JP7312880B1 - 積層鉄心、及び積層鉄心の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
板状の鉄心片を複数積層して形成される、磁石挿入部を有する積層鉄心本体と、
前記磁石挿入部に挿入される磁石片と、
前記磁石挿入部の内面に前記磁石片が押付状態となるように前記磁石挿入部と前記磁石片との間に介在される接着部と、
前記磁石挿入部に前記磁石片を固定するように前記磁石挿入部と前記磁石片との間に充填される樹脂と、
を備えることにある。
前記接着部は、接着性を有する加熱発泡樹脂により形成されることが好ましい。
積層された前記鉄心片の間から前記磁石挿入部の内面にはみ出した前記加熱発泡樹脂によって前記接着部が形成されることが好ましい。
前記接着部は、接着性を有する加熱発泡樹脂シートにより形成されることが好ましい。
板状の鉄心片が複数積層されて形成される積層鉄心本体に設けられた磁石挿入部の内面に接着性を有する流動性の加熱発泡樹脂が付着された状態で磁石片を前記磁石挿入部に挿入する磁石片挿入工程と、
前記積層鉄心本体を加熱する加熱工程と、
前記磁石挿入部と前記磁石片との間の空隙に樹脂を充填して前記磁石片を前記磁石挿入部に固定する磁石片固定工程と、
包含することにある。
前記鉄心片が複数積層されたときに前記磁石挿入部の内面側にはみ出すように前記加熱発泡樹脂が塗布された前記鉄心片を複数積層することによって前記磁石挿入部の内面に前記加熱発泡樹脂が付着されることが好ましい。
前記磁石片挿入工程の前に、前記磁石片に接着性を有する加熱発泡樹脂シートを貼り付ける貼付工程を実施することが好ましい。
<ロータの概略構成>
図1は、本発明の第一実施形態に係る積層鉄心10Aを具備するロータ1の説明図である。図1(a)は、ロータ1の平面図であり、図1(b)は、ロータ1の側面図である。図1(a)及び(b)に示すように、ロータ1は、積層鉄心(以下、「ロータコア」と称する。)10Aと、ロータシャフト13とを備えている。ロータ1においては、円筒状のロータコア10Aの中心部にロータシャフト13が貫通状態で固定されている。ロータ1を具備するモータにおいては、ロータコア10Aの外周側に微少間隔を存してステータコア15が円環状に配設され、ステータコア15の図示しない電磁コイルから発生する磁束がロータコア10Aの外周部に流れるように構成されている。なお、図1(a)において、後述する磁石片25及び接着部30は、実際には樹脂35によって覆われて平面視で見ることができないが(底面視も同様)、後述する磁石挿入部55の内部での磁石片25、接着部30及び樹脂35の配置を分かり易くするため、磁石片25及び接着部30が平面視で見えるものとして描いている。
図1(a)の右側の部分拡大図に示すように、ロータコア10Aは、主として、ロータコア本体20、磁石片25、接着部30及び樹脂35を備えている。
図2は、ロータコア本体20の説明図である。図2(a)は、ロータコア本体20の平面図であり、図2(b)は、図2(a)のB-B矢視断面図である。図2(a)及び(b)に示すように、ロータコア本体20は、例えば、電磁鋼板の打抜き加工によって得られる、中心部が開口された円板状の鉄心片41を複数積層して形成される。鉄心片41は、中心部に形成されたシャフト挿通孔43を有するとともに、外周寄りの部分に周方向に所定の配置で形成された複数の磁石挿通孔45を有している。なお、図2(a)及び(b)において、後述する磁石挿入部55の内面に存する発泡性接着剤75については図示省略している。
図2(a)に示すように、複数の磁石挿入部55は、ロータコア本体20の外周寄りの部分に周方向に所定の配置で貫設されている。磁石挿入部55は、平面視の輪郭が矩形状(本例では長方形状)の孔によって形成されている。複数の磁石挿入部55において、ロータコア本体20の周方向に隣り合って対をなす磁石挿入部55(図2(a)中記号Cで示す一点鎖線の囲み枠で囲まれる二つの磁石挿入部55)を一組として、複数組の磁石挿入部55が周方向に一定間隔を存して円環状に配置されている。囲み枠Cで囲まれる対をなす一組の磁石挿入部55は、その平面視形状がロータコア本体20の径方向外側に向かって広がるような略Vの字状をなすように傾斜配置され、複数組の磁石挿入部55の全体がロータコア本体20の周方向においてジグザグ状に配置されている。
図3は、磁石片25の全体斜視図である。図3に示すように、磁石片25は、幅(W)に対して厚み(T)が相対的に小さく、幅(W)に対して上下方向の長さ(L)が相対的に大きいような四角柱状に形成されている。磁石片25は、磁石挿入部55に挿入されたときに、磁石挿入部55との間に所定の隙間が存するように断面形状(本例では長方形状)の大きさが設定されている。磁石片25の長さ(L)は、ロータコア本体20(磁石挿入部55)の上下方向の長さよりも若干小さく設定されている。本例の磁石片25としては、例えば、ネオジム焼結磁石等の焼結磁石が用いられており、未着磁状態で磁石挿入部55に挿入・固定された後に着磁(磁化)される。
図1(a)の左側の部分拡大図に示すように、磁石片25と磁石挿入部55との間には、接着部30が介在されている。本例において、接着部30は、磁石挿入部55の第一内面61に、磁石片25の第一側面71が押付状態となるように、磁石挿入部55の第二内面62と磁石片25の第二側面72との間に介在されている。接着部30は、接着性を有する流動性の発泡性接着剤(本発明の「加熱発泡樹脂」に対応する。)75が発泡状態で硬化することによって形成されている。
図1(a)の右側の部分拡大図に示すように、磁石挿入部55と磁石片25との間には、磁石挿入部55に磁石片25を固定するように樹脂(モールド樹脂)35が充填されている。具体的には、図1(a)の左側の部分拡大図に示すように、樹脂35は、磁石挿入部55の第三内面63と磁石片25の第三側面73との間に充填されるとともに、磁石挿入部55の第四内面64と磁石片25の第四側面74との間に充填されている。樹脂35としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂が用いられる。樹脂35の充填は、磁石挿入部55と磁石片25との間に溶融状態で注入した後に、加熱硬化させることにより行われる。このように、樹脂35は、接着部30によって位置決めされた磁石片25を磁石挿入部55に固定する固定手段として機能する。
次に、上記のように構成されるロータコア10Aの製造方法について説明する。図5は、第一実施形態のロータコア10Aの製造方法の説明図(1)である。図5(a)は、液体の発泡性接着剤75が塗布された鉄心片41を含む複数の鉄心片41の積層前の状態を示す平面図である。図5(b)は、同鉄心片41の積層後の状態を示す平面図である。図5(c)は、発泡性接着剤75が塗布された鉄心片41を含む複数の鉄心片41の積層前の状態を示す縦断面図である。図5(d)は、同鉄心片41の積層後の状態を示す縦断面図である。
図5(d)に示すように、鉄心片41が複数積層されて構成されるロータコア本体20の上段、中段及び下段の適所にそれぞれ位置することになる所定の鉄心片41に、図5(a)及び(c)に示すように、発泡性接着剤75を塗布する。この際、鉄心片41が複数積層されたときに、発泡性接着剤75が磁石挿入部55の第二内面62(図2(a)参照)側から磁石挿入部55の内部へとはみ出すようにするため、図5(a)の部分拡大図に示すように、磁石挿通孔45における対向する二つの長辺のうち、鉄心片41のシャフト挿通孔43に近い側の長辺の近傍に発泡性接着剤75を塗布する。
図5(b)及び(d)に示すように、発泡性接着剤75が塗布された鉄心片41を含む複数の鉄心片41を積層すると、塗布された発泡性接着剤75が磁石挿入部55の内面側にはみ出し、はみ出した発泡性接着剤75が鉄心片41の外周面に付着し、磁石挿入部55の第二内面62の複数個所に発泡性接着剤75が付着された状態となる。
