JP7285042B2 - 車両のバックドア - Google Patents

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Description

本発明は、車両のバックドアに関する。
ハッチバック及びミニバンなどの車両は、荷室にアクセスするためのバックドアを備える。車両のバックドアはインナパネルとアウタパネルとを備える。
特許文献1には、インナパネルとアウタパネルとを備える車両のバックドアが開示されている。特許文献1のバックドアでは、バックドアの側枠部を構成するインナパネルに溝が形成されている。側枠部は、窓部の側方において上下方向に延びる部分である。溝は、インナパネルの一部が車室内側に凹むことで形成されている。この溝にはワイヤーハーネスなどが配置される。
跳ね上げ式のバックドアの側枠部には、バックドアの開放状態を維持するダンパが取り付けられている。特許文献1の構成では、このダンパの取付け箇所を補強するために、溝の断面形状に沿ったリインフォースメントが溝に取り付けられている。
特開平11-189111号公報
車両の開発時やモデルチェンジ時などにアウタパネルの形状が変更されることがある。アウタパネルの形状が変更されると、バックドアの固有振動数が変化する。バックドアが、車両の駆動時などに発生するボディーの振動に共振すると、バックドアから発せられる騒音が大きくなる。例えば、バックドアの固有振動数が、リアサスペンションの突き上げによって生じるボディーの振動数に近くなると、バックドアが共振する。その結果、車両の走行時にバックドアの共振に伴って発生する騒音が大きくなり易い。
上記事情に鑑み、本発明の目的の一つは、バックドアの共振に伴って発生する騒音を小さくできる車両のバックドアを提供することにある。
本発明の一形態に係る車両のバックドアは、
インナパネルとアウタパネルとを備える車両のバックドアであって、
前記インナパネルは、
前記アウタパネルに面する第一面と、
窓状部材を取り付けるための四角形状の貫通孔と、
前記第一面が車内側に凹むことで形成された凹溝とを備え、
前記凹溝は、
前記貫通孔の側縁に沿って設けられ、前記貫通孔よりも車両下方の位置まで延びる縦溝と、
前記貫通孔の下縁に沿って設けられ、所定の溝幅を有する横溝と、
前記横溝の端部と前記縦溝の中間部とをつなぎ、前記横溝から前記縦溝に向かうに従って徐々に広くなる溝幅を有する連結溝とを備え、
さらに、前記連結溝の近傍で前記凹溝をまたぐように前記第一面に取り付けられる当て板を備え、
前記当て板は、前記第一面における第一部分、第二部分、第三部分、及び第四部分のうちの少なくとも3つの部分に接合されており、
前記第一部分は、前記縦溝よりも車幅方向の外側で、かつ前記横溝よりも上側の部分であり、
前記第二部分は、前記縦溝よりも前記車幅方向の外側で、かつ前記横溝よりも下側の部分であり、
前記第三部分は、前記貫通孔と前記横溝との間の部分であり、
前記第四部分は、前記連結溝よりも前記車幅方向の内側で、かつ前記横溝よりも下側の部分である。
凹溝を備えるバックドアのインナパネルでは、振動によって凹溝の縦溝と横溝の開口部の幅が拡がるように変形し易い。凹溝を備えるインナパネルにおいて、縦溝と横溝とをつなぐ連結溝の近傍で凹溝をまたぐように当て板が取り付けられることで、縦溝と横溝の開口部の幅が拡がり難くなる。特に、当て板が、凹溝の内周面形状に沿った形状ではなく、凹溝をまたぐ形状であることで、上記開口部がより拡がり難くなる。つまり、当て板によってインナパネルが変形し難くなり、インナパネルを含むバックドアの固有振動数が変化するので、バックドアが共振し難くなる。その結果、バックドアから発せられる騒音が大きくなることが抑制される。
図1は、車両に備わる実施形態1のバックドアを車両の後方側から見た概略図である。 図2は、実施形態1のバックドアに備わるインナパネルと、インナパネルに取り付けられる当て板を車両の後方側から見た概略図である。 図3は、図2の当て板の近傍の部分を拡大して示す部分拡大図である。 図4は、図3のIV-IV断面の概略図である。 図5は、実施形態2のバックドアにおける当て板の配置状態を示す部分拡大図である。 図6は、実施形態3のバックドアにおける当て板の配置状態を示す部分拡大図である。 図7は、実施形態4のバックドアにおける当て板の配置状態を示す部分拡大図である。 図8は、実施形態5のバックドアにおける当て板の配置状態を示す部分拡大図である。
