JP7322901B2 - 地切り制御装置、及び移動式クレーン - Google Patents

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Description

本発明は、地面から吊荷を吊り上げる際の荷振れを抑制するための地切り制御装置に関するものである。
従来から、ブームを備えたクレーンにおいて、地面から吊荷を吊り上げる際に、すなわち吊荷を地切りする際に、ブームに生じるたわみによって作業半径が増大することによって、吊荷が水平方向に振れる「荷振れ」が問題となっている(図1参照)。
地切りの際の荷振れを防止することを目的として、例えば、特許文献1に記載された鉛直地切り制御装置は、エンジン回転数センサによってエンジンの回転数を検出し、ブームの起仰作動をエンジン回転数に応じた値に補正するように構成されている。このような構成によって、エンジン回転数の変化を加味した正確な地切り制御を実施できる、とされている。
特開平8-188379号公報
特許文献1を含む従来の地切り制御装置は、荷重データの時系列に基づいて地切りを判定している。ところが、荷重データの時系列は、ブームの撓み振動の影響等を受けて大きく振動する。そのため、荷重データが安定するまで待つことになり、地切り判定に時間がかかる要因となっていた。
そこで、本発明は、荷振れを抑制しつつ、高速に地切りすることのできる、地切り制御装置と、移動式クレーンと、を提供することを目的としている。
前述した目的を達成するために、本発明の地切り制御装置は、起伏自在に構成されるブームと、ワイヤロープを介して吊荷を巻上/巻下げるウインチと、前記ブームに作用する荷重を計測する荷重計測手段と、前記ブーム及び前記ウインチを制御する制御部であって、前記ウインチを巻上げて吊荷を地切りする際に、荷重データの時系列から荷重最大値を変数として保持し、荷重最大値の時間変化に基づいて前記ブームの起伏角度の変化量を求め、該変化量を補うように前記ブームを起伏させるようになっている、制御部と、を備えている。
このように、本発明の地切り制御装置は、ブームと、ウインチと、荷重計測手段とウインチを巻上げて吊荷を地切りする際に、荷重データの時系列から荷重最大値を変数として保持し、荷重最大値の時間変化に基づいてブームの起伏角度の変化量を求め、変化量を補うようにブームを起伏させるようになっている制御部と、を備えている。このような構成であるため、荷振れを抑制しつつ、高速に地切りすることができる。
吊荷の荷振れについて説明する説明図である。 移動式クレーンの側面図である。 地切り制御装置のブロック図である。 荷重-起伏角の関係を示すグラフである。 地切り制御装置の全体のブロック線図である。 地切り制御のブロック線図である。 地切り制御のフローチャートである。 荷重最大値に基づく地切り制御の概念について説明するグラフである。 荷重最大値を更新するアルゴリズムについて説明するブロック線図である。
以下、本発明に係る実施例について図面を参照して説明する。ただし、以下の実施例に記載されている構成要素は例示であり、本発明の技術範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
本実施例の移動式クレーンとしては、例えば、ラフテレーンクレーン、オールテレーンクレーン、トラッククレーン等が挙げられる。以下、本実施例に係る作業車両としてラフテレーンクレーンを例に説明するが、他の移動式クレーンにも、本発明に係る安全装置を適用することができる。
(移動式クレーンの構成)
まず、図2の側面図を用いて、移動式クレーンの構成について説明する。本実施例のラフテレーンクレーン1は、図2に示すように、走行機能を有する車両の本体部分となる車体10と、車体10の四隅に設けられたアウトリガ11,・・・と、車体10に水平旋回可能に取り付けられた旋回台12と、旋回台12の後方に取り付けられたブーム14と、を備えている。
アウトリガ11は、スライドシリンダを伸縮させることによって、車体10から幅方向外側にスライド張出/スライド格納可能であるとともに、ジャッキシリンダを伸縮させることによって車体10から上下方向にジャッキ張出/ジャッキ格納可能である。
旋回台12は、旋回モータ61の動力が伝達されるピニオンギヤを有しており、このピニオンギヤが車体10に設けた円形状のギヤに噛み合うことで旋回軸を中心に回動する。旋回台12は、右前方に配置された操縦席18と、後方に配置されたカウンタウェイト19と、を有している。
さらに、旋回台12の後方には、ワイヤ16を巻上/巻下げるためのウインチ13が配置されている。ウインチ13は、ウインチモータ64を正方向/逆方向に回転させることによって、巻上げ方向(巻き取る方向)/巻下げ方向(繰り出す方向)の2方向に回転するようになっている。
ブーム14は、基端ブーム141と(1つ又は複数の)中間ブーム142と先端ブーム143とによって入れ子式に構成されており、内部に配置された伸縮シリンダ63によって伸縮できるようになっている。先端ブーム143の最先端のブームヘッド144にはシーブが配置され、シーブにワイヤロープ16が掛け回されてフック17が吊下げられている。
基端ブーム141の付け根部は、旋回台12に設置された支持軸に回動自在に取り付けられており、支持軸を回転中心として上下に起伏できるようになっている。そして、旋回台12と基端ブーム141の下面との間には、起伏シリンダ62が架け渡されており、起伏シリンダ62を伸縮することでブーム14全体を起伏することができるようになっている。
(制御系の構成)
次に、図3のブロック図を用いて、本実施例の地切り制御装置Dの制御系の構成について説明する。地切り制御装置Dは、制御部としてのコントローラ40を中心として構成されている。コントローラ40は、入力ポート、出力ポート、演算装置などを有する汎用のマイクロコンピュータである。コントローラ40は、操作レバー51~54(旋回レバー51、起伏レバー52、伸縮レバー53、ウインチレバー54)からの操作信号を受けて、図示しない制御バルブを介してアクチュエータ61~64(旋回モータ61、起伏シリンダ62、伸縮シリンダ63、ウインチモータ64)を制御する。
さらに、本実施例のコントローラ40には、地切り制御を開始/停止するための地切りスイッチ20と、地切り制御におけるウインチ13の速度を設定するためのウインチ速度設定手段21と、ブーム14に作用する荷重を計測する荷重計測手段22と、ブーム14の姿勢を検出するための姿勢検出手段23と、が接続されている。
地切りスイッチ20は、地切り制御の開始又は停止を指示するための入力機器であり、例えば、ラフテレーンクレーン1の安全装置に付加する構成とすることが可能であり、操縦席18に配置されることが好ましい。
ウインチ速度設定手段21としては、地切り制御におけるウインチ13の速度を設定する入力機器であり、あらかじめ設定された速度から適切な速度を選択する方式のものや、テンキーによって入力する方式のものがある。さらに、ウインチ速度設定手段21は、地切りスイッチ20と同様に、ラフテレーンクレーン1の安全装置に付加する構成とすることが可能であり、操縦席18に配置されることが好ましい。このウインチ速度設定手段21によってウインチ13の速度を調整することで、地切り制御に要する時間を調整することができる。
荷重計測手段22は、ブーム14に作用する荷重を計測する計測機器であり、例えば、起伏シリンダ62に作用する圧力を計測する圧力計(22)とすることができる。圧力計(22)によって計測された圧力信号は、コントローラ40に伝送される。
姿勢検出手段23は、ブーム14の姿勢を検出する計測機器であり、ブーム14の起伏角度を計測する起伏角度計231と、起伏角速度を計測する起伏角速度計232と、から構成される。具体的には、起伏角度計231としては、ポテンショメータを用いることができる。また、起伏角速度計232としては、起伏シリンダ15に取り付けられたストロークセンサを用いることができる。起伏角度計231によって計測された起伏角度信号、及び、起伏角速度計232によって計測された起伏角速度信号は、コントローラ40に伝送される。
コントローラ40は、ブーム14及びウインチ13の作動を制御する制御部であり、地切りスイッチ20がONにされることでウインチ13を巻上げて吊荷を地切りする際に、荷重計測手段22によって計測された荷重の時間変化に基づいて、ブーム14の起伏角度の変化量を予測し、予測された変化量を補うようにブーム14を起伏させる。
より具体的に言うと、コントローラ40は、機能部として、特性テーブル又は伝達関数の選択機能部40aと、実際に地切りされたか否かを判定することによって地切り制御を停止させる地切り判定機能部40bと、荷重データの時系列から荷重最大値を変数として保持し、地切り判定機能部40bへ出力する最大値更新機能部40cと、を有している。
特性テーブル又は伝達関数の選択機能部40aは、荷重計測手段としての圧力計22からの圧力の初期値と、姿勢計測手段としての起伏角度計23からの起伏角度の初期値と、の入力を受けて、適用する特性テーブル又は伝達関数を決定する。ここにおいて、伝達関数としては、以下のように、線形係数aを用いた関係を適用することができる。
まず、図4の荷重-起伏角のグラフに示すように、荷振れが生じないようにブーム先端位置が常に吊荷の真上に来るように調整した場合に、荷重と起伏角(先端対地角度)は線形の関係にあることがわかっている。地切り中に、時刻tから時刻tの間に荷重LoadがLoadへ変化したと仮定すると、
Figure 0007322901000001
2式の差から、差分方程式を求めると、
Figure 0007322901000002
起伏角を制御するためには、起伏角速度を与える必要がある。
Figure 0007322901000003
ここで、aは定数(線形係数)である。
すなわち、起伏角制御は、荷重の時間変化(微分)が入力になる。
地切り判定機能部40bは、最大値更新機能部40cからその時点の荷重最大値を受信し、この荷重最大値の時間変化に基づいて、地切りの有無を判定する。地切り判定の手法については、図8を用いて後述する。
最大値更新機能部40cは、荷重計測手段としての圧力計22からの圧力信号から荷重の値を計算し、計算した荷重の値の時系列データから、その時点の荷重の最大値である荷重最大値を変数として保持する。そして、荷重最大値とその時点の計測データを比較することによって荷重最大値を更新したうえで地切り判定機能部40bへ渡す。荷重最大値を更新するアルゴリズムについては、図9を用いて後述する。
(全体のブロック線図)
次に、図5のブロック線図を用いて、本実施例の地切り制御を含む全体の要素間の入力・出力関係を詳細に説明する。まず、荷重変化算出部71において、荷重計測手段22によって計測された荷重から荷重最大値の時系列データに基づいて、荷重最大値の時間変化が計算される。計算された荷重最大値の時間変化は、目標軸速度算出部72に入力される。この目標軸速度算出部72における入力・出力関係については、図6を用いて後述する。
目標軸速度算出部72では、起伏角の初期値と、設定ウインチ速度と、入力された荷重最大値の時間変化と、に基づいて、目標軸速度が算出される。目標軸速度は、ここでは、目標起伏角速度(及び、必須ではないが、目標ウインチ速度)である。算出された目標軸速度は、軸速度コントローラ73に入力される。ここまでの前半部分の制御が、本実施例の地切り制御に関する処理である。
その後、軸速度コントローラ73、軸速度の操作量変換処理部74を経て操作量が制御対象75に入力される。この後半部分の制御は、通常の制御に関する処理であり、計測された起伏角速度に基づいてフィードバック制御されている。
(地切り制御のブロック線図)
次に、図6のブロック線図を用いて、特に地切り制御の目標軸速度算出部72における要素の入力・出力関係について説明する。まず、起伏角度の初期値が、特性テーブル/伝達関数の選択機能部81(40a)に入力される。選択機能部81では、特性テーブル(LookupTable)又は伝達関数を使用して、最も適切な定数(線形係数)aが選択されるようになっている。
そして、数値微分部82において、荷重変化の数値微分(時間に関する微分)が実施されて、この数値微分の結果に定数aを乗ずることで、目標起伏角速度が計算される。すなわち、前述した(式3)の計算が実行されることで、目標起伏角速度が計算される。このように、目標起伏角速度の制御は、特性テーブル(又は伝達関数)を用いて、フィードフォワード制御されている。
(フローチャート)
次に、図7のフローチャートを用いて、本実施例の地切り制御の全体の流れについて説明する。
はじめに、オペレータが地切りスイッチ20を押して地切り制御が開始される(START)。このとき、地切り制御のあらかじめ開始前に又は開始後に、ウインチ速度設定手段21を介して、ウインチ13の目標速度が設定される。そうすると、コントローラ40は、目標速度で、ウインチ制御を開始する(ステップS1)。
次に、ウインチ13が巻上げられると同時に、荷重計測手段22によって吊荷荷重計測が開始されて、コントローラ40に荷重値が入力される(ステップS2)。そうすると、選択機能部40aでは、荷重の初期値と、姿勢計測手段としての起伏角度計23からの起伏角度の初期値と、の入力を受けて、適用する特性テーブル又は伝達関数が決定される(ステップS3)。
次に、コントローラ40では、適用される特性テーブル又は伝達関数と、荷重最大値の時間変化と、に基づいて、起伏角速度が算出される(ステップS4)。すなわち、フィードフォワード制御によって、起伏角速度制御がなされている。
そして、荷重最大値の時間変化に基づいて地切りの有無が判定される(ステップS5)。なお、判定手法については後述する。判定の結果、地切りされていない場合は(ステップS5のNO)、ステップS2へ戻って、荷重に基づくフィードフォワード制御を繰り返す(ステップS2~ステップS5)。
判定の結果、地切りされている場合は(ステップS5のYES)、地切り制御を緩停止する(ステップS6)。すなわち、ウインチモータによるウインチ13の回転駆動を速度を落としながら停止するとともに、起伏シリンダ62による起伏駆動を速度を落としながら停止する。
(荷重最大値の更新アルゴリズム、及び、地切り判定)
次に、図8(a)、(b)、図9を用いて、本実施例の荷重最大値の更新アルゴリズム、及び、地切り判定手法について詳しく説明する。
上述してきたように、コントローラ40は、その機能部として、ウインチ13を巻上げて吊荷を地切りする際に、荷重データの時系列から荷重最大値を変数として保持するための最大値更新機能部40cを有している。
すなわち、最大値更新機能部40cは、図8に示すように、ブーム14の撓みによる曲げ振動の影響を受けて振動する荷重の時系列データ(計測値)から(図8(a)参照)、時々刻々の荷重の最大値である荷重最大値を更新しつつ、変数として保持する(図8(b)参照)。そうすると、図8(b)に示すように、荷重最大値(図中の実線)は、時間経過とともに水平か、又は、右上がりのグラフとなる。すなわち、右下がりの部分は除去されることになる。
この荷重の最大値を更新するアルゴリズムは、具体的には、図9のブロック線図に示すように、「荷重最大値」(LoadMax)というグローバル変数(配列)を用意し、タイムステップ毎に計測値とグローバル変数である「荷重最大値」を比較して(比較部91)、値が大きい方をグローバル変数の「荷重最大値」に保存するようにする(要素92、93)。この処理は、地切り処理中に、繰り返し実行されることになる。
そして、コントローラ40は、「荷重最大値」の経時的な変化を監視し、荷重最大値が所定時間にわたって変化がない状態が継続することによって、地切りしたと判定するようにされている。すなわち、図8(b)に示すように、地切りされた後は、荷重データの振幅は時間とともに減衰するため、荷重の最大値は更新されずに一定値が継続することになる。したがって、この定常状態を捉えることによって、地切りされたと判定することができる。
そして、本実施例では、図6及び図7を用いて説明したように、フィードフォワード制御を実施するようになることで、荷重最大値の時間変化と制御量(起伏角速度)との関係が理論上線形になるため、特に相性がよいといえる。つまり、時々刻々と更新されていく荷重最大値は正方向(増加方向)にのみ変化するため、振動成分が除去されることで荷重データの線形性がより明瞭になるため、いっそう荷重変化を把握しやすくなって起伏角速度を制御しやすくなる。
(効果)
次に、本実施例の地切り制御装置D、及び、移動式クレーンとしてのラフテレーンクレーン1の奏する効果を列挙して説明する。
(1)さらに、本実施例の地切り制御装置Dは、ブーム14と、ウインチ13と、荷重計測手段22と、ブーム14及びウインチ13を制御する制御部としてのコントローラ40であって、ウインチ13を巻上げて吊荷を地切りする際に、荷重データの時系列から荷重最大値を変数として保持し、荷重最大値の時間変化に基づいてブーム14の起伏角度の変化量を求め、該変化量を補うようにブーム14を起伏させるようになっている、コントローラ40と、を備えている。このような構成であるから、荷振れを抑制しつつ、高速に吊荷を地切りすることのできる地切り制御装置Dとなる。
すなわち、地切り制御装置Dは、時々刻々の荷重最大値の時間変化に注目することで、データの振動的な成分を乗り除くことができる。ブーム14のたわみ振動があると、たわみ振動の固有周期以上はデータが収束しているか否かを見極めるために待つ必要がある。これに対して、本実施例の地切り制御装置Dでは、高速で地切りすることによって、撓み振動の固有周期以内に、又は、撓み振動が発生するよりも前に地切りすることで、この問題を解決している。
また、地切り制御装置Dでは、荷重最大値の時間変化と起伏角の関係が線形関係であることに着目し、荷重最大値の時間変化のみに基づいてフィードフォワード制御を実施することで、従来のように複雑なフィードバック制御を実施することなく、きわめて高速に吊荷を地切りすることができる。特に、本実施例では、フィードフォワード制御を実施するようになることで、荷重最大値の時間変化と制御量(起伏角速度)との関係が理論上線形になるため、特に相性がよいといえる。
(2)また、ブーム14の姿勢を計測する姿勢計測手段23をさらに備え、コントローラ40は、計測されたブーム14の姿勢の初期値と、計測された荷重の初期値と、に基づいて対応する特性テーブル又は伝達関数を選択し、特性テーブル又は伝達関数を使用して、荷重最大値の時間変化からブーム14の起伏角度の変化量を求めるようになっていることが好ましい。
このように構成すれば、地切り制御の開始時に、ウインチ13を一定速度で巻上げ、荷重最大値の時間変化に合わせて特性テーブル(又は伝達関数)から起伏角制御量を算出してフィードフォワード制御を実施することで、荷振れなく高速に地切りすることができる。加えて、調整するパラメータが少なくなることで、出荷時の調整を迅速かつ容易に実施できる。
(3)さらに、コントローラ40は、ウインチ13を巻上げて吊荷を地切りする際に、ウインチ13を定速で巻上げるようにされていることが好ましい。このように構成すれば、慣性力等の外乱の影響を抑制して、応答(計測された荷重値)を安定させることで、地切り判定を容易にすることができる。
(4)また、コントローラ40は、ウインチ13を巻上げて吊荷を地切りする際に、荷重最大値が所定時間にわたって変化がない状態が継続することによって、地切りしたと判定するようにされている。このように構成すれば、フィードフォワード制御に使用される荷重最大値を利用して、容易かつ高速に地切りの有無を判定することができる。
(5)また、本実施例の移動式クレーンであるラフテレーンクレーン1は、上述したいずれかの地切り制御装置Dを備えることで、荷振れを抑制しつつ、高速に吊荷を地切りすることのできるラフテレーンクレーン1となる。
以上、図面を参照して、本発明の実施例を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施例に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば、実施例では特に説明しなかったが、ウインチ13としてメインウインチを使用して地切りする場合でも、サブウインチを使用して地切りする場合でも、本発明の地切り制御装置Dを適用することができる。
D:地切り制御装置; a:線形係数;
1:ラフテレーンクレーン; 10:車体; 12:旋回台;
13:ウインチ; 14:ブーム; 16:ワイヤ; 17:フック;
20:地切りスイッチ;
21:ウインチ速度設定手段;
22:圧力計(荷重計測手段);
23:起伏角度計(姿勢検出手段);
40:コントローラ;
40a:選択機能部; 40b:地切り判定機能部; 40c:最大値更新機能部;
51:旋回レバー; 52:起伏レバー;
53:伸縮レバー; 54:ウインチレバー;
61:旋回モータ; 62:起伏シリンダ;
63:伸縮シリンダ; 64:ウインチモータ

Claims (5)

  1. 起伏自在に構成されるブームと、
    ワイヤロープを介して吊荷を巻上/巻下げるウインチと、
    前記ブームに作用する荷重を計測する荷重計測手段と、
    前記ブーム及び前記ウインチを制御する制御部であって、前記ウインチを巻上げて吊荷を地切りする際に、荷重データの時系列から荷重最大値を変数として保持し、
    荷重最大値の時間変化に基づいて前記ブームの起伏角度の変化量を求め、該変化量を補うように前記ブームを起伏させるようになっている、制御部と、
    を備える、地切り制御装置。
  2. 前記ブームの姿勢を計測する姿勢計測手段をさらに備え、
    前記制御部は、計測された前記ブームの姿勢の初期値と、計測された荷重の初期値と、に基づいて対応する特性テーブル又は伝達関数を選択し、該特性テーブル又は伝達関数を使用して、荷重最大値の時間変化から前記ブームの起伏角度の変化量を求めるようになっている、請求項1に記載された、地切り制御装置。
  3. 前記制御部は、前記ウインチを巻上げて吊荷を地切りする際に、前記ウインチを定速で巻上げるようにされている、請求項1又は請求項2に記載された、地切り制御装置。
  4. 前記制御部は、前記ウインチを巻上げて吊荷を地切りする際に、荷重最大値が所定時間にわたって変化がない状態が継続することによって、地切りしたと判定するようにされている、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載された、地切り制御装置。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載された地切り制御装置を備える、移動式クレーン。
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