JP7293556B2 - 筋肉量の低下抑制用組成物 - Google Patents
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Description
[1]WYのアミノ酸配列を有するペプチドまたはその薬学上許容される塩もしくは溶媒和物を有効成分として含んでなる、筋肉量の低下抑制用組成物および筋肉量の低下抑制剤。
[2]筋肉量の低下が、骨格筋において生ずるものである、上記[1]に記載の組成物および用剤。
[3]筋肉量の低下が、不十分な運動に起因するものである、上記[1]または[2]に記載の組成物および用剤。
[4]筋肉量の低下が、加齢に起因するものである、上記[1]~[3]のいずれかに記載の組成物および用剤。
[5]運動療法を実施していない対象に摂取させるための、上記[1]~[3]のいずれかに記載の組成物および用剤。
[6]中高年者に摂取させるための、上記[1]~[5]のいずれかに記載の組成物および用剤。
[7]筋肉量の低下抑制により治療、予防または改善しうる疾患または症状の治療、予防または改善に用いるための、上記[1]~[6]のいずれかに記載の組成物および用剤。
[8]前記疾患または症状が、サルコペニアまたはロコモティブシンドロームである、上記[7]に記載の組成物および用剤。
[9]WYのアミノ酸配列を有するペプチドまたはその薬学上許容される塩もしくは溶媒和物を有効成分として含んでなる、筋肉量の低下抑制により治療、予防または改善しうる疾患または症状の治療、予防または改善用組成物および該疾患または症状の治療剤、予防剤および改善剤。
・筋肉の減少が気になる方に
・筋肉のアンチエージングのために
・筋肉の衰えが気になる方に
・加齢によるふらつき、転倒、つまずきが気になる方に
・加齢によるフレイルが気になる方に
・筋力の衰えで疲れを感じやすい方へ
・筋力の衰えで長時間の歩行が難しくなってきた方
・筋力低下でふらつき、転倒、つまずきが増えた方へ
・踏み出す力が衰えてきた方へ
・歩行能力が気になる方へ
(1)試験の概要
老齢マウスについて、被験食品摂取群と非摂取群の筋肉量を比較検討した。また、若齢マウスの被験食品非摂取群と比較検討した。被験食品として、WYペプチドを用いた。
C57BL/6J雄マウス(日本チャールス・リバー社、本明細書において単に「本マウス」ということがある)を使用した。日本チャールス・リバー社の資料によれば(https://www.crj.co.jp/cms/cmsrs/img/usr/top/B6-Aged.pdf)、本マウスはジャクソン研究所により開発され、加齢研究に広く使われているものであり、本マウス32匹を観察した結果、100週齢で死亡個体が発生し、170週齢までに全ての個体が死亡したことが公開されている(マウス・フェノーム・データベース(https://www.phenome.jax.org/)参照)。本マウスとヒトとの生涯の対応は、ヒト20~30歳が本マウス3~6月齢(成熟個体)と、ヒト38~47歳が本マウス10~14月齢(中年個体)と、ヒト56~69歳が本マウス18~24月齢(老年個体)とそれぞれ対応する。本試験では、老年マウスとして本マウス62週齢の個体を、若年マウスとして本マウス7週齢の個体を、それぞれ1ヵ月の馴化飼育の後に使用した。老齢マウスは、被験食品(WYペプチド)を摂取させる「老齢WY摂取群」(9匹)と、被験食品を摂取させない「老齢非摂取群」(12匹)とに体重の偏りが無いように群分けした。また、若齢マウスは、被験食品を摂取させない「若齢非摂取群」(15匹)とした。なお、マウスは、同じ群に分けられた個体とともに5匹以下で同じケージで通常飼育し、特段の運動は強制しなかった。
老齢WY摂取群には、WYペプチド(Bachem社製)を乾燥質量換算で0.05%(w/w)含む精製飼料(AIN-93M、オリエンタル酵母社製)を自由摂食させた。老齢非摂取群および若齢非摂取群には、WYペプチドを含まないAIN-93Mを自由摂食させた。摂取期間は5ヵ月とした。
摂取期間終了後、遅筋であるヒラメ筋を摘出し重量を測定した。
各群の測定値は、平均値±標準偏差で表記した。検定は、Tukey-Kramerにより行い、危険率P<0.05%であった場合に、比較した両群間に有意差ありとした。
結果は、図1に示した通りであった。図1の結果から、老齢非摂取群のヒラメ筋の重量は、若齢非摂取群と比較して有意に減少した。一方、老齢WY摂取群では、老齢非摂取群と比較して、ヒラメ筋の重量が有意に増加し、若齢非摂取群との差は有意でないことが確認された。これらの結果から、WYペプチドの摂取は、加齢に伴い減少する筋肉(特に遅筋)の重量を増加させることが示された。従って、WYペプチドの摂取により、加齢に伴う筋肉量の低下を抑制すること、すなわち、サルコペニアを抑制すること、さらにはサルコペニアを原因とするロコモティブシンドロームを抑制することが確認され、さらに、ふらつき、転倒、フレイルを抑制できることが示唆された。また、特段の運動をさせなくても、WYペプチドの摂取により筋肉量の低下が抑制されたことから、WYペプチドは不十分な運動(運動不足)によって生ずる筋肉量低下を抑制できること、また、運動療法を組み合わせずに筋肉量の低下を抑制することが示唆された。
Claims (9)
- WYのアミノ酸配列からなるジペプチドまたはその薬学上許容される塩もしくは溶媒和物を有効成分として含んでなる、筋肉量の低下抑制用組成物。
- 筋肉量の低下が、骨格筋において生ずるものである、請求項1に記載の組成物。
- 筋肉量の低下が、不十分な運動に起因するものである、請求項1または2に記載の組成物。
- 筋肉量の低下が、加齢に起因するものである、請求項1~3のいずれか一項に記載の組成物。
- 運動療法を実施していない対象に摂取させるか、あるいは、投与するための、請求項1~3のいずれか一項に記載の組成物。
- 中高年者に摂取させるか、あるいは、投与するための、請求項1~5のいずれか一項に記載の組成物。
- 筋肉量の低下抑制により治療、予防または改善しうる疾患または症状の治療、予防または改善に用いるための、請求項1~6のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記疾患または症状が、サルコペニアまたはロコモティブシンドロームである、請求項7に記載の組成物。
- 前記ジペプチドまたはその塩もしくは溶媒和物を、ヒト1日あたり1~1000mg(乾燥質量換算)で対象に摂取させるか、あるいは、投与する、請求項1~8のいずれか一項に記載の組成物。
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WO2017086303A1 (ja) | 2015-11-16 | 2017-05-26 | キリン株式会社 | ペプチド組成物およびその製造方法 |
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WO2017086303A1 (ja) | 2015-11-16 | 2017-05-26 | キリン株式会社 | ペプチド組成物およびその製造方法 |
Non-Patent Citations (2)
Title |
---|
ミルクサイエンス,2005年,Vol. 54, No. 3,pp. 123-127 |
神奈川工科大学健康生命科学研究所研究報告 2017(平成29年度),2018年03月31日,第8号,pp. 10-14 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
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