JPWO2012157637A1 - 磁力特性算出方法、磁力特性算出装置及びコンピュータプログラム - Google Patents

磁力特性算出方法、磁力特性算出装置及びコンピュータプログラム Download PDF

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Abstract

予め記憶してあるδ(深度)—ΔHcJ(保磁力増加量)の対応を示すデータベース及びDy拡散条件(Dy拡散における拡散係数と拡散束と処理時間)の情報を示すデータベースを用い、磁石の形状情報及びDy導入面情報から磁石内のDy導入量の分布を算出し、Dy導入量の分布から磁石内でのΔHcJの分布を算出する。保磁力が均質でなく分布を有する磁石について、算出したΔHcJの分布を用いてJ−Hカーブを算出し、温度係数を用いて所定の温度での減磁率を算出する。

Description

本発明は、磁石の情報を記憶しておき演算手段により磁石の磁力特性を算出する方法に関し、特に、磁石表面よりジスプロシウムなどの重希土類元素を内部に拡散させ導入した磁石内部の磁力特性、特に減磁特性を精度よく算出することができる磁力特性算出方法、磁力特性算出装置及びコンピュータプログラムに関する。
高性能な永久磁石として、Nd−Fe−B系焼結磁石は、多様な機器、特にハードディスクドライブ、又は各種モータに使用されている。
Nd−Fe−B系焼結磁石は、高温に晒されたり減磁界が印加された場合、残留磁束密度が減少することがある(減磁)。この減磁には、常温に戻したときに回復する「可逆減磁」と、回復しない「不可逆減磁」とがある。上述したような多様な機器では、使用環境の温度も様々であり、高温下で減磁界が印加された場合でも不可逆減磁が発生しないことが求められる。従来より、Nd−Fe−B系焼結磁石にジスプロシウム(Dy)などの重希土類元素を添加することによって磁石の主相中のNdを重希土類元素で置換し、高い保磁力を得ることで高温下で減磁界が印加された場合でも不可逆減磁が発生しない磁石を製作する技術が利用されている。以降、当明細書では「不可逆減磁」を単に減磁と表現する。
しかしながら、Nd−Fe−B系焼結磁石におけるNdを重希土類元素で置換する方法では、保磁力が増加すると残留磁束密度が依然として低下する。また、重希土類元素は希少資源であるため、耐熱性は維持しつつも使用する重希土類元素の量を削減することが望ましい。そこで、ジスプロシウムなどの重希土類元素を拡散源から磁石表面へ供給し、粒界拡散を主体とした熱拡散によって磁石の主相外殻部に重希土類元素の濃度が高い層をつくる技術が提案されている(特許文献1)。特許文献2には、磁石表面からジスプロシウムなどの重希土類元素を磁石内へ拡散させる技術が開示されている。これにより、永久磁石全体の残留磁束密度の低下を抑制しつつ、保磁力を向上させた高性能の永久磁石を製造することができる。
磁石がモータなどに使用される場合、磁石を適切に設計するために、また、モータの特性などの仕様を決定するために、磁石の磁力特性、特に、熱などによる減磁率を知ることが重要である。特許文献3から5には、永久磁石の減磁評価を行なう方法が開示されている。
国際公開2007/102391号パンフレット 国際公開2006/43348号パンフレット 特開2004−127056号公報 特開2004−257879号公報 国際公開2008/123251号パンフレット
ジスプロシウムなどの重希土類元素を表面から導入して主相外殻部又は内部に拡散させたNd−Fe−B系焼結磁石の保磁力は磁石の表面近傍にて特に高く、深さ方向に対して不均質である。そして保磁力は温度変化に対して非線形の変化をし、減磁界も各部位で異なるので、各部位で減磁率も異なる。したがって、重希土類元素を磁石表面より主相外殻部に偏在させたNd−Fe−B系焼結磁石の減磁率を精度よく求めるためには、磁石内部の保磁力が異なる部位毎に減磁率を得る必要がある。
特許文献3から5に開示されている技術はいずれも、磁石内の部位毎に減磁率を求める方法であるが、初期的な値はバルクで測定された磁石全体の磁束密度、減磁率から算出する構成であった。これに対し、発明者は、拡散処理後の磁石内の保磁力の分布を、ジスプロシウムを拡散させた磁石の既知の保磁力増加量の情報を用いて推定した結果、実測値を精度よく再現できるという知見を得た。重希土類元素を拡散したNd−Fe−B系焼結磁石内の減磁前の保磁力分布を推定できれば、その後の磁石内での異なる部分における減磁率を精度良く算出することが可能である。
本発明は斯かる知見に基づきなされたものであり、重希土類元素を表面から内部に拡散させ導入した磁石内部の保磁力増加量の分布、磁石内部の磁力特性、特に減磁特性を精度よく算出することができる磁力特性算出方法、磁力特性算出装置及びコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
本発明に係る磁力特性算出方法は、重希土類元素を表面から内部に拡散させ導入した磁石における磁力特性を求める方法において、重希土類元素導入量に対する拡散させ導入したことによる保磁力の増加量の特性を示す導入量−保磁力増加量特性情報、及び、重希土類元素の拡散における拡散係数と拡散束と処理時間とを含む拡散条件の情報を予め記憶しておき、前記磁石の大きさと形状とを示す形状情報を受け付ける第1ステップ、受け付けた形状情報に対応させて、導入面情報を受け付ける第2ステップ、記憶してある前記拡散条件の情報に基づき拡散方程式を用いて、導入した重希土類元素の前記磁石内における導入量分布を算出する第3ステップ、並びに、算出した導入量分布と、記憶してある前記導入量−保磁力増加量特性情報とに基づき、前記磁石内における重希土類元素を拡散させ導入したことによる保磁力増加量の分布を算出する第4ステップを含むことを特徴とする。
本発明に係る磁力特性算出方法は、前記拡散係数は、導入される重希土類元素の濃度依存性の関数で表されてあることを特徴とする。
本発明に係る磁力特性算出方法は、重希土類元素拡散前の磁化曲線と、保磁力毎に異なる磁石の温度変化に対する保磁力変化率を示す温度係数の情報とを予め記憶しておき、記憶してある磁化曲線と、第4ステップで算出した保磁力増加量の分布とに基づき、前記磁石の各部位の所定の第1温度における磁化曲線を算出する第5ステップ、算出した磁化曲線と、記憶してある前記温度係数の情報とに基づき、所定の第2温度における磁化曲線を算出する第6ステップ、及び、第6ステップで算出した磁化曲線に基づき、第2温度で各部位に異なる減磁界が印加され減磁した後の前記所定の第1温度で減磁率を算出する第7ステップを更に含むことを特徴とする。
本発明に係る磁力特性算出方法は、第4ステップで算出した保磁力増加量の分布に基づき、前記磁石の異なる温度における減磁特性を算出する第8ステップ、及び、前記磁石の減磁率が所定の率以下となる減磁温度を特定する第9ステップを更に含むことを特徴とする。
本発明に係る磁力特性算出装置は、重希土類元素を表面から内部に拡散させ導入した磁石における磁力特性を求める磁力特性算出装置において、重希土類元素導入量に対する拡散させ導入したことによる保磁力の増加量の特性を示す導入量−保磁力増加量特性情報、及び、重希土類元素の拡散における拡散係数と拡散束と処理時間とを含む拡散条件の情報を記憶しておく記憶手段、前記磁石の大きさと形状とを示す形状情報を受け付ける手段、受け付けた形状情報に対応させて、導入面情報を受け付ける手段、前記記憶手段に記憶してある前記拡散条件の情報に基づき拡散方程式を用いて、導入した重希土類元素の前記磁石内における導入量分布を算出する手段、並びに、算出した導入量分布と、前記記憶手段に記憶してある前記導入量−保磁力増加量特性情報とに基づき、前記磁石内における重希土類元素を拡散させ導入したことによる保磁力増加量の分布を算出する保磁力増加量分布算出手段を備えることを特徴とする。
本発明に係る磁力特性算出装置は、重希土類元素拡散前の磁化曲線と、保磁力毎に異なる磁石の温度変化に対する保磁力変化率を示す温度係数の情報とを予め記憶しておく手段、記憶してある磁化曲線と、前記保磁力増加量分布算出手段にて算出した保磁力増加量の分布とに基づき、前記磁石の所定の第1温度における磁化曲線を算出する手段、算出した磁化曲線と、記憶してある前記温度係数の情報とに基づき、所定の第2温度における磁化曲線を算出する手段、及び、算出した磁化曲線に基づき、第2温度で各部位に異なる減磁界が印加され減磁した後の前記所定の第1温度で減磁率を算出する手段を更に備えることを特徴とする。
本発明に係る磁力特性算出装置は、前記保磁力増加量分布算出手段にて算出した保磁力増加量の分布に基づき、前記磁石の異なる温度における減磁特性を算出する手段、及び、前記磁石の減磁率が所定の率以下となる減磁温度を特定する手段を更に備えることを特徴とする。
本発明に係るコンピュータプログラムは、記憶手段を備えるコンピュータに、重希土類元素を表面から内部に拡散させ導入した磁石における磁力特性を、前記記憶手段に記憶させてある重希土類元素導入量に対する拡散させ導入したことによる保磁力の増加量の特性を示す導入量−保磁力増加量特性情報、及び、重希土類元素の拡散における拡散係数と拡散束と処理時間とを含む拡散条件の情報を用いて算出させるコンピュータプログラムであって、コンピュータに、前記磁石の大きさと形状とを示す形状情報を取得する第1ステップ、形状情報に対応させて、導入面情報を取得する第2ステップ、記憶してある前記拡散条件の情報に基づき拡散方程式を用いて、導入した重希土類元素の前記磁石内における導入量分布を算出する第3ステップ、並びに、算出した導入量分布と、記憶してある前記導入量−保磁力増加量特性情報とに基づき、前記磁石内における重希土類元素を拡散させ導入したことによる保磁力増加量の分布を算出する第4ステップを実行させることを特徴とする。
本発明に係るコンピュータプログラムは、重希土類元素拡散前の磁化曲線と、保磁力毎に異なる磁石の温度変化に対する保磁力変化率を示す温度係数の情報とを記憶してある記憶手段を更に用い、前記コンピュータに、記憶してある磁化曲線と、第4ステップで算出した保磁力増加量の分布とに基づき、前記磁石の各部位の所定の第1温度における磁化曲線を算出する第5ステップ、算出した磁化曲線と、記憶してある前記温度係数の情報とに基づき、所定の第2温度における磁化曲線を算出する第6ステップ、及び、第6ステップで算出した磁化曲線に基づき、第2温度で各部位に異なる減磁界が印加され減磁した後の前記所定の第1温度で減磁率を算出する第7ステップを更に実行させることを特徴とする。
本発明に係るコンピュータプログラムは、前記コンピュータに、第4ステップで算出した保磁力増加量の分布に基づき、前記磁石の異なる温度における減磁特性を算出する第8ステップ、及び、前記磁石の減磁率が所定の率以下となる減磁温度を特定する第9ステップを更に実行させることを特徴とする。
本発明では、磁力特性を算出する対象である磁石の形状及びジスプロシウムなどの重希土類元素の導入面の情報に対応した拡散条件(拡散係数と拡散束と処理時間)の情報に基づき拡散方程式を用いて、磁石内における重希土類元素の導入量の分布が算出される。算出された導入量の分布から磁石内における重希土類元素の拡散による保磁力増加量の分布が求められる。求められた保磁力増加量の分布を用いることにより、拡散前の均質な保磁力から、拡散後の部位毎に異なる保磁力を精度よく推定することが可能となる。
本発明では、拡散条件の一つである拡散係数は、導入された重希土類元素の濃度をパラメータとする関数で示されており、導入量の分布の算出の際に拡散方程式に使用される。これにより、算出精度を維持しつつも、記憶しておく情報量を削減することができると共に補完処理が不要となる。
本発明では、拡散前の均質な磁石(母材)の磁化曲線と、上述の発明にて求めた保磁力増加量の分布とに基づき、拡散後の磁石の各部位での所定の第1温度(例えば常温)における磁化曲線が求められ、更に、求めた磁化曲線から、異なる保磁力毎に記憶してある温度変化に対する保磁力変化率を示す温度係数の情報に基づき、拡散後の磁石の各部位での所定の第2温度(例えば加熱温度)における磁化曲線が求められ、更に、所定の第2温度で異なる減磁界が印加された後の第1温度(常温)に戻った後の磁石内の各部位の磁化曲線(磁力特性)が求められる。これにより、磁石全体としての減磁率を精度よく算出することが可能となる。
本発明では、拡散前の均質な磁石(母材)の磁化曲線と、上述の発明にて求めた保磁力増加量の分布とに基づき、拡散後の磁石の所定の第1温度(例えば常温)の磁化曲線が精度よく求められ、更に、異なる保磁力毎に記憶してある保磁力の温度変化量を示す温度係数の情報に基づき、異なる複数の第2温度での磁石内における各部位での保磁力の異なる複数の第2温度で異なる減磁界が印加されて減磁した場合の第1温度における磁石全体の減磁率が求められ、所定の率以下となる減磁温度が特定される。これにより、重希土類元素を拡散したNd−Fe−B系焼結磁石の磁力特性として、高温下での減磁特性を精度よく算出することが可能である。
本発明による場合、重希土類元素を表面から内部に拡散させ導入した磁石内での部位毎に異なる保磁力の分布を計算により精度よく推定することが可能となるので、磁石全体としての磁力特性を精度よく算出することができる。
特に、モータのような高温下での使用が想定される磁石では、不可逆的な残留磁束密度の低下率所謂不可逆減磁率を精度よく算出することが必要であるが、重希土類元素を拡散させた磁石において拡散及び温度に対する保磁力の変化が分布を有していても減磁率も精度よく算出することができる。
本実施の形態における磁力特性算出装置の構成を示すブロック図である。 本実施の形態における磁力特性算出装置の演算部が実行する磁力特性算出処理の一例を示すフローチャートである。 拡散条件データベースの内容例である濃度と拡散係数との関係を示す説明図である。 拡散係数の同定処理の一例を示すフローチャートである。 Dy導入量−ΔHcJデータベースの内容例であるDy導入量と保磁力増加量との関係を示す説明図である。 J−Hカーブの修正例を示すグラフである。 記憶部に予め記憶されている保磁力の温度係数の内容例を示すグラフである。 本実施例のIPMモータの略示上方斜視図である。 本実施例の磁石の母材の磁力特性を示すグラフである。 本実施例の母材に対するDy導入量と保磁力増加量ΔHcJとの対応を示すグラフである。 保磁力増加量ΔHcJ分布の算出精度の検証に用いた磁石の形状情報を示す説明図である。 本実施例の磁石(厚さ9.5mm)における深度δでの保磁力増加量ΔHcJ分布の算出結果と実際の実測結果とを示すグラフである。 本実施例の磁石(厚さ2.5mm)における深度δでの保磁力増加量ΔHcJ分布の算出結果と実際の実測結果とを示すグラフである。 本実施例の磁石について算出されたΔHcJ分布の例を模式的に示す模式図である。 本実施例の磁石を用いたIPMモータの減磁特性の算出結果及び実測結果を比較した例を示すグラフである。 本実施例の磁石(母材)が2%減磁したときの温度におけるBr減少率の分布の算出結果を模式的に示す模式図である。 本実施例の磁石(Dy拡散材)が2%減磁したときの温度におけるBr減少率の分布の算出結果を模式的に示す模式図である。
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づき具体的に説明する。
なお、以下の実施の形態では、本発明に係るコンピュータプログラムに基づき、磁力特性算出方法をコンピュータに実行させて磁力特性算出装置として動作させ、重希土類元素としてジスプロシウム(以下Dyと表記する)を拡散させたNd−Fe−B系焼結磁石の磁力特性を算出する例を説明する。
図1は、本実施の形態における磁力特性算出装置1の構成を示すブロック図である。本実施の形態における磁力特性算出装置1には、パーソナルコンピュータが用いられる。磁力特性算出装置1は、各構成部による動作を制御し、演算を実行する演算部10と、各種情報を記憶する記憶部11と、演算部10の処理に利用される一時記憶部12と、可搬型記録媒体2から情報を読み出す読取部13と、ディスプレイ14、キーボード15、マウス16等の入出力装置及び演算部10の間を中継するインタフェース(I/F)17とを備える。
演算部10は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)などを用いる。演算部10は、記憶部11に記憶されている磁力特性算出プログラム1Pを読み出して実行する。これにより、演算部10は設計に利用するNd−Fe−B系焼結磁石の磁力特性を算出する各処理を実行する。
記憶部11は、ハードディスク(Hard Disk)又はSSD(Solid State Drive)等の外部記憶装置を用いる。記憶部11は、上述した磁力特性算出プログラム1Pが記憶されるほか、演算部10が磁力特性を算出する処理の際に参照することができるように、後述するDy導入量−ΔHcJデータベース(導入量−保磁力増加量特性情報)111及び拡散条件データベース(Dyなどの重希土類元素の拡散処理における拡散係数と拡散束と処理時間とを含む拡散条件の情報)112が記憶されている。
一時記憶部12は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、SRAM(Static RAM)等の揮発性のランダムアクセスメモリを用いる。一時記憶部12は、記憶部11から読み出される磁力特性算出プログラム1Pなど、演算部10の処理によって発生する各種情報が一時的に記憶される。
