JP7305223B1 - 眼科手術用ナイフ - Google Patents

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Abstract

【課題】効率的な手術の遂行を支援する眼科手術用ナイフの提供を目的とする。【解決手段】刃体と、柄とを有する眼科手術用ナイフであって、前記刃体は、一対の側辺と、先端に位置する尖端部と、平面視において前記尖端部から一方の前記側辺に渡って設けられた第1の刃と、前記尖端部から他方の前記側辺に渡って設けられた第2の刃と、を有し、前記尖端部は、平面視において前記刃体の軸心からずれた位置にあることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、眼科手術用ナイフに関する。
眼科手術を行うにあたり、様々な形状の眼科手術用ナイフを施術の目的に応じて使い分ける。
特許文献1には、角膜穿孔刀に関する技術が開示されている。段落[0010]には、「このケラトーム1の先端の四辺形状の部分はダイヤモンドから成るもので、この部分は前端部2及び当該前端部2を挾んで両側縁3は連続した刃部と成っている。またこの前端部2及び両側縁3は正面も背面も同じ形状と成っており、さらに先端部の両側縁3は前端部2に近く成るほど幅が狭くなる台形状となっている。」と記載されている。
登録実用新案第3044494号
眼科における手術では、例えば切開にはストレートナイフを使用し、剥離にはクレセントナイフを使用し、穿孔にはスリットナイフを使用するなど、目的に応じてナイフを交換することにより、所望の手術創を得る。
しかしながら、複数種類のナイフを準備し、手術中に交換するのは医師にとって煩雑であるだけでなく、手術時間が長くなり、かつ複数のナイフ使用により経済的負担が多くなる。また、使用後のナイフは洗浄又は廃棄する必要があるため、コストがかかるだけでなく、環境負荷が増大する。
特許文献1に開示した角膜穿孔刀は、前端部が直線状であり、直線部分を眼球に押し当てて力を加えることにより手術創を得る。そのため、例えば穿孔を行う場合において、先端が尖ったスリットナイフ等を使用して行う場合に比べ、眼球からの抵抗を受けやすく、手術創の正確な形成に支障がある。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであって、効率的な手術の遂行を支援する眼科手術用ナイフの提供を目的とする。
本願は、上記課題の少なくとも一部を解決する手段を複数含んでいるが、その例を挙げるならば、以下の通りである。
上記課題を解決するため、本発明の一態様に係る眼科手術用ナイフは、刃体と、柄とを有する眼科手術用ナイフであって、前記刃体は、一対の側辺と、先端に位置する尖端部と、平面視において前記尖端部から一方の前記側辺に渡って設けられた第1の刃と、前記尖端部から他方の前記側辺に渡って設けられた第2の刃と、を有し、前記尖端部は、平面視において前記刃体の軸心からずれた位置にあることを特徴とする。
前記刃体は、裏面が平面であることを特徴としてもよい。
前記一対の側辺は、平面視において平行であることを特徴としてもよい。
本発明の眼科手術用ナイフは、前記第1の刃と前記一方の側辺との接点と、前記第2の刃と前記他方の側辺との接点と、を結ぶ直線が、平面視において、前記刃体の軸方向に対し傾斜していることを特徴としてもよい。
前記尖端部は、前記軸心よりも前記第1の刃が設けられている側が狭くなるようずれた位置にあり、前記第2の刃は、平面視において外側に膨らむ曲線形状であることを特徴としてもよい。
前記一対の側辺の各々は、少なくとも一部に、第3の刃が設けられていることを特徴としてもよい。
前記第1の刃は、平面視において直線形状であることを特徴としてもよい。
本発明によれば、効率的な手術の遂行を支援する眼科手術用ナイフを提供することができる。
上記した以外の課題、構成、及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
眼科手術用ナイフの刃体の一例を示す図(その1)である。図1(A)は、刃体の一例を示す平面図であり、図1(B)は、刃体の一例の概要を説明するための図(その1)である。 眼科手術用ナイフの刃体の一例を示す図(その2)である。図2(A)は、刃体の一例を示す左側面図であり、図2(B)は、刃体の一例の概要を説明するための図(その2)であり、図2(C)は、刃体の裏面の一例を示す底面図であり、図2(D)は、刃体のA-A´断面の一例を示す図である。 眼科手術用ナイフの六面図の一例である。図3(A)は、眼科手術用ナイフの右側面図の一例であり、図3(B)は、眼科手術用ナイフの平面図の一例であり、図3(C)は、眼科手術用ナイフの左側面図の一例であり、図3(D)は、眼科手術用ナイフの底面図の一例であり、図3(E)は、眼科手術用ナイフの正面図の一例であり、図3(F)は、眼科手術用ナイフの背面図の一例である。 刃体10の拡大図の一例である。図4(A)は、刃体10を拡大した右側面図の一例であり、図4(B)は、刃体10を拡大した平面図の一例であり、図4(C)は、刃体10を拡大した左側面図の一例であり、図4(D)は、刃体10を拡大した底面図の一例であり、図4(E)は、刃体10を拡大した正面図の一例である。 眼科手術用ナイフの強角膜三面切開時の使用例を示す図である。図5(A)は、第1面aを形成する使用例を示す図であり、図5(B)は、第2面bを形成する使用例を示す図であり、図5(C)は、第3面cを形成する使用例を示す図である。 強角膜三面切開の一例を説明するための概要図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図6は、強角膜三面切開の一例を説明するための概要図である。強角膜三面切開は、主に白内障の手術の際に行われ、眼球の外から前房に向かって傷口を形成する場合に行われる。本図には、眼球近傍の断面として、眼球wと、虹彩vと、強膜xと、角膜yと、前房zとが示されている。強角膜三面切開では、傷口dのように断面が折れ線となる三つの面が形成される。
より詳細には、眼球wの外側から、強膜xに対し、所望の深さに切開して第1面aを形成する。その後、強膜xの内部を角膜yに向かって剥離することにより、第2面bを形成する。その後、角膜yから前房zに対して穿孔することにより、第3面cを形成する。
強角膜三面切開によれば、術後に眼圧により角膜yが眼球内部から加圧され、縫合せずとも手術創が自然に閉じる。即ち、手術創が自己閉鎖する点において、縫合する場合に比べて患者にかかる負担を軽減することができ、感染症予防になるという利点を有する。
一般的には、第1面aの形成にストレートナイフを使用し、第2面bの形成にクレセントナイフを使用し、第3面cの形成にスリットナイフを使用するなど、切開、剥離、及び穿孔に適したナイフに交換しながら手術を行う。本実施形態における眼科手術用ナイフ1を使用すれば、ナイフを交換せずに強角膜三面切開を行うことができる。
図1は、眼科手術用ナイフ1の刃体10の一例を示す図である。図1(A)は、刃体10の一例を示す平面図であり、図1(B)は、刃体10の一例の概要を説明するための図(その1)である。なお、本図は平板上の刃体10を真上から見た平面図である。
刃体10は、刃部11と、軸部41とを有する。刃体10の素材は限定されないが、例えばステンレスを使用することができる。刃部11は手術創の形成に用いる刃を有する部分であり、平板状である。軸部41は、刃部11と後述の柄50とを接続する部分である。
刃部11は、軸方向(即ち長手方向)に略平行する一対の側辺と、尖端部15とを有する。尖端部15は、刃部11の先端に位置しており、前方(軸部41と対向する側)に向けて尖った形状である。尖端部15は、平面視において刃体10の軸心uからずれた位置にある。
また、刃部11は、第1の刃12と、第2の刃13とを有する。第1の刃12は、平面視において、尖端部15から一方の側辺に渡って設けられた刃である。一例として、第1の刃12は、平面視において直線形状である。しかしながら、第1の刃12は、平面視において、外側に向かって緩やかに膨らむ曲線形状であってもよい。
第2の刃13は、平面視において、尖端部15から他方の側辺に渡って設けられた刃である。一例として、第2の刃13は、平面視において緩やかに外側に膨らむ曲線形状である。第2の刃13は、平面視において、略円弧形状とすることができる。なお、第2の刃13は直線形状であってもよい。尖端部15は、平面視において刃部11の軸心uよりも第1の刃12が設けられている側が狭くなるようずれた位置にある。
