JP7139727B2 - 運動制御機能および運動学習機能向上用組成物 - Google Patents
運動制御機能および運動学習機能向上用組成物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7139727B2 JP7139727B2 JP2018123829A JP2018123829A JP7139727B2 JP 7139727 B2 JP7139727 B2 JP 7139727B2 JP 2018123829 A JP2018123829 A JP 2018123829A JP 2018123829 A JP2018123829 A JP 2018123829A JP 7139727 B2 JP7139727 B2 JP 7139727B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- function
- peptide
- present
- motor
- composition
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)
- Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
- Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
- Peptides Or Proteins (AREA)
Description
[1]GTWY(配列番号1)のアミノ酸配列を有するペプチドまたはその薬学上許容される塩もしくは溶媒和物を含んでなる、運動制御機能および/または運動学習機能の向上、維持および/または改善用組成物並びに運動制御機能および/または運動学習機能の向上、維持および/または改善剤。
[2]運動制御機能が、協調運動機能である、上記[1]に記載の組成物および用剤。
[3]運動学習機能が、運動記憶機能である、上記[1]または[2]に記載の組成物および用剤。
[4]運動制御機能および/または運動学習機能の向上が、小脳内の神経伝達機能および/または小脳と他の脳組織との神経伝達機能の向上、維持および/または改善によるものである、上記[1]~[3]のいずれかに記載の組成物および用剤。
[5]高齢者の運動制御機能の低下の抑制に用いるための、上記[1]~[4]のいずれかに記載の組成物および用剤。
[6]GTWY(配列番号1)のアミノ酸配列を有するペプチドまたはその薬学上許容される塩もしくは溶媒和物を含んでなる、小脳内の神経伝達機能および/または小脳と他の脳組織との神経伝達機能の向上、維持および/または改善用組成物並びに小脳内の神経伝達機能および/または小脳と他の脳組織との神経伝達機能の向上、維持および/または改善剤。
[7]GTWY(配列番号1)のアミノ酸配列を有するペプチドまたはその薬学上許容される塩もしくは溶媒和物を含んでなる、小脳内ドーパミン量増強用組成物および小脳内ドーパミン量増強剤。
[8]前記ペプチドまたはその薬学上許容される塩もしくは溶媒和物を、ホエイタンパク質分解物として含有する、上記[1]~[7]のいずれかに記載の組成物および用剤。
[9]食品の形態である、上記[1]~[8]のいずれかに記載の組成物および用剤。
・高齢者のつまずきや転倒の防止に。
・運動(またはスポーツ)が上手になりたい方に
・運動(またはスポーツ)の上達を早めたい方に
・スポーツパフォーマンスを向上させたい方に
・スポーツパフォーマンスの向上を早めたい方に
・楽器が上手になりたい方に
・楽器の上達を早めたい方に
・PC操作やゲームが上手になりたい方に
・PC操作やゲームの上達を早めたい方に
・手作業が上手になりたい方に
・手作業の上達を早めたい方に
・手作業の熟練化のために
(1)試験方法
ア 群分け
7週齢の雄性C57BL/6Jマウス(日本チャールス・リバー社)に固形飼料CE-2(日本クレア社製、以下同様)を自由摂食させて7日間馴化飼育した。馴化後、マウスを2群に分け、被験飼料としてGTWYを摂取させる群を「試験群」(12匹)、GTWYを摂取させない群を「対照群」(8匹)として試験を開始した。なお、試験開始時の両群の体重(平均体重±標準誤差で表記した。以下同じ。)は、試験群が25.9±0.5g、対照群が25.0±0.4gであり、群間で有意な差は確認されなかった(t検定)。
各群のマウスに被験飼料を14日間(試験1日目~14日目)経口摂取させた。試験スケジュールを表1に示す。具体的には、1日1回午前10時前後にゾンデを用いて被験飼料を強制摂取させた。被験飼料として、試験群にはGTWY(合成ペプチド、ナード社製)を蒸留水に溶解した0.1mg/mLのGTWY水溶液をGTWY摂取量が1mg/kg体重となるように摂取させ、対照群には10mL/kg体重の蒸留水を摂取させた。なお、試験期間中、マウスは個別ケージで飼育し、固形飼料CE-2を自由摂食させた。
ロータロッド試験(Rotarod test)は、一定のスピードで回転する棒の上にマウスを載せ歩行させる試験であり、回転する棒の動きに合わせて歩行を制御する機能、すなわち協調運動機能を評価する試験系である。協調運動機能の高い個体は棒の上での滞在時間が長くなるが、協調運動機能の低い個体は棒の上をうまく歩行できずに落下し滞在時間が短くなるため、滞在時間を協調運動機能の指標として評価することができる。また、歩行運動は繰り返し測定を行うことで上達し滞在時間が増加することから、この現象を利用して運動学習機能についても評価することが可能である(武田弘志、辻稔、赤池昭紀「実践行動薬理学」、金芳堂社、16-17頁、2010年)。
結果は図1および図2に示される通りであった。
協調運動機能や運動学習機能には小脳の活動が重要な役割を果たしていることが報告されている(樋口貴広、森岡周「身体運動学 知覚・認知からのメッセージ」、三輪書店、219-242頁、2008年)。GTWY摂取による協調運動機能や運動学習機能の増強の作用機序を解明するために、小脳機能の指標として小脳におけるドーパミン量を測定した。
ア 群分け
5週齢の雄性CD-1Jマウス(日本チャールス・リバー社)に固形飼料CE-2を自由摂食させて10日間馴化飼育した。馴化後、7週齢のマウスを2群に分け、被験飼料としてGTWYを摂取させる群を「試験群」(10匹)、GTWYを摂取させない群を「対照群」(10匹)として試験を開始した。なお、試験開始時の両群の平均体重は、試験群が33.0±0.6g、対照群が32.4±0.9gであり、群間で有意な差は確認されなかった(t検定)。
各群の7週齢マウスに被験飼料を5日間(試験1日目~5日目)経口摂取させた。具体的には、1日1回午後3時前後にゾンデを用いて被験飼料を強制摂取させた。被験飼料として、試験群にはGTWY(合成ペプチド、ナード社製)を蒸留水に溶解した0.1mg/mLのGTWY水溶液をGTWY摂取量が1mg/kg体重となるように摂取させ、対照群には10mL/kg体重の蒸留水を摂取させた。なお、試験期間中、マウスは個別ケージで飼育し固形飼料CE-2を自由摂食させた。
試験5日目における被験飼料の投与から1時間後に小脳を摘出した。プロテアーゼ阻害剤(BioVision社製)を含むTBSバッファー(pH7.4、ニッポンジーン社製)中で摘出した小脳をホモジネートし、遠心分離(15,000rpm、30分間)して上清を回収した。回収した上清に過塩素酸を添加して除タンパク処理を行い、次いで、メッシュ径0.22μmのフィルターを用いてろ過することにより、測定サンプルを得た。得られた測定サンプルをHPLC-ECDシステム(700series、エイコム社製)に導入して、サンプル中のドーパミンを定量した。分離カラムとしてODSカラム(EICOMPAK SC-5ODS;内径2.1mm、長さ150mm、エイコム社製)を用い、移動相として17%メタノール/0.1M酢酸-クエン酸バッファー(流速230μL/分)を用いた。作用電極としてWE-3G(エイコム社製)を用い、印加電圧+750mVにてドーパミンを検出した。ドーパミン標品(Sigma社製)を用いて検量線を作成し、サンプル中のドーパミン量を算出した。
結果は図3に示される通りであった。
Claims (6)
- GTWY(配列番号1)のアミノ酸配列を有するペプチドまたはその薬学上許容される塩もしくは溶媒和物を含んでなる、協調運動機能および/または運動記憶機能の向上、維持および/または改善用組成物であって、前記ペプチドまたはその薬学上許容される塩もしくは溶媒和物をホエイタンパク質分解物として含有する、組成物。
- 協調運動機能および/または運動記憶機能の向上が、小脳内の神経伝達機能および/または小脳と他の脳組織との神経伝達機能の向上、維持および/または改善によるものである、請求項1に記載の組成物。
- 高齢者の運動制御機能の低下の抑制に用いるための、請求項1または2に記載の組成物。
- GTWY(配列番号1)のアミノ酸配列を有するペプチドまたはその薬学上許容される塩もしくは溶媒和物を含んでなる、小脳内の神経伝達機能および/または小脳と他の脳組織との神経伝達機能の向上、維持および/または改善用組成物であって、前記ペプチドまたはその薬学上許容される塩もしくは溶媒和物をホエイタンパク質分解物として含有する、組成物。
- GTWY(配列番号1)のアミノ酸配列を有するペプチドまたはその薬学上許容される塩もしくは溶媒和物を含んでなる、小脳内ドーパミン量増強用組成物であって、前記ペプチドまたはその薬学上許容される塩もしくは溶媒和物をホエイタンパク質分解物として含有する、組成物。
- 食品の形態である、請求項1~5のいずれか一項に記載の組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018123829A JP7139727B2 (ja) | 2018-06-29 | 2018-06-29 | 運動制御機能および運動学習機能向上用組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018123829A JP7139727B2 (ja) | 2018-06-29 | 2018-06-29 | 運動制御機能および運動学習機能向上用組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020002078A JP2020002078A (ja) | 2020-01-09 |
JP7139727B2 true JP7139727B2 (ja) | 2022-09-21 |
Family
ID=69098633
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018123829A Active JP7139727B2 (ja) | 2018-06-29 | 2018-06-29 | 運動制御機能および運動学習機能向上用組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7139727B2 (ja) |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011523547A (ja) | 2008-04-29 | 2011-08-18 | ディーエスエム アイピー アセッツ ビー.ブイ. | ペプチド結合トリプトファンとポリペプチド結合トリプトファンの混合物 |
WO2015194564A1 (ja) | 2014-06-16 | 2015-12-23 | キリン株式会社 | 記憶学習機能及び/又は認知機能を増強するための組成物 |
WO2017086303A1 (ja) | 2015-11-16 | 2017-05-26 | キリン株式会社 | ペプチド組成物およびその製造方法 |
JP2017132756A (ja) | 2016-01-22 | 2017-08-03 | 花王株式会社 | 平衡感覚改善剤 |
JP2017165661A (ja) | 2016-03-14 | 2017-09-21 | 雪印メグミルク株式会社 | 糖質代謝改善剤 |
-
2018
- 2018-06-29 JP JP2018123829A patent/JP7139727B2/ja active Active
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011523547A (ja) | 2008-04-29 | 2011-08-18 | ディーエスエム アイピー アセッツ ビー.ブイ. | ペプチド結合トリプトファンとポリペプチド結合トリプトファンの混合物 |
WO2015194564A1 (ja) | 2014-06-16 | 2015-12-23 | キリン株式会社 | 記憶学習機能及び/又は認知機能を増強するための組成物 |
WO2017086303A1 (ja) | 2015-11-16 | 2017-05-26 | キリン株式会社 | ペプチド組成物およびその製造方法 |
JP2017132756A (ja) | 2016-01-22 | 2017-08-03 | 花王株式会社 | 平衡感覚改善剤 |
JP2017165661A (ja) | 2016-03-14 | 2017-09-21 | 雪印メグミルク株式会社 | 糖質代謝改善剤 |
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
British Journal of Nutrition, 2015, Vol.114, pp.1237-1245,doi:10.1017/S0007114515002810 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2020002078A (ja) | 2020-01-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6818018B2 (ja) | 筋肉疾患の予防、改善または治療用または筋機能改善用組成物 | |
KR101473017B1 (ko) | 노화 억제제 | |
CN101484158B (zh) | 衰老抑制剂 | |
JP5112865B2 (ja) | ヘモグロビン尿症またはミオグロビン尿症の予防または治療用組成物 | |
CA2850580C (en) | Whey protein micelles to enhance muscle mass and performance | |
JP2002322063A (ja) | 精神疲労軽減組成物、集中力維持増強組成物及び精神的活力維持増強組成物 | |
JP2011157329A (ja) | ミトコンドリア機能向上剤 | |
US20160367529A1 (en) | Debility preventative | |
TWI773739B (zh) | 用以促進體內bdnf量增加之組成物 | |
JP2006273850A (ja) | 血中乳酸値上昇抑制組成物及びそれを含有する飲食品 | |
US20060189566A1 (en) | Muscle building agent and preventive or remedy for muscle weakening | |
JP6894838B2 (ja) | 脳由来神経栄養因子の産生促進用組成物 | |
JP7139727B2 (ja) | 運動制御機能および運動学習機能向上用組成物 | |
EP3345595B1 (en) | Composition for muscle building and method for building muscle | |
JP2007238581A (ja) | 関節炎改善用組成物 | |
JP7011984B2 (ja) | 注意機能および判断機能向上用組成物 | |
JP7293556B2 (ja) | 筋肉量の低下抑制用組成物 | |
JP7313854B2 (ja) | 髪の外観改善用組成物 | |
JP2023181410A (ja) | 精神機能の低下抑制用組成物 | |
JP2021169430A (ja) | 筋繊維維持用組成物 | |
JP2022173468A (ja) | 血流改善組成物 | |
JP7220838B2 (ja) | 経口組成物 | |
JP2023107887A (ja) | 脳血流を増加させるための組成物 | |
JP2019094308A (ja) | 筋萎縮抑制剤及び筋萎縮抑制用の食品組成物 | |
JPH02227043A (ja) | 高純度ミラクリンを有効成分とする矯味・調味料及びこれを含良する飲食品 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20190731 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20190828 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20210604 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20220124 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20220208 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20220328 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20220809 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20220822 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7139727 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |