JP7289399B1 - 繊維処理剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】抗ウイルス処理された繊維製品の変色を防止しつつ、同時により高い抗ウイルス作用を発揮できる繊維を得ること。【解決手段】下記A~Cを含有する繊維処理剤。A.ジアルキルジメチルアンモニウムの有機酸塩B.ポリエステル樹脂C.ジメチルアミン・アンモニア・エピクロルヒドリン重縮合物及び/又はメタクリル酸エステル4級塩重合物【選択図】なし

Description

本発明は、合成樹脂繊維に対し抗ウイルス作用を付与することができる処理剤、この処理剤を用いた合成樹脂繊維の処理方法に関する。
近年、抗ウイルス作用が付与された合成樹脂繊維からなる繊維製品が種々提案されており、このようなものとして、抗ウイルス作用を謳った白衣、インテリア、防災用品などがある。
このような繊維製品に用いられる合成樹脂繊維の製造方法としては、例えば特許文献1には、繊維構造物に親水性の置換基を有する2-ヒドロキシー4,6-ジクロロー1,3,5-トリアジンナトリウム塩・ジアミノベンゼンスルフォン酸アルカリ塩及び塩化ジデシルジメチルアンモニウムを共存させて、浴中吸尽法及びパッドドライ法を用いて熱処理を付す方法が開示されている。
また特許文献2には、無機系抗菌剤微粒子を含有させたポリオレフィン系樹脂組成物を用いて、抗ウイルス作用を有するポリオレフィン系繊維製の抗ウイルス性繊維シートが開示されている。
抗菌剤として、塩化ジデシルジメチルアンモニウムのような無機塩を使用すると、合成樹脂繊維の処理後経時的に変色が発生する場合があり、繊維製品としての色の安定性に劣る場合があった。
但し、洗濯によっても、これまでの抗ウイルス作用よりも高い抗ウイルス作用を維持できること、変色を防止することが困難であった。
特開2011-179157号公報 特開2008-88609号公報
そこで本発明が解決しようとする課題は、抗ウイルス処理された合成樹脂繊維製品の変色を防止しつつ、同時により高い抗ウイルス作用を発揮できる合成樹脂繊維を得ることである。
本発明者等は、上記の課題を解決するため、鋭意研究を重ねた結果、特定の繊維処理剤を採用することで上記課題を解決できることを見出し、本発明を解決するに至った。
すなわち、本発明は以下のとおりである。なお、「繊維」を場合により「繊維構造物」という。
1.下記A~Cを含有する繊維処理剤。
A.ジアルキルジメチルアンモニウムの有機酸塩
B.ポリエステル樹脂
C.ジメチルアミン・アンモニア・エピクロルヒドリン重縮合物及び/又はメタクリル酸エステル4級塩重合物
2.下記A、C及びDを含有する繊維処理剤により合成樹脂繊維を処理する方法。
A.ジアルキルジメチルアンモニウムの有機酸塩
D.該合成樹脂繊維の材料と同じ合成樹脂
C.ジメチルアミン・アンモニア・エピクロルヒドリン重縮合物及び/又はメタクリル酸エステル4級塩重合物
3.処理される合成樹脂繊維100重量部に対して、
A.ジアルキルジメチルアンモニウムの有機酸塩を0.01~1.0重量部
D.該合成樹脂繊維の材料と同じ合成樹脂を0.04~5.0重量部
C.ジメチルアミン・アンモニア・エピクロルヒドリン重縮合物を0.1~10.0重量部、及び又は、メタクリル酸エステル4級塩重合物を0.01~10.0重量部となるように付着させる2に記載の合成樹脂繊維を処理する方法。
本発明の繊維処理剤によれば、洗濯耐久性に優れた抗ウイルス性が持続する効果を発揮できる。
[繊維処理剤]
本発明の繊維処理剤は、上記A~Cを含有することを基礎とする。
(A.ジアルキルジメチルアンモニウムの有機酸塩)
本発明において使用し得るA.ジアルキルジメチルアンモニウムの有機酸塩について、その有機酸としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、クエン酸、安息香酸、メトサルフェート(メチルスルファート)、メチル硫酸アルキルトリメチルアンモニウム等の一塩基酸の塩や、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、酒石酸、グルタミン酸、セバシン酸等の二塩基酸の塩を採用できる。
ここで上記メチル硫酸アルキルトリメチルアンモニウムの塩は、アルキルトリメチルアンモニウムのメチル硫酸塩であり、メチル硫酸アルキルトリメチルアンモニウムのアルキル基としては、炭素数12~24のアルキル基、例えば、ラウリル基、ミリスチル基、セチル基、ステアリル基、イコサニル基、ベヘニル基等、また、アルキル基がヤシ油で置換されたメチル硫酸ヤシ油アルキルトリメチルアンモニウム等を採用できる。
