JP7307408B2 - シート状細胞培養物の製造方法 - Google Patents
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Description
シート状細胞培養物の治療への応用については、火傷などによる皮膚損傷に対する培養表皮シートの利用、角膜損傷に対する角膜上皮シート状細胞培養物の利用、食道ガン内視鏡的切除に対する口腔粘膜シート状細胞培養物の利用などの検討が進められており、その一部は臨床応用の段階に入っている。
[1](i)少なくとも1種のシート形成細胞を含む細胞集団を培養基材に播種するステップ、
(ii)ステップ(i)で播種された細胞集団を細胞培養液中でシート化し、シート状細胞培養物を形成するステップ、および
(iii)ステップ(ii)で形成されたシート状細胞培養物を培養基材から剥離するステップ
を含み、ステップ(ii)におけるシート化が、2~12時間のインキュベートにより行われる、シート状細胞培養物の製造方法。
[2]シート形成細胞が、筋芽細胞または心筋細胞である、[1]の製造方法。
[3]細胞培養液が、同種血清を含む、[1]または[2]の製造方法。
[4]培養基材が、血清で被覆されている、[1]~[3]の製造方法。
[5]培養基材が、温度応答性材料で被覆されている、[1]~[4]の製造方法。
[6]ステップ(i)において、細胞集団が、7.5×105個/cm2~3.0×106個/cm2の密度で播種される、[1]~[5]の製造方法。
[7]シート化が、2~12時間、2~11.5時間、2~11時間、2~10時間、2~9時間、2~8時間、2~7時間、2~6時間、2~5時間または2~4時間のインキュベートにより行われる、[1]~[6]の製造方法。
[8]シート化が、2~6時間のインキュベートにより行われる、[7]の製造方法。
[9]剥離後のシート状細胞培養物が、培養基材の面積に対して35%以上の面積を有する、[1]~[8]の製造方法。
[10]シート状細胞培養物の適用により改善される疾患を処置する方法であって、[1]~[9]の製造方法により製造されたシート状細胞培養物を、それを必要とする対象に適用するステップを含む、前記方法。
本明細書において別様に定義されない限り、本明細書で用いる全ての技術用語および科学用語は、当業者が通常理解しているものと同じ意味を有する。本明細書中で参照する全ての特許、出願、公開された出願および他の出版物は、その全体を参照により本明細書に援用する。また本明細書において参照された出版物と本明細書の記載に矛盾が生じた場合は、本明細書の記載が優先されるものとする。
本開示において「骨格筋芽細胞」は、骨格筋に存在する筋芽細胞を意味する。骨格筋芽細胞は当該技術分野でよく知られており、骨格筋から任意の既知の方法(例えば、特開2007-89442号公報に記載の方法など)により調製することもできるし、商業的に入手することもできる(例えば、Lonza、Cat# CC-2580)。骨格筋芽細胞は、限定されずに、例えば、CD56、α7インテグリン、ミオシン重鎖IIa、ミオシン重鎖IIb、ミオシン重鎖IId(IIx)、MyoD、Myf5、Myf6、ミオゲニン、デスミン、PAX3などのマーカーにより同定することができる。特定の態様において、骨格筋芽細胞はCD56陽性である。さらに特定の態様において、骨格筋芽細胞はCD56陽性およびデスミン陽性である。骨格筋芽細胞は、骨格筋を有する任意の生物、限定されずに、例えば、ヒト、非ヒト霊長類、げっ歯類(マウス、ラット、ハムスター、モルモットなど)、ウサギ、イヌ、ネコ、ブタ、ウマ、ウシ、ヤギ、ヒツジなどの哺乳動物に由来してもよい。一態様において、骨格筋芽細胞は哺乳動物の骨格筋芽細胞である。特定の態様において、骨格筋芽細胞はヒト骨格筋芽細胞である。
本開示において「心筋細胞」は、心筋細胞の特徴を有する細胞を意味し、心筋細胞の特徴としては、限定されずに、例えば、心筋細胞マーカーの発現、自律的拍動の存在などが挙げられる。心筋細胞マーカーの非限定例としては、例えば、c-TNT(cardiac troponin T)、CD172a(別名SIRPAまたはSHPS-1)、KDR(別名CD309、FLK1またはVEGFR2)、PDGFRA、EMILIN2、VCAMなどが挙げられる。心筋細胞としては、iPS細胞由来の心筋細胞が好ましく例示される。
培養基材は血清でコート(被覆またはコーティング)されていてもよい。血清でコートされた培養基材を用いることにより、より高密度のシート状細胞培養物を形成することができる。「血清でコートされている」とは、培養基材の表面に血清成分が付着している状態を意味する。かかる状態は、限定されずに、例えば、培養基材を血清で処理することにより得ることができる。血清による処理は、血清を培養基材に接触させること、および、必要に応じて所定期間インキュベートすることを含む。
培養基材をコートするための血清は、市販されているか、または、所望の生物から採取した血液から定法により調製することができる。具体的には、例えば、採取した血液を室温で約20分~約60分程度放置して凝固させ、これを約1000×g~約1200×g程度で遠心分離し、上清を採取する方法などが挙げられる。
培養基材への細胞の播種は、既知の任意の手法および条件で行うことができる。培養基材への細胞の播種は、例えば、細胞を培養液に懸濁した細胞懸濁液を培養基材(培養容器)に注入することにより行ってもよい。細胞懸濁液の注入には、スポイトやピペットなど、細胞懸濁液の注入操作に適した器具を用いることができる。
本開示の一側面において、品質の高いシート状細胞培養物を製造する方法が提供される。
本開示の製造方法は、以下を含む:
(i)シート形成細胞を含む細胞集団を培養基材に播種すること、
(ii)上記(i)で播種された細胞集団を細胞培養液中でシート化し、シート状細胞培養物を形成すること、および
(iii)上記(ii)で形成されたシート状細胞培養物を培養基材から剥離すること。
本開示の方法に用いられる培養基材は、上述のとおりである。好ましい一態様において、培養基材は血清で被覆されていてよい。別の好ましい一態様において、培養基材は温度応答性材料で被覆されていてよい。さらに好ましい一態様において、培養基材は温度応答性材料及び血清で被覆されていてよい。
播種した細胞のシート化は、既知の任意の手法および条件で行うことができる。かかる手法の非限定例は、例えば、特許文献1、WO 2014/185517などに記載されている。細胞のシート化は、細胞同士が接着分子や、細胞外マトリックスなどの細胞間接着機構を介して互いに接着することにより達成されると考えられている。したがって、播種した細胞のシート化は、例えば、細胞を、細胞間接着を形成する条件下で培養することにより達成することができる。かかる条件は、細胞間接着を形成することができればいかなるものであってもよいが、通常は一般的な細胞培養条件と同様の条件であれば細胞間接着を形成することができる。かかる条件としては、例えば、約37℃、5%CO2での培養が挙げられる。また、培養は通常の圧力下(大気圧下、非加圧下)で行うことができる。培養は任意の大きさおよび形状の容器で行うことができる。シート状細胞培養物の大きさや形状は、培養容器の細胞付着面の大きさ・形状を調整すること、または、培養容器の細胞付着面に、所望の大きさ・形状の型枠を設置し、その内部で細胞を培養することなどにより任意に調節することができる。本明細書において、播種した細胞をシート化するための培養を、「シート化培養」と称することもある。シート化培養により、培養基材上(培養容器内)のシート状細胞培養物の厚みは減少する。すなわち、播種後、細胞が沈降した後、その後のシート化により培養基材上で細胞層の厚みは減少するが、シート状細胞培養物は培養基材からの剥離により収縮し、再び厚みを増す。シート化による厚みの減少は、播種直後の細胞層の厚みを100%とすると、約90%~約10%程度である。培養基材からの剥離によりシート状細胞培養物はふたたび収縮し、その際のシート状細胞培養物の厚みの増加率は剥離直後の細胞層の厚みを100%とすると、約120%~300%である。
