JP7307881B2 - 排水処理方法 - Google Patents

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本発明は、湿式排煙脱硫装置で発生する排水の処理方法に関する。
火力発電所では、ボイラから排出される排ガス中の硫黄酸化物(SO)の除去に湿式排煙脱硫装置が多く使用されている。この湿式排煙脱硫装置では、排ガスを炭酸カルシウムを含む吸収液に吸収させ、排ガス中の硫黄酸化物を炭酸カルシウムと反応させ亜硫酸カルシウムとした後、さらに酸化させ石膏(副生石膏)として除去する石灰石-石膏法が多く用いられている(例えば特許文献1参照)。
湿式排煙脱硫装置では、従来から排ガスに含まれる未燃カーボンが、副生石膏に混入し、副生石膏の純度を低下させる、あるいは黒色化させることが問題となっている。この対策として吸収液中の石膏を液体サイクロンにより濃縮し、未燃カーボンの濃度を相対的に低下させる方法、吸収液中に気体を供給し未燃カーボンを気泡表面に付着させ分離する方法(例えば特許文献2参照)、副生石膏に振動を付与し未燃カーボンを分離する方法等が提案されている(例えば特許文献3参照)。
特開2009-172541号公報 特開平10-277361号公報 特開2008-62208号公報
通常運転時の場合、排ガス中の未燃カーボン濃度は極端に高くはない。一方、火力発電所において運転を継続しつつ、一部の設備の定期点検を実施するような場合、あるいは定期点検直後に設備を立ち上げたような非定常時には運転が不安定となり、大量の未燃カーボンを含む排ガスが排出される場合がある。前者は、特許文献2、3の記載の方法等で対処できるが、後者は、特許文献2、3の記載の方法等では対処できない。このため黒色化した石膏を含む吸収液を排水(以下、黒色化石膏排水と記す)として処理することとなる。
黒色化石膏排水には、石膏、未燃カーボン等の微粒子の他に窒素化合物が含まれ排水中の窒素分(N分)の濃度が高いため、火力発電所に備える排水処理設備では処理することができない。このため黒色化石膏排水は、産業廃棄物として処理することとなるが、量が多いため多大な処理費用が必要となる。
本発明の目的は、湿式排煙脱硫装置で発生する排水を安価に処理可能な排水処理方法を提供することである。
本発明は、固形分と溶解物とを含む湿式排煙脱硫装置で発生する排水の処理方法であって、前記排水は、前記固形分として石膏及び未燃カーボンを含有し、前記溶解物として火力発電所に付属の排水処理装置で処理できない高濃度の窒素化合物を含有する黒色化石膏排水であり、前記湿式排煙脱硫装置から前記黒色化石膏排水を回収し貯槽に貯留する排水回収・貯留工程と、前記貯槽内で前記固形分を沈降分離させる固液分離工程と、前記貯槽から上澄み液を回収し、該上澄み液を前記湿式排煙脱硫装置の補給水及び/又は水張りの水として返送する上澄み液返送工程と、前記固液分離工程において沈殿した前記固形分を回収する固形分回収工程と、を含み、前記各工程が薬剤無添加でかつ回分操作で行われ、前記窒素化合物は、未処理のまま前記上澄み液に含まれ前記湿式排煙脱硫装置に返送されることを特徴とする排水処理方法である。
本発明の排水処理方法において、前記黒色化石膏排水は、火力発電所の前記湿式排煙脱硫装置から突発的に発生する前記湿式排煙脱硫装置の吸収液であり、前記黒色化石膏排水を前記湿式排煙脱硫装置から取り出し、前記各工程を前記湿式排煙脱硫装置の運転と切り離し行うことを特徴とする。
本発明の排水処理方法は、前記排水回収・貯留工程に先立ち、前記黒色化石膏排水を前記湿式排煙脱硫装置の脱水機に通じ石膏を分離する前処理工程を含むことを特徴とする。
本発明の排水処理方法前記固液分離工程において、前記上澄み液に含まれる前記固形分の濃度が、前記湿式排煙脱硫装置の吸収液を脱水機に通じた後のろ液中の固形分の濃度と同程度となるまで前記固形分を沈降分離させることを特徴とする。
