JP2018145467A - チタン系粉、チタン系粉を溶解して得られたチタン系溶製品及びチタン系粉を焼結して得られたチタン系焼結品 - Google Patents

チタン系粉、チタン系粉を溶解して得られたチタン系溶製品及びチタン系粉を焼結して得られたチタン系焼結品 Download PDF

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Abstract

【課題】チタン系粉末を3Dプリンタ(POWDER BED方式)にて使用するにあたり、回収された未溶融部チタン系粉の再利用率が優れたチタン系粉の提供。【解決手段】チタン系粉は球形チタン系粉と非球形チタン系粉を含有し、平均円形度を0.83〜0.87、平均粒径を63〜106μmとし、熱伝導率が0.42〜0.62W/m・Kであり、球形チタン系粉の円相当径Dsと非球形チタン系粉の円相当径の直径Diの比Ds/Diが0.7〜1.4であり、電子ビーム溶解の積層造形装置にて使用する際に未溶融部分の粉末の過剰な焼き付きを防ぐことができ、回収率を向上できるチタン系粉。【選択図】なし

Description

本発明は、3Dプリンタ(Additive Manufacturing Technology(付加製造技術=積層造形技術))に使用される原料粉として適したチタン系粉に関し、さらに詳しくは、チタン系粉の平均円形度と平均粒径および熱伝導率を制御することでチタン系粉の焼結性を制御し、使用後の未溶融チタン系粉のリサイクル粉の回収率を向上させることができるチタン系粉に関するものである。また一般的な粒度分布幅の広い粉末は、粒度偏析(粒状体が斜面上を転がる際の振動で、細粒が粗粒の間隙をすり抜けて下層へ,粗粒が上層へ浮上する分離現象=パーコレーション)を起こしやすく、流動性が低下するが、本発明のチタン系粉は、円形度と粒径比の制御で、これを抑制できる。
チタン及びチタン合金は、耐食性、延性及び強度等に優れた性質を有するため、航空機及びゴルフクラブなどの原料として広く用いられている。また、これらは、生体に対する親和性を有するため、歯科用途及び整形外科用途などの医療用途への応用も盛んにおこなわれている。
チタン及びチタン合金は幅広い用途を有するため、その加工技術もさまざまである。例えば、切削加工やプレス加工などが用いられている。特に近年では、医療用途のための加工技術として、個々に形状や仕様が異なる製品や部品をオンデマンドで製造する方法への要求が高まっている。
今日、所望の形状をオンデマンドで再現するための技術として、原料を付着することにより三次元の形状を作成する方法(3Dプリンタ(付加製造技術))が着目され、主に高分子を原料とする積層造形加工装置が普及しつつある。また、イットリア安定化ジルコニア、純銅及びハイドロキシアパタイト(非特許文献1)、Ti−6Al−4V(64チタン)(非特許文献2)等の高分子以外の原料とする付加製造の試みも行われている。
3Dプリンタの方式の一つにPOWDER BED方式(粉末床溶融結合(powder bed fusion))がある。POWDER BED方式とは、粉末を敷いた領域を熱によって選択的に溶融結合させる方式である。粉末材料の薄層を加熱する、加熱用エネルギービームの熱源としては、電子ビーム等が用いられる。POWDER BED(金属粉末床)方式の電子ビーム積層造形工程は、通常、次のシーケンシャルな4工程((1)〜(4))の繰り返し操作からなる。
(1)材料供給(粉末散布)と薄層の形成:金属粉を充填したホッパーから切り出された粉末をリコーター(またはレーキ:熊手)と呼ばれる棒で、粉末材料の薄層を形成する昇降台の最表層に金属粉末を敷き詰める。さらに、この粉末床の上面をリコーターで平坦に馴らし、1層分(50〜100μm程度の厚さ)の金属粉末床(パウダー・ベッド)を形成する。金属粉末床の形成に必要な材料供給を安定して行うためには、使用される金属粉末はスムーズに流れる(流動性が高い)必要がある。
(2)予備加熱による焼結:(1)で形成した金属粉末床に、弱い電子ビームを照射して使用した金属粉末の融点(Tm [K])の0.5 〜 0.8倍 の温度域(一般的には600℃〜1100℃)で予備加熱し、焼結体を形成する。
(3)溶融・固化(凝固):(2)の予備加熱で形成された焼結体の所定箇所(目的の造形部)へ強い電子ビームを選択的に照射し、照射した個所の金属粉末を溶融する。電子ビームの照射を中止し、溶融した個所を冷却し固化する。
(4)粉末床の引き下げ:(3)の操作終了後、続いて、粉末床全体を昇降台で一定のピッチ量(50〜100μm)を引き下げる。
