態に自動的に切替を行い、各アプリケーションに応じた伝送スループットを得ることができるので、ユーザが意識することなく快適な伝送環境を実現することができるワイヤレス画像送受信システムを提供する。
【選択図】 図17
また、ユーザは現在の通信状態で、どんなアプリケーションが快適に実行できるのかが分からず、混乱する可能性が高いという問題があった。
【解決手段】ワイヤレスネットワークを構成している各AV機器間の現在の各通信状況に合わせた通信形態に自動的に切替を行い、各アプリケーションに応じた伝送スループットを得ることができるので、ユーザが意識することなく快適な伝送環境を実現することができるワイヤレス画像送受信システムを提供する。
【選択図】 図17
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、VTR、DVDプレーヤ、BSデジタルチューナーなどのAV機器間のディジタル信号のワイヤレス伝送に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、パソコンの処理速度の高速化とともにAV機器のデジタル化が進み、一般家庭でも画像、音声、データなどを融合した高速のマルチメディア情報を扱える時代が到来している。
【0003】
こうした状況の中、光変調、無線LAN等の無線方式の採用が有望視されている。配線の必要がないという無線本来の利点に加え、企業市場での普及が始まり、製品価格が低下してきていることにより需要が高まっており、既に対応したAV機器が各社より開発され始めている。
【0004】
現在広く普及している無線携帯端末においては、基地局装置と通信可能な圏内から圏外又は圏外から圏内に移動したことを利用者に知らせる方法がある(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
また、画像伝送においては、通信品質に応じて少なくとも2つの変調方式のうちの最適な変調方式を決定する方法がある(例えば、特許文献2参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−307690号(第6頁、図1)
【特許文献2】
特開平11−266256号(第7頁、図1)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
無線伝送機能を装備したAV機器を宅内で使用する場合、安定した通信を妨げる要因が多く存在する。例えばIEEE802.11bとして規格化されている無線LANでは、ISMバンドと呼ばれる2.4GHz帯を使って通信を行う。この2.4GHz帯は、無線LANの他にも電子レンジやBlueTooth、アマチュア無線などが利用しており、干渉の問題が避けられない。さらに、家具などの反射物の多い宅内では、マルチパスの影響も考えられる。
【0008】
現状の製品においては、例えば動画像を無線で伝送している最中に上記のような妨害が発生し、動画像を安定して送信可能なスループットが確保できなくなった場合、画面がフリーズ状態になる。この場合ユーザにとっては、それが動画像自体の欠陥なのか、機器の故障なのか、スループットの問題なのか等を判別することが難しい。また、現在の電波状態により実現できるスループットよりも高いビットレートを持つ画像等を伝送しようとした場合、受信画像がコマ落ちする、もしくは伝送できないといった現象が発生し、ユーザは上記と同様な混乱に陥ることになる。
【0009】
前記のように現状のワイヤレス伝送装置では、例えば動画像を無線で伝送している最中に、干渉、ノイズ等の影響により十分なスループットを確保することができなかった場合、画面がフリーズする、伝送不可能になるといった状況に陥り、その原因をユーザがすぐに理解できる仕組みが装備されていない。
【0010】
つまり、宅内において各AV機器を接続し、ワイヤレスネットワークを構成している場合、現在の通信状況、各機器の接続状況、使用状況等をユーザが瞬時に判断することが不可能であった。
【0011】
また、ユーザは現在の通信状態で、どんなアプリケーションが快適に実行できるのかが分からず、混乱する可能性が高いという問題があった。
【0012】
従来例(特許文献2)では、現在の通信品質に応じて、画像の変調方式を変更する方法が記載されている。しかし、伝送エラー率を軽減することは可能だが、変調方式を変えるということは伝送スループットが変わる(落ちる)ということであり、各アプリケーションが常に快適に実行できるための解決には至らない。
【0013】
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、ワイヤレスネットワークを構成している各AV機器間の現在の各通信状況に合わせた通信形態に自動的に切替を行い、ユーザが意識することなく各アプリケーションに応じた快適な伝送環境を実現することができるワイヤレス伝送装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
表示装置と制御装置と画像送信装置とで構成され、前記画像送信装置から電磁波又は光に変調された画像データを送信し、前記制御装置を介して前記画像データを前記表示装置にて受信し、表示するワイヤレス画像送受信システムであって、前記制御装置は、前記表示装置と前記制御装置間の伝送スループットと、前記画像送信装置と前記制御装置間の伝送スループットを検出する第1の伝送状況検出手段と、前記伝送状況検出手段において検出された伝送スループットに基づいて、前記画像データの伝送可否を判定する第1の伝送可否判定手段と、前記第1の伝送可否判定手段の結果に基づいて、前記表示装置と前記制御装置と前記画像送信装置との接続の切替を制御する制御手段を有するように構成する。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明による第1の実施の形態であるワイヤレス表示装置の構成図である。図1において、1はアンテナ、2は無線部、3はアンテナ1で受信した電波の強度を定量化する信号強度定量化部、4はデコーダ、5はOSD処理部、6は合成部、7は表示部である。
【0016】
図1において、まずアンテナ1により電波信号を受信する。受信した電波信号は無線部2へ入力される。無線部2にて電波信号をベースバンド信号に変換し、デコーダ部4にて復調され、ビデオ合成部6へ入力される。一方無線部2からは、RSSI(Received Signal Strength Indication)信号が信号強度定量化部3へ入力され、受信電波の強度を定量化し、OSD処理部5へ入力される。OSD処理部5では、定量化された受信電波の強度情報に基づいて色分け処理等を行い、表示情報を作成し、ビデオ合成部6へ入力する。ビデオ合成部6では、復調データと受信強度表示情報を合成して出力する。表示部7では、合成されたビデオデータを表示する。
【0017】
図1におけるOSD処理部5での受信強度情報の色分けについては、色々な方法が考えられるが、一例を挙げると、図2のように受信強度をレベルバーで画面に表示することが考えられる。レベルバー表示は、表示装置のリモコンにてON/OFF切替をできるようにしても良いし、小さく画面隅に常に表示させても良い。また、受信不可能な状態に入った場合は、“圏外”等の文字情報を付加する構成としてもよい。
【0018】
尚、図1における表示部7は、本実施の形態のワイヤレス受信機を全て組み込んだ形でもよいが、無線部8以外を含み、無線部は別モジュールを接続する構成、もしくは受信機全体9を別モジュールとして接続する構成のいずれを採用してもよい。
【0019】
また、信号強度定量化部3においては、無線部2からのRSSI信号強度を定量化し、あらかじめユーザが設定するレベル閾値(例えば50%)との比較判定を行い、定量化された信号強度が、レベル閾値以下に達したとき、OSD処理部5へ定量化された信号強度を出力することも可能である。
【0020】
他に、信号強度定量化部3内にタイマを設け、レベル閾値以下の状態が、所定時間(例えば5秒)継続した場合にOSD処理部5へ信号強度を出力する構成としても良い。
【0021】
以上のように本実施の形態では、ワイヤレス表示装置において、現在の送受信状態を表示装置にOSD表示させることができるので、ユーザが常に現在の通信状態を知ることが可能となる。
【0022】
図3は、本発明による第2の実施の形態であるワイヤレス表示装置の構成を示すものである。
【0023】
図3において、図1に示した第1の実施の形態の構成要素と同一の構成要素に関しては、同一の符号を付してその説明を省略する。本実施の形態が第1の実施の形態と異なる点は、ホームサーバーを介して各AV機器が接続されているネットワークにおいて、ユーザが操作しているAV機器からアクセス可能な各AV機器内に蓄積されているコンテンツ情報及びその伝送可否状態をOSD表示し、ユーザが選択・実行可能としたことにある。
【0024】
以下、上述した第1の実施の形態と異なる部分についてその動作を説明する。図3において、AV機器内部12は、CPU等のマイクロプロセッサ16、AV機器自体の機能を実行するためのプログラム等が記録されるメモリ部17、表示部18、AV機器専用のリモコン信号受信部19、及び他のAV機器とワイヤレスネットワークを用いた通信を行うための無線I/F部15を含む。無線通信部11において、コンテンツ情報処理部13は、現在視聴可能な画像等のコンテンツ情報をホームサーバー(後述)より受信し、OSD処理部14で表示情報を作成する。言うまでもないが、無線通信部11は、AV機器内部に組み込む構成としても何ら問題はない。
【0025】
図4は本実施の形態のワイヤレス表示装置の使用環境を示す一例である。各AV機器には、図3で示したワイヤレス表示装置が組み込まれているものとする。ホームサーバーは、各AV機器を一括管理しており、ホームサーバー内には、各AV機器で閲覧・蓄積可能な動画像、ファイルデータ等の情報が蓄積されている。各AV機器は、ホームサーバーを介して相互に通信接続される。ホームサーバーは、各AV機器とデータを送受信して、各AV機器間の通信を中継するための機能を有する。またホームサーバーは、定期的に各AV機器とデータの送受信を行い、ホームサーバーを介した各AV機器間における伝送スループットを把握する機能を有する。さらにホームサーバーは、現在ネットワーク上にあるAV機器の名称、各AV機器に蓄積されているコンテンツ情報、データ等を把握する機能を有する。
【0026】
以下、ホームサーバーがネットワーク上の各AV機器内の情報をデータベース化するための手順を示す。ホームサーバーは、各機器に対して格納データ情報要求信号を送信する。格納データ要求信号は、各AV機器毎にユニキャスト送信を繰り返してもよいし、全AV機器へのマルチキャスト送信としてもよい。格納データ情報要求信号を受信した各AV機器は、その蓄積コンテンツ、データ等のリストを作成する。その後、各機器のNameIDと共に例えば、宛先アドレス、送信元アドレス、リストデータ、エラーチェックコードで構成されるパケットでリストをホームサーバーへ送信する。ここで、NameIDとは、ネットワーク上の各AV機器を識別するためのベンダ番号、または、ホームサーバーが固有で割り当てる名称である。
