JP7290550B2 - 防振装置 - Google Patents
防振装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7290550B2 JP7290550B2 JP2019202590A JP2019202590A JP7290550B2 JP 7290550 B2 JP7290550 B2 JP 7290550B2 JP 2019202590 A JP2019202590 A JP 2019202590A JP 2019202590 A JP2019202590 A JP 2019202590A JP 7290550 B2 JP7290550 B2 JP 7290550B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- elastic body
- liquid chamber
- peripheral surface
- vibration
- axial direction
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Description
この防振装置では、周波数が200Hz未満の低周波振動のうち、比較的周波数の高いアイドル振動が軸方向に入力されたときに、可動部材を収容室内で変形若しくは変位させつつ、液室の液体を、第1連通孔、および第2連通孔を流通させることで、アイドル振動を減衰、吸収し、また、比較的周波数の低いシェイク振動が軸方向に入力されたときに、液室の液体を、オリフィス通路を流通させることで、シェイク振動を減衰、吸収する。
また、複数の第1連通孔が、第1壁面において、筒状部材の内側に位置する内側部分、および筒状部材の外側に位置する外側部分の双方に開口しているので、第1壁面に多くの第1連通孔を配置することが可能になり、例えば低周波振動のうち比較的周波数の高いアイドル振動などを確実に減衰、吸収することができる。
弾性体の内周面と筒状部材の外周面との間の環状隙間のうち、周方向に沿う一部若しくは複数個所における径方向の幅が、他の部分における径方向の幅と異なっているので、前記環状隙間における周方向の位置ごとで、振動の入力時における液体の、例えば流速などの流動状態を調整することができる。これにより、軸方向の中周波振動の入力時に弾性体に生ずる節部分の位置を、周方向に沿う位置ごとで調整することができ、また、軸方向に交差する横方向のうち、前記中心軸線に対して、前記環状隙間のなかで、径方向の幅が狭い部分(以下、幅狭部分という)が位置している向きの中周波振動が入力されたときと、径方向の幅が広い部分(以下、幅広部分という)が位置している向きの中周波振動が入力されたときと、で、前記環状隙間に位置する液体の流動の程度を異ならせることが可能になり、発現する防振装置のばねを異ならせることができる。したがって、例えば、径方向のうちの前後方向と左右方向とで、弾性体のばね、および前記節部分の位置が異なる場合であっても、チューニングを容易に行うこと等ができる。
具体的には、前記環状隙間の幅狭部分では、液体が流動しにくくなるので、軸方向の中周波振動の入力時に、弾性体のうち、前記幅狭部分と同じ周方向の位置に位置する部分で、前記節部分が軸方向に沿う第2取付部材側に比較的大きくずれるとともに、横方向のうち、前記中心軸線に対して、前記幅狭部分が位置している向きの中周波振動が入力されたときに、発現する防振装置のばねが高くなる。
一方、前記環状隙間の幅広部分では、液体が流動しやすくなるので、軸方向の中周波振動の入力時に、弾性体のうち、前記幅広部分と同じ周方向の位置に位置する部分で、前記節部分が軸方向に沿う第2取付部材側に比較的小さくずれるとともに、横方向のうち、前記中心軸線に対して、前記幅広部分が位置している向きの中周波振動が入力されたときに、発現する防振装置のばねが低くなる。
図1に示すように、防振装置1は、振動発生部および振動受部のいずれか一方に連結される筒状の第1取付部材11と、振動発生部および振動受部のいずれか他方に連結される第2取付部材12と、第1取付部材11および第2取付部材12を互いに弾性的に連結する弾性体13と、液体が封入された第1取付部材11内の液室19を、弾性体13を隔壁の一部に有する主液室14および副液室15に仕切る仕切部材16と、仕切部材16に設けられた収容室42内に変形可能若しくは変位可能に収容された可動部材41と、を備える液体封入型の防振装置である。
なお、第1取付部材11、第2取付部材12、および弾性体13はそれぞれ、平面視で円形状若しくは円環状を呈し、中心軸線Oと同軸に配置されている。
内筒部11aは、外筒部11b内に嵌合されている。下支持部11cは、環状に形成されている。下支持部11cの外周部の上面に、外筒部11bの下端開口縁が載置されている。第1取付部材11は全体で円筒状に形成されている。第1取付部材11は、図示されないブラケットを介して振動受部としての車体等に連結される。
なお、第1取付部材11および第2取付部材12の相対的な位置は、図示の例に限らず適宜変更してもよい。また、第2取付部材12の外径を、第1取付部材11の内径以上としてもよい。
弾性体13の軸方向の両端部に、第1取付部材11および第2取付部材12が各別に連結されている。弾性体13の上端部に第2取付部材12が連結され、弾性体13の下端部に第1取付部材11が連結されている。弾性体13は、第1取付部材11の上端開口部を閉塞している。弾性体13の下端部は、第1取付部材11の内筒部11aの内周面に連結されている。弾性体13の上端部は、第2取付部材12の下面に連結されている。弾性体13は、ゴム材料等により形成され、第1取付部材11および第2取付部材12に加硫接着されている。弾性体13の厚さは、上方から下方に向かうに従い、薄くなっている。なお、弾性体13は、例えば合成樹脂材料等で形成してもよい。
弾性体13の上端部に、第2取付部材12における外周面および上面を覆うストッパゴム13aが一体に形成されている。弾性体13およびストッパゴム13aには、第2取付部材12を囲う外殻体12aが埋設されている。
なお図示の例では、ダイヤフラム20の底部が、外周側で深く中央部で浅い形状になっている。ただし、ダイヤフラム20の形状としては、このような形状以外にも、従来公知の種々の形状を採用することができる。
可動部材41は、表裏面が軸方向を向く板状に形成されている。可動部材41は、軸方向から見て、中心軸線Oと同軸に配置された円形状を呈する。可動部材41は、例えばゴム、若しくは軟質樹脂等の弾性材料で形成されている。
上壁33は、上筒体31の下端開口縁における内周部に固定されている。上壁33に第1連通孔42aが形成されている。
下壁34は、下筒体32の上端開口縁における内周部に固定されている。下壁34に第2連通孔42bが形成されている。
なお、弾性体13の内周面13cとは、前述のように、下方から上方に向かうに従い、径方向の内側に向けて延びる部分であり、弾性体13の内周面13cの上端部とは、図示の例のように、主液室14を画成する、弾性体13の内面の上端部に、上方に向けて窪む窪み部が設けられている場合は、弾性体13の内面における窪み部の開口周縁部である。
筒状部材21は、第1壁面16bにおいて、隣り合う第1連通孔42a同士の間に位置する部分に連結され、第1連通孔42aと重複しないように配設されている。
外側部分16gの平面積に占める第1連通孔42aの開口面積の割合と、内側部分16fの平面積に占める第1連通孔42aの開口面積の割合と、が互いに異なっている。図示の例では、外側部分16gの平面積に占める第1連通孔42aの開口面積の割合が、内側部分16fの平面積に占める第1連通孔42aの開口面積の割合より小さくなっている。
内側部分16fに開口する第1連通孔42aの開口面積の総和は、外側部分16gに開口する第1連通孔42aの開口面積の総和より大きい。
外側部分16gに開口する第1連通孔42aを流通する液体の流通抵抗と、内側部分16fに開口する第1連通孔42aを流通する液体の流通抵抗と、が互いに同じになっている。なお、外側部分16gに開口する第1連通孔42aを流通する液体の流通抵抗と、内側部分16fに開口する第1連通孔42aを流通する液体の流通抵抗と、を互いに異ならせてもよい。
外側部分16gにおいて、環状隙間Xのうちの径方向の幅が広い部分と同じ周方向の位置に位置する部分に開口する第1連通孔42aの開口面積の総和は、環状隙間Xのうちの径方向の幅が狭い部分と同じ周方向の位置に位置する部分に開口する第1連通孔42aの開口面積の総和より大きくなっている。なお、前者の開口面積の総和を、後者の開口面積の総和以下としてもよい。
なお、前後方向と左右方向とで、例えば弾性体13の厚さ若しくは長さを異ならせて、弾性体13のばねを異ならせてもよい。
一方、環状隙間Xの幅広部分では、液体が流動しやすくなるので、軸方向の中周波振動の入力時に、弾性体13のうち、前記幅広部分と同じ周方向の位置に位置する部分で、前記節部分が軸方向に沿う第2取付部材12側に比較的小さくずれるとともに、横方向のうち、前記中心軸線Oに対して、前記幅広部分が位置している向きの中周波振動が入力されたときに、発現する防振装置1のばねが低くなる。
また、筒状部材21の内径の最大値が、主液室14の最大内径Rの半分以上となっているので、軸方向の中周波振動を確実に減衰、吸収することができる。
例えば、軸方向から見て、筒状部材21の外周面が、楕円形状、若しくは角形状等の非円形状に代えて、円形状を呈し、弾性体13の内周面13cが、円形状に代えて、楕円形状、若しくは角形状等の非円形状を呈してもよい。
前記実施形態において、筒状部材21の内周面は、軸方向から見て円形状を呈してもよい。すなわち、筒状部材21の肉厚を、周方向に沿う一部若しくは複数個所で異ならせることによって、環状隙間Xのうち、周方向に沿う一部若しくは複数個所における径方向の幅を、他の部分における径方向の幅と異ならせてもよい。
環状隙間Xとして、例えば、径方向の幅が最小となる部分、および径方向の幅が最大となる部分が、中心軸線Oを一方向に挟んで対向する位置に各別に設けられた構成等を採用してもよい。
前記実施形態では、軸方向から見た、筒状部材21の外周面、および第1壁面16bそれぞれの形状が互いに異なる構成を示したが、これらの形状を互いに同じにしてもよい。
外側部分16gの平面積に占める第1連通孔42aの開口面積の割合を、内側部分16fの平面積に占める第1連通孔42aの開口面積の割合以上としてもよい。
前記実施形態では、内側部分16fに開口する第1連通孔42aの開口面積の総和を、外側部分16gに開口する第1連通孔42aの開口面積の総和より大きくしたが、これに限らず例えば、内側部分16fに開口する第1連通孔42aの開口面積の総和を、外側部分16gに開口する第1連通孔42aの開口面積の総和以下としてもよい。
また、仕切部材16の上壁面に窪み部を形成したが、窪み部を形成しなくてもよい。
11 第1取付部材
12 第2取付部材
13 弾性体
14 主液室
15 副液室
16 仕切部材
16b 第1壁面
16f 内側部分
16g 外側部分
19 液室
21 筒状部材
24 オリフィス通路
41 可動部材
42 収容室
42a 第1連通孔
42b 第2連通孔
O 中心軸線
X 環状隙間
Claims (4)
- 振動発生部および振動受部のうちのいずれか一方に連結される筒状の第1取付部材、および他方に連結される第2取付部材と、
これら両取付部材を弾性的に連結する弾性体と、
液体が封入された前記第1取付部材内の液室を、前記弾性体を隔壁の一部に有する主液室および副液室に、前記第1取付部材の中心軸線に沿う軸方向に仕切る仕切部材と、
前記仕切部材に設けられた収容室内に変形可能若しくは変位可能に収容された可動部材と、を備え、
前記仕切部材に、前記主液室と前記副液室とを連通するオリフィス通路と、前記主液室と前記収容室とを連通する複数の第1連通孔と、前記副液室と前記収容室とを連通する第2連通孔と、が形成され、
前記仕切部材において、前記第1連通孔が開口し、かつ前記主液室の内面の一部を構成する第1壁面に、前記弾性体に向けて前記軸方向に突出する筒状部材が配設され、
複数の前記第1連通孔は、前記第1壁面において、前記筒状部材の内側に位置する内側部分、および前記筒状部材の外側に位置する外側部分の双方に開口し、
前記弾性体は、前記軸方向に延びる筒状に形成され、
前記弾性体の内周面、および前記筒状部材の外周面それぞれにおける少なくとも一部同士が、径方向で互いに対向し、かつ前記中心軸線回りに沿う周方向に延びる環状隙間を画成し、
前記環状隙間のうち、周方向に沿う一部若しくは複数個所における径方向の幅は、他の部分における径方向の幅と異なっている、防振装置。 - 前記弾性体の内周面、および前記筒状部材の外周面それぞれにおいて、径方向で互いに対向する各部分の形状は、前記軸方向から見て互いに異なっている、請求項1に記載の防振装置。
- 前記弾性体の内周面、および前記筒状部材の外周面それぞれにおいて、径方向で互いに対向する各部分の中心軸線は、一致している、請求項1または2に記載の防振装置。
- 前記環状隙間において、径方向の幅が最小となる部分は、前記中心軸線を一方向に挟んで対向する位置に各別に設けられるとともに、径方向の幅が最大となる部分は、前記一方向に直交する他方向に前記中心軸線を挟んで対向する位置に各別に設けられている、請求項1から3のいずれか1項に記載の防振装置。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019202590A JP7290550B2 (ja) | 2019-11-07 | 2019-11-07 | 防振装置 |
PCT/JP2020/041665 WO2021090946A1 (ja) | 2019-11-07 | 2020-11-09 | 防振装置 |
CN202080075463.8A CN114728573A (zh) | 2019-11-07 | 2020-11-09 | 隔振装置 |
US17/772,372 US20220373058A1 (en) | 2019-11-07 | 2020-11-09 | Vibration-damping device |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019202590A JP7290550B2 (ja) | 2019-11-07 | 2019-11-07 | 防振装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2021076171A JP2021076171A (ja) | 2021-05-20 |
JP7290550B2 true JP7290550B2 (ja) | 2023-06-13 |
Family
ID=75899059
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019202590A Active JP7290550B2 (ja) | 2019-11-07 | 2019-11-07 | 防振装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7290550B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP3770463A4 (en) | 2018-05-10 | 2021-12-29 | Bridgestone Corporation | Vibration damping device |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003130125A (ja) | 2001-08-07 | 2003-05-08 | Hutchinson Sa | 油圧式振動減衰支持体 |
JP2007182930A (ja) | 2006-01-06 | 2007-07-19 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | 液封入式防振装置 |
JP2010031989A (ja) | 2008-07-30 | 2010-02-12 | Tokai Rubber Ind Ltd | 流体封入式防振装置 |
JP2013228004A (ja) | 2012-04-24 | 2013-11-07 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | 液封入式防振装置 |
-
2019
- 2019-11-07 JP JP2019202590A patent/JP7290550B2/ja active Active
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003130125A (ja) | 2001-08-07 | 2003-05-08 | Hutchinson Sa | 油圧式振動減衰支持体 |
JP2007182930A (ja) | 2006-01-06 | 2007-07-19 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | 液封入式防振装置 |
JP2010031989A (ja) | 2008-07-30 | 2010-02-12 | Tokai Rubber Ind Ltd | 流体封入式防振装置 |
JP2013228004A (ja) | 2012-04-24 | 2013-11-07 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | 液封入式防振装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2021076171A (ja) | 2021-05-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5014329B2 (ja) | 防振装置 | |
JP7159303B2 (ja) | 防振装置 | |
JP4939997B2 (ja) | 防振装置 | |
JP2007278399A (ja) | 防振装置 | |
JP7290550B2 (ja) | 防振装置 | |
JP7290549B2 (ja) | 防振装置 | |
JP7326120B2 (ja) | 防振装置 | |
JP7326122B2 (ja) | 防振装置 | |
JP7326121B2 (ja) | 防振装置 | |
JP7145165B2 (ja) | 防振装置 | |
JP7349325B2 (ja) | 防振装置 | |
JP7350627B2 (ja) | 防振装置 | |
WO2021090946A1 (ja) | 防振装置 | |
WO2021090645A1 (ja) | 防振装置 | |
JP7350628B2 (ja) | 防振装置 | |
WO2021090949A1 (ja) | 防振装置 | |
JP2021076166A (ja) | 防振装置 | |
JP5280923B2 (ja) | 防振装置 | |
WO2021090886A1 (ja) | 防振装置 | |
JP2006291990A (ja) | 防振装置 | |
JP6153428B2 (ja) | 液封入式防振装置 | |
JP2012225412A (ja) | 防振装置 | |
JP6141707B2 (ja) | 防振装置 | |
JP5809879B2 (ja) | 防振装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20220513 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20220725 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20221011 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20230530 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20230601 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7290550 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |