JP7310559B2 - 記録シート及び記録物 - Google Patents

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Description

本発明は、記録シート及び記録物に関する。
インクジェット記録方式は、記録時の騒音が少ないこと、フルカラー画像の形成が容易であること、高速記録が可能であること、記録コストが低いこと等から多方面で利用される。インクジェット記録方式では、インクジェット記録シートにインクの微小液滴を射出して画像(文字、模様等)を形成する。
インクジェット記録シートとしては一般に、紙基材の表面に、顔料又はカチオン性樹脂を含む塗布層を設けてインクジェット記録適性を付与した塗工紙が使用される。
近年、不織布の表面に前記のような塗布層を設けたインクジェット記録シートが提案されている(特許文献1~2)。また、特定の熱可塑性合成繊維不織布に、印刷用の表面処理を施すことなく直接印刷を施し、特定の木綿繊維不織布と積層した積層不織布が提案されている(特許文献3)。
特開2015-58661号公報 特開2016-68280号公報 特開2015-3463号公報
特許文献1~2では、インクジェット記録適性を付与するための塗布層を不織布の表面に設けているので、不織布の風合いが損なわれる。特許文献1~2で用いられている不織布はインクジェット記録適性が充分ではなく、この不織布に前記塗布層を設けずに直接インクジェット記録を施した場合、インクが裏抜けして画像の発色性が不充分になったり、インクがにじんで画像の輪郭が崩れたりして、品質の良好な画像を形成できない。
特許文献3の積層不織布の画像の品質も未だ良好なものとはいえない。
ところで、グラビア印刷は、版を用いるので、同一の絵柄模様を多量に印刷するのに適しているが、コストの点から、可変情報の印刷には好ましくない。
インクジェット記録方式は、版を用いないので、可変情報の印刷に適している。そこで、同一の絵柄模様と可変情報の両方が記録された記録物を得る場合には、記録シートに対し、グラビア印刷で同一の絵柄模様を記録し、インクジェット記録方式で可変情報を記録することが考えられる。
しかし、一般的なグラビア印刷用紙は、インクジェット記録適性を付与するための塗布層を有さないので、可変情報を良好な品質で記録できない。
なお、特許文献1~3では、グラビア印刷適性については考慮されていない。
本発明は、不織布からなる層を備え、インクジェット記録適性を付与するための塗布層が設けられていなくても、インクジェット記録を施したときに、前記層に品質の良好な画像を形成できるインクジェット記録用の記録シート及びこれを用いた記録物を提供することを目的とする。
本発明は、インクジェット記録による可変情報の記録が可能なグラビア印刷用の記録シート及びこれを用いた記録物を提供することを他の目的とする。
本発明は、以下の態様を有する。
〔1〕インクジェット記録及びグラビア印刷のいずれか一方又は両方のための記録シートであって、
長さ加重平均繊維長が1~10mmの繊維で構成され、前記繊維が3次元的に交差しており、密度が0.01~0.15g/cmであり、目付が20~4,000g/mであり、吸水量が400g/m以上である不織布からなる層を備えた記録シート。
〔2〕インクジェット記録及びグラビア印刷のいずれか一方又は両方のための記録シートであって、
吸水量が400g/m以上である不織布からなる層を備え、下記の測定方法により測定されるスポット径が5mm以下である記録シート。
スポット径の測定方法:
記録シートを、インクジェット記録及びグラビア印刷のいずれか一方又は両方が施される面を上にして水平な台の上に置き、25℃の条件下にて前記記録シートに、JIS K 6768:1999に規定されているプラスチックフィルム・シートのぬれ張力測定のための試験用混合液のうちNo.40(ぬれ張力40mN/m)の試験用混合液2μLを接触させ、その10秒後に、前記記録シートに吸収された試験用混合液の広がりの外接円の直径を測定し、その測定値をスポット径とする。
〔3〕下記の測定方法により測定されるスポット径が5mm以下である、前記〔1〕の記録シート。
スポット径の測定方法:
記録シートを、インクジェット記録及びグラビア印刷のいずれか一方又は両方が施される面を上にして水平な台の上に置き、25℃の条件下にて前記記録シートに、JIS K 6768:1999に規定されているプラスチックフィルム・シートのぬれ張力測定のための試験用混合液のうちNo.40(ぬれ張力40mN/m)の試験用混合液2μLを接触させ、その10秒後に、前記記録シートに吸収された試験用混合液の広がりの外接円の直径を測定し、その測定値をスポット径とする。
〔4〕前記不織布を構成する繊維がセルロース系繊維を含む、前記〔1〕~〔3〕のいずれかの記録シート。
〔5〕前記不織布を構成する繊維の平均繊維径が0.1~20μmである、前記〔1〕~〔4〕のいずれかの記録シート。
〔6〕ヘーズが80%以上である、前記〔1〕~〔5〕のいずれかの記録シート。
〔7〕前記〔1〕~〔6〕のいずれかの記録シートにインクジェット記録が施された記録物。
〔8〕前記〔1〕~〔6〕のいずれかの記録シートにグラビア印刷が施された記録物。
〔9〕前記〔1〕~〔6〕のいずれかの記録シートにインクジェット記録及びグラビア印刷が施された記録物。
本発明によれば、不織布からなる層を備え、インクジェット記録適性を付与するための塗布層が設けられていなくても、インクジェット記録を施したときに、前記層に品質の良好な画像を形成できる記録シート及びこれを用いた記録物を提供できる。
又は、本発明によれば、インクジェット記録による可変情報の記録が可能なグラビア印刷用の記録シート及びこれを用いた記録物を提供できる。
本発明の第1の態様の記録シートの一例を模式的に示す断面図である。 本発明の第1の態様の記録シートの他の一例を模式的に示す断面図である。
本明細書において、「長さ加重平均繊維長」は、JIS P 8226:2006 パルプ-光学的自動分析法による繊維長測定方法によって測定した値である。
「平均繊維径」は、顕微鏡写真法で測定したものである。具体的には、パルプ繊維をアクリル樹脂で包埋した後、ミクロトームを用いて薄層切片とし、各切片の顕微鏡写真を撮影し、各々について25本の繊維を計り、平均値を求め、その値を平均繊維径とする。
「密度」は、不織布の厚さと目付(単位面積当たりの質量)から算出した値である。
「厚さ」は、JIS L 1913:2010に記載の方法に従って測定した値である。
「目付」は、JIS L 1913:2010に記載の方法に従って測定した値である。
「吸水量」は、下記の測定方法に従って測定した値である。
吸水量の測定方法:
10cm角のシートを試料として質量を予め測定し、50メッシュのカゴに入れて蒸留水が入ったトレイに5分間浸漬後、引き上げて1分後に質量を測定し、カゴと試料の質量を引いた値を平米換算したものを吸水量とする。
「スポット径」は、下記の測定方法により測定した値である。
スポット径の測定方法:
記録シートを、インクジェット記録及びグラビア印刷のいずれか一方又は両方が施される面を上にして水平な台の上に置き、25℃の条件下にて前記記録シートに、JIS K 6768:1999に規定されているプラスチックフィルム・シートのぬれ張力測定のための試験用混合液のうちNo.40(ぬれ張力40mN/m)の試験用混合液2μLを接触させ、その10秒後に、前記記録シートに吸収された試験用混合液の広がりの外接円の直径を測定し、その測定値をスポット径とする。
「ヘーズ」は、JIS K 7136:2000に記載の方法に従って測定した値である。
数値範囲を示す「~」は、その前後に記載された数値を下限値及び上限値として含むことを意味する。
本明細書においては、不織布を構成する繊維を「原料繊維」とも記す。
〔第1の態様の記録シート〕
本発明の第1の態様の記録シート(以下、「シート(1)」とも記す。)は、インクジェット記録及びグラビア印刷のいずれか一方又は両方のための記録シートである。シート(1)は、長さ加重平均繊維長が1~10mmの繊維で構成され、前記繊維が3次元的に交差しており、密度が0.01~0.15g/cmであり、目付が20~4,000g/mであり、吸水量が400g/m以上である不織布(以下、「不織布A」とも記す。)からなる層(以下、「層(a)」とも記す。)を備える。
不織布Aは、単層構造でもよく多層構造でもよい。不織布Aが多層構造である場合、不織布Aを構成する層はそれぞれ、長さ加重平均繊維長が1~10mmの繊維で構成され、前記繊維が3次元的に交差しており、密度が0.01~0.15g/cmである。各層を構成する繊維の長さ加重平均繊維長、各層の密度等はそれぞれ同じであってもよく異なっていてもよい。
シート(1)の一方の主面及び他方の主面の少なくとも一方は、インクジェット記録及びグラビア印刷のいずれか一方又は両方が施される面(以下、「記録面」とも記す。)である。記録面に対してインクジェット記録やグラビア印刷を施すと、層(a)に画像が形成される。
シート(1)の一方の主面及び他方の主面のいずれか一方が、インクジェット記録及びグラビア印刷が施されない面(以下、「非記録面」とも記す。)であってもよい。
シート(1)は、必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、不織布Aからなる層(a)以外の他の層をさらに備えることができる。
例えば、層(a)の片側又は両側に他の層が設けられていてもよい。層(a)を複数層備える場合には、各層(a)の間に他の層が設けられていてもよい。
層(a)よりも記録面側に設けられる他の層は、インクの透過を妨げない層である。つまりインクは、他の層を通過し、主として層(a)で定着し、また、インク溶媒も主として層(a)で吸収される。他の層は意匠性や風合い、他の機能を付与する目的で設けることができる。
シート(1)が非記録面を有する場合、層(a)よりも非記録面側に設けられる他の層は、インクの透過を妨げない層であってもよく、インクの透過を妨げる層であってもよい。
図1は、シート(1)の一例を模式的に示す断面図である。
この例のシート11は、層(a)21のみで構成されている。層(a)21は、不織布Aからなる。
図2は、シート(1)の他の一例を模式的示す断面図である。
この例のシート12は、層(a)21と、層(a)21の一方の主面に積層された第1の表面層23(他の層)と、層(a)21の他方の主面に積層された第2の表面層25(他の層)とを有する。第1の表面層23及び第2の表面層25のうち、少なくとも記録面となる側に配置された層は、インクの透過を妨げない層である。
(不織布A)
不織布Aを構成する繊維(以下、「原料繊維A」とも記す。)としては、不織布の原料繊維として公知の繊維のなかから適宜選定できる。原料繊維Aは通常、シート(1)にインクジェット記録及びグラビア印刷のいずれか一方又は両方を施す際に用いられるインクに溶解しない繊維である。
原料繊維Aは、親水性繊維を含むことが好ましい。インクジェット記録に用いられるインクとしては水性インクが多い。原料繊維Aが親水性繊維を含んでいれば、水性インクの吸収性、定着性がより優れる。
親水性繊維としては、製造時のハンドリング及び強度、コストの点で、セルロース系繊維が好ましい。
セルロース系繊維としては、例えば、針葉樹又は広葉樹を原料とする木材パルプ;木材パルプに化学処理を施したマーセル化パルプ又は架橋パルプ;バガス、ケナフ、竹、麻、綿(コットンリンター等)等の非木材パルプ;レーヨン、フィブリルレーヨン等の再生セルロース;アセテート、トリアセテート等の半合成セルロースが挙げられる。木材パルプとしては、例えば、砕木パルプ、リファイナーグランドパルプ、サーモメカニカルパルプ、ケミサーモメカニカルパルプ等の機械パルプ;クラフトパルプ、サルファイドパルプ、アルカリパルプ等の化学パルプ;半化学パルプが挙げられる。これらのセルロース系繊維は1種を単独で使用してもよく2種以上を組み合わせて使用してもよい。
セルロース系繊維の中でも、強度、製造時のハンドリングの点で、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)からなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましい。
親水性繊維の含有量は、不織布Aの総質量に対し、5~95質量%が好ましく、8~93質量%がより好ましく、10~90質量%がさらに好ましい。親水性繊維の含有量が前記範囲の下限値以上であれば、水性インクの吸収性、定着性がより優れる。親水性繊維の含有量が前記範囲の上限値以下であれば、原料繊維同士を接着するバインダーの含有量を充分に多くでき、不織布Aの強度がより優れる。
原料繊維Aは、親水性繊維以外の他の繊維を含んでいてもよい。
他の繊維としては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル、ナイロン(登録商標)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ乳酸(PLA)等の合成樹脂からなる繊維が挙げられる。なお、詳しくは後述するが、不織布がエアレイド不織布の場合、合成樹脂からなる繊維は、エアレイド不織布の製造時の熱処理において溶融しないものが好ましい。
合成樹脂からなる繊維は、中空管状及び捲縮状の少なくとも一方の形態を有していてもよい。
合成樹脂からなり、中空管状の形態を有する繊維としては、例えば熱可塑性樹脂からなる中空管状の繊維前駆体を延伸して細径化する方法;少なくとも中心部と外周部とで成分の異なる繊維前駆体を製造し、該繊維前駆体から中心部の成分を溶解する等して除去し、中空管状とする方法;等で製造したものが挙げられる。中空管状の形態を有する繊維としては、いずれの方法で製造したものも使用できる。中空管状の形態を有する繊維の中空率にも特に制限はない。
合成繊維からなり、捲縮状の形態を有する繊維としては、捲縮のない繊維に対して人工的な手法で捲縮を付与した繊維が使用できる。
