JP7284545B1 - 膜ろ過装置及びそれを用いた浄水システム - Google Patents

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Abstract

【課題】膜モジュール内に不純物質が堆積することを抑制し、堆積した不純物質の頻繁な除去をする必要がない膜ろ過装置、及びそれを用いた浄水システムを提供すること。【解決手段】内圧型の膜ろ過装置100において、被処理水タンク1と、被処理水ポンプ2と、ろ過膜31が内包されるとともに略水平に配置された膜モジュール3と、被処理水ポンプ2とろ過膜31の一端34との間に接続される第一の被処理水配管51と、ろ過膜31の他端35と被処理水タンク1との間に接続される第一の濃縮水配管52と、処理水41を貯留するための処理水タンク4と、膜モジュール3と処理水タンク4との間に接続される第一の処理水配管53とを備え、ろ過膜31内を流れる被処理水11の方向を、一端34側から他端35側に向かう方向とするか、他端35側から一端34側に向かう方向とするか所定時間ごとに切り換える構成とした。【選択図】 図1

Description

本発明は、ろ過により無色透明の浄水を得るための膜ろ過装置において、膜モジュール内に、懸濁物質や粒状の添加剤、活性炭処理に用いられる粉末活性炭等、ろ過による除去対象となる物質であって、ろ過動作中に膜ろ過装置内に残留し得る物質(以下、「不純物質」という)が残留しにくい膜ろ過装置、及びそれを用いた浄水システムに関するものである。
河川水や池水等の汚濁した水を濁りのない水にするために、中空糸膜等のろ過膜を用いて濁度成分を除去する膜ろ過装置が用いられる。ろ過膜には、分離対象物質の種類に応じて、精密ろ過膜(MF膜)や限外ろ過膜(UF膜)等が用いられる。このようなろ過膜を用いた膜ろ過装置によって濁度成分を除去することで、水の濁りが消え透明度の高い水を得ることができる。
しかし、濁度成分が除去された水であっても、色度成分が残留することで着色された水となっている場合がある。着色された水は外観上不快に感じることから、特に飲料用水として用いる場合には、濁度成分の除去に加え、除色処理を施す必要がある。
色度の要因物質には種々ものが存在するが、溶解性色度の一例として、フミン酸類やフルボ酸類等の有機化合物による有機系色度が挙げられる。これら溶解性色度を除色するために、仮に、UF膜よりも細かいナノろ過膜(NF膜)を用いたとしても、ろ過膜のみでは完全には除去できない場合がある。そのため、活性炭による吸着作用を利用した活性炭処理が用いられる。
活性炭は表面に数nm~数十nmの孔を多数有する構造をしており、この孔に溶解性色度が吸着することで、着色された水から色度成分が除去される。そして、色度成分を吸着した活性炭を膜ろ過装置で除去することで、色度が除去された無色透明の処理水を得ることができる。
活性炭を除去する膜ろ過装置としては、活性炭による膜の閉塞を防止するため、クロスフロー方式を採用したものが従来から知られている。クロスフロー方式とは、被処理水を膜面の平面方向に沿うように流すことで、平行な方向の流速成分によって膜面に活性炭が堆積することが抑制されるとともに、膜面に垂直な方向の流速成分による圧力によって膜面に接触する被処理水の一部が膜を透過することでろ過することができる方式である。
また、膜面を均一に使用できてろ過効率が良いことから、筒状の膜の内側から外側に向かってろ過をする内圧型によるクロスフロー方式を用いたものが知られている。
例えば特許文献1では、被処理水に粉末活性炭を混合して凝集処理した後、粉末活性炭を含有する凝集スラリーをMF膜またはUF膜を用いてろ過する有機性汚水の処理方法の技術が開示されている。特許文献1には、チューブラー型または平膜型のクロスフロー方式を採用することができることも記載されている。
また、特許文献2では、被処理水に粉末イオン交換樹脂と粉末活性炭とを混合した混合水を、内圧型の中空糸膜によりろ過する水処理装置の技術が開示されている。
ところで、内圧型の膜ろ過装置では、いかにクロスフロー方式を採用したとしても、ろ過時間の経過とともに膜面への不純物質の堆積が生じる。そこで、膜面の堆積物を除去するために、いわゆる逆洗という洗浄を行うのが一般的となっている。逆洗とは、ろ過した処理水を逆流させてろ過膜の外側から内側に向かって透過させ、透過時の水流によって膜面から堆積物を剥離させて外部に排出する洗浄方法である。
ろ過膜の洗浄については、洗浄効果を向上させるために、逆洗をした後に被処理水の水流を用いてさらに膜面の残留堆積物を除去する方法が従来から知られている。
例えば特許文献3では、内圧型のクロスフロー方式を採用した中空糸膜による膜ろ過装置において、逆洗の後、ろ過膜の破断を検知するために、一旦膜内の水を抜いて大気圧よりも高い気圧の空気で満たし、膜内の気圧の変化からろ過膜の破断の有無を検知する仕組みを取り入れた膜ろ過システムの技術が開示されている。また、特許文献3には、ろ過膜の破断検知工程後に再び膜内を被処理水で満たす際、ろ過膜の一端側から他端側に向かって被処理水を通水させる動作と、ろ過膜の他端側から一端側に向かって被処理水を通水させる動作を交互に行うことで、逆洗により除去しきれなかった膜面の残留堆積物を、通水時の水流により除去する技術が開示されている。
特許文献3の技術を概説すると、図12に示すように、膜ろ過システム900は、原水タンク91と、圧力容器92と、ろ過ポンプ93と、弁941~946と、中空糸膜からなる膜エレメント95と、逆洗ポンプ96と、空気を送り出すコンプレッサ97とを基本構成としている。
そして、逆洗工程の後、膜内を空気で満たす膜破断検知工程に次いで、弁941、942、943、944を開け、他の弁は閉じた状態で、ろ過ポンプ93を動作させ、中空糸膜の内側の一端側から他端側に被処理水を通水させる。一定時間継続したら、弁941、945、946、944を開け、他の弁は閉じた状態で、ろ過ポンプ93を動作させ、今後は前記他端側から前記一端側に通水するようにする。この動作により、膜の内側に付着し、通常の逆洗工程では落としきれなかった濁質を効果的に除去することができるとされている。なお、特許文献3の技術は、粉末活性炭を用いて色度を除去する膜ろ過装置ではなく、濁度を除去する膜ろ過装置の技術である。
以上のように、濁度を除去した一次処理水に対して、特許文献1及び特許文献2に記載されているような粉末活性炭を用いた内圧型のクロスフロー方式の膜ろ過装置によって色度を除去すれば、無色透明の水を得ることができる。このとき、特許文献3に記載されているように、逆洗工程の後に、ろ過膜内を一旦空気で満たし、被処理水を再度通水させる動作をすることで、ろ過膜の洗浄を効果的に行うことができ、高いろ過効率を維持することができるのではないかとも思われる。
特開平3-151100号公報 特開2011-230038号公報 特開2008-229471号公報
ところが、ろ過膜は、膜の支持構造や配管との接続構造、透過水を回収する構造とともにモジュール化され、膜モジュールとして膜ろ過装置に組み込まれる。例えば、図12に示すように、特許文献3にも、数千本の中空糸膜を束ねて接着層で両端を保持した膜エレメント95を、さらに圧力容器92内に収めた膜モジュールとして装置に組み込まれている態様が図示されている。このように、膜ろ過装置において、ろ過膜をモジュール化して組み込むことは、一般的に行われていることである。
ここで、膜モジュールに対して、特許文献1や特許文献2に記載されているように、粉末活性炭を含有した被処理水を通水させると、配管とろ過膜とを接続するキャップ部分に粉末活性炭が堆積してしまうという問題が生じる。
膜モジュールは、重力を利用して流速を得ることができることから、クロスフロー方式では縦置きに配置するのが一般的である。しかし、膜モジュールを縦置きにすると、下側のキャップ部分に粉末活性炭が容易に堆積してしまい、タンクに戻ってくる濃縮水の粉末活性炭の濃度が低下する。そのため、頻繁に粉末活性炭を補充しなければならなくなるうえ、キャップ部分に堆積した粉末活性炭が塊となって遊離した場合には、配管やろ過膜を閉塞してしまう可能性もある。
また、仮に、特許文献3のように膜モジュールを横向きに配置したとしても、キャップ部分の一部に生じる滞留等が要因となって、通水方向に応じて一方の側のキャップ部分に粉末活性炭が堆積しやすくなる。その結果、前述のような濃縮水の濃度低下の問題や、配管等の閉塞の問題が生じやすくなるという問題がある。
さらに、特許文献3に記載されている膜ろ過装置を用いて粉末活性炭の除去を行う場合、特に、複数の膜エレメントを長手方向に連結する構造を採用した場合には、両端のキャップ部分だけでなく、連結部内の空間に粉末活性炭が容易に堆積してしまうことも考えられる。この場合、逆洗工程や、膜破断検知工程後の通水を行ったとしても、一度堆積してしまった粉末活性炭を除去するには解体が伴うなど困難があり、粉末活性炭の塊が遊離してしまうと、前述のような配管の閉塞等の問題をも引き起こす。
これらの問題は、粉末活性炭を含有した被処理水のろ過のみならず、濁度成分を内圧型の膜ろ過装置でろ過して除去する場合であっても同様である。つまり、何等かの不純物質を含む被処理水を、内圧型の膜ろ過装置でクロスフロー方式によりろ過する場合には、配管とろ過膜とを接続するキャップ部分に不純物質が堆積してしまうという問題が生じる。
本発明は、上記のような問題に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、不純物質を含む被処理水からその不純物質を除去する膜ろ過装置において、膜モジュール内に不純物質が堆積することを抑制するとともに、堆積した不純物質を頻繁に除去する必要がない膜ろ過装置、及びそれを用いた浄水システムを提供することにある。
本発明者が上記課題を解決するために採用した手段を以下に説明する。
本発明の膜ろ過装置は、不純物質を含有する被処理水を、ろ過膜を透過して不純物質が除去された処理水と、前記ろ過膜を透過することなく不純物質の濃度が上昇した濃縮水とに分離するための内圧型の膜ろ過装置である。
前記膜ろ過装置は、前記被処理水を貯留する被処理水タンクと、前記被処理水タンクに接続される被処理水ポンプと、前記ろ過膜が内包されるとともに略水平に配置された膜モジュールと、前記膜モジュールから透過した処理水を貯留するための処理水タンクとを備えている。
前記膜ろ過装置の各構成要素同士は、所定の配管で接続されている。具体的には、前記被処理水ポンプと前記ろ過膜の一端との間に接続される第一の被処理水配管と、前記ろ過膜の他端と前記被処理水タンクとの間に接続される第一の濃縮水配管と、前記膜モジュールと前記処理水タンクとの間に接続される第一の処理水配管とを有する。
そして、前記膜ろ過装置は、前記ろ過膜内を流れる被処理水の方向を、前記一端側から前記他端側に向かう方向とするか、前記他端側から前記一端側に向かう方向とするか所定時間ごとに切り換える構成であることを特徴としている。
本発明の膜ろ過装置の基本的なろ過動作について説明する。まず、被処理水タンク内に貯留されている不純物質を含む被処理水を、被処理水ポンプを用いて、第一の被処理水配管を介して膜モジュール内に通水する。このとき、被処理水はろ過膜の一端から他端に向かって通過することとなる。
膜モジュール内では、内圧型に対応したろ過膜の内側を被処理水が通過するとともに、膜面に接した被処理水はろ過膜によりろ過されて、不純物質を含まない処理水と、不純物質の濃度が上昇した濃縮水とに分離される。処理水は、ろ過膜の外側に透過する一方、濃縮水は、ろ過膜を通過するにしたがって不純物質の濃度を上昇させながら膜モジュールの他端から排出される。
膜モジュールから排出された濃縮水は、第一の濃縮水配管を介して、被処理水タンクに戻される。被処理水タンクでは、順次供給されて貯留されている被処理水と、戻された濃縮水とが混合する。これにより、被処理水タンク内の被処理水における不純物質の濃度は一定に保たれる。
一方、ろ過膜を透過した処理水は、第一の処理水配管を介して、処理水タンクに貯留される。処理水タンクに貯留される処理水は、不純物質が除去されているため、無色透明の水となっている。
次に、被処理水の通水方向を切り換える動作について説明する。
膜モジュール全体の直径に対して配管の直径やろ過膜の小孔の総面積は小さいのが一般的である。膜モジュールと各配管との接続部は、膜モジュールの直径に対応する大きな開口部と、配管の直径に対応する小さな開口部とを所定の形状の壁部で接続するとともに、ろ過膜と膜側の大きな開口部との間を水密に隔離する隔壁部を有することで、接続部の外部に被処理水または濃縮水が漏水しないように構成した、いわゆるキャップ状の形状となっている。
不純物質を含む被処理水は、直径の小さい配管側の開口部から直径の大きいキャップ状の空間内に流入する際、配管側の開口部とキャップ状の空間との境界で被処理水の流径が拡大される。流径が拡大するときに流れの方向が径方向に広がる。径方向に広がった流れは拡散して流速を落とすとともに、前記壁部によって径方向の流れが妨げられる。そのため、流れの一部で滞留が生じる。滞留が生じると、流速が低下するため、前記壁部または前記隔壁部に不純物質が堆積しやすくなる。これは、濃縮水の流出側においても同様である。
一般的に、膜ろ過装置では、被処理水ポンプを一定の吐出量で動作させるため、被処理水の流速は一定である。そのため、膜モジュール内の被処理水の通水方向が常に一方向であると、前述の機序によって、膜モジュールと第一の被処理水配管との接続部もしくは膜モジュールと第一の濃縮水配管との接続部、またはその両方に、不純物質が徐々に堆積していくこととなる。
そこで、前記ろ過膜内を流れる被処理水の方向を、前記一端側から前記他端側に向かう方向とするか、前記他端側から前記一端側に向かう方向とするか所定時間ごとに切り換えるようにする。
被処理水の流入側と流出側とでは水の流れが異なることから、不純物質の堆積する場所や量が異なっている。そのため、通水方向が切り換わると、これまで滞留して不純物質が堆積しつつあったところに被処理水の流れや渦が衝突し、不純物質を遊離させることができる。
また、切り換え時における接続部内の被処理水の流れが複雑に乱れ、その乱れた水流により、接続部の壁部に堆積しつつあった不純物質を遊離させる作用も期待できる。
これらの作用により、膜モジュールと第一の被処理水配管との接続部、または膜モジュールと第一の濃縮水配管との接続部に不純物質が堆積することが抑制される。
被処理水の流れる方向を所定時間ごとに切り換える手段については、種々の手段を用いることができ、特に限定されるものではない。一例を挙げるならば、双方向ポンプと制御装置を用いて、吸込と吐出を切り換える方法が挙げられる。また、被処理水ポンプの吸水口の接続先と吐出口の接続先とを、電磁弁を用いて切り換えることで、被処理水タンクから吸入して膜モジュールに向かって吐出するか、膜モジュールから吸入して被処理タンクに向かって吐出するかを切り換える方法も挙げられる。また、吐出口から吐出する被処理水を、膜モジュールの何れかの端部に導入するように電磁弁で切り換える方法等も挙げられる。
以上のように、本発明の膜ろ過装置は、被処理水の流れる方向の切り換えを行うことで、膜モジュール内に不純物質が堆積することを抑制することに特徴がある。
課題解決のために採用し得る手段においては下記の手段を用いることも可能である。
他の手段における膜ろ過装置のひとつとしては、前記第一の濃縮水配管から分岐して前記第一の被処理水配管と接続される第二の被処理水配管と、前記第一の被処理配管から分岐して前記第一の濃縮水配管と接続される第二の濃縮水配管とを備えた構成とすることができる。
この構成においては、前記被処理水ポンプからの流路を前記第一の被処理水配管への流路とするか前記第二の被処理水配管への流路とするかを切り換える被処理水方向切換手段と、前記第一の濃縮水配管からの流路か前記第二の濃縮水配管からの流路かを切り換えて前記被処理水タンクと接続するための濃縮水方向切換手段とをさらに備える。
そして、前記膜ろ過装置の構成は、前記被処理水方向切換手段及び前記濃縮水方向切換手段を制御することにより、前記ろ過膜内を流れる被処理水の方向を、前記一端側から前記他端側に向かう方向とするか、前記他端側から前記一端側に向かう方向とするか所定時間ごとに切り換える構成であることを特徴としている。
前記膜ろ過装置のろ過動作について説明する。まず、前記被処理水方向切換手段を第一の被処理水配管に通水するように切り換えて、被処理水タンク内に貯留されている不純物質を含む被処理水を、被処理水ポンプを用いて、第一の被処理水配管を介して膜モジュール内に通水する。
次いで、膜モジュール内では、内圧型に対応したろ過膜の内側を被処理水が通過するとともに、膜面に接した被処理水はろ過膜によりろ過されて、不純物質を含まない処理水と、不純物質の濃度が上昇した濃縮水とに分離される。処理水は、ろ過膜の外側に透過する一方、濃縮水は、ろ過膜を通過するにしたがって濃度を上昇させながらろ過膜の他端または一端から排出される。
前記被処理水方向切換手段の切り換え時には、その切り換え方向に対応して前記濃縮水方向切換手段も第一の濃縮水配管に通水するように切り換える。この切り換えは両手段を同時に切り換えても時間をずらして切り換えてもよい。これにより、膜モジュールから排出された濃縮水は、第一の濃縮水配管を介して、被処理水タンクに戻される。被処理水タンクでは、順次供給されて貯留されている被処理水と、戻された濃縮水とが混合する。これにより、被処理水タンク内の被処理水における不純物質の濃度は一定に保たれる。
一方、ろ過膜を透過した処理水は、第一の処理水配管を介して、処理水タンクに貯留される。
次に、被処理水の通水方向を切り換える。具体的には、前述のろ過動作を所定時間行った後、前記被処理水方向切換手段を第二の被処理水配管に通水するように切り換えて、被処理水タンク内に貯留されている不純物質を含む被処理水を、被処理水ポンプを用いて、第二の被処理水配管を介して膜モジュール内に通水する。膜モジュールとの接続部について、第二の被処理水配管は、第一の被処理水配管とは対向する側寄りに接続されている。そのため、被処理水方向切換手段を第二の被処理水配管に通水するように切り換えると、膜モジュール内の被処理水の流れる方向が逆向きになる。
前記被処理水方向切換手段の切り換え時には、その切り換え方向に対応して前記濃縮水方向切換手段も第二の濃縮水配管に通水するように切り換える。この切り換えは両手段を同時に切り換えても時間をずらして切り換えてもよい。これにより、膜モジュールから排出された濃縮水は、第二の濃縮水配管を介して、被処理水タンクに戻される。
ろ過膜を透過した処理水は、被処理水がいずれの方向に流れる場合であっても、同様に第一の処理水配管を介して、処理水タンクに貯留される。このように、被処理水方向切換手段及び濃縮水方向切換手段を制御することにより、膜モジュール内の被処理水の流れる方向を所定時間ごとに切り換えることができる。よって、前述と同様の作用により、膜モジュールと第一の被処理水配管との接続部、または膜モジュールと第一の濃縮水配管との接続部への不純物質の堆積が抑制される。
課題解決のために採用し得るさらに他の手段としては、前記ろ過膜の構成として、ろ過膜を略水平に配置した場合に、自重により膜が垂下しないような剛性を持たせるものとすることも可能である。ろ過膜を水平配置した場合に自重により垂下しない剛性を持たせるための構成としてのろ過膜の素材や構造は特に限定されないが、一例を挙げるならば、セラミック膜やPVC(塩化ビニール樹脂)膜等がある。
セラミック膜とは、円柱状のセラミック製の棒体に、一端から他端に向かって貫通する複数の小孔が設けられた構成のろ過膜である。また、PVC膜はガラス繊維に塩化ビニール樹脂をコーティングした膜である。これらの膜は膜自体が多孔質構造を有していることから、小孔から外表面に向かって、または外表面から小孔内に向かって被処理水を通過させることでろ過することができる。
この構成においては、自重により垂下したい剛性を有するろ過膜を採用した膜モジュールとするとともに、ろ過膜を略水平に配置する構成としている。膜モジュールを略水平に配置すると、ろ過膜それ自体が可撓性を有する場合には中央部が垂下してしまい、被処理水を通水する際に摩擦が増加して前述のような堆積物の形成や膜寿命の低下等種々の問題を生じさせる。
そこで、剛性の高いセラミック膜を用いた膜モジュールとすることで、略水平に配置したとしてもろ過膜が垂下することなく、安定してろ過動作を行うことができ、ろ過効率の低下も抑制することができる。
課題解決のために採用し得るさらに他の手段としては、前記不純物質を被処理水中の有機物を分解する微生物が付着した生物活性炭とし、前記生物活性炭の平均粒径が3μm以下とすることも可能である。
被処理水に含まれる有機化合物からなる色度成分は、例えばオゾン処理等によって分子配列を切断して分解することも可能であるが、それであっても残留する有機物が存在する。この有機物の除去には、微生物を用いた生物処理を行った後、その分解後の物質や微生物を粉末活性炭に吸着させて除去するのが効果的である。
この場合、一般的に広く流通している平均粒径10μm程度の粉末活性炭ではなく、さらに微紛化した平均粒径3μm以下の微粉末活性炭を用いるのが好ましい。この粒径の活性炭は、一般的には沈殿池によるろ過に用いられるものであり、膜ろ過に用いるとすぐにろ過膜や配管を閉塞してしまうことから扱いが難しい粉末活性炭である。しかし、本発明であれば、平均粒径が3μm以下の粉末であっても配管や膜を閉塞させることを抑制しながら、効果的な吸着作用によりろ過をすることができる。
課題解決のために採用し得るさらに他の手段としては、前記処理水タンクに接続される逆洗浄ポンプと、前記膜モジュールから外部空間に処理水を排水するための排水管とをさらに備える構成とすることもできる。前記第一の処理水配管が前記逆洗浄ポンプと前記膜モジュールとの間に接続されることで、処理水をろ過膜の外側から内側に向かってろ過動作とは逆方向に透過させることができる。これにより、ろ過膜の内側に堆積した粉末活性炭を剥離させる逆洗浄を可能とする。
この構成においては、前記第一の処理水配管と前記膜モジュールとの接続部は前記一端側寄りであるとともに、前記他端側寄りには前記第一の処理水配管から分岐する第二の処理水配管が接続される。また、前記処理水ポンプからの流路を前記第一の処理水配管への流路とするか前記第二の処理水配管への流路とするかを切り換える処理水方向切換手段をさらに備える。
そして、前記膜ろ過装置の構成は、前記処理水方向切換手段を制御することにより、逆洗浄のための処理水を、前記一端側寄りの接続部から流出させるか、前記他端側寄りの接続部から流出させるか所定時間ごとに切り換える構成であることを特徴としている。
前記膜ろ過装置の逆洗浄動作について説明する。まず、前記処理水方向切換手段を第一の処理水配管に通水するように切り換えて、処理水タンク内に貯留されている粉末活性炭を含まない処理水を、処理水ポンプを用いて、第一の処理水配管を介して膜モジュールに通水する。
第一の処理水配管は、前記膜モジュールとの接続部は前記一端側寄りまたは前記他端側寄りに接続されていることから、膜モジュール内に通水された処理水は、主に接続された側に近いろ過膜の外表面に最も強い圧力を生じさせる。この圧力によって、処理水がろ過膜の外表面から内面に透過する。このとき、ろ過膜の内面に堆積していた粉末活性炭が剥離する。剥離した堆積物は、ろ過膜の内側を取って排水管を通って外部に排出される。なお、ろ過動作時には排水管に設けた弁を閉じておき、逆洗浄動作時には前記弁を開いておく必要がある。
次に、処理水の通水方向を切り換える。具体的には、前述の逆洗浄動作を所定時間行った後、前記処理水方向切換手段を第二の処理水配管に通水するように切り換えて、処理水タンク内に貯留されている粉末活性炭を含まない処理水を、処理水ポンプを用いて、第二の処理水配管を介して膜モジュール内に通水する。膜モジュールとの接続部について、第二の処理水配管は、第一の処理水配管とは対向する側寄りに接続されている。そのため、処理水方向切換手段を第二の処理水配管に通水するように切り換えると、膜モジュール内に通水された処理水は、前述とは反対側のろ過膜の外表面に最も強い圧力を生じさせる。
ろ過膜の内面に堆積していた粉末活性炭の除去のしくみは、前述と同様である。
処理水をろ過膜外表面の全体に均等な圧力となるように逆洗浄する場合には、圧力が平均化されてろ過膜を透過する処理水の流速が低下し、逆洗浄の効果が低下する。一方で、ろ過膜の外表面の一方の側にのみ集中的に処理水の圧力をかけると、圧力のかかる側のろ過膜は洗浄できたとしても、対向する側のろ過膜の洗浄効果は低下してしまう。
それに対して、前記膜ろ過装置では、処理水を、前記一端側寄りの接続部から流出させるか、前記他端側寄りの接続部から流出させるか所定時間ごとに切り換える構成を採用している。
これにより、ろ過膜の外表面全体に処理水による圧力をかけることができ、ろ過膜全体を効率よく洗浄することができる。また、このときの膜モジュール内の水の流れにより、第一の被処理水配管及び第一の濃縮水配管と膜モジュールとの接続部に堆積しつつあった粉末活性炭を遊離させて除去させる作用も期待できる。
一方、本発明による課題を解決するためのさらに他の手段として、前述の膜ろ過装置を組み込んだ浄水システムとする手段を採用することも可能である。
前記浄水システムは、原水から懸濁物質を除去するための外圧型の膜ろ過装置と、前記外圧式の膜ろ過装置により処理された一次処理水から着色物質を吸着除去するための活性炭処理装置と、前記活性炭処理装置により処理された二次処理水にオゾンを混合して有機物を分解するためのオゾン処理装置とを備える構成を基本構成としている。
そして、前記活性炭処理装置には、前述の膜ろ過装置が用いられる。
前記浄水システムでは、まず、外圧型の膜ろ過装置を用いて、河川水や池水等の汚濁した原水から、濁度を除去する。
次いで、濁度が除去された一次処理水に対して、粉末活性炭を混合させて色度成分の有機物を吸着させ、前述の本発明の膜ろ過装置で粉末活性炭を除去する。
次いで、粉末活性炭が除去された二次処理水に対して、オゾン処理装置によりオゾンを混合させる。オゾンの混合により、残留した細菌等の有機化合物が分解され、無色透明の浄水を得ることができる。
この一連のシステムにより、汚濁した河川水や池水等の原水から、無色透明の飲用可能な浄水を効率よく安定して得ることができる。
本発明では、ろ過膜内を流れる被処理水の方向を、一端側から他端側に向かう方向とするか、他端側から一端側に向かう方向とするか所定時間ごとに切り換えることができる。この構成により、これまで滞留して不純物質が堆積しつつあったところに被処理水の流れが衝突したり、切り換え時に接続部内の被処理水の流れが複雑になったりすることで、不純物質を遊離させることができる。
これらの作用により、不純物質を含む被処理水から不純物質を除去する膜ろ過装置において、膜モジュール内に不純物質が堆積することを抑制することができるという効果がある。
本発明の膜ろ過装置を表す模式図である。 一般的な内圧型のクロスフロー方式の膜ろ過装置において不純物質が堆積する様子を表す説明図である。 本発明の膜ろ過装置において被処理水の流れる方向を切り換えることによって不純物質の堆積が抑制される様子を表す説明図である。 本発明の膜ろ過装置において被処理水の流れの方向を切り換える方法の例を表す模式図である。 本発明の浄水システムを表す模式図である。 本発明の変形例1である膜ろ過装置を表す模式図である。 本発明の変形例1において被処理水の流れの方向を切り換える方法の例を表す模式図である。 本発明の変形例2である膜ろ過装置を表す模式図である。 本発明の変形例2において逆洗浄の様子を表す模式図である。 本発明の変形例3である膜ろ過装置を表す模式図である。 本発明の変形例4である浄水システムを表す模式図である。 特許文献3の従来例を表す模式図である。
本発明を実施するための形態について、図1から図5に基づいて以下に説明する。
なお、以下の説明においてろ過膜31の小孔311は説明を簡略化するために1本として模式的に記載しているが、実際には数十本から数百本といった複数の小孔である。
本発明の膜ろ過装置100は、図1に示すように、被処理水タンク1と、被処理水タンク1に接続される被処理水ポンプ2と、膜モジュール3と、処理水タンク4とを備えた装置である。本実施形態においては、前記構成要素を少なくとも備えていればよく、これら以外の構成要素を備えていてもよい。
被処理水タンク1には、被処理水11が貯留されており、河川水や池水等の汚濁した原水に対して、濁度成分は除去されているものの、色度成分が残留した被処理水11が順次供給されている(図示せず)。また、被処理水11に不純物質である粉末活性炭12・12…を投入して混合させている。なお、図1の形態では、不純物質として粉末活性炭12・12…を投入しているが、膜ろ過装置100は河川水や池水等の汚濁した原水から懸濁物質を除去する装置であってもよい。その場合には、不純物質は懸濁物質となる。
図1の形態においては、被処理水タンク1内では、粉末活性炭12・12…を被処理水11に均等に長時間接触させることが好ましい。本実施形態では、被処理水タンク1内に撹拌機13を設けて被処理水11を常に攪拌する構成としているが、粉末活性炭12・12…が被処理水11に均等に長時間接触する構成であればこれに限られない。
被処理水11に混合させる粉末活性炭12・12…は粉末状の活性炭であり、おがくず等からなる木炭に対して、ガス賦活または塩化亜鉛賦活を行うことで表面に微細な多孔質構造を形成する。そして、賦活した木炭を精製・粉砕することで、微粒子状の活性炭となる。
本実施形態には種々の粉末活性炭を用いることができるが、より小さな色度成分を吸着させることが可能であることから、平均粒径3μm以下の微粉末活性炭を用いることが好ましい。本発明の膜ろ過装置100は、後述するように膜モジュール3内で堆積することを抑制させることができる装置であるから、平均粒径3μm以下の微粉末活性炭であっても、安定してろ過動作を行うことが可能である。また、生物処理を同時に行うことができることから、有機物を分解する作用のある微生物を表面に付着させた生物活性炭であることが好ましい。
被処理水ポンプ2は、被処理水タンク1から被処理水11を所定の流量で吐出することができるポンプであり、非容積式ポンプや容積式ポンプ等種々のポンプを採用することができる。その流量や揚程等の諸性能は、装置に求められる能力に応じて適宜選択することができる。
膜モジュール3は、内圧型のろ過膜31と、ろ過膜31の両端に所定の配管を接続するとともに外部への漏水を防止するためのキャップ部32・32’と、ろ過膜31から透過した処理水41の外部への漏水を防止するための円筒状のケース33とを備える。
ろ過膜31は、自重により垂下しない剛性を有する膜であって、例えばアルミナ・チタニア・ジルコニアなどの無機系材料を用いたファインセラミックスからなる限外ろ過膜(UF膜)であり、円柱状のセラミックの棒体に、両端を貫通するように長手方向に小孔311が多数設けられた構造を有する。セラミック膜の直径や長さは適宜選択することができるが、一例としては、直径100mm、長さ1mのものを採用することができる。また、直径30mm等の小さな直径の膜を複数用いた膜エレメントを用いてもよい。
膜ろ過装置100に対する膜モジュール3の配置については、本実施形態では略水平に配置している。後述するように、略水平に配置することで、粉末活性炭12・12…が重力によって膜モジュール3の一方の端部へ堆積することを防止することができる。また被処理水ポンプ2と略同じ高さに配置することで、高低差による被処理水11の流速の低下を防止することができる。
処理水タンク4は、膜モジュール3のろ過膜31とケース33との間の空間に透過した処理水41を貯留するタンクである。色度成分が吸着した粉末活性炭12・12…は、ろ過膜31によってろ過されるため、処理水41は、色度成分と粉末活性炭12・12…とが除去された無色透明の水となっている。
膜ろ過装置100の各構成要素同士の接続は、所定の配管5を用いて接続される。
まず。被処理水ポンプ2とろ過膜31の一端34との間には、第一の被処理水配管51が接続される。第一の被処理水配管51は、被処理水タンク1から被処理水11を膜モジュール3内に導入するための配管である。
次に、ろ過膜31他端35と被処理水タンク1との間には、第一の濃縮水配管52が接続される。第一の濃縮水配管52は、ろ過膜31を透過せずに通過し、粉末活性炭12・12…の濃度が上昇した濃縮水14を、被処理水タンク1に戻すための配管である。
そして、膜モジュール3と処理水タンク4との間には、第一の処理水配管53が接続される。第一の処理水配管53は、ろ過膜31を透過してろ過された処理水41を、処理水タンク4に送出するための配管である。
各配管5の素材は種々のものを用いることができるが、腐食を防止するために塩化ビニール等の樹脂製であることが好ましい。また、各配管の所定の位置には、必要に応じて弁を設けておくことが好ましい(図示していないものも含む)。
また、図1に示す配管5の経路は一例であり、各構成要素が前述のように接続されていれば、どのような経路であってもよいが、圧力損失を抑制するためには、できる限り最短経路とすることが好ましい。
次に、一般的な内圧型の膜ろ過装置を用いて粉末活性炭12・12…を混合させた被処理水11をろ過する場合に、粉末活性炭12・12…が堆積していく現象について、図2を参照しながら説明する。
図2(a)は、内圧型の膜モジュール3を地面に対して垂直に配置し、被処理水11を上から下に向かってクロスフロー方式でろ過する場合を示している。
図2(b)は、図2(a)と同じ構成において、被処理水11を下から上に向かってクロスフロー方式でろ過する場合を示している。
図2(c)は、内圧型の膜モジュール3を略水平に配置し、被処理水11を左から右に向かってクロスフロー方式でろ過する場合を示している。
図2(a)~(c)に示すように、膜モジュール3のキャップ部32・32’は、ケース33の外径に対応した大きさの膜側開口部36と、配管5の外径に対応した大きさの配管側開口部37とを有している。一般的に、配管5の外径はケース33の外径よりも小さいため、配管側開口部37は膜側開口部36よりも小さくなる。また、膜側開口部36と配管側開口部37とは、所定の形状の壁部38で接続されている。
膜側開口部36には、ろ過膜31の両端部に取り付けた隔壁部材39が水密に結合されることで、ケース33とキャップ部32・32’とを隔離している。また、配管側開口部37には、継手(図示せず)を介して配管5が接続される。これにより、キャップ部32・32’内には空間が生じる。
まず、図2(a)の場合について説明する。上から下に向かって被処理水11を流す場合には、被処理水11が膜モジュール3内に導入されると、流入側のキャップ部32の空間内に被処理水11が流入する。直径の小さな配管側開口部37から直径の大きなキャップ部32の空間部に被処理水11が流入することで、被処理水11の一部には径方向に広がる方向の流れが生じる。
キャップ部32内の空間では、膜側開口部36の最外径部に向かうほど壁部38と隔壁部材39との間隔が狭くなることから、径方向に広がる方向の流れの流速が低下する。また、重力により粉末活性炭12・12…は下側に沈降しやすいことから、隔壁部材39上に粉末活性炭12・12…が堆積しやすくなる。
一方、濃縮水14となって膜モジュール3から流出する場合には、流出側のキャップ部32’の空間内に濃縮水14が流入する。直径の小さなろ過膜31の多数の小孔311から直径の大きなキャップ部32’の空間部に濃縮水14が流入することで、濃縮水14の一部には径方向に広がる方向の流れが生じる。
キャップ部32’内の空間では、前記同様、膜側開口部36の最外径部に向かうほど壁部38と隔壁部材39との間隔が狭くなることから、径方向に広がる方向の流れの流速が低下する。また、重力により粉末活性炭12・12…は下側に沈降しやすいことから、壁部38上に粉末活性炭12・12…が堆積しやすくなる。
次に、図2(b)の場合について説明する。下から上に向かって被処理水11を流す場合であっても、上から下に流す場合と同様、被処理水11が膜モジュール3内に導入されると、直径の小さな配管側開口部37から直径の大きなキャップ部32の空間部に被処理水11が流入することで、被処理水11の一部には径方向に広がる方向の流れが生じる。
キャップ部32’内の空間では、前記同様、膜側開口部36の最外径部に向かうほど壁部38と隔壁部材39との間隔が狭くなることから、径方向に広がる方向の流れの流速が低下する。また、重力により粉末活性炭12・12…は下側に沈降しやすいことから、壁部38上に粉末活性炭12・12…が堆積しやすくなる。
一方、濃縮水14となって膜モジュール3から流出する場合にも、上から下に流す場合と同様、直径の小さなろ過膜31の多数の小孔311から直径の大きなキャップ部32の空間部に濃縮水14が流入することで、濃縮水14の一部には径方向に広がる方向の流れが生じる。
キャップ部32内の空間では、前記同様、膜側開口部36の最外径部に向かうほど壁部38と隔壁部材39との間隔が狭くなることから、径方向に広がる方向の流れの流速が低下する。また、重力により粉末活性炭12・12…は下側に沈降しやすいことから、隔壁部材39上に粉末活性炭12・12…が堆積しやすくなる。
図2(a)(b)のように地面に垂直に膜モジュール3を配置する場合には重力の影響が大きく影響する。そのため、被処理水11を、図2(a)のように上から下に流す場合であっても、図2(b)のように下から上に流す場合であっても、上側に配置されるキャップ部32においては隔壁部材39上に堆積しやすく、下側に配置されるキャップ部位32’においては壁部38上に堆積しやすい。
次に、図2(c)の場合について説明する。なお、膜モジュール3を略水平に配置する場合には、被処理水11を左から右に流す場合と、右から左に流す場合とでは、対称の関係になると考えられることから、図2(c)では左から右に流すものとして説明する。
左から右に向かって被処理水11を流す場合であっても、上から下に流す場合と同様、被処理水11が膜モジュール3内に導入されると、直径の小さな配管側開口部37から直径の大きなキャップ部32の空間部に被処理水11が流入することで、被処理水11の一部には径方向に広がる方向の流れが生じる。
キャップ部32内の空間では、膜側開口部36の最外径部に向かうほど壁部38と隔壁部材39との間隔が狭くなることから、径方向に広がる方向の流れの流速が低下する。しかし、膜モジュール3を地面に垂直に配置する場合と異なり、重力により粉末活性炭12・12…は必ずしも隔壁部材39上に堆積するわけではなく、主に壁部38の下側であって配管5側寄りに多く堆積する。
一方、濃縮水14となって膜モジュール3から流出する場合にも、上から下に流す場合と同様、直径の小さなろ過膜31の多数の小孔311から直径の大きなキャップ部32’の空間部に濃縮水14が流入することで、濃縮水14の一部には径方向に広がる方向の流れが生じる。
キャップ部32’内の空間は、前記同様、膜側開口部36の最外径部に向かうほど壁部38と隔壁部材39との間隔が狭くなることから、径方向に広がる方向の流れの流速が低下する。しかし、膜モジュール3を地面に垂直に配置する場合と異なり、重力により粉末活性炭12・12…は必ずしも壁部38上に堆積するわけではなく、主に隔壁部材39の下型であってろ過膜31側寄りに多く堆積する。
ただし、図2(a)~(c)いずれの場合であっても、配管5の開口面積と、ろ過膜31の多数の小孔311の総開口面積とは同一ではないのが一般的であることから、径方向に広がる方向の流れの流速は、キャップ部32と対抗する側のキャップ部32’とで異なる。
そのため、キャップ部32と対抗する側のキャップ部32’とに堆積する粉末活性炭12・12…の量には差が生じ得る。
以上のように、内圧型の膜モジュール3に対して、一方向からのみ被処理水11を流し続ける場合には、膜モジュール3の配置方向とは無関係に、キャップ部32・32’内への粉末活性炭12・12…の堆積が生じるという問題が発生する。この問題は、不純物質が粉末活性炭12・12…である場合に限られず、濁度成分である懸濁物質や、その他除去対象となるすべての物質において同様である。
そこで、本実施形態の膜ろ過装置100において、粉末活性炭12・12…の堆積が抑制されるしくみについて、図3を用いて説明する。
まず、図3(a)に示すように、ろ過膜31の左側の一端34から被処理水11を導入し、右側の他端35から濃縮水14を流出させる方向に一定時間流してろ過動作を行う。すると、図2(c)で示したように、一端34側のキャップ部32には、壁部38の配管5側寄りに粉末活性炭12・12…が堆積し始める。また、他端35側のキャップ部32’には、隔壁部材39のろ過膜31側寄りに粉末活性炭12・12…が堆積し始める。
ここで、被処理水11の流れる方向を、右側の他端35から左側の一端34となるように、逆向きにする。すると、図3(b)に示すように、一端34側のキャップ部32内では、濃縮水14の一部が径方向に広がる方向に流れ、その濃縮水14の流れが、キャップ部32の壁部38の配管5側寄りに堆積しつつあった粉末活性炭12・12…に衝突する。
また、他端35側のキャップ部32’内では、被処理水11の一部が径方向に広がる方向に流れ、その被処理水11の流れが、キャップ部32’の隔壁部材39のろ過膜31側寄りに堆積しつつあった粉末活性炭12・12…に衝突する。
これらの衝突により、粉末活性炭12・12…は配管5側の壁部38及びろ過膜31側の隔壁部材39から遊離し、濃縮水14とともに排出されていくこととなる。
次に、図3(c)に示すように、被処理水11の流れる方向を、右側の他端35から左側の一端34の向きのまま一定時間流してろ過動作を行う。すると、図2(c)の対称形となるように、他端35側のキャップ部32’には、壁部38の配管5側寄りに粉末活性炭12・12…が堆積し始める。また、一端34側のキャップ部32には、隔壁部材39のろ過膜31側寄りに粉末活性炭12・12…が堆積し始める。
ここで、被処理水11の流れる方向を、左側の一端34から右側の他端35となるように、逆向きにする。すると、図3(d)に示すように、一端34側のキャップ部32内では、被処理水11の一部が径方向に広がる方向に流れ、その被処理水11の流れが、キャップ部32の壁部38の配管5側に堆積しつつあった粉末活性炭12・12…に衝突する。
また、他端35側のキャップ部32’内では、濃縮水14の一部が径方向に広がる方向に流れ、その濃縮水14の流れが、キャップ部32’の壁部38の配管5側寄りに堆積しつつあった粉末活性炭12・12…に衝突する。
これらの衝突により、粉末活性炭12・12…は配管5側の壁部38及びろ過膜31側の隔壁部材39から遊離し、濃縮水14とともに排出されていくこととなる。
被処理水14の流れる方向を切り換える時間間隔については、ろ過膜31の種類や膜モジュール3の大きさ等の条件により適宜調整することができるが、例えば、30分~60分間隔で切り換えるようにすることができる。
以上の動作を繰り返すことで、キャップ部32・32’内に粉末活性炭12・12…が堆積することを抑制しながら、ろ過動作を安定して継続することができるようになる。
ここで、被処理水11が流れる方向を切り換える具体的な形態について、その例を図4に基づいて説明する。
図4(a)では、膜ろ過装置100の基本構成を図1に示す構成とし、被処理水ポンプ2に双方向ポンプを用いた例を示している。
まず、双方向ポンプの二つの吐出口(同時に吸水口でもある)の一方を、被処理水タンク1に接続し、他方を第一の被処理水配管51に接続する。この状態で、双方向ポンプを正方向に駆動すると、被処理水11は、被処理水タンク1から第一の被処理水配管51を通ってろ過膜31の一端34に導入される(実線の矢印の方向)。
次いで、所定時間経過後に、双方向ポンプを逆方向に駆動するように切り換える。これにより、双方向ポンプは、第一の被処理水配管51内の被処理水11(ろ過が進むことで濃縮水14となる)を吸い込み、被処理水タンク1内に放出する。第一の被処理水配管51内の被処理水11を吸い込むことで、膜モジュール3内の被処理水11も吸引され、ひいては被処理水タンク1内から第一の濃縮水配管52を通って被処理水11が膜モジュール3の他端35側に導入される(破線の矢印の方向)。
このように、双方向ポンプを用いる形態では、制御弁によることなく、吸い込みと吐出とを切り換えることができる。
次に、方向制御弁を用いて切り換える形態を図4(b)に基づいて説明する。
この形態では、被処理水ポンプ2は一般的な単方向ポンプであり、吸水口と吐出口とには、それぞれ制御弁61・61’・62・62’が設けられている。
吸水口側の制御弁61・62は、吸水口への流路が、被処理水タンク1側となるか第一の被処理水配管51側となるかを切り換える。吐出口側の制御弁61’・62’は、吐出口からの流路が、被処理水タンク1側となるか第一の被処理水配管51側となるかを切り換える。
まず、制御弁62・62’を遮断し、制御弁61を開放して、被処理タンク1から単方向ポンプに被処理水11を吸入するように切り換える。同時に、制御弁61’を開放して、吐出口から流出した被処理水11を第一の被処理水配管51に吐出するように切り換える。これにより、被処理水11は、被処理水タンク1から第一の被処理水配管51を通ってろ過膜31の一端34に導入される。
次いで、所定時間経過後に、制御弁61・61’を遮断し、制御弁62を開放して、第一の被処理配管51から単方向ポンプに被処理水11を吸入するように切り換える。同時に、制御弁62’を開放して、吐出口から流出した被処理水11を被処理水タンク1に吐出するように切り換える。これにより、単方向ポンプは、第一の被処理水配管51内の被処理水11(ろ過が進むことで濃縮水14となる)を吸い込み。被処理水タンク1内に放出する。第一の被処理水配管51内の被処理水11を吸い込むことで、膜モジュール3内の被処理水11も吸引され、ひいては被処理水タンク1内から第一の濃縮水配管52を通って被処理水11が膜モジュール3の他端35側に導入される。
なお、被処理水11が流れる方向を切り換える手段はこれらに限定されず、方向が切り換わるのであれば、他の手段を用いてもよい。
また、上記の例を採用する場合には、一般的にポンプの吸入速度は吐出速度よりも低速であるため、膜モジュール3からポンプへ吸入する方向でろ過動作を行う場合には、ポンプから膜モジュール3へ吐出する方向でろ過動作を行う場合よりも、ろ過時間を長く設定するのが好ましい。
以上のように、本実施形態の膜ろ過装置100は、ろ過膜31内を流れる被処理水11の方向を、一端34側から他端35側に向かう方向とするか、他端35側から一端34側に向かう方向とするか所定時間ごとに切り換えることができる。これにより、これまで滞留して粉末活性炭12・12…が堆積しつつあった部位に被処理水11の流れが衝突したり、切り換え時にキャップ部32・32’内の被処理水11の流れが複雑になったりすることで、粉末活性炭12・12…を遊離させることができる。
次に、本発明の膜ろ過装置100を用いた浄水システム200の具体的な実施形態について、図5に基づいて説明する。
本実施形態の浄水システム200は、原水から懸濁物質を除去するための外圧型の膜ろ過装置210と、外圧型の膜ろ過装置210により処理された一次処理水から着色物質を吸着除去するための活性炭処理装置220と、活性炭処理装置220によって処理された二次処理水にオゾンを混合して残留有機物を分解するためのオゾン処理装置230とを備える構成を基本構成としている。
本実施形態の外圧型の膜ろ過装置210には、中空糸膜を使ったクロスフロー方式の膜ろ過装置を用いているが、濁度を除去することができるものであれば、他の方式やろ過膜を用いたものであってもよい。
外圧型の膜ろ過装置210としては、略円筒形の樹脂製の容器211内に細長い円筒状の膜である中空糸膜212・212’・212’’を上下方向に複数本配置して構成する例が挙げられる。また、容器211には、下方に原水供給口213が設けられ、原水が原水供給ポンプ214によって容器211内に流入可能となっている。原水供給口213から流入した原水は処理槽215内に貯留され、配置された中空糸膜212・212’・212’’は流入した原水によって浸漬する。
処理槽215の上端には上端固定壁が設けられており、容器211の内部は処理槽215と透透過水排出口216とに水密に区画されている。中空糸膜212・212’・212’’は上端部が前記上端固定壁に固定され、下端部が処理槽215の下方側となるように配置されている。また、上端部においては、中空糸膜212・212’・212’’の内側は透過水排出口216と連通し、外側は処理槽215に臨むように固定されている。
中空糸膜212・212’・212’’の下端部は、隣り合う中空糸膜212・212’・212’’とともに下端固定壁で連結して固定されている。しかし、下端固定壁は、処理槽215を水密に区画しておらず、原水供給口213から流入した原水は、下端固定壁の開口部を抜けて処理槽215内に流入できるようになっている。
中空糸膜212・212’・212’’は下端部が閉塞して上端部が透過水排出口216と連通するように開口している。中空糸膜212・212’・212’’の円筒状の外側に接している流入した原水に圧力をかけることで中空糸膜212・212’・212’’の外側から内側にかけて原水を透過させる。その結果、中空糸膜212・212’・212’’の内側に濁度が除去された一次処理水が透過し、透過水排出口216を介して装置外に送水される。
また、処理槽215には中空糸膜212・212’・212’’と並列して洗浄手段である洗浄ノズル218・218’・218’’が設けられている。この洗浄ノズル218・218’・218’’は空気を噴出するための3本の樹脂製のチューブであり、チューブの先端部は中空糸膜212の上端部近傍、中空糸膜212’’の下端部近傍及び中空糸膜212’の上端部と下端部の間である中間部とに近接している。
これら洗浄ノズル218・218’・218’’からは、気泡を発生させ、気泡を中空糸膜212・212’・212’’に堆積した濁度成分に衝突させることで、中空糸膜212・212’・212’’を洗浄することができる。また、制御装置219によって制御弁やレギュレータを制御することにより、洗浄ノズル218・218’・218’’ごとにそれぞれ異なる噴出量や噴出時間等の洗浄条件で気泡を噴出する。
これにより、中空糸膜212・212’・212’’の部位によって付着量の異なる濁度成分を効果的に除去することができる。
しかし、これで得ることのできる一次処理水は、溶解性色度によって着色された水であることが多く、透明度は向上したとしても、細菌やウイルスを含んでいる可能性があるとともに、外観上の不快感を与えることもあり、飲料には適さない。
そこで、着色物質を吸着除去するため、活性炭処理装置220により除色処理を行う。活性炭処理装置220には、本発明の膜ろ過装置が用いられる。
外圧型の膜ろ過装置210によるろ過により得られた一次処理水は、浄水タンク240に貯留されるが、浄水タンク240内の一次処理水が一旦満水となった時点で、外圧型の膜ろ過装置210によるろ過を停止し、活性炭処理装置220による処理へと移行する。
浄水タンク240に貯留された一次処理水は、配管を介して活性炭処理装置220に送水される。活性炭処理装置220に用いられる内圧型の膜ろ過装置221では、活性炭投入装置222により粉末活性炭を混合し、被処理水として膜ろ過装置221の被処理水タンク1に一旦貯留する。本実施形態の膜ろ過装置221は、図1の形態と同様の装置である。このとき、撹拌機223を動作させ、一次処理水全体に粉末活性炭が接触するように攪拌し続けるのが好ましい。これにより、着色物質が粉末活性炭に吸着する。
混合させる粉末活性炭は、平均粒径が3μm以下であることが好ましく、表面に有機物を分解する作用を有する微生物が付着した生物活性炭であることがさらに好ましい。
次いで、粉末活性炭を含む一次処理水を、膜ろ過装置221によりろ過し、粉末活性炭が除去された無色透明の二次処理水を得る。二次処理水は、浄水タンク240に戻される。
活性炭処理装置220による処理中は、外圧型の膜ろ過装置210によるろ過は停止しているため、浄水タンク240内の一次処理水は、徐々に二次処理水へと置き換わる。
このように、活性炭処理装置220によって処理された二次処理水は、着色成分が除去されて無色透明となっている。しかし、細菌やウイルス等の有機物が残留している場合もある。そこで、オゾン処理装置230によって、オゾン処理を行う。
オゾンは分子記号O3で表される特有な臭いのある薄い青色の気体であり、強い酸化力を持っているため、殺菌や有機化合物を分解する作用を有する。オゾンは、酸素に強い電圧や紫外線を照射して生成するオゾン発生装置231を用いて発生させ、浄水タンク240から活性炭処理装置220へと接続されている配管の途中でオゾンを混合する。
オゾンを混合させた二次処理水は、三方弁232を切り換えることにより、活性炭処理装置220ではなく、浄水タンク240へ戻される。この処理は浄水タンク240内の二次処理水がすべてオゾンに接触した状態となるまで継続される。
このように、二次処理水をオゾン処理することにより、残留した細菌やウイルス、有機化合物を分解することができる。
上述の浄水システム200においては、被処理水タンク1には水位計(図示せず)を設け、被処理水タンク1内の被処理水の量が下限値を下回ったとき、三方弁232から自動的に被処理水が供給されるようにすることもできる。被処理水を供給しているときは、活性炭処理装置220を一時的に停止し、被処理水タンク1内の被処理水が所定の量まで貯留されたときに、活性炭処理装置220によるろ過動作を再開させるようにする。
ろ過膜の状態によっては、ろ過動作による被処理水の減少量が変動するため、活性炭処理装置220を動作させながら被処理水を供給すると、減少量の方が多くなってしまい被処理水タンク1が枯渇する可能性があるからである。
被処理水タンク1に設ける水位計は、使用目的のひとつとして、越水検出のための上限値と、枯渇検出のための下限値とを検出することが挙げられる。このような水位計を用いる場合、被処理水の供給においては、貯留量が上限値となるまで活性炭処理装置220を停止させておくと、活性炭処理装置220の停止時間が長くなってろ過効率が低下する。
そこで、検出値の異なる2種類の水位計を設け、被処理水の供給量が所定の量(例えば被処理水タンク1の2/3程度)となったときに、活性炭処理装置220によるろ過動作を再開させるようにするのが好ましい。このようなヒステリシスを設けることで、ろ過効率を低下させることなく、被処理水の自動供給をすることができる。
以上のように、本発明の膜ろ過装置を用いた浄水システム200により、河川水や池水等の汚濁した原水から、引用に適した無色透明の処理水を得ることができる。特に、粉末活性炭を除去するための内圧型の膜ろ過装置に本発明の膜ろ過装置を用いることで、微細な粉末活性炭を用いてより高い吸着作用を発揮する一方で、粉末活性炭により膜モジュールや配管を閉塞させることを抑制することができる。そのため、長時間ろ過動作を行ったとしても、膜モジュールの頻繁な洗浄や粉末活性炭の頻繁な補充をする必要がない。
『変形例1』
次に、本発明の変形例に係る膜ろ過装置101について、図6に基づいて説明する。なお、以降の説明においては同一の部分については同一の符号を用い、重複する説明は割愛する。
本変形例では、図1の形態に対して、配管5の構成が異なっている。本変形例では、第一の濃縮水配管52から分岐して第一の被処理水配管51と接続される第二の被処理水配管54と、第一の被処理配管51から分岐して第一の濃縮水配管52と接続される第二の濃縮水配管55とを備えている。
また、被処理水ポンプ2からの流路を第一の被処理水配管51への流路とするか第二の被処理水配管54への流路とするかを切り換える被処理水方向切換手段である三方弁63と、第一の濃縮水配管52からの流路か第二の濃縮水配管55からの流路かを切り換えて被処理水タンク1と接続するための濃縮水方向切換手段である三方弁64とを備えている。
本変形例において、被処理水11が流れる方向を切り換える方法を図7に基づいて説明する。まず、図7(a)に示すように、三方弁63を制御し、被処理ポンプ2から吐出される被処理水11を、第一の被処理水配管51に導入するように切り換える。同時に、三方弁64を制御し、被処理水タンク1へ戻す濃縮水14の流路を、第一の濃縮水配管52からとなるように切り換える。これにより、被処理水11は、被処理水タンク1から第一の被処理水配管51を通ってろ過膜31の一端34に導入され、ろ過された後の濃縮水14はろ過膜31の他端35から第一の濃縮水配管52を通って被処理水タンク1へ戻される。
次いで、図7(b)に示すように、所定時間経過後に、三方弁63を制御し、被処理ポンプ2から吐出される被処理水11を、第二の被処理水配管54に導入するように切り換える。同時に、三方弁64を制御し、被処理水タンク1へ戻す濃縮水14の流路を、第二の濃縮水配管55からとなるように切り換える。これにより、被処理水11は、被処理水タンク1から第二の被処理水配管54を通って膜モジュール3の他端35に導入され、ろ過された後の濃縮水14はろ過膜31の一端34から第二の濃縮水配管55を通って被処理水タンク1へ戻される。
以上のように、本変形例の膜ろ過装置101は、ろ過膜31内を流れる被処理水11の方向を、所定時間ごとに切り換えることができるうえ、いずれの方向においても、被処理水ポンプ2から吐出された被処理水11を膜モジュール3に導入することができる。そのため、被処理水11の流速を早くすることができ、ろ過効率の向上を図ることができるうえ、粉末活性炭12・12…の堆積抑制効果も大きくなる。
『変形例2』
次に、本発明の他の変形例に係る膜ろ過装置102について、図8に基づいて説明する。
本変形例では、図1の形態に対して、逆洗浄できる構成となっている点が異なっている。具体的には、処理水タンク4に接続される逆洗浄ポンプ7と、膜モジュール3から外部空間に処理水を排水するための排水管57とをさらに備えている。
また、第一の処理水配管53と膜モジュール3とを一端34側寄りに接続している。それに対して、第一の処理水配管53から分岐する第二の処理水配管56を他端35側寄りに接続している。
さらに、逆洗浄ポンプ7からの流路を第一の処理水配管53への流路とするか第二の処理水配管56への流路とするかを切り換える処理水方向切換手段である三方弁65を備えている。
本変形例において、ろ過膜31を逆洗浄する方法を図9に基づいて説明する。まず、図9(a)に示すように、三方弁65を制御し、逆洗浄ポンプ7から吐出される処理水41を、第一の処理水配管53に導入するように切り換える。そして、逆洗浄ポンプ7を駆動させ、処理水41を、処理水タンク4から第一の処理水配管53を通ってろ過膜31の一端34寄りに導入する。
このとき、膜モジュール3のケース33とろ過膜31との間の空間にはすでに処理水41が満たされている。そこに、第一の処理水配管53から処理水41が逆流してくることで、膜モジュール3のケース33とろ過膜31との間の空間の圧力が高くなる。実際には、処理水41が導入される一端34寄りが最も圧力が高く、他端35側は圧力が低くなる。
このように、処理水41の圧力が高くなることで、ろ過膜31の外側から内側に向かって処理水41が透過する。この透過するときの処理水41の流れにより、ろ過膜31の内側に堆積していた粉末活性炭12・12…を剥離することができる。特に、ろ過膜31の一端34寄りの部分をより効果的に洗浄することができる。
次いで、所定時間経過後に、図9(b)に示すように、三方弁65を制御し、逆洗浄ポンプ7から吐出される処理水41を、第二の処理水配管56に導入するように切り換える。これにより、処理水41を、処理水タンク4から第二の処理水配管56を通って膜モジュール3の他端35寄りに導入する。
第二の処理水配管56から処理水41が逆流してくることで、膜モジュール3のケース33とろ過膜31との間の空間の圧力が高くなる。実際には、処理水41が導入される他端35’寄りが最も圧力が高く、一端34側は圧力が低くなる。
このように、処理水41の圧力が高くなることで、ろ過膜31の外側から内側に向かって処理水41が透過する。この透過するときの処理水41の流れにより、ろ過膜31の内側に堆積していた粉末活性炭12・12…を剥離することができる。特に、ろ過膜31の他端35寄りの部分をより効果的に洗浄することができる。
上記いずれの側から処理水41が導入される場合であっても、剥離した粉末活性炭12・12…の堆積物は、ろ過膜31の内側を通って排水管57から外部に排出される。なお、排水管57は逆洗浄時にのみ通水することができるように、ろ過動作時には制御弁66により遮断しておく必要がある。
以上のように、本変形例の膜ろ過装置102は、ろ過動作時においてキャップ部32・32’への粉末活性炭12・12…の堆積を抑制することができるだけでなく、ろ過膜31に堆積した粉末活性炭12・12…を逆洗浄で洗浄することもできる。特に、逆洗水としての処理水41を導入する位置を、ろ過膜31の一端34側と他端35側とを切り換えることができることにより、ろ過膜31全体に処理水41の高い圧力をかけることができるため、効果的な逆洗浄が可能となる。これらにより、膜モジュール3内に粉末活性炭12・12…が堆積することを抑制する効果が、より高くなる。
『変形例3』
次に、本発明の他の変形例に係る膜ろ過装置103について、図10に基づいて説明する。
本変形例では、図6の形態に対して、膜モジュール3を長手方向に2つ接続した例である。
本変形例では、膜モジュール3・3’の間に、連結部8が存在する。ろ過動作中には、この連結部8にも粉末活性炭12・12…が堆積する可能性がある。そこで、本変形例では、複数の三方弁63,64,67を用いて、被処理水11が膜モジュール3における一端34側と膜モジュール3’における他端35側とを交互に切り換えて導入することができるとともに、膜モジュール3・3の間の連結部8にも被処理水11が導入できるように構成されている。
膜モジュール3・3’の間の連結部8に被処理水11を導入する場合には、濃縮水14は、左側の膜モジュール3における一端34及び右側の膜モジュール3’における他端35の両方から流出する。そのため、被処理水タンク1へ濃縮水14を戻す流路は、前記一端34及び前記他端35の両方からの配管が接続されるように三方弁63,64,67を制御することとなる。
以上のように、本変形例の膜ろ過装置103は、複数の膜モジュール3・3’を用いてろ過動作をすることができるため、ろ過効率を、より高くすることができる。なお、接続数は3以上とすることもできる。
『変形例4』