また、刃部11の一対の側辺の各々について、少なくとも一部に、第3の刃14が設けられていてもよい。一方の第3の刃14は、第1の刃12と連続し、他方の第3の刃14は、第2の刃13と連続している。なお、図1の刃部11は、側辺の全体に第3の刃14が設けられている。
第1の刃12と一方の側辺との接点が接点16であり、第2の刃13と他方の側辺との接点が接点17である。図1に示す刃部11は、接点16・17において、外側に角張っており、角部を形成している。なお、接点16・17は丸みを帯びていてもよい。図1(B)に示す通り、平面視において、接点16・17を結ぶ直線sは、軸心u(即ち軸方向)に対して傾斜している。
付言すれば、刃部11に第3の刃14が設けられていると、例えば剥離の際に、切開創を軸方向と略垂直の方向に拡張する際に役立つ。
また、刃部11は、傾斜面21・22・23と、平面24とを有する。刃部11は、側面視において上方に盛り上がった形状をしており、平面24は側面視において最も盛り上がった部分であり、刃部11の裏面25と略平行している。傾斜面21は、平面24から一方の側辺に向けて傾斜した面である。傾斜面22は、平面24から他方の側辺に向けて傾斜した面である。傾斜面23は、平面24から第1の刃12及び第2の刃13に向けて傾斜した面である。
図1(B)を用いて説明すると、刃部11の短手方向の距離t1は、好ましくは0.7cm以上0.9cm未満である。本実施形態における刃部11の距離t1は、例えば0.8cmとすることができる。尖端部15から第1の刃12が設けられている側の側辺までの短手方向の距離t2は、好ましくは0.1cm以上0.3cm未満であり、より好ましくは0.2cm以上0.25cm未満である。本実施形態における刃部11の距離t2は、例えば0.23cmとすることができる。
刃部11の短手方向の距離t1に対する、尖端部15から第1の刃12側の側辺への距離t2の占める割合は、好ましくは26%以上30%未満である。即ち、刃部11の短手方向の距離t1に対する、尖端部15から軸心uまでの距離の占める割合は、好ましくは20%以上24%未満である。換言すれば、尖端部15は、軸心uから刃部11の短手方向全長に対し20%以上24%未満だけずれた位置にあるといえる。なお、本実施形態において、尖端部15は、軸心uから刃部11の短手方向全長に対し、例えば21.25%ずれた位置に設けられる。
刃部11の長手方向の距離t3は、好ましくは4.5cm以上6cm未満であり、より好ましくは5cm以上5.5cm未満である。本実施形態における刃部11の距離t3は、例えば5.26cmとすることができる。尖端部15から接点16までの長手方向の距離t4は、好ましくは0.2cm以上0.5cm未満であり、より好ましくは0.3cm以上0.4cm未満である。本実施形態における刃部11の距離t4は、例えば0.34cmとすることができる。なお、尖端部15と接点16との長手方向の距離t4は、刃体10による刺通深さと関連する。以上のように第1の刃12を形成することにより、尖端部15を先頭にして手術創を形成する際に、傷口の深さが認識しやすくなり、切りすぎを防ぐことができる。
第1の刃12は、一般的なストレートナイフのように使用することができる。先述の強角膜三面切開を行う場合には、例えば尖端部15を使用し、図6の第1面aを形成することができる。そのためには、刃体10の軸心uと第1の刃12とのなす角θは、好ましくは30度以上40未満であり、より好ましくは32度以上36度未満である。本実施形態における角θは、例えば34度とすることができる。
先述のように、第2の刃13は、外側に向かって膨らむような曲線を描くよう形成される。これにより、第2の刃13は、一般的なクレセントナイフのように使用することができる。先述の強角膜三面切開を行う場合には、例えば第2の刃13を使用し、図6の第2面bを形成することができる。そのためには、第2の刃13の曲率半径Rは、好ましくは1.00mm以上2.5mm未満であり、より好ましくは1.2cm以上1.7cm未満である。本実施形態における曲率半径Rは、例えば1.55cmとすることができる。
