JP7296099B6 - プリント柄を有する布地の製造方法及びプリント柄を有する布地 - Google Patents

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本発明は、プリント柄を有する布地の製造方法と、プリント柄を有する布地に関する。
硬化前の状態においては液状であり、硬化後に弾性を呈するシリコーンインクが知られている。例えば、特許文献1には、シリコーンインクベース組成物と、接着促進剤とを含む印刷物が記載されている。接着促進剤として、オルガノシラン及び金属キレートのうち1つ以上を含むとされている。また、シリコーンインクベース組成物には、ポリジオルガノシロキサン、オルガノハイドロジェンポリシロキサン、補強充填剤、ポリジオルガノシロキサン-ポリエーテルコポリマー、及びヒドロシリル化触媒を含有するものが挙げられている。
特表2015-506387号公報
特許文献1には、シリコーンインクベース組成物によれば、軟らかい手触りと洗濯耐久性を備える織物が得られるとされている。一方で、プリント柄に蓄光材を含有させて、暗所にて、プリント柄を発光させる技術も知られている。
本発明者が検討したところ、シリコーンインクに対して、蓄光材を配合した混合物でプリント柄を印刷すると、プリント柄を構成する塗膜の厚みが不均一になるなど、見栄えの良いプリント柄を布地に対して形成することが困難であることが判明した。
本発明は、プリント柄を構成する塗膜の厚みに偏りが少なく、暗所において燐光を発することが可能であり、布地の伸縮に併せて伸縮しやすいプリント柄を有する布地と、その製造方法を提供することを目的とする。
シリコーンインクと蓄光材とを含有するプリント柄を有する布地の製造方法であり、未硬化のシリコーンインクと蓄光材とを含む混合物を布地に対してスクリーン印刷により、塗膜の厚みが0.7mm以下となるように印刷し、印刷したプリント柄を硬化させる工程を含むプリント柄を有する布地の製造方法により、上記の課題を解決する。
また、シリコーンインクと、蓄光材とを含むプリント柄を有する布地であり、プリント柄の厚みは0.7mm以下であるプリント柄を有する布地により、上記の課題を解決する。
上記の製造方法において、前記混合物は希釈用の溶媒を含有し、その含有量は15質量%以下とすることが好ましい。また、蓄光材の含有量は、35~70質量%とすることが好ましい。また、シリコーンインクの含有量は、15~60質量%とすることが好ましい。
本発明によれば、プリント柄を構成する塗膜の厚みに偏りが少なく、暗所において燐光を発することが可能であり、布地の伸縮に併せて伸縮しやすいプリント柄を有する布地と、その製造方法を提供することができる。
プリント柄を有する布地で構成した布製品の一例を示す図である。 シルクスクリーン印刷の方法を示す説明図である。 実施例1ないし4の方法で得られるプリント柄を有する布地の側面視を拡大して示した図である。 比較例1ないし3の方法で得られるプリント柄を有する布地の側面視を拡大して示した図である。
以下、本発明を実施するための好適な実施形態について説明する。
本発明は、シリコーンインクと、蓄光材とを含むプリント柄を有する布地である。プリント柄の厚みは0.7mm以下である。
上記の布地は、例えば、以下の方法により製造することができる。すなわち、シリコーンインクと蓄光材とを含有するプリント柄を有する布地の製造方法であり、未硬化のシリコーンインクと蓄光材とを含む混合物を布地に対してスクリーン印刷により、塗膜の厚みが0.7mm以下となるように印刷し、印刷したプリント柄を硬化させる工程を含むプリント柄を有する布地の製造方法である。
シリコーンインクは、未硬化の状態においては、流動性を示し、硬化させることによって、ゴムのような弾性を示すものを使用すればよい。シリコーンインクとしては、例えば、ベースポリマーとしてポリオルガノシロキサンと、架橋剤とを含有するものを使用することができる。ベースポリマーには、シロキサン結合を主鎖とするシリコーン系のその他の高分子を使用することができる。ポリオルガノシロキサンとしては、例えば、重合度が5000~10000のジメチルポリシロキサンなどが一例として挙げられる。架橋剤は、シリコーンインクとは、別の剤として提供され、ベースポリマーを含有する剤に対して添加するものでもよい。