【0027】
ホームサーバーは、リストを受信し、ネットワーク上の各AV機器のリストを纏めた一覧リストを作成し、記憶装置24へ格納する。図8は一覧リストの内容の一例を示したものである。この一覧リストはホームサーバーから各AV機器に対して所定時間間隔で格納データ情報要求信号送信が行われることで、随時更新される。
【0028】
図5は、ホームサーバーの構成の一例を示している。図5において、21は無線部、22はCPU等のマイクロプロセッサからなる情報処理部、23は各表示機器から受信したデータや各表示機器と通信を行うためのプログラムを記憶するためのメモリ、24は動画像、ファイルデータ等の情報を蓄積するための記憶装置、25はその他周辺機器等とワイヤレスネットワークとは別に信号の入出力を行うためのインターフェース、26は伝送スループット算出用のタイマである。ここで、記憶装置24には各機器間の伝送スループットデータを保存するデータベース領域も含むものとする。
【0029】
以下、各AV機器とホームサーバー間の動作について説明する。例として、ホームサーバー内の動画像データを、ワイヤレスネットワークを介してプラズマディスプレイ(以下、PDPと呼ぶ)で視聴する際の動作を説明する。
【0030】
まず、PDPは、ホームサーバー内の格納データ情報を要求する。要求を受けたホームサーバーは、PDPとホームサーバー間の伝送スループットデータとホームサーバー内の格納データの各ビットレートを比較し、PDPに伝送可能なデータのリスト(以下簡易EPG:Electronic Program Guideと呼ぶ)を作成する。ホームサーバーは、簡易EPGをPDPへ送信する。PDP側はこれを受信し、コンテンツ情報処理部13(図3)にて表示部18(図3)で表示可能なサイズ、フォントに変換して画面表示する。
【0031】
PDPでは、例えば、図6(a)のように受信可能なコンテンツが表示される。
【0032】
尚、ホームサーバーから送信される簡易EPGとしては、図6(b)のようにホームサーバー内の全てのコンテンツ情報の一覧に、伝送可能なコンテンツのみ色を変えた表示情報としてもよい。本表示情報は、第1の実施の形態でも述べたように、PDPに付属のリモコンでON/OFF可能とする。
【0033】
また、PDPでは、図6の状態から、付属のリモコンで視聴したいコンテンツを選択することにより、ホームサーバーから受信・再生することができる。
【0034】
上記のようなホームサーバー内のコンテンツの操作に関しては、例えば以下のような方法が考えられる。図6において、ユーザがリモコンによりコンテンツを選択すると、リモコン信号受信部19(図3)で信号を受信し、宛先アドレス、送信元アドレス、コマンドデータ及びエラーチェックコードで構成されるコマンド情報を含んだパケットがホームサーバーに送信される。ここで、コマンドデータは、再生/停止コマンドと、再生/停止要求するコンテンツの番号で構成される。ここで、コンテンツ番号とは、ホームサーバー内で各コンテンツ固有に割り当てられた番号であるものとする。ホームサーバーでは、パケットを受信し、CPUにてコマンド解析処理を行い、要求されたコンテンツの送信・中止を実行する。
【0035】
尚、本実施の形態においては、表示部側にOSD処理部27を設ける方法を説明したが、図5に示すように、ホームサーバー側にOSD処理部27を設け、簡易EPG情報を付加したデータを送信する構成としても良い。
【0036】
他の例として、図7のフローチャートを用いて、D・VHS内に蓄積されているコンテンツを、ホームサーバーを介してPDPで視聴する際の動作を用いて説明する。
【0037】
まず、PDPはホームサーバー内の記憶装置24に格納されているリスト情報の送信を要求する(ステップH2)。ホームサーバーは、要求を受信し、図8(a)で示したようなネットワーク上の各AV機器のリスト情報を簡易EPGデータとしてPDPへ送信する(ステップH8、H9)。ここで、例えばホームサーバーは、PDPと各AV機器間の伝送スループットを考慮し、伝送可能なコンテンツを図8(b)のように色分けする等して、PDPへ送信するものとする。PDPでは、ホームサーバーから送信された簡易EPGデータを受信し、伝送可能なコンテンツの中からユーザが視聴したいコンテンツをリモコンで選択することにより、コンテンツ要求信号をホームサーバーへ送信する(ステップH3、H4)。コンテンツ要求信号を受信した(ステップH10)ホームサーバーは、要求されているコンテンツが蓄積されているD・VHSに対して、要求信号を送信する(ステップH11)。D・VHSは、要求されたコンテンツの送信を開始(ステップH16)し、PDPで受信する(ステップH5)。
【0038】
以上のように本実施の形態では、ホームサーバーがネットワーク上の各AV機器に蓄積されているコンテンツ情報、データを随時リストとして格納しており、各AV機器は、ホームサーバーからリストを受け取ることで、ネットワーク上で利用できる全てのコンテンツを伝送可否情報と共に容易に確認でき、ユーザは視聴したいコンテンツを選択実行することが可能となる。
【0039】
図9は、本発明における第3の実施の形態であるワイヤレス表示装置の動作を説明するフローチャートである。
【0040】
本実施の形態が第2の実施の形態と異なる点は、現在の通信状態で伝送不可能なD・VHS内のコンテンツ情報を、ビットレート変換を行うことで伝送可能とすることである。図6に示すように、D・VHS内の全コンテンツ情報を表示部側にて表示し、ユーザが選択・実行可能なことにする。また、ビットレート変換によって伝送可能である旨を例えば別の色で示すことにより識別可能としてもよい。以下、図9を用いて説明する。
【0041】
まず、D・VHSは、ホームサーバーにコンテンツ情報を送信する(ステップI13)。PDPでは、簡易EPGデータの色分けされたビットレート変換により伝送可能となるコンテンツの中からユーザが視聴したいコンテンツをリモコンで選択すると、宛先アドレス、送信元アドレス、コマンドデータ及びエラーチェックコードで構成されるコマンド情報を含んだパケットがホームサーバーに送信する(ステップI2)。ここで、コマンドデータは、再生/停止コマンド、再生/停止要求するコンテンツの番号で構成される。ホームサーバーでは、パケットに、現在の「PDP−ホームサーバー−D・VHS」間の伝送スループット値及び、レート変換要求フラグFgを追加したパケットをD・VHSへ送信する(ステップI8、I9)。また、レート変換要求フラグFgとは、例えば1ビットの信号であり、レート変換要求有の場合は1、無の場合は0とする。D・VHSではパケットを受信し、CPUにてこのパケット内のFgを認識し、レート変換の出力信号を選択するようなスイッチ切替信号を切替スイッチ部へ出力する。ここで、スイッチ切替信号は例えば1ビットの信号であり、レート変換出力の場合は1、スルー出力の場合は0を指定するものとする。スイッチ切替信号に0が指定された場合は、伝送可能なコンテンツが指定されたものとして、そのままコンテンツを送信する。また、スイッチ切替信号に1が指定された場合は、レートを変換してコンテンツを送信する(ステップI15、I17)。
【0042】
以上のように本実施の形態では、D・VHSに蓄積されているコンテンツ情報、データを随時リストとして格納しており、PDPはD・VHSからリストを受け取ることで、D・VHSに蓄積されている全てのコンテンツに関して伝送可否情報を確認できる。また、現在の通信状況では伝送不可能なコンテンツに関しても、レートを変更することで受信可能であること通知し、D・VHS内のコンテンツを受信可能とすることができる。
【0043】
図10は、本発明による第4の実施の形態であるワイヤレス表示装置の構成を示すものである。
【0044】
図10において、図3に示した第2の実施の形態の構成要素と同一の構成要素に関しては、同一の符号を付してその説明を省略する。本実施の形態が第2の実施の形態と異なる点は、宅内に散在する2つのAV機器間が、ホームサーバーを介さず互いに接続されているネットワーク構成において、接続要求を行うAV機器が、接続先AV機器間との伝送スループットを算出し、また接続先AV機器に蓄積されているコンテンツ情報、データ等のリストを受信し、伝送可否を判断して表示装置に一覧表示させることを可能としたことにある。
【0045】
以下、上述した第2の実施の形態と異なる部分についてその動作を説明する。
【0046】
図10において、スループット算出部41は、指定したAV機器間との伝送スループットを算出する。算出された伝送スループット値と、コンテンツ情報処理部42で処理された、指定したAV機器内のコンテンツのビットレートを判定部43で比較し、現在伝送可能かどうかの判定を行う。OSD処理部14にて判定結果を色分け等で表示情報を作成し、合成部6へ出力する。
【0047】
また、図10において、メモリ44内には各AV機器内に蓄積されているコンテンツ情報が、例えば、図11に示すようなリストデータとして格納されているものとする。AV機器が、例えば表示機能しかもたないディスプレイ等の場合は、格納データ無を意味するデータが格納されているものとする。
【0048】
図12は本実施の形態において、ホームサーバーを介さず、家庭内に散在する画像送信装置と表示装置間の通信を直接行う場合の、例えば、DVDプレーヤとPDP間の処理を説明するためのフローチャートである。以下、図12に従い、その動作を説明する。
【0049】
まず、PDPはDVDプレーヤに対して、格納データ情報要求信号を送信する(ステップJ2)。DVDプレーヤは、格納データ情報要求信号を受信し(ステップJ10)、格納データ有りの場合は、格納データのタイトル名、ビットレート等を記載したリストを作成し(ステップJ12)、PDPへ送信する(ステップJ13)。ここで、格納データ無の場合は、格納データ無を知らせる信号を送信する(ステップJ16)。PDPは、格納データ無を受信した場合は、その旨を表示装置へ表示し終了する(図12に記載無)。格納データリストを受信した場合(ステップJ3)は、次にスループット算出用データを送信する(ステップJ4)。DVDプレーヤは、スループット算出用データを受信し(ステップJ14)、受信終了を示すACKを送信する(ステップJ15)。図10のスループット算出部41では、PDPとDVDプレーヤ間の伝送スループットを算出する(ステップJ5)。
【0050】
ここで、スループット算出用データ送信からスループット算出(ステップJ4、J14、J15)の工程に関しては、格納データ情報要求送信(ステップJ2)よりも前に行っても問題はない。
【0051】
算出された伝送スループットと、受信した格納データリストにおける各コンテンツのビットレート値を図10の判定部43にて比較し、伝送可否情報を含めた、表示情報を作成し(ステップJ6)、PDPで表示情報を画面に表示する(ステップJ8)。
【0052】
例えば、この時の表示イメージは、図6(b)のように伝送可否情報を色分けした表示となる。
【0053】
この後、PDPでは、図6(b)の状態から、付属のリモコンで視聴したいコンテンツを選択することにより、DVDプレーヤから受信・再生することができる。付属のリモコンでの各AV機器の再生・停止等の遠隔操作の方法としては、例えば、図6(b)において視聴したいコンテンツを選択することにより、図10のCPU16から第2の実施の形態と同様に、コマンド情報を含んだパケットが指定コンテンツを格納するAV機器に送信される。ここでコマンドデータは、再生/停止コマンドと、再生、停止要求するコンテンツの番号で構成される。ここで、コンテンツ番号とは、指定AV機器内で各コンテンツ固有に割り当てられた番号であるものとする。指定AV機器では、パケットを受信し、CPU16にてコマンド解析処理を行い、要求されたコンテンツの送信、中止等を実行する。
【0054】
以上のように本実施の形態では、ホームサーバーを介さず、家庭内に散在するAV機器を互いに接続するようなネットワーク構成において、指定したAV機器内のコンテンツを容易に確認でき、またそのAV機器間との伝送スループットを算出することで、現在の通信状況で伝送可能なコンテンツを区別することができ、視聴可能なコンテンツをユーザは選択実行することが可能となる。
【0055】
図3は、本発明による第5の実施の形態であるワイヤレス表示装置の構成を示すものである。
【0056】
図3において、第2の実施の形態の構成要素と同一の構成要素に関しては、同一の符号を付してその説明を省略する。本実施の形態が第2の実施の形態と異なる点は、ホームサーバーがネットワーク上の各機器間の伝送状態、スループットを算出、及びネットワーク上にある全てのコンテンツ情報、データ等を管理し、各機器間の通信状況、コンテンツ情報等を表示装置に一覧表示させることを可能としたことにある。
【0057】
以下、上述した第2の実施の形態と異なる部分についてその動作を説明する。通信状況データ処理部51は、ホームサーバーから受信したネットワーク上の各AV機器間の通信状況データを表示部18で表示可能なサイズ・フォントに変換する。また表示する際に、図13に示すように、ホームサーバーと各AV機器との関係を表示する。
【0058】
ホームサーバーの機能としては、第2の実施の形態で示したように、定期的に各AV機器とデータの送受信を行い、ホームサーバーを介した各AV機器間における伝送スループットを把握する機能を有する。さらにホームサーバーは、現在ネットワーク上にある各AV機器の名称、蓄積されているコンテンツ情報、データ等を把握する機能を有する。
【0059】
各AV機器間の伝送スループット及び、コンテンツ情報、データ等(以下、通信状況データと呼ぶ)はホームサーバーが一括管理し、随時更新が行われているものとする。ある一つのAV機器が通信状況データを要求した際、ホームサーバーからAV機器へ送信される。図3における通信状況データ処理部51によって表示変換されたデータは、OSD処理部14により、通信状況(伝送スループット)の色分け表示等が施され、例えば、AV機器側の表示装置に、図13のように各機器の接続状況が表示され、各AV機器に付属するリモコンを使って各AV機器を選択することにより、そこに格納されているコンテンツ情報、データ等をユーザが確認することができる。
【0060】
以上のように本実施の形態によれば、現在ネットワーク上にある各AV機器、及びそれらの通信状態、さらには各AV機器に格納されているコンテンツ情報をユーザが簡単に確認することが可能となる。
【0061】
図14は、本発明による第6の実施の形態であるワイヤレス送受信システムの構成を示すものである。
【0062】
図14において、図3に示した第2の実施の形態の構成要素と同一の構成要素に関しては、同一の符号を付してその説明を省略する。本実施の形態が第2の実施の形態と異なる点は、2つのAV機器間で通信を行う際、ネットワーク上での通信チャンネルの使用状況、2つのAV機器間での伝送スループット、通信状況、及び伝送を行おうとするコンテンツのビットレート等により、2つのAV機器間にとって最適な通信形態に動的に切替えることを可能としたことにある。
【0063】
ワイヤレスネットワーク媒体として無線LANを用いた場合、その利用形態に応じて2つの形態に分けることができる。図17(a)は無線LANのアクセスポイント(ホームサーバー71)を経由して通信するインフラストラクチャ通信である。それに対し、図17(b)はアクセスポイントを経由せず、端末間でピアツーピアの通信を行う形態で、アドホック通信と呼ばれている。
【0064】
しかし、図17(a)のインフラストラクチャ通信でのホームサーバー71を経由する方式に対し、図17(b)のアドホック通信では、直接通信を行うことになるため、両通信形態において伝送スループットに差が現れることになる。例えば現在無線LANとして普及が拡大している802.11b規格の無線モジュールを用いて、図17(a)、(b)それぞれの方式で伝送スループットを比較すると、図17(a)のインフラストラクチャ通信の場合は図17(b)のアドホック通信の場合より2倍近く速度が低下する。本実施の形態ではこの内容に注目し、伝送するコンテンツの内容に応じて、アドホック/インフラストラクチャ通信を動的に切替える方法に関して説明する。
【0065】
図14において、ユーザが受信したいコンテンツ情報が格納してあるAV機器との間の現在の伝送スループット、コンテンツ情報のビットレート等の情報がホームサーバー71から受信され、伝送方式判定部61に入力される。伝送方式判定部61では、メモリ62内における判定条件を参照して、ユーザが受信したいコンテンツを送信元AV機器とアドホック/インフラストラクチャ通信のどちらの通信方式で伝送するかを決定する。
【0066】
図15は、本実施の形態の動作を説明するためのフローチャートである。以下図15に従い、その動作を説明する。
【0067】
例として、D・VHS72(図17)内に格納されたコンテンツ情報をPDP73(図17)で受信する構成について説明する。尚、本実施の形態においては、初期状態としてホームサーバー71(図17)を中心として各AV機器が接続している、インフラストラクチャ通信のネットワークを構成しているものとする。
【0068】
まずPDP73は、ホームサーバー71に指定AV機器(D・VHS72)のコンテンツ情報の送信を要求する(ステップK2)。ホームサーバー71は、各AV機器間における伝送スループットを把握する機能を有し、現在ネットワーク上にある各AV機器の名称、蓄積されているコンテンツ情報、データ等を把握する機能を有し、さらに各AV機器間の伝送スループット及び、コンテンツ情報、データ等(以下、コンテンツ情報と呼ぶ)を一括管理する機能を有する。また、コンテンツ情報は随時更新が行われているものとする。ホームサーバー71は、PDP73から要求のあったAV機器(D・VHS72)内のコンテンツ情報をPDP73へ送信する(ステップK14)。PDP73はコンテンツ情報を元に、図14の伝送方式判定部61において、D・VHS72との通信方式を判定する(ステップK4)。ここで、判定条件としては、例えば、視聴したいコンテンツのビットレートとPDP73−D・VHS72間の伝送スループットを比較し、「コンテンツのビットレート>伝送スループット」であれば、現在のインフラストラクチャ通信をやめ、アドホック通信に切替えるよう制御信号を発生する(ステップK5)。判定条件は、図14におけるメモリ62に格納されており、条件の追加、修正は可能となっている。判定条件にて「コンテンツのビットレート<伝送スループット」の場合は、第2の実施の形態に示したように、ホームサーバー71を経由した、インフラストラクチャ通信での通信を行う(ステップK16)。
【0069】
アドホック通信への切替制御信号を受けたPDP73は、要求側の装置(本実施の形態ではPDP73)を識別するSSID(Service Set Identify)を生成し、D・VHS72へ送信する(ステップK6)。D・VHS72は SSIDを受信し、内部のメモリに保持する(ステップK18)。続けてPDP73において、通信形態を切替えるBeacon信号(SSIDを含む)を生成し、送信する(ステップK7)。D・VHS72はBeacon信号(他のネットワークからのBeacon信号有り)を受信し、メモリ内部に保持したSSIDと比較(スキャニング)し、SSIDとマッチするBeacon信号を抽出する。D・VHS72は、抽出したBeacon信号の時間同期、チャネル構成等を認識した後、ACK信号を送信する(ステップK19)。PDP73は ACK信号を受信することで、D・VHS72とのアドホック通信のネットワークの接続成功を確認し、コンテンツ要求信号を送信する(ステップK8、K9)。D・VHS72は要求信号を受信し、コンテンツの送信を開始する(ステップK20、K21)。
【0070】
また、PDP73でのコンテンツ受信が終了後、もしくは途中で停止された後は、元のインフラストラクチャ通信に戻るように構成してもよい。
【0071】
本実施の形態では、通信方式をPDP73で決定したが、ホームサーバー71又はD・VHS72で決定する構成にしてもよい。
【0072】
以下、ホームサーバー71で通信方式を決定する場合において、図16のフローチャートを用いてその動作を説明する。
【0073】
例として、D・VHS72内に格納されたコンテンツ情報をPDP73で受信する構成について説明する。尚、本実施の形態も同様、初期状態としてホームサーバー71を中心として各AV機器が接続している、インフラストラクチャ通信のネットワークを構成しているものとする。
【0074】
まず、ホームサーバー71は、図1のアンテナ1と無線部2と信号強度定量化部3を含んで構成され、前記した処理と同様の処理により、ホームサーバー71とPDP73間、ホームサーバー71とD・VHS72間の電波状況を検出する。D・VHS72は、ホームサーバーに71にコンテンツ情報を送信する(ステップL21)。PDP73は、ホームサーバー71にD・VHS72のコンテンツ情報の送信を要求する(ステップL2)。ホームサーバー71は、各AV機器間における伝送スループットを把握する機能を有し、現在ネットワーク上にある各AV機器の名称、蓄積されているコンテンツ情報、データ等を把握する機能を有し、さらに各AV機器間の伝送スループット及び、コンテンツ情報、データ等(以下、コンテンツ情報と呼ぶ)を一括管理する機能を有する。また、コンテンツ情報は随時更新が行われているものとする。ホームサーバー71は、PDP73から要求のあったAV機器(例えば、D・VHS72)内のコンテンツ情報をPDP73へ送信する(ステップL14)。PDP73は、コンテンツ情報の中から、受信したいコンテンツを選択し、ホームサーバー71へ送信する(ステップL4)。ホームサーバー71は、PDP73によって選択されたコンテンツのビットレートとPDP73−D・VHS72間の伝送スループットを比較し、「コンテンツのビットレート>伝送スループット」であれば、現在のインフラストラクチャ通信をやめ、アドホック通信に切替えるように制御信号を発生する(ステップL17)。判定条件は、図14におけるメモリ62に格納されており、条件の追加、修正は可能となっている。判定条件にて「コンテンツのビットレート<伝送スループット」の場合は、第2の実施の形態に示したように、ホームサーバー71を経由した、インフラストラクチャ通信での通信を行う(ステップL19)。