次に、本発明の他の変形例に係る浄水システム201について、図12に基づいて説明する。
本変形例では、図5の形態に対して、浄水を飲用水等に利用した後の排水を更に再利用するためのシステムである。
本変形例では、浄水タンク240に貯留された浄水に対して、消毒装置250により次亜塩素酸ナトリウムを混合して送水し、飲用水や風呂の水、トイレの水として利用できるようにしている。浄水タンク240に貯留されている浄水は無色透明の飲用に適した水となっているが、タンク水面や配管等により空気と接する部分が少なからず存在する。そのため、長時間貯留しておくと、微生物やウイルス等の有機物が生じやすい。一方で、オゾン処理装置230により混合されたオゾンは時間の経過とともに消失してしまう。
そこで、利用直前に次亜塩素酸ナトリウムにより消毒処理して用いるのが好ましい。
こうして利用された水は、一般的には生活排水として下水に流されるが、本変形例では、マンホールを介して排水をポンプによって一旦し尿浄化槽260・260…に送水する。排水は、利用によって含有酸素濃度が著しく低下している。そのため、好気性微生物による生物処理を行う場合には、微生物の活性を上昇させるため、し尿浄化槽260・260…にブロア261・261…を設けて、排水中の酸素濃度を上昇させるのが好ましい。
また、本変形例では、し尿浄化槽260・260…を複数設けて、制御弁により稼働させる槽の数を変更することができる。例えば、水の消費量が増加する夏であれば、すべての槽を稼働するようにし、水の消費量が低下する冬であれば、ひとつの槽のみを稼働させるようにすることができる。
こうしてし尿浄化処理された排水は、クッションとしてのタンクを介して、再処理装置270に送水される。再処理装置270では、まず、濁質除去装置271によって濁質を除去する。濁質除去装置271は、例えば浸漬ろ過膜装置を用いることができるが、濁質を除去することができるものであれば、他のろ過装置を用いてもよい。このとき、好気性微生物を用いた生物処理を同時に行うことで、有機物の分解を行うことができる。
次に、濁質除去装置271により処理された水は、高圧ポンプによって逆浸透膜ろ過装置272に送水され、イオンや塩分が除去される。逆浸透膜ろ過装置272より処理された水は、再利用水タンク290に貯留され、消毒装置250による次亜塩素酸ナトリウム等を用いた消毒を経てトイレの水等に再利用される。
また、再利用水タンク290内の水は、塩分やイオン等が除去された水であるため、オーバーフローした水は、雨水排水路を介してダム湖沼等へ排水される。逆浸透膜ろ過装置272よる処理により、自然のダム湖沼等へ排水しても、環境負荷が極めて小さくなる。
一方で、濁質除去装置271及び濁質除去装置271でオーバーフローした水は、クッションとしてのタンクを介してリン除去装置280に送水され、凝集剤投入装置281によって凝集剤を混合することにより、リン成分や塩化ナトリウム等が除去された後、雨水排水路を介してダム湖沼等へ排水される。リン除去装置280による処理により、自然のダム湖沼等へ排水しても、環境負荷が極めて小さくなる。
なお、リン除去装置280によって凝集されたリン等の成分は、バッグフィルター282によって収集され、天日乾燥して工業用途等に再利用される。ただし、凝集された塩化ナトリウムについては、環境負荷が低くなるように取り出すことが困難であり、今後の課題である。
以上のように、本変形例による浄化システム201では、河川水等の汚濁した原水から引用等に適した浄水を得ることができるだけでなく、浄水を利用した後の排水を再処理して再度利用することができる。また、再処理の過程で生じる排水は環境負荷の低い方法でダム湖沼へ排水することができ、凝集物も環境中に放出することがない。
そのため環境負荷が極めて低い浄水システムとすることができる。
本発明は以上の実施形態に限られず、例えば、ろ過膜31には中空糸膜を用いてもよい。また、コンプレッサを用いて膜モジュール3内に空気を噴出できるように構成し、キャップ部32・32’の空間内のバブリングを併用するようにしてもよい。
100,101,102,103 膜ろ過装置
1 被処理水タンク
11 被処理水
12 粉末活性炭
13 撹拌機
14 濃縮水
2 被処理水ポンプ
3 膜モジュール
31 ろ過膜
311 小孔
32 キャップ部
33 ケース
34 一端
35 他端
36 膜側開口部
37 配管側開口部
38 壁部
39 隔壁部材
4 処理水タンク
41 処理水
5 配管
51 第一の被処理水配管
52 第一の濃縮水配管
53 第一の処理水配管
54 第二の被処理水配管
55 第二の濃縮水配管
56 第二の処理水配管
57 排水管
6 制御弁
61,62,66 制御弁
63~65,67
7 逆洗浄ポンプ
8 連結部
200,201 浄水システム
210 外圧型の膜ろ過装置
211 容器
212 中空糸膜
213 原水供給口
214 原水供給ポンプ
215 処理層
216 透過水排出口
217 濃縮水排出口
218 洗浄ノズル
219 制御装置
220 活性炭処理装置
221 内圧型の膜ろ過装置
222 活性炭投入装置
230 オゾン処理装置
231 オゾン発生器
232 三方弁
240 浄水タンク
250 消毒装置
260 し尿浄化槽
261 ブロア
270 再処理装置
271 濁質除去装置
272 逆浸透膜ろ過装置
280 リン除去装置
281 凝集剤投入装置
282 バッグフィルター
290 再利用水タンク

Claims (4)

  1. 不純物質を含有する被処理水を、ろ過膜を透過して前記不純物質が除去された処理水と、前記ろ過膜を透過することなく前記不純物質の濃度が上昇した濃縮水とに分離するための内圧型の膜ろ過装置において、
    前記不純物質は被処理水中の有機物を分解する微生物が付着した平均粒径が3μm以下の生物活性炭であり、
    前記被処理水を貯留する被処理水タンクと、前記被処理水タンクに接続される被処理水ポンプと、前記ろ過膜が内包されるとともに略水平に配置されたセラミック膜からなる膜モジュールと、前記被処理水ポンプと前記ろ過膜の一端との間に接続される第一の被処理水配管と、前記ろ過膜の他端と前記被処理水タンクとの間に接続される第一の濃縮水配管と、前記膜モジュールから透過した処理水を貯留するための処理水タンクと、前記膜モジュールと前記処理水タンクとの間に接続される第一の処理水配管とを備え、
    前記ろ過膜内を流れる被処理水の方向を、前記一端側から前記他端側に向かう方向とするか、前記他端側から前記一端側に向かう方向とするか所定時間ごとに切り換えることを特徴とする、膜ろ過装置。
  2. 前記第一の濃縮水配管から分岐して前記第一の被処理水配管と接続される第二の被処理水配管と、前記被処理水ポンプからの流路を前記第一の被処理水配管への流路とするか前記第二の被処理水配管への流路とするかを切り換える被処理水方向切換手段と、前記第一の被処理水配管から分岐して前記第一の濃縮水配管と接続される第二の濃縮水配管と、前記第一の濃縮水配管からの流路か前記第二の濃縮水配管からの流路かを切り換えて前記被処理水タンクと接続するための濃縮水方向切換手段とをさらに備え、
    前記被処理水方向切換手段及び前記濃縮水方向切換手段を制御することにより、前記ろ過膜内を流れる被処理水の方向を、前記一端側から前記他端側に向かう方向とするか、前記他端側から前記一端側に向かう方向とするか所定時間ごとに切り換えることを特徴とする、請求項1に記載の膜ろ過装置。
  3. 前記第一の処理水配管が2方向に分岐されるとともに各々が前記処理水タンクに接続されるように構成され、
    分岐した第一の処理水配管の一方側に接続される逆洗浄ポンプと、前記膜モジュールから外部空間に処理水を排水するための排水管とを備えることで前記ろ過膜の逆洗浄が可能であり、
    前記第一の処理水配管と前記膜モジュールとの接続部は前記一端側寄りであるとともに、前記他端側寄りには前記第一の処理水配管における逆洗浄ポンプと膜モジュールとの間の部分から分岐する第二の処理水配管が接続され、
    前記逆洗浄ポンプからの流路を前記第一の処理水配管における一端側寄りへの流路とするか前記第二の処理水配管への流路とするかを切り換える処理水方向切換手段をさらに備え、
    前記処理水方向切換手段を制御することにより、逆洗浄のための処理水を、前記一端側寄りの接続部から流出させるか、前記他端側寄りの接続部から流出させるか所定時間ごとに切り換えることを特徴とする、請求項1または2に記載の膜ろ過装置。
  4. 原水から懸濁物質を除去するための外圧型の膜ろ過装置と、前記外圧型の膜ろ過装置により処理された一次処理水から着色物質を吸着除去するための活性炭処理装置と、前記活性炭処理装置により処理された二次処理水にオゾンを混合して有機物を分解するためのオゾン処理装置とを備え、
    前記活性炭処理装置には、請求項1に記載の膜ろ過装置が用いられていることを特徴とする、浄水システム。
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