JP7315894B2 - 車両のステップ装置 - Google Patents
車両のステップ装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7315894B2 JP7315894B2 JP2019196858A JP2019196858A JP7315894B2 JP 7315894 B2 JP7315894 B2 JP 7315894B2 JP 2019196858 A JP2019196858 A JP 2019196858A JP 2019196858 A JP2019196858 A JP 2019196858A JP 7315894 B2 JP7315894 B2 JP 7315894B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- link
- water
- bush
- vehicle
- vehicle body
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Vehicle Step Arrangements And Article Storage (AREA)
- Pivots And Pivotal Connections (AREA)
Description
そこで、こうした車両では乗員の乗降を支援するため、乗降口の下側にステップを設けて、乗員の乗降性を図ることが行われている。
ステップ装置には、ステップが邪魔とならないようステップを可動させる可動式がある。具体的には、車体下面の格納位置にステップを格納させ、ステップの利用時に同ステップが乗降口の下側から外側の乗降位置まで変位可能とした構造をいう。
そこで、ステップ装置に適用されるリンク機構には、「しまり嵌め」構造の節部でなく、芯ずれの許容が可能な「すきま嵌め」構造の節部、具体的にはリンク部材間に挿通されるリンクシャフトと、リンク部材に支持されてリンクシャフトに遊動嵌合されるブッシュ(すべり軸受)とを組み合わせた節部が検討されるようになった。
このため、雨天走行時や洗車時などで、車体下面の配置されたリンク機構が被水した場合、リンク部材を伝わる水や前輪から飛び散る水などが、リンクシャフトの外周面を伝わり、リンクシャフトとブッシュとの間の微小なクリアランスへ侵入することがある(毛細管現象による)。
そこで、本発明の目的は、リンクシャフトとブッシュ間へ水が侵入することを要因としたステップ装置の作動不良が防げる車両のステップ装置を提供することにある。
また、ブッシュの突合せ部を、水がかかりにくい下側にする。
それ故、リンクシャフトとブッシュ間へ水が侵入することを要因としたステップ装置の作動不良を防ぐことができる。
図1は、例えば1BOX車と称される車両1の一部の外観を示していて、図1(a),(b)中の符号2は、同車両1の車体を示している。
車体2の左右両側(運転席側、助手席側)には、フロント乗降口5、同フロント乗降口5を開閉するヒンジ式のフロントドア5a、リヤ乗降口7、リヤ乗降口7を開閉するがスライド式のリヤドア7aが設けられる(いずれも片側しか図示していない)。
また図1および図2に示されるように車体2の下面には、助手席側のフロント乗降口5およびリヤ乗降口7の下側に位置して、ステップ装置21が設けられている。ステップ装置21は、例えばフロント乗降口5からリヤ乗降口7までに渡る全長をもつサイドステップ23(本願のステップに相当)を有している。
このサイドステップ23の長手方向両端側(フロント側、リヤ側)が一対のリンク機構、具体的には例えば図3および図4に示される4節のフロントリンク機構25a(本願のリンク機構に相当)や、図5および図6に示されるフロントリンク機構25aと同様の4節のリヤリンク機構25b(本願のリンク機構に相当)を介して、車体2の下面に支持される。
例えば図2~図4に示されるようにフロントリンク機構25aは、サイドステップ23の基端側から車幅方向内側へ延びる二股形のリンクアーム27や、アーム長の異なる二種類の中間リンク29,31や、C字形断面のリンクブラケット33など、複数のリンク部材をもつ。
このうちリンクブラケット33は、図2および図3に示されるように同ブラケット33の前後両側へそれぞれ張り出した二対の取付脚35,37を介して、車体2の骨格部材をなす車幅方向最外側を通るサイドシル11や、サイドシル11の内側を通るサイドフレーム13の下面に固定、例えばボルト部材41にて締結される。
リンクブラケット33の前端側の側壁34間に、中間リンク29の二股部29a、中間リンク31の一方のボス部31aが並んで嵌挿される。そして、リンクブラケット33の一対の側壁34と、二股部29aをなす側壁30や、ボス部31aとが、それぞれ節部39を介して回動自在に支持される。
他方、リヤリンク機構25bは、図5および図6に示されるようにリンクブラケット33に電動モータを駆動源とした駆動ユニット43を設置して、中間リンク29の節部39を駆動力の伝達に用いる構造としただけで、残る各部は、いずれもフロントリンク機構25aと同じ構造である。
ちなみに、駆動ユニット43は、図示はしないがECUに接続され、例えばドアスイッチ(図示しない)のオンオフ、すなわちフロントドア5a、リヤドア7aの開閉動に連動して、サイドステップ23が作動する構造となっている。
そのため、リンク機構25a,25bの節部39には、芯ずれの許容ができる「すきま嵌め」構造が採用されている。
ちなみに、リヤリンク機構25bにおいては、リンク機構25aとは異なり、駆動ユニット43から延びるモータシャフトが中間リンク29に圧入固定(挿通)される構造が採用されていて、モータシャフト自体がリンクシャフト45aを兼ねる。
ちなみに、各リンクシャフト45a,45b(モータシャフト以外)はいずれも、例えば一端部には、つば部(図示しない)が形成され、他端部には、抜止め具、例えばEリング46が装着され、軸方向へ抜け出ることはない。
図7には、その代表的な構造として、図2中の中間リンク31の上側の節部39の構造が挙げられている。
ここでは、はっ水層49は、水をはじくはっ水剤を、リンクシャフト45aのうち、ブッシュ46a端近くの内周面と臨む外周面部分47aから、リンクブラケット33の側壁34の通孔に臨む外周面部分47bまで連続してコーティングして形成される。
またブッシュ46aには、太径のリンクシャフト45aと組み合せるため、図4(b)および図6(b)に示されるように平板(図示しない)を筒形に曲成して端部同士を突き合わせた本体部51aを形成し、同本体部51aの一端部に外側へ張り出すフランジ部51bを曲成した筒状構造が用いられる。このブッシュ46a自身にも侵入する水に対する対策が施されている。
これにより、たとえ雨天走行中、車両1の前輪1a(図1に図示)で跳ね上げた水をブッシュ46aで浴びたとしても、水の侵入を受けやすい突合せ部51cは、水のかかりにくい位置、ここでは最も水がかかりにくい姿勢となる下側、すなわち突合せ部51cが真下へ向く姿勢に位置決められている。
これにより、たとえ水がブッシュ46aの下側で滞留することがあっても、切込み部51dで、滞留した水の表面張力をせん断して、速やかに外部へ排出されるようにしている。つまり、水の滞留を防ぐ手段が講じられている。
例えば車外の乗員が、リヤドア7aを開く操作を行うとする。すると、リヤドア7aの開動作に連動して、図2中の矢印αのように車体下面の格納位置Aで格納されていたサイドステップ23は、駆動ユニット43、4節のリンク機構25a,25bにより、下方へスイングされながら乗降位置Bへ至る。
一方、車両の雨天走行時、例えば図7に示されるように車両1の前輪1aが跳ね上げた水hが、サイドステップ23の両端側に有るフロントリンク機構25aにかかるとする(被水)。
このときは、リンクシャフト45aの外周面上に設けられているはっ水層49のはっ水効果により、同水hが、リンクシャフト45aの外側やブッシュ46aの外側へはじかれる。
このことから、低外気温下の車両放置といった環境下での水の氷結、すなわちリンクシャフト45aとブッシュ46a間での氷結が防げ、氷結を要因としたステップ装置21の作動不良を防ぐことができる。
もちろん、他のリンクシャフト45bとブッシュ46b間の水の侵入についても、こうした作用効果は奏する。
しかも、平板を筒形に曲成して端部同士を突き合わせたブッシュ46a(46b)は、突合せ部51cを格納状態のとき下向きになるよう配置してあるので、雨天走行時の前輪1aから跳ね上がる水hに対しても侵入しにくく、水hの侵入防止効果を助け、氷結防止に貢献する。
以上、一実施形態によれば、リンクシャフト45a、45bとブッシュ46a、46b間へ水が侵入することを要因としたステップ装置21の作動不良を防ぐことができる。
しかも、はっ水層49は、水だけでなく、泥や埃の侵入を防ぐこともでき、併せて泥や埃を要因とした異音の発生が防げる利点もある。
21 ステップ装置
23 サイドステップ(ステップ)
25a,25b フロントリンク機構,リヤリンク機構(リンク機構)
27,29,31,33 リンクアーム,中間リンク,リンクブラケット
39 節部
45a,45b リンクシャフト
46a,46b ブッシュ
49 はっ水層
51b フランジ部
51c 突合せ部
51d 切込み部
Claims (3)
- 車体に配置され、乗員の乗降を支援するステップと、
前記車体の下面に設けられ、前記ステップを車体下面の格納位置と車体から張り出した乗降位置との間を変位可能に支持するリンク機構とを有し、
前記リンク機構が、複数のリンク部材と、同リンク部材間を回動可能に支持する節部とを有する車両のステップ装置であって、
前記節部は、前記リンク部材間に挿通されるリンクシャフトと、リンク部材に支持され前記リンクシャフトと遊動嵌合されるブッシュとを有して構成され、
前記リンクシャフトは、少なくとも前記ブッシュの端部の内面に臨む外周面部分と当該ブッシュの端部から外側のブッシュ近傍の外周面部分との間に渡り設けたはっ水層を有し、
前記ブッシュは、平板を筒形に曲成して端部同士を突き合わせて形成され、
前記ブッシュが、前記ステップの格納状態において、筒形の突合せ部が下向きとなるよう位置決められる
ことを特徴とする車両のステップ装置。 - 前記はっ水層は、前記リンクシャフトの外周面にはっ水剤をコーティングしてなる
ことを特徴とする請求項1に記載の車両のステップ装置。 - 前記ブッシュは、筒形の端部に外側へ張り出すフランジ部を有し、
前記突合せ部と対応するフランジ部分には切込み部を有する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の車両のステップ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019196858A JP7315894B2 (ja) | 2019-10-30 | 2019-10-30 | 車両のステップ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019196858A JP7315894B2 (ja) | 2019-10-30 | 2019-10-30 | 車両のステップ装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2021070366A JP2021070366A (ja) | 2021-05-06 |
JP7315894B2 true JP7315894B2 (ja) | 2023-07-27 |
Family
ID=75714070
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019196858A Active JP7315894B2 (ja) | 2019-10-30 | 2019-10-30 | 車両のステップ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7315894B2 (ja) |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007239838A (ja) | 2006-03-07 | 2007-09-20 | Oiles Ind Co Ltd | 鍔付円筒軸受ブッシュ及びその製造方法並びに該鍔付円筒軸受ブッシュを用いたヒンジ構造 |
JP2013027891A (ja) | 2011-07-27 | 2013-02-07 | Oiles Corp | 鍔付円筒巻きブッシュの製造装置及びその製造方法並びにその固定方法 |
US20180281687A1 (en) | 2017-03-29 | 2018-10-04 | Ford Global Technologies, Llc | Linkage for retractable running board |
US20190294196A1 (en) | 2016-12-09 | 2019-09-26 | Anhui Aggeus Auto-Tech Co., Ltd. | Electric pedal for automobiles |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3082896B2 (ja) * | 1994-05-27 | 2000-08-28 | 株式会社三協精機製作所 | 磁性材料の保持装置及びメッキ装置 |
JPH09144810A (ja) * | 1995-11-27 | 1997-06-03 | Kawasaki Heavy Ind Ltd | 構造物用3次元免震装置 |
-
2019
- 2019-10-30 JP JP2019196858A patent/JP7315894B2/ja active Active
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007239838A (ja) | 2006-03-07 | 2007-09-20 | Oiles Ind Co Ltd | 鍔付円筒軸受ブッシュ及びその製造方法並びに該鍔付円筒軸受ブッシュを用いたヒンジ構造 |
JP2013027891A (ja) | 2011-07-27 | 2013-02-07 | Oiles Corp | 鍔付円筒巻きブッシュの製造装置及びその製造方法並びにその固定方法 |
US20190294196A1 (en) | 2016-12-09 | 2019-09-26 | Anhui Aggeus Auto-Tech Co., Ltd. | Electric pedal for automobiles |
US20180281687A1 (en) | 2017-03-29 | 2018-10-04 | Ford Global Technologies, Llc | Linkage for retractable running board |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2021070366A (ja) | 2021-05-06 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7111859B2 (en) | Moveable side step for a vehicle | |
US10363968B2 (en) | Rocker assembly for autonomous vehicle | |
JP3651602B2 (ja) | 変速機操作装置 | |
JP2008265693A (ja) | 自動車の側部構造 | |
JP7315894B2 (ja) | 車両のステップ装置 | |
KR101628579B1 (ko) | 시트 쿠션의 틸팅 장치 | |
JP2008230458A (ja) | 自動車の車体側部構造 | |
JP2007326529A (ja) | 車両のスタビライザ装置 | |
JP7261371B2 (ja) | 車両のステップ装置 | |
JP4544138B2 (ja) | スイングスライドドア | |
EP2289721A1 (en) | Door for a cabin of an industrial vehicle and cabin comprising such door | |
JP2004237754A (ja) | スプリングブラケット構造 | |
JP2878621B2 (ja) | ドア装置 | |
JP2008013129A (ja) | 車両のサイドシル構造 | |
JP2008184041A (ja) | ワイパ装置及びワイパ装置用防水カバー | |
JP2008207680A (ja) | 自動車のドア構造 | |
KR20080036513A (ko) | 건설 기계 | |
JP6356719B2 (ja) | 車両用自動開閉装置 | |
JP7329168B2 (ja) | 車両のステップ装置 | |
US12059990B2 (en) | Entrance handrail | |
JP2005289263A (ja) | スライドドアのローラ取付け構造 | |
JP2011093419A (ja) | 車両 | |
JP2024067091A (ja) | スライドドアを備えた車両構造 | |
JPS61139516A (ja) | 車両用スライドドアのガイドレ−ル装置 | |
JP2009083801A (ja) | バンパ取付部の排気管プロテクタ構造 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20220502 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20230209 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20230301 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20230424 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20230531 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20230627 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7315894 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |