JP7316638B2 - 樹脂組成物、樹脂被覆基板および素子チップの製造方法 - Google Patents

樹脂組成物、樹脂被覆基板および素子チップの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、樹脂組成物、樹脂被覆基板および素子チップの製造方法に関する。
基板をダイシングする方法として、基板にプラズマエッチングを施して個々のチップに分割するプラズマダイシングが注目されている。プラズマダイシングにおいて、通常、基板の素子領域は保護膜によって保護されており、素子領域を画定する分割領域のみがプラズマによりエッチングされる。プラズマエッチングの後、保護膜は除去される。
特許文献1は、水溶性の樹脂を用いて保護膜を形成することを教示している。これにより、マスクの除去を水洗で行うことができる。
特開2016-207737号公報
特許文献1には、保護膜に金属酸化物を分散させてもよいことが記載されている。プラズマエッチングの前に、基板の分割領域を被覆する保護膜は、例えば、レーザ光照射によりアブレーションされて除去される(レーザスクライビング加工)。保護膜を形成する水溶性樹脂はレーザ光をほとんど吸収しない一方、金属酸化物はレーザ光を吸収しやすい。そのため、保護膜に金属酸化物が含まれていると、アブレーションが効率よく行われる。しかし、保護膜を水洗により除去する際、この微粒子が基板上に残存してしまう場合がある。
本発明の一局面は、第1の面および前記第1の面とは反対側の第2の面を有する基板を準備する準備工程と、前記基板の前記第1の面を被覆する保護膜を形成する保護膜形成工程と、前記保護膜の一部を除去して、前記基板の一部を露出させる開口を形成する開口形成工程と、前記開口から露出する前記基板をプラズマによりエッチングして、前記基板を個片化する個片化工程と、前記個片化工程の後、前記保護膜を前記基板から除去する保護膜除去工程と、を備え、前記保護膜は、水溶性樹脂と親水化処理された無機フィラーとを含み、前記無機フィラーの平均粒径は10nm以上、1μm以下であり、前記保護膜除去工程では、前記保護膜に水または水を含む洗浄液を接触させて、前記保護膜の少なくとも一部を溶解させて除去する、素子チップの製造方法に関する。
本発明の他の局面は、半導体を含む基板と、前記基板を覆う保護膜と、を備え、前記保護膜は、水溶性樹脂と親水化処理された無機フィラーとを含み、前記無機フィラーの平均粒径は10nm以上、1μm以下である、樹脂被覆基板に関する。
本発明のさらに他の一局面は、半導体を含む基板を被覆する保護膜を形成するための樹脂組成物であって、水溶性樹脂と親水化処理された無機フィラーとを含み、前記無機フィラーの平均粒径は10nm以上、1μm以下である、樹脂組成物に関する。
本発明によれば、所望の素子チップが高品質で得られる。
本発明の一実施形態に係る基板を模式的に示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る樹脂被覆基板を模式的に示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る製造方法を示すフローチャートである。 搬送キャリアとこれに保持された基板とを模式的に示す上面図である。 図4AのA-A線における断面図である。 本発明の一実施形態に係る準備工程により準備された基板を模式的に示す断面図である。 本発明の実施形態に係る保護膜形成工程後の基板を模式的に示す断面図である。 本発明の実施形態に係る開口形成工程後の基板を模式的に示す断面図である。 プラズマ処理装置の構造を概略的に示す断面図である。 本発明の一実施形態で使用されるプラズマ処理装置のブロック図である。 本発明の実施形態に係る基板エッチング工程後の基板を模式的に示す断面図である。 本発明の実施形態に係る樹脂エッチング工程後の基板(素子チップ)を模式的に示す断面図である。 本発明の実施形態に係る保護膜除去工程後の素子チップを模式的に示す断面図である。
本実施形態では、水溶性樹脂とともに、平均粒径が10nm以上、1μm以下であり、親水化処理された無機フィラー(以下、親水化フィラーと称する。)を含む樹脂組成物により、基板の主面に保護膜を形成する。このように粒径の小さな親水化フィラーは、水溶性樹脂中での分散性能が格段に高い。そのため、保護膜が高い割合で親水化フィラーを含む場合であっても、水洗により、親水化フィラーは溶解した水溶性樹脂とともに流されて、基板に残存することが抑制される。水洗とは、保護膜を水または水を含む洗浄液に接触させて、保護膜中の水溶性樹脂を溶解し、基板(素子チップ)上から押し流す方法である。
本実施形態は、上記樹脂組成物と、当該樹脂組成物による保護膜が形成された基板と、当該基板から素子チップを製造する方法と、を包含する。
[樹脂組成物]
本実施形態に係る樹脂組成物は、水溶性樹脂と親水化フィラーとを含む。
(水溶性樹脂)
水溶性樹脂は特に限定されない。なかでも、低粘度であり、高い耐熱性を有する点で、ポリスチレンスルホン酸、水溶性ポリエステル、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリルアミド、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸をモノマーとする重合体あるいは共重合体、オキサゾール系ポリマー(例えば、2-エチル-4,5-ジヒドロキシ-オキサゾールをモノマーとする重合体あるいは共重合体)等が挙げられる。これらは1種を単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いられる。
(親水化フィラー)
親水化フィラーは、無機フィラー(第1無機フィラー)を親水化処理することにより得られる。第1無機フィラーは、特に限定されない。第1無機フィラーとしては、元来ある程度の親水性を有する親水性の無機フィラーおよび/または疎水性の無機フィラーが挙げられる。これら親水性の無機フィラーおよび/または疎水性の無機フィラーを親水化処理することにより、水溶性樹脂中における第1無機フィラーの分散性が格段に高くなる。
親水性の無機フィラーとしては、例えば、金属酸化物(酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化カルシウム、酸化マグネシウム等)、金属炭酸塩(炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等)、金属水酸化物(水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等)、金属ケイ酸塩(ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム等)、窒化アルミニウム、酸化ケイ素、炭化ケイ素、タルク等が挙げられる。疎水性の無機フィラーとしては、例えば、炭素材料(黒鉛、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー)等が挙げられる。これらは1種を単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いられる。なかでも、水洗による除去が容易である点で、炭素材料、金属炭酸塩、金属水酸化物および金属ケイ酸塩よりなる群から選択される少なくとも1種が好ましく、炭素材料が特に好ましい。炭素材料は、レーザ光の吸収率も高い。
親水化処理は特に限定されず、例えば、第1無機フィラーの表面に親水性基(ヒドロキシ基、カルボキシ基、スルホン酸基、カルボニル基、スルホフルオライド基等)を導入する方法であってよく、第1無機フィラーを界面活性剤で処理する方法であってよく、第1無機フィラーに親水性ポリマーを吸着させる方法であってよい。炭素材料の親水化処理には、例えば、表面に親水性基を導入する方法が用いられる。
親水性基を導入する方法は特に限定されず、例えば、プラズマ処理、コロナ放電、スルホン化処理、フッ素ガス処理等が挙げられる。界面活性剤は特に限定されず、アニオン系界面活性剤(例えば、高級脂肪酸のアルカリ金属塩、アルキルスルホン酸塩、スルホコハク酸エステル塩等)であってよく、ノニオン系界面活性剤(例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル等)であってよく、カチオン系界面活性剤(例えば、脂肪族アミン塩、脂肪族4級アンモニウム塩等)であってよく、両性系界面活性剤(例えば、アミノカルボン酸塩、カルボキシベタイン型、スルホベタイン型等)であってよい。親水性ポリマーも特に限定されず、水溶性樹脂として挙げられた樹脂の他、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール等であってよい。
親水化フィラーの平均粒径は、10nm以上、1μm以下である。平均粒径がこの範囲であると、重力の影響を受け難くなって、親水化フィラーが樹脂組成物中で沈殿することが抑制される。そのため、保護膜中での分散性に優れる。上記平均粒径は、80nm以上、500nm以下であってよい。
平均粒径は、体積基準の粒度分布における累積体積50%における粒径(D50。以下同じ。)である。平均粒径は、乾燥後の樹脂組成物を含む層(保護膜)の厚み方向の断面から求めてもよい。例えば、上記層の厚み方向の断面を、走査型電子顕微鏡(SEM)または透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて倍率100倍以上で撮影した画像を、水溶性樹脂および親水化フィラーにわけて二値化する。そして、観察視野内から任意の複数個(例えば、10個)の親水化フィラーを選択して粒子径を算出し、平均化することにより求めることができる。親水化フィラーの断面の面積と同じ面積を有する円の直径を、その親水化フィラーの粒子径とすればよい。
樹脂組成物の不揮発成分に占める親水化フィラーの体積割合は特に限定されない。親水化フィラーの上記体積割合は、40%以上、80%以下であってよく、45%以上、75%以下であってよく、50%以上、70%以下であってよい。このように多くの親水化フィラーが含まれている場合であっても、親水化フィラーは、水洗により容易に除去できる。また、親水化フィラーの体積割合がこの範囲であると、開口形成工程がレーザ光を用いて行われる場合、レーザ加工の品質が安定する。レーザ光が吸収され易くなる一方、レーザ光の過剰な吸収は抑制されるためである。
さらに、親水化フィラーの体積割合がこの範囲であると、保護膜中で親水化フィラー同士が接触し易くなる。そのため、基板の主面の法線方向から見たとき、保護膜に含まれる親水化フィラーは、保護膜中で互いに重なり合いながら基板の第1の面全体を覆うように配置され得る。そのため、後述するプラズマエッチングにおいて、保護膜はエッチングされ難くなる。
樹脂組成物に多くの親水化フィラーが含まれていると、樹脂組成物中の水溶性樹脂および溶媒等の揮発成分の体積割合は小さくなる。したがって、樹脂組成物を基板に塗布した後、揮発成分を除去するために行われる熱処理の時間を短縮できるか、あるいは熱処理を省略することが可能となる。そのため、熱処理により生じ得る親水化フィラー同士の凝集が抑制され易くなって、保護膜を水洗により除去することが、さらに容易になる。
親水化フィラーの体積割合は、樹脂組成物中の不揮発成分(例えば、水溶性樹脂、親水化フィラー、および後述する溶媒を除くその他の成分)の合計体積に占める親水化フィラーの体積の割合であり、保護膜に占める親水化フィラーの体積割合と同義である。
親水化フィラーの体積割合は、乾燥後の樹脂組成物を含む層の厚み方向の断面から求めてもよい。例えば、上記層の厚み方向の断面を、走査型電子顕微鏡(SEM)または透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて倍率100倍以上で撮影した画像を、水溶性樹脂および親水化フィラーにわけて二値化する。そして、観察視野内において水溶性樹脂および親水化フィラーの合計面積に対して親水化フィラーが占める面積割合を算出する。この面積割合は、上記層における親水化フィラーの体積割合とみなすことができる。
樹脂組成物は、溶媒を含んでもよい。溶媒は、水溶性樹脂を溶解させることができる限り特に限定されず、樹脂に応じて選択される。溶媒としては、例えば、水、水溶性の有機溶媒(メタノール、エタノール、アセトン、エチルメチルケトン、アセトニトリル、ジメチルアセトアミド、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)等)が挙げられる。これらは1種を単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いられる。