その後、(1)〜(4)の反復で、選択的に溶融・凝固した層を繰り返し積層させることで三次元形状造形体(立体造形物)が完成する。設計部品の3DモデルのCADデータからスライス・データを作製し、そのスライス・データに従って、電子ビームを走査すれば、設計通りの部品が製造できる。
溶融造形工程が完了後、室温まで冷却した造形品は、原料粉を噴霧メディアとして含む不活性ガス(アルゴンガスなど)を吹き付けて(ブラスト処理)、未溶融部や焼結部の付着粒子が解砕され、また造形体に付着いた未溶融物が剥離され、最終製品となる。
桐原聡秀,"ナノ微粒子スラリー光造形法を用いた金属ならびにセラミックス構造体の作成",Abstracts of Autumn Meeting of the Japanese Society of Powder and Powder Metallurgy,2013,p.105 安達充,外2名,"電子ビームを用いた3D金属積層造型法の特徴とその可能性",Abstracts of Autumn Meeting of the Japanese Society of Powder and Powder Metallurgy,2013,p.104 Vojislav Petrovic,Ruben Ninerola,Powder recyclability in electron beam melting for aeronautical use,Aircraft Engineering and Aerospace Technology :An International Journal,Vol87・Number2・2015・147−155
通常のチタン又はチタン合金の球状粉末は価格が高く、上記のブラスト処理で回収された粒子を安定してリサイクルすることができれば、コスト低下につながり好ましい。
非特許文献3には、45〜110μmの球状チタン合金粉を原料として使用したPOWDER BED方式の積層造形加工において、回収した粉を篩別することで、原料として繰り返し使用できることを示している。また、非特許文献3には、剥離した粉末の95〜98%が再利用できることが示されている。しかしながら、リサイクル性の更なる改善が求められている。
本発明は上記のような事情に鑑みなされたものであって、本発明が解決する課題は、POWDER BED方式の付加製造において、回収された未溶融部チタン系粉の再利用率が優れたチタン系粉を提供すること、並びに、このチタン系粉を溶解又は焼成して得られた溶製品及び焼成品を提供することにある。
本発明者らは前記課題を解決するために鋭意検討を進めた結果、平均円形度、粒径を特定の範囲に制御することで、上記課題を効果的に解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
[1]球形チタン系粉と非球形チタン系粉とを含有し、平均円形度が0.83以上0.87以下、平均粒径が63μm〜106μmであるチタン系粉。
[2]球形粉の円相当径の直径Dsと非球形粉の円相当径の直径Diの比Ds/Diが0.7〜1.4の範囲に含まれる、[1]に記載のチタン系粉。
[3]チタン系粉の熱伝導率が0.42〜0.62W/m・Kであることを特徴とする[1]または[2]に記載のチタン系粉末。
[4][1]または[2][3]に記載のチタン系粉を含有する粉末を溶解して得られた溶製品。
[5][1]または[2][3]に記載のチタン系粉を含有する粉末を焼結して得られた焼結品。
本発明は、チタン系粉の平均円形度、平均粒径を上記の範囲に制御することにより、チタン系粉の粒度偏析を抑制することができ、予備加熱で形成される焼結体の焼結性を制御し、未溶融部のチタン系粉をブラスト処理した後のリサイクル粉の回収率を向上することができる。特に、チタン系粉の形状と熱伝導率を特定の範囲とすることで、チタン系粉を3Dプリンタ(POWDER BED方式の電子ビーム溶解の積層造形装置)にて使用する際に未溶融部分の粉末の過剰な焼き付きを防ぐことができ、より回収率を向上することができる。
本発明のチタン系粉は、球形チタン系粉と非球形チタン系粉とを含有するものである。