尖端部15から接点17までの長手方向の距離t5は、好ましくは0.5cm以上1cm未満である。本実施形態における刃部11の距離t5は、例えば0.85cmとすることができる。なお、距離t5は、距離t4より長くなるよう、第1の刃12及び第2の刃13を形成する。尖端部15を先端として、両側に第1の刃12と第2の刃13とを設けることにより、刃部11の先端部分を一般的なスリットナイフのように使用することができる。先述の強角膜三面切開を行う場合には、例えば尖端部15を先頭とし、第1の刃12、及び第2の刃13を使用することで、図6の第3面cを形成することができる。
なお、図1に示す刃部11の有する一対の側辺は平行しているが、側辺は平行していなくてもよい、例えば、一対の側辺は、軸部41に向かうにつれて平面視において刃体10の幅が広がるよう、軸心uに対して傾斜して形成されていてもよい。
図2は、眼科手術用ナイフ1の刃体10の一例を示す図(その2)である。図2(A)は、刃体10の一例を示す左側面図であり、図2(B)は、刃体10の一例の概要を説明するための図(その2)であり、図2(C)は、刃体10の裏面25の一例を示す底面図であり、図2(D)は、刃体10のA-A´断面の一例を示す図である。図2(A)(B)は、刃体10を真横から見た左側面図であり、図2(C)は、平板上の刃体10を真裏から見た底面図である。
図2(A)を用いて説明すると、本実施形態における刃体10は、側面視において、上方が盛り上がった形状をしており、下方の裏面25が平面形状である、いわゆるベベルアップの形状となっている。即ち、眼科手術用ナイフ1の使用者は、手術の際、傾斜面22・23が上方を向き、裏面25が下方を向くよう把持する。
なお、刃部11の厚み、即ち平面24から裏面25までの距離t6は、好ましくは0.05cm以上0.3cm未満であり、より好ましくは0.1cm以上0.2cm未満である。本実施形態における刃部11の距離t6は、0.14cmとすることができる。また、軸部41の形状は問わないが、例えば0.4cm以上1cm未満の直径t7を有する略円筒形状である。本実施形態における刃部11の直径t7は、例えば0.6cmとすることができる。
図2(D)は、図1(A)のA-A´断面の一例を示すものである。本図に示すように、刃部11の裏面25は平面形状であり、両端に第3の刃14が形成され、上方の平面24から側辺の第3の刃14に向けて傾斜している。
なお、図2(A)及び図2(B)に示す例において、刃部11と軸部41とは同じ軸心を有するよう一直線に接続されているが、後述するように、軸部41は本図の上方向に屈曲して柄50と接続するよう構成することができる。
図3は、眼科手術用ナイフ1の六面図の一例である。図3(A)は、眼科手術用ナイフ1の右側面図の一例であり、図3(B)は、眼科手術用ナイフ1の平面図の一例であり、図3(C)は、眼科手術用ナイフ1の左側面図の一例であり、図3(D)は、眼科手術用ナイフ1の底面図の一例であり、図3(E)は、眼科手術用ナイフ1の正面図の一例であり、図3(F)は、眼科手術用ナイフ1の背面図の一例である。なお、図3(A)及び図3(C)に示す側面図において、刃部11と軸部41とは屈曲して接続されている。
付言すれば、図3(B)は、柄50を真上から見た平面図の一例であり、図3(A)(C)は、柄50を真横から見た右側面図及び左側面図の一例であり、図3(D)は、柄50を真裏から見た底面図の一例であり、図3(E)(F)は、柄50を前後方向から見た正面図及び背面図の一例である。
眼科手術用ナイフ1は、先述の刃体10のほか、柄50を有する。柄50の一端に刃体10が接続される。一例として、柄50の内部は中空であって、柄50の他端を操作することにより、刃体10を内部に格納したり、図3に示すように刃体10を露出させたりすることができる。なお、柄50と刃体10とは固定されていてもよいし、柄50に対し刃体10を着脱自在に接続し、刃体10を交換可能としてもよい。
図4は、刃体10の拡大図の一例である。図4(A)は、刃体10を拡大した右側面図の一例であり、図4(B)は、刃体10を拡大した平面図の一例であり、図4(C)は、刃体10を拡大した左側面図の一例であり、図4(D)は、刃体10を拡大した底面図の一例であり、図4(E)は、刃体10を拡大した正面図の一例である。
図4(B)は、図3(B)のB-B´部分の部分拡大図である。図4(A)は、図4(B)に示したB-B´部分を平面図とした場合の右側面図であり、図4(C)は、図4(B)に示したB-B´部分を平面図とした場合の左側面図であり、図4(D)は、図4(B)に示したB-B´部分を平面図とした場合の底面図である。図4(A)(B)(C)(D)は、刃部11を示し、刃部11以外の部分を点線で示している。また、刃部11とそれ以外の部分の境界を、便宜上一点鎖線で示している。
図5は、眼科手術用ナイフ1の強角膜三面切開時の使用例を示す図である。図5(A)は、第1面aを形成する使用例を示す図であり、図5(B)は、第2面bを形成する使用例を示す図であり、図5(C)は、第3面cを形成する使用例を示す図である。
まず、図5(A)に示すように、尖端部15を強膜xの所望の部分に当て、強膜xの別の部分に向けてスライドするよう移動させて切開する。これにより、第1面aが切開される。より具体的には、尖端部15を強膜xの所望の部分に当てた後、刃部11を横方向に動かすことにより、直線状の切開創を得る。前方に尖った形状の突端部15を設けることにより、直線の切開線を形成しやすい。
次に、第2の刃13が先頭になるように、眼科手術用ナイフ1の進行方向を変化させるとともに、刃部11の切り込み角度が第1面aの形成時に比べて浅くなるよう、刃部11の角度を変化させる(図5(B))。この際、尖端部15又は第2の刃13を軸として刃部11を倒すように回転させることで、刃部11の先端が安定し、バイベベルの刃を使用する場合に比べて刃付近の組織が削れることを防ぐことができる。これにより、第2面bが形成される。
付言すれば、第1面aの形成により半層切開した切創を、第2の刃13を用いて層間剥離する。層間剥離に略円弧形状の第2の刃13を用いることにより、平板上の刃部11を横方向に移動させれば第2の刃13のいずれかの部分が切開を行うため、スムーズに剥離を行うことができる。
なお、側辺に第3の刃14が形成されていれば、剥離の際により容易に手術創の幅を広げることができる。
次に、尖端部15が先頭になるよう進行方向を変化させるとともに、刃部11の切り込み角度が第2面bの形成時に比べて深くなるよう、刃部11の角度を変化させる(図5(C))。この際、第1面aから第2面bへの移行時と同様に、尖端部15付近を軸として刃部11を持ち上げるように回転させることで、刃部11の先端が安定し、バイベベルの刃を使用する場合に比べて刃付近の組織が削れることを防ぐことができる。また、第2面bの形成時に剥離された組織を、傾斜面23で押し上げることにより、より容易に穿孔を行うことができる。これにより、第3面cが形成される。
付言すれば、穿孔箇所に尖端部15を当て、刃部11の長手方向と略垂直に刃部11をまっすぐ押し込むことにより、容易に第3面cの切開創を形成することができる。前方に尖った突端部15を有することにより、前房zへの刺入が容易になる。また、この際、第1の刃12が直線状に形成されていると、より容易に所望箇所に刺入することができる。
以上、本実施形態の眼科手術用ナイフ1によれば、切開、剥離、穿孔などの施術を行う際、ナイフを交換せずに、円滑に所望の手術創を得ることができる。従って、眼科手術用ナイフ1により、ほぼすべての眼科手術の切開が可能となる。これにより、ナイフの交換回数を削減することができ、手術時間が短縮できるだけでなく、コストの低減に寄与し、環境負荷を軽減することができる。即ち、効率的な手術の遂行を支援することができる。
なお、本実施形態の眼科手術用ナイフ1によれば、強角膜三面切開以外の手術を行う際にも、ナイフを交換せずに所望の手術創を得ることができる。例えば繊維柱帯切開や、硝子体手術においても、効率的に手術を行うことができる。
以上、本発明に係る各実施形態の説明を行ってきたが、上記実施形態に示した要件に本発明が限定されるものではない。上記実施形態に示した要件に関しては、本発明の主旨をそこなわない範囲で変更することができ、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
また、各実施形態は、それぞれの特徴を組み合わせることができる。上述のいずれかの眼科手術用ナイフ1が、他の実施形態の特徴を併せ持つものであってもよい。
1:眼科手術用ナイフ、10:刃体、11:刃部、12:第1の刃、13:第2の刃、14:第3の刃、15:尖端部、16・17:接点、21・22・23:傾斜面、24:平面、25:裏面、41:軸部、50:柄、a:第1面、b:第2面、c:第3面、d:傷口、s:直線、t1・t2・t3・t4・t5・t6:距離、t7:直径、u:軸心、x:強膜、y:角膜、z:前房

Claims (6)

  1. 刃体と、柄とを有する眼科手術用ナイフであって、
    前記刃体と前記柄とは、平面視において前記柄の長手方向に延伸する直線をなすよう互いに接続し、
    前記刃体は、
    一対の側辺と、
    先端に位置し、前記柄との接続方向に対向する方向である前方に向けて、前記平面視において尖った形状である尖端部と、
    平面視において前記尖端部から一方の前記側辺に渡って設けられた第1の刃と、
    前記尖端部から他方の前記側辺に渡って設けられた第2の刃と、を有し、
    前記尖端部は、平面視において前記刃体の軸心からずれた位置、かつ、前記一対の側辺の延長線の間に位置し、
    前記刃体は、一端が前記柄と接続し、他端に前記尖端部を有し、前記柄に対して固定して使用され、
    前記第1の刃又は前記第2の刃は、平面視において外側に膨らむ曲線形状であることを特徴とする、眼科手術用ナイフ。
  2. 請求項に記載の眼科手術用ナイフであって、
    前記尖端部は、前記軸心よりも前記第1の刃が設けられている側が狭くなるようずれた位置にあることを特徴とする、眼科手術用ナイフ。
  3. 刃体と、柄とを有する眼科手術用ナイフであって、
    前記刃体と前記柄とは、平面視において前記柄の長手方向に延伸する直線をなすよう互いに接続し、
    前記刃体は、
    一対の側辺と、
    先端に位置し、前記柄との接続方向に対向する方向である前方に向けて、前記平面視において尖った形状である尖端部と、
    平面視において前記尖端部から一方の前記側辺に渡って設けられた第1の刃と、
    前記尖端部から他方の前記側辺に渡って設けられた第2の刃と、を有し、
    一端が前記柄と接続し、他端に前記尖端部を有し、前記柄に対して固定して使用され、
    眼球に対向する側の面が平面であり、自己閉鎖性を有する切開創を形成する機能を有しており、
    前記尖端部は、平面視において前記刃体の軸心からずれた位置、かつ、前記一対の側辺の延長線の間に位置することを特徴とする、眼科手術用ナイフ。
  4. 刃体と、柄とを有する眼科手術用ナイフであって、
    前記刃体と前記柄とは、平面視において前記柄の長手方向に延伸する直線をなすよう互いに接続し、
    前記刃体は、
    平面視において略平行する一対の側辺と、
    先端に位置し、前記柄との接続方向に対向する方向である前方に向けて、前記平面視において尖った形状である尖端部と、
    平面視において前記尖端部から一方の前記側辺に渡って設けられた第1の刃と、
    前記尖端部から他方の前記側辺に渡って設けられた第2の刃と、を有し、
    前記尖端部は、平面視において前記刃体の軸心からずれた位置、かつ、前記一対の側辺の延長線の間に位置し、
    前記刃体は、一端が前記柄と接続し、他端に前記尖端部を有し、前記柄に対して固定して使用され、
    前記一対の側辺の各々は、少なくとも一部に、第3の刃が設けられていることを特徴とする、眼科手術用ナイフ。
  5. 請求項1~4のいずれか1項に記載の眼科手術用ナイフであって、
    前記第1の刃は、平面視において直線形状であることを特徴とする、眼科手術用ナイフ。
  6. 請求項1~4のいずれか1項に記載の眼科手術用ナイフであって、
    前記第1の刃と前記一方の側辺との接点と、前記第2の刃と前記他方の側辺との接点と、を結ぶ直線が、平面視において、前記刃体の軸方向に対し傾斜していることを特徴とする、眼科手術用ナイフ。
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