JP2008148394A - 減速機構付き電動モータ - Google Patents
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Abstract
【課題】取り付けスペースの増大化を防止しつつグリース等の潤滑剤の制御基板への付着を防止する。
【解決手段】モータ本体12の回転を減速して出力軸18から出力する減速機構15を有するワイパモータ11において、減速機構15を収容したギヤボックス14内にモータ本体12の作動を制御する電気部品41、43が実装された制御基板22を設け、ギヤカバー17と協働してギヤボックス14を構成するギヤカバー17には溝部31を設け、溝部31内に充填したシール部材35によって、制御基板22をギヤカバー17と共にギヤケース16に封止する。溝部31にはシール部材35をギヤケース17の内側に逃がす傾斜部34を設ける。制御基板がギヤカバーと共にシール部材によって封止されているので、取り付けスペースの増大化を防止しつつグリースの制御基板への付着を防止できる。
【選択図】図2
【解決手段】モータ本体12の回転を減速して出力軸18から出力する減速機構15を有するワイパモータ11において、減速機構15を収容したギヤボックス14内にモータ本体12の作動を制御する電気部品41、43が実装された制御基板22を設け、ギヤカバー17と協働してギヤボックス14を構成するギヤカバー17には溝部31を設け、溝部31内に充填したシール部材35によって、制御基板22をギヤカバー17と共にギヤケース16に封止する。溝部31にはシール部材35をギヤケース17の内側に逃がす傾斜部34を設ける。制御基板がギヤカバーと共にシール部材によって封止されているので、取り付けスペースの増大化を防止しつつグリースの制御基板への付着を防止できる。
【選択図】図2
Description
本発明は、モータ本体に減速機構を取り付けてユニット化した減速機構付き電動モータに関し、特に、減速機構を収容するギヤボックスの内部にモータ本体の作動を制御する制御基板を設けたものに係り、例えば、車両用のワイパ装置やパワーウインド装置およびサンルーフ装置に利用して有効なものに関する。
車両用のワイパ装置やパワーウインド装置およびサンルーフ装置等の駆動源としては、モータ本体に減速機構を取り付けて1つのユニットとした減速機構付き電動モータが多く用いられている。
このような減速機構付き電動モータでは、例えば、小型で大きな減速比を得られるウォームギヤ機構等が減速機構として用いられ、この減速機構はモータ本体のモータヨークに固定されるギヤボックス内に収容されるようになっている。
ギヤボックスはバスタブ状に形成されるギヤケースとギヤケースを閉塞するギヤカバーとを有しており、ギヤケースとギヤカバーとの組み合わせ部分には所定の間隔を空けて複数の固定部が設けられている。これらの固定部にはそれぞれクリップあるいはボルト・ナット等の締結部材が装着され、これら締結部材から加えられる締結力によりギヤカバーはギヤケースに固定されるようになっている。
一般に、このような減速機構付き電動モータにおいては、減速機構に潤滑剤としてのグリースが塗布されている。
このような減速機構付き電動モータでは、例えば、小型で大きな減速比を得られるウォームギヤ機構等が減速機構として用いられ、この減速機構はモータ本体のモータヨークに固定されるギヤボックス内に収容されるようになっている。
ギヤボックスはバスタブ状に形成されるギヤケースとギヤケースを閉塞するギヤカバーとを有しており、ギヤケースとギヤカバーとの組み合わせ部分には所定の間隔を空けて複数の固定部が設けられている。これらの固定部にはそれぞれクリップあるいはボルト・ナット等の締結部材が装着され、これら締結部材から加えられる締結力によりギヤカバーはギヤケースに固定されるようになっている。
一般に、このような減速機構付き電動モータにおいては、減速機構に潤滑剤としてのグリースが塗布されている。
一方、従来のこの種の減速機構付き電動モータとしては、モータ本体の作動を制御するための制御基板をギヤボックスの内部に収容するようにした機電一体型のものが知られている。
この機電一体型の減速機構付き電動モータにおいては、モータ本体が作動すると、ギヤボックス内にグリースが飛散したり、モータ本体や制御基板が発生する熱によって溶融したグリースがギヤボックスの内壁を伝って制御基板側に流れ込んだりする危惧があり、制御基板に搭載された電子部品やセンサ等にグリースが付着して制御基板が誤作動を発生する場合がある。
