JP7293689B2 - 眼科撮影装置 - Google Patents

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Description

本開示は、被検眼を撮影する眼科撮影装置に関する。
従来の眼科撮影装置としては、例えば、レーザ走査検眼鏡(Scanning laser Ophthalmoscope:SLO)、光干渉断層計(Optical Coherence Tomography:OCT)、眼底カメラ、角膜内皮細胞撮影装置、隅角撮影装置、またはこれらの複合装置などが知られている。これらの装置は、例えば、筐体に形成される検査窓を介して光源から出射された光を被検眼に投光し、投光された光の反射光に基づいて被検眼の撮影を行う。
上記のような眼科撮影装置は、検査目的に応じた光学アダプタが検査窓に装着されることによって、撮影部位に応じた焦点位置の変更(例えば、眼底から前眼部)、撮影倍率/撮影画角の変更などが可能である(例えば、特許文献1参照)。
特開2009-11381号公報
ところで、光学アダプタが装着された場合、例えば、光学アダプタの分だけ、撮影部の被検者側の筐体面からの突出が装着前と比べて大きくなる。この場合、光学アダプタが被検者の鼻などに接触してしまい、顔支持部による被検者の顔の支持が不安定となることで、正常に撮影できないことがあった。
本開示は、従来技術の問題点に鑑み、被検者との接触を回避した適正な状態で被検眼を撮影できる眼科撮影装置を提供することを技術課題とする。
上記課題を解決するために、本開示は以下のような構成を備えることを特徴とする。
(1) 被検眼を撮影する眼科撮影装置であって、前記被検眼を撮影する撮影手段と、
被検者の顔を支持する顔支持手段と、前記顔支持手段を水平方向に回動させる回動手段と、を備え、前記回動手段は、前記顔支持手段の回動を係止することによって、前記撮影手段に装着される光学アダプタに対応した所定角度に前記顔支持手段を回動させる回動係止手段を備えることを特徴とする。
本開示によれば、顔との接触を回避しつつ、被検眼の良好な画像を得られる。
装置の外観を示す概略図である。 検眼部の内部構成を示す図である。 変更部の概略構成を示す図である。 変更部の動きを示す図である。 変更部の変容例を示す図である。 変更部の変容例を示す図である。 変更部の変容例を示す図である。 回動部の概略構成を示す図である。 回動部の動きを示す図である。 回動部の動きを示す図である。 回動部の変容例を示す図である。
<第1実施例>
本開示に係る第1実施例を図面に基づいて説明する。第1実施例の眼科装置は、被検眼を検査する。眼科装置は、例えば、眼屈折力測定装置、角膜測定装置、角膜内皮細胞撮影装置、眼圧測定装置、眼軸長測定装置、眼底カメラ、OCT(optical coherence tomography)、SLO(Scanning Laser Ophthalmoscope)等である。
<装置外観>
図1に基づいて、眼科装置の外観を説明する。図1に示すように、本実施例の眼科装置10は、基台20と、XYZ駆動部30と、顔支持部40と、変更部50と、表示部95と、操作部96と、検眼部100などを備える。
基台20は、装置全体を支持する。XYZ駆動部30は、例えば、検眼部100を基台20に対して上下左右前後方向(3次元方向)に移動させる。
顔支持部40は、例えば、顎台である。顔支持部40は、例えば、額当て41、顎受け42、および基部46などを備える。額当て41には被検者の額が当接される。顎受け42は、被検者の顎を支持する。顎受け42は、顎台駆動部43の駆動によって上下方向に移動されてもよい。基部46は、額当て41、顎受け42を支持する。顔支持部40は、顎受け42に顎が載っているか否かを検知する顎台センサ44を備えてもよい。例えば、顎台センサ44は、例えば、顎受け42が被検者の顎で下方向に押し込まれたことを検知する。顎台センサ44は、例えば、フォトセンサ、磁気センサ、圧力センサ、接触センサなどであってもよい。
変更部50は、被検眼の検眼位置Pと基台20との位置関係をZ方向(検眼部100の作動距離方向)に関して相対的に変更する。変更部50の詳細は後述する。
