JP7291468B2 - 電動駆動装置及び電動パワーステアリング装置 - Google Patents

電動駆動装置及び電動パワーステアリング装置 Download PDF

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Description

本発明は電動駆動装置及び電動パワーステアリング装置に係り、特に電子制御装置を内蔵した電動駆動装置及び電動パワーステアリング装置に関するものである。
一般的な産業機械分野においては、電動モータによって機械系制御要素を駆動することが行われているが、最近では電動モータの回転速度や回転トルクを制御する半導体素子等からなる電子制御部を電動モータに一体的に組み込む、いわゆる機電一体型の電動駆動装置が採用され始めている。
機電一体型の電動駆動装置の例として、例えば自動車の電動パワーステアリング装置においては、運転者がステアリングホィールを操作することにより回動するステアリングシャフトの回動方向と回動トルクとを検出し、この検出値に基づいてステアリングシャフトの回動方向と同じ方向へ回動するように電動モータを駆動し、操舵アシストトルクを発生させるように構成されている。この電動モータを制御するため、電子制御部(ECU:Electronic Control Unit)がパワーステアリング装置に設けられている。
従来の電動パワーステアリング装置としては、例えば、特開2017-216838号公報(特許文献1)に記載のものが知られている。特許文献1には、電動モータ部と電子制御部とにより構成された電動パワーステアリング装置が記載されている。そして、電動モータ部の電動モータは、アルミ合金等から作られた筒部を有するモータハウジングに収納され、電子制御部の電子部品が実装された制御基板は、モータハウジングの軸方向の出力軸とは反対側に形成されたヒートシンクとして機能するモータハウジングの端面壁に取り付けられている。
端面壁に取り付けられる基板は、電源回路部、電動モータを駆動制御するMOSFET、或いはIGBT等のようなパワースイッチング素子を有する電力変換回路部、及びパワースイッチング素子を制御する制御回路部を備え、パワースイッチング素子の出力端子と電動モータの入力端子とはバスバーを介して電気的に接続されている。
そして、端面壁に取り付けられた電子制御部には、合成樹脂から作られたコネクタ組立体を介して電源から電力が供給され、また検出センサ類から運転状態等の検出信号が供給されている。コネクタ組立体の外部端子形成部は、金属製のカバーに形成された露出孔から外部に露出しており、図示しないコネクタと接続されて電源(バッテリ)や検出センサと接続されている。
金属カバーは一端が開口された有底筒状の金属で作られており、底面部側には上述の露出孔が形成されて外部端子形成部が露出され、開口側はモータハウジングの端面壁に接着剤、或いはボルトで固定されている。
尚、この他に電子制御装置を一体化した電動駆動装置としては、電動ブレーキや各種油圧制御用の電動油圧制御器等が知られているが、以下の説明では代表して電動パワーステアリング装置について説明する。
特開2017-216838号公報
特許文献1に記載の電動パワーステアリング装置(特に図3参照)においては、コネクタ組立体の外部端子形成部は、金属カバーの底面部に形成された露出孔から外部に露出されている。つまり、添付した図面の図14、図15にあるように、金属カバー60の側周面部61の一端側に形成された底面部62には、コネクタ組立体の外部端子形成部を外部に露出させる露出孔63が形成されている。
この露出孔63は、パンチによって底面部62に穿孔されて形成されており、露出孔63の周縁部63Cは底面部62を形成する平面と同一面に形成されている。また、底面部62の反対側には、モータハウジングの端面壁に固定される開口64が形成されている。
ところで、原価低減や重量低減の目的のためには、金属カバー60の板厚を薄くすることが必要であるが、金属カバー60の組込工程や、実際の使用過程で、金属カバー60に外力がかかることが往々にして発生する。このため、金属カバー60の板厚が薄いと露出孔63の周縁部63C付近が変形し易く、場合によっては金属カバー60自体が変形する恐れもある。そして、このような変形を生じると、金属カバー60の露出孔63とコネクタ組立体の間の液密機能、或いは金属カバー60の開口64とモータハウジングの端面壁との間の液密機能が喪失される恐れがある。
したがって、これらの課題を解決した電動駆動装置及び電動パワーステアリング装置が要請されている。
本発明の目的は、金属カバーの厚さを薄くすると共に、金属カバーの底面部に形成される露出孔付近の機械的強度を高めて金属カバーの変形を抑制する新規な電動駆動装置及び電動パワーステアリング装置を提供することにある。
本発明の特徴は、
機械系制御要素を駆動する電動モータが収納されたモータハウジングと、
電動モータの回転軸の出力部とは反対側のモータハウジングの端面部に設けられた電子制御部と、
電子制御部のモータハウジングの端面部と反対側に設けられたコネクタ組立体と、
電子制御部を外側から覆い、外部端子形成部を外部に露出させる露出孔と、この露出孔の周縁部に形成される環状補強突出部を有する底面部と、底面部から折り曲げられモータハウジングの端面部に固定される開口を形成した側周面部とを備える金属カバーと
を備えたところにある。
本発明によれば、金属カバーの底面部に形成した露出孔の周縁部に、環状補強突出部を形成したので、露出孔の周辺領域の機械的強度を向上でき、金属カバーの変形を抑制することができるようになる。
