JP7302249B2 - 塗膜転写具 - Google Patents

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Description

本発明は、転写物を転写するための塗膜転写具に関する。
従来から、不使用時において、転写ヘッドを覆うためのカバーを備えてなる塗膜転写具が知られている。また、近時においては、一対のカバーにより転写ヘッドを保護し得るものも開発されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1において開示された塗膜転写具は、先端に転写ヘッドを有する転写具本体と、この転写具本体にそれぞれスライド可能に支持された一対の保護カバーとを備えている。対をなす保護カバーは、相互に突き合って転写ヘッドを保護する保護位置と転写ヘッドを露出させる待機位置との間でスライド動作し得るものとなっている。
ところが、この塗膜転写具では、対をなす保護カバーを対向する姿勢で転写具本体に支持させており、それらの保護カバーをスライド前進させて転写ヘッドの先方で突き合わせるようにしているため、保護位置において両保護カバーが鋭角をなして衝合する形にならざるを得ない。このようなものでは、デザインの自由度が低い上に、突き合った両保護カバーの先端に不意な外力が加わった場合に、保護カバーが後退して転写ヘッドが露出してしまう恐れがある。
特許第5601703号公報
本発明は、以上のような事情に着目してなされたもので、塗膜転写具において、デザインの自由度が低く、不意な外力により転写ヘッドが露出し易いという前述した課題を解消しようとするものである。
すなわち、本発明は次の構成をなしている。
請求項1記載の発明は、先端に転写ヘッドを有する転写具本体と、この転写具本体に設けられ組み合わされて前記転写ヘッドを保護する保護位置から前記転写ヘッドを露出させる待機位置までの間で作動する対をなす保護カバーとを備えてなるものであって、一の保護カバーが、回転動作により前記保護位置から前記待機位置まで作動し得る回転タイプのものであり、他方の保護カバーがスライド動作により前記保護位置から前記待機位置まで作動し得るスライドタイプのものである塗膜転写具である
ここで、「組み合わされて転写ヘッドを保護する」とは、転写ヘッドを実質的に保護し得る組み合わせであれはどのような態様のものでもよく、複数の保護カバー同士が当接したり、噛みあったりする態様のみならず、隙間を介して近接する態様も含まれる。
請求項2に記載の発明は、転写時に下に位置する保護カバーが回転タイプのものであり、上に位置する保護カバーがスライドタイプのものである請求項1記載の塗膜転写具である
請求項3に記載の発明は、前記両保護カバーを連動させるためのカバー連動機構を備えている請求項1又は2記載の塗膜転写具である
請求項4に記載の発明は、前記カバー連動機構が、リンク構造をなすものである請求項3記載の塗膜転写具である
請求項5に記載の発明は、前記カバー連動機構が、前記両保護カバーを連動させる連動領域と、前記保護カバーの連動が解除される連動解除領域とを備えている請求項4記載の塗膜転写具である
請求項6に記載の発明は、前記スライドタイプの保護カバーが、待機位置において前記転写具本体内に略全体的に没入するように構成されている請求項3、4又は5記載の塗膜転写具である
請求項7に記載の発明は、前記回転タイプの保護カバーが、前記保護位置において、前記転写ヘッドに回り込んだ形態をなしている請求項1、2、3、4、5又は6記載の塗膜転写具である
以上説明したように本発明によれば、組み合わされて転写ヘッドを保護する複数の保護カバーの少なくとも一つを回転タイプのものにすることにより、デザインの自由度が高くなる上に、不意な外力により転写ヘッドが露出し難い設計を容易に実現することができるものとなる。
本発明の一実施形態を示す右側面図。 同実施形態の作動を説明するための右側面図。 同実施形態の作動を説明するための右側面図。 同実施形態の左のケースc2を省略して内部を示す右側面図。 図4におけるA-A線に沿った断面図。 同実施形態におけるカバー連動機構の説明用の右側面図。 同実施形態におけるカバー連動機構の説明用の斜視図。 同実施形態におけるカバー連動機構の説明用の右側面図。 同実施形態におけるカバー連動機構の説明用の斜視図。 同実施形態におけるカバー連動機構の説明の右側面図。 同実施形態におけるカバー連動機構の説明用の斜視図。 本発明の第二の実施形態を示す斜視図。 同実施形態におけるカバー連動機構の説明用斜視図。 同実施形態における斜視図。 同実施形態におけるカバー連動機構の説明用斜視図。
以下、本発明の第一、第二の実施形態を説明する。
第一、第二の実施形態は、本発明を、転写すべき塗膜である糊(図示せず)を用紙等の転写対象面に対して転写するための塗膜転写具Tに適用したものである。
<第一の実施形態>
第一の実施形態である塗膜転写具Tについて、図1~11を参照して説明する。
第一の実施形態に示される塗膜転写具Tは、比較的小型のもので、例えば、かばん類に収納される一般的な大きさのペンケースの中に収容され得る大きさに設定されている。
なお、この明細書で使用する「上、下、左、右」という文言は説明の便宜上のものであり、転写ヘッド12が突出している側を正面として定義している。すなわち、図1~3は、塗膜転写具Tの右側面図であり、同図における上、下を「上」、「下」とし、同図における手前側を「右」、奥側を「左」として説明する。
塗膜転写具Tは、先端に転写ヘッド12を有する転写具本体1と、転写具本体1に設けられ組み合わされて転写ヘッド12を保護する保護位置(C)から転写ヘッド12を露出させる待機位置(U)までの間で作動する複数の保護カバー2、3とを備えてなる。そして、一方の保護カバー2を、回転動作により保護位置(C)から待機位置(U)まで作動し得る回転タイプのものにしている。
この実施形態では、塗膜転写具Tは、対をなす保護カバー2、3を備えたものであり、一方の保護カバー2を回転タイプのものにし、他方の保護カバー3をスライド動作により保護位置(C)から待機位置(U)まで作動し得るスライドタイプのものにしている。
塗膜転写具Tは、転写操作時において下に位置する保護カバー2を回転タイプのものにし、転写操作時において上に位置する保護カバー3をスライドタイプのものにしている。塗膜転写具Tは、両保護カバー2、3を連動させるためのカバー連動機構4を備えている。
以下、この塗膜転写具Tについて詳述する。
転写具本体1は、内部に転写物である糊を保持した転写テープPを収容した本体ケース11と、本体ケース11の前側に前方に突出して配された転写ヘッド12とを備えたものである。
本体ケース11は、図1及び図2に示すように、内部において、転写テープPを繰り出すための繰出リールmと、繰出リールmから繰り出されるとともに転写ヘッド12の転写ロール121を経由した転写テープPを巻き取るための巻取リールnを回転可能に支持している。
本体ケース11の内部に配された繰出リールmは、繰出ギアmgを一体に保持している。巻取リールnは、繰出ギアmgに噛合する巻取ギアngに支持されている。そして、繰出ギアmg、及び、巻取ギアngを主体にして、繰出リールm、及び、巻取リールnを連動して回転させるためのリール連動機構Rを構成している。なお、リール連動機構Rは、通常のものであるため、詳細な説明は省略する。
繰出リールm、及び、巻取リールnに巻回される転写テープPは、フィルム状の基材の一面側に転写物である糊を添付してなる通常のものである。糊により構成される塗膜は、ドット状のものであっても、連続した膜状のものであってもよい。
本体ケース11は、合成樹脂製のものであり、左右の側壁111、112と、左右の側壁111、112の上端縁部間に配された上壁113と、左右の側壁111、112間に配された下壁115とを備えている。本体ケース11は、その先端部に、転写テープPを転写ヘッド12の転写端たる転写ロール121に導出するとともに、転写ロール121を経由した転写テープPを本体ケース11の内部に導入するための開口部11aを有している。
この実施形態では、本体ケース11は、左の側壁111を有した左のケースc1と、右の側壁112、上壁113、後壁114、及び、下壁115を有した右のケースc2とによって構成されている。これら右のケースc1と左のケースc2とを組み合わせることにより、繰出リールm、及び、巻取リールnを収容し得る内部空間を有した本体ケース11が形成されるようになっている。
本体ケース11には、回転タイプの保護カバー2を軸支するための左右のカバー支持軸11b、11cと、スライドタイプの保護カバー3をスライド可能に支持するための左右の案内レール11dが設けられている。
左右のカバー支持軸11b、11cは、本体ケース11の開口部11aの近傍に位置させて左の側壁111及び右の側壁112の内面から相寄る方向に突出させたものである。左右のカバー支持軸11b、11cは、相互に軸心を一致させてある。
左右の案内レール11dは、左右の側壁111、112の内面に突設された突条形態をなすものである。これら案内レール11dと上壁113との間には、スライドタイプの保護カバー3の両側縁部をスライド可能に案内する一定幅の案内溝11fが形成されている。
また、これら案内溝11fの奥端側には、側壁111、112の内面を凹陥させてなる補助溝部11hが形成されている。補助溝部11hの途中には保護カバー3を待機位置(U)に節度停止させための突起kが設けられている。
転写ヘッド12は、転写物を転写対象物に押し付けて転写するためのものである。転写ヘッド12は、糊が添付された転写テープPを転写対象面に押し付ける転写端たる転写ロール121と、転写ロール121の両側を回動可能に支持する板状をなす左右の支持部122と、左右の支持部122を連結する横架フレーム123とを備えたものである。支持部122及び横架フレーム123は、左の側壁111を有する左のケースc1と合成樹脂により一体に形成されている。
転写ヘッド12の左右方向の幅寸法は、本体ケース11の対応する幅寸法よりも小さく設定されている。左右の支持部122は、横架フレーム123に剛結された厚肉部分122aと、厚肉部分122aの先端縁側に形成された薄肉部分122bとを備えたものである。左右の支持部122の薄肉部分122b間には、転写ロール121が回転可能に架設されている。
次いで、回転タイプの保護カバー2について説明する。
保護カバー2は、転写時すなわち使用者による転写操作が行われる際に本体ケース11の下に位置するものである。下の保護カバー2は、本体ケース11のカバー支持軸11b、11cに軸支されて保護位置(C)から待機位置(U)まで回動し得るようになっている。
詳述すれば、保護カバー2は、先端側に転写ヘッド12の転写ロール121を外側から覆い隠す部分円筒体状の被覆部21aを有する曲面板状のカバー本体21と、カバー本体21の左右両側縁から内方に延出させた左右の端板22、23とを備えたものである。カバー本体21と左右の端板22、23は、合成樹脂により一体に形成されている。
換言すれば、保護カバー2は、保護位置(C)において、転写ヘッド12の前側を覆うように回り込んだ形態をなしている。
左右の端板22、23の内面間の内法寸法は、転写ヘッド12の支持部122における薄肉部分122bの外面間の外法寸法に対応させてある。そして、保護カバー2は、保護位置(C)において当該保護カバー2の先端部2cを転写ヘッド12の支持部122における薄肉部分122bに外嵌させることができるようになっている。この外嵌状態において、保護カバー2の外側面2dは、転写ヘッド12における厚肉部分122aの外側面12aと略面一に連続するようになっている。
保護カバー2の転写具本体1への取付けは次の通りである。
保護カバー2の左の端板22の基端部には、軸受ボス221が形成されている。軸受ボス221には、外側方に開口する軸穴222が設けられている。保護カバー2における右の端板23の基端部には、軸孔231が貫設されている。そして、保護カバー2の軸穴231に、本体ケース11のカバー支持軸11cを嵌合させるとともに、保護カバー2における反対側の軸孔222に本体ケース11のカバー支持軸11bを嵌合させることによって、当該保護カバー2が転写具本体1に回動可能に取付けられる。
なお、符号232は、軸孔231に本体ケース11のカバー支持軸11bを嵌合させ易くするための切欠である。
次いで、スライドタイプの保護カバー3について説明する。
保護カバー3は、転写時すなわち使用者による転写操作が行われる際に本体ケース11の上に位置するものである。上の保護カバー3は、本体ケース11の左右の案内溝11fに左右の両側縁3a、3bをスライド可能に支持させて転写ヘッド12を保護する保護位置(C)から転写ヘッド12を開放する待機位置(U)までの間で移動し得るようになっている。
保護カバー3は、緩やかに湾曲する板状のカバー本体31と、カバー本体31の左右両側縁から内面側に突出する左右の縁板部32、33と、カバー本体31の先端縁から先方に突出する先端係合部34とを備えたものである。カバー本体31、左右の縁板部32、33、及び、先端係合部34は、合成樹脂により一体に形成されている。
左右の縁板部32,33の外側面には、節度爪32a、33aが一体に突設されている。保護カバー3は、各節度爪32a、33aを、本体ケース11の各補助溝部11hにスライド可能に係合させてある。
補助溝部11hには、前述したように突起kが突設されている。保護カバー3を保護位置(C)から待機位置(U)までスライド移動させる最終段階で、節度爪32a、33aが、各補助溝部11h内の突起kに乗り上げて通過するようになっている。これにより、当該保護カバー3は、待機位置(U)に仮保持されるようになっている。符号35は、節度爪32a、33aが突起kに円滑に係合し得るようにするための弾性変形促進用のスリットである。
次に、以上説明した上の保護カバー2、及び、下の保護カバー3を連動させるためのカバー連動機構4について説明する。
カバー連動機構4は、リンク構造をなすものである。カバー連動機構4は、基端部が本体ケース11に軸支されたリンクメンバー41と、保護カバー2の回動動作をリンクメンバー41に伝達して当該リンクメンバー41を回動させる駆動ピン42と、リンクメンバー41の先端部の動きを保護カバー3に伝達して当該保護カバー3をスライド動作させる従動ピン43とを備えたものである。
リンクメンバー41は、本体ケース11の左の側壁111に近接させて配された板状のものである。リンクメンバー41は、基端部に段付きの軸孔411を有するとともに、基端部の軸孔411から偏心した縁部分に基端側切欠溝412を有している。リンクメンバー41の基端側切欠溝412には、保護カバー2に設けられた駆動ピン42が摺回動可能に係合させてある。
また、リンクメンバー41の先端部には、先方に開放された先端側切欠溝413が形成されている。リンクメンバー41の先端側切欠溝413には、保護カバー3に設けられた従動ピン43が摺回動可能に係合させてある。
駆動ピン42は、保護カバー2における左の端板22の内面に一体に突設された片持ち軸状のものである。なお、駆動ピン43が係合するリンクメンバー41の基端側切欠溝412は、途中から開口端に向かって漸次拡開する形状をなしている。そして、保護カバー2が保護位置(C)から中間位置(M)に達するまでの連動領域αでは、駆動ピン42が基端側切欠溝412に係合しているが、保護カバー2が中間位置(M)からさらに待機位置(U)まで回動する連動解除領域βでは、駆動ピン42が基端側切欠溝412から外れるようになっている。
従動ピン43は、保護カバー3における左の縁板部32の内面に一体に突設された片持ち軸状のものである。従動ピン43は、常時、リンクメンバー41の先端側切欠溝413に係合している。ここで符号44は、リンクメンバー41の基端部を回転可能に軸支するリンク支持軸である。リンク支持軸44は、先端側が二股状をなす片持ち軸状のもので、先端外周には抜止鍔441を有している。
なお、図6、図8、及び、図10は、保護カバー2、3とカバー連動機構4のリンクメンバー41との関係を説明するための部分的な右側面図である。また、図7、図9、及び、図11は、保護カバー2、3とカバー連動機構4のリンクメンバー41との関係を説明するための斜視図である。
以下、塗膜転写具Tの作動について説明する。
保護カバー2、3がそれぞれ保護位置(C)に停止している状態では、図1、図4、図5、図6、及び、図7に示すように、転写ヘッド12が回転タイプの下の保護カバー2とスライドタイプの上の保護カバー3との組み合わせによって覆われ保護されている。
この状態から、回転タイプの保護カバー2の先端側を下方に回動付勢すると、保護カバー2が転写具本体1に対して回転し、図2、図8、及び、図9に示す中間位置(M)を経て、図3、図10、及び、図11に示す待機位置(U)にまで達する。
そして、この待機位置(U)において、保護カバー2は、部材の一時的な弾性変形を利用して凹凸係合する図示しない係合要素の働きにより仮保持されることになる。
保護カバー2が保護位置(C)から中間位置(M)に達するまでの連動領域αにおいては、保護カバー2の回動動作がカバー連動機構4の働きによりスライドタイプの保護カバー3に伝達され、保護カバー3が保護位置(C)から待機位置(U)までスライドする。
すなわち、保護カバー2が保護位置(C)から中間位置(M)に向けて回転すると、保護カバー2の回転中心から偏心した位置に設けられた駆動ピン42がカバー支持軸11b周りに公転し、この駆動ピン42に付勢されてリンクメンバー41が図6において時計回り方向に回動する。
その結果、リンクメンバー41の先端側切欠溝413に係合している従動ピン43が、保護カバー3とともに転写具本体1に没入する方向にスライド移動する。そして、回転する保護カバー2が、所定の中間位置(M)に達する直前に、スライドする保護カバー3の節度爪32a、33aが補助溝部11h内の突起kを乗り越えることになり、待機位置(U)に安定保持される。
保護カバー2を待機位置(U)から閉じる方向に回転させると、上述した動作と逆の動作が行われる。すなわち、待機位置(U)にある保護カバー2を中間位置(M)を経て保護位置(C)に回転させると、当該保護カバー2の回動動作がカバー連動機構4の働きにより、スライドタイプの保護カバー3に伝達され、保護カバー3が待機位置(U)から保護位置(C)までスライドすることになる。
なお、この実施形態では、通常想定される値以上の負荷が保護カバー2の回動時に作用した場合には、中間位置(M)に到達する前段階であっても部材の弾性変形を利用して駆動ピン42がリンクメンバー41の基端側切欠溝412から外れるように寸法設定がなされている。そのため、保護カバー3のスライド動作が何らかの詰まり等により阻害されたような場合であっても、保護カバー2の無理な回動操作によりカバー連動機構4の各構成要素に過大な力が作用するのを防止することができ、駆動ピン42や従動ピン43が折れるなどの故障を予防することができる。
中間位置(M)を超えた保護カバー2は、無負荷状態で待機位置(U)まで回転させることができ、その待機位置(U)に到達させて保持しておくことができる。しかして、この塗膜転写具Tは、その姿勢で転写物の転写作業を行うことが可能となる。
このような構成の塗膜転写具Tであれば、使用時には保護カバー2、3を待機位置(U)に退避させることにより転写ヘッド12を露出させることができ、非使用時には保護カバー2、3を保護位置(C)に位置させることにより転写ヘッド12を保護しておくことができる。
この塗膜転写具Tは、二つの保護カバー2、3により転写ヘッド12を保護するようにしているので、各保護カバー2、3を比較的小さなものにすることができ、非使用時に邪魔にならないように退避させることが容易になる。
しかも、塗膜転写具Tは、一方の保護カバー2を回転により保護位置(C)から待機位置(U)に移動させるようにしている。そのため、複数の保護カバーをそれぞれスライドタイプのものにしているような従来品に比べて、本実施形態の塗膜転写具Tであればデザインの自由度を高めることができるとともに、不測の外力により保護カバー2、3が開いてしまうのを好適に抑制することができるものとなる。
すなわち、一方の保護カバー2を前述したような回転タイプのものにすれば、保護カバー2の先端部のみで転写ヘッド12における転写ロール121の先方領域を覆うことができる。そのため、従来の如く二つの保護カバー同士を先端部において鋭角的に突き合せなければならない構造のものに比べ、本実施形態における塗膜転写具Tであれば保護カバー2、3の形状をより自由に設計することが可能になる。
換言すれば、回転タイプの保護カバー2は、保護位置(C)において、転写ヘッド12に回り込んだ形態をなしている。このため、保護位置(C)にある回転タイプの保護カバー2に対して不測の外力が作用した場合には、その外力は保護カバー2を閉じる方向に動作させ得るものとなり易く、保護カバー2が不意に開いてしまうことが好適に抑制される。