基礎培地は、標準的な組成のまま(例えば、市販されたままの状態で)用いてもよいし、細胞種や細胞条件に応じてその組成を適宜変更してもよい。したがって、本開示に用いる基礎培地は、公知の組成のものに限定されず、1または2以上の成分が追加、除去、増量もしくは減量されたものを含む。
また、本開示の一態様において、基礎培地に含まれるビタミン剤の濃度は、D-パントテン酸カルシウム:約4mg/L~約12mg/L、塩化コリン:約4mg/L~約14mg/L、葉酸:約0.6mg/L~約4mg/L、i-イノシトール:約7.2mg/L、ナイアシンアミド:約4mg/L~約6.1mg/L、リボフラビン:約0.0038mg/L~約0.4mg/L、チアミン:約3.4mg/L~約4mg/L、ピリドキシン:約2.1mg/L~約4mg/Lである。
ここで、「製造工程由来不純物」とは、典型的には、製造各工程に由来する以下に列挙するものが含まれる。すなわち、細胞基材に由来するもの(例えば、宿主細胞由来タンパク質、宿主細胞由来DNA)、細胞培養液に由来するもの(例えば、インデューサー、抗生物質、培地成分)、あるいは細胞培養以降の工程である目的物質の抽出、分離、加工、精製工程に由来するものなどである(例えば、医薬審発第571号参照)。
シート状細胞培養物の培養基材からの剥離は、シート状細胞培養物が少なくとも部分的に、シート構造を保ったまま、足場となっている培養基材から遊離(剥離)できれば特に限定されず、例えば、タンパク質分解酵素(例えばトリプシンなど)による酵素処理および/またはピペッティングなどの機械的処理によって行うことができる。また、細胞を、刺激、例えば、温度や光に応答して物性が変化する材料で表面を被覆した培養基材上で培養して細胞培養物を形成した場合には、所定の刺激を加えることで、非酵素的に遊離することもできる。
(i)筋芽細胞または心筋細胞を含む細胞集団を、約7.1×105個/cm2~約3.0×106個/cm2、約7.3×105個/cm2~約2.8×106個/cm2、約7.5×105個/cm2~約2.5×106個/cm2、約7.5×105個/cm2~約3.0×106個/cm2、約7.8×105個/cm2~約2.3×106個/cm2、約8.0×105個/cm2~約2.0×106個/cm2、約8.5×105個/cm2~約1.8×106個/cm2または約9.0×105個/cm2~約1.6×106個/cm2のいずれかの播種密度で培養基材に播種すること、、
(ii)上記(i)で播種された細胞集団を細胞培養液中で2~12時間、2~11.5時間、2~11時間、2~10時間、2~9時間、2~8時間、2~7時間、2~6時間、2~5時間または2~4時間インキュベートしてシート化し、シート状細胞培養物を形成すること、および
(iii)上記(ii)で形成されたシート状細胞培養物を培養基材から剥離すること、ここで剥離されたシート状細胞培養物の面積が、自然剥離が起こる程度の時間までインキュベートした場合の剥離後シート状細胞培養物の面積を1とした場合、約1.04~約1.4、約1.1~約1.4または約1.3~約1.35となる。
本開示の組成物等は、本開示のシート状細胞培養物に加えて、種々の追加成分、例えば、薬学的に許容し得る担体や、シート状細胞培養物の生存性、生着性および/または機能などを高める成分、対象疾患の処置に有用な他の有効成分などを含んでいてもよい。かかる追加成分としては、既知の任意のものを使用することができ、当業者はこれらの追加成分について精通している。また、本開示の組成物等は、シート状細胞培養物の生存性、生着性および/または機能などを高める成分や、対象疾患の処置に有用な他の有効成分などと併用することができる。一態様において、本開示の組成物等は、シート状細胞培養物の適用により改善される疾患(例えば、組織の異常に関連する疾患など)の処置に用いるためのものである。処置の対象となる組織や疾患は、本開示のシート状細胞培養物について上記したとおりである。
