JP7310067B2 - 有機発光素子 - Google Patents

有機発光素子 Download PDF

Info

Publication number
JP7310067B2
JP7310067B2 JP2022503013A JP2022503013A JP7310067B2 JP 7310067 B2 JP7310067 B2 JP 7310067B2 JP 2022503013 A JP2022503013 A JP 2022503013A JP 2022503013 A JP2022503013 A JP 2022503013A JP 7310067 B2 JP7310067 B2 JP 7310067B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
organic light
chemical formula
emitting device
group
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2022503013A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2022541787A (ja
Inventor
チャ、ヨンブム
ジン チョ、ウー
キル ホン、スン
リー、ジェグー
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
LG Chem Ltd
Original Assignee
LG Chem Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from KR1020210002022A external-priority patent/KR20210095562A/ko
Application filed by LG Chem Ltd filed Critical LG Chem Ltd
Publication of JP2022541787A publication Critical patent/JP2022541787A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7310067B2 publication Critical patent/JP7310067B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K85/00Organic materials used in the body or electrodes of devices covered by this subclass
    • H10K85/60Organic compounds having low molecular weight
    • H10K85/631Amine compounds having at least two aryl rest on at least one amine-nitrogen atom, e.g. triphenylamine
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K85/00Organic materials used in the body or electrodes of devices covered by this subclass
    • H10K85/60Organic compounds having low molecular weight
    • H10K85/631Amine compounds having at least two aryl rest on at least one amine-nitrogen atom, e.g. triphenylamine
    • H10K85/633Amine compounds having at least two aryl rest on at least one amine-nitrogen atom, e.g. triphenylamine comprising polycyclic condensed aromatic hydrocarbons as substituents on the nitrogen atom
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K50/00Organic light-emitting devices
    • H10K50/10OLEDs or polymer light-emitting diodes [PLED]
    • H10K50/14Carrier transporting layers
    • H10K50/15Hole transporting layers
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K50/00Organic light-emitting devices
    • H10K50/10OLEDs or polymer light-emitting diodes [PLED]
    • H10K50/18Carrier blocking layers
    • H10K50/181Electron blocking layers
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K85/00Organic materials used in the body or electrodes of devices covered by this subclass
    • H10K85/60Organic compounds having low molecular weight
    • H10K85/615Polycyclic condensed aromatic hydrocarbons, e.g. anthracene
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K85/00Organic materials used in the body or electrodes of devices covered by this subclass
    • H10K85/60Organic compounds having low molecular weight
    • H10K85/615Polycyclic condensed aromatic hydrocarbons, e.g. anthracene
    • H10K85/622Polycyclic condensed aromatic hydrocarbons, e.g. anthracene containing four rings, e.g. pyrene
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K85/00Organic materials used in the body or electrodes of devices covered by this subclass
    • H10K85/60Organic compounds having low molecular weight
    • H10K85/615Polycyclic condensed aromatic hydrocarbons, e.g. anthracene
    • H10K85/626Polycyclic condensed aromatic hydrocarbons, e.g. anthracene containing more than one polycyclic condensed aromatic rings, e.g. bis-anthracene
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K85/00Organic materials used in the body or electrodes of devices covered by this subclass
    • H10K85/60Organic compounds having low molecular weight
    • H10K85/649Aromatic compounds comprising a hetero atom
    • H10K85/657Polycyclic condensed heteroaromatic hydrocarbons
    • H10K85/6572Polycyclic condensed heteroaromatic hydrocarbons comprising only nitrogen in the heteroaromatic polycondensed ring system, e.g. phenanthroline or carbazole
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K50/00Organic light-emitting devices
    • H10K50/10OLEDs or polymer light-emitting diodes [PLED]
    • H10K50/18Carrier blocking layers

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Electroluminescent Light Sources (AREA)

Description

[関連出願の相互参照]
本出願は、2020年1月23日付の韓国特許出願第10-2020-0009537号および2021年1月7日付の韓国特許出願第10-2021-0002022号に基づく優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示された全ての内容は本明細書の一部として含まれる。
本発明は、駆動電圧、効率および寿命が改善された有機発光素子に関する。
一般的に、有機発光現象とは、有機物質を利用して電気エネルギーを光エネルギーに転換させる現象をいう。有機発光現象を利用する有機発光素子は、広い視野角、優れたコントラスト、速い応答時間を有し、輝度、駆動電圧および応答速度特性に優れて多くの研究が進められている。
有機発光素子は、一般的に正極と負極および前記正極と負極との間に有機物層を含む構造を有する。前記有機物層は、有機発光素子の効率と安全性を高めるために、それぞれ異なる物質から構成された多層の構造からなる場合が多く、例えば、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層などからなる。このような有機発光素子の構造において、2つの電極の間に電圧をかけると、正極からは正孔が、負極からは電子が有機物層に注入され、注入された正孔と電子が接した時、エキシトン(exciton)が形成され、このエキシトンが再び基底状態に落ちる時、光が出るようになる。
このような有機発光素子において、駆動電圧、効率および寿命が改善された有機発光素子の開発が要求され続けている。
韓国公開特許第10-2000-0051826号公報
本発明は、駆動電圧、効率および寿命が改善された有機発光素子を提供する。
本発明は、下記の有機発光素子を提供する:
正極と、
負極と、
前記正極と負極との間の発光層と、
前記正極と発光層との間の電子抑制層と、
前記電子抑制層と正極との間に正孔輸送層と、を含む、有機発光素子において、
前記正孔輸送層は、下記化学式1で表される化合物を含み、
前記電子抑制層は、下記化学式2で表される化合物を含む、有機発光素子:
[化学式1]
前記化学式1中、
およびRはそれぞれ独立して、置換または非置換の炭素数1~60のアルキル、または置換または非置換の炭素数6~60のアリールであり、
~Rのうちのいずれか一つは下記化学式3に結合し;下記化学式3に結合しないR~Rはそれぞれ独立して、水素または重水素であり、
[化学式3]
前記化学式3中、
は置換または非置換の炭素数6~60のアリーレンであり、
Arは置換または非置換の炭素数1~60のアリールであり、
点線は、前記化学式1中のR~Rのうちのいずれか一つに結合し、
~R10はそれぞれ独立して、水素、重水素、または置換または非置換の炭素数6~60のアリールであり、
[化学式2]
およびLはそれぞれ独立して、単結合、または置換または非置換の炭素数6~60のアリーレンであり、
ArおよびArはそれぞれ独立して、置換または非置換の炭素数6~60のアリール、または置換または非置換のN、OおよびSで構成される群から選択されるいずれか一つ以上のヘテロ原子を含む炭素数2~60のヘテロアリールであり、
はそれぞれ独立して、水素または重水素であるか;または隣接する2つが結合してベンゼン環を形成し、
はそれぞれ独立して、水素または重水素であるか;または隣接する2つが結合してベンゼン環を形成し、
mは1~8の整数であり、
nは1~4の整数であり、
aおよびbはそれぞれ独立して、1~3の整数である。
上述した有機発光素子は、駆動電圧、効率および寿命に優れている。
基板1、正極2、電子抑制層3、発光層4、正孔輸送層5および負極6からなる有機発光素子の例を示す図である。 基板1、正極2、正孔注入層7、正孔輸送層8、電子抑制層3、発光層4、正孔抑制層9、正孔輸送層5、電子注入層10、および負極6からなる有機発光素子の例を示す図である。
以下、本発明の理解を助けるためにより詳しく説明する。
本明細書において、
または
は、他の置換基に連結される結合を意味する。
本明細書において、「置換または非置換の」という用語は、重水素;ハロゲン基;ニトリル基;ニトロ基;ヒドロキシ基;カルボニル基;エステル基;イミド基;アミノ基;ホスフィンオキシド基;アルコキシ基;アリールオキシ基;アルキルチオキシ基;アリールチオキシ基;アルキルスルホキシ基;アリールスルホキシ基;シリル基;ホウ素基;アルキル基;シクロアルキル基;アルケニル基;アリール基;アラルキル基;アラルケニル基;アルキルアリール基;アルキルアミン基;アラルキルアミン基;ヘテロアリールアミン基;アリールアミン基;アリールホスフィン基;またはN、OおよびS原子のうちの1個以上を含むヘテロ環基からなる群から選択される1個以上の置換基で置換または非置換されるか、前記例示された置換基のうちの2以上の置換基が連結された置換または非置換されることを意味する。例えば、「2以上の置換基が連結された置換基」は、ビフェニル基であってもよい。すなわち、ビフェニル基は、アリール基であってもよく、2個のフェニル基が連結された置換基と解釈されてもよい。
本明細書において、カルボニル基の炭素数は特に限定されないが、炭素数1~40であることが好ましい。具体的には、下記のような構造の置換基であってもよいが、これらに限定されるものではない。
本明細書において、エステル基は、エステル基の酸素が炭素数1~25の直鎖、分枝鎖もしくは環鎖アルキル基、または炭素数6~25のアリール基で置換されていてもよい。具体的には、下記構造式の置換基であってもよいが、これらに限定されるものではない。
本明細書において、イミド基の炭素数は特に限定されないが、炭素数1~25であることが好ましい。具体的には、下記のような構造の置換基であってもよいが、これらに限定されるものではない。
本明細書において、シリル基は、具体的には、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、t-ブチルジメチルシリル基、ビニルジメチルシリル基、プロピルジメチルシリル基、トリフェニルシリル基、ジフェニルシリル基、フェニルシリル基などがあるが、これらに限定されるものではない。
本明細書において、ホウ素基は、具体的には、トリメチルホウ素基、トリエチルホウ素基、t-ブチルジメチルホウ素基、トリフェニルホウ素基、フェニルホウ素基などがあるが、これらに限定されるものではない。
本明細書において、ハロゲン基の例としては、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素がある。
本明細書において、前記アルキル基は、直鎖もしくは分枝鎖であってもよく、炭素数は特に限定されないが、1~40であることが好ましい。一実施形態によれば、前記アルキル基の炭素数は1~20である。また一つの実施形態によれば、前記アルキル基の炭素数は1~10である。また一つの実施形態によれば、前記アルキル基の炭素数は1~6である。アルキル基の具体的な例としては、メチル、エチル、プロピル、n-プロピル、イソプロピル、ブチル、n-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、sec-ブチル、1-メチル-ブチル、1-エチル-ブチル、ペンチル、n-ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、tert-ペンチル、ヘキシル、n-ヘキシル、1-メチルペンチル、2-メチルペンチル、4-メチル-2-ペンチル、3,3-ジメチルブチル、2-エチルブチル、ヘプチル、n-ヘプチル、1-メチルヘキシル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、オクチル、n-オクチル、tert-オクチル、1-メチルヘプチル、2-エチルヘキシル、2-プロピルペンチル、n-ノニル、2,2-ジメチルヘプチル、1-エチル-プロピル、1,1-ジメチル-プロピル、イソヘキシル、2-メチルペンチル、4-メチルヘキシル、5-メチルヘキシルなどがあるが、これらに限定されるものではない。
本明細書において、前記アルケニル基は、直鎖もしくは分枝鎖であってもよく、炭素数は特に限定されないが、2~40であることが好ましい。一実施形態によれば、前記アルケニル基の炭素数は2~20である。また一つの実施形態によれば、前記アルケニル基の炭素数は2~10である。また一つの実施形態によれば、前記アルケニル基の炭素数は2~6である。具体的な例としては、ビニル、1-プロペニル、イソプロペニル、1-ブテニル、2-ブテニル、3-ブテニル、1-ペンテニル、2-ペンテニル、3-ペンテニル、3-メチル-1-ブテニル、1,3-ブタジエニル、アリル、1-フェニルビニル-1-イル、2-フェニルビニル-1-イル、2,2-ジフェニルビニル-1-イル、2-フェニル-2-(ナフチル-1-イル)ビニル-1-イル、2,2-ビス(ジフェニル-1-イル)ビニル-1-イル、スチルベニル基、スチレニル基などがあるが、これらに限定されるものではない。
本明細書において、シクロアルキル基は特に限定されないが、炭素数3~60であることが好ましく、一実施形態によれば、前記シクロアルキル基の炭素数は3~30である。また一つの実施形態によれば、前記シクロアルキル基の炭素数は3~20である。また一つの実施形態によれば、前記シクロアルキル基の炭素数は3~6である。具体的には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、3-メチルシクロペンチル、2,3-ジメチルシクロペンチル、シクロヘキシル、3-メチルシクロヘキシル、4-メチルシクロヘキシル、2,3-ジメチルシクロヘキシル、3,4,5-トリメチルシクロヘキシル、4-tert-ブチルシクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルなどがあるが、これらに限定されるものではない。
本明細書において、アリール基は特に限定されないが、炭素数6~60であることが好ましく、単環式アリール基または多環式アリール基であってもよい。一実施形態によれば、前記アリール基の炭素数は6~30である。一実施形態によれば、前記アリール基の炭素数は6~20である。前記単環式アリール基としては、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基などであってもよいが、これらに限定されるものではない。前記多環式アリール基としては、ナフチル基、アントラセニル基、フェナントリル基、ピレニル基、ペリレニル基、クリセニル基、フルオレニル基などであってもよいが、これらに限定されるものではない。
本明細書において、フルオレニル基は置換されていてもよく、置換基2個が互いに結合してスピロ構造を形成してもよい。前記フルオレニル基が置換される場合、
などであってもよい。ただし、これらに限定されるものではない。
本明細書において、ヘテロ環基は、異種元素としてO、N、SiおよびSのうちの1個以上を含むヘテロ環基であって、炭素数は特に限定されないが、炭素数2~60であることが好ましい。ヘテロ環基の例としては、チオフェン基、フラニル基、ピロール基、イミダゾール基、チアゾール基、オキサゾール基、オキサジアゾール基、トリアゾール基、ピリジル基、ビピリジル基、ピリミジル基、トリアジニル基、アクリジニル基、ピリダジニル基、ピラジニル基、キノリニル基、キナゾリニル基、キノキサリニル基、フタラジニル基、ピリドピリミジニル基、ピリドピラジニル基、ピラジノピラジニル基、イソキノリル基、インドール基、カルバゾール基、ベンゾオキサゾール基、ベンゾイミダゾール基、ベンゾチアゾール基、ベンゾカルバゾール基、ベンゾチオフェン基、ジベンゾチオフェン基、ベンゾフラニル基、フェナントロリン基(phenanthroline)、イソオキサゾリル基、チアジアゾリル基、ベンゾチアゾリル基、フェノチアジニル基、およびジベンゾフラニル基などがあるが、これらにのみ限定されるものではない。
本明細書において、アラルキル基、アラルケニル基、アルキルアリール基、アリールアミン基中のアリール基は、上述したアリール基に関する説明が適用可能である。本明細書において、アラルキル基、アルキルアリール基、アルキルアミン基中のアルキル基は、上述したアルキル基に関する説明が適用可能である。本明細書において、ヘテロアリールアミン中のヘテロアリールは、上述したヘテロ環基に関する説明が適用可能である。本明細書において、アラルケニル基中のアルケニル基は、上述したアルケニル基に関する説明が適用可能である。本明細書において、アリーレンは、2価の基であることを除けば、上述したアリール基に関する説明が適用可能である。本明細書において、ヘテロアリーレンは、2価の基であることを除けば、上述したヘテロ環基に関する説明が適用可能である。本明細書において、炭化水素環は1価の基ではなく、2個の置換基が結合して形成したことを除けば、上述したアリール基またはシクロアルキル基に関する説明が適用可能である。本明細書において、ヘテロ環は1価の基ではなく、2個の置換基が結合して形成したことを除けば、上述したヘテロ環基に関する説明が適用可能である。
以下、前記定義に基づいて、本発明の有機発光素子について説明する。
本発明の有機発光素子は、前記化学式1で表される化合物を正孔輸送層物質として使用し、かつ、前記化学式2で表される化合物を電子抑制層物質として使用する。
具体的には、前記化学式1で表される化合物は、フルオレン系コアの2位にビフェニルフルオレニルで置換されたアミンが結合し、7位にアリールなどの置換基Arが結合した構造を有する。
また、前記化学式2で表される化合物は、置換基であるビフェニルとカルバゾールをオルト(ortho)位で連結させるモノアミン(monoamine)構造を有する。
一般に、有機発光素子の発光効率および寿命特性は互いにトレードオフ(Trade-off)の関係を有することを考慮すると、前記化学式1および化学式2で表される化合物のうちの一つのみを採用するか、または両方とも採用しない有機発光素子に比べて、本発明の有機発光素子は、駆動電圧、発光効率および寿命のすべての側面から優れた特性を示すことができる。
各構成別に本発明の有機発光素子を詳しく説明する。
正極および負極
本発明で使用される正極および負極は、有機発光素子において使用される電極を意味する。
前記正極物質としては、通常有機物層への正孔注入が円滑となるように仕事関数の大きい物質が好ましい。前記正極物質の具体的な例としては、バナジウム、クロム、銅、亜鉛、金などの金属またはこれらの合金;亜鉛酸化物、インジウム酸化物、インジウムスズ酸化物(ITO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)などの金属酸化物;ZnO:AlまたはSNO:Sbなどの金属と酸化物との組み合わせ;ポリ(3-メチルチオフェン)、ポリ[3,4-(エチレン-1,2-ジオキシ)チオフェン](PEDOT)、ポリピロールおよびポリアニリンなどの導電性高分子などがあるが、これらにのみ限定されるものではない。
前記負極物質としては、通常有機物層への電子注入が容易となるように仕事関数の小さい物質であることが好ましい。前記負極物質の具体的な例としては、マグネシウム、カルシウム、ナトリウム、カリウム、チタニウム、インジウム、イットリウム、リチウム、ガドリニウム、アルミニウム、銀、スズおよび鉛などの金属、またはこれらの合金;LiF/AlまたはLiO/Alなどの多層構造物質などがあるが、これらにのみ限定されるものではない。
発光層
本発明で使用される発光層は、正極と負極から伝達された正孔と電子を結合させることにより可視光線領域の光を発し得る層を意味する。一般に、発光層は、ホスト材料およびドーパント材料を含む。
前記ホスト材料は、縮合芳香族環誘導体またはヘテロ環含有化合物などをさらに含み得る。具体的には、縮合芳香族環誘導体としては、アントラセン誘導体、ピレン誘導体、ナフタレン誘導体、ペンタセン誘導体、フェナントレン化合物、フルオランテン化合物などがあり、ヘテロ環含有化合物としては、カルバゾール誘導体、ジベンゾフラン誘導体、ラダー型フラン化合物、ピリミジン誘導体などがあるが、これらに限定されない。
前記ドーパント材料としては、有機発光素子に使用される物質であれば特に限定されない。一例として、芳香族アミン誘導体、スチリルアミン化合物、ホウ素錯体、フルオランテン化合物、金属錯体などがある。具体的には、芳香族アミン誘導体としては、置換または非置換のアリールアミノ基を有する縮合芳香族環誘導体であって、アリールアミノ基を有するピレン、アントラセン、クリセン、ペリフランテンなどがあり、スチリルアミン化合物としては、置換または非置換のアリールアミンに少なくとも1個のアリールビニル基が置換されている化合物で、アリール基、シリル基、アルキル基、シクロアルキル基、およびアリールアミノ基からなる群より1または2以上選択される置換基が置換または非置換される。具体的には、スチリルアミン、スチリルジアミン、スチリルトリアミン、スチリルテトラアミンなどがあるが、これらに限定されない。また、金属錯体としては、イリジウム錯体、白金錯体などがあるが、これらに限定されない。
正孔輸送層
本発明に係る有機発光素子は、前記電子抑制層と正極との間に正孔輸送層を含む。
前記正孔輸送層は、正孔注入層から正孔を受け取って発光層まで正孔を輸送する層で、正孔輸送物質としては、正極や正孔注入層から正孔輸送を受けて発光層に移し得る物質で、正孔に対する移動性の大きい物質が好適である。本発明においては前記正孔輸送層を構成する物質として、前記化学式1で表される化合物を使用する。
好ましくは、RおよびRはそれぞれ独立して、メチルまたはフェニルである。
好ましくは、Rは前記化学式3に結合し;R、RおよびRは全て水素である。
好ましくは、Rは水素またはフェニルであり;R、RおよびR10は全て水素である。
好ましくは、Lはフェニレンである。
好ましくは、Arはフェニル、ビフェニリル、ターフェニリル、ナフチル、フェナントレニル、またはトリフェニレニルであり;前記Arは非置換または一つ以上のフェニル、ナフチル、またはフェナントレニルで置換される。
前記化学式1で表される化合物の代表的な例は次の通りである:
前記化学式1で表される化合物は、下記反応式1-1または反応式1-2のような製造方法で製造することができる。
[反応式1-1]
[反応式1-2]
前記各反応式中、各置換基の定義は上述した通りである。
ただし、前記製造方法は、後述する製造例でさらに具体化される。
電子抑制層
本発明に係る有機発光素子は、前記正極と発光層との間に電子抑制層を含む。好ましくは、前記電子抑制層は、前記発光層の正極側に接して含まれる。
前記電子抑制層は、負極から注入された電子が発光層で再結合せず正極側に伝達されることを抑制して有機発光素子の効率を向上させる役割を果たす。本発明においては前記電子抑制層を構成する物質として、前記化学式2で表される化合物を使用する。
好ましくは、Rは水素である。
好ましくは、Rはそれぞれ独立して水素であるか;または隣接する2つが結合してベンゼン環を形成する。
具体的には、前記化学式2は、下記化学式2-1~化学式2-4のうちのいずれか一つで表される。
[化学式2-1]
[化学式2-2]
[化学式2-3]
[化学式2-4]
、L、Ar、Ar、aおよびbの各定義は上述した通りである。
好ましくは、LおよびLはそれぞれ独立して、単結合、フェニレン、またはナフタレンジイルであり;前記LおよびLはそれぞれ独立して、非置換または一つ以上のフェニルで置換される。
好ましくは、aおよびbはそれぞれ独立して、1~2である。
好ましくは、ArおよびArはそれぞれ独立して、フェニル、ビフェニリル、ターフェニリル、ナフチル、フェナントレニル、ジメチルフルオレニル、ジフェニルフルオレニル、またはトリフェニレニルである。
前記化学式2で表される化合物の代表的な例は次の通りである:
前記化学式2で表される化合物は、下記反応式2のような製造方法で製造することができる。
[反応式2]
前記反応式中、置換基の定義は上述した通りである。
ただし、前記製造方法は、後述する製造例でさらに具体化される。
正孔注入層
本発明に係る有機発光素子は、必要に応じて前記正極と正孔輸送層との間に正孔注入層をさらに含み得る。
前記正孔注入層は電極から正孔を注入する層で、正孔注入物質としては、正孔を輸送する能力を有し、正極からの正孔注入効果、発光層または発光材料に対して優れた正孔注入効果を有し、発光層で生成された励起子の電子注入層または電子注入材料への移動を防止し、また、薄膜形成能力の優れた化合物が好ましい。また、正孔注入物質のHOMO(highest occupied molecular orbital)が正極物質の仕事関数と周辺有機物層のHOMOとの間であることが好ましい。
正孔注入物質の具体的な例としては、金属ポルフィリン(porphyrin)、オリゴチオフェン、アリールアミン系の有機物、ヘキサニトリルヘキサアザトリフェニレン系の有機物、キナクリドン(quinacridone)系の有機物、ペリレン(perylene)系の有機物、アントラキノンおよびポリアニリンとポリチオフェン系の導電性高分子などがあるが、これらにのみ限定されるものではない。
正孔抑制層
本発明に係る有機発光素子は、必要に応じて前記発光層と電子輸送層との間に正孔抑制層を含む。好ましくは、前記正孔抑制層は前記発光層に接する。
前記正孔抑制層は、正極から注入された正孔が発光層で再結合せず負極側に伝達されることを抑制して有機発光素子の効率を向上させる役割を果たす。前記正孔抑制層素材として用いられる物質の具体的な例としては、オキサジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、フェナントロリン誘導体、BCP、アルミニウム錯体などがあるが、これらに限定されない。
電子輸送層
本発明に係る有機発光素子は、前記発光層と負極との間に電子輸送層を含み得る。
前記電子輸送層は、負極または負極上に形成された電子注入層から電子を受け取って発光層まで電子を輸送し、また、発光層で正孔が伝達されることを抑制する層で、電子輸送物質としては、負極から電子注入をよく受けて発光層に移し得る物質であって、電子に対する移動性の大きい物質が好適である。
前記電子輸送物質の具体的な例としては、8-ヒドロキシキノリンのAl錯体;Alqを含む錯体;有機ラジカル化合物;ヒドロキシフラボン-金属錯体などがあるが、これらにのみ限定されるものではない。電子輸送層は、従来技術により使用されているような、任意の所望するカソード物質と共に使用可能である。特に、適切なカソード物質の例は、低い仕事関数を有し、アルミニウム層またはシルバー層が後に続く通常の物質である。具体的には、セシウム、バリウム、カルシウム、イッテルビウム、およびサマリウムであり、各場合、アルミニウム層またはシルバー層が後に続く。
電子注入層
本発明に係る有機発光素子は、必要に応じて前記電子輸送層と負極との間に電子注入層をさらに含み得る。
前記電子注入層は電極から電子を注入する層で、電子を輸送する能力を有し、負極からの電子注入効果、発光層または発光材料に対して優れた電子注入効果を有し、発光層で生成された励起子の正孔注入層への移動を防止し、また、薄膜形成能力の優れた化合物を使用することが好ましい。
前記電子注入層として用いられる物質の具体的な例としては、フルオレノン、アントラキノジメタン、ジフェノキノン、チオピランジオキシド、オキサゾール、オキサジアゾール、トリアゾール、イミダゾール、ペリレンテトラカルボン酸、フルオレニリデンメタン、アントロンなどとそれらの誘導体、金属錯体化合物、および含窒素5員環誘導体などがあるが、これらに限定されない。
前記金属錯体化合物としては、8-ヒドロキシキノリナトリチウム、ビス(8-ヒドロキシキノリナト)亜鉛、ビス(8-ヒドロキシキノリナト)銅、ビス(8-ヒドロキシキノリナト)マンガン、トリス(8-ヒドロキシキノリナト)アルミニウム、トリス(2-メチル-8-ヒドロキシキノリナト)アルミニウム、トリス(8-ヒドロキシキノリナト)ガリウム、ビス(10-ヒドロキシベンゾ[h]キノリナト)ベリリウム、ビス(10-ヒドロキシベンゾ[h]キノリナト)亜鉛、ビス(2-メチル-8-キノリナト)クロロガリウム、ビス(2-メチル-8-キノリナト)(o-クレゾラート)ガリウム、ビス(2-メチル-8-キノリナト)(1-ナフトラート)アルミニウム、ビス(2-メチル-8-キノリナト)(2-ナフトラート)ガリウムなどがあるが、これらに限定されない。
有機発光素子
本発明に係る有機発光素子の構造を図1および図2に示す。図1は、基板1、正極2、電子抑制層3、発光層4、電子輸送層5および負極6からなる有機発光素子の例を示す図である。
また、正孔注入層7、正孔輸送層8、正孔抑制層9、および電子注入層10をさらに含む場合の有機発光素子の構造を図2に示す。
本発明に係る有機発光素子は、上述した構成を順次積層させて製造することができる。この時、スパッタリング法(sputtering)や電子ビーム蒸発法(e-beam evaporation)などのPVD(physical Vapor Deposition)方法を用いて、基板上に金属または導電性を有する金属酸化物またはこれらの合金を蒸着させて正極を形成し、その上に上述した各層を形成した後、その上に負極として用いられる物質を蒸着させて製造することができる。この方法以外にも、基板上に、負極物質から上述した構成の逆順で正極物質まで順次蒸着させて有機発光素子を作ることができる(国際公開第2003/012890号)。また、発光層は、ホストおよびドーパントを真空蒸着法のみならず、溶液塗布法によって形成され得る。ここで、溶液塗布法とは、スピンコーティング、ディップコーティング、ドクターブレーディング、インクジェットプリンティング、スクリーンプリンティング、スプレー法、ロールコーティングなどを意味するが、これらにのみ限定されるものではない。
一方、本発明に係る有機発光素子は、使用される材料によって、前面発光型、後面発光型、または両面発光型であり得る。
以下、本発明の理解を助けるために好ましい実施例を提示する。しかし、下記の実施例は本発明をより容易に理解するために提供されたものに過ぎず、これによって本発明の内容が限定されるものではない。
製造例1:化合物1-1の製造
窒素雰囲気で500mL丸底フラスコに、化合物4-(4-chlorophenyl)-9,9-diphenyl-9H-fluorene(7.56g、19.29mmol)、および化合物9,9-dimethyl-N-phenyl-9H-fluoren-2-amineをXylene220mLに完全に溶かした後、NaOtBu(2.22g、23.14mmol)を添加し、Bis(tri-tert-butylphosphine)palladium(0)(0.10g、0.19mmol)を入れた後、4時間加熱攪拌した。常温に温度を下げ、ろ過(filter)してbaseを除去した後、Xyleneを減圧濃縮させ、酢酸エチル180mLで再結晶して、化合物1-1(10.12g、収率:78%)を製造した。
MS[M+H]=752
製造例2:化合物1-2の製造
窒素雰囲気で500ml丸底フラスコに、化合物4-bromo-9,9-diphenyl-9H-fluorene(10.50g、22.06mmol)、2-{N-(1,1'-ビフェニル)-4-イル-N-9,9-ジメチル-9H-フルオレン-2-イル-アミノ}フェニルボロン酸(10.28g、46.32mmol)をテトラヒドロフラン240mlに完全に溶かした後、2M炭酸カリウム水溶液(120ml)を添加し、テトラキス-(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.76g、0.66mmol)を入れた後、4時間加熱攪拌した。常温に温度を下げ、水層を除去して無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮させ、酢酸エチル210mlで再結晶して、化合物1-2(9.24g、62%)を製造した。
MS[M+H]=754
製造例3:化合物1-3の製造
窒素雰囲気で500mL丸底フラスコに、化合物4-(4-chlorophenyl)-9,9-diphenyl-9H-fluorene(7.56g、19.29mmol)、および化合物9,9-dimethyl-N-(4-(naphthalen-1-yl)phenyl)-9H-fluoren-2-amineをXylene220mLに完全に溶かした後、NaOtBu(2.22g、23.14mmol)を添加し、Bis(tri-tert-butylphosphine)palladium(0)(0.10g、0.19mmol)を入れた後、4時間加熱攪拌した。常温に温度を下げ、ろ過(filter)してbaseを除去した後、Xyleneを減圧濃縮させ、酢酸エチル180mLで再結晶して、化合物1-3(10.12g、収率:78%)を製造した。
MS[M+H]=805
製造例4:化合物2-1の製造
窒素雰囲気で500ml丸底フラスコに、化合物N-(4-bromophenyl)-N-(4-(phenanthren-9-yl)phenyl)-[1,1'-biphenyl]-4-amine(12.32g、20.50mmol)、(2-(9H-carbazol-9-yl)phenyl)boronic acid(6.47g、22.55mmol)をテトラヒドロフラン240mlに完全に溶かした後、2M炭酸カリウム水溶液(120ml)を添加し、テトラキス-(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.42g、0.37mmol)を入れた後、4時間加熱攪拌した。常温に温度を下げ、水層を除去して無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮させ、酢酸エチル350mlで再結晶して、化合物2-1(11.29g、72%)を製造した。
MS[M+H]=765
製造例5:化合物2-2の製造
窒素雰囲気で500ml丸底フラスコに、化合物N-(4-bromophenyl)-N-(4-(naphthalen-1-yl)phenyl)-[1,1'-biphenyl]-4-amine(11.09g、19.25mmol)、(2-(9H-carbazol-9-yl)phenyl)boronic acid(6.08g、21.18mmol)をテトラヒドロフラン240mlに完全に溶かした後、2M炭酸カリウム水溶液(120ml)を添加し、テトラキス-(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.67g、0.58mmol)を入れた後、3時間加熱攪拌した。常温に温度を下げ、水層を除去して無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮させ、酢酸エチル250mlで再結晶して、化合物2-2(8.88g、62%)を製造した。
MS[M+H]=689
製造例6:化合物2-3の製造
窒素雰囲気で500ml丸底フラスコに、化合物N-([1,1'-biphenyl]-3-yl)-N-(4-bromophenyl)-[1,1':4',1''-terphenyl]-4-amine(10.55g、19.11mmol)、(2-(9H-carbazol-9-yl)phenyl)boronic acid(6.03g、21.02mmol)をテトラヒドロフラン240mlに完全に溶かした後、2M炭酸カリウム水溶液(120ml)を添加し、テトラキス-(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.66g、0.57mmol)を入れた後、4時間加熱攪拌した。常温に温度を下げ、水層を除去して無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮させ、酢酸エチル280mlで再結晶して、化合物2-3(9.07g、66%)を製造した。
MS[M+H]=715
比較例1
ITO(indium tin oxide)が1、000Åの厚さに薄膜コーティングされたガラス基板を洗剤を溶かした蒸留水に入れて超音波洗浄した。この時、洗剤としてはフィッシャー社(Fischer Co.)製品を使用し、蒸留水としてはミリポア社(Millipore Co.)製品のフィルタ(Filter)で2次ろ過した蒸留水を使用した。ITOを30分間洗浄した後、蒸留水で2回繰り返し超音波洗浄を10分間進行した。蒸留水洗浄が終わった後、イソプロピルアルコール、アセトン、メタノールの溶剤で超音波洗浄をし、乾燥させた後、プラズマ洗浄機に輸送させた。また、酸素プラズマを用いて前記基板を5分間洗浄した後、真空蒸着機に基板を輸送させた。
こうして準備されたITO透明電極上に、下記化合物HI-1および下記化合物HI-2の化合物を98:2(モル比)の比になるように100Åの厚さに熱真空蒸着して正孔注入層を形成した。
前記正孔注入層上に、正孔を輸送する物質である 下記化学式HT-1で表される化合物(1150Å)を真空蒸着して正孔輸送層を形成した。
次に、前記正孔輸送層上に、膜厚50Åに下記化合物EB-1を真空蒸着して電子抑制層を形成した。
次に、前記電子抑制層上に、膜厚200Åに下記化学式BH-1で表される化合物および下記化学式BD-1で表される化合物を25:1の重量比で真空蒸着して発光層を形成した。前記発光層上に、膜厚50Åに下記化合物HB-1を真空蒸着して正孔抑制層を形成した。
次に、前記正孔抑制層上に、下記化合物ET-1と下記化合物LiQ(Lithium Quinolate)を1:1の重量比で真空蒸着して300Åの厚さに電子輸送層を形成した。前記電子輸送層上に、12Åの厚さにフッ化リチウム(LiF)と2、000Åの厚さにアルミニウムを順次蒸着して、それぞれ電子注入層および負極を形成した。
前記過程において、有機物の蒸着速度は0.4~0.7Å/secを維持し、負極のフッ化リチウムは0.3Å/sec、アルミニウムは2Å/secの蒸着速度を維持し、蒸着時の真空度は2×10-7~5×10-6torrを維持して、有機発光素子を製作した。
前記比較例1に使用された化合物は以下の通りである。
実施例1~実施例9および比較例2~比較例12
前記比較例1において正孔輸送層の化合物HT-1、電子抑制層の化合物EB-1の代わりに、下記表1に記載された化合物をそれぞれ使用したことを除いては、前記比較例1と同様の方法で、実施例1~実施例9および比較例2~比較例12の有機発光素子を製造した。
前記有機発光素子の製造時の使用された化合物は以下の通りである:
実験例
前記実施例および比較例で製造した有機発光素子に20mA/cmの電流を印加したとき、前記製造した有機発光素子を20mA/cmの電流密度で駆動電圧、発光効率、色座標を測定し、20mA/cmの電流密度で初期輝度に対して95%となる時間(T95)を測定した。その結果を下記表1に示す。T95は、初期輝度(1600nit)が95%に低下するまでの時間を意味する。
Figure 0007310067000048
上記表1に示すように、前記化学式1で表される化合物を正孔輸送層物質として使用し、かつ、前記化学式2で表される化合物を電子抑制層物質として使用した実施例の有機発光素子は、前記化学式1および化学式2で表される化合物のうちの一つのみを採用するか、または両方とも採用しない比較例の有機発光素子に比べて、駆動電圧、発光効率および寿命のすべての側面から優れた特性を示した。
したがって、本発明の化学式1(フルオレン系コアの2位にビフェニルフルオレニルで置換されたアミンが結合し、7位にアリールなどの置換基Arが結合した構造)を正孔輸送層材料(HTL)として使用し、化学式2(置換基であるビフェニルとカルバゾールをオルト(ortho)位で連結させるモノアミン(monoamine)構造)を電子抑制層材料(EBL)として組み合わせて作られる青色有機発光素子の駆動電圧および発光効率、特に寿命特性を改善できることを確認することができた。これは、一般に有機発光素子の発光効率および寿命特性は、互いにトレードオフ(Trade-off)の関係を有することを考慮すると、本発明の化合物間の組み合わせを採用した有機発光素子は、比較例の素子に比べて顕著に向上した素子特性を示すことが分かった。
1 基板
2 正極
3 電子抑制層
4 発光層
5 電子輸送層
6 負極
7 正孔注入層
8 正孔輸送層
9 正孔抑制層
10 電子注入層

Claims (13)

  1. 正極と、
    負極と、
    前記正極と負極との間の発光層と、
    前記正極と発光層との間の電子抑制層と、
    前記電子抑制層と正極との間に正孔輸送層と、を含む、有機発光素子において、
    前記正孔輸送層は、下記化学式1で表される化合物を含み、
    前記電子抑制層は、下記化学式2で表される化合物を含む、有機発光素子:
    [化学式1]
    前記化学式1中、
    およびRはそれぞれ独立して、置換または非置換の炭素数1~60のアルキル、または置換または非置換の炭素数6~60のアリールであり、
    ~Rのうちのいずれか一つは下記化学式3に結合し;下記化学式3に結合しないR~Rはそれぞれ独立して、水素または重水素であり、
    [化学式3]
    前記化学式3中、
    は置換または非置換の炭素数6~60のアリーレンであり、
    Ar はフェニル、ビフェニリル、ターフェニリル、ナフチル、フェナントレニル、またはトリフェニレニルであり;
    前記Ar は非置換または一つ以上のフェニル、ナフチル、またはフェナントレニルで置換され、
    点線は、前記化学式1中のR~Rのうちのいずれか一つに結合し、
    ~R10はそれぞれ独立して、水素、重水素、または置換または非置換の炭素数6~60のアリールであり、
    [化学式2]
    およびLはそれぞれ独立して、単結合、または置換または非置換の炭素数6~60のアリーレンであり、
    ArおよびArはそれぞれ独立して、置換または非置換の炭素数6~60のアリール、または置換または非置換のN、OおよびSで構成される群から選択されるいずれか一つ以上のヘテロ原子を含む炭素数2~60のヘテロアリールであり、
    はそれぞれ独立して、水素または重水素であるか;または隣接する2つが結合してベンゼン環を形成し、
    はそれぞれ独立して、水素または重水素であるか;または隣接する2つが結合してベンゼン環を形成し、
    mは1~8の整数であり、
    nは1~4の整数であり、
    aおよびbはそれぞれ独立して、1~3の整数である。
  2. およびRはそれぞれ独立して、メチルまたはフェニルである、請求項1に記載の有機発光素子。
  3. は前記化学式3に結合し;
    、RおよびRは全て水素である、請求項1または2に記載の有機発光素子。
  4. は水素またはフェニルであり;
    、RおよびR10は全て水素である、請求項1から3のいずれか一項に記載の有機発光素子。
  5. はフェニレンである、請求項1から4のいずれか一項に記載の有機発光素子。
  6. 前記化学式1は、下記化合物で構成される群から選択されるいずれか一つである、請求項1に記載の有機発光素子:
  7. 前記化学式2において、Rは水素である、請求項1からのいずれか一項に記載の有機発光素子。
  8. 前記化学式2において、Rはそれぞれ独立して水素であるか;または隣接する2つが結合してベンゼン環を形成する、請求項1からのいずれか一項に記載の有機発光素子。
  9. 前記化学式2は、下記化学式2-1~化学式2-4のうちのいずれか一つで表される、請求項1からのいずれか一項に記載の化合物:
    [化学式2-1]
    [化学式2-2]
    [化学式2-3]
    [化学式2-4]
    、L、Ar、Ar、aおよびbの各定義は請求項1の通りである。
  10. およびLはそれぞれ独立して、単結合、フェニレン、またはナフタレンジイルであり;
    前記LおよびLはそれぞれ独立して、非置換または一つ以上のフェニルで置換される、請求項1からのいずれか一項に記載の有機発光素子。
  11. aおよびbはそれぞれ独立して、1~2である、請求項1から1のいずれか一項に記載の有機発光素子。
  12. ArおよびArはそれぞれ独立して、フェニル、ビフェニリル、ターフェニリル、ナフチル、フェナントレニル、ジメチルフルオレニル、ジフェニルフルオレニル、またはトリフェニレニルである、請求項1から1のいずれか一項に記載の有機発光素子。
  13. 前記化学式2は、下記化合物で構成される群から選択されるいずれか一つである、請求項1からのいずれか一項に記載の有機発光素子:
JP2022503013A 2020-01-23 2021-01-11 有機発光素子 Active JP7310067B2 (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
KR20200009537 2020-01-23
KR10-2020-0009537 2020-01-23
KR10-2021-0002022 2021-01-07
KR1020210002022A KR20210095562A (ko) 2020-01-23 2021-01-07 유기 발광 소자
PCT/KR2021/000302 WO2021149954A1 (ko) 2020-01-23 2021-01-11 유기 발광 소자

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2022541787A JP2022541787A (ja) 2022-09-27
JP7310067B2 true JP7310067B2 (ja) 2023-07-19

Family

ID=76992874

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022503013A Active JP7310067B2 (ja) 2020-01-23 2021-01-11 有機発光素子

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20220246848A1 (ja)
JP (1) JP7310067B2 (ja)
KR (1) KR20230107763A (ja)
CN (1) CN114207863A (ja)
WO (1) WO2021149954A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN116535345B (zh) * 2023-01-10 2024-03-22 江苏三月科技股份有限公司 一种芳香族胺类化合物及包含其的有机电致发光器件

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015082056A1 (de) 2013-12-06 2015-06-11 Merck Patent Gmbh Verbindungen und organische elektronische vorrichtungen
WO2016006710A1 (ja) 2014-07-11 2016-01-14 出光興産株式会社 化合物、有機エレクトロルミネッセンス素子用材料、有機エレクトロルミネッセンス素子、及び電子機器
CN106632185A (zh) 2016-10-14 2017-05-10 长春海谱润斯科技有限公司 一种9,9‑二苯基芴衍生物及其制备方法和应用
US20180090688A1 (en) 2015-09-24 2018-03-29 Lg Chem, Ltd. Compound and organic electronic element comprising same
CN110577510A (zh) 2018-06-07 2019-12-17 江苏三月光电科技有限公司 一种基于双二甲基芴取代苯胺的化合物及其制备的有机电致发光器件

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100430549B1 (ko) 1999-01-27 2004-05-10 주식회사 엘지화학 신규한 착물 및 그의 제조 방법과 이를 이용한 유기 발광 소자 및 그의 제조 방법
KR20160129710A (ko) * 2015-04-29 2016-11-09 삼성디스플레이 주식회사 유기 발광 소자
KR101907292B1 (ko) * 2016-01-22 2018-10-12 주식회사 엘지화학 아민계 화합물 및 이를 포함하는 유기 발광 소자
KR101917953B1 (ko) * 2016-06-02 2018-11-13 주식회사 엘지화학 화합물 및 이를 포함하는 유기 전자 소자
KR102331322B1 (ko) * 2017-03-08 2021-11-24 주식회사 엘지화학 유기 발광 소자
CN110229071A (zh) * 2019-06-06 2019-09-13 北京诚志永华显示科技有限公司 芴衍生物有机电致发光器件

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015082056A1 (de) 2013-12-06 2015-06-11 Merck Patent Gmbh Verbindungen und organische elektronische vorrichtungen
JP2017501144A (ja) 2013-12-06 2017-01-12 メルク パテント ゲーエムベーハー 化合物および有機電子素子
WO2016006710A1 (ja) 2014-07-11 2016-01-14 出光興産株式会社 化合物、有機エレクトロルミネッセンス素子用材料、有機エレクトロルミネッセンス素子、及び電子機器
US20180090688A1 (en) 2015-09-24 2018-03-29 Lg Chem, Ltd. Compound and organic electronic element comprising same
CN106632185A (zh) 2016-10-14 2017-05-10 长春海谱润斯科技有限公司 一种9,9‑二苯基芴衍生物及其制备方法和应用
CN110577510A (zh) 2018-06-07 2019-12-17 江苏三月光电科技有限公司 一种基于双二甲基芴取代苯胺的化合物及其制备的有机电致发光器件

Also Published As

Publication number Publication date
KR20230107763A (ko) 2023-07-18
CN114207863A (zh) 2022-03-18
JP2022541787A (ja) 2022-09-27
WO2021149954A1 (ko) 2021-07-29
US20220246848A1 (en) 2022-08-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7106812B1 (ja) 有機発光素子
JP6231682B2 (ja) 複素環化合物及びこれを含む有機発光素子
JP2020098916A (ja) 有機発光素子
KR20200063053A (ko) 신규한 화합물 및 이를 포함하는 유기발광 소자
JP6729858B2 (ja) スピロ型化合物およびこれを含む有機発光素子
JP6290381B2 (ja) ヘテロ環化合物およびこれを含む有機発光素子
JP2018536626A (ja) 新規化合物およびこれを含む有機発光素子
JP2019524715A (ja) 多重環化合物およびこれを含む有機発光素子
JP7187752B2 (ja) 新規な化合物およびこれを利用した有機発光素子
JP2023534166A (ja) 有機発光素子
JP6801162B2 (ja) 新規なヘテロ環式化合物およびこれを利用した有機発光素子
KR102093535B1 (ko) 화합물 및 이를 포함하는 유기 발광 소자
JP6743896B2 (ja) ヘテロ環化合物およびこれを含む有機電界発光素子
JP6638925B2 (ja) ヘテロ環化合物およびこれを含む有機発光素子
JP7172000B2 (ja) 新規なヘテロ環化合物およびこれを利用した有機発光素子
JP6332890B2 (ja) スピロ型化合物およびこれを含む有機発光素子
JP6579405B2 (ja) 複素環化合物及びこれを含む有機発光素子
JP2020514335A (ja) 新規な化合物およびこれを用いた有機発光素子
CN111225905A (zh) 杂环化合物及包含其的有机发光器件
JP2022546218A (ja) 新規な化合物およびこれを利用した有機発光素子
KR102600010B1 (ko) 유기 발광 소자
KR102081473B1 (ko) 함질소 화합물 및 이를 포함하는 유기 발광 소자
JP6508657B2 (ja) 複素環化合物及びこれを含む有機発光素子
JP2018534238A (ja) ヘテロ環化合物およびこれを含む有機発光素子
JP7172001B2 (ja) 新規な化合物およびこれを含む有機発光素子

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220124

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230110

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230117

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230328

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230606

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230613

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7310067

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150