例えば、この実施形態に示す塗膜転写具Tであれば、先端が丸みを帯びた保護カバー2、3の組み合わせデザインも容易に設計することができるものとなる。
また、塗膜転写具Tは、下の保護カバー2を回転させるという特定の操作を使用者が意識的に加えないと転写ヘッド12を露出させることができないように構成されている。そのため、保護カバー2の先端に物体が衝突するなどして、当該保護カバー2に内方への不測の外力が作用することがあっても、その外力により保護カバー2、3が待機位置(U)方向に開いてしまう可能性を効果的に低減させることができる。
さらに、この実施形態の塗膜転写具Tは、転写時において転写具本体1の下に位置する保護カバー2を回転タイプのものにし、転写時において転写具本体1の上に位置する保護カバー3をスライドタイプのものにしている。そのため、転写姿勢において、使用者が本体ケース11の上壁113に人指し指を乗せて作業を行うことがあっても、上の保護カバー3が邪魔になることがない。そのため、力を込めて転写ヘッド12を転写対象面に押し付けるようなことも容易に実行できるものとなり、多様な転写姿勢で作業を進めることが可能となる。
塗膜転写具Tは、両保護カバー2、3をカバー連動機構4により連動させるようにしているので、保護カバー2、3をそれぞれ別々に操作する場合に比べて手間を省くことができる。
カバー連動機構4が、いわゆるリンク式のものであるため、簡単な構成により両保護カバー2、3を確実に連動させることができるものとなる。
この実施形態のカバー連動機構4は、両保護カバー2、3が連動する連動領域αと、両保護カバー2、3が連動しない非連動領域βとを設けている。このため、カバー連動機構4を設けた塗膜転写具Tは、両保護カバー2、3の作動比率を正確に設定することが不要になるだけなく、一方の保護カバー3の作動が途中で阻害されても、他方の保護カバー3を無理なく動かすことができるようにすることも容易に実現することが可能となる。
スライドタイプの保護カバー3が、待機位置(U)において転写具本体1内に略全体的に没入するように構成されている。このため、塗膜転写具Tは、待機位置(U)から保護位置(C)に戻す際にスライドタイプの保護カバー3を操作する余地がなくなる。そのため、この実施形態に示される塗膜転写具Tであれば、下又は上のいずれの保護カバー2、3を把持して操作すればよいのかという使用者の迷いを無くすことができ、回動タイプの下の保護カバー2のみを操作するように示唆がなされることになる。
<第二の実施形態>
続いて、第二の実施形態である塗膜転写具Tについて図12~15を参照して説明する。
第二の実施形態は、第一の実施形態と同じく、本発明を、転写すべき塗膜である糊(図示せず)を用紙等の転写対象面に対して転写するための塗膜転写具Tに適用したものである。なお、第一の実施形態と同一又は相当する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
第二の実施形態に係る塗膜転写具Tは、転写具本体1の右側面に配した押釦51を押圧操作することによって、回転タイプの保護カバー2とスライドタイプの保護カバー3とを連動させて保護位置(C)から待機位置(U)まで作動させるようにしたカバー連動機構5を備えている。
カバー連動機構5は、本体ケース11内に、転写ヘッド12を備えた基板52が収容されており、基板52にケース連動用ギア53を回転可能に支持させている。
そして、ケース連動用ギア53に回転タイプの保護ケース2の基端部に設けた外歯ギア54と、スライドタイプの保護ケース3の内面に設けた内歯ギア55をそれぞれ噛合させている。つまり、カバー連動機構5は、ケース連動用ギア53が回転することによって、両保護カバー2、3が連動するようになっている。
基板52には、片持ち状の板バネ56が一体に設けられている。板バネ56の自由端には、押釦51が設けられている。押釦51は、ケース連動用ギア53の回転中心部に臨ませてあり、押釦51とケース連動用ギア53との間に押釦51の進退動作をケース連動用ギア53の回転動作に変換するカム機構57が配されている。押釦51の進退動作をケース連動用ギア53の回転動作に変換するカム機構57は、通常のものであるため、説明を省略する。
以上に述べた第二の実施形態に示す塗膜転写具Tであっても、所期の目的を達成することができるものとなる。すなわち、組み合わされて転写ヘッド12を保護する下の保護カバー2及び上の保護カバー3の少なくとも一つである下の保護カバー2を回転タイプのものにしている。このため、デザインの自由度が高くなる上に、不意な外力により転写ヘッドが露出し難い設計を容易に実現することができる塗膜転写具Tを提供することができるものとなる。
なお、本発明は、以上に詳述した実施形態に限られるものではない。
塗膜転写具は、転写物を転写対象物に転写するものであればどのようなものであってもよい。換言すれば、転写物は、本実施形態に示された糊に限られるものではなく、例えば、修正用の修正剤(修正テープ)や装飾用の装飾剤(装飾テープ)であってもよい。更に、塗膜転写具は、必ずしも転写テープを利用したものに限られるものではなく、例えば、転写ローラを介してインクや糊を塗布するものであってもよい。
複数の保護カバーは、連動機構により連動しないものであってもよい。すなわち、複数の保護カバーのそれぞれを手動により直接的又は間接的に操作することにより、当該複数の保護カバーを保護位置と待機位置とに位置し得るように構成されたものであってもよい。
例えば、転写具本体に対して回転動作し得る一方の保護カバーを操作者が直接的に回転動作させて当該一方の保護カバーを保護位置と待機位置に位置させ得るものとし、転写具本体に対して前後方向にスライド動作し得る他方の保護カバーを操作者が直接的にスライド動作させて当該他方の保護カバーを保護位置と待機位置に位置させ得るものとしたものが考えられる。
回転動作し得る保護カバーの位置が、転写具本体の上側に配されたものであってもよいのはもちろんのことである。
転写ヘッドは、転写テープを転写対象面に押し付ける機能を発揮するものであればよく、本実施形態に示されるものに限られるものではない。転写ヘッドとしては、例えば、板面を利用して転写対象面に転写テープを押し付けるようにした板状部材等を挙げることができる。
転写ヘッドは、本実施形態で示されたものには限定されない。例えば、転写物を保持した交換部品であるリフィルに転写ヘッドを設け、そのリフィルと本体ケースによって転写具本体を構成するようにしてもよい。換言すれば、塗膜転写具は、転写テープが無くなった場合は以後使用できなくなるいわゆるディスポーザブルタイプのものには限定されるものではない。
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
1…転写具本体
2…保護カバー
3…保護カバー
12…転写ヘッド
T…塗膜転写具
(C)…保護位置
(U)…待機位置

Claims (7)

  1. 先端に転写ヘッドを有する転写具本体と、この転写具本体に設けられ組み合わされて前記転写ヘッドを保護する保護位置から前記転写ヘッドを露出させる待機位置までの間で作動する対をなす保護カバーとを備えてなるものであって、
    の保護カバーが、回転動作により前記保護位置から前記待機位置まで作動し得る回転タイプのものであり、
    他方の保護カバーがスライド動作により前記保護位置から前記待機位置まで作動し得るスライドタイプのものである塗膜転写具。
  2. 転写時に下に位置する保護カバーが回転タイプのものであり、上に位置する保護カバーがスライドタイプのものである請求項記載の塗膜転写具。
  3. 前記両保護カバーを連動させるためのカバー連動機構を備えている請求項又は記載の塗膜転写具。
  4. 前記カバー連動機構が、リンク構造をなすものである請求項記載の塗膜転写具。
  5. 前記カバー連動機構が、前記両保護カバーを連動させる連動領域と、前記保護カバーの連動が解除される連動解除領域とを備えている請求項記載の塗膜転写具。
  6. 前記スライドタイプの保護カバーが、待機位置において前記転写具本体内に略全体的に没入するように構成されている請求項又は記載の塗膜転写具。
  7. 前記回転タイプの保護カバーが、前記保護位置において、前記転写ヘッドに回り込んだ形態をなしている請求項1、2、3、4、5又は6記載の塗膜転写具。
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