本発明が適用される一例としての操舵装置の全体斜視図である。 本発明の実施形態になる電動パワーステアリング装置の全体形状を示す全体斜視図である。 図2に示す電動パワーステアリング装置の分解斜視図である。 図3に示すモータハウジングの斜視図である。 図4に示すモータハウジングを軸方向に断面した断面図である。 図4に示すモータハウジングに電力変換回路部を載置、固定した状態を示す斜視図である。 図6に示すモータハウジングに電源回路部を載置、固定した状態を示す斜視図である。 図7に示すモータハウジングに制御回路部を載置、固定した状態を示す斜視図である。 図8に示すモータハウジングにコネクタ組立体を載置、固定した状態を示す斜視図である。 電子制御部付近を拡大して断面した状態を示す拡大断面図である。 本発明の実施形態で使用される金属カバーの断面図である。 図11に示す金属カバーを斜め上方から見た斜視図である。 本発明の実施形態になる金属カバーを取り付けた状態の電子制御部付近を拡大して断面した状態を示す拡大断面図である。 従来の電動パワーステアリング装置に使用される金属カバーの断面図である。 図14に示す金属カバーを斜め上方から見た斜視図である。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されることなく、本発明の技術的な概念の中で種々の変形例や応用例をもその範囲に含むものである。
本発明の実施形態を説明する前に、本発明が適用される一例としての操舵装置の構成について、図1を用いて簡単に説明する。
まず、自動車の前輪を操舵するための操舵装置について説明する。操舵装置1は図1に示すように構成されている。図示しないステアリングホイールに連結されたステアリングシャフト2の下端には図示しないピニオンが設けられ、このピニオンは車体左右方向へ長い図示しないラックと噛み合っている。このラックの両端には前輪を左右方向へ操舵するためのタイロッド3が連結されており、ラックはラックハウジング4に覆われている。そして、ラックハウジング4とタイロッド3との間にはゴムブーツ5が設けられている。
ステアリングホイールを回動操作する際のトルクを補助するため、電動パワーステアリング装置6が設けられている。即ち、ステアリングシャフト2の回動方向と回動トルクとを検出するトルクセンサ7が設けられ、トルクセンサ7の検出値に基づいてラックにギヤ10を介して操舵補助力を付与する電動モータ部8と、電動モータ部8に配置された電動モータを制御する電子制御部(ECU)9とが設けられている。
電動パワーステアリング装置6の電動モータ部8は、出力軸側の外周部の3箇所が図示しないねじを介してギヤ10に接続され、電動モータ8部の出力軸とは反対側に電子制御部9が設けられている。
電動パワーステアリング装置6においては、ステアリングホイールが操作されることによりステアリングシャフト2がいずれかの方向へ回動操作されると、このステアリングシャフト2の回動方向と回動トルクとをトルクセンサ7が検出し、この検出値に基づいて制御回路部が電動モータの駆動操作量を演算する。
この演算された駆動操作量に基づいて電力変換回路部のパワースイッチング素子により電動モータが駆動され、電動モータの出力軸はステアリングシャフト1を操作方向と同じ方向へ駆動するように回動される。出力軸の回動は、図示しないピニオンからギヤ10を介して図示しないラックへ伝達され、自動車が操舵されるものである。これらの構成、作用は既によく知られているので、これ以上の説明は省略する。
上述したように、特許文献1にあるような構成の電動パワーステアリング装置においては、図14、図15にあるように、コネクタ組立体の外部端子形成部は、金属カバー60の底面部62に形成された露出孔63から外部に露出されている。この露出孔63は、パンチによって底面部62に穿孔されて形成されており、露出孔63の周縁部63Cは底面部62を形成する平面と同一面に形成されている。原価低減や重量低減の目的のために金属カバー60の板厚を薄くすることが必要であるが、金属カバー60の板厚が薄いと露出孔63の周縁部63C付近が変形し易く、場合によっては金属カバー60のそれ自体が変形する恐れもある。
このような背景から、本発明では次のような構成の電動パワーステアリング装置を提案するものである。
本実施形態においては、電動モータの回転軸の出力部とは反対側のモータハウジングの端面部に電子制御部、及び電子制御部のモータハウジングの端面部と反対側にコネクタ組立体を設け、更に、コネクタ組立体の外部端子形成部の周囲に液状シール剤が充填される環状シール収納部を形成すると共に、外部端子形成部を外部に露出させる露出孔、及びこの露出孔の周縁部に形成され環状シール収納部に収納される環状補強突出部を有する底面部と、この底面部から折り曲げられモータハウジングの端面部に固定される開口を形成する側周面部を備える金属カバーによって電子制御部を外側から覆う構成とした。
これによれば、金属カバーの底面部に形成した露出孔の周縁部に、コネクタ組立体の外部端子形成部の周囲に形成した環状シール収納部に収納される環状補強突出部を形成したので、露出孔の周辺領域の機械的強度を向上でき、金属カバーの変形を抑制することができる。更に、環状補強突出部と環状シール収納部の間に充填された液状シール剤によって液密を確実に確保できる。
以下、本発明の実施形態になる電動パワーステアリング装置の具体的な構成について、図2乃至図13を用いて詳細に説明する。
図2は本実施形態になる電動パワーステアリング装置の全体的な構成を示した図面であり、図3は図2に示す電動パワーステアリング装置の構成部品を分解して斜め方向から見た図面であり、図4から図9は各構成部品の組み立て順序にしたがって各構成部品を組み付けていった状態を示す図面である。
また、図10は電動パワーステアリング装置の電子制御部の断面を示す図面であり、図11は金属カバーの断面を示し、図12は金属カバーを斜め上方から見た状態を示し、図13は金属カバーを組み付けた電動パワーステアリング装置の電子制御部の断面を示している。したがって、以下の説明では、各図面を適宜引用しながら説明を行うものとする。
図2に示すように、電動パワーステアリング装置を構成する電動モータ部8は、アルミニウム、或いはアルミ合金等のアルミ系金属から作られた筒部を有するモータハウジング11及びこれに収納された図示しない電動モータとから構成され、電子制御部9は、モータハウジング11の軸方向の出力軸とは反対側に配置された、アルミニウム、或いはアルミ合金等のアルミ系金属、或いは鉄系の金属で作られた金属カバー12、及びこれに収納された図示しない電子制御組立体から構成されている。
モータハウジング11と金属カバー12は、その対向端面に形成され外周方向の固定領域において、「加締め固定」によって一体的に固定される。金属カバー12の内部に収納された電子制御組立体は、必要な電源を生成する電源回路部や、電動モータ部8の電動モータを駆動制御するMOSFET或いはIGBT等からなるパワースイッチング素子を有する電力変換回路や、このパワースイッチング素子を制御する制御回路部からなり、パワースイッチング素子の出力端子と電動モータのコイル入力端子とはバスバーを介して電気的に接続されている。
モータハウジング11とは反対側の金属カバー12の端面には、金属カバー12に形成した露出孔42から、コネクタ組立体13の一部が露出している。また、コネクタ組立体13は、モータハウジング11に形成した固定部に固定ねじによって固定されている。上述したコネクタ組立体13の一部としては、電力供給用の外部端子形成部13A、検出センサ用の外部端子形成部13B、制御状態を外部機器に送出する制御状態送出用の外部端子形成部13Cを備えている。
そして、金属カバー12に収納された電子制御組立体は、合成樹脂から作られた電力供給用の外部端子形成部13Aを介して電源から電力が供給され、また検出センサ類から運転状態等の検出信号が検出センサ用のコネクタ形成端子部13Bを介して供給され、現在の電動パワーステアリング装置の制御状態信号が制御状態送出用の外部端子形成部13Cを介して送出されている。
図3に電動パワーステアリング装置6の分解斜視図を示している。モータハウジング11には内部に円環状の鉄製のサイドヨーク(図示せず)が嵌合されており、このサイドヨーク内に電動モータ(図示せず)が収納されている。電動モータの出力部14はギヤを介してラックに操舵補助力を付与している。尚、電動モータの具体的な構造は良く知られているので、ここでは説明を省略する。
モータハウジング11はアルミ合金から作られており、電動モータで発生した熱や、後述する電源回路部や電力変換回路部で発生した熱を外部大気に放出するヒートシンク部材として機能している。電動モータとモータハウジング11で電動モータ部8を構成している。
電動モータ部8の出力部14の反対側のモータハウジング11の端面部15には、電子制御部ECが取り付けられている。電子制御部ECは、電力変換回路部16、電源回路部17、制御回路部18、コネクタ組立体13から構成されている。モータハウジング11の端面部15は、モータハウジング11と一体的に形成されているが、この他に端面部15だけを別体に形成し、ねじや溶接によってモータハウジング11と一体化しても良いものである。
ここで、電力変換回路部16、電力変換回路部17、制御回路部18は冗長系を構成するものであり、主電子制御部と副電子制御部の二重系を構成している。そして、通常は主電子制御部によって電動モータが制御、駆動されているが、主電子制御部に異常や故障が生じると、副電子制御部に切り換えられて電動モータが制御、駆動される。したがって、後述するが、通常は主電子制御部からの熱がモータハウジング11に伝えられ、主電子制御部に異常や故障が生じると、主電子制御部が停止して副電子制御部が作動し、モータハウジング11には副電子制御部からの熱が伝えられる。
ただ、本実施形態とは別の方式として、主電子制御部と副電子制御部を合せて正規の電子制御部として機能させ、一方の電子制御部に異常、故障が生じると、他方の電子制御部で半分の能力によって電動モータを制御、駆動することも可能である。この場合、電動モータの能力は半分となるが、いわゆる「パワーステアリング機能」は確保されるようになっている。したがって、通常の場合は、主電子制御部と副電子制御部の熱がモータハウジング11に伝えられる。
電子制御部ECは制御回路部18、電源回路部17、電力変換回路部16、コネクタ組立体13から構成されており、端面部15側から離れる方向に向かって、電力変換回路部16、電源回路部17、制御回路部18、コネクタ組立体13の順序で配置されている。制御回路部18は電力変換回路部16のスイッチング素子を駆動する制御信号を生成するもので、マイクロコンピュータ、周辺回路等から構成されている。
電源回路部17は、制御回路部18を駆動する電源及び電力変換回路部16の電源を生成するもので、コンデンサ、コイル、スイッチング素子等から構成されている。電力変換回路部16は、電動モータのコイルに流れる電力を調整するもので、3相の上下アームを構成するスイッチング素子等から構成されている。
電子制御部ECで発熱量が多いのは、主に電力変換回路部16、電源回路部17であり、電力変換回路部16、電源回路部17の熱は、アルミ合金からなるモータハウジング11から放熱されるものである。この詳細な構成については、図4乃至図9を用いて後述する。
制御回路部18と金属カバー12の間には、合成樹脂からなるコネクタ組立体13が設けられており、車両バッテリ(電源)や外部の図示しない他の制御装置と接続されている。もちろん、このコネクタ組立体13は、電力変換回路部16、電源回路部17、制御回路部18と接続されていることはいうまでもない。
金属カバー12は、電力変換回路部16、電源回路部17、制御回路部18を収納して、これらを外側から覆って液密的に封止する機能を備えているものであり、本実施形態では加締め固定によってモータハウジング11に固定されている。
金属カバー12は、側周面部43、及びこの側周面部43の一端から折り曲げられて形成された底面部44を備えており、底面部44には、コネクタ組立体13の外部端子形成部13A、13B、13Cを外部に露出する露出孔42が開口されている。また底面部44の反対側には、開口端37が形成されており、この開口端37は、モータハウジング11の端面部15に係合されている。
次に、図4から図9に基づき各構成部品の構成と組み立て方法について説明する。先ず、図4はモータハウジング11の外観を示しており、図5はその軸方向断面を示している。
図4、図5において、モータハウジング11は、筒状の形態に形成されて側周面部11Aと、側周面部11Aの一端を閉塞する端面部15と、側周面部11Aの他端を閉塞する端面部19とから構成されている。本実施形態では、モータハウジング11は有底円筒状であり、側周面部11Aと端面部15は一体的に形成されている。また、端面部19は、蓋の機能を備えており、側周面部11Aに電動モータを収納した後に側周面部11Aの他端を閉塞している。
また、端面部15の端面周面には径方向内側に縮径した環状の段部35が形成されており、この段部35に、図9に示す金属カバー12の開口端37が係合するものである。端面部15の側面壁と金属カバー12の開口端37の固定形態は、いわゆる「加締め固定」と呼ばれる固定形態である。
図5にあるように、モータハウジング11の側周面部11Aの内部には、鉄心にコイル20が巻回されたステータ21が嵌合されており、このステータ21の内部に、永久磁石を埋設したロータ22が回転可能に収納されている。ロータ22には回転軸23が固定されており、一端は出力部14となり、他端は回転軸23の回転位相や回転数を検出するための回転検出部24となっている。
回転検出部24には永久磁石が設けてあり、端面部15に設けた貫通孔25を貫通して外部に突き出している。そして、図示しないGMR素子等からなる感磁部によって回転軸23の回転位相や回転数を検出するようになっている。
図4に戻って、回転軸23の出力部14とは反対側に位置する端面部15の面には電力変換回路部16(図3参照)、電源回路部17(図3参照)の放熱部15A、15Bが形成されている。端面部15の四隅には、基板/コネクタ固定凸部26が一体的に植立されており、内部にねじ穴26Sが形成されている。基板/コネクタ固定凸部26は後述する制御回路部18の基板、及びコネクタ組立体13を固定するために設けられている。また、後述する電力変換用放熱領域15Aから植立した基板固定凸部26には、これも後述する電源用放熱領域15Bと軸方向で同じ高さの基板受け部27が形成されている。この基板受け部27は後述する電源回路部17のガラスエポキシ基板31を載置、固定するためのものである。
端面部15を形成する、回転軸23と直交する径方向の平面領域は2分割されている。1つはMOSFET等のスイッチング素子よりなる電力変換回路部16が取り付けられる電力変換用放熱領域15Aを形成し、もう1つは電源回路部17が取り付けられる電源用放熱領域15Bを形成している。本実施形態では、電力変換用放熱領域15Aの方が電源用放熱領域15Bより面積が大きく形成されている。これは、上述したように二重系を採用しているため、電力変換回路部16の設置面積を確保するためである。
そして、電力変換用放熱領域15Aと電源用放熱領域15Bは、軸方向(回転軸23が延びる方向)に向けて高さが異なる段差を有している。つまり、電源用放熱領域15Bは、電動モータの回転軸23の方向で見て、電力変換用放熱領域15Aに対して離れる方向に段差を有して形成されている。この段差は、電力変換回路部16を設置した後に電源回路部17を設置した場合に、電力変換回路部16と電源回路部17が夫々干渉しない長さに設定されている。
電力変換用放熱領域15Aには、3個の細長い矩形の突状放熱部28が形成されている。この突状放熱部28は後述する二重系の電力変換回路部16が設置されるものである。また、突状放熱部28は、電動モータの回転軸23の方向で見て電動モータから離れる方向に突出して延びている。
また、電源用放熱領域15Bは平面状であって、後述する電源回路部17が設置されるものである。したがって、突状放熱部28は電力変換回路部16で発生した熱を端面部15に伝熱する放熱部として機能し、電源用放熱領域15Bは電源回路部17で発生した熱を端面部15に伝熱する放熱部として機能する。
尚、突状放熱部28は省略することができ、この場合は電力変換用放熱領域15Aが電力変換回路部16で発生した熱を端面部15に伝熱する放熱部として機能する。ただ、本実施形態では、突状放熱部28に電力変換回路部16の金属基板を摩擦撹拌接合によって溶着して確実な固定を図っている。
このように、本実施形態になるモータハウジング11の端面部15においては、ヒートシンク部材を省略して軸方向の長さを短くできる。また、モータハウジング11は十分な熱容量を有しているので、電源回路部17や電力変換回路部16の熱を効率よく外部に放熱することができる。
次に、図6は電力変換回路部16を突条放熱部28(図4参照)に設置した状態を示している。図6にある通り、電力変換用放熱領域15Aに形成された突状放熱部28(図4参照)の上部には二重系よりなる電力変換回路部16が設置されている。電力変換回路部16を構成するスイッチング素子は金属基板(ここではアルミ系の金属を使用している)に載置され、放熱されやすく構成されている。そして、金属基板は突状放熱部28に摩擦撹拌接合によって溶着されている。
尚、金属基板以外に、ガラスエポキシ基板を用いることも可能である。この場合は、ガラスエポキシ基板の厚さをできる限り薄くすることによって、放熱性を向上することができる。
したがって、金属基板は突状放熱部28(図4参照)に強固に固定され、またスイッチング素子で発生した熱を効率良く突状放熱部28(図4参照)に伝熱させることができる。突状放熱部28(図4参照)に伝えられた熱は電力変換用放熱領域15Aに拡散され、更にモータハウジング11の側周面部11Aに伝熱されて外部に放熱される。ここで、上述した通り、電力変換回路部16の軸方向の高さは、電源用放熱領域15Bの高さより低くなっているので、後述する電源回路部17と干渉することはない。
このように、電力変換用放熱領域15Aに形成された突状放熱部28の上部に電力変換回路部16が設置されている。したがって、電力変換回路部16のスイッチング素子で発生した熱を効率良く突状放熱部28に伝熱させることができる。更に、突状放熱部28に伝えられた熱は電力変換用放熱領域15Aに拡散され、モータハウジング11の側周面部11Aに伝熱されて外部に放熱される。
次に、図7は電力変換回路部16の上から電源回路部17を設置した状態を示している。図7にある通り、電源用放熱領域15Bの上部には電源回路部17が設置されている。電源回路部17を構成するコンデンサ29やコイル30等はガラスエポキシ基板31に載置されている。電源回路部17も二重系が採用されており、図からわかるように、夫々対称にコンデンサ29やコイル30等からなる電源回路が形成されている。尚、ガラスエポキシ基板31には、電力変換回路16のスイッチング素子以外のコンデンサ等の電気素子が載置されている。
このガラスエポキシ基板31の電源用放熱領域15B(図6参照)側の面は、電源用放熱領域15Bと接触するようにして端面部15に固定されている。固定方法は、図7にあるように、基板固定凸部26の基板受け部27に設けられたねじ穴27Sに図示しない固定ねじによって固定されている。また、電源用放熱領域15B(図6参照)に設けられたねじ穴にも図示しない固定ねじによって固定されている。
尚、電源回路部17がガラスエポキシ基板31で形成されているため、両面実装が可能となっている。そして、ガラスエポキシ基板31の電源用放熱領域15B(図6参照)側の面には、図示しないGMR素子やこれの検出回路等からなる回転位相、回転数検出部が実装され、回転軸23(図5参照)に設けた回転検出部24(図5参照)と協働して、回転の回転位相や回転数を検出するようになっている。
このように、ガラスエポキシ基板31は電源用放熱領域15B(図6参照)に接触するようにして固定されているので、電源回路部17で発生した熱を効率良く電源用放熱領域15B(図6参照)に伝熱させることができる。電源用放熱領域15B(図6参照)に伝えられた熱は、モータハウジング11の側周面部11Aに拡散して伝熱されて外部に放熱される。ここで、ガラスエポキシ基板31と電源用放熱領域15B(図6参照)の間は、熱伝達性の良い接着剤、放熱グリース、放熱シートのいずれか1つを介在させることで、更に熱伝達性能を向上させることができる。
このように、電源用放熱領域15Bの上部には電源回路部17が設置されている。電源回路部17の回路素子が載置されたガラスエポキシ基板31の電源用放熱領域15B側の面は、電源用放熱領域15Bと接触するようにして端面部15に固定されている。したがって、電源回路部17で発生した熱を効率良く電源用放熱領域15Bに伝熱させることができる。電源用放熱領域15Bに伝えられた熱は、モータハウジング11の側周面部11Aに拡散して伝熱されて外部に放熱される。
次に、図8は電源回路部17の上から制御回路部18を設置した状態を示している。図8にある通り、電源回路部17の上部には制御回路部18が設置されている。制御回路部18を構成するマイクロコンピュータ32や周辺回路33はガラスエポキシ基板34に載置されている。制御回路部18も二重系が採用されており、図からわかるように、夫々対称にマイクロコンピュータ32や周辺回路33からなる制御回路が形成されている。尚、マイクロコンピュータ32や周辺回路33は、ガラスエポキシ基板34の電源回路17側の面に設けられていても良い。
このガラスエポキシ基板34は、図8にあるように、基板固定凸部26(図7参照)の頂部に設けられたねじ穴にコネクタ組立体13によって挟まれる形態で図示しない固定ねじによって固定されており、電源回路部17(図7参照)のガラスエポキシ基板31と制御回路部18のガラスエポキシ基板34の間は、図7に示す電源回路部17のコンデンサ29やコイル30等が配置される空間となっている。
次に、図9は制御回路部18の上からコネクタ組立体13を設置した状態を示している。図9にある通り、制御回路部18の上部にはコネクタ組立体13が設置されている。そして、コネクタ組立体13は基板固定凸部26の頂部に設けられたねじ穴に制御回路部18を挟み込むようにして固定ねじ36によって固定されている。この状態で、図3に示すようにコネクタ組立体13が電力変換回路部16、電源回路部17、制御回路部18と電気的に接続されている。
コネクタ組立体13の外部端子形成部13A、13B、13Cの周囲には、軸方向の断面が溝状の環状シール収納部45が形成されている。この環状シール収納部45には液状シール剤が充填され、更に後述する金属カバー12の露出孔42に形成された環状補強突出部46が入り込んで収納される。したがって、環状シール収納部45、液状シール剤、環状補強突出部46によって、金属カバー12とコネクタ組立体13の間で液密が確保されている。
更に、金属カバー12の開口端37が、モータハウジング11の段部35に係合され、外周方向に設けられた固定領域において加締め固定によって固定されるものである。上述の通り、端面部15の端周面に形成されたモータハウジング側の環状の段部35と、金属カバー12の開口端37とは、「印籠係合」或いは「印籠嵌め」と呼ばれる形態で係合されている。
図10は、金属カバー12を取り付ける前の電子制御部付近を拡大して断面した状態を示している。
モータハウジング11の端面部15には、電子制御部を構成する電力変換回路部16、電源回路部17、及び制御回路部18が、端面部15から遠ざかる方向に順番に積層される形態で設けられている。また、制御回路部18の電源回路部17とは反対側にはコネクタ組立体13が配置されている。ただ、電力変換回路部16、電源回路部17、及び制御回路部18の配置順序は任意であり、要は、コネクタ組立体13と端面部15の間に電子制御部が配置されていれば良いものである。
金属カバー12の開口端37が固定される端面部15の段部35の側面には、複数の加締め固定部38が形成されている。この加締め固定部38は、モータハウジング11の端面部15に形成した環状の段部35からコネクタ組立体13側に向けて軸方向に延びた固定壁39に形成された加締め溝、或いは加締め孔等からなる加締め凹部40に、金属カバー12の壁面が押し込み工具によって押し込まれて塑性変形して加締められることで、金属カバー12が固定されている。
また、金属カバー12の開口端37と環状の段部35から固定壁39に至る壁面とで形成される環状空間Gには、液密用の液状シール剤41が隙間なく充填されている。したがって、端面部15と金属カバー12の開口端37の間には液密用のシール領域が形成されるので、水分等はシール領域で浸入が阻止される。このため、加締め固定部38には水分等が浸入しないので、加締め固定部38が腐食するのが抑制されて、機械的な信頼性を向上することが可能となる。更には、電子制御部9への水分等の浸入が抑制されるので電気的な信頼性を併せて向上することが可能となる。
本実施形態では、所定長さを有する加締め凹部40を必要個所(3ヶ所)に点在するように形成されており、この加締め凹部40に押し込まれた金属カバー12の壁面によって、金属カバー12はモータハウジング11に対して、回転方向への移動と、回転軸23の軸方向への移動が抑制される。
コネクタ組立体13の外部端子形成部13A、13B、13Cを囲む周囲領域には、連続した環状の環状シール収納部45が形成されている。この環状シール収納部45は、コネクタ組立体13が金属カバー12の底面部44と対峙した状態で、底面部44に対向する対向面47の表面上に、溝状の形態で形成されている。溝の形態としては、断面が矩形状、半円形状。円弧状等の形態を採用することができる。
この溝状の環状シール収納部45は、回転軸23の軸方向で、モータハウジング11の端面部15とは反対側が開放された環状溝である。したがって、環状溝は回転軸23の軸線に沿って形成されることになる。
更に、この環状シール収納部45には、金属カバー12を組み付ける際に、液密を確保するための液状シール剤が充填される。また、この環状シール収納部45を形成する溝の深さは、後述する金属カバー12の露出孔42の周縁部に形成された環状補強突出部46の長さによって決められている。
図11、図12は本実施形態に使用される金属カバー12を示しており、この金属カバー12は、側周面部43、及びこの側周面部43の一端から折り曲げられて形成された底面部44を備えており、底面部44には、コネクタ組立体13の外部端子形成部13A、13B、13Cを外部に露出する露出孔42が開口されている。また底面部44の反対側には、開口端37が形成されており、この開口端37は、モータハウジング11の端面部15に係合される。
尚、金属カバー12の開口端37に近い領域には、3個の加締め用凹部48が形成されている。この加締め用凹部48に加締め工具を押し当てることによって、金属カバー12の壁面が塑性変形して、図10に示す加締め固定部38で加締め固定される。
底面部44の中央付近には、コネクタ組立体13の外部端子形成部13A、13B、13Cを外部に露出させる露出孔42が形成されており、更に、露出孔42を形成する周縁部(言い換えれば、底面部44の露出孔42を形成するための内側周端面)は、金属カバー12の内側に向けて折り曲げられた、環状補強突出部46が形成されている。この環状補強突出部46は、金属カバー12を絞り加工によって形成することができる。
環状補強突出部46は、金属カバー12を端面部15に組み込んだ状態で、回転軸23の軸線に沿った形状とされ、これによって、環状シール収納部45の溝に沿って位置することになる。つまり、環状シール収納部45の溝を形成する側壁と環状補強突出部46とは略平行の位置関係とされている。
また、環状補強突出部46の軸方向の長さは、上述した環状シール収納部45を形成する溝の底面に密着しない長さに決められている。これによって、環状補強突出部46と環状シール収納部45の軸方向の寸法管理に余裕を持たすことができる。更には、環状補強突出部46と環状シール収納部45の内壁面の間に、液状シール剤を介在させることができ、液密機能を確実なものとすることができる。
図13は、金属カバー12をモータハウジング11の端面部15に加締め固定した状態を断面したものである。
金属カバー12をモータハウジング11の端面部15に加締め固定する前には、コネクタ組立体13に形成した環状シール収納部45の内部には、液状シール剤49が事前に充填されている。そして、金属カバー12が電子制御部9を覆うようにして組み付けられると、金属カバー12の底面部44に形成した環状補強突出部46は、コネクタ組立体13に形成した環状シール収納部45に差し込まれて収納される。
この状態で、金属カバー12の加締め用凹部48に加締め工具を押し当てることによって、金属カバー12の壁面が塑性変形して加締め固定部38(図10参照)で加締め固定される。この時に、加締めに起因する外力が金属カバー12に作用して金属カバー12の露出孔42の付近を変形させる恐れがあるが、本実施形態では、環状補強突出部46が形成されているので、特に露出孔42の付近の機械的強度を高めることができ、露出孔42の付近や金属カバー12の変形を抑制することができる。
図13にあるように、環状補強突出部46は、環状シール収納部45の内壁面と所定の隙間を有して、環状シール収納部45に収納されているので、この隙間には液状シール剤49が充填される状態となる。したがって、この部分で充分な液密を確保することができる。尚、環状補強突出部46の内周側に位置する液状シール剤49は、その外表面が金属カバー12の底面部44の面を超えて、厚さ(t)だけ余分に充填されている。
これによって、環状シール収納部45の内部に収納されている環状補強突出部46の壁面と液状シール剤49の間に「窪み」が形成されないので、外部からの水分は底面壁44の方に流れるようになり、環状補強突出部46の腐食を抑制することができる。特に、塩水等による被水があると、腐食が促進されるが、このような構成にすることによって腐食を抑制することができる。
また、金属カバー12の底面部44に形成した露出孔42の周縁部に環状補強突出部46が形成されるので、露出孔42の周囲の機械的強度を高めることができる。これによって、金属カバーの組込工程や、実際の使用過程で、金属カバー12に外力がかかっても、露出孔42の周縁部付近の変形や、金属カバー12の変形を抑制することができる。
例えば、上述したように、金属カバー12をモータハウジング11の端面部15に加締め固定するが、この時の加締め作業に伴う外力が金属カバー12の露出孔42に作用して露出孔42の周囲領域が変形する事象を生じたが、上述した環状補強突出部46を形成することによって、露出孔42の周囲領域が変形する事象を回避することができた。
このように、金属カバー12の底面部44に形成した露出孔42の周縁部に、コネクタ組立体13の外部端子形成部13A、13B、13Cの周囲に形成した環状シール収納部45に収納される環状補強突出部46を形成したので、露出孔42の周辺領域の機械的強度を向上でき、金属カバー12の変形を抑制することができる。
尚、本実施形態では、環状補強突出部46は、金属カバー12を絞り形成して作られているが、別体の補強突出部を金属カバー12の底面部44に、溶接、鍛造等の固定手段で固定して形成することもできる。更に、環状補強突出部46は露出孔42を併せて形成しているが、露出孔42の外周側に環状シール収納部45に沿った形状の環状補強突出部を形成することもできる。
ここで、金属カバー12と端面部15の間、及び金属カバー12とコネクタ組立体13の間に充填される液密用の液状シール剤41、49は、接着性を有する合成樹脂を使用しており、本実施形態では、常温硬化、或いは加熱硬化するシリコンゴム系の弾性接着剤を使用している。このシリコンゴム系の弾性接着剤は、外的な振動、衝撃等の応力を吸収し、接着界面に応力が集中しにくい性質を有している。このため、電動パワーステアリング装置のように振動、衝撃等が作用するものでは、接着界面が剥がれて液密機能が喪失する恐れがあるが、シリコンゴム系の弾性接着剤を使用することで、液密機能が喪失する恐れを少なくすることができる。
また、本実施形態では、接着性を有する液状シール剤41、49で封止を行うため、従来から使用されてきた液密用のOリングを省略することができる。この液状シール剤41、49は、接着機能を備える液状ガスケット(FIPG:FORMED IN PLACE GASKET)であっても良いものであり、常温硬化や加熱硬化する材料で作られているものを使用することができる。
これによって、金属カバー12の底面部44に形成された露出孔42の環状補強突出部46とコネクタ組立体13の環状シール収納部45の突き合せ付近から水分が内部に浸入するのを防ぐことが可能となる。同様に、金属カバー12の開口端37とモータハウジング11の端面部15の段部35の係合部付近から水分が内部に浸入するのを防ぐことが可能となる。
以上述べたように本発明は、機械系制御要素を駆動する電動モータが収納されたモータハウジングと、電動モータの回転軸の出力部とは反対側の前記モータハウジングの端面部に設けられた電子制御部と、電子制御部の前記モータハウジングの端面部と反対側に設けられたコネクタ組立体と、電子制御部を外側から覆い、外部端子形成部を外部に露出させる露出孔と、露出孔の周縁部に形成され環状シール収納部に収納される環状補強突出部を有する底面部と、底面部から折り曲げられモータハウジングの端面部に固定される開口を形成した側周面部とを備える金属カバーとを備えた、ことを特徴としている。
これによれば、金属カバーの底面部に形成した露出孔の周縁部に、環状補強突出部を形成したので、露出孔の周辺領域の機械的強度を向上でき、金属カバーの変形を抑制することができる。
尚、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
6…電動パワーステアリング装置、8…電動モータ部、9…電子制御部、11…モータハウジング、12…金属カバー、13…コネクタ組立体、14…出力部、15…端面部、15A…電力変換用放熱領域、15B…電源用放熱領域、16…電力変換回路部、17…電源回路部、18…制御回路部、19…端面部、20…コイル、21…ステータ、22…ロータ、23…回転軸、24…回転検出部、25…貫通孔、26…基板固定凸部、27…基板受け部、28…突状放熱部、29…コンデンサ、30…コイル、31…ガラスエポキシ基板、32…マイクコンピュータ、33…周辺回路、34…ガラスエポキシ基板、35…段部、36…固定ねじ、37…開口端、38…加締め固定部、39…固定壁、40…加締め凹部、42…露出孔、43…側周面部、44…底面部、45…環状シール収納部、46…環状補強突出部、49…液状シール剤。

Claims (10)

  1. 機械系制御要素を駆動する電動モータが収納されたモータハウジングと、
    前記電動モータの回転軸の出力部とは反対側の前記モータハウジングの端面部に設けられた電子制御部と、
    外部端子形成部の周囲に形成され、前記回転軸の軸方向の断面が溝状の環状シール収納部を有し、前記電子制御部の前記モータハウジングの前記端面部とは反対側に位置するコネクタ組立体と、
    前記電子制御部を外側から覆い、前記外部端子形成部を外部に露出させる露出孔を有し、更に前記露出孔の周縁部に形成される環状補強突出部を有する底面部を有し、前記底面部から折り曲げられ前記モータハウジングの前記端面部に固定される開口を形成した側周面部を有する金属カバーと、
    を備え、
    前記環状シール収納部に液状シール剤が充填され、前記環状補強突出部が前記環状シール収納部の内壁面と隙間を有して前記環状シール収納部に収納されている状態において、
    前記環状補強突出部の内周側に位置する前記液状シール剤が、前記金属カバーの前記底面部の前記外部側となる面を超えた状態になるように、環状シール収容部から前記金属カバーの前記底面部の前記外部側となる面上まで存在している
    ことを特徴とする電動駆動装置。
  2. 請求項1に記載の電動駆動装置において、
    前記環状補強突出部は、前記露出孔を形成する前記底面部を折り曲げて形成されている
    ことを特徴とする電動駆動装置。
  3. 請求項2に記載の電動駆動装置において、
    前記モータハウジングの前記端面部に形成された加締め凹部に、前記金属カバーの壁面が押し込まれて加締められることで、前記金属カバーが前記端面部に固定されている
    ことを特徴とする電動駆動装置。
  4. 請求項2に記載の電動駆動装置において、
    前記環状シール収納部は前記回転軸の軸方向の断面が溝状であり、前記環状補強突出部は、前記環状シール収納部の内壁面と所定の隙間を有して前記環状シール収納部に収納され、所定の前記隙間には前記液状シール剤が充填されている
    ことを特徴とする電動駆動装置。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の電動駆動装置において、
    前記モータハウジングの前記端面部と前記金属カバーの前記開口の間には前記液状シール剤が充填されて形成されている
    ことを特徴とする電動駆動装置。
  6. ステアリングシャフトの回動方向と回動トルクとを検出するトルクセンサからの出力に基づきステアリングシャフトに操舵補助力を付与する電動モータと、
    前記電動モータが収納されたモータハウジングと、
    前記電動モータの回転軸の出力部とは反対側の前記モータハウジングの端面部に設けられた電子制御部と、
    外部端子形成部の周囲に形成され、前記回転軸の軸方向の断面が溝状の環状シール収納部を有し、前記電子制御部の前記モータハウジングの前記端面部とは反対側に位置するコネクタ組立体と、
    前記電子制御部を外側から覆い、前記外部端子形成部を外部に露出させる露出孔を有し、更に前記露出孔の周縁部に形成される環状補強突出部を有する底面部を有し、前記底面部から折り曲げられ前記モータハウジングの前記端面部に固定される開口を形成した側周面部を有する金属カバーと、
    を備え、
    前記環状シール収納部に液状シール剤が充填され、前記環状補強突出部が前記環状シール収納部の内壁面と隙間を有して前記環状シール収納部に収納されている状態において、
    前記環状補強突出部の内周側に位置する前記液状シール剤が、前記金属カバーの前記底面部の前記外部側となる面を超えた状態になるように、シール収容部から前記金属カバーの前記底面部の前記外部側となる面上まで存在している
    ことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  7. 請求項6に記載の電動パワーステアリング装置において、
    前記環状補強突出部は、前記露出孔を形成する前記底面部を折り曲げて形成されている
    ことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  8. 請求項7に記載の電動パワーステアリング装置において、
    前記モータハウジングの前記端面部に形成された加締め凹部に、前記金属カバーの壁面が押し込まれて加締められることで、前記金属カバーが前記端面部に固定されている
    ことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  9. 請求項8に記載の電動パワーステアリング装置において、
    前記環状シール収納部は前記回転軸の軸方向の断面が溝状であり、前記環状補強突出部は、前記環状シール収納部の内壁面と所定の隙間を有して前記環状シール収納部に収納され、所定の前記隙間には前記液状シール剤が充填されている
    ことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  10. 請求項6乃至請求項9のいずれか1項に記載の電動パワーステアリング装置において、
    前記モータハウジングの前記端面部と前記金属カバーの前記開口の間には前記液状シール剤が充填されて形成されている
    ことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
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