本発明の排水処理方法において、前記固形分回収工程により回収された前記固形分は、産業廃棄物として処理することを特徴とする。
本発明の排水処理方法は、前記排水回収・貯留工程及び固液分離工程において、前記湿式排煙脱硫装置に付設の貯槽を使用し、前記上澄み液返送工程において、前記貯槽の上部から水中ポンプを吊り下げ前記上澄み液を汲み上げ、前記固形分回収工程において、前記上澄み液を汲み上げた後に前記貯槽の上部から吸引手段を前記貯槽内に入れ、前記固形分を吸引することを特徴とする。
本発明によれば、湿式排煙脱硫装置で発生する排水を安価に処理可能な排水処理方法を提供することができる。
本発明の第1実施形態の排水処理方法の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態の排水処理方法を適用する湿式排煙脱硫装置の構成を示す図である。
図1は、本発明の第1実施形態の排水処理方法の手順を示すフローチャート、図2は、本発明の第1実施形態の排水処理方法を適用する湿式排煙脱硫装置の構成を示す図である。
本発明の第1実施形態の排水処理方法が対象とする排水は、火力発電所に付属の湿式排煙脱硫装置1で発生する排水であって、火力発電所に付属の排水処理装置で処理できない性状を有する排水を対象とする。具体的には被処理物である排水は、石膏と未燃カーボンと窒素化合物とを含有する湿式排煙脱硫装置の吸収液である。
本発明の第1実施形態の排水処理方法の説明に先立ち、湿式排煙脱硫装置1の構成及び被処理物について説明する。図2に示す湿式排煙脱硫装置は、石灰石-石膏法を用いた排煙脱硫装置である。火力発電所のボイラから排出される排ガスは、図示を省略した排煙脱硝装置、ガスガスヒータ、集塵装置等を経由して吸収塔2に送られる。
吸収塔2は、吸収塔循環タンク4と接続し、吸収液は、吸収塔循環ポンプ6を介して吸収塔2に供給される。排ガスは、吸収塔2内で吸収液と接触し、排ガス中の硫黄酸化物は吸収液に吸収される。吸収液に吸収された硫黄酸化物は、吸収液中の炭酸カルシウムと反応し、さらに吸収塔循環タンク4に吹き込まれる酸化用空気で酸化され最終的に石膏(副生石膏)となる。浄化された排ガスは、ガスガスヒータ(図示を省略)に導かれ温度を上昇させた後、排ガス中の硫黄酸化物濃度が大気規制値以下であることが確認され、煙突(図示を省略)から大気中に放出される。
石膏を含む吸収液の一部は、吸収塔循環ポンプ6に接続する抜出しライン8を通じて石膏スラリー槽10に抜き出される。石膏スラリー槽10内の石膏スラリーは、石膏スラリーポンプ12を介して脱水機14に送られ石膏が回収される。脱水機14で石膏が分離された吸収液(ろ液,ろ過水)は、脱水機脱水槽16、排水ポンプ18、ろ過水槽20、ろ過水ポンプ22を経由して石灰石スラリー槽(図示を省略)又は吸収塔2に戻され循環使用される。吸収液は、長期間の循環運転に伴ない排ガスに含まれる塩素分などが濃縮されるため、排水の一部は抜出され排水処理装置(図示を省略)で処理される。
火力発電所のボイラから排出される排ガスには、硫黄酸化物の他、未燃カーボン等の微粒子が含まれる。通常運転時の場合、排ガスに含まれる未燃カーボン等の微粒子の濃度は極端に高くはなく、また上述のとおり集塵装置等を経由して湿式排煙脱硫装置に送られるため、湿式排煙脱硫装置は問題なく運転することができる。
一方、火力発電所において発電運転を継続しつつ、一部の設備の定期点検を実施するような場合、あるいは定期点検直後に設備を立ち上げるような非定常時には運転が不安定となり、大量の未燃カーボンを含む排ガスが排出される場合がある。大量の未燃カーボン等の微粒子を含む排ガスが湿式排煙脱硫装置1に入り込むと、未燃カーボン等を十分に除去できないため石膏に未燃カーボン等が混入し、石膏が黒色化してしまう。このため大量の未燃カーボン等の微粒子を含む排ガスが湿式排煙脱硫装置1に入り込んだ場合には、黒色化した石膏を含む吸収液(以下、黒色化石膏排水)を処理する必要がある。
黒色化石膏排水は、石膏、未燃カーボン等の微粒子の他に窒素化合物を含み、排水中の窒素分(N分)の濃度が高いため、火力発電所に備える排水処理設備を用いた通常の処理では対処することができない。本発明に係る排水処理方法は、このような黒色化石膏排水を以下の手順で処理する。以下、黒色化石膏排水の処理手順を説明する。
第1ステップは、湿式排煙脱硫装置1からの黒色化石膏排水を回収し貯槽に貯留する工程である。湿式排煙脱硫装置1からの黒色化石膏排水の回収及び貯留方法は特に問われないが、火力発電所から排出される黒色化石膏排水の量は、800m程度と大量であるから湿式排煙脱硫装置1を構成する装置、湿式排煙脱硫装置1に付設の装置を使用するのがよい。
黒色化石膏排水の回収・貯留方法の一例を示せば、吸収塔循環タンク4、吸収塔循環ポンプ6、抜出しライン8を経由して石膏スラリー槽10に黒色化石膏排水を抜出し、脱水機14で石膏と黒色化石膏排水を分離する。なお分離した黒色化石膏は色度が高いため、通常の石膏と分別して保管し売却することで産業廃棄物処理量を大幅に低減できる。(通常の良品石膏と黒色化石膏を混合した場合、不良石膏として売却不可となる。)黒色化石膏排水を脱水機脱水槽16に送り、排水ポンプ18、ろ過水槽20、ろ過水ポンプ22を経由して湿式排煙脱硫装置1に付設の脱硫貯留槽30及び1000tonタンク32に回収する(ステップS1)。黒色化石膏排水の液量が少ない場合には、脱硫貯留槽30または1000tonタンク32のいずれかに貯留してもよい。
第2ステップは、黒色化石膏排水を脱硫貯留槽30及び1000tonタンク32内で静置させ、石膏及び未燃カーボン等の微粒子(固形分)を沈降分離させる固液分離工程である(ステップS2)。未燃カーボン等の微粒子は、石膏粒子に比較して粒径が小さく沈降速度が遅いものの静置時間を長くすることで沈降させることができる。ステップS1、S2において薬剤は添加しない。
排水処理法において、凝集剤を添加し適度な撹拌操作を行うことで微粒子を凝集させフロックとし沈降分離させる方法がよく知られている。黒色化石膏排水のステップS2において、凝集剤を添加し固形分を凝集させ沈降分離させることを否定するものではないが、脱硫貯留槽30及び1000tonタンク32は撹拌装置を備えておらず、凝集剤を使用した凝集沈殿を適用することは容易ではない。
第2ステップでは、上澄み液を湿式排煙脱硫装置1の補給水及び/又は水張り用の水として返送可能なレベルまで固形分を沈降分離させる。上澄み液中の固形分の濃度は、火力発電所の通常運転時における吸収液を脱水機14に通じた後のろ液中の固形分の濃度が指標となる。上澄み液中の固形分は、実質的には未燃カーボンが対象となる。石膏粒子は、未燃カーボンに比較して粒径が大きく沈降速度も速いため未燃カーボンが沈降途中であっても沈殿している。上澄み液中の固形分濃度は、濁度を測定することで求めることができる。
上澄み液は、後述のとおり湿式排煙脱硫装置1の補給水及び/又は水張り用の水として利用する。一方、脱水機脱水槽16のろ液も石灰石スラリー槽(図示を省略)又は吸収塔2に戻され循環使用される。よって上澄み液中の固形分の濃度が火力発電所の通常運転時における脱水機脱水槽16のろ液中の固形分の濃度と同程度であれば、上澄み液を湿式排煙脱硫装置1の補給水及び/又は水張り用の水としても湿式排煙脱硫装置1に悪影響を与えない。
第3ステップは、上澄み液の回収及び上澄み液の湿式排煙脱硫装置1への液返送工程である(ステップS3)。上澄み液の回収は、脱硫貯留槽30及び1000tonタンク32の頂部から槽内に仮設の水中ポンプ40、41を吊り下げ、水中ポンプ40、41で吸引することで行う。脱硫貯留槽30及び1000tonタンク32は、槽下部から液を払い出すための払出しポンプを備えるが、本ケースでは、槽下部は固形分が堆積しているためこの払出しポンプを使用することはできない。
上澄み液の回収量は、多いほど産業廃棄物の量が減るので好ましいが、水中ポンプ40、41で上澄み液を汲み上げる際に沈殿した固形分、特に未燃カーボンが巻き込まれ吸引されないようにする必要がある。上澄み液の回収は、量が減るとしても未燃カーボンが巻き込まれないよう安全サイドで行うのがよい。
水中ポンプ40、41で汲み出した上澄み液は、湿式排煙脱硫装置1へ補給水及び/又は水張りの水として返送する。送水先は、特に限定されるものではないが、通常、湿式排煙脱硫装置1の補給水は、吸収塔循環タンク4に補給されるため上澄み液も吸収塔循環タンク4に入れればよい。上澄み液を水張りの水とする場合には、吸収塔循環タンク4、石灰石スラリー槽等の水張りに使用することができる。
本実施形態では、脱硫貯留槽30及び1000tonタンク32と吸収塔循環タンク4との距離が離れているため途中に中継用装置として、仮設の緊急ブロー槽50、52及び水中ポンプ51、53を配置するが、脱硫貯留槽30及び1000tonタンク32と吸収塔循環タンク4との距離が短い場合には中継用装置は特に必要ない。
上澄み液は、湿式排煙脱硫装置1の補給水及び/又は水張りの水として利用され、最終的には脱硫排水の一部として、湿式排煙脱硫装置1の脱硫排水処理装置で処理される。上澄み液は、黒色化石膏排水から固形分を沈降分離されたものであるから固形分濃度は黒色化石膏排水に比較して十分に低下している。一方、黒色化石膏排水中の窒素化合物については何らの処理も行っていないため、黒色化石膏排水中の窒素分はそのまま上澄み液に含まれ湿式排煙脱硫装置1へ返送されるが、湿式排煙脱硫装置1は、保有液量が大きいため湿式排煙脱硫プロセスに殆ど影響を及ぼすことはない。
第4ステップは、上澄み液を回収した後に脱硫貯留槽30及び1000tonタンク32に残る固形分を回収する工程である(ステップS4)。固形分の回収に伴い上澄み液として回収されなかった残液も一緒に回収される。固形分の回収方法は、特に限定されるものではないが、脱硫貯留槽30及び1000tonタンク32の頂部から槽内に吸引手段を入れ固形分及び残液を吸引する。
より具体的には、脱硫貯留槽30及び1000tonタンク32付近にプロベスターを配置し、吸引ホースを脱硫貯留槽30及び1000tonタンク32に入れ、固形分及び残液を吸引する。プロベスターは、吸引ホース、吸引装置及びレシーバタンクを備え固形分を吸引可能な吸収作業車である。本実施形態では、吸引装置につながる吸引ホースが吸引手段である。回収した固形分及び残液は、産業廃棄物として処理する。
以上のように本発明に係る排水処理方法は、火力発電所の湿式排煙脱硫装置において突発的に発生する固形分と溶解物とを含有する排水に対して、固形分を沈降分離させた上澄み液を湿式排煙脱硫装置の補給水及び/又は水張り水として返送するので工業用水の削減になる。また基本的に固形分のみが産業廃棄物となるため、排水を産業廃棄物とする場合に比較して量が大幅に削減され、産業廃棄物の処理費用を大幅に低減できる。火力発電所の湿式排煙脱硫装置において突発的に発生する上記排水量は大量であるから、本発明に係る排水処理方法による処理費用削減効果は大きい。
また本発明に係る排水処理方法は、石膏粒子のみならず未燃カーボンさらには窒素化合物を含む排水であっても薬剤を添加することなく処理することができるので処理費用が安価である。薬剤を使用し排水を処理し、上澄み液を湿式排煙脱硫装置に返送する場合、残留する薬剤が湿式排煙脱硫プロセスに悪影響を及ぼすこともあり得るが、本発明に係る排水処理方法では薬剤を使用しないのでその懸念はない。
また本発明に係る排水処理方法は、排水を湿式排煙脱硫装置から取出し処理することで、湿式排煙脱硫装置の運転とは切り離して処理することができる。このため静置時間を長くとることができ、未燃カーボンのように沈降速度の遅い粒子が含まれていても十分に沈降分離させることができる。また本発明に係る排水処理方法は、処理装置として湿式排煙脱硫装置を構成する装置あるいは湿式排煙脱硫装置に付設の装置を使用することができるので容易にまた安価に実施することができる。