【0075】
アドホック通信への切替制御信号を受けたホームサーバー71は、要求側の装置を識別するSSIDを生成し、D・VHS72とPDP73に対して、同じSSIDを送信する(ステップL18)。D・VHS72はSSIDを受信し、内部のメモリに保持する(ステップL22)。続けてPDP73はSSIDを受信し(ステップL5)、通信形態を切替えるBeacon信号(SSIDを含む)を生成し、送信する(ステップL5、L6)。D・VHS72は、Beacon信号を受信し、メモリ内部に保持したSSIDと比較(スキャニング)し、SSIDとマッチするBeacon信号を抽出する。D・VHS72は、抽出したBeacon信号の時間同期、チャネル構成等を認識した後、ACK信号を送信する(ステップL23)。PDP73はACK信号を受信することで、D・VHS72とのアドホック通信のネットワークの接続成功を確認し、最初にPDP73からホームサーバー71へ送信されたコンテンツ要求信号を、再び今度はアドホック通信のネットワークが確立されているD・VHS72へ送信する(ステップL6、L7、L8)。D・VHS72は要求信号を受信し、レートを設定し、コンテンツの送信を開始する(ステップL24、L25、L26)。
【0076】
また、PDP73でのコンテンツ受信が終了後、もしくは途中で停止された後は、元のインフラストラクチャ通信に戻るように構成してもよい。
【0077】
以上のように本実施の形態によれば、送受信したいコンテンツの情報によって、通信形態を動的に切替えることが可能となるため、ユーザは何も意識せずに最適な通信環境を実現することが可能となる。
【0078】
図14は、本発明の第7の実施の形態であるワイヤレス送受信システムの構成を示すものである。
【0079】
図14において、第6の実施の形態の構成要素と同一の構成要素に関しては、同一の符号を付してその説明を省略する。本実施の形態が第6の実施の形態と異なる点は、伝送誤り率測定部81を配置し、2つのAV機器間で通信を行う際、データの伝送誤り率を測定することにより、2つのAV機器間にとって最適な通信形態に動的に切替えることを可能としたことにある。
【0080】
以下、上述した第6の実施の形態と異なる部分についてその動作を説明する。
【0081】
伝送誤り率測定部81では、無線部2におけるベースバンド信号から復調して得られるデータに付加されている誤り訂正符号を用いて、この情報の誤り率を算出する。誤り訂正符号としては、例えばCRC、リードソロモン符号等が挙げられる。伝送方式判定部61では、誤り率が所定の閾値(例えば10−6)以上となった場合に、現在のインフラストラクチャ通信をやめ、アドホック通信に切替えるよう制御信号を発生する。所定の閾値以下であれば、ホームサーバーを経由した、インフラストラクチャ通信での通信を継続する。
【0082】
本実施の形態は、図14の無線通信部11に該当する処理部(伝送誤り率測定部81を含む)をホームサーバーに有する場合にも適用可能である。すなわち、D・VHS72側から送信した伝送すべき画像データに対応する容量の所定データを受信し、誤り率を算出する。誤り率が所定の閾値(例えば10−6)以上となった場合に、現在のインフラストラクチャ通信から、アドホック通信への切替えを制御する制御信号を発生する。該制御信号を受けた無線部2は、要求側の装置を識別するSSIDを生成し、SSIDをD・VHS72とPDP73へ送信する。
【0083】
以上のように本実施の形態によれば、データを受信中に伝送誤り率をリアルタイムで測定することにより、通信形態を動的に切替えることが可能となるため、ユーザは何も意識せずに最適な通信環境を実現することが可能となる。
【0084】
図18は、本発明による第8の実施の形態であるワイヤレス送受信システムの構成を示すものである。
【0085】
図18において、図14に示した第6の実施の形態の構成要素と同一の構成要素に関しては、同一の符号を付してその説明を省略する。本実施の形態が第6の実施の形態と異なる点は、2つのAV機器間で通信を行う際、データを受信している間、表示部側のバッファに蓄えられているデータ量を監視し、バッファに蓄積されているデータの量により通信状況を把握し、2つのAV機器間にとって最適な通信形態へ切替えることを可能としたことにある。
【0086】
以下、上述した第6の実施の形態と異なる部分についてその動作を説明する。
【0087】
受信バッファ92は、無線部で受信したデータ(パケット数)を一時的に蓄積する。バッファ監視部91では、受信バッファ92内のデータ(パケット数)を監視する。
【0088】
通常、音声や動画像をリアルタイムに伝送するディジタル通信及び再生方式としては、データの最後までの受信を待たずに再生するストリーミング再生方式が用いられる。この方式における受信装置の処理は、無線部で受信したデータ(パケット数)を蓄積し、蓄積量が一定以上になり再生開始条件を満たすと、データが、受信バッファ92から読み出され、復号化処理される。
【0089】
上記ストリーミング再生方式において、通信状態が悪化すると、伝送エラーによる再送処理等によってデータの伝送遅延が起こり、再生中に受信バッファ92のデータ蓄積量がゼロになってしまい(受信バッファ92のアンダーフロー)、再生が停止してしまう場合がある。
【0090】
本実施の形態の図18では、受信バッファ92内のデータ数を随時監視し、伝送方式判定部61において、データ数が、所定の閾値以下となった場合には、現在のインフラストラクチャ通信をやめ、アドホック通信に切替えるよう制御信号を発生する。データ数が所定の閾値以上であれば、ホームサーバーを経由した、インフラストラクチャ通信での通信を継続する。
【0091】
尚、本実施の形態においては、受信バッファ92を無線部2内に配置する構成としているが、外部に配置する構成としても良い。
【0092】
他の例として、図18の無線通信部11をホームサーバーに有する場合にも適用可能である。すなわち、受信バッファ92は、無線部で受信したデータ(パケット数)を一時的に蓄積する。バッファ監視部91では、受信バッファ92内のデータ(パケット数)を監視する。受信バッファ92内のデータ数を随時監視し、伝送方式判定部61において、所定データ数が、所定の閾値以下となった場合には、現在のインフラストラクチャ通信から、アドホック通信への切替えを制御する制御信号を発生する。該制御信号を受けた無線部2は、要求側の装置を識別するSSIDを生成し、SSIDをD・VHS72とPDP73へ送信する。
【0093】
以上のように、本実施の形態によれば、データを受信中に受信バッファ92内に蓄積されている、データ数をリアルタイムで監視することにより、通信形態を動的に切替えることが可能となるため、ユーザは何も意識せずに最適な通信環境を実現することが可能となる。
【0094】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、各AV機器間の現在の各通信状況に合わせた通信形態に自動的に切替を行い、各アプリケーションに応じた伝送スループットを得ることができるので、ユーザが意識することなく快適な伝送環境を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第1の実施の形態を示す図。
【図2】本発明による第1の実施の形態のイメージ図。
【図3】本発明による第2、第3及び第5の実施の形態を示す図。
【図4】本発明による第2の実施の形態における使用イメージを説明する図。
【図5】本発明による第2の実施の形態におけるホームサーバーの構成を説明するための図。
【図6】本発明による第2の実施の形態のイメージ図。
【図7】本発明による第2の実施の形態を説明するためのフローチャート。
【図8】本発明による第2と第3の実施の形態における簡易EPGの表示イメージ図。
【図9】本発明による第3の実施の形態を説明するためのフローチャート。
【図10】本発明による第4の実施の形態を示す図。
【図11】本発明による第4の実施の形態における各AV機器内のコンテンツ一覧リストを説明する図。
【図12】本発明による第4の実施の形態を説明するためのフローチャート。
【図13】本発明による第5の実施の形態のイメージ図。
【図14】本発明による第6と第7の実施の形態を示す図。
【図15】本発明による第6の実施の形態を説明するためのフローチャート。
【図16】本発明による第6の実施の形態を説明するための他のフローチャート。
【図17】本発明による第6の実施の形態の構成例を示す図。
【図18】本発明による第8の実施の形態を示す図。
【符号の説明】
1…アンテナ、2…無線部、3…信号強度定量化部、4…デコーダ、5…OSD処理部、6…合成部、7…表示部、8…無線部、9…受信機全体、11…無線通信部、12…表示機器部、13…コンテンツ処理部、14…OSD処理部、15…無線I/F部、16…CPU、17…メモリ、18…表示部、19…リモコン受信部、21…無線部、22…CPU、23…メモリ、24…記憶装置、25…外部I/F、26…タイマ、27…OSD処理部、41…スループット算出部、42…コンテンツ情報処理部、43…判定部、44…メモリ、51…通信状況データ処理部、61…伝送方式判定部、62…メモリ、71…ホームサーバー、72…D・VHS、73…PDP、74…液晶プロジェクタ、81…伝送誤り率測定部、91…バッファ監視部、92…受信バッファ。
【発明の属する技術分野】
本発明は液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、VTR、DVDプレーヤ、BSデジタルチューナーなどのAV機器間のディジタル信号のワイヤレス伝送に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、パソコンの処理速度の高速化とともにAV機器のデジタル化が進み、一般家庭でも画像、音声、データなどを融合した高速のマルチメディア情報を扱える時代が到来している。
【0003】
こうした状況の中、光変調、無線LAN等の無線方式の採用が有望視されている。配線の必要がないという無線本来の利点に加え、企業市場での普及が始まり、製品価格が低下してきていることにより需要が高まっており、既に対応したAV機器が各社より開発され始めている。
【0004】
現在広く普及している無線携帯端末においては、基地局装置と通信可能な圏内から圏外又は圏外から圏内に移動したことを利用者に知らせる方法がある(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
また、画像伝送においては、通信品質に応じて少なくとも2つの変調方式のうちの最適な変調方式を決定する方法がある(例えば、特許文献2参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−307690号(第6頁、図1)
【特許文献2】
特開平11−266256号(第7頁、図1)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
