JP7283358B2 - 電子制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子制御装置に関する。
従来、通電により発熱する素子が基板に実装された電子制御装置において、素子の発する熱の伝導を抑制する技術が知られている。
例えば特許文献1に開示された電子制御装置は、Hブリッジ回路を構成する4つの半導体素子が基板に実装されており、各半導体素子が設置される回路パターン同士の間に、半導体素子の発する熱の伝導を抑制可能な熱伝導抑制部が設けられている。例えば熱伝導抑制部として、基板を形成している樹脂や低熱伝導部材が用いられる。
特許第5110049号公報
特許文献1の従来技術では、隣接する回路パターン同士の間に熱伝導抑制部が設けられているため、回路パターン上の素子同士を直線経路でつなぐことができず、回路パターンを迂回させる必要がある。そのため、素子同士の間隔を広げざるを得ず、回路実装面積が大きくなるという問題がある。
本発明は、このような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、回路実装面積を大きくすることなく、素子同士の間の熱伝導を抑制可能な電子制御装置を提供することにある。
本発明の電子制御装置は、積層基板(101、102)と、複数の素子(41、52~57、62~67)と、一つ以上のパターン(12~16)と、一つ以上のビア(22~26)と、を備える。
複数の素子は、積層基板の表層の実装面(11)に実装される。複数の素子は、Hブリッジ回路(50、60)又はインバータ回路を構成する複数のスイッチング素子(53~56、63~66)、及び、スイッチオフ時にHブリッジ回路又はインバータ回路からバッテリ(70)へ向かう電流を遮断する寄生ダイオードを有する逆接続保護リレー(41)を含む。一つ以上のパターンは、実装面に設けられ、少なくとも一部の素子に接する金属膜の領域をなす。一つ以上のビアは、積層基板の複数層を縦断し、少なくとも一つのパターンに接続する。例えばビアは、積層基板の全層を貫通するスルーホールビアでもよく、全層を貫通せずに一部の複数層を縦断するインタースティシャルビアでもよい。
少なくとも一部のビアは、複数の素子のうち通電により発熱する素子から隣接する素子への熱伝導を抑制するように、パターン上の発熱する素子と隣接する素子との間に設けられている。互いに隣接する素子が共に発熱する場合、各素子がいずれも「発熱する素子」且つ「隣接する素子」であると解釈される。発熱する素子と隣接する素子との組には、Hブリッジ回路の一対のハイサイドスイッチ同士の組、インバータ回路の各相のうち二相のハイサイドスイッチ同士の組、及び、逆接続保護リレーとハイサイドスイッチとの組が含まれる。
ここで、本発明のビアは、当該技術分野で一般に用いられるビアのように電流経路を構成する部材でなくてもよい。本発明の典型的な態様において、少なくとも一部のビアは、電流経路を構成する部材以外の部材であり、且つ、発熱する素子からパターンに放出された熱がビアを伝って他層に分散される部材」、つまり、熱伝導を抑制するための部材として設けられている。
また、特許文献1の第5実施形態には、基板の表面から裏面への放熱経路としてスルーホールビアを用いる構成が開示されている。これに対し本発明では、放熱よりも素子間の熱伝導の抑制を主目的として、パターン上の素子と素子との間にビアを設けている。発熱する素子からパターンに放出された熱は、ビアを伝って他層に分散されるため、隣接する素子に直接伝わりにくくなる。これにより、回路実装面積を大きくすることなく、素子同士の間の熱伝導を抑制することができる。
各実施形態の電子制御装置が適用される電動パーキングブレーキ用モータの駆動回路の図。 第1実施形態による電子制御装置の積層基板の模式平面図。 図2のIII-III模式断面図。 第2実施形態による電子制御装置の積層基板の模式平面図。 図4のV-V模式断面図。 比較例の電子制御装置の積層基板の模式平面図。 図6のVII-VII模式断面図。
以下、本発明による電子制御装置の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。複数の実施形態において、実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。また、第1、第2実施形態を包括して「本実施形態」という。この電子制御装置は、例えば車両の電動パーキングブレーキ用の直流モータの駆動回路に適用される。