以下、本発明の実施形態に係るバックドア1を図面に基づいて説明する。図中の同一符号は同一名称物を示す。図中の矢印で示す『FR』は車両前方、『RR』は車両後方、『UP』は車両上方、『LWR』は車両下方、『LH』は車両左方、『RH』は車両右方を示す。なお、本発明は、これらの例示に限定されず、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
<実施形態1>
≪全体構成≫
実施形態1のバックドア1の説明にあたっては図1から図4を参照する。バックドア1は、アウタパネル2(図1)と、インナパネル3(図2)とを備える。本例のバックドア1は更に、インナパネル3に取り付けられる当て板9(図2)を備える。以下、本例のバックドア1の各構成を詳細に説明する。
≪アウタパネル≫
アウタパネル2は、インナパネル3よりも車外側に配置されるパネル状の部材である。本例のアウタパネル2は、金属材料によって構成されていている。本例とは異なり、アウタパネル2は繊維強化プラスチックなどの高剛性の樹脂材料によって構成されていても良い。
アウタパネル2は、窓状部材を取り付けるための四角形状の貫通孔20を備える。概略四角形状の貫通孔20の角は丸みを帯びた形状を備える。窓状部材としては、透明なガラス材が挙げられる。商用車などのバックドア1では、窓状部材として不透明のパネル材が貫通孔20に取り付けられる場合がある。
本例のアウタパネル2は、取っ手22の上方に折り曲げ部21が形成されている。本例の折り曲げ部21は、アウタパネル2の一部がインナパネル3の側に凹むことで構成されている。折り曲げ部21は、アウタパネル2の左右方向の全長にわたって設けられている。従って、本例のアウタパネル2は、車両が振動したときに、折り曲げ部21の位置で折れ曲がるように振動し易い傾向にある。
≪インナパネル≫
インナパネル3は、アウタパネル2よりも車内側に配置されるパネル状の部材である。本例のインナパネル3は金属材料によって構成されている。インナパネル3は、スポット溶接などでアウタパネル2と接合される。従って、インナパネル3はアウタパネル2と一体になって振動する。
インナパネル3は、アウタパネル2に面する第一面3Sと、窓状部材が取り付けられる概略四角形状の貫通孔30とを備える。貫通孔30の角部は丸みを帯びた形状を備える。インナパネル3の上縁、左側縁、及び右側縁には、アウタパネル2に接合される外側フランジ39が設けられている。インナパネル3の外側フランジ39とアウタパネル2とは、例えばスポット溶接などで接合される。
第一面3Sには、第一面3Sが部分的に車室内側に凹むことで形成される凹溝4が設けられている。図2では凹溝4にクロスハッチングを付している。凹溝4は、二つの縦溝5と横溝6と上部溝8とがつながる概略A字状となっている。縦溝5と横溝6とは連結溝7を介してつながっている。凹溝4のうちの貫通孔30を取り囲む部分は、貫通孔30から数センチ離れた位置に配置されている。従って、第一面3Sの一部によって、貫通孔30の外周を取り囲む矩形環状の窓枠部30fが形成される。また、縦溝5及び上部溝8と外側フランジ39との間には外枠部3fが形成される。
縦溝5は貫通孔30の側縁に沿って形成されている。縦溝5は、貫通孔30よりも車両下方の位置まで延びている。縦溝5には、ブレーキランプなどに電力を供給するワイヤーハーネスなどが配置される。縦溝5の下端側では、縦溝5の深さが徐々に浅くなり、第一面3Sにつながっている。本例とは異なり、二つの縦溝5,5の下端同士をつなぐように下部溝が設けられていても良い。
本例の縦溝5は便宜上、第一溝51と第二溝52とに分けられる。図3の部分拡大図に示されるように、第一溝51は、横溝6の幅方向の中心を通る中心線6Cよりも上側の部分である。第二溝52は、中心線6Cよりも下側の部分である。
横溝6は、図2に示されるように、貫通孔30の下縁に沿って形成されている。横溝6の端部は、連結溝7を介して縦溝5の延伸方向の中間部につながっている。つまり、横溝6と二つの縦溝5とが概略H状につながっている。横溝6は所定の溝幅を有している。本例の横溝6の溝幅は、横溝6の延伸方向に一様である。
連結溝7は、図3に示されるように、横溝6の端部と縦溝5の中間部とをつなぐ。連結溝7は、横溝6から縦溝5に向かうに従って徐々に広がる溝幅を有する。図3の点A,Bは、横溝6と連結溝7との境界、即ち横溝6の直線と連結溝7の曲線との境界点を示す。点C,Dは、縦溝5と連結溝7との境界、即ち縦溝5の直線と連結溝7の曲線との境界点を示す。連結溝7における貫通孔30側の縁部の形状は、貫通孔30の角部の丸み形状に沿っている。従って、窓枠部30fの幅は、窓枠部30fの全周にわたって一様である。
図2に示されるように、上部溝8は貫通孔30の上縁に沿って形成されている。上部溝8は、二つの縦溝5,5の上端同士をつなぐように設けられている。上部溝8内には、ストップランプやリアワイパーに電力を供給するワイヤーハーネスなどが配置される。
上記形態の凹溝4を備えるインナパネル3は、車両が振動したときに、横溝6の位置で折れ曲がるように振動し易い傾向にある。特に、本例では、インナパネル3と接合されるアウタパネル2(図1)が折り曲げ部21の位置で折れ曲がるように振動し易いため、アウタパネル2の振動につられてインナパネル3が横溝6の位置で折れ曲がるように振動し易い。インナパネル3の振動時、凹溝4の溝幅が拡がるようにインナパネル3が変形する。凹溝4の拡がりを抑制するために、本例ではインナパネル3に当て板9が取り付けられている。
≪当て板≫
当て板9は、図2,3に示されるように、凹溝4における連結溝7の近傍で凹溝4をまたぐようにインナパネル3の第一面3Sに取り付けられている。より具体的には、当て板9は、第一面3Sにおける窓枠部30fと外枠部3fとに取り付けられている。本例の当て板9は更に外側フランジ39に及んでいる。図4の横断面図に示されるように、当て板9は凹溝4の開口部40をふさぐように配置される。従って、当て板9が設けられる部分を含むインナパネル3の横断面において、凹溝4の内周面と当て板9とで囲まれる閉断面が形成される。
当て板9は、図3に示されるように、ブリッジ部90と第一延伸部91と第二延伸部92とを備える。ブリッジ部90は、縦溝5における第一溝51又は第二溝52をまたぐ部分である。本例のブリッジ部90は、第一溝51をまたいでいる。第一延伸部91は、ブリッジ部90から横溝6に向かって延びる部分である。第二延伸部92は、ブリッジ部90から別の溝に向かって延びる部分である。前記別の溝は、第一溝51及び第二溝52のうち、ブリッジ部90がまたぐ溝とは異なる溝である。本例の第二延伸部92は、ブリッジ部90から縦溝5における第二溝52が配置される方向に向かって延びる。この当て板9の上縁、即ちブリッジ部90の上縁は車幅方向に沿った直線状となっている。当て板9の外縁、即ちブリッジ部90と第二延伸部92の外縁は車高方向に沿った直線状となっている。当て板9の下縁、即ち第二延伸部92の下縁は車幅方向に沿った直線状となっている。当て板9の内縁、即ち第一延伸部91の内縁は車高方向に沿った直線状となっている。当て板9の上縁と内縁とをつなぐ輪郭線は、貫通孔30の内部に張り出さないように貫通孔30の輪郭形状に沿った曲線状となっている。また、当て板9の下縁と内縁とをつなぐ輪郭線は、凹溝4上に配置され、連結溝7の輪郭形状におおよそ沿った形状となっている。つまり、当て板9は横溝6をまたいでいない。
次に、インナパネル3における当て板9のカバー範囲について説明する。その説明にあたって二点鎖線で示される四つの仮想線を規定する。四つの仮想線は、上端線6U、下端線6D、内端線7C、及び外端線7Sである。上端線6Uは、横溝6の上縁を含む仮想線である。下端線6Dは、横溝6の下縁を含む仮想線である。内端線7Cは、横溝6と連結溝7との境界線である。外端線7Sは、縦溝5と連結溝7との境界線である。
当て板9は、インナパネル3の第一面3Sにおける第一部分31と第二部分32と第三部分33とに接合されている。即ち、当て板9は、第一部分31と第二部分32と第三部分33とに重複するように配置されている。本例ではスポット溶接によって当て板9がインナパネル3に接合されている。図3では、代表的な四つの溶接点90a,90b,91a,92aが示されている。実際は図示される箇所以外にも溶接点が存在する。例えば、窓枠部30fのコーナー部分にも溶接点があっても良い。
第一部分31は、第一面3Sにおける縦溝5よりも車幅方向の外側で、かつ横溝6よりも上側の部分である。より具体的には、本例の第一部分31は、縦溝5の外縁に沿った外枠部3fのうち、上端線6Uよりも上側の部分である。この第一部分31には、当て板9のブリッジ部90が重複している。第一部分31に対するブリッジ部90の溶接点90aは、縦溝5と連結溝7とのつなぎ目である境界点Cよりも上側にある。本例では、第一部分31に対する溶接点90aに対して縦溝5を挟んで左右対称の位置に、ブリッジ部90を窓枠部30fに接合する溶接点90bがある。第一溝51を挟む溶接点90a,90bがあることで、ブリッジ部90によって第一溝51の溝幅が拡がり難くなる。
第二部分32は、第一面3Sにおける縦溝5よりも車幅方向の外側で、かつ横溝6よりも下側の部分である。より具体的には、本例の第二部分32は、縦溝5の外縁に沿った外枠部3fのうち、下端線6Dよりも下側の部分である。この第二部分32には、当て板9の第二延伸部92が重複している。第二部分32に対する第二延伸部92の溶接点92aは、下端線6Dよりも下側にある。溶接点92aによって第二延伸部92が第一面3Sにしっかりと固定される。また、第二延伸部92の溶接点92aと、ブリッジ部90の溶接点90bとが、車幅方向に縦溝5を挟み、かつ車高方向に横溝6を挟む位置に配置されることで、当て板9によって第二溝52及び横溝6の溝幅が拡がり難くなる。
第三部分33は、貫通孔30と横溝6との間の部分である。より具体的には、本例の第三部分33は、窓枠部30fのうち、内端線7Cよりも車両中央側の部分である。この第三部分33には、当て板9の第一延伸部91が重複している。第三部分33に対する第一延伸部91の溶接点91aは、内端線7Cよりも車両中央側に配置されている。溶接点91aによって第一延伸部91が第一面3Sにしっかりと固定される。また、第一延伸部91の溶接点91aと第二延伸部92の溶接点92aとが、車幅方向に縦溝5を挟み、かつ車高方向に横溝6を挟む位置に配置されることで、当て板9によって第二溝52及び横溝6の溝幅が拡がり難くなる。
本例の当て板9は、第一面3Sの第四部分34に重複しておらず、従って第四部分34に接合されていない。第四部分34は、第一面3Sにおける下端線6Dよりも下側で、かつ内端線7Cよりも車両中央側の部分である。
当て板9に係るその他の構成として、当て板9には図示しないビードが形成されていても良い。ビードは、縦溝5の幅方向に延びていることが好ましい。また、当て板9は、当て板9の剛性が極端に低下しない範囲で肉抜き孔を備えていても良い。
≪効果≫
本例のバックドア1は、ボディーの振動に共振し難い。本例のバックドア1では、インナパネル3における連結溝7の近傍で凹溝4をまたぐように当て板9が取り付けられることで、縦溝5と横溝6の開口部40(図4)の幅が拡がり難くなる。特に、当て板9が凹溝4の内周面形状に沿った形状ではなく、図4に示されるように凹溝4をまたぐ形状であることで、上記開口部40がより拡がり難くなる。つまり、当て板9によってインナパネル3が変形し難くなる。その結果、インナパネル3を含むバックドア1の固有振動数が変化し、バックドア1が共振し難くなる。バックドア1が共振し難くければ、バックドア1から発せられる騒音が大きくなることが抑制される。
インナパネル3に当て板9を備える構成では、当て板9の形状及び厚さなどを変更することによって、バックドア1の固有振動数を調整することができる。従って、アウタパネル2(図1)の形状を変化させても、その変化に応じた形状や厚さを有する当て板9をインナパネル3に取り付けるだけで、バックドア1がボディーの振動に共振することを抑制できる。
本例の構成では、当て板9は横溝6をまたいでいない。既に述べたように、インナパネル3は横溝6を折れ線として振動し易い傾向にある。敢えて、当て板9が横溝6をまたがないようにすることで、当て板9の溶接点90a,90b,91a,92aに過剰な負荷が作用することを回避できる。ここで、図3に示されるように、縦溝5と横溝6の両方を挟む位置に溶接点があれば、縦溝5と横溝6の溝幅が拡がり難くなる。従って、当て板9が横溝6をまたいでいなくても、横溝6の溝幅の拡がりが抑制される。
本例の構成では、第一溝51、第二溝52、及び横溝6の全てをまたぐ部分を有する当て板9を備える構成に比べて溶接点の数が削減される。従って、本例の当て板9の取付作業は容易である。