チタン系粉とは、純チタン粉またはチタン合金粉である。純チタン粉は、金属チタンとその他不可避不純物からなるチタン系粉である。チタン合金粉は、例えば、Ti−6−4(Ti−6Al−4V)、Ti−5Al−2.5Sn、Ti−8−1−1(Ti−8Al−1Mo−1V)、Ti−6−2−4−2(Ti−6Al−2Sn−4Zr−2Mo−0.1Si)、Ti−6−6−2(Ti−6Al−6V−2Sn−0.7Fe−0.7Cu)、Ti−6−2−4−6(Ti−6Al−2Sn−4Zr−6Mo)、SP700(Ti−4.5Al−3V−2Fe−2Mo)、Ti−17(Ti−5Al−2Sn−2Zr−4Mo−4Cr)、β−CEZ(Ti−5Al−2Sn−4Zr−4Mo−2Cr−1Fe)、TIMETAL555、Ti−5553(Ti−5Al−5Mo−5V−3Cr−0.5Fe)、TIMETAL21S(Ti−15Mo−2.7Nb−3Al−0.2Si)、TIMETAL LCB(Ti−4.5Fe−6.8Mo−1.5Al)、10−2−3(Ti−10V−2Fe−3Al)、Beta C(Ti−3Al−8V−6Cr−4Mo−4Cr)、Ti−8823(Ti−8Mo−8V−2Fe−3Al)、15−3(Ti−15V−3Cr−3Al−3Sn)、BetaIII(Ti−11.5Mo−6Zr−4.5Sn)、Ti−13V−11Cr−3Alなどが挙げられる。
球形チタン系粉とは、真球あるいは真球形の形状を有する一次粒子を含み、一次粒子の平均円形度が0.85〜1.0のチタン系粉を意味する。上記真球あるいは真球形の形状を有する一次粒子は、完全な真球形である必要は必ずしもなく、多少真球からずれていてもよい。ここで、一次粒子とは、外見上の幾何学的形態から判断して単位粒子と考えられるものをいう。粒子が点接触で複数連結した形状の粒子の場合は、連結した粒子全体を一次粒子として取り扱う。
球形チタン系粉は、例えば、アトマイズ法で製造されたチタン系粉、P−REP法で製造されたチタン系粉、HDH法で製造されたチタン系粉をプラズマ加工して球形としたチタン系粉及び粉砕法で製造されたチタン系粉をプラズマ加工して球形としたチタン系粉、並びにこれらの2種以上を混合してなるチタン系粉が挙げられる。アトマイズ法とは、チタン等の原料を溶融し、これに不活性ガス等の流体を吹き付け、溶湯を粉砕し、液滴とし、凝固させ、粉末化する、粉末の製造方法である。具体的には、ガスアトマイズ法、反応性レーザーアトマイズ法などが挙げられる。P−REP法はプラズマ回転電極法とも呼ばれる粉末の製造方法であり、溶製材チタン等により形成した電極を高速回転させながらプラズマアークによって溶解し、遠心力を利用して粉末化する方法である。HDH法は水素化脱水素法とも呼ばれる粉末の製造方法であり、金属チタン等が水素を吸蔵して脆化する性質を利用して粉末化する方法である。球形チタン系粉は、特に、ガスアトマイズ法で製造されたチタン系粉及びHDH法で製造されたチタン系粉をプラズマ加工して球形としたチタン系粉であることが好ましい。上記の製造方法により得られる球形チタン系粉の平均粒径は、一般的に、ガスアトマイズ法で製造されたチタン系粉では10〜90μm程度、反応性レーザーアトマイズ法で製造されたチタン系粉では50〜160μm程度、HDH法で製造されたチタン系粉をプラズマ加工して球形としたチタン系粉では20〜100μm程度、粉砕法で製造されたチタン系粉をプラズマ加工して球形としたチタン系粉では20〜100μm程度、P−REP法で製造されたチタン系粉では20〜100μm程度である。本発明で使用される球形チタン系粉の好ましい平均粒径は63〜88μmである。これらの球形チタン系粉を、篩、気流分級等の公知の分級技術を使用することにより、平均粒径等の粒度分布を調整することができる。
非球形チタン系粉とは、真球あるいは真球形の形状を有しない一次粒子を含み、一次粒子の平均円形度が、0.50以上、0.85未満のチタン系粉を意味する。例えば、HDH法で製造されたチタン系粉及び粉砕法で製造されたチタン系粉、並びにこれらを混合してなるチタン系粉が挙げられる。これらの製法で得られるチタン系粉の形状は、不定形であり非球形である。上記の製造方法により得られる非球形チタン系粉の平均粒径は、一般的に、HDH法で製造し公知の方法で分級処理したチタン系粉では15〜100μm程度、粉砕法により製造されたチタン系粉では20〜150μm程度である。非球形チタン系粉でより好ましい平均粒径は、63〜95μmである。これらの非球形チタン系粉を篩や気流分級等の公知の分級方法を用いることにより、平均粒径等の粒度分布、平均円形度の範囲となるように調整することができる。
本発明の平均円形度とは、顕微鏡写真からの画像解析によって1000〜1500個程度について、その円形度を測定し、それを平均した値をいう。ここでいう円形度は、電子顕微鏡や原子顕微鏡から粒子の投影面積の周囲長(A)を測定し、前記投影面積と等しい面積の円の周囲長を(B)とした場合のB/Aとして定義される。チタン系粉の平均円形度は、例えば、セル内にキャリア液とともに粒子を流し、CCDカメラで多量の粒子の画像を撮り込み、1000〜1500個の個々の粒子画像から、各粒子の投影面積の周囲長(A)と投影面積と等しい面積の円の周囲長(B)を測定して円形度を算出し、各粒子の円形度の平均値として求めることができる。上記円形度の数値は粒子の形状が真球に近くなるほど大きくなり、完全な真球の形状を有する粒子の円形度は1となる。逆に、粒子の形状が真球から離れるにつれて円形度の数値は小さくなる。