本発明に係る排水処理方法は、上記実施形態に限定されるものではなく要旨を変更しない範囲で変更して使用することができる。火力発電所に設置される湿式排煙脱硫装置には種々の形態があり、脱硫排水を系外に排出しない無排水の湿式排煙脱硫装置もある。本発明に係る排水処理方法は、このような無排水の湿式排煙脱硫装置に対しても適用することができる。
図面を参照しながら好適な実施形態を説明したが、当業者であれば、本明細書を見て、自明な範囲内で種々の変更及び修正を容易に想定するであろう。従って、そのような変更及び修正は、請求の範囲から定まる発明の範囲内のものと解釈される。
1 湿式排煙脱硫装置
2 吸収塔
4 吸収塔循環タンク
14 脱水機
30 脱硫貯留槽
32 1000tonタンク
40、41 水中ポンプ

Claims (6)

  1. 固形分と溶解物とを含む湿式排煙脱硫装置で発生する排水の処理方法であって、
    前記排水は、前記固形分として石膏及び未燃カーボンを含有し、前記溶解物として火力発電所に付属の排水処理装置で処理できない高濃度の窒素化合物を含有する黒色化石膏排水であり
    前記湿式排煙脱硫装置から前記黒色化石膏排水を回収し貯槽に貯留する排水回収・貯留工程と、
    前記貯槽内で前記固形分を沈降分離させる固液分離工程と、
    前記貯槽から上澄み液を回収し、該上澄み液を前記湿式排煙脱硫装置の補給水及び/又は水張りの水として返送する上澄み液返送工程と、
    前記固液分離工程において沈殿した前記固形分を回収する固形分回収工程と、
    を含み、
    前記各工程が薬剤無添加でかつ回分操作で行われ、
    前記窒素化合物は、未処理のまま前記上澄み液に含まれ前記湿式排煙脱硫装置に返送されることを特徴とする排水処理方法。
  2. 前記黒色化石膏排水は、火力発電所の前記湿式排煙脱硫装置から突発的に発生する前記湿式排煙脱硫装置の吸収液であり、
    前記黒色化石膏排水を前記湿式排煙脱硫装置から取り出し、前記各工程を前記湿式排煙脱硫装置の運転と切り離し行うことを特徴とする請求項1に記載の排水処理方法。
  3. 前記排水回収・貯留工程に先立ち、前記黒色化石膏排水を前記湿式排煙脱硫装置の脱水機に通じ石膏を分離する前処理工程を含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の排水処理方法。
  4. 前記固液分離工程において、前記上澄み液に含まれる前記固形分の濃度が、前記湿式排煙脱硫装置の吸収液を脱水機に通じた後のろ液中の固形分の濃度と同程度となるまで前記固形分を沈降分離させることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の排水処理方法。
  5. 前記固形分回収工程により回収された前記固形分は、産業廃棄物として処理することを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の排水処理方法。
  6. 前記排水回収・貯留工程及び固液分離工程において、前記湿式排煙脱硫装置に付設の貯槽を使用し、
    前記上澄み液返送工程において、前記貯槽の上部から水中ポンプを吊り下げ前記上澄み液を汲み上げ、
    前記固形分回収工程において、前記上澄み液を汲み上げた後に前記貯槽の上部から吸引手段を前記貯槽内に入れ、前記固形分を吸引することを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の排水処理方法。
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