JP7307661B2 - バスバーアセンブリ - Google Patents

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Description

本発明は、バスバーアセンブリに関する。
電磁ノイズなどを除去するために、磁性材料によるコアと導電性のバスバーを備えた電子部品が使用されている。このような電子部品は、コアとバスバーの絶縁及び固定のために、樹脂によるモールド成形がなされたバスバーアセンブリとして構成される。例えば、環状のコアを用いる場合、コアの内側を貫通するようにバスバーが配置され、モールド成形されている。
特開2005-236026号公報
バスバーアセンブリにおいて、コアを覆う樹脂は、コア及びバスバーに発生する熱によって膨張、収縮する。すると、樹脂とコアとの線膨張差により、コアに大きな応力が発生して割れが発生する可能性がある。これに対処するため、コアの全体を樹脂で覆うのではなく、コアの一部に、樹脂が無い露出した部分を設けることにより、樹脂の膨張、収縮によってコアに発生する応力を緩和することが行われている。
但し、コアが環状の場合には、その内側にバスバーが配置される。すると、コアの内側とバスバーとの間の絶縁を確保する必要がある。コアの内側とバスバーとの間に、樹脂を充填すれば、両者の接触を防いで絶縁できる。しかし、コアの内側に樹脂を充填すると、コアの内側において、樹脂の膨張、収縮により応力が発生して割れが発生する可能性がある。
本発明は、上記の課題を解決するために提案されたものであり、その目的は、コアとバスバーとの絶縁を確保しつつ、コアの割れを防止できるバスバーアセンブリを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明のバスバーアセンブリは、磁性材料を含み形成され、貫通孔を有する環状のコアと、導電性を有し、前記貫通孔を貫通したバスバーと、前記バスバーと前記貫通孔との間に間隔が空くように、前記バスバーを支持する絶縁性のスペーサと、絶縁性の樹脂により形成され、前記コアの外表面に密着することにより前記コアを覆うモールド部と、前記貫通孔の少なくとも一方の端部を含む前記コアの端面と前記スペーサとの間に設けられ、前記モールド部が前記コアに密着していない空隙と、前記モールド部に設けられ、前記コアの側面の一部が露出した開口と、を有する。
本発明によれば、コアとバスバーとの絶縁を確保しつつ、コアの割れを防止できるモールドコイルを提供できる。
実施形態のバスバーアセンブリの上面側斜視図。 実施形態のバスバーアセンブリの分解斜視図。 実施形態のバスバーアセンブリの底面側斜視図。 コアの斜視図。 バスバーの斜視図。 スペーサの斜視図。 第1のモールド部が形成されたコアの斜視図。 第2のモールド部を形成する際の縦方向断面図。
[構成]
図1~図8を参照して、実施形態のバスバーアセンブリ1を説明する。バスバーアセンブリ1は、車載用ノイズフィルタとして用いられる。図1~図3に示すように、バスバーアセンブリ1は、コア2、バスバー3、スペーサ4、モールド部5を有する。なお、各図に示す部材の説明では、バスバー3の両端が突出した側を上、その反対側を底とする。ただし、ここで説明する上や底は、バスバーアセンブリ1が実際に使用される際の位置関係を示すものではない。
(コア)
図4に示すように、コア2は、それぞれ磁性材料を含み形成され、貫通孔21を有する環状の部材である。本実施形態のコア2としては、2つのコア2A、コア2Bを用いる。以下、コア2A、2Bを区別しない場合には、コア2として説明する。
コア2は、例えば、直方体形状の圧粉磁心である。コア2の上面22及び底面23と4つの側面24により、外表面が構成されている。以下、上面22及び底面23を端面と呼ぶ場合がある。4つの側面24の境界は、曲面となって丸みを帯びている。4つの側面24のうち、上面22及び底面23の長辺に接する2平面を広面241、短辺に接する2平面を狭面242とする。以下の説明では、上面22及び底面23の長辺に平行な方向を長辺方向、短辺に平行な方向を短辺方向とする。
貫通孔21は、直方体形状の孔であり、上面22及び底面23の中心を通る軸と同軸に設けられている。このため、コア2の一方の端面である上面22は、貫通孔21の一方の端部を含み、他方の端面である底面23は、貫通孔21の他方の端部を含む。さらに、貫通孔21を形成している4つの平面の境界は、曲面となって丸みを帯びている。
2つのコア2A、2Bは、同一の大きさと形状である。2つのコア2A、2Bは、互いの軸が平行となり、互いの広面241が平行となる方向に並べて配置される。但し、2つのコア2A、2Bは、長辺方向にずれて配置されるので、コア2Aとコア2Bの隣接する広面241同士は、一部の領域のみが向かい合っている。なお、以下の説明では、コア2Aとコア2Bが向かい合う側を内側、これと反対側を外側とする。
(バスバー)
図2及び図5に示すように、バスバー3は、導電性を有し、コア2の貫通孔21を貫通する部材である。バスバー3は、例えば銅の平板であり、フラットワイズ曲げによりU字形に形成されている。バスバー3は、互いに平行な2枚の端子部31A、31B、端子部31A、31Bを連結する連結部32、連結部32から突出した取付部33を有する。
端子部31A、31Bは、上記のように、長辺方向にずれて配置されるコア2A、2Bの貫通孔21に合わせて、長辺方向にずれて形成されている。端子部31A、31Bは、2つのコア2A、2Bの貫通孔21に、それぞれ底面23側から挿入される。そして、端子部31の先端は、コア2の上面22から上方に突出して露出する。但し、後述するように、端子部31A、31Bとコア2A、2Bとの間には、スペーサ4が介在している。
端子部31A、31Bの上方に露出した部分は、外部電源などの外部機器と電気的に接続される。端子部31A、31Bは、長辺方向にずれているため、端子部31A、31Bの一方に対する接続の際に、他方が邪魔になり難く、作業がし易い。バスバー3に対して外部電源から電力が供給されると、U字形のバスバー3に電流が流れ、1ターンのコイルとなって、コア2A、2Bに磁束が発生する。これにより、発生した磁束がコア2A、2B内を通過することで環状に閉じた磁気回路が形成される。
連結部32は、端子部31A、31Bの先端と反対側に、端子部31A、31Bに連続して設けられている。端子部31A、31Bがスペーサ4を介在させて貫通孔21に挿入されると、連結部32は、コア2A、2Bの底面23側に露出する。
取付部33は、コア2A、2Bに沿う方向で、底面23に対向しない位置に突出した舌片である。取付部33には、貫通孔である取付孔33aが形成されている。この取付孔33aの位置は、コア2A、2Bの長辺方向のずれによって生じる空き領域Fに対応している(図2参照)。つまり、コア2A、2Bの配置によって生じるスペースを活用することにより、外形の拡大を防止している。
さらに、バスバー3の取付部33には、ナット6が配置される。ナット6は、内部にネジ穴6aが形成された円筒形状の部材である。ナット6は、ネジ穴の開口6bが、バスバー3の取付部33に形成された取付孔33aに合致するように配置される。
(スペーサ)
図2及び図6(A)、(B)に示すように、スペーサ4Aa、4Ab、4Ba、4Bbは、バスバー3を、貫通孔21との間に間隔が空くように支持する絶縁性の部材である。本実施形態では、4つのスペーサ4Aa、4Ab、4Ba、4Bbを用いる。4つのスペーサ4Aa、4Ab、4Ba、4Bbは、同一の大きさと形状である。以下、スペーサ4Aa、4Ab、4Ba、4Bbを区別しない場合には、スペーサ4とする。
スペーサ4は、スリーブ41、鍔部42を有する。スリーブ41は、一端が貫通孔21の一部に挿入された筒状体である。スリーブ41の軸に直交する外周の断面は、角丸長方形であり、貫通孔21の内周と一致する。また、スリーブ41の内周の断面は、長方形状であり、バスバー3の端子部31A、31Bが挿入可能となる。但し、スリーブ41の軸方向の長さは、貫通孔21の軸方向の全長に亘る長さを有しておらず、挿入されるのは貫通孔21の一部である(図8参照)。なお、貫通孔21の端部を含むコア2の端面と、スペーサ4との間には、空隙Sが設けられる(図8参照)。つまり、スペーサ4の鍔部42とコア2の上面22、底面23との間に、後述する第1のモールド部51が介在することにより、空隙Sが生じる。ここで、図8は、バスバーアセンブリ1を金型Dにより形成する際の縦断面図であり、上面の中央から下方に切断したバスバーアセンブリ1の断面を含む。
鍔部42は、スリーブ41の他端が拡径された部分である。鍔部42は、角丸長方形の板状体である。鍔部42には、スリーブ41の内周に連通した長方形状の開口42aが設けられている。開口42aの短辺は、スリーブ41の内周の短辺よりも長く形成されている。そして、鍔部42には、開口42aの一対の長辺から内側に入り込み、スリーブ41の内周の長辺に連続した曲面42bが形成されている。このようなスペーサ4は、スリーブ41の軸を中心に180°回転させても、回転前と回転後で一致する形状となる回転対称性を有する。
図2に示すように、スペーサ4Aa、4Ab、4Ba、4Bbは、貫通孔21の両端を含むコア2A、コア2Bの一対の端面に対応してそれぞれ設けられている。つまり、スペーサ4Aa、4Abのスリーブ41は、それぞれコア2Aの貫通孔21の上面22側の端部、底面23側の端部に挿入され、スペーサ4Ba、4Bbのスリーブ41は、それぞれコア2Bの貫通孔21の上面22側の端部、底面23側の端部に挿入される。
バスバー3の端子部31Aは、底面23側のスペーサ4Abのスリーブ41に挿入され、さらに、上面22側のスペーサ4Aaのスリーブ41に挿入されて、先端が外部に突出する(図8参照)。同様に、バスバー3の端子部31Bは、底面23側のスペーサ4Bbのスリーブ41に挿入されて、さらに、上面22側のスペーサ4Baのスリーブ41に挿入されて、先端が外部に突出する。
(モールド部)
図2及び図7に示すように、モールド部5は、絶縁性の樹脂により形成され、コア2の外表面に密着することによりコア2を覆う部材である。密着するとは、コア2とモールド部5とが一体化すること、つまり、互いに接して固定されることをいい、あらかじめ作成された樹脂のケースにコアが収容されるような場合を含まない。覆うとは、全体を完全に覆うのではなく、一部にコア2に密着していない部分があったり、コア2が露出している部分がある場合を含む。モールド部5は、第1のモールド部51A、51B、第2のモールド部52を有する。第1のモールド部51A、51Bは、コア2A、2Bをそれぞれ個別に覆う部材である。第2のモールド部52は、第1のモールド部51A、51Bを覆う部材である。以下、第1のモールド部51A、51Bを区別しない場合には、第1のモールド部51として説明する。
第1のモールド部51は、コア2の一部が露出する複数の開口511、512、513を有する。開口511は、側面24のうち、一対の広面241を露出させる。つまり、第1のモールド部51を構成する樹脂は、広面241と狭面242の境界となる曲面を覆っているが、中央の長方形状の開口511によって、広面241が露出している。第1のモールド部51の開口511が形成された面と広面241とは面一となっている。一対の開口511は、大きさと形状が同じであり、広面241に対する位置も同じである。
開口512は、側面24のうち、一対の狭面242の一部を露出させる。つまり、第1のモールド部51を構成する樹脂は、狭面242の広面241に隣接する部分を長方形状に覆っているが、中央の長方形状の開口512によって、狭面242が露出している。第1のモールド部51の開口512の上下の端面と狭面242とは、面一となっている。一対の開口511は、大きさと形状が同じであり、狭面242に対する位置も同じである。
開口513は、上面22及び底面23の一部を露出させる。つまり、第1のモールド部51を構成する樹脂によって、上面22及び底面23は、それぞれの四辺に沿う領域が覆われているが、中央の角丸長方形状の開口513によって、貫通孔21の端部の周囲が露出している。上面22及び底面23に形成された開口513は、同一の大きさと形状であり、上面22及び底面23に対する位置も同じである。
第1のモールド部51が形成されたコア2A、コア2Bは、上記のように第1のモールド部51に開口511、512、513が形成されているため、相反する2面の中心を通る線を軸として、180°回転させても、回転前と回転後で一致する形状となる回転対称性を有する。