表示部95は、例えば、被検眼の撮影画像または測定結果等を表示させる。表示部95は、例えば、眼科装置10と一体的に設けられてもよいし、眼科装置10とは別に設けられて有線または無線によって接続されてもよい。また、表示部95は、タッチパネルであってもよい。
操作部96には、検者による各種操作指示が入力される。操作部96は、入力された操作指示に応じた信号を出力する。操作部96には、例えば、マウス、ジョイスティック、キーボード、トラックボール、ボタン、タッチパネル等の少なくともいずれかのユーザーインターフェイスを用いればよい。なお、表示部95がタッチパネルである場合、表示部95が操作部96として機能してもよい。
<検眼部>
検眼部100は、被検眼を検査する。検眼部100は、例えば、被検眼の眼屈折力、角膜曲率、または眼圧等を測定する光学系等を備えてもよい。また、検眼部100は、被検眼の前眼部、または眼底等を撮影するための光学系等を備えてもよい。本実施例では、一例として、被検眼の断層画像を撮影する光学系を備える場合について説明する。
図2は、検眼部100の内部構成を示す概略図である。図2に示すように、本実施例の検眼部100は、OCT光学系110、観察光学系140、固視標投影部150、制御部90などを備える。
OCT光学系110は、例えば、被検眼Eに測定光を照射し、その反射光と測定光とによって取得されたOCT信号を取得する。例えば、OCT光学系110は、OCT信号を取得することによって、被検眼Eの断層像を撮影する。
OCT光学系110は、いわゆる光断層干渉計(OCT:Optical coherence tomography)の光学系である。OCT光学系110は、測定光源111から出射された光をカップラー(光分割器)112によって測定光(試料光)と参照光に分割する。そして、OCT光学系110は、測定光学系120によって測定光を眼Eの眼底Efに導く。測定光学系120は、例えば、走査部(例えば、光スキャナ)121を備える。走査部121は、例えば、被検眼上の撮像位置を変更するため、被検眼上における測定光の走査位置を変更する。また、OCT光学系110は、参照光を参照光学系130に導く。その後、被検眼Eによって反射された測定光と,参照光との合成による干渉光を検出器113に受光させる。
検出器113は、測定光と参照光との干渉状態を検出する。フーリエドメインOCTの場合では、干渉光のスペクトル強度が検出器113によって検出され、スペクトル強度データに対するフーリエ変換によって所定範囲における深さプロファイル(Aスキャン信号)が取得される。例えば、Spectral-domain OCT(SD-OCT)、Swept-source OCT(SS-OCT)が挙げられる。また、Time-domain OCT(TD-OCT)であってもよい。
光源111から出射された光は、カップラー112によって測定光束と参照光束に分割される。そして、測定光束は、光ファイバーを通過した後、空気中へ出射される。その光束は、測定光学系120の光学部材を介して眼底Efに集光される。そして、眼底Efで反射された光は、同様の光路を経て光ファイバーに戻される。
走査部121は、眼底上でXY方向(横断方向)に測定光を走査させる。走査部121は、瞳孔と略共役な位置に配置される。例えば、走査部121は、2つのガルバノミラー等を有するガルバノスキャナであり、その反射角度が駆動機構122によって任意に調整される。走査部114としては、光を偏向させる構成であればよい。例えば、反射ミラー(ガルバノミラー、ポリゴンミラー、レゾナントスキャナ)の他、光の進行(偏向)方向を変化させる音響光学素子(AOM)等が用いられる。
参照光学系130は、眼底Efでの測定光の反射によって取得される反射光と合成される参照光を生成する。参照光学系130は、マイケルソンタイプであってもよいし、マッハツェンダタイプであっても良い。参照光学系130は、例えば、反射光学系(例えば、参照ミラー)によって形成され、カップラー112からの光を反射光学系により反射することにより再度カップラー112に戻し、検出器113に導く。他の例としては、参照光学系130は、透過光学系(例えば、光ファイバー)によって形成され、カップラー112からの光を戻さず透過させることにより検出器113へと導く。
参照光学系130は、参照光路中の光学部材を移動させることにより、測定光と参照光との光路長差を変更する構成を有する。例えば、参照ミラーが光軸方向に移動される。光路長差を変更するための構成は、測定光学系120の測定光路中に配置されてもよい。
観察光学系140は、被検眼の観察画像を撮影する。観察画像は、例えば、眼底Efの正面画像であってもよいし、前眼部画像であってもよい。本実施例の観察光学系140は、いわゆる走査型レーザ検眼鏡(SLO)である。例えば、観察光学系140は、例えば、SLO光源141、フォーカシングレンズ143、走査部144、リレーレンズ145等を備える。SLO光源141は、高コヒーレントな光を発する光源であり、例えば、λ=780nmのレーザダイオード光源が用いられる。フォーカシングレンズ143は、被検眼の屈折誤差に合わせて光軸方向に移動可能である。走査部144は、駆動部144aの駆動により眼底上でXY方向に測定光を高速で走査させることが可能なガルバノミラーとポリゴンミラーとの組み合せからなる。リレーレンズ145は、走査部144によって反射した測定光を対物レンズ101までリレーする。
SLO光源141とフォーカシングレンズ143との間には、ビームスプリッタ142が配置されている。ビームスプリッタ142の反射方向には、集光レンズ146と、眼底に共役な位置に置かれる共焦点開口147と、受光素子148が設けられている。
SLO光源141から発せられたレーザ光(測定光)は、ビームスプリッタ142を透過した後、フォーカシングレンズ143を介して、走査部144に達し、ガルバノミラー及びポリゴンミラー等の駆動により反射方向が変えられる。そして、走査部144で反射されたレーザ光は、リレーレンズ145および対物レンズ101を介して、眼底に集光される。
そして、眼底で反射したレーザ光は、対物レンズ101、リレーレンズ145、走査部144、フォーカシングレンズ143を経て、ビームスプリッタ142にて反射される。その後、集光レンズ146にて集光された後、共焦点開口147を介して、受光素子148によって検出される。そして、受光素子148にて検出された受光信号は後述する制御部90へと入力される。制御部90は受光素子148にて得られた受光信号に基づいて被検眼眼底の正面画像を取得する。取得された正面画像は記憶部94に記憶される。なお、SLO画像の取得は、走査部144に設けられたガルバノミラーによるレーザ光の縦方向の走査(副走査)とポリゴンミラーによるレーザ光の横方向の走査(主走査)によって行われる。
なお、観察光学系140の構成としては、いわゆる眼底カメラタイプの構成であってもよい。また、OCT光学系110は、観察光学系140として兼用されてもよい。すなわち、正面画像は、二次元的に得られた断層画像を形成するデータを用いて取得されるようにしてもよい(例えば、三次元断層画像の深さ方向への積算画像、XY各位置でのスペクトルデータの積算値等)。
固視標投影部150は、眼Eの視線方向を誘導するための光学系を有する。固視標投影部150は、例えば、眼Eに固視標を呈示する。固視標投影部150は、例えば、可視光を発する可視光源を有する。固視標投影部150は、内部固視灯タイプであってもよいし、外部固視灯タイプであってもよい。
顔撮影部160は、例えば、被検眼の顔を撮影する。顔撮影部160は、例えば、左右の被検眼のうち少なくとも一方を含む顔を撮影する。
制御部90は、一般的なCPU(Central Processing Unit)91、ROM92、RAM93等で実現される。制御部90のROM92には、OCT信号を処理するためのOCT信号処理プログラム、眼科装置10の動作を制御するための各種プログラム、初期値等が記憶されている。RAM93は、各種情報を一時的に記憶する。なお、制御部90は、複数の制御部90(つまり、複数のプロセッサ)によって構成されてもよい。
制御部90には、図2に示すように、例えば、記憶部(例えば、不揮発性メモリ)94、表示部95、および操作部96等が電気的に接続されている。記憶部94は、電源の供給が遮断されても記憶内容を保持できる非一過性の記憶媒体である。例えば、ハードディスクドライブ、フラッシュROM、着脱可能なUSBメモリ等を記憶部94として使用することができる。
<変更部>
本実施例の変更部50を図3に基づいて説明する。本実施例の変更部50は、顔支持部40を前後方向(Z方向)に移動させることによって被検眼の検眼位置Pを変更する。図3に示すように、変更部50は、例えば、スライド部51とガイド部52を備える。スライド部51は、Z方向にスライド(摺動)する。スライド部51は、例えば、シャフトまたは板部材などである。ガイド部52は、スライド部51をZ方向にスライド可能に保持する。ガイド部52は、例えば、ブッシュまたはガイドレールなどである。
例えば、スライド部51の一端は顔支持部40(例えば、基部46)に固定され、他端側がガイド部52の孔に挿入される。ガイド部52は、基台20に固定されている。したがって、スライド部51がガイド部52に挿入された状態でZ方向にスライドされることによって、基台20に対する顔支持部40(例えば、基部46)の位置が変化する。
図4は、検眼部100に光学アダプタ200を装着したときの様子を示す。光学アダプタ200は、例えば、広角撮影、前眼部撮影などの通常とは異なる撮影を行う際に、検眼部100の検査窓に装着される。光学アダプタ200の内部には、種々の撮影を行うために必要な光学素子が配置される。図4のように、検眼部100に光学アダプタ200を装着した場合、検者は、基台20に対して顔支持部40を引き出すことによって、被検眼の検眼位置Pを光学アダプタ200に対応した位置に移動させることができる。
<操作手順>
以上のような構成を備える眼科装置10の操作手順について説明する。まず、光学アダプタ200を装着しない通常撮影の場合について説明する。検者は、顎受け42に顎を載せ、額当て41に額を当てるように被検者に指示する。被検者の顎が顎受け42に載せられると、顎台センサ44から制御部90に信号が送られる。制御部90は、顎台センサ44からの信号を受け取ると、検眼部100による検査を開始する。制御部90は、顔撮影部80によって撮影された画像から被検眼の方向を算出し、その方向に検眼部100を移動させる。その後、観察光学系140によって被検眼の観察画像が撮影可能になると、撮影された観察画像に基づいて自動的にアライメントを行い、検眼部100による検査を行う。
次に、光学アダプタ200を検眼部100に装着して広角撮影を行う場合について説明する。検者は、顔支持部40を基台20から引き出し、検眼部100と顔支持部40との間のスペースを確保する。検者は、検眼部100に光学アダプタ200を装着する。通常撮影と同様に、検者の指示によって被検者の顎が顎受け42に載せられると、制御部90は被検眼の検査を開始する。制御部90は、顔撮影部80によって撮影された画像から被検眼の方向を算出し、その方向に検眼部100を移動させる。その後、観察光学系140によって被検眼の観察画像が撮影可能になると、撮影された観察画像に基づいて自動的にアライメントを行い、検眼部100による検査を行う。
上記のように、顔支持部40をZ方向に移動させることによって、被検眼の検眼位置Pを基台20に対して変更することができる。これによって、光学アダプタ200が被検者の鼻などに接触することを防ぎ、光学アダプタ200に対して適正な作動距離で被検眼の検査を行うことができる。また、光学アダプタ200を取り付けるときに、光学アダプタ200が顔支持部40などに接触することを防ぐことができる。さらに、検眼部100のZ方向の可動範囲を光学アダプタ200の長さを考慮して大きくする必要がなくなり、大きくしたとしてもその拡張範囲は小さくて済む。また、光学アダプタ200を用いる場合に、検眼部100をZ方向に大きく移動させるという手間を省くことができる。
<変容例>
なお、第1実施例において、変更部50は、スライド部51とガイド部52を備えたが、その他の移動機構が用いられてもよい。例えば、変更部50として、リンク機構、テレスコピック機構などが用いられてもよい。
なお、第1実施例において、変更部50は、顔支持部40全体を移動させたが、顔支持部40の一部を移動させてもよい。例えば、変更部50は、額当て41または顎受け42などを基台20に対してZ方向に移動させることによって、被検眼の検眼位置Pを基台20に対して相対的に変更してもよい。
なお、第1実施例において、変更部50は、顔支持部40を基台20に対して移動させたが、基台20を顔支持部40に対して移動させてもよい。つまり、顔支持部40の位置を固定した状態で、基台20の位置を変更してもよい。この場合、例えば、顔支持部40に脚部を設けて光学台300に固定し、基台20に車輪などの移動機構を設けて光学台300上を移動させるようにしてもよい。
なお、制御部90は、例えば、光学アダプタ200を用いる撮影モードに切り換えられたときなど検眼位置Pの変更が必要になった場合、顔支持部40を基台20から引き出す旨の指示を表示部95などに表示させて検者に報知してもよい。また、スピーカーなどによって音声を発生させて検者に報知することで検眼位置Pの切り換えを促してもよい。
なお、変更部50は、Z駆動部56を備えてもよい。Z駆動部56は、例えば、スライド部51を自動でZ方向に移動させる。検者は、操作部96によってZ駆動部56の駆動を操作してもよい。これによって、検者は、顔支持部40を手動で引き出すことなく、自動で引き出すことができる。
なお、眼科装置10は、変更検知部57を備えてもよい(図3参照)。変更検知部57は、変更部50によって検眼位置Pが変更されたか否かを検知する。変更検知部57は、例えば、エンコーダ、マイクロスイッチ、位置センサなどによってスライド部51の位置を検出してもよい。変更検知部57を備える場合、制御部90は、変更検知部57の検知結果によって眼科装置10を制御してもよい。例えば、制御部90は、光学アダプタ200を用いる撮影モードが設定されているにも関わらず、顔支持部40が通常撮影の位置から移動されていないことを変更検知部57によって検知した場合、Z駆動部56を駆動させて顔支持部40を広角撮影または前眼部撮影などの位置に移動させてもよいし、表示部95などに顔支持部40を基台20から引き出すような指示を表示させてもよい。
なお、眼科装置10は、アダプタ検知部210を備えてもよい。アダプタ検知部210は、例えば、検眼部100に光学アダプタ200が装着されているか検知する。アダプタ検知部210は、例えば、光学センサなどで光学アダプタ200の有無を検知してもよい。制御部90は、アダプタ検知部210を備える場合、光学アダプタ200の有無に応じて眼科装置10を制御してもよい。例えば、制御部90は、光学アダプタ200が装着されていることを検知した場合、Z駆動部56を駆動させて顔支持部40を広角撮影または前眼部撮影などの位置に移動させてもよいし、表示部95などに顔支持部40を基台20から引き出すような指示を表示させてもよい。
なお、アダプタ検知部210は、光学アダプタ200の種類を検知してもよい。この場合、制御部90は、光学アダプタ200の種類に応じて眼科装置10を制御してもよい。例えば、アダプタ検知部210によって広角アダプタが装着されていることを検知した場合、制御部90は、Z駆動部56を駆動させて顔支持部40を広角撮影の位置に移動させるか、または表示部95などに顔支持部40を広角撮影の位置に移動させる旨の指示を表示させてもよい。同様に、アダプタ検知部210によって前眼部アダプタが装着されていることを検知した場合、制御部90は、Z駆動部56を駆動させて顔支持部40を前眼部撮影の位置に移動させるか、または表示部95などに顔支持部40を前眼部撮影の位置に移動させる旨の指示を表示させてもよい。
なお、変更部50は、光学アダプタ200に対応した所定位置に検眼位置Pを変更できるようにしてもよい。例えば、変更部50は、移動係止部58を備えてもよい。移動係止部58は、スライド部51が所定距離だけ移動したときに、スライド部51の移動を係止するようにしてもよい。これによって、光学アダプタ200に応じた適正な位置に検眼位置Pを配置させることが容易となる。また、検眼部100に装着する光学アダプタ200の種類が複数ある場合、各光学アダプタ200に対応した移動係止部58を複数設け、複数の所定位置でスライド部51が係止するようにしてもよい。
なお、移動係止部58は、例えば、クリック機構であってもよい。クリック機構は、例えば、ばねで付勢したボールを所定位置に設けられた溝に落とすことによってクリック感を出して仮止めする機構である。仮止めされた状態で一定以上の力が加わることで、ボールが溝から外れて仮止めが解除される。したがって、スライド部51が所定位置に配置されたときにボールが落ちるように溝を設ければよい。
なお、変更部50は、光学アダプタ200の長さを考慮して検眼位置Pを100mm以上変更できるようにするとよい。より好ましくは、150mm以上変更できるようにするとよい。これによって、より多くの種類の光学アダプタ200に対応することができる。もちろん、変更部50は、短い光学アダプタ200に対応するために、100mm未満の範囲で検眼位置Pを変更できるようにしてもよい。
なお、変更部50は、顔支持部40または基台20などと一体的に構成されてもよい。つまり、顔支持部40または基台20などが変更部50を備えてもよい。
なお、第1実施例において、変更部50は、顔支持部40を移動させて検眼位置Pを変更するものとしたが、これに限らない。例えば変更部50は、顔支持部40または基台20にアタッチメントを装着することによって検眼位置Pを変更してもよい。例えば変更部50は、顔支持部40または基台20に装着するアタッチメントとして、顔支持アタッチメント53、額当てアタッチメント54、または顎受けアタッチメント55などを備えてもよい(図5参照)。これによって、基台20に対する検眼位置PをZ方向に関して相対的に変更することができる。なお、図6のように、額当てアタッチメント54は、鉛直方向に回動可能に設けられた額当て54aを備えてもよい。これによって、光学アダプタ200を装着しないときは、額当て54aを上方に跳ね上げて退避させることができる。なお、顔支持アタッチメント53は、装置本体に限らず、図7に示すように、光学台300に装着できてもよい。
なお、検眼部100に装着される光学アダプタ200は、被検眼の撮影に用いるものに限らず、被検眼の測定に用いられるものでもよい。例えば、光学アダプタ200は、トポグラフィ用のリングコーンであってもよい。例えば、リングコーンは、例えば、複数のリング指標(プラチド指標)を被検眼の角膜に投影する。
なお、顔支持部40を基台20に対して移動させる場合、装置本体が転倒しないように、基台20と光学台300などを固定するための固定部を眼科装置10に設けてもよい。
<第2実施例>
第2実施例について説明する。図8に示すように、第2実施例の眼科撮影装置11は、回動部60を備える。回動部60は、例えば、顔支持部40を水平方向に回動させる。その他の構成については第1実施例と同様であるため、同一符号を付与して説明は省略する。
図8に示すように、例えば、回動部60は基台20に固定されており、回動部60の上に顔支持部40(例えば、基部46)が固定される。回動部60は、例えば、ターンテーブルなどの回転機構を備えており、顔支持部40(例えば、基部46)を基台20に対して水平方向に回動させる。例えば、回動部60は、顎受け42を支持する支柱45の中心軸回りに顔支持部40を回動させる。もちろん、回動部60は、円軌道または楕円軌道で顔支持部40を回動させてもよい。
図9に示すように、検眼部100に光学アダプタ200が装着された状態で検眼部100を被検者に接近させた場合、鼻などに接触してしまう可能性がある。このような場合、図10に示すように、顔支持部40を基台20に対して水平方向に回動させ、被検者の顔の向きを変更することによって、光学アダプタ200が被検者の鼻などに接触しないように撮影を行うことができる。また、支柱45の中心軸(顎受け42の上下移動軸)回りに顔支持部40を回動させることによって、装置構成の複雑化を防止できる。
<変容例>
なお、第2実施例において、回動部60は、顔支持部40全体を回動させたが、顔支持部40の一部を回動させてもよい。例えば、回動部60は、額当て41または顎受け42などを基台20に対して水平方向に回動させてもよい。このように、顔支持部40の一部を水平方向に回動させる場合であっても、被検者の顔の向きを変更することができる。なお、回動部60は、顎受け42と額当て41の両方に設けられてもよい。
なお、制御部90は、顔支持部40の回動が必要になった場合、例えば、光学アダプタ200を用いる撮影モードに切り換えられたときに、表示部95等に「顔支持部40を回して下さい」などの指示を表示させて検者に報知してもよい。また、スピーカー等によって音声を発生させて検者に報知することで顔支持部40の回動を促してもよい。
なお、回動部60は、回転駆動部61を備えてもよい(図8参照)。回転駆動部61は、例えば、回動部60を自動で水平方向に回動させる。例えば、検者は、操作部96によって回転駆動部61の駆動を操作してもよい。これによって、検者は、顔支持部40を手動で回すことなく、自動で回すことができる。
なお、眼科撮影装置11は、回動検知部62を備えてもよい(図8参照)。回動検知部62は、回動部60によって顔支持部40が回動されたか否かを検知する。制御部90は、回動検知部62の検知結果によって眼科撮影装置11を制御してもよい。例えば、制御部90は、光学アダプタ200を用いる撮影モードが設定されているにも関わらず、顔支持部40が通常撮影の方向から回転されていないことを回動検知部62によって検知した場合、回転駆動部61を駆動させて顔支持部40を鼻に干渉しにくい方向に回転させてもよい。また、制御部90は、光学アダプタ200を用いる撮影モードが設定されているにも関わらず、顔支持部40が通常撮影の方向から回転されていないことを回動検知部62によって検知した場合に、表示部95などに顔支持部40を回転させる旨の指示を表示させてもよい。
なお、制御部90は、アダプタ検知部210を備える場合、光学アダプタ200の有無に応じて、眼科撮影装置11を制御してもよい。例えば、制御部90は、アダプタ検知部210によって光学アダプタ200が装着されていることを検知した場合、回転駆動部61を駆動させて顔支持部40を広角撮影または前眼部撮影などの角度に回動させてもよいし、表示部95などに顔支持部40を回動させる旨の指示を表示させてもよい。
なお、回動部60は、顔支持部40を所定角度に回転できるようにしてもよい。例えば、回動部60は、回転係止部63を備えてもよい。回転係止部63は、顔支持部40が所定角度だけ回転したときに回動部60の回転を係止するようにしてもよい。これによって、検者は、光学アダプタ200を装着した場合に適した角度に顔支持部40を回転させることができる。
なお、回転係止部63は、例えば、クリック機構であってもよい。例えば、顔支持部40が所定角度だけ回転した位置でクリック機構のボールが落ちるように溝を設ければよい。
なお、検眼部100に装着する光学アダプタ200の種類に応じた複数の所定角度で顔支持部40を回転できるようにしてもよい。この場合、回転係止部63によって複数の所定角度で回動部60の回転を係止させてもよい。例えば、複数の所定角度になるようにクリック機構の溝を複数配置すればよい。
なお、回動部60は、光学アダプタ200の形状を考慮して顔支持部40を10°~60°の範囲で変更できるようにするとよい。より好ましくは、20°以上で変更できるようにするとよい。これによって、より多くの種類の光学アダプタ200に対応することができる。
なお、回動部60は、顔支持部40または基台20などの一部として構成されてもよい。つまり、顔支持部40または基台20などが回動部60を備えてもよい。
なお、回動部60は、顔支持部40または基台20に装着するアタッチメントを水平方向に回動させることによって、被検者の顔の向きを変更してもよい。例えば回動部60は、顔支持部40または基台20に装着するアタッチメントとして、額当てアタッチメント64または顎受けアタッチメント65などを備えてもよい(図11参照)。
10 眼科装置
11 眼科撮影装置
20 基台
30 XYZ駆動部
40 顔支持部
50 変更部
60 回動部
80 顔撮影部
90 制御部
100 検眼部
200 光学アダプタ
210 アダプタ検知部

Claims (1)

  1. 被検眼を撮影する眼科撮影装置であって、
    前記被検眼を撮影する撮影手段と、
    被検者の顔を支持する顔支持手段と、
    前記顔支持手段を水平方向に回動させる回動手段と、を備え
    前記回動手段は、前記顔支持手段の回動を係止することによって、前記撮影手段に装着される光学アダプタに対応した所定角度に前記顔支持手段を回動させる回動係止手段を備えることを特徴とする眼科撮影装置。
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