無線伝送機能を装備したAV機器を宅内で使用する場合、安定した通信を妨げる要因が多く存在する。例えばIEEE802.11bとして規格化されている無線LANでは、ISMバンドと呼ばれる2.4GHz帯を使って通信を行う。この2.4GHz帯は、無線LANの他にも電子レンジやBlueTooth、アマチュア無線などが利用しており、干渉の問題が避けられない。さらに、家具などの反射物の多い宅内では、マルチパスの影響も考えられる。
【0008】
現状の製品においては、例えば動画像を無線で伝送している最中に上記のような妨害が発生し、動画像を安定して送信可能なスループットが確保できなくなった場合、画面がフリーズ状態になる。この場合ユーザにとっては、それが動画像自体の欠陥なのか、機器の故障なのか、スループットの問題なのか等を判別することが難しい。また、現在の電波状態により実現できるスループットよりも高いビットレートを持つ画像等を伝送しようとした場合、受信画像がコマ落ちする、もしくは伝送できないといった現象が発生し、ユーザは上記と同様な混乱に陥ることになる。
【0009】
前記のように現状のワイヤレス伝送装置では、例えば動画像を無線で伝送している最中に、干渉、ノイズ等の影響により十分なスループットを確保することができなかった場合、画面がフリーズする、伝送不可能になるといった状況に陥り、その原因をユーザがすぐに理解できる仕組みが装備されていない。
【0010】
つまり、宅内において各AV機器を接続し、ワイヤレスネットワークを構成している場合、現在の通信状況、各機器の接続状況、使用状況等をユーザが瞬時に判断することが不可能であった。
【0011】
また、ユーザは現在の通信状態で、どんなアプリケーションが快適に実行できるのかが分からず、混乱する可能性が高いという問題があった。
【0012】
従来例(特許文献2)では、現在の通信品質に応じて、画像の変調方式を変更する方法が記載されている。しかし、伝送エラー率を軽減することは可能だが、変調方式を変えるということは伝送スループットが変わる(落ちる)ということであり、各アプリケーションが常に快適に実行できるための解決には至らない。
【0013】
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、ワイヤレスネットワークを構成している各AV機器間の現在の各通信状況に合わせた通信形態に自動的に切替を行い、ユーザが意識することなく各アプリケーションに応じた快適な伝送環境を実現することができるワイヤレス伝送装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
表示装置と制御装置と画像送信装置とで構成され、前記画像送信装置から電磁波又は光に変調された画像データを送信し、前記制御装置を介して前記画像データを前記表示装置にて受信し、表示するワイヤレス画像送受信システムであって、前記制御装置は、前記表示装置と前記制御装置間の伝送スループットと、前記画像送信装置と前記制御装置間の伝送スループットを検出する第1の伝送状況検出手段と、前記伝送状況検出手段において検出された伝送スループットに基づいて、前記画像データの伝送可否を判定する第1の伝送可否判定手段と、前記第1の伝送可否判定手段の結果に基づいて、前記表示装置と前記制御装置と前記画像送信装置との接続の切替を制御する制御手段を有するように構成する。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明による第1の実施の形態であるワイヤレス表示装置の構成図である。図1において、1はアンテナ、2は無線部、3はアンテナ1で受信した電波の強度を定量化する信号強度定量化部、4はデコーダ、5はOSD処理部、6は合成部、7は表示部である。
【0016】
図1において、まずアンテナ1により電波信号を受信する。受信した電波信号は無線部2へ入力される。無線部2にて電波信号をベースバンド信号に変換し、デコーダ部4にて復調され、ビデオ合成部6へ入力される。一方無線部2からは、RSSI(Received Signal Strength Indication)信号が信号強度定量化部3へ入力され、受信電波の強度を定量化し、OSD処理部5へ入力される。OSD処理部5では、定量化された受信電波の強度情報に基づいて色分け処理等を行い、表示情報を作成し、ビデオ合成部6へ入力する。ビデオ合成部6では、復調データと受信強度表示情報を合成して出力する。表示部7では、合成されたビデオデータを表示する。
【0017】
図1におけるOSD処理部5での受信強度情報の色分けについては、色々な方法が考えられるが、一例を挙げると、図2のように受信強度をレベルバーで画面に表示することが考えられる。レベルバー表示は、表示装置のリモコンにてON/OFF切替をできるようにしても良いし、小さく画面隅に常に表示させても良い。また、受信不可能な状態に入った場合は、“圏外”等の文字情報を付加する構成としてもよい。
【0018】
尚、図1における表示部7は、本実施の形態のワイヤレス受信機を全て組み込んだ形でもよいが、無線部8以外を含み、無線部は別モジュールを接続する構成、もしくは受信機全体9を別モジュールとして接続する構成のいずれを採用してもよい。
【0019】
また、信号強度定量化部3においては、無線部2からのRSSI信号強度を定量化し、あらかじめユーザが設定するレベル閾値(例えば50%)との比較判定を行い、定量化された信号強度が、レベル閾値以下に達したとき、OSD処理部5へ定量化された信号強度を出力することも可能である。
【0020】
他に、信号強度定量化部3内にタイマを設け、レベル閾値以下の状態が、所定時間(例えば5秒)継続した場合にOSD処理部5へ信号強度を出力する構成としても良い。
【0021】
以上のように本実施の形態では、ワイヤレス表示装置において、現在の送受信状態を表示装置にOSD表示させることができるので、ユーザが常に現在の通信状態を知ることが可能となる。
【0022】
図3は、本発明による第2の実施の形態であるワイヤレス表示装置の構成を示すものである。
【0023】
図3において、図1に示した第1の実施の形態の構成要素と同一の構成要素に関しては、同一の符号を付してその説明を省略する。本実施の形態が第1の実施の形態と異なる点は、ホームサーバーを介して各AV機器が接続されているネットワークにおいて、ユーザが操作しているAV機器からアクセス可能な各AV機器内に蓄積されているコンテンツ情報及びその伝送可否状態をOSD表示し、ユーザが選択・実行可能としたことにある。
【0024】
以下、上述した第1の実施の形態と異なる部分についてその動作を説明する。図3において、AV機器内部12は、CPU等のマイクロプロセッサ16、AV機器自体の機能を実行するためのプログラム等が記録されるメモリ部17、表示部18、AV機器専用のリモコン信号受信部19、及び他のAV機器とワイヤレスネットワークを用いた通信を行うための無線I/F部15を含む。無線通信部11において、コンテンツ情報処理部13は、現在視聴可能な画像等のコンテンツ情報をホームサーバー(後述)より受信し、OSD処理部14で表示情報を作成する。言うまでもないが、無線通信部11は、AV機器内部に組み込む構成としても何ら問題はない。
【0025】
図4は本実施の形態のワイヤレス表示装置の使用環境を示す一例である。各AV機器には、図3で示したワイヤレス表示装置が組み込まれているものとする。ホームサーバーは、各AV機器を一括管理しており、ホームサーバー内には、各AV機器で閲覧・蓄積可能な動画像、ファイルデータ等の情報が蓄積されている。各AV機器は、ホームサーバーを介して相互に通信接続される。ホームサーバーは、各AV機器とデータを送受信して、各AV機器間の通信を中継するための機能を有する。またホームサーバーは、定期的に各AV機器とデータの送受信を行い、ホームサーバーを介した各AV機器間における伝送スループットを把握する機能を有する。さらにホームサーバーは、現在ネットワーク上にあるAV機器の名称、各AV機器に蓄積されているコンテンツ情報、データ等を把握する機能を有する。
【0026】
以下、ホームサーバーがネットワーク上の各AV機器内の情報をデータベース化するための手順を示す。ホームサーバーは、各機器に対して格納データ情報要求信号を送信する。格納データ要求信号は、各AV機器毎にユニキャスト送信を繰り返してもよいし、全AV機器へのマルチキャスト送信としてもよい。格納データ情報要求信号を受信した各AV機器は、その蓄積コンテンツ、データ等のリストを作成する。その後、各機器のNameIDと共に例えば、宛先アドレス、送信元アドレス、リストデータ、エラーチェックコードで構成されるパケットでリストをホームサーバーへ送信する。ここで、NameIDとは、ネットワーク上の各AV機器を識別するためのベンダ番号、または、ホームサーバーが固有で割り当てる名称である。
【0027】
ホームサーバーは、リストを受信し、ネットワーク上の各AV機器のリストを纏めた一覧リストを作成し、記憶装置24へ格納する。図8は一覧リストの内容の一例を示したものである。この一覧リストはホームサーバーから各AV機器に対して所定時間間隔で格納データ情報要求信号送信が行われることで、随時更新される。
【0028】
図5は、ホームサーバーの構成の一例を示している。図5において、21は無線部、22はCPU等のマイクロプロセッサからなる情報処理部、23は各表示機器から受信したデータや各表示機器と通信を行うためのプログラムを記憶するためのメモリ、24は動画像、ファイルデータ等の情報を蓄積するための記憶装置、25はその他周辺機器等とワイヤレスネットワークとは別に信号の入出力を行うためのインターフェース、26は伝送スループット算出用のタイマである。ここで、記憶装置24には各機器間の伝送スループットデータを保存するデータベース領域も含むものとする。
【0029】
以下、各AV機器とホームサーバー間の動作について説明する。例として、ホームサーバー内の動画像データを、ワイヤレスネットワークを介してプラズマディスプレイ(以下、PDPと呼ぶ)で視聴する際の動作を説明する。
【0030】
まず、PDPは、ホームサーバー内の格納データ情報を要求する。要求を受けたホームサーバーは、PDPとホームサーバー間の伝送スループットデータとホームサーバー内の格納データの各ビットレートを比較し、PDPに伝送可能なデータのリスト(以下簡易EPG:Electronic Program Guideと呼ぶ)を作成する。ホームサーバーは、簡易EPGをPDPへ送信する。PDP側はこれを受信し、コンテンツ情報処理部13(図3)にて表示部18(図3)で表示可能なサイズ、フォントに変換して画面表示する。
【0031】
PDPでは、例えば、図6(a)のように受信可能なコンテンツが表示される。
【0032】
尚、ホームサーバーから送信される簡易EPGとしては、図6(b)のようにホームサーバー内の全てのコンテンツ情報の一覧に、伝送可能なコンテンツのみ色を変えた表示情報としてもよい。本表示情報は、第1の実施の形態でも述べたように、PDPに付属のリモコンでON/OFF可能とする。
【0033】
また、PDPでは、図6の状態から、付属のリモコンで視聴したいコンテンツを選択することにより、ホームサーバーから受信・再生することができる。
【0034】
上記のようなホームサーバー内のコンテンツの操作に関しては、例えば以下のような方法が考えられる。図6において、ユーザがリモコンによりコンテンツを選択すると、リモコン信号受信部19(図3)で信号を受信し、宛先アドレス、送信元アドレス、コマンドデータ及びエラーチェックコードで構成されるコマンド情報を含んだパケットがホームサーバーに送信される。ここで、コマンドデータは、再生/停止コマンドと、再生/停止要求するコンテンツの番号で構成される。ここで、コンテンツ番号とは、ホームサーバー内で各コンテンツ固有に割り当てられた番号であるものとする。ホームサーバーでは、パケットを受信し、CPUにてコマンド解析処理を行い、要求されたコンテンツの送信・中止を実行する。
【0035】
尚、本実施の形態においては、表示部側にOSD処理部27を設ける方法を説明したが、図5に示すように、ホームサーバー側にOSD処理部27を設け、簡易EPG情報を付加したデータを送信する構成としても良い。
【0036】
他の例として、図7のフローチャートを用いて、D・VHS内に蓄積されているコンテンツを、ホームサーバーを介してPDPで視聴する際の動作を用いて説明する。
【0037】
まず、PDPはホームサーバー内の記憶装置24に格納されているリスト情報の送信を要求する(ステップH2)。ホームサーバーは、要求を受信し、図8(a)で示したようなネットワーク上の各AV機器のリスト情報を簡易EPGデータとしてPDPへ送信する(ステップH8、H9)。ここで、例えばホームサーバーは、PDPと各AV機器間の伝送スループットを考慮し、伝送可能なコンテンツを図8(b)のように色分けする等して、PDPへ送信するものとする。PDPでは、ホームサーバーから送信された簡易EPGデータを受信し、伝送可能なコンテンツの中からユーザが視聴したいコンテンツをリモコンで選択することにより、コンテンツ要求信号をホームサーバーへ送信する(ステップH3、H4)。コンテンツ要求信号を受信した(ステップH10)ホームサーバーは、要求されているコンテンツが蓄積されているD・VHSに対して、要求信号を送信する(ステップH11)。D・VHSは、要求されたコンテンツの送信を開始(ステップH16)し、PDPで受信する(ステップH5)。
【0038】
以上のように本実施の形態では、ホームサーバーがネットワーク上の各AV機器に蓄積されているコンテンツ情報、データを随時リストとして格納しており、各AV機器は、ホームサーバーからリストを受け取ることで、ネットワーク上で利用できる全てのコンテンツを伝送可否情報と共に容易に確認でき、ユーザは視聴したいコンテンツを選択実行することが可能となる。
【0039】
図9は、本発明における第3の実施の形態であるワイヤレス表示装置の動作を説明するフローチャートである。
【0040】
本実施の形態が第2の実施の形態と異なる点は、現在の通信状態で伝送不可能なD・VHS内のコンテンツ情報を、ビットレート変換を行うことで伝送可能とすることである。図6に示すように、D・VHS内の全コンテンツ情報を表示部側にて表示し、ユーザが選択・実行可能なことにする。また、ビットレート変換によって伝送可能である旨を例えば別の色で示すことにより識別可能としてもよい。以下、図9を用いて説明する。
【0041】
まず、D・VHSは、ホームサーバーにコンテンツ情報を送信する(ステップI13)。PDPでは、簡易EPGデータの色分けされたビットレート変換により伝送可能となるコンテンツの中からユーザが視聴したいコンテンツをリモコンで選択すると、宛先アドレス、送信元アドレス、コマンドデータ及びエラーチェックコードで構成されるコマンド情報を含んだパケットがホームサーバーに送信する(ステップI2)。ここで、コマンドデータは、再生/停止コマンド、再生/停止要求するコンテンツの番号で構成される。ホームサーバーでは、パケットに、現在の「PDP−ホームサーバー−D・VHS」間の伝送スループット値及び、レート変換要求フラグFgを追加したパケットをD・VHSへ送信する(ステップI8、I9)。また、レート変換要求フラグFgとは、例えば1ビットの信号であり、レート変換要求有の場合は1、無の場合は0とする。D・VHSではパケットを受信し、CPUにてこのパケット内のFgを認識し、レート変換の出力信号を選択するようなスイッチ切替信号を切替スイッチ部へ出力する。ここで、スイッチ切替信号は例えば1ビットの信号であり、レート変換出力の場合は1、スルー出力の場合は0を指定するものとする。スイッチ切替信号に0が指定された場合は、伝送可能なコンテンツが指定されたものとして、そのままコンテンツを送信する。また、スイッチ切替信号に1が指定された場合は、レートを変換してコンテンツを送信する(ステップI15、I17)。
【0042】
以上のように本実施の形態では、D・VHSに蓄積されているコンテンツ情報、データを随時リストとして格納しており、PDPはD・VHSからリストを受け取ることで、D・VHSに蓄積されている全てのコンテンツに関して伝送可否情報を確認できる。また、現在の通信状況では伝送不可能なコンテンツに関しても、レートを変更することで受信可能であること通知し、D・VHS内のコンテンツを受信可能とすることができる。
【0043】
図10は、本発明による第4の実施の形態であるワイヤレス表示装置の構成を示すものである。
【0044】
図10において、図3に示した第2の実施の形態の構成要素と同一の構成要素に関しては、同一の符号を付してその説明を省略する。本実施の形態が第2の実施の形態と異なる点は、宅内に散在する2つのAV機器間が、ホームサーバーを介さず互いに接続されているネットワーク構成において、接続要求を行うAV機器が、接続先AV機器間との伝送スループットを算出し、また接続先AV機器に蓄積されているコンテンツ情報、データ等のリストを受信し、伝送可否を判断して表示装置に一覧表示させることを可能としたことにある。
【0045】
以下、上述した第2の実施の形態と異なる部分についてその動作を説明する。
【0046】
図10において、スループット算出部41は、指定したAV機器間との伝送スループットを算出する。算出された伝送スループット値と、コンテンツ情報処理部42で処理された、指定したAV機器内のコンテンツのビットレートを判定部43で比較し、現在伝送可能かどうかの判定を行う。OSD処理部14にて判定結果を色分け等で表示情報を作成し、合成部6へ出力する。
【0047】
また、図10において、メモリ44内には各AV機器内に蓄積されているコンテンツ情報が、例えば、図11に示すようなリストデータとして格納されているものとする。AV機器が、例えば表示機能しかもたないディスプレイ等の場合は、格納データ無を意味するデータが格納されているものとする。
【0048】
図12は本実施の形態において、ホームサーバーを介さず、家庭内に散在する画像送信装置と表示装置間の通信を直接行う場合の、例えば、DVDプレーヤとPDP間の処理を説明するためのフローチャートである。以下、図12に従い、その動作を説明する。
【0049】
まず、PDPはDVDプレーヤに対して、格納データ情報要求信号を送信する(ステップJ2)。DVDプレーヤは、格納データ情報要求信号を受信し(ステップJ10)、格納データ有りの場合は、格納データのタイトル名、ビットレート等を記載したリストを作成し(ステップJ12)、PDPへ送信する(ステップJ13)。ここで、格納データ無の場合は、格納データ無を知らせる信号を送信する(ステップJ16)。PDPは、格納データ無を受信した場合は、その旨を表示装置へ表示し終了する(図12に記載無)。格納データリストを受信した場合(ステップJ3)は、次にスループット算出用データを送信する(ステップJ4)。DVDプレーヤは、スループット算出用データを受信し(ステップJ14)、受信終了を示すACKを送信する(ステップJ15)。図10のスループット算出部41では、PDPとDVDプレーヤ間の伝送スループットを算出する(ステップJ5)。
【0050】
ここで、スループット算出用データ送信からスループット算出(ステップJ4、J14、J15)の工程に関しては、格納データ情報要求送信(ステップJ2)よりも前に行っても問題はない。
【0051】
算出された伝送スループットと、受信した格納データリストにおける各コンテンツのビットレート値を図10の判定部43にて比較し、伝送可否情報を含めた、表示情報を作成し(ステップJ6)、PDPで表示情報を画面に表示する(ステップJ8)。
【0052】
例えば、この時の表示イメージは、図6(b)のように伝送可否情報を色分けした表示となる。
【0053】
この後、PDPでは、図6(b)の状態から、付属のリモコンで視聴したいコンテンツを選択することにより、DVDプレーヤから受信・再生することができる。付属のリモコンでの各AV機器の再生・停止等の遠隔操作の方法としては、例えば、図6(b)において視聴したいコンテンツを選択することにより、図10のCPU16から第2の実施の形態と同様に、コマンド情報を含んだパケットが指定コンテンツを格納するAV機器に送信される。ここでコマンドデータは、再生/停止コマンドと、再生、停止要求するコンテンツの番号で構成される。ここで、コンテンツ番号とは、指定AV機器内で各コンテンツ固有に割り当てられた番号であるものとする。指定AV機器では、パケットを受信し、CPU16にてコマンド解析処理を行い、要求されたコンテンツの送信、中止等を実行する。
【0054】
以上のように本実施の形態では、ホームサーバーを介さず、家庭内に散在するAV機器を互いに接続するようなネットワーク構成において、指定したAV機器内のコンテンツを容易に確認でき、またそのAV機器間との伝送スループットを算出することで、現在の通信状況で伝送可能なコンテンツを区別することができ、視聴可能なコンテンツをユーザは選択実行することが可能となる。
【0055】
図3は、本発明による第5の実施の形態であるワイヤレス表示装置の構成を示すものである。
【0056】
図3において、第2の実施の形態の構成要素と同一の構成要素に関しては、同一の符号を付してその説明を省略する。本実施の形態が第2の実施の形態と異なる点は、ホームサーバーがネットワーク上の各機器間の伝送状態、スループットを算出、及びネットワーク上にある全てのコンテンツ情報、データ等を管理し、各機器間の通信状況、コンテンツ情報等を表示装置に一覧表示させることを可能としたことにある。
【0057】
以下、上述した第2の実施の形態と異なる部分についてその動作を説明する。通信状況データ処理部51は、ホームサーバーから受信したネットワーク上の各AV機器間の通信状況データを表示部18で表示可能なサイズ・フォントに変換する。また表示する際に、図13に示すように、ホームサーバーと各AV機器との関係を表示する。
【0058】
ホームサーバーの機能としては、第2の実施の形態で示したように、定期的に各AV機器とデータの送受信を行い、ホームサーバーを介した各AV機器間における伝送スループットを把握する機能を有する。さらにホームサーバーは、現在ネットワーク上にある各AV機器の名称、蓄積されているコンテンツ情報、データ等を把握する機能を有する。
【0059】
各AV機器間の伝送スループット及び、コンテンツ情報、データ等(以下、通信状況データと呼ぶ)はホームサーバーが一括管理し、随時更新が行われているものとする。ある一つのAV機器が通信状況データを要求した際、ホームサーバーからAV機器へ送信される。図3における通信状況データ処理部51によって表示変換されたデータは、OSD処理部14により、通信状況(伝送スループット)の色分け表示等が施され、例えば、AV機器側の表示装置に、図13のように各機器の接続状況が表示され、各AV機器に付属するリモコンを使って各AV機器を選択することにより、そこに格納されているコンテンツ情報、データ等をユーザが確認することができる。
【0060】
以上のように本実施の形態によれば、現在ネットワーク上にある各AV機器、及びそれらの通信状態、さらには各AV機器に格納されているコンテンツ情報をユーザが簡単に確認することが可能となる。
【0061】
図14は、本発明による第6の実施の形態であるワイヤレス送受信システムの構成を示すものである。
【0062】
図14において、図3に示した第2の実施の形態の構成要素と同一の構成要素に関しては、同一の符号を付してその説明を省略する。本実施の形態が第2の実施の形態と異なる点は、2つのAV機器間で通信を行う際、ネットワーク上での通信チャンネルの使用状況、2つのAV機器間での伝送スループット、通信状況、及び伝送を行おうとするコンテンツのビットレート等により、2つのAV機器間にとって最適な通信形態に動的に切替えることを可能としたことにある。
【0063】
ワイヤレスネットワーク媒体として無線LANを用いた場合、その利用形態に応じて2つの形態に分けることができる。図17(a)は無線LANのアクセスポイント(ホームサーバー71)を経由して通信するインフラストラクチャ通信である。それに対し、図17(b)はアクセスポイントを経由せず、端末間でピアツーピアの通信を行う形態で、アドホック通信と呼ばれている。
【0064】
しかし、図17(a)のインフラストラクチャ通信でのホームサーバー71を経由する方式に対し、図17(b)のアドホック通信では、直接通信を行うことになるため、両通信形態において伝送スループットに差が現れることになる。例えば現在無線LANとして普及が拡大している802.11b規格の無線モジュールを用いて、図17(a)、(b)それぞれの方式で伝送スループットを比較すると、図17(a)のインフラストラクチャ通信の場合は図17(b)のアドホック通信の場合より2倍近く速度が低下する。本実施の形態ではこの内容に注目し、伝送するコンテンツの内容に応じて、アドホック/インフラストラクチャ通信を動的に切替える方法に関して説明する。
【0065】
図14において、ユーザが受信したいコンテンツ情報が格納してあるAV機器との間の現在の伝送スループット、コンテンツ情報のビットレート等の情報がホームサーバー71から受信され、伝送方式判定部61に入力される。伝送方式判定部61では、メモリ62内における判定条件を参照して、ユーザが受信したいコンテンツを送信元AV機器とアドホック/インフラストラクチャ通信のどちらの通信方式で伝送するかを決定する。
【0066】
図15は、本実施の形態の動作を説明するためのフローチャートである。以下図15に従い、その動作を説明する。
【0067】
例として、D・VHS72(図17)内に格納されたコンテンツ情報をPDP73(図17)で受信する構成について説明する。尚、本実施の形態においては、初期状態としてホームサーバー71(図17)を中心として各AV機器が接続している、インフラストラクチャ通信のネットワークを構成しているものとする。
【0068】
まずPDP73は、ホームサーバー71に指定AV機器(D・VHS72)のコンテンツ情報の送信を要求する(ステップK2)。ホームサーバー71は、各AV機器間における伝送スループットを把握する機能を有し、現在ネットワーク上にある各AV機器の名称、蓄積されているコンテンツ情報、データ等を把握する機能を有し、さらに各AV機器間の伝送スループット及び、コンテンツ情報、データ等(以下、コンテンツ情報と呼ぶ)を一括管理する機能を有する。また、コンテンツ情報は随時更新が行われているものとする。ホームサーバー71は、PDP73から要求のあったAV機器(D・VHS72)内のコンテンツ情報をPDP73へ送信する(ステップK14)。PDP73はコンテンツ情報を元に、図14の伝送方式判定部61において、D・VHS72との通信方式を判定する(ステップK4)。ここで、判定条件としては、例えば、視聴したいコンテンツのビットレートとPDP73−D・VHS72間の伝送スループットを比較し、「コンテンツのビットレート>伝送スループット」であれば、現在のインフラストラクチャ通信をやめ、アドホック通信に切替えるよう制御信号を発生する(ステップK5)。判定条件は、図14におけるメモリ62に格納されており、条件の追加、修正は可能となっている。判定条件にて「コンテンツのビットレート<伝送スループット」の場合は、第2の実施の形態に示したように、ホームサーバー71を経由した、インフラストラクチャ通信での通信を行う(ステップK16)。
【0069】
アドホック通信への切替制御信号を受けたPDP73は、要求側の装置(本実施の形態ではPDP73)を識別するSSID(Service Set Identify)を生成し、D・VHS72へ送信する(ステップK6)。D・VHS72は SSIDを受信し、内部のメモリに保持する(ステップK18)。続けてPDP73において、通信形態を切替えるBeacon信号(SSIDを含む)を生成し、送信する(ステップK7)。D・VHS72はBeacon信号(他のネットワークからのBeacon信号有り)を受信し、メモリ内部に保持したSSIDと比較(スキャニング)し、SSIDとマッチするBeacon信号を抽出する。D・VHS72は、抽出したBeacon信号の時間同期、チャネル構成等を認識した後、ACK信号を送信する(ステップK19)。PDP73は ACK信号を受信することで、D・VHS72とのアドホック通信のネットワークの接続成功を確認し、コンテンツ要求信号を送信する(ステップK8、K9)。D・VHS72は要求信号を受信し、コンテンツの送信を開始する(ステップK20、K21)。
【0070】
また、PDP73でのコンテンツ受信が終了後、もしくは途中で停止された後は、元のインフラストラクチャ通信に戻るように構成してもよい。
【0071】
本実施の形態では、通信方式をPDP73で決定したが、ホームサーバー71又はD・VHS72で決定する構成にしてもよい。
【0072】
以下、ホームサーバー71で通信方式を決定する場合において、図16のフローチャートを用いてその動作を説明する。
【0073】
例として、D・VHS72内に格納されたコンテンツ情報をPDP73で受信する構成について説明する。尚、本実施の形態も同様、初期状態としてホームサーバー71を中心として各AV機器が接続している、インフラストラクチャ通信のネットワークを構成しているものとする。
【0074】
まず、ホームサーバー71は、図1のアンテナ1と無線部2と信号強度定量化部3を含んで構成され、前記した処理と同様の処理により、ホームサーバー71とPDP73間、ホームサーバー71とD・VHS72間の電波状況を検出する。D・VHS72は、ホームサーバーに71にコンテンツ情報を送信する(ステップL21)。PDP73は、ホームサーバー71にD・VHS72のコンテンツ情報の送信を要求する(ステップL2)。ホームサーバー71は、各AV機器間における伝送スループットを把握する機能を有し、現在ネットワーク上にある各AV機器の名称、蓄積されているコンテンツ情報、データ等を把握する機能を有し、さらに各AV機器間の伝送スループット及び、コンテンツ情報、データ等(以下、コンテンツ情報と呼ぶ)を一括管理する機能を有する。また、コンテンツ情報は随時更新が行われているものとする。ホームサーバー71は、PDP73から要求のあったAV機器(例えば、D・VHS72)内のコンテンツ情報をPDP73へ送信する(ステップL14)。PDP73は、コンテンツ情報の中から、受信したいコンテンツを選択し、ホームサーバー71へ送信する(ステップL4)。ホームサーバー71は、PDP73によって選択されたコンテンツのビットレートとPDP73−D・VHS72間の伝送スループットを比較し、「コンテンツのビットレート>伝送スループット」であれば、現在のインフラストラクチャ通信をやめ、アドホック通信に切替えるように制御信号を発生する(ステップL17)。判定条件は、図14におけるメモリ62に格納されており、条件の追加、修正は可能となっている。判定条件にて「コンテンツのビットレート<伝送スループット」の場合は、第2の実施の形態に示したように、ホームサーバー71を経由した、インフラストラクチャ通信での通信を行う(ステップL19)。
【0075】
アドホック通信への切替制御信号を受けたホームサーバー71は、要求側の装置を識別するSSIDを生成し、D・VHS72とPDP73に対して、同じSSIDを送信する(ステップL18)。D・VHS72はSSIDを受信し、内部のメモリに保持する(ステップL22)。続けてPDP73はSSIDを受信し(ステップL5)、通信形態を切替えるBeacon信号(SSIDを含む)を生成し、送信する(ステップL5、L6)。D・VHS72は、Beacon信号を受信し、メモリ内部に保持したSSIDと比較(スキャニング)し、SSIDとマッチするBeacon信号を抽出する。D・VHS72は、抽出したBeacon信号の時間同期、チャネル構成等を認識した後、ACK信号を送信する(ステップL23)。PDP73はACK信号を受信することで、D・VHS72とのアドホック通信のネットワークの接続成功を確認し、最初にPDP73からホームサーバー71へ送信されたコンテンツ要求信号を、再び今度はアドホック通信のネットワークが確立されているD・VHS72へ送信する(ステップL6、L7、L8)。D・VHS72は要求信号を受信し、レートを設定し、コンテンツの送信を開始する(ステップL24、L25、L26)。
【0076】
また、PDP73でのコンテンツ受信が終了後、もしくは途中で停止された後は、元のインフラストラクチャ通信に戻るように構成してもよい。
【0077】
以上のように本実施の形態によれば、送受信したいコンテンツの情報によって、通信形態を動的に切替えることが可能となるため、ユーザは何も意識せずに最適な通信環境を実現することが可能となる。
【0078】
図14は、本発明の第7の実施の形態であるワイヤレス送受信システムの構成を示すものである。
【0079】
図14において、第6の実施の形態の構成要素と同一の構成要素に関しては、同一の符号を付してその説明を省略する。本実施の形態が第6の実施の形態と異なる点は、伝送誤り率測定部81を配置し、2つのAV機器間で通信を行う際、データの伝送誤り率を測定することにより、2つのAV機器間にとって最適な通信形態に動的に切替えることを可能としたことにある。
【0080】
以下、上述した第6の実施の形態と異なる部分についてその動作を説明する。
【0081】
伝送誤り率測定部81では、無線部2におけるベースバンド信号から復調して得られるデータに付加されている誤り訂正符号を用いて、この情報の誤り率を算出する。誤り訂正符号としては、例えばCRC、リードソロモン符号等が挙げられる。伝送方式判定部61では、誤り率が所定の閾値(例えば10−6)以上となった場合に、現在のインフラストラクチャ通信をやめ、アドホック通信に切替えるよう制御信号を発生する。所定の閾値以下であれば、ホームサーバーを経由した、インフラストラクチャ通信での通信を継続する。
【0082】
本実施の形態は、図14の無線通信部11に該当する処理部(伝送誤り率測定部81を含む)をホームサーバーに有する場合にも適用可能である。すなわち、D・VHS72側から送信した伝送すべき画像データに対応する容量の所定データを受信し、誤り率を算出する。誤り率が所定の閾値(例えば10−6)以上となった場合に、現在のインフラストラクチャ通信から、アドホック通信への切替えを制御する制御信号を発生する。該制御信号を受けた無線部2は、要求側の装置を識別するSSIDを生成し、SSIDをD・VHS72とPDP73へ送信する。
【0083】
以上のように本実施の形態によれば、データを受信中に伝送誤り率をリアルタイムで測定することにより、通信形態を動的に切替えることが可能となるため、ユーザは何も意識せずに最適な通信環境を実現することが可能となる。
【0084】
図18は、本発明による第8の実施の形態であるワイヤレス送受信システムの構成を示すものである。
【0085】
図18において、図14に示した第6の実施の形態の構成要素と同一の構成要素に関しては、同一の符号を付してその説明を省略する。本実施の形態が第6の実施の形態と異なる点は、2つのAV機器間で通信を行う際、データを受信している間、表示部側のバッファに蓄えられているデータ量を監視し、バッファに蓄積されているデータの量により通信状況を把握し、2つのAV機器間にとって最適な通信形態へ切替えることを可能としたことにある。
【0086】
以下、上述した第6の実施の形態と異なる部分についてその動作を説明する。
【0087】
受信バッファ92は、無線部で受信したデータ(パケット数)を一時的に蓄積する。バッファ監視部91では、受信バッファ92内のデータ(パケット数)を監視する。
【0088】
通常、音声や動画像をリアルタイムに伝送するディジタル通信及び再生方式としては、データの最後までの受信を待たずに再生するストリーミング再生方式が用いられる。この方式における受信装置の処理は、無線部で受信したデータ(パケット数)を蓄積し、蓄積量が一定以上になり再生開始条件を満たすと、データが、受信バッファ92から読み出され、復号化処理される。
【0089】
上記ストリーミング再生方式において、通信状態が悪化すると、伝送エラーによる再送処理等によってデータの伝送遅延が起こり、再生中に受信バッファ92のデータ蓄積量がゼロになってしまい(受信バッファ92のアンダーフロー)、再生が停止してしまう場合がある。
【0090】
本実施の形態の図18では、受信バッファ92内のデータ数を随時監視し、伝送方式判定部61において、データ数が、所定の閾値以下となった場合には、現在のインフラストラクチャ通信をやめ、アドホック通信に切替えるよう制御信号を発生する。データ数が所定の閾値以上であれば、ホームサーバーを経由した、インフラストラクチャ通信での通信を継続する。
【0091】
尚、本実施の形態においては、受信バッファ92を無線部2内に配置する構成としているが、外部に配置する構成としても良い。
【0092】
他の例として、図18の無線通信部11をホームサーバーに有する場合にも適用可能である。すなわち、受信バッファ92は、無線部で受信したデータ(パケット数)を一時的に蓄積する。バッファ監視部91では、受信バッファ92内のデータ(パケット数)を監視する。受信バッファ92内のデータ数を随時監視し、伝送方式判定部61において、所定データ数が、所定の閾値以下となった場合には、現在のインフラストラクチャ通信から、アドホック通信への切替えを制御する制御信号を発生する。該制御信号を受けた無線部2は、要求側の装置を識別するSSIDを生成し、SSIDをD・VHS72とPDP73へ送信する。
【0093】
以上のように、本実施の形態によれば、データを受信中に受信バッファ92内に蓄積されている、データ数をリアルタイムで監視することにより、通信形態を動的に切替えることが可能となるため、ユーザは何も意識せずに最適な通信環境を実現することが可能となる。
【0094】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、各AV機器間の現在の各通信状況に合わせた通信形態に自動的に切替を行い、各アプリケーションに応じた伝送スループットを得ることができるので、ユーザが意識することなく快適な伝送環境を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第1の実施の形態を示す図。
【図2】本発明による第1の実施の形態のイメージ図。
【図3】本発明による第2、第3及び第5の実施の形態を示す図。
【図4】本発明による第2の実施の形態における使用イメージを説明する図。
【図5】本発明による第2の実施の形態におけるホームサーバーの構成を説明するための図。
【図6】本発明による第2の実施の形態のイメージ図。
【図7】本発明による第2の実施の形態を説明するためのフローチャート。
【図8】本発明による第2と第3の実施の形態における簡易EPGの表示イメージ図。
【図9】本発明による第3の実施の形態を説明するためのフローチャート。
【図10】本発明による第4の実施の形態を示す図。
【図11】本発明による第4の実施の形態における各AV機器内のコンテンツ一覧リストを説明する図。
【図12】本発明による第4の実施の形態を説明するためのフローチャート。
【図13】本発明による第5の実施の形態のイメージ図。
【図14】本発明による第6と第7の実施の形態を示す図。
【図15】本発明による第6の実施の形態を説明するためのフローチャート。
【図16】本発明による第6の実施の形態を説明するための他のフローチャート。
【図17】本発明による第6の実施の形態の構成例を示す図。
【図18】本発明による第8の実施の形態を示す図。
【符号の説明】
1…アンテナ、2…無線部、3…信号強度定量化部、4…デコーダ、5…OSD処理部、6…合成部、7…表示部、8…無線部、9…受信機全体、11…無線通信部、12…表示機器部、13…コンテンツ処理部、14…OSD処理部、15…無線I/F部、16…CPU、17…メモリ、18…表示部、19…リモコン受信部、21…無線部、22…CPU、23…メモリ、24…記憶装置、25…外部I/F、26…タイマ、27…OSD処理部、41…スループット算出部、42…コンテンツ情報処理部、43…判定部、44…メモリ、51…通信状況データ処理部、61…伝送方式判定部、62…メモリ、71…ホームサーバー、72…D・VHS、73…PDP、74…液晶プロジェクタ、81…伝送誤り率測定部、91…バッファ監視部、92…受信バッファ。
Claims (8)
- 表示装置と制御装置と画像送信装置とで構成され、前記画像送信装置から電磁波又は光に変調された画像データを送信し、前記制御装置を介して前記画像データを前記表示装置にて受信し、表示するワイヤレス画像送受信システムであって、
前記制御装置は、
前記表示装置と前記制御装置間の伝送スループットと、前記画像送信装置と前記制御装置間の伝送スループットを検出する第1の伝送状況検出手段と、
前記伝送状況検出手段において検出された伝送スループットに基づいて、前記画像データの伝送可否を判定する第1の伝送可否判定手段と、
前記第1の伝送可否判定手段の結果に基づいて、前記表示装置と前記制御装置と前記画像送信装置との接続の切替を制御する制御手段を有することを特徴とするワイヤレス画像送受信システム。 - 表示装置と制御装置と画像送信装置とで構成され、前記画像送信装置から電磁波又は光に変調された画像データを送信し、前記制御装置を介して前記画像データを前記表示装置にて受信し、表示するワイヤレス画像送受信システムであって、
前記制御装置は、
伝送すべき前記画像データに対応する容量の所定データの伝送誤り率を測定する伝送誤り率測定手段と、
前記誤り率に基づいて、前記画像データの伝送可否を判定する第2の伝送可否判定手段と、
前記第2の伝送可否判定手段の結果に基づいて、前記表示装置と前記制御装置と前記画像送信装置との接続の切替を制御する制御手段を有することを特徴とするワイヤレス画像送受信システム。 - 表示装置と制御装置と画像送信装置とで構成され、前記画像送信装置から電磁波又は光に変調された画像データを送信し、前記制御装置を介して前記画像データを前記表示装置にて受信し、表示するワイヤレス画像送受信システムであって、
前記制御装置は、
前記画像データに対応する容量の所定データを蓄積する受信バッファと、
前記受信バッファに蓄積された前記所定データの量を監視するバッファ監視部と、
前記バッファ監視部の結果に基づいて、前記画像データの伝送可否を判定する第3の伝送可否判定手段と、
前記第3の伝送可否判定手段の結果に基づいて、前記表示装置と前記制御装置と前記画像送信装置との接続の切替を制御する制御手段を有することを特徴とするワイヤレス画像送受信システム。 - 前記第1の伝送状況検出手段は、電波信号を受信するアンテナと、
前記電波信号を処理する無線信号処理部と、
前記無線信号処理部からの電波強度信号を定量化する信号強度定量化部により構成されることを特徴とする請求項1に記載のワイヤレス画像送受信システム。 - 前記第1の伝送可否判定手段は、
前記ワイヤレス画像送受信システムの伝送スループットと、前記画像データのビットレートを比較する第1の比較部と、
前記第1の比較部の結果に基づいて、前記画像データの伝送可否を判定する伝送方式判定部を有することを特徴とする請求項1に記載のワイヤレス画像送受信システム。 - 前記表示装置と前記制御装置と前記画像送信装置との接続の形態は、
前記表示装置と前記画像送信装置とで通信するインフラストラクチャ通信と、前記表示装置と前記画像送信装置が直接通信するアドホック通信を含んで構成することを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のワイヤレス画像送受信システム。 - 前記表示装置と前記制御装置と前記画像送信装置との接続の形態は、
前記制御装置を介して、前記表示装置と前記画像送信装置とで通信するインフラストラクチャ通信と、
前記表示装置と前記画像送信装置が直接通信するアドホック通信を有し、
前記制御装置によって、前記インフラストラクチャ通信から前記アドホック通信への切替えを制御することを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のワイヤレス画像送受信システム。 - 前記画像送信装置は、
前記表示装置と前記画像送信装置間の伝送スループットと、前記画像データのビットレートを比較する第2の比較部を有し、
前記第2の比較部の結果に基づいて、前記画像送信装置における前記画像データの圧縮率を制御する第2の制御手段を有することを特徴とする請求項7に記載のワイヤレス画像送受信システム。
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