(モータ駆動回路の構成)
最初に図1を参照し、モータ駆動回路の構成について説明する。電子制御装置40は、並列に接続された二組のHブリッジ回路50、60を含む。第1Hブリッジ回路50は、第1電動パーキングブレーキ81用の第1モータ71を正転又は逆転させるように電圧を印加する。第2Hブリッジ回路60は、第2電動パーキングブレーキ82用の第2モータ72を正転又は逆転させるように電圧を印加する。例えば第1、第2電動パーキングブレーキ81、82は、それぞれ車両の左輪及び右輪に対応する。
第1Hブリッジ回路50は、ハイサイドスイッチ53、54及びローサイドスイッチ55、56の4個のスイッチング素子がブリッジ接続されている。基本動作として、一方の対角線上のハイサイドスイッチ53及びローサイドスイッチ56がオンの時、第1モータ71は正転し、他方の対角線上のハイサイドスイッチ54及びローサイドスイッチ55がオンの時、第1モータ71は逆転する。
同様に第2Hブリッジ回路60は、ハイサイドスイッチ63、64及びローサイドスイッチ65、66の4個のスイッチング素子がブリッジ接続されている。基本動作として、一方の対角線上のハイサイドスイッチ63及びローサイドスイッチ66がオンの時、第2モータ72は正転し、他方の対角線上のハイサイドスイッチ64及びローサイドスイッチ65がオンの時、第2モータ72は逆転する。
Hブリッジ回路のスイッチング素子53~56、63~66は、例えばMOSFETで構成されており、図示しない制御装置からの駆動信号によりオン/オフ動作する。図1では、ゲートへの信号線の図示を省略する。各電動パーキングブレーキ81、82は、各モータ71、72の正転時にブレーキが掛かり、各モータ71、72の逆転時にブレーキが解除される。
各Hブリッジ回路50、60の電源側にはハイサイドシャント抵抗52、62が接続されており、グランド側にはローサイドシャント抵抗57、67が接続されている。各シャント抵抗は、Hブリッジ回路50、60に流れる電流の検出に用いられる。
バッテリ70と、各ハイサイドシャント抵抗52、62への分岐点との間には逆接続保護リレー41が接続されている。逆接続保護リレー41はMOSFET等のスイッチング素子で構成され、スイッチオフ時に寄生ダイオードがハイサイドシャント抵抗52、62からバッテリ70へ向かう電流を遮断する向きに設置されている。これにより、バッテリ70の電極を逆接続した場合、本来はグランド側であるローサイドからハイサイドに向かって電流が流れることが防止される。
モータ71、72の駆動時、矢印で示すように、逆接続保護リレー41からハイサイドシャント抵抗52、62を通って各Hブリッジ回路50、60に向かう電流が流れる。このとき通電されるスイッチング素子にはオン抵抗に応じた発熱が生じる。また、シャント抵抗52、62、57、67にも発熱が生じる。なお、矢印と共に記された二点鎖線の枠は、後述するパターン12~16に対応する箇所を示す。
ここで、Hブリッジ回路50、60の駆動制御方式によらず、ハイサイドスイッチ53、54、63、64は、ある程度の発熱をする。また、例えば基板の実装レイアウト上、ハイサイドスイッチ53、54、63、64が逆接続保護リレー41とローサイドスイッチ55、56、65、66とに挟まれている場合、ハイサイドスイッチは熱を受け取りやすい。そのため、ハイサイドスイッチ53、54、63、64及びローサイドスイッチ55、56、65、66の消費電力や熱抵抗が同等であれば、Hブリッジ回路50、60の駆動制御方式によらず、ハイサイドスイッチ53、54、63、64の温度はローサイドスイッチ55、56、65、66の温度よりも高くなる。
さらに、装置の起動時に常にオンであり、且つ、両方のHブリッジ回路50、60の合計電流が通過する逆接続保護リレー41は、最も発熱が大きくなる。このような素子の発熱は、基板上で隣接する他の素子に影響を与えるおそれがあるため、基板上の素子同士間の熱伝導を抑制するのに好適な基板の構成が求められる。
ところで、特許文献1(特許第5110049号公報)には、隣接する回路パターン同士の間に熱伝導抑制部を設けた構成が開示されている。しかし、この構成では、回路パターン上の素子同士を直線経路でつなぐことができず、回路パターンを迂回させる必要があるため、回路実装面積が大きくなるという問題がある。
そこで本実施形態では、回路実装面積を大きくすることなく、素子同士の間の熱伝導を抑制可能とすることを目的とする。本実施形態では、基板として、複数層を縦断するビアが設けられた積層基板が用いられる。一般に積層基板は、ガラスエポキシやセラミック等の絶縁性材料からなる絶縁部と、金属膜(代表的には銅膜)等からなる導電部とを含む。以下、積層基板の具体的な構成を実施形態毎に説明する。
(第1実施形態)
図2の模式平面図、及び図3の模式断面図を参照し、第1実施形態の構成を説明する。図2、図3の図示に関する注記は、第2実施形態及び比較例の図4~図7に援用される。図3には、例として表層(すなわち第1層)L1~最下層(すなわち第6層)L6を含む六層基板について積層方向の厚さ寸法を誇張して示す。絶縁部は一体の樹脂ハッチングで示し、層の境界を破線で示す。Hブリッジ回路のスイッチの符号は、断面指示線の位置に関わらず、奥行き方向に並ぶ2個のスイッチの符号を併記する。以下の説明では、便宜上、図2、図3に記載された配置に従って、「左側」、「右側」のように位置を表す。
積層基板101の表層L1の実装面11には、図1の電気回路を構成する複数の素子、すなわち、逆接続保護リレー41、シャント抵抗52、57、62、67、及び、Hブリッジ回路のスイッチ53~56、63~66が実装されている。平面視で長方形の実装面11の中央部に逆接続保護リレー41が配置されている。第1Hブリッジ回路50側の素子群と第2Hブリッジ回路60側の素子群とは、実装面11の中央に対し回転対称に配置されている。各素子は略直方体のパッケージ状をなしており、内部の熱はパッケージの面が接する相手物に放熱される。
実装面11に設けられたパターン12、15、16は、いずれかの素子に接する金属膜の領域をなしている。中央のパターン12は、逆接続保護リレー41、及び各ハイサイドシャント抵抗52、62の一端に接している。左側のパターン15は、ハイサイドシャント抵抗52の他端、及びハイサイドスイッチ53、54に接している。右側のパターン16は、ハイサイドシャント抵抗62の他端、及びハイサイドスイッチ63、64に接している。
図2にて、中央のパターン12に入る矢印、及び、中央のパターン12から左右のパターン15、16に出る矢印は、図1に矢印で示す電流経路に対応する。また、ハイサイドスイッチ53、54、63、64のソース端子とローサイドスイッチ55、56、65、66のドレイン端子との配線、モータ71、72用端子への配線、及び、ローサイドスイッチ55、56、65、66のソース端子とローサイドシャント抵抗57、67との配線の図示を省略する。
中央のパターン12には、逆接続保護リレー41と両側のハイサイドシャント抵抗52、62との間に、それぞれ複数のビア22が設けられている。左側のパターン15には、2個のハイサイドスイッチ53、54の間に複数のビア25が設けられている。右側のパターン16には、2個のハイサイドスイッチ63、64の間に複数のビア26が設けられている。図3にて、ビア22、25、26の符号の引き出し線を便宜上、孔の中に記す。
各ビア22、25、26は、積層基板101の複数層を縦断し、パターン12、15、16に接続する。図3の例では、各ビア22、25、26は、表層L1の実装面11から最下層L6の裏面19まで全層を貫通するスルーホールビアである。他の例では、各ビア22、25、26のうち一部又は全部が、全層を貫通せずに一部の複数層を縦断するインタースティシャルビアであってもよい。
第1Hブリッジ回路50のハイサイドスイッチ53及びハイサイドスイッチ54は、通電方向によって、通電される側が「発熱する素子」であり、通電されない側が「隣接する素子」である。発熱する素子からパターンに放出された熱は、複数のビア25を伝って他層に分散されるため、隣接する素子に直接伝わりにくくなる。つまり複数のビア25は、通電により発熱する素子から隣接する素子への熱伝導を抑制するように、パターン15上の「発熱する素子」と「隣接する素子」との間に設けられている。
第2Hブリッジ回路60の複数のビア26も同様に、ハイサイドスイッチ63、64のうち一方の「発熱する素子」から他方の「隣接する素子」への熱伝導を抑制するように、パターン16上の「発熱する素子」と「隣接する素子」との間に設けられている。
中央のパターン12については、逆接続保護リレー41及び両側のハイサイドシャント抵抗52、62は、いずれも常に通電されて発熱する。このように、互いに隣接する素子が共に発熱する場合、各素子がいずれも「発熱する素子」且つ「隣接する素子」であると解釈される。したがって、複数のビア22は、素子同士の間の相互の熱伝導を抑制するように、逆接続保護リレー41とハイサイドシャント抵抗52、62との間に設けられている。
第1実施形態の構成において明らかなように、各ビア22、25、26は、電流経路としては機能しない。つまり各ビア22、25、26は、「電流経路を構成する部材以外の部材」として設けられている。このように本実施形態では、「ビアは電流経路を構成するもの」という従来の技術常識にとらわれない新規な着眼点により、素子同士の間の熱伝導の抑制を目的としてビアを利用する。
(第2実施形態)
次に図4、図5を参照し、第2実施形態の構成を説明する。第2実施形態の積層基板102に実装される素子は第1実施形態と同じであり、配置が異なる。第2実施形態では、実装面11の左端部に逆接続保護リレー41が配置されている。逆接続保護リレー41の右隣には第1Hブリッジ回路50側の素子群が配置され、さらに第1Hブリッジ回路50側群の右隣に第2Hブリッジ回路60側の素子群が配置されている。第1Hブリッジ回路50側の素子群及び第2Hブリッジ回路60側の素子群は、いずれも左側がハイサイド、右側がローサイドの向きで並んで配置されている。
パターン13は、逆接続保護リレー41、及び第1Hブリッジ回路50側のハイサイドシャント抵抗52の一端に接している。パターン15は、ハイサイドシャント抵抗52の他端、及びハイサイドスイッチ53、54に接している。逆接続保護リレー41からハイサイドシャント抵抗52へは、実線矢印で示すように、実装面11上のパターン13を経由して電流が流れる。
パターン13には、逆接続保護リレー41とハイサイドシャント抵抗52との間に複数のビア23が設けられている。パターン15には、ハイサイドシャント抵抗52とハイサイドスイッチ53、54との間に複数のビア25が設けられている。図5の例では、ビア23は、表層L1の実装面11から最下層L6の裏面19まで全層を貫通するスルーホールビアであり、ビア25は、表層L1及び第2層L2のみを縦断するインタースティシャルビアである。
また、図5の例では、積層基板102の内部の層である第5層L5に、電流経路をなす内部導電パターン18が設けられている。ビア23は、第5層L5において内部導電パターン18に接続している。他の例では、内部導電パターン18は、表層L1以外のどの層に設けられてもよく、二層以上に重ねて設けられてもよい。
パターン14は、実装面11においてパターン13と隔離して配置されており、片側が第2Hブリッジ回路60側のハイサイドシャント抵抗62の一端に接している。パターン16は、ハイサイドシャント抵抗62の他端、及びハイサイドスイッチ63、64に接している。パターン16には、ハイサイドシャント抵抗62とハイサイドスイッチ63、64との間に複数のビア26が設けられている。
パターン14には、表層L1の実装面11と第5層L5の内部導電パターン18とを接続する複数のビア24が設けられている。つまり、内部導電パターン18は、少なくともパターン13の直下とパターン14の直下とを連結する範囲に設けられている。そして、実装面11において互いに隔離して配置されたパターン13とパターン14とは、内部導電パターン18及びビア23、24を経由して導通している。したがって、逆接続保護リレー41から第2Hブリッジ回路60側のハイサイドシャント抵抗62へは、破線矢印で示すように、内部導電パターン18を経由して電流が流れる。
第2実施形態において少なくとも一部のビア25、26は、第1実施形態のビア25、26と同様に「電流経路を構成する部材以外の部材」として設けられている。一方、第2実施形態のビア23、24は、「電流経路を構成する部材」である点で、ビア25、26とは機能が異なる。
また、少なくとも一部のビア23、25、26は、「発熱する素子から隣接する素子への熱伝導を抑制するように、パターン上の発熱する素子と隣接する素子との間に設けられている」ものに該当する。これに対し、ビア24は、「パターン上の素子と素子との間に設けられている」ものに該当しない。
(本実施形態の効果)
ここで図6、図7を参照し、比較例の構成を説明する。比較例の積層基板109には、第2実施形態と同じ複数の素子が同じ配置で実装されている。逆接続保護リレー41からハイサイドシャント抵抗52、62に至る電流経路を示す実線矢印及び破線矢印は、図4、図5と同様であるため省略する。
比較例では、特許文献1の第5実施形態等にも開示された従来の技術的思想に基づき、素子41、53、54、63、64が発した熱を実装面11から他層へ放熱させることを目的としている。したがって、熱抵抗を下げるために、基本的に素子41、53、54、63、64の直下にビア23、25、26が設けられている。言い換えれば、ビア23、25、26は、パターン上の素子と素子との間に設けられているわけではない。
詳しくは、パターン13に接続するビア23は逆接続保護リレー41の直下に設けられている。また、パターン15に接続するビア25はハイサイドスイッチ53、54の直下に設けられており、パターン16に接続するビア26はハイサイドスイッチ63、64の直下に設けられている。例えば積層基板109の裏面19がヒートシンク等の放熱部材に接している場合、スルーホールビア23、26の裏面19側に、破線ハッチングで示すような放熱パターン33、36が設けられてもよい。
この比較例に対し、放熱を主目的としない第2実施形態では、パターン上の素子と素子との間にビアを設けることで、素子同士間の熱伝導を抑制する。したがって、電動パーキングブレーキ用モータの駆動回路のように短時間に特定の素子に大電流を流す回路では、素子の過熱保護に効果的である。素子同士間の熱の影響を低減できるため、オン抵抗の大きいスイッチング素子や小型パッケージのスイッチング素子を採用可能となる。
また、第1、第2実施形態ともに、特許文献1の従来技術のように回路パターン同士の間に熱伝導抑制部を設けておらず、パターン上の素子と素子との間にビアを設けている。したがって、素子同士の間隔を広げる必要がなく、回路実装面積が大きくならない。よって、省スペースの要求が厳しい車両搭載用の装置には特に有効である。
さらに第2実施形態では、実装面11において互いに隔離して配置されたパターン13、14は、積層基板102の内部の層に設けられた内部導電パターン18及びビア23、24を経由して導通している。これにより、回路の実装レイアウトにおける自由度が向上する。
また、第1、第2実施形態の図2、図4のレイアウトの場合、例えば第1Hブリッジ回路50のレイアウトに着目すると、ハイサイドスイッチ53、54は、逆接続保護リレー41とローサイドスイッチ55、56とに挟まれており、熱を受け取りやすい。そのため、ハイサイドスイッチ53、54及びローサイドスイッチ55、56の消費電力及び熱抵抗が同等であれば、Hブリッジ回路50の駆動制御方式によらず、ハイサイドスイッチ53、54の温度はローサイドスイッチ55、56の温度よりも高くなる。したがって、特にハイサイドスイッチ53、54が実装されるパターン15にビア25が設けられることが有効である。なお、ローサイドスイッチ55、56に対してもパターン及びビアが設けられてもよい。
加えて、本実施形態におけるHブリッジ回路の駆動制御方式について、代表として第1Hブリッジ回路50の符号を用いて補足する。本実施形態では、通電方向のハイサイドスイッチ53、54をオン固定し、ローサイドスイッチ55、56を出力指令に応じてオン/オフさせるPWM制御を行うことが好ましい。この場合、オン固定されたハイサイドスイッチ53、54よりもスイッチング動作するローサイドスイッチ55、56の方がより発熱する。ローサイドスイッチスイッチ55、56に負荷をかけることで、一つの素子に熱が集中することを避けることができる。同様に、モータブレーキによる回生電流を流す場合にもローサイドスイッチ55、56をスイッチング動作させることで、一つの素子に熱が集中することを避けることができる。
(その他の実施形態)
(a)本発明の電子制御装置は、直流モータを駆動するHブリッジ回路に代えて、多相交流モータを駆動するインバータ回路に適用されてもよい。例えば三相インバータ回路では、パターン上のU相ハイサイドスイッチとV相ハイサイドスイッチとの間、及び、V相ハイサイドスイッチとW相ハイサイドスイッチとの間に熱伝導抑制のためのビアを設ける構成とすることで、上記実施形態と同様の作用効果が得られる。
(b)電子制御装置の電気回路において、逆接続保護リレー41と直列に、正規の向きに接続されたバッテリ70からの電力供給を遮断可能な電源リレーが設けられてもよい。また、種々の電気回路を構成するダイオード、インダクタ、抵抗等の各種素子が積層基板の実装面に実装されてもよい。
(c)積層基板101、102は、図3、図5に例示した六層基板に限らず、ビアを形成可能な二層以上の何層の基板であってもよい。
(d)本発明のビアは、複数に限らず一つ以上であればよい。また、本発明では、少なくとも一部のビアがパターン上の素子と素子との間に設けられていることが要件となる。その上で、専ら電流経路を構成するためのビアや比較例に示すような放熱目的のビアが別に設けられてもよい。
(e)本発明の電子制御装置は、電動パーキングブレーキ用モータ以外の用途の直流モータを駆動するHブリッジ回路や、交流モータを駆動するインバータ回路に適用されてもよい。さらに本発明の電子制御装置は、モータの駆動回路に限らず、通電により発熱する素子、及び、発熱する素子に隣接する素子が積層基板の実装面に実装されたあらゆる電気回路に適用可能である。特に、回路基板面積の小型化が要求される電気回路に適用されると有効である。
本発明はこのような実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において、種々の形態で実施することができる。
101、102・・・積層基板、
11・・・実装面、
12~16・・・パターン、
22~26・・・ビア、
40・・・電子制御装置、
41・・・逆接続保護リレー(スイッチング素子、素子)、
52、62・・・ハイサイドシャント抵抗(素子)、
53、54、63、64・・・ハイサイドスイッチ(スイッチング素子、素子)、
55、56、65、66・・・ローサイドスイッチ(スイッチング素子、素子)、
57、67・・・ローサイドシャント抵抗(素子)。

Claims (5)

  1. 積層基板(101、102)と、
    前記積層基板の表層の実装面(11)に実装され、Hブリッジ回路(50、60)又はインバータ回路を構成する複数のスイッチング素子(53~56、63~66)、及び、スイッチオフ時に前記Hブリッジ回路又は前記インバータ回路からバッテリ(70)へ向かう電流を遮断する寄生ダイオードを有する逆接続保護リレー(41)を含む複数の素子(41、52~57、62~67)と、
    前記実装面に設けられ、少なくとも一部の前記素子に接する金属膜の領域をなす一つ以上のパターン(12~16)と、
    前記積層基板の複数層を縦断し、少なくとも一つの前記パターンに接続する一つ以上のビア(22~26)と、
    を備え、
    少なくとも一部の前記ビアは、前記複数の素子のうち通電により発熱する素子から隣接する素子への熱伝導を抑制するように、前記パターン上の前記発熱する素子と前記隣接する素子との間に設けられており、
    前記発熱する素子と前記隣接する素子との組には、前記Hブリッジ回路の一対のハイサイドスイッチ同士の組、前記インバータ回路の各相のうち二相のハイサイドスイッチ同士の組、及び、前記逆接続保護リレーと前記ハイサイドスイッチとの組が含まれる電子制御装置。
  2. 前記複数の素子は、前記逆接続保護リレーと前記Hブリッジ回路又は前記インバータ回路のハイサイドスイッチとの間に設けられたハイサイドシャント抵抗(52、62)をさらに含み、
    前記発熱する素子と前記隣接する素子との組には、前記逆接続保護リレーと前記ハイサイドシャント抵抗との組、及び、前記ハイサイドシャント抵抗と前記ハイサイドスイッチとの組がさらに含まれる請求項1に記載の電子制御装置。
  3. 少なくとも一部の前記ビアは、電流経路を構成する部材以外の部材であり、且つ、前記発熱する素子から前記パターンに放出された熱が前記ビアを伝って他層に分散される部材として設けられている請求項1または2に記載の電子制御装置。
  4. 前記積層基板の内部の層に、電流経路をなす内部導電パターン(18)が設けられており、
    前記実装面において互いに隔離して配置された複数の前記パターンは、それぞれ前記ビアにより前記内部導電パターンと接続されており、前記内部導電パターン及び各前記ビアを経由して導通している請求項1~3のいずれか一項に記載の電子制御装置。
  5. 前記Hブリッジ回路又は前記インバータ回路は、車両の電動パーキングブレーキ(81、82)用モータ(71、72)の駆動回路である請求項1~4のいずれか一項に記載の電子制御装置。
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