本開示の別の側面は、対象においてシート状細胞培養物の適用により改善される疾患(例えば、組織の異常に関連する疾患など)を処置する方法であって、本開示のシート状細胞培養物または組成物等の有効量を、それを必要とする対象に投与することを含む方法に関する(以下、「本開示の処置方法」と称することがある)。本開示の処置方法の対象となる組織や疾患は、本開示のシート状細胞培養物について上記したとおりである。また、本開示の処置方法においては、シート状細胞培養物の生存性、生着性および/または機能などを高める成分や、対象疾患の処置に有用な他の有効成分などを、本開示のシート状細胞培養物または組成物等と併用することができる。
投与頻度は、典型的には1回の処置につき1回であるが、所望の効果が得られない場合には、複数回投与することも可能である。
(1)細胞集団の調製
成人大腿部から無菌的に採取した骨格筋組織から得られた細胞を培養フラスコに播種し、筋芽細胞数と線維芽細胞数の比率を調整するために、20%FBSを含有するMCDB131培地中で増殖させた。増殖させた細胞をタンパク質分解酵素液で培養フラスコから剥離させ、回収後、遠心分離により濃縮した。
20%ヒト血清を含有するDMEM/F12培地をφ10cm温度応答性培養皿に添加し一晩静置した。その後、添加した培地を廃棄した。
20%ヒト血清を含有するDMEM/F12培地1mLあたり細胞を6.0×106~6.1×106個懸濁して得た細胞懸濁液を10mL、φ10cm温度応答性培養皿(UpCell(R)、セルシード製、培養基材の面積:56.7cm2)に播種した。播種後、細胞を、37℃、5%CO2の条件でインキュベートし、30分後、1時間後、2時間後、4時間後、5.5時間後、6時間後、11.5時間後、12時間後にそれぞれ培養基材からシート状細胞培養物を剥離するステップに供した(n=3)。
なお、インキュベート時間を12時間以上とした場合には、剥離したシート状細胞培養物の面積はほぼ変動しない。
Claims (8)
- (i)少なくとも1種のシート形成細胞を含む細胞集団を、温度応答性材料及び血清で被覆されている培養基材に、7.5×105個/cm2~3.0×106個/cm2の密度で播種するステップ、
(ii)ステップ(i)で播種された細胞集団を、同種血清を含む細胞培養液中でシート化し、シート状細胞培養物を形成するステップ、および
(iii)ステップ(ii)で形成されたシート状細胞培養物を温度処理により人為的に培養基材から剥離するステップ
を含み、ステップ(ii)におけるシート化が、2~12時間のインキュベートにより行われる、シート状細胞培養物の製造方法。 - シート形成細胞が、筋芽細胞または心筋細胞である、請求項1に記載の製造方法。
- 細胞の細胞間接着力の増大によるシート状細胞培養物の収縮に対して有用である、請求項1または2に記載の製造方法。
- 温度応答性材料が、ポリ-N-イソプロピルアクリルアミド(PIPAAm)からなる、請求項1~3のいずれか一項に記載の製造方法。
- シート化が、2~12時間、2~11.5時間、2~11時間、2~10時間、2~9時間、2~8時間、2~7時間、2~6時間、2~5時間または2~4時間のインキュベートにより行われる、請求項1~4のいずれか一項に記載の製造方法。
- シート化が、2~11.5時間のインキュベートにより行われる、請求項5に記載の製造方法。
- シート化が、2~6時間のインキュベートにより行われる、請求項5に記載の製造方法。
- 剥離後のシート状細胞培養物が、培養基材の面積に対して35%以上の面積を有する、請求項1~7のいずれか一項に記載の製造方法。
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