JP7294129B2 - ディテント機構、マニュアルトランスミッションおよび車両 - Google Patents

ディテント機構、マニュアルトランスミッションおよび車両 Download PDF

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Description

本開示は、ディテント機構、マニュアルトランスミッションおよび車両に関する。
従来、マニュアルトランスミッション等の変速機を備える車両においては、変速機の操作レバーに連動して移動するロッドまたはシフトアームの位置決めを行うディテント機構が設けられている。ディテント機構は、凹凸部およびディテント部を有する。凹凸部は、ロッドまたはシフトアームに設けられており、複数の凹部を有する。ディテント部は、ロッドまたはシフトアームとともに移動する凹凸部における複数の凹部の何れかに嵌まり込むように構成されている。
操作レバーが複数のシフト位置の何れかに移動すると、それに連動してロッドまたはシフトアームが所定方向に移動し、凹凸部の複数の凹部の何れかにディテント部が嵌まり込むことで、ロッドまたはシフトアームの位置決めがなされる。
例えば、特許文献1には、複数のディテント部が設けられた構成が開示されている。この構成は、中立位置と変速位置とで複数の凹部の何れかに嵌まるディテント部を異ならせることでロッドの操作力を異ならせている。
特開2003-269609号公報
しかしながら、凹部を構成する壁の形状が、ロッドまたはシフトアームの移動方向において同一であるので、ディテント部が凹部から抜ける場合と、凹部に入り込む場合とで操作レバーの操作性が変わる。そのため、当該操作性が、ディテント部が凹部から抜ける際と凹部に入り込む際とのそれぞれで最適なものとならないおそれがあった。
本開示の目的は、操作レバーの操作性を最適なものにすることが可能なディテント機構、マニュアルトランスミッションおよび車両を提供することである。
本開示に係るディテント機構は、
複数のシフト位置に移動可能な操作レバーに連動して第1方向に移動するロッドまたはシフトアームの位置決めを行うディテント機構であって、
凹凸部と、
前記ロッドまたはシフトアームに設けられ、前記凹凸部が固定される固定部と、
前記凹凸部に接触し、前記凹凸部の移動に応じて進退方向に進退するディテント部と、
を備え、
前記凹凸部は、前記第1方向および前記進退方向に直交する第2方向において、前記ロッドまたはシフトアームとともに移動する際の前記ディテント部にかかる負荷が変わるように構成され、
前記固定部は、前記ロッドまたはシフトアームが移動する際、前記凹凸部における前記負荷が小さい側を前記ディテント部が通過するように、前記ロッドまたはシフトアームに対して回転可能に構成されている。
本開示に係るマニュアルトランスミッションは、
上記のディテント機構を備える。
本開示に係る車両は、
上記のマニュアルトランスミッションを備える。
本開示によれば、操作レバーの操作性を最適なものにすることができる。
本開示の実施の形態に係るディテント機構を備えた車両の構成を示す図である。 本実施の形態に係るディテント機構を示す図である。 ディテント部の構成を示す図である。 ロッドが移動した際のディテント部と凹凸部との関係性を説明するための図である。 ロッドが移動した際のディテント部と凹凸部との関係性を説明するための図である。 凹凸部の斜視図である。 凹凸部の左辺部分の外形を示す図である。 凹凸部の右辺部分の外形を示す図である。 ディテント部が凹部から抜ける様子を説明するための図である。 ディテント部が凹部に入り込む様子を説明するための図である。 固定部の回転の様子を説明するための図である。 固定部の回転の様子を説明するための図である。 凹凸部におけるディテント部の移動軌跡の一例を示す図である。 変形例に係る凹凸部の左辺部分の外形を示す図である。 変形例に係る凹凸部の右辺部分の外形を示す図である。 環状に構成された凹凸部の変形例を示す図である。 一対の環状部材を有するディテント機構を示す図である。
以下、本開示の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本開示の実施の形態に係るディテント機構100を備えた車両1の構成を示す図である。
図1に示すように、車両1は、プロペラシャフト2と、ディファレンシャルギア3と、駆動輪4と、エンジン5と、トランスミッション6と、操作レバー7とを有する。
エンジン5は、例えばディーゼルエンジン等の内燃機関である。エンジン5の動力は、図示しないクラッチを経由してトランスミッション6に伝達され、トランスミッション6に伝達された動力は、プロペラシャフト2およびディファレンシャルギア3を介して駆動輪4に伝達される。
トランスミッション6は、マニュアルトランスミッション等の変速機であり、複数の変速段を構成している。言い換えると、トランスミッション6は、エンジン5の出力軸とプロペラシャフト2とを接続あるいは切断するとともに変速比を変化させる変速機構等を有する。
操作レバー7は、運転者の操作によってトランスミッション6の変速段を切り替えるためのレバーであり、複数のシフト位置に移動可能に構成されている。複数のシフト位置は、例えば、所定の第1走行段位置、ニュートラル位置および所定の第2走行段位置等である。操作レバー7は、トランスミッション6に設けられるディテント機構100のロッド110と接続されている。所定の第1走行段位置および第2走行段位置は、例えば、3速位置や4速位置等のシフトポジションである。
図2に示すように、ディテント機構100は、ロッド110の位置決めをするための機構であり、ロッド110の他、ディテント部120、凹凸部130および固定部140を有する。
ロッド110は、操作レバー7に連動して第1方向に移動する。第1方向は、例えば図2等における前後方向である。
ロッド110は、例えば、操作レバー7が第2走行段位置からニュートラル位置を介して第1走行段位置に移動する場合、後方向に移動し、第1走行段位置からニュートラル位置を介して第2走行段位置に移動する場合、前方向に移動する。
凹凸部130は、ロッド110に設けられた固定部140に固定されており、第1方向に並ぶ凹部131,132,133を有する。凹部131は、3つの凹部131,132,133の真ん中に配置されている。凹部132は、凹部131の後隣に配置されている。凹部133は、凹部131の前隣に配置されている。
固定部140は、筒状に構成されており、ロッド110に通されることでロッド110に設けられている。
ディテント部120は、ロッド110の第1方向における位置決めを行うためのものであり、図3に示すように、ボール122と、付勢部材123とを有する。
ボール122は、ディテント部120の先端部分に設けられており、付勢部材123によって、凹凸部130側に向けて付勢されている。これにより、ボール122は、凹凸部130と接触し、かつ、凹凸部130に対して上下方向(進退方向)に進退可能に構成されている。
また、ボール122は、操作レバー7の位置に応じて3つの凹部131,132,133の何れかに嵌まり込むように構成されている。具体的には、ボール122は、凹凸部130の移動に応じて、付勢部材123の付勢力に抗して凹凸部130に対して進退しながら、隣り合う凹部間を相対的に移動する。
なお、図2においては、ディテント部120が真ん中の凹部131内に位置する例を示している。また、ディテント部120が真ん中の凹部131内に位置する場合、操作レバー7がニュートラル位置に位置しているとする。ディテント部120が後端の凹部132内に位置する場合、操作レバー7が第2走行段位置に位置しているとする。ディテント部120が前端の凹部133内に位置する場合、操作レバー7が第1走行段位置に位置しているとする。
例えば、真ん中の凹部131内に位置するディテント部120において、図4Aに示すように、操作レバー7がニュートラル位置から第2走行段位置に移動した場合、ロッド110が前側に移動する。この場合、ディテント部120は、凹部131から抜けて後隣の凹部132内に入り込む。
また、図4Bに示すように、操作レバー7がニュートラル位置から第1走行段位置に移動した場合、ロッド110が後側に移動する。この場合、ディテント部120は、凹部131から抜けて前隣の凹部133内に入り込む。
このようにすることで、操作レバー7の移動に連動して移動するロッド110の位置決めがなされる。
また、図5、図6Aおよび図6Bに示すように、凹部131,132,133は、それぞれの空間を形成する壁部の傾斜角度が第2方向で異なるように構成されている。図5は、凹凸部130の斜視図である。図6Aは、凹凸部130の左辺部分の外形を示す図である図6Bは、凹凸部130の右辺部分の外形を示す図である。なお、凹凸部130は、ロッド110の形状に沿う形状を有しているが、図5等においては、図面の見やすさ等を考慮して平面形状とした構成として示されている。
第2方向は、例えば、前後方向(第1方向)および上下方向と直交する左右方向である。なお、第2方向は、第1方向とのなす角度が、90°から微小な程度ずれた角度となる方向も含む。
例えば、凹部131は、前後方向において底部131Aの両側に位置する後壁131Bと前壁131Cとで構成されている。後壁131Bおよび前壁131Cが左右方向で傾斜角度が変わるように構成されている。
後壁131Bは、後に向かうにつれ上に位置するように傾斜しており、左から右に向かうにつれ傾斜角度が小さくなるように構成されている。そのため、後壁131Bは、左辺B1よりも右辺B2の方が長くなっている。また、後壁131Bの上端T1は、右側になるにつれ後に位置している。
前壁131Cは、前に向かうにつれ上に位置するように傾斜しており、左から右に向かうにつれ傾斜角度が大きくなるように構成されている。そのため、前壁131Cは、左辺C1よりも右辺C2の方が短くなっている。また、前壁131Cの上端T2は、右側になるにつれ後に位置している。
また、凹部132は、前後方向において底部132Aの両側に位置する後壁132Bと前壁132Cとで構成されている。前壁132Cは、左右方向で傾斜角度が変わるように構成されている。
前壁132Cは、前に向かうにつれ上に位置するように傾斜しており、左から右に向かうにつれ傾斜角度が大きくなるように構成されている。そのため、前壁132Cは、左辺C3よりも右辺C4の方が短くなっている。また、前壁132Cは、凹部131の後壁131Bの上端T1と繋がっている。
なお、後壁132Bは、後に向かうにつれ上に位置するように傾斜しており、左右方向で傾斜角度が同じになるように構成されているが、左右方向で傾斜角度が変わるように構成されていても良い。
また、凹部133は、前後方向において底部133Aの両側に位置する後壁133Bと前壁133Cとで構成されている。後壁133Bは、左右方向で傾斜角度が変わるように構成されている。
後壁133Bは、後に向かうにつれ上に位置するように傾斜しており、左から右に向かうにつれ傾斜角度が小さくなるように構成されている。そのため、後壁133Bは、左辺B3よりも右辺B4の方が長くなっている。また、後壁133Bは、凹部131の前壁131Cの上端T2と繋がっている。
なお、前壁133Cは、前に向かうにつれ上に位置するように傾斜しており、左右方向で傾斜角度が同じになるように構成されているが、左右方向で傾斜角度が変わるように構成されていても良い。
このように構成されることで、凹凸部130は、左右方向において、ロッド110とともに移動する際のディテント部120にかかる負荷が変わるように構成されている。
ディテント部120が凹部から抜ける場合、壁部の傾斜角度が小さい方がディテント部120のボール122が壁部を上る際の荷重が小さくなる。つまり、壁部の傾斜角度が小さくなるほど、ディテント部120にかかる負荷が小さくなる。
例えば、図7Aに示すように、右辺C2よりも左辺C1の方が、傾斜角度が小さいので、左辺C1側でディテント部120にかかる負荷(矢印X1)が右辺C2側でディテント部120にかかる負荷(矢印X2)よりも小さい。そのため、凹部131においてディテント部120が底部131Aから前側に移動する場合、ディテント部120は、左辺C1側から上る方が壁部を上りやすくなる。
また、凹凸部130は、左右方向において、ロッド110とともに移動する際のディテント部120への吸い込み力が変わるように構成されている。
ディテント部120が凹部に入り込む場合、壁部の傾斜角度が大きい方がディテント部120のボール122が凹部に入り込みやすくなる。つまり、壁部の傾斜角度が大きくなるほど、ディテント部120への吸い込み力が大きくなる。
例えば、図7Bに示すように、右辺B4よりも左辺B3の方が、傾斜角度が大きいので、左辺B3側でのディテント部120への吸い込み力(矢印X3)が右辺B4側でのディテント部120への吸い込み力(矢印X4)よりも大きい。そのため、凹部131の前側の上端T2から凹部133にディテント部120が入り込む場合、ディテント部120は、左辺B3の方が凹部133内に入り込みやすくなる。
このように、本実施の形態における凹凸部130の凹部は、互いに形状の異なる第1部分と、第2部分とが左右方向に並ぶ壁部を含む2つの壁によって構成されている。
第1部分は、ディテント部120が凹部に入り込む際におけるディテント部120への吸い込み力が、同一の壁における第2部分よりも大きい部分である。言い換えると、第1部分の傾斜角度は、同一の壁における第2部分の傾斜角度よりも大きくなっている。
第2部分は、ディテント部120が凹部から抜ける際におけるディテント部120にかかる負荷が、同一の壁における第1部分よりも小さい部分である。言い換えると、第2部分の傾斜角度は、同一の壁における第1部分の傾斜角度よりも小さくなっている。
本実施の形態に係る第1部分は、凹部131における後壁131Bの左辺B1側を含む部分および前壁131Cの右辺C2側を含む部分である。また、第1部分は、凹部132における前壁132Cの右辺C4を含む部分、および、凹部133における後壁133Bの左辺B3を含む部分である。
また、本実施の形態に係る第2部分は、凹部131における後壁131Bの右辺B2側を含む部分および前壁131Cの左辺C1側を含む部分である。また、第2部分は、凹部132における前壁132Cの左辺C3を含む部分、および、凹部133における後壁133Bの右辺B4を含む部分である。
また、図8Aに示すように、凹凸部130は、左右方向において、2つのディテント部120が入る程度の幅を有して構成されている。そして、固定部140は、ロッド110(不図示)に対して回転可能に構成されている。
なお、固定部140の回転可能範囲は、特に限定されないが、ディテント部120が凹凸部130からはみ出さない程度の範囲に規制されていることが好ましい。
固定部140がロッド110に対して自由に回転可能であるので、凹凸部130が移動する際、ディテント部120が凹凸部130における負荷が小さい側を通過するように、固定部140がロッド110に対して回転する。
例えば、運転者が操作レバー7をニュートラル位置から第1走行段位置に移動させたとする。この場合、凹凸部130がロッド110とともに後方向に移動するので、ディテント部120は、凹凸部130に対して後から前に向かう方向に移動する。
凹部131の底部131Aに位置するディテント部120は、凹部131から抜ける際における、前壁131Cの負荷が小さい側である左辺C1側に移動して前壁131Cを上る(図6Aおよび図7A参照)。
この場合においては、固定部140が右側の方に回転して、ディテント部120が左辺C1側の領域に対向して、前壁131Cを上ることとなる。
そして、上端T2に達した後、ディテント部120は、凹部133に入り込む際における、後壁133Bの負荷が小さい側、つまり、ディテント部120への吸い込み力が大きい側である左辺B3側を通って底部133Aに入り込む(図6Aおよび図7B参照)。
また、運転者が操作レバー7を第1走行段位置からニュートラル位置に移動させたとする。この場合、凹凸部130がロッド110とともに前方向に移動するので、ディテント部120は、凹凸部130に対して前から後に向かう方向に移動する。
凹部133の底部133Aに位置するディテント部120は、凹部133から抜ける際における、後壁133Bの負荷が小さい側である右辺B4側に移動して後壁133Bを上る(図6B参照)。
この場合においては、図8Bに示すように、固定部140が左側の方に回転して、ディテント部120が右辺B4側の領域に対向して、後壁133Bを上ることとなる。
そして、上端T2に達した後、ディテント部120は、凹部131に入り込む際における、前壁131Cの負荷が小さい側、つまり、ディテント部120への吸い込み力が大きい側である右辺C2側を通って底部131Aに入り込む(図6B参照)。
すなわち、ディテント部120が、凹部から抜ける際の負荷が小さい側を通過し、かつ、凹部に入り込む際の吸い込み力が大きい側を通過するように固定部140を回転させることができる。その結果、ディテント部120が凹部から抜ける際と凹部に入り込む際とのそれぞれで最適な操作性を得ることができる。
また、本実施の形態では、前後方向(第1方向)で隣り合う2つの凹部のうち、ディテント部120が抜ける凹部における第1部分と、ディテント部120が入り込む凹部における第2部分とが左右方向(第2方向)において同じ領域に配置されている。
具体的には、後から前に向かう方向においては、左側の領域に、凹部132における前壁132Cの左辺C3、凹部131における後壁131Bの左辺B1、凹部131における前壁131Cの左辺C1および凹部133における後壁133Bの左辺B3が配置されている。
また、前から後に向かう方向においては、右側の領域に、凹部133における後壁133Bの右辺B4、凹部131における前壁131Cの右辺C2、凹部131における後壁131Bの右辺B2および凹部132における前壁132Cの右辺C4が配置されている。
そのため、運転者が操作レバー7を操作した際において、隣り合う凹部間における、ディテント部120の上り移動と下り移動とが切り替わる上端部分のT1,T2で固定部140が回転せず、ディテント部120を直線的に移動させることができる。その結果、操作レバー7の操作性をさらに向上させることができる。
また、運転者が第1走行段位置から第2走行段位置まで一気に操作レバー7を移動させた場合や第2走行段位置から第1走行段位置まで一気に操作レバー7を移動させた場合でも、直線的にディテント部120を移動させることができる。具体的には、図9に示すように、運転者が操作レバー7を第1走行段位置と第2走行段位置との間で往復操作した場合、ディテント部120の移動軌跡Rは、凹凸部130全体にわたってループを描くような軌跡となる。
これにより、操作レバー7における複数段階の移動においても、固定部140が回転することなく、ディテント部120が直線的に移動するので、操作レバー7の操作性をさらに向上させることができる。
また、本実施の形態では、凹凸部130が、凹部の壁が左右方向において傾斜角度が徐々に変わるように構成されている。つまり、凹凸部130は、第2方向において負荷が徐々に変わるように構成されている。
これにより、固定部140をスムーズに回転させることができるので、操作レバー7の操作性をさらに向上させることができる。
また、固定部140が自由に回転するので、凹凸部130における負荷が小さい側にディテント部120が対向するように、固定部140を自発的に回転させることができる。その結果、操作レバー7の操作性を向上させることができる。
なお、上記実施の形態では、凹部を構成する壁部の傾斜角度を左右方向で異ならせていたが、本開示はこれに限定されず、例えば、凹部の深さを左右方向で異ならせても良い。図10Aは、変形例に係る凹凸部の左辺部分の外形を示す図である。図10Bは、変形例に係る凹凸部の右辺部分の外形を示す図である。
図10Aおよび図10Bに示すように、この形態に係る凹凸部130の各凹部も、上記実施の形態と同様に、互いに形状の異なる第1部分と第2部分とが左右方向に並ぶ壁部を含んで構成されている。第1部分は、上記実施の形態と同様に、ディテント部120が凹部に入り込む際の、ディテント部120への吸い込み力が第2部分よりも大きい部分である。
第2部分は、上記実施の形態と同様に、ディテント部120が凹部から抜ける際にディテント部120にかかる負荷が第1部分よりも小さい部分である。そして、この形態に係る第2部分の深さは、第1部分の深さよりも小さい。
具体的には、凹凸部130における真ん中の凹部131の深さは、左側の方が右側よりも小さくなっている。また、凹凸部130における前後両端の凹部132,133の各深さは、右側の方が左側よりも小さくなっている。
凹部の深さが小さいと、凹部からディテント部120が抜ける場合、凹部の深さが大きい場合と比較して、ディテント部120のボール122が壁部を上る際の荷重が小さくなる。つまり、凹部の深さが小さくなるほど、ディテント部120にかかる負荷が小さくなる。
それに対し、凹部の深さが大きいと、凹部にディテント部120が入り込む場合、凹部の深さが小さい場合と比較して、ディテント部120のボール122が凹部に入り込みやすくなる。つまり、凹部の深さが大きくなるほど、ディテント部120への吸い込み力が大きくなる。
この形態に係る第1部分は、凹部131における後壁131Bの左辺B1側を含む部分および前壁131Cの左辺C1側を含む部分である。また、第1部分は、凹部132における前壁132Cの右辺C4を含む部分、および、凹部133における後壁133Bの右辺B4を含む部分である。
また、この形態に係る第2部分は、凹部131における後壁131Bの右辺B2側を含む部分および前壁131Cの右辺C2側を含む部分である。また、第2部分は、凹部132における前壁132Cの左辺C3を含む部分、および、凹部133における後壁133Bの左辺B3を含む部分である。
例えば、凹部131から凹部133にディテント部120が移動するとする。この場合、凹部131からディテント部120が抜ける際、負荷が小さい側である前壁131Cの左辺C1を含む領域側にディテント部120が位置するように、固定部140が回転し、ディテント部120が当該領域を通過する(図10A参照)。
そして、上端T2においてディテント部120が凹部133に入り込む際、吸い込み力が大きい側である後壁133Bの左辺B3を含む領域をディテント部120が通過して凹部133に入り込む。
また、凹部133から凹部131にディテント部120が移動するとする。この場合、凹部133からディテント部120が抜ける際、負荷が小さい側である後壁133Bの右辺B4を含む領域側にディテント部120が位置するように、固定部140が回転し、ディテント部120が当該領域を通過する(図10B参照)。
そして、上端T2においてディテント部120が凹部131に入り込む際、吸い込み力が大きい側である前壁131Cの右辺C2を含む領域をディテント部120が通過して凹部131に入り込む。
また、隣り合う凹部の接続部分である上端T1,T2が曲線形状であっても良い。これにより、隣り合う凹部間におけるディテント部120の移動をスムーズにすることができ、ひいては操作レバー7の操作性を向上させることができる。
また、接続部分の曲率半径が大きくなるほど、接続部分が滑らかになるので、ディテント部120にかかる負荷が小さくなる。そのため、ディテント部120にかかる負荷および凹凸部130の製造しやすさ等を考慮して最適な接続部分の曲率半径を決定すると良い。
また、隣り合う凹部の接続部分は、平坦な面を有していても良い。
また、上記実施の形態では、凹凸部130が矩形状に構成されていたが、本開示はこれに限定されず、図11に示すように、凹凸部150が環状に構成されていても良い。
この形態における凹凸部150は、左側の領域を構成する第1部150Aと、右側の領域を構成する第2部150Bと、第1部150Aと第2部150Bとを接続する接続部150C,150Dとを有する。
第1部150Aは、例えば、図6Aに示す凹凸部130の左辺形状と同一の構成であり、かつ、左右方向で凹部を構成する壁部の傾斜角度および凹部の深さが均一な構成である。
第1部150Aは、例えば、ディテント部120が後から前に向かう方向に移動するための領域(図9参照)に対応する部分であり、凹部151,152,153を有する。凹部151は、図6Aに示す凹部131に対応し、凹部152は、凹部132に対応し、凹部153は、凹部133に対応する。
第2部150Bは、第1部150Aを前後逆に配置した構成であり、例えば、ディテント部120が前から後ろに向かう方向に移動するための領域(図9参照)に対応する部分である。
接続部150Cは、第1部150Aの凹部153と、第2部150Bの凹部152とを接続する。接続部150Cは、ディテント部120の位置が、第1部150Aの凹部153の位置から第2部150Bの凹部152の位置になるように固定部140が回転するために、例えば、凹部153と凹部152とで高低差がつくような構成を有する。
接続部150Dは、第1部150Aの凹部152と、第2部150Bの凹部153とを接続する。接続部150Dは、ディテント部120の位置が、第2部150Bの凹部153の位置から第1部150Aの凹部152の位置になるように固定部140が回転するために、例えば、凹部153と凹部152とで高低差がつくような構成を有する。
この構成では、例えば、ディテント部120が第1部150Aの凹部153に位置すると、固定部140が左側に回転して、ディテント部120の位置が第1部150Aの凹部153から第2部150Bの凹部152に移動する。
こうすることで、運転者が操作レバー7を操作することにより、ディテント部120を第2部150Bの凹部152から第2部150Bの凹部151に位置させることができる。
また、ディテント部120が第2部150Bの凹部153に位置すると、固定部140が右側に回転して、ディテント部120の位置が第2部150Bの凹部153から第1部150Aの凹部152に移動する。
こうすることで、運転者が操作レバー7を操作することにより、ディテント部120を第1部150Aの凹部152から第1部150Aの凹部151に位置させることができる。
このような構成であっても、ディテント部120の操作性を向上させることができる。また、第1部150Aの凹部151と第2部150Bの凹部151とが接続部によって接続されていても良い。
また、上記実施の形態では、凹凸部130が1つの部材で構成されていたが、本開示はこれに限定されず、複数の部材で構成されていても良い。
また、上記実施の形態では、固定部140がロッド110に直接設けられていたが、本開示はこれに限定されず、ロッド110に設けられる他の部材に設けられていても良い。
例えば、図12に示すディテント機構100は、ロッド110に設けられる一対の環状部材160を有する。一対の環状部材160は、大径部161および小径部162を有する。大径部161は、固定部140の外径以上の径を有する。一対の環状部材160は、本開示の「支持部」に対応する。
小径部162は、大径部161よりも径が小さく、一対の環状部材160のそれぞれが対向する側に設けられる。小径部162の径は、固定部140が回転可能な程度に固定部140の内径より小さくなっている。
各小径部162の部分に固定部140は設けられる。これにより、固定部140が回転可能に配置されることとなる。
また、大径部161の径が固定部140の外径以上であるので、固定部140がロッド110に対して移動することを規制することができる。つまり、環状部材160が、固定部140を回転可能に支持し、かつ、固定部140のロッド110に対する移動を規制する。大径部161は、本開示の「規制部」に対応する。
その結果、固定部140のロッド110に対する位置決めがなされて、固定部140の回転を安定させることができる。
なお、固定部140を設ける目的のみで環状部材160を設けても良いし、例えば、2つの部材を連結するブッシュ等を環状部材160としても良い。また、環状に構成されていない部材を環状部材に代えて支持部として設けても良い。
また、上記実施の形態では、第1方向で隣り合う2つの凹部のうち、第1部分と第2部分とが第2方向において同じ領域に配置されていたが、本開示はこれに限定されず、同じ領域に配置されていなくても良い。
また、上記実施の形態では、凹凸部が3つの凹部を有していたが、本開示はこれに限定されず、2つの凹部を有する構成でも良いし、4つ以上の凹部を有する構成であっても良い。
また、上記実施の形態では、ロッドに凹凸部に設けたが、本開示はこれに限定されず、ロッドに接続されるシフトアームに凹凸部を設けても良い。
その他、上記実施の形態は、何れも本開示を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これらによって本開示の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本開示はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
本開示のディテント機構は、操作レバーの操作性を最適なものにすることが可能なディテント機構、マニュアルトランスミッションおよび車両として有用である。
1 車両
2 プロペラシャフト
3 ディファレンシャルギア
4 駆動輪
5 エンジン
6 トランスミッション
7 操作レバー
100 ディテント機構
110 ロッド
120 ディテント部
122 ボール
123 付勢部材
130 凹凸部
131 凹部
131A 底部
131B 後壁
131C 前壁
132 凹部
132A 底部
132B 後壁
132C 前壁
133 凹部
133A 底部
133B 後壁
133C 前壁
140 固定部

Claims (12)

  1. 複数のシフト位置に移動可能な操作レバーに連動して第1方向に移動するロッドまたはシフトアームの位置決めを行うディテント機構であって、
    凹凸部と、
    前記ロッドまたはシフトアームに設けられ、前記凹凸部が固定される固定部と、
    前記凹凸部に接触し、前記凹凸部の移動に応じて進退方向に進退するディテント部と、
    を備え、
    前記凹凸部は、前記第1方向および前記進退方向に直交する第2方向において、前記ロッドまたはシフトアームとともに移動する際の前記ディテント部にかかる負荷が変わるように構成され、
    前記固定部は、前記ロッドまたはシフトアームが移動する際、前記凹凸部における前記負荷が小さい側を前記ディテント部が通過するように、前記ロッドまたはシフトアームに対して回転可能に構成されている、
    ディテント機構。
  2. 前記凹凸部は、前記第1方向に並ぶ複数の凹部を有し、
    前記ディテント部は、前記操作レバーの位置に応じて前記複数の凹部の何れかに嵌まり込むように配置され、
    前記凹部は、前記第2方向において、前記ロッドまたはシフトアームとともに移動する際の前記ディテント部への吸い込み力が変わるように構成され、
    前記固定部は、前記ディテント部が、前記凹部に入る際に前記吸い込み力が大きい側を通過するように、前記ロッドまたはシフトアームに対して回転可能に構成されている、
    請求項1に記載のディテント機構。
  3. 前記凹部は、第1部分と第2部分とが前記第2方向に並ぶ壁部を含む複数の壁によって構成され、
    前記第1部分は、前記ディテント部が前記凹部に入り込む際に前記ディテント部への吸い込み力が前記第2部分よりも大きく、
    前記第2部分は、前記ディテント部が前記凹部から抜ける際に前記ディテント部にかかる負荷が前記第1部分より小さい、
    請求項2に記載のディテント機構。
  4. 前記第2部分の傾斜角度は、前記第1部分の傾斜角度よりも小さい、
    請求項3に記載のディテント機構。
  5. 前記第2部分の深さは、前記第1部分の深さよりも小さい、
    請求項3または請求項4に記載のディテント機構。
  6. 前記複数の凹部のうち、隣同士の2つの凹部の接続部分は、曲線形状である、
    請求項3~5の何れか1項に記載のディテント機構。
  7. 前記凹凸部は、前記第1方向で隣り合う2つの凹部のうち、前記ディテント部が抜ける凹部における第1部分と、前記ディテント部が入り込む凹部における第2部分とが前記第2方向において同じ領域に配置されている、
    請求項3~6の何れか1項に記載のディテント機構。
  8. 前記ロッドまたはシフトアームに設けられ、前記固定部を回転可能に支持する支持部を備える、
    請求項1~7の何れか1項に記載のディテント機構。
  9. 前記支持部は、前記固定部の前記ロッドまたはシフトアームに対する移動を規制する規制部を有する、
    請求項8に記載のディテント機構。
  10. 前記凹凸部は、前記第2方向において前記負荷が徐々に変わるように構成されている、
    請求項1~9の何れか1項に記載のディテント機構。
  11. 請求項1~10の何れか1項に記載のディテント機構を備えるマニュアルトランスミッション。
  12. 請求項11に記載のマニュアルトランスミッションを備える、
    車両。
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