JP7306220B2 - 電流センサ - Google Patents
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Description
本発明は電流センサに関し、特に、磁気センサを用いた電流センサに関する。
磁気センサを用いた電流センサとしては、特許文献1及び2に記載された電流センサが知られている。特許文献1に記載された電流センサは、バスバーに測定対象電流が一方向に流れる電流経路と逆方向に流れる電流経路を設け、これらの間に磁気センサを配置した構成が開示されている。また、特許文献2には、バスバーを2分岐させ、それぞれの電流経路に磁気センサを割り当てた電流センサが開示されている。
しかしながら、特許文献1に記載された電流センサは、一方の電流経路から生じる磁界と他方の電流経路から生じる磁界が互いに強め合うことから、測定対象電流の電流量が大きいと磁気センサが飽和してしまうという問題があった。また、特許文献2に記載された電流センサは、バスバーを2分岐させていることから、それぞれの磁気センサに印加される磁界の強度は1/2に抑えられる。しかしながら、この場合であっても、測定対象電流の電流量が非常に大きい場合には、磁気センサが容易に飽和してしまう。
これに対し、特許文献3に記載された電流センサは、バスバーをセンシング部とバイパス部に分岐させるとともに、バイパス部に流れる電流量よりもセンシング部に流れる電流量の方が少なくなるよう分流比が設計された構造を有している。これにより、センシング部から発生する磁界の強度が抑えられることから、測定対象電流の電流量が非常に大きい場合であっても、磁気センサの飽和を防止することが可能となる。
しかしながら、センシング部とバイパス部に温度差が存在すると、両者間に抵抗値の差が生じる。この場合、測定対象電流の分流比が設計値からずれてしまうため、検出誤差が生じるという問題があった。
したがって、本発明は、バスバーがセンシング部とバイパス部に分岐した構造を有する電流センサにおいて、分流比の変化による検出誤差を抑えることを目的とする。
本発明による電流センサは、センシング部とバイパス部を含み、測定対象電流がセンシング部とバイパス部に分流するバスバーと、測定対象電流のうち、センシング部に流れる電流によって生じる磁界を検出する磁気センサと、センシング部に配置された第1の抵抗パターンと、バイパス部に配置された第2の抵抗パターンと、第1及び第2の抵抗パターンの抵抗値の変化に基づいて磁気センサの出力値を補正する補正回路とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、第1及び第2の抵抗パターンの抵抗値の変化に基づいて磁気センサの出力値が補正されることから、センシング部とバイパス部の間に温度差によって分流比が変化した場合であっても、これによる測定誤差をキャンセルすることが可能となる。
本発明において、第1及び第2の抵抗パターンは、絶縁膜を介してそれぞれセンシング部及びバイパス部の表面に形成されていても構わない。これによれば、温度変化に起因するセンシング部及びバイパス部の抵抗値の変化が第1及び第2の抵抗パターンの抵抗値の変化として正確に反映される。この場合、第1及び第2の抵抗パターンはバスバーと同じ金属材料からなるものであっても構わない。これによれば、補正回路による補正が容易となる。
本発明において、バイパス部は筒状構造を有し、センシング部及び磁気センサは、筒状構造を有するバイパス部の中空領域に配置されていても構わない。これによれば、バイパス部が筒状構造を有していることから、中空領域にはゼロ磁界となる領域が形成される。そして、センシング部及び磁気センサがこの中空領域に配置されることから、バスバーに流れる電流が大電流であっても、磁気センサが飽和することなく正しく測定することが可能となる。
この場合、バスバーは、測定対象電流が流れる第1の方向に延在する第1及び第2の折り曲げ部を有し、センシング部は第1及び第2の折り曲げ部の間に位置し、バイパス部は、第1の折り曲げ部を介してセンシング部に接続された第1のバイパス部と、第2の折り曲げ部を介してセンシング部に接続された第2のバイパス部とを含み、第1のバイパス部は、センシング部を第1の方向と直交する第2の方向における一方側から覆い、第2のバイパス部は、センシング部を第2の方向における他方側から覆い、これにより、第1及び第2のバイパス部は、センシング部を収容する筒状構造体を構成するものであっても構わない。これによれば、平板状である1枚の金属板を折り曲げ加工することによってバスバーを作製することが可能となる。
このように、本発明によれば、バスバーがセンシング部とバイパス部に分岐した構造を有する電流センサにおいて、分流比の変化による検出誤差をキャンセルすることが可能となる。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態による電流センサ1の外観を示す略斜視図である。また、図2は電流センサ1のxy断面図である。
図1及び図2に示すように、第1の実施形態による電流センサ1は、測定対象電流Iが流れるバスバー10と磁気センサ20及び補正回路30を有している。バスバー10は、筒状構造体を構成するバイパス部11,12と、バイパス部11,12に囲まれた中空領域10aに配置されたセンシング部13とを含んでいる。バイパス部11はセンシング部13を+y方向から覆い、バイパス部12はセンシング部13を-y方向から覆っている。
バスバー10は、銅やアルミニウムなどの良導体からなる金属板14と、その表面を覆う絶縁膜15からなる。本実施形態においては、バイパス部11,12からなる筒状構造体の内径及び外径がほぼ真円である。バイパス部11,12とセンシング部13は一体的であり、バイパス部11とセンシング部13はz方向に延在する折り曲げ部A1を介して接続され、バイパス部12とセンシング部13はz方向に延在する折り曲げ部A2を介して接続されている。これにより、バスバー10に流れる測定対象電流Iの一部がバイパス部11,12を流れ、測定対象電流Iの残りの部分がセンシング部13を流れる。本実施形態においては、センシング部13の断面積よりもバイパス部11,12の断面積の方が十分に大きく、これにより、バスバー10に流れる測定対象電流Iの大部分がバイパス部11,12を流れる。
図3はセンシング部13の部分的な平面図であり、図4は図3に示すB-B線に沿った略断面図である。
図3及び図4に示すように、センシング部13には、x方向に延在するスリット13aが設けられており、スリット13aと重なるように磁気センサ20が搭載されている。磁気センサ20の種類については特に限定されないが、ホール素子や磁気抵抗素子などを用いることができる。また、センシング部13には、絶縁膜15を介して抵抗パターン31及び配線40~42が設けられており、このうち、配線40,41が磁気センサ20に接続されている。一例として、配線40は電源用の配線であり、配線41は信号用の配線である。磁気センサ20の出力信号は、配線41を介して補正回路30に供給される。また、図1及び図2に示すように、バイパス部11の表面には、絶縁膜15を介して抵抗パターン32が設けられている。抵抗パターン31,32は、いずれも補正回路30に接続されている。
センシング部13のx方向における幅は、スリット13aが設けられた部分において狭くなり、この幅狭部13bに流れる電流によって生じる磁界が磁気センサ20に印加される。つまり、測定対象電流Iの一部が幅狭部13bにz方向に流れると、幅狭部13bの周囲には、右ネジの法則にしたがって磁界φが発生する。磁界φは、磁気センサ20に対してy方向成分を持つことから、磁気センサ20の感磁方向をy方向に設定すれば、磁界φの強度を検出することができる。磁界φを検出することによって得られた信号は、配線41を介して補正回路30に供給される。ここで、測定対象電流Iのうち、幅狭部13bに流れる割合は、スリット13aのx方向における幅によって調整することが可能である。
上述の通り、抵抗パターン31は、絶縁膜15を介してセンシング部13の表面上に形成されている。また、抵抗パターン32は、絶縁膜15を介してバイパス部11の表面上に形成されている。抵抗パターン31,32は、その両端が補正回路30に接続されている。抵抗パターン31,32の材料としては、バスバー10を構成する金属板14と同じ金属材料を選択することが好ましい。また、抵抗パターン31と抵抗パターン32の抵抗比は、センシング部13とバイパス部11,12の抵抗比と一致していることが好ましい。
抵抗パターン31,32は、それぞれセンシング部13及びバイパス部11の抵抗値を測定する抵抗センサとして機能する。つまり、抵抗パターン31,32は、絶縁膜15を介してそれぞれセンシング部13及びバイパス部11の表面上に形成されているため、バスバー10に測定対象電流Iが流れることによって発熱した場合、センシング部13の温度と抵抗パターン31の温度はほぼ一致し、バイパス部11の温度と抵抗パターン32の温度はほぼ一致する。これは、センシング部13の温度変化に伴う抵抗値の変化が抵抗パターン31の抵抗値の変化として反映され、バイパス部11の温度変化に伴う抵抗値の変化が抵抗パターン32の抵抗値の変化として反映されることを意味する。尚、バイパス部11とバイパス部12は互いに同じ形状及び構造を有しているため、両者の温度は同じであるとみなすことができる。
より具体的に説明すると、バイパス部11,12の室温(RT)及び実際の温度(T)における抵抗値をそれぞれRBRT及びRBTとし、センシング部13の室温及び実際の温度における抵抗値をそれぞれRSRT及びRSTとし、抵抗パターン31の室温及び実際の温度における抵抗値をそれぞれR31RT及びR31Tとし、抵抗パターン32の室温及び実際の温度における抵抗値をそれぞれR32RT及びR32Tとした場合、抵抗パターン31,32及びバスバー10を構成する金属板14が同じ材料であれば、
RBRT/RBT=R32RT/R32T、且つ、
RSRT/RST=R31RT/R31T
が成り立つ。室温におけるそれぞれの抵抗値については、製造段階における実測及びトリミングにより決まる。
RBRT/RBT=R32RT/R32T、且つ、
RSRT/RST=R31RT/R31T
が成り立つ。室温におけるそれぞれの抵抗値については、製造段階における実測及びトリミングにより決まる。
上記の式から、
RBT=RBRT/(R32RT/R32T)、且つ、
RST=RSRT/(R31RT/R31T)
が得られる。これにより、バイパス部11,12の実際の抵抗値RBTとセンシング部13の実際の抵抗値RSTの比RBT/RSTは、
RBT/RST=[RBRT/(R32RT/R32T)]/[RSRT/(R31RT/R31T)]
となる。つまり、抵抗パターン31,32の実際の抵抗値R31T及びR32Tの値、或いは、両者の差又は比が分かれば、RBT/RSTが分かることになる。そして、分流比、つまりバイパス部11,12に流れる電流とセンシング部13に流れる電流の比は、RBT/RSTの値に連動することから、抵抗パターン31,32を用いた抵抗測定を行うことにより、分流比の変化を検出することができる。特に、
RBRT/RSRT=R32RT/R31RT
に設計すれば、
RBT/RST=R32T/R31T
となることから、分流比の変化を容易に検出することができる。上述の通り、抵抗パターン31,32は、補正回路30に接続される。
RBT=RBRT/(R32RT/R32T)、且つ、
RST=RSRT/(R31RT/R31T)
が得られる。これにより、バイパス部11,12の実際の抵抗値RBTとセンシング部13の実際の抵抗値RSTの比RBT/RSTは、
RBT/RST=[RBRT/(R32RT/R32T)]/[RSRT/(R31RT/R31T)]
となる。つまり、抵抗パターン31,32の実際の抵抗値R31T及びR32Tの値、或いは、両者の差又は比が分かれば、RBT/RSTが分かることになる。そして、分流比、つまりバイパス部11,12に流れる電流とセンシング部13に流れる電流の比は、RBT/RSTの値に連動することから、抵抗パターン31,32を用いた抵抗測定を行うことにより、分流比の変化を検出することができる。特に、
RBRT/RSRT=R32RT/R31RT
に設計すれば、
RBT/RST=R32T/R31T
となることから、分流比の変化を容易に検出することができる。上述の通り、抵抗パターン31,32は、補正回路30に接続される。
図5は、補正回路30の一例による構成を示す回路図である。
図5に示す補正回路30は、配線40を介してそれぞれ電源電位VDD及び接地電位GNDが与えられる端子50,51と、抵抗パターン31の両端にそれぞれ接続される端子52,53と、抵抗パターン32の両端にそれぞれ接続される端子54,55と、配線41を介して磁気センサ20に接続される端子56,57と、配線42を介して外部機器に接続される端子58,59とを備えている。さらに、補正回路30は、端子50と端子52の間に接続された定電流源61と、端子50と端子54の間に接続された定電流源62と、端子52と端子54の電位差を検出するアンプ63と、アンプ63の出力レベルに基づいて磁気センサ20の出力値を補正する演算回路64とを備えている。演算回路64は、磁気センサ20の出力値をリニアに補正するアナログ回路であっても構わないし、磁気センサ20の出力値をソフトウェア又はハードウェアを用いて処理するデジタル回路であっても構わない。特に、
RBRT/RSRT=R32RT/R31RT
に設計すれば、演算回路64を単純なアンプによって構成することが可能となる。端子53,55は、端子51を介して接地される。
RBRT/RSRT=R32RT/R31RT
に設計すれば、演算回路64を単純なアンプによって構成することが可能となる。端子53,55は、端子51を介して接地される。
かかる構成により、抵抗パターン31には定電流源61によって定電流が流れ、抵抗パターン32には定電流源62によって定電流が流れる。このため、抵抗パターン31の抵抗値と抵抗パターン32の抵抗値に差が生じると、これに基づいてアンプ63の出力値が変化する。演算回路64は、アンプ63の出力レベルに基づき、磁気センサ20の出力値を補正し、補正された出力値を端子58,59から配線42に出力する。これにより、配線42には補正された出力値が現れることから、配線42に接続された外部機器は、バイパス部11,12とセンシング部13の間に温度差が生じている場合であっても、バスバー10に流れている測定対象電流Iの値を正確に知ることが可能となる。
さらに、本実施形態においては、バイパス部11,12からなる筒状構造体の内径及び外径がほぼ真円であり、その肉厚も周方向にほぼ一定である。このため、バイパス部11,12からなる筒状構造体に流れるz方向の電流の電流密度は、周方向にほぼ均等となる。その結果、筒状構造体に囲まれた中空領域10aにおいては、バイパス部11,12に流れる電流によって生じる磁界がほぼ完全に打ち消される。つまり、中空領域10aは、バイパス部11,12に流れる電流に起因する磁界がほぼ存在しないゼロ磁界領域となる。そして、本実施形態による電流センサ1においては、このような中空領域10aにセンシング部13及び磁気センサ20が配置されていることから、磁気センサ20に印加される磁界は、実質的に、センシング部13に流れる電流に起因する磁界のみとなる。これにより、磁気センサ20は、センシング部13に流れる電流によって生じる磁界を選択的に検出することが可能となる。
図6は折り曲げ加工前におけるバスバー10の略平面図であり、図7は図6に示すC-C線に沿った略断面図である。
図6及び図7に示すように、折り曲げ加工前におけるバスバー10は、平板状である金属板14とその表面に形成された絶縁膜15によって構成されている。絶縁膜15の表面には、金属膜16からなる抵抗パターン31,32及び配線40~42が形成されている。折り曲げ加工前におけるバスバー10には、z方向に延在する折り曲げ部A1,A2が定義されており、折り曲げ部A1,A2に挟まれた領域がセンシング部13であり、折り曲げ部A1を基準としてセンシング部13の反対側に位置する部分がバイパス部11であり、折り曲げ部A2を基準としてセンシング部13の反対側に位置する部分がバイパス部12である。
本実施形態においては、折り曲げ部A1,A2に沿ってスリットSL1,SL2が設けられている。本発明においてこのようなスリットSL1,SL2を設けることは必須でないが、スリットSL1,SL2を設けることにより、バスバー10の折り曲げ加工が容易になるとともに、センシング部13とバイパス部11,12の分流比の変化を小さくすることが可能となる。
このような構造を有するバスバー10は、金属板14の表面に絶縁膜15と金属膜16が積層された構造を有する板状体を加工することによって作製することができる。例えば、金属膜16に対してパターニングを行うことによって抵抗パターン31,32及び配線40~42を形成した後、打抜き加工によってバスバー10を図6に示す平面形状に加工することによって作製することができる。そして、図6に示す領域20aに磁気センサ20を搭載し、領域30aに補正回路30を搭載した後、折り曲げ部A1に沿ってバスバー10を折り曲げ加工することにより、バイパス部11によってセンシング部13を+y方向から覆うとともに、折り曲げ部A2に沿ってバスバー10を折り曲げ加工することにより、バイパス部12によってセンシング部13を-y方向から覆えば、本実施形態による電流センサ1が完成する。
以上説明したように、本実施形態による電流センサ1は、抵抗センサとして機能する抵抗パターン31,32と、抵抗パターン31,32の抵抗値に基づいて磁気センサ20の出力値を補正する補正回路30を備えていることから、バスバー10の発熱によってバイパス部11,12とセンシング部13の分流比が変化しても、これによる測定誤差をキャンセルすることが可能となる。