また、A.ジアルキルジメチルアンモニウムの有機酸塩の2つのアルキル基としては、それら2つのアルキル基が互いに同じ基であっても、異なる基であっても良い。また、アルキル基の炭素数は4~18が好ましく、6~16がより好ましく、8~14が更に好ましい。またアルキル基は直鎖飽和炭化水素基でも分岐飽和炭化水素基でも良い。中でも直鎖飽和炭化水素基がより好ましく、更に例えばオクチル、デシル、ドデシル(ラウリル)、テトラデシル(ミリスチル)、ヘキサデシル(セチル)、ヘプタデシル、オクタデシル(ステアリル)が挙げられ、より好ましくはオクチル、デシル、ドデシルが最も好ましい。
中でも、ジデシルジメチルアンモニウムメトサルフェート、ジデシルメチルポリオキシエチルアンモニウムプロピオネート及びジデシルジメチルアンモニウムアジペートが好ましい。
本発明において、使用するA.ジアルキルジメチルアンモニウムの有機酸塩としては1種でも良く、2種以上でも良い。
本発明の繊維処理剤の固形分100重量部中、A.ジアルキルジメチルアンモニウムの有機酸塩の含有量は、1.0重量%以上が好ましく、2.0重量%以上がより好ましく、3.0重量%以上が更に好ましく、4.0重量%以上が最も好ましい。また、30.0重量%以下が好ましく、25.0重量%以下がより好ましく、20.0重量%以下が更に好ましく、15.0重量%以下が最も好ましい。
更に、処理された合成樹脂繊維に付着したA.ジアルキルジメチルアンモニウムの有機酸塩は、合成樹脂繊維100重量部に対して、0.01重量部以上が好ましく、0.1重量部以上がより好ましく、0.2重量部以上が更に好ましい。また1.0重量部以下が好ましく、0.8重量部以下がより好ましく、0.7重量部以下が更に好ましい。
C.ジメチルアミン・アンモニア・エピクロルヒドリン重縮合物を使用する場合には、本発明の繊維処理剤の固形分100重量部中、A.ジアルキルジメチルアンモニウムの有機酸塩の含有量は、1.0重量%以上が好ましく、4.0重量%以上がより好ましく、6.0重量%以上が更に好ましく、8.0重量%以上が最も好ましい。また、30.0重量%以下が好ましく、20.0重量%以下がより好ましく、18.0重量%以下が更に好ましく、15.0重量%以下が最も好ましい。
更に、処理された合成樹脂繊維に付着したA.ジアルキルジメチルアンモニウムの有機酸塩は、合成樹脂繊維100重量部に対して、0.01重量部以上が好ましく、0.1重量部以上がより好ましく、0.2重量部以上が更に好ましい。また1.0重量部以下が好ましく、0.8重量部以下がより好ましく、0.7重量部以下が更に好ましい。
C.メタクリル酸エステル4級塩重合物を使用する場合には、本発明の繊維処理剤の固形分100重量部中、A.ジアルキルジメチルアンモニウムの有機酸塩の含有量は、2.0重量%以上が好ましく、4.0重量%以上がより好ましく、6.0重量%以上が更に好ましく、8.0重量%以上が最も好ましい。また、25.0重量%以下が好ましく、20.0重量%以下がより好ましく、18.0重量%以下が更に好ましく、15.0重量%以下が最も好ましい。
更に、処理された合成樹脂繊維に付着したA.ジアルキルジメチルアンモニウムの有機酸塩は、合成樹脂繊維100重量部に対して、0.01重量部以上が好ましく、0.1重量部以上がより好ましく、0.2重量部以上が更に好ましい。また1.0重量部以下が好ましく、0.8重量部以下がより好ましく、0.7重量部以下が更に好ましい。
(B.ポリエステル樹脂)
本発明の繊維処理剤に含有されるポリエステル樹脂としては、水溶性及び/又は水分散性の樹脂が好ましい。但し、合成樹脂繊維の洗濯後にも十分な抗ウイルス性を維持させるためには、処理対象の合成樹脂繊維の組成と共通する樹脂であることが必要である。そのため、例えば、ポリエステル樹脂繊維を処理するために、B.ポリエステル樹脂が選択される。なお共通する樹脂とは、その樹脂を構成する成分まで一致することまでを要しない。例えば、いわゆるポリエステル樹脂等の同じ表現をする範囲内で同じ樹脂であればよい。
上記のポリエステル樹脂としては、公知の方法により得られた公知の水溶性又は水分散性のポリエステル樹脂でよく、脂肪族ジカルボン酸や芳香族ジカルボン酸等のジカルボン酸、及びこれらのエステル形成性の誘導体(ジカルボン酸のジエステルやモノエステル、無水カルボン酸等)から選ばれる少なくとも1種のジカルボン酸及び/又はジカルボン酸誘導体と、アルキレングリコール、ポリアルキレングリコール及び芳香族ジグリコールを重縮合してなるポリエステル樹脂の1種以上である。
上記ジカルボン酸及びジカルボン酸誘導体の元になるジカルボン酸としては、琥珀酸、グルタル酸、アジピン酸、アジピン酸、ピメリン酸、セバシン酸、ジメチレンセバシン酸、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、5-スルホイソフタル酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸、1,4-ナフタレンジカルボン酸等を採用できる。
またポリエステル樹脂と共に、このポリエステル樹脂を架橋させる公知の架橋剤を配合できる。
C.ジメチルアミン・アンモニア・エピクロルヒドリン重縮合物を使用する場合には、本発明の繊維処理剤の固形分100重量部中、B.ポリエステル樹脂の含有量は、30.0重量%以上が好ましく、35.0重量%以上がより好ましく、40.0重量%以上が更に好ましく、45.0重量%以上が最も好ましい。また、80.0重量%以下が好ましく、70.0重量%以下がより好ましく、65.0重量%以下が更に好ましく、60.0重量%以下が最も好ましい。
更に、処理された繊維に付着したB.ポリエステル樹脂は、繊維100重量部に対して、0.1重量部以上が好ましく、0.2重量部以上がより好ましく、0.3重量部以上が更に好ましい。また1.0重量部以下が好ましく、0.7重量部以下がより好ましく、0.5重量部以下が更に好ましい。
C.メタクリル酸エステル4級塩重合物を使用する場合には、本発明の繊維処理剤の固形分100重量部中、B.ポリエステル樹脂の含有量は、50.0重量%以上が好ましく、60.0重量%以上がより好ましく、70.0重量%以上が更に好ましく、75.0重量%以上が最も好ましい。また、98.0重量%以下が好ましく、96.0重量%以下がより好ましく、93.0重量%以下が更に好ましく、90.0重量%以下が最も好ましい。
更に、処理された繊維に付着したB.ポリエステル樹脂は、繊維100重量部に対して、0.04重量部以上が好ましく、0.2重量部以上がより好ましく、0.3重量部以上が更に好ましい。また5.0重量部以下が好ましく、3.0重量部以下がより好ましく、1.0重量部以下が更に好ましい。
(C.ジメチルアミン・アンモニア・エピクロルヒドリン重縮合物及び/又はメタクリル酸エステル4級塩重合物)
本発明において、このC.成分を使用すると、B.ポリエステル樹脂と共になって、処理後の合成樹脂繊維の抗ウイルス性を向上できる。
C.成分としては、ジメチルアミン・アンモニア・エピクロルヒドリン重縮合物及び/又はメタクリル酸エステル4級塩重合物を使用し、以下にジメチルアミン・アンモニア・エピクロルヒドリン重縮合物を含有させる場合と、メタクリル酸エステル4級塩重合物を含有させる場合に分けて説明する。
(ジメチルアミン・アンモニア・エピクロルヒドリン重縮合物を使用する場合)
本発明中のジメチルアミン・アンモニア・エピクロルヒドリン重縮合物としては、ジメチルアミンとアンモニアとエピクロルヒドリンが重縮合してなるものであり、公知の手段により得ることができる。
本発明の繊維処理剤の固形分100重量部中、C.ジメチルアミン・アンモニア・エピクロルヒドリン重縮合物の含有量は、10.0重量%以上が好ましく、15.0重量%以上がより好ましく、20.0重量%以上が更に好ましく、25.0重量%以上が最も好ましい。また、50.0重量%以下が好ましく、45.0重量%以下がより好ましく、40.0重量%以下が更に好ましく、35.0重量%以下が最も好ましい。
更に、処理された合成樹脂繊維に付着したC.ジメチルアミン・アンモニア・エピクロルヒドリン重縮合物は、合成樹脂繊維100重量部に対して、0.1重量部以上が好ましく、0.2重量部以上がより好ましく、0.3重量部以上が更に好ましい。また10.0重量部以下が好ましく、7.0重量部以下がより好ましく、4.0重量部以下が更に好ましい。
本発明の繊維処理剤における、C.ジメチルアミン・アンモニア・エピクロルヒドリン重縮合物の含有量(C重量部)を1にしたときの、A.ジアルキルジメチルアンモニウムの有機酸塩の含有量(A重量部)の値(比)((A重量部)/(C重量部))としては、耐洗濯性と抗ウイルス性のバランスを考慮して、0.05以上が好ましく、0.2以上がより好ましく、0.5以上が更に好ましく、1.0以上が最も好ましい。また、3.0以下が好ましく、2.5以下がより好ましく、2.0以下が更に好ましく、1.5以下が最も好ましい。
(メタクリル酸エステル4級塩重合物を使用する場合)
メタクリル酸エステル4級塩重合物としては、メタクリル酸エステル4級アンモニウム塩の単独重合体、又はメタクリル酸エステル4級アンモニウム塩を共重合成分とて含有する重合物が好ましい。その他の共重合成分としては、いわゆる(メタ)アクリレート共重合体の共重合成分として知られるアルキル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド系化合物、スチレン、(メタ)アクリルアミン等が挙げられる。
