JP2024024954A - 回転電機用ロータ - Google Patents
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Abstract
【課題】ロータコアの磁石孔内で樹脂材料層により永久磁石を固定する構成において、永久磁石と樹脂材料層との間の線膨張係数の相違に起因して生じうる熱応力を低減する。【解決手段】磁石孔を有するロータコアと、磁石孔内に配置される永久磁石と、磁石孔内において永久磁石とロータコアの間に配置され、永久磁石の軸方向の両端面を露出させる樹脂材料層とを備える、回転電機用ロータが開示される。【選択図】図9
Description
本開示は、回転電機用ロータに関する。
ロータコアの磁石孔内の永久磁石の軸方向の両端面のうちの、一方側の端面を露出させる態様で、記永久磁石とロータコアに接合する樹脂材料層を形成する技術が知られている。
しかしながら、上記のような従来技術では、依然として、永久磁石の軸方向の両端面のうちの他方側の端面が樹脂材料層に覆われるため、当該他方側の部分において、永久磁石と樹脂材料層との間の線膨張係数の相違に起因した応力(熱応力)が問題となりうる。
そこで、1つの側面では、本開示は、ロータコアの磁石孔内で樹脂材料層により永久磁石を固定する構成において、永久磁石と樹脂材料層との間の線膨張係数の相違に起因して生じうる熱応力を低減することを目的とする。
1つの側面では、磁石孔を有するロータコアと、
前記磁石孔内に配置される永久磁石と、
前記磁石孔内において前記永久磁石と前記ロータコアの間に配置され、前記永久磁石の軸方向の両端面を露出させる樹脂材料層とを備える、回転電機用ロータが提供される。
前記磁石孔内に配置される永久磁石と、
前記磁石孔内において前記永久磁石と前記ロータコアの間に配置され、前記永久磁石の軸方向の両端面を露出させる樹脂材料層とを備える、回転電機用ロータが提供される。
1つの側面では、本開示によれば、ロータコアの磁石孔内で樹脂材料層により永久磁石を固定する構成において、永久磁石と樹脂材料層との間の線膨張係数の相違に起因して生じうる熱応力を低減することが可能となる。
以下、添付図面を参照しながら各実施例について詳細に説明する。なお、図面の寸法比率はあくまでも一例であり、これに限定されるものではなく、また、図面内の形状等は、説明の都合上、部分的に誇張している場合がある。
図1は、一実施例によるモータ1の断面構造を概略的に示す断面図である。図2は、ロータ30の断面図(軸方向に垂直な平面による断面図)である。なお、図2等では、見易さのために、複数存在する同一属性の部位には、一部のみしか参照符号が付されていない場合がある。
図1には、モータ1の回転軸12が図示されている。以下の説明において、軸方向とは、モータ1の回転軸(回転中心)12が延在する方向を指し、軸方向外側とは、ロータコア32の軸方向中心から離れる側を指し、軸方向内側とは、ロータコア32の軸方向中心に向かう側を指す。また、径方向とは、回転軸12を中心とした径方向を指し、径方向外側とは、回転軸12から離れる側を指し、径方向内側とは、回転軸12に向かう側を指す。また、周方向とは、回転軸12まわりの回転方向に対応する。
モータ1は、例えばハイブリッド車両や電気自動車で使用される車両駆動用のモータであってよい。ただし、モータ1は、他の任意の用途に使用されるものであってもよい。
モータ1は、インナロータタイプであり、ステータ21がロータ30の径方向外側を囲繞するように設けられる。ステータ21は、径方向外側がモータハウジング10に固定される。ステータ21は、例えば円環状の磁性体の積層鋼板からなるステータコア211を備え、ステータコア211の径方向内側には、コイル22が巻回される複数のスロット(図示せず)が形成される。
ロータ30は、ステータ21の径方向内側に配置される。
ロータ30は、ロータコア32と、ロータシャフト34と、エンドプレート35A、35Bと、永久磁石62とを備える。
ロータコア32は、ロータシャフト34の径方向外側の表面に固定され、ロータシャフト34と一体となって回転する。ロータコア32は、軸孔320(図2参照)を有し、軸孔320にロータシャフト34が嵌合される。ロータコア32は、ロータシャフト34に焼き嵌め、圧入、又はその類により固定されてよい。例えば、ロータコア32は、ロータシャフト34にキー結合やスプライン結合により結合されてもよい。ロータシャフト34は、モータハウジング10にベアリング14a、14bを介して回転可能に支持される。なお、ロータシャフト34は、モータ1の回転軸12を画成する。
ロータコア32は、例えば円環状の磁性体の積層鋼板により形成される。ロータコア32の内部には、永久磁石62(図2参照)が埋め込まれる。すなわち、ロータコア32は、軸方向に貫通する磁石孔322(図2参照)を有し、磁石孔322内に永久磁石62が挿入され固定される。なお、変形例では、ロータコア32は、磁性粉末が圧縮して固められた圧粉体により形成されてもよい。
ロータコア32は、図2に示すように、軸方向に視て、回転軸12を中心とした回転対称の形態を有する。図2に示す例では、ロータコア32は、回転軸12を中心として45度回転するごとに、各組の永久磁石62が重なる形態である。
複数の永久磁石62は、ネオジウム等により形成されてよい。本実施例では、一例として、図2に示すように、複数の永久磁石62は、軸方向に視て、永久磁石62がそれぞれ対をなして配置されている。この場合、対の永久磁石62の間に、共通の磁極が形成される。なお、複数の永久磁石62は、周方向でS極とN極とが交互に現れる態様で配置される。なお、本実施例では、磁極数が8つであるが、磁極数は任意である。また、本実施例では、永久磁石62は、軸方向に視て直線状の同一形態であるが、異なる形態であってもよい。また、永久磁石62の少なくともいずれか一方が、軸方向に視て円弧状の形態であってもよい。また、対の永久磁石62とは異なる径方向の位置に他の対の永久磁石が配置されてもよい。この場合、以下で説明する永久磁石62に係る固定構造等は、他の永久磁石にも同様に適用可能である。
なお、図1には、特定の構造を有するモータ1が示されるが、モータ1の構造は、かかる特定の構造に限定されない。例えば、図1では、ロータシャフト34は、中空であるが、中実であってもよい。
次に、図3以降を参照して、ロータコア32における永久磁石62の固定構造を詳細に説明する。以下では、ある一の磁極に係る構成について説明するが、他の磁極に係る構成についても同様であってよい。
図3は、本実施例によるロータコア32における永久磁石62の固定構造を概略的に示す平面図であり、図2に示した一の磁極に係る部分の拡大図である。一の磁極に係る構成は、基本的に、d軸(図3では「d-axis」と英語表記)に関して対称である。なお、d軸とは、ロータ30に配置される永久磁石62が発生する磁界の方向に対応する。図4は、図3のラインA-Aに沿った概略的な断面図である。図5は、図4のQ1部の拡大図であり、アンカー効果の模式的な説明図である。
図4には、Z方向とともにその両側であるZ1側(軸方向第1側の一例)及びZ2側(軸方向第2側の一例)が定義されている。Z方向は、モータ1の軸方向に平行な方向である。以下では、Z方向は、説明上、上下方向に対応するが、モータ1の車両実装状態での上下方向とは異なってよい。Z1側及びZ2側は、相対的な位置関係を表し、Z1側が上側に対応する。
本実施例では、図3及び図4に示すように、永久磁石62は、ロータコア32の磁石孔322内で樹脂材料層72により固定される。
樹脂材料層72は、例えば、熱硬化性樹脂により形成されてよいし、熱可塑性樹脂により形成されてもよい。樹脂材料層72の形成方法は、後に詳説する。樹脂材料層72は、図5に模式的に示すように、永久磁石62とロータコア32の双方にアンカー効果を伴い接合する。この場合、永久磁石62側でのアンカー効果は、永久磁石62の表面被覆として設けられる絶縁層624が粗面化処理されることで実現されてもよい。ロータコア32側でのアンカー効果は、ロータコア32が積層鋼板により形成されることで実現されてもよい。また、ロータコア32側でのアンカー効果は、後述する“無加圧下”での樹脂配置工程により増強される。
樹脂材料層72は、図4に示すように、永久磁石62の軸方向の両端面621、622を露出させる態様で、永久磁石62に接合する。すなわち、樹脂材料層72は、永久磁石62の表面のうちの、軸方向に交差する方向の側面だけに接合する。
なお、図4に示す例では、樹脂材料層72は、永久磁石62の周方向両側のうちの、外周ブリッジ42(ロータコア32の外周面328側の外周ブリッジ42)側に接合するが、これに代えて又は加えて、中央ブリッジ44側に接合する樹脂材料層が設けられてもよい。この場合も、永久磁石62の中央ブリッジ44側に接合する樹脂材料層は、磁石孔322の周壁面に接合することで、永久磁石62をロータコア32に対して固定できる。
ここで、図6に示す比較例を対照的に参照して、本実施例の効果を説明する。
図6に示す比較例では、樹脂材料層72’は、永久磁石62の軸方向の両端面621、622のうちの、Z1側の端面621を覆うように設けられる。この場合、樹脂材料層72’と永久磁石62との間の接合領域が増加することで、樹脂材料層72’と永久磁石62との間の接合強度を高めることができる反面、“発明が解決しようとする課題”の欄で上述したように、熱応力の問題が生じる。すなわち、永久磁石62と樹脂材料層72’との間の線膨張係数の相違に起因して、両者の間で温度変化の際に生じる軸方向の伸縮の差に起因した熱応力が問題となる。なお、比較例では、樹脂材料層72’は、永久磁石62の軸方向の両端面621、622のうちの、Z2側の端面622を露出させるので、伸縮の差に起因した熱応力は低減されるものの、Z1側では局所的な伸縮の差に起因した熱応力が依然として問題となる。
これに対して、本実施例によれば、上述したように、樹脂材料層72は、永久磁石62の軸方向の両端面621、622を露出させる態様で、永久磁石62に接合するので、永久磁石62の軸方向両側において、永久磁石62及び樹脂材料層72が互いに対して軸方向で実質的に拘束されることなく変位可能となる。これにより、本実施例によれば、比較例において生じる不都合(永久磁石62と間の軸方向の伸縮の差に起因した熱応力の問題)を低減できる。
本実施例においては、樹脂材料層72は、好ましくは、軸方向の両端面7261、7262のうちの、一方側の端面7261が他方側の端面7262よりも、ロータコア32の軸方向端面326に対して軸方向内側に位置する。すなわち、端面7261とロータコア32の軸方向端面326(端面7261と同じ側の軸方向端面326)との軸方向の距離は、端面7262とロータコア32の軸方向端面326(端面7262と同じ側の軸方向端面326)との軸方向の距離よりも大きい。図4に示す例では、Z1側の端面7261がZ2側の端面7262よりも、ロータコア32の軸方向端面326に対して軸方向内側に位置する。本実施例では、Z2側の端面7262は、軸方向端面326と略面一であるのに対して、Z1側の端面7261は、軸方向端面326よりも有意に軸方向内側に位置する。この場合、端面7262よりもZ1側の空間SP1は、永久磁石62に径方向で対向しやすくなる。これにより、分解等で永久磁石62を取り出す際の作業性が向上する。すなわち、工具等を空間SP1に差し込む等により永久磁石62を取り出すことが容易となり、永久磁石62を取り出す際の空間SP1を作業領域として有効に利用できる。これにより、持続可能な開発目標(SDGs)の各目標到達に貢献することが可能となる。以下では、樹脂材料層72の軸方向の両端面7261、7262のうちの、空間SP1に軸方向に隣接する端面7261を、「空間形成側の端面7261」とも称する。
このような軸方向に非対称な樹脂材料層72の構成は、ロータコア32を複数の積層ブロックを転積することで形成する際等に有効利用することも可能である。図7及び図8は、ロータコア32を複数の積層ブロックを転積することで形成可能な構成の説明図である。
例えば図7に示す例では、ロータコア32Aは、4つの積層ブロック325(1)~325(4)により形成される。積層ブロック325(1)~325(4)のそれぞれには、互いに分離した形態で永久磁石62及び樹脂材料層72が設けられる。図7に示す例では、上側の2つの積層ブロック325(1)、325(2)と、下側の2つの積層ブロック325(3)、325(4)とは、対称(積層ブロック325(2)及び325(3)の間の境界面に関して対称)である。他方、上側の2つの積層ブロック325(1)、325(2)同士、及び、下側の2つの積層ブロック325(3)、325(4)同士は、それぞれ非対称である。例えば、上側の2つの積層ブロック325(1)、325(2)のうちの、上側の積層ブロック325(1)は、空間形成側の端面7261がZ2側を向き、下側の積層ブロック325(2)は、空間形成側の端面7261がZ1側を向く。
この場合、複数の積層ブロック325(1)~325(4)を転積して形成されるロータコア32Aは、それぞれ軸方向に非対称な積層ブロック325(1)~325(4)を組み合わせつつ、全体として軸方向に対称な構成を有することができる。すなわち、ロータコア32Aは、ロータコア32Aの軸方向の中心を通る平面であって、軸方向に垂直な平面に関して対称な構成を実現できる。
また、図8に示す例では、ロータコア32Bは、同様に、4つの積層ブロック325(1)~325(4)により形成されるが、上側の2つの積層ブロック325(1)、325(2)が、図7に示したロータコア32Aとは異なる。この場合、上側の2つの積層ブロック325(1)、325(2)のうちの、上側の積層ブロック325(1)は、空間形成側の端面7261がZ1側を向き、下側の積層ブロック325(2)は、空間形成側の端面7261がZ2側を向く。この場合、複数の積層ブロック325(1)~325(4)を転積して形成されるロータコア32Bは、全体として軸方向に非対称な構成を有することができる。このような非対称性は、他の構成要素との重量バランスの調整等に利用されてもよい。
次に、図9以降を参照して、本実施例によるモータ1の製造方法について説明する。
以下の説明において、上述したとおり、軸方向とは、モータ1の回転軸12に対応するロータコア32(ワークW)の中心軸I0が延在する方向を指し、径方向とは、ロータコア32の中心軸I0を中心とした径方向を指す。従って、径方向外側とは、ロータコア32の中心軸I0から離れる側を指し、径方向内側I0とは、ロータコア32の中心軸I0に向かう側を指す。また、周方向とは、ロータコア32の中心軸I0まわりの回転方向に対応する。
図9は、本実施例によるモータ1の製造方法の流れを概略的に示すフローチャートである。図10から図17までは、図9に示す製造方法における特定の工程の説明図である。具体的には、図10は、ワーク支持工程の説明図であり、図11は、磁石配置工程の説明図であり、図12は、ノズル位置付け工程の説明図であり、それぞれ、同工程後の状態を模式的に示す断面図である。図13は、樹脂配置工程の説明図であり、樹脂配置工程における各状態ST61、ST62、ST63、及びST64を、一の磁石孔322に関して概略的に示す断面図である。図14及び図15は、樹脂配置工程を実現するための樹脂配置装置130の説明図であり、図14は、樹脂配置工程の開始前の状態(ノズル位置付け工程の完了後の状態)を模式的に示す断面図であり、図15は、樹脂配置工程中の状態を模式的に示す断面図である。図16は、樹脂注入機134の一例の説明図である。図17は、樹脂硬化工程(軸力付与工程)の説明図であり、同工程中の状態を模式的に示す断面図である。
本製造方法は、まず、ロータコア32のワークWを準備する準備工程として、複数の鋼板3250を積層する鋼板積層工程(ステップS1)を含む。なお、図7及び図8を参照して上述したように、ロータコア32のワークWは、積層ブロック325の単位であってもよい。
ついで、本製造方法は、図10に模式的に示すように、支持治具120上にワークWを載置するワーク支持工程(ステップS2)を含む。支持治具120は、製造装置100の一要素であり、ワークWを支持しつつ、各工程間でのワークWの搬送を担ってもよい。この場合、支持治具120は、それ自体が可動のコンベア等の形態であってもよいし、コンベア等に載置されることで搬送される搬送トレイの形態であってよい。また、支持治具120は、搬送用ロボットにより把持されるように構成されてもよい。
ついで、本製造方法は、図11に模式的に示すように、支持治具120上のワークWの磁石孔322に永久磁石62を配置する磁石配置工程(ステップS3)を含む。永久磁石62は、下側の端面622が支持治具120の表面に隙間なく当接する態様(すなわち面接触する態様)で配置されてよい。
ついで、本製造方法は、図12に模式的に示すように、支持治具120上のワークWの磁石孔322内に対して、樹脂配置装置130のノズル131を位置付けるノズル位置付け工程(ステップS5)を含む。樹脂配置装置130のノズル131は、永久磁石62が挿入された磁石孔322内の空間うちの、残りの空間に挿入可能となるように位置付けられる。例えば、図13に示す例では、ノズル131は、永久磁石62の周方向一方側(外周ブリッジ42側)のフラックスバリアに係る空間に挿入可能となるように位置付けられる。以下では、永久磁石62が挿入された磁石孔322内の空間うちの、残りの空間を「ノズル挿入空間」とも称する。
ついで、本製造方法は、上述した樹脂材料層72を形成するための樹脂材料を、磁石孔322内に配置する樹脂配置工程(ステップS6)を含む。この場合、樹脂材料は、ノズル挿入空間全体に充填される必要はなく、図3に示したように、一部のフラックスバリア部が空間(樹脂材料層72が存在しない空間)として残る態様で配置されてよい。
本実施例では、樹脂材料は、比較的高い粘度を有するものの、硬化前の状態(流動可能な状態)で配置される。従って、磁石孔322内に配置される樹脂材料は、自重により下方へと流動し、支持治具120の表面まで至る。ただし、樹脂材料が比較的高い粘度であり、永久磁石62の下側の端面622が支持治具120の表面に隙間なく当接する態様で配置されている場合、樹脂材料は、永久磁石62の下側の端面622と支持治具120の表面との間に、実質的に浸透することはない。従って、上述したように永久磁石62の下側の端面622を露出させる態様で樹脂材料層72を形成できる。
本製造方法では、樹脂配置工程(ステップS6)は、製造装置100の一要素であるノズル131を、その吐出口1310がロータコア32の軸方向端面326(挿入側の軸方向端面326、以下同じ)よりも軸方向内側に位置付けつつ(図13の状態ST61参照)、吐出口1310から樹脂材料を吐出することを含む。また、樹脂配置工程(ステップS6)は、ノズル131の吐出口1310がロータコア32の軸方向端面326よりも軸方向内側(Z2側)に位置する範囲内で、吐出口1310の軸方向の位置を変化させながら、吐出口1310から樹脂材料を吐出することを含んでよい。これにより、上述したように上側の端面621を露出させる態様で樹脂材料層72を形成できる。
図13に示す樹脂配置工程(ステップS6)では、ノズル131の吐出口1310をノズル挿入空間の下部付近まで挿入させて(状態ST61参照)から、樹脂材料90の吐出が開始される。この場合、吐出口1310がロータコア32の軸方向端面326よりも軸方向内側(Z2側)に位置する範囲内で、ノズル131を徐々に上昇させつつ(状態ST62参照)ノズル131から樹脂材料90が吐出される。そして、ノズル131の吐出口1310が、ロータコア32の軸方向端面326よりも軸方向内側の吐出停止位置に達すると(状態ST63参照)、ノズル131から樹脂材料90の吐出が停止され、樹脂配置工程(ステップS6)が完了する(状態ST64参照)。
本製造方法において利用可能な樹脂配置装置130は、上述したノズル131を有する限り、任意であるが、例えば、図14から図16に示すような構成を有してもよい。
図14から図16に示す例では、製造装置100の一要素である樹脂配置装置130は、樹脂注入機134と、テーブル部135と、金型部136とを含む。
樹脂注入機134は、図16にも示すように、固形の樹脂を投入する樹脂材投入口1340Bを備え、スクリュ1346を介して送り出される溶融状態の樹脂材料を、射出口1340Aから射出させるプランジャ1345を備える。テーブル部135は、設備に対して固定されてよい。テーブル部135には、金型部136が設置(支持)される。金型部136は、スプルー、ランナー、ゲート等の射出成形用の樹脂材料の経路を備える。樹脂材料の経路は、各磁石孔322に対応して設けられる各ノズル131に連通するための分岐を有する。金型部136は、樹脂注入機134からの樹脂材料を各ノズル131を介して各磁石孔322内に同時に配置する。具体的には、金型部136は、射出口1340Aから金型部136の投入口1360Aに樹脂が射出され、更に金型部136の各吐出口1310から樹脂材料が射出されることで、複数の磁石孔322内に同時に樹脂材料が配置される。なお、本実施例では、樹脂注入機134及び金型部136は、別体であるが、一体化されてもよい。
本実施例では、樹脂配置装置130は、支持治具120を昇降させる昇降機構138を更に備える。昇降機構138は、図14及び図15に示すように、金型部136に対するワークWの上下方向の位置を変化させることができる。これにより、図13を参照して上述したような態様で、ワークWに対するノズル131の吐出口1310の位置を変化させることができる。なお、変形例では、テーブル部135側が上下動可能とされてもよい。
なお、ここでは、樹脂配置装置130の更なる詳細は説明しないが、樹脂注入機134、テーブル部135、金型部(ランナー部)136の構成自体は、ここでの参照により本願明細書にその開示内容が組み込まれる国際特許公開第2022/091389号に記載される同要素と実質的に同じであってよい。また、図14から図16に示す例では、複数の磁石孔322内に同時に樹脂材料が配置されるが、ワークWを回転させながら、複数の磁石孔322に対して一部ずつ樹脂材料が配置されてもよい。
本製造方法では、樹脂配置工程(ステップS6)は、実質的にロータコア32を軸方向に押圧することなく(すなわちロータコア32に軸力を付与することなく)、実行される。従って、ワークWを上下から挟持して押圧する押圧機構が実質的に不要であり、設備の簡略化を図ることができる。
なお、一般的な射出成形機(樹脂注入機134も同様)による樹脂材料の充填(射出成形)では、ボイドの防止等の観点から、充填済みの樹脂材料へ少なくとも大気圧よりも大きい圧力を付与し続けるために射出圧を比較的高く維持する傾向がある。射出圧を高めると、ロータコア32を形成する鋼板3250間から樹脂材料が漏れ出る可能性が高くなる。なお、このような樹脂材料の漏れは、ロータコア32を組み込むロータ30の特性の低下を招くおそれがある。
この点、本実施例では、上述したアンカー効果による樹脂材料層72の接合力が高いため、樹脂材料層72にボイド等が発生した場合でも、必要な固定強度を容易に確保できる。このため、本実施例によれば、充填済みの樹脂材料へ少なくとも大気圧よりも大きい圧力を付与する必要性もないので、射出圧を比較的高くする必要性を低減できる。その結果、本製造方法では、樹脂配置工程において、ロータコア32に軸力を付与しなくても、鋼板3250間から樹脂材料が漏れ出る可能性を低減できる。
特に本実施例では、ワークWの磁石孔322内が大気圧に解放された状態で、磁石孔322内に樹脂材料が硬化前の状態で配置される。これにより、磁石孔322に射出された樹脂材料の圧力はすぐに低下し、鋼板3250間から樹脂材料が漏れ出る可能性を大幅に低減できる。なお、ワークWの磁石孔322内が大気圧に解放された状態とは、単にベント孔を介して大気に連通している状態ではなく、例えば磁石孔322の上部が大気に開放されている状態等を含む。
また、本製造方法では、ロータコア32に軸力を付与することのない無加圧下で、樹脂材料が配置されるので、加圧下で樹脂材料が配置される場合に比べて、ロータコア32の鋼板3250間の隙間が大きい状態で、樹脂材料をロータコア32に接合させることができる。これにより、上述したアンカー効果が増強される(すなわち“無加圧下”での樹脂配置工程によりアンカー効果が増強される)。また、ワークWを上下から挟持して押圧する押圧機構の省略や簡略化が可能となる。すなわち、加圧下で樹脂材料が配置される場合に比べて、加圧のための治具やエネルギ等の資源を削減できる。
ついで、本製造方法は、ロータコア32に軸力を付与しつつ、磁石孔322に配置された樹脂材料を硬化させる樹脂硬化工程(ステップS7)を含む。樹脂硬化工程(ステップS7)は、樹脂配置装置130からワークWを取り出した後に実行されてよい。樹脂硬化工程(ステップS7)は、ワークWのロータコア32に軸力を付与しつつ、ワークWを加熱することで、樹脂材料を熱硬化させることを含む。
図17に示す例では、製造装置100の一要素である加熱装置160は、ワークWのロータコア32の径方向内側及び径方向外側に配置され、ロータコア32を介して樹脂材料90を加熱硬化することができる。また、製造装置100は、図17に示すように、ロータコア32に軸力を付与する押圧治具170を有し、押圧治具170は、支持治具120上のワークWに対して上から押圧することで(押圧力F90参照)、ロータコア32に軸力を付与できる(軸力F92参照)。なお、変形例では、支持治具120とは異なる下側の治具を利用して押圧を実現してもよい。例えば、加熱装置160を内蔵する金型治具であって、上下方向で型締めが可能な金型治具を利用して、樹脂硬化工程(ステップS7)が実現されてもよい。また、加熱装置は、加熱炉により実現されてもよい。
本製造方法では、軸力F92の大きさは、好ましくは、続くステップS8でロータコア32を用いてロータ30を組み立てる際にロータコア32が受ける軸力の大きさに基づいて設定される。ロータ30を組み立てる際にロータコア32が受ける軸力は、例えばエンドプレート35Aにより挟持されることで生じる軸力(図1の力F10参照)に対応してよい。この場合、軸力F92の大きさは、軸力F10の大きさの設計値又は測定値に対応してよい。なお、設計値とは、必ずしも設計図に記載の値である必要はなく、解析等を介して設計上得られる適合値や目標値を含む概念である。
このようにして、本製造方法では、ワークWに発生させる軸力F92の大きさは、ロータ30を組み立てる際にロータコア32が受ける軸力F10(以下、単に「実装状態での軸力F10」とも称する)の大きさに基づいて設定される。
ところで、本製造方法とは異なり、樹脂硬化工程において、ワークWのロータコア32に軸力を付与しない(すなわち軸力F92の大きさを0とする)構成も可能である。あるいは、本製造方法とは異なり、樹脂硬化工程において、実装状態での軸力F10よりも有意に大きい軸力を付与する構成も可能である。
しかしながら、これらの構成では、樹脂硬化工程においてロータコア32に付与される軸力と、実装状態での軸力F10との間の有意差に起因して、樹脂材料層72に有意な応力が発生しやすくなる。具体的には、樹脂硬化工程においてロータコア32に付与される軸力と、実装状態での軸力F10との間の有意差が存在すると、ロータコア32の軸長が、実装前後で変化する。かかる軸長の変化に起因して、ロータコア32に接合する樹脂材料層72に有意な応力が発生しやすくなる。このような問題は、樹脂硬化工程においてワークWのロータコア32に軸力を付与しない構成、及び、樹脂硬化工程において実装状態での軸力F10よりも有意に大きい軸力を付与する構成のいずれにおいても生じる。
これに対して、本実施例によれば、樹脂硬化工程においてロータコア32に付与される軸力と、実装状態での軸力F10との関係を考慮して、これらの差が小さくなるように、樹脂硬化工程が実行される。これにより、ロータコア32がモータ1に組み込まれた実装状態において、実装状態での軸力F10に起因して樹脂材料層72に生じうる応力を低減する又は無くすことができる。
また、本製造方法では、樹脂硬化工程においては、上述したようにロータコア32に軸力を付与する一方で、上述した樹脂配置工程(ステップS6)では、上述したようにロータコア32に軸力を付与しない。従って、樹脂硬化工程は、上述した樹脂配置工程(ステップS6)で用いる樹脂配置装置130からワークWを取り出した状態で実行できる。すなわち、押圧治具170は、樹脂配置装置130とは切り離して配置できる。これにより、一のワークWに対して樹脂配置装置130が拘束される時間を短縮でき、複数のワークWに対して効率的に樹脂配置工程(ステップS6)を実行できる。
ついで、本製造方法は、ステップS7を終えたロータコア32を、ロータ30を組み立てる工程(ステップS8)を含む。例えば、ロータコア32がロータシャフト34に固定(例えば圧入等)され、エンドプレート35A、35Bが取り付けられる。これにより、実装状態での軸力F10(図1参照)がロータコア32に付与される。なお、このようにして組み立てられたロータ30は、ステータ21等とともにケース(図示せず)に組み付けられ、モータ1が組み立てられる。
次に、図18から図21を参照して、上述した樹脂配置工程(ステップS6)における樹脂注入機134の射出圧に対する好ましい設定方法について説明する。なお、本実施例において、樹脂注入機134は、射出成形機(樹脂配置装置130)に組み込まれない形態で利用することも可能である。すなわち、プランジャを備え、かつ、ノズル131に対応するノズルを吐出部分に有する形態の樹脂注入機が、樹脂配置装置130に代えて利用されてもよい。この場合、以下の説明及び上述の説明において、用語「射出」は、用語「注入」に読み替えることができる。従って、用語「射出圧」は、用語「注入圧」に読み替えることができる。
図18は、樹脂注入機134の設定方法の一例に係る概略的なフローチャートである。図19は、プレス機142を説明する概略的な断面図である。
ステップS61では、樹脂注入機134の設定方法は、図9を参照して上述した鋼板積層工程(ステップS1)に関連した製造パラメータの値を取得することを含む。
図18及び図19に示す例では、製造パラメータは、ロータコア32の鋼板3250間を結合させる際のプレス機142による押圧力の設計値又は測定値を含む。
ここで、前提となるプレス機142の一例について図19を参照して説明する。
図19に示す例では、プレス機142は、スクイズリング144及び支持装置146と協動して、プレス加工と積層とを同時に実現する。具体的には、プレス機142は、順送型の金型の一部であってよく、鋼板3250の外形(外側の輪郭)を打ち抜くプレス加工装置であってよい。プレス機142は、例えば、上下方向に移動可能なパンチ1421と、ダイス(ダイ)1422とを含む。パンチ1421がダイス1422内に入ることで、素材(例えば、各種前工程の処理を受けた圧延シート)が鋼板3250へと打ち抜かれる。なお、プレス機142自体は、例えばここでの参照により、その開示内容が本願明細書に組み込まれるWO2019/066032号に記載のプレス加工装置のうちの対応する部分により実現されてもよい。
プレス機142は、プレス加工の際の軸方向の力(例えば油圧シリンダからの力)を利用して、鋼板3250に形成されるダボ(図示せず)による結合(カシメ結合)用の加圧を実現してよい。すなわち、プレス機142は、新たな一枚の鋼板3250を打ち抜くプレス加工(プレス成形)を行うと同時に、当該プレス成形した鋼板3250を、その下方のワークWの最上層の鋼板3250に対して加圧することで、結合させてよい。
スクイズリング144は、円筒状の形態であり、ダイス1422の下方に配置される。スクイズリング144は、ダイス1422と一体化される態様で、ダイス1422に固定されてよい。
支持装置146は、例えば背圧パッドの形態であり、パンチ1421と協動して、上述したプレス加工に伴うダボによる結合のための加圧を実現する。すなわち、図19に示すように、パンチ1421がワークWを下向きに押圧する力F1に対する反力F2を発生することで、上述した加圧による鋼板3250同士の結合を実現する。
このような図19に示す例においては、プレス機142による押圧力の設計値又は測定値は、力F1の設計値又は測定値に対応してもよい。あるいは、プレス機142による押圧力の設計値又は測定値は、力F1に相関する反力F2の設計値又は測定値に対応してもよい。また、上述したように積層ブロック325ごとに転積する構成では、プレス機142による押圧力の設計値又は測定値は、積層ブロック325同士を結合させる際の同値を含んでよい。
ついで、ステップS62では、樹脂注入機134の設定方法は、上述した樹脂配置工程(ステップS6)の際に鋼板3250間から樹脂材料が漏れ出ることがないように、ステップS61で得た製造パラメータの値に基づいて、適宜、樹脂注入機134の射出圧を調整することを含む。この場合、樹脂注入機134の射出圧は、ステップS61で得た製造パラメータの値に対応する目標圧になるように、調整されてもよい。この場合、目標圧は、上述したように、プレス機142による押圧力(図19の力F1参照)に起因して鋼板3250間に発生する圧力に対応してもよい。
なお、図18に示す樹脂注入機134の設定方法は、ワークWごとに実行される必要はなく、定期的に又は不定期的に実行されてもよい。また、開発設計段階で適合されてもよいし、量産開始時だけ実行されてもよい。
このようにして図18及び図19に示す例によれば、ロータコア32の鋼板3250間を結合させる際のプレス機142による押圧力に応じて、樹脂注入機134の射出圧を調整できるので、鋼板3250間から樹脂材料が漏れ出る可能性を低減できる。
なお、図18及び図19に示す例では、製造パラメータは、ロータコア32の鋼板3250間を結合させる際のプレス機142による押圧力の設計値又は測定値を含むが、製造パラメータは、これに限られない。例えば、製造パラメータは、鋼板3250間を剥離する際に必要な力の計算値又は測定値、及び、鋼板3250間から樹脂材料が漏れ出す際の射出圧の計算値又は測定値等を含んでもよい。
図20は、鋼板3250間を剥離する際に必要な力の説明図である。図20には、鋼板3250間を剥離する際に必要な力として、ワークWの両端面に作用する軸方向外向きの力が図示されている。このような鋼板3250間を剥離する際に必要な力F20の測定は、例えば、鋼板積層工程(ステップS1)で得られたワークWに対して、定期的に又は不定期的に実行されてもよい。あるいは、力F20は、開発設計段階で導出又は測定されてもよいし、量産開始時だけ測定されてもよい。
この場合、樹脂注入機134の射出圧は、鋼板3250間を剥離する際に必要な力F20に係る圧力(すなわち鋼板3250間の剥離に要する圧力)よりも有意に小さくなるように適合されてよい。これにより、樹脂配置工程(ステップS6)の際に鋼板3250間から樹脂材料が漏れ出る可能性を低減又は無くすことができる。
図21は、鋼板3250間から樹脂材料90が漏れ出す際の射出圧の説明図である。図21には、図20のQ2部の拡大図において、鋼板3250間から樹脂材料90が漏れ出している状態が、当該樹脂材料により鋼板3250間に作用する力(F21参照)とともに模式的に示されている。
上述したように樹脂配置工程(ステップS6)における樹脂注入機134の射出圧を比較的高い値に設定すると、ロータコア32を形成する鋼板3250間から樹脂材料が漏れ出る可能性が高くなる。従って、樹脂注入機134の射出圧は、鋼板3250間から樹脂材料が漏れ出す際の射出圧よりも有意に小さくなるように適合されてよい。これにより、樹脂配置工程(ステップS6)の際に鋼板3250間から樹脂材料が漏れ出る可能性を低減又は無くすことができる。
ところで、図18から図21を参照して上述した樹脂注入機134の射出圧に対する好ましい設定方法は、上述した樹脂配置工程(ステップS6)にだけでなく、ロータコア用の積層鉄心の軸方向の孔に対する他の樹脂材料の充填(射出)にも適用可能である。例えば、上述した実施例では、永久磁石62は焼結された磁石であるが、ボンド磁石により形成することも可能である。この場合、上述した樹脂注入機134の射出圧に対する好ましい設定方法は、ボンド磁石用の材料(磁石粉末と結合材とを混合した材料)を、磁石孔322に充填する構成に対しても適用可能である。
以上、各実施例について詳述したが、特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。また、前述した実施例の構成要素を全部又は複数を組み合わせることも可能である。
例えば、上述した実施例では、支持治具120の上面(ロータコア32の軸方向端面326に当接する面)は、平らな平面であるが、これに限られない。支持治具120の上面は、永久磁石62の端面622に当接する平面部分だけ、他の平面部分よりも上側(Z1側)に凸状に形成されてもよい。なお、この場合も、支持治具120の上面が永久磁石62の端面622に面接触することで、樹脂材料層72が永久磁石62の端面622上に形成されることを防止できる。
また、上述した実施例において、射出成形又は樹脂注入の方法は任意であり、例えば、トランスファ成形や、シリンダを使用した圧縮成形による樹脂注入等を含んでよい。
1・・・モータ(回転電機)、30・・・ロータ(回転電機用ロータ)、32、32A・・・ロータコア、322・・・磁石孔、325・・・積層ブロック、62・・・永久磁石、621、622・・・端面、72・・・樹脂材料層
Claims (5)
- 磁石孔を有するロータコアと、
前記磁石孔内に配置される永久磁石と、
前記磁石孔内において前記永久磁石と前記ロータコアの間に配置され、前記永久磁石の軸方向の両端面を露出させる樹脂材料層とを備える、回転電機用ロータ。 - 前記樹脂材料層は、軸方向第1側の端面と前記ロータコアの軸方向第1側の端面との間の軸方向の距離が、軸方向第2側の端面と前記ロータコアの軸方向第2側の端面との間の軸方向の距離よりも大きい、請求項1に記載の回転電機用ロータ。
- 前記ロータコアは、複数の鋼板の積層ブロックを複数積層して形成され、
前記樹脂材料層は、前記積層ブロックごとに分離して配置される、請求項1に記載の回転電機用ロータ。 - 一の前記積層ブロックの前記樹脂材料層は、軸方向第1側の端面と前記一の積層ブロックの軸方向第1側の端面との間の軸方向の距離が、軸方向第2側の端面と前記一の積層ブロックの軸方向第2側の端面との間の軸方向の距離よりも大きく、
他の一の前記積層ブロックの前記樹脂材料層は、軸方向第1側の端面と前記他の一の積層ブロックの軸方向第1側の端面との間の軸方向の距離が、軸方向第2側の端面と前記他の一の積層ブロックの軸方向第2側の端面との間の軸方向の距離よりも小さい、請求項3に記載の回転電機用ロータ。 - 前記積層ブロックのそれぞれの前記樹脂材料層は、軸方向第1側の端面と、対応する前記積層ブロックに係る軸方向第1側の端面との間の軸方向の距離が、軸方向第2側の端面と、対応する前記積層ブロックに係る軸方向第2側の端面との間の軸方向の距離よりも大きい、請求項3に記載の回転電機用ロータ。
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