しかも、センシング部13及び磁気センサ20がバイパス部11,12からなる筒状構造体の中空領域10aに配置されていることから、磁気センサ20は、センシング部13によって生じる磁界だけを選択的に検出することが可能となる。これにより、バスバー10に流れる電流Iが大電流であっても、磁気センサ20に印加される磁界強度が大幅に抑えられることから、磁気センサ20の飽和を防止することが可能となる。
さらに、本実施形態においては、平板状の金属板を折り曲げ加工することによってバスバー10を作製できることから、部品点数が削減されるとともに、製造ばらつきによる測定誤差を低減することも可能となる。
図8は、本発明の第2の実施形態による電流センサ2の構造を説明するためのxy断面図である。
図8に示すように、本発明の第2の実施形態による電流センサ2は、抵抗パターン32がバイパス部12の外表面に形成されている点において、第1の実施形態による電流センサ1と相違している。その他の基本的な構成については、第1の実施形態による電流センサ1と同一であることから、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
第2の実施形態による電流センサ2が例示するように、抵抗パターン32を筒状構造の内表面に配置することは必須でなく、抵抗パターン32を筒状構造の外表面に配置しても構わない。また、図示しないが、抵抗パターン32を筒状構造の内表面と外表面の両方に配置しても構わない。
図9は、本発明の第3の実施形態による電流センサ3の外観を示す略斜視図である。
図9に示すように、本発明の第3の実施形態による電流センサ3は、抵抗パターン31,32がミアンダ状に蛇行している点において、第1の実施形態による電流センサ1と相違している。その他の基本的な構成については、第1の実施形態による電流センサ1と同一であることから、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
第3の実施形態による電流センサ3が例示するように、抵抗パターン31,32が直線的である必要はなく、ミアンダ状に蛇行させることによって、配線距離をより長くしても構わない。
図10は、本発明の第4の実施形態による電流センサ4の外観を示す略斜視図である。
図10に示すように、本発明の第4の実施形態による電流センサ4は、抵抗パターン32が被覆導線からなり、筒状構造を有するバイパス部11,12の外表面に巻回されている点において、第1の実施形態による電流センサ1と相違している。その他の基本的な構成については、第1の実施形態による電流センサ1と同一であることから、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
第4の実施形態による電流センサ4が例示するように、抵抗パターン31,32の一方又は両方が被覆導線からなるものであっても構わない。
図11は変形例によるセンシング部13の部分的な平面図であり、図12は図11に示すD-D線に沿った略断面図である。
図11及び図12に示す例では、センシング部13にスリットが設けられていない。この場合、測定対象電流Iの一部がセンシング部13にz方向に流れると、センシング部13の周囲には、右ネジの法則にしたがって磁界φが発生する。磁界φは、磁気センサ20に対してx方向成分を持つことから、磁気センサ20の感磁方向をx方向に設定すれば、磁界φの強度を検出することができる。
図13は、補正回路30のより具体的な構成を示す回路図である。
図13に示す補正回路30は、端子50と端子52の間に直列に接続された抵抗65及びPチャンネル型MOSトランジスタ66を備えている点において、図5に示した補正回路30と相違している。図13に示す補正回路30においては、アンプ63の出力がトランジスタ66のゲート電極にフィードバックされ、これにより、抵抗65とトランジスタ66の接続点から出力される補正信号VOUTがアンプ63の出力に応じて変化する。補正信号VOUTは、バスバー10の温度変化による抵抗比の変化量を示している。そして、演算回路64は、補正信号VOUTの出力レベルに基づき、磁気センサ20の出力値を補正し、補正された出力値を端子58,59から配線42に出力する。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
