JP7289477B2 - カーボン被覆粒子及び黒色顔料 - Google Patents
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Description
昇温速度:10℃/分
温度範囲:30℃~900℃
基材粒子の形状は、特に限定されず、例えば、球状、略球状、楕円球状、略楕円球状、鱗片状、板状、円盤状、半球状、星型状、花弁状、リボン状、ヒトデ状、不定形状、多角板状、楕円板状等の扁平状、棒状、針状、紡錘状などの形状が挙げられる。なかでも、基材粒子の形状は、球状であることが好ましい。
被覆層は、基材粒子の表面の少なくとも一部を覆っている。被覆層は、基材粒子の表面の30%以上を覆っていることが好ましく、50%以上を覆っていることがより好ましく、70%以上を覆っていることがさらに好ましい。この場合、黒色顔料に用いたときに、可視光の遮蔽性、電気絶縁性、及び溶媒や樹脂への分散性をより一層高めることができる。なお、被覆層は、基材粒子の表面の全部を覆っていてもよい。
本発明のカーボン被覆粒子を製造する方法としては、例えば、ホルムアルデヒド、脂肪
族アミン、及びジヒドロキシナフタレンを含有する混合溶液を調製する工程と、基材粒子を混合溶液に添加し、反応させる工程と、加熱処理する工程を備える方法を用いることができる。なお、加熱処理する工程における温度は、100℃~900℃であることが好ましく、150℃~600℃であることがより好ましい。
シリカ粒子(日産化学社製、平均粒子径52.4nm)を150mgと、1,5-ジヒドロキシナフタレン(東京化成社製)42.0mg、ヘキサヒドロ-1,3,5-トリメチル-1,3,5-トリアジン(東京化成社製)33.6mgをエタノール50mlに順次添加したエタノール混合溶液を作製した。
シリカ粒子(日産化学社製、平均粒子径52.4nm)を150mgと、1,5-ジヒドロキシナフタレン(東京化成社製)8.3mg、ヘキサヒドロ-1,3,5-トリメチル-1,3,5-トリアジン(東京化成社製)7.1mgをエタノール50mlに順次添加したエタノール混合溶液を作製した。
シリカ粒子(日産化学社製、平均粒子径 22.1nm)300mgをイオン交換水20mlに分散させた溶液と、1,5-ジヒドロキシナフタレン(東京化成社製)84.2mgとヘキサヒドロ-1,3,5-トリメチル-1,3,5-トリアジン(東京化成社製)67.5mgをエタノール80mlに添加した溶液をそれぞれ調製し、混合した。
シリカ粒子(日産化学社製、平均粒子径 10.2nm)300mgをイオン交換水20mlに分散させた溶液と、1,5-ジヒドロキシナフタレン(東京化成社製)84.2mgとヘキサヒドロ-1,3,5-トリメチル-1,3,5-トリアジン(東京化成社製)67.8mgをエタノール80mlに添加した溶液をそれぞれ調製し、混合した。
1,5-ジヒドロキシナフタレン(1,5-DHN、東京化成社製)1.20gと、1,3,5-トリアジン(東京化成社製)0.98gをエタノール20ml及びDMF(N,N-ジメチルホルムアミド)30mlに順次溶解し、エタノール混合溶液を作製した。次に、得られた混合溶液を80℃で6時間加熱撹拌(回転数:300rpm)した。溶液をガラスフィルターで濾過し、エタノールで3回洗浄した後に、350℃で3時間真空乾燥した。その後、110℃で2時間加熱することで、黒色のカーボン粒子を得た。
1,5-ジヒドロキシナフタレン(1,5-DHN、東京化成社製)1.20gと、1,3,5-トリアジン(東京化成社製)0.98gをエタノール250mlに順次溶解し、エタノール混合溶液を作製した。次に、得られた混合溶液を80℃で6時間加熱撹拌(回転数:300rpm)した。溶液をガラスフィルターで濾過し、エタノールで3回洗浄した後に、窒素雰囲気で400℃で2時間加熱処理し、黒色のカーボン粒子を得た。
1,5-ジヒドロキシナフタレン(1,5-DHN、東京化成社製)1.20gと、1,3,5-トリアジン(東京化成社製)0.98gをエタノール250mlに順次溶解し、エタノール混合溶液を作製した。次に、得られた混合溶液を80℃で6時間加熱撹拌(回転数:300rpm)した。溶液をガラスフィルターで濾過し、エタノールで3回洗浄した後に、窒素雰囲気で800℃で2時間加熱処理し、黒色のカーボン粒子を得た。
(平均粒子径、CV値及び平均球形度)
実施例及び比較例で得られた粒子のFE-SEM像を、画像解析ソフト(WINROOF、三谷商事社製)を用いて解析することにより、平均粒子径を測定した。また、標準偏差を算出し、得られた数値から粒子径の変動係数(CV値)を算出した。さらに、粒子の最小径と最大径との比から球形度を求め、平均球形度を算出した。なお、平均粒子径、標準偏差、及び平均球形度は、電子顕微鏡写真中において任意に選んだ100個の粒子の平均粒子径、標準偏差、及び平均球形度を求めた。
実施例で得られた粒子について、熱重量・熱量同時測定装置(セイコーインスツル株式会社製、品番:TG/DTA6200)を用いて、空気雰囲気下、30℃~900℃の温度範囲、及び昇温速度10℃/分で、熱重量分析を行った。100℃~900℃における重量損失から、カーボン被覆粒子全体の重量に対する被覆層の被覆量を求めた。
実施例及び比較例で得られた粒子の比重を、乾式自動密度計(島津製作所社製、アキュピックII134)を用いて測定した(サンプル量:0.2g)。
実施例及び比較例で得られた粒子の光学密度OD値は、以下のようにして求めた。得られた粒子45重量%に対し、硬化剤としてイルガキュア907(BASF社製)2.6重量%、硬化性化合物52.4重量%を分散混合させて硬化性組成物とし、その組成物をシランカップリング剤処理を施したスライドガラス状にナイフコーターで1μmの厚さで塗布した。その後、塗布面より紫外線(365nm、6000mJ/cm2)を照射し塗膜を硬化し、塗布膜を得た。得られた塗布膜を透過濃度計(エックスライト社製、品番「Model 301」)を用いて測定した。
実施例及び比較例で得られた粒子の体積抵抗率を、粉体抵抗測定システム(三菱化学アナリテック社製)を用いて、荷重15Nでの体積抵抗率を測定した。
実施例及び比較例で得られた粒子の分散性を、遠心沈降・光透過方式の分散安定性分析装置(L.U.M社製LUMiSizer612)を用いて評価した。具体的には、ポリビニールアルコール(PVA)の5%水溶液に対して粒子を5重量%の割合で分散した組成物約1mlをガラス製分析セルに入れ、その上澄み液に光を照射し、1時間あたりの透過する光量の変化量の積分値を求め、分散性を以下の基準で評価した。
1時間後の光量の変化量が5%を超える場合:×
2…基材粒子
2a…表面
3…被覆層
Claims (7)
- 黒色顔料に用いられるカーボン被覆粒子であって、
基材粒子と、
前記基材粒子の表面の少なくとも一部を被覆しており、アモルファスカーボンを含有する、被覆層と、
を備え、
前記カーボン被覆粒子全体の重量に対する前記被覆層の被覆量が、5重量%以上、50重量%以下であり、
前記カーボン被覆粒子の体積抵抗率が、1.0×10 7 Ω・cm以上であり、
前記カーボン被覆粒子の平均粒子径が、10nm以上、500nm以下であり、
前記カーボン被覆粒子の粒子径のCV値が、25%以下である、カーボン被覆粒子。 - 前記基材粒子が、中実粒子である、請求項1に記載のカーボン被覆粒子。
- 前記基材粒子が、無機粒子である、請求項1又は2に記載のカーボン被覆粒子。
- 前記基材粒子が、樹脂粒子である、請求項1又は2に記載のカーボン被覆粒子。
- 前記カーボン被覆粒子の平均球形度が、90%以上である、請求項1~4のいずれか1項に記載のカーボン被覆粒子。
- 前記カーボン被覆粒子を用いた塗膜での平均OD値が、0.1以上である、請求項1~5のいずれか1項に記載のカーボン被覆粒子。
- 請求項1~6のいずれか1項に記載のカーボン被覆粒子を含む、黒色顔料。
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