JP7295335B2 - 打ち込み工具 - Google Patents

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Description

本開示は、釘やステープル等の打ち込み具を木材等に打ち込むための打ち込み工具に関する。
この種の打ち込み工具には、いわゆるガスバネ式と称される打ち込み工具が提供されている。ガスバネ式の打ち込み工具では、蓄圧室に充填した圧縮ガスの膨張力で打撃ピストンが下動して打ち込み具が打撃される。特許文献1(特許第6519651号公報)には、蓄圧室に圧縮ガスを充填するための充填バルブと、一定圧以上のガスを放出するリリーフバルブ(安全バルブ)を有することが開示されている。特許文献2(特許第6481751号公報)には、工具本体内部の動作により蓄圧室に外気を導入する外気取り込み弁を有することが開示されている。特許文献2には、外気取り込み弁、リリーフバルブの他に、作業者が任意にタイミングで蓄圧室の圧縮ガスを放出できる開放バルブを有することが開示されている。
例えば釘詰まり(ジャミング)発生時に、開放バルブで蓄圧室の圧縮ガスを開放することで、釘取り除き作業を楽に行うことができる。蓄圧室の圧縮ガスを開放してジャミング対策を施した後では、蓄圧室に圧縮ガスの充填が迅速になされることが望ましい。これにより打ち込み作業を迅速に再開できる。しかしながら、従来の外気取り込み弁では、工具本体内部の動作で外気を取り込むことから十分なガス圧まで充填するには時間が掛かる。この点を改善する必要がある。
本開示の1つの局面によると、打ち込み工具は、例えばシリンダ内を下動して打ち込み具を打撃する打撃ピストンを有する。打撃ピストンは、電動モータを駆動源とする駆動機構により上死点に上動される。駆動機構により打撃ピストンが上動されることで、打撃ピストンを打ち込みのために下動させる動力源となる圧縮ガスの推力が得られる。圧縮ガスは蓄圧室に蓄圧される。蓄圧室には、充填バルブを経て圧縮ガスが充填される。リリーフバルブで圧縮ガスが放出されて、蓄圧室が設定圧に維持される。蓄圧室は開放バルブを経て大気開放される。
従って、開放バルブで蓄圧室を大気開放することでジャミング対策等を迅速かつ楽に行うことができる。蓄圧室の開放後では、従来のように工具本体の内部動作によるのではなく、充填バルブを経て外部から蓄圧室に圧縮ガスが迅速に充填される。これにより、打ち込み工具を迅速に再起動させて打ち込み作業を続行することができる。
第1実施形態に係る打ち込み工具の縦断面図である。 第1実施形態に係る蓄圧室の縦断面図である。 充填バルブの縦断面図である。 充填バルブの縦断面図である。本図は、圧縮ガス注入用の外部機器を接続した状態を示している。 工具本体部を図1中矢印V方向から見た上面図である。 第1実施形態に係るリリーフバルブの縦断面図である。 第2実施形態に係る打ち込み工具の縦断面図である。 第2実施形態に係る蓄圧室の上面図である。 第2実施形態に係る開放バルブの縦断面図である。 第2実施形態に係る開放バルブの横断面図である。 第3実施形態に係る打ち込み工具の縦断面図である。 アダプタを充填バルブに装着した状態の縦断面図である アダプタの縦断面図である。
1つ又はそれ以上の実施態様によると、例えば充填バルブは、外部機器に接続されて外部機器から供給される圧縮ガスの注入を許容する接続口を備える。従って、蓄圧室のガス充填作業を、従来の工具本体の内部動作による場合に比して迅速に行うことができる。これにより打ち込み動作をより迅速に再開できる。
1つ又はそれ以上の実施態様によると、例えばシリンダと蓄圧室を収容する工具ハウジングを有する。工具ハウジングには、充填バルブが工具ハウジングの外郭から突出することを避けるためのバルブ用凹部が形成されている。従って、充填バルブに対する他部材との干渉を避けてその損傷を未然に回避できる。
1つ又はそれ以上の実施態様によると、例えばリリーフバルブが開放バルブの機能を併せ持つ。従って、リリーフバルブと開放バルブが一体化されて、その配置の自由度が高まり、コンパクト化が図られる。
1つ又はそれ以上の実施態様によると、例えばリリーフバルブは、蓄圧室を密閉するプランジャと、外部操作により変位される可動部材とを有する。可動部材とプランジャとの間に弾性部材が介装される。可動部材の変位によりプランジャに対する弾性部材の付勢力を調整可能である。
従って、可動部材を外部操作により変位させると弾性部材の付勢力が調整される。付勢力が調整されることで蓄圧室のガス圧が調整される。プランジャの付勢力が強められると蓄圧室のガス圧が高く設定される。プランジャの付勢力が弱められると蓄圧室のガス圧が低く設定される。可動部材の変位により弾性部材の付勢力が十分に弱められることで、プランジャが全開されて蓄圧室が大気開放される。
1つ又はそれ以上の実施態様によると、例えば可動部材には、可動部材を通常位置と作業位置の間で移動させるための工具が係合される工具係合部が設けられる。従って、工具を用いて可動部材を迅速かつ精確に変位させることができる。
1つ又はそれ以上の実施態様によると、例えばシリンダと蓄圧室を収容する工具ハウジングを有する。工具ハウジングには、リリーフバルブと開放バルブが工具ハウジングの外郭から突出することを避けるための第2バルブ用凹部が形成されている。従って、リリーフバルブと開放バルブに対する他部材の干渉が回避されて、その損傷が未然に回避される。
1つ又はそれ以上の実施態様によると、例えば充填バルブと、リリーフバルブと、開放バルブが相互に独立して配置されている。従って、各バルブの操作性が確保される。また、各バルブの配置の自由度が高まる。
1つ又はそれ以上の実施態様によると、例えば充填バルブと、リリーフバルブと、開放バルブの少なくとも1つのバルブは、閉じ位置と開き位置との間をプランジャ軸線上に沿って移動するプランジャを備える。プランジャ軸線が打撃ピストンの移動方向に交差するようにプランジャが配置されている。従って、少なくとも1つのバルブの配置の自由度が高まる。
1つ又はそれ以上の実施態様によると、例えば充填バルブとリリーフバルブと開放バルブは、何れもシリンダよりも上方に配置されている。従って、シリンダの周囲の構成が簡略化される。これにより当該打ち込み工具のスリム化が図られる。
本開示の他の局面によると、打ち込み工具システムは、例えば蓄圧室を具備する打ち込み工具と、打ち込み工具の蓄圧室に圧縮ガスを充填する際に利用されるアダプタを有する。打ち込み工具は、蓄圧室と連通するシリンダ内を下動して打ち込み具を打撃する打撃ピストンを有する。打撃ピストンは、電動モータを駆動源とする駆動機構により上死点に上動される。駆動機構により打撃ピストンが上動されることで、打ち込みのために打撃ピストンを下動させる動力源となる圧縮ガスの推力が得られる。圧縮ガスは蓄圧室に蓄圧される。蓄圧室に充填バルブが設けられる。充填バルブを経て蓄圧室に圧縮ガスが充填される。蓄圧室に開閉バルブが設けられる。開閉バルブにより蓄圧室が大気開放される。アダプタは、打ち込み工具の充填バルブに着脱可能に接続される第1接続口と、外部の圧縮ガス供給器具と着脱可能に接続される第2接続口を有する。アダプタにリリーフバルブが設けられる。
従って、開放バルブで蓄圧室を大気開放することでジャミング対策等を迅速かつ楽に行うことができる。蓄圧室の開放後では、従来のように工具本体の内部動作によるのではなく、充填バルブを経て外部の圧縮ガス供給器具から蓄圧室に圧縮ガスが迅速に充填される。これにより、打ち込み工具を迅速に再起動させて打ち込み作業を続行することができる。
充填バルブにはアダプタを介して外部の圧縮ガス供給器具が接続される。圧縮ガスの過剰な供給はアダプタに設けたリリーフバルブにより大気に放出される。これにより蓄圧室が設定圧に維持される。蓄圧室への圧縮ガスの充填が完了した段階でアダプタが充填バルブから取り外される。このため、アダプタとともにリリーフバルブが取り外された状態で打ち込み工具が用いられる。これにより、打ち込み時の衝撃等を回避してリリーフバルブの保護を図ることができる。このようにリリーフバルブは必要時(圧縮ガス充填時)のみ蓄圧室に装備され、打ち込み作業時等には蓄圧室から取り外されることでリリーフバルブの耐久性が高められる。圧縮ガス供給器具には、コンプレッサの供給ノズルやガス缶を適用できる。
1つ又はそれ以上の実施態様によると、例えば第2接続口に、圧縮ガス供給器具を接続するための開閉バルブを有する。開閉バルブと充填バルブの接続形態は相互に異なる。これにより、充填バルブに圧縮ガス供給器具を接続不能である。従って、アダプタを用いることによって蓄圧室への圧縮ガスの充填作業が可能となる。これにより、リリーフバルブにより過剰な圧縮ガスの供給が確実に回避される状況で充填作業がなされる。
次に、本開示の実施形態を図1~図13に基づいて説明する。図1は、第1実施形態の打ち込み工具1を示している。打ち込み工具1は、工具本体部10と、使用者が把持するハンドル部5と、多数の打ち込み具を装填可能なマガジン9を備えている。
工具本体部10の工具ハウジング11にシリンダ12が内装されている。シリンダ12に打撃ピストン13が上下に往復動可能に内装されている。打撃ピストン13の下面中心には打ち込み具nを打撃するためのドライバ14が取り付けられている。
工具本体部10の上部に蓄圧室20が設けられている。蓄圧室20に蓄圧された動力源としての圧縮ガスの圧力(推力)で打撃ピストン13が下動する。打撃ピストン13がシリンダ12内を下動して、打ち込み具nがドライバ14で打撃される。
打撃ピストン13及びドライバ14は、電動モータ17を駆動源とする駆動機構により上死点(図1に示す打ち込み待機位置)に戻される。打撃ピストン13が駆動機構により上死点に戻されることで、蓄圧室20のガス圧が高められる。これにより、打撃ピストン13を打ち込みのために下動させる推力が得られる。ドライバ14にはその長手方向に沿ってラックギヤ14aが形成されている。ラックギヤ14aにピニオンギヤ16が噛み合わされている。ピニオンギヤ16は、電動モータ17の出力軸に取り付けられている。ピニオンギヤ16とラックギヤ14aの噛み合いを経て、電動モータ17の回転出力によりドライバ14及び打撃ピストン13が上動される。ドライバ14及び打撃ピストン13は、蓄圧室20のガス圧に抗して上死点に戻される。電動モータ17には、コンパクトかつ高出力のブラシレスモータが用いられている。電動モータ17及びピニオンギヤ16とラックギヤ14aの噛み合いが駆動機構を構成している。
工具本体部10の下死点側にはダンパ19が内装されている。ダンパ19で打撃ピストン13の下動端が規制される。ダンパ19の内周側にドライバ14が挿通されている。ドライバ14の先端部は、工具本体部10の下部に設けた打ち込みノーズ部18の打ち込み通路内に進入している。打ち込みノーズ部18には、マガジン9の先端部が結合されている。打ち込み動作に連動してマガジン9から打ち込み具nが1本ずつ打ち込み通路内に供給される。
ハンドル部5は、工具本体部10の側部から側方へ突き出す状態に設けられている。ハンドル部5の基部下面側にトリガ形式のスイッチレバー6が設けられている。使用者がハンドル部5を把持した手の指先でスイッチレバー6を引き操作すると、電動モータ17が起動する。
ハンドル部5の先端側には、電源としてのバッテリパック7が装着される。バッテリパック7は、取り外して別途用意した充電器で充電することにより繰り返し使用することができる。バッテリパック7の電力により電動モータ17が起動する。ハンドル部5には、コントローラ8が内装されている。コントローラ8には、主として電動モータ17の動作制御をするための制御回路及び電源回路を含む制御基板が収容されている。
蓄圧室20は、工具ハウジング11の上部を構成する上部ハウジング21の内部に区画されている。上部ハウジング21の外面には、衝撃吸収用の弾性ゴム層21aが被覆されている。蓄圧室20の圧縮ガスが打撃ピストン13の上面に作用する。蓄圧室20には、充填バルブ22と、リリーフバルブ23と、開放バルブ24が配置されている。
充填バルブ22には、圧縮ガス注入用の外部機器2が接続される。充填バルブ22に接続した外部機器2の圧縮ガスが充填バルブ22の接続口22fを経て蓄圧室20に充填(補充)される。リリーフバルブ23により過剰な圧縮ガスが自動的に放出されて、蓄圧室20のガス圧が設定圧に保持される。使用者による開放バルブ24の操作によって、蓄圧室20が強制的に大気開放される。
上部ハウジング21には、充填バルブ22を収容するためのバルブ用凹部25が形成されている 図5に示すようにバルブ用凹部25は、平面的に見て半長円形を有している。バルブ用凹部25内に配置されることで、充填バルブ22が上部ハウジング21の外郭から突き出さないようになっている。これにより充填バルブ22に対する他物品の干渉が回避されて、その損傷等が防止される。
図2~4に示すように充填バルブ22は、円筒形のバルブ枠体22aを有する。バルブ枠体22aの内周側に1本のプランジャ22bが軸線(プランジャ軸線J)方向に変位可能に支持されている。バルブ枠体22aとプランジャ22bとの間に圧縮ばね22cが介装されている。プランジャ22bの先端側はバルブ枠体22aから蓄圧室20内に進入されている。プランジャ22bは、圧縮ばね22cによりその先端側を蓄圧室20内から退避させる方向(図示上方)に付勢されている。
プランジャ22bの先端にはフランジ部22dが一体に設けられている。フランジ部22dによりプランジャ22bの抜け止めがなされている。フランジ部22dの上面にはシール部材22eが装着されている。図3に示すように圧縮ばね22cの付勢力によりシール部材22eがバルブ枠体22aの下面に設けた接続口22fに押圧される。接続口22fにシール部材22eが押圧されることで、接続口22fが気密に塞がれる。これがプランジャ22bの閉じ位置に相当する。閉じ位置では、蓄圧室20内の圧縮ガスの洩れが防止される。
図4に示すように充填バルブ22に外部機器2が装着されると、外部機器2の押し軸部2aでプランジャ22bが圧縮ばね22cに抗して下方へ押し下げられる。これにより接続口22fが開かれる。これがプランジャ22bの開き位置に相当する。プランジャ22bが開かれて、外部機器2から蓄圧室20内に圧縮ガスが注入される。外部機器2を外すと、プランジャ22bが閉じ位置に戻される。外部機器2としては、例えばタイヤの空気入れを利用することができる。これに代えて一定量の圧縮ガスを封入したガス缶を利用することができる。
第1実施形態では、リリーフバルブ23に開放バルブ24の機能が組み込まれて一体化されている。このため、第1実施形態では、リリーフバルブ23と開放バルブ24として一つのリリーフ/開放兼用バルブが用いられている。図5に示すようにリリーフバルブ23は、上部ハウジング21の概ね中央であって、打撃ピストン13の上方に配置されている。図1に示すようにリリーフバルブ23は、そのプランジャ軸線Jをドライバ14にほぼ一致させる位置に配置されている。
図2、6に示すようにリリーフバルブ23は、円筒形のバルブ枠体23aを有する。本実施形態では、上部ハウジング21の一部がバルブ枠体23aとして利用されている。バルブ枠体23aは、蓄圧室20内に突き出して上部ハウジング21の外郭からはみ出さない状態に設けられている。バルブ枠体23aの内周側に円筒形の可動部材23bを有する。可動部材23bの外周面には雄ねじ部23cが形成されている。雄ねじ部23cは、バルブ枠体23aの内周面に形成した雌ねじ部23dに噛み合わされている。このため、可動部材23bはその軸線回りに回転させることで、その軸線方向(図示上下方向)に変位させることができる。
雄ねじ部23cと雌ねじ部23dとの噛み合い(保持部)により、可動部材23bがバルブ枠体23aに対して軸線方向に移動可能に保持されている。可動部材23bの内周側にプランジャ23eが軸線方向に移動可能に保持されている。バルブ枠体23aの軸線と、可動部材23bの軸線と、プランジャ23eの軸線は一致している。以下各軸線をプランジャ軸線Jと言う。プランジャ23eは、プランジャ軸線Jに沿って移動可能に保持されている。プランジャ23eは、蓄圧室20を密閉する閉じ位置と蓄圧室20を開放する開き位置との間を移動可能に保持されている。
上記した可動部材23bは、プランジャ軸線Jに沿って通常位置と作業位置との間を移動可能に保持されている。可動部材23bとプランジャ23eとの間に圧縮ばね23fが介装されている。プランジャ23eの先端部は、バルブ枠体23aの通気孔23g内に挿通されている。プランジャ23eは、通気孔23gに挿通されてプランジャ軸線J方向に変位可能に支持されている。プランジャ23eは圧縮ばね23fにより閉じ位置側(図において下向き)に付勢されている。プランジャ23eは、圧縮ばね23fの付勢力により下方の閉じ位置に保持される。プランジャ23eは、圧縮ばね23fの付勢力に抗して上方の開き位置に変位する。
プランジャ23eの先端部と通気孔23gとの間にはシールリング23hが介装されている。シールリング23hにより、通気孔23gが気密にシールされる。プランジャ23eの先端部には、通気用のスリット23iが設けられている。スリット23iは、プランジャ軸線Jに沿って一定の範囲に延びている。スリット23iは、プランジャ軸線Jの周りの対向する2箇所に配置されている。
プランジャ23eは、蓄圧室20のガス圧と圧縮ばね23fの付勢力が均衡するようにプランジャ軸線J方向に変位する。プランジャ23eに付加される蓄圧室20のガス圧が圧縮ばね23fの付勢力よりも小さい状態では、プランジャ23eは下方の閉じ位置に保持される。プランジャ23eが下方の閉じ位置に保持された状態では、プランジャ23eの基端部であって、スリット23iが存在しない部位がシールリング23hの内周側に位置する。この状態では、通気孔23gが気密にシールされる。これにより蓄圧室20が外部に対して気密にシールされて、蓄圧室20が一定圧(設定圧以下)に保持される。
プランジャ23eに付加される蓄圧室20のガス圧が圧縮ばね23fの付勢力よりも大きくなると、プランジャ23eが圧縮ばね23fの付勢力に抗して上方の開き位置に変位する。プランジャ23eが上方の開き位置に変位すると、スリット23iがシールリング23hの内周側に位置する。この状態では、通気孔23gの気密性が解除される。
可動部材23bの上部には、内周側と外周側を連通する開放孔23jが設けられている。このため、プランジャ23eが上方の開き位置に変位して通気孔23gの気密性が解除されると、蓄圧室20が通気孔23g、バルブ枠体23aの内周側、可動部材23bの内周側及び開放孔23jを経て外部(大気側)に開放される。これにより、蓄圧室20の圧縮ガスが外部に放出される。蓄圧室20のガス圧が設定圧まで低下すると、プランジャ23eが圧縮ばね23fの付勢力により閉じ位置に戻されて、蓄圧室20が気密にシールされる。
蓄圧室20の設定圧に相当する圧縮ばね23fの付勢力は、可動部材23bを移動させることで変化する。可動部材23bを下方へ変位させると、圧縮ばね23fの付勢力が大きくなる。可動部材23bを上方へ変位させると、圧縮ばね23fの付勢力が小さくなる。このため、可動部材23bを下方へ変位させると、蓄圧室20の設定圧が高くなる。これにより蓄圧室20のガス圧を高めることができる。
可動部材23bを上方へ変位させると、蓄圧室20の設定圧が低くなる。これによりプランジャ23eがより低いガス圧で開き位置側に変位し易くなる。可動部材23bを充分に上方まで変位させると、圧縮ばね23fが付勢力がプランジャ23eに対して作用しない状態になる。この状態では、蓄圧室20の圧縮ガスが、通気孔23g、バルブ枠体23aの内周側、可動部材23bの内周側及び開放孔23jを経て全て放出された大気開放状態となる。
蓄圧室20が大気開放されることで、打撃ピストン13に作用するガス圧をなくすことができる。これにより打ち込みノーズ部18に詰まった釘の除去作業を迅速かつ楽に行うことができる。蓄圧室20を大気開放するために必要な可動部材23bの上方側の位置が作業位置に相当する。蓄圧室20のガス圧を適切な設定圧にするために必要な可動部材23bの下方側の位置が通常位置に相当する。
このようにリリーフバルブ23は、可動部材23bを通常位置に保持して蓄圧室20を設定圧に保持する機能を有する。加えてリリーフバルブ23は、可動部材23bを作業位置に変位させることで、蓄圧室20を大気開放する開放バルブ24としての機能を併せ持つ。
可動部材23bの上部には、作業用の工具26を係合させるための工具係合部23kが設けられている。本実施形態では、工具26として六角レンチ(六角棒レンチ)を用いることができる。このため、本実施形態では、工具係合部23kとして六角孔が設けられている。工具係合部23kは、可動部材23bの上面から内周側に貫通している。図6に示すように工具係合部23kに工具26を係合させて、可動部材23bを回転させることで上下に変位させることができる。これにより、可動部材23bを通常位置と作業位置との間で迅速かつ精確に変位させることができる。
以上説明した第1実施形態に係る打ち込み工具1によれば、蓄圧室20には、充填バルブ22と、リリーフバルブ23と、開放バルブ24を有する。開放バルブ24で蓄圧室20を大気開放することでジャミング対策等を迅速かつ楽に行うことができる。蓄圧室20の開放後では、充填バルブ22の接続口22fを経て外部機器2から蓄圧室20に圧縮ガスが迅速に充填される。これにより、従来のように工具本体の内部動作により充填する構成に比して、打ち込み工具1を迅速に再起動させて打ち込み作業を続行することができる。
蓄圧室20の上部ハウジング21に設けたバルブ用凹部25に充填バルブ22が配置されている。これにより、充填バルブ22が工具ハウジング11若しくは上部ハウジング21の外郭から突出することが避けられる。従って、充填バルブ22に対する他部材との干渉を避けてその損傷を未然に回避できる。
第1実施形態では、リリーフバルブ23に開放バルブ24が一体化されて、単一のバルブに両者の機能が併せ持たされている。これによりリリーフバルブ23及び開放バルブ24の配置の自由度が高まるとともに、工具本体部10のコンパクト化が図られる。
リリーフバルブ23では、プランジャ23eが圧縮ばね23fの付勢力に抗して開き位置に移動して蓄圧室20の圧縮ガスが放出される。これにより蓄圧室20が設定圧に保持される。圧縮ばね23fの付勢力を変化させることで蓄圧室20の設定圧を調整できる。圧縮ばね23fの付勢力は、可動部材23bを変位させることで変化させることができる。
可動部材23bを通常位置に位置させることで、プランジャ23eに対して圧縮ばね23fの付勢力を作用させることができる。プランジャ23eに圧縮ばね23fの付勢力が作用する範囲が可動部材23bの通常位置に相当する。可動部材23bの通常位置を変化させることで蓄圧室20の設定圧を調整できる。
可動部材23bを作業位置に移動させると、圧縮ばね23fの付勢力がプランジャ23eに作用しない状態となる。これにより蓄圧室20が大気開放されて圧縮ガスが全て放出される。蓄圧室20が大気開放されて、打撃ピストン13に圧縮ガスのガス圧が作用しない状態となる。これにより、打ち込みノーズ部18のジャミング対策を迅速かつ楽に行うことができる。可動部材23bの通常位置と作業位置との間の移動操作は、工具26を工具係合部23kに係合させて迅速かつ精確に行うことができる。
リリーフバルブ23と開放バルブ24は、上部ハウジング21に設けたバルブ枠体23aに組み込まれている。バルブ枠体23aは、蓄圧室20側に突き出す状態に設けられている。これにより、リリーフバルブ23と開放バルブ24が上部ハウジング21の外郭から突出しない状態に配置されている。このため、バルブ枠体23aが第2バルブ用凹部として形成されている。従って、リリーフバルブ23と開放バルブ24に対する他部材の干渉が回避されて、その損傷が未然に回避される。
第1実施形態では、充填バルブ22とリリーフバルブ23と開放バルブ24は、何れもシリンダ12よりも上方に配置されている。従って、シリンダ12の周囲の構成が簡略化される。これにより当該打ち込み工具1のスリム化が図られる。
また、例示した打ち込み工具1では、電動モータ17を有する駆動機構により打撃ピストン13を上死点に上動させることで、蓄圧室20内の圧力が上昇する。このように、打撃ピストン13の上動動作を利用して打撃動作に必要な圧力が確保される。このため、蓄圧室20内の圧力を高めるための特別の手段を別途必要としない。
以上説明した第1実施形態には種々変更を加えることができる。例えば、工具26としての六角レンチに代えて手回しドライバを用いて可動部材23bを変位させる構成としてもよい。この場合、工具係合部23kとしての六角孔に代えて、マイナス形若しくはプラス形の溝部を設けることができる。
また、図示は省略したが工具係合部23kに代えて摘み部やレバー部を設けて、六角レンチ等の工具26を用いることなく可動部材を移動操作可能な構成としてもよい。
図7には第2実施形態に係る打ち込み工具30が示されている。第2実施形態では、蓄圧室31が備える充填バルブ32、リリーフバルブ33及び開放バルブ34について第1実施形態とは異なっている。変更を要しない部材及び構成については同位の符合を用いてその説明を省略する。
充填バルブ32とリリーフバルブ33と開放バルブ34は、工具ハウジング11の上部を構成する上部ハウジング35に配置されている。第1実施形態と同じく、上部ハウジング35の外面にも衝撃吸収用の弾性ゴム層35aが被覆されている。
充填バルブ32は第1実施形態に係る充填バルブ22と同じ構成を有している。但し、第1実施形態とは配置の向きが異なっている。第2実施形態では、充填バルブ32はそのプランジャ軸線Jを打撃ピストン13の往復動方向に対して交差(直交)させる横向きに配置されている。このため、充填バルブ32のプランジャ32aは打ち込み方向に直交する方向に変位する。
図7、8に示すように充填バルブ32は、上部ハウジング35に設けたバルブ用凹部35bに配置されている。このため充填バルブ32は上部ハウジング35の外郭からはみ出さない状態に配置されている。これにより、第1実施形態と同じく、充填バルブ32に対する他の部材の干渉を回避してその損傷を未然に防止できる。充填バルブ32に外部機器2を接続して、蓄圧室31内に圧縮ガスを迅速に充填することができる。
第2実施形態では、リリーフバルブ33と開放バルブ34は相互に離間して配置されている。この点、リリーフバルブ23と開放バルブ24が一体化されてリリーフ/開放兼用バルブとされた第1実施形態とは異なっている。リリーフバルブ33は、上部ハウジング35のほぼ中央に配置されている。リリーフバルブ33は、そのプランジャ軸線Jが第1実施形態と同じく打ち込み方向に平行となる縦向きに配置されている。
リリーフバルブ33は、第1実施形態に係るリリーフバルブ23と概ね同様の構成を有している。リリーフバルブ33は、バルブ枠体23aと可動部材23bとプランジャ23eを有する。プランジャ23eは、可動部材23bとの間に介装した圧縮ばね23fにより閉じ位置側に付勢されている。可動部材23bは、バルブ枠体23aの内周側にねじ嵌合されている。
可動部材23bの締め込み位置を変更して圧縮ばね23fの付勢力を変化させることで蓄圧室31の設定圧を調整できる。蓄圧室31のガス圧が圧縮ばね23fの付勢力より大きくなると、プランジャ23eが圧縮ばね23fに抗して開き位置側に変位する。これにより、可動部材23bの開放孔23jを経て圧縮ガスが放出されて、蓄圧室31が設定圧に保持される。
第2実施形態に係るリリーフバルブ33では、大気開放時に操作される第1実施形態の工具係合部23kが省略されている。このため、第2実施形態のリリーフバルブ33は、上部ハウジング35の外郭からはみ出さない状態で、常時には弾性ゴム層35aが覆われている。第2実施形態に係るリリーフバルブ33は、蓄圧室31の大気開放のためには操作されない。第2実施形態に係るリリーフバルブ33は、蓄圧室31の設定圧を変更するメンテナンス時等に限って可動部材23bの回転操作がなされる。
第2実施形態では、蓄圧室31の大気開放のために開放バルブ34が用いられる。開放バルブ34は、上部ハウジング35の側部に設けた第2バルブ用凹部35c内に配置されている。開放バルブ34は、六角孔34cを有する頭部34aとねじ軸部34bを有する。頭部34aの下面にはシール部材34dが装着されている。
開放バルブ34のねじ軸部34bが、第2バルブ用凹部35cの縦壁部35fに設けたねじ孔35dに螺合されている。頭部34aの六角孔34cに六角レンチ(図示省略)を係合させて開放バルブ34を回転することができる。開放バルブ34は回転操作により、ねじ軸部34bのねじ孔35dに対する締め込み位置が変化する。これにより、開放バルブ34は、その軸方向(プランジャ軸線Jに相当)に変位する。
ねじ孔35dには、その軸線方向に沿って開放溝35eが設けられている。開放溝35eは、蓄圧室31側から縦壁部35fに至って上部ハウジング35を肉厚方向に貫通している。開放バルブ34を通常位置側に回転操作すると、図9において当該開放バルブ34が左側に移動してねじ孔35dに対するねじ軸部34bの締め込みが深くなる。開放バルブ34を通常位置に回転操作すると、開放溝35eがシール部材34dで気密に塞がれる。これにより蓄圧室31が気密にシールされる。
開放バルブ34を作業位置側に回転操作すると、図9に示すように当該開放バルブ34が右側に移動してねじ孔35dに対するねじ軸部34bの締め込みが浅くなる。これにより、シール部材34dが開放溝35eから離間して、蓄圧室31が大気開放される。蓄圧室31が大気開放されることで、打ち込みノーズ部18の釘の取り除き作業を迅速に行うことができる。
以上説明したように、第2実施形態に係る打ち込み工具30も、蓄圧室31に充填バルブ32とリリーフバルブ33と開放バルブ34を備えている。充填バルブ32に外部機器2を接続して蓄圧室31への圧縮ガスの充填作業を迅速に行うことができる。リリーフバルブ33により、蓄圧室31を設定圧に保持できる。開放バルブ34により、蓄圧室31を大気開放して釘の取り除き作業を迅速かつ簡単に行うことができる。
第2実施形態では、充填バルブ32とリリーフバルブ33と開放バルブ34が相互に独立して配置されている。従って、各バルブ32、33、34の良好な操作性が確保される。また、各バルブ32、33、34の配置の自由度が高まる。
第2実施形態によると、充填バルブ32と開放バルブ34が、それぞれ横向きに配置されている。これにより、充填バルブ32と開放バルブ34のプランジャ軸線Jが打撃ピストン13の移動方向に交差されている。このように第2実施形態では、充填バルブ32とリリーフバルブ33と開放バルブ34の配置向き(プランジャ軸線Jの向き)の自由度が高められている。
第2実施形態によっても、充填バルブ32とリリーフバルブ33と開放バルブ34は、何れもシリンダ12よりも上方に配置されている。従って、シリンダ12の周囲の構成が簡略化されて、当該打ち込み工具30のスリム化が図られる。
また、第2実施形態でも、充填バルブ32とリリーフバルブ33と開放バルブ34が上部ハウジング35の外郭からはみ出ない状態に配置されている。これにより、各バルブ32、33、34に対する他物品等の干渉を回避してその損傷を未然に防止することができる。
さらに、第1実施形態と同様、第2実施形態でも、電動モータ17を有する駆動機構により打撃ピストン13を上死点に上動させることで、蓄圧室20内の圧力が上昇する。このように、打撃ピストン13の上動動作を利用して打撃動作に必要な圧力が確保される。このため、蓄圧室20内の圧力を高めるための特別の手段を別途必要としない。
以上説明した第1、第2実施形態にはさらに変更を加えることができる。例えば、リリーフバルブ23、33について、上部ハウジング21、35を凹形に形成してバルブ枠体23aとして利用する構成とした。これに代えて、充填バルブ22、32のように専用のバルブ枠体22aを用いてリリーフバルブ23、33をアッセンブリ化する構成としてもよい。
また、打撃ピストン13を上死点に上動させるための駆動機構について、ラック・ピニオン式に代えて押圧ローラ式あるいは巻き上げ式を採用することができる。
さらに、釘を打ち込み具nとする打ち込み工具1を例示したが、ステープルを打ち込み具とするタッカについても例示したバルブ構造を適用することができる。
図11~13には、第3実施形態が示されている。第3実施形態では、アダプタ50を用いて打ち込み工具40に圧縮ガスが充填される打ち込み工具システムSが例示されている。打ち込み工具システムSにより打ち込み工具40に動力源としての圧縮ガスが供給される。打ち込み工具40は、第1、第2実施形態と同じく打ち込み具nを1本ずつ打ち込むガスバネ式の打ち込み工具が例示される。打ち込み工具40は、第1、第2実施形態と同じく、打撃機構と駆動機構を内装した工具本体部10、ハンドル部5、マガジン9、打ち込みノーズ部18を有する。その他第1、第2実施形態と同様の部材及び構成について同意の符号を用いてその説明を省略する。
工具ハウジング11の上部に上部ハウジング21が気密に結合されている。上部ハウジング21の内側であって、打撃ピストン13の上方が蓄圧室41とされている。蓄圧室41には、充填バルブ42と開放バルブ43が設けられている。充填バルブ42は、第1、第2実施形態と同様円筒形のバルブ枠体42aと、バルブ枠体42aに変位可能に支持されたプランジャ42bを備えている。プランジャ42bは圧縮ばね42cにより閉じ側に付勢されている。開閉バルブ43は、第2実施形態の開閉バルブ34と同様の構成を備えている。開放バルブ43を緩めることで、蓄圧室41が大気開放される。これにより、打ち込みノーズ部18の釘の取り除き作業を迅速に行うことができる。
蓄圧室41への圧縮ガスの充填は、充填バルブ42にアダプタ50を取り付けてなされる。アダプタ50は、内周側が通気路50aとされた上下に長い概ね円筒形を有している。アダプタ50の下部に、充填アダプタ42に対する接続形態について専用の第1接続口51を有する。アダプタ50の上部に、接続形態について規格等で規定された汎用性の高い第2接続口52を有する。第1接続口51には、開放ピン51aが設けられている。アダプタ50を把持して、第1接続口51を充填バルブ42にセットすると、プランジャ42bが開放ピン51aにより圧縮ばね42cに抗して下方へ押し下げられる。これにより充填バルブ42が開かれて、アダプタ50の通気路50aが蓄圧室41に連通される。
第2接続口52には、開閉バルブ54が取り外し不能に装着されている。開閉バルブ54は、円筒形の枠体54aと、枠体54aに支持した1つのプランジャ54bを備えている。プランジャ54bは、圧縮ばね54cにより閉じ側に付勢されている。第2接続口52に、外部の圧縮ガス供給器具60のノズル61が接続される。ノズル61の内周側には開放ピン62が設けられている。第2接続口52にノズル61が接続されると、開放ピン62によりプランジャ54bが圧縮ばね54cに抗して下方へ押し下げられる。これにより第2接続口52が開かれて、圧縮ガス供給器具60から圧縮ガスが通気路50a内に流入される。
アダプタ50には、リリーフバルブ53が設けられている。リリーフバルブ53は、通気路50aの中途に設けられている。リリーフバルブ53は、バルブ枠体53aに1つのプランジャ53bを支持した構成を備えている。プランジャ53bは、圧縮ばね53cで閉じ側に付勢されている。リリーフバルブ53は、第2実施形態のリリーフバルブ33と類似の構成を有している。通気路50a内のガス圧が一定値以上に高まると、プランジャ53bがガス圧により圧縮ばね53cに抗して開き側に変位する。プランジャ53bが開き側に変位すると、バルブ枠体53aに設けた開放孔53dを経て通気路50aが大気に開放される。これにより、蓄圧室41のガス圧が設定圧に維持される。
第3実施形態の打ち込み工具システムSによれば、蓄圧室41に圧縮ガスを充填する際には、アダプタ50が利用される。アダプタ50に設けたリリーフバルブ53により過剰な圧縮ガスの供給が回避されて、蓄圧室41のガス圧が設定圧に維持される。蓄圧室41への圧縮ガスの充填が完了した段階、若しくは充填がなされない段階では、アダプタ50は充填バルブ42から取り外される。従って、リリーフバルブ53もアダプタ50とともに取り外される。このため、ガス駆動機器(打ち込み工具40)の駆動により発生する振動や衝撃からリリーフバルブ53が保護される。このように、例示した打ち込み工具システムSによれば、リリーフバルブ53が必要時(ガス充填時)にのみ打ち込み工具40に取り付けられ、打ち込み工具40の駆動時には取り外されることで、リリーフバルブ53の耐久性が高められる。
第3実施形態では、アダプタ50の第2接続口52は規格等により規定された汎用の接続形態を有し、第1接続口51は本件打ち込み工具システムSに専用の接続形態を有している。このため、アダプタ50の開閉バルブ54には、充填バルブ42とは互換性を有しない(例えば接続のための開口サイズが異なる)バルブが用いられている。このため、圧縮ガス供給器具60を充填バルブ42に直接接続することはできず、蓄圧室41への圧縮ガスの充填作業には、必ずアダプタ50を用いる必要がある。
以上説明した第3実施形態の打ち込み工具40及び打ち込み工具システムSによれば、リリーフバルブ53を有するアダプタ50を用いて蓄圧室41への圧縮ガスの充填作業を迅速に行うことができる。また、リリーフバルブ53により、蓄圧室41が設定圧に維持される。開放バルブ43により、蓄圧室41を大気開放して釘の取り除き作業を迅速かつ簡単に行うことができる。
さらに、第3実施形態によれば、蓄圧室41への圧縮ガスの充填作業がなされない状態(例えば打ち込み作業時)では、アダプタ50が取り外される。これにより、打ち込み時の衝撃等からリリーフバルブ53の保護が図られる。従って、リリーフバルブ53の耐久性が高められる。
また、第3実施形態によれば、第2接続口52の開閉バルブ54は、開口サイズ等の接続形態が異なることにより充填バルブ42とは互換性を有しない。従って、充填バルブ42に外部の圧縮ガス供給器具60を直接接続することができないようになっている。これにより、蓄圧室41への圧縮ガスの充填作業では、リリーフバルブ53を有するアダプタ50を用いる必要がある。これにより、リリーフバルブ53によって過剰な圧縮ガスの供給が回避される状況でのみ、充填作業がなされるようになっている。従って、蓄圧室への圧縮ガスの過剰な供給が回避される。
実施形態における打ち込み工具1は本開示の1つの局面における打ち込み工具の一例である。実施形態における打撃ピストン13は本開示の1つの局面における打撃ピストンの一例である。実施形態における電動モータ17が本開示の1つの局面における電動モータの一例である。実施形態における蓄圧室20が本開示の1つの局面における蓄圧室の一例である。実施形態における充填バルブ22,32が本開示の1つの局面における充填バルブの一例である。実施形態におけるリリーフバルブ23,33が本開示の1つの局面におけるリリーフバルブの一例である。実施形態における開放バルブ24,34が本開示の1つの局面における開放バルブの一例である。
実施形態における外部機器2は本開示の1つの局面における外部機器の一例である。実施形態における接続口22fが本開示の1つの局面における接続口の一例である。実施形態におけるシリンダ12が本開示の1つの局面におけるシリンダの一例である。実施形態における工具ハウジング11が本開示の1つの局面における工具ハウジングの一例である。実施形態におけるバルブ用凹部25、35bが本開示の1つの局面におけるバルブ用凹部の一例である。
実施形態におけるプランジャ23eが本開示の1つの局面におけるプランジャの一例である。実施形態における可動部材23bが本開示の1つの局面における可動部材の一例である。実施形態における圧縮ばね23fが本開示の1つの局面における弾性部材の一例である。実施形態における工具係合部23kが本開示の1つの局面における工具係合部の一例である。実施形態における第2バルブ用凹部35cが本開示の1つの局面における第2バルブ用凹部の一例である。実施形態におけるプランジャ32aが本開示の1つの局面におけるプランジャの一例である。
実施形態における打ち込み工具システムSが本開示の他の局面における打ち込み工具システムの一例である。実施形態における打ち込み工具40が本開示の他の局面における打ち込み工具の一例である。実施形態におけるアダプタ50が本開示の他の局面におけるアダプタの一例である。実施形態におけるリリーフバルブ53が本開示の他の局面におけるリリーフバルブの一例である。実施形態における第1接続口51が本開示の他の局面における第1接続口の一例である。実施形態における第2接続口52が本開示の他の局面における第2接続口の一例である。実施形態における外部の圧縮ガス供給器具60が本開示の他の局面における圧縮ガス供給器具の一例である。

Claims (12)

  1. 打ち込み工具であって、
    シリンダ内を下動して打ち込み具を打撃する打撃ピストンと、
    電動モータを駆動源として前記打撃ピストンを上死点に上動させて、前記打撃ピストンを打ち込みのために下動させる動力源となる圧縮ガスの推力を得る駆動機構と、
    前記圧縮ガスを蓄圧する蓄圧室と、
    前記蓄圧室に圧縮ガスを充填するための充填バルブと、
    前記蓄圧室の圧縮ガスを放出して設定圧に維持するリリーフバルブと、
    前記蓄圧室を大気開放する開放バルブと、を有する打ち込み工具。
  2. 請求項1記載の打ち込み工具であって、
    前記充填バルブは、外部機器に接続されて前記外部機器から供給される圧縮ガスの注入を許容する接続口を備える打ち込み工具。
  3. 請求項1又は2記載の打ち込み工具であって、
    前記シリンダと前記蓄圧室を収容する工具ハウジングを有し、
    前記工具ハウジングには、前記充填バルブが前記工具ハウジングの外郭から突出することを避けるためのバルブ用凹部が形成されている打ち込み工具。
  4. 請求項1~3の何れか1項に記載の打ち込み工具であって、
    前記リリーフバルブが前記開放バルブの機能を併せ持つ打ち込み工具。
  5. 請求項4記載の打ち込み工具であって、
    前記リリーフバルブは、前記蓄圧室を密閉するプランジャと、外部操作により変位される可動部材と、前記可動部材と前記プランジャとの間に介装した弾性部材を有し、前記可動部材の変位により前記プランジャに対する前記弾性部材の付勢力を調整可能な構成とした打ち込み工具。
  6. 請求項5記載の打ち込み工具であって、
    前記可動部材には、前記可動部材を前記蓄圧室を前記設定圧に維持する通常位置と前記蓄圧室を大気開放する作業位置の間で移動させるための工具が係合される工具係合部が設けられる打ち込み工具。



  7. 請求項1~6の何れか1項に記載の打ち込み工具であって、
    前記シリンダと前記蓄圧室を収容する工具ハウジングを有し、
    前記工具ハウジングには、前記リリーフバルブと前記開放バルブが前記工具ハウジングの外郭から突出することを避けるための第2バルブ用凹部が形成されている打ち込み工具。
  8. 請求項1~3の何れか1項に記載の打ち込み工具であって、
    前記充填バルブと、前記リリーフバルブと、前記開放バルブが相互に独立して配置された打ち込み工具。
  9. 請求項1~8の何れか1項に記載の打ち込み工具であって、
    前記充填バルブと、前記リリーフバルブと、前記開放バルブの少なくとも1つのバルブは、閉じ位置と開き位置との間をプランジャ軸線上に沿って移動するプランジャを備え、前記プランジャ軸線が前記打撃ピストンの移動方向に交差するように前記プランジャが配置された打ち込み工具。
  10. 請求項1~9の何れか1項に記載の打ち込み工具であって、
    前記充填バルブと、前記リリーフバルブと、前記開放バルブは、何れも前記シリンダよりも上方に配置された打ち込み工具。
  11. 打ち込み工具システムであって、
    蓄圧室を具備する打ち込み工具と、
    前記打ち込み工具の前記蓄圧室に圧縮ガスを充填する際に利用されるアダプタを有し、
    前記打ち込み工具は、前記蓄圧室と連通するシリンダ内を下動して打ち込み具を打撃する打撃ピストンと、
    電動モータを駆動源として前記打撃ピストンを上死点に上動させて、前記打撃ピストンを打ち込みのために下動させる動力源となる前記圧縮ガスの推力を得る駆動機構と、
    前記蓄圧室に設けられる充填バルブと、
    前記蓄圧室に設けられて、前記蓄圧室を大気開放する開放バルブを有し、
    前記アダプタは、
    前記打ち込み工具の前記充填バルブに着脱可能に接続される第1接続口と、
    外部の圧縮ガス供給器具と着脱可能に接続される第2接続口と、
    前記圧縮ガス供給器具からの圧縮ガスを大気に放出するリリーフバルブと、を有する打ち込み工具システム。
  12. 請求項11記載の打ち込み工具システムであって、
    前記第2接続口に、前記圧縮ガス供給器具を接続するための開閉バルブを有し、
    前記開閉バルブと前記充填バルブの接続形態が相互に異なることにより、前記充填バルブに前記圧縮ガス供給器具を接続不能とした打ち込み工具システム。
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