本発明のチタン系粉は、0.83以上0.87以下の平均円形度を有する。平均円形度が0.83未満のチタン系粉は、凹凸が多い粒子を多く含むため、流動性が低くなり、好ましくない。また、動的摩擦力が増大し、粒度偏析を誘発してしまう恐れがある。一方、平均円形度が0.87より大きいチタン系粉は、粉末充填率が高くなるため、粒子間の熱伝導率が良好になり、未溶融部の焼き付き(ネッキング)が進行し、複数の粉末粒子同士が接合したままの連結粒子の粗大粒子が多く残存し、POWDER BED方式の積層造形加工において、リサイクル可能なチタン系粉が減少する。本発明のチタン系粉の平均円形度は、0.84〜0.87であるとさらに好ましい。平均円形度をこの範囲とすることで、よりチタン系粉のリサイクル率(回収率)を向上できる。
なお、本発明のPOWDER BED方式とは3Dプリンタの一つの方式であり、粉末を敷いた領域を電子ビーム等の加熱用エネルギービームの熱によって選択的に溶融結合させる方式である。具体的には、次のシーケンシャルな4工程((1)〜(4))の繰り返し操作により、選択的に溶融・凝固した層を繰り返し積層させることで三次元形状造形体(立体造形物)を得る方法である。
(1)材料供給(粉末散布)と薄層の形成:金属粉を充填したホッパーから切り出された粉末をリコーター(またはレーキ:熊手)と呼ばれる棒で、粉末材料の薄層を形成する昇降台の最表層に金属粉末を敷き詰める。さらに、この粉末床の上面をリコーターで平坦に馴らし、1層分(50〜100μm程度の厚さ)の金属粉末床(パウダー・ベッド)を形成する。金属粉末床の形成に必要な材料供給を安定して行うためには、使用される金属粉末はスムーズに流れる(流動性が高い)必要がある。
(2)予備加熱による焼結:(1)で形成した金属粉末床に、弱い電子ビームを照射して使用した金属粉末の融点(Tm [K])の0.5 〜 0.8倍 の温度域で予備加熱し、焼結体を形成する。
(3)溶融・固化(凝固):(2)の予備加熱で形成された焼結体の所定箇所(目的の造形部)へ強い電子ビームを選択的に照射し、照射した個所の金属粉末を溶融する。電子ビームの照射を中止し、溶融した個所を冷却し固化する。
(4)粉末床の引き下げ:(3)の操作終了後、続いて、粉末床全体を昇降台で一定のピッチ量(50〜100μm)を引き下げる。
本発明のチタン系粉は、63μm以上106μm以下の平均粒径を有する。より好ましくは、平均粒径は、67μm以上88μm以下である。平均粒径が63μm未満のチタン系粉は、流動性が低くなるため好ましくない。一方、平均粒径が106μmよりも大きいチタン系粉は、平均粒径のバラツキが大きくなるため粒度偏析が起こりやすくなる。
なお、本発明の平均粒径は、顕微鏡写真などからの画像解析によって測定することができる。具体的には、1000〜1500個程度について、その粒子の投影面積を測定し、その粒子の投影面積と等しい面積を有する円(等面積円)の相当直径Dを求め、Dの個数平均値を平均粒径とした。
また、本発明のチタン系粉は、特に球形粉の円相当径Dと非球形粉の円相当径Dの比D/Dが0.7〜1.4の範囲であることが好ましい。この範囲とすることで、細粒と粗粒の分離現象による偏析(パーコレーション)を抑制することができ、かつリサイクル可能なチタン系粉の収率を向上することができる。更に、D/Dが0.9〜1.1の範囲とすると、リサイクル可能なチタン系粉の収率をさらに向上することができ、好ましい。
さらに、本発明のチタン系粉は、熱伝導率が0.42〜0.62W/m・Kの範囲であることが好ましい。この範囲とすることで、リサイクル可能なチタン系粉の収率が向上することができる。更には、熱伝導率が0.45〜0.55W/m・Kの範囲とすることで、よりリサイクル可能なチタン系粉の収率を向上することができる。なお、本発明の熱伝導率とは、レーザーフラッシュ法にて、POWDER BED方式の3Dプリンタで作製した予備加熱後の焼結体サンプルの造形方向(Z方向)の23℃での熱伝導率の値である。
本発明のチタン系粉を球形チタン系粉と非球形チタン系粉とを含有する混合粉にて作成する場合は、球形粉と非球形粉の混合後の円形度を0.83〜0.87に調整する。球形チタン系粉と非球形チタン系粉とを混合して得られる本発明のチタン系粉の製造方法には特に制限がないが、例えば下記の方法が挙げられる。