上述の架橋剤は、ベースポリマーと架橋反応を生じるものを使用することができる。架橋剤としては、例えば、ケイ素と炭素とからなるシロキサン結合を有する分子を好適に使用することができる。そのような架橋剤としては、例えば、メチルハイドロジェンポリシロキサンなどの低分子量の分子が一例として挙げられる。
シリコーンインクには、硬化剤を添加してもよい。また、ベースポリマーを含有する剤にあらかじめ硬化剤が添加されているものを使用してもよい。硬化剤としては、例えば、塩化白金酸、塩化白金酸とオレフィンとの錯体、塩化白金酸とβージケトンとの錯体など白金系触媒が例として挙げられる。
上記のように、未硬化の状態においては流動性を示し、硬化することによってゴムのような性質を示すスクリーン印刷用のインクが一液型や二液型のシリコーンインクとして市販されている。未硬化の状態においては流動性を示し、硬化することによってゴムのような弾性を示すものであれば、そのような市販品を好適に使用することができる。中でも液の混合によって、硬化の開始のタイミングを制御することが可能な二液型以上の複数液混合型のシリコーンインクを使用することが好ましい。これによって、シルクスクリーンにインクが目詰まりすることを防ぐことができるし、シリコーンインクの無駄にせずに済む。
布地は、シリコーンインクと蓄光材とを含む混合物が定着するものであればよい。布地としては、例えば、織布、編布又は不織布が挙げられる。布地を構成する繊維としては、例えば、ナイロン、ポリエステル、レーヨンなどの合成繊維、綿、ウールなどの天然繊維が挙げられる。布地は、合成繊維又は天然繊維のみで構成されたものを使用してもよいし、合成繊維と天然繊維とを交織又は混紡等することによって、混合して使用したものとしてもよい。
蓄光材としては、日光又は照明器具の光などによって蓄光し暗所で光るものであればよい。例えば、SrAl2O4:Eu,Dy(Eu及びDyはドーパント)、若しくはSr4Al 14 O25:Eu,Dyなどのアルミン酸ストロンチウム系;CaAl2O4などのアルミン酸アルカリ土類金属系、又はこれらの2種以上の混合物を含む蓄光材の粉末を使用することができる。
シリコーンインクに対しては、適宜の溶媒を添加してもよい。希釈用の媒を添加することによって、シリコーンインクを含有する混合物の粘度をある程度、調節することができる。しかしながら、溶媒によって、粘度が小さくなるように調節した場合、印刷されるプリント柄の縁部や角部の形状が乱れて、いわゆるエッジが立っていない状態となりやすい。このため、溶媒を使用する場合は、前記混合物の質量に占める溶媒の質量の割合が、15質量%以下となるようにすることが好ましい。溶媒の下限値は、0質量%以上とすることが好ましく、5質量%以上とすることがより好ましく、10質量%以上とすることがさらに好ましい。
溶媒としては、シリコーンインクを溶解させることができるものであればよい。溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、n-ヘキサン、n-へプタン、n-オクタン、ナフサ、ベンジンなどの炭化水素系溶剤;クロロホルム、トリクロロエチレン、パークロロエチレン、1,1,1-トリクロロエタン、パーフルオロプロパンなどのハロゲン化炭化水素系溶剤;プロピルエーテル、n-ブチルエーテル、アニソール、テトラヒドロフラン、エチレングリコール、ジエチルエーテルなどのエーテル系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミルなどのエステル系溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトフェノンなどのケトン系溶剤;メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、2-メトキシエタノール、2-エトキシエタノール、2-ブトキシエタノールなどのアルコール系溶剤;ヘキサメチルジシロキサン、テトラメチルジフェニルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサンなどの鎖状シロキサン系溶剤;ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、ヘプタメチルビニルシクロテトラシロキサンなどの環状シロキサン系溶剤などが挙げられる。
蓄光材の含有量については、所望の発光時間に応じて調節することができる。蓄光材の含有量は、例えば、前記混合物の質量に占める蓄光材の質量の割合が、35~70質量%となるようにすることが好ましく、45~63質量%とすることがより好ましい。
シリコーンインクの含有量は、プリント柄が布に対して、塗着する程度やプリント柄の堅牢性に応じて調節することができる。シリコーンインクの含有量は、例えば、前記混合物の質量に占めるシリコーンインクの質量の割合が、15~60質量%となるようにすることが好ましく、20~35質量%とすることがより好ましい。
蓄光材の粒径は、特に限定されないが、例えば、粒度分布が0.1~200μmの範囲とすることができる。この程度の粒度分布を有する蓄光材であれば、布地の色が、プリント柄に透けることを防ぐ隠蔽材としての効果を、蓄光材に発揮させることもできる。
プリント柄を形成する塗膜の厚みは、0.7mm以下とする。シリコーンインクに蓄光材と硬化剤との混合物をスクリーン印刷すると、図4に示したように、布地51の上に印刷されたプリント柄61を構成する塗膜の厚みが不均一になりやすくなる。図4に示した例では、プリント柄61の縁部分の塗膜の厚みに対して、プリント柄61の中ほどの部分の厚みが薄くなっている。プリント柄の厚みを0.7mm以下になるようにすることで、図3に示したように、プリント柄21を構成する塗膜22が不均一になるのを防ぐことができる。また、プリント柄の厚みを0.7mm以下にすることにより、図1に示したように、プリント柄21を構成する塗膜22の幅(W)が例えば、2.0mm以下など、細い場合においても、プリント柄を構成する塗膜が途中で切れたり、かすれたりするなどの不具合なく、印刷することができる。プリント柄を構成する塗膜の厚みの下限値は特に限定されないが、0.1mm以上にすることが好ましく、0.3mm以上にすることがより好ましい。
プリント柄は、印刷により形成された塗膜を含むものであればよく、文字、図形、記号、又は模様などが含まれる。
布地には、布の原反に加えて、縫製などにより加工された布製品の布地も含まれるものとする。すなわち、上記の製造方法を実施する対象は、布の原反であってもよいし、布製品の布地であってもよい。布製品としては、例えば、上衣、下衣、つなぎ服などの衣服;鞄;靴などが挙げられる。例えば、ティーシャツ、パーカーなどの衣服や靴にプリント柄を形成した場合、身体の伸縮にあわせて、プリント柄も伸縮させることができる。このため、衣服や靴は、上記の製造方法を実施する対象物として、特に好適である。
プリント柄は、スクリーン印刷法により、印刷する。スクリーン印刷の方法は特に制限されないが、例えば、図2に示したようにして、実施することができる。図2の方法では、スクリーンメッシュ11を張った枠体12と、感光材13と、スキージ15とを使用して、プリント柄21を印刷する。感光材13には、所望の図案等を描いたポジフィルムやインクジェット印刷によるインクでマスキングすることで貫通孔131が形成されている。スクリーンメッシュ11の上にシリコーンインクを含有する前記混合物を投入し、スキージ15で圧延することにより、スクリーンメッシュ11に固定された硬化した感光材13の貫通孔131から前記混合物が排出され、布地31に対して、前記混合物が転写される。その後、前記混合物を硬化することで、プリント柄21が布地31に対して、定着する。
感光材としては、液状の感光材をスクリーンメッシュに塗布してから硬化させるものを使用してもよいし、PETなどの薄い樹脂フィルムに感光材を一定の厚さで塗布したフィルム状の感光材を使用してもよい。
図2に示したように、プリント柄の塗膜の厚みは、感光材の厚みTによって、調節することができる。フィルム状の感光材では、薄い樹脂フィルムの上に一定の厚さで感光材が塗布されているため、感光材の厚みTを選択することによって、液状の感光材によって塗膜の厚みを調節するのに比して、プリント柄の塗膜の厚みを容易かつ正確に調節することができるので好ましい。フィルム状の感光材は、例えば、水や液状の感光材などの接着剤を利用してスクリーンメッシュ11に対して貼着し、乾燥後に薄い樹脂フィルムを剥がすことにより、スクリーンメッシュ11に対して固定された感光材13の層を形成する。感光材13の貫通孔131は、例えば、マスキングにより未硬化の状態とされた感光材を、水などの洗浄剤などによって除去することにより、形成することができる。
シリコーンインク等を含有する前記混合物を硬化させる方法は、特に限定されず、加熱による方法、加熱をともなわず硬化剤添加後の時間経過による方法、紫外線の照射による方法、硬化剤の添加と加熱を併用する方法などが挙げられる。シリコーンインクは、加熱、硬化剤の添加、紫外線の照射などの硬化操作を行うまでは、流動性を有する状態を維持するものを使用することが好ましい。これにより、スクリーン印刷を行っている間に、シリコーンインクを含有する混合物が硬化することを防ぐことができる。
以下、本発明の実施例を挙げて、具体的に説明する。
[実施例1]
市販のスクリーン印刷用のシリコーンインクと、粒度分布の範囲が0.6~70μmの市販の蓄光材(Sr4Al14O25:Eu,Dy)の粉末と、前記シリコーンインクに同梱されていた液状の硬化剤と、希釈用の市販の溶媒とを表1に記載した割合で混合して、スクリーン印刷用のインクの混合物を得た。
上記のインクを使用して、図1に示した綿布で縫製した半袖Tシャツ32の胸部の布地31に、「ABC」の3文字からなるプリント柄22をスクリーン印刷法により印刷した。最後のCの文字のみは、線の幅を1.8mmの細幅とした。最初の二文字の線の幅は、いずれも3cmである。
スクリーン印刷は、次の方法により、行った。アルミニウム製の方形の枠体に、目開き70メッシュ(JIS規格)のスクリーンメッシュを張った。次いで、PET樹脂フィルムの上に0.2mmの厚さで感光材が均一に積層されている市販のフィルム状の感光材を用意した。このフィルム状の感光材の上に、上記のABCの黒色文字を透明の樹脂フィルムに印刷したポジフィルムを重ねて固定した。このポジフィルムとフィルム状の感光材を重ねたものに、日光を照射し、その後、ポジフィルムを感光材の層から取り外して、上記のスクリーンメッシュに貼着した。スクリーンメッシュに貼着された感光材の層から、上記のPET樹脂フィルムを剥がし、スクリーンメッシュごと感光材層を水洗して、未硬化の感光材を洗い流すことにより、ABCの文字に対応する貫通孔を有する版を得た。硬化した感光材の層の厚みは、0.2mmである。
上記のようにして得た版のスクリーンメッシュの上に、上記の方法で得たインクの混合物を載せて、スキージでインクの混合物を延ばして、Tシャツの布地にプリント柄を転写した。スキージは、油圧により、圧力印加することにより、印刷を行うものである。このようにして、塗膜の厚みが0.2mmのプリント柄が転写されたTシャツを得た。このTシャツを120℃で90秒間、加熱し、プリント柄を硬化さて、Tシャツの布地に定着させた。
[実施例2]
フィルム状の感光材の層の厚みを0.4mmに変更して、塗膜の厚みが0.4mmのプリント柄が転写されたTシャツを得て、これを120℃で90秒間、加熱し、プリント柄を硬化させた点以外は、実施例1と同様の方法によって、プリント柄を有するTシャツを製造した。
[実施例3]
市販のスクリーン印刷用のシリコーンインクと、粒度分布の範囲が0.6~70μmの市販の蓄光材(Sr4Al14O25:Eu,Dy)の粉末と、記シリコーンインクに同梱されていた液状の硬化剤と、希釈用の溶媒と表1に記載した割合で混合して、スクリーン印刷用のインクの混合物を調整し、これを使用した点以外は、実施例1と同様の方法により、プリント柄を有するTシャツを製造した。
[実施例4]
市販のスクリーン印刷用のシリコーンインクと、粒度分布の範囲が0.6~70μmの市販の蓄光材(Sr4Al14O25:Eu,Dy)の粉末と、記シリコーンインクに同梱されていた液状の硬化剤と、希釈用の溶媒と表1に記載した割合で混合して、スクリーン印刷用のインクの混合物を調整し、これを使用した点以外は、実施例2と同様の方法により、プリント柄を有するTシャツを製造した。
[比較例1]
フィルム状の感光材の層の厚みを0.8mmに変更して、塗膜の厚みが0.4mmのプリント柄が転写されたTシャツを得て、これを120℃で90秒間、加熱し、プリント柄を硬化させた点以外は、実施例1と同様の方法によって、プリント柄を有するTシャツを製造した。
[比較例2]
フィルム状の感光材の層の厚みを0.8mmに変更して、塗膜の厚みが0.4mmのプリント柄が転写されたTシャツを得て、これを120℃で90秒間、加熱し、プリント柄を硬化させた点以外は、実施例3と同様の方法によって、プリント柄を有するTシャツを製造した。
[比較例3]