繊維に捲縮を付与する方法としては、仮撚り加工、一部に延伸を行う半延伸法のような外力による方法;熱膨張率の異なる複数種の材料を貼り合せるなどして製造された複合繊維に対して、熱処理を行うことによって捲縮させる方法等が挙げられる。なお、元々は捲縮を有していないが、不織布を製造する際の熱処理等により捲縮が生じる潜在捲縮繊維も使用できる。
原料繊維Aの長さ加重平均繊維長は、1~10mmであり、2~9mmが好ましく、3~8mmがより好ましい。長さ加重平均繊維長が前記範囲の下限値以上であれば、不織布Aの強度が優れ、インクジェット記録やグラビア印刷を施す際に、層(a)の破れ、インクジェットプリンタのノズルのつまり等の不具合が生じにくい。長さ加重平均繊維長が前記範囲の上限値以下であれば、インクのにじみを抑制できる。長さ加重平均繊維長が前記上限値を超えると、原料繊維に付着したインクが原料繊維に沿って広範囲に濡れ広がるおそれがある。
原料繊維Aの平均繊維径は、0.01~20μmが好ましく、0.1~18μmがより好ましく、0.5~15μmがさらに好ましい。平均繊維径が前記範囲の下限値以上であれば、充分な強度が得られる。平均繊維径が前記範囲の上限値以下であれば、原料繊維Aが3次元的に交差したシートが得られやすい。
原料繊維Aが3次元的に交差したシートでは、シートの厚み方向の成分を持った繊維があり、繊維の方向が3次元的にランダムな傾向を持っている。
不織布Aは、必要に応じて、水性バインダーを含むことができる。水性バインダーは、原料繊維同士を接着させるために用いられる。
水性バインダーとしては、例えば、カゼイン、アルギン酸ナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶液タイプのバインダー;ポリアクリル酸エステル、アクリル酸エステル-スチレン共重合体、ポリ酢酸ビニル、エチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)、アクリルニトリル-ブタジエン共重合体、メチルメタアクリレート-ブタジエン共重合体、スチレン-ブタジエン共重合体ラテックス(SBR)等のエマルションタイプのバインダーが挙げられる。
水性バインダーのガラス転移温度(Tg)は、-30℃以上が好ましく、-20℃以上がより好ましい。Tgが前記下限値以上であれば、湿潤強度が向上し、原液粘度が低くなり、バインダースプレー工程の操業性に優れる。水性バインダーのTgの上限は、特に限定されないが、例えば40℃である。上限値以下であれば、柔らかく風合いに優れたシートを得ることができる。
Tgは、JIS K 7121:2012に記載の方法に従って測定した中間点ガラス転移温度である。
不織布A中の水性バインダーの濃度は、不織布Aの厚さ方向において、均一でもよく、不均一でもよい。例えば、不織布Aの表面から内側に向かって濃度が低下していくような濃度勾配を有していてもよい。不織布Aの製造時に、水性バインダー及び水を含む水性バインダー液をウェブの表面に塗布し、乾燥すると、このような水性バインダーの濃度勾配を有する不織布が得られる。
水性バインダーの含有量は、不織布Aの単位面積当たりの質量として、30g/m以下が好ましく、20g/m以下がより好ましい。水性バインダーの含有量が前記範囲の上限値以下であれば、不織布Aの風合いやインク吸収性が優れる。
水性バインダーの含有量は、0g/mであってもよい。例えば、原料繊維同士をサーマルボンド法により接着する場合には、水性バインダーを含む必要はない。
不織布Aが水性バインダーを含む場合、水性バインダーの含有量は、不織布Aの強度の点で、10g/m以上が好ましい。
不織布Aは、必要に応じて、インク定着剤を含むことができる。インク定着剤は、水性インクでの印刷物のインク定着性や発色性を向上させる目的で用いられる。記録物が水分と接触する可能性がある場合は、インク定着剤を含むことが好ましい。
インク定着剤としては、有機系インク定着剤、無機系インク定着剤等が挙げられる。
有機系インク定着剤としては、例えば、水溶性タイプ、水性エマルジョンタイプ等が挙げられる。有機系インク定着剤としては、例えば、ポリアルキレンポリアミン系樹脂、その誘導体、第3級アミノ基又は第4級アンモニウム基を有するアクリル樹脂、ポリエチレンイミン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアミドエピクロルヒドリン系樹脂、ポリジアリルアミン系樹脂、ポリアミン系樹脂、ジシアンジアミド縮合物等のカチオン性樹脂が挙げられる。
カチオン性樹脂としては、具体的には、ポリエチレンアミン、ポリプロピレンポリアミン、カチオン性ポリビニルピロリドン、ポリ(トリメチルアンモニウムメタクリレート)、ビニルイミダゾリウムメタクロライド-ビニルピロリドン共重合体、ジアリルジメチル4級アンモニウム塩酸塩、ジシアンジアミド-ポリエチレンポリアミン、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド共重合体、ポリアルコキシジアルキル第4級アンモニウム塩、モノアリルアミン-ジアルルアミン塩酸塩共重合体、ポリアリルアミン塩酸塩、ジシアンジアミド-ホルマリン重縮合体、エピクロルヒドリンジメチルアミン付加重合物、ジメチルジアリルアンモニウムクロライド-SO共重合体、ジアリルアミン塩-SO共重合体、ジメチルジアリルアンモニウムクロライド重合物、アリルアミン塩の重合物、ジアルキルアミノエチル(メタ)アクリレート4級塩重合物、アクリルアミド-ジアリルアミン塩共重合体等が挙げられる。カチオン性樹脂の分子量は、特に限定するものではないが、高分子量となるとインク吸収性が低下するため、分子量30,000以下のものの使用が望ましい。
無機系インク定着剤としては、例えば、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、スカンジウム、チタン、バナジウム、マンガン、鉄、ニッケル、銅、亜鉛、ガリウム、ゲルマニウム、ストロンチウム、イットニウム、ジルコニウム、モリブデン、インジウム、バリウム、ランタン、セリウム、プラセオジミウム、ネオジミウム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、ジスロプロシウム、エルビウム、イッテルビウム、ハフニウム、タングステン、ビスマスからなる群から選択される金属の塩または錯体が挙げられる。
インク定着剤は1種単独で用いてもよく2種以上を組み合わせて用いてもよい。
不織布A中のインク定着剤の濃度は、不織布Aの厚さ方向において、均一でもよく、不均一でもよい。例えば、不織布Aの表面から内側に向かって濃度が低下していくような濃度勾配を有していてもよい。
インク定着剤の含有量は、不織布Aの単位面積当たりの質量として、0.1g/m以上が好ましく、0.5g/m以上がより好ましい。インク定着剤の含有量が前記範囲の上限値以下であれば、不織布Aの風合いやインク吸収性が優れる。
インク定着剤の含有量は、0g/mであってもよい。
不織布Aがインク定着剤を含む場合、インク定着剤の含有量は、インク定着性の点で、30g/m以下が好ましい。
不織布Aは、必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、機能性材料を含んでも良い。機能性材料としては、例えば、油性基剤、保湿剤、感触向上剤、界面活性剤、高分子、増粘剤、ゲル化剤、溶剤、噴射剤、酸化防止剤、還元剤、酸化剤、防腐剤、抗菌剤、キレート剤、pH調整剤、酸、炭酸塩、アルカリ、粉体、無機塩、紫外線吸収剤、美白剤、ビタミン類及びその誘導体類、消炎剤、抗炎症剤、育毛用薬剤、血行促進剤、刺激剤、ホルモン類、抗しわ剤、抗老化剤、ひきしめ剤、冷感剤、温感剤、創傷治癒促進剤、刺激緩和剤、鎮痛剤、細胞賦活剤、植物エキス、動物エキス、微生物エキス、鎮痒剤、角質剥離・溶解剤、制汗剤、清涼剤、収れん剤、酵素、核酸、香料、色素、着色剤、染料、顔料、金属含有化合物、不飽和単量体、多価アルコール、高分子添加剤、消炎鎮痛剤、抗真菌剤、抗ヒスタミン剤、催眠鎮静剤、精神安定剤、抗高血圧剤、降圧利尿剤、抗生物質、麻酔剤、抗菌性物質、抗てんかん剤、冠血管拡張剤、生薬、補助剤、湿潤剤、増粘剤、粘着付与物質、止痒剤、角質軟化剥離剤、油性原料、紫外線遮断剤、防腐殺菌剤、抗酸化物質、液状マトリックス、脂溶性物質、高分子カルボン酸塩、添加剤、金属セッケン、吸水性材料等が挙げられる。
不織布Aにおいては、原料繊維が3次元的に交差している。これにより、良好な品質の画像を形成できる。
不織布Aにおいては、原料繊維が3次元的に交差しているので、原料繊維の間に微小で均一な空隙が形成されており、シート(1)にインクジェット記録やグラビア印刷を施したときに、この空隙にインクが速やかに吸収され、拡がることなく保持されて、インクの裏抜けやにじみを抑制できる。また、不織布Aにおいては、原料繊維が3次元的に交差しているので、クッション性に優れ、このため、表面が平滑でなくても、シート(1)にグラビア印刷を施したときに、版の凹部のインクが記録面に良好に転写される。また、不織布Aにおいては、原料繊維が3次元的に交差しているので、原料繊維によって光が乱反射され、ヘーズが高く、透明度が低い。透明度が低いので裏面が透け難く、発色性が優れる。そのため、画像の品質が優れると考えられる。不織布Aにおいて原料繊維の配向方向は典型的には3次元的にランダムである。
一方、原料繊維が不織布の面内方向に1次元的又は2次元的に交差している不織布の場合、例えば特許文献2に記載の長繊維不織布の場合、インクジェット記録やグラビア印刷を施したときに、インクが毛細管現象により、又は繊維に沿って面方向に拡がりやすい。また、クッション性に劣るので、グラビア印刷を施したときに、インクを良好に転写されない。また、透明度が比較的高いことから発色性が劣る。
不織布Aの密度は、0.01~0.15g/cmであり、0.03~0.12g/cmが好ましく、0.04~0.10g/cmがより好ましい。密度が前記範囲の下限値以上であれば、不織布Aの強度が優れ、インクジェット記録やグラビア印刷を施す際に破れ等の不具合が生じにくい。密度が前記範囲の上限値以下であれば、インクの吸収性に優れる。
不織布Aの目付は、20~4,000g/mであり、30~2,000g/mが好ましく、40~1,000g/mがより好ましい。目付が前記範囲の下限値以上であれば、不織布Aの透明度が低く、またインクが裏抜けしにくいので、インクの発色性に優れる。目付が前記範囲の上限値以下であれば、加工適性に優れる。
不織布Aの吸水量は、400g/m以上であり、500g/m以上が好ましく、600g/m以上がより好ましい。吸水量が前記範囲の下限値以上であれば、インクの吸収性に優れる。
原料繊維が3次元的に交差していれば、原料繊維が1次元的又は2次元的に交差している場合に比べて、吸水量が多い傾向がある。また、不織布Aの密度や目付が大きいほど、又は親水性繊維の含有量が多いほど、吸水量が多い傾向がある。
不織布Aは、典型的には、エアレイド不織布である。
エアレイド不織布とは、空気流を利用して、不織布を構成する繊維を3次元的にランダムに積層させるエアレイド法によりウェブが形成された不織布である。
(他の層)
他の層のうち、インクの透過を妨げない層としては、例えば、繊維で構成された繊維シート層、メッシュシート等が挙げられる。
繊維シート層は、例えば風合い付与の目的でシート(1)の最表層に設けられる。
繊維シート層の繊維シートとしては、不織布(ただし、不織布Aを除く。)、織布、ワリフ等が挙げられる。不織布としては、スパンレース不織布、スパンボンド不織布、メルトブロー不織布、ニードルパンチ不織布等が挙げられる。繊維シートとしては、シートの強度、通液性の点で、不織布が好ましい。
繊維シートを構成する繊維は特に限定されない。例えば不織布を構成する繊維としては、不織布Aの原料繊維として挙げたものと同様のものが挙げられる。
繊維シート層の目付(坪量)は、例えば10~300g/mである。
他の層のうち、インクを透過しない層としては、例えば、樹脂フィルム層、ラミネート層等が挙げられる。
樹脂フィルム層は、例えばシート(1)に剛性(コシ)を持たせる目的で設けられる。
樹脂フィルム層を構成する樹脂としては、PE、PP、ポリエステル、ナイロン、PLA等が挙げられる。
樹脂フィルム層の厚さは、例えば10~50μmである。
シート(1)は、スポット径が5mm以下であることが好ましく、4.5mm以下であることがより好ましく、4mm以下であることがさらに好ましい。スポット径が前記範囲の上限値以下であれば、インクのにじみが充分に抑制された画像を形成できる。
前記スポット径には、不織布Aの原料繊維がどのように交差しているか、原料繊維の繊維長、原料繊維の種類、不織布Aの密度等が影響する。例えば、原料繊維が3次元的に交差していれば、原料繊維が1次元的又は2次元的に交差している場合に比べて、スポット径が小さい傾向がある。また、原料繊維の繊維長が短いほど、スポット径が小さい傾向がある。
シート(1)は、前記スポット径の測定方法において、前記試験用混合液を接触させてから、前記試験用混合液の全量が表面下に吸収されるまでの時間(以下、「吸収時間」とも記す。)が、30秒以下であることが好ましく、20秒以下であることがより好ましい。吸収時間が前記範囲の上限値以下であれば、インク吸収性に優れる。
前記吸収時間には、不織布Aの原料繊維がどのように交差しているか、原料繊維の繊維長、原料繊維の種類、不織布Aの密度等が影響する。例えば、原料繊維が3次元的に交差していれば、原料繊維が1次元的又は2次元的に交差している場合に比べて、吸収時間が短い傾向がある。また、親水性繊維の含有量が多いほど、又は不織布Aの密度が低いほど、吸収時間が短い傾向がある。
シート(1)のヘーズ(Haze)は、80%以上が好ましく、82%以上がより好ましく、85%以上がさらに好ましく、100%であってもよい。ヘーズが前記下限値以上であれば、インクの発色性がより優れる。
不織布の原料繊維が3次元的に交差していれば、原料繊維が1次元的又は2次元的に交差している場合に比べて、ヘーズが高い傾向がある。また、不織布の目付が大きいほど、ヘーズが高い傾向がある。
(シート(1)の製造方法)
シート(1)は、例えば、不織布Aを製造し、必要に応じて、不織布Aと他の層とを積層することにより製造できる。
不織布Aは、例えば、公知のエアレイド不織布の製造方法を利用して製造できる。
不織布Aの製造方法の一例を以下に示す。
まず、メッシュ状の無端ベルト上に、エアレイド方式のウェブ形成装置にて、所定の長さ加重平均繊維長の原料繊維を空気に分散させながら堆積させて、所定の目付のウェブを形成する(ウェブ形成工程)。次いで、ウェブに含まれる原料繊維を結合する(繊維結合工程)。これにより不織布が形成される。繊維結合工程の後、必要に応じて、不織布の密度を微調整する目的等で、熱プレス処理を行ってもよい。
エアレイド方式のウェブ形成装置としては、本州製紙法のウェブ形成装置、ダンウェブ法のウェブ形成装置等が挙げられる。
原料繊維の結合方法としては、ラテックスボンド法、サーマルボンド法、ラテックスボンド法とサーマルボンド法とを組み合わせたマルチボンド法等が挙げられる。ラテックスボンド法では、ウェブに水性バインダーをスプレーし、熱風等により乾燥する。サーマルボンド法では、原料繊維と共に熱融着性樹脂粒子や熱融着性繊維を供給し、熱風等により熱処理する。
熱融着性樹脂粒子及び熱融着性繊維は、エアレイド不織布を製造する際の熱処理により、少なくとも一部が溶融し、バインダーとして作用する。熱融着性繊維としては、融点の異なる2種類の樹脂を複合化させて得られ、繊維が部分的に溶融する芯鞘型構造等の熱融着性繊維が好ましい。芯鞘型構造の熱融着性繊維は、融点の高い樹脂からなる芯の外周上に、融点の低い樹脂からなる鞘が形成された構造を有し、具体的には、融点が異なる2種の樹脂を組み合わせた形態(PET/PET複合繊維、PE/PE複合繊維、PP/PP複合繊維、PE/PET複合繊維、PP/PET複合繊維、PE/PP複合繊維)が挙げられる。
ウェブ形成工程において、無端ベルト上に予め透気性キャリアシートを配置し、この透気性キャリアシート上にウェブを形成してもよい。また、形成したウェブの上に透気性キャリアシートを配置し、その後、繊維結合工程を行ってもよい。透気性キャリアシートは、繊維結合工程の後に剥離してもよいし、そのまま残してもよい。
前記のようにして製造したエアレイド不織布を透気性キャリアシートとして用い、透気性キャリアシートをそのまま残すと、多層構造の不織布Aが得られる。不織布A以外の繊維シートを透気性キャリアシートとして用い、透気性キャリアシートをそのまま残すと、不織布Aの片面又は両面に繊維シート層が積層された積層体が得られる。
〔第2の態様の記録シート〕
本発明の第2の態様の記録シート(以下、「シート(2)」とも記す。)は、インクジェット記録及びグラビア印刷のいずれか一方又は両方のための記録シートである。シート(2)は、吸水量が400g/m以上である不織布(以下、「不織布B」とも記す。)からなる層(以下、「層(b)」とも記す。)を備え、スポット径が5mm以下である。スポット径が5mm以下であれば、インクのにじみが充分に抑制された画像を形成できる。
シート(2)のスポット径は、4.5mm以下であることが好ましく、4mm以下であることがより好ましい。
不織布Bの好ましい吸水量は、不織布Aの好ましい吸水量と同様である。
不織布Bは、エアレイド不織布であることが好ましい。エアレイド不織布は、繊維長の短い原料繊維で構成されるとともに、原料繊維が3次元的に交差しているので、インクの裏抜けやにじみを抑制しやすい。
不織布Bの原料繊維、密度、目付はそれぞれ、不織布Aと同様であってよい。
不織布Bは、不織布Aであることが好ましい。
シート(2)は、必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、不織布Bからなる層(b)以外の他の層をさらに備えることができる。他の層としては、シート(1)における他の層と同様のものが挙げられる。
シート(2)の吸収速度、ヘーズはそれぞれ、シート(1)と同様であってよい。
〔記録物〕
本発明の第3の態様の記録物は、前記したシート(1)又はシート(2)にインクジェット記録が施された記録物である。第3の態様の記録物は、インクジェット記録により形成された画像を有する。
本発明の第4の態様の記録物は、前記したシート(1)又はシート(2)にグラビア印刷が施された記録物である。第4の態様の記録物は、グラビア印刷により形成された画像を有する。
本発明の第5の態様の記録物は、前記したシート(1)又はシート(2)にインクジェット記録及びグラビア印刷が施された記録物である。第5の態様の記録物は、インクジェット記録により形成された画像及びグラビア印刷により形成された画像を有する。
以下、第3~第5の態様の記録物をまとめて本発明の記録物ともいう。
本発明の記録物は、シート(1)又はシート(2)にインクジェット記録及びグラビア印刷のいずれか一方又は両方を施すことにより得られる。
インクジェット記録は、シート(1)又はシート(2)のIJ記録面にインクの微小液滴を射出することにより行われる。射出されたインクの微小液滴は、IJ記録面に付着し、IJ記録層に吸収、保持されて画像(文字、模様等)を形成する。
インクジェット記録は、公知のインクジェットプリンタを用いて行うことができる。
グラビア印刷は、公知のグラビア印刷機を用いて行うことができる。
第3の態様の記録物の場合、インクジェット記録を施すのは、シート(1)又はシート(2)の一方の主面のみでもよく、両方の主面でもよい。
第4の態様の記録物の場合、グラビア印刷を施すのは、シート(1)又はシート(2)の一方の主面のみでもよく、両方の主面でもよい。
第5の態様の記録物の場合、インクジェット記録及びグラビア印刷を施すのは、シート(1)又はシート(2)の一方の主面のみでもよく、一方の主面及び他方の主面の両方でもよい。後者の場合、一方の主面及び他方の主面のそれぞれに、インクジェット記録及びグラビア印刷を施してもよく、一方の主面にインクジェット記録を、他方の主面にグラビア印刷を施してもよい。
インクジェット記録及びグラビア印刷を施す順序に特に制限はなく、例えばインクジェット記録を施した後にグラビア印刷を施してもよく、グラビア印刷を施した後にインクジェット記録を施してもよい。典型的には、グラビア印刷を施した後にインクジェット記録を施す。
典型的には、インクジェット記録とグラビア印刷では、異なる画像を形成する。例えば、複数のシート(1)又はシート(2)それぞれに、グラビア印刷により同一の絵柄模様を形成し、その後、インクジェット記録により可変情報を形成して記録物とすることができる。
本発明の記録物は、種々の用途に利用できる。
本発明の記録物の用途としては、例えば、(1)衣料用、(2)防護用、(3)医療用、(4)建材用、(5)土木用、(6)車両用、(7)衛生用、(8)家具・インテリア用、(9)ワイパー用、(10)フィルター用、(11)寝装用、(12)農業・園芸用、(13)皮革用、(14)生活資材用、(15)工業資材用が挙げられる。
(1)衣料用としては、例えば、衣料部材、ディスポーザブル衣料(ディスポ衣料ともいう)、靴、ワッペン、手袋、スリッパ、帽子等が挙げられる。前記衣料部材の具体的な例としては、芯地、接着芯地、中入れ綿、ブラジャーパッド、肩パッド、ジャンパーライナー等である。前記ディスポ衣料の具体的な例としては、イベントジャンパー、旅行下着等である。前記靴の具体的な例としては、インソール材、釣革底等である。
(2)防護用としては、例えば、保護衣、防護用品等が挙げられる。前記保護衣の具体的な例としては、仕事着、実験着、防護服等である。前記防護用品の具体的な例としては、安全靴、作業手袋、防煙マスク、防塵マスク、防毒マスク等である。
(3)医療用としては、例えば、ガーゼ、手術着、覆布セット、お産用バット、キャップ、マスク、シーツ類、抗菌マット、パップ剤基布、湿布剤基布、ギブス材、白血球分離材、人工皮膚等が挙げられる。
(4)建材用としては、例えば、ルーフィング、タフト、カーペット基布、結露防止シート、調温シート、調湿シート、壁装材、断熱材、吸湿材、防音材、吸音材、防振材、木質材、養生シート等が挙げられる。
(5)土木用としては、例えば、ドレーン材、ろ過材、吸出し防止材、分離材、遮水シート、補強材、保護材、コンクリート補強シート、アスファルトオーバーレイ材、地中埋設管の補修材、防触材等が挙げられる。
(6)車両用としては、例えば、自動車内装材、自動車部品等が挙げられる。前記自動車内装材の具体的な例としては、フロアーマット、ドアートリム、トランクマット、天井材、リアーパーセル、内張り布、ヘッドレスト、ボンネットカバー、吸音材、防振材等である。前記自動車部品の具体的な例としては、エアークリーナー、オイルクリーナー、室内清浄フィルター、外気取り入れフィルター等である。
(7)衛生用としては、例えば、おむつ、生理用品、救急用品、清浄用品、おしぼり、マスク等が挙げられる。前記おむつの具体的な例としては、紙おむつ、おむつカバー等である。前記生理用品の具体的な例としては、ナプキン、タンポン等である。前記救急用品の具体的な例としては、ガーゼ、救急絆創膏、綿棒等である。前記清浄用品の具体的な例としては、ウェットティッシュ、化粧綿、母乳パッド、清拭シート、汗吸収シート(顔・脇・首・足等用)、抗菌・除菌シート、抗ウイルス性シート、抗アレルゲンシート、抗菌防臭シート、吸水シート等である。前記マスクの具体的な例としては、使い捨て立体マスク等である。
(8)家具・インテリア用としては、例えば、カーペット、フローリング、カーテン、家具部品、建具、壁紙、装飾品等が挙げられる。前記カーペットの具体的な例としては、カーペット、カーペット基布、タイルカーペット、電気カーペット、マット基布、アンダーカーペット等である。前記家具部品の具体的な例としては、クッション材、応接チェアーの中入れ綿等である。前記建具の具体的な例としては、障子紙、襖、畳関係、ブラインド等である。前記装飾品の具体的な例としては、美術品のレプリカ、タペストリ、ペナント、ロールスクリーン、造花等である。
(9)ワイパー用としては、例えば、ワイパー、ウェットワイパー、油こし用、複写機クリーニング材等が挙げられる。
(10)フィルター用としては、例えば、空気用フィルター、バグフィルター、液体用フィルター、エレクトレットフィルター、掃除機用フィルター、フィルタープレス用フィルター、排水処理用マット、塩分除去フィルター、ガス吸着フィルター、家庭用空気清浄フィルター、浄水器用フィルター等が挙げられる。前記空気用フィルターの具体的な例としては、粗塵用、中高性能用、超高性能用等である。
(11)寝装用としては、例えば、ふとん、枕カバー、シーツ等が挙げられる。前記ふとんの具体的な例としては、ふとん中綿、ふとん袋等である。
(12)農業・園芸用としては、例えば、苗床用シート、べたがけシート、防霜シート、防草シート、園芸プランター等が挙げられる。
(13)皮革用としては、例えば、人工皮革用基布、合成皮革用基布、塩ビレザー用基布等が挙げられる。
(14)生活資材用としては、例えば、収納用品、包装資材、掃除用品、袋物、食品用、生活雑貨、台所用品、テーブルトップ、事務用品、スポーツ用品、手芸用品、DIY用シート、DIY用ボード、アイロンマット、美容資材等が挙げられる。前記収納用品の具体的な例としては、収納袋、スーツカバー、防虫カバー等である。前記包装資材の具体的な例としては、風呂敷、包装等である。前記掃除用品の具体的な例としては、化学雑巾、たわし等である。前記袋物の具体的な例としては、化学カイロ、乾燥剤袋、ショッピングバッグ等である。前記食品用の具体的な例としては、ティーバッグ、コーヒーバッグ、食品バッグ、鮮度保持材、食品吸水用シート等である。前記生活雑貨の具体的な例としては、カレンダー、滑り止めシート、アイマスク、冷感シート、温感シート、ネックスカーフ、手袋、ブックカバー、防臭シート、湿度調整シート、芳香剤基材等である。前記台所用品の具体的な例としては、水切りシート、クッキングペーパー、たわし、ロールタオル、消火布等である。前記テーブルトップの具体的な例としては、テーブルクロス、ランチョンマット、コースター等である。前記事務用品の具体的な例としては、スタンプパッド、フェルトペン芯、掲示用板、黒板消し、封筒等である。前記スポーツ用品の具体的な例としては、ゴルフクラブヘッドカバー、テニスグリップ等である。美容資材としては、フェイスマスク、パフ、美容パック、美容手袋等である。
(15)工業資材用としては、例えば、工業資材、電気資材、電池、製品材料、OA機器、AV機器、ロール、機器部材、楽器、包材等が挙げられる。前記工業資材の具体的な例としては、研磨材、吸油材、製紙フェルト、耐熱クッション、水切り材、断熱材、防音材、防振材等である。前記電気資材の具体的な例としては、電気絶縁材、プリント基板用基材、電磁波シールド材、静電気除去シート、電線押さえ巻きテープ等である。前記電池の具体的な例としては、セパレーター等である。前記製品材料の具体的な例としては、FRP(繊維強化プラスチック)基材、テープ、印刷用基布、合成紙、静電記録紙、接着テープ、熱転写シート、放射線遮蔽マット等である。前記OA機器の具体的な例としては、ディスクライナー、包装材等である。前記AV機器の具体的な例としては、スピーカー振動板、吸音板等である。前記ロールの具体的な例としては、バフロール、塗布ロール、絞液ロール等である。前記機器部材の具体的な例としては、Vベルト、コンベアーベルト、タイミングベルト等である。前記楽器の具体的な例としては、ピアノキークッション、ハンマーレール等である。前記包材の具体的な例としては、ドライアイス用包材、パッキング等である。
本発明の記録物は、特に、食品トレイマット、食品包装シート、美容シート、及び虫除けシート等の生活資材用シート(上記(14)等)、抗菌・抗ウイルス性シート等の医療用及び衛生用シート(上記(3)、(7)等)、マスク等の防護用、医療用及び衛生用シート(上記(2)、(3)、(7)等)、掃除用シート(上記(7)、(9)、(10)等)、ならびにおしぼり等の衛生用シート(上記(7)等)等の用途に好適に使用できる。また、上記分類に限定されることなく、同一の記録物を、多岐に亘る分野及び用途において使用することができる。
本発明の記録シート及び記録物は以下の態様を有していてよい。
〔A1〕長さ加重平均繊維長が1~10mmの繊維で構成され、前記繊維が3次元的に交差しており、密度が0.01~0.15g/cmであり、目付が20~4,000g/mであり、吸水量が400g/m以上である不織布からなるインクジェット記録層を備えたインクジェット記録シート。
〔A2〕吸水量が400g/m以上である不織布からなるインクジェット記録層を備え、下記の測定方法により測定されるスポット径が5mm以下であるインクジェット記録シート。
スポット径の測定方法:
インクジェット記録シートを、インクジェット記録が施される面を上にして水平な台の上に置き、25℃の条件下にて前記インクジェット記録シートに、JIS K 6768:1999に規定されているプラスチックフィルム・シートのぬれ張力測定のための試験用混合液のうちNo.40(ぬれ張力40mN/m)の試験用混合液2μLを接触させ、その10秒後に、前記インクジェット記録シートに吸収された試験用混合液の広がりの外接円の直径を測定し、その測定値をスポット径とする。
〔A3〕下記の測定方法により測定されるスポット径が5mm以下である、前記〔A1〕のインクジェット記録シート。
スポット径の測定方法:
インクジェット記録シートを、インクジェット記録が施される面を上にして水平な台の上に置き、25℃の条件下にて前記インクジェット記録シートに、JIS K 6768:1999に規定されているプラスチックフィルム・シートのぬれ張力測定のための試験用混合液のうちNo.40(ぬれ張力40mN/m)の試験用混合液2μLを接触させ、その10秒後に、前記インクジェット記録シートに吸収された試験用混合液の広がりの外接円の直径を測定し、その測定値をスポット径とする。
〔A4〕前記不織布を構成する繊維がセルロース系繊維を含む、前記〔A1〕~〔A3〕のいずれかのインクジェット記録シート。
〔A5〕前記不織布を構成する繊維の平均繊維径が0.1~20μmである、前記〔A1〕~〔A4〕のいずれかのインクジェット記録シート。
〔A6〕ヘーズが80%以上である、前記〔A1〕~〔A5〕のいずれかのインクジェット記録シート。
〔A7〕前記〔A1〕~〔A6〕のいずれかのインクジェット記録シートにインクジェット記録が施された記録物。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
使用した測定方法を以下に示す。
「長さ加重平均繊維長」
原料繊維の長さ加重平均繊維長は、カヤーニ社製の繊維分布測定器Fiber Labを用い、JIS P 8226:2006 パルプ-光学的自動分析法による繊維長測定方法に記載の方法に従って測定した。
「平均繊維径」
原料繊維の平均繊維径は、顕微鏡写真法で測定した。具体的には、パルプ繊維をアクリル樹脂で包埋した後、ミクロトームを用いて薄層切片とし、各切片の顕微鏡写真を撮影し、各々について25本の繊維を計り、平均値を求め、その値を平均繊維径とした。
「密度」
不織布の密度は、不織布の厚さと目付(単位面積当たりの質量)から算出した。
「厚さ」
不織布の厚さは、JIS L 1913:2010に記載の方法に従って測定した。
「目付」
不織布の目付は、JIS L 1913:2010に記載の方法に従って測定した。
「吸水量」
不織布の吸水量は、下記の測定方法に従って測定した。
吸水量の測定方法:
10cm角のシートを試料として質量を予め測定し、50メッシュのカゴに入れて蒸留水が入ったトレイに5分間浸漬後、引き上げて1分後に質量を測定し、カゴと試料の質量を引いた値を平米換算したものを吸水量とした。
「スポット径及び吸収速度」
記録シートのスポット径及び吸収速度は、以下の手順で測定した。
記録シートを、一方の主面(記録面)を上にして水平な台の上に置き、25℃の条件下にて前記記録シートに、JIS K 6768:1999に規定されているプラスチックフィルム・シートのぬれ張力測定のための試験用混合液のうちNo.40(ぬれ張力40mN/m)の試験用混合液2μLを接触させた。
試験用混合液を接触させてから10秒後に、前記記録シートに吸収された試験用混合液の広がりの外接円の直径(試験用混合液の広がりの最大径)を測定し、その測定値をスポット径とした。
試験用混合液を接触させてから、試験用混合液の全量が表面下に吸収されるまでの時間を吸収時間とした。
「ヘーズ」
記録シートのヘーズは、JIS K 7136:2000に記載の方法に従って測定した。
(実施例1)
本州製紙法のエアレイド法不織布マシンで、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)からなるパルプシートを乾式解繊装置で解繊して得た長さ加重平均繊維長2.37mmのパルプ繊維を、空気流と共にメッシュ状の無端ベルト上に落下堆積させて、ウェブ(設定目付け77.0g/m)を形成させた。
前記ウェブ上に、自己架橋型エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)エマルション(ワッカー社製、VINAPS EN1689、ガラス転移温度=-3℃)よりなる水性バインダー液Aを固形分10.5g/mとなるようにスプレー散布した後、熱風(雰囲気温度170℃)を通過させて、繊維相互間を結合させた。更に、該繊維シートを反転させ、最初に水性バインダー液Aをスプレー散布した面の反対面から、固形分付着量10.5g/mとなるように水性バインダー液Aをスプレー散布し、再度熱風(雰囲気温度170℃)を通過させて、目付98g/mの乾式不織布を得た。この乾式不織布を光学顕微鏡により観察したところ、原料繊維は3次元的に交差していた。また、原料繊維の配向方向は3次元的にランダムであった。この乾式不織布の密度は0.05g/cm、吸水量は800g/mであった。
得られた乾式不織布を実施例1の記録シートとした。この記録シートは層(a)のみ(又は層(b)のみ)で構成されたものである。この記録シートのスポット径は3mm、吸収時間は1秒、ヘーズは85%であった。
(比較例1)
市販のスパンボンド不織布(東洋紡社製「エクーレ(登録商標) 3151AZ」、目付:15g/m、密度:1.15g/cm、吸水量:55g/m、原料繊維:ポリエステル、長繊維不織布)を比較例1の記録シートとした。この記録シートのスポット径は3mm、吸収時間は60秒以上、ヘーズは83.6%であった。
(比較例2)
市販のスパンレース不織布(シンワ社製「レーヨンスパンレース」、目付:28g/m、密度:0.74g/cm、吸水量:417g/m、原料繊維:レーヨン、長繊維不織布)を比較例2の記録シートとした。この記録シートのスポット径は6.5mm、吸収時間は1秒、ヘーズは74.2%であった。
(実施例2)
市販のエアレイド不織布(王子キノクロス社製「キノクロス(登録商標) KS40」、目付:40g/m、密度:0.07g/cm、吸水量:800g/m、原料繊維:パルプ、長さ加重平均繊維長2.37mm)の上に針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)とPP/PE繊維(長さ荷重平均5.0mm)を70:30の割合で混合した繊維を、空気流と共にメッシュ状の無端ベルト上に落下堆積させて、ウェブ(設定目付け60.0g/m)を形成させた。その上に市販のエアレイド不織布(王子キノクロス社製「キノクロス(登録商標) KS40」、目付:40g/m、密度:0.07g/cm、吸水量:800g/m、原料繊維:パルプ、長さ加重平均繊維長2.37mm)を載せて乾燥機(雰囲気温度140℃)を通過させて、目付140g/mの乾式不織布を得た。3層それぞれを光学顕微鏡により観察したところ、いずれの層においても原料繊維は3次元的に交差していた。また、原料繊維の配向方向は3次元的にランダムであった。3層それぞれの目付、密度は以下のとおりであった。不織布全体での目付は140g/m、吸水量は2800g/mであった。
第1の層(エアレイド不織布):目付40g/m、密度0.07g/cm
第2の層(エアレイド不織布):目付60g/m、密度0.07g/cm
第3の層(エアレイド不織布):目付40g/m、密度0.07g/cm
得られた不織布を実施例2の記録シートとした。この記録シートにおいては前記3層全体が層(a)(又は層(b))に該当する。この記録シートのスポット径は2.8mm、吸収時間は1秒、ヘーズは21.4%であった。
(実施例3)
市販のエアレイド不織布を市販のスパンボンド不織布(東洋紡社製「エクーレ(登録商標) 3151AZ」、目付:15g/m、密度:1.15g/cm、吸水量:60g/m、原料繊維:ポリエステル、長繊維不織布)に変更した以外は、実施例2と同様にして、第1の層と第2の層と第3の層とがこの順に積層された3層構造の不織布を得た。3層それぞれを光学顕微鏡により観察したところ、第2の層では、原料繊維は3次元的に交差していた。また、原料繊維の配向方向は3次元的にランダムであった。一方、第1の層及び第3の層では、原料繊維は2次元的に交差していた。3層それぞれの目付、密度は以下のとおりであった。第2の層の吸水量は1210g/mであった。
第1の層(スパンボンド不織布):目付15g/m、密度1.15g/cm
第2の層(エアレイド不織布):目付60g/m、密度0.07g/cm
第3の層(スパンボンド不織布):目付15g/m、密度1.15g/cm
得られた不織布を実施例3の記録シートとした。この記録シートにおいては前記第2の層が層(a)(又は層(b))に該当する。この記録シートのスポット径は3.5mm、吸収時間は1秒、ヘーズは28.6%であった。
(インクジェット印字評価)
各例で得られた記録シートに、キヤノン社製インクジェットプリンタiP7200の印刷モード:標準で白黒印刷及びカラー印刷を施して記録物を得た。得られた記録物について、印刷部を目視で観察し、以下の基準でにじみ及び発色性を評価した。結果を表1に示す。
<にじみ>
◎:インクのにじみは全く認められず、優れたレベル。
○:インクのにじみはややあるが、実用上問題ないレベル。
△:インクのにじみがあり、実用上問題となるレベル。
×:インクのにじみが著しく、実用上重大な問題となるレベル。
<発色性(印字濃度の濃さ)>
◎:発色性が非常に良好で、優れたレベル。
○:発色性が良好で、実用上問題ないレベル。
△:発色性はやや劣るが、実用上問題ないレベル。
×:発色性が劣り、実用上重大な問題となるレベル。
(グラビア印刷評価)
各例で得られた記録シートに、大蔵省印刷局グラビア印刷試験機(熊谷理機工業社製)を用いて、グラビア印刷用のインクを使用してグラビア印刷を施して記録物を得た。得られた記録物について、印刷部を目視で観察し、以下の基準で網点ヌケの度合い、発色性及び印字部面感を目視評価した。
<網点ヌケ(ミッシングドット)>
◎:網点ヌケがない。
○:低階調部にやや網点ヌケが認められるが、実用上問題ない。
△:低階調部~高階調部に網点ヌケが認められ、実用上問題である。
×:低階調部~高階調部に網点ヌケが数多く認められる。
<発色性(印字濃度の濃さ)>
◎:発色性が非常に良好で、優れたレベル。
○:発色性が良好で、実用上問題ないレベル。
△:発色性はやや劣るが、実用上問題ないレベル。
×:発色性が劣り、実用上重大な問題となるレベル。
<印字部面感>
◎:印字部の面感(画像濃度の均一性)が良好で、優れたレベル。
○:印字部の面感がやや均一性に欠けるが、実用上問題ないレベル。
△:印字部の面感が均一性に欠け、実用上問題となるレベル。
×:印字部の面感が不均一で、実用上重大な問題となるレベル。
<裏抜け>
◎:印字部の裏抜けがなく、優れたレベル。
○:印字部の裏抜けが若干あるが、裏移りはせず、実用上問題ないレベル。
△:印字部の裏抜けがあり、裏移りし、実用上問題となるレベル。
×:印字部の裏抜けがあり、裏移りして汚れが発生し、実用上重大な問題となるレベル。
Figure 0007310559000001
11,12 シート(記録シート)
21 層(a)
23 第1の表面層
25 第2の表面層

Claims (11)

  1. インクジェット記録及びグラビア印刷のいずれか一方又は両方のための記録シートであって、
    親水性繊維を含み、長さ加重平均繊維長が1~10mmの繊維で構成され、前記繊維が3次元的に交差しており、密度が0.01~0.15g/cmであり、目付が20~4,000g/mであり、吸水量が400g/m以上である不織布からなる層を備えた記録シート。
  2. 下記の測定方法により測定されるスポット径が5mm以下である、請求項1に記載の記録シート。
    スポット径の測定方法:
    記録シートを、インクジェット記録及びグラビア印刷のいずれか一方又は両方が施される面を上にして水平な台の上に置き、25℃の条件下にて前記記録シートに、JIS K 6768:1999に規定されているプラスチックフィルム・シートのぬれ張力測定のための試験用混合液のうちNo.40(ぬれ張力40mN/m)の試験用混合液2μLを接触させ、その10秒後に、前記記録シートに吸収された試験用混合液の広がりの外接円の直径を測定し、その測定値をスポット径とする。
  3. 前記親水性繊維がセルロース系繊維を含む、請求項1又は2に記載の記録シート。
  4. 前記不織布を構成する繊維の平均繊維径が0.1~20μmである、請求項1~のいずれか一項に記載の記録シート。
  5. ヘーズが80%以上である、請求項1~のいずれか一項に記載の記録シート。
  6. 前記不織布がエアレイド不織布である、請求項1~5のいずれか一項に記載の記録シート。
  7. 前記親水性繊維の含有量が、前記不織布の総質量に対し、5~95質量%である、請求項1~6のいずれか一項に記載の記録シート。
  8. 前記不織布が水性バインダーを含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の記録シート。
  9. 請求項1~のいずれか一項に記載の記録シートにインクジェット記録が施された記録物。
  10. 請求項1~のいずれか一項に記載の記録シートにグラビア印刷が施された記録物。
  11. 請求項1~のいずれか一項に記載の記録シートにインクジェット記録及びグラビア印刷が施された記録物。
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