JP7317347B2 - 容器 - Google Patents

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Description

本発明は、容器本体内の収容物を蓋部材で密閉する容器に関するものである。
従来より、上記の容器に関し、種々の技術が提案されている。例えば、下記特許文献1に記載の樹脂製密封容器は、軟質プラスチックからなり上方開放の身部と、硬質プラスチックからなり上記身部の上方開放部を蓋する蓋部とからなり、上記身部の上端部に内側環状部と外側環状部とを形成し、上記蓋部にそれから下方に延びて上記内側環状部と外側環状部との間に嵌合する蓋環状部を形成し、上記外側環状部を上記身部から切り離し容易に形成したことを特徴とする。
このような特徴の樹脂製密封容器によれば、一度開封するとその開封前の形態に戻すことができず、しかし開封後も密封開閉を繰り返すことができる樹脂製密封容器において、蓋部の透明性が高く内容物の観察を鮮明に行うことができる効果を有する。また、成形型や成形工程が従来のものに比較して簡易で製造コストを低く押さえることができる効果を有する。
特開平10-167312号公報
しかしながら、身部内に空気が存在すると、その空気によって、内容物の品質が低下する虞があった。
そこで、本発明は、上述した点を鑑みてなされたものであり、収容物に対して、品質低下の抑止を図った容器を提供することを課題とする。
この課題を解決するためになされた請求項1に係る発明は、容器であって、底壁部と、底壁部から上方向へ延出する側壁部と、側壁部の上側が開放された開口部とを有する容器本体と、容器本体の開口部を覆い塞ぐ蓋部材と、上側で開放し収容物を収容可能な収容空間を有し、容器本体に収められるトレーと、を備え、蓋部材は、容器本体の開口部を覆い塞いだ際において容器本体の側壁部の内側で下方向へ延びる垂下壁と、垂下壁の下端から蓋部材の内方向へ延びる天井壁とを備え、蓋部材が容器本体の開口部を覆い塞いだ際において、蓋部材の天井壁のうち、少なくとも容器本体の開口部の中心に位置する部位が、最も下方向に位置し、トレーは、収容空間の開放を容器本体の開口部側に向けた状態で底壁部に載置されて、容器本体に収められており、蓋部材が容器本体の開口部を覆い塞いだ際において、天井壁におけるトレーの収容空間の開口を覆う部位のうち、少なくとも容器本体の開口部の中心に位置する部位が、トレーの収容空間に入りこむことを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の容器であって、容器本体の側壁部は、着脱部を備え、蓋部材は、蓋部材が容器本体の開口部を覆い塞いだ際において、容器本体の着脱部に当接した状態になる被着脱部を備え、蓋部材が容器本体の開口部を覆い塞ぐ際に、蓋部材の被着脱部が容器本体の着脱部に当接するよりも先に蓋部材の天井壁が容器本体内の収容物に当接することを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2に記載の容器であって、蓋部材の垂下壁は、蓋部材が容器本体の開口部を覆い塞いだ際において、容器本体の側壁部から距離的に離間した状態にあることを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載の容器であって、蓋部材は、垂下壁が下方向へ延びるベース壁と、垂下壁の天井壁に連なる側が下方向へ向かうに連れて蓋部材の内方向へ傾斜することによって、天井壁がベース壁よりも下方向へ窪むように形成された凹部を備え、垂下壁は、上方向から段積みされた他の容器の容器本体が凹部に入り込んで天井壁に載置される際に、他の容器の容器本体を天井壁にまで案内可能なように、ベース壁と天井壁とに連なることを特徴とする。
請求項1に係る発明の容器では、蓋部材が容器本体の開口部を覆い塞いだ際において、蓋部材の天井壁のうち、少なくとも容器本体の開口部の中心に位置する部位が、最も下方向に位置することによって、蓋部材と収容物との間に存在する空気が、容器本体の開口部の中心から側壁部へ向かって押し出される。そのため、請求項1に係る発明の容器は、蓋部材と収容物との間に存在する空気量(特に、容器の中心とその周囲の空気量)を減らすことができる。このようにして、請求項1に係る発明の容器は、収容物に対して、品質低下の抑止を図っている。
請求項2に係る発明の容器では、蓋部材が容器本体の開口部を覆い塞ぐ際に、蓋部材の被着脱部が容器本体の着脱部に当接する。その際、蓋部材の被着脱部が容器本体の着脱部に当接するよりも先に、蓋部材の天井壁が容器本体内の収容物に当接することによって、容器本体内の収容物と蓋部材の天井壁との間に存在する空気が、容器本体の開口部の中心から側壁部へ向かって押し出され(、ひいては、容器の外へ押し出され)る。このようにしても、請求項2に係る発明の容器は、収容物に対して、品質低下の抑止を図っている。
請求項3に係る発明の容器では、蓋部材が容器本体の開口部を覆い塞ぐ際において、蓋部材の垂下壁と容器本体との間(容器内の隅部)は、容器本体の開口部の中心から側壁部に向かって押し出された空気を逃す空間(つまり、容器の外へ押し出すための通路)となる。このようにしても、請求項3に係る発明の容器は、収容物に対して、品質低下の抑止を図っている。
請求項4に係る発明の容器では、上方向から段積みされる他の容器の容器本体が、蓋部材の凹部に入り込んで、天井壁に載置される。その凹部内では、蓋部材の垂下壁の天井壁に連なる側が下方向へ向かうに連れて蓋部材の内方向へ傾斜している。そのため、蓋部材において、垂下壁は、他の容器の容器本体を天井壁にまで案内可能なように、ベース壁と天井壁とに連なっている。これにより、請求項4に係る発明の容器は、段積みの安定性と作業性の向上を図っている。
なお、本発明は、「底壁部と、前記底壁部から上方向へ延出する側壁部と、前記側壁部の上側が開放された開口部とを有し、液体を貯留することが可能な容器本体と、前記容器本体の前記開口部を覆い塞ぐ透明又は半透明な蓋部材とを備え、前記蓋部材は、前記容器本体の前記開口部を覆い塞いだ際において前記容器本体の前記側壁部の内側で下方向へ延びる垂下壁と、前記垂下壁の下端から前記蓋部材の内方向へ延びる天井壁とを備え、前記蓋部材が前記容器本体の前記開口部を覆い塞いだ際において、前記蓋部材の前記天井壁のうち、少なくとも前記容器本体の前記開口部の中心に位置する部位が、最も下方向に位置することによって、前記容器本体に貯留された液体の中に入り得ることを特徴とする容器」としてもよい。
この場合、蓋部材が容器本体の開口部を覆い塞いだ際において、蓋部材の天井壁のうち、少なくとも容器本体の開口部の中心に位置する部位が、最も下方向に位置することによって、容器本体に貯留された液体の中に入ると、その液体は、蓋部材の天井壁を伝って、容器本体の開口部の中心から側壁部へ向かって押し出される。これにより、蓋部材の天井壁では、容器本体の開口部の中心に位置する部位に加え、その部位を含む周囲が、容器本体に貯留された液体の中に入る。そのため、液体の中に入った透明又は半透明な蓋部材を介して収容物(少なくとも液体を含む)が視認し易くなる。また、液体と、液体以外の他のもので収容物が構成されている場合には、他のものが液体に浸漬する度合いが高まる。このようにして、少なくとも液体を含む収容物に対して、見栄えの向上と品質低下の抑止とを図ることができる。
更に、本発明は、「前記容器本体の前記側壁部は、着脱部を備え、前記蓋部材は、前記蓋部材が前記容器本体の前記開口部を覆い塞いだ際において、前記容器本体の前記着脱部に当接した状態になる被着脱部を備え、前記蓋部材が前記容器本体の前記開口部を覆い塞ぐ際に、前記蓋部材の前記被着脱部が前記容器本体の前記着脱部に当接するよりも先に前記蓋部材の前記天井壁が前記容器本体に貯留された液体の中に入ることを特徴とする容器」としてもよい。
この場合、蓋部材が容器本体の開口部を覆い塞ぐ際に、蓋部材の被着脱部が容器本体の着脱部に当接する。その際、蓋部材の被着脱部が容器本体の着脱部に当接するよりも先に、蓋部材の天井壁が容器本体に貯留された液体の中に入ることによって、容器本体に貯留された液体と蓋部材の天井壁との間に存在する空気が、容器本体の開口部の中心から側壁部へ向かって押し出され(、ひいては、容器の外へ押し出され)る。このようにしても、少なくとも液体を含む収容物に対して、見栄えの向上と品質低下の抑止とを図ることができる。
なお、蓋部材が容器本体の開口部を覆い塞いだ際において、空気が残存している場合でも、その空気は、蓋部材の天井壁を伝って、蓋部材の垂下壁と容器本体の側壁部との間に溜まる。このようにしても、少なくとも液体を含む収容物に対して、見栄えの向上と品質低下の抑止とを図ることができる。加えて、蓋部材が容器本体の開口部を覆い塞いだ際において、蓋部材の垂下壁と容器本体との間は、容器本体の開口部の中心から側壁部に向かって押し出された液体を逃す空間となる。そのため、蓋部材が容器本体の開口部を覆い塞いだ際において、液体の溢れを抑止することができる。
本発明の実施形態の容器1が表された斜視図である。 容器1が上方から表された分解斜視図である。 容器1が下方から表された分解斜視図である。 容器本体3に蓋部材7が取り付けられる際の容器1を図1の線I-I(前後方向D3で容器1を2等分する中心線CL1)で切断した断面が表された図である。 容器本体3に蓋部材7が取り付けられる直前の容器1を線I-I(中心線CL1)で切断した断面が表された図である。 容器本体3に蓋部材7が取り付けられた状態の容器1を線I-I(中心線CL1)で切断した断面が表された図である。 図4の枠Xが表された拡大断面図である。 図6の枠Yが表された拡大断面図である。 図8の枠Zが表された拡大断面図である。 容器1A,1Bが段積みされた状態で表された斜視図である。 容器1A,1Bを図10の線II-II(前後方向D3で容器1A,1Bを2等分する中心線CL3)で切断した断面が表された図である。 段積みされた状態にある容器1A、他の容器本体3B、及び他の蓋部材7Bを図10の線II-IIに相当する線で切断した断面が表された図である。 図12の枠Wが表された拡大断面図である。
以下、本発明に係る容器1について、具体化した本実施形態に基づき、図面を参照しつつ説明する。本実施形態の容器1は、収容物が液体に浸された状態で密閉されるものであって、例えば、店舗等で販売するために陳列された状態で使用される。収容物には、海産物(例えば、ウニ、白子、魚卵等)又は漬物等がある。液体には、塩水、保存液、殺菌液、又は調味液等がある。
(1)容器1の概要
図1乃至図3に表されたように、容器1は、容器本体3、液切りトレー5、及び蓋部材7を備えている。以下では、符号D1の方向を上下方向(つまり、容器1の高さ方向)、符号D2の方向を左右方向、及び符号D3の方向を前後方向として説明する。尚、これらの点は、後述する図4乃至図13においても、同様である。
容器本体3は、ポリプロピレン等の樹脂を材料とした金型成形によって形作られており、底壁11、支持突部12、円筒側壁13、着脱部15、開口部16、及び上端外周壁18等で構成されている。底壁11は、容器本体3の底であって、その中央が上方向へ僅かに張り出すように湾曲した円板状をなしている。支持突部12は、容器本体3の基台であって、底壁11の周縁の全周に亘って、底壁11の周縁から下方向へ延出している。
円筒側壁13は、底壁11の周縁の全周に亘って、底壁11の周縁から上方向へ延出することによって、円筒状をなしている。更に、円筒側壁13は、その直径が上方向へ向かうに連れて大きくなる。着脱部15は、円筒側壁13の上端部分をなすものであって、後述する形状によって、蓋部材7が着脱自在に取り付けられるものである。
開口部16は、容器本体3の上側が開放されたものであって、円筒側壁13の上端内縁14から容器本体3の内方向へ向かう側に形成されており、左右方向D2及び前後方向D3に対して平行な円状をなしている。上端外周壁18は、円筒側壁13の上端部分(つまり、着脱部15)において、円筒側壁13の上端内縁14よりも容器本体3の外方向へ向かう側に設けられており、高さが円筒側壁13よりも低い円筒状をなしている。
上端外周壁18は、上側周壁19、下側周壁20、及び薄肉周壁21等で構成されている。上側周壁19は、上端外周壁18のうち、その上側を占める部分である。下側周壁20は、上端外周壁18のうち、その下側を占める部分であって、後述する形状によって、円筒側壁13の上端内縁14に連なっている。薄肉周壁21は、上端外周壁18のうち、上側周壁19と下側周壁20との間を占める部分であって、後述する形状によって、上側周壁19及び下側周壁20よりも厚みが少なく形成されている。
更に、上端外周壁18には、把持片23、補助片24、及びスリット部25が設けられている。把持片23は、上端外周壁18の上側周壁19から容器本体3の外方向へ突出している。補助片24は、把持片23の近傍において、上端外周壁18の下側周壁20から容器本体3の外方向へ突出している。
スリット部25は、側面視で略L字状の間隙をなし、把持片23に沿って設けられている。略L字状のスリット部25のうち、上下方向D1に対して平行な縦方向の間隙は、把持片23の左側において、上端外周壁18の上側周壁19を分離している。また、略L字状のスリット部25のうち、左右方向D2及び前後方向D3に対して平行な横方向の間隙は、把持片23の下側において、上端外周壁18の上側周壁19から下側周壁20に亘って設けられている。
液切りトレー5は、容器本体3に納められるものである。液切りトレー5は、ポリプロピレン等の樹脂を材料とした金型成形によって形作られており、底壁51、側壁53、収容空間55、一対の湾入部57、フランジ59、4つのリブ61、複数の液切り穴63、及び4つの下面突部65等で構成されている。底壁51は、液切りトレー5の底であって、略円板状をなしている。
側壁53は、底壁51の周縁の全周に亘って、底壁51の周縁から上方向へ延出しており、その上側が開放されている。収容空間55は、底壁51及び側壁53に囲まれた空間であって、収容物が収め入れられる。一対の湾入部57は、底壁51の周縁から側壁53に亘って設けられており、底壁51の径方向で収容空間55へ入り込むように対向して形成されている。
フランジ59は、側壁53の上端周縁の全周に亘って、側壁53の上端周縁から液切りトレー5の外方向へ張り出している。4つのリブ61は、フランジ59の下面から側壁53の外面に亘って立設されており、フランジ59及び側壁53の周方向において等ピッチで形成されている。複数の液切り穴63は、一対の湾入部57を除いて、底壁51及び側壁53に設けられている。
複数の液切り穴63のうち、底壁51に設けられた液切り穴63は、底壁51の周縁へ向かって張り出した円弧状の貫通穴であり、底壁51の中央を中心とする複数の同一円周上において配列形成されている。複数の液切り穴63のうち、側壁53に設けられた液切り穴63は、上下方向D1に延在しつつ底壁51の周縁にまで達した略L字状の貫通穴であり、側壁53及び底壁51の周方向において等ピッチで形成されている。
4つの下面突部65は、液切りトレー5の基台であって、底壁51の下面において、その周縁付近で下方向へ突出しており、底壁51の周縁へ向かって張り出した円弧状に形成されると共に、底壁51の中央を中心とする同一円周上において等ピッチで配列形成されている。
蓋部材7は、透明性が高いポリスチレン等の樹脂を材料とした金型成形によって形作られており、ベース壁71、垂下壁74、天井壁77、凹部80、及び被着脱部81等で構成されている。ベース壁71は、蓋部材7の枠であって、円環状をなしている。垂下壁74は、ベース壁71の内周縁の全周に亘って、ベース壁71の内周縁から下方向へ延出することによって、略円筒状をなしている。
天井壁77は、その中央が下方向へ張り出すように湾曲した円板状をなし、垂下壁74の下端周縁に連なっている。凹部80は、ベース壁71の内周縁から蓋部材7の内方向へ向かう側において、垂下壁74及び天井壁77によって形成され、下方向へ窪んでいる。
被着脱部81は、ベース壁71の下側及び垂下壁74の外側(つまり、蓋部材7の外方向側)で形成されるものであって、容器本体3の着脱部15に着脱自在に取り付けられるものである。蓋部材7の被着脱部81が容器本体3の着脱部15に取り付けられると、蓋部材7によって容器本体3の開口部16が覆い塞がれる。
尚、蓋部材7の更なる詳細な形状については、後述する。
蓋部材7の被着脱部81が容器本体3の着脱部15に初めて取り付けられた場合には、後述するようにして、蓋部材7の被着脱部81と容器本体3の着脱部15とが係止状態にあるので、使用者は、蓋部材7を容器本体3から取り外すことが困難である。しかしながら、使用者が一方の手で容器本体3の把持片23をつまんで反時計回りへ引っ張ると、容器本体3の上端外周壁18において、薄肉周壁21がスリット部25を起点として破断して、上側周壁19と下側周壁20とが引き裂かれ、上側周壁19が容器本体3から分離する。これにより、蓋部材7の被着脱部81と容器本体3の着脱部15との係止状態が解消されるので、使用者は、蓋部材7を容器本体3から取り外すことが可能になる。
尚、使用者は、他方の手で容器本体3の補助片24をつまんで保持すれば、一方の手で容器本体3の把持片23を反時計回りへスムーズに引っ張ることが可能である。
容器本体3の上端外周壁18において、上側周壁19が容器本体3から分離すると、その後は、蓋部材7の被着脱部81が容器本体3の着脱部15に着脱自在に取り付けられる。
(2)容器本体3と蓋部材7との相対的位置関係
蓋部材7が容器本体3の開口部16を覆い塞いだ状態では、容器本体3の開口部16の中心17に位置する蓋部材7の部位が最も下方向に位置する状態になって、容器本体3に貯留されている液体の中に蓋部材7の一部が入る。
以下、具体的に説明する。例えば、図4乃至図6に表されたように、容器本体3には、液切りトレー5及び液体が収められている。液切りトレー5は、その下面突部65を介して容器本体3の底壁11に載置されることによって、側壁53(つまり、収容空間55)の開放上側を容器本体3の開口部16に向けた状態で容器本体3に収められている。液体は、その液面Lが液切りトレー5のフランジ59付近に達するまで容器本体3に入れられている。
そのような状態にある容器本体3が有する着脱部15に対して、蓋部材7の被着脱部81が取り付けられると、その取り付け前から、蓋部材7の垂下壁74及び天井壁77が容器本体3の開口部16に入り込み、容器本体3に貯留されている液体の中に入る。その際、蓋部材7の天井壁77は、その左右方向D2の中心線CL2に在る(つまり、容器本体3の開口部16の中心17に位置する)部位が最も下方向に位置する状態になり、その部位を含む天井壁77の約60%が、液切りトレー5の収容空間55に入り込む。尚、その割合は、約50%以上であることが望ましい。
これにより、液切りトレー5の収容空間55に納め入れられている収容物は、蓋部材7の天井壁77によって、収容空間55から飛び出さないようにされる。更に、容器本体3に入れられている液体の液面Lは、液切りトレー5のフランジ59付近から上昇し、容器本体3の円筒側壁13と蓋部材7の垂下壁74との間にまで達する。
(3)容器本体3の着脱部15の形状
以下では、容器本体3の着脱部15の形状について、図7を参照して説明する。着脱部15は、上述したように、円筒側壁13の上端部分をなすものであることから、円環状をなしている。着脱部15は、上記の上端外周壁18に加えて、下側連結壁26、中間対向壁27、上側連結壁28、内側対向壁29、圧接突部30、及び段差部31等で構成されている。
上端外周壁18は、上方向へ向かうに連れて容器本体3の外方向へ傾斜している。上端外周壁18は、上記の上側周壁19、下側周壁20、及び薄肉周壁21に加えて、係止溝22で構成されている。係止溝22は、上端外周壁18の内面(つまり、容器本体3の内方向側の面)において、その上下方向D1の中央よりも若干上側から上端外周壁18の外面(つまり、容器本体3の外方向側の面)が在る方向へ向けて窪んだものである。このような係止溝22が上端外周壁18の内面の全周に亘って設けられることによって、上端外周壁18の薄肉周壁21が形成されている。
下側連結壁26は、上端外周壁18の下側周壁20の下端周縁の全周に亘って、下側周壁20の下端周縁から容器本体3の内方向へ延出しており、左右方向D2及び前後方向D3に対して平行に設けられている。中間対向壁27は、下側連結壁26の内周縁の全周に亘って、下側連結壁26の内周縁から上方向へ延出しており、上方向へ向かうに連れて容器本体3の内方向へ傾斜している。
これにより、中間対向壁27は、左右方向D2及び前後方向D3に対して平行な横方向(以下、「水平方向」という。)において、上端外周壁18に対して距離的に離間する。また、中間対向壁27と上端外周壁18との間は、上方向へ向かうに連れて水平方向に広がっている。更に、中間対向壁27と上端外周壁18との間では、その上側が開放されている。
上側連結壁28は、中間対向壁27の上端周縁の全周に亘って、中間対向壁27の上端周縁から容器本体3の内方向へ延出しており、左右方向D2及び前後方向D3に対して平行に設けられている。上側連結壁28の上面と、上端外周壁18の上側周壁19の上端とは、略水平な位置関係にあり、周縁部32を構成している。
尚、上側連結壁28の内縁は、円筒側壁13の上端内縁14である。よって、上側連結壁28を含む周縁部32は、容器本体3の開口部16を形成するものである。また、円筒側壁13の上端内縁14は、上側連結壁28、中間対向壁27、及び下側連結壁26を経て、上端外周壁18の下側周壁20に連なっている。
内側対向壁29は、上側連結壁28の内周縁の全周に亘って、上側連結壁28の内縁である円筒側壁13の上端内縁14から下方向へ延出している。これにより、内側対向壁29は、水平方向において、中間対向壁27に対して距離的に離間する。また、内側対向壁29と中間対向壁27との間では、その下側が開放されている。
圧接突部30は、内側対向壁29の内面(つまり、容器本体3の内方向側の面)において、その上下方向D1の中央よりも上側から容器本体3の内方向へ突出しており、内側対向壁29の内面の全周に亘って設けられている。段差部31は、内側対向壁29の下端であって、内側対向壁29を含む円筒側壁13の外面が段差状に形成されたものである。段差部31の下面(段差面)は、下側連結壁26の下面に対して、僅かに上方に位置する位置関係にある。
(4)蓋部材7(及びその被着脱部81)の形状
以下では、蓋部材7の更なる詳細な形状について、図7を参照して説明する。蓋部材7は、上記のベース壁71、垂下壁74、天井壁77、凹部80、及び被着脱部81に加えて、蓋側外周壁82、係止突部83、及び規制突部84等で構成されている。
ベース壁71は、上述したように、円環状をなし、水平壁72及び延長壁73等を備えている。水平壁72及び延長壁73は、水平方向に延在している。水平壁72は、ベース壁71のうち、その内縁71Eの側(つまり、蓋部材7の内方向側)を占める部位である。これに対して、延長壁73は、ベース壁71のうち、その内縁71Eの反対側(つまり、蓋部材7の外方向側)を占める部位である。
垂下壁74は、対向壁75及び離間壁76を備えている。対向壁75は、ベース壁71の内縁71Eから下方向へ延出している。離間壁76は、対向壁75と天井壁77とに連なるものであって、対向壁75から下方向へ向かうに連れて蓋部材7の内方向へ傾斜している。天井壁77は、垂下壁74(つまり、離間壁76)の下端74Eから蓋部材7の内方向へ延出するものである。天井壁77の下面は、蓋部材7(つまり、天井壁77)の中央に向かうに連れて下方向へ傾斜することによって、下方向へ僅かに張り出すように湾曲している。言い換えると、天井壁77の下面は、蓋部材7(つまり、天井壁77)の中央から蓋部材7の外方向へ向かうに連れて上方向へ傾斜している。
天井壁77は、平坦上面壁78及び湾曲壁79を備えている。平坦上面壁78は、天井壁77のうち、垂下壁74(つまり、離間壁76)の下端74Eの側を占める部位である。平坦上面壁78の上面は、水平方向に平行な平坦面に形成されている。これに対して、湾曲壁79は、天井壁77のうち、垂下壁74(つまり、離間壁76)の下端74Eの反対側を占める部位であって、平坦上面壁78から蓋部材7の内方向に延在している。尚、湾曲壁79の上面は、天井壁77の下面と同様にして、蓋部材7(つまり、天井壁77)の中央に向かうに連れて下方向へ傾斜している。
凹部80は、上述したように、ベース壁71の内縁71Eから蓋部材7の内方向へ向かう側において、垂下壁74及び天井壁77によって形成され、下方向へ窪んでいる。つまり、凹部80では、垂下壁74のうち、天井壁77に連なる側の離間壁76が下方向へ向かうに連れて蓋部材7の内方向へ傾斜することによって、天井壁77がベース壁71よりも低く落ち込んでいる。
蓋側外周壁82は、ベース壁71の全周に亘って、ベース壁71の延長壁73から下方向へ突出することによって、その突出高さが容器本体3の上端外周壁18よりも若干低い円筒状をなしている。これにより、蓋側外周壁82は、水平方向において、垂下壁74の対向壁75と離間壁76の一部とに対して距離的に離間する。また、蓋側外周壁82と垂下壁74との間では、その下側が開放されている。
更に、蓋側外周壁82の内面(つまり、蓋部材7の内方向側の面)のうち、垂下壁74の離間壁76の一部と対向する面は、下方向へ向かうに連れて蓋部材7の外方向へ傾斜している。そのため、蓋側外周壁82と垂下壁74の離間壁76との間は、下方向へ向かうに連れて水平方向に広がっている。
係止突部83は、蓋側外周壁82の外面(つまり、蓋部材7の外方向側の面)において、その上下方向D1の中央よりも若干下側から蓋部材7の外方向へ突出しており、蓋側外周壁82の外面の全周に亘って設けられている。規制突部84は、ベース壁71の上面において、水平方向の略中央、つまり水平壁72と延長壁73とが連なる箇所から上方向へ突出しており、ベース壁71の上面の全周に亘って設けられている。
尚、被着脱部81は、上述したベース壁71の水平壁72と延長壁73、垂下壁74の対向壁75と離間壁76、蓋側外周壁82、及び係止突部83等で構成されている。
(5)容器本体3の着脱部15と蓋部材7の被着脱部81の取付状態
図8に表されたように、容器本体3の着脱部15に蓋部材7の被着脱部81が取り付けられると、蓋部材7の垂下壁74は、容器本体3の圧接突部30を介して、容器本体3の円筒側壁13から距離的に離間した状態になる。更に、蓋部材7の垂下壁74は、容器本体3の円筒側壁13の内側(つまり、容器本体3の内方向側)において、上下方向D1に延在した状態になる。
また、上述したように、蓋部材7の天井壁77の湾曲壁79の大部分が液切りトレー5の収容空間55に入り込んだ状態になり、容器本体3に入れられている液体の液面Lは、容器本体3の円筒側壁13と蓋部材7の垂下壁74(の離間壁76)との間に形成された逃げ空間Sにまで達する。これにより、容器1内の空気は、逃げ空間Sに溜まり、蓋部材7と液切りトレー5との間に残留しない。
以下では、容器本体3の着脱部15と蓋部材7の被着脱部81の取付状態について、図9を参照して説明する。容器本体3の着脱部15に蓋部材7の被着脱部81が初めて取り付けられるためには、蓋部材7の蓋側外周壁82が、容器本体3の上端外周壁18と中間対向壁27との間に、その開放上側から押し入れられる。同時に、容器本体3の中間対向壁27、上側連結壁28、及び内側対向壁29が、蓋部材7の蓋側外周壁82と垂下壁74との間に、その開放下側から押し入れられる。
その際、蓋部材7のベース壁71の延長壁73が、容器本体3の上端外周壁18の上側周壁19に突き当たり、蓋部材7のベース壁71の水平壁72が、容器本体3の上側連結壁28に突き当たることによって、蓋部材7のベース壁71が容器本体3の周縁部32(図7参照)に密接すると、蓋部材7の蓋側外周壁82の係止突部83が、容器本体3の上端外周壁18の係止溝22に係り合う。これにより、蓋部材7の被着脱部81と容器本体3の着脱部15とが係止状態になり、容器本体3の着脱部15に蓋部材7の被着脱部81が初めて取り付けられる。
また、容器本体3の着脱部15に蓋部材7の被着脱部81が取り付けられると、容器本体3の内側対向壁29の圧接突部30が、蓋部材7の垂下壁74の対向壁75を押圧する。その押圧によって、容器本体3の着脱部15に蓋部材7の被着脱部81が取り付けられた状態が安定する。更に、その押圧の反力によって、蓋部材7の蓋側外周壁82(の係止突部83)が、容器本体3の上端外周壁18(の係止溝22)に押し付けられると、容器本体3の着脱部15に蓋部材7の被着脱部81が取り付けられた状態に加えて、蓋部材7の被着脱部81と容器本体3の着脱部15との係止状態が強固になる。
尚、上述したようにして、蓋部材7の上端外周壁18において、上側周壁19と下側周壁20とが引き裂かれると、上側周壁19が容器本体3から分離し、係止溝22の上側半分が失われるので、蓋部材7の被着脱部81と容器本体3の着脱部15との係止状態が解消される。これにより、使用者は、容器本体3(の着脱部15)から蓋部材7(の被着脱部81)を取り外すことが可能になる。
また、容器本体3の着脱部15に蓋部材7の被着脱部81が再び取り付けられても、蓋部材7の上端外周壁18では、係止溝22の上側半分が既に失われており、蓋部材7の被着脱部81と容器本体3の着脱部15とが係止状態に戻ることはない。そのため、蓋部材7の上端外周壁18において、上側周壁19が容器本体3から分離した後では、容器本体3の着脱部15に蓋部材7の被着脱部81が着脱自在に取り付けられる。
(6)段積み時の容器1の構成
容器1は、他の容器を段積みすることが可能である。以下では、容器1の上側に他の容器を段積みする場合について、容器1を「下段側容器」と表記し、他の容器を「上段側容器」と表記して、図10及び図11を参照して説明する。尚、他の容器である「上段側容器」について、容器1と実質的に共通する部分には同一の符号を付することによって、詳しい説明を省略する。更に、「下段側容器」に関する符号には英文字の「A」を添付し、「上段側容器」に関する符号には英文字の「B」を添付する。
図10及び図11に表されたように、容器本体3Aに蓋部材7Aが取り付けられた状態の下段側容器1Aの上側において、容器本体3Bに蓋部材7Bが取り付けられた状態の上段側容器1Bが段積みされる場合、下段側容器1Aの蓋部材7Aの凹部80Aに対して、その上方向から下方向へ、上段側容器1Bの容器本体3Bが入れ込まれる。その際、上段側容器1Bの容器本体3Bの支持突部12Bは、下段側容器1Aの蓋部材7Aの垂下壁74Aの離間壁76Aに突き当たると、その離間壁76A上を摺動する。
更に、上段側容器1Bの容器本体3Bは、その支持突部12Bが下段側容器1Aの蓋部材7Aの垂下壁74Aの離間壁76A上を摺動するに連れて、下段側容器1Aの蓋部材7Aの内方向へ案内され、下段側容器1Aの蓋部材7Aの天井壁77Aに載置される。
そのようにして、段積みが行われると、上段側容器1Bの容器本体3Bでは、その支持突部12Bが、下段側容器1Aの蓋部材7Aの天井壁77Aの平坦上面部78A上に載せられた状態になる。また、上段側容器1Bの容器本体3Bでは、その円筒側壁13Bの下側部分が、下段側容器1Aの蓋部材7Aにおいて、ベース壁71A及び垂下壁74Aから距離的に離間した状態で、凹部80Aに入り込んでいる。
尚、上段側容器1Bに対して水平方向へ移動させる力が作用しても、上段側容器1Bの容器本体3Bの支持突部12Bが、下段側容器1Aの蓋部材7Aの垂下壁74Aの離間壁76Aに当接して、上段側容器1Bが水平方向へ移動することが妨げられる。
(7)容器本体3同士及び蓋部材7同士の段積み時の容器1の構成
容器1は、その容器本体3と他の容器の容器本体とを段積みすることが可能である。更に、容器1は、その蓋部材7と他の容器の蓋部材とを段積みすることが可能である。以下では、それらのような段積みを行う場合について、図12及び図13を参照して説明する。尚、他の容器について、容器1と実質的に共通する部分には同一の符号を付することによって、詳しい説明を省略する。更に、容器1と他の容器とを区別するため、容器1に関する符号には英文字の「A」を添付し、他の容器に関する符号には英文字の「B」を添付する。
図12及び図13では、容器本体3Aに蓋部材7Aが取り付けられた状態の容器1Aについて、容器本体3Aが他の容器本体3B内に入り込む構造の段積みが行われ、蓋部材7Aの凹部80A内に他の蓋部材7Bが入り込む構造の段積みが行われている。
その際、容器本体3Aの段差部31Aが、他の容器本体3Bの上側連結壁28Bに載せられ、容器本体3Aの下側連結壁26Aが、他の容器本体3Bの上側外周壁18B及び中間対向壁27Bに載せられる。尚、容器本体3Aの円筒側壁13A及び他の容器本体3Bの円筒側壁13Bは、その直径が上方向へ向かうに連れて大きくなる。そのため、他の容器本体3B内では、容器本体3Aの円筒側壁13Aが、他の円筒側壁13B(他の内側対向壁29B及び他の圧接突部30Bを含む。)から距離的に離間した状態にある。
また、蓋部材7Aの垂下壁74Aの離間壁76A及び他の蓋部材7Bの垂下壁74Bの離間壁76Bは、下方向へ向かうに連れて、蓋部材7A及び他の蓋部材7Bの内方向へ傾斜している。そのため、蓋部材7Aの凹部80A内では、他の蓋部材7Bが蓋部材7Aから距離的に離間した状態にある。更に、他の蓋部材7Bの蓋側外周壁82Bが、蓋部材7Aのベース壁71Aにおいて、規制突部84Aよりも蓋部材7Aの外方向側に在る延長壁73Aに載せられる。そのため、他の蓋部材7Bに対して水平方向へ移動させる力が作用しても、他の蓋側外周壁82Bが規制突部84Aに当接して、他の蓋部材7Bが水平方向へ移動することが妨げられる。
このようにして、容器本体3Aが他の容器本体3B内に入り込む構造の段積みが行われ、蓋部材7Aの凹部80A内に他の蓋部材7Bが入り込む構造の段積みが行われているので、それらの段積み状態の高さが低く抑えられている。
尚、容器本体3Aが他の容器本体3B内に入り込む構造の段積みと、蓋部材7Aの凹部80A内に他の蓋部材7Bが入り込む構造の段積みは、別々に行われてもよい。
(8)まとめ
以上詳細に説明した通り、本実施形態の容器1では、蓋部材7が容器本体3の開口部16を覆い塞いだ際において、蓋部材7の天井壁77のうち、その左右方向D2の中心線CL2に在る(つまり、容器本体3の開口部16の中心17に位置する)部位が、最も下方向に位置することによって、蓋部材7と収容物との間に存在する空気が、容器本体3の開口部16の中心17から円筒側壁13へ向かって押し出される。そのため、本実施形態の容器1は、蓋部材7と収容物との間に存在する空気量(特に、容器1の中心とその周囲の空気量)を減らすことができる。このようにして、本実施形態の容器1は、収容物に対して、品質低下の抑止を図っている。
また、本実施形態の容器1では、蓋部材7が容器本体3の開口部16を覆い塞いだ際において、蓋部材7の天井壁77の下面のうち、その左右方向D2の中心線CL2に在る(つまり、容器本体3の開口部16の中心17に位置する)部位が、最も下方向に位置する状態で、容器本体3に貯留された液体の中に入る。よって、容器本体3に貯留された液体は、蓋部材7の外方向へ向かうに連れて上方向へ傾斜している天井壁77の下面を伝って、容器本体3の開口部16の中心17から円筒側壁13へ向かって押し出される。
これにより、蓋部材7の天井壁77では、容器本体3の開口部16の中心17に位置する部位に加え、その部位を含む周囲(本実施形態では、天井壁77の全て)が、容器本体3に貯留された液体の中に入る。そのため、本実施形態の容器1では、液体の中に入った透明な蓋部材7を介して収容物が視認し易くなると共に、収容物が液体に浸漬する度合いが高まる。このようにして、本実施形態の容器1は、液体に浸漬された収容物に対して、見栄えの向上と品質低下の抑止とを図っている。
また、本実施形態の容器1では、容器本体3に入れられた液切りトレー5の収容空間55内に収容物が収め入れられているが、その収容空間55内に天井壁77の約60%が入り込んで液体に接触しているので、確実に、収容物が視認し易くなると共に、収容物が液体に浸漬する度合いが高まる。
本実施形態の容器1では、蓋部材7が容器本体3の開口部16を覆い塞ぐ際に、蓋部材7の被着脱部81が容器本体3の着脱部15に取り付けられる。その際、蓋部材7の被着脱部81が容器本体3の着脱部15に取り付けられるよりも先に、蓋部材7の天井壁77が容器本体3内の収容物に当接することによって、容器本体3内の収容物と蓋部材7の天井壁77との間に存在する空気が、容器本体3の開口部16の中心17から円筒側壁13へ向かって押し出され(、ひいては、容器1の外へ押し出され)る。このようにしても、本実施形態の容器1は、収容物に対して、品質低下の抑止を図っている。
また、本実施形態の容器1では、蓋部材7が容器本体3の開口部16を覆い塞ぐ際に、蓋部材7の被着脱部81が容器本体3の着脱部15に取り付けられる。その際、蓋部材7の被着脱部81が容器本体3の着脱部15に取り付けられるよりも先に、蓋部材7の天井壁77が容器本体3に貯留された液体の中に入ることによって、容器本体3に貯留された液体と蓋部材7の天井壁77との間に存在する空気が、容器本体3の開口部16の中心17から円筒側壁13へ向かって押し出され(、ひいては、容器1の外へ押し出され)る。このようにしても、本実施形態の容器1は、液体に浸漬された収容物に対して、見栄えの向上と品質低下の抑止とを図っている。
更に、本実施形態の容器1では、蓋部材7が容器本体3の開口部16を覆い塞ぐ際において、蓋部材7の被着脱部81が容器本体3の着脱部15に取り付けられるよりも先に、蓋部材7の天井壁77が容器本体3に貯留された液体の中に入るので、容器本体3に貯留された液体と蓋部材7の天井壁77との間から空気が排除される。そのため、使用者は、蓋部材7の被着脱部81を容器本体3の着脱部15に取り付け易い。このようにして、本実施形態の容器1は、蓋部材7が容器本体3の開口部16を覆い塞ぐ際の作業性を向上させている。
本実施形態の容器1では、蓋部材7が容器本体3の開口部16を覆い塞ぐ際において、蓋部材7の垂下壁74と容器本体3との間(容器1内の隅部)は、容器本体3の開口部16の中心17から円筒側壁13に向かって押し出された空気を逃す逃げ空間S(つまり、容器1の外へ押し出すための通路)となる。このようにしても、本実施形態の容器1は、収容物に対して、品質低下の抑止を図っている。
更に、本実施形態の容器1では、蓋部材7が容器本体3の開口部16を覆い塞いだ際において、空気が残存している場合でも、その空気は、蓋部材7の天井壁77の下面を伝って、蓋部材7の垂下壁74と容器本体3の円筒側壁13との間に溜まる。このようにしても、本実施形態の容器1は、液体に浸漬された収容物に対して、見栄えの向上と品質低下の抑止とを図っている。
この点は、収容物から空気が発生した場合においても、同様である。
加えて、蓋部材7が容器本体3の開口部16を覆い塞いだ際において、蓋部材7の垂下壁74と容器本体3の円筒側壁13との間は、容器本体3の開口部16の中心17から円筒側壁13に向かって押し出された液体を逃す逃げ空間Sとなる。そのため、本実施形態の容器1は、蓋部材7が容器本体3の開口部16を覆い塞いだ際において、液体の溢れを抑止することができる。
