JP7307272B2 - 荷電粒子線装置 - Google Patents

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Description

本発明は、荷電粒子線装置に関し、特に、解析対象である試料に対して電子線の照射領域を設定する手段を備える荷電粒子線装置に好適に使用できる。
従来、荷電粒子線装置の一種である走査型電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)では、高真空下、低真空下または大気圧下に設定された試料室の内部に試料を設置し、試料に電子線を照射することで、試料の解析(観察、分析)が行われる。
ここで、電子銃から照射された電子線が試料に到達するまでの間、高真空下では、大気分子による電子線の散乱が少ない。しかしながら、低真空下および大気圧下では、大気分子が電子銃と試料との間に多く存在するので、電子線の散乱が大きい。従って、ユーザが高分解能情報を得たい場合、試料室の内部は、高真空下に排気されることが多い。また、解析対象となる試料は、導電性材料若しくは非導電性材料からなる試料、または、導電性材料と非導電性材料とを併せ持つ試料など、様々である。
例えば、特許文献1には、半導体デバイスの薄片試料をFIB-SEMによって作製する際、配線層の収縮などによる変質を防止するために、電子線の照射禁止領域を設定する技術が開示されている。特許文献1では、高真空下においてイオンビームによる一視野の二次電子像を取得し、電子線を照射する領域と、電子線を照射しない領域とが設定された後、薄片試料の厚さを測定するために、電子線を照射する領域のみに電子線が照射される。
特開2009-192428号公報
試料のうち非導電性材料の領域を高真空下に配置し、非導電性材料に電子線を照射した場合、試料の表面にマイナスの電荷が帯電し、試料のドリフト現象または輝度ムラなど、様々な像障害が発生する。それ故、良好な解析結果を得ることが困難となる。
導電性材料と非導電性材料とを併せ持つ試料を解析したいという要望は、多く存在する。そのような試料を低真空下において解析することは可能であるが、導電性材料のみを高倍率または高分解能で解析する場合、試料は高真空下に配置される。このとき、非導電性材料に電子線を照射すると、試料が帯電するので、非導電性材料を導電性ペーストなどで覆うことで、帯電の防止を図ることが考えられる。しかしながら、そのような作業は細かい作業であり、時間および技術も必要とされる。更に、試料から導電性ペーストを除去することは容易ではない。
また、試料の一部に軟らかい材料が含まれている場合、電子線の照射によって試料が変形してしまう場合がある。上記特許文献1の技術を用いる場合、イオンビームを照射できない装置では、電子線による試料の変形を抑えられないという課題がある。
また、上記特許文献1では、導電性材料と非導電性材料とを併せ持つ試料の導電性材料を、走査型電子顕微鏡を用いて広域で解析する場合、高真空下で非導電性材料に電子線が一度照射されると、帯電の影響によって解析ができなくなるという課題がある。
従って、走査型電子顕微鏡のような荷電粒子線装置を用いて広域の解析を行う場合、非導電性材料および軟らかい材料に、高真空下で電子線が照射されないような技術が求められる。すなわち、荷電粒子線装置を用いて行われる試料の解析の信頼性を向上させる技術が求められる。また、上記解析において、作業が比較的容易であり、且つ、作業時間の増加を出来る限り抑制できる技術が求められる。
その他の課題および新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになる。
本願において開示される実施の形態のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
一実施の形態における荷電粒子線装置は、試料室と、電子線を照射可能な電子銃を有し、且つ、前記試料室に取り付けられた鏡筒と、前記試料の解析時において前記試料を設置可能であり、且つ、前記試料室の内部に設けられたステージと、前記試料の解析時において前記ステージに設置された前記試料に前記電子線が照射された場合、前記試料から放出される二次電子または反射電子を信号として検出可能であり、且つ、前記試料室の内部に設けられた検出器と、前記試料室の内部の圧力を調整するための真空ポンプと、前記検出器において検出された前記信号を撮影像へ変換可能な画像処理制御回路を有し、且つ、前記電子銃、前記ステージ、前記検出器および前記真空ポンプの各々の動作を制御する制御部と、第1圧力下で撮影された前記試料の第1撮影像を用いることで、前記試料に対して前記電子線の照射を行うための照射領域、および、前記試料に対して前記電子線の照射を禁止するための照射禁止領域を設定する領域設定手段と、前記試料室の内部が前記第1圧力よりも低い第2圧力にされた状態において、前記照射領域に対して選択的に前記電子線を照射し、前記照射領域から放出される二次電子または反射電子を基にして、前記照射領域の第2撮影像を取得する撮影像取得手段と、を備える。
また、一実施の形態における荷電粒子線装置は、試料室と、電子線を照射可能な電子銃を有し、且つ、前記試料室に取り付けられた鏡筒と、前記試料の解析時において前記試料を設置可能であり、且つ、前記試料室の内部に設けられたステージと、前記試料の解析時において前記ステージに設置された前記試料に前記電子線が照射された場合、前記試料から放出される二次電子または反射電子を信号として検出可能であり、且つ、前記試料室の内部に設けられた検出器と、前記試料室の内部の圧力を調整するための真空ポンプと、前記検出器において検出された前記信号を撮影像へ変換可能な画像処理制御回路を有し、且つ、前記電子銃、前記ステージ、前記検出器および前記真空ポンプの各々の動作を制御する制御部と、前記試料に対して前記電子線の照射を行うための照射領域、および、前記試料に対して前記電子線の照射を禁止するための照射禁止領域を設定する領域設定手段と、前記照射領域に対して選択的に前記電子線を照射し、前記照射領域から放出される二次電子または反射電子を基にして、前記照射領域の高真空SEM像を取得する撮影像取得手段と、を備える。ここで、前記制御部は、記憶媒体を更に有し、前記照射領域は、複数の撮影視野を含み、前記領域設定手段では、前記照射禁止領域の位置と、前記複数の撮影視野の各々の位置とが、前記ステージの座標として前記記憶媒体に保存される。
一実施の形態によれば、荷電粒子線装置を用いて行われる試料の解析の信頼性を向上させることができる。また、上記解析において、作業が比較的容易であり、且つ、作業時間の過度な増加を抑制できる。