開口513は、貫通孔21よりも大きく、スペーサ4の鍔部42よりも小さい。これにより、スペーサ4のスリーブ41が貫通孔21に挿入されると、鍔部42は、第1のモールド部51に接する。しかし、コア2の上面22及び底面23には接することなく、空隙Sが形成される(図8参照)。つまり、第1のモールド部51が、コア2とスペーサ4との間に介在することにより、上記の空隙Sを形成している。この空隙Sにおいては、モールド部5がコア2に密着していない。
第1のモールド部51は、コア2を金型内にセットした状態で、樹脂材料を注入、固化させる射出成型により形成されている。なお、第1のモールド部51は、金型にスライダが不要となるように、アンダーカット形状をなくしている。つまり、開口511が形成された面と広面241とは面一となっていて、開口512の上下の端面と狭面242とは、面一となっているため、上下の2方向に分割された金型Dによって、第2のモールド部52を形成することができる(図8参照)。
第2のモールド部52は、図1に示すように、2つのコア2A、コア2Bをまとめて、それぞれの第1のモールド部51を覆うことにより、単一の樹脂成形体を構成する。第2のモールド部52には、開口521が設けられ、コア2の一部が露出している。つまり、2つのコア2A、2Bにおいて、第1のモールド部51の開口511によって露出している一対の広面241のうち、外側に位置する広面241に第2のモールド部52の開口521が設けられることにより、広面241の一部が露出している。広面241、開口511の下部、開口521の下部は、面一となっている。
また、図1に示すように、第2のモールド部52には、バスバー3の端子部31A、31Bの周囲において、スペーサ4の鍔部42の一部が露出するように、角丸長方形状の開口522が形成されている。さらに、第2のモールド部52には、コア2A、コア2Bの上面22を含む領域の全周縁に、外形が拡大したフランジ部523が形成されている。フランジ部523には、図3に示すように、コア2の底面23側の面に、全周に亘って窪んた環状溝523aが形成されている。なお、第2のモールド部52の底部においては、バスバー3の取付部33が露出している。
第2のモールド部52は、第1のモールド部51が形成されたコア2A、コア2Bを、共通の金型D内にセットした状態で、樹脂材料を注入、固化させる射出成型により形成されている(図8参照)。なお、第2のモールド部52は、金型にスライダが不要となるように、アンダーカット形状をなくしている。つまり、広面241、開口511の下部、開口521の下部が面一となっているため、上下の2方向に分割された金型によって、第2のモールド部52を形成することができる。
なお、第2のモールド部52の上面には、コア2A、コア2Bの間(例えば、図1の点線に示す位置)に注入痕が設けられている。つまり、コア2A、コア2Bを金型D内にセットして、ゲートから樹脂材料を注入する際に、コア2A、コア2Bの間に注入されるようにする(図8の黒塗りの矢印参照)。注入痕の位置は、単独のコア2からみると、開口512により露出したコア2の一側面である広面241と反対側であって、端面である上面22を超える位置である。
(組立手順)
上記のような本実施形態のバスバーアセンブリ1は、次のようにして組み立てられる。まず、コア2A、コア2Bを、金型Dにセットして、射出成型により、第1のモールド部51を形成する。
そして、第1のモールド部51が形成されたコア2Aの貫通孔21の上端及び下端に、スペーサ4Aa、4Abのスリーブ41を挿入し、コア2Bの貫通孔21の上端及び下端に、スペーサ4Ba、4Bbのスリーブ41を挿入することにより、鍔部42によって開口513を塞ぐ。すると、鍔部42とコア2の上面22との間に、空隙Sが形成される。また、鍔部42とコア2の底面23との間にも、空隙Sが形成される。
次に、底面23の貫通孔21に、スペーサ4を介して、バスバー3の端子部31A、31Bを挿入し、それぞれの先端を上面22の貫通孔21から突出させる。このとき、コア2A、コア2Bは、長辺方向にずれた位置となる。このように、コア2の貫通孔21に刺し込まれたバスバー3は、1ターンの貫通コイルとなる。
なお、第1のモールド部51が形成されたコア2A、コア2B、スペーサ4は、上記のように、回転対称性を有している。このため、作業者は、コア2A、コア2Bの貫通孔21にスペーサ4を挿入する際のスペーサ4の方向に迷いが生じ難い。また、スペーサ4を介してバスバー3を挿入する際にも、作業者は、いずれから挿入するかに迷いが生じ難い。つまり、スペーサ4が挿入された端面のいずれを上面22として、いずれを底面23とするかは自由であり、バスバー3を挿入した段階で決定される。また、一対の広面241が露出した開口511のうちのいずれを外側として、いずれを内側とするか、一対の狭面242が露出した開口512のうちのいずれを外周に近い側として、いずれを内部側とするかも自由であり、バスバー3を挿入した段階で決定される。
このように、バスバー3が挿入されたコア2A、コア2Bを、図8に示すように、金型Dにセットする。コア2A、コア2B、第1のモールド部51は、アンダーカット形状がないため、スライダを不要として、上下の2方向に分割される上型D1、下型D2を用いることができる。また、取付部33に形成された取付孔33aに、ナット6を位置決めする。
下型D2へのコア2A、コア2Bのセットは、バスバー3の端子部31A、31Bが突出していないコア2A、2Bの底面23側から行い、さらに、上面22側から上型D1を閉じる。ここで、例えば、貫通孔21の端部が塞がれていない場合、貫通孔21への樹脂材料の流入を防ぐために、コア2A、2Bの端子部31A、31B側を下型D2にセットするとともに、端子部31A、31Bと下型D2との隙間が生じないように、あらかじめ下型D2を高い寸法精度で形成しておく必要がある。しかし、本実施形態では、スペーサ4の鍔部42によって開口513が塞がれているため、金型Dに頼らなくても、貫通孔21への樹脂材料の流入を防ぐことができる。このため、コア2A、2Bの底面23側から下型D2にセットすればよい。
そして、金型D内に樹脂材料を注入して固化させる射出成型により、第2のモールド部52を形成する。樹脂材料を注入する箇所は、図8の黒塗りの矢印に示すように、コア2A、コア2Bの間である。これにより、図8の白抜きの矢印に示すように、樹脂材料の注入圧によって、コア2Aの広面241、コア2Bの広面241が下型D2の内面に押し付けられる。従って、注入された樹脂材料が、コア2A、コア2Bの広面241と金型Dの間に流入して開口512が埋まることが防止される。
なお、本実施形態では、U字形のバスバー3の連結部32が、コア2A、コア2Bの間の底面23側を塞いでいる。しかし、上面22側から樹脂材料を注入するため、コア2A、コア2B間に樹脂材料を注入しやすい。さらに、以上のように樹脂材料を注入した後、固化することにより第2のモールド部52が形成されたバスバーアセンブリ1を、金型Dから取り出す。
(作用効果)
(1)本実施形態のバスバーアセンブリ1は、磁性材料を含み形成され、貫通孔21を有する環状のコア2と、導電性を有し、貫通孔21を貫通したバスバー3と、バスバー3と貫通孔21との間に間隔が空くように、バスバー3を支持する絶縁性のスペーサ4と、絶縁性の樹脂により形成され、コア2の外表面に密着することによりコア2を覆うモールド部5と、を有する。そして、貫通孔21の少なくとも一方の端部を含むコア2の端面とスペーサ4との間に設けられ、モールド部5がコア2に密着していない空隙Sと、モールド部5に設けられ、コア2の側面24の一部が露出した開口521と、を有する。
このため、バスバー3と貫通孔21との間、空隙S及び開口521において、樹脂がコア2に密着しておらず、樹脂の収縮による外力が直接コア2に加わることがない。従って、樹脂でコア2の全体が覆われている場合に比べて、樹脂の収縮によってコア2の全体に発生する応力が緩和され、コア2の割れの発生が防止される。貫通孔21の内部及び貫通孔21の端部についても、樹脂が密着していない領域を形成できるため、単に外面に開口を設ける場合よりも、内部側での応力によるコア2の割れの発生を防止できる。
また、スペーサ4によりバスバー3が支持されているので、モールド部5の内部における貫通孔21への樹脂の流入を防止しつつ、バスバー3と貫通孔21との絶縁が維持される。さらに、スペーサ4により貫通孔21への樹脂の流入が防止されるので、金型Dにより樹脂の流入を防ぐ必要がなくなり、金型Dに高い寸法精度が要求されない。
(2)スペーサ4は、貫通孔21の両端を含むコア2の一対の端面に対応してそれぞれ設けられ、空隙Sは、コア2の一対の端面とスペーサ4との間にそれぞれ設けられている。つまり、端面である上面22及び底面23ともに、樹脂が密着していない空隙Sを有している。このため、コア2の両端面に空隙Sが形成されるので、樹脂の収縮によるコア2の全体に発生する応力が、より一層緩和される。
(3)スペーサ4は、一端が貫通孔21の一部に挿入された筒状のスリーブ41と、スリーブ41の他端が拡径された鍔部42と、を有し、鍔部42とコア2の端面との間に、空隙Sが形成されている。このため、スリーブ41によってバスバー3と貫通孔21との間隔が維持され、鍔部42によって空隙Sが維持される。また、スリーブ41が挿入された貫通孔21にバスバー3を挿入する、又はバスバー3が挿入されたスリーブ41を貫通孔21に挿入することにより、バスバー3とコア2との絶縁を確保した組み立てが容易となる。さらに、貫通孔21に挿入されたスリーブ41により、貫通孔21への樹脂の流入が防止される。
(4)モールド部5は、コア2とスペーサ4との間に介在することにより、空隙Sを形成する第1のモールド部51と、第1のモールド部51を覆う第2のモールド部52と、を有する。このため、第1のモールド部51とスペーサ4による空隙Sを確保した上で、第2のモールド部52を形成すればよいため、一度に形成されるモールド部5に比べて、モールド部5内の空隙Sの形成と維持が容易となる。
(5)コア2は貫通孔21を2つ有し、バスバー3は、両端が2つの貫通孔21を貫通したU字形である。これにより、バスバー3の両端を同方向へ突出させることができ、外部機器との接続位置を揃えることができる。また、バスバー3が突出した端面側は、スペーサ4によって貫通孔21へ樹脂の流入が防止されるので、この端面側を形成するための金型Dに、高い寸法精度が要求されない。
(6)モールド部5には、開口521により露出したコア2の側面と反対側に、樹脂の注入痕が形成されている。このため、樹脂材料の注入圧によって、コア2の側面が金型Dの内壁に押し付けられるので、注入された樹脂材料が、コア2の側面と金型Dの間に流入して開口521が埋まることが防止される。
[他の実施形態]
本発明は、以上の実施形態に限定されるものではない。その他の様々な形態で実施され
ることが可能であって、発明の範囲を逸脱しない範囲で、種々の省略や置き換え、変更を
行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲、要旨、その均等の範囲
に含まれる。
上記の実施形態では、2つのコア2A、2Bは、上面22及び底面23の一辺の方向にずれて配置される態様の一例として、長辺方向にずれて配置されていた。但し、コア2A、2Bは、ずれて配置されていなくてもよい。例えば、コア2Aとコア2Bの隣接する広面241同士は、全体が向かい合っていてもよい。これに合わせて、バスバー3の端子部31A、31Bも、ずれなく形成されていてもよい。
また、例えば、コア2は1つであってもよい。つまり、コア2に形成された1つの貫通孔21に、スペーサ4を介して一本のバスバー3を貫通させ、樹脂によるモールド部5を形成してもよい。部分コアを合わせたコア2に形成される1つの貫通孔21に、一本のバスバー3を貫通させてもよい。一例として、C形の部分コアを合わせた環状のコア2を用いることもできる。また、1つのコア2に設けられた2つの貫通孔21又は部分コアを合わせたコア2に形成される2つの貫通孔21に、U字形のバスバー3を貫通させてもよい。一例として、E形の部分コアを合わせたθ形状のコア2を用いることもできる。このように、貫通孔21は、分割されたコア2によって形成されているものも含まれる。また、環状のコア2とは、環状の部分を含んでいればよく、θ形状のように、複数の貫通孔21を有する形状であってもよい。
コア2の外形は、直方体形状には限定されない。立方体形状、円柱形状、角柱形状等であってもよい。上記の実施形態のコア2は、圧粉磁心としたが、フェライト磁心や積層鋼板などの磁性体を用いるようにしてもよい。コア2の表面には、ポリアミドやポリエステルなどの絶縁性被膜を設けもよいし、設けなくてもよい。
バスバー3は絶縁被覆されていてもよい。この場合、端子部31A、31Bの上方に露出した部分は、外部機器との電気的な接続のために絶縁被覆されておらず、銅板がむき出しとなっている。
モールド部5は、空隙S、開口521を有していればよく、第1のモールド部51、第2のモールド部52の二重モールドで形成されている必要はない。このため、一度のモールド成形によってモールド部5を形成してもよい。また、側面24を露出させるための開口521の数は、上記の態様では、1つのコア2について1つであったが、2つ以上形成してもよい。
スペーサ4は、貫通孔21の両端に対応する一対の端面のいずれか一方にのみ設けられていてもよい。つまり、スペーサ4を上面22側のみ又は底面23側のみに設けてもよい。スペーサ4、モールド部5を構成する材料は、コア2とバスバー3とを絶縁できる材料であればよい。例えば、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、不飽和ポリエステル系樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、BMC(バルクモールディングコンパウンド)、PBT(ポリブチレンテレフタラート)等の樹脂を、適宜選択して適用できる。スペーサ4としては、セラミックを用いることもできる。
1 バスバーアセンブリ
2、2A、2B コア
3 バスバー
4、4Aa、4Ab、4Ba、4Bb スペーサ
5 モールド部
6 ナット
6a 開口
21 貫通孔
22 上面
23 底面
24 側面
31、31A、31B 端子部
32 連結部
33 取付部
33a 取付孔
41 スリーブ
42 鍔部
42a 開口
42b 曲面
51、51A、51B 第1のモールド部
52 第2のモールド部
241 広面
242 狭面
511、512、513、521、522 開口
523 フランジ部
523a 環状溝

Claims (6)

  1. 磁性材料を含み形成され、貫通孔を有する環状のコアと、
    導電性を有し、前記貫通孔を貫通したバスバーと、
    前記バスバーと前記貫通孔との間に間隔が空くように、前記バスバーを支持する絶縁性のスペーサと、
    絶縁性の樹脂により形成され、前記コアの外表面に密着することにより前記コアを覆うモールド部と、
    前記貫通孔の少なくとも一方の端部を含む前記コアの端面と前記スペーサとの間に設けられ、前記モールド部が前記コアに密着していない空隙と、
    前記モールド部に設けられ、前記コアの側面の一部が露出した開口と、
    を有することを特徴とするバスバーアセンブリ。
  2. 前記スペーサは、前記貫通孔の両端を含む前記コアの一対の端面に対応してそれぞれ設けられ、
    前記空隙は、前記コアの一対の端面と前記スペーサとの間にそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項1記載のバスバーアセンブリ。
  3. 前記スペーサは、
    一端が前記貫通孔の一部に挿入された筒状のスリーブと、
    前記スリーブの他端が拡径された鍔部と、
    を有し、
    前記鍔部と前記コアの端面との間に、前記空隙が形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のバスバーアセンブリ。
  4. 前記モールド部は、
    前記コアと前記スペーサとの間に介在することにより、前記空隙を形成する第1のモールド部と、
    前記第1のモールド部を覆う第2のモールド部と、
    を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のバスバーアセンブリ。
  5. 前記コアは前記貫通孔を2つ有し、
    前記バスバーは、両端が前記2つの貫通孔を貫通したU字形であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のバスバーアセンブリ。
  6. 前記モールド部には、前記開口により露出した前記コアの側面と反対側に、前記樹脂の注入痕が形成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のバスバーアセンブリ。
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