本実施形態では、容器1A,1Bの段積みが可能である。その際、下段側容器1Aでは、上方向から段積みされる上段側容器1Bの容器本体3Bが、蓋部材7Aの凹部80Aに入り込んで、蓋部材7Aの天井壁77Aに載置される。その凹部80A内では、蓋部材7Aの垂下壁74Aのうち、天井壁77Aに連なる側の離間壁76が、下方向へ向かうに連れて、蓋部材7Aの内方向へ傾斜している。そのため、蓋部材7Aにおいて、垂下壁74Aは、上段側容器1Bの容器本体3Bを天井壁77Aにまで案内可能なように、ベース壁71Aと天井壁77Aとに連なっている。これにより、本実施形態の容器1A,1Bは、段積みの安定性と作業性の向上を図っている。
ちなみに、本実施形態において、底壁11は、「底壁部」の一例である。円筒側壁13は、「側壁部」の一例である。垂下壁74の離間壁76Bは、「垂下壁の天井壁に連なる側」の一例である。上段側容器1Bは、「他の容器」の一例である。上段側容器1Bの容器本体3Bは、「他の容器の容器本体」の一例である。
(9)変更例
尚、本発明は上記実施形態に限定されるものでなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、本実施形態の容器1は、液切りトレー5を備えなくてもよい。
また、容器本体3の開口部16を覆い塞いだ際の蓋部材7の天井壁77は、容器本体3の開口部16の中心17に位置する部位を含む一部のみが、容器本体3に貯留された液体の中に入る状態になってもよい。
また、蓋部材7の天井壁77の下面形状は、蓋部材7の垂下壁74の下端74Eから蓋部材7の内方向へ向かうに連れて水平方向と下方向との間へ延び、且つ、蓋部材7が容器本体3の開口部16を覆い塞いだ状態において、容器本体3の開口部16の中心17に位置する蓋部材7の部位が最も下方向に位置するものであれば、下方向へ突出するその他の形状(例えば、凸形状(複数の段差が設けられた形状を含む)、円錐形状、角錐形状、錐台形状、又は切妻等の屋根形状)であってもよい。
また、蓋部材7は、部分的に透明であってもよい。更に、蓋部材7の透明は、収容物を透視可能にするものであれば、無色透明、有色透明、無色半透明、又は有色半透明であってもよい。これに対して、蓋部材7は、収容物に対する品質低下の抑止のみの観点からすると、透明でなくてもよい。
また、本実施形態の容器1は、収容物に対する品質低下の抑止のみの観点からすると、収容物が液体に浸されない状態で密閉されるものであってもよいし、液体のみを収容物として収容した状態で密閉されるものであってもよい。
1 容器
3 容器本体
7 蓋部材
11 底壁
13 円筒側壁
15 着脱部
16 開口部
17 開口部の中心
71 ベース壁
74 垂下壁
74E 垂下壁の下端
76 離間壁
77 天井壁
80 凹部
81 被着脱部
D1 上下方向
D2 左右方向
D3 前後方向
L 液面
S 逃げ空間

Claims (4)

  1. 底壁部と、前記底壁部から上方向へ延出する側壁部と、前記側壁部の上側が開放された開口部とを有する容器本体と、
    前記容器本体の前記開口部を覆い塞ぐ蓋部材と
    上側で開放し収容物を収容可能な収容空間を有し、前記容器本体に収められるトレーと、
    を備え、
    前記蓋部材は、
    前記容器本体の前記開口部を覆い塞いだ際において前記容器本体の前記側壁部の内側で下方向へ延びる垂下壁と、
    前記垂下壁の下端から前記蓋部材の内方向へ延びる天井壁とを備え、
    前記蓋部材が前記容器本体の前記開口部を覆い塞いだ際において、前記蓋部材の前記天井壁のうち、少なくとも前記容器本体の前記開口部の中心に位置する部位が、最も下方向に位置し、
    前記トレーは、前記収容空間の開放を前記容器本体の前記開口部側に向けた状態で前記底壁部に載置されて、前記容器本体に収められており、
    前記蓋部材が前記容器本体の前記開口部を覆い塞いだ際において、前記天井壁における前記トレーの前記収容空間の開口を覆う部位のうち、少なくとも前記容器本体の前記開口部の中心に位置する部位が、前記トレーの前記収容空間に入りこむことを特徴とする容器。
  2. 前記容器本体の前記側壁部は、着脱部を備え、
    前記蓋部材は、前記蓋部材が前記容器本体の前記開口部を覆い塞いだ際において、前記容器本体の前記着脱部に当接した状態になる被着脱部を備え、
    前記蓋部材が前記容器本体の前記開口部を覆い塞ぐ際に、前記蓋部材の前記被着脱部が前記容器本体の前記着脱部に当接するよりも先に前記蓋部材の前記天井壁が前記容器本体内の収容物に当接することを特徴とする請求項1に記載の容器。
  3. 前記蓋部材の前記垂下壁は、前記蓋部材が前記容器本体の前記開口部を覆い塞いだ際において、前記容器本体の前記側壁部から距離的に離間した状態にあることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の容器。
  4. 前記蓋部材は、
    前記垂下壁が下方向へ延びるベース壁と、
    前記垂下壁の前記天井壁に連なる側が下方向へ向かうに連れて前記蓋部材の内方向へ傾斜することによって、前記天井壁が前記ベース壁よりも下方向へ窪むように形成された凹部を備え、
    前記垂下壁は、上方向から段積みされた他の容器の容器本体が前記凹部に入り込んで前記天井壁に載置される際に、前記他の容器の前記容器本体を前記天井壁にまで案内可能なように、前記ベース壁と前記天井壁とに連なることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載の容器。
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