JP7308837B2 - サワー種及びその製造方法 - Google Patents
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Description
本発明による改良されたサワー種は、比較的低い酸性度を有するが、製パン中に内因性有機酸を生成する代謝活性のある細菌叢を有していて、酵母を添加することなく生地をふくらませるため、注目に値する。
a) 発酵性のマトリクスを完全に水中に浸漬すると共に水がきれいになるまで水を流すことでマトリクスを水で洗浄して、洗浄されたマトリクスを得るか、又は、インキュベートするマトリクス2kg当たり200g~1.5kgの残留水をまだ含んでいるか若しくはこれより少ない残留水を含む洗浄されたマトリクスを得る工程であって、後者の場合、洗浄されたマトリクスを、インキュベートするマトリクス2kg当たり1kg~20kgの割合の10℃~35℃の水に浸漬し、液体(リカーとして知られている)の表面に気泡が現れるまで、10~35℃でインキュベーションを行ってインキュベートしたマトリクスを得る工程と、
b) リカーをインキュベートしたマトリクスの残りから分離する工程と、
c) リカーを基材と混合して、乾燥物含量が15~60重量%の範囲の混合物を取得し、これを9~30℃で12~72時間発酵させて培地を得る工程と、
d) 基材及び10℃~35℃の水を培地に添加し、基材及び水の添加が全容積の25~75%を占め、空気、酸素、又は酸素を含む気体の混合物を吹き込みながら、9℃~30℃で発酵させて製品を得る工程と、が連続して行われる。
食品品質の空気は、サワー種を得るため、製品の0.01~10m3/時/製品kgで変動する流量で、好ましくは0.01~1m3/時/製品kgの流量で、ボウルの底で空気を拡散できる任意のシステムにより注入され得る。
工程c)及び工程d)は、好ましくは複数回、具体的には3回繰り返される。
工程d)の後に、工程d)が繰り返されるが乾燥物含有量が30~60重量%の範囲であるところの、工程e)が続くことが好ましい場合がある。この工程e)は、好ましくは少なくとも3回繰り返される。
- 穀粒(例えば、軟質小麦、硬質小麦、ライ麦)、疑似穀物(例えば、ソバ、キヌア)、豆類;及びそれらの全ての形態(全乾燥種子又は発芽種子、小麦粉、コーンミール及びその他の画分(例えば、ふすま(bran)、胚芽))、
- 全ての果物(例えば、リンゴ、ナシ、バナナ、ブドウ)及びドライフルーツの全部又は一部(皮、果肉、パルプ、種(pips))、新鮮なもの及び加工済みのもの(乾燥、ジュース、発酵果実汁(fermented must)の両方)
- ブドウに由来する木(茎、チップなど)
- アブラナ、ホップ、モルト(小麦・大麦など)、ハチミツなど。
回転するアーム及びボウルを備えるスパイラル生地ミキサーに、水1275g、小麦粉2000g、及びサワー種200gを順に入れ、それらを、アームが70rpmの速度で動作しボウルが10rpmで動作する状態で5分間混練する、
塩40gをミキサーに加え、次いでその混合物を、25~27℃の混練プロセス後の生地温度を得るため、アームが160rpmの速度で動作しボウルが18rpmで動作する状態で3分間混錬する、
生地を、相対湿度75%で25℃の発酵チャンバ内で1時間の一次発酵させ、
生地を手作業で重さ350gの塊に分割し、楕円形のボール形状に予備成形し、これらを相対湿度75%で25℃の発酵チャンバ内で20分間ねかせる、
次いで生地を、縫い目を上にしてバゲット又は短いバゲット(バタール)に成形する、
二次発酵プロセスが、相対湿度75%で25℃の発酵チャンバにおいて4~5時間行われ、最後に、オーブンに入れた際に蒸気を注入して240℃で20分間パンを調理する、
という一連の工程に基づく製パンプロセスの製パン(業)で使用される場合に、
(当該サワー種は)焼成前の生地に、cm単位で5時間後に2を超え、6時間後に2.8を超える成長測定(growth mesurement)を付与し、この生地は、サワー種パンの製造プロセスにおいて少なくとも3cm3/gに等しい比容積、好ましくは900ppm超の酢酸塩比率、及び4.3超のpHを有するパンをもたらす。
-パン種生地又は練り生地:
・ブリオッシュ生地、
・パン生地、
・サバラン生地、
・ラムババ(rum baba)生地、
・パネトーネ
-フレーク状のパン種生地:
・クロワッサン生地又はターン生地(turned dough)、
・デニッシュ生地、
-撹拌した生地(beaten dough):
・マドレーヌバッター、
・ジェノワーズバッター
・ジェノアケーキバッター、
・ビスケット生地、
・ケーキバッター
-その他:
・ドーナツバッター、
・パンケーキバッター、
・ターン生地はケーキのもとになる場合がある。
工程1:発酵性マトリクスを10~30℃の温度の水(あらゆるタイプの水)で洗浄する。洗浄は以下のように達成され得る:1/発酵性マトリクスを容器に入れた後、それを水に浸漬し(マトリクスを水で完全に覆う)、次いで、ふるい、スキマー又はストレーナを使用して水切りする(容器をひっくり返して水を切り、同時に発酵性マトリクスを回収する)、又は、2/発酵性マトリクスを穴のあいた容器(ふるい、ストレーナ、スキマーなど)に入れるか、若しくは水がマトリクスをすすいだ後、すぐに水切りするように、発酵性マトリクスを手に持ち、次いで、水(任意のタイプの水、任意の流量)がマトリクスの上を流れるようにする。
この工程の目的は、発酵性マトリクスからあらゆる不純物を取り除くことである。洗浄操作は、すすぎ水が透明(半透明)になるまで、言い換えれば、水切りプロセス(ケース1)又はすすぎ後(ケース2)の間に流れる水が、マトリクスの洗浄に使用されたきれいな水と同じになるまで繰り返す必要がある。
この工程中に水を追加しなくてもよい。工程2の水切りプロセスの後、マトリクスを容器に入れ、次いで工程4に進む。穀粒に吸収された残留水は、発酵プロセスを開始するのに十分である。水の残量は200g~1.5kgでなくてはならない(これより多いと、上記の場合のように水没していると言われる)。
インキュベーションの最後に、インキュベートしたマトリクスが水没している場合は、液面に複数の気泡があることを確認する。これは、発酵性物質の発酵が有効であり、液体(リカーとして知られている)が少なくとも酵母及び乳酸菌からなる細菌叢を含んでいることを意味する。
インキュベートしたマトリクスが水没していない場合は、直接工程5に進む。
次いで、このリカーを基材と混合する。基材は、小麦粉若しくは他の任意の穀粒、又は疑似穀物若しくは豆類の画分であってもよい。混合プロセスを、手作業、又は機械的手段若しくは装置で行って、均質な混合物を得ることができる(均質:凝集体/凝集物の数は、混合物の50重量%を超えない)。このようにして生産された混合物の乾燥物(DM)は、15~60重量%、好ましくは40~50%、より好ましくは42~46%でなければならない。
次いで、撹拌しながら(沈降を防止するために毎分30~150回転の低速での、持続的又は断続的な撹拌の任意のタイプの撹拌システム/装置)又は撹拌せずに、12~72時間、好ましくは18~48時間、より好ましくは22~28時間、9~30℃、好ましくは15~27℃、より好ましくは23~26℃で静置して発酵させる。
基材と、温度10~35℃の水(任意のタイプの水)とを追加して培地を新しくして、この追加(基材と水)が最終容積の25~75%、好ましくは33~60%、より好ましくは33~50%を占めるようにする。混合プロセスを、手作業、又は機械的手段若しくは装置で行って、均質な混合物を得ることができる(均質:凝集体/凝集物の数は、混合物の50重量%を超えてはならない)。最終混合物の乾燥物(DM)は、15~60重量%、好ましくは40~50%、より好ましくは42~46%でなければならない。
次いで、撹拌しながら(沈降を防止するために毎分30~150回転で、持続的又は断続的な撹拌の任意のタイプの撹拌システム/装置)又は撹拌せずに、12~168時間、好ましくは18~72時間、より好ましくは24~48時間、9~30℃、好ましくは15~27℃、より好ましくは23~26℃で静置して発酵させる。
基材と、温度1~35℃、好ましくは1~15℃の水(任意のタイプの水)とを追加して培地を新しくし、この追加(基材+水)が、最終容積の25~75%、好ましくは33~66%、より好ましくは50%を占めるようにする。混合プロセスを、手作業、又は機械的手段若しくは装置で行って、均質な混合物を得ることができる(均質:凝集体/凝集物の数は、混合物の50重量%を超えてはならない)。最終混合物の乾燥物(DM)は、15~60重量%、好ましくは40~50%、より好ましくは42~46%でなければならない。
次いで、混合物を任意のタイプの撹拌システム/装置で撹拌し、この撹拌プロセスは、任意の速度で、空気、酸素、又は酸素を含む気体の混合物を注入するための任意の種類の装置又は技術によって空気又は酸素を注入しながら、持続的又は断続的に行われ得る。空気は下から注入するのが望ましい。空気(好ましくはオイルフリーの空気)は、ボウルの底にあるスパージャを介して、例えば8.5barの圧力、その粘度に応じて0.01m3/時/kg混合物~10m3/時/混合物kgで変動する流量、好ましくは0.01~1m3/時/混合物kgの流量で注入され得る。
これらの撹拌及び通気条件下で、9~30℃、好ましくは9~17℃、より好ましくは10~15℃の温度で、12時間~10日間、好ましくは3~8日、より好ましくは6~8日静置して発酵させる。
空気又は酸素の注入、並びに温度及び発酵時間は、この工程の終わりに、好ましくは酵母の最小含有量107CFU/gが得られるように調整される。
この工程は、乳酸菌と比較して酵母菌叢の発達を促進する。明示される温度範囲に関して、温度が高いほど、発酵時間は短くなる(逆も同様)。
この工程(9)の終わりにプロセスを停止することができるが、後続の工程を行うことが好ましい。
基材と、温度1~35℃、好ましくは1~15℃の水(任意のタイプの水)とを追加して培地を新しくし、この追加(基材+水)が、最終容積の25~75%、好ましくは33~66%、より好ましくは50%を占めるようにする。混合プロセスを、手作業、又は機械的手段若しくは装置で行って、均質な混合物を得ることができる(均質:凝集体/凝集物の数は、混合物の50重量%を超えてはならない)。最終混合物の乾燥物(DM)は、15~60重量%、好ましくは40~50%、より好ましくは42~46%でなければならない。
次いで、任意のタイプの撹拌システム/装置で混合物を任意の速度で撹拌し、この撹拌プロセスが持続的又は断続的であってもよい。
これらの撹拌及び通気条件下で、9~30℃、好ましくは9~17℃、より好ましくは10~15℃の温度で、16時間~72時間、好ましくは36~72時間、より好ましくは48時間静置して発酵させる。
工程9、10、及び11の目的は、改善されていないが、酵母菌叢の発達を促進し、一般的には、微生物の生態系、並びにサワー種の物理的及び化学的特性を確立させて、本発明によるサワー種を取得することである。
最後に、改善されたサワー種を生産するため、基材(小麦粉)の灰分は0.75%超、好ましくは0.75~1重量%(小麦粉中の乾燥物に関するパーセンテージ)でなければならない。灰分は、正確に秤量された5g+/-0.1mgの小麦粉について規格NF EN ISO 2171に従って焼却によって測定される。結果は乾燥物に対する質量のパーセンテージとして表される。
本発明による改善されたサワー種は、この工程の終わりに得られる。
小麦粒6kgを食品用PP製のバケツに量り入れた(PPはポリプロピレンを表す)。
15℃の水道水30リットルを加えた後、周囲温度で30分間静置した。
小麦粒を洗浄する:次いで、水に浸した小麦粒を、10分間摩擦して手の間でこすり、その後排水した。15℃の水道水30リットルを再び加え、穀粒を再度、摩擦により手の間でこする(この操作を続けて5回繰り返す)。
小麦粒をすすぐ:25℃の水道水30リットルを小麦粒に注ぎ、次いで、円錐形のステンレス鋼ストレーナを用いて手作業で圧搾することにより穀粒を水切りする。その後、水を廃棄し、穀粒を保持する(この操作を連続して15回繰り返す)。
円錐形のステンレス鋼ストレーナを通して手作業で圧搾することによる穀粒の最終的な水切り。穀粒のみを保持する。
洗浄し水切りした小麦粒6kgを、食品用PP製のバケツに入れる。
25℃の水道水24kgを加える。
バケツを25℃の乾燥オーブンに67時間入れる。
穀粒から液相(リカー)を分離するために、円錐形のステンレス鋼ストレーナを通して手作業で圧搾することにより、調製品の水切りをする。液相のみを保持する。
リカー13kgを計量し、ステンレス鋼の発酵槽に入れる。
小麦粉13kgを加える。
混合物をローター・ステータ撹拌機を用いて1500rpmで10分間均質化する。
調製物を25℃で24時間維持する。
発酵調製物中のDMは47.5%に達し、温度は25℃であった。
調製物24kgを保持する。
小麦粉6kg及び25℃の水道水6kgを加える。
混合物をローター・ステータを用いて1500rpmで10分間均質化する。
調製物を25℃で24時間維持する。
発酵調製物中のDMは42.5%に達し、温度は24.9℃であった。
調製物30kgを保持する。
小麦粉2.94kg及び25℃の水道水12.06kgを加える。
混合物をローター・ステータ撹拌機で1500rpmで10分間均質化する。
次いで、調製物を25℃で48時間維持する。
発酵調製物中のDMは34.4%に達し、温度は26.8℃であった。
調製物40kgを保持する。
小麦粉16.3kg及び水道水23.7kgを、最初に6℃に冷却して加える。
混合物をローター・ステータ撹拌機を用いて1500rpmで15分間均質化する。
次いで、6barの圧力及び100Nl/分の流量でスパージャにより乾燥圧縮オイルフリー空気をボウルの底に注入することによって連続通気し、250rpmの中心撹拌及び30rpmの逆回転撹拌(スクレーパー)を行いながら、15℃で96時間、調製物を発酵させる(Nl/分:標準参照雰囲気条件下で保持された空気)。
発酵調製物中のDMは33.51%に達した。
調製物40kgを保持する。
小麦粉16.6kg及び水道水23.4kgを、最初に6℃に冷却して加える。
混合物をローター・ステータ撹拌機を用いて1500rpmで15分間均質化する。
次いで、6barの圧力及び100Nl/分の流量でスパージャにより乾燥圧縮オイルフリー空気をボウルの底に注入することによって連続通気し、250rpmの中心撹拌及び30rpmの逆回転撹拌(スクレーパー)を行いながら、15℃で24時間、調製物を発酵させる。
発酵調製物中のDMは34.85%に達し、温度は16.2℃であった。
調製物40kgを保持する。
小麦粉16.1kg及び水道水23.9kgを、最初に6℃に冷却して加える。
混合物をローター・ステータ撹拌機を用いて1500rpmで15分間均質化する。
次いで、6barの圧力及び100Nl/分の流量でスパージャにより乾燥圧縮オイルフリー空気をボウルの底に注入することによって連続通気し、250rpmの中心撹拌及び30rpmの逆回転撹拌(スクレーパー)を行いながら、15℃で24時間、調製物を発酵させる。
発酵調製物中のDMは34.09%に達し、温度は17.3℃であった。
調製物40kgを保持する。
小麦粉16.1kg及び水道水23.9kgを、最初に6℃に冷却して加える。
混合物をローター・ステータ撹拌機を用いて1500rpmで15分間均質化する。
次いで、6barの圧力及び100Nl/分の流量でスパージャにより乾燥圧縮オイルフリー空気をボウルの底に注入することによって連続通気し、250rpmの中心撹拌及び30rpmの逆回転撹拌(スクレーパー)を行いながら、15℃で96時間、調製物を発酵させる。
発酵調製物中のDMは35.8%に達し、温度は17.3℃であった。
調製物を4℃に冷却し、4℃に保つ。
このサワー種を、その後、パン、ブリオッシュ、及びパネトーネの用途に使用し、その結果を(後ほど)示す。
小麦粒1kgを食品用PP製のバケツに量り入れた。
15℃の水道水5リットルを加えた後、周囲温度で30分間静置した。
小麦粒を洗浄する:次いで、水に浸した小麦粒を、10分間摩擦により手の間でこすり、その後排水した。15℃の水道水5リットルを再び加え、穀粒を再度、摩擦により手の間でこする(この操作を続けて5回繰り返す)。
小麦粒をすすぐ:25℃の水道水5リットルを小麦粒に注ぎ、次いで、円錐形のステンレス鋼ストレーナを用いて手作業で圧搾することにより穀粒を水切りする。その後、水を廃棄し、穀粒を保持する(この操作を連続して15回繰り返す)。
円錐形のステンレス鋼ストレーナを通して手作業で圧搾することによる穀粒の最終的な水切り。穀粒のみを保持する。
洗浄し水切りした小麦粒のキログラムを、食品用PP製のバケツに入れる。
25℃の水道水4kgを加える。
バケツを25℃の乾燥オーブンに67時間入れる。
穀粒から液相(リカー)を分離するために、円錐形のステンレス鋼ストレーナを通して手作業で圧搾することにより、調製品の水切りをする。液相のみを保持する。
リカー1750gを食品用PP製のバケツに量り入れる。
小麦粉1750gを加える。
台所用泡立て器を使用して、混合物を手作業で5分間均質化する。
次いで、調製物を25℃の乾燥オーブンに24時間入れる。
発酵調製物中のDMは47.5%に達し、温度は25℃であった。
調製物3300gを食品用PP製のバケツに量り入れる。
小麦粉825g及び25℃の水道水825gを加える。
台所用泡立て器を使用して、混合物を手作業で5分間均質化する。
次いで、調製物を25℃の乾燥オーブンに24時間入れる。
発酵調製物中のDMは42.5%に達し、温度は24.9℃であった。
調製物4800gを食品用PP製のバケツに量り入れる。
小麦粉470g及び25℃の水道水1930gを加える。
台所用泡立て器を使用して、混合物を手作業で5分間均質化する。
次いで、調製物を25℃の乾燥オーブンに48時間入れる。
発酵調製物中のDMは34.4%に達し、温度は26.8℃であった。
調製物500gを食品用PP製のバケツに量り入れる。
小麦650g(追加の水なし)。
速度1で2分間、パドルを取り付けたKitchenaiD 5KSM45スタンドミキサーを使用して、混合物を均質化する。
次いで、調製物を15℃の乾燥オーブンに96時間入れる。
発酵調製物中のDMは、65.44%に達した。
調製物500gを食品用PP製のバケツに量り入れる。
小麦粉425g及び水道水75gを、最初に6℃に冷却して加える。
速度1で2分間パドルを取り付けたKitchenaiD 5KSM45スタンドミキサーを使用して、混合物を均質化する。
次いで、調製物を15℃の乾燥オーブンに24時間入れる。
発酵調製物中のDMは70.26%に達し、温度は15.2℃であった。
調製物500gを食品用PP製のバケツに量り入れる。
小麦粉400g及び水道水100gを、最初に6℃に冷却して加える。
発酵調製物中のDMは47.5%に達し、温度は25℃であった。
速度1で2分間パドルを取り付けたKitchenaiD 5KSM45スタンドミキサーを使用して、混合物を均質化する。
次いで、調製物を15℃の乾燥オーブンに24時間入れる。
発酵調製物中のDMは71.14%に達し、温度は15.4℃であった。
調製物500gを食品用PP製のバケツに量り入れる。
小麦粉400g及び水道水100gを、最初に6℃に冷却して加える。
速度1で2分間パドルを取り付けたKitchenaiD 5KSM45スタンドミキサーを使用して、混合物を均質化する。
次いで、調製物を15℃の乾燥オーブンに96時間入れる。
発酵調製物中のDMは70.9%に達し、温度は14.6℃であった。
調製物を4℃の気候チャンバに入れて冷却し、4℃に保つ。
このサワー種を、その後、パン、ブリオッシュ、及びパネトーネの用途に使用する。
小麦粒1kgを食品用PP製のバケツに量り入れた。
15℃の水道水5リットルを加えた後、周囲温度で30分間静置した。
小麦粒を洗浄する:次いで、水に浸した穀粒を、10分間摩擦して手の間でこすり、その後排水した。15℃の水道水5リットルを再び加えた後、穀粒を再度、摩擦により手の間でこする(この操作を続けて5回繰り返す)。
小麦粒をすすぐ:25℃の水道水5リットルを小麦粒に注ぎ、次いで、円錐形のステンレス鋼ストレーナで手作業により圧搾する。その後、水を廃棄し、穀粒を保持する(この操作を連続して15回繰り返す)。
円錐形のステンレス鋼ストレーナを通して手作業で圧搾することによる穀粒の最終的な水切り。穀粒のみを保持する。
洗浄及び水切りした小麦粒のキログラムを、食品用PP製のバケツに入れる。
25℃の水道水4kgを加える。
バケツを25℃の乾燥オーブンに67時間入れる。
穀粒から液相(リカー)を分離するために、円錐形のステンレス鋼ストレーナを通して手作業で圧搾することにより、調製品の水切りをする。液相のみを保持する。
リカー1750gを食品用PP製のバケツに量り入れる。
小麦粉1750gを加える。
台所用泡立て器を使用して、混合物を手作業で5分間均質化する。
次いで、調製物を25℃の乾燥オーブンに24時間入れる。
発酵調製物中のDMは43.2%に達し、温度は25℃である。
調製物3300gを食品用PP製のバケツに量り入れる。
小麦粉829g及び25℃の水道水825gを加える。
台所用泡立て器を使用して、混合物を手作業で5分間均質化する。
次いで、調製物を25℃の乾燥オーブンに24時間入れる。
発酵調製物中のDMは43.9%に達し、温度は25℃である。
調製物4800gを食品用PP製のバケツに量り入れる。
小麦粉1200g及び25℃の水道水1200gを加える。
台所用泡立て器を使用して、混合物を手作業で5分間均質化する。
次いで、調製物を25℃の乾燥オーブンに48時間入れる。
発酵調製物中のDMは42.7%に達し、温度は26.2℃であった。
調製物1000gを食品用PP製のバケツに量り入れる。
小麦粉311.66g及び25℃の水道水593.33gを加える。
台所用泡立て器を使用して、混合物を手作業で5分間均質化する。
次いで、調製物を25℃の乾燥オーブンに96時間入れる。
発酵調製物中のDMは33.3%に達した。
調製物1000gを食品用PP製のバケツに量り入れる。
小麦粉420g及び25℃の水道水580gを加える。
台所用泡立て器を使用して、混合物を手作業で5分間均質化する。
次いで、調製物を25℃の乾燥オーブンに24時間入れる。
発酵調製物中のDMは34.99%に達し、温度は25℃であった。
調製物1000gを食品用PP製のバケツに量り入れる。
小麦粉400g及び25℃の水道水600gを加える。
台所用泡立て器を使用して、混合物を手作業で5分間均質化する。
次いで、調製物を25℃の乾燥オーブンに24時間入れる。
発酵調製物中のDMは34.53%に達し、温度は24.8℃であった。
調製物1000gを食品用PP製のバケツに量り入れる。
小麦粉400g及び25℃の水道水600gを加える。
台所用泡立て器を使用して、混合物を手作業で5分間均質化する。
次いで、調製物を25℃の乾燥オーブンに96時間入れる。
発酵調製物中のDMは34.30%に達し、温度は25.1℃であった。
調製物を4℃の気候チャンバに入れて冷却し、4℃に保つ。
このサワー種を、その後、パン、ブリオッシュ、及びパネトーネの用途に使用する。
小麦粒1.5kgを食品用PP製のバケツに量り入れた。
15℃の水道水5リットルを加えた後、周囲温度で30分間静置した。
小麦粒を洗浄する:次いで、水に浸した穀粒を、10分間摩擦して手の間でこすり、その後排水した。15℃の水道水5リットルを再び加えた後、次いで穀粒を再度、摩擦により手の間でこする(この操作を続けて5回繰り返す)。
小麦粒をすすぐ:25℃の水道水5リットルを小麦粒に注ぎ、次いで、円錐形のステンレス鋼ストレーナを用いて手作業で圧搾することにより穀粒を水切りする。その後、水を廃棄し、穀粒を保持する(この操作を連続して15回繰り返す)。
円錐形のステンレス鋼ストレーナを通して手作業で圧搾することによる穀粒の最終的な水切り。穀粒のみを保持する。
洗浄及び水切りした小麦粒1.5kgを、食品用PP製のバケツに入れる。
25℃の水道水6kgを加える。
バケツを25℃の乾燥オーブンに67時間入れる。
穀粒から液相(リカー)を分離するために、円錐形のステンレス鋼ストレーナを通して手作業で圧搾することにより、調製品の水切りをする。液相のみを保持する。
リカー5000gを食品用PP製のバケツに量り入れる。
小麦粉5000gを加える。
台所用泡立て器を使用して、混合物を手作業で5分間均質化する。
次いで、調製物を25℃の乾燥オーブンに24時間入れる。
発酵調製物中のDMは44.8%に達し、温度は26.1℃であった。
調製物4500gを食品用PP製のバケツに量り入れた。
小麦粉1125g及び25℃の水道水1125gを加える。
台所用泡立て器を使用して、混合物を手作業で5分間均質化する。
次いで、調製物を25℃の乾燥オーブンに24時間入れる。
調製物4000gを食品用PP製のバケツに量り入れる。
小麦粉1000g及び25℃の水道水1000gを加える。
台所用泡立て器を使用して、混合物を手作業で5分間均質化する。
次いで、調製物を25℃の乾燥オーブンに48時間入れる。
発酵調製物中のDMは44.6%に達し、温度は25.6℃であった。
調製物2000gを食品用PP製のバケツに量り入れる。
小麦粉600g及び水道水1400gを、最初に6℃に冷却して加える。
台所用泡立て器を使用して、混合物を手作業で5分間均質化する。
次いで、調製物を8℃の乾燥オーブンに96時間入れる。
発酵調製物中のDMは35.18%に達し、温度は8.2℃であった。
調製物2000gを食品用PP製のバケツに量り入れる。
小麦粉800g及び水道水1200gを、最初に6℃に冷却して加える。
台所用泡立て器を使用して、混合物を手作業で5分間均質化する。
次いで、調製物を8℃の乾燥オーブンに24時間入れる。
発酵調製物中のDMは35.1%に達し、温度は7.8℃であった。
調製物2000gを食品用PP製のバケツに量り入れる。
小麦粉800g及び水道水1200gを、最初に6℃に冷却して加える。
台所用泡立て器を使用して、混合物を手作業で5分間均質化する。
次いで、調製物を8℃の乾燥オーブンに24時間入れる。
発酵調製物中のDMは35.06%に達し、温度は8.2℃であった。
調製物2000gを食品用PP製のバケツに量り入れる。
小麦粉800g及び水道水1200gを、最初に6℃に冷却して加える。
台所用泡立て器を使用して、混合物を手作業で5分間均質化する。
次いで、調製物を8℃の乾燥オーブンに24時間入れる。
発酵調製物中のDMは35.42%に達し、温度は8℃であった。
調製物2000gを食品用PP製のバケツに量り入れる。
小麦粉800g及び水道水1200gを、最初に6℃に冷却して加える。
台所用泡立て器を使用して、混合物を手作業で5分間均質化する。
次いで、調製物を8℃の乾燥オーブンに24時間入れる。
発酵調製物中のDMは36.64%に達し、温度は8.2℃であった。
調製物を4℃の気候チャンバに入れて冷却し、4℃に保つ。
このサワー種を、その後、パン、ブリオッシュ、及びパネトーネの用途に使用する。
速度1:アームは70rpm;ボウルは10rpm。
速度2:アームは160rpm;ボウルの場合は18rpm。
2つの市販のサワー種を使用して表I(表1)のレシピを使用して、パンを調製し、酵母を添加することなくパンを生産すると主張する。これにより、表V(表5)に示す結果が得られた。
本発明によるサワー種の(小麦粉の重量との比較で)1重量%、及び、市販のサワー種の(小麦粉の重量との比較で)5重量%を用いてサワー種パンを調製し、酵母を添加せずにサワー種パンを生産すると主張する。得られた結果は、フランスの法令(1993年9月13日の法令番号93-1074)に準拠している。
手順は次の表VI(1/2)及び(2/2)のとおりである。
手順は次の表VII(1/3)~(3/3)のとおりである。
*Spicherは、Spicher G et al,“Untersuchungen zur Charakterisierung unD Bewertung einer Spontansauers.”(自然なサワー種を分析及び評価する実験)に従って調製されたサワー種である。Einfluss Der FuehrungsbeDingungen auf Den Verlauf Der spontanen Gaering GeheiDe Mehl unD Brot Bochum DE vol 4 No.12 anD Untersuchung zur Charakterisierung unD Bewertung verschieDener Verfahren zur Bereitung eines Spontansauers(一連の自然発酵、穀類、小麦粉及びパンに対する管理条件の影響、Bochum DE,Vol.4 No.12、並びに自然サワー種を調製する様々な方法を分析及び評価するための実験)第1報 Vergleich verschieDener Nr-5487 Der BunDes Forschung Anstalt fur GetreiDe unD Kartoffelverarbeitung.Detmold p 18-122(Comparison of various No.5487 by the Federal German Research Institute for Cereals and Potato Processing).
なお、工程a)から空気が吹き込まれた比較例7のサワー種は、5時間及び6時間後に過度に高い酢酸塩含有量及び不十分な成長、並びに不適切なパン容積を与える。
Spicherサワー種は、5時間後及び6時間後には不適切な成長を示し、法律の要件に従えばサワー種パンの酢酸塩含有量は不適切である。
サワー種のパンを生産する場合、有機酸の内因性の生成を生のパン生地で評価する。調理済みサワー種を、そのパン粉に基づいてのみ分析する。パン粉又は生地のサンプル25gを採取し、その後、逆浸透で処理した正確に225mlの水を加える。混合物を、ultra-turraxディスパーサー(IKA(商品名)DI25ベーシック)を使用して、20000rpmで5分間均質化する。
混合物を最初に12000gで20分間遠心分離して、酢酸と乳酸を測定する。サンプリングのため上清を取り除く。ENZYTECTM D-/L乳酸及びENTYTECTM酢酸キット(Scil Diagnostic GmbH、ドイツ)を用いる酵素法を使用して、このサンプルで分析を行う。結果をppm表す(100万分の1=mg/kgパン又は生地)。
サワー種で2つの主要な酸の内因性生成が観察される。
酸性度(pH及びパンの酢酸塩含有量)に関しては、改善されたサワー種のみが法定基準に準拠している。
Claims (5)
- サワー種を製造するための方法であって、当該方法では次の工程、即ち:
a) 発酵性のマトリクスを完全に水中に浸漬すると共に、水がきれいになるまで水を流すことでマトリクスを水で洗浄して、インキュベート対象となる洗浄されたマトリクスを得る洗浄工程であって、当該洗浄されたマトリクスは、インキュベート対象となるマトリクス2kg当たり200g~1.5kgの残留水をまだ含んでいるか、又はこれより少ない残留水を含んでいる、洗浄されたマトリクスを得る洗浄工程と、
a1) 前記洗浄されたマトリクスをインキュベートして、インキュベートしたマトリクスを得るインキュベーション工程であって、
インキュベート対象となる洗浄されたマトリクスが、インキュベート対象となるマトリクス2kg当たり200g~1.5kgの範囲より少ない残留水を含んでいる場合には、当該洗浄されたマトリクスを、インキュベート対象となるマトリクス2kg当たり水1kg~20kgの割合で15℃~35℃の水に浸漬し、液体の表面に気泡が現れるまで10~35℃でインキュベーションを行ってインキュベートしたマトリクスを得る、インキュベーション工程と、
b) 液相を前記インキュベートしたマトリクスの残りから分離する工程と、
c) 前記液相を基材と混合して、乾燥物含量が15~60重量%の範囲の混合物を取得し、これを9℃~25℃で12~72時間発酵させて培地を得る工程と、
d) 基材及び10℃~35℃の水を前記培地に添加し、基材及び水の添加が全容積の25~75%を占め、空気、酸素、又は酸素を含む混合物を0.01m3/時/製品kg~10m3/時/製品kgの範囲の速度で吹き込みながら、9℃~25℃で12~72時間発酵させて、サワー種を得る工程と、
が連続的に行われる、ことを特徴とする方法。 - 工程c)及びd)が複数回、繰り返されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
- 前記基材が、小麦粉若しくは小麦粉以外の他の穀粒、又は、疑似穀物若しくは豆類の画分を含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
- 工程d)が少なくとも3回繰り返されることを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
- 前記基材が0.75重量%を超える灰分を有することを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
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