JP7289240B2 - トンネル覆工の施工に使用する引き抜きバイブレータの自動運転装置 - Google Patents

トンネル覆工の施工に使用する引き抜きバイブレータの自動運転装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7289240B2
JP7289240B2 JP2019139322A JP2019139322A JP7289240B2 JP 7289240 B2 JP7289240 B2 JP 7289240B2 JP 2019139322 A JP2019139322 A JP 2019139322A JP 2019139322 A JP2019139322 A JP 2019139322A JP 7289240 B2 JP7289240 B2 JP 7289240B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vibrator
pull
wire
hose
tunnel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019139322A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021021279A (ja
Inventor
秀利 原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Maeda Corp
Original Assignee
Maeda Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Maeda Corp filed Critical Maeda Corp
Priority to JP2019139322A priority Critical patent/JP7289240B2/ja
Publication of JP2021021279A publication Critical patent/JP2021021279A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7289240B2 publication Critical patent/JP7289240B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Lining And Supports For Tunnels (AREA)

Description

本発明はトンネル覆工の施工に使用する引き抜きバイブレータの自動運転装置に関するものであり、詳しくは、トンネル覆工の天端部を施工する際に使用する引き抜きバイブレータに対して、引き抜き開始から引き抜き終了後の洗浄までを自動運転するための装置に関するものである。
トンネル覆工の天端部における効率的な締固めを行うための技術として、予めトンネル内に設置したバイブレータを妻側に引き抜きながら締固めを行う装置及び方法(引き抜きバイブレータによる締固め)が主流となっている。
引き抜きバイブレータに関する技術は種々提案されているが、例えば、特許文献1(特開2003-227297号公報)に記載された技術は、二次覆工コンクリートを施工する際に、予め、セントル(移動式型枠)とトンネル内壁面との間にバイブレータを設置しておく。バイブレータにはトンネル縦断方向に延びるワイヤが接続されており、ワイヤの基端側は電動ウインチに接続されている。そして、二次覆工コンクリートを打設する際に、バイブレータを振動させながら電動ウインチを駆動してワイヤを巻き揚げると、打設した二次覆工コンクリートを締め固めることができるようになっている。
また、電動ウインチの近傍にはリング型シャワーが設けられており、内部にワイヤを挿通しておく。そして、ワイヤを巻き揚げる際に、リング型シャワーにより、ワイヤに付着したコンクリートを洗浄して除去するようになっている。
特開2003-227297号公報
上述したように、引き抜きバイブレータは長尺なホース式となっており、既設コンクリートに埋め込んだアンカーを介して、固定装置により引っ張り力が付与された状態で固定されている。そして、バイブレータ本体を引き抜く場合には、この固定装置による引っ張り力の付与を解除する必要があり、この作業に2名程度が従事しなければならない。さらに、妻側では引き抜かれたバイブレータを洗浄(散水)する作業も発生する。
リール式の引き抜きバイブレータを引き抜くときの作業編成は、巻取装置である電動リールと、引き抜きバイブレータの駆動を制御するスイッチボックスの操作に1人が従事し、引き抜きバイブレータの洗浄に2人が従事し、妻側でのコンクリートの締固め作業に1人が従事し、全作業の補助員として1人が従事するため、合計で5名の作業員が必要となる。
また、引き抜きバイブレータのアンカー解除時の作業編成は、固定ワイヤの固定解除並びに引き抜きバイブレータ受け金具の撤去に3名が従事し、天端部のコンクリート締固めに1人が従事し、配管内の残コン処理洗浄作業等に1人が従事する必要があり、合計で5名の作業員が必要となる。
そこで、1名~3名の作業員で天端部の覆工を施工できるようにするためには、以下の技術開発が必要となる。第1に、引き抜きバイブレータを固定する固定ワイヤの自動解除装置が必要となる。第2に、引き抜きバイブレータの自動運転とバイブレータホースの巻き取りの自動化が必要となる。第3に、引き抜きバイブレータの洗浄装置の自動化が必要となる。
本発明は、上述した事情に鑑み提案されたもので、トンネル天端部の覆工を施工する際に、引き抜きバイブレータを用いた作業を自動化することが可能な技術を提供することを目的とする。
本発明に係るトンネル覆工の施工に使用する引き抜きバイブレータの自動運転装置(以下、引き抜きバイブレータの自動運転装置と略記することがある)は、上述した目的を達成するため、以下の特徴点を有している。
すなわち、本発明に係る引き抜きバイブレータの自動運転装置は、トンネル天端部において覆工を施工する際に、トンネル縦断方向に引き抜きながらコンクリートを締め固める引き抜きバイブレータを自動運転するための装置に関するものである。具体的には、引き抜きバイブレータの固定ワイヤを解除する装置と、引き抜きバイブレータを自動運転するとともにバイブレータホースを自動巻き取りする装置と、引き抜きバイブレータを自動洗浄する装置を備えたことを特徴としている。
この引き抜きバイブレータの自動運転装置は、トンネル覆工用型枠の天端部上でトンネル延長方向に設置したバイブレータ本体と、バイブレータ本体の後端側に接続され、バイブレータ本体に電力を供給するとともに、バイブレータ本体を妻側に引き抜くバイブレータホースと、バイブレータ本体の先端部に接続され、バイブレータ本体に対して引き抜き方向とは逆方向に引っ張り力を付与する固定ワイヤと、固定ワイヤによりバイブレータ本体を引き抜き開始位置に固定する固定装置と、バイブレータホースに接続され、バイブレータ本体に対して引き抜き方向に引っ張り力を付与して、バイブレータ本体を引き抜きながらバイブレータホースを巻き取る巻取装置と、固定装置による固定ワイヤの固定を解除する解除装置と、トンネルの妻側端部と巻取装置との間に設置され、バイブレータホースを洗浄する洗浄装置と、各装置の運転を制御する運転制御装置を備えている。
運転制御装置は、トンネル天端部にコンクリートを打設開始してから所定時間経過後に、解除装置による固定ワイヤの固定解除と、巻取装置によるバイブレータホースの引き抜きと、バイブレータ本体の駆動と、洗浄装置によるバイブレータホースの洗浄を制御する。
また、上述した構成に加えて、固定装置は、固定ワイヤを挟み込むことによりバイブレータ本体を引き抜き開始位置に固定し、固定ワイヤの挟み込みを解除することによりバイブレータ本体を引き抜き可能となるように構成することが可能である。
また、上述した構成に加えて、洗浄装置は、妻部側に設けられ、バイブレータ本体の引き抜き開始から所定長さだけ洗浄水を噴射するノズル部と、巻取装置の手前側に設けられバイブレータホースを囲み込んで洗浄水を噴射するリング状洗浄部とを備えた構成とすることが可能である。
本発明に係る引き抜きバイブレータの自動運転装置によれば、引き抜きバイブレータを使用してトンネル天端部の覆工を施工する際に、引き抜きバイブレータを固定する固定ワイヤの解除操作、引き抜きバイブレータの運転操作及びバイブレータホースの巻き取り操作、引き抜きバイブレータ(バイブレータホース)の洗浄操作を自動化することができる。
これにより、引き抜きバイブレータの運転に従事する作業員の人員配置を適切なものとして、作業効率を向上させることが可能となる。
本発明の実施形態に係る引き抜きバイブレータの自動運転装置の機能ブロック図。 本発明の実施形態に係る固定装置及び解除装置の設置例を示す模式図。 本発明の実施形態に係る固定装置を示す模式図。 本発明の実施形態に係る解除装置の一例を示す模式図。 本発明の実施形態に係る解除装置の他の例を示す模式図。 本発明の実施形態に係る洗浄装置の一例を示す模式図。 本発明の実施形態に係る洗浄装置の他の例を示す模式図。 本発明の実施形態に係る引き抜きバイブレータの運転制御の説明図。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る引き抜きバイブレータの自動運転装置を説明する。図1~図8は本発明の実施形態に係る引き抜きバイブレータの自動運転装置を説明するもので、図1は引き抜きバイブレータの自動運転装置の機能ブロック図、図2は固定装置及び解除装置の設置例を示す模式図、図3は固定装置を示す模式図、図4及び図5は解除装置を示す模式図、図6及び図7は洗浄装置を示す模式図、図8は引き抜きバイブレータの運転制御の説明図である。
なお、図3(a)は固定装置の全体を示す模式図、図3(b)はボディの側面模式図、図3(c)はカムの側面模式図、図3(d)は固定軸の側面模式図、図4(a)は固定状態を示す模式図、図4(b)は解除状態を示す模式図、図4(c)は固定状態を示す断面模式図、図5(a)は解除装置の全体を示す一部断面模式図、図5(b)はワイヤチャックの正面模式図である。
<引き抜きバイブレータの自動運転装置の概要>
本発明の実施形態に係る引き抜きバイブレータの自動運転装置100は、図1に示すように、トンネル天端部において覆工を施工する際に、トンネル縦断方向に引き抜きながらコンクリートを締め固める引き抜きバイブレータを自動運転するための装置であって、バイブレータ本体10と、バイブレータホース20と、固定ワイヤ30と、巻取装置40と、解除装置50と、運転制御装置60とを主要な構成要素とし、さらに、バイブレータホース20を洗浄するための洗浄装置70を備えていてもよい。
また、図2に示すように、固定ワイヤ30は固定装置80により固定されており、固定装置80と解除装置50とは引張ワイヤ90により接続されている。なお、図2に示す例は、固定装置80と解除装置50の一例であり、後に詳述するように、固定装置80と解除装置50とを一体に構成することもできる。また、一般的に、引き抜きバイブレータはトンネル縦断方向に複数本設置されている。
<バイブレータ本体>
バイブレータ本体10は、トンネル覆工用型枠の天端部上でトンネル延長方向に設置した振動部材であり、本実施形態では天端部の締固めにおいて一般的となっている引き抜きバイブレータを使用する。バイブレータ本体10を含めた引き抜きバイブレータは、引き抜き開始時にはコンクリート打設開始側(既にトンネル覆工が施工されている場合には既施工側)にアンカー11を用いて固定されている。そして、コンクリート打設開始から所定時間経過後に固定が解除され、コンクリートの打設進行に伴って妻側に向かって引き抜きながら、天端部に打設されたコンクリートの締固めを行う。
<バイブレータホース>
バイブレータホース20は、バイブレータ本体10の後端側に接続され、バイブレータ本体10を妻側に引き抜くために使用するホースである。バイブレータホース20の内部にはバイブレータ本体10に電力を供給するためのケーブルと、バイブレータ本体10を引き抜く際の張力に対応するためのワイヤが設置してある。ケーブルには電力装置が接続されている。
<固定ワイヤ>
固定ワイヤ30は、バイブレータ本体10の先端部に接続され、バイブレータ本体10に対して引き抜き方向とは逆方向に引っ張り力を付与するためのワイヤである。この固定ワイヤ30は、既設コンクリートやセントル(型枠)に設けたアンカー11を介して固定装置80に至っている。固定装置80により固定ワイヤ30が固定されている場合には、バイブレータ本体10に対して引き抜き方向とは逆方向に引っ張り力が付与された状態となっている。
<固定装置>
固定装置80は、図3に示すように、固定ワイヤ30によりバイブレータ本体10を引き抜き開始位置に固定するための装置である。この固定装置80は、例えば、図3に示すように、ワイヤ挿通部81aを有するとともに一側が開放した断面略コ字状のボディ81と、回動軸82によりボディ81に回動可能に取り付けられたカム83とを備えている。
ボディ81には、回動軸を挿通するための回動軸挿通孔81bを設けてある。またカム83には、回動軸82を挿通するための回動軸挿通孔83aと、引張ワイヤ90の先端部に接続したワイヤクリップ84を取り付けるためのワイヤクリップ取付孔83bとを設けてある。なお、引張ワイヤ90の先端部には、ワイヤクリップ84が取り付けてある。
そして、ボディ81のワイヤ挿通部81aに固定ワイヤ30を挿通し、引張ワイヤ90に引っ張り力を付与してカム83を回転させると、ボディ81とカム83とで固定ワイヤ30を圧着して、固定ワイヤ30を固定することができる。一方、引張ワイヤ90に付与している引っ張り力を解除すると、カム83が圧着方向とは逆方向に回転し、ボディ81とカム83とによる固定ワイヤ30の圧着が緩み、固定ワイヤ30の固定を解除することができる。
なお、固定装置80は、上述した部材を備えたものに限られず、固定ワイヤ30を固定できれば、どのような構成のものであってもよい。例えば、図4及び図5に示す装置構成では、固定装置80と解除装置50とを同一の装置により構成している。すなわち、解除装置50は、固定ワイヤ30を固定する装置として機能するとともに、固定ワイヤ30の固定を解除する装置として機能する。
<巻取装置>
巻取装置40は、詳細には図示しないが、バイブレータホース20の基端側に接続され、バイブレータ本体10に対して引き抜き方向に引っ張り力を付与して、バイブレータ本体10を引き抜きながらバイブレータホース20を巻き取るための装置である。本実施形態では、電動リールを巻取装置40として使用している。
<解除装置>
本実施形態の解除装置50は、固定装置80の機能を兼ね備えた装置であり、固定ワイヤ30の固定及び固定解除を行うようになっている。なお、上述した固定装置80はボディ81とカム83により固定ワイヤ30を固定する装置であるため、解除装置50は、カム83に付与している引っ張り力を解除するための装置として構成してもよい。この場合、図2に示すように、固定装置80のカム83に接続した引張ワイヤ90に引っ張り力を付与した状態で引張ワイヤ90を固定すれば、バイブレータ本体10を引き抜き開始位置に固定することができ、引張ワイヤ90の固定を解除すれば、バイブレータ本体10を引き抜き可能な状態とすることができる。本実施形態では、2種類の解除装置(1)50a、解除装置(2)50bを例示している。
<解除装置(1)>
解除装置50aは、図4に示すように、固定ワイヤ30を上下から挟み込むことにより固定ワイヤ30を固定して、バイブレータ本体10を引き抜き開始位置に固定する。一方、固定ワイヤ30の挟み込みを解除することにより、バイブレータ本体10を引き抜き可能な状態とするようになっている。
図4に示す解除装置50aは、二分割されたワイヤ圧着部51と、ワイヤ圧着部51に対して固定ワイヤ30を圧着する方向に圧着力を付与する油圧シリンダー52とを備えている。また、二分割されたワイヤ圧着部51はそれぞれ対向するように位置しており、ワイヤ圧着部51の対向面には、固定ワイヤ30を挟み込むための挟込凹部53がそれぞれ設けられている。
また、図4に示す解除装置50aは、二分割されたワイヤ圧着部51をそれぞれ油圧シリンダー52により移動させることにより固定ワイヤ30を固定しているが、いずれか一方のワイヤ圧着部51を固定状態とし、他方のワイヤ圧着部51のみを油圧シリンダー52により移動させることにより、固定ワイヤ30を固定してもよい。
油圧シリンダー52を駆動して二分割されたワイヤ圧着部51を接近状態とすることにより固定ワイヤ30を固定することができ、油圧シリンダー52を駆動して二分割されたワイヤ圧着部51を離隔状態とすることにより固定ワイヤ30の固定を解除することができる。
<解除装置(2)>
解除装置50bは、図5に示すようなホールインジャッキからなる。このホールインジャッキは、三分割されたワイヤチャック54を備えている。ワイヤチャック54の外周部は、組み合わせた状態で、一端側へ向かって縮径しており、ワイヤチャック54の外径に合致した内径を有する保持筒55の内部に保持されている。
そして、油圧シリンダー56を駆動して、ワイヤチャック54を保持筒55の内部へ押し込むと、保持筒55の内面がワイヤチャック54の外面を押圧するため、ワイヤチャック54を互いに接近方向へ移動させることができる。一方、油圧シリンダー56を駆動して、ワイヤチャック54を保持筒55の内部から引き抜く方向へ移動させると、保持筒55の内面がワイヤチャック54の外面を押圧する力が解除されるため、ワイヤチャック54を互いに離隔方向へ移動させることができる。
すなわち、油圧シリンダー56を駆動して3個のワイヤチャック54を接近状態とすることにより固定ワイヤ30を固定することができ、油圧シリンダー56を駆動して3個のワイヤチャック54を離隔状態とすることにより固定ワイヤ30の固定を解除することができる。
<運転制御装置>
運転制御装置60は、トンネル天端部にコンクリートを打設開始してから所定時間経過後に、解除装置50による固定ワイヤ30の固定解除と、巻取装置40によるバイブレータホース20の引き抜きと、バイブレータ本体10の駆動を制御するための装置である。さらに、本実施形態の運転制御装置60は、洗浄装置70によるバイブレータホース20の洗浄を制御するようになっている。
運転制御装置60は、基本的にタイマー機能を有していればよいため、機械的あるいは電気的なタイマーを用いてもよい。しかし、本実施形態の運転制御装置60は、引き抜きバイブレータの運転制御をきめ細かく行う(例えば、秒単位で制御を行う)ため、コンピュータ及びその付帯装置により構成することが好ましい。運転制御装置60による引き抜きバイブレータの運転制御と洗浄制御については、後に詳述する。
<洗浄装置>
洗浄装置70は、トンネルの妻側端部(妻板110)と巻取装置40との間に設置され、バイブレータホース20を洗浄するための装置である。本実施形態の洗浄装置70は、図6及び図7に示すように、セントル(型枠)の妻部側に設けられ、バイブレータ本体10の引き抜き開始から所定長さだけ洗浄水を噴射するノズル部71と、巻取装置40の手前側(妻部側)に設けられバイブレータホース20を囲み込んで洗浄水を噴射するリング状洗浄部72とを備えている。なお、洗浄装置70はバイブレータホース20を洗浄するだけではなく、バイブレータ本体10を洗浄してもよい。
ノズル部71は、セントル(型枠)の妻側に設けたバリ受け120に取り付けられており、セントル(型枠)の前方へ向かって洗浄水を噴射するようになっている。ノズル部71の数は、図6に示す洗浄装置(1)70のように、バイブレータホース20の側方から洗浄水を噴射するように1個設けてもよいし、図7に示す洗浄装置(2)70のように、バイブレータホース20を両側から挟み込んで洗浄水を噴射するように2個設けてもよいし、さらに、3個以上設けてもよい。ノズル部には、洗浄水パイプ130が接続されており、洗浄水パイプ130には洗浄水ポンプ(図示せず)から洗浄水が供給される。また、洗浄水パイプ130の途中には、給水コック140を設けてある。
リング状洗浄部72は、図示しないが、筒状の洗浄部本体の内部に挿通したバイブレータホース20に向かって周囲から洗浄水を噴射するための装置である。洗浄部本体はバイブレータホース20を挿通可能で、かつ複数のノズルを設置可能な内径を有している。すなわち、洗浄部本体の内部には、中心部に向かって複数のノズルが取り付けられている。図示しないが、ノズルの基端側には洗浄水パイプが接続されており、洗浄水パイプには洗浄水ポンプから洗浄水が供給される。なお、図7に示す洗浄装置(2)70では、リング状洗浄部72の図示を省略している。
本実施形態の運転制御装置60は、固定ワイヤ30の固定解除と、バイブレータホース20の引き抜きと、バイブレータ本体10の駆動と、バイブレータホース20の洗浄とを制御しているが、それぞれの制御を別個の制御手段により行ってもよい。この場合、各制御手段を連携させることが好ましい。
<引き抜きバイブレータの自動運転方法>
次に、図8を参照して、引き抜きバイブレータの運転制御及びバイブレータホース20の洗浄制御について説明する。本発明では、上述した引き抜きバイブレータの運転制御装置60を使用して引き抜きバイブレータの運転制御及びバイブレータホース20の洗浄制御を行う。制御を行う主要構成要素は、コンピュータ及びその付帯装置からなる運転制御装置60である。
本実施形態で使用する解除装置50と、洗浄水を噴射するノズル(ノズル部71及びリング状洗浄部72)に洗浄水を供給する洗浄水ポンプと、バイブレータホース20を巻き取る巻取装置40は、電気的に制御できる装置を使用する。すなわち、解除装置50、洗浄水ポンプ、巻取装置40は、電動モータや電磁バルブによって駆動する装置とする。なお、電気的に制御できる装置であれば、他の構成の装置を用いてもよい。
<引き抜きバイブレータの固定解除及びバイブレータ本体の駆動>
引き抜きバイブレータの固定解除及びバイブレータ本体10の駆動は、運転制御装置60により制御される。引き抜きバイブレータは、天端部コンクリートの打設開始時には固定装置80により引き抜き開始位置に固定されている。天端部コンクリートの打設が開始されると、タイマーがオンとなる。タイマーをオンとする操作は、コンクリートの打設と同時に作業員がタイマースイッチをオン操作してもよいし、コンクリートの打設開始を検知して自動的にオン操作してもよい。
図8に示すように、タイマーが作動すると、所定時間経過後(例えば、60分後)に、解除装置50を作動させて固定装置80による固定ワイヤ30の固定を解除し、バイブレータ本体10を引き抜き可能な状態とする。そして、この状態から所定時間経過後(例えば、10秒後)に、バイブレータ本体10を所定時間(例えば、10秒間)駆動させ、引き続き、所定時間(例えば、17秒間)バイブレータ本体10を駆動させるとともに巻取装置40を駆動させて、引き抜きバイブレータを所定距離(例えば、50cm)引き抜く。
そして、所定時間経過後(例えば、75分後)に、所定時間(例えば、25秒間)バイブレータ本体10を駆動させるとともに巻取装置40を駆動させて、引き抜きバイブレータを所定距離(例えば、累計125cm)引き抜く。同様にして、予め設定した自動運転計画に従って、所定距離(例えば、2m)に達するまで、引き抜きバイブレータの引き抜きを実施する。
上述したように所定距離(例えば、2m)に達するまで、引き抜きバイブレータの引き抜きを自動化するのは、次の理由による。すなわち、天端部のコンクリート打設が完了すると、作業員は締固め作業を行う必要がなくなるため、引き抜きバイブレータの運転と監視を行うことができるようになる。また、引き抜きバイブレータの運転間隔は5分程度である。したがって、敢えて所定距離(例えば、2m)以降(例えば、セントル(型枠)の長さが約10mの場合には、残り約8m)において自動運転を行う必要はない。自動運転を終了後に作業員が行う作業は、制御盤のスイッチ操作だけである。
一般的な従来の引き抜きバイブレータでは、バイブレータホース20を受け金具で支持していた。すなわち、バイブレータホース20は、セントル(型枠)から地山側に向かって突出するように設置した複数の受け金具により、下側から支持されている。この受け金具は、引き抜きバイブレータによりコンクリートを締め固める際に、適宜、セントル(型枠)から外部へ抜き取られるが、8個の受け金具を使用した場合には、受け金具の撤去に作業員3~4人が従事したとして、20分程度の時間を要する。
本実施形態では、引き抜きバイブレータは長尺なホース式となっており、既設コンクリートに埋め込んだアンカー11を介して、固定装置80により引っ張り力(例えば、3KN程度)が付与された状態で固定されている。したがって、本実施形態では、受け金具を使用する必要はなく、発明者らが実施した数年間に及ぶ実施工においても、特に問題は生じていない。
<バイブレータホースの洗浄>
上述したように、本実施形態に係る洗浄装置70は、図6に示すように、妻板110から75cm程度の位置にノズル部71が設置されており、ノズル部71よりも巻取装置40側(妻板110から1.5m程度)の位置にリング状洗浄部72が設置されている。したがって、引き抜きバイブレータを作動開始してから所定の引き抜き距離(バイブレータホース20を2m程度引き抜く間/1次引き抜き)は、ノズル部71による洗浄を行い、1次引き抜きに次ぐ2次引き抜きで(バイブレータホース20を1.5m程度引き抜いた後)、リング状洗浄部72による洗浄を行う。
なお、ノズル部71による洗浄とリング状洗浄部72による洗浄期間が重複しているのは、1次引き抜きでバイブレータホース20を例えば2m引き抜いた場合、2次引き抜きまでの時間は30分程度あるので、ノズル部71がないと1.5m間は30分間ホースにモルタルが付着したままとなり、リング状洗浄部72だけではバイブレータホース20を確実に洗浄できないと判断したためである。これによって、バイブレータホース20を確実に洗浄することができる。
本実施形態では、洗浄水ポンプから洗浄装置70に至る洗浄水配管の途中に電磁バルブを設けてある。そこで、運転制御装置60の制御により、巻取装置40の運転(作動)と連動させて、電磁バルブのオンオフを行うことにより、洗浄装置70による洗浄水の噴射を制御することができる。あるいは、運転制御装置60の制御により、巻取装置40の運転(作動)と連動させて、洗浄水ポンプの作動をオンオフさせることにより、洗浄装置70による洗浄水の噴射を制御してもよい。
10 バイブレータ本体
11 アンカー
20 バイブレータホース
30 固定ワイヤ
40 巻取装置
50 解除装置
50a 解除装置(1)
50b 解除装置(2)
51 ワイヤ圧着部
52 油圧シリンダー
53 挟込凹部
54 ワイヤチャック
55 保持筒
56 油圧シリンダー
60 運転制御装置
70 洗浄装置(1)、洗浄装置(2)
71 ノズル部
72 リング状洗浄部
80 固定装置
81 ボディ
81a ワイヤ挿通部
81b 回動軸挿通孔
82 回動軸
83 カム
83a 回動軸挿通孔
83b ワイヤクリップ取付孔
84 ワイヤクリップ
90 引張ワイヤ
100 自動運転装置
110 妻板
120 バリ受け
130 洗浄水パイプ
140 給水コック

Claims (3)

  1. トンネル天端部において覆工を施工する際に、トンネル縦断方向に引き抜きながらコンクリートを締め固める引き抜きバイブレータを自動運転するための装置であって、
    トンネル覆工用型枠の天端部上でトンネル延長方向に設置したバイブレータ本体と、
    バイブレータ本体の後端側に接続され、バイブレータ本体に電力を供給するとともに、バイブレータ本体を妻側に引き抜くバイブレータホースと、
    バイブレータ本体の先端部に接続され、バイブレータ本体に対して引き抜き方向とは逆方向に引っ張り力を付与する固定ワイヤと、
    固定ワイヤによりバイブレータ本体を引き抜き開始位置に固定する固定装置と、
    バイブレータホースに接続され、バイブレータ本体に対して引き抜き方向に引っ張り力を付与して、バイブレータ本体を引き抜きながらバイブレータホースを巻き取る巻取装置と、
    固定装置による固定ワイヤの固定を解除する解除装置と、
    トンネルの妻側端部と巻取装置との間に設置され、バイブレータホースを洗浄する洗浄装置と、
    トンネル天端部にコンクリートを打設開始してから所定時間経過後に、解除装置による固定ワイヤの固定解除と、巻取装置によるバイブレータホースの引き抜きと、バイブレータ本体の駆動と、洗浄装置によるバイブレータホースの洗浄を制御する運転制御装置と、
    を備えたことを特徴とするトンネル覆工の施工に使用する引き抜きバイブレータの自動運転装置。
  2. 前記固定装置は、固定ワイヤを挟み込むことによりバイブレータ本体を引き抜き開始位置に固定し、固定ワイヤの挟み込みを解除することによりバイブレータ本体を引き抜き可能とする、
    ことを特徴とする請求項1に記載のトンネル覆工の施工に使用する引き抜きバイブレータの自動運転装置。
  3. 前記洗浄装置は、妻部側に設けられ、バイブレータ本体の引き抜き開始から所定長さだけ洗浄水を噴射するノズル部と、巻取装置の手前側に設けられバイブレータホースを囲み込んで洗浄水を噴射するリング状洗浄部と、
    を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載のトンネル覆工の施工に使用する引き抜きバイブレータの自動運転装置。
JP2019139322A 2019-07-30 2019-07-30 トンネル覆工の施工に使用する引き抜きバイブレータの自動運転装置 Active JP7289240B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019139322A JP7289240B2 (ja) 2019-07-30 2019-07-30 トンネル覆工の施工に使用する引き抜きバイブレータの自動運転装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019139322A JP7289240B2 (ja) 2019-07-30 2019-07-30 トンネル覆工の施工に使用する引き抜きバイブレータの自動運転装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021021279A JP2021021279A (ja) 2021-02-18
JP7289240B2 true JP7289240B2 (ja) 2023-06-09

Family

ID=74573177

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019139322A Active JP7289240B2 (ja) 2019-07-30 2019-07-30 トンネル覆工の施工に使用する引き抜きバイブレータの自動運転装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7289240B2 (ja)

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001262986A (ja) 2000-03-16 2001-09-26 Gifu Kogyo Co Ltd コンクリート締固め方法およびその装置
JP2003003795A (ja) 2001-06-27 2003-01-08 Sato Kogyo Co Ltd トンネル覆工コンクリートの締固め装置およびこれを用いた締固め方法
JP2003227297A (ja) 2001-11-28 2003-08-15 Maeda Corp コンクリート締固め方法およびその装置
JP2005273255A (ja) 2004-03-24 2005-10-06 Ekusen Kk トンネル履工のアーチクラウン部のコンクリート締め固め装置
JP2008088696A (ja) 2006-10-02 2008-04-17 Maeda Corp トンネル覆工の施工方法
JP2008231740A (ja) 2007-03-19 2008-10-02 Okumura Corp トンネル覆工コンクリート打設構造
JP2009127229A (ja) 2007-11-21 2009-06-11 Okumura Corp トンネル覆工コンクリートの打設方法
JP2010255380A (ja) 2009-04-28 2010-11-11 Towa Kiden Kogyo Kk 覆工コンクリート締固め用バイブレータ装置

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001262986A (ja) 2000-03-16 2001-09-26 Gifu Kogyo Co Ltd コンクリート締固め方法およびその装置
JP2003003795A (ja) 2001-06-27 2003-01-08 Sato Kogyo Co Ltd トンネル覆工コンクリートの締固め装置およびこれを用いた締固め方法
JP2003227297A (ja) 2001-11-28 2003-08-15 Maeda Corp コンクリート締固め方法およびその装置
JP2005273255A (ja) 2004-03-24 2005-10-06 Ekusen Kk トンネル履工のアーチクラウン部のコンクリート締め固め装置
JP2008088696A (ja) 2006-10-02 2008-04-17 Maeda Corp トンネル覆工の施工方法
JP2008231740A (ja) 2007-03-19 2008-10-02 Okumura Corp トンネル覆工コンクリート打設構造
JP2009127229A (ja) 2007-11-21 2009-06-11 Okumura Corp トンネル覆工コンクリートの打設方法
JP2010255380A (ja) 2009-04-28 2010-11-11 Towa Kiden Kogyo Kk 覆工コンクリート締固め用バイブレータ装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021021279A (ja) 2021-02-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7289240B2 (ja) トンネル覆工の施工に使用する引き抜きバイブレータの自動運転装置
JPH10296195A (ja) 洗浄方法及び装置
JPH11176266A (ja) 碍子清掃器
KR100946465B1 (ko) 관로라이닝로봇
KR100967184B1 (ko) 상하수도 관로 보수공법
JP4281034B2 (ja) 洗浄ホース収納装置
KR100623827B1 (ko) 상, 하수도관 갱생을 위한 로테이팅 트로웰 라이닝 공법
JP2719107B2 (ja) 高圧水噴射装置
KR200254505Y1 (ko) 다기능 배관 스케일 제거장치
KR20160001022A (ko) 하수배관 맞춤형 막힘 제거 장치
JP2019002215A (ja) 研削装置、及びそれを用いた排水縦管清浄化方法
CN107597667B (zh) 压力清洗机
JPH0523087A (ja) ホース巻き取り装置
CN101004105A (zh) 注料涂饰方法
KR200367816Y1 (ko) 전기, 공압 및 고압수의 공급이 가능한 호스 권취장치
KR19980062723U (ko) 난방용 온수관에 피복동선의 삽입장치
JP2004147478A (ja) 残置ケーブル撤去装置
CN107470232B (zh) 压力清洗机及清除压力清洗机泵内残液的方法
KR100816031B1 (ko) 호스권취기의 구동장치
JPH08232263A (ja) 杭打設工法及び杭圧入引抜装置
KR100674370B1 (ko) 콘크리트구조물의 균열보수용 에폭시수지 자동주입장치 및이를 이용한 시공방법
JP2005060939A (ja) 既設アンカー部材の除去装置および除去方法ならびに改修方法
JP2590294Y2 (ja) 洗浄装置
CN211217909U (zh) 一种检验科试管清洗设备
JP3218525B2 (ja) 既設杭の撤去方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220627

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230320

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230407

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230424

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230526

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230530

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7289240

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150