まず、原料として用いる球形チタン系粉と非球形チタン系粉のそれぞれについて、平均円形度、平均粒径、円相当径の直径を測定する。これらの測定結果を基に、球形チタン系粉と非球形チタン系粉の混合後の平均円形度、平均粒径が本発明の範囲となるような、おおよその混合比率の目安値を求める。目安値に基づいて球形チタン系粉と非球形チタン系粉を混合後、平均円形度、平均粒径を求める。また、実際の球形粉と非球形粉の目標個数比率の微調整は、原料として使用する球形チタン系粒子への非球形チタン系粒子の重量添加比率と粒子個数添加率の関係から検量線を作成し、この検量線を使って目標の個数比率に対応する重量比率で試作した混合粉の個数比率を画像解析で評価し、その結果の再確認を行う。
平均円形度、平均粒径が本発明の範囲に入らない場合は、混合後のチタン系粉を分級して、平均円形度、平均粒径が本発明の範囲に入るように調整する。また、目標個数比率と実際の個数比率の差分が生じれば、球形チタン系粉または非球形チタン系粉を添加し修正する。また、調整した各原料もさらに分級処理することにより、平均粒径、粒度分布を調整しても良い。分級方法は上記と同様である。
例えば、球形チタン系粉の円形度を0.89〜1.00に調整し、非球形チタン系粉の円形度を0.74〜0.82に調整し、球形チタン系粉:非球形チタン系粉を個数比率で40:60〜75:25の範囲にすることで混合後の円形度を上記範囲に調整することができる。
混合粉の球形チタン系粉と非球形チタン系粉の個数比率の算出は、具体的には、セイシン企業社製の粒度・形状分布測定器「PITA3」を用い、チタン系粉をセル内にキャリア液とともに流し、CCDカメラで多量の粒子の画像を撮り込み、1000〜1500個の個々の粒子画像から各粒子の円形度を算出することによって球形チタン系粒子と非球形チタン系粒子とを判別し、判別された球形チタン系粒子(円形度:0.85以上)と非球形チタン系粒子(円形度0.85未満)の粒子個数の比率を求めることができる。
本発明のチタン系粉は、POWDER BED方式の3Dプリンタにより造形され、チタン系溶製品またはチタン系焼結品となる。このように造形されたチタン系溶製品またはチタン系焼結品は、球状粉100%と同等以上のチタン系溶製品またはチタン系焼結品である。特に、ガスアトマイズ球状粉100%から製造されたチタン系溶製品またはチタン系焼結品と比べて、ガスアトマイズ粉粒子に多く含まれるクローズド・ポア中のアルゴンガスが溶融時に放出するために起こる、スプラッシュ発生と局所的真空劣化での電子ビームの切れが抑制されるため、チタン系溶製品またはチタン系焼結品のポロシティの残留を少なくすることができる有利な点がある。また、溶融が安定しているのも特徴である。
なお、本発明のチタン系溶製品またはチタン系焼結品のチタン系とは、上記のチタン系粉と同様である。
造形直後のチタン系溶製品またはチタン系焼結品は冷却後、ブラスト処理(原料粉を噴霧メディアとして含む不活性ガス(アルゴンガスなど)を吹き付け)により、未溶融部や焼結部を解砕し、また製品に付いた未溶融の付着物を剥離することで最終造形品となる。ブラスト処理により解砕、剥離されたチタン系粉は、真空掃除機で回収され、分級操作により予備加熱操作および造形操作で発生した複数のチタン系粉同士が接合した連結粒子のような粗大粒子を分離した後、再度、積層造形装置の原料チタン系粉にリサイクルされる。これらの粗大粒子は、円形度が極めて低く、これが原料粉に混入すると、粉末床に散布し薄層を形成する際の粉の流動性を著しく阻害し、安定した造形が困難になる。
分級方法としては、篩や気流分級等の公知の分級方法を用いることができ、例えば150μmの篩目の篩を用いることができる。
以下、本発明の内容を実施例および比較例によってさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。
実施例、比較例で使用したPOWDER BED方式(熱源:電子ビーム)の3Dプリンタは以下である。
製品名:ARCAM社製 電子ビーム加熱・積層造形装置 MODEL A2X
造形条件:予備加熱温度:700℃
POWDER BEDの引き下げピッチ:50μm一定
電子ビームスキャンスピード:最大4400mm/sec
電子ビーム電流:最大21mA
電子ビーム加速電圧:60kV
電子ビーム走査方向:積層ごとに90°回転
また、実施例、比較例のチタン系粉の平均円形度、平均粒径、熱伝導度、回収率は以下の方法で測定した。
(1)平均円形度の測定
セイシン企業社製のPITA3を用いて測定を行った。具体的には、セル内にキャリア液とともに粒子を流し、CCDカメラで多量の粒子の画像を撮り込み、個々の粒子画像から、粒子の投影面積の周囲長(A)と投影面積と等しい面積の円の周囲長を(B)を測定し、投影面積の周囲長(A)と、前記投影面積と等しい面積の円の周囲長を(B)とした場合のB/Aを円形度として求めた。1000〜1500個の各粒子を対象とし、円形度を測定し、その個数平均値を平均円形度とした。