市販のスクリーン印刷用のシリコーンインクと、粒度分布の範囲が0.6~70μmのSr4Al14O25:Eu,Dyの粉末と、液状の硬化剤と、溶媒と表1に記載した割合で混合して、スクリーン印刷用のインクの混合物を調整し、これを使用した点以外は、比較例1と同様の方法により、プリント柄を有するTシャツを製造した。
[残光時間の評価]
上記の実施例1ないし4のTシャツ、及び比較例1ないし3のTシャツについて、それぞれ、プリント柄に水銀ランプで光を照射し、暗所において残光がなくなるまでに要する時間を調べた。光の照射は、1キロワットの水銀灯をプリント柄から1m離れた位置に固定して、20分間にわたって、光を照射した。その後すぐに暗室にTシャツを移動させて、残光が失われるまでの時間を調べた。結果を表1に示す。
[プリント柄の外観評価]
上記の実施例1ないし4のTシャツ、及び比較例1ないし3のTシャツについて、それぞれ、プリント柄の外観を目視によって、確認した。結果を表1に示す。表1に示した「塗膜の厚みの均一性」は、プリント柄を構成する塗膜の厚みが均一に形成されているか否かを示す。表1において、バツを付したものは、図4に示しように、プリント柄を構成する塗膜の中ほどが凹み、薄い状態となっていたものを示す。表1において、丸を付したものは、図3に示したように、プリント柄を構成する塗膜の厚みが、全体的に、均一であったことを示す。
表1に示した「プリント柄の縁部」は、プリント柄を構成するABCの文字の縁部分のエッジが立っているか否かを示す。表1において、バツを付したものは、プリント柄を構成するABCの文字の縁部が丸く落ちていたものを示す。表1において、丸を付したものは、プリント柄を構成するABCの文字の縁部が略直角に見えるものであったことを示す。
表1に示した「プリント柄の角部」は、プリント柄を構成するABCの文字の角部分のエッジが立っているか否かを示す。表1において、バツを付したものは、プリント柄を構成するABCの文字の角部が丸く落ちていたものを示す。表1において、丸を付したものは、プリント柄を構成するABCの文字の角部が略直角に見えるものであったことを示す。
表1に示した「細線の明瞭性」は、プリント柄を構成するABCの文字のうち幅1.8mmの細線となるように印刷した「C」の文字が明瞭に印刷されているか否かを示す。表1において、バツを付したものは、プリント柄を構成する細線が部分的に途切れて明瞭に印刷できなかったことを示す。表1において、丸を付したものは、プリント柄を構成する細線が途切れることなく明瞭に印刷できたものを示す。
Figure 0007296099000001
表1に示したように、実施例1ないし4の方法で印刷したプリント柄は、塗膜の厚みが全体的に均一であり、プリント柄の縁部及び角部のエッジが立ったシャープな柄が形成されており、しかも幅の小さい緻密な細線も明瞭に印刷されていた。燐光の残光時間も実用性のある長さとなった。このように、実施例1ないし4の方法で形成したプリント柄は、プリント柄の外観の美しさと、燐光の残光時間とのバランスをとることができた。特に、実施例1及び2の方法は、その傾向が強いものとなった。実施例1ないし4の方法で形成したプリント柄は、摩擦に対する堅牢性も優れており、JIS L 0849に規定される摩擦試験機II形試験において、縦方向及び横方向共に、乾燥4~5級、湿潤4級の結果であった。
一方、比較例1ないし3の方法により形成したプリント柄では、燐光の残光時間は、長くなったが、塗膜の厚みが均一でなく、幅の小さい緻密な細線は、うまく表現することができず、プリント柄の美しさと、燐光の残光時間とのバランスをとることができなかった。

Claims (1)

  1. シリコーンインクと蓄光材の粉末とを含有するプリント柄を有する布地の製造方法であり、
    未硬化のシリコーンインクと蓄光材の粉末とを含む混合物を布地に対してスクリーン印刷により、塗膜の厚みが0.7mm以下となるように印刷し、
    印刷したプリント柄を硬化させる工程を含むプリント柄を有する布地の製造方法であり、
    前記混合物は希釈用の溶媒を含有し、その含有量は5質量%以上かつ15質量%以下であり、
    前記混合物における前記蓄光材の粉末の含有量は、35~70質量%であり、
    前記混合物における前記シリコーンインクの含有量は、15~60質量%であり、
    前記混合物は感光顔料を含有しない布地の製造方法。
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