例えば、上記実施形態による電流センサ1においては、バイパス部11,12からなる筒状構造体の中空領域10aにセンシング部13及び磁気センサ20を配置しているが、バスバー10の形状や構造についてはこれに限定されず、測定対象電流Iが分流する構造である限り、どのような形状や構造であっても構わない。
1~4 電流センサ
10 バスバー
10a 中空領域
11,12 バイパス部
13 センシング部
13a スリット
13b 幅狭部
14 金属板
15 絶縁膜
16 金属膜
20 磁気センサ
20a 磁気センサの搭載領域
30 補正回路
30a 補正回路の搭載領域
31,32 抵抗パターン
40~42 配線
50~59 端子
61,62 定電流源
63 アンプ
64 演算回路
65 抵抗
66 トランジスタ
A1,A2 折り曲げ部
I 測定対象電流
SL1,SL2 スリット
φ 磁界
10 バスバー
10a 中空領域
11,12 バイパス部
13 センシング部
13a スリット
13b 幅狭部
14 金属板
15 絶縁膜
16 金属膜
20 磁気センサ
20a 磁気センサの搭載領域
30 補正回路
30a 補正回路の搭載領域
31,32 抵抗パターン
40~42 配線
50~59 端子
61,62 定電流源
63 アンプ
64 演算回路
65 抵抗
66 トランジスタ
A1,A2 折り曲げ部
I 測定対象電流
SL1,SL2 スリット
φ 磁界
Claims (5)
- センシング部とバイパス部を含み、測定対象電流が前記センシング部と前記バイパス部に分流するバスバーと、
前記測定対象電流のうち、前記センシング部に流れる電流によって生じる磁界を検出する磁気センサと、
前記センシング部に配置された第1の抵抗パターンと、
前記バイパス部に配置された第2の抵抗パターンと、
前記第1及び第2の抵抗パターンの抵抗値の変化に基づいて前記磁気センサの出力値を補正する補正回路と、を備えることを特徴とする電流センサ。 - 前記第1及び第2の抵抗パターンは、絶縁膜を介してそれぞれ前記センシング部及び前記バイパス部の表面に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電流センサ。
- 前記第1及び第2の抵抗パターンは、前記バスバーと同じ金属材料からなることを特徴とする請求項2に記載の電流センサ。
- 前記バイパス部は筒状構造を有し、前記センシング部及び前記磁気センサは、筒状構造を有する前記バイパス部の中空領域に配置されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電流センサ。
- 前記バスバーは、前記測定対象電流が流れる第1の方向に延在する第1及び第2の折り曲げ部を有し、
前記センシング部は、前記第1及び第2の折り曲げ部の間に位置し、
前記バイパス部は、前記第1の折り曲げ部を介して前記センシング部に接続された第1のバイパス部と、前記第2の折り曲げ部を介して前記センシング部に接続された第2のバイパス部とを含み、
前記第1のバイパス部は、前記センシング部を前記第1の方向と直交する第2の方向における一方側から覆い、前記第2のバイパス部は、前記センシング部を前記第2の方向における他方側から覆い、これにより、前記第1及び第2のバイパス部は、前記センシング部を収容する筒状構造体を構成することを特徴とする請求項4に記載の電流センサ。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019195040A JP7306220B2 (ja) | 2019-10-28 | 2019-10-28 | 電流センサ |
PCT/JP2020/026191 WO2021084801A1 (ja) | 2019-10-28 | 2020-07-03 | 電流センサ |
Applications Claiming Priority (1)
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EP1028321A2 (de) | 1999-02-09 | 2000-08-16 | Michael Heilmann | Stromteiler für Messwandler |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2018092336A1 (ja) | 2016-11-17 | 2018-05-24 | 株式会社村田製作所 | 電流センサ |
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