図6(a)に示すように、シャフト挿通部53の軸中心線Sを鉛直方向に向けた状態でロータコア本体20を搬送プレート100上に載置する。ここで、搬送プレート100は、その本体部分を構成する板状の搬送プレート本体101と、ロータコア本体20のシャフト挿通部53に対応するように搬送プレート本体101上に突設される主突起部103と、ロータコア本体20の磁石挿入部55に対応するように搬送プレート本体101上に突設される副突起部105とを備えている。主突起部103は、シャフト挿通部53に嵌合可能な突起であり、シャフト挿通部53に嵌合することにより、搬送プレート本体101に対するロータコア本体20の載置位置を定める位置決め手段として機能する。副突起部105は、磁石挿入部55に挿入された磁石片25の下面に当接可能な突起であり、磁石挿入部55に挿入される磁石片25の上下方向位置を定める位置決め手段として機能する。本例の副突起部105においては、磁石挿入部55に磁石片25が挿入されたときにその磁石片25の下面に当接して、磁石挿入部55に対して磁石片25が上下方向に片寄ることなく、磁石挿入部55と磁石片25との互いの上下方向中央位置が同じ高さ位置となるように、磁石挿入部55に対する磁石片25の上下方向位置を定めることができるようにその突出高さが設定されている。
次いで、図6(b)に示すように、ロータコア本体20における磁石挿入部55の第二内面62に付着している発泡性接着剤75と第一内面61との間に、未着磁の磁石片25を挿入する。挿入された磁石片25は、その下面が搬送プレート100の副突起部105に当接し、磁石挿入部55に対して上下方向に片寄ることなく、磁石挿入部55と当該磁石片25との互いの上下方向中央位置が同じ高さ位置となるように、磁石挿入部55に対する磁石片25の上下方向位置が定められる。
次いで、図示されない予熱装置を用いて、磁石片挿入済のロータコア本体20の全体を約170℃程度に加熱する。これにより、発泡性接着剤75は、磁石挿入部55の第二内面62と磁石片25の第二側面72との間に配された状態で加熱され、加熱されることによって発泡し発泡性接着剤75の厚みが増大する。発泡によって発泡性接着剤75の厚みが増大すると、磁石挿入部55の第一内面61に磁石片25の第一側面71が押付状態となる。その後、図6(c)に示すように、発泡性接着剤75が発泡状態で硬化して接着部30となり、磁石挿入部55の第一内面61に磁石片25を寄せて位置決めした状態が接着部30によって保持される。なお、ここでの加熱工程は、トランスファーモールド成形法における予熱工程を兼ねるものである。こうして、製造工程の合理化を図ることができる。
図7(a)に示すように、トランスファーモールド成形機300を用いたトランスファーモールド成形では、熱硬化性樹脂(例えば、熱硬化性エポキシ樹脂)からなる樹脂タブレット310を85℃程度に予熱した後に加熱上板301の収容部301aに投入する。投入された樹脂タブレット310は、加熱上板301の熱によって溶融し、溶融樹脂となる。
そして、磁石片固定工程を経たロータコア本体20を金型200から取り出し、図示されない着磁装置を用いて磁石片25を着磁することにより、ロータコア10Aが製造される。
<ロータの概略構成>
図8は、第二実施形態のロータコア10Bの内部構造を示す図である。図8(a)は、図1(a)のA-A矢視断面図である。図8(b)は、図8(a)のE部拡大図である。第二実施形態において、第一実施形態と同一又は同様のものについては、図に同一符号を付すに留めてその詳細な説明を省略することとし、以下においては、第二実施形態に特有の部分を中心に説明することとする。
図8(a)及び(b)に示すように、第二実施形態のロータコア10Bにおいて、磁石片25と磁石挿入部55との間には、接着部80が介在されている。本例において、接着部80は、磁石挿入部55の第一内面61に、磁石片25の第一側面71が押付状態となるように、磁石挿入部55の第二内面62と磁石片25の第二側面72との間に介在されている。接着部80は、発泡状態で硬化した接着性を有する加熱発泡樹脂シート85により形成されている。