本発明の繊維処理剤の固形分100重量部中、C.メタクリル酸エステル4級塩重合物の含有量は、1.0重量%以上が好ましく、1.5重量%以上がより好ましく、2.0重量%以上が更に好ましく、2.5重量%以上が最も好ましい。また、10.0重量%以下が好ましく、7.0重量%以下がより好ましく、5.0重量%以下が更に好ましく、4.0重量%以下が最も好ましい。
更に、処理された合成樹脂繊維に付着したC.メタクリル酸エステル4級塩重合物は、合成樹脂繊維100重量部に対して、0.01重量部以上が好ましく、0.2重量部以上がより好ましく、0.3重量部以上が更に好ましい。また10.0重量部以下が好ましく、7.0重量部以下がより好ましく、4.0重量部以下が更に好ましい。
本発明の繊維処理剤における、C.メタクリル酸エステル4級塩重合物の含有量(C重量部)を1にしたときの、A.ジアルキルジメチルアンモニウムの有機酸塩の含有量(A重量部)の値(比)((A重量部)/(C重量部))としては、耐洗濯性と抗ウイルス性のバランスを考慮して、1.0以上が好ましく、1.2以上がより好ましく、1.5以上が更に好ましい。また、10.0以下が好ましく、5.0以下がより好ましく、3.0以下が更に好ましく、2.0以下が最も好ましい。
(D.該合成樹脂繊維の材料と同じ合成樹脂)
該合成樹脂繊維の材料と同じ合成樹脂は、処理される合成樹脂繊維がポリエステル樹脂を含む繊維であれば、上記Bに記載のポリエステル樹脂をこのD成分として使用する。しかし、処理される合成樹脂繊維がポリエステル樹脂以外の合成樹脂繊維であれば、この合成樹脂繊維と同じ材料のポリエステル樹脂以外の樹脂を、このD成分として使用する。なお同じ材料の樹脂とは、その樹脂を構成する成分まで厳密に一致することまでを要しない。例えば、いわゆるポリエステル樹脂、アクリル樹脂等の同じ表現をする、又は、同じ範疇に入る範囲内の樹脂であればよい。
本発明の繊維処理剤の固形分100重量部中、D.該合成樹脂繊維の材料と同じ合成樹脂の含有量は、上記のB.ポリエステル樹脂における場合と同じ範囲である。このようなD成分を採用した場合も、A成分とC成分のそれぞれの含有量、及びC.メタクリル酸エステル4級塩重合物の含有量(C重量部)を1にしたときの、A.ジアルキルジメチルアンモニウムの有機酸塩の含有量(A重量部)の値(比)((A重量部)/(C重量部))ついても、上記のB成分の場合と同様の範囲である。
更に、処理された合成樹脂繊維に付着したD.該合成樹脂繊維の材料と同じ合成樹脂も、上記のポリエステル樹脂における場合と同様であり、合成樹脂繊維100重量部に対して、0.04重量部以上が好ましく、0.2重量部以上がより好ましく、0.3重量部以上が更に好ましい。また5.0重量部以下が好ましく、3.0重量部以下がより好ましく、1.0重量部以下が更に好ましい。
ポリエステル樹脂以外の樹脂としては、処理対象の合成樹脂繊維と同じ樹脂を採用できる。そのような樹脂としては、例えば下記のようなアクリル樹脂、ウレタン樹脂及びポリアミド樹脂等を採用できる。但しこれらの剛性樹脂に限定されず、合成樹脂全般に使用できる。
(アクリル樹脂)
上記アクリル樹脂としては公知のものを使用でき、例えば、極性基として水酸基やカルボキシル基を有するものを採用できる。そのようなアクリル樹脂としては、(メタ)アクリル酸、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート等の極性基を有する単量体と、アルキル(メタ)アクリレート、アクリロニトリルやスチレン等の単量体の共重合体を採用できる。
(ウレタン樹脂)
上記ウレタン樹脂としては、ポリイソシアネートと、ポリオール及びカルボキシル基含有ジオールを反応させてなるウレタンプレポリマー等の公知のものを採用できる。
ポリイソシアネートとしては、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート、リジンジイソシアネートなどの脂肪族ジイソシアネート化合物、
イソホロンジイソシアネート、4,4´-メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、メチルシクロヘキサン-2,4-(又は-2,6-)ジイソシアネート、1,3-(又は1,4-)ジ(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、1,4-シクロヘキサンジイソシアネート、1,3-シクロペンタンジイソシアネート、1,2-シクロヘキサンジイソシアネートなどの脂環族ジイソシアネート化合物、
キシリレンジイソシアネート、メタキシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、4,4´-ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5-ナフタレンジイソシアネート、1,4-ナフタレンジイソシアネート、4,4´-トルイジンジイソシアネート、4,4´-ジフェニルエーテルイソシアネート、(m-もしくはp-)フェニレンジイソシアネート、4,4´-ビフェニレンジイソシアネート、3,3´-ジメチル-4,4´-ビフェニレンジイソシアネート、ビス(4-イソシアナトフェニル)スルホン、イソプロピリデンビス(4-フェニルイソシアネート)などの芳香族ジイソシアネート化合物;これらのジイソシアネ-ト化合物トリフェニルメタン-4,4´,4´´-トリイソシアネート、1,3,5-トリイソシアナトベンゼン、2,4,6-トリイソシアナトトルエン、4,4´-ジメチルジフェニルメタン-2,2´,5,5´-テトライソシアネートなどの1分子中に3個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物;エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4-ブチレングリコール、ジメチロールプロピオン酸、ポリアルキレングリコール、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオールなどのポリオールの水酸基にイソシアネート基が過剰量となる比率でポリイソシアネート化合物を反応させてなるウレタン化付加物;
これらのイソシアネート化合物のビュ-レットタイプ付加物、イソシアヌレート環付加物等を挙げることができる。
上記ポリオールとしては、例えば数平均分子量が200~10000の範囲内のものを使用でき、ジカルボン酸(アジピン酸、コハク酸、セバシン酸、グルタル酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸等)とグリコール(エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、ビスヒドロキシメチルシクロヘキサン等)との縮重合させたポリオール、例えばポリエチレンアジペート、ポリブチレンアジペート、ポリヘキサメチレンアジペート、ポリネオペンチルアジペート、ポリ-3-メチルペンチルアジペート、ポリエチレン/ブチレンアジペート、ポリネオペンチル/ヘキシルアジペート等のポリエステルポリオール;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレン-プロピレン(ブロック又はランダム)グリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリヘキサメチレンエーテルグリコール、ポリオクタメチレンエーテルグリコール等のポリエーテルポリオール;ポリカプロラクトンポリオール、ポリ-3-メチルバレロラクトンポリオール;ポリカーボネートポリオール;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2-プロピレングリコール、1,4-ブタンジオール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、デカメチレングリコール、オクタンジオール、トリシクロデカンジメチロール、水添ビスフェノールA、シクロヘキサンジメタノール、1,6ヘキサンジオール等の低分子量グリコール類;等が挙げられ、単独で又は2種以上併用して使用することができる。
(ポリアミド樹脂)
ポリアミド樹脂としては、公知のものを使用できる。特に塩基性窒素原子を有するジアミンを用いて共重合してなるポリアミド樹脂が水溶性ポリアミド樹脂として採用できる点において好ましい。
(本発明の繊維処理剤の形態)
本発明の繊維処理剤の形態は溶液でも良く固形でも良い。固形である場合には、繊維処理剤を使用するにあたり、必要により溶媒に溶解、分散等することが必要である。溶媒としては、前述の成分を溶解、分散あるいは乳化した水を含む水性液であることが好ましい。その溶媒としては、水、水溶性有機溶媒及び油溶性有機溶媒のいずれでも良いが、水、水と水溶性有機溶媒との混合溶媒、及び水溶性有機溶媒のみのいずれかであることが好ましく、更に水、又は、水と水溶性有機溶媒との混合溶媒であることがより好ましい。
水としては、純水、蒸留水、精製水、軟水、イオン交換水、水道水等のいずれであってもよい。水を含有する水性液の場合、処理剤全体に占める不揮発分の割合は、0.05~50重量%が好ましく、0.5~40重量%がより好ましく、1~30重量%が更に好ましい。
使用できる水溶性有機溶媒としては、アルコール系溶媒、ジアルコール系溶媒、エステル系溶媒、ケトン系溶媒、脂肪族炭化水素系溶媒、芳香族炭化水素系溶媒、ハロゲン原子により置換された炭化水素系溶媒である。その中でも、エタノール、酢酸エチル、メチルエチルケトンを使用することが作業環境上及び速やかな乾燥を行う上で好ましい。
本発明の繊維処理剤中の溶媒の量は、繊維を加工する際の作業性や、繊維への付着量を考慮して任意に決定できる。
本発明の繊維処理剤を水性液とするため、又は付着時の濡れ特性を向上させる等の目的で、次の添加剤を含んでいてもよい。該添加剤としては、ポリオキシエチレンとポリオキシプロピレンの共重合物誘導体、ポリオキシエチレン(以下POEと略記する)アルキルエーテル、POEアルキルエステル等の非イオン界面活性剤、アルキルサルフェート(塩)、アルキルスルホネート(塩)、等のアニオン界面活性剤が挙げられる。また、繊維処理剤の不揮発分に占めるこれらの添加剤の重量割合は特に限定はないが、50重量%以下が好ましく、20重量%以下がより好ましく、10重量%以下が更に好ましい。
(その他の添加剤)
また、本発明の繊維処理剤には、本発明による効果を毀損しない範囲において、他の成分として、必要に応じて、その他の抗菌剤、帯電防止剤、集束剤、酸化防止剤、防腐剤、艶消し剤、難燃剤、難燃助剤、着色剤(染料、顔料等)、芳香剤、架橋剤、界面活性剤、防虫剤、消泡剤、可塑剤、耐光性向上剤等が更に含まれていてもよい。
帯電防止剤としては、たとえば、アルキルスルホネート塩、アルキルサルフェート塩、ポリオキシアルキレンアルキルサルフェート塩、ポリオキシアルキレンアルキルアミノエーテル、脂肪酸石鹸、4級アンモニウム塩、アルキルベタイン等が挙げられる。また、4級アンモニウム塩は耐久親水性及び洗濯耐久性を向上させる効果もあるので好ましく使用でき、具体的には、ジ椰子アルキルジメチルアンモニウムクロライド、ジ硬化牛脂アルキルジメチルアンモニウムクロライド等が好ましい。また、不織布用合成繊維処理剤の不揮発分に占める帯電防止剤の重量割合は特に限定はないが、50重量%未満が好ましく、20重量%未満がより好ましく、10重量%未満が更に好ましい。
集束剤としては、たとえば、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、ポリアルキレングリコール脂肪酸エステル、ポリアルキレングリコールロジン(アビエチン酸)エステル、ポリオキシアルキレンスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシアルキレンベンジル化フェニルエーテル等が挙げられる。これらのうちでも、ポリアルキレングリコールロジン(アビエチン酸)エステル、ポリオキシアルキレンスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシアルキレンベンジル化フェニルエーテル等は、少量で集束性を高める効果があり、耐久親水性及び洗濯耐久性を低下させることがなく、集束性を高めることができるので好ましい。また繊維処理剤の不揮発分に占める集束剤の重量割合は特に限定はないが、50重量%未満が好ましく、20重量%未満がより好ましく、10重量%未満が更に好ましい。
本発明の繊維処理剤の製造方法としては、特に限定されず、公知の方法を採用できる。例えば、A~Cの成分を一度に、又は逐次混合して常温で撹拌して製造できる。それぞれの成分の混合順序については特に限定はない。次に必要に応じてその他の添加剤等を配合することができる。
[繊維]
本発明の繊維処理剤が処理対象とする繊維の形態としては、特に限定されず、必要により着色された、公知の手段により得られた合成樹脂からなる、フィラメント、糸、撚糸、紡績糸、中綿(詰め綿)、不織布、織布、編物等の形態の場合により繊維構造物ともいわれる繊維である。更に場合により繊維が多孔であれば、本発明の繊維処理剤は、その多孔内に含浸される剤等として使用される。そして、合成樹脂繊維の目付、厚み、構造等は公知のものとすることができる。
そして、合成樹脂繊維の中でも、ポリオレフィン繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維及びポリ塩化ビニル繊維等の非複合繊維、ビニリデン繊維、ビニロン繊維、アクリル繊維、天然セルロース繊維、レーヨン繊維等の再生セルロース繊維。アセテート繊維、トリアセテート繊維、芯鞘構造のポリエステル-ポリエチレン系複合繊維、ポリプロピレン-ポリエチレン系複合繊維、コポリプロピレン-ポリプロピレン系複合繊維、コポリエステル-ポリプロピレン系複合繊維、コポリエステル-コポリエステル系複合繊維等の熱融着繊維等の公知の合成樹脂繊維から選択される一つ又は二つ以上の繊維を挙げることができる。なかでも、処理対象の合成樹脂繊維が、ポリエステル繊維や芯鞘構造のポリエステル-ポリエチレン系複合繊維などのポリエステルを少なくとも一部含む合成樹脂繊維であると耐久親水性及び洗濯耐久性を付与する効果が高い。
更に、合成樹脂繊維フィルター、セパレータ、車両内装材やシート等の工業資材、テントやのぼり旗等の資材、下着、中着、外着、マフラー、ストール、帽子、耳掛け、手袋等の衣類製品、壁紙、障子紙、カーペット、カーテン、布張家具等のインテリア製品、毛布、布団カバー、シーツ、枕カバー等の寝具等に用いることができる。特に手触り等の感触を重視するような、下着、中着、外着、マフラー、ストール、帽子、耳掛け、手袋等の衣類製品、毛布、布団カバー、シーツ、枕カバー等の寝具等、タオル等の用途に使用されるものが好ましい。
また、加熱により溶融する繊維を含有するものが好ましく、必要に応じて洗濯をして繰り返し使用される用途のものである。
繊維処理剤により処理されて、抗ウイルス性が付与される対象の繊維は、上記成分に加え、更に必要に応じて、繊物用として公知の、界面活性剤、着色剤(染料、顔料等)、整泡剤、架橋剤、可塑剤、耐光性向上剤、抗菌剤、防虫剤、帯電防止剤、消泡剤、分散剤等を配合できる。
(抗ウイルス性)
本発明の繊維処理剤は上記のとおり、合成樹脂繊維に対し抗ウイルス性を付与し、更に耐洗濯性に優れるものである。抗ウイルス性は合成樹脂繊維に付着したウイルスを不活化等させる性質である。
抗ウイルス性を発揮させることが好ましいウイルスとしては、好適には、インフルエンザウイルスをはじめとするオルソミクソウイルス科のような分節状(-)RNAウイルス、二本鎖RNAウイルス、一本鎖DNAウイルス、及び二本鎖DNAウイルスが挙げられる。斯かるウイルスとしては、ピコルナウイルス科、パルボウイルス科、パピローマウイルス科、ポリオーマウイルス科、アデノウイルス科に属するウイルスが挙げられる。
[合成樹脂繊維処理方法]
本発明の繊維処理剤により合成樹脂繊維を処理する方法は特に限定されず、公知の方法を採用できる。処理対象の合成樹脂繊維を繊維処理剤に浸漬したり、スプレー塗布したり、ローラー塗布したりして、合成樹脂繊維に繊維処理剤を十分に浸透させる。その後、80~120℃で十分に加熱・乾燥をする。次いで、140~220℃で15~120分の時間をかけて、キュアリングを行って、合成樹脂繊維に繊維処理剤を十分に付着させた。これらの処理時間や繊維処理剤の温度、乾燥条件等は、合成樹脂繊維の処理条件として公知の条件を採用できる。
そして、本発明の合成樹脂繊維を処理する方法による、繊維処理剤の合成樹脂繊維への付着量は、合成樹脂繊維100重量部に対して、固形分の付着量として、0.5重量部以上が好ましく、1.0重量部以上がより好ましく、1.5重量部以上が更に好ましい。また10.0重量部以下が好ましく、5.0重量部以下がより好ましく、3.0重量部以下が更に好ましく、2.5重量部以下が最も好ましい。付着量として0.5重量部以下であると十分に耐洗濯性と、抗ウイルス性を発揮できない恐れがあり、5.0重量部を超えてもそれ以上に高い抗ウイルス性を付与することが困難になる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら具体例に限定される
ものではない。なお、実施例、比較例において、特に断りが無い場合は%表示及び部表示は重量基準である。
(実施例及び比較例)
各処方の繊維処理剤を、下記表に記載した成分及び含有割合で混合して得た。合成樹脂繊維への各成分間の付着量の重量比と、繊維処理剤中の各成分の重量比は同じである。各成分以外の成分は全て水である。なお、表中の(80%品、70%品、50%品、35%品)等の割合は、その成分の濃度を示し、表中の含有量は、それぞれの濃度のものの含有量である。そのため、表中の含有量は、その化合物の含有量ではなく、これらの割合を乗じた値が含有される。
これらの繊維処理剤を用いて、下記の方法により合成樹脂繊維を処理し、下記の試験を行った。
ポリエステル樹脂:ポリエチレンテレフタレート樹脂
ウレタン系架橋剤:ブロックドイソシアネート系ウレタン樹脂用架橋剤
アクリル樹脂:ポリアルキルアクリレートコポリマー
メタクリレート4級アンモニウム塩重合物:メタクリル酸エステル4級アンモニウム塩を共重合成分とて含有する重合物
(繊維の処理方法(処方13ではポリエステル繊維に代えてアクリル樹脂からなる繊維を同条件で処理した。))
ポリエステル繊維100%(目付155g/m)の生地に繊維処理剤を十分に含浸させ、その後ニップロールで絞り、絞り率を100%として、繊維に均一に繊維処理剤を浸透させた。
加工液を浸透させたポリエステル繊維を105℃で十分に乾燥させたのち、170℃で90秒キュアリングを行い、繊維に薬剤を固着させた。
(洗濯耐久性(抗ウイルス性))
JIS L1930:2014 C4G法により40℃で10回の洗濯を行った後に、L1922:2016に従って、インフルエンザウイルスに対する抗ウイルス性試験を行ない、抗ウイルス活性値を測定した。その結果を下記の表に示す。
Figure 0007289399000001
Figure 0007289399000002
Figure 0007289399000003
Figure 0007289399000004
本発明に沿った例ではない処方、又は処理対象の合成樹脂繊維とは異なる樹脂を使用した1~5、13及び18によれば、十分な抗ウイルス性を発揮させることができなかった。処方2は抗ウイルス活性値が3.4と一般的にみれば優れた結果であるが、本発明による更に高い効果を発揮するまでには至らなかった。なお、処方13はアクリル樹脂を含有し、これを、同様の樹脂ではないポリエステル繊維に使用したものである。その結果、ポリエステル繊維の表面に十分な処理を行うことができず抗ウイルス性が低下した。
それに対して、本発明に沿った例である処方6~12及び14~17、19~21によれば、十分な抗ウイルス性を発揮させることができた。
上記の合成樹脂繊維の処理方法と同じ方法により、ポリエステル繊維の生地を、ジデシルジメチルアンモニウムの、クロライド、アジペート及びメトサルフェートの3種をそれぞれ含有する繊維処理剤により、上記の(繊維の処理方法)に従って処理した。各ポリエステル繊維100重量部に対する各繊維処理剤のそれぞれの固形分付着量はいずれも1.9重量部であり、その付着物中の各成分は、繊維処理剤中の各成分の固形分の比率と同じであった。
続けて、ジャングルテスト(高温多湿)(湿度90%、温度70℃雰囲気下)に処理した合成樹脂繊維の生地を7日間(168時間)継続して吊り下げた。処理前のポリエステル繊維と、7日(168時間経過)後の各ポリエステル繊維の、L値、a値及びb値をJIS Z 8781に従い測定した。各表4に、処理後7日経過後のL値、及び処理前のポリエステル繊維のa値及びb値に対する処理後7日経過後のa値とb値の増減を示す。処方12、19及び20は、いずれもA~C成分又はジデシルジメチルアンモニウム・クロライドの固形分の含有量を同じにしたものである。
Figure 0007289399000005
ジデシルジメチルアンモニウムの、メトサルフェート及びアジペートに比べ、クロライドにより処理された合成樹脂繊維は、7日経過後に、特にa値及びb値の変化幅が大きいものであった。この結果からみて、ジデシルジメチルアンモニウムクロライドを使用すると、強く黄変した。
この結果によれば、本発明によると、抗ウイルス活性に関する効果に加えて、処理後の合成樹脂繊維の変色防止効果も奏することがわかる。

Claims (3)

  1. 下記A~Cを含有する繊維処理剤。
    A.ジアルキルジメチルアンモニウムの有機酸塩
    B.ポリエステル樹脂
    C.ジメチルアミン・アンモニア・エピクロルヒドリン重縮合物及び/又はメタクリル酸エステル4級塩重合物
  2. 下記A、C及びDを含有する繊維処理剤により合成樹脂繊維を処理する方法。
    A.ジアルキルジメチルアンモニウムの有機酸塩
    D.該合成樹脂繊維の材料と同じ合成樹脂
    C.ジメチルアミン・アンモニア・エピクロルヒドリン重縮合物及び/又はメタクリル酸エステル4級塩重合物
  3. 処理される合成樹脂繊維100重量部に対して、
    A.ジアルキルジメチルアンモニウムの有機酸塩を0.01~1.0重量部
    D.該合成樹脂繊維の材料と同じ合成樹脂を0.04~5.0重量部
    C.ジメチルアミン・アンモニア・エピクロルヒドリン重縮合物を0.1~10.0重量部、及び又は、メタクリル酸エステル4級塩重合物を0.01~10.0重量部となるように付着させる請求項2に記載の合成樹脂繊維を処理する方法。


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