JP7297254B2 - プレキャストコンクリート壁体の止水構造及びその施工方法 - Google Patents

プレキャストコンクリート壁体の止水構造及びその施工方法 Download PDF

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Description

本発明は、プレキャストコンクリートによる土留め用壁体(以下、単に「プレキャストコンクリート壁体」ともいう)において、プレキャストコンクリート壁体の製作性を向上したプレキャストコンクリート壁体の止水構造及びその施工方法に関する。
出願人は、下記特許文献1にて、止水性に優れ、外力に対する抵抗力の高いプレキャストコンクリート壁体の止水構造を提案した。具体的には、相隣接するプレキャストコンクリート壁体の対向側面において、一方のプレキャストコンクリート壁体の側面に埋設された一方側接合金具と、他方のプレキャストコンクリート壁体の側面に埋設された他方側接合金具との係合によって周囲から締め切られた空間が形成され、この締切り空間内において、プレキャストコンクリート壁体に部材長手方向に沿って対向する凹状溝が形成されるとともに、これら凹状溝間に跨って止水板が挿入設置され、前記締切り空間内にグラウト材が充填されているプレキャストコンクリート壁体の止水構造である。
かかる止水構造によれば、グラウト材とプレキャストコンクリート壁体との一体化を図るとともに、プレキャストコンクリート壁体間からの止水性に優れ、更に外力に対する抵抗力の高いプレキャストコンクリート壁体の止水構造を得ることができる。
特開2009-138361号公報
ところが、上記特許文献1記載の止水構造においては、前記一方側接合金具が内方側に臨むL字片とされ、前記他方側接合金具が外方側に臨むL字片とされ、これらL字片が各壁体の厚み方向に離間を空けて部材長手方向に沿って2条配置されるとともに、下端部で連結され、正面視で左辺、右辺及び下辺の三辺配置で埋設されているため、プレキャストコンクリート壁体の製作において、前記L字片の埋め込みが型枠構造を複雑化し、製作精度のバラツキの要因となるとともに、型組作業の煩雑化につながっていた。
そこで本発明の主たる課題は、プレキャストコンクリート壁体の製作性を向上したプレキャストコンクリート壁体の止水構造及びその施工方法を提供することにある。
上記課題を解決するために請求項1に係る本発明として、相隣接するプレキャストコンクリート壁体の対向側面において、一方のプレキャストコンクリート壁体の側面に設けられた一方側接合金具と、他方のプレキャストコンクリート壁体の側面に設けられた他方側接合金具との係合によって周囲から締め切られた空間が形成され、この締切り空間内において、プレキャストコンクリート壁体に部材長手方向に沿って対向する凹状溝が形成されるとともに、これら凹状溝間に跨って止水板が挿入設置され、前記締切り空間内にグラウト材が充填されてなり、
前記一方側接合金具及び他方側接合金具がそれぞれ前記プレキャストコンクリート壁体の側面に後付けで固定されていることを特徴とするプレキャストコンクリート壁体の止水構造が提供される。
上記請求項1記載の発明では、前記一方側接合金具及び他方側接合金具がそれぞれ前記プレキャストコンクリート壁体の側面に後付けで固定されているため、プレキャストコンクリート壁体の製作時に埋込み金具を設置する必要がなく、プレキャストコンクリート壁体の製作性が向上するようになる。
請求項2に係る本発明として、前記一方側接合金具及び他方側接合金具は、プレキャストコンクリート壁体の部材長手方向に間隔を空けて設置された複数の埋込インサート又はアンカーボルトに固定されている請求項1記載のプレキャストコンクリート壁体の止水構造が提供される。
上記請求項2記載の発明では、前記一方側接合金具及び他方側接合金具の固定手段について規定しており、プレキャストコンクリート壁体の部材長手方向に間隔を空けて設置された複数の埋込インサート又はアンカーボルトに固定することによって、前記一方側接合金具及び他方側接合金具を簡単に固定できるようにしている。
請求項3に係る本発明として、前記一方側接合金具は、部材長手方向に沿って外方側が固定部とされるとともに内方側が前記他方側接合金具との係合部とされ、壁体の厚み方向に離間を空けて部材長手方向に沿って2条配置され、前記他方側接合金具は、部材長手方向に沿って内方側が固定部とされるとともに外方側が前記一方側接合金具との係合部とされ、壁体の厚み方向に離間を空けて部材長手方向に沿って2条配置されている請求項1、2いずれかに記載のプレキャストコンクリート壁体の止水構造が提供される。
上記請求項3記載の発明では、前記一方側接合金具と他方側接合金具との係合要領について規定しており、壁体の厚み方向に離間を空けて部材長手方向に沿って2条配置された一方側接合金具の外方側を固定部、内方側を係合部とし、同様にして2条配置された他方側接合金具の内方側を固定部、外方側を係合部としている。
請求項4に係る本発明として、前記一方側接合金具及び他方側接合金具のうち、壁体の厚み方向内方側に配置された接合金具の内方側端縁が、前記凹状溝の開口部に張り出している請求項1~3いずれかに記載のプレキャストコンクリート壁体の止水構造が提供される。
上記請求項4記載の発明では、前記一方側接合金具及び他方側接合金具のうち、壁体の厚み方向内方側に配置された接合金具の内方側端縁を、凹状溝の開口部に張り出すことにより、ひび割れが発生する場合、この張り出した接合金具の張出部に誘発させ、凹状溝間に跨って配置された止水板で水みちを遮断するようにしている。
請求項5に係る本発明として、前記凹状溝内の表面が粗面仕上げとされる請求項1~4いずれかに記載のプレキャストコンクリート壁体の止水構造が提供される。
上記請求項5記載の発明では、前記凹状溝内の表面が粗面仕上げとするものである。グラウト充填部が締切り空間となっているため、安定材の浸入を防止し、十分な洗浄が可能となるため、粗面仕上げとしたとしても、土等の付着をなくし、グラウト材とプレキャストコンクリート壁体との高い密着性を確保することができる。
請求項6に係る本発明として、前記凹状溝は、開口部で幅広とされる略台形断面である請求項1~5いずれかに記載のプレキャストコンクリート壁体の止水構造が提供される。
上記請求項6記載の発明では、凹状溝の断面形状を、開口部で幅広とした略台形断面とすることにより、プレキャストコンクリート壁体の製作時に型枠から抜きやすくし、プレキャストコンクリート壁体の製作性が更に向上できるようにしている。
請求項7に係る本発明として、相隣接するプレキャストコンクリート壁体の対向側面において、一方のプレキャストコンクリート壁体の側面に設けられた一方側接合金具と、他方のプレキャストコンクリート壁体の側面に設けられた他方側接合金具との係合によって所定位置に周囲から締め切られた空間が形成され、この締切り空間内において、プレキャストコンクリート壁体に部材長手方向に沿って対向する凹状溝が形成されるとともに、これら凹状溝間に跨って止水板が挿入設置され、前記締切り空間内にグラウト材が充填されているプレキャストコンクリート壁体の止水構造のための施工方法であって、
前記プレキャストコンクリート壁体の建込み前に、前記一方側接合金具及び他方側接合金具をそれぞれ前記プレキャストコンクリート壁体の側面に後付けで固定した後、後行するプレキャストコンクリート壁体について、先行するプレキャストコンクリート壁体と係合する側面と反対側の側面において、壁体の厚み方向に離間を空けて部材長手方向に沿って2条配置された前記一方側接合金具間に跨って前記凹状溝を閉塞するスペーサを取り付ける準備工程と、
先行するプレキャストコンクリート壁体を掘削溝内に建て込む第1工程と、
前記接合金具同士を係合させながら後行のプレキャストコンクリート壁体を建て込む第2工程と、
前記接合金具による締切り空間内を洗浄する第3工程と、
前記凹状溝間に跨って止水板を挿入設置する第4工程と、
前記締切り空間内にグラウト材を充填する第5工程とからなることを特徴とするプレキャストコンクリート壁体の施工方法が提供される。
上記請求項7記載の発明は、プレキャストコンクリート壁体の施工方法を規定したものであり、特に、予め、後行するプレキャストコンクリート壁体について、先行するプレキャストコンクリート壁体と係合する側面と反対側の側面において、壁体の厚み方向に離間を空けて部材長手方向に沿って2条配置された前記一方側接合金具間に跨って前記凹状溝を閉塞するスペーサを取り付けておき、建込み後にこのスペーサを撤去するようにしたため、凹状溝内に土等が侵入せず、グラウト材との一体性を確保できるようになる。また、粗面仕上げを施した凹状溝に土等が侵入しない構造としているため、第3工程における締切り空間内の洗浄作業を大幅に簡略化することができるようになる。
以上詳説のとおり本発明によれば、プレキャストコンクリート壁体の製作性を向上したプレキャストコンクリート壁体の止水構造及びその施工方法が提供できるようになる。
本発明に係るプレキャストコンクリート壁体構造物1を示す、(A)は平面図、(B)は正面図、(C)は側面図である。 そのII-II線矢視図である。 建込み前のプレキャストコンクリート壁体2A、2Bを示す連結部の拡大平面図である。 (A)は本発明、(B)は従来例における、締切り空間9のひび割れの発生状態を示す平面図である。 止水板10の据付状態を示す、(A)は平面図、(B)は図2のV-V線矢視図である。 プレキャストコンクリート壁体の施工手順(その1)を示すプレキャストコンクリート壁体の平面図である。 プレキャストコンクリート壁体の施工手順(その2)を示すプレキャストコンクリート壁体の平面図である。 プレキャストコンクリート壁体の施工手順(その3)を示すプレキャストコンクリート壁体の平面図である。 プレキャストコンクリート壁体の施工手順(その4)を示すプレキャストコンクリート壁体の平面図である。 プレキャストコンクリート壁体の施工手順(その5)を示すプレキャストコンクリート壁体の平面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。
〔プレキャストコンクリート壁体の構造〕
本形態例で示されるプレキャストコンクリート壁体構造物1は、図1に示されるように、複数のプレキャストコンクリート壁体2、2…が一方向に順次連結されて列状に構築され、その下部に床版4などが直接連結されるものである。なお、図示例では、下端面より突出するように複数本の鋼杭3、3…を備えているが、杭体の有無は構造条件によって任意に決定されるものである。
前記プレキャストコンクリート壁体2の止水構造は、図1~図3に示されるように、相隣接するプレキャストコンクリート壁体2A、2Bの対向側面において、一方のプレキャストコンクリート壁体2Aの側面に設けられた一方側接合金具5Aと、他方のプレキャストコンクリート壁体2Bの側面に設けられた他方側接合金具5Bとの係合によって周囲から締め切られた空間9が形成され、この締切り空間9内において、プレキャストコンクリート壁体2A、2Bに部材長手方向に沿って対向する凹状溝6が形成されるとともに、これら凹状溝6,6間に跨って止水板10が挿入設置され、前記締切り空間9内にグラウト材8が充填されてなり、前記一方側接合金具5A及び他方側接合金具5Bがそれぞれ前記プレキャストコンクリート壁体2A、2Bの側面に後付けで固定されているものである。前記接合金具5A、5Bがプレキャストコンクリート壁体2A、2Bの側面に後付けで固定されているため、プレキャストコンクリート壁体の製作時に埋込み金具を設ける必要がなく、型枠構造が簡略化し、型組作業が容易になり、プレキャストコンクリート壁体の製作性が向上する。
以下、具体的に詳述すると、
前記プレキャストコンクリート壁体2,2は、その連結面(対向側面)に、先行するプレキャストコンクリート壁体2Aに設けられる接合金具5Aと、後行するプレキャストコンクリート壁体2Bに設けられる接合金具5Bとを備えている。前記一方側接合金具5A及び他方側接合金具5Bはそれぞれ、プレキャストコンクリート壁体2A、2Bの部材長手方向に長い平板からなり、プレキャストコンクリート壁体2A、2Bの部材長手方向に間隔を空けて設けられた複数の埋込インサート12A、12Bにボルト13A、13Bによって固定されている。
また、先行するプレキャストコンクリート壁体2Aに設けられる接合金具5Aは、プレキャストコンクリート壁体2Aの側面において、部材長手方向に沿って外方側が固定部とされるとともに内方側が前記他方側接合金具5Bとの係合部とされ、壁体の厚み方向に離間を空けて部材長手方向に沿って2条配置され、前記2条の接合金具5A、5Aの固定部の間が窪み部7Aとされる。また、後行するプレキャストコンクリート壁体2Bに設けられる接合金具5Bは、プレキャストコンクリート壁体5Bの側面において、部材長手方向に沿って内方側が固定部とされるとともに外方側が一方側接合金具5Aとの係合部とされ、壁体の厚み方向に離間を空けて部材長手方向に沿って2条配置され、前記2条の接合金具5B、5Bの固定部より外側がそれぞれ窪み部7Bとされる。
図示例では、前記接合金具5A、5Bは、壁体の厚み方向に離間を空けて部材長手方向に沿う2条のみ配置されているが、下端部で連結することにより、正面視で左辺、右辺及び下辺の三辺配置で設けてもよい。
そして、上記プレキャストコンクリート壁体2、2を順次建て込んだ状態では、隣接するプレキャストコンクリート壁体2,2の接合金具5A、5Bが係合することにより、周囲から締め切られた締切り空間9が形成されるようになっている。
この締切り空間9内においては、プレキャストコンクリート壁体2,2に、部材長手方向に沿って対向する凹状溝6,6が形成されている。この凹状溝6は、好ましくは開口部で幅広とした略台形断面とされ、底部及び両側部の表面が粗面仕上げ(ギザ面仕上げ)とされている。前記凹状溝6を開口部で幅広とした略台形断面とすることにより、これとは逆に開口部で幅狭とした従来のものより、プレキャストコンクリート壁体の製作時に、この凹状溝6部分が型枠から抜きやすくなり、プレキャストコンクリート壁体の製作性が更に向上できるようになる。
このように、前記凹状溝6を開口部で幅広とした略台形断面とした場合、締切り空間9内に発生するひび割れが、凹状溝6、6間に跨って設置された止水板10を横断して形成されないおそれがある。すなわち、図4(B)に示されるように、開口部が幅狭に形成された従来例の凹状溝の場合には、締切り空間9内にひび割れが発生するとしたら、幅狭の開口部に沿って、止水板10を横断するように発生するのに対して、開口部が幅広に形成された本発明に係る凹状溝6の場合、開口部に応力が集中せず、止水板10を避けてひび割れが発生することも考えられ、このひび割れを通じた水みちによって、浸水のおそれがある。そこで本発明に係る止水構造では、前記一方側接合金具5A及び他方側接合金具5Bのうち、壁体の厚み方向内方側に配置された接合金具(本例では他方側接合金具5B)の内方側端縁を、前記凹状溝6の開口部に張り出した張出部14を設けるように配置するのが好ましい。敢えて接合金具5Bの内方側端縁を凹状溝6の開口部に張り出すことにより、この張出部間でひび割れを誘発し、止水板10で水みちを遮断するようにしている。
前記凹状溝6,6間に跨って挿入設置された止水板10は、図示例では中央の円筒部10aと、その両側に延びる板状部10b、10bと、各板状部10b、10bの先端に固設された拡幅部10c、10cとからなり、前記拡幅部10cとの境界の前記板状部10bの両側に鉄筋などの棒材15を部材長手方向に沿って取り付けることにより自立するようになっている。素材は、ゴム材、合成樹脂材とすることができる。図5(A)に示されるように、前記拡幅部10cには高さ方向に適宜の間隔でスペーサ11が外嵌され、止水板10が凹状溝6,6のほぼ中央に設置されるようになっている。
そして、前記接合金具5A、5Bによって締め切られた締切り空間9内にグラウト材8が充填されることにより、グラウト材8とプレキャストコンクリート壁体2,2との一体化を図るとともに、プレキャストコンクリート壁体2,2間の止水性に優れ、更に外力に対する抵抗力の高いプレキャストコンクリート壁体の止水構造が得られるようになる。
〔プレキャストコンクリート壁体の施工方法〕
次に、前記プレキャストコンクリート壁体の施工方法について、図6~図10に基づいて詳述する。
先ず、図6に示されるように、予め、前記一方側接合金具5A及び他方側接合金具5Bをそれぞれ前記プレキャストコンクリート壁体の側面に後付けで固定する。その後、後行するプレキャストコンクリート壁体2Bについて、先行するプレキャストコンクリート壁体2Aと係合する側面と反対側の側面において、壁体の厚み方向に離間を空けて部材長手方向に沿って2条配置された一方側接合金具5A、5A間に跨って前記凹状溝6を閉塞するスペーサ11を取り付ける。これによって、後行するプレキャストコンクリート壁体2Bの据付時に、凹状溝6内への土等の侵入を抑えることが可能となる。
そして、施工手順の第1工程として、図6に示されるように、前記スペーサ11を凹状溝6内に保持した状態で、先行するプレキャストコンクリート壁体2を掘削溝内に建て込む。建込みが完了したならば、前記スペーサ11を撤去する。
次に、第2工程として、図7に示されるように、後行するプレキャストコンクリート壁体2Bについて、先行するプレキャストコンクリート壁体2Aと係合する側面と反対側の側面に前記スペーサ11を取り付けた状態で、先行するプレキャストコンクリート壁体2Aの接合金具5Aに、後行するプレキャストコンクリート壁体2Bの接合金具5Bを係合させながら、後行のプレキャストコンクリート壁体2Bを建込む。プレキャストコンクリート壁体2Bを建込み終えると、連結面(対向側面)には前記接合金具5A、5Bによって周囲から締め切られた締切り空間9が形成される。後行するプレキャストコンクリート壁体2Bの建込みが完了したならば、前記スペーサ11を撤去する。
第3工程として、図8に示されるように、水流噴射などによって締切り空間9内を洗浄し、内部の土等を完全に除去する。ここで、前述の通り、プレキャストコンクリート壁体の据付時に、凹状溝6にはスペーサ11が備えられているため、粗面仕上げを施した凹状溝6内には土等が殆ど侵入しておらず、かつ接合金具5A、5Bによって周囲から締め切られ、安定材の浸入が防止されるため、洗浄作業が大幅に改善されるようになる。
次に、第4工程として、図9に示されるように、前記凹状溝6,6間に跨って止水板10を挿入設置する。
その後、第5工程として、図10に示されるように、前記締切り空間9内に、グラウト材8を充填する。ここで、締切り空間9にグラウト材8を充填するには、締切り空間9の下方側から徐々に充填していくのが望ましい。
〔他の形態例〕
上記形態例では、前記接合金具5A、5Bは、プレキャストコンクリート壁体2A、2Bの部材長手方向に間隔を空けて設けられた複数の埋込インサート12A、12Bにボルト13A、13Bによって固定するようにしたが、プレキャストコンクリート壁体2A、2Bの部材長手方向に間隔を空けてアンカーボルト(後施工アンカー)を設け、このアンカーボルトにナットで固定するようにしてもよい。
1…プレキャストコンクリート壁体構造物、2A・2B…プレキャストコンクリート壁体、3…鋼杭、4…床版、5A・5B…接合金具、6…凹状溝、7…窪み部、8…グラウト材、9…締切り空間、10…止水板、11…スペーサ、12A・12B…埋込インサート、13A・13B…ボルト、14…張出部、15…棒材

