JP7300077B1 - データ処理方法、計測システム、及び、プログラム - Google Patents

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Abstract

フーリエ変換を利用した合成開口処理において、曲面形状を有する構造物に対しても、シンプルで演算速度に優れたデータ処理方法を提供する。物体に放射した波動の散乱波を解析するデータ処理方法は、yz平面に平行な面内における(x’1, y’1)に関する第1の1価関数z’1=g1(x’1, y’1)の曲線上に配列された複数の送信点p1(x’1, y’1, z’1)から、物体に波動を放射し、物体上の反射点(x, y, z)において反射率f(x, y, z)で反射した散乱波を、yz平面に平行な面内における(x’2, y’2)に関する第2の1価関数z’2=g2(x’2, y’2)の曲線上に配列された複数の受信点p2(x’2, y’2, z’2)で計測値sa(x’1, x’2, y’1, y’2, k)として受信し、計測値sa(x’1, x’2, y’1, y’2, k)を4重フーリエ変換してSa(k’x1, k’x2, k’y1, k’y2, k)を求め、Sa(k’x1, k’x2, k’y1, k’y2, k)に対して固有値(x’1, y’1, x’2, y’2)を有する演算子を定義し、3重逆フーリエ変換して、反射率f(x, y, z)を求める。

Description

本発明は、空間に生成する電磁波等の波動の周波数と空間の空間座標とによって値が定まる波動の計測データを、コンピュータを用いて処理するデータ処理方法、計測システム、及び、プログラムに関する。
従来、コンクリートや木材等の非金属の構造物の内部を非破壊で検査するレーダ装置が知られている。従来のレーダ装置は、平面上に複数のアンテナが配置されたアレイアンテナを有する。アレイアンテナは、例えば、平面アンテナ等のアンテナが一方向に並んだ構成を有し、送信用アレイアンテナと受信用アレイアンテナが近接して配置される。また、レーダ装置は、構造物の内部を精度よく計測するために、電磁波の周波数を設定された周波数間隔で変更しながら、広帯域の周波数で測定対象物を計測する。
アレイアンテナを有するレーダ装置に関して、例えば、複数の平面アンテナで構成された送信用アレイアンテナと受信用アレイアンテナが共通の誘電体基板に形成されたレーダ装置が知られている(特開2015-095840号公報、以下、「特許文献1」)。従来のレーダ装置では、送信用アレイアンテナの平面アンテナの配列方向は、受信用アレイアンテナの平面アンテナの配列方向と平行である。受信用アレイアンテナの平面アンテナの配列方向における位置は、送信用アレイアンテナの隣接する平面アンテナの2つの位置の中間にある。
また、逆問題の解析を汎用的かつ高速に行い、物体内部の情報を簡便に映像化することができる散乱トモグラフィ方法が知られている(特許第6557747号公報、以下、「特許文献2」)。
計測したデータから構造物の内部を映像化するために、合成開口処理が利用される。合成開口処理には、大きく、ディフラクションスタッキング法などの足し込み法と、F-Kマイグレーション法などのフーリエ変換を利用するものがある。
実用的な演算時間を実現するためには、フーリエ変換を利用した合成開口処理が現実的である。ここで、フーリエ変換を利用した合成開口処理では、等間隔な平面上での計測が必要となる。
しかし、トンネルの表面のような曲面上で計測する場合には、平面上での計測は難しく、平面近似を行い演算する必要がある。曲面の曲率が大きくなるほど、平面近似による誤差が大きくなり、処理後の3次元映像がぼやけてしまう問題が生じる。
特許文献1に示されるような、平面アンテナが一方向に並んだアレイアンテナを有するレーダ装置では、曲面形状を有する構造物に対して、各アレイアンテナを近接させることが難しい場合がある。
また、特許文献2に示されるような散乱トモグラフィ方法では、物体内部の情報を映像化するための演算が複雑となり、演算時間が長くなる。
本発明は、フーリエ変換を利用した合成開口処理において、曲面形状を有する構造物に対しても、シンプルで演算速度に優れたデータ処理方法、計測システム、及び、プログラムを提供することを目的とする。
本発明の第1の観点は、
物体に放射した波動の散乱波を解析するデータ処理方法であって、
yz平面に平行な面内における(x’, y’)に関する1価関数z’=g(x’, y’)の曲線上に配列された複数の送受信点p(x’, y’, z’)から、前記物体に前記波動を放射し、
前記物体上の反射点(x, y, z)において反射率f(x, y, z)で反射した前記散乱波を、前記波動を放射した前記送受信点p(x’, y’, z’)で計測値sa(x’, y’, k)として受信し、
前記計測値sa(x’, y’, k)を式(1)より2重フーリエ変換してSa(kx, ky, k)を求め、
Figure 0007300077000001

Sa(kx, ky, k)に対して固有値(x’, y’)を有する式(2)で示される演算子を定義し、
Figure 0007300077000002

式(3)より3重逆フーリエ変換して、前記反射率f(x, y, z)を求める、
Figure 0007300077000003

データ処理方法である。
但し、
kは、伝播する前記波動の波数、
kx, ky, kzは、前記送受信点p(x’, y’, z’)と前記反射点(x, y, z)の間で伝播する前記波動の往復球面波の波数ベクトルの成分、
である。
本発明の第2の観点は、
物体に放射した波動の散乱波を解析する計測システムであって、
yz平面に平行な面内における(x’, y’)に関する1価関数z’=g(x’, y’)の曲線上に配列された複数の送受信点p(x’, y’, z’)を有する送受信部であって、前記物体に前記波動を放射し、前記物体上の反射点(x, y, z)において反射率f(x, y, z)で反射した前記散乱波を、前記波動を放射した前記送受信点p(x’, y’, z’)で計測値sa(x’, y’, k)として受信する送受信部と、
処理装置であって、
前記計測値sa(x’, y’, k)を式(1)より2重フーリエ変換してSa(kx, ky, k)を求める手順と、
Figure 0007300077000004

Sa(kx, ky, k)に対して固有値(x’, y’)を有する式(2)で示される演算子を定義する手順と、
Figure 0007300077000005

式(3)より3重逆フーリエ変換して、前記反射率f(x, y, z)を求める手順と、
Figure 0007300077000006

を実行する処理装置と、
を有する、計測システムである。
kは、伝播する前記波動の波数、
kx, ky, kzは、前記送受信点p(x’, y’, z’)と前記反射点(x, y, z)の間で伝播する前記波動の往復球面波の波数ベクトルの成分、
である。
本発明の第3の観点は、
物体に放射した波動の散乱波を解析するプログラムであって、
計測値sa(x’, y’, k)を式(1)より2重フーリエ変換してSa(kx, ky, k)を求める手順と、
Figure 0007300077000007

Sa(kx, ky, k)に対して固有値(x’, y’)を有する式(2)で示される演算子を定義する手順と、
Figure 0007300077000008

式(3)より3重逆フーリエ変換して、反射率f(x, y, z)を求める手順と、
Figure 0007300077000009

をコンピュータに実行させるプログラムである。
但し、
kは、伝播する前記波動の波数、
kx, ky, kzは、送受信点p(x’, y’, z’)と反射点(x, y, z)の間で伝播する前記波動の往復球面波の波数ベクトルの成分、
である。
本発明の第4の観点は、
物体に放射した波動の散乱波を解析するデータ処理方法であって、
y軸上に配列された複数の送信点p1(x’, y’1, z’1)から、前記物体に前記波動を放射し、
前記物体上の反射点(x, y, z)において反射率f(x, y, z)で反射した前記散乱波を、y軸上に配列された複数の受信点p2(x’, y’2, z’2)で計測値sa(x’, y’1, y’2, k)として受信し、
y軸上に配列された前記複数の送信点p1(x’, y’1, z’1)及び前記複数の受信点p2(x’, y’2, z’2)を、x’に関する1価関数z’=g(x’)の曲面上を移動させ、
前記計測値sa(x’, y’1, y’2, k)を式(1)より3重フーリエ変換してSa(k’x, k’y1, k’y2, k)を求め、
Figure 0007300077000010

Sa(k’x1, k’x2, k’y1, k’y2, k)に対して固有値x’を有する式(2)で示される演算子を定義し、
Figure 0007300077000011

式(3)より3重逆フーリエ変換して、前記反射率f(x, y, z)を求める、
Figure 0007300077000012

データ処理方法である。
但し、
x’ = x’1 = x’2
z’ = z’1= z’2
kは、伝播する前記波動の波数、
k’x1, k’y1, k’z1は、前記送信点p1(x’1, y’1, z’1)から前記反射点(x, y, z)の間で伝播する前記波動の球面波の波数ベクトルの成分、
k’x2, k’y2, k’z2は、前記反射点(x, y, z)から前記受信点p2(x’2, y’2, z’2)の間で伝播する前記波動の球面波の波数ベクトルの成分、
ky = k’y1 + k’y2, v = k’y1 - k’y2
である。
本発明の第5の観点は、
物体に放射した波動の散乱波を解析する計測システムであって、
送受信部であって、
y軸上に配列された複数の送信点p1(x’, y’1, z’1)から、前記物体に前記波動を放射する送信部と、
前記物体上の反射点(x, y, z)において反射率f(x, y, z)で反射した前記散乱波を、y軸上に配列された複数の受信点p2(x’, y’2, z’2)で計測値sa(x’, y’1, y’2, k)として受信する受信部と、
を有し、
y軸上に配列された前記複数の送信点p1(x’, y’1, z’1)及び前記複数の受信点p2(x’, y’2, z’2)を、x’に関する1価関数z’=g(x’)の曲面上を移動させる送受信部と、
処理装置であって、
前記計測値sa(x’, y’1, y’2, k)を式(1)より3重フーリエ変換してSa(k’x, k’y1, k’y2, k)を求める手順と、
Figure 0007300077000013

Sa(k’x1, k’x2, k’y1, k’y2, k)に対して固有値x’を有する式(2)で示される演算子を定義する手順と、
Figure 0007300077000014

式(3)より3重逆フーリエ変換して、前記反射率f(x, y, z)を求める手順と、
Figure 0007300077000015

を実行する処理装置と、
を有する、計測システムである。
但し、
x’ = x’1 = x’2
z’ = z’1= z’2
kは、伝播する前記波動の波数、
k’x1, k’y1, k’z1は、前記送信点p1(x’1, y’1, z’1)から前記反射点(x, y, z)の間で伝播する前記波動の球面波の波数ベクトルの成分、
k’x2, k’y2, k’z2は、前記反射点(x, y, z)から前記受信点p2(x’2, y’2, z’2)の間で伝播する前記波動の球面波の波数ベクトルの成分、
ky = k’y1 + k’y2, v = k’y1 - k’y2
である。
本発明の第6の観点は、
物体に放射した波動の散乱波を解析するプログラムであって、
計測値sa(x’, y’1, y’2, k)を式(1)より3重フーリエ変換してSa(k’x, k’y1, k’y2, k)を求める手順と、
Figure 0007300077000016

Sa(k’x1, k’x2, k’y1, k’y2, k)に対して固有値x’を有する式(2)で示される演算子を定義する手順と、
Figure 0007300077000017

式(3)より3重逆フーリエ変換して、反射率f(x, y, z)を求める手順と、
Figure 0007300077000018

をコンピュータに実行させるプログラムである。
但し、
x’ = x’1 = x’2
z’ = z’1= z’2
kは、伝播する前記波動の波数、
k’x1, k’y1, k’z1は、送信点p1(x’1, y’1, z’1)から反射点(x, y, z)の間で伝播する前記波動の球面波の波数ベクトルの成分、
k’x2, k’y2, k’z2は、前記反射点(x, y, z)から受信点p2(x’2, y’2, z’2)の間で伝播する前記波動の球面波の波数ベクトルの成分、
ky = k’y1 + k’y2, v = k’y1 - k’y2
である。
本発明の第7の観点は、
物体に放射した波動の散乱波を解析するデータ処理方法であって、
xy平面上に2次元に配列された複数の送信点p1(x’1, y’1, z’1)から、前記物体に前記波動を放射し、
前記物体上の反射点(x, y, z)において反射率f(x, y, z)で反射した前記散乱波を、xy平面上に2次元に配列された複数の受信点p2(x’2, y’2, z’2)で計測値s(x’1, x’2, y’1, y’2, z’1, z’2, k)として受信し、
前記計測値s(x’1, x’2, y’1, y’2, z’1, z’2, k)を式(1)より4重フーリエ変換してS(k’x1, k’x2, k’y1, k’y2, z’1, z’2, k)を求め、
Figure 0007300077000019

式(2)より3重逆フーリエ変換して、前記反射率f(x, y, z)を求める、
Figure 0007300077000020

データ処理方法である。
但し、
z’1= z’2 = 0
kは、伝播する前記波動の波数、
k’x1, k’y1, k’z1は、前記送信点p1(x’1, y’1, z’1)から前記反射点(x, y, z)の間で伝播する前記波動の球面波の波数ベクトルの成分、
k’x2, k’y2, k’z2は、前記反射点(x, y, z)から前記受信点p2(x’2, y’2, z’2)の間で伝播する前記波動の球面波の波数ベクトルの成分、
kx = k’x1 + k’x2, u = k’x1 - k’x2, ky = k’y1 + k’y2, v = k’y1 - k’y2
である。
本発明の第8の観点は、
物体に放射した波動の散乱波を解析する計測システムであって、
送受信部であって、
xy平面上に2次元に配列された複数の送信点p1(x’1, y’1, z’1)から、前記物体に前記波動を放射する送信部と、
前記物体上の反射点(x, y, z)において反射率f(x, y, z)で反射した前記散乱波を、xy平面上に2次元に配列された複数の受信点p2(x’2, y’2, z’2)で計測値s(x’1, x’2, y’1, y’2, z’1, z’2, k)として受信する受信部と、
を有する送受信部と、
処理装置であって、
前記計測値s(x’1, x’2, y’1, y’2, z’1, z’2, k)を式(1)より4重フーリエ変換してS(k’x1, k’x2, k’y1, k’y2, z’1, z’2, k)を求める手順と、
Figure 0007300077000021

式(2)より3重逆フーリエ変換して、前記反射率f(x, y, z)を求める手順と、
Figure 0007300077000022

を実行する処理装置と、
を有する、計測システムである。
但し、
z’1= z’2 = 0
kは、伝播する前記波動の波数、
k’x1, k’y1, k’z1は、前記送信点p1(x’1, y’1, z’1)から前記反射点(x, y, z)の間で伝播する前記波動の球面波の波数ベクトルの成分、
k’x2, k’y2, k’z2は、前記反射点(x, y, z)から前記受信点p2(x’2, y’2, z’2)の間で伝播する前記波動の球面波の波数ベクトルの成分、
kx = k’x1 + k’x2, u = k’x1 - k’x2, ky = k’y1 + k’y2, v = k’y1 - k’y2
である。
本発明の第9の観点は、
物体に放射した波動の散乱波を解析するプログラムであって、
計測値s(x’1, x’2, y’1, y’2, z’1, z’2, k)を式(1)より4重フーリエ変換してS(k’x1, k’x2, k’y1, k’y2, z’1, z’2, k)を求める手順と、
Figure 0007300077000023

式(2)より3重逆フーリエ変換して、反射率f(x, y, z)を求める手順と、
Figure 0007300077000024

をコンピュータに実行させるプログラムである。
但し、
z’1= z’2 = 0
kは、伝播する前記波動の波数、
k’x1, k’y1, k’z1は、送信点p1(x’1, y’1, z’1)から反射点(x, y, z)の間で伝播する前記波動の球面波の波数ベクトルの成分、
k’x2, k’y2, k’z2は、前記反射点(x, y, z)から受信点p2(x’2, y’2, z’2)の間で伝播する前記波動の球面波の波数ベクトルの成分、
kx = k’x1 + k’x2, u = k’x1 - k’x2, ky = k’y1 + k’y2, v = k’y1 - k’y2
である。
本発明の第10の観点は、
物体に放射した波動の散乱波を解析するデータ処理方法であって、
y軸上に配列された複数の送信点p1(x’1, y’1, z’1)から、前記物体に前記波動を放射し、
前記物体上の反射点(x, y, z)において反射率f(x, y, z)で反射した前記散乱波を、y軸上に配列された複数の受信点p2(x’2, y’2, z’2)で計測値s(x’1, x’2, y’1, y’2, z’1, z’2, k)として受信し、
前記計測値s(x’1, x’2, y’1, y’2, z’1, z’2, k)を式(1)より3重フーリエ変換してS(k’x1, k’x2, k’y1, k’y2, z’1, z’2, k)を求め、
Figure 0007300077000025

式(2)より3重逆フーリエ変換して、前記反射率f(x, y, z)を求める、
Figure 0007300077000026

データ処理方法である。
但し、
x’ = x’1 = x’2
z’1= z’2 = 0
kは、伝播する前記波動の波数、
k’x1, k’y1, k’z1は、前記送信点p1(x’1, y’1, z’1)から前記反射点(x, y, z)の間で伝播する前記波動の球面波の波数ベクトルの成分、
k’x2, k’y2, k’z2は、前記反射点(x, y, z)から前記受信点p2(x’2, y’2, z’2)の間で伝播する前記波動の球面波の波数ベクトルの成分、
kx = k’x1 + k’x2, u = k’x1 - k’x2, ky = k’y1 + k’y2, v = k’y1 - k’y2
である。
本発明の第11の観点は、
物体に放射した波動の散乱波を解析する計測システムであって、
送受信部であって、
y軸上に配列された複数の送信点p1(x’1, y’1, z’1)から、前記物体に前記波動を放射する送信部と、
前記物体上の反射点(x, y, z)において反射率f(x, y, z)で反射した前記散乱波を、y軸上に配列された複数の受信点p2(x’2, y’2, z’2)で計測値s(x’1, x’2, y’1, y’2, z’1, z’2, k)として受信する受信部と、
を有する送受信部と、
処理装置であって、
前記計測値s(x’1, x’2, y’1, y’2, z’1, z’2, k)を式(1)より3重フーリエ変換してS(k’x1, k’x2, k’y1, k’y2, z’1, z’2, k)を求める手順と、
Figure 0007300077000027

式(2)より3重逆フーリエ変換して、前記反射率f(x, y, z)を求める手順と、
Figure 0007300077000028

を実行する処理装置と、
を有する、計測システムである。
但し、
x’ = x’1 = x’2
z’1= z’2 = 0
kは、伝播する前記波動の波数、
k’x1, k’y1, k’z1は、前記送信点p1(x’1, y’1, z’1)から前記反射点(x, y, z)の間で伝播する前記波動の球面波の波数ベクトルの成分、
k’x2, k’y2, k’z2は、前記反射点(x, y, z)から前記受信点p2(x’2, y’2, z’2)の間で伝播する前記波動の球面波の波数ベクトルの成分、
kx = k’x1 + k’x2, u = k’x1 - k’x2, ky = k’y1 + k’y2, v = k’y1 - k’y2
である。
本発明の第12の観点は、
物体に放射した波動の散乱波を解析するプログラムであって、
計測値s(x’1, x’2, y’1, y’2, z’1, z’2, k)を式(1)より3重フーリエ変換してS(k’x1, k’x2, k’y1, k’y2, z’1, z’2, k)を求める手順と、
Figure 0007300077000029

式(2)より3重逆フーリエ変換して、反射率f(x, y, z)を求める手順と、
Figure 0007300077000030

をコンピュータに実行させるプログラムである。
但し、
x’ = x’1 = x’2
z’1= z’2 = 0
kは、伝播する前記波動の波数、
k’x1, k’y1, k’z1は、前記送信点p1(x’1, y’1, z’1)から前記反射点(x, y, z)の間で伝播する前記波動の球面波の波数ベクトルの成分、
k’x2, k’y2, k’z2は、前記反射点(x, y, z)から前記受信点p2(x’2, y’2, z’2)の間で伝播する前記波動の球面波の波数ベクトルの成分、
kx = k’x1 + k’x2, u = k’x1 - k’x2, ky = k’y1 + k’y2, v = k’y1 - k’y2
である。
本発明の第13の観点は、
物体に放射した波動の散乱波を解析するデータ処理方法であって、
yz平面に平行な面内における(x’1, y’1)に関する第1の1価関数z’1=g1(x’1, y’1)の曲線上に配列された複数の送信点p1(x’1, y’1, z’1)から、前記物体に前記波動を放射し、
前記物体上の反射点(x, y, z)において反射率f(x, y, z)で反射した前記散乱波を、yz平面に平行な面内における(x’2, y’2)に関する第2の1価関数z’2=g2(x’2, y’2)の曲線上に配列された複数の受信点p2(x’2, y’2, z’2)で計測値sa(x’1, x’2, y’1, y’2, k)として受信し、
前記計測値sa(x’1, x’2, y’1, y’2, k)を式(1)より4重フーリエ変換してSa(k’x1, k’x2, k’y1, k’y2, k)を求め、
Figure 0007300077000031

Sa(k’x1, k’x2, k’y1, k’y2, k)に対して固有値(x’1, y’1, x’2, y’2)を有する式(2)及び式(3)で示される演算子を定義し、
Figure 0007300077000032

式(4)より3重逆フーリエ変換して、前記反射率f(x, y, z)を求める、
Figure 0007300077000033

データ処理方法である。
但し、
kは、伝播する前記波動の波数、
k’x1, k’y1, k’z1は、前記送信点p1(x’1, y’1, z’1)から前記反射点(x, y, z)の間で伝播する前記波動の球面波の波数ベクトルの成分、
k’x2, k’y2, k’z2は、前記反射点(x, y, z)から前記受信点p2(x’2, y’2, z’2)の間で伝播する前記波動の球面波の波数ベクトルの成分、
kx = k’x1 + k’x2, u = k’x1 - k’x2, ky = k’y1 + k’y2, v = k’y1 - k’y2
である。
本発明の第14の観点は、
物体に放射した波動の散乱波を解析する計測システムであって、
送受信部であって、
yz平面に平行な面内における(x’1, y’1)に関する第1の1価関数z’1=g1(x’1, y’1)の曲線上に配列された複数の送信点p1(x’1, y’1, z’1)から、前記物体に前記波動を放射する送信部と、
前記物体上の反射点(x, y, z)において反射率f(x, y, z)で反射した前記散乱波を、yz平面に平行な面内における(x’2, y’2)に関する第2の1価関数z’2=g2(x’2, y’2)の曲線上に配列された複数の受信点p2(x’2, y’2, z’2)で計測値sa(x’1, x’2, y’1, y’2, k)として受信する受信部と、
を有する送受信部と、
処理装置であって、
前記計測値sa(x’1, x’2, y’1, y’2, k)を式(1)より4重フーリエ変換してSa(k’x1, k’x2, k’y1, k’y2, k)を求める手順と、
Figure 0007300077000034

Sa(k’x1, k’x2, k’y1, k’y2, k)に対して固有値(x’1, y’1, x’2, y’2)を有する式(2)及び式(3)で示される演算子を定義する手順と、
Figure 0007300077000035

式(4)より3重逆フーリエ変換して、前記反射率f(x, y, z)を求める手順と、
Figure 0007300077000036

を実行する処理装置と、
を有する、計測システムである。
但し、
kは、伝播する前記波動の波数、
k’x1, k’y1, k’z1は、前記送信点p1(x’1, y’1, z’1)から前記反射点(x, y, z)の間で伝播する前記波動の球面波の波数ベクトルの成分、
k’x2, k’y2, k’z2は、前記反射点(x, y, z)から前記受信点p2(x’2, y’2, z’2)の間で伝播する前記波動の球面波の波数ベクトルの成分、
kx = k’x1 + k’x2, u = k’x1 - k’x2, ky = k’y1 + k’y2, v = k’y1 - k’y2
である。
本発明の第15の観点は、
物体に放射した波動の散乱波を解析するプログラムであって、
計測値sa(x’1, x’2, y’1, y’2, k)を式(1)より4重フーリエ変換してSa(k’x1, k’x2, k’y1, k’y2, k)を求める手順と、
Figure 0007300077000037

Sa(k’x1, k’x2, k’y1, k’y2, k)に対して固有値(x’1, y’1, x’2, y’2)を有する式(2)及び式(3)で示される演算子を定義する手順と、
Figure 0007300077000038

式(4)より3重逆フーリエ変換して、前記反射率f(x, y, z)を求める手順と、
Figure 0007300077000039

をコンピュータに実行させるプログラムである。
但し、
kは、伝播する前記波動の波数、
k’x1, k’y1, k’z1は、送信点p1(x’1, y’1, z’1)から反射点(x, y, z)の間で伝播する前記波動の球面波の波数ベクトルの成分、
k’x2, k’y2, k’z2は、前記反射点(x, y, z)から受信点p2(x’2, y’2, z’2)の間で伝播する前記波動の球面波の波数ベクトルの成分、
kx = k’x1 + k’x2, u = k’x1 - k’x2, ky = k’y1 + k’y2, v = k’y1 - k’y2
である。
本発明の第16の観点は、
物体に放射した波動の散乱波を解析するデータ処理方法であって、
yz平面に平行な面内における(x’1, y’1)に関する第1の1価関数z’1=g1(x’1, y’1)の曲線上に配列された複数の送信点p1(x’1, y’1, z’1)から、前記物体に前記波動を放射し、
前記物体上の反射点(x, y, z)において反射率f(x, y, z)で反射した前記散乱波を、yz平面に平行な面内における(x’2, y’2)に関する第2の1価関数z’2=g2(x’2, y’2)の曲線上に配列された複数の受信点p2(x’2, y’2, z’2)で計測値sa(x’, y’1, y’2, k)として受信し、
前記計測値sa(x’, y’1, y’2, k)を式(1)より3重フーリエ変換してSa(k’x, k’y1, k’y2, k)を求め、
Figure 0007300077000040

Sa(k’x, k’y1, k’y2, k)に対して固有値(x’, y’1, y’2)を有する式(2)及び式(3)で示される演算子を定義し、
Figure 0007300077000041

式(4)より3重逆フーリエ変換して、前記反射率f(x, y, z)を求める、
Figure 0007300077000042

データ処理方法である。
但し、
x’ = x’1 = x’2
kは、伝播する前記波動の波数、
k’x1, k’y1, k’z1は、前記送信点p1(x’1, y’1, z’1)から前記反射点(x, y, z)の間で伝播する前記波動の球面波の波数ベクトルの成分、
k’x2, k’y2, k’z2は、前記反射点(x, y, z)から前記受信点p2(x’2, y’2, z’2)の間で伝播する前記波動の球面波の波数ベクトルの成分、
ky = k’y1 + k’y2, v = k’y1 - k’y2
である。
本発明の第17の観点は、
物体に放射した波動の散乱波を解析する計測システムであって、
送受信部であって、
yz平面に平行な面内における(x’1, y’1)に関する第1の1価関数z’1=g1(x’1, y’1)の曲線上に配列された複数の送信点p1(x’1, y’1, z’1)から、前記物体に前記波動を放射する送信部と、
前記物体上の反射点(x, y, z)において反射率f(x, y, z)で反射した前記散乱波を、yz平面に平行な面内における(x’2, y’2)に関する第2の1価関数z’2=g2(x’2, y’2)の曲線上に配列された複数の受信点p2(x’2, y’2, z’2)で計測値sa(x’, y’1, y’2, k)として受信する受信部と、
を有する送受信部と、
処理装置であって、
前記計測値sa(x’, y’1, y’2, k)を式(1)より3重フーリエ変換してSa(k’x, k’y1, k’y2, k)を求める手順と、
Figure 0007300077000043

Sa(k’x, k’y1, k’y2, k)に対して固有値(x’, y’1, y’2)を有する式(2)及び式(3)で示される演算子を定義する手順と、
Figure 0007300077000044

式(4)より3重逆フーリエ変換して、前記反射率f(x, y, z)を求める手順と、
Figure 0007300077000045

を実行する処理装置と、
を有する、計測システムである。
但し、
x’ = x’1 = x’2
kは、伝播する前記波動の波数、
k’x1, k’y1, k’z1は、前記送信点p1(x’1, y’1, z’1)から前記反射点(x, y, z)の間で伝播する前記波動の球面波の波数ベクトルの成分、
k’x2, k’y2, k’z2は、前記反射点(x, y, z)から前記受信点p2(x’2, y’2, z’2)の間で伝播する前記波動の球面波の波数ベクトルの成分、
ky = k’y1 + k’y2, v = k’y1 - k’y2
である。
本発明の第18の観点は、
物体に放射した波動の散乱波を解析するプログラムであって、
計測値sa(x’, y’1, y’2, k)を式(1)より3重フーリエ変換してSa(k’x, k’y1, k’y2, k)を求める手順と、
Figure 0007300077000046

Sa(k’x, k’y1, k’y2, k)に対して固有値(x’, y’1, y’2)を有する式(2)及び式(3)で示される演算子を定義する手順と、
Figure 0007300077000047

式(4)より3重逆フーリエ変換して、前記反射率f(x, y, z)を求める手順と、
Figure 0007300077000048

をコンピュータに実行させるプログラムである。
但し、
x’ = x’1 = x’2
kは、伝播する前記波動の波数、
k’x1, k’y1, k’z1は、送信点p1(x’1, y’1, z’1)から反射点(x, y, z)の間で伝播する前記波動の球面波の波数ベクトルの成分、
k’x2, k’y2, k’z2は、反射点(x, y, z)から前記受信点p2(x’2, y’2, z’2)の間で伝播する前記波動の球面波の波数ベクトルの成分、
ky = k’y1 + k’y2, v = k’y1 - k’y2
である。
本発明のデータ処理方法、計測システム、及び、プログラムによれば、フーリエ変換を利用した合成開口処理において、曲面形状を有する構造物に対しても、シンプルで演算時間を短くすることができる。
第1実施形態のレーダ装置の構成を示す図 図1に示すアレイアンテナの構成を示す図 第1実施形態のアレイアンテナと測定対象物との位置関係を説明する図 第1実施形態のデータ処理方法を示すフローチャート 第2実施形態のアレイアンテナと測定対象物との位置関係を説明する図 第2実施形態のデータ処理方法を示すフローチャート (a)は、水平面計測の計測レイアウト図、(b)は、曲面計測1の計測レイアウト図、(c)は、曲面計測2の計測レイアウト図 水平面計測の計測レイアウトにより、第1実施形態のデータ処理方法でシミュレーションした点ターゲット (a)は、曲面計測1の計測レイアウトにより、第1実施形態のデータ処理方法でシミュレーションした点ターゲット、(b)は、曲面計測1の計測レイアウトにより、第2実施形態のデータ処理方法でシミュレーションした点ターゲット (a)は、曲面計測2の計測レイアウトにより、第1実施形態のデータ処理方法でシミュレーションした点ターゲット、(b)は、曲面計測2の計測レイアウトにより、第2実施形態のデータ処理方法でシミュレーションした点ターゲット 第3実施形態のアレイアンテナと測定対象物との位置関係を説明する図 第3実施形態のデータ処理方法を示すフローチャート 第4実施形態のアレイアンテナと測定対象物との位置関係を説明する図 第4実施形態のデータ処理方法を示すフローチャート 第5実施形態のアレイアンテナと測定対象物との位置関係を説明する図 第5実施形態のデータ処理方法を示すフローチャート 第6実施形態のアレイアンテナと測定対象物との位置関係を説明する図 第6実施形態のデータ処理方法を示すフローチャート (a)は、水平面計測の計測レイアウト図、(b)は、曲面計測1の計測レイアウト図、(c)は、曲面計測2の計測レイアウト図 水平面計測の計測レイアウトにより、第5実施形態のデータ処理方法でシミュレーションした点ターゲット (a)は、曲面計測1の計測レイアウトにより、第5実施形態のデータ処理方法でシミュレーションした点ターゲット、(b)は、曲面計測1の計測レイアウトにより、第6実施形態のデータ処理方法でシミュレーションした点ターゲット (a)は、曲面計測2の計測レイアウトにより、第5実施形態のデータ処理方法でシミュレーションした点ターゲット、(b)は、曲面計測2の計測レイアウトにより、第6実施形態のデータ処理方法でシミュレーションした点ターゲット 第7実施形態のアレイアンテナと測定対象物との位置関係を説明する図 第7実施形態のデータ処理方法を示すフローチャート
<第1実施形態>
以下、第1実施形態のデータ処理方法、計測システム、及び、プログラムについて、詳細に説明する。図1は、本実施形態のレーダ装置の構成を示す。図2は、図1に示すアレイアンテナの構成を示す。図3は、本実施形態のアレイアンテナと測定対象物との位置関係を説明する図である。本実施形態では、電磁波を空間に放射する波動として説明するが、電磁波の代わりにX線や超音波等の空間中に伝播する波動を用いてもよい。
本実施形態の計測システム1は、送受信部と、処理装置と、を有する。処理装置は、送受信部と一体に設けられてもよいし、送受信部とネットワークで接続された別の場所に設けられてもよい。以下の実施形態では、処理装置が送受信部と一体に設けられる例を説明する。
図1に示す本実施形態のレーダ装置60は、送信用アレイアンテナ及び受信用アレイアンテナ(送受信部)を用いて、電磁波の周波数を掃引しながら、電磁波を送信アンテナから放射する。そして、レーダ装置60は、測定対象物の反射波を受信アンテナで受信して、計測データs(x’,y’,z’,k)を得る。計測データs(x’,y’,z’,k)は、x座標成分、y座標成分、及びz座標成分と電磁波の周波数とを変数とするデータである。
レーダ装置60は、計測ユニット61と、データ処理ユニット(処理装置)66と、画像表示ユニット68とを有する。計測ユニット61は、送信用アレイアンテナ50と、受信用アレイアンテナ52と、高周波スイッチ58,59と、高周波回路62と、システム制御回路64とを有する。レーダ装置60は、10MHz以上、例えば10~20GHzの電磁波を放射するが、電磁波の周波数は、特に制限されない。
図2に示されるように、送信用アレイアンテナ50は、一方向に配列された複数の送信アンテナ10aを有する。各送信アンテナ10aは、測定対象物に向けて電磁波を放射する。受信用アレイアンテナ52は、送信アンテナ10aの配列方向に沿って配列された複数の受信アンテナ10bを有する。各受信アンテナ10bは、測定対象物から反射した電磁波を受信する。
送信用アレイアンテナ50の送信アンテナ10aと、受信用アレイアンテナ52の受信アンテナ10bは、一平面上に配置される。この平面に測定対象物が対向するように、送信用アレイアンテナ50と受信用アレイアンテナ52が配置される。
データ処理ユニット66は、複数の送信アンテナ10aによる測定対象物に向けた送信と、複数の受信アンテナ10bによる受信とによって得られる複数の計測データを処理し、測定対象物に関する画像データを算出する。本実施形態の送信アンテナ10a及び受信アンテナ10bは、基板に平面的にアンテナパターンが形成された平面アンテナであるが、平面アンテナに制限されない。
送信用アレイアンテナ50と受信用アレイアンテナ52は、測定対象物の面に平行に移動する。すなわち、送信用アレイアンテナ50と受信用アレイアンテナ52は、測定対象物の表面に沿って走査しながら計測する。送信用アレイアンテナ50と受信用アレイアンテナ52が移動するとき、システム制御回路64は、高周波回路62の動作を制御する。具体的には、送信用アレイアンテナ50と受信用アレイアンテナ52の移動距離の単位長さ毎に、送信アンテナ10aを高周波スイッチ58により切り替えつつ、電磁波を放射するように、システム制御回路64は、高周波回路62の動作を制御する。
レーダ装置60は、エンコーダ69を有する。エンコーダ69は、一定の移動距離ごとにパルス信号を発生する。エンコーダ69は、送信用アレイアンテナ50及び受信用アレイアンテナ52の移動を感知する。
このとき、個々の送信アンテナ10aから電磁波の放射が行われる度に、高周波スイッチ59は、複数の受信アンテナ10bを順次切り替えて、各受信アンテナ10bに受信させる。
なお、送信用アレイアンテナ50から放射される電磁波の周波数を、一定の時間に、例えば10~20GHzの範囲で、設定された周波数間隔で掃引して、電磁波が放射される。したがって、高周波回路62から得られる計測データは送信アンテナ10aの送信した位置と、受信アンテナ10bの受信した位置と、周波数と、ターゲットの位置とによって値が定まるデータである。
このとき、送信アンテナ10aから放射された電磁波が測定対象物で反射したときの電磁波の反射波を、電磁波を放射した送信アンテナ10aに最も近い受信アンテナ10bで受信するように、高周波スイッチ59の動作が制御される。受信用マイクロ波増幅器(RFアンプ)は、送信する送信アンテナ10aと受信する受信アンテナ10bの対毎にゲインを変化させるように設定される場合がある。このとき、高周波回路62は、送信アンテナ10aと受信アンテナ10bの対の選択に応じてゲインを切り替える可変ゲイン増幅機能を有する。これにより、測定対象物中の欠陥等の検査可能な深度を大きくできる。
本実施形態では、送信アンテナ10aと受信アンテナ10bの配列方向は平行であり、図2に示すように、配列方向をy方向とする。一方、送信用アレイアンテナ50と受信用アレイアンテナ52の移動方向(走査方向)を、x方向とする。送信用アレイアンテナ50と受信用アレイアンテナ52からみて、測定対象物のある方向(電磁波の送信方向)をz方向とする。
なお、送信用アレイアンテナ50と受信用アレイアンテナ52の移動方向(走査方向)をy方向としてもよい。すなわち、送信アンテナ10aと受信アンテナ10bの配列方向と同じ方向に、移動(走査)してもよい。
また、送信用アレイアンテナ50が1つの送信アンテナ10aのみを有し、受信用アレイアンテナ52が複数の受信アンテナ10bを有してもよい。この場合も、送信用アレイアンテナ50と受信用アレイアンテナ52の移動方向(走査方向)をy方向としてもよい。すなわち、受信アンテナ10bの配列方向と同じ方向に、移動(走査)してもよい。
データ処理ユニット66は、送信用アレイアンテナ50及び受信用アレイアンテナ52による電磁波の送受信によって得られる計測データs(x’,y’,z’,k)を処理して、測定対象物の内部を表す画像データを作成する。データ処理ユニット66は、例えばコンピュータにより構成され、記憶部66aに記憶されているプログラムを呼び出して起動する。これにより、データ処理ユニット66の機能を発揮できる。すなわち、データ処理ユニット66は、ソフトウェアモジュールで構成される。画像表示ユニット68は、作成された画像データを用いて、測定対象物の内部の画像を表示する。
図2は、送信用アレイアンテナ50と受信用アレイアンテナ52を模式的に示す。送信アンテナ10aと受信アンテナ10bは、x方向の位置がΔLだけずれているが、以降の説明では、送信アンテナ10aと受信アンテナ10bのx方向の位置は、送信アンテナ10aと受信アンテナ10bの間の中間の丸印の点にあるものする。この丸印の点を、送受信点と呼ぶ。
なお、送信アンテナ10aと受信アンテナ10bのy方向のずれが無い場合もある。すなわち、Δy=0となる場合もある。また、送信アンテナ10aと受信アンテナ10bが共有される場合もある。すなわち、Δy=0、ΔL=0となる場合もある。
したがって、測定対象物と送信用アレイアンテナ50と受信用アレイアンテナ52との位置関係は、図3に示すように表すことができる。
ここで、送受信点の座標をp(x’,y’,z’)とする。測定対象物の反射点(x,y,z)における反射率をf(x,y,z)とする。送受信点p(x’,y’,z’)における計測データをs(x’,y’,z’,k)とする。真空中の電磁波の伝播波長をλとする。媒質の比誘電率をεとする。伝播する電磁波の波数をkとする。
このとき、送受信点p(x’,y’,z’)における計測データs(x’,y’,z’,k)は、以下の式で表せる。
Figure 0007300077000049

但し、
Figure 0007300077000050

である。
式(1-1)では、電磁波を球面波で表しており、距離減衰は省略されている。この距離減衰は、以降の処理を行う上で影響が小さいため、省略されている。式(1-1)中の二段目の式の被積分関数の指数部をフーリエ変換の表記で表すと、以下の式となる。これは、式(1-1)の往復球面波を3次元の平面波に分解することに等しい。
Figure 0007300077000051

ここで、(k,k,k)は、送受信点p(x’,y’,z’)と反射点(x,y,z)の間で伝播する波動の往復球面波の波数ベクトルの成分である。但し、
Figure 0007300077000052

を満たす。
以下、式(1-3)に基づいて、計測データs(x’,y’,z’,k)から反射率f(x,y,z)を導出する。まず、式(1-3)を以下のように整理する。
Figure 0007300077000053
ここで、{ }の内側の積分は、(x,y,z)に関する3重フーリエ変換である。また、[ ]の内側の積分は、(k,k)に関する2重逆フーリエ変換である。そこで、式(1-5)の両辺を(x’,y’)に関して2重フーリエ変換を行う。関数f(x,y,z)の3重フーリエ変換後の関数をF(k,k,k)とする。計測データs(x’,y’,z’,k)の2重フーリエ変換後の関数をS(k,k,z’,k)とする。このとき、式(1-5)は、以下の式で表される。
Figure 0007300077000054
式(1-6)の2行目の式の両辺を(k,k,k)について3重逆フーリエ変換すると、反射率f(x,y,z)が以下のように得られる。
Figure 0007300077000055
ここで、本実施形態では、図3に示すように、送受信点p(x’,y’,z’)をxy平面に配置し、z’=0となるため、式(1-7)は以下のように表せる。
Figure 0007300077000056

Figure 0007300077000057
以上のように、データ処理ユニット66は、計測データs(x’,y’,z’,k)に基づいて、反射率f(x,y,z)を求める。
以下、図4を参照して、本実施形態のデータ処理方法、及び、プログラムについて説明する。図4は、本実施形態のデータ処理方法を示すフローチャートである。
まず、計測ユニット61が計測データs(x’,y’,0,k)を取得する(ステップS1-1)。そして、データ処理ユニット66は、計測データs(x’,y’,0,k)に対して、ヒルベルト変換を行う(ステップS1-2)。これにより、各送受信点における周波数データの虚数成分が得られる。
次に、データ処理ユニット66は、計測データs(x’,y’,0,k)に対して、(x’,y’)に関する2重フーリエ変換を行う(ステップS1-3)。これにより、式(1-6)に示されるように、S(k,k,0,k)が得られる。
次に、データ処理ユニット66は、S(k,k,0,k)に対して、変数置換を行う(ステップS1-4)。具体的には、式(1-4)を用いて、(k,k,k)の関数を(k,k,k)の関数にする。これにより、S(k,k,k)が得られる。
次に、データ処理ユニット66は、S(k,k,k)に対して、(k,k,k)に対して3重逆フーリエ変換を行う(ステップS1-5)。これにより、式(1-8)に示されるように、反射率f(x,y,z)が得られる。
記憶部66aは、本実施形態のデータ処理方法を実行するためのプログラムを記憶する。記憶部66aに記憶されたプログラムは、データ処理ユニット66に、本実施形態のデータ処理方法を実行させる。
<第2実施形態>
以下、第2実施形態のデータ処理方法、計測システム、及び、プログラムについて、詳細に説明する。第1実施形態の送信用アレイアンテナ50及び受信用アレイアンテナ52は、一方向(図3ではy方向)に配列されるが、本実施形態は、送信用アレイアンテナ50及び受信用アレイアンテナ52の配列が異なる。本実施形態の送信用アレイアンテナ50及び受信用アレイアンテナ52は、曲線状に配置される。具体的には、送受信点p(x’,y’,z’)は、yz平面に平行な面内における(x’,y’)に関する1価関数z’=g(x’,y’)の曲線上に配列される。
本実施形態では、図5に示すように、半径Rの半円筒計測曲面を表す以下の式で表される関数で説明する。
Figure 0007300077000058

なお、関数g(x’,y’)は、(x’,y’)に関する任意の1価関数でよい。
第1実施形態の式(1-5)は、任意の送受信点p(x’,y’,z’)に関する式である。
Figure 0007300077000059

そのため、以下、式(1-5)に式(2-1)を代入するところから始めると、以下の式が得られる。
Figure 0007300077000060
式(2-2)の左辺は(x’,y’,k)の関数となるため、以下の式のように書き換えられる。
Figure 0007300077000061
ここで、{ }の内側の積分は、(x,y,z)に関する3重フーリエ変換である。また、[ ]の内側の積分は、(k,k)に関する2重逆フーリエ変換である。そこで、式(2-3)の両辺を(x’,y’)に関して2重フーリエ変換を行う。関数f(x,y,z)の3重フーリエ変換後の関数をF(k,k,k)とする。計測データs(x’,y’,k)の2重フーリエ変換後の関数をS(k,k,k)とする。このとき、式(2-3)は、以下の式で表される。
Figure 0007300077000062
式(2-4)の2行目の式の両辺を(k,k,k)について3重逆フーリエ変換すると、反射率f(x,y,z)が以下のように得られる。
Figure 0007300077000063
ここで、(x’,y’)に関して、以下の演算子を定義する。
Figure 0007300077000064

式(2-6)の演算子は、S(k,k,k)に対して、(k,k,k)空間における(x’,y’)の固有値を有する。
式(2-6)を式(2-5)に代入することにより、反射率f(x,y,z)が以下のように得られる。
Figure 0007300077000065

Figure 0007300077000066
以上のように、データ処理ユニット66は、計測データs(x’,y’,z’,k)に基づいて、反射率f(x,y,z)を求める。
以下、図6を参照して、本実施形態のデータ処理方法、及び、プログラムについて説明する。図6は、本実施形態のデータ処理方法を示すフローチャートである。
まず、計測ユニット61が計測データs(x’,y’,z’,k)を取得する(ステップS2-1)。そして、データ処理ユニット66は、計測データs(x’,y’,z’,k)を整理する(ステップS2-2)。これにより、計測データs(x’,y’,k)が得られる。
そして、データ処理ユニット66は、計測データs(x’,y’,k)に対して、ヒルベルト変換を行う(ステップS2-3)。これにより、各送受信点における周波数データの虚数成分が得られる。
次に、データ処理ユニット66は、計測データs(x’,y’,k)に対して、(x’,y’)に関する2重フーリエ変換を行う(ステップS2-4)。これにより、式(2-4)に示されるように、S(k,k,k)が得られる。
次に、データ処理ユニット66は、計測データs(x’,y’,k)とS(k,k,k)から、式(2-6)で表される演算子を得る(ステップS2-5)。
次に、データ処理ユニット66は、以下の式に対して、変数置換を行う(ステップS2-6)。
Figure 0007300077000067

これにより、S(k,k,k)が得られる。
次に、データ処理ユニット66は、S(k,k,k)に対して、(k,k,k)に関する3重逆フーリエ変換を行う(ステップS2-7)。これにより、式(2-7)に示されるように、反射率f(x,y,z)が得られる。
記憶部66aは、本実施形態のデータ処理方法を実行するためのプログラムを記憶する。記憶部66aに記憶されたプログラムは、データ処理ユニット66に、本実施形態のデータ処理方法を実行させる。
(シミュレーション結果)
以下、第1実施形態のデータ処理方法と、第2実施形態のデータ処理方法をコンピュータシミュレーションした結果について説明する。シミュレーション条件は、以下の通りである。
・使用周波数帯域fmin~fmax:DC~20GHz
・中心周波数fc(波長λc):10GHz(30mm)
・走査方向の計測間隔Δx:4mm
・走査方向の計測ポイント数:256
・走査方向の計測幅xmax:1024mm(4mm×256)
・アレイアンテナ方向の計測間隔Δy(送受点同一):3.75mm
・アレイアンテナ方向の計測ポイント数:128
・アレイアンテナ方向の計測幅ymax:480mm(3.75mm×128)
・最大深さzmax:476mm
・媒質の比誘電率ε:1
・点ターゲット座標(単位:mm):(512, 240, 50), (512, 240, 100) , (512, 240, 200) , (512, 240, 400)
・水平面計測:z’=0
・曲面計測1(単位:m):
Figure 0007300077000068

・曲面計測2(単位:m):
Figure 0007300077000069
図7(a)は、水平面計測の計測レイアウト図を示す。図7(b)は、曲面計測1の計測レイアウト図を示す。図7(c)は、曲面計測2の計測レイアウト図を示す。図8は、水平面計測の計測レイアウトにより、第1実施形態のデータ処理方法でシミュレーションした点ターゲットを示す。図9(a)は、曲面計測1の計測レイアウトにより、第1実施形態のデータ処理方法でシミュレーションした点ターゲットを示す。図9(b)は、曲面計測1の計測レイアウトにより、第2実施形態のデータ処理方法でシミュレーションした点ターゲットを示す。図10(a)は、曲面計測2の計測レイアウトにより、第1実施形態のデータ処理方法でシミュレーションした点ターゲットを示す。図10(b)は、曲面計測2の計測レイアウトにより、第2実施形態のデータ処理方法でシミュレーションした点ターゲットを示す。
図7(a)に示す水平面計測の計測レイアウトを用いて、4点の点ターゲットを第1実施形態のデータ処理方法の式(1-8)でシミュレーションを行った。その結果を図8に示す。図8では、4点の点ターゲットが収束した3次元画像が確認できる。図8の結果から、式(1-8)により、水平面計測の計測レイアウトから良好な3次元画像が得られることが分かる。
次に、図7(b)に示す曲面計測1の計測レイアウトを用いて、4点の点ターゲットを第1実施形態のデータ処理方法の式(1-8)でシミュレーションを行った。その結果を、図9(a)に示す。図9(a)では、4点の点ターゲットが図7(b)に示される曲面計測1の計測レイアウトと同じ方向に広がった3次元画像が確認できる。図9(a)の結果から、式(1-8)では、曲面計測1の計測レイアウトに対して良好な3次元画像が得られないことが分かる。
次に、図7(b)に示す曲面計測1の計測レイアウトを用いて、4点の点ターゲットを第2実施形態のデータ処理方法の式(2-7)でシミュレーションを行った。その結果を、図9(b)に示す。図9(b)では、4点の点ターゲットが収束した3次元画像が確認できる。図9(b)の結果から、式(2-7)により、曲面計測1の計測レイアウトから良好な3次元画像が得られることが分かる。
次に、図7(c)に示す曲面計測2の計測レイアウトを用いて、4点の点ターゲットを第1実施形態のデータ処理方法の式(1-8)でシミュレーションを行った。その結果を、図10(a)に示す。図10(a)では、4点の点ターゲットが図7(c)に示される曲面計測2の計測レイアウトと同じ方向に広がった3次元画像が確認できる。図10(a)の結果から、式(1-8)では、曲面計測2の計測レイアウトに対して良好な3次元画像が得られないことが分かる。
次に、図7(c)に示す曲面計測2の計測レイアウトを用いて、4点の点ターゲットを第2実施形態のデータ処理方法の式(2-7)でシミュレーションを行った。その結果を、図10(b)に示す。図10(b)では、4点の点ターゲットが収束した3次元画像が確認できる。図10(b)の結果から、式(2-7)により、曲面計測2の計測レイアウトから良好な3次元画像が得られることが分かる。
図9(a)と図9(b)の結果、及び、図10(a)と図10(b)の結果から、式(2-6)で定義される演算子を式(2-7)の指数部に入れたことにより、曲面計測1の計測レイアウトに対応した反射率f(x,y,z)が得られることが確認された。
<第3実施形態>
以下、第3実施形態のデータ処理方法、計測システム、及び、プログラムについて、詳細に説明する。第1実施形態の送信用アレイアンテナ50及び受信用アレイアンテナ52は、一方向(図3ではy方向)に配列されるが、本実施形態は、送信用アレイアンテナ50及び受信用アレイアンテナ52の配列が異なる。本実施形態の送信用アレイアンテナ50及び受信用アレイアンテナ52は、平面状に配置される。
また、第1実施形態では、送信点と受信点の座標をいずれもp(x’,y’,z’)としたが、本実施形態では、送信点と受信点の座標が異なる。本実施形態では、図11に示すように、送信点p(x’,y’,z’)、受信点p(x’,y’,z’)が、xy平面に配列される。
ここで、測定対象物の反射点(x,y,z)における反射率をf(x,y,z)とする。送信点p(x’,y’,z’)及び受信点p(x’,y’,z’)における計測データをs(x’,x’,y’,y’,z’,z’,k)とする。真空中の電磁波の伝播波長をλとする。媒質の比誘電率をεとする。伝播する電磁波の波数をkとする。
このとき、計測データs(x’,x’,y’,y’,z’,z’,k)は、以下の式で表せる。
Figure 0007300077000070

但し、
Figure 0007300077000071

である。
式(3-1)では、電磁波を球面波で表しており、距離減衰は省略されている。この距離減衰は、以降の処理を行う上で影響が小さいため、省略されている。式(3-1)中の被積分関数の指数部をフーリエ変換の表記で表すと、以下の式となる。これは、式(3-1)の球面波を3次元の平面波に分解することに等しい。
Figure 0007300077000072

ここで、(k’x1,k’y1,k’z1)は、送信点から反射点までの間で伝搬する波動の球面波の波数ベクトルの成分である。また、(k’x2,k’y2,k’z2)は、反射点から受信点までの間で伝搬する波動の球面波の波数ベクトルの成分である。但し、
Figure 0007300077000073

を満たす。
以下、式(3-3)に基づいて、s(x’,x’,y’,y’,z’,z’,k)から反射率f(x,y,z)を導出する。まず、式(3-3)の両辺を(x’,x’,y’,y’)に関して4重フーリエ変換を行う。
Figure 0007300077000074
式(3-5)の左辺を以下の式(3-6)のように書き換えて整理する。
Figure 0007300077000075

すると、式(3-5)は、式(3-7)で表される。
Figure 0007300077000076
式(3-7)の両辺に以下の積分を行う。
Figure 0007300077000077
ここで、以下の変数置換を行う。
Figure 0007300077000078

Figure 0007300077000079

Figure 0007300077000080
ここで、式(3-9)、式(3-10)から、以下の式が得られる。
Figure 0007300077000081

Figure 0007300077000082
この変数置換でのヤコビアンの絶対値|J|は式(3-12)、式(3-13)より以下の式でそれぞれ与えられる。
Figure 0007300077000083

Figure 0007300077000084
式(3-9)、式(3-10)、式(3-14)、式(3-15)を式(3-8)に代入して変数置換を行うと、以下の式が得られる。
Figure 0007300077000085
ここで、式(3-16)の2行目右辺の(u,v)に関する積分は定数となるため、省略した。式(3-16)の両辺に(k,k,k)について3重逆フーリエ変換を行うと、反射率f(x,y,z)が以下のように得られる。
Figure 0007300077000086
式(3-17)を解くために、(k’z1,k’z2,k)を(k’x1,k’x2,k’y1,k’y2,k)又は(k,u,k,v,k)で表す必要がある。
式(3-4)、式(3-11)を用いて整理し、また、送信点と受信点がいずれも原点を通るxy平面上に位置する場合、z’=z’=0となるため、式(3-17)は以下のように表せる。
Figure 0007300077000087

Figure 0007300077000088
以上のように、データ処理ユニット66は、計測データs(x’,x’,y’,y’,z’,z’,k)に基づいて、反射率f(x,y,z)を求める。
以下、図12を参照して、本実施形態のデータ処理方法、及び、プログラムについて説明する。図12は、本実施形態のデータ処理方法を示すフローチャートである。
まず、計測ユニット61が計測データs(x’,x’,y’,y’,z’,z’,k)を取得する(ステップS3-1)。そして、データ処理ユニット66は、計測データs(x’,x’,y’,y’,z’,z’,k)に対して、ヒルベルト変換を行う(ステップS3-2)。これにより、各計測点における周波数データの虚数成分が得られる。
次に、データ処理ユニット66は、計測データs(x’,x’,y’,y’,z’,z’,k)に対して、(x’,x’,y’,y’)に関する4重フーリエ変換を行う(ステップS3-3)。これにより、式(3-6)に示されるように、S(k’x1,k’x2,k’y1,k’y2,0,0,k)が得られる。
次に、データ処理ユニット66は、S(k’x1,k’x2,k’y1,k’y2,0,0,k)に対して、変数置換を行う(ステップS3-4)。具体的には、式(3-9)、式(3-10)、式(3-14)、式(3-15)を用いて、(k’x1,k’x2,k’y1,k’y2,k)の関数を(k,k,k)の関数にする。これにより、S(k,k,k)が得られる。
次に、データ処理ユニット66は、S(k,k,k)に対して、(k,k,k)に対して3重逆フーリエ変換を行う(ステップS3-5)。これにより、式(3-18)に示されるように、反射率f(x,y,z)が得られる。
記憶部66aは、本実施形態のデータ処理方法を実行するためのプログラムを記憶する。記憶部66aに記憶されたプログラムは、データ処理ユニット66に、本実施形態のデータ処理方法を実行させる。
<第4実施形態>
以下、第4実施形態のデータ処理方法、計測システム、及び、プログラムについて、詳細に説明する。第3実施形態の送信用アレイアンテナ50及び受信用アレイアンテナ52は、平面状に配列されるが、本実施形態は、送信用アレイアンテナ50及び受信用アレイアンテナ52の配列が異なる。本実施形態の送信用アレイアンテナ50及び受信用アレイアンテナ52は、曲面状に配置される。具体的には、送信点p(x’,y’,z’)は、(x’,y’)に関する1価関数z’=g(x’,y’)の曲線上に配列される。受信点p(x’,y’,z’)は、(x’,y’)に関する1価関数z’=g(x’,y’)の曲線上に配列される。
本実施形態では、図13に示すように、半径Rの半円筒計測曲面を表す以下の式で表される関数で説明する。
Figure 0007300077000089

なお、関数g(x’,y’)は、(x’,y’)に関する任意の1価関数でよい。また、関数g(x’,y’)は、(x’,y’)に関する任意の1価関数でよい。
第3実施形態の式(3-3)は、任意の送信点p(x’,y’,z’)、受信点p(x’,y’,z’)に関する式である。そのため、式(3-3)に式(4-1)を代入すると、以下の式が得られる。
Figure 0007300077000090

式(4-2)の右辺は、(x’,x’,y’,y’,k)に関する関数であるため、整理して以下の式(4-3)で表す。
Figure 0007300077000091
ここで、s(x’,x’,y’,y’,k)の4重フーリエ変換後の関数をS(k’x1,k’x2,k’y1,k’y2,k’)とする。このとき、式(4-3)は以下の式で表される。
Figure 0007300077000092
ここで、式(4-1)~式(4-4)を式(3-17)に代入すると、反射率f(x,y,z)が以下のように得られる。
Figure 0007300077000093
ここで、(x’,y’)、(x’,y’)に関して、以下の演算子を定義する。
Figure 0007300077000094

Figure 0007300077000095
式(4-6)、式(4-7)の演算子は、S(k’x1,k’x2,k’y1,k’y2,k’)に対して、(k’x1,k’x2,k’y1,k’y2,k’)空間における(x’,x’,y’,y’)の固有値を有する。
式(4-6)、式(4-7)を式(4-5)に代入することにより、反射率f(x,y,z)が以下のように得られる。
Figure 0007300077000096
以上のように、データ処理ユニット66は、計測データs(x’,x’,y’,y’,z’,z’,k)に基づいて、反射率f(x,y,z)を求める。
以下、図14を参照して、本実施形態のデータ処理方法、及び、プログラムについて説明する。図14は、本実施形態のデータ処理方法を示すフローチャートである。
まず、計測ユニット61が計測データs(x’,x’,y’,y’,z’,z’,k)を取得する(ステップS4-1)。そして、データ処理ユニット66は、計測データs(x’,x’,y’,y’,z’,z’,k)を整理する(ステップS4-2)。これにより、計測データs(x’,x’,y’,y’,k)が得られる。
そして、データ処理ユニット66は、計測データs(x’,x’,y’,y’,k)に対して、ヒルベルト変換を行う(ステップS4-3)。これにより、各計測点における周波数データの虚数成分が得られる。
次に、データ処理ユニット66は、計測データs(x’,x’,y’,y’,k)に対して、(x’,x’,y’,y’)に関する4重フーリエ変換を行う(ステップS4-4)。これにより、式(4-4)に示されるように、S(k’x1,k’x2,k’y1,k’y2,k’)が得られる。
次に、データ処理ユニット66は、計測データs(x’,x’,y’,y’,k)とS(k’x1,k’x2,k’y1,k’y2,k’)から、式(4-6)、式(4-7)で表される演算子を得る(ステップS4-5)。
次に、データ処理ユニット66は、以下の式に対して、変数置換を行う(ステップS4-6)。
Figure 0007300077000097

これにより、S(k,k,k)が得られる。
次に、データ処理ユニット66は、S(k,k,k)に対して、(k,k,k)に対して3重逆フーリエ変換を行う(ステップS4-7)。これにより、式(4-8)に示されるように、反射率f(x,y,z)が得られる。
記憶部66aは、本実施形態のデータ処理方法を実行するためのプログラムを記憶する。記憶部66aに記憶されたプログラムは、データ処理ユニット66に、本実施形態のデータ処理方法を実行させる。
<第5実施形態>
以下、第5実施形態のデータ処理方法、計測システム、及び、プログラムについて、詳細に説明する。第3実施形態では、送信用アレイアンテナ50及び受信用アレイアンテナ52は、平面状に配置されるが、本実施形態は、送信用アレイアンテナ50及び受信用アレイアンテナ52の配列が異なる。本実施形態の送信用アレイアンテナ50及び受信用アレイアンテナ52は、直線状に配置される。
具体的には、本実施形態では、送信アンテナ10a及び受信アンテナ10bは、図15に示すように、y方向に配列される。送信用アレイアンテナ50及び受信用アレイアンテナ52の移動方向(走査方向)を、x方向とする。送信用アレイアンテナ50と受信用アレイアンテナ52からみて、測定対象物のある方向(電磁波の送信方向)をz方向とする。
なお、送信用アレイアンテナ50及び受信用アレイアンテナ52の移動方向(走査方向)をy方向としてもよい。
したがって、測定対象物と送信用アレイアンテナ50と受信用アレイアンテナ52との位置関係は、図15に示すように表すことができる。
ここで、送信点の座標をp(x’,y’,z’)、受信点の座標をp(x’,y’,z’)とする。測定対象物の反射点(x,y,z)における反射率をf(x,y,z)とする。p(x’,y’,z’)における計測データをs(x’,x’,y’,y’,z’,z’,k)とする。真空中の電磁波の伝播波長をλとする。媒質の比誘電率をεとする。伝播する電磁波の波数をkとする。
このとき、計測データs(x’,x’,y’,y’,z’,z’,k)は、以下の式で表せる。
Figure 0007300077000098

但し
Figure 0007300077000099

である。
式(5-1)では、電磁波を球面波で表しており、距離減衰は省略されている。この距離減衰は、以降の処理を行う上で影響が小さいため、省略されている。式(5-1)中の二段目の式の被積分関数の指数部をフーリエ変換の表記で表すと、以下の式となる。これは、式(5-1)の球面波を3次元の平面波に分解することに等しい。
Figure 0007300077000100

ここで、(k’x1,k’y1,k’z1)は、送信点から反射点までの間で伝搬する波動の球面波の波数ベクトルの成分である。また、(k’x2,k’y2,k’z2)は、反射点から受信点までの間で伝搬する波動の球面波の波数ベクトルの成分である。但し、
Figure 0007300077000101

を満たす。
ここで、送信点p(x’,y’,z’)と受信点p(x’,y’,z’)のx座標が等しいことから、x’=x’=x’とすると、式(5-3)は以下の式で表される。
Figure 0007300077000102
ここで、以下の変数置換を行う。
Figure 0007300077000103

式(5-6)から以下の式が得られる。
Figure 0007300077000104
式(5-7)からヤコビアンの絶対値を計算すると、以下の式が得られる。
Figure 0007300077000105
式(5-6)、式(5-8)を式(5-5)に代入して変数置換を行うと、以下の式が得られる。
Figure 0007300077000106
ここで、式(5-9)の2行目のuに関する積分は、定数となるため省略した。式(5-9)の両辺に(x,y,y)について3重逆フーリエ変換を行うと、以下の式が得られる。
Figure 0007300077000107
式(5-10)の左辺を以下の式のように書き換えて整理する。
Figure 0007300077000108

すると、式(5-10)は、以下の式で表される。
Figure 0007300077000109
式(5-12)の両辺に以下の積分を行うと、以下の式が得られる。
Figure 0007300077000110
ここで、(k’y1,k’y2)、(k’z1,k’z2)に対して、以下の変数置換を定義する。
Figure 0007300077000111

Figure 0007300077000112
ここで、式(5-14)から、以下の式が得られる。
Figure 0007300077000113

この変数置換でのヤコビアンの絶対値は、以下の式で与えられる。
Figure 0007300077000114
式(5-1)、式(5-15)、式(5-17)を式(5-13)に代入して、変数置換を行うと、以下の式が得られる。
Figure 0007300077000115
ここで、式(5-18)の2行目右辺のvに関する積分は、定数となるため省略した。式(5-18)の両辺に(k,k,k)について3重逆フーリエ変換を行うと、反射率f(x,y,z)が以下のように得られる。
Figure 0007300077000116

ここで、原点を通るx’-y’平面に計測面を合わせるため、z’=0とすると、式(5-19)は、以下のように表される。
Figure 0007300077000117
式(5-20)を解くために、kを(k’y1,k’y2,k)又は(k,v,k)で表す必要がある。
式(5-4)、式(5-6)、式(5-15)、及び、仮定より得られる以下の式(5-21)の4つの式の連立方程式を解く。
Figure 0007300077000118
これより、kは以下の式で表される。
Figure 0007300077000119
以上のように、データ処理ユニット66は、計測データs(x’,x’,y’,y’,z’,z’,k)に基づいて、反射率f(x,y,z)を求める。
以下、図16を参照して、本実施形態のデータ処理方法、及び、プログラムについて説明する。図16は、本実施形態のデータ処理方法を示すフローチャートである。
まず、計測ユニット61が計測データs(x’,y’,y’,0,0,k)を取得する(ステップS5-1)。そして、データ処理ユニット66は、計測データs(x’,y’,y’,0,0,k)に対して、ヒルベルト変換を行う(ステップS5-2)。これにより、各計測点における周波数データの虚数成分が得られる。
次に、データ処理ユニット66は、計測データs(x’,y’,y’,0,0,k)に対して、(x’,y’,y’)に関する3重フーリエ変換を行う(ステップS5-3)。これにより、式(5-11)に示されるように、S(k,k’y1,k’y2,0,0,k)が得られる。
次に、データ処理ユニット66は、S(k,k’y1,k’y2,0,0,k)に対して、変数置換を行う(ステップS5-4)。具体的には、式(5-14)、式(5-15)を用いて、(k,k’y1,k’y2,k)の関数を(k,k,v,k)の関数にする。これにより、S(k,k,v,0,0,k)が得られる。
次に、データ処理ユニット66は、S(k,k,v,0,0,k)に対して、(k,k,k)に対して3重逆フーリエ変換を行う(ステップS5-5)。これにより、式(5-20)に示されるように、反射率f(x,y,z)が得られる。
<第6実施形態>
以下、第6実施形態のデータ処理方法、計測システム、及び、プログラムについて、詳細に説明する。本実施形態の送信用アレイアンテナ50及び受信用アレイアンテナ52は、直線状に配置される。具体的には、送信用アレイアンテナ50及び受信用アレイアンテナ52は、一方向(図17ではy方向)に配列される。また、送信用アレイアンテナ50及び受信用アレイアンテナ52を、曲面に沿って移動(走査)させる。
測定対象物と送信用アレイアンテナ50と受信用アレイアンテナ52との位置関係は、図17に示すように表すことができる。
ここで、送信点の座標をp(x’,y’,z’)、受信点の座標をp(x’,y’,z’)とする。測定対象物の反射点(x,y,z)における反射率をf(x,y,z)とする。受信点p(x’,y’,z’)における計測データをs(x’,x’,y’,y’,z’,z’,k)とする。真空中の電磁波の伝播波長をλとする。媒質の比誘電率をεとする。伝播する電磁波の波数をkとする。
また、送信点p(x’,y’,z’)及び受信点p(x’,y’,z’)は、x’=x’=x’に関する1価関数z’=g(x’)の曲線上を走査する。
本実施形態では、図17に示すように、半径Rの半円筒計測曲面を表す以下の式で表される関数で説明する。
Figure 0007300077000120

なお、関数g(x’)は、x’に関する任意の1価関数でよい。
第5実施形態の式(5-5)は、任意の送信点p(x’,y’,z’)及び受信点p(x’,y’,z’)に関する式である。
Figure 0007300077000121

そのため、以下、式(5-5)に式(6-1)を代入するところから始めると、以下の式が得られる。
Figure 0007300077000122
式(6-2)の右辺は、(x’,y’,y’,k)に関する関数であるため、整理すると以下の式で表される。
Figure 0007300077000123

(x’,y’,y’,k)の3重フーリエ変換後の関数をS(k,k’y1,k’y2,k)とすると、以下の式が得られる。
Figure 0007300077000124
ここで、式(6-1)~式(6-4)を式(5-19)に代入すると、以下の式が得られる。
Figure 0007300077000125

本実施形態でも式(5-21)が成り立つことから、本実施形態においても式(5-22)をそのまま用いることができる。
ここで、x’に関して、以下の演算子を定義する。
Figure 0007300077000126

式(6-6)の演算子は、S(k,k’y1,k’y2,k)に対して、(k,k’y1,k’y2,k)空間におけるx’の固有値を有する。
式(6-6)を式(6-5)に代入することにより、反射率f(x,y,z)が以下のように得られる。
Figure 0007300077000127
以上のように、データ処理ユニット66は、計測データs(x’,y’,y’,z’,z’,k)に基づいて、反射率f(x,y,z)を求める。
以下、図18を参照して、本実施形態のデータ処理方法、及び、プログラムについて説明する。図18は、本実施形態のデータ処理方法を示すフローチャートである。
まず、計測ユニット61が計測データs(x’,y’,y’,z’,z’,k)を取得する(ステップS6-1)。そして、データ処理ユニット66は、計測データs(x’,y’,y’,z’,z’,k)を整理する(ステップS6-2)。これにより、計測データs(x’,y’,y’,k)が得られる。
そして、データ処理ユニット66は、計測データs(x’,y’,y’,k)に対して、ヒルベルト変換を行う(ステップS6-3)。これにより、各計測点における周波数データの虚数成分が得られる。
次に、データ処理ユニット66は、計測データs(x’,y’,y’,k)に対して、(x’,y’,y’)に関する3重フーリエ変換を行う(ステップS6-4)。これにより、式(6-4)に示されるように、S(k’,k’y1,k’y2,k’)が得られる。
次に、データ処理ユニット66は、式(6-6)で表される演算子を得る(ステップS6-5)。
次に、データ処理ユニット66は、以下の式に対して、変数置換を行う(ステップS6-6)。
Figure 0007300077000128

これにより、S(k,k,k)が得られる。
次に、データ処理ユニット66は、S(k,k,k)に対して、(k,k,k)に対して3重逆フーリエ変換を行う(ステップS6-7)。これにより、式(6-7)に示されるように、反射率f(x,y,z)が得られる。
記憶部66aは、本実施形態のデータ処理方法を実行するためのプログラムを記憶する。記憶部66aに記憶されたプログラムは、データ処理ユニット66に、本実施形態のデータ処理方法を実行させる。
(シミュレーション結果)
以下、第5実施形態のデータ処理方法と、第6実施形態のデータ処理方法をコンピュータシミュレーションした結果について説明する。シミュレーション条件は、以下の通りである。
・使用周波数帯域fmin~fmax:DC~4.5GHz
・中心周波数fc(波長λc):2.25GHz(133mm)
・走査方向の計測間隔Δx:10mm
・走査方向の計測ポイント数:128
・走査方向の計測幅xmax:1280mm(10mm×128)
・アレイアンテナ方向の計測間隔Δy(送受点同一):38.5mm
・送信アレイアンテナ方向の計測ポイント数:16
・受信アレイアンテナ方向の計測ポイント数:16
・アレイアンテナ方向の計測幅ymax:616mm(38.5mm×16)
・最大深さzmax:958mm
・媒質の比誘電率ε:5
・点ターゲット座標(単位:mm):(640, 308, 50), (640, 308, 100) , (640, 308, 200) , (640, 308, 400)
・水平面計測:z’=0
・曲面計測1(単位:m):
Figure 0007300077000129

・曲面計測2(単位:m):
Figure 0007300077000130
図19(a)は、水平面計測の計測レイアウト図を示す。図19(b)は、曲面計測1の計測レイアウト図を示す。図19(c)は、曲面計測2の計測レイアウト図を示す。図20は、水平面計測の計測レイアウトにより、第5実施形態のデータ処理方法でシミュレーションした点ターゲットを示す。図21(a)は、曲面計測1の計測レイアウトにより、第5実施形態のデータ処理方法でシミュレーションした点ターゲットを示す。図21(b)は、曲面計測1の計測レイアウトにより、第6実施形態のデータ処理方法でシミュレーションした点ターゲットを示す。図22(a)は、曲面計測2の計測レイアウトにより、第5実施形態のデータ処理方法でシミュレーションした点ターゲットを示す。図22(b)は、曲面計測2の計測レイアウトにより、第6実施形態のデータ処理方法でシミュレーションした点ターゲットを示す。
図19(a)に示す水平面計測の計測レイアウトを用いて、4点の点ターゲットを第5実施形態のデータ処理方法の式(5-20)でシミュレーションを行った。その結果を図20に示す。図20では、4点の点ターゲットが収束した3次元画像が確認できる。図20の結果から、式(5-20)により、水平面計測の計測レイアウトから良好な3次元画像が得られることが分かる。
次に、図19(b)に示す曲面計測1の計測レイアウトを用いて、4点の点ターゲットを第5実施形態のデータ処理方法の式(5-20)でシミュレーションを行った。その結果を、図21(a)に示す。図21(a)では、4点の点ターゲットが図19(b)に示される曲面計測1の計測レイアウトと同じ方向に広がった3次元画像が確認できる。図21(a)の結果から、式(5-20)では、曲面計測1の計測レイアウトに対して良好な3次元画像が得られないことが分かる。
次に、図19(b)に示す曲面計測1の計測レイアウトを用いて、4点の点ターゲットを第6実施形態のデータ処理方法の式(6-7)でシミュレーションを行った。その結果を、図21(b)に示す。図21(b)では、4点の点ターゲットが収束した3次元画像が確認できる。図21(b)の結果から、式(6-7)により、曲面計測1の計測レイアウトから良好な3次元画像が得られることが分かる。
次に、図19(c)に示す曲面計測2の計測レイアウトを用いて、4点の点ターゲットを第5実施形態のデータ処理方法の式(5-20)でシミュレーションを行った。その結果を、図22(a)に示す。図22(a)では、4点の点ターゲットが図19(c)に示される曲面計測2の計測レイアウトと同じ方向に広がった3次元画像が確認できる。図22(a)の結果から、式(5-20)では、曲面計測2の計測レイアウトに対して良好な3次元画像が得られないことが分かる。
次に、図19(c)に示す曲面計測2の計測レイアウトを用いて、4点の点ターゲットを第6実施形態のデータ処理方法の式(6-7)でシミュレーションを行った。その結果を、図22(b)に示す。図22(b)では、4点の点ターゲットが収束した3次元画像が確認できる。図22(b)の結果から、式(6-7)により、曲面計測2の計測レイアウトから良好な3次元画像が得られることが分かる。
図21(a)と図21(b)の結果、及び、図22(a)と図22(b)の結果から、式(6-6)で定義される演算子を式(6-7)の指数部に入れたことにより、曲面計測1の計測レイアウトに対応した反射率f(x,y,z)が得られることが確認された。
<第7実施形態>
以下、第7実施形態のデータ処理方法、計測システム、及び、プログラムについて、詳細に説明する。第6実施形態の送信用アレイアンテナ50及び受信用アレイアンテナ52は、一方向(図17ではy方向)に配列されるが、本実施形態は、送信用アレイアンテナ50及び受信用アレイアンテナ52の配列が異なる。本実施形態の送信用アレイアンテナ50及び受信用アレイアンテナ52は、曲線状に配置される。また、送信用アレイアンテナ50及び受信用アレイアンテナ52を、曲面に沿って移動(走査)させる。
測定対象物と送信用アレイアンテナ50と受信用アレイアンテナ52との位置関係は、図23に示すように表すことができる。
ここで、送信点の座標をp(x’,y’,z’)、受信点の座標をp(x’,y’,z’)とする。測定対象物の反射点(x,y,z)における反射率をf(x,y,z)とする。受信点p(x’,y’,z’)における計測データをs(x’,x’,y’,y’,z’,z’,k)とする。真空中の電磁波の伝播波長をλとする。媒質の比誘電率をεとする。伝播する電磁波の波数をkとする。
また、送信点p(x’,y’,z’)及び受信点p(x’,y’,z’)は、x’=x’=x’を満たす。
本実施形態では、図23に示すように、半径Rの半円筒計測曲面を表す以下の式で表される関数で説明する。
Figure 0007300077000131

なお、関数g(x’,y’)は、(x’,y’)に関する任意の1価関数でよい。また、関数g(x’,y’)は、(x’,y’)に関する任意の1価関数でよい。
第5実施形態の式(5-5)は、任意の送信点p(x’,y’,z’)及び受信点p(x’,y’,z’)に関する式である。
Figure 0007300077000132

そのため、以下、式(5-5)に式(7-1)を代入するところから始めると、以下の式が得られる。
Figure 0007300077000133
式(7-2)の右辺は、(x’,y’,y’,k)に関する関数であるため、整理すると以下の式で表される。
Figure 0007300077000134

(x’,y’,y’,k)の3重フーリエ変換後の関数をS(k,k’y1,k’y2,k)とすると、以下の式が得られる。
Figure 0007300077000135
ここで、式(7-1)~式(7-4)を式(5-19)に代入すると、以下の式が得られる。
Figure 0007300077000136

本実施形態においても、近似的に式(5-22)を用いることができる。
ここで、(x’,y’,y’)に関して、以下の演算子を定義する。
Figure 0007300077000137

Figure 0007300077000138

式(7-6)、式(7-7)の演算子は、S(k,k’y1,k’y2,k)に対して、(k,k’y1,k’y2,k)空間における(x’,y’,y’)の固有値を有する。
式(7-6)、式(7-7)を式(7-5)に代入することにより、反射率f(x,y,z)が以下のように得られる。
Figure 0007300077000139
以上のように、データ処理ユニット66は、計測データs(x’,y’,y’,z’,z’,k)に基づいて、反射率f(x,y,z)を求める。
以下、図24を参照して、本実施形態のデータ処理方法、及び、プログラムについて説明する。図24は、本実施形態のデータ処理方法を示すフローチャートである。
まず、計測ユニット61が計測データs(x’,y’,y’,z’,z’,k)を取得する(ステップS7-1)。そして、データ処理ユニット66は、計測データs(x’,y’,y’,z’,z’,k)を整理する(ステップS7-2)。これにより、計測データs(x’,y’,y’,k)が得られる。
そして、データ処理ユニット66は、計測データs(x’,y’,y’,k)に対して、ヒルベルト変換を行う(ステップS7-3)。これにより、各計測点における周波数データの虚数成分が得られる。
次に、データ処理ユニット66は、計測データs(x’,y’,y’,k)に対して、(x’,y’,y’)に関する3重フーリエ変換を行う(ステップS7-4)。これにより、式(7-4)に示されるように、S(k’,k’y1,k’y2,k’)が得られる。
次に、データ処理ユニット66は、式(7-6)、式(7-7)で表される演算子を得る(ステップS7-5)。
次に、データ処理ユニット66は、以下の式に対して、変数置換を行う(ステップS7-6)。
Figure 0007300077000140

これにより、S(k,k,k)が得られる。
次に、データ処理ユニット66は、S(k,k,k)に対して、(k,k,k)に対して3重逆フーリエ変換を行う(ステップS7-7)。これにより、式(7-7)に示されるように、反射率f(x,y,z)が得られる。
記憶部66aは、本実施形態のデータ処理方法を実行するためのプログラムを記憶する。記憶部66aに記憶されたプログラムは、データ処理ユニット66に、本実施形態のデータ処理方法を実行させる。
10a 送信アンテナ
10b 受信アンテナ
50 送信用アレイアンテナ
52 受信用アレイアンテナ
60 レーダ装置
61 計測ユニット
64 システム制御回路
66 データ処理ユニット
68 画像表示ユニット
58、59 高周波スイッチ
62 高周波回路
69 エンコーダ

Claims (12)

  1. 物体に放射した波動の散乱波を解析するデータ処理方法であって、
    yz平面に平行な面内における(x’1, y’1)に関する第1の1価関数z’1=g1(x’1, y’1)の曲線上に配列された複数の送信点p1(x’1, y’1, z’1)から、前記物体に前記波動を放射し、
    前記物体上の反射点(x, y, z)において反射率f(x, y, z)で反射した前記散乱波を、yz平面に平行な面内における(x’2, y’2)に関する第2の1価関数z’2=g2(x’2, y’2)の曲線上に配列された複数の受信点p2(x’2, y’2, z’2)で計測値sa(x’1, x’2, y’1, y’2, k)として受信し、
    前記計測値sa(x’1, x’2, y’1, y’2, k)を式(1)より4重フーリエ変換してSa(k’x1, k’x2, k’y1, k’y2, k)を求め、
    Figure 0007300077000141

    Sa(k’x1, k’x2, k’y1, k’y2, k)に対して固有値(x’1, y’1, x’2, y’2)を有する式(2)及び式(3)で示される演算子を定義し、
    Figure 0007300077000142

    式(4)より3重逆フーリエ変換して、前記反射率f(x, y, z)を求める、
    Figure 0007300077000143

    データ処理方法。
    但し、
    kは、伝播する前記波動の波数、
    k’x1, k’y1, k’z1は、前記送信点p1(x’1, y’1, z’1)から前記反射点(x, y, z)の間で伝播する前記波動の球面波の波数ベクトルの成分、
    k’x2, k’y2, k’z2は、前記反射点(x, y, z)から前記受信点p2(x’2, y’2, z’2)の間で伝播する前記波動の球面波の波数ベクトルの成分、
    kx = k’x1 + k’x2, u = k’x1 - k’x2, ky = k’y1 + k’y2, v = k’y1 - k’y2
    である。
  2. 前記波動の波数と波数ベクトルの成分は、式(5)を満たす、
    請求項1に記載のデータ処理方法。
    Figure 0007300077000144
  3. 物体に放射した波動の散乱波を解析する計測システムであって、
    送受信部であって、
    yz平面に平行な面内における(x’1, y’1)に関する第1の1価関数z’1=g1(x’1, y’1)の曲線上に配列された複数の送信点p1(x’1, y’1, z’1)から、前記物体に前記波動を放射する送信部と、
    前記物体上の反射点(x, y, z)において反射率f(x, y, z)で反射した前記散乱波を、yz平面に平行な面内における(x’2, y’2)に関する第2の1価関数z’2=g2(x’2, y’2)の曲線上に配列された複数の受信点p2(x’2, y’2, z’2)で計測値sa(x’1, x’2, y’1, y’2, k)として受信する受信部と、
    を有する送受信部と、
    処理装置であって、
    前記計測値sa(x’1, x’2, y’1, y’2, k)を式(1)より4重フーリエ変換してSa(k’x1, k’x2, k’y1, k’y2, k)を求める手順と、
    Figure 0007300077000145

    Sa(k’x1, k’x2, k’y1, k’y2, k)に対して固有値(x’1, y’1, x’2, y’2)を有する式(2)及び式(3)で示される演算子を定義する手順と、
    Figure 0007300077000146

    式(4)より3重逆フーリエ変換して、前記反射率f(x, y, z)を求める手順と、
    Figure 0007300077000147

    を実行する処理装置と、
    を有する、計測システム。
    但し、
    kは、伝播する前記波動の波数、
    k’x1, k’y1, k’z1は、前記送信点p1(x’1, y’1, z’1)から前記反射点(x, y, z)の間で伝播する前記波動の球面波の波数ベクトルの成分、
    k’x2, k’y2, k’z2は、前記反射点(x, y, z)から前記受信点p2(x’2, y’2, z’2)の間で伝播する前記波動の球面波の波数ベクトルの成分、
    kx = k’x1 + k’x2, u = k’x1 - k’x2, ky = k’y1 + k’y2, v = k’y1 - k’y2
    である。
  4. 前記波動の波数と波数ベクトルの成分は、式(5)を満たす、
    請求項3に記載の計測システム。
    Figure 0007300077000148
  5. 物体に放射した波動の散乱波を解析するプログラムであって、
    yz平面に平行な面内における(x’ 1 , y’ 1 )に関する第1の1価関数z’ 1 =g 1 (x’ 1 , y’ 1 )の曲線上に配列された複数の送信点p 1 (x’ 1 , y’ 1 , z’ 1 )から、前記物体に放射された波動が前記物体上の前記反射点(x, y, z)において前記反射率f(x, y, z)で反射した前記散乱波を、yz平面に平行な面内における(x’ 2 , y’ 2 )に関する第2の1価関数z’ 2 =g 2 (x’ 2 , y’ 2 )の曲線上に配列された複数の受信点p 2 (x’ 2 , y’ 2 , z’ 2 )で受信した値である計測値sa(x’1, x’2, y’1, y’2, k)を式(1)より4重フーリエ変換してSa(k’x1, k’x2, k’y1, k’y2, k)を求める手順と、
    Figure 0007300077000149

    Sa(k’x1, k’x2, k’y1, k’y2, k)に対して固有値(x’1, y’1, x’2, y’2)を有する式(2)及び式(3)で示される演算子を定義する手順と、
    Figure 0007300077000150

    式(4)より3重逆フーリエ変換して、前記反射率f(x, y, z)を求める手順と、
    Figure 0007300077000151

    をコンピュータに実行させるプログラム。
    但し、
    kは、伝播する前記波動の波数、
    k’x1, k’y1, k’z1は、送信点p1(x’1, y’1, z’1)から反射点(x, y, z)の間で伝播する前記波動の球面波の波数ベクトルの成分、
    k’x2, k’y2, k’z2は、前記反射点(x, y, z)から受信点p2(x’2, y’2, z’2)の間で伝播する前記波動の球面波の波数ベクトルの成分、
    kx = k’x1 + k’x2, u = k’x1 - k’x2, ky = k’y1 + k’y2, v = k’y1 - k’y2
    である。
  6. 前記波動の波数と波数ベクトルの成分は、式(5)を満たす、
    請求項に記載のプログラム。
    Figure 0007300077000152
  7. 物体に放射した波動の散乱波を解析するデータ処理方法であって、
    yz平面に平行な面内における(x’1, y’1)に関する第1の1価関数z’1=g1(x’1, y’1)の曲線上に配列された複数の送信点p1(x’1, y’1, z’1)から、前記物体に前記波動を放射し、
    前記物体上の反射点(x, y, z)において反射率f(x, y, z)で反射した前記散乱波を、yz平面に平行な面内における(x’2, y’2)に関する第2の1価関数z’2=g2(x’2, y’2)の曲線上に配列された複数の受信点p2(x’2, y’2, z’2)で計測値sa(x’, y’1, y’2, k)として受信し、
    前記計測値sa(x’, y’1, y’2, k)を式(1)より3重フーリエ変換してSa(k’x, k’y1, k’y2, k)を求め、
    Figure 0007300077000153

    Sa(k’x, k’y1, k’y2, k)に対して固有値(x’, y’1, y’2)を有する式(2)及び式(3)で示される演算子を定義し、
    Figure 0007300077000154

    式(4)より3重逆フーリエ変換して、前記反射率f(x, y, z)を求める、
    Figure 0007300077000155

    データ処理方法。
    但し、
    x’ = x’1 = x’2
    kは、伝播する前記波動の波数、
    k’x1, k’y1, k’z1は、前記送信点p1(x’1, y’1, z’1)から前記反射点(x, y, z)の間で伝播する前記波動の球面波の波数ベクトルの成分、
    k’x2, k’y2, k’z2は、前記反射点(x, y, z)から前記受信点p2(x’2, y’2, z’2)の間で伝播する前記波動の球面波の波数ベクトルの成分、
    ky = k’y1 + k’y2, v = k’y1 - k’y2
    である。
  8. 前記波動の波数と波数ベクトルの成分は、式(5)を満たす、
    請求項に記載のデータ処理方法。
    Figure 0007300077000156
  9. 物体に放射した波動の散乱波を解析する計測システムであって、
    送受信部であって、
    yz平面に平行な面内における(x’1, y’1)に関する第1の1価関数z’1=g1(x’1, y’1)の曲線上に配列された複数の送信点p1(x’1, y’1, z’1)から、前記物体に前記波動を放射する送信部と、
    前記物体上の反射点(x, y, z)において反射率f(x, y, z)で反射した前記散乱波を、yz平面に平行な面内における(x’2, y’2)に関する第2の1価関数z’2=g2(x’2, y’2)の曲線上に配列された複数の受信点p2(x’2, y’2, z’2)で計測値sa(x’, y’1, y’2, k)として受信する受信部と、
    を有する送受信部と、
    処理装置であって、
    前記計測値sa(x’, y’1, y’2, k)を式(1)より3重フーリエ変換してSa(k’x, k’y1, k’y2, k)を求める手順と、
    Figure 0007300077000157

    Sa(k’x, k’y1, k’y2, k)に対して固有値(x’, y’1, y’2)を有する式(2)及び式(3)で示される演算子を定義する手順と、
    Figure 0007300077000158

    式(4)より3重逆フーリエ変換して、前記反射率f(x, y, z)を求める手順と、
    Figure 0007300077000159

    を実行する処理装置と、
    を有する、計測システム。
    但し、
    x’ = x’1 = x’2
    kは、伝播する前記波動の波数、
    k’x1, k’y1, k’z1は、前記送信点p1(x’1, y’1, z’1)から前記反射点(x, y, z)の間で伝播する前記波動の球面波の波数ベクトルの成分、
    k’x2, k’y2, k’z2は、前記反射点(x, y, z)から前記受信点p2(x’2, y’2, z’2)の間で伝播する前記波動の球面波の波数ベクトルの成分、
    ky = k’y1 + k’y2, v = k’y1 - k’y2
    である。
  10. 前記波動の波数と波数ベクトルの成分は、式(5)を満たす、
    請求項に記載の計測システム。
    Figure 0007300077000160
  11. 物体に放射した波動の散乱波を解析するプログラムであって、
    yz平面に平行な面内における(x’ 1 , y’ 1 )に関する第1の1価関数z’ 1 =g 1 (x’ 1 , y’ 1 )の曲線上に配列された複数の送信点p 1 (x’ 1 , y’ 1 , z’ 1 )から、前記物体に放射された波動が、前記物体上の前記反射点(x, y, z)において前記反射率f(x, y, z)で反射した前記散乱波を、yz平面に平行な面内における(x’ 2 , y’ 2 )に関する第2の1価関数z’ 2 =g 2 (x’ 2 , y’ 2 )の曲線上に配列された複数の受信点p 2 (x’ 2 , y’ 2 , z’ 2 )で受信した値である計測値sa(x’, y’1, y’2, k)を式(1)より3重フーリエ変換してSa(k’x, k’y1, k’y2, k)を求める手順と、
    Figure 0007300077000161

    Sa(k’x, k’y1, k’y2, k)に対して固有値(x’, y’1, y’2)を有する式(2)及び式(3)で示される演算子を定義する手順と、
    Figure 0007300077000162

    式(4)より3重逆フーリエ変換して、前記反射率f(x, y, z)を求める手順と、
    Figure 0007300077000163

    をコンピュータに実行させるプログラム。
    但し、
    x’ = x’1 = x’2
    kは、伝播する前記波動の波数、
    k’x1, k’y1, k’z1は、送信点p1(x’1, y’1, z’1)から反射点(x, y, z)の間で伝播する前記波動の球面波の波数ベクトルの成分、
    k’x2, k’y2, k’z2は、反射点(x, y, z)から前記受信点p2(x’2, y’2, z’2)の間で伝播する前記波動の球面波の波数ベクトルの成分、
    ky = k’y1 + k’y2, v = k’y1 - k’y2
    である。
  12. 前記波動の波数と波数ベクトルの成分は、式(5)を満たす、
    請求項11に記載のプログラム。
    Figure 0007300077000164
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