実施の形態1における荷電粒子線装置の一例を示す模式図である。 実施の形態1における荷電粒子線装置の他の例を示す模式図である。 実施の形態1における解析方法のフローチャートである。 実施の形態1における照射領域指定機能の選択画面である。 実施の形態1における照射領域の設定画面である。 図5に続く照射領域の設定画面である。 図6に続く照射領域の設定画面である。 実施の形態1における照射領域の設定画面である。 図8に続く照射領域の設定画面である。 図9に続く照射領域の設定画面である。 実施の形態1における照射禁止領域の設定画面である。 図11に続く照射禁止領域の設定画面である。 図12に続く照射禁止領域の設定画面である。 実施の形態1における荷電粒子線装置の操作画面である。 実施の形態1における荷電粒子線装置の操作画面である。 実施の形態1における荷電粒子線装置の操作画面である。 実施の形態2における解析方法のフローチャートである。
以下、実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、以下の実施の形態では、特に必要なとき以外は同一または同様な部分の説明を原則として繰り返さない。
(実施の形態1)
<荷電粒子線装置の構成>
以下に図1を用いて、実施の形態1における荷電粒子線装置1を説明する。図1では、荷電粒子線装置1として、例えば走査型電子顕微鏡(SEM)が例示されている。
図1に示される荷電粒子線装置1は、鏡筒2の内部に備えられた電子銃3から、試料室7に配置された試料SAMへ電子線を照射することで、試料SAMを解析(観察、分析)するための装置である。
荷電粒子線装置1は、試料室7と、試料室7に取り付けられ、且つ、電子線カラムを構成する鏡筒2とを備える。鏡筒2は、電子線(荷電粒子線)を照射可能な電子銃3、電子線を集束するためのコンデンサレンズ4、電子線を走査するための偏向コイル5、および、電子線を集束するための対物レンズ6などを備える。
試料室7の内部には、試料SAMを搭載するためのホルダ9、ホルダ9(試料SAM)を設置するためのステージ8、二次電子検出器10、反射電子検出器11および光学カメラ12などが設けられている。試料SAMの解析時において、試料SAMおよびホルダ9は、試料室7の内部へ搬送され、ステージ8に設置され、光軸OAとの交点にフォーカスされる。なお、本願では、試料SAMが搭載されたホルダ9を、単に「試料SAM」として説明する場合もある。
二次電子検出器10は、試料SAMに電子線が照射された場合、試料SAMから放出される二次電子を信号として検出可能であり、反射電子検出器11は、試料SAMに電子線が照射された場合、試料SAMから放出される反射電子を信号として検出可能である。また、光学カメラ12は、試料SAM、または、試料SAMを搭載するホルダ9の光学像(低倍像、撮影像)を撮影可能である。
また、図1では詳細な図示を省略しているが、荷電粒子線装置1の反射電子検出器11は、例えば4つに分割されたディテクタであり、反射電子検出器11の分割されたディテクタの各々は、試料SAMの解析時において互いに異なる方向から試料SAMに対向するように、試料室7の内部に設けられている。このような複数のディテクタを有する反射電子検出器11によって、三次元のSEM像(撮影像)を取得できる。複数の二次電子検出器10を試料SAMに対して互いに異なる方向に配置することでも、三次元のSEM像(撮影像)を取得できる。
なお、二次電子検出器10および反射電子検出器11は、鏡筒2の外部に設けられていてもよいし、鏡筒2の内部に設けられていてもよい。また、光学カメラ12は、必ずしも荷電粒子線装置1に搭載されてなくてもよい。また、荷電粒子線装置1は、これら以外に他のレンズ、他の電極および他の検出器を含んでもよい。
試料室7の外部において、荷電粒子線装置1は、試料室7および鏡筒2の各々の内部の圧力を調整するための真空ポンプ13、ニードルバルブ14および大気導入口15を備える。また、試料室7の外部において、荷電粒子線装置1は総合制御部C0を備える。
総合制御部C0は、走査信号制御部C1、信号制御部C2、真空制御部C3、ステージ制御部C4および記憶媒体MDに電気的または物理的に接続され、これらを統括する。それ故、本願では、各制御部C1~C4によって行われる制御を、総合制御部C0が行うと説明する場合もある。また、各制御部C1~C4および記憶媒体MDを含む総合制御部C0を一つの制御ユニットと見做し、総合制御部C0を単に「制御部」と称する場合もある。
走査信号制御部C1は、電子銃3、コンデンサレンズ4、偏向コイル5および対物レンズ6に電気的に接続され、これらの動作を制御する。電子銃3は、走査信号制御部C1からの制御信号を受けて電子線を生成し、電子線は、試料SAMへ向かって照射される。
コンデンサレンズ4、偏向コイル5および対物レンズ6の各々は、走査信号制御部C1からの制御信号を受けて磁界を励磁する。コンデンサレンズ4の磁界によって、電子線は、適切なビーム径になるように集束される。偏向コイル5の磁界によって、電子線は、偏向され、試料SAM上において2次元的に走査される。対物レンズ6の磁界によって、電子線は、試料SAM上に再度集束される。また、対物レンズ6の励磁強度を調整することで、試料SAMの焦点合わせを行うこともできる。
信号制御部C2は、二次電子検出器10、反射電子検出器11および光学カメラ12に電気的に接続され、これらの動作を制御する。また、信号制御部C2は、これらで検出された信号を処理し、各信号を撮影像(画像データ)へ変換可能な画像処理制御回路を備えている。上記撮影像はモニタ20へ出力される。
真空制御部C3は、真空ポンプ13およびニードルバルブ14に電気的に接続され、これらの動作を制御する。荷電粒子線装置1において試料SAMの解析を行う場合、鏡筒2および試料室7の各々の内部は、真空ポンプ13、ニードルバルブ14および大気導入口15によって真空排気され、大気圧から高真空または低真空へ調整される。
なお、本願に記載される「高真空」および「低真空」は、試料室7の内部が大気圧よりも低い圧力にされた状態を意味する。また、「高真空」は、試料室7の内部が「低真空」よりも低い圧力にされた状態を意味する。「高真空」における圧力は、例えば1×10-2Pa以下である。「低真空」における圧力は、大気圧より低く、例えば1Pa以上、1000Pa以下である。
ステージ制御部C4は、ステージ8に電気的に接続され、ステージ8の動作を制御し、常に視野とステージ8の座標とをリンクさせる機能を有する。記憶媒体MDは、各視野、ステージ8の座標および取得された撮影像(画像データ)などの情報を保存可能であり、各情報は、互いに関連付けされている。
ステージ8は、荷電粒子線装置1の載置面に対して平行な方向に駆動可能なXY軸駆動機構、上記載置面に対して垂直な方向(高さ方向)に駆動可能なZ軸駆動機構、回転方向に駆動可能なR軸駆動機構、および、XY面に対して傾斜する方向に駆動可能なT軸駆動機構を有している。これらの各駆動機構は、ステージ8上に設置された試料SAMおよびホルダ9のうち、任意の部位を解析するために使用される機構である。これらによって、試料SAMのうち解析対象となる部位を、撮影視野の中心へ移動させることができる。
荷電粒子線装置1は、その外部または内部において、総合制御部C0に電気的に接続されたモニタ20、マウス21およびトラックボール22を備える。ユーザがマウス21またはトラックボール22を用いてモニタ20上で作業することで、各種の情報が、総合制御部C0へ入力または総合制御部C0から出力される。また、ユーザがステージ8をマニュアル操作する場合には、ユーザは、マウス21またはトラックボール22を使用して作業を行うこともできる。
図2は、実施の形態1における荷電粒子線装置1の他の例を示し、図1の荷電粒子線装置1に分析装置が付属された場合の模式図である。
試料室7の内部には、更に分析用検出器16が設けられ、分析用検出器16は分析装置制御部C5に電気的に接続されている。分析装置制御部C5は、分析用検出器16で検出された信号を処理し、成分分析が可能な処理制御回路を備えている。分析用検出器16の一例として、例えばX線検出器が挙げられる。試料SAMに電子線が照射された場合、試料SAMから発生するX線のスペクトルは、分析用検出器16によって検出され、電気信号へ演算される。
また、分析装置制御部C5は総合制御部C0に含まれる一つの制御部であり、その制御は総合制御部C0によって統括される。しかし、分析装置制御部C5および総合制御部C0は、別々の制御部として設けられていてもよく、ケーブルなどを用いて互いに接続されていてもよい。
図1および図2に示される実施の形態1における荷電粒子線装置1は、試料SAMに対して電子線の照射を行うための照射領域、および、試料SAMに対して電子線の照射を禁止するための照射禁止領域を設定する領域設定手段を備える。また、荷電粒子線装置1は、上記照射領域に対して選択的に電子線を照射し、上記照射領域から放出される二次電子または反射電子を基にして、上記照射領域の高真空SEM像(撮影像)を取得する撮影像取得手段も備える。
以下に、実施の形態1における領域設定手段および撮影像取得手段について、これらの設定方法および操作方法などを交えながら説明する。図3は、実施の形態1における試料SAMの解析方法のフローチャートであり、この解析方法に領域設定手段および撮影像取得手段が含まれている。
<領域設定手段>
以下に、図3のフローチャートに示される各ステップS1~S9と、図4~図13とを対比させながら、実施の形態1における領域設定手段について説明する。
まず、ステップS1では、試料SAMを搭載したホルダ9が、試料室7の内部へ搬送され、ステージ8上に設置される。そして、総合制御部C0は、試料SAMのうち解析対象となる部位が視野の中心に位置するように、ステージ8の各駆動機構を調整する。その後、試料SAMの解析が開始される。
ステップS2では、光学像(低倍像、撮影像)32を取得するか否かが判断される。光学像32を取得する場合(YES)、次工程はステップS3となり、光学像32を取得しない場合(NO)、次工程はステップS4となる。
ステップS3では、試料室7の内部に設けられた光学カメラ12を用いて、試料SAMの光学像32が撮影される。光学像32の撮影は、真空ポンプ13およびニードルバルブ14によって、試料室7の内部が低真空にされた状態で行われる。なお、光学像32の撮影は、試料室7の内部が大気圧にされた状態で行われてもよい。
また、光学カメラ12は、1枚または複数枚の広域像を撮影可能である。また、光学カメラ12の撮影は、ユーザによって手動で行われてもよいし、信号制御部C2によって自動で行われてもよい。また、光学カメラ12の撮影は、ステージ8の各駆動機構(XY軸、Z軸、R軸、T軸)を用いて行われてもよい。
ステップS4では、照射領域指定機能の使用の有無が判断される。まず、図4に示されるように、総合制御部C0は、照射領域指定機能の選択画面30をモニタ20上に出力し、低倍像表示部31、ボタン34、ボタン35、チェックボックス36およびチェックボックス37を選択画面30に出力する。
低倍像表示部31は、光学像32および低真空SEM像56のような試料SAMの低倍像を表示するために設けられている。ボタン34は通常観察を選択するために設けられ、ボタン35は照射領域指定機能を使用した観察を選択するために設けられ、チェックボックス36は低真空SEM像の使用有無を設定するために設けられ、チェックボックス37は外部画像の使用有無を設定するために設けられている。
低倍像表示部31には、ステップS3で撮影された光学像32が表示される。実施の形態1では、試料SAMとして樹脂材料に包埋された金属材料を例示する。低倍像表示部31には、試料SAMの外形SAMaおよびホルダ9の外形9aが表示され、金属材料のうち解析対象としたい箇所には、ホルダ9またはステージ8に電気的に接続されるように、導電性テープ33が貼り付けられている様子が表示されている。なお、試料SAMは、樹脂材料に包埋された金属材料に限られず、プラスチック覆われた導電性部材、または、半導体デバイスなど様々な構造体を採用できる。
また、荷電粒子線装置1に光学カメラ12が設けられていない場合、または、ステップS2において光学像32を撮影しなかった場合、低倍像表示部31には、何も表示されない。この場合、後述のステップS6で取得される低真空SEM像56、外部撮影の光学像32または外部撮影の低真空SEM像56を用いて照射領域指定機能を使用することもできる。
例えば、ユーザがチェックボックス37にチェックを入れることで、荷電粒子線装置1の外部において光学カメラによって撮影された試料SAMの光学像32を、総合制御部C0で取り込み、低倍像表示部31に表示させることができる。または、荷電粒子線装置1の外部において取得された試料SAMの低真空SEM像56を、総合制御部C0で取り込み、低倍像表示部31に表示させることもできる。
照射領域指定機能を使用しない場合(NO)、ユーザがボタン34をクリックすることで、次工程はステップS31になる。ステップS31以降の説明については、後で説明する。
照射領域指定機能を使用する場合(YES)、次工程はステップS5になり、低真空SEM像(低倍像、撮影像)56を取得するか否かの判断が行われる。低真空SEM像56を取得しない場合(NO)、ユーザは、チェックボックス36にチェックを入れず、ボタン35をクリックする。この場合、次工程はステップS8となる。低真空SEM像56を取得する場合(YES)、ユーザは、チェックボックス36にチェックを入れる。この場合、次工程はステップS6となる。
ステップS6では、低真空SEM像56の撮影が行われる。低真空SEM像56の撮影は、真空ポンプ13およびニードルバルブ14によって、試料SAMが帯電しない程度に、試料室7の内部が低真空にされた状態で行われる。その状態において、試料SAMに対して電子線を照射し、試料SAMから放出される二次電子または反射電子を基にして、試料SAMの低真空SEM像56を取得する。ここで取得される低真空SEM像56の枚数は、1枚でもよいし、連続または不連続の複数枚でもよい。