次に、上記のように構成されるロータコア10Bの製造方法について説明する。図10は、第二実施形態のロータコア10Bの製造方法の説明図である。図10(a)は、搬送プレート100上にロータコア本体20を載置した状態図である。図10(b)は、加熱発泡樹脂シート85が貼り付けられた磁石片25を磁石挿入部55に挿入した状態図である。図10(c)は、加熱工程の実施によって磁石片25が位置決めされた状態図である。
図10(a)~(b)に示すように、加熱発泡樹脂シート85が予め貼り付けられた未着磁の磁石片25を、搬送プレート100上に載置されたロータコア本体20における磁石挿入部55の第二内面62との間に、加熱発泡樹脂シート85が介在するような状態となる向きで、磁石挿入部55に挿入する。挿入された磁石片25は、その下面が搬送プレート100の副突起部105に当接し、磁石挿入部55に対して上下方向に片寄ることなく、磁石挿入部55と当該磁石片25との互いの上下方向中央位置が同じ高さ位置となるように、磁石挿入部55に対する磁石片25の上下方向位置が定められる。
次いで、図示されない予熱装置を用いて、加熱発泡樹脂シート85及び磁石片25が組み込まれた状態のロータコア本体20の全体を約170℃程度に加熱する。これにより、加熱発泡樹脂シート85は、磁石挿入部55の第二内面62と磁石片25の第二側面72との間に配された状態で加熱され、加熱されることによって発泡してその厚みが増大する。発泡によって加熱発泡樹脂シート85の厚みが増大すると、磁石挿入部55の第一内面61に磁石片25の第一側面71が押付状態となり、加熱発泡樹脂シート85の第二側面89が磁石挿入部55の第二内面62に圧着される。こうして、図10(c)に示すように、磁石挿入部55の第一内面61に磁石片25を寄せた状態で位置決めすることができ、磁石挿入部55と磁石片25との間に介在するように発泡状態で硬化した加熱発泡樹脂シート85によって形成される接着部80により、磁石片25の位置決め状態が保持される。
次いで、第一実施形態で行われた磁石片固定工程及び着磁工程と同様の磁石片固定工程及び着磁工程を行うことにより、ロータコア10Bが製造される。
<ロータの概略構成>
図11は、本発明の第三実施形態に係るロータコア10Cを具備するロータ1の説明図である。図12は、第三実施形態のロータコア10Cの内部構造を示す図である。図12(a)は、図11(a)のF-F矢視断面図である。図12(b)は、図12(a)のG部拡大図である。第三実施形態において、第一実施形態及び第二実施形態と同一又は同様のものについては、図に同一符号を付すに留めてその詳細な説明を省略することとし、以下においては、第三実施形態に特有の部分を中心に説明することとする。
図11(a)並びに図12(a)及び(b)に示すように、第三実施形態のロータコア10Cにおいて、磁石片25と磁石挿入部55との間には、接着部30及び接着部80の両方が介在されている。本例において、接着部30及び接着部80は、磁石挿入部55の第一内面61に、磁石片25の第一側面71が押付状態となるように、磁石挿入部55の第二内面62と磁石片25の第二側面72との間に接着部30及び接着部80の当該記載順で介在されている。接着部30は、発泡状態で硬化した発泡性接着剤75によって形成されている。接着部80は、発泡状態で硬化した加熱発泡樹脂シート85によって形成されている。このように、接着部30及び接着部80は、磁石挿入部55に対して磁石片25を片側に寄せた状態で位置決めする位置決め手段として機能する。
次に、上記のように構成されるロータコア10Cの製造方法について説明する。図13は、第三実施形態のロータコア10Cの製造方法の説明図である。図13(a)は、搬送プレート100上にロータコア本体20を載置した状態図である。図13(b)は、加熱発泡樹脂シート85が貼り付けられた磁石片25を磁石挿入部55に挿入した状態図である。図13(c)は、加熱工程の実施によって磁石片25が位置決めされた状態図である。
図9に示すように、磁石片(未着磁)25に加熱発泡樹脂シート85を貼り付ける加熱発泡樹脂シート貼付工程の実施により、加熱発泡樹脂シート85が予め貼り付けられた所要の磁石片25を用意しておく。そして、図13(a)~(b)に示すように、加熱発泡樹脂シート85が予め貼り付けられた未着磁の磁石片25を、ロータコア本体20における磁石挿入部55の第二内面62に付着している発泡性接着剤75との間に、加熱発泡樹脂シート85が介在するような状態となる向きで、磁石挿入部55に挿入する。この際、発泡性接着剤75に加熱発泡樹脂シート85が接触しながら磁石片25が磁石挿入部55に挿入されるため、発泡性接着剤75が上下方向に延ばされて均一な厚みになり、磁石挿入部55に対する磁石片25の位置決めがより正確に行われることになる。また、発泡性接着剤75が潤滑剤として機能するため、加熱発泡樹脂シート85が付設された磁石片25を磁石挿入部55に挿入する動作をスムーズに行うことができる。こうして、発泡性接着剤75と加熱発泡樹脂シート85との組み合わせによって、磁石挿入部55に対する磁石片25の位置決めをより確実に行うことができる。
次いで、図示されない予熱装置を用いて、ロータコア本体20の全体を約170℃程度に加熱する。これにより、発泡性接着剤75及び加熱発泡樹脂シート85は、磁石挿入部55の第二内面62と磁石片25の第二側面72との間に配された状態で加熱され、加熱されることによって発泡してその厚みが増大する。発泡によって発泡性接着剤75及び加熱発泡樹脂シート85の厚みが増大すると、磁石挿入部55の第一内面61に磁石片25の第一側面71が押付状態となる。こうして、磁石挿入部55の第一内面61に磁石片25を寄せた状態で位置決めすることができ、磁石挿入部55と磁石片25との間に介在するように発泡状態で硬化した発泡性接着剤75及び加熱発泡樹脂シート85によって形成される接着部30,80により、磁石片25の位置決め状態が保持される。
次いで、第一実施形態及び第二実施形態で行われた磁石片固定工程及び着磁工程と同様の磁石片固定工程及び着磁工程を行うことにより、ロータコア10Cが製造される。
20 ロータコア本体(積層鉄心本体)
25 磁石片
30 接着部
35 樹脂
41 鉄心片
55 磁石挿入部
75 発泡性接着剤(加熱発泡樹脂)
80 接着部
85 加熱発泡樹脂シート
Claims (4)
- 板状の鉄心片を複数積層して形成される、磁石挿入部を有する積層鉄心本体と、
前記磁石挿入部に挿入される磁石片と、
前記磁石挿入部の内面に前記磁石片が押付状態となるように前記磁石挿入部と前記磁石片との間に介在される接着部と、
前記磁石挿入部に前記磁石片を固定するように前記磁石挿入部と前記磁石片との間に充填される樹脂と、
を備え、
前記接着部は、接着性を有する加熱発泡樹脂により形成され、
積層された前記鉄心片の間から前記磁石挿入部の内面にはみ出した前記加熱発泡樹脂によって前記接着部が形成される積層鉄心。 - 前記接着部は、接着性を有する加熱発泡樹脂シートにより形成される請求項1に記載の積層鉄心。
- 板状の鉄心片が複数積層されて形成される積層鉄心本体に設けられた磁石挿入部の内面に接着性を有する流動性の加熱発泡樹脂が付着された状態で磁石片を前記磁石挿入部に挿入する磁石片挿入工程と、
前記積層鉄心本体を加熱する加熱工程と、
前記磁石挿入部と前記磁石片との間の空隙に樹脂を充填して前記磁石片を前記磁石挿入部に固定する磁石片固定工程と、
包含し、
前記鉄心片が複数積層されたときに前記磁石挿入部の内面側にはみ出すように前記加熱発泡樹脂が塗布された前記鉄心片を複数積層することによって前記磁石挿入部の内面に前記加熱発泡樹脂が付着される積層鉄心の製造方法。 - 前記磁石片挿入工程の前に、前記磁石片に接着性を有する加熱発泡樹脂シートを貼り付ける貼付工程を実施する請求項3に記載の積層鉄心の製造方法。
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