読取部13は、DVD、CD−ROM、フレキシブルディスク等の可搬型記録媒体2からデータを読み出すことが可能である。可搬型記録媒体2には、コンピュータを磁力特性算出装置1として動作させるための磁力特性算出プログラム2Pが記録されている。記憶部11に記憶されている磁力特性算出プログラム1Pは、演算部10が読取部13によって可搬型記録媒体2から読み出した磁力特性算出プログラム2Pを複製したものであってもよい。
I/F17は、後述するように演算部10によって出力される画像情報などをディスプレイ14へ出力する処理、キーボード15により入力される情報を検知して演算部10へ通知する処理、マウス16により入力される情報を検知して演算部10へ通知する処理等を行なう。磁力特性算出装置1を操作し、磁石及び磁石を用いた製品を設計しようとするオペレータ(技術者)は、キーボード15及びマウス16を利用し、オペレータが設計に利用する磁石についての情報を入力し、当該磁石についての特性を演算部10に算出させることが可能である。
上述のように構成される磁力特性算出装置1において、Dyなどの重希土類元素を拡散させるNd−Fe−B系焼結磁石の磁力特性として、熱及び減磁界による減磁率が算出され、所定の減磁率以下となる最高温度(減磁温度)が特定される過程について説明する。ここで、拡散される重希土類元素としてDyを例に挙げて説明する。まず、演算部10は、特性の算出対象の磁石内におけるDy拡散後の保磁力(HcJ)の増加量(ΔHcJ)の分布を求める。そして演算部10は、拡散前の母材の保磁力に基づいて磁石内の保磁力(HcJ)分布を求め、各部位におけるJ−Hカーブを特定し、磁石全体の磁力特性として所定の温度(所定の第2温度、例えば100℃)で使用された場合に常温(所定の第1温度、例えば20℃)に戻った後の減磁率を算出する。更に演算部10は、所定の減磁率以下となる減磁温度を特定する。
図2は、本実施の形態における磁力特性算出装置1の演算部10が、Dy拡散後の磁石の磁力特性を算出する処理手順の一例を示すフローチャートである。
演算部10は、磁石の大きさと形状とを示す形状情報を入力又は選択させる画面を作成してI/F17を介してディスプレイ14に出力し、キーボード15及びマウス16により磁石の形状情報をI/F17を介して受け付ける(ステップS1)。演算部10は、磁石のいずれの面からDyを拡散させ導入するかを示す導入面情報を入力又は選択させる画面を作成してI/F17を介してディスプレイ14に出力し、キーボード15及びマウス16により導入面情報をI/F17を介して受け付ける(ステップS2)。ステップS1で受け付ける磁石の形状情報とは例えば、有限要素法のメッシュ情報(節点・要素情報)である。同様にステップS2で受け付ける導入面情報とは、形状情報に対応する導入面の数と導入面夫々を特定する情報である。
演算部10は、受け付けた形状情報及び導入面情報に対応させて、記憶してある拡散条件(拡散係数、拡散束、処理時間)の情報を、拡散条件データベース112から読み出す。演算部10は、受け付けた形状情報及び導入面情報について、読み出した拡散条件(拡散係数、拡散束、処理時間)の情報に基づき、フィックの拡散方程式(第2法則)である拡散方程式を用いて、磁石内におけるDy導入量分布を算出する(ステップS3)。なお、拡散方程式、拡散条件(拡散係数、拡散束、処理時間)については後述する。
演算部10は、ステップS3で算出した磁石内におけるDy導入量分布を、Dy導入量−ΔHcJデータベース111に基づき、磁石内の保磁力増加量ΔHcJ分布を算出する(ステップS4)。
次に演算部10は、拡散前の磁石即ち磁石の母材の磁石特性と、ステップS4で算出した保磁力増加量ΔHcJとに基づき、第1温度(例えば常温(20℃))でのDy拡散後の保磁力HcJ分布を算出する(ステップS5)。演算部10は、算出した保磁力HcJ分布に基づき、異なる温度係数を考慮し、減磁評価温度の第2温度(例えば100℃)まで磁石の温度が上昇した場合のJ−Hカーブを磁力特性として算出し(ステップS6)、磁石の温度が減磁評価温度の第2温度まで上昇した状態で減磁界が印加されるような負荷を与えて減磁が発生した後、第1温度に戻した場合のJ−Hカーブを、記憶してある温度係数に基づいて算出する(ステップS7)。演算部10は、ステップS6及びステップS7の算出結果に基づき、減磁評価温度の第2温度における減磁率を算出する(ステップS8)。なおここで減磁率は、減磁評価温度になる前後の常温における評価対象の磁石を用いたモータ特性のトルクの減少率を用いる。
次に演算部10は、ステップS8で減磁率を算出した第2温度が所定の減磁率以下となる最大の第2温度であるか否かを判断する(ステップS9)。最大の第2温度でない場合には(S9:NO)、ステップS6へ処理を戻し、第2温度に別の温度を設定して、ステップS6−S8の処理を繰り返す。一方、演算部10は、最大の第2温度であると判断した場合(S9:YES)、その第2温度を、磁石の減磁率が所定の率以下となる減磁温度として特定して、処理を終了する。
以下、図2のフローチャートに示した各処理について詳細を説明する。まず、ステップS3におけるDy導入量分布の算出処理について説明する。
拡散方程式として、フィックの拡散方程式(第2法則)を用いる。このフィックの拡散方程式は、時間を無限と見なさない非定常状態における拡散処理、すなわち、拡散における濃度が時間の経過とともに変化する際に使用される。なお、境界条件は、ノイマン境界条件またはディリクレ境界条件を磁石表面に設定する。
拡散係数は、Dy拡散のし易さを表した係数であり、拡散束は、単位時間当たりに拡散面の単位面積を通過するDy量であり、処理時間は、Dy拡散を施した時間である。本実施の形態では拡散係数を、Dy濃度依存性の係数とする。濃度依存性を考慮した拡散係数(関数)を決定することにより、このような拡散係数は同定される、なお、拡散係数を示す関数は、保磁力増加量ΔHcJ実測値と一致するように決定される。図3は、拡散条件データベース112の内容例である濃度と拡散係数との関係を示す説明図であり、図3では、濃度Cに対する拡散係数Dをグラフによって示している。
以下に、拡散係数の同定処理(関数の決定処理)について説明する。図4は、演算部10が拡散係数を同定する処理手順の一例を示すフローチャートである。
図3から理解されるように、濃度Cが高くなるにつれて拡散係数Dは指数関数的に減少する。まず、演算部10は、濃度依存性を考慮した拡散係数Dの近似式として下記(1)式を定義する(ステップS31)。
D=k1・EXP(−k2・C)+k3 …(1)
C:濃度
k1,k2,k3:係数
演算部10は、係数k1,k2,k3の値を設定して、上記(1)式に従って拡散係数Dを計算する(ステップS32)。演算部10は、計算した拡散係数Dに基づき拡散方程式を用いて、Dy導入量分布を計算する(ステップS33)。次に、演算部10は、計算した磁石内におけるDy導入量の分布を、Dy導入量−ΔHcJデータベース111に基づき、磁石内の保磁力増加量ΔHcJ分布に変換する(ステップS34)。
演算部10は、変換された保磁力増加量ΔHcJ分布と実測された保磁力増加量ΔHcJ分布とを比較し、その差が所定範囲内に入っているか否かを判断する(ステップS35)。演算部10は、所定範囲内に入っていないと判断した場合(S35:NO)、ステップS32へ処理を戻し、係数k1,k2,k3に別の値を設定してあらためて拡散係数Dを計算した後、ステップS33−S35の処理を繰り返す。
一方、演算部10は、前記差が所定範囲内に入っていると判断した場合(S35:YES)、そのときの係数k1,k2,k3の値を用いて拡散係数Dを同定して(ステップS36)、処理を終了する。
次に、ステップS4におけるDy導入量−ΔHcJデータベース111について説明する。図5は、Dy導入量−ΔHcJデータベース111の内容例であるDy導入量と保磁力増加量との関係を示す説明図であり、図5では、Dy導入量に対する保磁力増加量ΔHcJをグラフによって示している。Dy導入量−ΔHcJデータベース111は具体的には、複数の異なるDy導入量毎の保磁力増加量ΔHcJの情報でもよいし、図5の説明図に示されている曲線を近似した数式であってもよい。
次に、ステップS5、S6及びS7におけるJ−Hカーブの算出処理について詳細を説明する。J−Hカーブは、磁石の磁化曲線の内、磁化J(T)と磁場H(A/m)との関係を表した磁力特性を特定するための重要な情報である。
磁力特性算出装置1の記憶部11には、拡散前の母材となる磁石の磁力特性の情報が記憶されてある。磁力特性の情報には、磁化曲線(J−Hカーブ、B−Hカーブ)が含まれる。演算部10は、母材の磁化曲線を用い、拡散による保磁力増加量ΔHcJにより、部位毎の保磁力HcJを求め、求めた保磁力HcJから、部位毎にJ−Hカーブを算出する。算出されたJ−Hカーブを、記憶してある保磁力毎の温度係数を用いて修正し、常温時(第1温度、例えば20℃)の磁力特性、高温時(第2温度、例えば100℃)の磁力特性を得る。
磁石が100℃に加熱されて負荷が印加された後に、常温(第1温度、例えば20℃)に戻った場合のJ−Hカーブの修正方法について説明する。図6は、J−Hカーブの修正例を示すグラフである。横軸に磁場H、縦軸に磁化Jを示す。図6中の細い破線にて、20℃及び100℃での拡散後の磁石内の任意の部位におけるJ−Hカーブを示している。
演算部10の処理により、無負荷時のJ−Hカーブ上のパーミアンス係数Pc´(図6中ラインi)が算出される。なお、ここでいうパーミアンス係数はJ−Hカーブ上のパーミアンス係数であり、以下の説明でも同様である。無負荷時のパーミアンス係数Pc´は、磁力特性算出対象の磁石の形状及び磁気回路構造により決まり、無負荷時の20℃での動作点は、ラインiと20℃のJ−Hカーブとの交点(A)になる。演算部10は、20℃で負荷が印加されたときの動作点Bを計算し、ラインiを動作点Bと重なるように平行移動させてラインiiとし、これにより印加された減磁界Hdを算出する。演算部10は、100℃のJ−Hカーブとラインiiとにより、100℃で減磁界Hdが印加された場合の動作点Cを算出する。動作点Cは、100℃のJ−Hカーブの偏曲部(クニック)より下にあるため、不可逆減磁が発生した状態である。100℃で減磁界Hdが印加され減磁が発生したときの等価的なJ−Hカーブは、図6中の太い破線にて示されている。
J−Hカーブにて磁化Jがゼロのときの磁場Hが保磁力HcJであり、磁場Hがゼロのときの磁化Jが残留磁束密度Brである。演算部10は、100℃で不可逆減磁した後の20℃でのJ−Hカーブを、100℃で減磁界Hdが印加され減磁したときの等価的なJ−Hカーブ(図6中太い破線)のHcJとBrとを、記憶してある上述の温度係数の情報に基づき算出する。100℃で不可逆減磁が発生した後の20℃でのJ−Hカーブは、図6中の太い実線にて示されている。
なお上述したように、Dy拡散した磁石の保磁力は、磁石内で均一ではなく部位毎に保磁力が異なる。したがって残留磁束密度Brの低下の程度も部位毎に異なるから、磁石の減磁特性を精度よく求めるには、部位毎に保磁力の温度変化の違いを考慮しなければならない。したがって、異なる保磁力(絶対値)に応じた温度係数が必要である。
図7は、記憶部11に予め記憶されている保磁力の温度係数の内容例を示すグラフである。図7では、横軸に保磁力HcJ(kA/m)を示し、縦軸に温度変化に対する保磁力の変化の割合β(%/℃)を示している。図7中の白丸に示す温度変化係数の実測値から、実線に示すように保磁力HcJについて例えば2次の近似式を算出しておき、Dy拡散後の磁石内の部位毎に異なる任意の保磁力HcJに対して温度係数を使用できるようにする。このようにすることにより、異なる保磁力の値を部位毎に有する、即ち保磁力分布を有するDy拡散後のNd−Fe−B系焼結磁石の磁力特性を精度よく算出することが可能となる。
図2のフローチャートのステップS6及びS7にて、温度上昇による減磁特性を、J−Hカーブの温度係数による修正にて求めた。これによって、拡散後の磁石が100℃に加熱された状態で負荷が印加され、減磁が発生した場合の減磁率をステップS8にて算出することができる。なおステップS8における算出処理では、演算部10は、ステップS7にて部位毎に算出したJ−HカーブをB−Hカーブに変換し、磁石全体の減磁率を算出するための既存のプログラムに基づく処理によって算出する。
なお、ステップS6では100℃におけるJ−Hカーブを算出し、100℃にて減磁界が印加され減磁した後に20℃に低下したときのJ−HカーブをステップS7にて算出することにより、100℃における減磁率を算出したが、ステップS6における温度を100℃以外の温度にすることにより、異なる温度での減磁率をも算出することが可能であることは勿論である。ステップS8にて保磁力毎に異なる減磁率を複数算出し、ステップS9にて減磁率が所定の率以下となる温度(減磁温度)を特定してDy拡散後の磁石の減磁特性として求めることができる。モータに用いるNd−Fe−B系焼結磁石は、モータの回転、モータ周辺の環境等によって高温下での使用が多く、温度による残留磁束密度の低下度合いが重要である。つまり、どれほどの温度までであれば、継続的に使用しても減磁しないのかなどの情報が必要となる。したがって、本実施の形態における磁力特性算出装置1によって精度よく求まる減磁率または減磁温度は、非常に有用である。
上述したように算出される磁力特性の例(本発明の実施例)として、IPMモータに用いられる磁石の磁力特性、特に温度に対する減磁特性(減磁率)を算出し、実測した減磁特性と比較した。以下、この算出結果、比較結果について説明する。
図8は、本実施例のIPMモータの略示上方斜視図である。図8中の3は、本実施例のIPMモータであり、Mは、IPMモータ3に用いられるDy拡散がされたNd−Fe−B系焼結磁石である。IPMモータ3は、V字に配置されるようにロータに嵌めこんだ構成である。磁石M夫々は平板形状をなす。Dy導入面は、磁石M,M,…夫々のIPMモータ3の外周面及び外周面に垂直な面である。
本実施例では、磁石Mの母材として以下を用いる。
NMX−S52(日立金属株式会社製、Nd−Fe−B系焼結磁石)
図9は、本実施例の磁石Mの母材の磁力特性を示すグラフである。図9は、20℃、60℃、100℃及び140℃における磁化曲線であり、横軸に磁場H(kA/m)、縦軸に磁化B又はJ(T)を示している。上側の曲線がJ−Hカーブであり、下側の曲線がB−Hカーブである。磁力特性算出装置1の記憶部11に、図9に示す母材の磁化曲線を記憶しておくことにより、演算部10は上述したようにDy拡散後のJ−Hカーブ及び温度変化後のJ−Hカーブを算出することが可能である。
図10は、本実施例の母材に対するDy導入量と保磁力増加量ΔHcJとの対応を示すグラフである。横軸にDy導入量(mass%)、縦軸に保磁力増加量ΔHcJ(kA/m)をとって、白丸にて実測値を示し実線にて近似式を示している。なお、本実施例は、Dy拡散させた母材を2.8mm×2.8mm×1.0mmの個片試料に切り出し、ICP(Inductively Coupled Plasma)分析法を用いてDy導入量を測定することにより得た。また、ΔHcJは、VSM(Vibrating Sample Magnetometer)で測定した試料の保磁力HcJからの母材の保磁力HcJの値の差により求めた。図10に示すように対応するDy導入量−ΔHcJデータベース111を記憶部11に記憶しておくことにより、演算部10は上述したように磁石内におけるΔHcJ分布を算出することが可能である。
本実施例では、磁石Mとして、特許文献1に記載の方法で、処理温度を900℃とし、4.0時間Dyを供給後、拡散させて製作した。
ここで、拡散係数を同定するために、実測した深度δにおける保磁力増加量ΔHcJ分布への拡散方程式の算出の精度について検証した結果を示す。深度δは、拡散した表面からの距離を指す。図11は、保磁力増加量ΔHcJ分布の算出精度の検証に用いた磁石の形状情報を示す説明図である。検証には、縦が42.5mm、横が32.5mm、そして厚さが2.5mmまたは9.5mmである扁平直方体形状の厚みが異なる磁石を用い、夫々に同条件で特許文献1に記載の方法を用いてDy拡散を行なった後に、磁石の上面中央部C及び周縁部Rにおける保磁力増加量ΔHcJを測定した。なお、上面周縁部は、長辺(42.5mm)からの距離2.0mmであって短辺(32.5mm)からの距離が約24mmの部分である。そして図11の白矢印に示すように、上面及び4つの側面夫々から同様に磁石へDyを拡散させた。ここで、Dy濃度の測定にはICP分析法を用いた。保磁力HcJの測定は、磁石を2.8mm×2.8mm×1.0mmの測定部位毎に切り出し、VSMを用いて行なった。なお、ICP分析法及びVSMの測定ピッチをいずれも0.5mmにて測定できるよう、同一条件で製作した複数の磁石で測定した。
磁石中央部の磁石の深度δにおける保磁力増加量ΔHcJの実測値の分布に基づき、拡散方程式に使用する拡散係数を同定した。この際、拡散束を1.0×10-7(mass%)、処理時間を14400(sec)の固定条件とした。また、拡散係数を前述した式(1)のD=k1・EXP(−k2・C)+k3(C:濃度、k1,k2,k3:係数)と近似して、図4のフローチャートに従って、これらの係数k1,k2,k3の値を求めた。求めた係数を用いて、具体的に拡散係数Dを下記(2)のように同定した。
D=5.0×10-11 ・EXP(−7.0・C)+1.1×10-11 …(2)
図12は、厚さ9.5mmの磁石の中央部C(図12の(a))及び周縁部R(図12の(b))における深度(距離)δにおける保磁力増加量ΔHcJ分布の算出結果と実際の実測結果とを示すグラフである。図12では、横軸に深度δを「mm(ミリメートル)」単位で、縦軸に保磁力増加量ΔHcJを「kA/m(キロアンペア パー メートル)」単位で示している。図12に示すように、深度(距離)δが0.5mm〜5.0mmの範囲内で0.5mmおきの算出結果(●印)と実測結果(○印)とは、中央部及び周縁部ともに精度良く合致している。
また、図13は、厚さ2.5mmの磁石の中央部C(図13の(a))及び周縁部R(図13の(b))における深度(距離)δにおける保磁力増加量ΔHcJ分布の算出結果と実際の実測結果とを示すグラフである。図13の横軸、縦軸は、図12と同じである。図13に示すように、深度(距離)δが0.5mm〜2.0mmの範囲内で0.5mmおきの算出結果(●印)と実測結果(○印)とは、中央部及び周縁部ともに精度良く合致している。
図14は、本実施例の磁石Mについて算出されたΔHcJ分布の例を模式的に示す模式図である。図14に示す例では、磁石Mの軸方向中央断面と幅方向中央断面とにおけるΔHcJ分布を示している。上述したように磁石Mは、IPMモータ3の外周面及び外周面に垂直な面がDy導入面である。したがって、磁石Mにおける保磁力増加量ΔHcJは、磁石M夫々のIPMモータ3の外周面側及び外周面に垂直な面側ほど大きく、IPMモータ3の中心側にて減少する分布を有すると算出されている。
図15は、図14に示したΔHcJ分布を有する本実施例の磁石Mを用いたIPMモータ3の減磁特性の算出結果及び実測結果を比較した例を示すグラフである。図15の横軸は、減磁率を評価するための減磁評価温度(℃)を示し、縦軸は減磁率(%)を示す。○印はDy拡散処理前の母材の異なる温度に対する減磁率の実測値、実線は該母材の減磁率の算出値であり、また、△印はDyが拡散された磁石Mの減磁率の実測値、破線は該磁石Mの減磁率の算出値である。
なお、減磁率は、磁石Mを用いたIPMモータ3を温度が設定された恒温槽中で動作させた後に常温に戻し、常温状態でのトルクを測定し、負荷が印加される前の常温におけるトルクに対する減少率を算出して求めた。なお恒温槽の温度は、図15に示したように、50〜140℃まで10℃おきに設定され、夫々の設定温度にてIPMモータ3を回転させた。
図15に示した減磁率の実測結果及び算出結果の内、減磁率が2%となるときの設定温度に着目すると、以下のようになる。母材の減磁率が2%となる温度は、実測値では101℃、算出値では100℃であり、誤差はプラス1℃であった。Dyが拡散された磁石Mの減磁率が2%となる温度は、実測値では122℃、算出値では124℃であり、誤差はプラス2℃であった。これにより、解析誤差が10℃以下であり、十分な精度で減磁特性が解析できていると言える。Dy拡散によって磁石Mの減磁耐熱性が向上していることが分かる。
図16及び図17は、図14に示したΔHcJ分布を有する本実施例の磁石Mが2%減磁したときの温度におけるBr減少率の分布の算出結果を模式的に示す模式図である。図16に母材の例、図17に拡散材(Dyが拡散された磁石M)の例を示す。図14と同様に、母材及び磁石Mの軸方向中央断面と幅方向中央断面とにおける分布を示している。上述したように、母材は100℃で減磁率が2%となると算出されている。母材は保磁力の分布が均質であるが、Br減少率は分布を有し、IPMモータ3の外側の角部分が最もBr減少率が高い。Dyが拡散された磁石Mは124℃で減磁率が2%となることが計算により得られており、このときのBr減少率は、図14に示した保磁力の増加量が大きい部位のBr減少率が低く、保磁力の増加量が小さい部位のBr減少率が高い傾向にある。なお、Br減少率の算出は、磁石Mを減磁評価を行なう温度まで加熱し、減磁界を印加した後、室温(20℃)に戻したときのBrの減少量から求めた。
本実施例に示したように、磁力特性算出装置1の磁力特性算出プログラム1に基づく処理によって、Dyなどの重希土類元素を拡散して得られるNd−Fe−B系焼結磁石の磁石内での部位毎に異なる保磁力増加量ΔHcJの分布についての算出結果から、減磁率を精度よく求めることができる。
なお、重希土類元素としてDyを用いる例を説明した。しかしながら本発明はこれに限らないし、Tb等の重希土類元素を拡散して得られる磁石の磁力特性の算出にも広く適用され得る。また、磁石の形状は平板形状を用いる例を説明した。しかしながら、本発明は、これに限らず、弓形形状、リング形状、棒形状の磁石の磁力特性の算出にも広く適用され得る。また、モータは、IPMモータに限らず、SPMモータにも適用され得る。
なお、開示された実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上述の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1 磁力特性算出装置
10 演算部
11 記憶部
111 Dy導入量−ΔHcJデータベース(導入量−保磁力増加量特性情報)
112 拡散条件データベース(重希土類元素の拡散における拡散係数と拡散束と処理時間とを含む拡散条件の情報)
1P 磁力特性算出プログラム
2P 磁力特性算出プログラム
M 磁石

Claims (10)

  1. 重希土類元素を表面から内部に拡散させ導入した磁石における磁力特性を求める方法において、
    重希土類元素導入量に対する拡散させ導入したことによる保磁力の増加量の特性を示す導入量−保磁力増加量特性情報、及び、重希土類元素の拡散における拡散係数と拡散束と処理時間とを含む拡散条件の情報を予め記憶しておき、
    前記磁石の大きさと形状とを示す形状情報を受け付ける第1ステップ、
    受け付けた形状情報に対応させて、導入面情報を受け付ける第2ステップ、
    記憶してある前記拡散条件の情報に基づき拡散方程式を用いて、導入した重希土類元素の前記磁石内における導入量分布を算出する第3ステップ、並びに、
    算出した導入量分布と、記憶してある前記導入量−保磁力増加量特性情報とに基づき、前記磁石内における重希土類元素を拡散させ導入したことによる保磁力増加量の分布を算出する第4ステップ
    を含むことを特徴とする磁力特性算出方法。
  2. 前記拡散係数は、導入される重希土類元素の濃度依存性の関数で表されてあることを特徴とする請求項1に記載の磁力特性算出方法。
  3. 重希土類元素拡散前の磁化曲線と、保磁力毎に異なる磁石の温度変化に対する保磁力変化率を示す温度係数の情報とを予め記憶しておき、
    記憶してある磁化曲線と、第4ステップで算出した保磁力増加量の分布とに基づき、前記磁石の各部位の所定の第1温度における磁化曲線を算出する第5ステップ、
    算出した磁化曲線と、記憶してある前記温度係数の情報とに基づき、所定の第2温度における磁化曲線を算出する第6ステップ、及び、
    第6ステップで算出した磁化曲線に基づき、第2温度で各部位に異なる減磁界が印加され減磁した後の前記所定の第1温度で減磁率を算出する第7ステップ
    を更に含むことを特徴とする請求項1または2に記載の磁力特性算出方法。
  4. 第4ステップで算出した保磁力増加量の分布に基づき、前記磁石の異なる温度における減磁特性を算出する第8ステップ、及び、
    前記磁石の減磁率が所定の率以下となる減磁温度を特定する第9ステップ
    を更に含むことを特徴とする請求項3に記載の磁力特性算出方法。
  5. 重希土類元素を表面から内部に拡散させ導入した磁石における磁力特性を求める磁力特性算出装置において、
    重希土類元素導入量に対する拡散させ導入したことによる保磁力の増加量の特性を示す導入量−保磁力増加量特性情報、及び、重希土類元素の拡散における拡散係数と拡散束と処理時間とを含む拡散条件の情報を記憶しておく記憶手段、
    前記磁石の大きさと形状とを示す形状情報を受け付ける手段、
    受け付けた形状情報に対応させて、導入面情報を受け付ける手段、
    前記記憶手段に記憶してある前記拡散条件の情報に基づき拡散方程式を用いて、導入した重希土類元素の前記磁石内における導入量分布を算出する手段、並びに、
    算出した導入量分布と、前記記憶手段に記憶してある前記導入量−保磁力増加量特性情報とに基づき、前記磁石内における重希土類元素を拡散させ導入したことによる保磁力増加量の分布を算出する保磁力増加量分布算出手段
    を備えることを特徴とする磁力特性算出装置。
  6. 重希土類元素拡散前の磁化曲線と、保磁力毎に異なる磁石の温度変化に対する保磁力変化率を示す温度係数の情報とを予め記憶しておく手段、
    記憶してある磁化曲線と、前記保磁力増加量分布算出手段にて算出した保磁力増加量の分布とに基づき、前記磁石の所定の第1温度における磁化曲線を算出する手段、
    算出した磁化曲線と、記憶してある前記温度係数の情報とに基づき、所定の第2温度における磁化曲線を算出する手段、及び、
    算出した磁化曲線に基づき、第2温度で各部位に異なる減磁界が印加され減磁した後の前記所定の第1温度で減磁率を算出する手段
    を更に備えることを特徴とする請求項5に記載の磁力特性算出装置。
  7. 前記保磁力増加量分布算出手段にて算出した保磁力増加量の分布に基づき、前記磁石の異なる温度における減磁特性を算出する手段、及び、
    前記磁石の減磁率が所定の率以下となる減磁温度を特定する手段
    を更に備えることを特徴とする請求項6に記載の磁力特性算出装置。
  8. 記憶手段を備えるコンピュータに、重希土類元素を表面から内部に拡散させ導入した磁石における磁力特性を、前記記憶手段に記憶させてある重希土類元素導入量に対する拡散させ導入したことによる保磁力の増加量の特性を示す導入量−保磁力増加量特性情報、及び、重希土類元素の拡散における拡散係数と拡散束と処理時間とを含む拡散条件の情報を用いて算出させるコンピュータプログラムであって、
    コンピュータに、
    前記磁石の大きさと形状とを示す形状情報を取得する第1ステップ、
    形状情報に対応させて、導入面情報を取得する第2ステップ、
    記憶してある前記拡散条件の情報に基づき拡散方程式を用いて、導入した重希土類元素の前記磁石内における導入量分布を算出する第3ステップ、並びに、
    算出した導入量分布と、記憶してある前記導入量−保磁力増加量特性情報とに基づき、前記磁石内における重希土類元素を拡散させ導入したことによる保磁力増加量の分布を算出する第4ステップ
    を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
  9. 重希土類元素拡散前の磁化曲線と、保磁力毎に異なる磁石の温度変化に対する保磁力変化率を示す温度係数の情報とを記憶してある記憶手段を更に用い、
    前記コンピュータに、
    記憶してある磁化曲線と、第4ステップで算出した保磁力増加量の分布とに基づき、前記磁石の各部位の所定の第1温度における磁化曲線を算出する第5ステップ、
    算出した磁化曲線と、記憶してある前記温度係数の情報とに基づき、所定の第2温度における磁化曲線を算出する第6ステップ、及び、
    第6ステップで算出した磁化曲線に基づき、第2温度で各部位に異なる減磁界が印加され減磁した後の前記所定の第1温度で減磁率を算出する第7ステップ
    を更に実行させることを特徴とする請求項8に記載のコンピュータプログラム。
  10. 前記コンピュータに、
    第4ステップで算出した保磁力増加量の分布に基づき、前記磁石の異なる温度における減磁特性を算出する第8ステップ、及び、
    前記磁石の減磁率が所定の率以下となる減磁温度を特定する第9ステップ
    を更に実行させることを特徴とする請求項9に記載のコンピュータプログラム。
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