ステップS7では、光学像32に低真空SEM像56を合成させて、合成像を作製する作業が行われる。合成作業は、ユーザによって手動で行われてもよいし、総合制御部C0によって自動で行われてもよい。
なお、光学像32が無い場合、低真空SEM像56のみが低倍像表示部31に表示される。また、荷電粒子線装置1の外部で取得された低真空SEM像56を、光学像32に合成させることもできる。また、光学像32と低真空SEM像56を合成する際、それぞれの画像が異なる角度または異なる倍率であった場合、その角度または倍率を最適化し、合成像を作製することが可能である。
また、実施の形態1における荷電粒子線装置1を用いて、光学像32と低真空SEM像56とを同時に撮影できる場合、これらをほぼ同時に撮影することで、撮影時間の短縮が図れる。すなわち、試料室7の内部を大気圧から低真空にする過程で、光学像32と低真空SEM像56とを連続して撮影することで、撮影時間の短縮が図れる。
なお、光学像32の撮影と低真空SEM像56の撮影とは、同じ圧力下で行われてもよいし、低真空とされる圧力の範囲内であれば異なる圧力下で行われてもよい。すなわち、これらの撮影は、大気圧より低く且つ1Pa以上の範囲内において、同じ圧力下または異なる圧力下で行われてもよい。
合成像を作製した後、ユーザがボタン35をクリックすることで、次工程はステップS8となる。なお、ステップS4またはステップS7において、次工程以降で用いられる撮影像が決定されると、総合制御部C0によって、撮影像のピクセル値およびステージ8の座標がリンクするように計算が行われ、それらの情報は、記憶媒体MDに保存される。
ステップS8およびステップS9では、照射領域54および照射禁止領域55の設定が行われる。詳細には、ステップS8では、照射領域54および照射禁止領域55を指定する作業が行われ、ステップS9では、照射領域54および照射禁止領域55を確定する作業が行われる。
まず、図5に示されるように、総合制御部C0は、照射領域の設定画面40をモニタ20上に出力し、低倍像表示部31およびボタン43~52を設定画面40に出力する。
ボタン43は照射領域54を指定するために設けられ、ボタン44は照射禁止領域55を指定するために設けられ、ボタン45は照射領域54または照射禁止領域55を修正するために設けられ、ボタン46は照射領域54または照射禁止領域55を削除するために設けられ、ボタン47は照射領域54および照射禁止領域55を確定するために設けられている。ボタンAIは、照射領域54および照射禁止領域55の指定および確定のために、画面セグメンテーションを用いる場合に使用される。
また、ボタン48およびボタン49は、照射領域54および照射禁止領域55の設定後、撮影を手動で行うか自動で行うかを選択するために設けられている。
また、反転ボタン50は指定された照射領域54および照射禁止領域55を反転するために設けられている。拡大ボタン51および縮小ボタン52は、低倍像表示部31に表示されている低倍像(光学像32および低真空SEM像56)を、拡大表示または縮小表示するために設けられている。
また、実施の形態1では、試料SAMに、金属材料のような導電性材料からなる測定対象(導電性領域)41と、樹脂材料のような非導電性材料からなる非測定対象(非導電性領域)42が混在している場合を例示している。
<<光学像32を用いた照射領域54の設定>>
以下に図5~図7を用いて、光学像32を用いた照射領域54の設定について説明する。なお、図5以降では、図面を見易くするために、図4に示されていた導電性テープ33の図示を省略している。
ユーザが図5に示されるボタン43をクリックすると、総合制御部C0は、低倍像表示部31にカーソル(領域指定ペン)53を表示する。更にユーザが拡大ボタン51をクリックすると、低倍像(光学像32)が拡大表示される。このような状態が図6に示されている。
まず、ユーザは、カーソル53を用いて、低倍像のうち任意の領域を照射領域として指定する。図6では、複数の測定対象41のうちの一つが照射領域として指定されている。また、図7のように、複数の測定対象41が照射領域として指定されてもよいし、照射領域を様々な形状に設定することができる。
図7に示されるように、ユーザがボタン47をクリックすることで、測定対象41のような指定された領域が照射領域54として確定される。この場合、総合制御部C0は、測定対象41以外のような指定されなかった領域を、照射禁止領域55として自動的に確定する。
また、照射領域54の指定後、ユーザがボタン45をクリックすると、ユーザは、照射領域54の形状を修正することができる。また、照射領域54の指定後、ユーザがボタン46をクリックすると、ユーザは、照射領域54を削除することができる。
<<光学像32および低真空SEM像56の合成像を用いた照射領域54の設定>>
以下に図8~図10を用いて、合成像を用いた照射領域54の設定について説明する。図8~図10における設定は、基本的に図6~図9における設定と同様である。
ステップS7において、光学像32および低真空SEM像56の合成像を作製した場合、図8に示されるように、低倍像表示部31には、光学像32および低真空SEM像56が表示される。なお、図8では、図5と異なる箇所を測定対象41とした場合が例示されている。
図9に示されるように、照射領域54を指定する方法は、図6の場合と同じである。合成像を用いる場合、ユーザが指定する領域は、光学像32と低真空SEM像56との境界を越えていてもよい。
その後、図10に示されるように、ユーザがボタン47をクリックすることで、測定対象41のような指定された領域が照射領域54として確定される。この場合、総合制御部C0は、測定対象41以外のような指定されなかった領域を、照射禁止領域55として自動的に確定する。
また、光学像32を用いずに、低真空SEM像56のみで照射領域54を指定および確定する場合も、同様の手法を用いることができる。その場合、低倍像表示部31には、一枚の低真空SEM像56による撮影像、または、複数枚の低真空SEM像56を繋ぎ合わせた撮影像が表示され、その撮影像上で照射領域54の指定および確定を行うことができる。
<<光学像32を用いた照射禁止領域55の設定>>
以下に図11~図13を用いて、光学像32を用いた照射禁止領域55の設定について説明する。
図11に示されるように、ユーザがボタン44をクリックすると、総合制御部C0は、低倍像表示部31にカーソル53を表示する。ユーザは、カーソル53を用いて、低倍像のうち任意の領域を照射禁止領域として指定する。図11では、非測定対象42が照射禁止領域55として指定されている。
また、図12に示されるように、ユーザが反転ボタン50をクリックすることで、照射領域と照射禁止領域とが反転する。すなわち、図11においてユーザが指定していなかった領域が、照射禁止領域55に指定される。このような反転ボタン50の使用とその効果は、図5~図10のような照射領域54の設定時でも同様である。