[樹脂被覆基板]
本実施形態に係る樹脂被覆基板は、半導体を含む基板と、基板を覆う保護膜と、を備える。
(保護膜)
保護膜は、水溶性樹脂と親水化処理された第1無機フィラーとを含む。第1無機フィラーの平均粒径は10nm以上、1μm以下である。保護膜は、基板の素子領域をプラズマから保護するために設けられる。
保護膜は、上記樹脂組成物を、例えばシート状に成型した後、このシートを第1の面に貼り付けるか、あるいは、上記樹脂組成物を、スピンコートやスプレー塗布等の方法を用いて、第1の面に塗布することにより形成される。粘度を調整するために、上記樹脂組成物には溶媒が添加されてもよい。
保護膜の厚みは特に限定されない。保護膜は、個片化工程において完全には除去されないことが好ましい。保護膜の厚みは、例えば、個片化工程において保護膜がエッチングされる量(厚み)を算出し、このエッチング量以上になるように設定される。
基板の他方の面(第2の面)に、後述するダイアタッチフィルム(DAF)等の樹脂層が配置されている場合、個片化工程では、基板に加えてこの樹脂層をプラズマエッチングする必要がある。半導体をエッチングする条件で発生させたプラズマ(第1のプラズマP1)による保護膜と半導体層とのエッチング速度の比(保護膜/半導体層)は、通常、1/100程度である。一方、樹脂をエッチングする条件で発生させたプラズマ(第2のプラズマP2)による保護膜のエッチング速度と樹脂層のエッチング速度とは同程度である。つまり、樹脂層をエッチングする間に、同程度の量の保護膜もエッチングされる。そのため、保護膜の厚みは、保護膜とエッチングの対象物とのエッチング速度の比を考慮して設定される必要がある。さらに、後述する配線層をプラズマエッチングする場合には、配線層をエッチングする条件で発生させたプラズマ(第3のプラズマP3)による保護膜と配線層とのエッチング速度の比(保護膜/配線層)も考慮しなければならない。
第1のプラズマP1による保護膜と半導体層とのエッチング速度の比(保護膜/半導体層)を選択比A、第2のプラズマP2による保護膜と樹脂層とのエッチング速度の比(保護膜/樹脂層)を選択比B、配線層をエッチングする条件で発生させた第3のプラズマP3による保護膜と配線層とのエッチング速度の比(保護膜/配線層)を選択比Cとした場合、保護膜の厚みTは、
T=(半導体層の厚み×α/選択比A)+(樹脂層の厚み×β/選択比B)+(配線層の厚み×γ/選択比C)+D
の計算式から算出できる。A、Bおよび/またはCが大きくなると、保護膜の厚みTを薄くすることができる。
ここで、Dは、配線層における段差や保護膜のカバレッジおよび均一性を考慮して、プラズマエッチング後に素子領域上に残存させる保護膜の厚みである、Dは、例えば、1μm以上、5μm以下程度に設定される。α、β、γは、各層の厚みやエッチング特性の均一性を考慮してオーバーエッチング加工するためのマージン値である。α、β、γは、例えば、それぞれ1.1以上、1.2以下程度に設定される。
上記式によれば、基板と樹脂層とをプラズマエッチングする際に要求される保護膜の厚みは、20μm以上になる場合がある。通常、保護膜の厚みが3μm以上になると、1)樹脂組成物を乾燥させる時間が長くなる、2)レーザスクライビングなど開口を形成する加工の難易度が高くなる、3)プラズマエッチングの際に保護膜の剥離が発生するリスクが高くなる、4)多くの樹脂組成物を使用するため、環境負荷が増える、等の課題が生じ易い。
本実施形態に係る保護膜は親水化フィラー(第1無機フィラー)を含むため、樹脂層をエッチングする条件で発生させた第2のプラズマP2を用いると、樹脂層と比較して保護膜のエッチング速度は小さくなる。例えば、無機フィラーを含む保護膜と樹脂層との第2のプラズマP2によるエッチング速度の比(保護膜/樹脂層)は、1/1000程度になり得る。よって、本実施形態によれば、エッチング対象物が樹脂層を含む場合に、保護膜を薄くすることができる点でも有利である。
(基板)
基板は、第1の面および第2の面を備えるとともに、複数の素子領域と素子領域を画定する分割領域とを備える。素子領域は、例えば、半導体層と配線層とを備える。分割領域は、例えば、半導体層と、絶縁膜と、TEG(Test Element Group)等の金属材料とを備える。分割領域における基板をエッチングすることにより、素子チップが得られる。
基板の大きさは特に限定されず、例えば、最大径50mm~300mm程度である。基板の形状も特に限定されず、例えば、円形、角型である。また、基板には、オリエンテーションフラット(オリフラ)、ノッチ等の切欠きが設けられていてもよい。
半導体層は、例えば、シリコン(Si)、ガリウム砒素(GaAs)、窒化ガリウム(GaN)、炭化ケイ素(SiC)等を含む。素子チップにおける半導体層の厚みは特に限定されず、例えば、20μm~1000μmであり、100μm~300μmであってもよい。
配線層は、例えば、半導体回路、電子部品素子、MEMS等を構成しており、絶縁膜、金属材料、樹脂層(例えば、ポリイミド)、レジスト層、電極パッド、バンプ等を備えてもよい。絶縁膜は、配線用の金属材料との積層体(多層配線層あるいは再配線層)として含まれてもよい。
分割領域の形状は、直線に限られず、所望の素子チップの形状に応じて設定されればよく、ジグザグであってもよいし、波線であってもよい。なお、素子チップの形状としては、例えば、矩形、六角形等が挙げられる。
分割領域の幅は特に限定されず、基板や素子チップの大きさ等に応じて、適宜設定すればよい。分割領域の幅は、例えば、10μm以上、300μm以下である。複数の分割領域の幅は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。分割領域は、通常、複数本、基板に配置されている。隣接する分割領域同士のピッチも特に限定されず、基板や素子チップの大きさ等に応じて、適宜設定すればよい。
図1は、基板を模式的に示す断面図である。
基板10は、第1の面10Xおよび第2の面10Yを備えるとともに、複数の素子領域101と素子領域101を画定する分割領域102とを備える。素子領域101は、半導体層11と、半導体層11の第1の面10X側に積層される配線層12と、を備える。分割領域102は、半導体層11と、絶縁膜14とを備える。
