JP7285112B2 - 造形用粉末、この粉末の製造方法及び造形品の製造方法 - Google Patents
造形用粉末、この粉末の製造方法及び造形品の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7285112B2 JP7285112B2 JP2019065777A JP2019065777A JP7285112B2 JP 7285112 B2 JP7285112 B2 JP 7285112B2 JP 2019065777 A JP2019065777 A JP 2019065777A JP 2019065777 A JP2019065777 A JP 2019065777A JP 7285112 B2 JP7285112 B2 JP 7285112B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- powder
- molding
- pulverized
- particle size
- modeling
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P10/00—Technologies related to metal processing
- Y02P10/25—Process efficiency
Landscapes
- Powder Metallurgy (AREA)
- Manufacture Of Alloys Or Alloy Compounds (AREA)
- Manufacture Of Metal Powder And Suspensions Thereof (AREA)
- Body Structure For Vehicles (AREA)
Description
後者は粉末をAr等の気流によってノズルまで空送し、ベースプレートに落下させると同時にレーザーを照射して溶融、積層するものである。
このように粉末の供給方法が異なっても、共通して求められるのは粉末の流動性が良いことであり、そのためにアトマイズ法で製造した球状粉を用いるのが業界の常識となっている。
Y=D50×ρ×S
(上記数式において、D50は上記粉末の累積50体積%粒子径であり、ρは上記粉末の
真密度であり、Sは上記粉末の比表面積である。)」が提案されている。
そして、この粉末は、好ましくは、水アトマイズ法、ガスアトマイズ法及びディスクアトマイズ法等によって製造され、積層造形法、溶射法、肉盛り法、レーザーコーティング法等の粉末として用いられるが、この粉末から得られた造形物は、高強度であり、また、この粉末から得られた被覆層は、耐摩耗性に優れるとされている。
しかし、前記特許文献1には、アトマイズ法で作製した粉末を原料粉に使用することについて記載されているものの、原料粉の一部として、粉砕法で作製した粉末を用いること、セラミックスとFeの複合粉末等を用いることについての具体的な開示はない。
そして、この粉末の具体例としては、ガスアトマイズ法で製造されたステンレス系粉末(SUS316L)が挙げられており、粒度制御により流動性が改善されるため、これまでよりも均質でムラのない材料の供給が可能とされ、その結果、粉末積層造形における造形精度を高めることが可能であり、また、造形精度を維持したままより高速での造形が可能となるとされている。
しかし、原料粉の一部として、粉砕法で作製したセラミックスとFeの複合粉末等を用いることについての教示はない。
しかし、本体下の粉末は粒度分布の幅が広く、粒径が数μm程度の微細なものから150μmを越える粗粉まで含まれている。これだけの粒度幅があると均一速度での溶融ができないばかりでなく、微粉の摩擦抵抗によって粉末全体の流動性が損なわれるので、装置に供給できないという致命的な問題を生じる。
これを防ぐために振動篩や気流分級等の方法で上カット、下カットして粒度分布の幅を適正な範囲に狭めることが行われるが、それによって製品の収率が大きく低下して2~3割程度しか製品とならないため、原価が大幅に高くなるという問題がある。
(1)セラミックスとFeからなる複合粉末の粉砕粉と、ステンレス系粉末との混合粉末からなることを特徴とする造形用粉末。
一般に粉末は微粉になるほど流動性が悪化するので、カット粒径は少なくとも15μm、好ましくは20μm、より好ましくは25μmである。流動性のみを考慮するとカット粒径を更に大きくする方が良いが、あまり大きくすると収率か低下してコスト高となるので、微粉カット粒径は25μmに留めるのが好ましい。なお粗粉については150μm以上の粒径では粗すぎて溶融に時間がかかり微粉との溶融時間に差が生じて均一溶融ができなくなり、良好な造形品を得ることができなくなる。よって粒径の上限は150μmとする。
したがって上述したTiB2/Fe複合粉末、VC/Fe複合粉末、FeV粉末の粉砕粉の粒径は、15~150μm、好ましくは、20~90μm、より好ましくは、25~75μmとする。またこのように微粉をカットすることにより、粒子径が45μmを超える粒子の積算質量は50質量%以上となり平均粒径が粗くなるため、粉末の流動性改善にも効果的である。
一方、少なくするほどSUS316Lの本来の性状は保たれるが、少なすぎると造形品の硬度の上昇がわずかで効果が不十分となるため、適正な添加割合が存在する。
その割合は、好ましくは5~20質量%、より好ましくは5~10質量%の範囲であり、この範囲であれば造形品の硬度はマルエージング鋼並みの高水準となり、それに伴い耐摩耗性の大幅な向上が期待できる。
具体的には、例えば、図3にも示されるように、TiB2がステンレス(主体はFe)の結晶粒界に分布している組織が観察される。
一方、FeV添加の場合は溶融時に硬度が高いVが材料中に均一に分散し、全体的に硬度の高いV合金となって造形品の硬度が増加すると考えられる。
TiB2/Fe複合粉末の粉砕粉を分級して粒度を25~75μmとし、混合粉末に占めるTiB2の含有割合が10質量%になるように市販されているSUS316Lアトマイズ粉と混合し造形用粉末を作製した。
表1にその結果を示すが、この造形用粉末では測定値は9秒となったが、これはSUS316Lアトマイズ粉単独(後記比較例1参照)の場合の流動度8秒とほぼ同等の時間であり、3Dプリンター用あるいは肉盛加工用粉末としては全く問題のない良好な流動性である。
すなわち、TiB2/Fe複合粉末の粉砕粉をSUS316Lへ添加して造形することにより、時効処理することなしにマルエージング鋼並みの硬度を有するSUS316Lとすることができた。
TiB2/Fe複合粉末の粉砕粉をSUS316Lへ添加した造形用粉末を用いて造形することによる大幅な硬度上昇の原理は必ずしも解明されていないが、Feマトリックス中におけるこのようなTiB2結晶の分布が寄与しているものと考えられる。
FeV粉砕粉を分級して粒度を25~75μmとし、混合粉末に占めるV含有割合が10質量%になるように市販されているSUS316Lアトマイズ粉と混合し、造形用粉末を作製した後、流動度を測定したところ、表1に示すように、10秒となり、SUS316Lアトマイズ粉単独の場合の流動度8秒とほぼ同等の流動性となった。
この単層ビードの断面試験片を採取して樹脂埋めし、表面を研磨後に上部から底部へ0.2mmごとにビッカース硬度を測定したところ300~310Hvとなり、比較例に示すSUS316L単独の場合の硬度の約2倍となった( 表1参照)。
VC粉砕粉を分級して粒度を25~75μmとし、混合粉末に占めるVC含有割合が10質量%になるように市販されているSUS316Lアトマイズ粉と混合した造形用粉末について、実施例1、実施例2と同様の方法でDED法による単層ビードを造形してその断面硬度を測定したところ、300~320Hvとなり、比較例に示すSUS316L単独の場合の硬度の約2倍となった( 表1参照)。
粒度が15~53μmのSUS316Lアトマイズ粉を、実施例1~実施例3と同様の方法で、流動度を測定するとともに、DED法による単層ビードを造形してその断面硬度を測定したところ、表1に示すように、流動度は8秒であったが、断面硬度は、160~170Hvであった。
また粉砕粉はアトマイズ粉と比べて安価なため、混合粉の原価も低下して価格が安くなるため、これまで3Dプリンターの普及を妨げていた原因の一つである粉末価格の問題が緩和されるため、大幅な需要増も期待できる。
Claims (7)
- TiB 2 およびVCの一方または両方とFeからなる複合粉末の粉砕粉と、ステンレス系粉末との混合粉末からなり、前記粉砕粉の粒度が15μm以上、150μm以下であることを特徴とする造形用粉末。
- FeとVの合金であるFeVの粉砕粉と、ステンレス系粉末との混合粉末からなり、前記粉砕粉の粒度が15μm以上、150μm以下であることを特徴とする造形用粉末。
- 造形用粉末に占めるセラミックスの含有割合は、30質量%以下である請求項1に記載の造形用粉末。
- 造形用粉末に占めるVの含有割合は、30質量%以下である請求項2に記載の造形用粉末。
- ステンレス系粉末が、SUS304、SUS316、SUS316Lの一種または二種以上の粉末であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の造形用粉末。
- 前記粉砕粉を、予め分級して15~150μmの粒度範囲に調整した後、ステンレス系粉末と混合することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の造形用粉末の製造方法。
- 請求項1乃至5のいずれかに記載の造形用粉末を加熱溶融し、積層造形や肉盛加工を行うことにより、造形品の最大ビッカース硬度を250Hv以上とすることを特徴とする造形品の製造方法。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019065777A JP7285112B2 (ja) | 2019-03-29 | 2019-03-29 | 造形用粉末、この粉末の製造方法及び造形品の製造方法 |
JP2023001300A JP7404567B2 (ja) | 2019-03-29 | 2023-01-06 | 積層造形用粉砕粉 |
CN202321467247.5U CN220377520U (zh) | 2019-03-29 | 2023-06-09 | 室内设置用小房间的骨架部件及高气压舱室 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019065777A JP7285112B2 (ja) | 2019-03-29 | 2019-03-29 | 造形用粉末、この粉末の製造方法及び造形品の製造方法 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2023001300A Division JP7404567B2 (ja) | 2019-03-29 | 2023-01-06 | 積層造形用粉砕粉 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020164916A JP2020164916A (ja) | 2020-10-08 |
JP7285112B2 true JP7285112B2 (ja) | 2023-06-01 |
Family
ID=72716742
Family Applications (2)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019065777A Active JP7285112B2 (ja) | 2019-03-29 | 2019-03-29 | 造形用粉末、この粉末の製造方法及び造形品の製造方法 |
JP2023001300A Active JP7404567B2 (ja) | 2019-03-29 | 2023-01-06 | 積層造形用粉砕粉 |
Family Applications After (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2023001300A Active JP7404567B2 (ja) | 2019-03-29 | 2023-01-06 | 積層造形用粉砕粉 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (2) | JP7285112B2 (ja) |
CN (1) | CN220377520U (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114908865B (zh) * | 2021-02-09 | 2024-06-11 | 小智研发股份有限公司 | 一种建筑用组件 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1991009980A1 (en) | 1989-12-27 | 1991-07-11 | Toshiba Kikai Kabushiki Kaisha | Production of anticorrosive and antiwearing alloy |
JP2017088972A (ja) | 2015-11-13 | 2017-05-25 | 新日本電工株式会社 | ホウ化チタン含有粉末及びその製造方法並びに焼結金属の製造方法 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0551688A (ja) * | 1991-08-21 | 1993-03-02 | Kawasaki Steel Corp | 高密度ステンレス鋼焼結体の製造方法 |
JP3314505B2 (ja) * | 1993-12-27 | 2002-08-12 | 株式会社豊田中央研究所 | 高剛性鉄基合金およびその製造方法 |
-
2019
- 2019-03-29 JP JP2019065777A patent/JP7285112B2/ja active Active
-
2023
- 2023-01-06 JP JP2023001300A patent/JP7404567B2/ja active Active
- 2023-06-09 CN CN202321467247.5U patent/CN220377520U/zh active Active
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1991009980A1 (en) | 1989-12-27 | 1991-07-11 | Toshiba Kikai Kabushiki Kaisha | Production of anticorrosive and antiwearing alloy |
JP2017088972A (ja) | 2015-11-13 | 2017-05-25 | 新日本電工株式会社 | ホウ化チタン含有粉末及びその製造方法並びに焼結金属の製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2020164916A (ja) | 2020-10-08 |
CN220377520U (zh) | 2024-01-23 |
JP7404567B2 (ja) | 2023-12-25 |
JP2023037644A (ja) | 2023-03-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR102048062B1 (ko) | 티탄계 분말 및 그 용제품, 소결품 | |
JP2020514560A (ja) | 高炭素コバルト系合金 | |
WO2019230806A1 (ja) | 3dプリンタ用金属粉、造形物、および造形物の製造方法 | |
CA3054729A1 (en) | Titanium alloys for additive manufacturing | |
JP7404567B2 (ja) | 積層造形用粉砕粉 | |
GB2563333A (en) | Manufacture of metal articles | |
JP7401242B2 (ja) | 粉末材料 | |
CN115029587A (zh) | 一种增材制造氧化物弥散强化镍基高温合金及其制备方法 | |
US20060110626A1 (en) | Carbon containing sputter target alloy compositions | |
US10858295B2 (en) | Composite particles, composite powder, method for manufacturing composite particles, and method for manufacturing composite member | |
JP6915700B2 (ja) | 粉末材料、付加製造用粉末材料、および粉末材料の製造方法 | |
WO2020110498A1 (ja) | 積層造形用粉末、積層造形体および積層造形体の製造方法 | |
KR20220099107A (ko) | 3차원 물체를 제조하기 위한 구형 분말 | |
TWI512126B (zh) | A sputtering target and a method for producing the same, and a film produced by using the same | |
CN118302264A (zh) | 含氧化物纳米粒子的增材制造用合金粉末材料和增材制造体 | |
KR20160071619A (ko) | 철계 초내열 합금의 제조방법 | |
JP2018145467A (ja) | チタン系粉、チタン系粉を溶解して得られたチタン系溶製品及びチタン系粉を焼結して得られたチタン系焼結品 | |
JP2022122462A (ja) | カーボン固着炭素鋼粉末 | |
JP2021123750A (ja) | Cr−Ni系合金部材およびその製造方法 | |
JP2023131661A (ja) | ホウ化チタン分散強化鋼、ホウ化チタン分散強化鋼の製造方法、及びホウ化チタン分散用の原料粉末 | |
US20230064672A1 (en) | Isotropic, crack-free steel design using an additive manufacturing method | |
WO2022054803A1 (ja) | Ni基合金粉末およびこのNi基合金粉末を用いた積層造形品の製造方法 | |
JP7494602B2 (ja) | 造形用金属粉末およびその製造方法 | |
WO2021054014A1 (ja) | 粉末材料、積層造形物、および粉末材料の製造方法 | |
WO2022210134A1 (ja) | 積層造形用粉末材料および該粉末材料を用いた造形物の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20211227 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20220107 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20220105 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20221118 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20221122 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20230106 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20230509 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20230522 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7285112 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |