JP7283967B2 - 永久磁石の減磁裕度解析方法、計算装置、計算システム - Google Patents

永久磁石の減磁裕度解析方法、計算装置、計算システム Download PDF

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Description

本発明は、永久磁石の減磁裕度解析方法、計算装置、計算システムに関する。
永久磁石は様々な電気機器で用いられており、その磁気的な特性を把握することが機器の設計において重要となる。
永久磁石の磁気的な振る舞いの概要を、図5を参照して説明する。図5は、永久磁石におけるB-H曲線(B-H特性曲線)の一例を示す図であり、縦軸に磁束密度B(T)、横軸に外部磁界H(A/m)を表している。図5において、永久磁石は、磁化方向と逆向きの外部磁界(図5において左向き)が加わると、磁石の磁束密度が低くなる。
外部磁界と磁束密度の関係は、図5のようなB-H曲線10で表され、外部磁界が0のときの磁束密度を残留磁束密度30、ある外部磁界を与えたときの磁束密度の値を表す点を動作点40と呼ぶ。また、磁化方向と逆向きの磁界を大きくしていき、動作点が図5の左側へと移動していくと、磁束密度Bが急激に変化する点がある。この点をクニック点20と呼ぶ。
外部磁界の絶対値が小さく、動作点がB-H曲線上のほぼ直線とみなせる範囲にある場合には、外部磁界を取り除けば動作点はB-H曲線上を右側に移動し、再び元と同じ残留磁束密度30に戻る。
一方、動作点がクニック点20付近に近づき、B-H曲線がカーブした領域に入ると、再び外部磁界を小さくしても動作点はB-H曲線上を戻らず、破線50(厳密には曲線だが、工学的には直線とみなせる場合が多い)上を移動する。この破線50は、外部磁界が0のときの減磁前のB-H曲線10の勾配と、ほぼ同じ勾配を持つことが知られている。
このため、一旦、動作点がクニック点20付近に近づく(あるいはクニック点を過ぎる)と、外部磁界Hを取り除いても残留磁束密度が元に戻らなくなり、動作点は図5の60の位置に戻る。この現象を不可逆減磁という。
この不可逆減磁が生ずると、永久磁石を用いた製品の性能低下や不具合に直結する。したがって、永久磁石を用いた機器では、不可逆減磁が生ずるまでの裕度を評価し、減磁に対して堅牢な設計にする必要がある。
しかし、試作品を用いた実験の繰り返しによる評価では、多大な時間と資金が必要となる。そこで、減磁(不可逆減磁)するまでの裕度を解析により試作前に把握することが必要となる。また、減磁までの裕度を評価するためには、永久磁石の動作点(磁界Hと磁束密度Bとの関係を表すB-H曲線上の点)を求める必要があり、この解析方法については、例えば、特許文献1がある。
特許文献1の[要約]には、「[課題]磁気回路の磁束密度B及び磁界Hと永久磁石の動作点のパーミアンス係数との関係を把握しやすい、永久磁石の動作点解析方法及び解析プログラムを提供する。[解決手段]解析手段と記憶手段と表示手段を備える演算装置を用いて、永久磁石のB-H曲線34と永久磁石を要素分割した要素データとに基づいて電磁界解析を行い、永久磁石の動作点36を求める。入力されたB-H曲線34のデータを記憶手段に記憶するステップを備える。更に、解析手段を介して、記憶手段が記憶したB-H曲線34のデータに基づいて、電磁界解析を行い、永久磁石の複数の部位における磁束密度と磁界を求めるステップ、及び、電磁界解析の結果から、B-H曲線34の第1象限、第2象限、第3象限及びこれらの象限の間で連続的に変化し且つ磁束密度及び磁界に対して線形に変化する変数35を用いることにより、要素のそれぞれにおける動作点36を求めるステップを備える。」と記載され、永久磁石の動作点解析方法の技術が開示されている。
特開2012-48347号公報
特許文献1に開示された技術では、外部磁界が0の状態から磁束密度が0になるまでの特性、またはクニック点に達するまでの特性を直線として近似している。
しかし、実際には前記の特性は、なだらかな曲線の場合がある。この場合にはクニック点に達する前から不可逆減磁が始まるため、この直線近似をする方法では、減磁までの裕度を正確に評価できない恐れがあるという課題(問題)がある。
本発明は、前記した課題に鑑みて創案されたものであって、永久磁石が減磁するまでの裕度を正確に解析する方法、特に、クニック点に達する前から減磁が始まる場合の裕度を、高精度に解析する方法を提供することを課題(目的)とする。
また、減磁するまでの裕度を解析により試作前に把握することによって、試作回数の削減や永久磁石の減磁に対してより堅牢な電気機器の設計に寄与することを課題(目的)とする。
前記の課題を解決するために、本発明を以下のように構成した。
すなわち、本発明の永久磁石の減磁裕度解析方法は、永久磁石の減磁裕度を求める永久磁石の減磁裕度解析方法であって、永久磁石のB-H曲線の設定、および前記永久磁石の減磁の閾値を設定するステップと、前記永久磁石を構成する各要素の磁束密度の解析と、前記永久磁石を含む解析対象機器の磁界の解析を実施するステップと、前記磁束密度の解析で得られた前記永久磁石を構成する各要素の磁束密度と、前記磁界の解析で得られた前記永久磁石を含む解析対象機器の磁界を記憶するステップと、前記永久磁石を構成する各要素の磁束密度と前記永久磁石を含む解析対象機器の磁界を基に、前記永久磁石を構成する各要素のB-H曲線上での動作点を計算するステップと、前記永久磁石を構成する各要素の磁束密度と前記永久磁石を含む解析対象機器の磁界と前記閾値とを基に、前記永久磁石を構成する各要素のB-H曲線上での不可逆減磁の減磁開始点を計算するステップと、前記動作点と前記減磁開始点とを基に、前記永久磁石を構成する各要素のB-H曲線上での減磁裕度を計算するステップと、を備えることを特徴とする。
また、本発明の計算装置は、永久磁石の減磁裕度を求める計算装置であって、永久磁石のB-H曲線の設定の設定、および前記永久磁石の減磁の閾値を設定する手段と、前記永久磁石を構成する各要素の磁束密度の解析と、前記永久磁石を含む解析対象機器の磁界の解析を実施する手段と、前記磁束密度の解析で得られた前記永久磁石を構成する各要素の磁束密度と、前記磁界の解析で得られた前記永久磁石を含む解析対象機器の磁界を記憶する手段と、前記永久磁石を構成する各要素の磁束密度と前記永久磁石を含む解析対象機器の磁界を基に、前記永久磁石を構成する各要素のB-H曲線上での動作点を計算する手段と、前記永久磁石を構成する各要素の磁束密度と前記永久磁石を含む解析対象機器の磁界と前記閾値とを基に、前記永久磁石を構成する各要素のB-H曲線上での不可逆減磁の減磁開始点を計算する手段と、前記動作点と前記減磁開始点とを基に、前記永久磁石を構成する各要素のB-H曲線上での減磁裕度を計算する手段と、を備えることを特徴とする。
また、本発明の計算システムは、計算装置を有し、前記計算装置は、永久磁石の減磁裕度を求める計算システムであって、永久磁石のB-H曲線の設定、および前記永久磁石の
減磁の閾値を設定する手段と、前記永久磁石を構成する各要素の磁束密度の解析と、前記永久磁石を含む解析対象機器の磁界の解析を実施する手段と、前記磁束密度の解析で得られた前記永久磁石を構成する各要素の磁束密度と、前記磁界の解析で得られた前記永久磁石を含む解析対象機器の磁界を記憶する手段と、前記永久磁石を構成する各要素の磁束密度と前記永久磁石を含む解析対象機器の磁界を基に、前記永久磁石を構成する各要素のB-H曲線上での動作点を計算する手段と、前記永久磁石を構成する各要素の磁束密度と前記永久磁石を含む解析対象機器の磁界と前記閾値とを基に、前記永久磁石を構成する各要素のB-H曲線上での不可逆減磁の減磁開始点を計算する手段と、前記動作点と前記減磁開始点とを基に、前記永久磁石を構成する各要素のB-H曲線上での減磁裕度を計算する手段と、を備えることを特徴とする。
また、その他の手段は、発明を実施するための形態のなかで説明する。
本発明によれば、永久磁石が減磁するまでの裕度を解析する方法、特に、クニック点に達する前から減磁が始まる場合の裕度を、高精度に解析する方法を提供できる。
また、本発明によれば、減磁するまでの裕度を解析により試作前に把握することによって、試作回数の削減や永久磁石の減磁に対してより堅牢な電気機器の設計に寄与する効果がある。
本発明の第1実施形態に係る永久磁石の減磁裕度解析方法のフローチャート例を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る永久磁石の減磁裕度解析方法における不可逆減磁の減磁開始点の決め方についての詳細を説明する図である。 本発明の第1実施形態に係る永久磁石の減磁裕度解析方法の各要素における減磁裕度の計算の仕方についての詳細を説明する図である。 本発明の第2実施形態に係る減磁裕度解析手法を実現する計算システム(計算装置)の構成例を示す図である。 永久磁石におけるB-H曲線の一例を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態(以下においては「実施形態」と表記する)を、適宜、図面を参照して説明する。
なお、添付図面では、機能的に同じ要素は同じ番号で表示される場合もある。また、添付図面は本開示の原理に則った実施形態と特性例を示しているが、これらは本開示の理解のためのものであり、決して本開示を限定的に解釈するために用いられるものではない。本明細書の記述は典型的な例示に過ぎず、本開示の特許請求の範囲又は適用例を如何なる意味においても限定するものではない。
本実施形態では、当業者が本開示を実施するのに十分詳細にその説明がなされているが、他の実装・形態も可能で、本開示の技術的思想の範囲と精神を逸脱することなく構成・構造の変更や多様な要素の置き換えが可能であることを理解する必要がある。したがって、以降の記述をこれに限定して解釈してはならない。
≪第1実施形態≫
本発明の第1実施形態の永久磁石の減磁裕度解析方法を、図を参照して説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る永久磁石の減磁裕度解析方法のフローチャート例を示す図である。
図1において、ステップS110~ステップS170について説明する。なお、各ステップは、それぞれ手段でもある。
《ステップS110》
初めにステップS110において、永久磁石のB-H曲線(図5参照)、および許容する減磁の閾値(残留磁束密度の減少分の比率の閾値)を設定する。
また、計算装置(例えばコンピュータ)を用いて、永久磁石の減磁裕度解析を行う場合には、計算装置に前記の永久磁石のB-H曲線、および許容する減磁の閾値を入力する。
なお、永久磁石のB-H曲線の入力データは、通常、磁界Hと磁束密度Bの点列であるが、連続関数など他の形式で入力してもよい。
なお、前記の許容する減磁の閾値は、例えば、後記するステップS150における「不可逆減磁の減磁開始点の決め方」において参照される、あるいはその計算に用いられる。
《ステップS120》
次に、ステップS120では、ステップS110で入力した永久磁石のB-H曲線を用いて、永久磁石の各要素(永久磁石を構成する各要素)の磁束密度を解析する。また、永久磁石を含む機器(解析対象機器、例えば回転機など)の磁界解析を行う。
また、本(第1)実施形態では、磁界解析の手法として有限要素法を用いることを想定している。ただし、有限差分法や境界要素法、磁気モーメント法など、他の手法を用いてもよい。
なお、有限要素法を用いて磁界解析を行う場合、解析対象機器の部品形状を入力し、永久磁石を含む各部品、および対象機器周囲の空間を有限個の要素に分割する。
また、有限要素法において、2次元解析の場合は、要素の形状は三角形や四角形を用いる。また、3次元解析の場合は、四面体や六面体などを用いる。
《ステップS130》
ステップS130では、前記したステップS120の結果から、永久磁石の各要素(永久磁石を構成する各要素)での磁界および磁束密度を計算(算出)する。
また、永久磁石の各部位(各要素)における磁束密度、および磁界を記憶する。
《ステップS140》
ステップS140では、ステップS130の結果を用いて、永久磁石の各要素(永久磁石を構成する各要素)のB-H曲線上で、実際の特性がどの位置を占めているかを示す動作点を計算(算出)する。
《ステップS150》
ステップS150では、永久磁石の各要素(永久磁石を構成する各要素)のB-H曲線上の不可逆減磁の減磁開始点を計算(算出)する。
なお、不可逆減磁の減磁開始点の決め方(計算、算出の仕方)の詳細については、後記する。
《ステップS160》
ステップS160では、ステップS150で求めた減磁開始点と、ステップS140で求めた動作点との関係から、永久磁石の各要素(永久磁石を構成する各要素)における減磁裕度を計算(算出)する。
なお、永久磁石の各要素における減磁裕度の計算(算出)の仕方についての詳細は、後記する。
《ステップS170》
ステップS170では、ステップS150の減磁裕度の計算結果、および各ステップでの計算結果を必要に応じて、計算装置に備える表示手段や、計算装置に接続した表示装置で、前記の計算結果(算出結果)を表示する。
<ステップS150とステップS160の詳細>
次に、ステップS150における「不可逆減磁の減磁開始点の決め方(計算、算出の仕方)」の詳細と、ステップS160における「永久磁石の各要素における減磁裕度の計算(算出)の仕方」の詳細について、それぞれ順に説明する。
《不可逆減磁の減磁開始点の決め方の詳細》
ステップS150における「不可逆減磁の減磁開始点の決め方(計算、算出の仕方)」の詳細について、図2を参照して説明する。
永久磁石のB-H曲線上の動作点がクニック点(20:図5)に達する前に緩やかに不可逆減磁が始まっている場合がある。そのため、動作点がB-H曲線上のどの位置まできたら不可逆減磁が始まったと見なすかを示す点(減磁開始点)を決める必要がある。
図2は、本発明の第1実施形態に係る永久磁石の減磁裕度解析方法における不可逆減磁の減磁開始点の決め方についての詳細を説明する図である。なお、図2における縦軸は磁束密度B(T)、横軸は外部磁界H(A/m)を表している。
図2において、Brは不可逆減磁前の残留磁束密度を示し、Br’は不可逆減磁後の残留磁束密度を示している。
ステップS140(図1)で計算されたB-H曲線上での動作点が図2に示す特性点100の位置に来たとする。
次に、外部磁界Hを取り除く(H=0)と、動作点は一点鎖線で示した特性線110を通り、不可逆減磁後の残留磁束密度(動作点から外部磁界を取り除いた後の残留磁束密度)は、特性点120におけるBr’となる。
このとき、不可逆減磁の前後の残留磁束密度の差分(Br-Br’)をΔBrとする。
残留磁束密度の減少分の比率ΔBr/Brに閾値を設け、所定の閾値以上となった場合に許容値を超えた不可逆減磁とみなす。
なお、残留磁束密度の減少分の比率ΔBr/Brを判定する閾値は、前記したステップS110で設定、もしくは計算装置(計算機)に入力する。
または、残留磁束密度の減少率Br’/Brに閾値を設け、閾値を超えて残留磁束密度が減少した場合に許容値を超えた不可逆減磁とみなす。
この閾値については、ユーザ(管理者、実験者)がステップS110の段階で決定して、設定あるいは入力しているものとする。
この閾値が決定されているので、閾値まで減磁したときの残留磁束密度Br’が逆算できる。そして、永久磁石のB-H曲線10と破線で示した特性線110との交点から、許容限界の動作点(100)が求まる。これを減磁開始点100として定義する。
なお、図2に示す減磁開始点100は、残留磁束密度の減少率の閾値の設定の仕方によるが、一般的には、図5におけるクニック点20よりは、外部磁界Hの0点に近い方に位置している。
《各要素における減磁裕度の計算の仕方の詳細》
ステップS150において、求めた減磁開始点100と、永久磁石のB-H曲線(10)上の動作点との関係から、永久磁石の各要素(永久磁石を構成する各要素)における減磁裕度を計算する。この「各要素における減磁裕度の計算の仕方」の詳細について、図3を参照して説明する。
図3は、本発明の第1実施形態に係る永久磁石の減磁裕度解析方法の各要素における減磁裕度を計算の仕方についての詳細を説明する図である。なお、図3において、縦軸は磁束密度B(T)、横軸は外部磁界H(A/m)を表している。
図3において、永久磁石のB-H曲線10の動作点200の磁界をHp、磁束密度をBp、減磁開始点の磁界および磁束密度をHd,Bdとする。すると、減磁裕度Tは、
T=1-(Hp/Hd)、または、T=(Bp-Bd)/(Br-Bd)
で計算することができる。
また、例えば、モータに備える永久磁石の場合には、モータの回転に伴い、永久磁石の磁場は、時間によって変化する場合がある。
このような場合において磁場解析を行う際に、複数の時間ステップにまたがって過渡解析を行う。このとき、例えば、動作点の磁界をHp(t)、磁束密度をBp(t)として時間tの関数として表わすと、減磁裕度Tは、
T=1-(min(Hp(t))/Hd)
または、
T=(min(Bp(t))-Bd)/(Br-Bd)
で計算することができる。
なお、ここでmin( )は、括弧内の値の最小値を表す。
また、ここでHd<0であり、典型的には、Hp(t)<0なので、
min(Hp(t))は、Hp(t)の絶対値が最大になったときのHp(t)の値になる。
<第1実施形態の総括>
本発明の第1実施形態に係る永久磁石の減磁裕度解析方法では、図1に示した永久磁石の減磁裕度解析方法のフローチャートに従い、図2に示した不可逆減磁の減磁開始点の決め方(計算、算出の仕方)、および図3に示した各要素における減磁裕度の計算の仕方で、減磁裕度を高い精度で解析できる。
<第1実施形態の効果>
本発明の第1実施形態に係る永久磁石の減磁裕度解析方法によれば、減磁するまでの裕度を解析により試作前に把握できて、試作回数の削減や、永久磁石の減磁に対してより堅牢な電気機器の設計に寄与する。
≪第2実施形態≫
本発明の第2実施形態の永久磁石の減磁裕度解析方法を実現する計算システム(解析システム)を、図を参照して説明する。
図4は、本発明の第2実施形態に係る減磁裕度解析手法を実現する計算システム(解析システム)の構成例を示す図である。
図4において、本発明の第2実施形態に係る計算システム(解析システム)1は、計算機(コンピュータ、計算装置)2、表示装置3、記憶装置4、入力装置5を備えて構成される。なお、図4では、記憶装置4は、明示するために計算機2の外に配置しているが、計算機2の内部に設置してもよい。また、図4では、表示装置3を計算機(コンピュータ、計算装置)2に付属させて表記しているが、それぞれ独立した形態でもよい。
図4において、計算機(計算装置)2には、第1実施形態で示した永久磁石の減磁裕度解析方法の一連のプロセスをコーディングしたプログラムが格納される。また、前記のプログラムは、コンピュータと読み取り可能な記録媒体に記録することが可能である。
計算機2は、前記のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を介して、プログラムを格納することができる。
入力装置5は、例えばキーボードやマウスであり、B-H曲線をはじめとする解析に必要な入力データの計算機2への入力、入力データを保存したデータファイルの読み書きの指定、計算の実行などに使用する。
計算機2に入力データが入力されると、計算機2は、格納されているプログラムに従い、入力データの読み取りや、第1実施形態で説明した永久磁石の減磁裕度解析方法における減磁裕度計算などの演算処理を実行する。
また、計算機2で得られた計算結果は、表示装置3に表示するとともに、データファイルとして記憶装置4に記憶する。また、得られた計算結果の一部を表示したり記憶したりしてもよい。
<第2実施形態の効果>
本発明の第2実施形態に係る永久磁石の減磁裕度解析方法を実現する計算システムによれば、計算機(計算装置)を用いて、永久磁石が減磁するまでの裕度を解析により試作前に把握できて、試作回数の削減や永久磁石の減磁に対してより堅牢な電気機器の設計に寄与する。
≪第3実施形態≫
本発明の第3実施形態の永久磁石の減磁裕度解析方法で計算を行う計算装置(計算機)を、図を参照して説明する。
図4については、前記の第2実施形態の計算システムで説明したが、図4は、また、本発明の第3実施形態に係る減磁裕度解析方法で計算を行う計算装置(計算機)を、前記した計算システムの構成のなかでの配置の例を示す図でもある。
図4においては、計算機(計算装置)2は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を搭載したコンピュータであり、コンピュータに搭載された前記の資源を用いて、第1実施形態で説明した永久磁石の減磁裕度解析方法による計算を実行できる。
この計算の仕方については、前記第1実施形態での説明と重複するので省略する。
<第3実施形態の効果>
本発明の第2実施形態に係る永久磁石の減磁裕度解析方法で計算を行う計算装置(計算機)によれば、永久磁石が減磁するまでの裕度を解析により試作前に把握できて、試作回数の削減や永久磁石の減磁に対してより堅牢な電気機器の設計に寄与する。
≪その他の実施形態≫
なお、本発明は、以上に説明した実施形態に限定されるものでなく、さらに様々な変形例が含まれる。例えば、前記の実施形態は、本発明を分かりやすく説明するために、例示したものであり、必ずしも説明したすべての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成の一部で置き換えることが可能であり、さらに、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成の一部または全部を追加・削除・置換をすることも可能である。
以下に、その他の実施形態や変形例について、説明する。
《永久磁石の減磁裕度解析プログラム》
図1を参照して示した第1実施形態の永久磁石の減磁裕度解析方法を計算機に用いるプログラムとして、図4に示した計算機(計算装置)に搭載するようにプログラミング言語によってコーディングすれば、永久磁石の減磁裕度解析プログラムともなる。
また、この永久磁石の減磁裕度解析プログラムは、複製(コピー)して、他の計算機に搭載、活用することもできる。
《永久磁石の用途》
第1実施形態の説明において、《各要素における減磁裕度の計算の仕方の詳細》として、モータに備える永久磁石の場合を説明した。そして、モータの場合には回転を伴うので、時間tをパラメータとして動作点の磁界をHp(t)、磁束密度をBp(t)とした。
このように、永久磁石は固定された場合以外にも本発明の減磁裕度の計算の仕方が適用できるので、モータ以外に永久磁石を用いた機器にも広く適用される。例えば、自動車、携帯電話、オーディオ装置、各種磁気センサー類などに搭載された永久磁石の解析にも本発明の減磁裕度の計算の手法(永久磁石の減磁裕度解析方法)は適用できる。
《永久磁石の環境》
前記のように、第1実施形態の説明において、《各要素における減磁裕度の計算の仕方の詳細》として、モータに備える永久磁石の場合を説明した。そして、モータの場合には回転を伴うので、時間tをパラメータ(要素)として動作点の磁界をHp(t)、磁束密度をBp(t)とした。
しかし、永久磁石が影響を受けるのは、回転機による時間tの影響に限定されない。例えば温度Kとして、温度によって、磁界や磁束密度が変動を受ける場合には、減磁裕度の計算の仕方に温度Kをパラメータとして持ち込む方法もある。温度Kを考慮するような高温や極低温の環境下で永久磁石が用いられる機器、製品の場合にも広く、本発明を応用した手法が適用できる可能性がある。
《永久磁石のB-H曲線》
第1実施形態に係る永久磁石の減磁裕度解析方法において、図1のフローチャートにおけるステップS110の永久磁石のB-H曲線の設定においては、B-H曲線の特性は一つとして説明したが、永久磁石のB-H曲線は一つに限定されない。
例えば、永久磁石の表面と内部とでは、組成や形成履歴が異なることによって、異なる特性のB-H曲線を有することもある。
このような場合には、図1のフローチャートのステップS110において、永久磁石を構成する各要素で別々のB-H曲線を設定してもよい。
このように、永久磁石を構成する各要素で別々のB-H曲線を設定することによって、様々な形態の永久磁石への応用が期待できる。
《フローチャートのステップの順番》
図1において、永久磁石の減磁裕度解析方法のフローチャートの例を示した。しかし図1に示した各ステップと順番に限定されない。
例えば、ステップS150の「永久磁石の各要素のB-H曲線上の減磁開始点を計算」は、ステップS110の「永久磁石のB-H曲線の設定、許容する減磁の閾値を設定」の直後のステップで計算する方法もある。
また、複数のステップを一つのステップとして合体して行う方法もある。また、一つのステップを複数のステップに分解する方法もある。
1 計算システム(解析システム)
2 計算装置、計算機(コンピュータ)
3 表示装置
4 記憶装置
5 入力装置
10 永久磁石のB-H曲線
20 クニック点
30 不可逆減磁前の残留磁束密度
40,200 動作点
50 不可逆減磁後の動作点の軌跡
60 不可逆減磁後の残留磁束密度
100 減磁開始点(動作点)
110 減磁開始点から外部磁界を弱めたときに通るB-H曲線
120 動作点から外部磁界を取り除いた後の残留磁束密度

Claims (13)

  1. 永久磁石の減磁裕度を求める永久磁石の減磁裕度解析方法であって、
    永久磁石のB-H曲線の設定、および前記永久磁石の減磁の閾値を設定するステップと、
    前記永久磁石を構成する各要素の磁束密度の解析と、前記永久磁石を含む解析対象機器の磁界の解析を実施するステップと、
    前記磁束密度の解析で得られた前記永久磁石を構成する各要素の磁束密度と、前記磁界の解析で得られた前記永久磁石を含む解析対象機器の磁界を記憶するステップと、
    前記永久磁石を構成する各要素の磁束密度と前記永久磁石を含む解析対象機器の磁界を基に、前記永久磁石を構成する各要素のB-H曲線上での動作点を計算するステップと、
    前記永久磁石を構成する各要素の磁束密度と前記永久磁石を含む解析対象機器の磁界と前記閾値とを基に、前記永久磁石を構成する各要素のB-H曲線上での不可逆減磁の減磁開始点を計算するステップと、
    前記動作点と前記減磁開始点とを基に、前記永久磁石を構成する各要素のB-H曲線上での減磁裕度を計算するステップと、
    を備える、
    ことを特徴とする永久磁石の減磁裕度解析方法。
  2. 請求項1において、
    前記減磁裕度を計算するステップでは、前記永久磁石中の磁束密度と、前記減磁開始点における磁束密度との差分または比率を基に、前記減磁裕度を計算する、
    ことを特徴とする永久磁石の減磁裕度解析方法。
  3. 請求項2において、
    前記減磁裕度の計算は、動作点の磁束密度をBp、減磁開始点の磁束密度をBd、不可逆減磁前の残留磁束密度をBrとして、減磁裕度を(Bp-Bd)/(Br-Bd)として計算する、
    ことを特徴とする永久磁石の減磁裕度解析方法。
  4. 請求項3において、
    前記永久磁石中の磁束密度が時間的に変化する場合には、動作点の磁束密度をBp(t)として、減磁裕度を(min(Bp(t))-Bd)/(Br-Bd)として計算する

    ことを特徴とする永久磁石の減磁裕度解析方法。
  5. 請求項1において、
    減磁裕度を計算するステップでは、前記永久磁石中の磁界と、前記減磁開始点における磁界との差分または比率を基に、前記減磁裕度を計算する、
    ことを特徴とする永久磁石の減磁裕度解析方法。
  6. 請求項5において、
    前記減磁裕度の計算は、動作点の磁界をHp、減磁開始点の磁界をHdとして、減磁裕度を1-(Hp/Hd)として計算する、
    ことを特徴とする永久磁石の減磁裕度解析方法。
  7. 請求項6において、
    前記永久磁石中の磁界が時間的に変化する場合には、動作点の磁界をHp(t)として、減磁裕度を1-(min(Hp(t))/Hd)として計算する、
    ことを特徴とする永久磁石の減磁裕度解析方法。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか一項において、
    前記計算の結果を表示手段に表示するステップを備える、
    ことを特徴とする永久磁石の減磁裕度解析方法。
  9. 永久磁石の減磁裕度を求める計算装置であって、
    永久磁石のB-H曲線の設定、および前記永久磁石の減磁の閾値を設定する手段と、
    前記永久磁石を構成する各要素の磁束密度の解析と、前記永久磁石を含む解析対象機器の磁界の解析を実施する手段と、
    前記磁束密度の解析で得られた前記永久磁石を構成する各要素の磁束密度と、前記磁界の解析で得られた前記永久磁石を含む解析対象機器の磁界を記憶する手段と、
    前記永久磁石を構成する各要素の磁束密度と前記永久磁石を含む解析対象機器の磁界を基に、前記永久磁石を構成する各要素のB-H曲線上での動作点を計算する手段と、
    前記永久磁石を構成する各要素の磁束密度と前記永久磁石を含む解析対象機器の磁界と前記閾値とを基に、前記永久磁石を構成する各要素のB-H曲線上での不可逆減磁の減磁開始点を計算する手段と、
    前記動作点と前記減磁開始点とを基に、前記永久磁石を構成する各要素のB-H曲線上での減磁裕度を計算する手段と、
    を備える、
    ことを特徴とする計算装置。
  10. 請求項9において、
    表示手段を備え、
    前記表示手段が前記計算の結果を表示する、
    ことを特徴とする計算装置。
  11. 請求項9において、
    前記計算装置が実行した前記計算の結果を、前記計算装置に連結された表示手段に表示する、
    ことを特徴とする計算装置。
  12. 計算装置を有し、永久磁石の減磁裕度を求める計算システムであって、
    前記計算装置は、
    永久磁石のB-H曲線の設定、および前記永久磁石の減磁の閾値を設定する手段と、
    前記永久磁石を構成する各要素の磁束密度の解析と、前記永久磁石を含む解析対象機器の磁界の解析を実施する手段と、
    前記磁束密度の解析で得られた前記永久磁石を構成する各要素の磁束密度と、前記磁界の解析で得られた前記永久磁石を含む解析対象機器の磁界を記憶する手段と、
    前記永久磁石を構成する各要素の磁束密度と前記永久磁石を含む解析対象機器の磁界を基に、前記永久磁石を構成する各要素のB-H曲線上での動作点を計算する手段と、
    前記永久磁石を構成する各要素の磁束密度と前記永久磁石を含む解析対象機器の磁界と前記閾値とを基に、前記永久磁石を構成する各要素のB-H曲線上での不可逆減磁の減磁開始点を計算する手段と、
    前記動作点と前記減磁開始点とを基に、前記永久磁石を構成する各要素のB-H曲線上での減磁裕度を計算する手段と、
    を備える、
    ことを特徴とする計算システム。
  13. 請求項12において、
    前記永久磁石を構成する各要素のB-H曲線上での減磁裕度が計算された結果を表示す
    る手段を備える、
    ことを特徴とする計算システム。
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