図2は、保護膜を備える基板(樹脂被覆基板)を模式的に示す断面図である。
基板10の第1の面10Xには、保護膜40が形成されている。
(樹脂層)
本実施形態に係る基板の第2の面側には、樹脂層が配置されてもよい。本実施形態に係る保護膜は親水化フィラーを含むため、樹脂をエッチングする条件でプラズマを発生させると、樹脂層と比較して保護膜のエッチング速度は小さくなる。よって、基板に形成する保護膜を薄くすることができる。
1枚の基板から、例えばフラッシュメモリ等の多段積層される複数の素子チップを作製する際、基板をDAF(ダイボンディングフィルムと称される場合もある。)に貼り付けた状態で、ダイシングが行われる場合がある。本実施形態において、基板の第2の面には、樹脂層としてDAFが配置されてもよい。
DAFは、例えば、樹脂と無機フィラー(第2無機フィラー)とを含む樹脂組成物により形成される。第2無機フィラーは、例えばDAFの機械的強度を高めるために配合されている。ただし、DAFの接着性を確保する観点から、第2無機フィラーの配合量は通常20体積%以下であり、13体積%以下であるのが一般的である。つまり、DAFに含まれる第2無機フィラーの体積割合は小さく、DAFのエッチング速度は樹脂が支配的である。よって、本実施形態に係る保護膜のエッチング速度は、DAFのエッチング速度よりも小さい。
樹脂としては、例えば、フェノール/ホルムアルデヒドノボラック樹脂、クレゾール/ホルムアルデヒドノボラック樹脂、キシレノール/ホルムアルデヒドノボラック樹脂、レゾルシノール/ホルムアルデヒドノボラック樹脂、フェノール-ナフトール/ホルムアルデヒドノボラック樹脂等の感光性を有するフェノール樹脂が挙げられる。第2無機フィラーは、例えば、上記で挙げられた第1無機フィラーと同様であってよい。
DAFの厚みは特に限定されない。DAFの厚みは、取り扱い性等の観点から、10μm~100μmであってもよく、20μm~50μmであってもよい。DAFは、例えば、基板よりも大きく、フレームの開口よりも小さい。
本実施形態において、基板の第2の面には、樹脂層として接着層が配置されてもよい。接着層は、上記の基板(第1の基板)と、その他の基板(第2の基板)とを接着する。第2の基板は、例えば、第1の基板を支持する。第2の基板の材質は特に限定されない。第2の基板としては、例えば、ガラス基板、樹脂基板、ガラスエポキシ基板、セラミック基板およびシリコン基板等が挙げられる。第2の基板の厚みは特に限定されない。第2の基板の厚みは、例えば、50μm以上、2mm以下であってよく、100μm以上、500μm以下であってよい。
接着層の材料は特に限定されず、各基板の材料に応じて適宜選択すればよい。接着層の材料としては、例えば、未硬化あるいは半硬化のUV硬化性樹脂、未硬化あるいは半硬化の熱硬化性樹脂、感圧接着剤、熱可塑性樹脂等が挙げられる。UV硬化性樹脂としては、例えば、アクリル樹脂等が挙げられる。熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ポリイミド、ポリアミドイミド等が挙げられる。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエステル、ポリスチレン、ポリテトラフルオロエチレン等が挙げられる。感圧接着剤としては、例えば、シリコーン樹脂等が挙げられる。接着層の厚みは特に限定されない。接着層の厚みは、例えば、5μm以上、100μm以下であってよく、5μm以上、15μm以下であってよい。
[素子チップの製造方法]
本実施形態に係る製造方法は、第1の面および第2の面を有する基板を準備する準備工程(S1)と、基板の第1の面を被覆する保護膜を形成する保護膜形成工程(S2)と、保護膜の一部を除去して、基板の一部を露出させる開口を形成する開口形成工程(S3)と、開口から露出する基板をプラズマによりエッチングして、基板を個片化する個片化工程と、個片化工程の後、保護膜を基板から除去する保護膜除去工程(S5)と、を備える。個片化工程は、基板をエッチングする基板エッチング工程(S41)と、樹脂層をプラズマによりエッチングする樹脂エッチング工程(S42)と、を備える。
図3は、本実施形態に係る製造方法を示すフローチャートである。
(1)準備工程
まず、ダイシングの対象となる上記基板を準備する。ハンドリング性の観点から、準備された基板は、搬送キャリアに保持されて、次の工程に供されてもよい。
(搬送キャリア)
搬送キャリアは、フレームとフレームに固定された保持シートとを備える。
フレームは、基板の全体と同じかそれ以上の面積の開口を有した枠体であり、所定の幅および略一定の薄い厚みを有している。フレームは、保持シートおよび基板を保持した状態で搬送できる程度の剛性を有している。フレームの開口の形状は特に限定されないが、例えば、円形や、矩形、六角形など多角形であってもよい。フレームの材質としては、例えば、アルミニウム、ステンレス鋼等の金属や、樹脂等が挙げられる。
保持シートの材質は特に限定されない。なかでも、基板が貼着され易い点で、保持シートは、粘着層と柔軟性のある非粘着層とを含むことが好ましい。
非粘着層の材質は特に限定されず、例えば、ポリエチレンおよびポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル等の熱可塑性樹脂が挙げられる。樹脂フィルムには、伸縮性を付加するためのゴム成分(例えば、エチレン-プロピレンゴム(EPM)、エチレン-プロピレン-ジエンゴム(EPDM)等)、可塑剤、軟化剤、酸化防止剤、導電性材料等の各種添加剤が配合されていてもよい。また、上記熱可塑性樹脂は、アクリル基等の光重合反応を示す官能基を有していてもよい。非粘着層の厚みは特に限定されず、例えば、50μm以上、300μm以下であり、好ましくは50μm以上、150μm以下である。
粘着層を備える面(粘着面)の外周縁は、フレームの一方の面に貼着しており、フレームの開口を覆っている。粘着面のフレームの開口から露出した部分に、基板の一方の主面(第2の面)が貼着されることにより、基板は保持シートに保持される。基板は、ダイアタッチフィルム(DAF)を介して、保持シートに保持されてもよい。
粘着層は、紫外線(UV)の照射によって粘着力が減少する粘着成分からなることが好ましい。これにより、プラズマダイシング後に素子チップをピックアップする際、UV照射を行うことにより、素子チップが粘着層から容易に剥離されて、ピックアップし易くなる。例えば、粘着層は、非粘着層の片面に、UV硬化型アクリル粘着剤を5μm以上、100μm以下(好ましくは5μm以上、15μm以下)の厚みに塗布することにより得られる。
図4Aは、搬送キャリアに保持された基板を模式的に示す上面図である。図4Bは、図4Aに示すA-A線での断面図である。
搬送キャリア20は、フレーム21とフレーム21に固定された保持シート22とを備える。フレーム21には、位置決めのためのノッチ21aやコーナーカット21bが設けられていてもよい。粘着面22Xの外周縁は、フレーム21の一方の面に貼着し、粘着面22Xのフレーム21の開口から露出した部分に、基板10の一方の主面が貼着される。図4Aおよび図4Bにおいて、基板10はDAF30を介して、保持シート22に貼着されている。プラズマ処理の際、保持シート22は、プラズマ処理装置内に設置されるステージと、粘着面22Xとは反対の非粘着面22Yとが接するように、ステージに載置される。
図5は、本実施形態に係る準備工程により準備された基板を模式的に示す断面図である。基板の第2の面10Y側には、DAF30が配置されている。基板10は、DAF30を介してフレームに固定された保持シート22に貼着されている。
(2)保護膜形成工程
基板の第1の面に保護膜を形成し、樹脂被覆基板を得る。
保護膜は、上記樹脂組成物を、例えばシート状に成型した後、このシートを第1の面に貼り付けるか、あるいは、上記樹脂組成物を、スピンコート、スプレー塗布あるいは印刷等の方法を用いて第1の面に塗布することにより形成される。樹脂組成物を塗布した後、乾燥処理を行ってもよい。スピンコートやスプレー塗布に用いられる樹脂組成物の粘度は、一般に小さい。そのため、無機フィラーは保護膜中で沈殿し易い。本実施形態の親水化フィラーは粒径が小さいため、このような塗布法を用いる場合にも、沈殿は抑制される。
図6は、本実施形態に係る保護膜形成工程後の基板を模式的に示す断面図である。基板10の第1の面10Xに、保護膜40が形成されている。
(3)開口形成工程
保護膜の一部を除去して、基板の一部を露出させる開口を形成する。
開口は、分割領域における保護膜および配線層を、例えばレーザスクライビングすることにより形成される。分割領域における配線層の除去は、後述する基板エッチング工程において行ってもよい。この場合、配線層を除去するためのプラズマを発生させる条件と、基板をエッチングするためのプラズマを発生させる条件とは異なり得る。
レーザスクライビングに使用されるレーザ光の周波数は特に限定されないが、例えば、1~200kHzであり、高周波になるほど高速加工が可能となる。レーザ光のレーザ発振機構は特に限定されず、レーザ発振の媒体として半導体を用いる半導体レーザ、媒体として炭酸ガス(CO)等の気体を用いる気体レーザ、YAG等を用いる固体レーザ、および、ファイバレーザ等が挙げられる。レーザ発振器も特に限定されないが、基板に与える熱影響が小さい点で、パルスレーザ光を発振するパルスレーザ発振器であってよい。
レーザ光のパルス幅は特に限定されないが、熱影響がより小さくなる点で、500ナノ秒以下であることが好ましく、200ナノ秒以下であることがより好ましい。レーザ光の波長も特に限定されず、通常用いられる紫外線域(波長200~400nm)の波長であってよい。
図7は、本実施形態に係る開口形成工程後の基板を模式的に示す断面図である。分割領域102における保護膜40および配線層12が除去されて、開口から半導体層11が露出している。
(4)個片化工程
開口から露出する基板をプラズマによりエッチングして、基板を個片化する。本実施形態では、基板をエッチングする工程(基板エッチング工程)の後、DAFがプラズマによりエッチングされる(樹脂エッチング工程)。
個片化工程で使用されるプラズマ処理装置の一実施形態を具体的に説明する。図8は、プラズマ処理装置の構造を概略的に示す断面図である。図8では、基板およびDAFが搬送キャリアに保持されている。プラズマ処理装置の構造は、これに限定されるものではない。
(プラズマ処理装置)
プラズマ処理装置100は、ステージ111を備えている。搬送キャリア20は、保持シート22の基板10を保持している面が上方を向くように、ステージ111に搭載される。ステージ111は、搬送キャリア20の全体を載置できる程度の大きさを備える。ステージ111の上方には、基板10の少なくとも一部を露出させるための窓部124Wを有するカバー124が配置されている。カバー124には、フレーム21がステージ111に載置されている状態のとき、フレーム21を押圧するための押さえ部材107が配置されている。押さえ部材107は、フレーム21と点接触できる部材(例えば、コイルバネや弾力性を有する樹脂)であることが好ましい。これにより、フレーム21およびカバー124の熱が互いに影響し合うことを抑制しながら、フレーム21の歪みを矯正することができる。
ステージ111およびカバー124は、真空チャンバ103内に配置されている。真空チャンバ103は、上部が開口した概ね円筒状であり、上部開口は蓋体である誘電体部材108により閉鎖されている。真空チャンバ103を構成する材料としては、アルミニウム、ステンレス鋼(SUS)、表面をアルマイト加工したアルミニウム等が例示できる。誘電体部材108を構成する材料としては、酸化イットリウム(Y23)、窒化アルミニウム(AlN)、アルミナ(Al23)、石英(SiO2)等の誘電体材料が例示できる。誘電体部材108の上方には、上部電極としての第1の電極109が配置されている。第1の電極109は、第1の高周波電源110Aと電気的に接続されている。ステージ111は、真空チャンバ103内の底部側に配置される。
真空チャンバ103には、ガス導入口103aが接続されている。ガス導入口103aには、プラズマ発生用ガス(プロセスガス)の供給源であるプロセスガス源112およびアッシングガス源113が、それぞれ配管によって接続されている。また、真空チャンバ103には、排気口103bが設けられており、排気口103bには、真空チャンバ103内のガスを排気して減圧するための真空ポンプを含む減圧機構114が接続されている。真空チャンバ103内にプロセスガスが供給された状態で、第1の電極109に第1の高周波電源110Aから高周波電力が供給されることにより、真空チャンバ103内にプラズマが発生する。
ステージ111は、それぞれ略円形の電極層115と、金属層116と、電極層115および金属層116を支持する基台117と、電極層115、金属層116および基台117を取り囲む外周部118とを備える。外周部118は導電性および耐エッチング性を有する金属により構成されており、電極層115、金属層116および基台117をプラズマから保護する。外周部118の上面には、円環状の外周リング129が配置されている。外周リング129は、外周部118の上面をプラズマから保護する役割をもつ。電極層115および外周リング129は、例えば、上記の誘電体材料により構成される。
電極層115の内部には、静電吸着(Electrostatic Chuck)用電極(以下、ESC電極119と称す。)と、第2の高周波電源110Bに電気的に接続された第2の電極120とが配置されている。ESC電極119には、直流電源126が電気的に接続されている。静電吸着機構は、ESC電極119および直流電源126により構成されている。静電吸着機構によって、保持シート22はステージ111に押し付けられて固定される。以下、保持シート22をステージ111に固定する固定機構として、静電吸着機構を備える場合を例に挙げて説明するが、これに限定されない。保持シート22のステージ111への固定は、図示しないクランプによって行われてもよい。
金属層116は、例えば、表面にアルマイト被覆を形成したアルミニウム等により構成される。金属層116内には、冷媒流路127が形成されている。冷媒流路127は、ステージ111を冷却する。ステージ111が冷却されることにより、ステージ111に搭載された保持シート22が冷却されるとともに、ステージ111にその一部が接触しているカバー124も冷却される。これにより、基板10や保持シート22が、プラズマ処理中に加熱されることによって損傷されることが抑制される。冷媒流路127内の冷媒は、冷媒循環装置125により循環される。
ステージ111の外周付近には、ステージ111を貫通する複数の支持部122が配置されている。支持部122は、搬送キャリア20のフレーム21を支持する。支持部122は、第1の昇降機構123Aにより昇降駆動される。搬送キャリア20が真空チャンバ103内に搬送されると、所定の位置まで上昇した支持部122に受け渡される。支持部122の上端面がステージ111と同じレベル以下にまで降下することにより、搬送キャリア20は、ステージ111の所定の位置に載置される。
カバー124の端部には、複数の昇降ロッド121が連結しており、カバー124を昇降可能にしている。昇降ロッド121は、第2の昇降機構123Bにより昇降駆動される。第2の昇降機構123Bによるカバー124の昇降の動作は、第1の昇降機構123Aとは独立して行うことができる。
制御装置128は、第1の高周波電源110A、第2の高周波電源110B、プロセスガス源112、アッシングガス源113、減圧機構114、冷媒循環装置125、第1の昇降機構123A、第2の昇降機構123Bおよび静電吸着機構を含むプラズマ処理装置100を構成する要素の動作を制御する。図9は、本実施形態で使用されるプラズマ処理装置のブロック図である。
基板10のエッチングは、基板10が保持された搬送キャリア20を真空チャンバ内に搬入し、基板10がステージ111に載置された状態で行われる。
基板10の搬入の際、真空チャンバ103内では、昇降ロッド121の駆動により、カバー124が所定の位置まで上昇している。図示しないゲートバルブが開いて搬送キャリア20が搬入される。複数の支持部122は、上昇した状態で待機している。搬送キャリア20がステージ111上方の所定の位置に到達すると、支持部122に搬送キャリア20が受け渡される。搬送キャリア20は、保持シート22の粘着面22Xが上方を向くように、支持部122の上端面に受け渡される。
搬送キャリア20が支持部122に受け渡されると、真空チャンバ103は密閉状態に置かれる。次に、支持部122が降下を開始する。支持部122の上端面が、ステージ111と同じレベル以下にまで降下することにより、搬送キャリア20は、ステージ111に載置される。続いて、昇降ロッド121が駆動する。昇降ロッド121は、カバー124を所定の位置にまで降下させる。このとき、カバー124に配置された押さえ部材107がフレーム21に点接触できるように、カバー124とステージ111との距離は調節されている。これにより、フレーム21が押さえ部材107によって押圧されるとともに、フレーム21がカバー124によって覆われ、基板10は窓部124Wから露出する。
カバー124は、例えば、略円形の外形輪郭を有したドーナツ形であり、一定の幅および薄い厚みを備えている。窓部124Wの直径はフレーム21の内径よりも小さく、その外径はフレーム21の外径よりも大きい。したがって、搬送キャリア20をステージの所定の位置に搭載し、カバー124を降下させると、カバー124は、フレーム21を覆うことができる。窓部124Wからは、基板10の少なくとも一部が露出する。
カバー124は、例えば、セラミックス(例えば、アルミナ、窒化アルミニウムなど)や石英などの誘電体や、アルミニウムあるいは表面がアルマイト処理されたアルミニウムなどの金属で構成される。押さえ部材107は、上記の誘電体や金属の他、樹脂材料で構成され得る。
搬送キャリア20が支持部122に受け渡された後、直流電源126からESC電極119に電圧を印加する。これにより、保持シート22がステージ111に接触すると同時にステージ111に静電吸着される。なお、ESC電極119への電圧の印加は、保持シート22がステージ111に載置された後(接触した後)に、開始されてもよい。
エッチングが終了すると、真空チャンバ103内のガスが排出され、ゲートバルブが開く。複数の素子チップを保持する搬送キャリア20は、ゲートバルブから進入した搬送機構によって、プラズマ処理装置100から搬出される。搬送キャリア20が搬出されると、ゲートバルブは速やかに閉じられる。搬送キャリア20の搬出プロセスは、上記のような搬送キャリア20をステージ111に搭載する手順とは逆の手順で行われてもよい。すなわち、カバー124を所定の位置にまで上昇させた後、ESC電極119への印加電圧をゼロにして、搬送キャリア20のステージ111への吸着を解除し、支持部122を上昇させる。支持部122が所定の位置まで上昇した後、搬送キャリア20は搬出される。
(4-1)基板エッチング工程
半導体層をエッチングするプラズマ(第1のプラズマP1)の発生条件は、半導体層の材質などに応じて設定される。
半導体層は、例えば、ボッシュプロセスによりプラズマエッチングされる。ボッシュプロセスでは、半導体層が深さ方向に垂直にエッチングされる。半導体層がSiを含む場合、ボッシュプロセスは、堆積ステップと、堆積膜エッチングステップと、Siエッチングステップとを順次繰り返すことにより、半導体層を深さ方向に掘り進む。
堆積ステップは、例えば、プロセスガスとしてCを150sccm~250sccmで供給しながら、真空チャンバ内の圧力を15Pa~25Paに調整し、第1の高周波電源から第1の電極への投入電力を1500W~2500Wとして、第2の高周波電源から第2の電極への投入電力を0W~50Wとして、2秒間~15秒間、処理する条件で行われる。
堆積膜エッチングステップは、例えば、プロセスガスとしてSFを200sccm~400sccmで供給しながら、真空チャンバ内の圧力を5Pa~15Paに調整し、第1の高周波電源から第1の電極への投入電力を1500W~2500Wとして、第2の高周波電源から第2の電極への投入電力を300W~1000Wとして、2秒間~10秒間、処理する条件で行われる。
Siエッチングステップは、例えば、プロセスガスとしてSFを200sccm~400sccmで供給しながら、真空チャンバ内の圧力を5Pa~15Paに調整し、第1の高周波電源から第1の電極への投入電力を1500W~2500Wとして、第2の高周波電源から第2の電極への投入電力を50W~500Wとして、10秒間~20秒間、処理する条件で行われる。
上記のような条件で、堆積ステップ、堆積膜エッチングステップ、および、Siエッチングステップを繰り返すことにより、Siを含む半導体層は、10μm/分~20μm/分の速度で深さ方向に垂直にエッチングされ得る。
なお、金属材料を含む配線層は、以下のような条件で発生させたプラズマ(第3のプラズマP3)によりエッチングされ得る。例えば、プロセスガスとしてCFとArの混合ガス(CF:Ar=1:4)を150sccm~250sccmで供給しながら、真空チャンバ内の圧力を0.2Pa~1.5Paに調整する。第1の高周波電源から第1の電極に1500W~2500W、周波数13.56MHzの高周波電力を供給するとともに、第2の高周波電源から第2の電極に500W~1800W、周波数100kHz以上(例えば、400kHz~500kHz、あるいは、13.56MHz)の高周波電力を投入する。
図10は、本実施形態に係る基板エッチング工程後の基板を模式的に示す断面図である。分割領域102における半導体層11が除去されて、開口からDAF30が露出している。
(4-2)樹脂エッチング工程
次に、開口から露出するDAFをエッチングし、DAFを素子チップに対応するように分断する。これにより、複数の素子チップが、素子チップ毎に分断されたDAFを介して保持シートに保持された状態で得られる。
基板エッチング工程および樹脂エッチング工程で使用されるプラズマ処理装置は同じであってもよく、異なっていてもよい。同じプラズマ処理装置を使用する場合、両方のエッチング工程は連続して行われてもよい。
DAFをエッチングするプラズマ(第2のプラズマP2)の発生条件は、エッチングされるDAFの材質に応じて設定される。
DAFが、樹脂と無機フィラーとを含む樹脂組成物により形成される場合、第2のプラズマP2は、酸素およびフッ素を含むプロセスガスを用いて発生させることが好ましい。酸素を含むガスから発生する酸素ラジカルは、樹脂等の有機材料との反応性が高い。フッ素を含むガスから発生するフッ素ラジカルは、無機フィラーとの反応性が高い。そのため、酸素およびフッ素を含むプロセスガスを用いると、無機フィラーを含むDAFを効率的にエッチングすることができるとともに、無機フィラーの飛散が抑制され易くなる。酸素およびフッ素を含むプロセスガスとしては、例えば、酸素ガス(O)と、フッ素含有ガス(SF、CF)との混合ガスが挙げられる。上記混合ガスにおけるフッ素含有ガスの流量比は、例えば5%以上である。
第2のプラズマP2のその他の発生条件として、例えば、真空チャンバ内の圧力を5Pa~10Paにすることが好ましい。さらに、第2の電極に500W~1000Wの高周波電力を投入して、ステージに高いバイアス電圧をかけることが好ましい。これにより、エッチングのイオン性が高まって、無機フィラーの飛散がさらに抑制され易くなる。ただし、バイアス電圧が高くなると、ステージ上のDAFの温度が高くなり易い。そこで、ステージを例えば15℃以下に冷却して、DAFのエッチング中のDAFの温度を、50℃以下に維持することが好ましい。
DAFのエッチングは、具体的には以下の条件で行われ得る。酸素ガス(流量350sccm)とSF(流量50sccm)との混合ガスを、プロセスガスとして真空チャンバ内に供給しながら、真空チャンバ内の圧力を5Pa~10Paに維持する。第1の電極に3000W~5000Wの高周波電力を投入するとともに、ステージに500W~1000Wの高周波電力を投入する。これにより、1.5μm/分~4μm/分程度のエッチング速度で、DAFがエッチングされる。
図11は、本実施形態に係る樹脂エッチング工程後の基板(素子チップ)を模式的に示す断面図である。分割領域102におけるDAF30が除去されて、複数の素子チップ200が形成されている。
(5)保護膜除去工程
個片化工程の後、保護膜を基板から除去する。保護膜は、水または水を含む洗浄液を接触させて、保護膜の少なくとも一部を溶解させることにより除去される。本実施形態において、保護膜は水溶性樹脂を含むため、水洗により保護膜を除去することができる。親水化フィラーは、平均粒径が小さく、かつ、保護膜中に均一に分散しているため、溶解した水溶性樹脂とともに容易に押し流されて基板上から除去される。
水洗には、水または水を含む洗浄液が用いられる。洗浄液は、水とともに、水溶性樹脂を溶解させることができる非水溶媒を含んでもよい。非水溶媒としては、上記した樹脂組成物に含まれる水溶性樹脂の有機溶媒が挙げられる。
水または洗浄液を個片化された基板(すなわち素子チップ)に接触させる方法は特に限定されない。例えば、水または洗浄液を、素子チップの第1の面側から滴下すればよい。
図12は、本実施形態に係る保護膜除去工程後の素子チップを模式的に示す断面図である。保護膜40に含まれる親水化フィラーは、水溶性樹脂とともに除去されている。
(6)ピックアップ工程
素子チップを、分断されたDAFとともに保持シートから取り外す。
素子チップは、例えば、保持シートの非粘着面側から保持シートおよびDAFとともに突き上げピンで突き上げる。これにより、素子チップの少なくとも一部は、保持シートから浮き上がる。その後、ピックアップ装置により、素子チップは保持シートから取り外される。
本発明の素子チップの製造方法によれば、所望の素子チップが高品質で得られるため、種々の基板から素子チップを製造する方法として有用である。本発明の樹脂組成物および樹脂被覆基板によれば、所望の素子チップが高品質で得られるため、種々の素子チップを製造する方法に好適に用いられる。
10:基板
10X:第1の面
10Y:第2の面
101:素子領域
102:分割領域
11:半導体層
12:配線層
14:絶縁膜
20:搬送キャリア
21:フレーム
21a:ノッチ
21b:コーナーカット
22:保持シート
22X:粘着面
22Y:非粘着面
30:DAF
40:保護膜
100:プラズマ処理装置
103:真空チャンバ
103a:ガス導入口
103b:排気口
108:誘電体部材
109:第1の電極
110A:第1の高周波電源
110B:第2の高周波電源
111:ステージ
112:プロセスガス源
113:アッシングガス源
114:減圧機構
115:電極層
116:金属層
117:基台
118:外周部
119:ESC電極
120:第2の電極
121:昇降ロッド
122:支持部
123A:第1の昇降機構
123B:第2の昇降機構
124:カバー
124W:窓部
125:冷媒循環装置
126:直流電源
127:冷媒流路
128:制御装置
129:外周リング
200:素子チップ

Claims (8)

  1. 第1の面および前記第1の面とは反対側の第2の面を有する基板を準備する準備工程と、
    前記基板の前記第1の面を被覆する保護膜を形成する保護膜形成工程と、
    前記保護膜の一部を除去して、前記基板の一部を露出させる開口を形成する開口形成工程と、
    前記開口から露出する前記基板をプラズマによりエッチングして、前記基板を個片化する個片化工程と、
    前記個片化工程の後、前記保護膜を前記基板から除去する保護膜除去工程と、を備え、
    前記保護膜は、水溶性樹脂と親水化処理された無機フィラーとを含み、
    前記無機フィラーの平均粒径は10nm以上、1μm以下であり、
    前記保護膜に占める前記無機フィラーの体積割合は、40%以上、80%以下であり、
    前記保護膜除去工程では、前記保護膜に水または水を含む洗浄液を接触させて、前記保護膜の少なくとも一部を溶解させて除去する、素子チップの製造方法。
  2. 第1の面および前記第1の面とは反対側の第2の面を有する基板を準備する準備工程と、
    前記基板の前記第1の面を被覆する保護膜を形成する保護膜形成工程と、
    前記保護膜の一部を除去して、前記基板の一部を露出させる開口を形成する開口形成工程と、
    前記開口から露出する前記基板をプラズマによりエッチングして、前記基板を個片化する個片化工程と、
    前記個片化工程の後、前記保護膜を前記基板から除去する保護膜除去工程と、を備え、
    前記保護膜は、水溶性樹脂と親水化処理された無機フィラーとを含み、
    前記無機フィラーの平均粒径は10nm以上、1μm以下であり、
    前記保護膜除去工程では、前記保護膜に水または水を含む洗浄液を接触させて、前記保護膜の少なくとも一部を溶解させて除去し、
    前記無機フィラーは、炭素材料、金属炭酸塩、金属水酸化物および金属ケイ酸塩よりなる群から選択される少なくとも1種を含む、素子チップの製造方法。
  3. 前記保護膜形成工程において、前記水溶性樹脂と前記親水化処理された無機フィラーとを含む樹脂組成物が、スピンコート法、スプレー法または印刷により前記基板に塗布される、請求項1または2に記載の素子チップの製造方法。
  4. 前記基板の前記第2の面には、樹脂層が配置されており、
    前記個片化工程において、前記基板がエッチングされた後、前記樹脂層がプラズマによりエッチングされる、請求項1~のいずれか一項に記載の素子チップの製造方法。
  5. 半導体を含む基板と、前記基板を覆う保護膜と、を備え、
    前記保護膜は、水溶性樹脂と親水化処理された無機フィラーとを含み、
    前記無機フィラーの平均粒径は10nm以上、1μm以下であり、
    前記保護膜に占める前記無機フィラーの体積割合は、40%以上、80%以下である、樹脂被覆基板。
  6. 半導体を含む基板と、前記基板を覆う保護膜と、を備え、
    前記保護膜は、水溶性樹脂と親水化処理された無機フィラーとを含み、
    前記無機フィラーの平均粒径は10nm以上、1μm以下であり、
    前記無機フィラーは、炭素材料、金属炭酸塩、金属水酸化物および金属ケイ酸塩よりなる群から選択される少なくとも1種を含む、樹脂被覆基板。
  7. 半導体を含む基板を被覆する保護膜を形成するための樹脂組成物であって、
    水溶性樹脂と親水化処理された無機フィラーとを含み、
    前記無機フィラーの平均粒径は10nm以上、1μm以下であり、
    前記樹脂組成物の不揮発成分に占める前記無機フィラーの体積割合は、40%以上、80%以下である、樹脂組成物。
  8. 半導体を含む基板を被覆する保護膜を形成するための樹脂組成物であって、
    水溶性樹脂と親水化処理された無機フィラーとを含み、
    前記無機フィラーの平均粒径は10nm以上、1μm以下であり、
    前記無機フィラーは、炭素材料、金属炭酸塩、金属水酸化物および金属ケイ酸塩よりなる群から選択される少なくとも1種を含む、樹脂組成物。
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