JP7302531B2 - 分割ステータコアの環状化組付装置、及び、ステータコアの製造方法 - Google Patents

分割ステータコアの環状化組付装置、及び、ステータコアの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、分割ステータコアの環状化組付装置、及び、その分割ステータコアの環状化組付装置を用いたステータコアの製造方法に関する。
従来、例えば特許文献1、2に開示されているように、複数の分割ステータコアを環状に連結することによりモータのステータコアを製造する方法が知られている。
特開2003-264944号公報 特開2008-22617号公報
バックヨーク、及び、コイルが巻回されたティースを有する分割ステータコアの一単位を「コアユニット」とする。例えば12個のコアユニットが連結されてなるステータコアについて、4個のコアユニットを含む3体の分割ステータコアを組み付けて製造する方法を想定する。各分割ステータコアは、4個のコアユニットが周方向に3個ごとに配置された状態で、インシュレータ環部により軸方向の下部が連結されている。インシュレータ環部は、径方向に拡縮可能な弾性を有する。3体の分割ステータコアは、順番に、インシュレータ環部が重なるように上方から同軸に組付けられる。
ここで、第1分割ステータコアと第2分割ステータコアとが組付け済みの半製品を「準完成コア」とする。また、準完成コアに対し最後に組付けられる第3分割ステータコアを「最後分割ステータコア」とする。準完成コアにおいてインシュレータ環部の弾性により各コアユニットが内側に引っ張られるため、最後分割ステータコアを組付けるとき、コアユニットのバックヨークが嵌入する周方向の隙間が小さくなってしまう。その状態で最後分割ステータコアを組付けると、バックヨークの周方向端部が準完成コアと干渉し、ワークが傷付くという問題が発生する。
本発明はこのような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、準完成コアに最後分割ステータコアを組付ける工程で、バックヨークの周方向端部の干渉を防ぐ分割ステータコアの環状化組付装置、及び、ステータコアの製造方法を提供することにある。
本発明の分割ステータコアの環状化組付装置は、n、mをいずれも2以上の整数とすると、(n×m)個のコアユニット(11-14、21-24、31-34)が環状に連結されてなるステータコア(400)について、n体の分割ステータコア(100、200、300)を同軸に組付けて環状化する装置である。
各コアユニットは、外環が周方向に(n×m)分割されたバックヨーク(45)、及び、バックヨークから径内方向に突出しコイル(49)が巻回されたティース(48)を有する。各分割ステータコアは、ステータコアの軸方向が上下方向となるように、m個のコアユニットが周方向にn個ごとに配置された状態で、径方向に拡縮可能な弾性を有するインシュレータ環部(18、28、38)により軸方向の下部が連結されている。この環状化組付装置は、n体の分割ステータコアを、順番に、インシュレータ環部が重なるように上方から同軸に組付けて環状化する。
n体のうち(n-1)体の分割ステータコアである一般分割ステータコア(100、200)が組付け済みの半製品を「準完成コア(290)」とする。準完成コアに対し最後に組付けられる1体の分割ステータコアを「最後分割ステータコア(300)」とする。
この分割ステータコアの環状化組付装置は、{(n-1)×m}個の位置決め矢(711-714、721-724)と、組付チャック(50)と、コア拡げ治具(60)と、m個のワークガイド(831-834)と、を備える。
位置決め矢は、準完成コアの径方向外側に放射状に設けられ、一般分割ステータコアのコアユニットにおけるバックヨークの周方向位置を位置決めしつつ径内方向に付勢する。組付チャックは、最後分割ステータコアを把持しつつ下降し、準完成コアに最後分割ステータコアを組付可能である。
コア拡げ治具は、組付チャックに固定され、最後分割ステータコアのコアユニットに先行して準完成コアの内側に挿入され、最後分割ステータコアと準完成コアとの干渉を防ぐように準完成コアの内壁間の距離を拡げる。
ワークガイドは、組付チャックに把持された最後分割ステータコアのコアユニットの位置に対応する、位置決め矢同士の周方向の間に設けられる。ワークガイドは、組付チャックが下降して最後分割ステータコアのコアユニットにおけるバックヨークの下端面(466)が当接又は近接した後、当該バックヨークが嵌入可能な周方向隙間を確保しつつ組付チャックと連動して下降する。
上記の分割ステータコアの環状化組付装置を用いた本発明のステータコアの製造方法は、準備段階(S0)と、組付開始段階(S1)と、コア拡げ段階(S2)と、下降段階(S3)と、組付完了段階(S4)と、上昇段階(S5)と、を含む。準備段階では、準完成コアが製造される。
組付開始段階では、準完成コアの上方で組付チャックが最後分割ステータコアを把持する。コア拡げ段階では、組付チャックの下降に伴い最後分割ステータコアのコアユニットに先行して準完成コアの内側に挿入されるコア拡げ治具により、最後分割ステータコアと準完成コアとの干渉を防ぐように準完成コアの内壁間の距離が拡げられる。
下降段階では、組付チャックが下降して最後分割ステータコアのコアユニットにおけるバックヨークの下端面がワークガイドに当接又は近接した後、当該バックヨークが嵌入可能な周方向隙間を確保しつつ、ワークガイドが組付チャックと連動して下降する。
組付完了段階では、組付チャックの下限位置において最後分割ステータコアと準完成コアとの組付が完了する。上昇段階では、最後分割ステータコアを解放した組付チャックが上昇する。
本発明による分割ステータコアの環状化組付装置、及び、ステータコアの製造方法では、コア拡げ治具により準完成コアの内壁を径外方向に拡げてから、最後分割ステータコアを準完成コアの内側に嵌入させる。したがって、インシュレータ環部の弾性によりコアユニットが内側へ引っ張られた状態においても、最後分割ステータコアの組付初期における準完成コアとの干渉が防止される。
さらに、最後分割ステータコアのコアユニットにおけるバックヨークの下端面がワークガイドに当接又は近接した後、下限位置に到達するまで、バックヨークが嵌入可能な周方向隙間がワークガイドにより確保される。したがって、組付が完了するまで、最後分割ステータコアと準完成コアとの干渉が防止される。よって、ワークの傷付きを好適に防止することができる。
第1分割ステータコアの(a)平面図、(b)Ib-Ib線断面図。 第2分割ステータコアの(a)平面図、(b)IIb-IIb線断面図。 第3(最後)分割ステータコアの(a)平面図、(b)IIIb-IIIb線断面図。 組付後の環状ステータコアの平面図。 比較例による環状化組付1の工程を示す図。 比較例による環状化組付2の工程を示す図。 比較例による環状化組付3の工程を示す図。 一実施形態によるステータコアの製造方法のフローチャート。 組付開始段階(S1)での環状化組付装置の模式側面図。 組付開始段階(S1)での準完成コアの平面図。 コア拡げ段階(S2)での環状化組付装置の模式側面図。 コア拡げ段階(S2)での準完成コアの平面図。 下降段階(S3)での環状化組付装置の模式側面図。 組付完了段階(S4)での環状化組付装置の模式側面図。 上昇段階(S5)での環状化組付装置の模式側面図。 上昇段階(S5)での環状ステータコアの平面図。
(一実施形態)
以下、本発明による分割ステータコアの環状化組付装置、及び、ステータコアの製造方法の一実施形態を図面に基づいて説明する。明細書中、「分割ステータコアの環状化組付装置」を省略して「環状化組付装置」と記す。最初に図1~図4を参照し、本実施形態の環状化組付装置で用いられる部品である第1~第3分割ステータコア100、200、300、及び、完成品である環状ステータコア400の構成について説明する。ステータコア400は、三相ブラシレスモータにおいてコイルへの通電により回転磁界を発生し、内側に配置されたロータを回転させる。
図4に示すように、本実施形態のステータコア400は、中心角30°の12個のコアユニット11-14、21-24、31-34が環状に連結されてなる。各コアユニット11-14、21-24、31-34は、外環が周方向に12分割されたバックヨーク45、及び、バックヨーク45から径内方向に突出するティース48を有する。ティース48にはコイル49が巻回されている。なお、コイル49の巻回の図示は模式的なものであり、端部の処理や渡り線の接続等の詳細は省略する。
このステータコア400は、4個のコアユニットが周方向に3個ごと(すなわち90°ごと)に配置された3体の分割ステータコア100、200、300が同軸に組付けられている。各分割ステータコア100、200、300の平面視において実質的な外観の違いはないが、便宜上、バックヨーク45の上端面465に異なる種類のハッチングを記して区別する。第1分割ステータコア100には粗いピッチの破線のハッチング、第2分割ステータコア200には細かいピッチの破線のハッチング、第3分割ステータコア300には梨地ハッチングを記す。
図1~図3の各(a)には図4に対応する向きでの平面図を示す。X軸及びY軸は分割ステータコア100、200、300の相対位置を示すための基準軸である。各分割ステータコア100、200、300は、ステータコアの位置が周方向に30°ずれるように組付けられる。第1分割ステータコア100は4個のコアユニット11-14を有し、第2分割ステータコア200は4個のコアユニット21-24を有し、第3分割ステータコア300は4個のコアユニット31-34を有する。各コアユニット11-14、21-24、31-34のバックヨーク45の径外壁にはコアスリット47が形成されている。分割ステータコア100、200、300の組付時、バックヨーク45の周方向端部468同士が当接し、環状をなす。
図1~図3の各(b)には軸方向断面図を示す。以下、ステータコア400の軸方向であるZ軸方向を上下方向として説明する。各割ステータコア100、200、300は、4個のコアユニットが樹脂製のインシュレータ150、250、350を介して一体に形成されている。インシュレータ150、250、350の軸方向の下部は、径方向に拡縮可能な弾性を有するインシュレータ環部18、28、38により連結されている。また、インシュレータ環部18、28、38と反対側には上部壁16、26、36が形成され、インシュレータ環部18、28、38側には下部壁17、27、37が形成されている。
第1分割ステータコア100、第2分割ステータコア200及び第3分割ステータコア300の3体の分割ステータコアは、この順番に、インシュレータ環部18、28、38が重なるように上方から同軸に組付けられて環状化される。ここで、バックヨーク45の下端面466から分割ステータコア100、200、300のインシュレータ環部18、28、38までの軸方向距離L1、L2、L3は、「L1>L2>L3」の関係に設定されているため、インシュレータ環部18、28、38はZ軸方向において互いに干渉することなく重ねられる。
本実施形態では、3体のうち最初に組付けられる第1分割ステータコア100及び第2分割ステータコア200の2体が「一般分割ステータコア」に該当する。また、最後に組付けられる第3分割ステータコア300が「最後分割ステータコア」に該当する。環状化組付装置は、3体の分割ステータコア100、200、300を、順番に、インシュレータ環部18、28、38が重なるように上方から同軸に組付けて環状化する装置である。特に本実施形態では、2体の一般分割ステータコア100、200が組付け済みの半製品を「準完成コア」と定義し、準完成コアに最後分割ステータコアを組付けて環状化する工程の改善に着目する。
次に図5~図7を参照し、改良前の環状化組付工程を比較例として説明する。比較例の環状化組付装置99では、円形の支持板979上にZ軸を中心として12個の位置決め矢711-714、721-724、731-734が放射状に設けられている。各位置決め矢711-714、721-724、731-734は保持ブロック75に保持され、スプリング76により径内方向に付勢されている。なお、図示においてスプリング76のガイドやストッパ等の詳細構造は省略する。
位置決め矢711-714、721-724、731-734の先端は略三角形に尖っており、先端がバックヨーク45のコアスリット47に嵌まり込むことで、分割ステータコア100、200、300のコアユニット11-14、21-24、31-34の周方向位置が位置決めされる。
図5に示す環状化組付1の工程では、組付チャック(後述する本実施形態の組付チャック50の構成参照)に把持された第1分割ステータコア100が支持板979上にセットされる。図6に示す環状化組付2の工程では、第1分割ステータコア100に対し30°ずらして組付チャックに把持された第2分割ステータコア200が第1分割ステータコア100に組付けられ、準完成コア290が製造される。