Claims (7)

  1. 相隣接するプレキャストコンクリート壁体の対向側面において、一方のプレキャストコンクリート壁体の側面に設けられた一方側接合金具と、他方のプレキャストコンクリート壁体の側面に設けられた他方側接合金具との係合によって周囲から締め切られた空間が形成され、この締切り空間内において、プレキャストコンクリート壁体に部材長手方向に沿って対向する凹状溝が形成されるとともに、これら凹状溝間に跨って止水板が挿入設置され、前記締切り空間内にグラウト材が充填されてなり、
    前記一方側接合金具及び他方側接合金具がそれぞれ前記プレキャストコンクリート壁体の側面に後付けで固定されていることを特徴とするプレキャストコンクリート壁体の止水構造。
  2. 前記一方側接合金具及び他方側接合金具は、プレキャストコンクリート壁体の部材長手方向に間隔を空けて設置された複数の埋込インサート又はアンカーボルトに固定されている請求項1記載のプレキャストコンクリート壁体の止水構造。
  3. 前記一方側接合金具は、部材長手方向に沿って外方側が固定部とされるとともに内方側が前記他方側接合金具との係合部とされ、壁体の厚み方向に離間を空けて部材長手方向に沿って2条配置され、前記他方側接合金具は、部材長手方向に沿って内方側が固定部とされるとともに外方側が前記一方側接合金具との係合部とされ、壁体の厚み方向に離間を空けて部材長手方向に沿って2条配置されている請求項1、2いずれかに記載のプレキャストコンクリート壁体の止水構造。
  4. 前記一方側接合金具及び他方側接合金具のうち、壁体の厚み方向内方側に配置された接合金具の内方側端縁が、前記凹状溝の開口部に張り出している請求項1~3いずれかに記載のプレキャストコンクリート壁体の止水構造。
  5. 前記凹状溝内の表面が粗面仕上げとされる請求項1~4いずれかに記載のプレキャストコンクリート壁体の止水構造。
  6. 前記凹状溝は、開口部で幅広とされる略台形断面である請求項1~5いずれかに記載のプレキャストコンクリート壁体の止水構造。
  7. 相隣接するプレキャストコンクリート壁体の対向側面において、一方のプレキャストコンクリート壁体の側面に設けられた一方側接合金具と、他方のプレキャストコンクリート壁体の側面に設けられた他方側接合金具との係合によって所定位置に周囲から締め切られた空間が形成され、この締切り空間内において、プレキャストコンクリート壁体に部材長手方向に沿って対向する凹状溝が形成されるとともに、これら凹状溝間に跨って止水板が挿入設置され、前記締切り空間内にグラウト材が充填されているプレキャストコンクリート壁体の止水構造のための施工方法であって、
    前記プレキャストコンクリート壁体の建込み前に、前記一方側接合金具及び他方側接合金具をそれぞれ前記プレキャストコンクリート壁体の側面に後付けで固定した後、後行するプレキャストコンクリート壁体について、先行するプレキャストコンクリート壁体と係合する側面と反対側の側面において、壁体の厚み方向に離間を空けて部材長手方向に沿って2条配置された前記一方側接合金具間に跨って前記凹状溝を閉塞するスペーサを取り付ける準備工程と、
    先行するプレキャストコンクリート壁体を掘削溝内に建て込む第1工程と、
    前記接合金具同士を係合させながら後行のプレキャストコンクリート壁体を建て込む第2工程と、
    前記接合金具による締切り空間内を洗浄する第3工程と、
    前記凹状溝間に跨って止水板を挿入設置する第4工程と、
    前記締切り空間内にグラウト材を充填する第5工程とからなることを特徴とするプレキャストコンクリート壁体の施工方法。
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