インナパネル3に取り付けられる当て板9は車両の外方から見えない。従って、当て板9によってバックドア1のアウタパネル2(図1)の外観が変化することはない。
縦溝5のうち、当て板9に覆われる部分には、ダンパの取付け部を補強するリインフォース(図示せず)が設けられている。リインフォースは、縦溝5の底部に取り付けられる。本例のバックドア1では、当て板9によってインナパネル3が変形し難くなっているため、リインフォースを特許文献1に開示されるリインフォースよりも小型化できる。
<実施形態2>
実施形態1と異なる形状の当て板9を備えるバックドア1を図5に基づいて説明する。図5に示される当て板9は、実施形態1の当て板9(図3参照)を上下反転したような形状を有する。この当て板9も、実施形態1の当て板9(図3)と同様、ブリッジ部90と第一延伸部91と第二延伸部92とを備える。本例のブリッジ部90は縦溝5における第二溝52をまたいでいる。第一延伸部91はブリッジ部90から横溝6に向かって延びている。第二延伸部92はブリッジ部90から縦溝5における第一溝51が配置される方向に向かって延びている。
本例の当て板9は、インナパネル3の第一面3Sにおける第一部分31と第二部分32と第四部分34とに接合されている。具体的には、第二延伸部92が溶接点92aによって第一部分31に接合されている。ブリッジ部90が溶接点90aによって第二部分32に接合されている。ブリッジ部90は更に溶接点90bによって境界点Dの近傍に接合されている。第一延伸部91が溶接点91bによって第四部分34に接合されている。本例の当て板9は、第三部分33に重複していないし、第三部分33に接合されていない。即ち、本例の当て板9は、縦溝5をまたぐが、横溝6をまたいでいない。
実施形態2では、ブリッジ部90の溶接点90a,90bが縦溝5の第二溝52を挟む位置に配置されている。当て板9の溶接点90bと溶接点92aが縦溝5と横溝6の両方を挟む位置に配置されている。溶接点91bと溶接点92aも縦溝5と横溝6の両方を挟む位置に配置されている。そのため、本例の構成によっても、実施形態1と同様の効果、即ち縦溝5と横溝6の溝幅が拡がり難くなる効果が得られる。アウタパネル2(図1)の形状によっては、本例の構成の方が実施形態1の構成よりも、インナパネル3の共振を抑制し易い場合がある。
<実施形態3>
実施形態1,2と異なる形状の当て板9を備えるバックドア1を図6に基づいて説明する。図6に示される当て板9も、実施形態1の当て板9(図3)と同様、ブリッジ部90と第一延伸部91と第二延伸部92とを備える。本例のブリッジ部90は縦溝5における第一溝51をまたいでいる。第一延伸部91はブリッジ部90から横溝6に向かって延びている。第二延伸部92はブリッジ部90から縦溝5における第二溝52が配置される方向に向かって延びている。
本例の第一延伸部91は横溝6をまたいでいる。この第一延伸部91は、第三部分33と第四部分34とに接合されている。一方、本例の第二延伸部92は、連結溝7の下方側の輪郭線の近傍の部分で、かつ外端線7Sと内端線7Cとの間の部分に接合されている。第二延伸部92は、第二部分32に重複しておらず、従って第二溝52をまたいでいない。このような構成を備える本例の当て板9は、第一面3Sにおける第一部分31と第三部分33と第四部分34とに接合されているが、第二部分32には接合されていない。
本例の構成では、縦溝5の開口部と横溝6の開口部の両方が当て板9によって閉じられている。そのため、本例の構成では、実施形態1,2の構成よりもインナパネル3の変形が抑制され易い。
<実施形態4>
実施形態1から実施形態3と異なる形状の当て板9を備えるバックドア1を図7に基づいて説明する。図7に示される当て板9は、実施形態3の当て板9(図6参照)を上下反転したような形状を有する。この当て板9も、実施形態1の当て板9(図3)と同様、ブリッジ部90と第一延伸部91と第二延伸部92とを備える。本例のブリッジ部90は縦溝5における第二溝52をまたいでいる。第一延伸部91はブリッジ部90から横溝6に向かって延びている。第二延伸部92はブリッジ部90から縦溝5における第一溝51が配置される方向に向かって延びている。
本例の第一延伸部91は横溝6をまたいでいる。この第一延伸部91は第三部分33と第四部分34とに接合されている。一方、本例の第二延伸部92は、連結溝7の上方側の輪郭線の近傍の部分で、かつ外端線7Sと内端線7Cとの間の部分に接合されている。第二延伸部92は、第一部分31に重複しておらず、従って第一溝51をまたいでいない。このような構成を備える本例の当て板9は、第一面3Sにおける第二部分32と第三部分33と第四部分34とに接合されているが、第一部分31には接合されていない。
本例の構成によっても、実施形態3と同様の効果が得られる。
<実施形態5>
実施形態5では、第一溝51と第二溝52と横溝6の全てをまたぐ当て板9を備えるバックドア1を図8に基づいて説明する。当て板9は、第一溝51をまたぐブリッジ部90と、横溝6をまたぐ第一延伸部91と、第二溝52をまたぐ第二延伸部92とを備える。ブリッジ部90と第一延伸部91と第二延伸部92とは概略三角形状につながっている。そのため、当て板9の中央には、概略三角形状の肉抜き孔が形成される。
ブリッジ部90は、溶接点90aによって第一部分31に接合されている。このブリッジ部90は、溶接点90bによって連結溝7の上方側の輪郭線の近傍で、かつ外端線7Sと内端線7Cとの間の部分にも接合されている。従って、ブリッジ部90は、縦溝5の第一溝51の開口部が開くことを抑制する。
横溝6をまたぐ第一延伸部91は、溶接点91a,91bによって第三部分33と第四部分34とに接合されている。従って、第一延伸部91は、横溝6の開口部が開くことを抑制する。
第二延伸部92は、溶接点92aによって第二部分32に接合されている。この第二延伸部92は、溶接点92bによって連結溝7の下方側の輪郭線の近傍で、かつ外端線7Sと内端線7Cとの間の部分にも接合されている。従って、第二延伸部92は、縦溝5の第二溝52の開口部が開くことを抑制する。
上述した構成を備える当て板9は、第一面3Sにおける第一部分31と第二部分32と第三部分33と第四部分34の全てに接合されている。そのため、本例の構成では、実施形態1から実施形態4の構成よりもインナパネル3の変形が抑制され易い。
1 バックドア
2 アウタパネル
20 貫通孔、21 折り曲げ部、22 取っ手
3 インナパネル
3S 第一面、3f 外枠部
30 貫通孔、30f 窓枠部
31 第一部分、32 第二部分、33 第三部分、34 第四部分
39 外側フランジ
4 凹溝
40 開口部
5 縦溝
51 第一溝、52 第二溝
6 横溝
6C 中心線、6D 下端線、6U 上端線
7 連結溝
7C 内端線、7S 外端線
8 上部溝
9 当て板
90 ブリッジ部、91 第一延伸部、92 第二延伸部
90a,90b,91a,91b,92a,92b 溶接点
A,B,C,D 境界点

Claims (1)

  1. インナパネルとアウタパネルとを備える車両のバックドアであって、
    前記インナパネルは、
    前記アウタパネルに面する第一面と、
    窓状部材を取り付けるための四角形状の貫通孔と、
    前記第一面が車内側に凹むことで形成された凹溝とを備え、
    前記凹溝は、
    前記貫通孔の側縁に沿って設けられ、前記貫通孔よりも車両下方の位置まで延びる縦溝と、
    前記貫通孔の下縁に沿って設けられ、所定の溝幅を有する横溝と、
    前記横溝の端部と前記縦溝の中間部とをつなぎ、前記横溝から前記縦溝に向かうに従って徐々に広くなる溝幅を有する連結溝とを備え、
    さらに、前記連結溝の近傍で前記凹溝をまたぐように前記第一面に取り付けられる当て板を備え、
    前記当て板は、前記第一面における第一部分、第二部分、第三部分、及び第四部分のうち3つの部分に接合され、残りの1つの部分には接合されておらず
    前記第一部分は、前記縦溝よりも車幅方向の外側で、かつ前記横溝よりも上側の部分であり、
    前記第二部分は、前記縦溝よりも前記車幅方向の外側で、かつ前記横溝よりも下側の部分であり、
    前記第三部分は、前記貫通孔と前記横溝との間の部分であり、
    前記第四部分は、前記連結溝よりも前記車幅方向の内側で、かつ前記横溝よりも下側の部分である車両のバックドア。
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