JP7283203B2 - プロピレン重合体の製造方法 - Google Patents

プロピレン重合体の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7283203B2
JP7283203B2 JP2019083779A JP2019083779A JP7283203B2 JP 7283203 B2 JP7283203 B2 JP 7283203B2 JP 2019083779 A JP2019083779 A JP 2019083779A JP 2019083779 A JP2019083779 A JP 2019083779A JP 7283203 B2 JP7283203 B2 JP 7283203B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
propylene polymer
propylene
compound
polymerization
catalyst
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019083779A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020180212A5 (ja
JP2020180212A (ja
Inventor
英和 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority to JP2019083779A priority Critical patent/JP7283203B2/ja
Application filed by Sumitomo Chemical Co Ltd filed Critical Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority to EP20795527.9A priority patent/EP3960776A4/en
Priority to KR1020217037452A priority patent/KR20220004819A/ko
Priority to SG11202110207PA priority patent/SG11202110207PA/en
Priority to CN202080030072.4A priority patent/CN113710710A/zh
Priority to PCT/JP2020/003395 priority patent/WO2020217628A1/ja
Publication of JP2020180212A publication Critical patent/JP2020180212A/ja
Publication of JP2020180212A5 publication Critical patent/JP2020180212A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7283203B2 publication Critical patent/JP7283203B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F10/00Homopolymers and copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond
    • C08F10/04Monomers containing three or four carbon atoms
    • C08F10/06Propene
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F6/00Post-polymerisation treatments
    • C08F6/02Neutralisation of the polymerisation mass, e.g. killing the catalyst also removal of catalyst residues
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F110/00Homopolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond
    • C08F110/04Monomers containing three or four carbon atoms
    • C08F110/06Propene
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F6/00Post-polymerisation treatments
    • C08F6/06Treatment of polymer solutions
    • C08F6/10Removal of volatile materials, e.g. solvents
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Description

本発明は、プロピレン重合体の製造方法に関する。
プロピレン重合体を、セパレータフィルム、キャパシタフィルム等の電子部品用途に用いる場合、プロピレン重合体中の触媒残渣を低減させたプロピレン重合体が要求される。
特許文献1には、重合されたプロピレン重合体を、リン酸トリエステルで洗浄し、次いで、液状の炭化水素で洗浄することにより、プロピレン重合体中の触媒残渣を低減させる方法が記載されている。
特許文献2には、重合されたプロピレン重合体を、炭素原子数3~8の2級アルコールを含む液体プロピレンで洗浄することにより、プロピレン重合体中の触媒残渣を低減させる方法が記載されている。
特開昭60-139708号公報 特開2010-59262号公報
特許文献1に記載の方法は、複数の触媒残渣除去剤を使用するため、プロピレン重合体中の触媒残渣を低減させる工程が煩雑であった。
特許文献2に記載の方法は、プロピレン重合体中の触媒残渣の低減が十分ではなかった。
そこで、本発明の目的は、プロピレン重合体中の触媒残渣を、簡便かつ十分に低減することが可能なプロピレン重合体の製造方法を提供することにある。
本発明は、以下の[1]~[4]を提供する。
[1]下記工程(1)と、下記工程(2)とを含む、プロピレン重合体の製造方法。

工程(1):
触媒の存在下でプロピレンを重合し、プロピレン重合体を得る工程。
工程(2):
工程(1)で得られたプロピレン重合体を脱灰剤で洗浄し、プロピレン重合体中の触媒残渣を除去する工程であって、下記式(1)を満たす工程。

4.4×log(T)-log(EW)>0.34×(δ(W)-δ(E)) (1)
(式中、
Tは、プロピレン重合体を脱灰剤で洗浄する際の温度(℃)を表す。
EWは、脱灰剤中の水分含量(重量%)を表す。
δ(W)は、水のハンセン溶解度パラメータを表す。
δ(E)は、脱灰剤のハンセン溶解度パラメータを表す。)
[2]前記EWが、0.03重量%以下である、[1]に記載のプロピレン重合体の製造方法。
[3]前記δ(E)が、18~28である、[1]または[2]に記載のプロピレン重合体の製造方法。
[4]前記脱灰剤が、炭素原子数1~6のアルコールである、[1]~[3]のいずれかに記載のプロピレン重合体の製造方法。
本発明によれば、プロピレン重合体中の触媒残渣を、簡便かつ十分に低減することが可能なプロピレン重合体の製造方法を提供することができる。
本発明は、上記工程(1)と、上記工程(2)とを含む、プロピレン重合体の製造方法。
[工程(1)]
工程(1)は、触媒の存在下でプロピレンを重合し、プロピレン重合体を得る工程である。
触媒は、通常、オレフィン重合用固体触媒および助触媒を接触して得られる触媒である。助触媒としては、例えば、有機アルミニウム化合物および電子供与性化合物が挙げられる。
オレフィン重合用固体触媒としては、例えば、チーグラー型触媒;チーグラー・ナッタ型触媒;シクロペンタジエニル環を有する周期表第4族の遷移金属化合物とアルキルアルミノキサンとからなる触媒;シクロペンタジエニル環を有する周期表第4族の遷移金属化合物と、該周期表第4族の遷移金属化合物と反応してイオン性の錯体を形成する化合物と、有機アルミニウム化合物とからなる触媒;無機粒子(例えば、シリカ、粘土鉱物)に、触媒成分(例えば、シクロペンタジエニル環を有する周期表第4族の遷移金属化合物、イオン性の錯体を形成する化合物、有機アルミニウム化合物)を担持して、変性させた触媒が挙げられる。
オレフィン重合用固体触媒は、好ましくは、チタン、マグネシウム、ハロゲン原子および内部電子供与体を含む。このようなオレフィン重合用固体触媒は、ハロゲン化チタン化合物、マグネシウム化合物および内部電子供与体を用いて製造することができる。
オレフィン重合用固体触媒に含まれるチタン原子の一部または全部は、通常、ハロゲン化チタン化合物に由来する。オレフィン重合用固体触媒に含まれるハロゲン原子の一部または全部は、通常、ハロゲン化チタン化合物に由来する。
ハロゲン化チタン化合物は、ハロゲン原子およびチタン原子を含み、かつ、少なくとも1つのハロゲン原子がチタン原子に結合している化合物を意味する。
ハロゲン化チタン化合物としては、例えば、四塩化チタン、四臭化チタン、四ヨウ化チタン等のテトラハロゲン化チタン;メトキシチタントリクロリド、エトキシチタントリクロリド、n-プロポキシチタントリクロリド、n-ブトキシチタントリクロリド、エトキシチタントリブロミド等のトリハロゲン化モノアルコキシチタン;ジメトキシチタンジクロリド、ジエトキシチタンジクロリド、ジiso-プロポキシチタンジクロリド、ジ-n-プロポキシチタンジクロリド、ジエトキシチタンジブロミド等のジハロゲン化ジアルコキシチタン;トリメトキシチタンクロリド、トリエトキシチタンクロリド、トリiso-プロポキシチタンクロリド、トリ-n-プロポキシチタンクロリド、トリ-n-ブトキシチタンクロリド等のモノハロゲン化トリアルコキシチタンが挙げられる。
これらの中でも、好ましくはテトラハロゲン化チタンまたはトリハロゲン化モノアルコキシチタンであり、より好ましくテトラハロゲン化チタンであり、さらに好ましくは四塩化チタンである。
ハロゲン化チタン化合物は、単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
オレフィン重合用固体触媒成分に含まれるマグネシウム原子の一部または全部は、通常、マグネシウム化合物に由来する。オレフィン重合用固体触媒成分に含まれるハロゲン原子の一部は、マグネシウム化合物に由来してもよい。
マグネシウム化合物は、マグネシウム原子を含む化合物であればよく、例えば、下記式(i)~(iii)で表される化合物が挙げられる。
MgR 2-k (i)
Mg(OR2-m(ii)
MgX・nROH (iii)
(式中、
kは、0≦k≦2を満足する数を表す。
mは、0<m≦2を満足する数を表す。
nは、0≦n≦3を満足する数を表す。
は、炭素原子数1~20のハイドロカルビル基を表す。
Xは、ハロゲン原子を表す。)
上記式(i)~(iii)におけるRとしては、例えば、アルキル基、アラルキル基、アリール基、アルケニル基が挙げられ、これらの基に含まれる水素原子の一部または全部は、ハロゲン原子、ハイドロカルビルオキシ基、ニトロ基、スルホニル基、シリル基等で置換されていてもよい。
で表されるアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、n-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル基、n-ヘプチル基、n-オクチル基等の直鎖状アルキル基;iso-プロピル基、iso-ブチル基、tert-ブチル基、iso-ペンチル基、ネオペンチル基、2-エチルヘキシル基等の分岐状アルキル基;シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロへプチル基、シクロオクチル基等の環状アルキル基が挙げられ、好ましくは、炭素原子数1~20の直鎖状アルキル基または炭素原子数3~20の分岐状アルキル基である。
で表されるアラルキル基としては、例えば、ベンジル基、フェネチル基が挙げられ、好ましくは、炭素原子数7~20のアラルキル基である。
で表されるアリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、トリル基が挙げられ、好ましくは、炭素原子数6~20のアリール基である。
で表されるアルケニル基としては、例えば、ビニル基、アリル基、3-ブテニル基、5-ヘキセニル基等の直鎖状アルケニル基;イソブテニル基、4-メチル-3-ペンテニル基等の分岐状アルケニル基;2-シクロヘキセニル基、3-シクロヘキセニル基等の環状アルケニル基が挙げられ、好ましくは、炭素原子数2~20の直鎖状アルケニル基および炭素原子数3~20の分岐状アルケニル基である。
上記式(i)~(iii)におけるRは、1種のみであってもよく、2種以上であってもよい。
上記式(i)~(iii)におけるXとしては、例えば、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、フッ素原子が挙げられ、好ましくは塩素原子である。
上記式(i)~(iii)におけるXは、1種のみであってもよく、2種以上であってもよい。
マグネシウム化合物としては、例えば、ジメチルマグネシウム、ジエチルマグネシウム、ジiso-プロピルマグネシウム、ジブチルマグネシウム、ジヘキシルマグネシウム、ジオクチルマグネシウム、エチルブチルマグネシウム、ジシクロへキシルマグネシウム、ブチルオクチルマグネシウム等のジアルキルマグネシウム;マグネシウムジメトキシド、マグネシウムジエトキシド、マグネシウムジプロポキシド、マグネシウムジブトキシド、マグネシウムジヘキシルオキシド、マグネシウムジオクチルオキシド、マグネシウムジシクロヘキシルオキシド等のマグネシウムジアルコキシド;メチルマグネシウムクロリド、エチルマグネシウムクロリド、iso-プロピルマグネシウムクロリド、n-ブチルマグネシウムクロリド、t-ブチルマグネシウムクロリド、ヘキシルマグネシウムクロリド、iso-ブチルマグネシウムクロリド、ベンジルマグネシウムクロリド、メチルマグネシウムブロミド、エチルマグネシウムブロミド、iso-プロピルマグネシウムブロミド、n-ブチルマグネシウムブロミド、t-ブチルマグネシウムブロミド、ヘキシルマグネシウムブロミド、iso-ブチルマグネシウムブロミド、ベンジルマグネシウムブロミド、メチルマグネシウムイオダイド、エチルマグネシウムイオダイド、iso-プロピルマグネシウムイオダイド、n-ブチルマグネシウムイオダイド、t-ブチルマグネシウムイオダイド、ヘキシルマグネシウムイオダイド、iso-ブチルマグネシウムイオダイド、ベンジルマグネシウムイオダイド等のアルキルマグネシウムハライド;メトキシマグネシウムクロライド、エトキシマグネシウムクロライド、イソプロポキシマグネシウムクロライド、ブトキシマグネシウムクロライド、ヘキシルオキシマグネシウムクロライド等のアルコキシマグネシウムハライド;フェニルオキシマグネシウムクロライド等のアリールオキシマグネシウムハライド;フッ化マグネシウム、塩化マグネシウム、臭化マグネシウム、ヨウ化マグネシウム等のハロゲン化マグネシウムが挙げられる。
これらの中でも、好ましくはアルキルマグネシウムハライド、ハロゲン化マグネシウムまたはマグネシウムジアルコキシドである。
アルキルマグネシウムハライドは、好ましくはn-ブチルマグネシウムクロリドである。
ハロゲン化マグネシウムは、好ましくは塩化マグネシウムである。
マグネシウムジアルコキシドは、好ましくは炭素原子数1~20のアルキル基を有するマグネシウムジアルコキシドであり、さらに好ましくは炭素原子数1~10のアルキル基を有するマグネシウムジアルコキシドであり、特に好ましくはマグネシウムジメトキシド、マグネシウムジエトキシド、マグネシウムジプロポキシド、マグネシウムジ(iso-プロポキシド)またはマグネシウムジブトキシドである。
アルキルマグネシウムハライドは、市販のものをそのまま用いてもよいし、市販のものをエーテル化合物等の溶媒に溶解させた溶液を用いてもよい。
ハロゲン化マグネシウムは、市販のものをそのまま用いてもよいし、市販のものをアルコールに溶解させた溶液を炭化水素溶媒へ滴下することによって生じる沈殿物を分離して用いてもよい。また、米国特許第6,825,146号公報、国際公開第1998/044009号、国際公開第2003/000754号、国際公開第2003/000757号または国際公開第2003/085006号に記載の方法等に基づいて製造したハロゲン化マグネシウムを用いてもよい。
マグネシウムジアルコキシドは、例えば、触媒の存在下で、金属マグネシウムとアルコールとを接触反応させる方法(特開平4-368391号公報、特開平3-74341号公報、特開8-73388号公報、国際公開第2013/058193号等に記載の方法)により製造することができる。
触媒としては、ヨウ素、塩素、臭素等のハロゲン分子;ヨウ化マグネシウム、塩化マグネシウム等のハロゲン化マグネシウムが挙げられ、好ましくはヨウ素である。
アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、オクタノールが挙げられる。
マグネシウム化合物は、担体物質に担持されていてもよい。担体物質としては、例えば、SiO2、Al23、MgO、TiO2、ZrO2等の多孔質無機酸化物;ポリスチレン、スチレン-ジビニルベンゼン共重合体、スチレン-エチレングリコールジメタクリル酸共重合体、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリル酸エチル、アクリル酸メチル-ジビニルベンゼン共重合体、ポリメタクリル酸メチル、メタクリル酸メチル-ジビニルベンゼン共重合体、ポリアクリロニトリル、アクリロニトリル-ジビニルベンゼン共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン等の有機多孔質ポリマーが挙げられる。これらの中でも、好ましくは多孔質無機酸化物であり、より好ましくはSiO2である。
担体物質は、マグネシウム化合物を担体物質に強固に固定化する観点から、多孔質の物質であることが好ましく、規格ISO15901-1:2005に従い、水銀圧入法で求めた細孔半径10~780nmである細孔の合計容積が、0.3cm3/g以上である多孔質の物質がより好ましく、0.4cm3/g以上である多孔質の物質がさらに好ましい。また、細孔半径10~780nmである細孔の合計容積が、細孔半径2~100μmである細孔の合計容積に対して、25%以上である多孔質の物質が好ましく、30%以上である多孔質の担体物質がより好ましい。
マグネシウム化合物は、単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
オレフィン重合用固体触媒に含まれる内部電子供与体は、オレフィン重合用固体触媒に含まれる金属原子に対して電子対を供与可能な有機化合物を意味する。
内部電子供与体としては、例えば、モノエステル化合物、ジカルボン酸ジエステル化合物、ジオールジエステル化合物、β-アルコキシエステル化合物、ジエーテル化合物等が挙げられる。
モノエステル化合物は、分子内に1つのエステル結合(-CO-O-)を有する有機化合物を意味し、芳香族カルボン酸エステル化合物または脂肪族カルボン酸エステル化合物が好ましい。
芳香族カルボン酸エステル化合物としては、例えば、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、安息香酸ブチル、安息香酸ペンチル、安息香酸ヘキシル、安息香酸オクチル、トルイル酸メチル、トルイル酸エチル、トルイル酸プロピル、トルイル酸ブチル、トルイル酸ペンチル、トルイル酸ヘキシルおよびトルイル酸オクチルが挙げられる。
脂肪族カルボン酸エステル化合物としては、例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸ペンチル、酢酸ヘキシル、酢酸オクチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸プロピル、プロピオン酸ブチル、プロピオン酸ペンチル、プロピオン酸ヘキシル、プロピオン酸オクチル、酪酸メチル、酪酸エチル、酪酸プロピル、酪酸ブチル、酪酸ペンチル、酪酸ヘキシル、酪酸オクチル、吉草酸メチル、吉草酸エチル、吉草酸プロピル、吉草酸ブチル、吉草酸ペンチル、吉草酸ヘキシル、吉草酸オクチル、カプロン酸メチル、カプロン酸エチル、カプロン酸プロピル、カプロン酸ブチル、カプロン酸ペンチル、カプロン酸ヘキシル、カプロン酸オクチル、エナント酸メチル、エナント酸エチル、エナント酸プロピル、エナント酸ブチル、エナント酸ペンチル、エナント酸ヘキシル、エナント酸オクチル、カプリル酸メチル、カプリル酸エチル、カプリル酸プロピル、カプリル酸ブチル、カプリル酸ペンチル、カプリル酸ヘキシル、カプリル酸オクチル、ペラルゴン酸メチル、ペラルゴン酸エチル、ペラルゴン酸プロピル、ペラルゴン酸ブチル、ペラルゴン酸ペンチル、ペラルゴン酸ヘキシル、ペラルゴン酸オクチル、カプリン酸メチル、カプリン酸エチル、カプリン酸プロピル、カプリン酸ブチル、カプリン酸ペンチル、カプリン酸ヘキシル、カプリン酸オクチル、ラウリン酸メチル、ラウリン酸エチル、ラウリン酸プロピル、ラウリン酸ブチル、ラウリン酸ペンチル、ラウリン酸ヘキシル、ラウリン酸オクチル、ミリスチン酸メチル、ミリスチン酸エチル、ミリスチン酸プロピル、ミリスチン酸ブチル、ミリスチン酸ペンチル、ミリスチン酸ヘキシル、ミリスチン酸オクチル、パルミチン酸メチル、パルミチン酸エチル、パルミチン酸プロピル、パルミチン酸ブチル、パルミチン酸ペンチル、パルミチン酸ヘキシル、パルミチン酸オクチル、マルガリン酸メチル、マルガリン酸エチル、マルガリン酸プロピル、マルガリン酸ブチル、マルガリン酸ペンチル、マルガリン酸ヘキシル、マルガリン酸オクチル、ステアリン酸メチル、ステアリン酸エチル、ステアリン酸プロピル、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸ペンチル、ステアリン酸ヘキシルおよびステアリン酸オクチルが挙げられる。
ジカルボン酸ジエステル化合物は、分子内に2つのエステル結合(-CO-O-)を有する有機化合物であって、2つのカルボキシル基が一価のアルコールでエステル化された構造を有する化合物を意味し、芳香族ジカルボン酸エステル化合物または脂肪族ジカルボン酸エステル化合物が好ましい。
芳香族ジカルボン酸エステル化合物は、例えば、芳香族ジカルボン酸または芳香族ジカルボン酸ジハライドと、一価のアルコールとから合成可能な化合物であり、具体的には、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジプロピル、フタル酸ジイソプロピル、フタル酸ジイソブチル、フタル酸ジノルマルブチル、フタル酸ジターシャリーブチル、フタル酸ジペンチル、フタル酸ジヘキシル、フタル酸ジオクチル、イソフタル酸ジメチル、イソフタル酸ジエチル、イソフタル酸ジプロピル、イソフタル酸ジブチル、イソフタル酸ジペンチル、イソフタル酸ジヘキシル、イソフタル酸ジオクチル、テレフタル酸ジメチル、テレフタル酸ジエチル、テレフタル酸ジプロピル、テレフタル酸ジブチル、テレフタル酸ジペンチル、テレフタル酸ジヘキシル、テレフタル酸ジオクチルが挙げられる。
脂肪族ジカルボン酸エステル化合物は、例えば、脂肪族ジカルボン酸または脂肪族ジカルボン酸ジハライドと、一価のアルコールとから合成可能な化合物であり、具体的には、エタン二酸ジメチル、エタン二酸ジエチル、エタン二酸ジプロピル、エタン二酸ジブチル、エタン二酸ジペンチル、エタン二酸ジヘキシル、エタン二酸ジオクチル、プロパン二酸ジメチル、プロパン二酸ジエチル、プロパン二酸ジプロピル、プロパン二酸ジブチル、プロパン二酸ジペンチル、プロパン二酸ジヘキシル、プロパン二酸ジオクチル、ブタン二酸ジメチル、ブタン二酸ジエチル、ブタン二酸ジプロピル、ブタン二酸ジブチル、ブタン二酸ジペンチル、ブタン二酸ジヘキシル、ブタン二酸ジオクチル、ペンタン二酸ジメチル、ペンタン二酸ジエチル、ペンタン二酸ジプロピル、ペンタン二酸ジブチル、ペンタン二酸ジペンチル、ペンタン二酸ジヘキシル、ペンタン二酸ジオクチル、ヘキサン二酸ジメチル、ヘキサン二酸ジエチル、ヘキサン二酸ジプロピル、ヘキサン二酸ジブチル、ヘキサン二酸ジペンチル、ヘキサン二酸ジヘキシル、ヘキサン二酸ジオクチル、(E)-ブタ-2-エン二酸ジメチル、(E)-ブタ-2-エン二酸ジエチル、(E)-ブタ-2-エン二酸ジプロピル、(E)-ブタ-2-エン二酸ジブチル、(E)-ブタ-2-エン二酸ジペンチル、(E)-ブタ-2-エン二酸ジヘキシル、(E)-ブタ-2-エン二酸ジオクチル、(Z)-ブタ-2-エン二酸ジメチル、(Z)-ブタ-2-エン二酸ジエチル、(Z)-ブタ-2-エン二酸ジプロピル、(Z)-ブタ-2-エン二酸ジブチル、(Z)-ブタ-2-エン二酸ジペンチル、(Z)-ブタ-2-エン二酸ジヘキシル、(Z)-ブタ-2-エン二酸ジオクチル、シクロヘキサン-1,2-ジカルボン酸ジメチル、シクロヘキサン-1,2-ジカルボン酸ジエチル、シクロヘキサン-1,2-ジカルボン酸ジプロピル、シクロヘキサン-1,2-ジカルボン酸ジブチル、シクロヘキサン-1,2-ジカルボン酸ジペンチル、シクロヘキサン-1,2-ジカルボン酸ジヘキシル、シクロヘキサン-1,2-ジカルボン酸ジオクチル、1,2-シクロヘキセン-1,2-ジカルボン酸ジメチル、1,2-シクロヘキセン-1,2-ジカルボン酸ジエチル、1,2-シクロヘキセン-1,2-ジカルボン酸ジプロピル、1,2-シクロヘキセン-1,2-ジカルボン酸ジブチル、1,2-シクロヘキセン-1,2-ジカルボン酸ジペンチル、1,2-シクロヘキセン-1,2-ジカルボン酸ジヘキシル、1,2-シクロヘキセン-1,2-ジカルボン酸ジオクチル、3-メチルシクロヘキサン-1,2-ジカルボン酸ジメチル、3-メチルシクロヘキサン-1,2-ジカルボン酸ジエチル、3-メチルシクロヘキサン-1,2-ジカルボン酸ジプロピル、3-メチルシクロヘキサン-1,2-ジカルボン酸ジブチル、3-メチルシクロヘキサン-1,2-ジカルボン酸ジペンチル、3-メチルシクロヘキサン-1,2-ジカルボン酸ジヘキシル、3-メチルシクロヘキサン-1,2-ジカルボン酸ジオクチル、3、6-ジメチルシクロヘキサン-1,2-ジカルボン酸ジメチル、3、6-ジメチルシクロヘキサン-1,2-ジカルボン酸ジエチル、3、6-ジメチルシクロヘキサン-1,2-ジカルボン酸ジプロピル、3、6-ジメチルシクロヘキサン-1,2-ジカルボン酸ジブチル、3、6-ジメチルシクロヘキサン-1,2-ジカルボン酸ジペンチル、3、6-ジメチルシクロヘキサン-1,2-ジカルボン酸ジヘキシル、3、6-ジメチルシクロヘキサン-1,2-ジカルボン酸ジオクチルが挙げられる。
ジオールジエステル化合物は、分子内に2つのエステル結合(-CO-O-)を有する化合物であって、2つの水酸基が、モノカルボン酸またはジカルボン酸のカルボキシル基をエステル化した構造を有する化合物を意味し、具体的には、1,2-ジベンゾエートプロパン、1,2-ジアセチルオキシプロパン、1,2-ジベンゾエートブタン、1,2-ジアセチルオキシブタン、1,2-ジベンゾエートシクロヘキサン、1,2-ジアセチルオキシシクロヘキサン、1,3-ジベンゾエートプロパン、1,3-ジアセチルオキシプロパン、2,4-ジベンゾエートペンタン、2,4-ジアセチルオキシペンタン、1,2-ジベンゾエートシクロペンタン、1,2-ジアセチルオキシシクロペンタン、1,2-ジベンゾエート-4-tert-ブチル-6-メチルベンゼン、1,2-ジアセチルオキシ-4-tert-ブチル-6-メチルベンゼン、1,3-ジベンゾエート-4-tert-ブチル-6-メチルベンゼン、1,3-ジアセチルオキシ-4-tert-ブチル-6-メチルベンゼンが挙げられる。
β-アルコキシエステル化合物は、アルコキシカルボニル基を有し、該アルコキシカルボニル基のβ位にアルコキシ基を有する化合物を意味し、具体的には、2-メトキシメチル-3,3-ジメチルブタン酸メチル、2-メトキシメチル-3,3-ジメチルブタン酸エチル、2-メトキシメチル-3,3-ジメチルブタン酸プロピル、2-メトキシメチル-3,3-ジメチルブタン酸ブチル、2-メトキシメチル-3,3-ジメチルブタン酸ペンチル、2-メトキシメチル-3,3-ジメチルブタン酸ヘキシル、2-メトキシメチル-3,3-ジメチルブタン酸オクチル、3-メトキシ-2-フェニルプロピオン酸メチル、3-メトキシ-2-フェニルプロピオン酸エチル、3-メトキシ-2-フェニルプロピオン酸プロピル、3-メトキシ-2-フェニルプロピオン酸ブチル、3-メトキシ-2-フェニルプロピオン酸ペンチル、3-メトキシ-2-フェニルプロピオン酸ヘキシル、3-メトキシ-2-フェニルプロピオン酸オクチル、2-エトキシメチル-3,3-ジメチルブタン酸メチル、2-エトキシメチル-3,3-ジメチルブタン酸エチル、2-エトキシメチル-3,3-ジメチルブタン酸プロピル、2-エトキシメチル-3,3-ジメチルブタン酸ブチル、2-エトキシメチル-3,3-ジメチルブタン酸ペンチル、2-エトキシメチル-3,3-ジメチルブタン酸ヘキシル、2-エトキシメチル-3,3-ジメチルブタン酸オクチル、3-エトキシ-2-フェニルプロピオン酸メチル、3-エトキシ-2-フェニルプロピオン酸エチル、3-エトキシ-2-フェニルプロピオン酸プロピル、3-エトキシ-2-フェニルプロピオン酸ブチル、3-エトキシ-2-フェニルプロピオン酸ペンチル、3-エトキシ-2-フェニルプロピオン酸ヘキシル、3-エトキシ-2-フェニルプロピオン酸オクチル、2-プロピルオキシメチル-3,3-ジメチルブタン酸メチル、2-プロピルオキシメチル-3,3-ジメチルブタン酸エチル、2-プロピルオキシメチル-3,3-ジメチルブタン酸プロピル、2-プロピルオキシメチル-3,3-ジメチルブタン酸ブチル、2-プロピルオキシメチル-3,3-ジメチルブタン酸ペンチル、2-プロピルオキシメチル-3,3-ジメチルブタン酸ヘキシル、2-プロピルオキシメチル-3,3-ジメチルブタン酸オクチル、3-プロピルオキシ-2-フェニルプロピオン酸メチル、3-プロピルオキシ-2-フェニルプロピオン酸エチル、3-プロピルオキシ-2-フェニルプロピオン酸プロピル、3-プロピルオキシ-2-フェニルプロピオン酸ブチル、3-プロピルオキシ-2-フェニルプロピオン酸ペンチル、3-プロピルオキシ-2-フェニルプロピオン酸ヘキシル、3-プロピルオキシ-2-フェニルプロピオン酸オクチル、2-メトキシベンゼンカルボン酸メチル、2-メトキシベンゼンカルボン酸エチル、2-メトキシベンゼンカルボン酸プロピル、2-メトキシベンゼンカルボン酸ブチル、2-メトキシベンゼンカルボン酸ペンチル、2-メトキシベンゼンカルボン酸ヘキシル、2-メトキシベンゼンカルボン酸オクチル、2-エトキシベンゼンカルボン酸メチル、2-エトキシベンゼンカルボン酸エチル、2-エトキシベンゼンカルボン酸プロピル、2-エトキシベンゼンカルボン酸ブチル、2-エトキシベンゼンカルボン酸ペンチル、2-エトキシベンゼンカルボン酸ヘキシル、2-エトキシベンゼンカルボン酸オクチルが挙げられる。
ジエーテル化合物は、分子内に2つのエーテル結合を有する化合物を意味し、具体的には、1,2-ジメトキシプロパン、1,2-ジエトキシプロパン、1,2-ジプロピルオキシプロパン、1,2-ジブトキシプロパン、1,2-ジ-tert-ブトキシプロパン、1,2-ジフェノキシプロパン、1,2-ジベンジルオキシプロパン、1,2-ジメトキシブタン、1,2-ジエトキシブタン、1,2-ジプロピルオキシブタン、1,2-ジブトキシブタン、1,2-ジ-tert-ブトキシブタン、1,2-ジフェノキシブタン、1,2-ジベンジルオキシブタン、1,2-ジメトキシシクロヘキサン、1,2-ジエトキシシクロヘキサン、1,2-ジプロピルオキシシクロヘキサン、1,2-ジブトキシシクロヘキサン、1,2-ジ-tert-ブトキシシクロヘキサン、1,2-ジフェノキシシクロヘキサン、1,2-ジベンジルオキシシクロヘキサン、1,3-ジメトキシプロパン、1,3-ジエトキシプロパン、1,3-ジプロピルオキシプロパン、1,3-ジブトキシプロパン、1,3-ジ-tert-ブトキシプロパン、1,3-ジフェノキシプロパン、1,3-ジベンジルオキシプロパン、2,4-ジメトキシペンタン、2,4-ジエトキシペンタン、2,4-ジプロピルオキシペンタン、2,4-ジブトキシペンタン、2,4-ジ-tert-ブトキシペンタン、2,4-ジフェノキシペンタン、2,4-ジベンジルオキシペンタン、1,2-ジメトキシシクロペンタン、1,2-ジエトキシシクロペンタン、1,2-ジプロピルオキシシクロペンタン、1,2-ジブトキシシクロペンタン、1,2-ジ-tert-ブトキシシクロペンタン、1,2-ジフェノキシシクロペンタン、1,2-ジベンジルオキシシクロペンタン、9,9-ビス(メトキシメチル)フルオレン、9,9-ビス(エトキシメチル)フルオレン、9,9-ビス(プロピルオキシメチル)フルオレン、9,9-ビス(ブトキシメチル)フルオレン、9,9-ビス-tert-ブトキシメチルフルオレン、9,9-ビス(フェノキシメチル)フルオレン、9,9-ビス(ベンジルオキシメチル)フルオレン、1,2-ジメトキシベンゼン、1,2-ジエトキシベンゼン、1,2-ジプロピルオキシベンゼン、1,2-ジブトキシベンゼン、1,2-ジ-tert-ブトキシベンゼン、1,2-ジフェノキシベンゼン、1,2-ジベンジルオキシベンゼンが挙げられる。
こららの中でも、好ましくは、ジカルボン酸ジエステル化合物、ジオールジエステル化合物またはβ-アルコキシエステル化合物である。
内部電子供与体は、単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
本実施形態の製造方法で使用されるオレフィン重合用固体触媒は、重量平均粒子径が5~100μmであることが好ましく、8~50μmであることがより好ましく、10~40μmであることがさらに好ましい。
有機アルミニウム化合物
有機アルミニウム化合物は、分子内に少なくとも1つのAl-炭素結合を有するものである。代表的な有機アルミニウム化合物は、下記式で表される化合物である。
11 AlY-nR1213Al-O-AlR1415
(式中、
nは、2≦n≦3を満たす数である。
11~R15は、炭素原子数1~20の炭化水素基を表す。
Yは、水素原子、ハロゲン原子またはアルコキシ基を表す。)
有機アルミニウム化合物の具体例としては、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム等のトリアルキルアルミニウム;ジエチルアルミニウムハイドライド、ジイソブチルアルミニウムハイドライド等のジアルキルアルミニウムハイドライド;ジエチルアルミニウムクロライド等のジアルキルアルミニウムハライド;トリエチルアルミニウムとジエチルアルミニウムクロライドとの混合物に代表されるトリアルキルアルミニウムとジアルキルアルミニウムハライドとの混合物;テトラエチルジアルモキサン、テトラブチルジアルモキサン等のアルキルアルモキサンが挙げられる。
これらの有機アルミニウム化合物のうち、トリアルキルアルミニウム、トリアルキルアルミニウムとジアルキルアルミニウムハライドとの混合物、または、アルキルアルモキサンが好ましく、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリエチルアルミニウムとジエチルアルミニウムクロライドとの混合物、または、テトラエチルジアルモキサンがより好ましい。
有機アルミニウム化合物の使用量は、オレフィン重合用固体触媒に含まれるチタン原子1モルに対して、通常、0.5~1000モルであり、1~600モルであることが好ましい。
電子供与性化合物
電子供与性化合物としては、例えば、特許第2950168号公報、特開2006-96936号公報、特開2009-173870号公報および特開2010-168545号公報に記載された化合物が挙げられる。これらの中でも、好ましくは、酸素原子含有化合物または窒素原子含有化合物である。
酸素原子含有化合物としては、例えば、アルコキシケイ素化合物、エーテル化合物、エステル化合物およびケトン化合物が挙げられる。これらの中でも、好ましくはアルコキシケイ素化合物またはエーテル化合物である。アルコキシケイ素化合物としては、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、シクロヘキシルエチルジメトキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、tert-ブチルエチルジメトキシシラン、tert-ブチル-n-プロピルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジシクロブチルジメトキシシラン、ジシクロペンチルジメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、イソブチルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、sec-ブチルトリエトキシシラン、シクロヘキシルトリエトキシシランおよびシクロペンチルトリエトキシシランが挙げられる。
電子供与性化合物は、単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。二種以上の組み合わせとしては、例えば、ジアルコキシシランおよびテトラエトキシシランの組み合わせが挙げられ、具体例としては、tert-ブチル-n-プロピルジメトキシシランおよびテトラエトキシシランの組み合わせが挙げられる。
[プロピレンの重合]
プロピレンの重合は、プロピレンのみを単独重合してもよく、プロピレンと、エチレン、ブテン-1、ペンテン-1、ヘキセン-1、ヘプテン-1、オクテン-1、デセン-1等の直鎖状モノオレフィン、3-メチルブテン-1、3-メチルペンテン-1、4-メチルペンテン-1等の分岐モノオレフィン、ビニルシクロヘキサン等のプロピレン以外の成分とを共重合してもよい。プロピレン以外の成分は、1種のみであってもよく、2種以上であってもよい。これらの中でも、プロピレンのみを単独重合すること、または、プロピレンが主成分となるように、プロピレンと、プロピレン以外の成分とを共重合することが好ましい。また、プロピレンと、共役ジエン、非共役ジエン等の多不飽和結合を有する化合物とを共重合してもよい。また、プロピレンの重合を、2段以上の多段重合により、ブロック共重合も行ってもよい。
プロピレンの重合には、上記のとおり、オレフィン重合用固体触媒、有機アルミニウム化合物および電子供与性化合物を接触して得られる触媒(以下、「重合触媒」ともいう)を用いる。
オレフィン重合用固体触媒、有機アルミニウム化合物および電子供与性化合物を重合槽に供給する方法としては、窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガス雰囲気であり、かつ、水分のない雰囲気で供給する以外は、特に制限される条件はなく、ブタン、ヘキサン等の希釈剤と合わせて供給してもよい。
オレフィン重合用固体触媒、有機アルミニウム化合物および電子供与性化合物は、個別に供給してもよいし、オレフィン重合用固体触媒、有機アルミニウム化合物および電子供与性化合物のうちのいずれか2つを予め接触させてから供給してもよい。
本実施形態の製造方法では、重合触媒の存在下でプロピレンを重合するが、このような重合(以下、「本重合」ともいう。)を行う前に、予備重合を行ってもかまわない。
予備重合は、オレフィン重合用固体触媒および有機アルミニウム化合物の存在下、少量のプロピレンを供給して実施される。予備重合は、スラリー状態で行なうのが好ましい。スラリー化に用いる溶媒としては、例えば、プロパン、ブタン、イソブタン、ペンタン、イソペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン等の不活性炭化水素溶媒が挙げられる。また、スラリー化の際、不活性炭化水素溶媒の一部または全部に代えて、液体プロピレンを用いてもよい。
予備重合を行う際の有機アルミニウム化合物の使用量は、オレフィン重合用固体触媒に含まれるチタン原子1モルに対して、通常、0.5~700モルであり、0.8~500モルであることが好ましく、1~200モルでることがより好ましい。
予備重合を行う際のプロピレンの量は、オレフィン重合用固体触媒1g当たり、通常、0.01~1000gであり、好ましくは0.05~500gであり、より好ましくは0.1~200gである。
予備重合を行なう際のスラリー濃度は、1~500g-オレフィン重合用固体触媒/リットル-溶媒であることが好ましく、3~300g-オレフィン類重合用固体触媒成分/リットル-溶媒であることがより好ましい。予備重合を行う温度は、-20~100℃が好ましく、0~80℃がより好ましい。予備重合中の気相部でのオレフィンの分圧は、0.01~20kg/cmであることが好ましく、0.1~10kg/cmであることがより好ましいが、予備重合を行う際の圧力、温度において液状であるオレフィンについては、この限りではない。予備重合を行う時間は、通常、2分間~15時間である。
予備重合を行う際、オレフィン重合用固体触媒、有機アルミニウム化合物およびプロピレンを供給する方法としては、オレフィン重合用固体触媒と有機アルミニウム化合物とを接触させた後、プロピレンを供給する方法、オレフィン重合用固体触媒とプロピレンとを接触させた後、有機アルミニウム化合物を供給する方法のいずれでもよい。プロピレンの供給する方法としては、重合槽内を所定の圧力に保持しながら順次プロピレンを供給する方法、所定のプロピレン量を最初にすべて供給する方法のいずれでもよい。得られるプロピレン重合体の分子量を調節するために、水素等の連鎖移動剤を添加してもよい。
また、オレフィン重合用固体触媒および有機アルミニウム化合物の存在下で少量のプロピレンの予備重合を行う際、電子供与性化合物を共存させてもよい。使用される電子供与性化合物としては、例えば、前述の電子供与性化合物が挙げらえる。電子供与性化合物の使用量は、オレフィン重合用固体触媒成分に含まれるチタン原子1モルに対して、通常、0.01~400モルであり、好ましくは0.02~200モルであり、より好ましくは0.03~100モルであり、有機アルミニウム化合物1モルに対して、通常、0.003~5モルであり、好ましくは0.005~3モルであり、より好ましくは0.01~2モルである。
予備重合を行う際、電子供与性化合物の供給方法に特に制限なく、電子供与性化合物と有機アルミニウム化合物とを別個に供給してもよいし、電子供与性化合物と有機アルミニウム化合物とを予め接触させて供給してもよい。予備重合は、プロピレンの重合であっても、他のオレフィンの重合であってもよい。
予備重合を行った後、または、予備重合を行なうことなく、オレフィン重合用固体触媒と有機アルミニウム化合物と電子供与性化合物とを接触して得られる重合触媒の存在下で、プロピレンの本重合を行なうことができる。
本重合を行う際の有機アルミニウム化合物の使用量は、オレフィン重合用固体触媒に含まれるチタン原子1モルに対して、通常、1~1000モルであり、5~600モルであることが好ましい。
本重合を行う際の電子供与性化合物の使用量は、オレフィン重合用固体触媒に含まれるチタン原子1モルに対して、通常、0.1~2000モルであり、好ましくは0.3~1000モルであり、より好ましくは0.5~800モルであり、有機アルミニウム化合物1モルに対して、通常、0.001~5モルであり、好ましくは0.005~3モルであり、より好ましくは0.01~1モルである。
プロピレンの本重合は、通常、-30~300℃の温度で実施するが、20~180℃の温度で実施することが好ましい。プロピレンの本重合の際の圧力は、特に制限は無いが、通常、常圧~100kg/cmであり、好ましくは2~50kg/cmである。重合形式は、バッチ式、連続式のいずれでも可能である。また、プロパン、ブタン、イソブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の不活性炭化水素溶媒によるスラリー重合または溶液重合も可能であり、重合温度で液状のプロピレンを媒体としたバルク重合または気相重合も可能である。
プロピレンの本重合時には、プロピレン重合体の分子量を調節するために、水素等の連鎖移動剤を添加してもよい。
[工程(2)]
工程(2)は、工程(1)で得られたプロピレン重合体を脱灰剤で洗浄し、プロピレン重合体中の触媒残渣を除去する工程であって、下記式(1)を満たす工程である。