このとき、破線矢印ELで示すように、インシュレータ環部18、28の弾性により、コアユニット11-14、21-24が内側に引っ張られる。そのため、第3分割ステータコア300のコアユニット31-34におけるバックヨーク45が嵌入する隙間の周方向幅W3が本来の幅よりも小さくなる。
すると、図7に示す環状化組付3の工程で準完成コア290に第3分割ステータコア300を組付けるとき、コアユニット31-34におけるバックヨーク45の周方向端部が準完成コア290と干渉し(クラッシュマークで図示)、ワークに傷が付くという問題が発生する。そこで、本実施形態の環状化組付装置、及び、ステータコアの製造方法では、準完成コア290に第3分割ステータコア300を組付ける工程で、バックヨーク45の周方向端部の干渉を防ぐことを目的とする。
次に図8~図16を参照し、本実施形態によるステータコアの製造方法について説明する。図8のフローチャートにおいて記号「S」はステップを意味する。S0の準備段階では準完成コア290が製造される。この段階では、図6に示す比較例の環状化組付2の工程と大差はない。その後、S1の組付開始段階、S2のコア拡げ段階、S3の下降段階、S4の組付完了段階、S5の上昇段階が順に実施される。以下、S1~S5の詳細について、図9~図16を参照しながら説明する。
図9、11、13、14、15の模式側面図は環状化組付装置90の動作説明を目的とするものであり、支持構造や動作機構を簡易的に示す。各図は実際の寸法比や視方向における可視形状を正確に反映しておらず、一部に断面視を含む。模式側面図の上下方向は、環状ステータコア400の軸方向であるZ方向に相当する。模式側面図の上側を「上」、下側を「下」として説明する。図10、12の平面図には支持板97上の準完成コア290を示し、図16の平面図には支持板97上の環状ステータコア400を示す。
各段階の説明の前に、まず環状化組付装置90の概略構成を説明する。環状化組付装置90は、固定された天板95、支持板97、基台98、並びに、8個の位置決め矢711-714、721-724、組付チャック50、コア拡げ治具60、4個のワークガイド831-834等を備える。
支持板97上には、準完成コア290の径方向外側に放射状に設けられた8個の位置決め矢711-714、721-724を保持する保持ブロック75が載置されている。各保持ブロック75には、位置決め矢711-714、721-724を径内方向に付勢するスプリング76が設けられている。位置決め矢711-714、721-724の先端が各コアユニット11-14、21-24におけるバックヨーク45のコアスリット47に嵌まり込むことで、準完成コア290の周方向位置が位置決めされる。
組付チャック50の可動板55は、天板95に設けられたシリンダにより、天板95に対して昇降する。可動板55の下面には4つの把持部56、及びコア拡げ治具60が取り付けられている。把持部56は、径内方向への把持力により、ワークである第3分割ステータコア300の各コアユニット31-34をチャック可能であり、また、把持力を解除して径外方向にリリースすることでアンチャック可能である。なお、把持部56の機構について詳細な図示を省略する。組付チャック50は、第3分割ステータコア300を把持しつつ下降し、準完成コア290に第3分割ステータコア300を組付可能である。
コア拡げ治具60は、組付チャック50の中央部に固定される。コア拡げ治具60の下端部の外壁66は、組付チャック50の軸からの距離が下から上に向かって漸増するように傾斜している。なお、外壁66の傾斜は誇張して図示されている。コア拡げ治具60は、第3分割ステータコア300のコアユニット31-34に先行して準完成コア290の内側に挿入され、第3分割ステータコア300と準完成コア290との干渉を防ぐように準完成コア290の内壁間の距離を拡げる。
ワークガイド831-834は、周方向において、組付チャック50に把持された第3分割ステータコア300のコアユニット31-34の位置に対応する、位置決め矢同士の周方向の間に設けられる。また、ワークガイド831-834は、径方向において、コアユニット31-34のバックヨーク45の位置に設けられる。ワークガイド831-834は、例えば、基台98に支持されたスプリング86により常時上方に付勢されている。
ワークガイド831-834は、組付チャック50が下降して第3分割ステータコア300のコアユニット31-34におけるバックヨーク45の下端面466が当接した後、バックヨーク45が嵌入可能な周方向隙間を確保しつつ組付チャック50と連動して下降する。以上が環状化組付装置90の概略構成の説明である。
[S1 組付開始段階]
図9に示すように、組付開始段階S1では、支持板97上で位置決めされた準完成コア290の上方で、組付チャック50の4つの把持部56が第3分割ステータコア300を把持する。この後、組付チャック50は、第3分割ステータコア300を把持しつつ下降する。ワークガイド831-834の上端の高さは、準完成コア290の第1、第2分割ステータコア100、200のコアユニット11-14、21-24におけるバックヨーク45の上端面465に位置に一致している。
図10に示すように、準完成コア290の第1、第2分割ステータコア100、200のコアユニット11-14、21-24は、位置決め矢711-714、721-724により周方向位置が位置決めされている。また、コアユニット21、12間、コアユニット22、13間、コアユニット23、14間、コアユニット24、11間に、それぞれ、ワークガイド831、832、833、834が配置されており、第3分割ステータコア300が組付けられる隙間の最小幅W3が確保される。
[S2 コア拡げ段階]
図11に示すように、コア拡げ段階S2では、組付チャック50の下降(矢印DN)に伴い、第3分割ステータコア300のコアユニット31-34に先行してコア拡げ治具60の下端部が準完成コア290の内側に挿入される。コア拡げ治具60の傾斜した外壁66が挿入されることで、図12に示すように、準完成コア290の第1、第2分割ステータコア100、200のコアユニット11-14、21-24の内壁に対し径外方向に押す力Foutが作用する。そのため、準完成コア290の内壁間の距離dが拡げられる。
[S3 下降段階]
図13に示すように、下降段階S3では、組付チャック50が下降(矢印DN)して第3分割ステータコア300のコアユニット31-34におけるバックヨーク45の下端面466がワークガイド831-834に当接する。その後、バックヨーク45の下端面466に押し下げられることで、ワークガイド831-834は、組付チャック50と連動して下降する。その間、準完成コア290の姿勢が安定に保たれ、第3分割ステータコア300のコアユニット31-34におけるバックヨーク45が嵌入可能な周方向隙間が確保される。
[S4 組付完了段階]
こうして、ワークガイド831-834が占めていたスペースに第3分割ステータコア300のコアユニット31-34が少しずつ置き替わって配置される。そして、図14に示すように、組付完了段階S4では、組付チャック50の下限位置において第3分割ステータコア300と準完成コア290との組付が完了する。
このとき、ワークガイド831-834は下限位置でロック爪87によりロックされ、スプリング86の付勢力による上昇が制限される。なお、スプリング86やロック爪87の図示は模式的なものであり、具体的な構造は適宜設計されてよい。また、組付チャック50の把持部56がアンチャック動作(矢印UC)し、第3分割ステータコア300を解放する。
[S5 上昇段階]
図15に示すように、上昇段階S5では、第3分割ステータコア300を解放した組付チャック300が上昇(矢印UP)する。図16に示すように、コア拡げ治具60が抜かれると、インシュレータ環部18、28の弾性ELによりコアユニット11-14、21-24が内側に引っ張られ、環状ステータコア400の形状が自動的に形成される。
以上で分割ステータコアの環状化組付装置90による製造工程が終了する。その後、環状ステータコア400は次工程に搬送され、モータハウジングに収容される。このとき、ステータコア400の内周側及び外周側がともにハウジングに規制されるため、連結された状態が緩むことなく維持される。
(本実施形態の効果)
(1)本実施形態による分割ステータコアの環状化組付装置90、及び、ステータコア400の製造方法では、コア拡げ治具60により準完成コア290の内壁を径外方向に拡げてから、第3分割ステータコア300を準完成コア290の内側に嵌入させる。したがって、インシュレータ環部18、28の弾性によりコアユニット11-14、21-24が内側へ引っ張られた状態においても、第3分割ステータコア300の組付初期における準完成コア290との干渉が防止される。
補足すると、準完成コア290の準備段階で第2分割ステータコア200を第1分割ステータコア100に組み付ける工程でも各コアユニット11-14、21-24の周方向端部同士が干渉する可能性がある。このとき、コア拡げ治具60を同様に用いて第1分割ステータコア100の内壁間の距離を拡げておくことで、第2分割ステータコア200との干渉を防止することができる。
さらに、第3分割ステータコア300のコアユニット31-34におけるバックヨーク45の下端面466がワークガイドに当接した後、下限位置に到達するまで、バックヨーク45が嵌入可能な周方向隙間がワークガイド831-834により確保される。したがって、組付が完了するまで第3分割ステータコア300と準完成コア290との干渉が防止される。よって、ワークの傷付きを好適に防止することができる。
(2)本実施形態のコア拡げ治具60の外壁66は、組付チャック50の軸からの距離が下から上に向かって漸増するように傾斜しており、コア拡げ治具60は、組付チャック50の下降に伴って準完成コア290の内壁を径外方向に拡げる。こうすることで、治具を径外方向にスライドさせる機構等を設ける必要がないため、コンパクトで迅速に操作可能な構成とすることができる。
(3)本実施形態のワークガイド831-834は、スプリング86により常時上方に付勢されており、第3分割ステータコア300のコアユニット31-34におけるバックヨーク45の下端面466が当接した後、当該バックヨーク45に押し下げられる。こうすることで、ワークガイド専用の下降動作機構を別に設ける必要がないため、簡易な構成とすることができる。
(その他の実施形態)
(a)上記実施形態のステータコア400は、外環が周方向に12分割されたバックヨーク45を有する12個のコアユニット11-14、21-24、31-34が環状に連結されてなり、4個のコアユニットが周方向に3個ごとに配置された3体の分割ステータコアを順に組付けて環状化される。ここで、一般化のため、分割ステータコアの数をn体とし、分割ステータコア1体あたりのコアユニットの数をm個とする。n、mはいずれも2以上の整数である。上記実施形態は、n=3、m=4の例であるが、この例に限らず、本発明は一般にn、mにより規定されるステータコアに適用可能である。
すなわち、本発明が適用されるステータコアは、外環が周方向に(n×m)分割されたバックヨークを有する(n×m)個のコアユニットが環状に連結されてなり、m個のコアユニットが周方向にn個ごとに配置されたn体の分割ステータコアを順に組付けて環状化される。ここで、n体のうち第1分割ステータコアから第(n-1)分割ステータコアまでの(n-1)体の「一般分割ステータコア」が組付け済みの半製品が「準完成コア」となる。また、準完成コアに対し最後に組付けられる1体の第n分割ステータコアが「最後分割ステータコア」となる。
(b)コア拡げ治具60は、上記実施形態のように外壁66が傾斜している構造の他、例えば周方向に4分割された各治具が、下降後に径外方向に向かってスライドする構造としてもよい。各治具が径外方向にオフセットすることで、準完成コア290の各コアユニット11-14、21-24の内壁を軸方向に均一に押し拡げることができる。
(c)ワークガイド831-834は、スプリング86により常時上方に付勢される代わりに、第3分割ステータコア300の各コアユニット31-34におけるバックヨーク45の下端面466が当接又は近接した位置から、ワークガイド831-834を支持したシリンダが組付チャック50と連動して同じ速度で下降してもよい。例えば下端面466が当接する寸前の位置でワークガイド831-834を先に下降させることで、ワークガイド831-834との接触によるバックヨーク45の下端面466の傷付きを避けることができる。
以上、本発明は、上記実施形態になんら限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
100:第1分割ステータコア(一般分割ステータコア)、
200:第2分割ステータコア(一般分割ステータコア)、 290:準完成コア、
300:第3分割ステータコア(最後分割ステータコア)、
400:(環状)ステータコア、
11-14、21-24、31-34:コアユニット
18、28、38 :インシュレータ環部
45:バックヨーク、 466:下端面、 48:ティース、 49:コイル、
50:組付チャック、 60:コア拡げ治具、
711-714、721-724:位置決め矢、 831-834:ワークガイド、
90:(分割ステータコアの)環状化組付装置。

Claims (4)

  1. n、mをいずれも2以上の整数とすると、外環が周方向に(n×m)分割されたバックヨーク(45)、及び、前記バックヨークから径内方向に突出しコイル(49)が巻回されたティース(48)を有する(n×m)個のコアユニット(11-14、21-24、31-34)が環状に連結されてなるステータコア(400)について、
    前記ステータコアの軸方向が上下方向となるように、m個の前記コアユニットが周方向にn個ごとに配置された状態で、径方向に拡縮可能な弾性を有するインシュレータ環部(18、28、38)により軸方向の下部が連結されたn体の分割ステータコア(100、200、300)を、順番に、前記インシュレータ環部が重なるように上方から同軸に組付けて環状化する装置であって、
    n体のうち(n-1)体の前記分割ステータコアである一般分割ステータコア(100、200)が組付け済みの半製品を準完成コア(290)とし、前記準完成コアに対し最後に組付けられる1体の前記分割ステータコアを最後分割ステータコア(300)とすると、
    前記準完成コアの径方向外側に放射状に設けられ、前記一般分割ステータコアの前記コアユニットにおける前記バックヨークの周方向位置を位置決めしつつ径内方向に付勢する{(n-1)×m}個の位置決め矢(711-714、721-724)と、
    前記最後分割ステータコアを把持しつつ下降し、前記準完成コアに前記最後分割ステータコアを組付可能な組付チャック(50)と、
    前記組付チャックに固定され、前記最後分割ステータコアの前記コアユニットに先行して前記準完成コアの内側に挿入され、前記最後分割ステータコアと前記準完成コアとの干渉を防ぐように前記準完成コアの内壁間の距離を拡げるコア拡げ治具(60)と、
    前記組付チャックに把持された前記最後分割ステータコアの前記コアユニットの位置に対応する、前記位置決め矢同士の周方向の間に設けられ、前記組付チャックが下降して前記最後分割ステータコアの前記コアユニットにおける前記バックヨークの下端面(466)が当接又は近接した後、当該バックヨークが嵌入可能な周方向隙間を確保しつつ前記組付チャックと連動して下降するm個のワークガイド(831-834)と、
    を備える分割ステータコアの環状化組付装置。
  2. 前記コア拡げ治具の下端部の外壁(66)は、前記組付チャックの軸からの距離が下から上に向かって漸増するように傾斜しており、前記コア拡げ治具は、前記組付チャックの下降に伴って前記準完成コアの内壁を径外方向に拡げる請求項1に記載の分割ステータコアの環状化組付装置。
  3. 前記ワークガイドは、スプリング(86)により常時上方に付勢されており、前記最後分割ステータコアの前記コアユニットにおける前記バックヨークの下端面が当接した後、当該バックヨークに押し下げられる請求項1または2に記載の分割ステータコアの環状化組付装置。
  4. 請求項1~3のいずれか一項に記載の分割ステータコアの環状化組付装置を用いた前記ステータコアの製造方法であって、
    前記準完成コアが製造される準備段階(S0)と、
    前記準完成コアの上方で前記組付チャックが前記最後分割ステータコアを把持する組付開始段階(S1)と、
    前記組付チャックの下降に伴い前記最後分割ステータコアの前記コアユニットに先行して前記準完成コアの内側に挿入される前記コア拡げ治具により、前記最後分割ステータコアと前記準完成コアとの干渉を防ぐように前記準完成コアの内壁間の距離が拡げられるコア拡げ段階(S2)と、
    前記組付チャックが下降して前記最後分割ステータコアの前記コアユニットにおける前記バックヨークの下端面が前記ワークガイドに当接又は近接した後、当該バックヨークが嵌入可能な周方向隙間を確保しつつ、前記ワークガイドが前記組付チャックと連動して下降する下降段階(S3)と、
    前記組付チャックの下限位置において前記最後分割ステータコアと前記準完成コアとの組付が完了する組付完了段階(S4)と、
    前記最後分割ステータコアを解放した前記組付チャックが上昇する上昇段階(S5)と、
    を含むステータコアの製造方法。
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