図11において照射禁止領域55を指定した後、ユーザがボタン47をクリックすることで、図13に示されるように、非測定対象42のような指定された領域が照射禁止領域55として確定される。この場合、総合制御部C0は、指定されなかった領域を、照射領域54として自動的に確定する。
なお、照射領域54および照射禁止領域55の確定時において、総合制御部C0は、ホルダ9の外形9aを認識し、ホルダ9の外形9aより外側の領域を照射禁止領域55として自動的に確定する。また、総合制御部C0は、ホルダ9の外形9aの内側において、照射禁止領域55以外の領域を照射領域54として自動で確定する。
また、光学像32の代わりに、光学像32および低真空SEM像56の合成像、または、低真空SEM像56のみを用いた照射禁止領域55の設定も、同様の手法で行うことができる。
<<画像セグメンテーションを利用した照射領域54および照射禁止領域55の設定>>
上述の図5~図13を用いて説明した照射領域54および照射禁止領域55の設定に関して、総合制御部C0が有する画像セグメンテーションを利用することも可能である。
画像セグメンテーションは、人工知能の一種であり、画像に含まれる複数のピクセルの各々の意味を識別できる。例えば、実施の形態1における試料SAMの場合、画面セグメンテーションは、光学像32などの撮影像に対して、測定対象41および非測定対象42の形状、色およびコントラストなどを識別できる。その結果、画面セグメンテーションは、低倍像表示部31において、撮影像のうち測定対象41または非測定対象42に相当する領域を自動的に指定する。
以下に、画面セグメンテーションを用いて図5~図7で説明したような照射領域54を設定する例を説明する。
例えば、ユーザが図5に示されるボタンAIをクリックすると、画面セグメンテーションは、撮影像(光学像32)のうち照射領域54に相当する領域を自動的に指定する。ここでは、画面セグメンテーションによって、図5に示される測定対象41が自動的に識別され、測定対象41が図6に示される照射領域54に相当すると自動的に指定される。
その後、図7に示されるように、指定された照射領域54がユーザによって確定された場合、総合制御部C0は、指定されなかった領域を照射禁止領域55として自動的に確定する。また、照射領域54の確定前に、ユーザが、画像セグメンテーションによって指定された領域を修正することもできる。その場合、確定された照射領域54には、ユーザによる修正が反映されている。
また、照射領域54の指定だけでなく、照射領域54の確定も、画像セグメンテーションに自動的に行わせることもできる。その場合、指定された照射領域54が画面セグメンテーションによって確定された場合、総合制御部C0は、指定されなかった領域を照射禁止領域55として自動的に確定する。
また、画面セグメンテーションの設定を変更することで、図8~図10で説明したような照射禁止領域55を設定する場合にも、画面セグメンテーションを利用できる。
例えば、ユーザがボタンAIをクリックすると、画面セグメンテーションは、撮影像のうち照射禁止領域55に相当する領域を自動的に指定する。ここでは、画面セグメンテーションによって、非測定対象42が自動的に識別され、測定対象41が照射禁止領域55に相当すると自動的に指定される。
その後、指定された照射禁止領域55がユーザまたは画面セグメンテーションによって確定された場合、総合制御部C0は、指定されなかった領域を照射領域54として自動的に確定する。また、照射領域54の修正と同様に、照射禁止領域55の確定前に、ユーザが、画像セグメンテーションによって指定された領域を修正することもできる。その場合、確定された照射禁止領域55には、ユーザによる修正が反映されている。
照射領域54および照射禁止領域55が確定されると、総合制御部C0によって、照射領域54および照射禁止領域55の各々の位置は、ステージ8の座標として記憶媒体MDに保存される。なお、照射領域54は、解析対象となる複数の撮影視野が含んでいる。従って、複数の撮影視野の各々の位置が、ステージ8の座標として記憶媒体MDに保存される。
画面セグメンテーションは、試料SAMと同じ試料か、試料SAMに類似するような試料について何度も識別を行うことで、その度に識別の精度を向上させることができる。また、撮影像における色およびコントラストなどの材料情報を予め画面セグメンテーションに学習させておくことで、画面セグメンテーションが初めて識別する試料であっても、画面セグメンテーションは、測定対象41または非測定対象42に相当する領域を自動的に指定できる。
また、画面セグメンテーションが識別する撮影像には、光学像32だけに限られず、低真空SEM像56、または、光学像32と低真空SEM像56との合成像も適用できる。
以上で、実施の形態1における領域設定手段の説明を終える。
<撮影像取得手段>
以下に図3のフローチャートに示される各ステップS10~S21を用いて、実施の形態1における撮影像取得手段について説明する。
ステップS10では、ステップS9において照射領域54および照射禁止領域55が確定された後、真空ポンプ13によって、試料室7の内部が高真空になるように排気される。
ステップS11では、撮影条件の設定が行われる。ユーザは、照射領域54に対して、倍率、加速電圧、使用する信号および走査スピードなどの様々な撮影条件を設定する。
ステップS12では、自動連続撮影の機能を使用するか否かが判断される。自動連続撮影を行わない場合(NO)、ユーザは、照射領域の設定画面40に設けられた手動撮影用のボタン48をクリックする。その場合、次工程はステップS15となる。自動連続撮影を行う場合(YES)、ユーザは、自動連続撮影用のボタン49をクリックする。その場合、次工程はステップS13となる。
ステップS13では、ステージコントローラのロックおよびビームシフトの解除が行われる。これらを設定しておくことで、自動連続撮影中にユーザによってステージ8が操作されないようになる。
ステップS14では、自動連続撮影の実行が確定され、ステップS15以降の操作が自動的に行われる。なお、ステップS12で手動撮影を選択した場合、ステップS15以降の操作はユーザによって行われる。
ステップS15では、ステージ制御部C4によってステージ8の移動が行われる。次に、ステップS16では、対物レンズ6の直下に照射領域54が存在しているか否かの判定が行われる。照射領域54が存在していない場合(NO)、例えば対物レンズ6の直下が照射禁止領域55である場合、再びステップS15においてステージ8の移動が行われる。照射領域54が存在している場合(YES)、次工程はステップS17となる。
上述のように、照射領域54には解析対象となる複数の撮影視野が含まれている。基本的に、複数の撮影視野のうちの未撮影視野が電子線の照射位置に位置するように、ステージ8は、記憶媒体MDに保存されているステージ8の座標に基づいて移動する。
ステップS17では、電子線の照射が行われる。走査信号制御部C1によって電子銃3から電子線が照射され、電子線は、照射領域54の未撮影視野に対して選択的に照射される。
ステップS18では、試料SAMの照射領域54の撮影および分析が行われる。電子線が照射された未撮影視野から放出される二次電子または反射電子を基にして、未撮影視野の撮影像が取得される。また、必要に応じて、図2に示される分析用検出器16を用いて、照射領域54の成分分析を行ってもよい。
ステップS19では、他の未撮影視野へ移動するか否かの判断が行われる。他の未撮影視野へ移動する場合(YES)、次工程はステップS20となり、その後、ステップS15~ステップS18が複数回繰り返される。
ステップS20では、ステージ8が移動している間、電子線のビームブランキングまたは電子線の照射の停止が行われる。ステップS18からステップS15へ移行する間、ステージ8の移動によって、照射禁止領域55または照射領域54と照射禁止領域55との境界が、電子線の照射位置に位置する場合がある。すなわち、照射禁止領域55に電子線が照射される場合がある。
上述の課題において説明したように、照射禁止領域55が樹脂材料のような非導電性材料である場合、非導電性材料に電子線が一度照射されると、帯電の影響によって解析が困難となる。また、照射禁止領域55が軟らかい材料である場合、電子線の照射によって試料SAMが変形してしまう場合がある。それ故、実施の形態1では、ステージ8が移動している間、電子線の照射を停止する、または、電子線の照射を遮断することで、上記の不具合を抑制している。
なお、電子線を照射しない他の手法として、遮蔽板を用いて電子線を遮蔽する方法、電子線の加速電圧を0kVにする方法、または、電子銃3の一部のバイアスを最大化し、電子銃から発生する電子線を極限まで集束させる方法などが用いられてもよい。
ステップS19において、全ての未撮影視野の撮影が完了した場合のように、他の未撮影視野へ移動しない場合(NO)、次工程はステップS21となり、試料SAMの解析が終了となる。
以下に図14~図16を用いて、照射領域指定機能を使用した場合における荷電粒子線装置1の操作画面60について説明する。
まず、図14に示されるように、総合制御部C0は、照射領域指定機能の操作画面60をモニタ20上に出力し、高倍像表示部61、領域確定用の表示部62、領域枚数の表示欄65、自動連続撮影を停止するための停止ボタン66、拡大ボタン51および縮小ボタン52を操作画面60に出力する。
領域確定用の表示部62には、例えば光学像32のような低倍像が表示され、低倍像上には、撮影中の領域枠63および撮影中の視野枠64が表示されている。なお、撮影中の領域枠63は、領域設定手段において確定された照射領域54に相当する。
照射領域54内に撮影中の視野枠64がある場合、高倍像表示部61には、照射領域54の高真空SEM像(高倍像、撮影像)54aが表示される。なお、既に撮影済みの領域には、ユーザが確認し易くなるように、画面上の色を変更する、または、撮影した高真空SEM像54aを貼り付けることもできる。
図15は、照射領域54と照射禁止領域55との境界付近を撮影中の操作画面60を示している。上述のように、照射禁止領域55において電子線の照射は行われないので、高倍像表示部61では、照射禁止領域55は非表示領域55aとして黒く表示される。
以上のように照射領域54の複数の撮影視野を観察し、撮影することで、それらの高真空SEM像54aを取得できる。すなわち、複数回行われたステップS18によって、複数の高真空SEM像54aを取得できる。
図16は、複数の高真空SEM像54aを取得した後の操作画面60を示している。領域確定用の表示部62には、複数の撮影完了領域63aが表示されている。高倍像表示部61には、複数の撮影完了領域63aのうち、ユーザによって選択された撮影完了領域63aの繋ぎ合わせSEM像(高倍像、撮影像)54bが表示されている。なお、繋ぎ合わせSEM像54b以外の領域は、非表示領域55aとして黒く表示される。
繋ぎ合わせSEM像54bは、複数の高真空SEM像54aを繋ぎ合わせることで、作製できる。また、他の撮影完了領域63aについても同様に、それぞれの高真空SEM像54aを繋ぎ合わせることで、繋ぎ合わせSEM像54bを作製できる。
このように、実施の形態1における撮影像取得手段によって、試料SAMのうち解析対象となる照射領域54の撮影像を取得することができる。
<照射領域指定機能を使用しない解析方法>
以下に図3のフローチャートに示される各ステップS31~S36を用いて、実施の形態1における照射領域指定機能を使用しないで、試料SAMの解析を行う解析方法を説明する。
ステップS4において照射領域指定機能を使用しない場合(NO)、ユーザが通常観察用のボタン34をクリックすることで、ステップS31~S36がそれぞれ実行される。
ステップS31では、ステップS10と同様に、試料室7の内部が高真空になるように排気される。ステップS32では、ステップS11と同様に、撮影条件の設定が行われる。
ステップS33では、試料SAMに対して電子線が照射され、ステップS34では、測定対象41のような解析対象となる領域が電子線に照射されるように、ステージ8の移動が行われる。ステップS35では、解析対象となる領域の撮影または分析が行われる。
ステップS36では、解析を継続するか否かの判断が行われる。他の撮影視野の解析を継続する場合(YES)、ステップS34およびステップS35が複数回繰り返される。他の撮影視野の解析を継続しない場合(NO)、ステップS21で一連の撮影および分析が終了する。
<実施の形態1における主な効果>
実施の形態1における領域設定手段では、照射領域指定機能が使用され、実施の形態1における撮影像取得手段は、照射領域指定機能によって設定された条件下で撮影像の取得が行われる。
すなわち、試料SAMの高倍像を取得する前に、光学像32、低真空SEM像56またはそれらの合成像のように、低真空下において撮影された低倍像を用いて、試料SAMの照射領域54および照射禁止領域55が設定される。そして、設定された照射領域54および照射禁止領域55に基づいて、照射領域54の撮影像の取得が行われる。
実施の形態1では、例えば試料SAMが導電性材料および非導電性材料を併せ持つ場合、高真空下において非導電性材料に電子線が照射され、試料SAMが帯電するという不具合を解消できる。また、試料SAMの一部に軟らかい材料が含まれている場合でも、軟らかい材料が存在する領域を照射禁止領域55として設定することで、電子線の照射によって試料SAMが変形してしまうという不具合を解消できる。
従って、実施の形態1に開示した技術を用いれば、荷電粒子線装置1を用いて広域の解析を行う場合でも、試料SAMの解析の信頼性を向上させることができる。
また、低倍像の取得には、荷電粒子線装置1に備えられる既存の装備が用いられるので、荷電粒子線装置1の開発に掛かるコストを抑制できる。
また、照射領域54および照射禁止領域55の設定は、難解な作業を必要とせず、それほど多くない作業時間で実行可能である。そして、画面セグメンテーションを用いることで、その作業時間を短縮できる。すなわち、試料SAMの解析において、ユーザの作業は比較的容易であり、ユーザの作業時間の過度な増加を抑制できる。
(実施の形態2)
以下に図17を用いて、実施の形態2における荷電粒子線装置1を説明する。なお、以下では、主に実施の形態1との相違点について説明する。
実施の形態2では、電子線の制御ではなく、電子線の照射位置が常に照射領域54となるように、ステージ8の制御が行われ、照射領域54の解析が行われる。図17は、実施の形態2における解析方法のフローチャートである。実施の形態1の図3との違いは、ステップS12またはステップS14と、ステップS21との間で行われる工程が異なる点である。
実施の形態2では、ステップS12またはステップS14の後、ステップS40が行われる。ステップS40では、走査信号制御部C1によって電子銃3から電子線が照射される。
次に、ステップS41では、ステージ制御部C4によってステージ8の移動が行われる。照射領域54に含まれている複数の撮影視野のうちの未撮影視野が電子線の照射位置に位置するように、ステージ8は、記憶媒体MDに保存されているステージ8の座標に基づいて移動する。
次に、ステップS42では、照射領域54の撮影および分析が行われる。
次に、ステップS43では、他の未撮影視野へ移動するか否かの判断が行われる。他の未撮影視野へ移動する場合(YES)、次工程はステップS41となり、その後、ステップS41およびステップS42が複数回繰り返される。他の未撮影視野へ移動しない場合(NO)、次工程はステップS21となり、試料SAMの解析が終了となる。
実施の形態2では、電子線の照射を停止するまたは遮断するという作業は行われず、電子線は、常に照射領域54のみに照射されている。すなわち、ステップS42からステップS41へ移行する間、照射禁止領域55または照射領域54と照射禁止領域55との境界が電子線の照射位置に位置することなく、次の未撮影視野が電子線の照射位置に位置するように、ステージ8が移動する。
このようなステージ8の制御によって解析を行う場合、実施の形態1と比較して、照射領域54の端部(照射領域54と照射禁止領域55との境界付近)の解析が、若干難しくなる。照射領域54の端部を撮影したい場合、上記端部における倍率を高倍率に変更し、撮影視野の面積を小さくすることで、上記端部の撮影像が得られる。しかしながら、撮影視野の面積を小さくした分、撮影の枚数を増やす必要があり、撮影時間が増加する。それ故、上記端部の撮影も詳細に行いたい場合には、実施の形態1の方が実施の形態2よりも優れている。
一方で、照射領域54の端部の撮影は必要なく、照射領域54の中央部とその周辺とが撮影されていればよい場合、実施の形態2のステージ8の制御による解析方法は、実施の形態1の電子線の制御による解析方法と比較して、電子線の照射の停止または遮断を行う必要が無い分、解析時間を短縮することができる。
なお、ステップS12において手動撮影用のボタン48をクリックした場合、対物レンズ6直下に照射禁止領域55を配置させることも出来るが、操作画面60では、高倍像表示部61の全面が非表示領域55aとなる。
以上、上記実施の形態に基づいて本発明を具体的に説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
1 荷電粒子線装置
2 鏡筒
3 電子銃
4 コンデンサレンズ
5 偏向コイル
6 対物レンズ
7 試料室
8 ステージ
9 ホルダ
9a ホルダの外形
10 二次電子検出器
11 反射電子検出器
12 光学カメラ
13 真空ポンプ
14 ニードルバルブ
15 大気導入口
20 モニタ
21 マウス
22 トラックボール
30 照射領域指定機能の選択画面
31 低倍像表示部
32 光学像(撮影像)
33 導電性テープ
34、35 ボタン
36、37 チェックボックス
40 照射領域の設定画面
41 測定対象(導電性領域)
42 非測定対象(非導電性領域)
43~49 ボタン
50 反転ボタン
51 拡大ボタン
52 縮小ボタン
53 カーソル
54 照射領域
54a 高真空SEM像(撮影像)
54b 繋ぎ合わせSEM像(撮影像)
55 照射禁止領域
55a 非表示領域
56 低真空SEM像(撮影像)
60 操作画面
61 高倍像表示部
62 領域確定用の表示部
63 撮影中の領域枠
63a 撮影完了領域
64 撮影中の視野枠
65 領域枚数の表示欄
66 停止ボタン
C0~C5 制御部
MD 記憶媒体
OA 光軸
S1~S21、S31~S36、S40~S43 ステップ
SAM 試料
SAMa 試料の外形

Claims (14)

  1. 試料室と、
    電子線を照射可能な電子銃を有し、且つ、前記試料室に取り付けられた鏡筒と、
    前記試料の解析時において前記試料を設置可能であり、且つ、前記試料室の内部に設けられたステージと、
    前記試料の解析時において前記ステージに設置された前記試料に前記電子線が照射された場合、前記試料から放出される二次電子または反射電子を信号として検出可能であり、且つ、前記試料室の内部に設けられた検出器と、
    前記試料室の内部の圧力を調整するための真空ポンプと、
    前記検出器において検出された前記信号を撮影像へ変換可能な画像処理制御回路を有し、且つ、前記電子銃、前記ステージ、前記検出器および前記真空ポンプの各々の動作を制御する制御部と、
    第1圧力下で撮影された前記試料の第1撮影像を用いることで、前記試料に対して前記電子線の照射を行うための照射領域、および、前記試料に対して前記電子線の照射を禁止するための照射禁止領域を設定する領域設定手段と、
    前記試料室の内部が前記第1圧力よりも低い第2圧力にされた状態において、前記照射領域に対して選択的に前記電子線を照射し、前記照射領域から放出される二次電子または反射電子を基にして、前記照射領域の第2撮影像を取得する撮影像取得手段と、
    を備える、荷電粒子線装置。
  2. 請求項1に記載の荷電粒子線装置において、
    前記試料室の内部に設けられた光学カメラを更に備え、
    前記領域設定手段は、前記試料室の内部が前記第1圧力にされた状態において、前記光学カメラによって前記試料の光学像を撮影するステップを含み、
    前記第1撮影像は、前記光学像である、荷電粒子線装置。
  3. 請求項1に記載の荷電粒子線装置において、
    前記試料室の内部に設けられた光学カメラを更に備え、
    前記領域設定手段は、
    前記試料室の内部が前記第1圧力にされた状態において、前記光学カメラによって前記試料の光学像を撮影するステップと、
    前記試料室の内部が前記第1圧力にされた状態において、前記試料に対して前記電子線を照射し、前記試料から放出される二次電子または反射電子を基にして、前記試料の第3撮影像を取得するステップと、
    を含み、
    前記第1撮影像は、前記光学像に前記第3撮影像を合成した合成像である、荷電粒子線装置。
  4. 請求項1に記載の荷電粒子線装置において、
    前記領域設定手段は、前記荷電粒子線装置の外部において光学カメラによって撮影された前記試料の光学像を、前記制御部で取り込むステップを含み、
    前記第1撮影像は、前記光学像である、荷電粒子線装置。
  5. 請求項1に記載の荷電粒子線装置において、
    前記領域設定手段は、
    ユーザが、前記第1撮影像のうち任意の領域を前記照射領域または前記照射禁止領域として指定するステップと、
    指定された領域が前記照射領域としてユーザによって確定された場合、前記制御部は、指定されなかった領域を前記照射禁止領域として自動的に確定するステップ、または、指定された領域が前記照射禁止領域としてユーザによって確定された場合、前記制御部は、指定されなかった領域を前記照射領域として自動的に確定するステップと、
    を含む、荷電粒子線装置。
  6. 請求項1に記載の荷電粒子線装置において、
    前記制御部は、画像セグメンテーションを更に有し、
    前記領域設定手段は、前記画像セグメンテーションが、前記第1撮影像のうち前記照射領域または前記照射禁止領域に相当する領域を自動的に指定するステップを含む、荷電粒子線装置。
  7. 請求項6に記載の荷電粒子線装置において、
    前記領域設定手段は、指定された領域が前記照射領域または前記照射禁止領域の何れか一方であるとして、ユーザまたは前記画像セグメンテーションによって確定された場合、前記制御部は、指定されなかった領域を前記照射領域または前記照射禁止領域の他方であるとして自動的に確定するステップを含む、荷電粒子線装置。
  8. 請求項7に記載の荷電粒子線装置において、
    前記領域設定手段は、ユーザが、前記画像セグメンテーションによって指定された領域を修正するステップを更に含み、
    確定された前記照射領域および前記照射禁止領域には、ユーザによる修正が反映されている、荷電粒子線装置。
  9. 請求項1に記載の荷電粒子線装置において、
    前記制御部は、記憶媒体を更に有し、
    前記領域設定手段では、前記照射領域および前記照射禁止領域の各々の位置は、前記ステージの座標として前記記憶媒体に保存される、荷電粒子線装置。
  10. 請求項9に記載の荷電粒子線装置において、
    前記照射領域は、複数の撮影視野を含み、
    前記記憶媒体には、前記複数の撮影視野の各々の位置が、前記ステージの座標として保存され、
    前記撮影像取得手段は、
    (a)前記複数の撮影視野のうちの未撮影視野が前記電子線の照射位置に位置するように、前記記憶媒体に保存されている前記ステージの座標に基づいて前記ステージを移動させるステップと、
    (b)前記未撮影視野に対して選択的に前記電子線を照射し、前記未撮影視野から放出される二次電子または反射電子を基にして、前記未撮影視野の撮影像を取得するステップと、
    (c)前記ステップ(a)および前記ステップ(b)を複数回繰り返すステップと、
    (d)複数回行われた前記ステップ(b)において取得された前記複数の撮影視野の撮影像を繋ぎ合わせることで、前記第2撮影像を作製するステップと、
    を有する、荷電粒子線装置。
  11. 請求項10に記載の荷電粒子線装置において、
    前記ステップ(c)において前記ステップ(b)から前記ステップ(a)へ移行する間、前記照射禁止領域または前記照射領域と前記照射禁止領域との境界が前記電子線の照射位置に位置する場合、前記電子線の照射が停止される、または、前記電子線の照射が遮断される、荷電粒子線装置。
  12. 請求項10に記載の荷電粒子線装置において、
    前記ステップ(c)において前記ステップ(b)から前記ステップ(a)へ移行する間、前記照射禁止領域または前記照射領域と前記照射禁止領域との境界が前記電子線の照射位置に位置することなく、次の未撮影視野が前記電子線の照射位置に位置するように、前記ステージが移動する、荷電粒子線装置。
  13. 試料室と、
    電子線を照射可能な電子銃を有し、且つ、前記試料室に取り付けられた鏡筒と、
    前記試料の解析時において前記試料を設置可能であり、且つ、前記試料室の内部に設けられたステージと、
    前記試料の解析時において前記ステージに設置された前記試料に前記電子線が照射された場合、前記試料から放出される二次電子または反射電子を信号として検出可能であり、且つ、前記試料室の内部に設けられた検出器と、
    前記試料室の内部の圧力を調整するための真空ポンプと、
    前記検出器において検出された前記信号を撮影像へ変換可能な画像処理制御回路を有し、且つ、前記電子銃、前記ステージ、前記検出器および前記真空ポンプの各々の動作を制御する制御部と、
    前記試料に対して前記電子線の照射を行うための照射領域、および、前記試料に対して前記電子線の照射を禁止するための照射禁止領域を設定する領域設定手段と、
    前記照射領域に対して選択的に前記電子線を照射し、前記照射領域から放出される二次電子または反射電子を基にして、前記照射領域の高真空SEM像を取得する撮影像取得手段と、
    を備え、
    前記制御部は、記憶媒体を更に有し、
    前記照射領域は、複数の撮影視野を含み、
    前記領域設定手段では、前記照射禁止領域の位置と、前記複数の撮影視野の各々の位置とが、前記ステージの座標として前記記憶媒体に保存され
    前記領域設定手段は、第1圧力下で撮影された前記試料の光学像または低真空SEM像を用いて行われ、
    前記撮影像取得手段は、前記試料室の内部が前記第1圧力よりも低い第2圧力にされた状態において行われる、荷電粒子線装置。
  14. 請求項13に記載の荷電粒子線装置において、
    前記撮影像取得手段は、
    (a)前記複数の撮影視野のうちの未撮影視野が前記電子線の照射位置に位置するように、前記記憶媒体に保存されている前記ステージの座標に基づいて前記ステージを移動させるステップと、
    (b)前記未撮影視野に対して選択的に前記電子線を照射し、前記未撮影視野から放出される二次電子または反射電子を基にして、前記未撮影視野の撮影像を取得するステップと、
    (c)前記ステップ(a)および前記ステップ(b)を複数回繰り返すステップと、
    (d)複数回行われた前記ステップ(b)において取得された前記複数の撮影視野の撮影像を繋ぎ合わせることで、前記照射領域の高真空SEM像を作製するステップと、
    を有する、荷電粒子線装置。
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