4.4×log(T)-log(EW)>0.34×(δ(W)-δ(E)) (1)
(式中、
Tは、プロピレン重合体を脱灰剤で洗浄する際の温度(℃)を表す。
EWは、脱灰剤中の水分含量(重量%)を表す。
δ(W)は、水のハンセン溶解度パラメータを表す。
δ(E)は、脱灰剤のハンセン溶解度パラメータを表す。)
プロピレン重合体を脱灰剤で洗浄し、プロピレン重合体の触媒残渣を除去する工程としては、例えば、脱灰剤をプロピレン重合体の粒子内部に浸透させ、触媒残渣を脱灰剤に可溶化させ、可溶化された触媒残渣を除去する工程が挙げられる。
プロピレン重合体を脱灰剤で洗浄する際の温度(℃)は、プロピレンが液相を保つ温度範囲内、かつ、プロピレン重合体が固体粒子状態を保つ温度範囲内で、高い温度が好ましい。プロピレン重合体を脱灰剤で洗浄する際の温度(℃)は、通常、20~100℃であり、好ましくは40~90℃であり、さらに好ましくは50~80℃である。
プロピレン重合体を脱灰剤で洗浄する時間は、効率の観点から、好ましくは3分間~5時間であり、より好ましくは10分間~3時間であり、さらに好ましくは30分間~2時間である。
プロピレン重合体を脱灰剤で洗浄する回数は、効率の観点から、好ましくは1~5回であり、より好ましくは1~3回であり、さらに好ましくは1~2回である。プロピレン重合体を脱灰剤で複数回洗浄する場合、洗浄温度、洗浄時間は、同一でも異なってもよい。プロピレン重合体を脱灰剤で複数回洗浄する場合であって、洗浄条件が異なる場合、プロピレン重合体を脱灰剤で洗浄する際の温度(℃)は、洗浄時間の比に基づく平均温度を用いる。例えば、一回目の洗浄が55℃で30分間、二回目の洗浄が45℃で30分間の場合、プロピレン重合体を脱灰剤で洗浄する際の温度(℃)は、50℃となる。また、一回目の洗浄が60℃で60分間、二回目の洗浄が30℃で30分間の場合、プロピレン重合体を脱灰剤で洗浄する際の温度(℃)は、洗浄温度は50℃となる。
脱灰剤は、通常、酸素原子、窒素原子等のヘテロ原子を有する溶剤である。脱灰剤としては、プロピレン重合体の粒子内部に効率良く浸透する脱灰剤が好ましく、プロピレン重合体との親和性が高い脱灰剤が好ましい。すなわち、脱灰剤としては、プロピレン重合体のハンセン溶解度パラメータに近いハンセン溶解度パラメータを有する脱灰剤が好ましい。
脱灰剤は、触媒残渣を可溶化させる観点から、極性が高いことが好ましい。すなわち、脱灰剤としては、ハンセン溶解度パラメータが高い脱灰剤が好ましい。
ハンセン(Hansen)溶解度パラメータδは、ヒルデブランド(Hildebrand)が導入した溶解度パラメータを、分散項δD、極性項δPおよび水素結合項δHの3成分に分割し、3次元空間に表したものである。分散項δDは分散力による効果を示し、極性項δPは双極子間力による効果を示し、水素結合項δHは水素結合力による効果を示す。
ハンセン溶解度パラメータの定義と計算は、Charles M.Hansen著、Hansen Solubility Parameters: A Users Handbook(CRCプレス、2007年)に記載されている。また、コンピュータソフトウエア Hansen Solubility Parameters in Practice(HSPiP)を用いることにより、ハンセン溶解度パラメータの文献値が知られていない溶剤に関しても、その化学構造から、ハンセン溶解度パラメータを推算することができる。
本明細書では、HSPiP(例えば、HSPiPバージョン5)を用いて、データベースに登録されている溶剤に関してはその値を、データベースに登録されていない溶剤に関しては推算値を用いた。
水のハンセン溶解度パラメータ(δ(W))は、47.8である。
本実施形態の製造方法で使用される脱灰剤のハンセン溶解度パラメータ(δ(E))は、好ましくは18~30であり、より好ましくは18~28であり、さらに好ましくは19~27であり、特に好ましくは20~27である。
本実施形態の製造方法で使用される脱灰剤としては、例えば、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール、1,4-ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル、トリエチルアミン、ピリジン等のアミンが挙げられる。これらの中でも、好ましくはアルコールであり、より好ましくは炭素原子数1~6のアルコールである。
脱灰剤の具体例としては、例えば、メタノール(δ:29.4)、エタノール(δ:26.5)、イソプロピルアルコール(δ:23.6)、1-ブタノール(δ:23.2)、2-メチルプロピルアルコール(δ:22.7)、2-ブタノール(δ:22.2)、tert-ブタノール(δ:21.8)、2-ブトキシエタノール(δ:20.8)、1,4-ジオキサン(δ:19.8)、テトラヒドロフラン(δ:19.5)、プロピレンオキサイド(δ:18.8)が挙げられる。
これらの中でも、エタノール(δ:26.5)、イソプロピルアルコール(δ:23.6)、1-ブタノール(δ:23.2)、2-メチルプロピルアルコール(δ:22.7)、2-ブタノール(δ:22.2)、tert-ブタノール(δ:21.8)、2-ブトキシエタノール(δ:20.8)、1,4-ジオキサン(δ:19.8)、テトラヒドロフラン(δ:19.5)またはプロピレンオキサイド(δ:18.8)が好ましく、エタノール(δ:26.5)、イソプロピルアルコール(δ:23.6)、1-ブタノール(δ:23.2)、2-メチルプロピルアルコール(δ:22.7)、2-ブタノール(δ:22.2)、tert-ブタノール(δ:21.8)、2-ブトキシエタノール(δ:20.8)、1,4-ジオキサン(δ:19.8)またはテトラヒドロフラン(δ:19.5)がより好ましく、エタノール(δ:26.5)、イソプロピルアルコール(δ:23.6)、1-ブタノール(δ:23.2)、2-メチルプロピルアルコール(δ:22.7)、2-ブタノール(δ:22.2)、tert-ブタノール(δ:21.8)または2-ブトキシエタノール(δ:20.8)がさらに好ましい。
本実施形態の製造方法で使用される脱灰剤は、1種のみであってもよく、2種以上であってもよい。複数の脱灰剤が使用される場合、脱灰剤のハンセン溶解度パラメータ(δ(E))は、体積比に基づく平均ハンセン溶解度パラメータを用いる。
脱灰剤中の水分量(重量%)(EW)は、カールフィッシャー法により測定する。
脱灰剤中の水分量(重量%)(EW)が多い場合、触媒残渣が脱灰剤中の水分の反応し、脱灰剤に不溶な成分へ変化し、除去が困難になる。そのため、脱灰剤中の水分量は少ないことが好ましい。脱灰剤中の水分量は、好ましくは0.1重量%以下であり、より好ましくは0.05重量%であり、さらに好ましくは0.03重量%以下であり、特に好ましくは0.01重量%以下である。
工業的に入手可能なアルコール、エーテル等の脱灰剤は水分を含んでいるため、脱水処理を行うことが好ましい。脱水処理としては、例えば、水と最低共沸混合物を形成するベンゼン、トルエン、ヘキサン等の溶剤を用いた共沸蒸留による脱水、ゼオライト等の乾燥剤を用いた脱水が挙げられる。
本実施形態の製造方法で使用される脱灰剤の量は、触媒残渣をより低減させる観点から、重合触媒に含まれる有機アルミニウム化合物に対して、モル比3~10、000が好ましく、モル比5~1,000がより好ましく、モル比10~500がさらに好ましい。
本実施形態の製造方法で使用される脱灰剤は、溶媒中に希釈させて用いてもよい。希釈溶媒としては、炭化水素が挙げられ、具体例としては、プロピレン、プロパン、1-ブテン、ブタン、1-ヘキセン、ヘキサン、1-へプテン、ヘプタン、1-オクテン、オクタンが挙げられる。これらの中でも、好ましくはプロピレン、ヘキサンまたはヘプタンであり、より好ましくはプロピレンまたはヘプタンである。
工程(1)で得られたプロピレン重合体を、脱灰剤を含む溶剤に向流接触させて洗浄し、プロピレン重合体中の触媒残渣を除去する方法が好ましい。すなわち、プロピレン重合体パウダーを、プロピレンスラリーの状態で、脱灰剤を含む溶剤に連続的に接触させて洗浄し、触媒を失活させると同時に、プロピレン重合体中に溶存している低分子量成分、低立体規則性成分、触媒残渣と、重合体パウダーとを分離する方法により、触媒残渣を除去する。プロピレン重合体と、脱灰剤を含む溶剤との接触は、回分式向流接触でもよいし、連続式向流接触でもよいが、連続式向流接触が好ましい。
本実施形態の製造方法により製造されたプロピレン重合体は、プロピレン重合体中の触媒残渣が十分に低減されているため、セパレータフィルム、キャパシタフィルム等の電子部品用途に好適に用いることができる。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
実施例および比較例における各項目の測定値は、下記の方法で測定したものである。
(1)プロピレン重合体中のマグネシウム(Mg)含有量
VARIAN社製VISTA-PRO測定器を用いて、ICP-AES測定法により、Mg含有量を測定した。
(2)プロピレン重合体中の塩素(Cl)含有量
ダイアインスツルメンツ社製AQF-100試料燃焼装置を用いて、プロピレン重合体を熱分解し、得られた熱分解ガスを捕集した吸収液中のCl含有量を、Dionex社製イオンクロマトグラフICS-200を用いて測定した。
(3)プロピレン重合体中の触媒残渣の除去効率(%)
上記の(1)および(2)で得られたMg含有量およびCl含有量を、それぞれ以下の計算式で得られた数値で除した値を各元素の除去効率とした。

重合活性見合いでポリプロピレン中に含まれる触媒残渣(wtppm)
Mg: 固体触媒成分に含まれるMg含量/100/重合活性×10^6
Cl: 固体触媒成分に含まれるCl含量/100/重合活性×10^6
(4)脱灰剤の調製、および、脱灰剤中の水分量の測定
市販のアルコールに、「日本セラミックス協会学術論文誌、96 [2] 140-45 (1988)」に記載の方法に従って活性化させたモレキュラーシーブを加えて24時間脱水し、脱灰剤を調製した。調製された脱灰剤に、所定量の純水を添加して、水分量の異なる脱灰剤を調製した。脱灰剤中の水分量はカールフィッシャー水分計(京都電子工業株式会社製MKC-61)を用いて測定した。
(実施例1)
(1)固体生成物(A)の合成
滴下設備を備えた還元槽(内容積187L、ジャケット付撹拌槽)の内部を窒素ガスで置換した後、ヘキサン80L、テトラブトキシチタン2.43Kg(7.14mol)およびテトラエトキシシラン20.6Kg(98.9mol)を加え、攪拌し、均一溶液を調製した。還元槽の内部温度を17℃に保ち、還元槽の内部を攪拌しながら、滴下設備から、n-ブチルマグネシウムクロライドのジ-n-ブチルエーテル溶液(有機合成薬品社製、n-ブチルマグネシウムクロライド濃度2.1mmol/ml)42.3Kgを5時間かけて滴下した。滴下終了後、還元槽の内部温度を17℃に保ち、還元槽の内部を1時間撹拌した後、20℃に昇温し、さらに還元槽の内部を1時間攪拌することで、スラリーを調製した。
焼結金属フィルターを備えた濾過洗浄槽(内容積420L)の内部を窒素ガスで置換し、還元槽内のスラリーを濾過洗浄槽へ窒素圧によって移送(以下、圧送と言う)し、スラリーを濾過操作で固液分離した。得られた固体をさらにトルエン70Lでの濾過洗浄を3回繰り返して、スラリーを調製した。
濾過洗浄槽内のスラリーを活性化槽(上記還元槽とは異なるジャケット付攪拌槽)へ圧送した後、トルエンを加え、スラリー濃度が0.40g-固体/ml-溶媒(以下、スラリー濃度は単にg/mlと記す)になるように調製した。活性化槽内のスラリーの温度が10℃にとなるようにジャケットの冷却媒体で制御しながら、8時間毎に10分間、間欠的に攪拌を行いながら、この状態を30時間維持して、固体生成物(A)を得た。得られた固体生成物(A)は15kgであった。
(2)オレフィン重合用固体触媒成分の合成
オレフィン類重合用固体触媒は、上記で得られた固体生成物(A)を下記の如く活性化することで合成した。
[1]活性化槽の内部温度を75℃以下に保ち、活性化槽内の固体生成物(A)を攪拌しながら、ジブチルエーテル1.16Kgおよび四塩化チタン51.8Kgの混合液を加え、次いで、フタル酸クロライド4.23Kgを加えた。その後、活性化槽の内部温度を110℃に昇温し、110℃で3時間反応を行った。この反応の間、活性化槽内の気体が槽外に出ないように制御した。活性化槽内の圧力は、反応の進行に伴い、約300KPaGまで徐々に上昇した。この反応で得られた有機酸ハライド処理固体のスラリーを濾過洗浄槽に圧送した後、濾過操作で固液分離した。得られた固体をさらにトルエン70Lでの濾過洗浄を3回繰り返した。その後、スラリーを濾過洗浄槽から活性化槽へ圧送し、トルエンを加えてスラリー濃度を0.40g/mlに調製した。
[2]活性化槽内のスラリーを攪拌しながら、ジブチルエーテル1.16Kg、フタル酸ジイソブチル0.87Kgおよび四塩化チタン20.7Kgの混合液を加えた後、活性化槽の内部温度を110℃に昇温し、上記[1]と同様にして、110℃で1時間反応を行った。その後、上記[1]と同様の濾過・洗浄操作を2回繰り返した後、スラリーを濾過洗浄槽から活性化槽へ圧送し、トルエンを加えスラリー濃度を0.40g/mlに調製した。
[3]活性化槽内のスラリーを攪拌しながら、ジブチルエーテル1.16Kgおよび四塩化チタン20.7Kgの混合液を加えた後、活性化槽の内部温度を110℃に昇温し、上記[1]と同様にして、110℃で1時間反応を行った。その後、上記[1]と同様の濾過・洗浄操作を2回繰り返した後、スラリーを濾過洗浄槽から活性化槽に圧送し、トルエンを加え、スラリー濃度を0.40g/mlに調製した。
[4]活性化槽内のスラリーを攪拌しながら、ジブチルエーテル1.16Kgおよび四塩化チタン20.7Kgの混合液を加えた後、活性化槽の内部温度を110℃に昇温し、上記[1]と同様にして、110℃で1時間反応を行った。その後、上記[1]と同様の濾過・洗浄操作を3回繰り返した後、ヘキサン70Lでの濾過洗浄を3回繰り返した。
[5]上記の活性化処理により得られたオレフィン重合用固体触媒のスラリーを、内部温度が70℃に調製されており、露点-68℃の窒素ガスが流通されている粉体乾燥機に圧送した。その後、有機溶媒分を蒸発・乾燥し、オレフィン重合用固体触媒13.5Kgを得た。得られたオレフィン重合用固体触媒には、チタン原子が1.6重量%、マグネシウム原子が21重量%、塩素原子が62重量%含有されていた。
(4)プロピレンの重合
内容積3リットルの撹拌機付きステンレス製オートクレーブの内部を減圧乾燥し、アルゴンガスで置換し、減圧した後、トリエチルアルミニウム0.66mmol、tert-ブチルn-プロピルジメトキシシラン6.6μmol、テトラエトキシシラン0.026mmol、および、上記で調製されたオレフィン重合用固体触媒7.94mgを加えた。その後、そこへ、水素ガス0.10MPaおよび液体プロピレン780gを投入し、オートクレーブの内部温度を80℃に昇温し、2時間重合を行った。その後、オートクレーブの内部温度を80℃に維持しながら、脱灰剤(水分量0.002重量%であるイソプロピルアルコール、98mmol)を加え、30分間、プロピレン重合体を洗浄した(第一回洗浄)。その後、減圧され、冷却されたプロピレン回収用オートクレーブに、重合に使用されなかった液体プロピレンを、金属フィルターを通して移送した。重合が行われたオートクレーブを減圧し、冷却し、次いで、脱灰剤(水分量0.002重量%であるイソプロピルアルコール、98mmol)を含む液体プロピレン500gを加え、オートクレーブの内部温度を80℃に昇温し、30分間、プロピレン重合体を洗浄した(第二回洗浄)。その後、上記のプロピレン回収用オートクレーブに、液体プロピレンを、金属フィルターを通して移送した。重合が行われたオートクレーブを開放し、プロピレン重合体を回収し、70℃で2時間、減圧乾燥し、410gのプロピレン重合体パウダーを得た。従って、オレフィン重合用固体触媒1g当たりのポリプロピレンの収量(以下、PP/Cat)は、PP/Cat=51,612(g/g)であった。プロピレン重合体パウダー中に含まれるMgは0.7wtppmであり、Clは2.8wtppmであった。結果を表1および表2に示す。
実施例2~12
オレフィン重合用固体触媒の使用量、重合時間、脱灰剤、脱灰剤の使用量、脱灰温度を表1に示す条件とし、それ以外は実施例1と同様にして、プロピレンの重合、および、プロピレン重合体の洗浄を行った。結果を表1および表2に示す。
比較例1~5
オレフィン重合用固体触媒の使用量、重合時間、脱灰剤、脱灰剤の使用量、脱灰温度を表1に示す条件とし、それ以外は実施例1と同様にして、プロピレンの重合、および、プロピレン重合体の洗浄を行った。結果を表1および表2に示す。
Figure 0007283203000001
Figure 0007283203000002
IPA:イソプロピルアルコール
BuOEtOH:2-ブトキシエタノール
本発明によれば、プロピレン重合体中の触媒残渣を、簡便かつ十分に低減することが可能なプロピレン重合体の製造方法を提供することができる。

Claims (4)

  1. 下記工程(1)と、下記工程(2)とを含む、プロピレン重合体の製造方法。

    工程(1):
    チタン、マグネシウム、ハロゲン原子および内部電子供与体を含むオレフィン重合用固体触媒成分と、助触媒とを接触して得られた触媒の存在下でプロピレンを重合し、プロピレン重合体を得る工程。
    工程(2):
    工程(1)で得られたプロピレン重合体を脱灰剤で洗浄し、プロピレン重合体中の触媒残渣を除去する工程であって、下記式(1)を満たす工程。

    4.4×log(T)-log(EW)>0.34×(δ(W)-δ(E)) (1)
    (式中、
    Tは、プロピレン重合体を脱灰剤で洗浄する際の温度(℃)を表す。
    EWは、脱灰剤中の水分含量(重量%)を表し、0.014重量%以上0.15重量%以下である。
    δ(W)は、水のハンセン溶解度パラメータを表す。
    δ(E)は、脱灰剤のハンセン溶解度パラメータを表す。)
  2. 前記δ(E)が、18~28である、請求項1に記載のプロピレン重合体の製造方法。
  3. 前記脱灰剤が、炭素原子数1~6のアルコールである、請求項1または2に記載のプロピレン重合体の製造方法。
  4. 前記工程(1)が、重合温度で液状のプロピレンを媒体としたバルク重合である、請求項1~のいずれか一項に記載のプロピレン重合体の製造方法。
JP2019083779A 2019-04-25 2019-04-25 プロピレン重合体の製造方法 Active JP7283203B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019083779A JP7283203B2 (ja) 2019-04-25 2019-04-25 プロピレン重合体の製造方法
KR1020217037452A KR20220004819A (ko) 2019-04-25 2020-01-30 프로필렌 중합체의 제조 방법
SG11202110207PA SG11202110207PA (en) 2019-04-25 2020-01-30 Method for producing propylene polymer
CN202080030072.4A CN113710710A (zh) 2019-04-25 2020-01-30 丙烯聚合物的制造方法
EP20795527.9A EP3960776A4 (en) 2019-04-25 2020-01-30 PROPYLENE POLYMER PRODUCTION PROCESS
PCT/JP2020/003395 WO2020217628A1 (ja) 2019-04-25 2020-01-30 プロピレン重合体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019083779A JP7283203B2 (ja) 2019-04-25 2019-04-25 プロピレン重合体の製造方法

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2020180212A JP2020180212A (ja) 2020-11-05
JP2020180212A5 JP2020180212A5 (ja) 2021-12-16
JP7283203B2 true JP7283203B2 (ja) 2023-05-30

Family

ID=72942364

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019083779A Active JP7283203B2 (ja) 2019-04-25 2019-04-25 プロピレン重合体の製造方法

Country Status (6)

Country Link
EP (1) EP3960776A4 (ja)
JP (1) JP7283203B2 (ja)
KR (1) KR20220004819A (ja)
CN (1) CN113710710A (ja)
SG (1) SG11202110207PA (ja)
WO (1) WO2020217628A1 (ja)

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016159044A1 (ja) 2015-03-31 2016-10-06 株式会社プライムポリマー フィルムコンデンサ用ポリプロピレン、フィルムコンデンサ用二軸延伸フィルム、フィルムコンデンサ、およびこれらの製造方法

Family Cites Families (33)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS44841B1 (ja) * 1964-11-10 1969-01-16
JPS5722926B2 (ja) * 1972-12-26 1982-05-15
US4051313A (en) * 1973-08-03 1977-09-27 Montedison S.P.A. Process for purifying polypropylene
JPS55112208A (en) * 1979-02-21 1980-08-29 Chisso Corp Purification of propylene polymer
AU527760B2 (en) * 1979-07-16 1983-03-24 Phillips Petroleum Co. Removal of catalyst residues from polymers
JPS57200410A (en) * 1981-06-05 1982-12-08 Toa Nenryo Kogyo Kk Purification of propylene polymer
JPS60139708A (ja) 1983-12-28 1985-07-24 Mitsui Toatsu Chem Inc ポリオレフインの精製法
JPH0720898B2 (ja) 1989-08-16 1995-03-08 コルコートエンジニアリング株式会社 球形で粒度分布の狭いマグネシウムアルコラートの合成方法
JP2505326B2 (ja) 1991-06-18 1996-06-05 出光石油化学株式会社 マグネシウムジアルコキシドの製造方法
JP2953531B2 (ja) * 1990-06-12 1999-09-27 三井化学株式会社 環状オレフィン系ランダム共重合体の製造方法
JP3022902B2 (ja) * 1992-05-26 2000-03-21 宇部興産株式会社 エラストマー状オレフィン系共重合体の脱灰法
JPH0762014A (ja) * 1993-08-27 1995-03-07 Tosoh Corp 立体規則性ポリ−α−オレフィンの製造方法
JP2950168B2 (ja) 1993-12-08 1999-09-20 住友化学工業株式会社 α−オレフィン重合用触媒ならびにα−オレフィン重合体の製造方法
JP3772331B2 (ja) 1994-09-07 2006-05-10 日本曹達株式会社 マグネシウムエチラート球状微粒品の製造方法
JP3832039B2 (ja) * 1996-08-23 2006-10-11 住友化学株式会社 α−オレフィン重合用触媒ならびにα−オレフィン重合体の製造方法
JPH10168119A (ja) * 1996-12-12 1998-06-23 Mitsui Chem Inc ポリオレフィンの精製方法
MXPA01010260A (es) 1997-03-29 2002-03-27 Montell Technology Company Bv Productos de adicion de dicloruro de magnesio y alcohol, procedimiento para su preparacion y componentes catalizadores obtenidos de los mismos.
JPH11240915A (ja) * 1998-02-24 1999-09-07 Tonen Kagaku Kk ポリプロピレンの精製方法
US6825146B2 (en) 2001-05-29 2004-11-30 Union Carbide Chemicals & Plastics Technology Corporation Olefin polymerization catalyst compositions and method of preparation
ES2266053T3 (es) 2001-06-20 2007-03-01 Borealis Technology Oy Preparacion de un componente de catalizador para la polimerizacion de olefina.
KR100615936B1 (ko) 2002-04-04 2006-08-28 미쓰이 가가쿠 가부시키가이샤 올레핀 중합용 고체상 티탄 촉매, 올레핀 중합용 촉매, 및올레핀 중합 방법
JP4233404B2 (ja) * 2003-08-29 2009-03-04 丸善石油化学株式会社 重合体の脱灰方法、及び重合体の製造方法
JP2006096936A (ja) 2004-09-30 2006-04-13 Sumitomo Chemical Co Ltd α−オレフィン重合用触媒およびα−オレフィン重合体の製造方法
JP2008163188A (ja) * 2006-12-28 2008-07-17 Japan Polypropylene Corp プロピレンランダム共重合体粒子及びその製造方法
SG153724A1 (en) 2007-12-27 2009-07-29 Sumitomo Chemical Co Production process of olefin polymerization catalyst component, of olefin polymerization catalyst, and of olefin polymer
JP2010059262A (ja) 2008-09-02 2010-03-18 Sumitomo Chemical Co Ltd ポリプロピレンの製造方法
JP2010168545A (ja) 2008-12-25 2010-08-05 Sumitomo Chemical Co Ltd α−オレフィン重合用触媒およびα−オレフィン重合体の製造方法
JP2012158640A (ja) * 2011-01-31 2012-08-23 Sumitomo Chemical Co Ltd オレフィン重合用固体触媒成分の製造方法
US9493586B2 (en) 2011-10-19 2016-11-15 Nippon Soda Co., Ltd. Method for producing magnesium alcoholate
JP2013147603A (ja) * 2012-01-23 2013-08-01 Sumitomo Chemical Co Ltd プロピレン重合体、ポリプリピレン樹脂組成物、およびそれを含む成形体
CN105837714B (zh) * 2012-07-18 2018-07-20 东邦钛株式会社 烯烃类聚合用固体催化剂成分的制造方法、烯烃类聚合用催化剂以及烯烃类聚合物的制造方法
CN105622805B (zh) * 2014-10-30 2018-05-15 中国石油化工股份有限公司 一种1-丁烯聚合物的制备方法
JP6915618B2 (ja) * 2016-08-03 2021-08-04 住友化学株式会社 オレフィン重合用固体触媒成分の製造方法

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016159044A1 (ja) 2015-03-31 2016-10-06 株式会社プライムポリマー フィルムコンデンサ用ポリプロピレン、フィルムコンデンサ用二軸延伸フィルム、フィルムコンデンサ、およびこれらの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
EP3960776A1 (en) 2022-03-02
KR20220004819A (ko) 2022-01-11
WO2020217628A1 (ja) 2020-10-29
EP3960776A4 (en) 2023-02-01
SG11202110207PA (en) 2021-10-28
JP2020180212A (ja) 2020-11-05
CN113710710A (zh) 2021-11-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3832039B2 (ja) α−オレフィン重合用触媒ならびにα−オレフィン重合体の製造方法
JP3857723B2 (ja) オレフィン重合に適する触媒の調製法
EP2872538B1 (en) Ziegler-natta catalyst systems comprising a 1,2-phenylenedioate as internal donor and process for preparing the same
EP2897966B1 (en) Organometallic compound in solid form, process for preparing the same and use thereof
RU2525402C2 (ru) Каталитический компонент для полимеризации олефинов и катализатор, включающий таковой
JP2004527635A (ja) 改良されたオレフィン重合触媒組成物及び製造方法
FR2500457A1 (fr) Nouveau catalyseur a base d'un alkylmagnesium, d'un organosilane et d'un compose de titane, son procede de production et son application a la polymerisation d'olefines
EP2897985B1 (en) Catalyst for polymerization of olefins and process thereof
JPH09100312A (ja) 金属アルコキシド類または金属ジアルキル類からのポリオレフイン触媒、その製造方法および使用
JP2012508278A (ja) プロピレンの単独重合及び共重合触媒並びにこれらの調整方法及び使用
JP2011246698A (ja) オレフィン重合用固体触媒成分の製造方法
JP4085733B2 (ja) α−オレフィン重合触媒およびα−オレフィン共重合体の製造方法
EP1425317A1 (en) Components and catalysts for the polymerization of olefins
KR20040090395A (ko) 디에테르 기재 촉매 성분의 제조방법
JP7283203B2 (ja) プロピレン重合体の製造方法
FI57264C (fi) Saett att homopolymerisera eller kopolymerisera etylen propylen eller etylen och alfa-olefin och/eller en diolefin samt en katalysatorkomposition foer anvaendning vid saettet
JP2012158640A (ja) オレフィン重合用固体触媒成分の製造方法
JP3307513B2 (ja) オレフィン重合用固体触媒成分、その製造方法及びオレフィン重合体の製造方法
EP2029277B1 (en) Catalyst component for the polymerization of olefins
EP0799796B1 (en) Process for preparing anhydrous magnesium halide solution and process for preparing solid titanium catalyst component for olefin polymerization
EP3162819B1 (en) Improved ziegler-natta catalyst synthesis and process thereof
JP4085740B2 (ja) α−オレフィン重合触媒およびα−オレフィン共重合体の製造法
JP2010059262A (ja) ポリプロピレンの製造方法
CN114456285A (zh) 用于烯烃聚合的催化剂组分和催化剂及烯烃聚合方法
EP4155324A2 (en) Method for producing solid catalyst component for olefin polymerization, method for producing catalyst for olefin polymerization, and method for producing olefin polymer

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211104

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20211104

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220809

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220830

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221220

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230201

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230418

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230501

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7283203

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151