この機電一体型の減速機構付き電動モータにおいては、モータ本体が作動すると、ギヤボックス内にグリースが飛散したり、モータ本体や制御基板が発生する熱によって溶融したグリースがギヤボックスの内壁を伝って制御基板側に流れ込んだりする危惧があり、制御基板に搭載された電子部品やセンサ等にグリースが付着して制御基板が誤作動を発生する場合がある。
そこで、ギヤボックス内の制御基板と減速機構との間に保護カバーを配置し、減速機構に塗布されたグリースが制御基板に付着するのを保護カバーによって防止するようにした減速機構付き電動モータが、提案されている。例えば、特許文献1参照。
しかしながら、ギヤボックス内の制御基板と減速機構との間に保護カバーを配置することにより、減速機構に塗布されたグリースが制御基板に付着するのを防止するようにした減速機構付き電動モータにおいては、保護カバーの分だけ、ギヤボックスの厚みが増加してしまうために、取り付けスペースが増大してしまうという問題点がある。
本発明の目的は、取り付けスペースの増大化を防止しつつグリース等の潤滑剤の制御基板への付着を防止することができる減速機構付き電動モータを提供することにある。
前記した課題を解決するための手段のうち代表的なものは、次の通りである。
(1)回転軸を有するモータ本体と、前記回転軸の回転を減速して出力軸から出力する減速機構とを有する減速機構付き電動モータであって、前記モータ本体に固定されて前記減速機構を収容するギヤケースと、前記ギヤケースを覆い、該ギヤケース側の内面に前記モータ本体の作動を制御する制御基板が固定されるギヤカバーとを備えており、前記ギヤケースと前記ギヤカバーとの間をシールするシール部材によって、前記制御基板と前記ギヤカバーとの間をシールすることを特徴とする減速機構付き電動モータ。
(2)前記ギヤカバーには前記ギヤケースと嵌合する溝部が設けられており、この溝部内に前記シール部材が敷設されている前記(1)の減速機構付き電動モータ。
(3)前記溝部には、前記シール部材を前記ギヤケースの内側に逃がす傾斜部が形成されている前記(2)の減速機構付き電動モータ。
(4)前記シール部材は液状シール剤によって形成される前記(1)(2)(3)の減速機構付き電動モータ。
(5)前記制御基板の前記減速機構に対向する側の主面には、防湿剤がコーティングされている前記(1)(2)(3)(4)の減速機構付き電動モータ。
(6)前記制御基板の前記減速機構に対向する側の主面には、センサ系の電気部品が実装されている前記(1)(2)(3)(4)(5)の減速機構付き電動モータ。
(7)前記制御基板の前記減速機構に対向する側と反対側の主面には、パワー系の電気部品が実装されている前記(1)(2)(3)(4)(5)(6)の減速機構付き電動モータ。
(1)回転軸を有するモータ本体と、前記回転軸の回転を減速して出力軸から出力する減速機構とを有する減速機構付き電動モータであって、前記モータ本体に固定されて前記減速機構を収容するギヤケースと、前記ギヤケースを覆い、該ギヤケース側の内面に前記モータ本体の作動を制御する制御基板が固定されるギヤカバーとを備えており、前記ギヤケースと前記ギヤカバーとの間をシールするシール部材によって、前記制御基板と前記ギヤカバーとの間をシールすることを特徴とする減速機構付き電動モータ。
(2)前記ギヤカバーには前記ギヤケースと嵌合する溝部が設けられており、この溝部内に前記シール部材が敷設されている前記(1)の減速機構付き電動モータ。
(3)前記溝部には、前記シール部材を前記ギヤケースの内側に逃がす傾斜部が形成されている前記(2)の減速機構付き電動モータ。
(4)前記シール部材は液状シール剤によって形成される前記(1)(2)(3)の減速機構付き電動モータ。
(5)前記制御基板の前記減速機構に対向する側の主面には、防湿剤がコーティングされている前記(1)(2)(3)(4)の減速機構付き電動モータ。
(6)前記制御基板の前記減速機構に対向する側の主面には、センサ系の電気部品が実装されている前記(1)(2)(3)(4)(5)の減速機構付き電動モータ。
(7)前記制御基板の前記減速機構に対向する側と反対側の主面には、パワー系の電気部品が実装されている前記(1)(2)(3)(4)(5)(6)の減速機構付き電動モータ。
本発明によれば、制御基板がギヤカバーと共にシール部材によって封止されているので、取り付けスペースの増大化を防止しつつグリース等の潤滑剤の制御基板への付着を防止することができる。
以下、本発明の一実施の形態を図面に即して説明する。
本実施の形態において、本発明に係る減速機構付き電動モータは、車両のワイパ装置に使用されるワイパモータとして構成されている。
図1に示されているように、ワイパモータ11はモータ本体12に減速機13が固定されて1つのユニットとされた減速機構付き電動モータとなっており、図示しない車両に設けられるワイパ装置の駆動源として用いられる。
モータ本体12は所謂ブラシ付き直流モータとして構成されており、図2に示されているように、モータ本体12は鋼板により底付き円筒状に形成されるモータヨーク12aと、モータヨーク12aに回転自在に支持される回転軸12bとを備えおり、図示しないバッテリ(電源)から供給される直流電流により作動して回転軸12bが回転するようになっている。
なお、本実施の形態においては、モータ本体12としてブラシ付き直流モータが用いられているが、これに限らず、ブラシレス直流モータ等のような他の形式の電動モータを用いるようにしてもよい。
なお、本実施の形態においては、モータ本体12としてブラシ付き直流モータが用いられているが、これに限らず、ブラシレス直流モータ等のような他の形式の電動モータを用いるようにしてもよい。
一方、減速機13はギヤボックス14を備えており、このギヤボックス14の内部には減速機構15が収容されている。
ギヤボックス14はボックス本体としてのギヤケース16と、ギヤケース16を閉塞する蓋体としてのギヤカバー17とを備えており、これらを組み合わせることによりギヤボックス14が構成されている。
図2および図4に示されているように、ギヤケース16はアルミニウム合金によりバスタブ状に形成されており、その一側部においてモータヨーク12aに固定されている。
モータ本体12の回転軸12bは、モータヨーク12aから突出してギヤケース16つまりギヤボックス14に回転自在に収容されており、回転軸12bのギヤボックス14に収容される部分における外周面にはウォーム15aが一体的に形成されている。
モータ本体12が作動すると、ウォーム15aは回転軸12bと共に、回転するようになっている。
また、ギヤケース16には出力軸18に固定されたウォームホイル15bが回転自在に収容されており、このウォームホイル15bとウォーム15aとが噛み合わされてギヤケース16の内部にはウォームギヤ機構つまり減速機構15が構成されている。
これにより、モータ本体12が作動して回転軸12bが回転すると、その回転は減速機構15により所定の回転数にまで減速されて出力軸18から出力される。
ギヤボックス14はボックス本体としてのギヤケース16と、ギヤケース16を閉塞する蓋体としてのギヤカバー17とを備えており、これらを組み合わせることによりギヤボックス14が構成されている。
図2および図4に示されているように、ギヤケース16はアルミニウム合金によりバスタブ状に形成されており、その一側部においてモータヨーク12aに固定されている。
モータ本体12の回転軸12bは、モータヨーク12aから突出してギヤケース16つまりギヤボックス14に回転自在に収容されており、回転軸12bのギヤボックス14に収容される部分における外周面にはウォーム15aが一体的に形成されている。
モータ本体12が作動すると、ウォーム15aは回転軸12bと共に、回転するようになっている。
また、ギヤケース16には出力軸18に固定されたウォームホイル15bが回転自在に収容されており、このウォームホイル15bとウォーム15aとが噛み合わされてギヤケース16の内部にはウォームギヤ機構つまり減速機構15が構成されている。
これにより、モータ本体12が作動して回転軸12bが回転すると、その回転は減速機構15により所定の回転数にまで減速されて出力軸18から出力される。
図2に示されているように、ギヤカバー17は樹脂材料が使用されて蓋状に形成されており、ギヤケース16の開口部に組み合わされてギヤケース16を閉塞するようになっている。
図1に示されているように、ギヤカバー17には複数のフィンを備えたアルミニウム合金製のヒートシンク21が設けられており、ギヤカバー17の外面部分の略半分はヒートシンク21により占められている。
図1に示されているように、ギヤカバー17には複数のフィンを備えたアルミニウム合金製のヒートシンク21が設けられており、ギヤカバー17の外面部分の略半分はヒートシンク21により占められている。
また、図2に示されているように、ギヤカバー17の裏面にはヒートシンク21と対向するように制御基板22が固定されている。制御基板22はプリント配線基板上にCPUやメモリ、FET等の複数の電子部品が搭載されており、マイクロコンピュータとしての機能を有する所謂マザーボードとなっている。
制御基板22は、ギヤカバー17がギヤケース16に固定されることにより、ギヤボックス14に収容されるとともに、固定されるようになっている。
制御基板22は図示しない給電線によりモータ本体12に接続されるとともに、図示しない給電線によりギヤカバー17に設けられたコネクタ23(図1および図5参照)を介して図示しないワイパスイッチや図示しないバッテリ(電源)に接続されており、ワイパスイッチからの指令信号に応じてモータ本体12に直流電流を供給して作動制御を行うようになっている。
制御基板22は、ギヤカバー17がギヤケース16に固定されることにより、ギヤボックス14に収容されるとともに、固定されるようになっている。
制御基板22は図示しない給電線によりモータ本体12に接続されるとともに、図示しない給電線によりギヤカバー17に設けられたコネクタ23(図1および図5参照)を介して図示しないワイパスイッチや図示しないバッテリ(電源)に接続されており、ワイパスイッチからの指令信号に応じてモータ本体12に直流電流を供給して作動制御を行うようになっている。
図3に示されているように、ギヤカバー17の縁部には断面凹形状の係合溝17aが形成されている。一方、ギヤケース16の縁部には断面凸形状の係合縁部16aが形成されている。
ギヤカバー17はその係合溝17aにギヤケース16の係合縁部16aが入り込むようにギヤケース16に組み合わされるようになっている。
図1に示されているように、ギヤケース16とギヤカバー17との組み合わせ部分には、所定の間隔を空けて3つの固定部24が設けられている。これらの固定部24にはそれぞれ締結部材としてのクリップ25が装着されており、これらのクリップ25から固定部24に締結力が加えられて、ギヤケース16とギヤカバー17とが互いに固定されるようになっている。
ギヤカバー17はその係合溝17aにギヤケース16の係合縁部16aが入り込むようにギヤケース16に組み合わされるようになっている。
図1に示されているように、ギヤケース16とギヤカバー17との組み合わせ部分には、所定の間隔を空けて3つの固定部24が設けられている。これらの固定部24にはそれぞれ締結部材としてのクリップ25が装着されており、これらのクリップ25から固定部24に締結力が加えられて、ギヤケース16とギヤカバー17とが互いに固定されるようになっている。
図3に示されているように、クリップ25は平板形状に形成された基部25aと、基部25aの両側に設けられた一対の断面S字状の弾性変形部25b,25cとを有しており、これらの弾性変形部25b,25cにはそれぞれ係合孔25d,25eが形成されている。
一方、固定部24には係合溝17aに対して反対側に突出する係合突起24aがギヤカバー17側に設けられており、係合縁部16aとは反対側に突出する係合突起24bがギヤケース16側に設けられている。弾性変形部25bの係合孔25dはギヤカバー17側の係合突起24aに係合し、弾性変形部25cの係合孔25eはギヤケース16側の係合突起24bに係合するようになっている。
これにより、クリップ25は、各弾性変形部25b,25cが互いに離れる方向に弾性変形した状態で、各係合孔25d,25eにおいて各係合突起24a,24bに係合するので、各弾性変形部25b,25cの弾性力により、各係合突起24a,24bは互いに近づく方向に付勢され、ギヤケース16とギヤカバー17とはクリップ25により組み合わせ方向に弾性力を付与された状態で固定される。
一方、固定部24には係合溝17aに対して反対側に突出する係合突起24aがギヤカバー17側に設けられており、係合縁部16aとは反対側に突出する係合突起24bがギヤケース16側に設けられている。弾性変形部25bの係合孔25dはギヤカバー17側の係合突起24aに係合し、弾性変形部25cの係合孔25eはギヤケース16側の係合突起24bに係合するようになっている。
これにより、クリップ25は、各弾性変形部25b,25cが互いに離れる方向に弾性変形した状態で、各係合孔25d,25eにおいて各係合突起24a,24bに係合するので、各弾性変形部25b,25cの弾性力により、各係合突起24a,24bは互いに近づく方向に付勢され、ギヤケース16とギヤカバー17とはクリップ25により組み合わせ方向に弾性力を付与された状態で固定される。
図2および図3に示されているように、ギヤカバー17にはギヤケース16の縁部30と嵌合する溝部31が全周にわたって形成されており、溝部31の溝幅はギヤケース16の縁部30の厚さよりも充分に大きく設定されている。
ギヤカバー17がギヤケース16に固定された状態において、溝部31の一方の側壁でである内側壁32の端面33は、ギヤケース16とギヤカバー17とに固定された制御基板22のギヤカバー17側の主面における外周縁部に接した状態になっている。
溝部31の内側壁32の外周面には傾斜部34が、溝開口側に行くに従って溝幅が広くなるように形成されている。つまり、傾斜部34は溝部31に敷設されたシール部材35を径方向内側に逃がすように形成されている。
ギヤカバー17がギヤケース16に固定された状態において、溝部31の一方の側壁でである内側壁32の端面33は、ギヤケース16とギヤカバー17とに固定された制御基板22のギヤカバー17側の主面における外周縁部に接した状態になっている。
溝部31の内側壁32の外周面には傾斜部34が、溝開口側に行くに従って溝幅が広くなるように形成されている。つまり、傾斜部34は溝部31に敷設されたシール部材35を径方向内側に逃がすように形成されている。
シール部材35はギヤケース16とギヤカバー17との組み合わせ部分からギヤボックス14の内部に雨水等が侵入するのを防止するためのものである。
本実施の形態において、シール部材35は熱可塑性を有する弾性体、つまり、所定温度(約60℃〜80℃)にまで加熱されると軟化し、常温では弾性を備えた固体状となるホットメルト系シール剤で形成されている。
その組成成分割合は、例えば、合成ゴム7%、プロセスオイル52%、粘着性付与樹脂25%、耐熱性付与樹脂4%、充填材8%、老化防止剤4%とされている。
本実施の形態に係るシール部材35は組成材料成分により密着性を有するが、再度組付け等によりギヤケース16やギヤカバー17を剥がしたいときには、材料が残ることなく剥がすことができる。
本実施の形態において、シール部材35は熱可塑性を有する弾性体、つまり、所定温度(約60℃〜80℃)にまで加熱されると軟化し、常温では弾性を備えた固体状となるホットメルト系シール剤で形成されている。
その組成成分割合は、例えば、合成ゴム7%、プロセスオイル52%、粘着性付与樹脂25%、耐熱性付与樹脂4%、充填材8%、老化防止剤4%とされている。
本実施の形態に係るシール部材35は組成材料成分により密着性を有するが、再度組付け等によりギヤケース16やギヤカバー17を剥がしたいときには、材料が残ることなく剥がすことができる。
図6に示されているように、シール部材35は加熱されて軟化した状態で塗布機のノズル40により、ギヤカバー17の溝部31に全周に亘って連続して塗布される。
そして、溝部31にシール部材35が塗布されたギヤカバー17がギヤケース16に組み合わされ、固定部24にクリップ25が装着されることにより、図2および図3に示されているように、シール部材35は溝部31とギヤケース16の縁部30との間にクリップ25の締結力つまり弾性力により加圧された状態で挟み込まれる。
この際に、シール部材35が溝部31に挿入されたギヤケース16の縁部30によって押されると、シール部材35は傾斜部34に沿って内側方向に逃げるように流動する。流動したシール部材35の一部は制御基板22のギヤカバー17側の主面における外周部に広がるとともに、制御基板22の外周面とギヤケース16の内周面との隙間36に浸透して充填する。
この隙間36に充填したシール部材35により、制御基板22はギヤカバー17と共にギヤケース16に封止された状態になる。
シール部材35がギヤケース16の縁部30によって押されて内側に逃げるように流動する際に、溝部31の内側壁32の端面33が制御基板22のギヤカバー17側の主面における外周部に密着していることにより、広がろうとするシール部材35は内側壁32によって遮断されるために、内側壁32よりも内側に濡れ広がることはない。
また、シール部材35がギヤケース16の縁部30によって押されて内側に逃げるように流動することにより、ギヤカバー17とギヤケース16との組み付けに際して、クリップ25に加える操作力を低く抑制することができるので、組み付け作業性を向上させることができる。
そして、溝部31にシール部材35が塗布されたギヤカバー17がギヤケース16に組み合わされ、固定部24にクリップ25が装着されることにより、図2および図3に示されているように、シール部材35は溝部31とギヤケース16の縁部30との間にクリップ25の締結力つまり弾性力により加圧された状態で挟み込まれる。
この際に、シール部材35が溝部31に挿入されたギヤケース16の縁部30によって押されると、シール部材35は傾斜部34に沿って内側方向に逃げるように流動する。流動したシール部材35の一部は制御基板22のギヤカバー17側の主面における外周部に広がるとともに、制御基板22の外周面とギヤケース16の内周面との隙間36に浸透して充填する。
この隙間36に充填したシール部材35により、制御基板22はギヤカバー17と共にギヤケース16に封止された状態になる。
シール部材35がギヤケース16の縁部30によって押されて内側に逃げるように流動する際に、溝部31の内側壁32の端面33が制御基板22のギヤカバー17側の主面における外周部に密着していることにより、広がろうとするシール部材35は内側壁32によって遮断されるために、内側壁32よりも内側に濡れ広がることはない。
また、シール部材35がギヤケース16の縁部30によって押されて内側に逃げるように流動することにより、ギヤカバー17とギヤケース16との組み付けに際して、クリップ25に加える操作力を低く抑制することができるので、組み付け作業性を向上させることができる。
図2に示されているように、制御基板22のウォームホイル15bに対向する側の主面にはセンサ系の電気部品41が実装されており、図3および図5に示されているように、これらの電気部品41および電気配線(図示せず)の上には防湿剤によって形成されたコーティング膜42が被覆されている。
制御基板22のウォームホイル15b側と反対側の主面には、パワー系の電気部品43が実装されている。
制御基板22のウォームホイル15b側と反対側の主面には、パワー系の電気部品43が実装されている。
次に、前記構成に係るワイパモータの作用および効果を説明する。
ワイパモータ11において、モータ本体12が作動すると、減速機構15に塗布されたグリース(図示せず)が減速機構15の作動により飛散する危惧がある。また、モータ本体12や制御基板22が発生する熱によって、グリースが溶融する危惧がある。
そして、飛散したグリースや溶融したグリースが、ギヤボックス14の内壁を伝って制御基板22のパワー系の電気部品43が実装された側に流れ込む危惧がある。
しかし、本実施の形態においては、制御基板22の外周面とギヤケース16の内周面との隙間36に浸透して充填したシール部材35により、制御基板22はギヤカバー17と共にギヤケース16に封止された状態になっているので、減速機構15側において飛散したり溶融したグリースがギヤボックス14の内壁を伝って制御基板22のパワー系の電気部品43が実装された側に流れ込むのを阻止されることになる。
したがって、制御基板22のパワー系の電気部品43にグリースが付着することによる影響を未然に回避することができる。
そして、飛散したグリースや溶融したグリースが、ギヤボックス14の内壁を伝って制御基板22のパワー系の電気部品43が実装された側に流れ込む危惧がある。
しかし、本実施の形態においては、制御基板22の外周面とギヤケース16の内周面との隙間36に浸透して充填したシール部材35により、制御基板22はギヤカバー17と共にギヤケース16に封止された状態になっているので、減速機構15側において飛散したり溶融したグリースがギヤボックス14の内壁を伝って制御基板22のパワー系の電気部品43が実装された側に流れ込むのを阻止されることになる。
したがって、制御基板22のパワー系の電気部品43にグリースが付着することによる影響を未然に回避することができる。
また、制御基板22の外周面とギヤケース16の内周面との隙間36に浸透して充填したシール部材35により、制御基板22をギヤカバー17と共にギヤケース16に封止することにより、グリースの侵入防止のための保護カバーを省略することができるので、保護カバーの分だけギヤボックス14の厚みを減少させることができ、その結果、ワイパモータ11の取り付けスペースを減少させることができる。
制御基板22の減速機構15側の主面に防湿剤をコーティングすることにより、減速機構15側において飛散したグリースや溶融グリースが電気部品41や電気配線に付着するのを防止することができるので、付着による影響を防止することができる。
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々に変更が可能であることはいうまでもない。
例えば、ギヤカバーをギヤケースに固定する手段としては、クリップを使用するに限らず、ねじ結合やリベット等の締結手段を使用してもよい。
シール部材は熱可塑性を有する弾性体を使用して形成するに限らず、他の液状シール剤を使用して形成してもよいし、固形状や半固形状の弾性体のシール剤を使用して形成してもよい。
前記実施の形態においては、ワイパモータに適用した場合について述べてが、本発明はこれに限らず、車両用のパワーウインド装置やサンルーフ装置等に使用される減速機構付き電動モータ全般に適用することができる。
11 ワイパモータ(減速機構付き電動モータ)
12 モータ本体
12a モータヨーク
12b 回転軸
13 減速機
14 ギヤボックス
15 減速機構
15a ウォーム
15b ウォームホイル
16 ギヤケース
16a 係合縁部
17 ギヤカバー
17a 係合溝
18 出力軸
21 ヒートシンク
22 制御基板
23 コネクタ
24 固定部
24a,24b 係合突起
25 クリップ(締結部材)
25a 基部
25b,25c 弾性変形部
25d,25e 係合孔
30 ギヤケースの縁部
31 溝部
32 内側壁
33 端面
34 傾斜部
35 シール部材
36 隙間
40 塗布機のノズル
41 センサ系の電気部品
42 コーティング膜
42 パワー系の電気部品
12 モータ本体
12a モータヨーク
12b 回転軸
13 減速機
14 ギヤボックス
15 減速機構
15a ウォーム
15b ウォームホイル
16 ギヤケース
16a 係合縁部
17 ギヤカバー
17a 係合溝
18 出力軸
21 ヒートシンク
22 制御基板
23 コネクタ
24 固定部
24a,24b 係合突起
25 クリップ(締結部材)
25a 基部
25b,25c 弾性変形部
25d,25e 係合孔
30 ギヤケースの縁部
31 溝部
32 内側壁
33 端面
34 傾斜部
35 シール部材
36 隙間
40 塗布機のノズル
41 センサ系の電気部品
42 コーティング膜
42 パワー系の電気部品
Claims (7)
- 回転軸を有するモータ本体と、前記回転軸の回転を減速して出力軸から出力する減速機構とを有する減速機構付き電動モータであって、
前記モータ本体に固定されて前記減速機構を収容するギヤケースと、前記ギヤケースを覆い、該ギヤケース側の内面に前記モータ本体の作動を制御する制御基板が固定されるギヤカバーとを備えており、
前記ギヤケースと前記ギヤカバーとの間をシールするシール部材によって、前記制御基板と前記ギヤカバーとの間をシールすることを特徴とする減速機構付き電動モータ。 - 前記ギヤカバーには前記ギヤケースと嵌合する溝部が設けられており、この溝部内に前記シール部材が敷設されている請求項1の減速機構付き電動モータ。
- 前記溝部には、前記シール部材を前記ギヤケースの内側に逃がす傾斜部が形成されている請求項2の減速機構付き電動モータ。
- 前記シール部材は液状シール剤によって形成される請求項1、2または3の減速機構付き電動モータ。
- 前記制御基板の前記減速機構に対向する側の主面には、防湿剤がコーティングされている請求項1、2、3または4の減速機構付き電動モータ。
- 前記制御基板の前記減速機構に対向する側の主面には、センサ系の電気部品が実装されている請求項1、2、3、4または5の減速機構付き電動モータ。
- 前記制御基板の前記減速機構に対向する側と反対側の主面には、パワー系の電気部品が実装されている請求項1、2、3、4、5または6の減速機構付き電動モータ。
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---|---|---|---|
JP2006329997A JP2008148394A (ja) | 2006-12-06 | 2006-12-06 | 減速機構付き電動モータ |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006329997A JP2008148394A (ja) | 2006-12-06 | 2006-12-06 | 減速機構付き電動モータ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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---|---|
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
2006
- 2006-12-06 JP JP2006329997A patent/JP2008148394A/ja active Pending
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