(2)平均粒径の測定
セイシン企業社製のPITA3からの個々の粒子画像から、粒子の投影面積を測定し、その粒子の投影面積と等しい面積を有する円の直径を粒子の粒径とした。1000〜1500個程度についてその粒子径を測定し、その個数平均値を平均粒径とした。
(3)混合粉中における球形チタン系粒子と非球形チタン系粒子の平均粒径の測定方法
混合粉中の球形チタン系粒子と非球形チタン系粒子の平均粒径の測定は、セイシン企業社製のPITA3を用いて測定を行った。具体的には、セル内にキャリア液とともに粒子を流し、CCDカメラで多量の粒子の画像を撮り込み、個々の粒子画像から、1000〜1500個の各粒子を対象とし、粒子の投影面積を測定し、その粒子の投影面積と等しい面積を有する円の直径を粒子の粒径とした。1000〜1500個程度について、個々の粒子画像から、各粒子の円形度を算出することによって球形チタン系粒子と非球形チタン系粒子とを区別し、区別された球形チタン系粒子(円形度0.85以上)と非球形チタン系粒子(円形度0.85未満)のそれぞれに分けて、その粒子径を測定し、その個数平均値を、各々の平均粒径とした。
(4)原料粉の流動度の測定
造形試験に使用する原料粉について、JIS Z2502-2012に規定の方法で測定した。
(5)熱伝導率の測定
室温23℃の熱伝導率をレーザーフラッシュ法にて焼結体サンプルの造形方向(Z方向)の23℃での熱伝導率測定を行った。
なお、測定用サンプルは、予備加熱後の焼結体から、直径φ16.7mmx厚み0.80mmの円盤状サンプルを切り出し、測定用サンプルとした。
熱伝導率k [W/(K m)]は、熱拡散率a [m/s]、比熱c [J/(K・kg)]、密度ρ [kg/m]から次式で求めることができる。
熱伝導率k [W/(K m)]=比熱c [J/(K・kg)]×熱拡散率a [m/s]×密度ρ [kg/m]
比熱c、熱拡散率a、密度ρは以下の測定装置を用いて測定した。
熱拡散率:LFA1000型レーザーフラッシュ熱拡散率測定装置 リンザイス社製
比熱:2920型温度変調・示差走査熱量計 (DSC) ティー・エイ・インスツルメント社製
また、密度ρは、サンプルの重量、外径、厚みの寸法より求めた。
(6)回収率の測定
回収率は、得られた造形品をブラスト処理後に回収したチタン系粉の全重量に対する、そのチタン系粉を目開き150μmの篩いで篩別した篩い下のチタン系粉の重量比率(%)をさす。
なお、ブラスト処理は、噴霧メディアとしてチタン64合金粉(粒径範囲:45〜150μm)を含むアルゴンガス(ブラスト装置のアルゴンガスの吐出圧力:0.6MPa)を用いた。
(実施例1)
金属粉原料として、平均円形度0.89、平均粒径68μmの球形チタン系粉と、平均円形度0.81、平均粒径80μmの非球形チタン系粉を個数割合が球形チタン系粉:非球形チタン系粉=40:60になるように混合し、平均円形度0.85、平均粒径75μm、D/D=0.85、流動度は38sec/50g、熱伝導率が0.44W/m・Kのチタン系粉を得た。
球形チタン系粉は、ガスアトマイズで製造した球形のチタン64合金粉(AP&C社製)であり、粒径範囲は66〜88μmである。一方、非球形チタン系粉はHDH法により製造したチタン64合金粉であり、粒径範囲は51〜95μmである。
このチタン系粉を原料として用い、3Dプリンタにより造形した。得られた造形体をブラスト処理し、回収率を測定した。回収率は98.5%であった。結果を表1に示す。
(実施例2)
金属粉原料として、実施例1の球形チタン系粉と非球形チタン系粉の個数割合が50:50になるように混合したチタン系粉を使用した以外は、実施例1と同様に3Dプリンタにより造形を行い、ブラスト処理を行った。
得られたチタン系粉の平均円形度は0.86、平均粒径は74μm、D/Dは0.85、流動度は36sec/50g、熱伝導率は0.47W/m・Kであった。また、得られた造形体回収率は99.0%であった。結果を表1に示す。
(実施例3)
金属粉原料として、実施例1の球形チタン系粉と非球形チタン系粉の個数割合が70:30になるように混合したチタン系粉を使用した以外は、実施例1と同様に3Dプリンタにより造形を行い、ブラスト処理を行った。
得られたチタン系粉の平均円形度は0.87、平均粒径は72μm、D/Dは0.85、流動度は34sec/50g、熱伝導率は0.57W/m・Kであった。また、得られた造形体の回収率は98.0%であった。結果を表1に示す。
(比較例1)
金属粉原料として、実施例1の球形チタン系粉と非球形チタン系粉の個数割合が0:100とした以外は、実施例1と同様に3Dプリンタにより造形を行った。しかし、造形途中で材料の連続供給が困難となり、装置が停止し、造形不能となった。
なお、チタン系粉の流動度は測定不能、熱伝導率は0.36W/m・Kであった。結果を表1に示す。
(比較例2)
金属粉原料として、実施例1の球形チタン系粉と非球形チタン系粉の個数割合が30:70になるように混合したチタン系粉を使用した以外は、実施例1と同様に3Dプリンタにより造形を行い、ブラスト処理を行った。
得られたチタン系粉の平均円形度は0.82、平均粒径は76μm、D/Dは0.85、流動度は42sec/50g、熱伝導率は0.42W/m・Kであった。回収率は95.7%であった。結果を表1に示す。
(比較例3)
金属粉原料として、実施例1の球形チタン系粉と非球形チタン系粉の個数割合が100:0とした以外は、実施例1と同様に3Dプリンタにより造形を行い、ブラスト処理を行った。チタン系粉の流動度は29sec/50g、熱伝導率は0.67W/m・Kであった。また、回収率は95.0%であった。結果を表1に示す。
(実施例4)
平均円形度0.90、平均粒径66μmの球形チタン系粉と、平均円形度0.82、平均粒径80μmの非球形チタン系粉を個数の割合が球形チタン系粉:非球形チタン系粉=40:60になるように混合し、平均円形度が0.84、平均粒径が76μm、D/Dが0.82、流動度が39sec/50g、熱伝導率は0.43W/m・Kのチタン系粉を得た。
このチタン系粉を、実施例1と同様に3Dプリンタにより造形し、ブラスト処理を行った。回収率は98.5%であった。結果を表1に示す。
また、回収したチタン系粉(ブラスト処理後回収したチタン系粉を目開き150μmの篩いで篩別した篩い下のチタン系粉)を未使用の前記チタン系粉に20重量%添加して混合し、同様に3Dプリンタにより造形したが、問題なく造形することができた。また、回収率は98%であった。
(実施例5)
平均円形度0.91、平均粒径72μmの球形チタン系粉と、平均円形度0.82、平均粒径77μmの非球形チタン系粉を個数の割合が球形チタン系粉:非球形チタン系粉=55:45なるように混合し、平均円形度が0.86、平均粒径が75μm、D/Dが0.93、流動度が35sec/50g、熱伝導率は0.51W/m・Kのチタン系粉を得た。
このチタン系粉を、実施例1と同様に3Dプリンタを用いて造形し、ブラスト処理を行った。回収率は99.7%であった。結果を表1に示す。
また、回収したチタン系粉(ブラスト処理後回収したチタン系粉を目開き150μmの篩いで篩別した篩い下のチタン系粉)を未使用の前記チタン系粉に20重量%添加して混合し、同様に3Dプリンタにより造形したが、問題なく造形することができた。また、回収率は99%であった。
(実施例6)
平均円形度0.89、平均粒径73μmの球形チタン系粉と平均円形度0.81、平均粒径78μmの非球形チタン系粉を、個数の割合が球形チタン系粉:非球形チタン系粉=75:25になるように混合し、平均円形度が0.87、平均粒径が74μm、D/Dが0.93、流動度が34sec/50g、熱伝導率は0.57W/m・Kのチタン系粉を得た。
このチタン系粉を用い、3Dプリンタを用いて造形し、ブラスト処理を行った。回収率は99.3%であった。結果を表1に示す。
また、回収したチタン系粉(ブラスト処理後回収したチタン系粉を目開き150μmの篩いで篩別した篩い下のチタン系粉)を未使用の前記チタン系粉に21重量%添加して混合し、同様に3Dプリンタにより造形したが、問題なく造形することができた。また、回収率は98.6%であった。
(実施例7)
平均円形度0.89、平均粒径69μmの球形チタン系粉と平均円形度0.82、平均粒径94μmの非球形チタン系粉を、個数割合が球形チタン系粉:非球形チタン系粉=70:30になるように混合し、平均円形度が0.85、平均粒径が81μm、D/Dが0.74、流動度が37sec/50g、熱伝導率が0.47W/m・Kのチタン系粉を得た。
このチタン系粉を用い、実施例1と同様に3Dプリンタを用いて造形し、ブラスト処理を行った。回収率は98.7%であった。結果を表1に示す。
また、回収したチタン系粉(ブラスト処理後回収したチタン系粉を目開き150μmの篩いで篩別した篩い下のチタン系粉)を未使用の前記チタン系粉に21重量%添加して混合し、同様に3Dプリンタにより造形したが、問題なく造形することができた。また、回収率は98%であった。
(実施例8)
平均円形度0.89、平均粒径88μmの球形チタン系粉と、平均円形度0.82、平均粒径63μmの非球形チタン系粉を、個数の割合が球形チタン系粉:非球形チタン系粉=45:55になるように混合し、平均円形度が0.87、平均粒径が80μm、D/Dが1.39、流動度が35sec/50g、熱伝導率が0.52W/m・Kのチタン系粉を得た。
このチタン系粉を用い、実施例1と同様に3Dプリンタを用いて造形した。得られた造形体をブラスト処理し、回収率を測定した。回収率は98.2%であった。結果を表1に示す。
また、回収したチタン系粉(ブラスト処理後回収したチタン系粉を目開き150μmの篩いで篩別した篩い下のチタン系粉)を未使用のチタン系粉に21重量%添加して混合し、同様に3Dプリンタにより造形したが、問題なく造形することができた。回収率は97.5%であった。
(比較例4)
平均円形度0.90、平均粒径81μmの球形チタン系粉と、平均円形度0.82、平均粒径51μmの非球形チタン系粉を、個数の割合が球形チタン系粉:非球形チタン系粉=50:50になるように混合し、平均円形度が0.88、平均粒径が75μm、D/Dが1.59、流動度が30sec/50g、熱伝導率が0.63W/m・Kのチタン系粉を得た。
このチタン系粉を用い、実施例1と同様に3Dプリンタを用いて造形、ブラスト処理を行った。回収率は96%であった。結果を表1に示す。
回収率が低くなった理由は、平均円形度が0.88と大きく、D/Dも1.4より大きいため、粉末充填率が高くなって、粒子間の熱伝導率が良好になり、未溶融部の焼き付き(ネッキング)が進行し、リサイクル可能なチタン粉が減少したと考えられる。
(なお、回収したチタン系粉(ブラスト処理後回収したチタン系粉を目開き150μmの篩いで篩別した篩い下のチタン系粉)を未使用のチタン系粉に23重量%添加して混合し、同様に3Dプリンタにより造形したが、問題なく造形することができた。また、回収率は96.9%であった。)
(比較例5)
平均円形度0.90、平均粒径72μmの球形チタン系粉と平均円形度0.81、平均粒径51μmの非球形チタン系粉を、個数の割合が球形チタン系粉:非球形チタン系粉=25:75になるように混合し、平均円形度が0.85、平均粒径が61μm、D/Dが1.42のチタン系粉を得た。流動度は測定不能であった。
このチタン系粉を用い、実施例1と同様に3Dプリンタを用いて造形したが、途中で連続的な造形が不可能であった。結果を表1に示す。
造形不能となった理由は、平均粒径が61μmと細粒であり、Ds/Diが1.42と細粒の非球形粉の個数比率が高く、凹凸が多い細粒を多く含むために流動性が低く、安定した給粉が継続できなかったと考えられる。
(比較例6)
平均円形度0.89、平均粒径66μmの球形チタン系粉と、平均円形度0.809、平均粒径95.2μmの非球形チタン系粉を、個数の割合が球形チタン系粉:非球形チタン系粉=40:60になるように混合し、平均円形度が0.82、平均粒径が89μm、D/Dが0.69、流動度が40sec/50g、熱伝導率が0.40W/m・Kのチタン系粉を得た。
このチタン系粉を用い、実施例1と同様に3Dプリンタを用いて造形し、ブラスト処理を行った。回収率は、96.4%であった。結果を表1に示す。
Figure 2018145467
本発明のチタン系粉は、POWDER BED方式の3Dプリンタの原料として用いた時、リサイクル性に優れたチタン系粉を提供すること、並びに、このチタン系粉を溶解またまたは焼成して得られた溶製品及び焼成品を提供することにある。

Claims (5)

  1. 球形チタン系粉と非球形チタン系粉とを含有し、平均円形度が0.83以上0.87以下、平均粒径が63μm〜106μmであるチタン系粉。
  2. 球形チタン系粉の円相当径の直径Dsと、非球形チタン系粉の円相当径の直径Diの比Ds/Diが0.7〜1.4の範囲に含まれることを特徴とする請求項1に記載のチタン系粉。
  3. チタン系粉の熱伝導率が0.42〜0.62W/m・Kであることを特徴とする請求項1または2に記載のチタン系粉末。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載のチタン系粉を溶解して得られたチタン系溶製品。
  5. 請求項1から3のいずれかに記載のチタン系粉を焼結して得られたチタン系焼結品。

JP2017040085A 2017-03-03 2017-03-03 チタン系粉、チタン系粉を溶解して得られたチタン系溶製品及びチタン系粉を焼結して得られたチタン系焼結品 Pending JP2018145467A (ja)

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