JP7321308B2 - 商品販売データ処理装置及びプログラム - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、商品販売データ処理装置及びプログラムに関する。
輸出物品販売場(免税店)を経営する事業者が外国人旅行者などの非居住者に対して物品を販売する場合に、物品にかかる消費税を免除するいわゆる免税制度が存在する。さらに、平成29年10月1日より、訪日外国人旅行者へ販売する酒類について、消費税に加え酒税を免税とする制度が施行予定である。
新たな酒税を免税とする制度では、酒蔵などの酒類の製造所内での販売店に適用される制度である。また、製造所内での販売店において販売される酒類であっても、酒税免税は自社商品にのみ適用される。さらに、酒類には、発泡性酒類、醸造酒類、蒸留酒類、混成酒類の複数種類が存在し、それぞれに異なる税率(酒税額)が決められている。
従って、酒税免税をする販売店では、訪日外国人旅行者が購入しようとする複数の商品に含まれる、製造所が異なる複数の酒類、酒税額が異なる複数の酒類に応じて、適切な販売データ処理をする必要がある。
特開2016-057781号公報
本発明が解決しようとする課題は、税率が異なる複数種類の商品が混在する場合の免税に関係する販売データ処理を実行することができる商品販売データ処理装置及びプログラムを提供することである。
実施形態によれば、商品販売データ処理装置は、登録手段、指示手段、入力手段、算出手段、表示手段を有する。登録手段は、商品を登録する。指示手段は、前記登録手段により登録された商品のうち酒のみについて個別に免税の適用の指示を入力する。入力手段は、前記酒についての免税の適用の指示に応じて、前記商品に含まれる酒の容量を入力する。算出手段は、前記入力手段によって入力された前記酒の容量と酒に対応する税率とから酒税額を算出する。表示手段は、前記酒税額を表示する。
本実施形態における商品販売データ処理装置を設けたチェックアウトシステムのシステム構成を示すブロック図。 本実施形態におけるサーバ及びPOS端末に記憶される商品マスタデータの一例を示す図。 本実施形態におけるサーバに記憶される酒税データの一例を示す図。 本実施形態におけるPOS端末の動作の一例を示すフローチャート。 本実施形態における酒税計算処理の一例を示すフローチャート。 本実施形態における酒税確認処理の一例を示すフローチャート。 本実施形態における免税額の確認用画面の一例を示す図。 本実施形態における酒税免税額を計算するための画面の一例を示す図。 本実施形態における酒税免税額を確認するための画面の一例を示す図。 本実施形態における免税処理をした場合の取引レシートと購入明細の一例を示す図。 本実施形態における免税処理をした場合に印刷される輸出免税物品購入記録票の一例を示す図。 本実施形態における免税処理をした場合に印刷される輸出免税物品購入誓約書の一例を示す図。
以下、本実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態における商品販売データ処理装置を設けたチェックアウトシステムのシステム構成を示すブロック図である。
図1において、チェックアウトシステムは、複数のPOS端末10(10-1,10-2,…,10-n)、サーバ12(サーバ12)が、LAN(Local Area Network)14等のネットワークを介して相互に通信可能となるように接続されている。本実施形態の商品販売データ処理装置は、酒類を販売する店舗において使用されるPOS(Point Of Sales)端末10により実現されるものとして説明する。POS端末10は、酒税免税に対応する商品データ処理を実行可能な機能が設けられている。なお、商品販売に対する免税は、酒税だけでなく、消費税などの他の税金が対象となるが、以下の実施形態では主に酒税免税を対象にして説明する。
なお、商品販売データ処理装置は、1台のPOS端末10とサーバ12とにより構成されても良いし、複数台のPOS端末10とサーバ12とにより構成されても良い。
POS端末10は、コンピュータの機能が実装されており、プロセッサ(CPU(central processing unit)等)11a、ROM(read-only memory)11b、RAM(random-access memory)11c、記憶ユニット11d、釣銭機11e、通信ユニット11f、スキャナ11g、タッチパネル11h、キーボード11j、プリンタ11k、カードリーダライタ11m、ディスプレイ11n、及びパスポートリーダ11pを有する。
プロセッサ11aは、ROM11b及びRAM11cに記憶されたオペレーティングシステム、ミドルウェア及びアプリケーションプログラムに基づいて、POS端末10としての各種の動作を実現するべく各部を制御するための回路である。
ROM11b及びRAM11cは、プロセッサ11aにより実行される各種プログラムの他、プロセッサ11aが各種の処理を行う上で参照するデータを記録する。例えば、RAM11cには、商品の情報を登録する処理が実行される場合に、顧客による購入対象とする商品の情報が登録される登録商品テーブルなどが記録される。また、RAM11cには、タッチパネル11h及びディスプレイ11nに表示させる画面のデータなどが記憶される。
プロセッサ11aにより実行されるプログラムには、スキャナ11gを通じて商品の情報(商品コード等)を入力するスキャン処理、登録商品テーブルに登録された商品の情報に応じた決済処理に用いられる取引情報を生成する商品登録処理、取引情報をもとにした決済処理などを実行するための制御プログラムが含まれる。さらに、商品登録処理により登録された商品に対する、免税のための免税処理を実行するためのプログラムが含まれる。免税処理には、消費税だけでなく、酒類の製造所内での販売店に適用される酒税を免税とする制度(以下、新酒税免税制度と称する)に対応した酒税免税処理が含まれる。プロセッサ11aは、制御プログラムを実行することで、商品の販売に関わる処理(登録処理及び決済処理を含む)のための画面をタッチパネル11hに表示させる。
記憶ユニット11dは、プロセッサ11aが各種の処理を行う上で使用するデータ、あるいはプロセッサ11aの処理によって生成されたデータを記憶する。記憶ユニット11dには、サーバ12から受信される、商品登録処理等において使用される商品マスタデータ21(後述する)、及び酒税処理に参照される酒税データ22(後述する)などが記憶される。記憶ユニット11dとしては、例えばHDD(hard disk drive)、SSD(solid state drive)などを使用できる。
釣銭機11eは、投入される硬貨及び紙幣を収受、釣銭とする硬貨及び紙幣を排出する。
通信ユニット11fは、LAN14を介した、サーバ12及び他のPOS端末10との通信を制御する。
スキャナ11gは、例えば、光学的スキャンにより商品の情報を読み取って、商品に固有の商品コードを入力する。スキャナ11gは、固定式またはハンディ式の2次元コードスキャナとしても良いし、商品を撮影した画像から画像認識技術を利用して商品を識別するタイプとしても良い。また、スキャナ11gは、1つのタイプのみを設けても良いし、複数のタイプのものを設けても良い。
タッチパネル11hは、従業員(キャッシャ)により入力操作がされるデバイスであり、表示デバイス及びタッチセンサを含む。表示デバイスは、GUI(Graphical User Interface)画面などの任意の画面を表示する。例えば、表示デバイスは、買い上げ対象として登録された商品に関する取引情報(商品名、金額など)の一覧リストや小計金額等を含む登録画面(商品一覧画面)、各種の機能のそれぞれに対応した複数のキーを含むメニュー、及び各種機能の実行を指示するコマンドを入力するためのキーなどを含む操作画面を表示する。表示デバイスとしては、例えばカラーLCD(Liquid Crystal Display)等の周知のデバイスを利用できる。タッチセンサは、表示デバイスの表示面に重ねて配置される。タッチセンサは、表示デバイスの表示面への操作者のタッチ位置を検出し、その位置情報をプロセッサ11aへと送る。タッチセンサとしては、周知のデバイスを利用できる。
キーボード11jは、従業員(キャッシャ)により入力操作がされるデバイスであり、例えば特定の機能が個々に割り当てられた複数のキーが配列されている。
プリンタ11kは、例えばサーマルプリンタまたはドットインパクトプリンタなどであり、レシート用紙に対して各種の文字列、画像、コードパターン(バーコード、2次元コードなど)などを印刷することにより、商品名、単価、合計金額、酒税を含む免税に関係する情報などの取引内容が印刷された取引レシート等を発行する。
カードリーダライタ11mは、カードに記録されたデータを読み取るとともに、カードへデータを書き込む。カードは、クレジットカード、デビットカード、電子マネーカード、プリペイドカードなどの決済用カードの他に、メンバーズカード、ポイントカードなどの決済処理に関わる情報を記録する各種のカードを含む。カードリーダライタ11mは、磁気式、接触式、あるいは非接触式の何れのデバイスであっても良いし、また複数種のデバイスを含んでいても良い。
ディスプレイ11nは、例えば顧客に対して情報を提供するための客面用として用いられるデバイスであり、カラーLCD等の周知のデバイスを利用できる。
パスポートリーダ11pは、訪日外国人旅行者を対象として免税処理をする場合に、免税対象者であることを確認するために、パスポートに記録された情報を読み取るための読み取り装置である。パスポートリーダ11pは、光学式による文字情報読み取り、あるいは電子パスポートの記憶媒体(IC)からの情報の読み取りを実行する。
サーバ12は、プロセッサ(CPU等)21a、ROM21b、RAM21c、記憶ユニット21d、通信ユニット21f、キーボード21g、ディスプレイ21h、及び通信ユニット21pを含む。サーバ12は、コンピュータの機能を有する情報処理装置である。
プロセッサ21aは、ROM21b及びRAM21cに記憶されたオペレーティングシステム、ミドルウェア及びアプリケーションプログラムに基づいて、サーバ12としての各種の動作を実現するべく各部を制御するための回路である。
ROM21b及びRAM21cは、プロセッサ21aにより実行されるオペレーティングシステム、ミドルウェア、アプリケーションプログラムなどのプログラムの他、プロセッサ21aが各種の処理を行う上で参照するデータを記憶する。
プロセッサ21aにより実行されるプログラムには、複数のPOS端末10において実行される処理を制御するためのプログラムなどが含まれる。
記憶ユニット21dは、プロセッサ21aが各種の処理を行う上で使用するデータ、あるいはプロセッサ21aでの処理によって生成されたデータを保存する。記憶ユニット21dとしては、例えばHDD、あるいはSSDなどを使用できる。記憶ユニット21dには、POS端末10における商品販売のための処理に使用される商品マスタデータ21、酒税データ22、販売管理データ(販売データ(商品名、価格、販売時刻、販売数などを含む)、在庫データなどを含む)などが記憶される。
通信ユニット21fは、LAN14を介したPOS端末10等との通信を制御する。 キーボード21gは、サーバ12に対するデータを従業員による操作に応じて入力する。なお、サーバ12は、キーボード21g以外の入力デバイス(タッチパネル、マウス等)が設けられていても良い。
ディスプレイ21hは、プロセッサ21aにより実行されるPOS機能に応じた画面を表示する。
通信ユニット21pは、インターネットなどの外部ネットワークを介した、サーバ(Webサイトなど)などの外部装置との通信を制御する。
図2は、本実施形態におけるサーバ12及びPOS端末10に記憶される商品マスタデータ21の一例を示す図である。
図2に示すように、商品マスタデータ21には、商品に固有の商品コードと対応づけて、商品分類、商品名、価格、免税種類などが登録される。商品分類は、商品を分類するための情報であり、例えば、大分類、中分類、小分類により区分される。商品分類には、酒類の分類を示すデータを含む。価格は、消費税抜き価格、消費税込み価格、あるいは酒税抜き価格としても良い。免税種類は、免税の対象物品(商品)が一般物品であるか、消耗品であるかを示す。消耗品には、酒類が含まれている。さらに、商品マスタデータ21には、一般物品に含まれる酒類について、新酒税免税制度に対応する酒税免税処理のために、免税対象外フラグ(対象外データ)、酒税コード、容量の各データが登録される。
免税対象外フラグは、酒税免税の対象とする酒類であっても、酒税免税の対象とならないことを示すデータである(例えば、免税対象外フラグ「1」の設定により酒税免税対象外を示す)。すなわち、新酒税免税制度は、酒蔵などの酒類の製造所内での販売店に適用される制度であり、自社商品にのみ酒税免税が適用されるとしている。このために、製造所内での販売店において販売される同じ種類の酒類であっても、他の製造所などで製造された酒類について酒税免税の対象外とする必要がある。このため酒税免税(酒税計算)の対象外とする酒類については免税対象外フラグを「1」に設定する。酒税コードは、商品の酒類に応じた税率等を、酒税データ22から参照するために設定される。容量は、同じ種類の酒類毎に酒税額を算出するために参照される。
本実施形態のPOS端末10では、新酒税免税制度に対応する酒税免税処理には、第1処理方法と第2処理方法が用いられる。第1処理方法は、酒税の免税対象とする酒類(商品)について、免税対象外フラグ、酒税コード、容量の各データを予め商品マスタデータ21に登録しておく方法である。第2処理方法は、免税対象外フラグ、酒税コード、容量の各データを予め商品マスタデータ21に登録せずに、新酒税免税制度に対応する酒税免税処理に必要なデータを従業員による操作によって入力する方法である。商品マスタデータ21に免税対象外フラグ、酒税コード、容量の各データが予め登録されていない酒類を未登録酒類として説明する。
第1処理方法では、訪日外国人旅行者へ酒類を販売する場合に、POS端末10を操作する従業員の作業負担を増加させることなく、新酒税免税制度に対応する酒税免税に対応した会計処理を実行することができる。第2処理方法では、酒蔵などの酒類の製造所内での販売店において、取り扱う酒類の変動が大きい、酒類の種類が多いなどの理由のために、商品マスタデータ21に対するメンテナンスが対応できない場合であっても、訪日外国人旅行者へ酒類を販売する場合に、個別対応によって新酒税免税制度に対応する酒税免税に対応した会計処理が可能となる。
図3は、本実施形態におけるサーバ12に記憶される酒税データ22の一例を示す図である。
酒税データ22は、酒税免税処理に使用される酒類情報を示すもので、酒類の種類毎に固有の酒税コードと対応づけて、酒税額(税率)を示すデータ、画面に表示する際に使用する名称(画面)、及びレシートに印字する際に使用する名称(印字)のデータが対応づけられている。酒税額(税率)は、例えば12種類の酒類区分のそれぞれに異なる税率(1klあたりの税額)が設定されている。例えば、酒類区分が「発泡酒(麦芽比率25~50%未満)」の場合には、税率として、1klあたり「178,125円」が設定され、「清酒」の場合には、税率として、1klあたり「120,000円」が設定される。
酒税データ22は、商品マスタデータ21に設定された商品コード(商品)の酒税コードをもとに、酒類に対応する税率を含む各データが参照される。
次に、本実施形態におけるPOS端末10の動作について説明する。
図4、図5及び図6は、本実施形態におけるPOS端末10の動作の一例を示すフローチャートである。
まず、POS端末10では、顧客が購入しようとする商品についての商品登録が行われる。プロセッサ11aは、商品に付されたバーコードがスキャナ11gによりスキャンされると(Act1)、バーコードが示す商品コードをもとに商品登録処理を実行する(Act2)。
プロセッサ11aは、商品登録処理において、商品コードをキーとして、サーバ12から予め取得した商品マスタデータ21を検索し、商品コードに対する商品情報(商品名、商品分類、免税種類、価格等)を抽出して登録商品テーブルに記録する。
なお、複数個の同じ商品が購入対象としている場合には、タッチパネル11hあるいはキーボード11jに対する数字キーへの操作によって、個数(数量)を示す数値データが入力される。プロセッサ11aは、商品コードが入力された後、数値データが入力されると、数値データが示す個数(数量)に応じた商品情報を登録商品テーブルに記録する。
プロセッサ11aは、商品情報のうち購入情報(例えば、商品名、免税種類、価格、個数(数量)等)を、例えば従業員用のタッチパネル11hと顧客用のディスプレイ11nに表示させる。
また、プロセッサ11aは、商品コードに対応する商品が未登録酒類であるかを判別する。すなわち、プロセッサ11aは、商品コードに対応する商品分類が酒類であり、免税対象外フラグ、酒税コード、容量のうち、少なくとも酒税コードが登録されていない場合に未登録酒類として判別する。なお、免税対象外フラグに「1」が設定されている場合には、新酒税免税制度による酒税免税の対象外の酒類であるので未登録酒類と判別しないものとする。
プロセッサ11aは、商品コードが読み取られた商品(酒類)が未登録酒類として判別された場合(Act3、Yes)、該当する商品(酒類)を未登録酒類としてRAM11cに記憶させると共に、タッチパネル11hにおいて該当する商品の商品名と共に未登録酒類であることを表示する。すなわち、従業員に未登録酒類であることを表示することで、新酒税免税制度による酒税免税処理(第2処理方法)のために、酒税免税処理に必要なデータを入力する必要がある酒類であることを通知する。なお、タッチパネル11hによる表示により未登録酒類であることを通知するだけでなく、所定の音によって通知するようにしても良い。
以下同様にして、他に購入対象とする商品がある場合には、順次、商品に付されたバーコードがスキャンされて商品登録処理が実行される。また、未登録酒類と判別された商品があった場合には、タッチパネル11hに該当する商品名が表示される。なお、複数の未登録酒類があった場合には、プロセッサ11aは、タッチパネル11hにおいて複数の未登録酒類を一覧表示させるようにしても良い。
ここで、小計キーが操作されたことを検出すると(Act6、Yes)、プロセッサ11aは、免税キーへの操作により免税処理が実行されていない場合には(Act20、No)、免税しない決済処理を実行する(Act8)。すなわち、プロセッサ11aは、登録商品テーブルに登録された購入対象とする商品について決済するための取引情報を生成し、取引情報に対する現金あるいは決済用カード(クレジットカード等)を用いた決済を処理する。決済が完了すると、プロセッサ11aは、取引内容をプリンタ11kによりレシート用紙に印刷させて、取引レシートと購入明細を発行する。
一方、免税処理が必要な場合には、従業員により免税キーが操作される。プロセッサ11aは、免税キーが操作されたことを検出すると(Act5、Yes)、登録商品テーブルに登録された購入対象とする商品の商品情報をもとに、免税額の確認用画面に表示する金額等を表示するための免税確認用計算を実行する(Act10)。プロセッサ11aは、免税確認用計算の計算結果をもとに、タッチパネル11hにおいて免税額の確認用画面を表示させる(Act11)。
図7は、本実施形態における免税額の確認用画面の一例を示す図である。以下、免税額の確認用画面を免税確認ポップアップD1として説明する。
免税確認ポップアップD1には、例えば、一般物品合計額表示エリア31、一般物品不足額表示エリア32、消耗品合計額表示エリア33、消耗品不足額表示エリア34、酒類不足額表示エリア35、免税額表示エリア36、及び酒税免税額表示エリア37が設けられる。一般物品合計額表示エリア31には、一般物品対象の商品の合計額が表示される。一般物品不足額表示エリア32には、一般物品対象の商品の免税成立までの金額が表示される。消耗品合計額表示エリア33には、消耗品対象の商品の合計額が表示される。消耗品不足額表示エリア34には、消耗品の商品の免税成立までの金額が表示される。酒類不足額表示エリア35には、消耗品の免税成立までの不足額を満たす酒類の価格が表示される。免税額表示エリア36には、一般物品対象と消耗品のそれぞれに対する免税額の合計(総免税額)が表示される。酒税免税額表示エリア37は、消耗品に含まれる酒類についての新酒税免税制度による酒税免税額が表示される。
一般物品と消耗品は、それぞれ免税後の合計額が免税基準額(5000円)以上となる場合に、基本的に免税対象となる。このため、免税後の合計額が免税基準額に到達していない場合、一般物品不足額表示エリア32と消耗品不足額表示エリア34に対して、それぞれ不足額を表示して、従業員から顧客に対して免税基準額までに必要な金額を通知することができる。これにより、顧従業員は、顧客に対して、さらに商品の購入を促すことができる。また、顧客は、従業員からのアドバイスに従って免税基準額に到達するまでの商品を購入して、免税による恩恵を受けることが可能となる。
さらに、免税確認ポップアップD1には、酒類不足額表示エリア35において、酒類を購入することで免税基準額までの不足分を補うために必要な金額を表示する。酒類は、酒税が商品の価格に含まれている。従って、酒類の価格をもとに追加購入することで消耗品についての合計額が免税基準額に到達しても、酒税免税されると免税基準額に到達しない場合が発生し得る。このため、酒類不足額表示エリア35において、酒類を購入する場合の免税成立(免税基準額)までの不足額を表示することで、従業員は、顧客に対して、確実に免税基準額までに必要な酒類の金額を通知することができる。
なお、一般物品不足額表示エリア32、消耗品不足額表示エリア34、及び酒類不足額表示エリア35に表示する金額は、免税基準額までの正確な金額である必要はなく、例えば10円未満の額を切り上げて10円単位の表示にするなど、免税基準額まで到達する金額であれば良い。
免税額表示エリア36には、一般物品と消耗品の少なくとも何れか一方が免税基準額に到達している場合に計算される免税額が表示される。酒税免税額表示エリア37は、後述する酒税免税ボタン40に対する操作により新酒税免税制度に対応する酒税免税の適用が指示された場合に、酒税免税処理により算出される酒税免税額が表示される。
さらに、免税確認ポップアップD1には、一般物品に対応する強制免税ボタン38、消耗品に対応する強制免税ボタン39、及び酒類に対応する酒税免税ボタン40が設けられる。強制免税ボタン38は、一般物品について、合計額が免税基準額へ到達しているか否かに関係なく、免税処理することを指示するためのボタンである。強制免税ボタン39は、消耗品について、合計額が免税基準額へ到達しているか否かに関係なく、免税処理することを指示するためのボタンである。
強制免税ボタン38及び強制免税ボタン39は、例えば現在の購入対象とする商品に対する免税額を計算させるためのボタンである。酒税免税ボタン40は、新酒税免税制度に対応する酒税免税の適用を指示し、酒税免税処理の実行を指示するためのボタンである。酒税免税ボタン40が操作された場合の詳細な処理について後述する。
また、免税確認ポップアップD1には、確定ボタン41と中止ボタン42が設けられている。確定ボタン41は、免税額表示エリア36及び酒税免税額表示エリア37において表示された免税額での免税の確定を指示するためのボタンである。中止ボタン42は、免税の適用中止を指示するためのボタンである。
プロセッサ11aは、一般物品合計額表示エリア31に表示された一般物品対象の商品の合計額が免税基準額に到達していない場合、強制免税ボタン38に対する入力操作を検出すると(Act12、Yes)、現在の購入対象とする一般物品について免税計算処理を実行する(Act13)。プロセッサ11aは、免税計算処理により算出された免税額を免税額表示エリア36に表示させる。なお、プロセッサ11aは、免税額表示エリア36において先に消耗品に対応する免税額を表示している場合には、この消耗品に対応する免税額に加算した合計額を表示する。
同様にして、プロセッサ11aは、消耗品合計額表示エリア33に表示され消耗品対象の商品の合計額が免税基準額に到達していない場合に、強制免税ボタン39に対する入力操作を検出すると(Act12、Yes)、現在の購入対象とする消耗品についての免税額を計算して免税額表示エリア36に表示させる。同様にして、プロセッサ11aは、免税額表示エリア36において先に一般物品に対応する免税額を表示している場合には、この一般物品に対応する免税額に加算した合計額を表示する。
次に、プロセッサ11aは、酒税免税ボタン40に対する入力操作を検出すると(Act14、Yes)、RAM11cに未登録酒類が記憶されているかを判別する。現在の購入対象とする商品に未登録酒類が記憶されている場合(Act15、Yes)、プロセッサ11aは、未登録酒類についての酒税免税額を計算するための酒税計算処理(第2処理方法)を実行する(Act16)。
図5は、本実施形態における酒税計算処理の一例を示すフローチャートである。
プロセッサ11aは、酒税計算処理を開始すると、酒税免税額を計算するための画面をタッチパネル11hに表示させる(Act31)。
図8は、本実施形態における酒税免税額を計算するための画面の一例を示す図である。以下、酒税免税額を計算するための画面を酒税免税ポップアップD2(酒税免税ポップアップ1)として説明する。酒税免税ポップアップD2では、従業員の入力操作により入力された未登録酒類の酒類区分の指定、酒類の容量、及び酒類の数量に応じて、酒税免税額を算出することができる。酒税計算処理では、複数の購入対象とする酒類(商品)を酒類区分(酒税コード)毎に容量合算して、酒税コード毎の酒税額を算出し、酒税コード毎の酒税額を合算して免税酒税額(酒税合計額)を算出する。
酒税免税ポップアップD2には、例えば複数の酒類区分のそれぞれに対応する酒類区分別表示エリア51-1,51-2,51-3,51-4,51-5,51-6が設けられている。なお、酒税免税ポップアップD2の1画面中には、12種類ある酒類区分のうち6種類分の酒類区分に対応する酒類区分別表示エリア51-1~51-6のみについて表示している。上ボタン56Aあるいは下ボタン56Bに対する操作に応じて、残りの6種類の酒類区分に対応する酒類区分別表示エリアが表示される。
酒類区分別表示エリア51-1~51-6には、それぞれ酒類区分名表示エリア52、税率表示エリア53、容量表示エリア54、酒税額表示エリア55が設けられる。
酒類区分名表示エリア52には、酒類区分の名称が表示される。酒類区分には、発泡性酒類、発泡酒(麦芽比率25~50%未満)、発泡酒(麦芽比率25%未満)、その他の発泡性酒類、醸造酒類、清酒、果実酒、蒸留酒類もウイスキー・ブランデー・スピリッツ、混成酒類、合成清酒、甘味果実酒・リキュールがある。
税率表示エリア53には、酒税データ22に記録されている酒類区分ごとの税率(1klあたりの税額)が表示される。容量表示エリア54には、購入対象とする同じ酒類区分の酒類の容量合計が表示される。酒税額表示エリア55には、税率と容量表示エリア54に表示された容量合成をもとに算出される酒類区分に対応する酒税額が表示される。
また、酒税免税ポップアップD2には、容量総合計表示エリア57、酒類個数表示エリア58、酒税合計額表示エリア59が設けられる。容量総合計表示エリア57には、全ての酒類区分に対応する容量表示エリア54に表示された容量の合計(容量総合計)が表示される。酒類個数表示エリア58には、酒税免税の対象とする酒類(商品)の個数が表示される。酒税合計額表示エリア59には、全ての酒類区分に対応する酒税額表示エリア55に表示された酒税額の合計(酒税合計額)が表示される。
さらに、酒税免税ポップアップD2には、入力操作を受け付けるための数値入力エリア60、減算ボタン61、確定ボタン62、中止ボタン63が設けられる。また、酒税免税ポップアップD2の最下位置には、入力操作をガイダンスするためのメッセージを表示するメッセージ表示エリア64が設けられる。数値入力エリア60には、「00」「0」~「9」までの数字ボタン、数字ボタンの操作による入力のクリアを指示するためのクリアボタン、数字ボタンの操作による入力の確定を指示するためのエンターボタンが含まれる。減算ボタン61は、入力済みの容量及び数量の減算を指示するためのボタンである。
まず、プロセッサ11aは、酒税データ22から酒類情報を取得して、酒税免税ポップアップD2の酒類区分名表示エリア52に酒類区分の名称を表示させ、それぞれの酒類区分に応じて税率表示エリア53に税額を表示させる。複数の酒類区分にそれぞれ対応する酒類区分名表示エリア52は、タッチ操作により任意に何れかを指定することができる。プロセッサ11aは、メッセージ表示エリア64に、例えば「酒類区分を選択して下さい」のメッセージを表示させる。
従業員は、例えば、タッチパネル11hに一覧表示されている未登録酒類を参照して、未登録酒類に該当する酒類区分を確認する。そして、該当する酒類区分に対応する何れかの酒類区分名表示エリア52をタッチ操作する。プロセッサ11aは、酒類区分名表示エリア52に対するタッチ操作に応じて、酒税計算の対象とする酒類(酒類区分)を選択する。次に、プロセッサ11aは、メッセージ表示エリア64に、例えば「容量を入力して下さい」のメッセージを表示させる。
従業員は、数値入力エリア60の数字ボタンに対する入力操作によって、未登録酒類の1個分の酒類(商品)の容量を示す数値を入力し、エンターボタンの操作によって入力の確定を指示することができる。プロセッサ11aは、数値入力エリア60の数字ボタンとエンターキーの入力操作を検出し、入力操作に応じた容量を示す数値を入力する(Act34)。また、プロセッサ11aは、メッセージ表示エリア64に、例えば「数量を入力して下さい」のメッセージを表示させる。
次に、従業員は、未登録酒類の数量を前述と同様にして、数値入力エリア60に対する操作によって入力することができる。例えば、未登録酒類が発泡性種類(ビール)であり、例えば6本入りのケース単位で購入しようとしている場合には、1個分の容量が入力された後、数量「6個」が入力される。プロセッサ11aは、数値入力エリア60に対する入力操作に応じて、未登録酒類の数量を示す数値を入力する(Act35)。
プロセッサ11aは、容量に続いて数量を示す数値が入力されると、容量×数量により酒類の容量を計算して、酒税免税ポップアップD2の容量表示エリア54において、入力された容量と数値に応じた容量を表示させる。先に入力済みの容量が表示されている場合には、先に入力済みの容量に加算して表示する。
また、プロセッサ11aは、酒税計算の対象とする酒類区分の税率と、容量及び数値に応じて、酒税計算の対象とする酒類区分についての酒税額を計算する(Act36)。プロセッサ11aは、計算により得られた酒税額を酒税額表示エリア55に表示させる。先に入力済みの酒税額が表示されている場合には、先に計算済みの酒税額に加算して表示する。
また、プロセッサ11aは、他の酒類区分についての酒税額と合算して酒税合計額を求めて、酒税合計額を酒税合計額表示エリア59に表示させる(Act37)。また、プロセッサ11aは、入力された容量に応じて容量総合計表示エリア57に表示された容量総合計を更新し、また入力された数量に応じて酒類個数表示エリア58に表示された酒類の個数を更新する。
他に未登録酒類がある場合には(Act38、No)、プロセッサ11aは、前述と同様にして、酒類区分の選択、容量及び数量の入力に応じて酒類区分別の酒税額を計算し、酒税合計額を求める(Act31~37)。
従って、酒税免税ポップアップD2では、未登録酒類について、酒類区分毎に総容量を計算し、酒類区分毎に異なる税率(1klあたりの税額)をもとに、酒類区分(酒税コード)毎の酒税額を算出し、酒類区分毎の酒税額を合算して免税酒税額(酒税合計額)を算出することができる。
なお、入力済みの容量と数量を取り消す場合には、減算ボタン61が用いられる。プロセッサ11aは、減算ボタン61が操作されたことを検出すると、前述と同様にして、酒類区分の選択、容量及び数量を入力して、該当する酒類区分に対して入力済みの容量と数値を減算すると共に、酒類区分に対する酒税額と酒税合計額を減算する。
また、新酒税免税制度の酒税免税とならない他の製造所などで製造された酒類については、未登録酒類として登録されたとしても、酒税免税ポップアップD2を通じて酒税計算しなければ酒税免税の対象外とすることができる。
プロセッサ11aは、確定ボタン62に対する操作により酒税計算の確定が指示されると(Act38、Yes)、酒税免税ポップアップD2を通じて入力されたデータと計算結果を記憶ユニット11dに記録し、酒税免税ポップアップD2をタッチパネル11hから消去する(Act39)。
また、プロセッサ11aは、免税確認ポップアップD1の免税額表示エリア36に表示された免税額に酒税合計額を加算して表示させ、酒税免税額表示エリア37に酒税合計額を表示させて(Act40)、酒税計算処理を終了する。
次に、現在の購入対象とする商品に未登録酒類が記憶されていないと判別された場合(Act15、No)、及び酒税計算処理が実行された後、プロセッサ11aは、商品マスタデータ21に登録された免税対象外フラグ、酒税コード、容量の各データをもとに酒税計算をする酒税確認処理を実行する(Act17)。
図6は、本実施形態における酒税確認処理の一例を示すフローチャートである。
プロセッサ11aは、酒税確認処理を開始すると、商品登録処理によって登録商品テーブルに登録された商品のうち、商品分類が酒類であり、かつ免税対象外フラグが酒税免税の対象外を示す「1」ではない酒類(商品)のそれぞれについて、商品マスタデータ21に設定された酒税コード及び容量と、登録商品テーブルに登録された個数(数量)の各データを取得する(Act51)。
商品マスタデータ21では、免税対象外フラグが設定されているため、製造所内での販売店において販売される同じ酒類であっても、他の製造所などで製造された酒類については、新酒税免税制度による酒税免税の対象外として処理することができる。
プロセッサ11aは、登録商品テーブルに同じ酒類区分(酒税コード)の酒類(商品)が複数ある場合には、酒税計算処理と同様にして、1個分の酒類(商品)の容量と数量をもとに酒類区分毎に容量合計を計算し、容量合計と酒税コードに対応する酒税をもとに酒類区分毎の酒税額を算出する。
さらに、先に酒税計算処理が実行されている場合には、プロセッサ11aは、酒税計算処理において計算された未登録酒類についての計算結果を記憶ユニット11dから読出し、前述した商品マスタデータ21と登録商品テーブルをもとに計算した計算結果に合算する(Act52)。
これにより、商品マスタデータ21に登録されている酒類と登録されていない酒類(未登録酒類)を含めた、新酒税免税制度に対応する酒税免税による酒税合計額を求めることができる。
プロセッサ11aは、酒類区分毎の酒税額を合算した酒税合計額を、免税確認ポップアップD1の免税額表示エリア36に表示された免税額に酒税合計額を加算して表示させる。また、プロセッサ11aは、酒税免税額表示エリア37に酒税合計額を表示させる(Act53)。
次に、プロセッサ11aは、酒類区分毎の酒税額と酒税免税額(総額)を確認するための画面をタッチパネル11hに表示させる(Act54)。以下、酒税免税額を確認するための画面を酒税免税ポップアップD3(酒税免税ポップアップ2)として説明する。
図9は、本実施形態における酒税免税額を確認するための画面(酒税免税ポップアップD3(酒税免税ポップアップ2))の一例を示す図である。
酒税免税ポップアップD3は、基本的に前述した酒税免税ポップアップD2と同様のフォーマットを有している。ただし、酒税免税ポップアップD3では、酒税計算のためのデータ入力をしないため、酒税免税ポップアップD2における数値入力エリア60、減算ボタン61、中止ボタン63、メッセージ表示エリア64が省かれている。
酒税免税ポップアップD3には、複数の酒類区分のそれぞれに対応する酒類区分別表示エリア61-1,61-2,61-3,61-4,61-5,61-6が設けられている。上ボタン66Aあるいは下ボタン66Bに対する操作に応じて、残りの6種類の酒類区分に対応する酒類区分別表示エリアが表示される。
酒類区分別表示エリア61-1~61-6には、それぞれ酒類区分名表示エリア62、税率表示エリア63、容量表示エリア64、酒税額表示エリア65が設けられる。
酒類区分名表示エリア62には、酒類区分の名称が表示される。税率表示エリア63には、酒類区分ごとの税率が表示される。容量表示エリア64には、前述した計算によって求められた酒類区分別の容量合計が表示される。酒税額表示エリア65には、前述した計算によって求められた、税率と容量合成をもとにした酒類区分に対応する酒税額が表示される。
また、酒税免税ポップアップD3には、容量総合計表示エリア67、酒類個数表示エリア68、酒税合計額表示エリア69が設けられる。容量総合計表示エリア67には、全ての酒類区分に対応する容量表示エリア64に表示された容量の合計(容量総合計)が表示される。酒類個数表示エリア68には、酒税免税の対象とする酒類(商品)の個数が表示される。酒税合計額表示エリア69には、全ての酒類区分に対応する酒税額表示エリア65に表示された酒税額の合計(酒税合計額)が表示される。
また、酒税免税ポップアップD3には、確定ボタン62が設けられる。プロセッサ11aは、確定ボタン62に対する操作により酒税確認完了が指示されると(Act55、Yes)、酒税免税ポップアップD3をタッチパネル11hから消去し(Act56)、酒税確認処理を終了する。
従業員は、酒税確認処理と、未登録酒類がある場合に実行される酒税計算処理の結果とが反映された免税確認ポップアップD1をもとに、免税額と酒税免税額を確認することができる。ここでは、再度、強制免税ボタン38,39の操作、あるいは酒税免税ボタン40に対する操作により(Act18、No)、前述と同様の処理を実行することができる(Act12~17)。従業員は、免税確認ポップアップD1において確認が完了すると確定ボタン41を操作して免税確認の終了を指示することができる。
プロセッサ11aは、確定ボタン41に対する操作を検出すると(Act18、Yes)、免税確認ポップアップD1をタッチパネル11hから消去し(Act19)、商品登録処理の実行状態に戻る。さらに、商品登録がなければ、従業員により小計キーが操作される。小計キーが操作されたことを検出すると(Act6、Yes)、プロセッサ11aは、免税キーへの操作により免税処理が実行されているか判別する。免税処理が実行されている場合(Act20、Yes)、プロセッサ11aは、決済処理後に、輸出免税物品購入記録票、輸出免税物品購入誓約書に印刷が必要となるパスポート情報を入力する。パスポートリーダ11pは、商品を購入しようとする外国人旅行者から提示されたパスポートがセットされると、パスポートに記録されたパスポート情報(氏名、生年月日、旅券等の種類、国籍など)を読み取る。プロセッサ11aは、パスポートリーダ11pにより読み取られたパスポート情報をRAM11cに記憶させる。プロセッサ11aは、免税確認ポップアップD1において確認済みの免税内容を含む決済処理を実行する(Act8)。
決済が完了すると、プロセッサ11aは、取引内容をプリンタ11kによりレシート用紙に印刷させて、取引レシートと購入明細を発行する。免税処理をした場合には、プロセッサ11aは、取引レシートと購入明細において、免税に関する情報を印刷する。さらに、プロセッサ11aは、免税処理をした取引に対する輸出免税物品購入記録票と輸出免税物品購入誓約書とをレシート用紙に印刷させて、レシートを発行する。
図10は、本実施形態における免税処理をした場合の取引レシートR1と購入明細R2の一例を示す図である。
図10に示すように、取引レシートR1には、購入した商品に関する情報(名称、単価、小計額など)R10の他、免税に関係する情報R11~R18と免税後の合計額R19が印刷される。免税に関係する情報R11~R18には、一般物の免税対象の合計額R12、消耗品の免税対象の合計額R13、免税対象(一般物品と消耗品)の合計額(税抜金額)R14、免税額(外税/内税分の合算)R15、非課税に設定されているSI区分の税対象額R16、免税処理する酒税額R17、端数値引額R18が含まれる。本実施形態における取引レシートR1では、免税処理する酒税額R17が印刷されるため、酒税免税されていること、酒税免税の免税額を確認することができる。
図10に示すように、購入明細R2には、購入した一般物品に該当する商品に関する情報(名称、金額、小計額など)R20と一般物品免税対象合計R21、購入した消耗品に該当する商品に関する情報(名称、金額、小計額など)R22と消耗品免税対象合計R23が印刷される。また、購入明細R2には、免税に関係する情報として、免税対象合計R24、免税額R25、酒税免税額R26が印刷される。また、購入明細R2には、販売店に関係する情報(販売員、責任者、取引No、買上点数)R27が印刷される。本実施形態における購入明細R2では、一般物品と消耗品についての免税対象合計が確認できるだけでなく、酒税免税額R26についても個別に確認することができる。
図11は、本実施形態における免税処理をした場合に印刷される輸出免税物品購入記録票R3の一例を示す図である。
図11に示すように、輸出免税物品購入記録票R3には、日時の情報の他、パスポート情報R30、購入明細書R31(購入明細R2と同じ)、日本語とパスポート情報に含まれる国籍に応じた言語による注意書きR33が印刷される。購入明細書R31には、酒税免税額R32が含まれる。また、輸出免税物品購入記録票R3には、酒税税率適用区分の追記R34が印刷される。酒税税率適用区分の追記R34では、酒税免税の対象となった商品に対応する酒税計算における酒類区分(酒税税率)について、酒類区分(税率区分)の名称R35、容量合計及び税率R36が印刷される。酒類区分(酒税税率)が異なる他の商品が購入されていれば、それぞれについて酒類区分(税率区分)の名称R37、容量合計及び税率R38が印刷される。
輸出免税物品購入記録票R3では、酒税免税の対象となった酒類区分(税率区分)の名称R35,R37、容量合計及び税率R36,R38が印刷されるので、12種類ある酒類区分の何れが酒税免税の対象となり、免税対象となった容量と税率を確認することができる。
図12は、本実施形態における免税処理をした場合に印刷される輸出免税物品購入誓約書R4の一例を示す図である。
図12に示すように、輸出免税物品購入誓約書R4には、日時の情報の他、パスポート情報R40(署名エリアR41を含む)、購入明細書R42(購入明細R2と同じ)が印刷される。購入明細書R42には、酒税免税額R43が含まれる。また、輸出免税物品購入誓約書R4には、輸出免税物品購入記録票R3と同様に酒税税率適用区分の追記R45が印刷される。
輸出免税物品購入誓約書R4では、輸出免税物品購入記録票R3と同様に、12種類ある酒類区分の何れが酒税免税の対象となり、免税対象となった容量と税率を確認することができる。
以上説明した実施形態によれば、本実施形態におけるPOS端末10(商品販売データ処理装置)では、新酒税免税制度に対応した酒類についての免税処理をする販売データ処理が可能となる。これにより、酒税免税をする販売店では、訪日外国人旅行者が購入しようとする複数の商品に含まれる、製造所が異なる複数の酒類、酒税額が異なる複数の酒類に応じて、適切な販売データ処理が可能となり、従業員の負担も大幅に軽減することができる。
また、本実施形態では、新酒税免税制度に対応する販売データ処理を例について説明しているが、前述した酒類のように、税率が異なる複数種類の商品が混在する場合の免税に関係する販売データ処理が必要な商品販売データ処理装置に適用することが可能である。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
また、前述した実施の形態において記載した処理は、コンピュータに実行させることのできるプログラムとして、例えば磁気ディスク(フレキシブルディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD-ROM、DVD等)、半導体メモリなどの記録媒体に書き込んで各種装置に提供することができる。また、通信媒体により伝送して各種装置に提供することも可能である。コンピュータは、記録媒体に記録されたプログラムを読み込み、または通信媒体を介してプログラムを受信し、このプログラムによって動作が制御されることにより、上述した処理を実行する。
10…POS端末、11a…プロセッサ、11b…ROM、11c…RAM、11d…記憶ユニット、11e…釣銭機、11f…通信ユニット、11g…スキャナ、11h…タッチパネル、11j…キーボード、11k…プリンタ、11p…パスポートリーダ、12…サーバ。

Claims (4)

  1. 商品を登録する登録手段と、
    前記登録手段により登録された商品のうち酒のみについて個別に免税の適用の指示を入力する指示手段と、
    前記酒についての免税の適用の指示に応じて、前記商品に含まれる酒の容量を入力する入力手段と、
    前記入力手段によって入力された前記酒の容量と酒に対応する税率とから酒税額を算出する算出手段と、
    前記酒税額を表示する表示手段と、
    を有する商品データ処理装置。
  2. 前記入力手段は、前記酒の区分別の容量を入力するための画面を表示させ、
    前記算出手段は、前記酒の区分別の税率と、前記酒の区分別の容量とから酒税額を算出する、請求項1記載の商品データ処理装置。
  3. 前記表示手段は、前記酒税額を除いた前記商品の価格の合計金額が免税の基準額を満たさない場合、前記基準額を満たすまでの、前記酒以外の前記商品の価格を示す第1金額と前記酒の価格を示す第2金額とを表示する、請求項1記載の商品データ処理装置。
  4. コンピュータを、
    商品を登録する登録手段と、
    前記登録手段により登録された商品のうち酒のみについて個別に免税の適用の指示を入力する指示手段と、
    前記酒についての免税の適用の指示に応じて、前記商品に含まれる酒の容量を入力する入力手段と、
    前記入力手段によって入力された前記酒の容量と酒に対応する税率とから酒税額を算出する算出手段と、
    前記酒税額を表示する表示手段として機能させるためのプログラム。
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