<第1実施形態>
以下、本発明に係る駆動回路を具体化した第1実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に示すように、制御システムは、回転電機10と、インバータとを備えている。インバータは、スイッチングデバイス部20と、回転電機10を制御対象とする制御部30とを備えている。本実施形態において、回転電機10は、星形結線された3相の巻線11を備えている。本実施形態の制御システムは、車両に搭載されている。回転電機10のロータは、車両の駆動輪と動力伝達が可能なように接続されている。回転電機10は、例えば同期機である。
回転電機10は、スイッチングデバイス部20を介して、直流電源21に接続されている。本実施形態において、直流電源21は2次電池である。なお、スイッチングデバイス部20は、平滑コンデンサ22を備えている。
スイッチングデバイス部20は、U,V,W相それぞれについて、上,下アームスイッチSWの直列接続体を備えている。本実施形態において、各スイッチSWはIGBTである。各スイッチSWには、フリーホイールダイオードが逆並列接続されている。本実施形態の各スイッチSWにおいて、高電位側端子がコレクタであり、低電位側端子がエミッタである。
各相において、上アームスイッチSWのエミッタと下アームスイッチSWのコレクタとの接続点には、巻線11の第1端が接続されている。各相の巻線11の第2端は、中性点で接続されている。
制御部30は、回転電機10の制御量を指令値に制御すべく、スイッチングデバイス部20の各スイッチSWを駆動する。制御量は、例えばトルクである。制御部30は、デッドタイムを挟みつつ上,下アームスイッチSWを交互にオン状態とすべく、上,下アームスイッチSWに対応する駆動信号INを、上,下アームスイッチSWに対して個別に設けられた駆動回路Drに出力する。駆動信号INは、スイッチのオン状態への切り替えを指示するオン指令と、オフ状態への切り替えを指示するオフ指令とのいずれかをとる。
続いて、図2を用いて、駆動回路Drについて説明する。本実施形態の上,下アームの各駆動回路Drは、基本的には同じ構成である。
駆動回路Drは、定電圧電源40、充電スイッチ41及び充電抵抗体42を備えている。本実施形態の充電スイッチ41はPチャネルMOSFETである。定電圧電源40には、充電スイッチ41及び充電抵抗体42を介して、スイッチSWのゲートが接続されている。定電圧電源40の出力電圧Vccは、スイッチSWのゲートに供給される電源電圧となる。
駆動回路Drは、第1放電抵抗体43A、第1放電スイッチ44A、第2放電抵抗体43B及び第2放電スイッチ44Bを備えている。本実施形態の各放電スイッチ44A,44BはNチャネルMOSFETである。スイッチSWのゲートには、第1放電抵抗体43A及び第1放電スイッチ44Aを介して、グランド部としてのスイッチSWのエミッタが接続されている。また、スイッチSWのゲートには、第2放電抵抗体43B及び第2放電スイッチ44Bを介して、スイッチSWのエミッタが接続されている。第2放電抵抗体43Bの抵抗値RHは、第1放電抵抗体43Aの抵抗値RLよりも大きくされている。
駆動回路Drは、駆動部50を備えている。駆動部50は、制御部30から出力された駆動信号INを取得する。駆動部50は、取得した駆動信号INがオン指令である場合、充電処理を行う。充電処理は、充電スイッチ41をオン状態にして、かつ、第1,第2放電スイッチ44A,44Bをオフ状態にする処理である。充電処理によれば、スイッチSWのゲート電圧が閾値電圧Vth以上となり、スイッチSWがオン状態に切り替えられる。
駆動部50は、取得した駆動信号INがオフ指令である場合、放電処理を行う。放電処理は、高速放電モードと、高速放電モードに続く低速放電モードとからなる。高速放電モードは、スイッチSWのゲート電荷の放電速度を高速度にするモードである。低速放電モードは、ゲート電荷の放電速度を高速放電モードよりも低速度にするモードである。高速放電モードでは、充電スイッチ41及び第2放電スイッチ44Bがオフ状態にされ、第1放電スイッチ44Aがオン状態にされる。低速放電モードでは、充電スイッチ41及び第1放電スイッチ44Aがオフ状態にされ、第2放電スイッチ44Bがオン状態にされる。放電処理によれば、スイッチSWのゲート電圧が閾値電圧Vth未満となり、スイッチSWがオフ状態に切り替えられる。
なお、駆動部50が提供する機能は、例えば、実体的なメモリ装置に記録されたソフトウェア及びそれを実行するコンピュータ、ハードウェア、又はそれらの組み合わせによって提供することができる。
駆動回路Drは、タイマ51を備えている。タイマ51は、高速放電モードが開始されてからの経過時間をカウントし、カウントした経過時間を駆動部50に通知する。本実施形態において、タイマ51は、第1放電スイッチ44Aのゲート電圧に基づいて経過時間のカウントを開始し、例えば、第1放電スイッチ44Aのゲート電圧が閾値電圧以上になったタイミングからの経過時間をカウントする。なお、タイマ51は、例えばデジタルタイマ又はアナログタイマ等、種々のものを用いることができる。
駆動部50は、タイマ51から通知された経過時間に基づいて、高速放電モードから低速放電モードに変更する。詳しくは、駆動部50は、経過時間が所定時間TLとなったタイミングにおいて、高速放電モードから低速放電モードに変更する。所定時間TLは、低速放電モードへの変更タイミングがスイッチSWのミラー期間の途中になるように設定され、例えば実験結果や計算結果に基づいて予め定められた固定値である。つまり、駆動部50は、経過時間が所定時間TLになったことをもってミラー期間の途中であると判定し、低速放電モードに変更する。
なお、本実施形態において、第1,第2放電抵抗体43A,43B、第1,第2放電スイッチ44A,44B及び駆動部50が「変更部」に相当する。また、駆動部50及びタイマ51が「判定部」に相当する。
図3を用いて、放電処理について説明する。図3(a)はスイッチSWのゲート電圧Vgeの推移を示し、図3(b)は駆動信号INの推移を示し、図3(c)は充電スイッチ41の駆動状態の推移を示し、図3(d),(e)は第1,第2放電スイッチ44A,44Bの駆動状態の推移を示す。
時刻t1よりも前においては、駆動信号INがオン指令とされているため、充電スイッチ41がオン状態とされ、第1,第2放電スイッチ44A,44Bがオフ状態とされている。時刻t1において、駆動信号INがオフ指令に切り替えられる。このため、充電スイッチ41がオフ状態に切り替えられ、第1放電スイッチ44Aがオン状態に切り替えられる。このため、高速放電モードが開始され、ゲート電圧Vgeが低下し始める。
その後時刻t2において、スイッチSWのゲート電圧Vgeがミラー電圧VMに到達する。その後、タイマ51によるカウントが開始されてから所定時間TL経過するタイミングであってかつミラー期間の途中の時刻t3において、第1放電スイッチ44Aがオフ状態に切り替えられ、第2放電スイッチ44Bがオン状態に切り替えられる。これにより、低速放電モードに変更される。なお、その後、ミラー期間が終了する時刻t4から、ゲート電圧Vgeが再度低下し始める。
以上説明した本実施形態では、駆動信号INがオフ指令に切り替えられた後、スイッチング損失を低減するために、高速放電モードから低速放電モードに変更される。ここで、タイマ51によりカウントされた経過時間が駆動部50に通知され、駆動部50は、通知された経過時間が所定時間TLになったタイミングで高速放電モードから低速放電モードに変更する。所定時間TLは、低速放電モードへの変更タイミングがミラー期間の途中になるように設定されている。このため、サージ電圧の大小を定めるミラー期間の終了タイミングよりも前に低速放電モードに変更することができ、スイッチング損失を低減しつつ、サージ電圧を的確に抑制することができる。
また、第1放電スイッチ44Aのゲート電圧に基づいてタイマ51のカウントを開始する本実施形態によれば、簡素な構成で低速放電モードへの変更タイミングを把握できる。
これに対し、比較例では、サージ電圧を的確に抑制することができない。比較例は、背景技術の欄で説明した特許文献1に記載の駆動回路である。図4を用いて、比較例について説明する。図4(a)はスイッチSWのゲート電圧Vgeの推移を示し、図4(b)はスイッチSWのゲートの放電電流Igの推移を示す。
時刻t1において、駆動信号INがオフ指令に切り替えられ、ゲート電圧Vgeが低下し始める。その後、時刻t2~t3がミラー期間となる。ここで、ミラー期間が終了する時刻t3において、高速放電モードに代えて低速放電モードの制御が開始されるものの、制御開始から、低速放電モードに応じた放電電流Igとなる時刻t4までの遅延時間が発生する。その結果、ミラー期間の終了タイミングを跨いで大きな放電電流Igが流れ、サージ電圧を抑制することができなくなる。
<第1実施形態の変形例>
・定電圧制御に代えて、定電流制御の放電処理が行われてもよい。この放電処理は、駆動信号INがオフ指令にされている場合、スイッチSWのゲートの放電電流を一定の目標値に維持する処理である。この場合、高速放電モードの目標値が低速放電モードの目標値よりも大きく設定されればよい。
・図2に示す駆動回路Drから第2放電抵抗体43B及び第2放電スイッチ44Bを除去し、スイッチSWのエミッタ又はこのエミッタの電圧よりも低い電圧を出力する負電圧源と、第1放電スイッチ44Aのソースとを選択的に接続可能な選択スイッチを備えていてもよい。この場合、駆動部50は、高速放電モードのときに負電圧源と第1放電スイッチ44Aのソースとを接続するように選択スイッチを駆動し、低速放電モードのときにエミッタと第1放電スイッチ44Aのソースとを接続するように選択スイッチを駆動すればよい。
<第2実施形態>
以下、第2実施形態について、第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、低速放電モードへの変更タイミングの判定方法を変更する。
図5に、本実施形態に係る駆動回路Drを示す。なお、図5において、先の図2に示した構成と同一の構成については、便宜上、同一の符号を付している。
駆動回路Drは、ミラー移行判定部52を備えている。ミラー移行判定部52は、スイッチSWのゲート電圧Vgeを検出し、検出したゲート電圧Vgeに基づいて、ミラー期間に移行したか否かを判定する。ミラー移行判定部52は、例えば、駆動信号INがオフ指令に切り替えられた後、検出したゲート電圧Vgeが一定電圧に維持されていると判定した場合にミラー期間に移行したと判定すればよい。ミラー移行判定部52は、判定結果をタイマ51に通知する。
タイマ51は、ミラー移行判定部52から通知された判定結果に基づいて、ミラー期間に移行されてからの経過時間をカウントし、カウントした経過時間を駆動部50に通知する。
駆動部50は、タイマ51から通知された経過時間に基づいて、高速放電モードから低速放電モードに変更する。詳しくは、駆動部50は、経過時間が判定時間TSとなったタイミングにおいて、高速放電モードから低速放電モードに変更する。判定時間TSは、低速放電モードへの変更タイミングがスイッチSWのミラー期間の途中になるように設定され、例えば実験結果や計算結果に基づいて予め定められた固定値である。つまり、駆動部50は、経過時間が判定時間TSになったことをもってミラー期間の途中であると判定し、低速放電モードに変更する。
なお、本実施形態において、第1,第2放電抵抗体43A,43B、第1,第2放電スイッチ44A,44B及び駆動部50が「変更部」に相当する。また、駆動部50、タイマ51及びミラー移行判定部52が「判定部」に相当する。
図6を用いて、本実施形態の放電処理について説明する。なお、図6(a)~(e)は、先の図3(a)~(e)に対応している。
時刻t1において、駆動信号INがオフ指令に切り替えられ、高速放電モードが開始される。これにより、ゲート電圧Vgeが低下し始める。
その後、時刻t2~t4がミラー期間となる。ミラー期間の途中の時刻t3において、タイマ51によるカウントが開始されてから判定時間TSが経過するため、低速放電モードに変更される。なお、その後、ミラー期間が終了する時刻t4から、ゲート電圧Vgeが再度低下し始める。
以上説明した本実施形態によれば、スイッチSWの個体差に起因したスイッチ特性のばらつきが判定時間TSの設定に及ぼす影響を抑制できる。スイッチ特性には、例えば、閾値電圧Vthやゲート充電電荷量Qgが含まれる。本実施形態によれば、ミラー期間に移行したことを的確に判定でき、ひいてはミラー期間の途中において高速放電モードから低速放電モードへと的確に変更できる。
<第3実施形態>
以下、第3実施形態について、第2実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、低速放電モードへの変更タイミングの判定方法を変更する。
図7に、本実施形態に係る駆動回路Drを示す。なお、図7において、先の図5に示した構成と同一の構成については、便宜上、同一の符号を付している。
駆動回路Drは、ミラー移行判定部52及びタイマ51に代えて、微分回路53及び制御器54を備えている。微分回路53は、スイッチSWのゲート電圧を入力電圧Vinとして検出し、検出した入力電圧Vinの時間微分値を出力電圧Voutとして制御器54に出力する。微分回路53は、例えば図8に示すように、オペアンプ53a、コンデンサ53b、抵抗体53c及び基準電圧源53dを備えるものを用いることができる。図8のVsは、基準電圧源53dの出力電圧(以下、規定電圧)を示す。
駆動信号INがオフ指令に切り替えられた後、ゲート電圧Vgeがミラー電圧VMになるまでは、微分回路53の出力電圧Voutが規定電圧Vsよりも高くなる。その後、ゲート電圧Vgeがミラー電圧VMに維持される期間においては、出力電圧Voutが規定電圧Vsに維持される。
制御器54は、駆動信号INがオフ指令に切り替えられた後、微分回路53の出力電圧Voutが規定電圧Vsになるタイミングをミラー期間に移行したタイミングとして判定する。制御器54は、ミラー期間の移行タイミングからの経過時間をカウントし、カウントした経過時間が判定時間TSとなったタイミングを、高速放電モードから低速放電モードへの変更タイミングとして判定し、判定結果を駆動部50に通知する。駆動部50は、通知されたタイミングにおいて、高速放電モードから低速放電モードに変更する。なお、判定時間TSは、例えば第2実施形態の判定時間TSと同様に設定されればよい。
なお、本実施形態において、第1,第2放電抵抗体43A,43B、第1,第2放電スイッチ44A,44B及び駆動部50が「変更部」に相当する。また、微分回路53及び制御器54が「判定部」に相当する。
図9を用いて、本実施形態の放電処理について説明する。図9(d)は微分回路53の出力電圧Voutの推移を示し、図9(e)は制御器54の判定結果の推移を示し、図9(f)は制御器54によりカウントされた経過時間の推移を示す。図9(a)~(c),(g),(h)は、先の図3(a)~(e)に対応している。
時刻t1よりも前においては、充電スイッチ41がオン状態にされているため、微分回路53の出力電圧Voutが規定電圧Vsに維持される。
時刻t1において、駆動信号INがオフ指令に切り替えられ、高速放電モードが開始される。これにより、ゲート電圧Vgeが低下し始める。この場合、微分回路53の出力電圧Voutは、規定電圧Vsよりも高い値に維持される。
その後、時刻t2~t4がミラー期間となる。ミラー期間になると、ゲート電圧Vgeが一定電圧に維持されるため、微分回路53の出力電圧Voutが規定電圧Vsに維持される。このため、時刻t2において、制御器54によりミラー期間に移行したと判定され、この判定タイミングからの経過時間のカウントが開始される。そして、経過時間が判定時間TSとなる時刻t3において、低速放電モードに変更される。
以上説明本実施形態によれば、第2実施形態と同様の効果を奏することができる。
<第4実施形態>
以下、第4実施形態について、第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、図10に示す駆動回路Drが用いられる。なお、図10において、先の図2に示した構成と同一の構成については、便宜上、同一の符号を付している。
駆動回路Drは、基準電圧生成部60を備えている。基準電圧生成部60は、定電圧電源61、充電スイッチ62、充電抵抗体63及びコンデンサ66を備えている。本実施形態の充電スイッチ62はPチャネルMOSFETである。図10において、Vccは定電圧電源61の出力電圧を示し、Crefはコンデンサ66の静電容量を示す。定電圧電源61には、充電スイッチ62を介してコンデンサ66の第1端が接続されている。コンデンサ66の第2端には、スイッチSWのエミッタが接続されている。
基準電圧生成部60は、第1放電抵抗体64及び第1放電スイッチ65を備えている。本実施形態の第1放電スイッチ65はNチャネルMOSFETである。コンデンサ66の第1端には、第1放電抵抗体64及び第1放電スイッチ65を介して、スイッチSWのエミッタが接続されている。基準電圧生成部60は、コンデンサ66の端子間電圧を基準電圧Vrefとして出力する。
駆動回路Drは、電圧バッファ部70を備えている。電圧バッファ部70は、基準電圧生成部60からの基準電圧Vrefを電圧バッファリングする。本実施形態の電圧バッファ部70は、図11に示すようにオペアンプを備える回路である。
駆動回路Drは、検出用抵抗体71、第2放電抵抗体72及び第2放電スイッチ73を備えている。本実施形態の第2放電スイッチ73はNチャネルMOSFETである。電圧バッファ部70の出力端子には、検出用抵抗体71を介して第2放電抵抗体72の第1端及びスイッチSWのゲートが接続されている。第2放電抵抗体72の第2端には、第2放電スイッチ73を介してスイッチSWのエミッタが接続されている。
本実施形態において、駆動部50が行う充電処理は、充電スイッチ62がオン状態にされ、かつ、第1,第2放電スイッチ65,73がオフ状態にされる処理である。また、本実施形態の放電処理は、充電スイッチ62がオフ状態にされ、かつ、前半において第1放電スイッチ65がオン状態にされ、後半において第2放電スイッチ73がオン状態にされる処理である。第1放電スイッチ65がオン状態にされる期間において、基準電圧Vrefは、定電圧電源61の出力電圧Vccから、第1放電抵抗体64の抵抗値及びコンデンサ66の静電容量Crefにより定まる時定数τで単調減少する。
駆動回路Drは、差電圧検出部74と、制御器75とを備えている。差電圧検出部74は、検出用抵抗体71の端子間電圧ΔVdを検出し、検出した端子間電圧ΔVdを制御器75に通知する。端子間電圧ΔVdは、基準電圧Vrefとゲート電圧Vgeとの差である。
第1放電スイッチ65がオン状態に切り替えられた後、ゲート電圧Vgeがミラー電圧VMになるまでは、電圧バッファ部70によりゲート電圧Vgeが基準電圧Vrefに制御される。このため、差電圧検出部74により検出される端子間電圧ΔVdは0に維持される。その後、ゲート電圧Vgeがミラー電圧VMに維持される期間においては、ゲート電圧Vgeに対する基準電圧Vrefの乖離が時間経過とともに大きくなる。その結果、差電圧検出部74により検出される端子間電圧ΔVdは、時間経過とともに大きくなる。
制御器75は、駆動信号INがオフ指令に切り替えられた後、差電圧検出部74により検出された端子間電圧ΔVdが判定電圧Vαになるタイミングをミラー期間の移行タイミングとして判定する。制御器75は、ミラー期間の移行タイミングからの経過時間をカウントし、カウントした経過時間が判定時間TSとなったタイミングを、第1放電スイッチ65をオフ状態に切り替えるとともに第2放電スイッチ73をオン状態に切り替えるタイミングとして判定する。制御器75は、判定結果を駆動部50に通知する。駆動部50は、通知された移行タイミングにおいて、第1放電スイッチ65をオフ状態に切り替え、第2放電スイッチ73をオン状態に切り替える。なお、判定時間TSは、例えば第2実施形態の判定時間TSと同様に設定されればよい。
また、制御器75は、カウントした経過時間が判定時間TSとなったタイミングにおいて、電圧バッファ部70に対して動作の停止を指示する。これにより、電圧バッファ部70によるゲート電圧の制御が実施されなくなる。
なお、本実施形態において、駆動部50、基準電圧生成部60及び電圧バッファ部70が「変更部」に相当する。また、差電圧検出部74及び制御器75が「判定部」に相当する。
図12を用いて、本実施形態の放電処理について説明する。図12(a)はスイッチSWのゲート電圧Vge及び基準電圧Vrefの推移を示し、図12(b)はスイッチSWのゲートの放電電流Igの推移を示し、図12(c)は駆動信号INの推移を示す。図12(d)は差電圧検出部74により検出された端子間電圧ΔVdの推移を示し、図12(e)は制御器75の判定結果の推移を示し、図12(f)は制御器75によりカウントされた経過時間の推移を示す。図12(g),(h),(i)は充電スイッチ62,第1,第2放電スイッチ65,73の駆動状態の推移を示す。
時刻t1よりも前においては、駆動信号INがオン指令とされ、充電スイッチ62がオン状態にされてコンデンサ66が満充電状態となっている。このため、「Vref=Vge=Vcc」になっている。
時刻t1において駆動信号INがオフ指令に切り替えられるため、充電スイッチ62及び第2放電スイッチ73がオフ状態にされ、第1放電スイッチ65がオン状態にされる。これにより、基準電圧Vrefが上記時定数τで下降を開始する。なお、時刻t1以降における基準電圧Vrefの低下速度は、一定速度になるとは限らない。しかし、図12(a)には、便宜上、低下速度が一定速度となる基準電圧Vrefの推移を示している。
基準電圧Vrefは電圧バッファ部70に入力され、電圧バッファ部70の出力電圧が基準電圧Vrefと同等の電圧になる。このため、基準電圧Vrefの低下に伴いゲート電圧Vgeが低下する。ここで、ゲート電圧Vgeが低下し始める時刻t1から、ゲート電圧Vgeがミラー電圧VMになる時刻t2までの期間において、スイッチSWのゲートの放電電流Ig1は、下式(eq1)で表される。下式(eq1)において、CgeはスイッチSWの帰還容量を示す。
その後、時刻t2~t5がミラー期間となる。ミラー期間に移行した後は、帰還容量Cgeからの放電によりゲート電圧Vgeが一定に維持されるのに対し、基準電圧Vrefは減少し続ける。その結果、差電圧検出部74により検出される端子間電圧ΔVdが時間経過とともに大きくなる。ここで、この場合における放電電流Ig2は、下式(eq2)で表される。下式(eq2)において、Rdは検出用抵抗体71の抵抗値を示す。
上式(eq2)は、時間経過とともに放電電流Ig2が増加することを示している。以上から、ゲートからの放電電流が大きくなったことを検出することにより、ミラー期間が開始されたことを判定できる。ここで、ミラー期間に移行したことを検出するためには、「Ig2>Ig1」に設定される必要がある。
時刻t3において、差電圧検出部74により検出された端子間電圧ΔVdが判定電圧Vαになったと判定される。このため、制御器75による経過時間のカウントが開始される。そして、経過時間が判定時間TSとなる時刻t4において、電圧バッファ部70の動作が停止されるとともに、第1放電スイッチ65がオフ状態に切り替えられ、第2放電スイッチ73がオン状態に切り替えられる。その結果、スイッチSWのゲート電荷の放電速度が低下する。
以上説明した本実施形態によれば、第2実施形態と同様に、スイッチSWの個体差に起因したスイッチ特性のばらつきが判定時間TSの設定に及ぼす影響を抑制することができる。
<第4実施形態の変形例>
・制御器75は、第1放電スイッチ65をオフ状態に切り替えるとともに第2放電スイッチ73をオン状態に切り替えるタイミングを、経過時間に代えて、図13に示すように、差電圧検出部74により検出された端子間電圧ΔVdに基づいて判定してもよい。ここで、図13の説明では、判定電圧Vαを第1判定電圧Vαと称すこととする。
図13において、Vβは第2判定電圧Vβ(>Vα)を示す。制御器75は、時刻t3の後、検出された端子間電圧ΔVdが第2判定電圧Vβになったタイミングt4を、第1放電スイッチ65をオフ状態に切り替えるとともに第2放電スイッチ73をオン状態に切り替えるタイミングとして判定する。なお、第2判定電圧Vβは、ミラー期間の途中タイミングであることを判定できるように設定され、例えば実験結果や計算結果に基づいて予め設定されていればよい。
・電圧バッファ部は、図14に示すものであってもよい。図14に示す電圧バッファ部76は、定電圧電源76aと、NPN型バイポーラトランジスタの第1スイッチ76bと、PNP型バイポーラトランジスタの第2スイッチ76cとを備えている。電圧バッファ部76の入力端子に接続される第1,第2スイッチ76b,76cのベースには、基準電圧Vrefが印加される。第1,第2スイッチ76b,76cそれぞれのエミッタに接続される出力端子には、検出用抵抗体71の第1端が接続されている。
充電処理が行われる期間のうち基準電圧Vrefが単調増加する期間においては、電圧バッファ部76の出力電圧Voutは、第1スイッチ76bのベース及びエミッタ間電圧をVf1とする場合、「Vout=Vref-Vf1」となる。つまり、基準電圧Vrefが単調増加する期間においては、基準電圧Vrefに対してやや遅れを伴って出力電圧Voutが増加する。
一方、放電処理が行われて基準電圧Vrefが単調減少する期間のうち、ゲート電圧Vgeがミラー電圧VMになるまでの期間においては、電圧バッファ部76の出力電圧Voutは、第2スイッチ76cのベース及びエミッタ間電圧をVf2とする場合、「Vout=Vref+Vf2」となる。つまり、基準電圧Vrefが単調減少する期間においては、基準電圧Vrefに対してやや遅れを伴って出力電圧Voutが減少する。
<第5実施形態>
以下、第5実施形態について、第4実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、図15に示すように、駆動回路Drの構成が変更されている。なお、図15において、先の図10に示した構成と同一の構成については、便宜上、同一の符号を付している。
駆動回路Drは、基準電圧生成部80を備えている。基準電圧生成部80は、定電圧電源81、第1定電流電源82、充電スイッチ83、第1放電スイッチ84、第2定電流電源85及びコンデンサ86を備えている。充電スイッチ83及び第1放電スイッチ84は、駆動部50により駆動される。第1定電流電源82は、定電圧電源81から給電されて第1基準電流Iref1を出力する。第1定電流電源82には、充電スイッチ83を介してコンデンサ86の第1端が接続されている。コンデンサ86の第2端には、スイッチSWのエミッタが接続されている。基準電圧生成部80は、コンデンサ86の端子間電圧を基準電圧Vrefとして出力する。
コンデンサ86の第2端には、第1放電スイッチ84及び第2定電流電源85を介してスイッチSWのエミッタが接続されている。第2定電流電源85は、第1放電スイッチ84がオン状態にされる場合、コンデンサ86からの放電電流を第2基準電流Iref2とするための構成である。
駆動回路Drは、電圧バッファ部91を備えている。本実施形態の電圧バッファ部91は、オペアンプを備える回路であり、基準電圧生成部80からの基準電圧Vrefを電圧バッファリングする。駆動回路Drは、さらに、制限抵抗体92、コンパレータ93、基準電源94、第1制御スイッチ95及び第2制御スイッチ96を備えている。本実施形態の各制御スイッチ95,96はPNPトランジスタである。電圧バッファ部91、制限抵抗体92、コンパレータ93及び基準電源94を備える構成によれば、電圧バッファ部91の出力電流の最大値を電流制限値Ilimで制限しつつ、基準電圧Vrefを電圧バッファリングする機能を実現できる。
電圧バッファ部91の非反転入力端子には、コンデンサ86の第1端が接続されている。電圧バッファ部91の出力端子には、制限抵抗体92の第1端が接続されている。制限抵抗体92の第2端には、電圧バッファ部91の反転入力端子と、基準電源94の負極端子とが接続されている。基準電源94の正極端子には、コンパレータ93の非反転入力端子が接続されている。コンパレータ93の反転入力端子には、制限抵抗体92の第1端が接続されている。制限抵抗体92、コンパレータ93、基準電源94及び第1制御スイッチ95は、ミラー期間中における基準電圧Vrefを、ミラー電圧VMから基準電源94の出力電圧(以下、オフセット値Vh)を差し引いた値に維持するための構成である。
コンパレータ93の出力端子には、第1制御スイッチ95及び第2制御スイッチ96それぞれのベースが接続されている。第1制御スイッチ95及び第2制御スイッチ96それぞれのエミッタには、制限抵抗体92の第2端が接続されている。第1制御スイッチ95のコレクタには、コンデンサ86の第1端が接続されている。第2制御スイッチ96は、第1制御スイッチ95に流れる電流に比例した電流を後述する検出用抵抗体110に供給するための構成である。
駆動回路Drは、放電抵抗体100、第2放電スイッチ101及び検出用抵抗体110を備えている。放電抵抗体100の第1端には、制限抵抗体92の第2端と、スイッチSWのゲートとが接続されている。放電抵抗体100の第2端には、第2放電スイッチ101を介してスイッチSWのエミッタが接続されている。本実施形態の第2放電スイッチ101はNチャネルMOSFETである。第2制御スイッチ96のコレクタには、検出用抵抗体110の第1端が接続され、検出用抵抗体110の第2端には、スイッチSWのエミッタが接続されている。
本実施形態において、充電処理は、充電スイッチ83がオン状態にされ、かつ、第1,第2放電スイッチ84,101がオフ状態にされる処理である。また、本実施形態の放電処理は、充電スイッチ83がオフ状態にされつつ、前半において第1放電スイッチ84がオン状態にされ、後半において第2放電スイッチ101がオン状態にされる処理である。第1放電スイッチ84がオン状態にされる期間において、基準電圧Vrefは、定電圧電源81の出力電圧Vccから一定速度(以下、放電側スルーレートSRD)で低下する。放電側スルーレートSRDは、第2定電流電源85の第2基準電流Iref2及びコンデンサ86の静電容量Crefにより定まる。
駆動回路Drは、判定器111及びタイマ112を備えている。判定器111は、検出用抵抗体110の端子間電圧を検出し、検出した端子間電圧に基づいて、カウント開始タイミングをタイマ112に通知する。タイマ112は、通知された開始タイミングからの経過時間をカウントし、カウントした経過時間が判定時間TSになったタイミングにおいて、第2放電スイッチ101をオフ状態に切り替えるとともに、イネーブル信号によって電圧バッファ部91に対して動作の停止を指示する。
第1放電スイッチ84がオン状態に切り替えられると、スイッチSWのゲート電圧Vgeは、定電圧電源81の出力電圧Vccから放電側スルーレートSRDで低下し始める。その後、ゲート電圧Vgeがミラー電圧VMになるまでは、電圧バッファ部91によりゲート電圧Vgeが基準電圧Vrefに制御される。この場合、第1制御スイッチ95及び第2制御スイッチ96がオフ状態にされ、検出用抵抗体110に電流は流れない。このため、判定器111により検出される検出用抵抗体110の端子間電圧は0に維持される。
その後、ゲート電圧Vgeがミラー電圧VMに維持される期間においては、制限抵抗体92、コンパレータ93、基準電源94及び第1制御スイッチ95により、基準電圧Vrefが、ミラー電圧VMからオフセット値Vhを差し引いた値に維持されるように、第1制御スイッチ95を介してコンデンサ86に電流が流れる。この際、第1制御スイッチ95に流れる電流に比例した電流が第2制御スイッチ96に流れる。その結果、判定器111により検出される検出用抵抗体110の端子間電圧が0よりも大きくなる。このため、この端子間電圧に基づいて、ミラー期間に移行したか否かを判定することができる。具体的には、判定器111は、検出した端子間電圧が0から上昇して所定電圧(>0)になったタイミングを、ミラー期間に移行したタイミングとして判定する。
なお、本実施形態において、駆動部50、基準電圧生成部80及び電圧バッファ部91が「変更部」に相当し、制限抵抗体92、コンパレータ93、基準電源94及び第1制御スイッチ95が「オフセット部」に相当する。また、判定器111及びタイマ112が「判定部」に相当する。
図16を用いて、本実施形態の放電処理について説明する。図16(a)~(c)は、先の図12(a)~(c)に対応している。図16(d)は判定器111の判定結果の推移を示し、図16(e)はタイマ112によりカウントされた経過時間の推移を示す。図16(f),(g),(h)は充電スイッチ83,第1,第2放電スイッチ84,101の駆動状態の推移を示す。
時刻t1よりも前においては、充電スイッチ83がオン状態にされ、コンデンサ86が満充電状態となっている。このため、「Vref=Vge=Vcc」になっている。
時刻t1において駆動信号INがオフ指令に切り替えられるため、充電スイッチ83及び第2放電スイッチ101がオフ状態にされ、第1放電スイッチ84がオン状態にされる。これにより、基準電圧Vrefが一定の放電側スルーレートSRDで下降し始める。
基準電圧Vrefは電圧バッファ部91に入力され、電圧バッファ部91の出力電圧が基準電圧Vrefと同等の電圧になる。このため、基準電圧Vrefの低下に伴いゲート電圧Vgeも放電側スルーレートSRDで低下する。ここで、ゲート電圧Vgeが低下し始める時刻t1から、ゲート電圧Vgeがミラー電圧VMになる時刻t2までの期間において、スイッチSWのゲートの放電電流Ig1は、下式(eq3)で表される。帰還容量Cge、静電容量Cref及び第1基準電流Iref1が一定値であるため、放電電流Ig1は定電流となる。
その後、時刻t2~t4がミラー期間となる。ミラー期間に移行した後は、帰還容量Cgeからの放電によりゲート電圧Vgeが一定に維持されるのに対し、基準電圧Vrefは「VM-Vh」に維持される。この場合、第2制御スイッチ96を介して検出用抵抗体110に電流が流れるため、判定器111は、検出した端子間電圧が所定電圧になったと判定し、ミラー期間に移行したと判定する。判定器111は、判定結果をタイマ112に通知する。ミラー期間における放電電流Ig2は、下式(eq4)で表される。下式(eq4)において、Rlimは制限抵抗体92の抵抗値を示す。抵抗値Rlim及びオフセット値Vhが一定値であるため、放電電流Ig2は定電流となる。ここで、ミラー期間に移行したことを検出するためには、「Ig2>Ig1」に設定される必要がある。
タイマ112によってカウントされた経過時間が判定時間TSになる時刻t3において、駆動部50により第1放電スイッチ84がオフ状態に切り替えられ、タイマ112により第2放電スイッチ101がオン状態に切り替えられる。また、タイマ112により、電圧バッファ部91の動作が停止される。
なお、ミラー期間Δtは、下式(eq5)で表される。下式(eq5)において、VHは平滑コンデンサ22の端子間電圧を示す。このため、判定時間TSは、下式(eq5)で表されるミラー期間Δtよりも短い期間に設定される。この場合、判定時間TSは、固定値であってもよいし、平滑コンデンサ22の端子間電圧VHを検出する電圧センサの検出値に基づいて可変とされてもよい。この場合、検出した端子間電圧VHが高いほど、判定時間TSを長くしてもよい。
以上説明した本実施形態によれば、第2実施形態と同様に、スイッチSWの個体差に起因したスイッチ特性のばらつきが判定時間TSの設定に及ぼす影響を抑制することができる。
また、本実施形態では、ミラー期間中において基準電圧Vrefを「VM-Vh」に維持するために第1制御スイッチ95を介してコンデンサ86に供給される電流の相関値(つまり、検出用抵抗体110の端子間電圧)が判定器111により検出される。そして、その検出値に基づいてミラー期間に移行したことが判定される。この構成によれば、基準電圧Vrefを「VM-Vh」に維持するために供給される電流を利用して、ミラー期間に移行したことを判定できる。このため、例えば、駆動回路Drの部品数の増加を抑制することができる。
<その他の実施形態>
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・第5実施形態の図15に示す駆動回路Drにおいて、第2制御スイッチ96及び検出用抵抗体110が設けられていなくてもよい。この場合、判定器111は、例えば、第2制御スイッチ96のコレクタ及びエミッタ間電圧を検出し、その検出値に基づいてミラー期間に移行したか否かを判定すればよい。
・第5実施形態の図15に示す駆動回路Drにおいて、放電抵抗体100及び第2放電スイッチ101が設けられていなくてもよい。この場合、オフセット値Vhを可変とする基準電源94を採用し、先の図16の時刻t3において、タイマ112は、時刻t3の前よりもオフセット値Vhを低下させるように基準電圧Vrefを制御してもよい。
・第5実施形態の図15に示す駆動回路Drにおいて、電圧バッファ部91、制限抵抗体92、コンパレータ93、基準電源94及び第1制御スイッチ95を備える構成に代えて、この構成と同様の機能を有する他の構成が設けられていてもよい。
・スイッチングデバイス部を構成するスイッチとしては、IGBTに限らず、例えばボディダイオードを内蔵するNチャネルMOSFETであってもよい。
・スイッチを備える電力変換器としては、インバータに限らず、例えば、入力電圧を変圧して出力するDCDCコンバータであってもよい。具体的には、DCDCコンバータは、入力電圧を降圧して出力する降圧機能及び入力電圧を昇圧して出力する機能のうち、少なくとも一方を備えている。
・本開示に記載の制御部及びその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。あるいは、本開示に記載の制御部及びその手法は、一つ以上の専用ハードウェア論理回路によってプロセッサを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。もしくは、本開示に記載の制御部及びその手法は、一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリと一つ以上のハードウェア論理回路によって構成されたプロセッサとの組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていてもよい。